JP4618837B2 - グラインディングウォームの加工方法および加工装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、グラインディングウォームの加工方法および加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ギアーにおける歯車を連続してグラインドする製造方法は、大量生産する場合においては優れた最終工程であることが明らかにされている。その理由は、本製造方法が高い生産効率を有しており、また本製造方法によりグラインドされたワークピースが極めて一定の正確性をもって生産されるからである。過去においては、大抵の場合、ギアーウォームの外周に、コランダムホイール、いわゆるグラインディングウォームを形成するグラインディングツールが用いられており、当該ツールは、ギアーウォームの外周において約40m/s以上のかなり速い速度で回転するものであった。
【0003】
このような製造方法の高い生産効率は、グラインディングツールの回転スピードをより一層速くすることにより、さらに向上させることが可能である。しかしながら、ここで、問題となるのはグライディングウォームが、高速による遠心力で変形してしまうという事実である。
この変形は、回転ディスクの場合であっても生じる複雑な負荷条件によって引き起こされるだけでなく、回転軸の周囲における各々の角度位置において異なる軸方向に位置し、力が不均一にかかるグライディングウォームの外形に起因しても引き起こされる。さらに、特定の重力やグラインディングホイールの弾性率が不均一であることもまた、増大するスピードによりグラインディングウォームの形が変形する要因となっている。
したがって、高速回転しているグラインディングウォームは、その直径が回転していないときの直径よりも大きくなっているだけでなく、また一般的に円形状ではなくなっている。そして、一度確定されたグラインディングウォームの外形についても、予め予測することができないような形状を呈することになる。
しかしながら、これは基本的にすべてのグラインディング装置のツールにおいて言えることであり、この変形現象が起こるというだけで、加工スピードにおけるグラインディングディスクの有効な形状を形成する場合の妨げとは必ずしもならない。すなわち、これは遠心力によって起こる変形が、加工工程においてある程度は除去可能であるということを意味している。
【0004】
また、グラインディングウォームの形成は、明白な理由があり、グラインドディスクを形成するよりもはるかに困難であるため、一般的にグラインディングウォームの加工工程は、極低速で行う必要がある。そのため、効果的で、正確性を有した多くの公知の製造方法があるが、その中でも最も広く知られている一つの方法は、2つのプロファイリングディスクを用いる製造工程である。すなわちダイアモンド粒により層状になった、2つのプロファイリングディスクが、旋盤上のねじ筋のカッティング工程と同様の工程でグラインディングウォームにおけるフランクを加工する製造方法である。また、別の一般的な製造方法としては、グラインディングウォームにおけるフランクのラインに沿って、特定のポイントで回転し、かつ外周にダイアモンド粒の層を有した加工ツールを接触させることにより加工する製造方法である。この製造方法は、繰り返し、ライン同士を極めて密接に配置させることにより、フランク全体が形成されるまで加工するという方法で行われる。
また、この製造方法によれば、上述した製造方法よりも一般に低速で実施しなければならないが、グラインディングウォームにおいて、フランクをある程度自在に形成することが可能である。そして、この製造方法により形成されるグラインディングウォームに対しては、フランク上の特定のポイントでグラインドされるべき歯車のフランクの各ポイントが前もって明確に割り当てられており、続いて行われるグラインディングにおいては、各ポイントが実際に接触するということ、または通常において、かみ合うポイント若しくは製造ポイントであるということが、ツールとワークピースとの間の相対運動によって保証されるものでなければならない。そして、このような製造方法を通して、連続式グラインディングプロセスにより、正確な幾何配列形状を有するギアー歯車を製造することが可能となる。
【0005】
さらに、ドイツ特許196 19 401 C1には、高速でグラインディングウォームを幾何形状に加工できる製造方法が開示されている。しかしながら、この製造方法には、特定の機械装置、必要なサーボドライブの品質向上、および制御システム設計に関して多大な投資費用が必要であるという問題があった。加えて、この製造方法で用いられる仕上げツール(加工ツール)は、1つのグラインディングウォームについて、1つの特定のモジュール(ピッチ係数)を有したものしか使用できないという問題が見られた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の目的は、高速〜極高速のスピードで加工されるにもかかわらず、すなわち、遠心力による負荷がかかる加工スピードにおいて、グラインディングウォームの外形を、従来公知の低速での加工工程および試験的な加工工程において得られる正確な幾何形状の状態に加工することが可能なグラインディングウォームの加工方法、およびその加工装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、連続グラインディングするためのグラインディングウォームの加工方法において、グラインディングウォームの外形を、当該グラインディングウォームにより形成されるワークピースの必要性に応じて加工する第1工程と、前記加工により得られた前記グラインディングウォームを前記加工のときと同じスピードで回転させ、このときの遠心力によって変形した前記グラインディングウォームの外形データを、距離センサーを用いることにより非接触状態で測定する第2工程と、変形したグラインディングウォームにおけるフランク(歯型の側面)を修正および再加工するために、当該測定した外形データをコントロールデータに変換する第3工程と、グラインディング中の影響因子によって引き起こされる成形誤差を、グラインディングウォームの外形を機械処理する際の修正因子として用いてグラインディングウォームにおけるフランクを再加工する第4工程と、を含むグラインディングウォームの加工方法が提供される。
【0008】
また、請求項2に記載の発明によれば、第1工程において、修正していない状態のグラインディングウォームの外形であって、グラインドされるワークピースの形成の際に必要とされるグラインディングウォームの外形とは異なる外形を、グラインディングウォームにおけるフランクに対して適用することを特徴とするグラインディングウォームの加工方法が提供される。
【0009】
また、請求項3に記載の発明によれば、請求項1に記載の加工方法を実施するためのグラインディングウォームの加工装置であって、下記(a)〜(d)の構成部品を含むことを特徴とするグラインディングウォームの加工装置が提供される。
(a)回転可能なグラインド軸であって、第1の軸の周囲を回転することが可能であり、その上にグラインディングウォームが固定されており、角度センサーを有する第1のモーターと結合しているグラインド軸、(b)回転可能な加工軸であって、第2の軸の周囲を回転することが可能であり、第1の軸を中心とするグラインド軸よりも相対的に前方に出ており、第1の軸に対して、平行方向にスライド可能であり、その上に加工ディスクが固定されており、第2のモーターにより始動することが可能な加工軸、(c)グラインディングウォームが加工のときと同じスピードで回転しているときに、該グラインディングウォームの外形データを非接触状態で測定するための測定装置、(d)測定装置により得られる外形データを、グラインド軸と加工ディスクとの間の相対運動を制御するための修正因子へと変換するためのNC制御装置。
【0010】
また、請求項4に記載の発明によれば、測定装置が、スライド可能かつ非接触測定可能な距離センサーを含み、当該距離センサーは、グラインド軸と相対関係にある第1の軸に対して平行方向に移動可能であって、グラインディングウォームの加工全長にわたって両側のフランクを測定することを特徴とするグラインディングウォームの加工装置が提供される。
【0011】
また、請求項5に記載の発明によれば、測定装置における距離センサーが、光学レーザーセンサーであることを特徴とするグラインディングウォームの加工装置が提供される。
【0012】
また、請求項6に記載の発明によれば、測定装置における距離センサーが、加工ディスクに隣接して取り付けられていることを特徴とするグラインディングウォームの加工装置が提供される。
【0013】
【発明の実施形態】
[第1の実施形態]
第1の実施形態におけるグラインディングウォームの加工方法は、順次に実施される以下の4つの工程(第1〜第4工程)を含んでいる。
(1)第1工程グラインドされるギアー歯車についてのフランクの形成に関する公知方法によって、グラインディングウォームを加工する工程である。
【0014】
(2)第2工程加工スピードにおいて回転しているグラインディングウォームの外形全体を測定する工程である。この工程での外形データの測定は、例えば、光学レーザー距離スキャニング法、もしくはそれに類似するような非接触の測定系による直接的な測定によって行うことが好ましい(第1の方法と称する場合がある。)。またサンプル(見本)としてのワークピースをグラインドし、その外形について測定を行う間接的な方法によっても行うことも好ましい(第2の方法と称する場合がある。)。なお、いずれの測定の場合でも、すべての測定結果について、表あるいは一連のデータとなり、かかるデータは、グラインディングウォームのフランクの表面ポイントにおいて、十分な微小距離でお互いに分散しており、すなわち、正確な座標データを含んでいることになる。
【0015】
(3)第3工程グラインディングウォームの外形を修正、再加工する加工装置のために、外形に関する測定データをコントロールデータへと変換する工程である。ここで変換されたデータは、データ変換の第1段階において、ワークピースである歯車の特定の幾何形状に基づいて、グラインディングウォームにおけるフランクの幾何形状を決定するものでなければならない。また、データ変換の第2段階において、グラインディングウォームにおけるフランクの特定データと測定の実測値との間の差を決定するものでなければならない。さらに、データ変換の第3段階において、加工装置が必要とする動作をするための修正されたコントロールデータを、上記差を用いて決定しなければならない。
【0016】
(4)第4工程グラインディングウォームの外形を、第3工程で新たに算出したコントロールデータを用いて再加工(仕上げ)する工程である。ここでは新たに算出したデータとして、以前に決定された形態の誤差を、グラインディングウォームを仕上げる際の修正因子として用いることにより、加工スピードにおける望ましい形状のグラインディングウォームを得ることができる。
【0017】
第1の実施形態において、加工スピードにおけるグラインディングウォームの外形データを測定することは、この加工方法を実施する上で、大変な重要性を有している。
そして、上述したように、グラインディングウォームの外形データを直接的に測定する第1の方法の場合には、例えば、レーザーのような光学的な手法を用いて測定することが好ましい。かかる測定によれば、比較的早く終了させることが可能であり、ここで得られるデータは、その後の製造工程において容易に利用することが可能である。
なお、鋭敏に反応する測定装置を用いて、グラインディングウォームにおけるフランクが比較的粗く、測定値を注意深く選別する必要があるグラインディングウォームを直接的に測定する場合には、多少の困難性が生じる場合がある。
【0018】
一方、若干コストが多くかかるものの、サンプルとしてのワークピースを用いる間接的な第2の方法を採用し、ワークピースの測定データをフィードバックしてグラインディングウォームのフランクを測定することも好ましい。したがって、適切かつ十分に幅広のサンプルとしての歯車ホイールを、当該歯車ホイールの歯車の弾性率、歯車数、かみ合わせの角度およびピッチ角度に対応したワークピ−スとして、連続シフトグラインディング法を用いてグラインドして形成することが好ましい。その結果、グラインディングウォームの外形全体が、サンプルとしての歯車ホイール上に、完成したギアー歯車の幅に基づいて正確に複製されることになる。
なお、このような複製は、グラインディングしている間に、グラインディングウォームにおける全可動経路が、サンプルホイールとしての歯車ホイール上のギアー歯車の歯巾に、グラインディングと同時に実施される場合に達成される。したがって、このような複製を実施する場合に、複製条件として、グラインディングツールにおける加工スピードと同様である特定の加工スピードを維持しなければならない。
【0019】
また、間接的に測定する第2の方法において、グラインドされて得られたサンプルとしてのホイールが有する歯車のフランク部分は、変形した形状中に、グラインディングウォームの実際の幾何形状を含んでいる。これは、遠心力によって起こるグラインディングツールの予測不可能な形状が、サンプルとしてのギアー歯車に複製されることを意味している。そして、これにより、グラインディングウォームにおいて、歯車のフランク部分を測定する機械により測定が可能となる。
【0020】
また、サンプルとしてのワークピースを用いて間接的に測定する第2の測定方法は、グラインディングウォームの外形を直接的に測定する第1の測定方法よりもコスト的に若干高くなったとしても、遠心力によるグラインディングウォームの幾何形状の歪み、非円形状態のグラインディングウォーム、グラインディングウォームの外形の歪み、ピッチ角度の変化等への対応を考慮すれば、優れた利点を有していると言える。
また、第2の測定方法は、かみ合わせ時の衝撃、グラインディングする他の歯車のルート部分、冷却用の潤滑油、または機械誤差のような技術的要因に基づく、グラインドされた歯車のフランク表面の本来の状態からのばらつきをも考慮していることからすれば、さらに優れた利点を有しているとも言える。
換言すると、第2の測定方法では、考えられる全ての誤差がグラインディングの過程で起こるが、それに対応して望ましくないこれらの誤差やばらつきを補填および除去することが可能であるということである。したがって、第2の測定方法によれば、上述した第3の工程を経て、第4の工程において、グラインディングウォームを低速で仕上げしなければならなかったとしても、次工程としてのギアー歯車の生産においては、得られたグラインディングウォームを用いて高速で処理することができ、結果として、高い生産効率と正確性とを備えた状態でギアー歯車を仕上げることが可能である。
【0021】
[第2の実施形態]
次ぎに、図面を参照しながら、上述した加工方法を実施するための新機軸のグラインディングウォームの加工装置に関する第2の実施形態を説明する。ここで、図1および図2は、それぞれグラインディングウォームの直接的および間接的な測定に関する実施形態について示すものである。
【0022】
まず、図1は、グラインディングウォーム11の加工装置10を示すものである。この加工装置10については、例えば、ドイツ特許197 06 867.7の記載内容に準じて設計することが可能である。
そして、この加工装置10は、クロススライド(XY方向スライド)を含んでおり、第1のスライド12が、グラインディング軸16の軸(軸方向)15に対して垂直方向に設けてあるガイド13であって、支持台(マシーンベース)14上に設けてあるガイド13に沿って移動可能としてある。また、グラインディングウォーム11は、グラインディング軸16に対して固定されている一方、このグラインディング軸16は、モーター17により駆動可能としてあり、さらに角度センサー18と結合してある。
また、クロススライドにおける第2のスライド20は、この例では、第1のスライド12の上方に位置しており、軸15に対して平行に設けてあるガイド19に沿って移動可能としてある。
これら第1のスライド12および第2のスライド20は、それぞれモーター21および22によって移動が可能であり、さらに、両モーター21および22は、それぞれストロークセンサー23および24を具備している。また、加工用モーター25が、第2のスライド20上に取りつけられており、加工ディスク27が固定された加工軸26を駆動することができるように構成してある。そして、この加工軸26は、ガイド13および19に対して垂直方向に位置している軸28に対して回転可能としてある(ドイツ特許197 06 867.7参照)。
【0023】
また、最大のグラインディングスピードにおいて、グラインディングウォーム11の両方のフランク(側面)36を、非接触下で測定することが可能な測定装置35が、さらに第2のスライド20に取りつけられている。この測定装置35は、対応する光学系とともに、パルスレーザー37および光トランジスター38を含んで構成することが好ましい。例えば、図1には、光学的精度が極めて高い測定装置35に含まれるパルスレーザー37および光トランジスター38の2つがお互いに隣り合わせの位置関係になるように配置されている。
しかしながら、光学系については、例えば、半分が透明の鏡(ハーフミラー)を介して、透過インパルスと、受容インパルスとが同軸となるような様式で設計してあることも好ましい。
【0024】
また、加工モーター25および加工装置35と同様に、サーボモーター17、21、22、ストロークセンサー23、24および角度センサー18のすべてが、コントロール装置39に対して電気的に連結されている。
なお、加工装置10、およびこの加工装置10に含まれる測定装置35の機能や内容については、第1の実施形態であるグラインディングウォームの加工方法における内容と同様とすることができる。
【0025】
また、図1に示した内容と若干異なるものの、グラインディングウォーム11と加工ディスク27とが相対的な運動を行えるように、グラインディング軸16および加工軸26を、それぞれクロススライド上に強固に取りつけておくことも好ましい。このように構成すると、ワークピースのグラインディング中に、グラインディングウォーム11を軸15に対して、平行方向および垂直方向にそれぞれ移動することが可能であり、上述したすべての利点を有することができる。
したがって、このように構成すると、ドイツ特許196 25 370.5において述べられているように、装置における同一のNC軸を、グラインディングウォームの仕上げだけでなく、グラインディング自体を目的として使用することが可能である。
【0026】
また、図2は、グラインディングウォーム11を間接的に測定する装置(測定ユニット)48を示している。この測定装置48において、サンプルとしての歯車ホイール(以下、ホイールと称する。)45が、最初にグラインディングウォーム11によって最大のグラインディングスピードでグラインドして形成される。なお、このホイール45は、グラインディングウォーム11により最終的にグラインドされて形成されるワークピースよりも幅広のものであることが好ましい。
【0027】
そして、このホイール45は、ワークピースを形成するのと異なる状態でグラインドされることになる。例えば、ワークピースをグラインディングして形成する場合には、そのグラインディングが行われている間、グラインディングウォーム11における幅全体46の部分について、粗いグラインディングが施される。また、別の部分については、いくつかのワークピースにおいて、より細やかなグラインディングを施すために使用される。さらにそれ以外の部分(第3の部分と称する場合がある。)については、さらに別のいくつかのワークピースにおいて、細やかなグラインディングを施すために使用される。
【0028】
それに対して、ホイール45をグラインディングして形成する場合には、グラインディングする間、ホイール45の連続移動がグラインド軸の軸方向15に対して平行方向およびグラインディングウォーム11の幅全体46と交差する方向にそれぞれ行われ、同時に、ホイール45は、グラインディングウォーム11に対して相対的位置にある軸に沿って移動し、さらにホイール45の幅全体をグラインディング加工することになる。
したがって、このようにして、グラインディングウォームのフランク36の各ポイントにおいて、ホイール45の歯車のフランク部分47に対して、正確にかみ合うポイントを有することになる。
【0029】
また、ホイール45の測定装置48としては、一般的に公知のものを使用することが可能である。例えば、かかる測定装置としては、容易に入手が可能であって、歯車のフランク部分を測定する機械であるホフラー社(Hofler Company)製のZP250が一例として挙げられる。図2に例示した測定装置48において、ホイール45は、測定軸49上に固定されている。この測定軸49は、角度センサー51を有するサーボモータ50により、測定軸52の周囲を回転することが可能としてある。
【0030】
また、測定装置48は、トレーサーピン54を有する測定トレーサー53を含んでおり、この測定トレーサー53は、歯車のフランク部分47のすべてをポイントごとにトレースすることが可能に構成してある。また、測定トレーサー53は、スライド55の上部に取りつけられており、このスライド55は、測定軸52に対してガイド56の範囲内での移動が可能としてある。また、スライド55は、ストロークセンサー58を有したサーボモーター57により駆動することが可能としてある。なお、サーボモーター50、57、角度センサー51、ストロークセンサー58、および測定トレーサー53についても、図1に示す構成と同様に、それぞれコントロール装置39に対して電気的に連結してある。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、加工スピードにおける極めて正確な歯車におけるフランクのグラインディングを可能とし、コスト的にも有効なグラインディングウォームの加工方法および加工装置を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 グラインディングウォームの直接的測定に関する実施形態を説明するための図である。
【図2】 グラインディングウォームの間接的測定に関する実施形態を説明するための図である。
【符号の説明】
10 加工装置
11 グラインディングウォーム
15 第1の軸
16 グラインド軸
17 第1のモーター
18 角度センサー
25 第2のモーター
26 加工軸
27 加工ディスク
36 フランク(歯型の側面)
35 測定装置
39 NC制御装置(コントロール装置)
45 サンプルホイール
48 測定ユニット(測定装置)
53 測定トレーサー
54 トレーサーピン
Claims (6)
- ワークピースを連続グラインディングするためのグラインディングウォームの加工方法において、
前記グラインディングウォームの外形を、当該グラインディングウォームにより形成される前記ワークピースの形状に応じて加工する第1工程と、
前記加工により得られた前記グラインディングウォームを前記加工のときと同じスピードで回転させ、このときの遠心力によって変形した前記グラインディングウォームの外形データを、距離センサーを用いることにより非接触状態で測定する第2工程と、
前記ワークピースの形状に基づいて、変形した前記グラインディングウォームにおけるフランクを修正および再加工するために、当該測定した外形データをコントロールデータに変換する第3工程と、
グラインディング中の影響因子によって引き起こされる成形誤差を、前記グラインディングウォームの外形を機械処理する際の修正因子として用いて、前記グラインディングウォームにおけるフランクを再加工する第4工程と、
を含むグラインディングウォームの加工方法。 - 前記第1工程において、修正していない状態のグラインディングウォームの外形であって、グラインドされるワークピースの形成において必要とされるグラインディングウォームの外形とは異なる外形を、グラインディングウォームにおけるフランクに対して適用することを特徴とする請求項1に記載のグラインディングウォームの加工方法。
- 請求項1に記載の加工方法を実施するためのグラインディングウォームの加工装置であって、下記(a)〜(d)の構成部品を含むことを特徴とするグラインディングウォームの加工装置。
(a)回転可能なグラインド軸(16)であって、第1の軸(15)の周囲を回転することが可能であり、その上にグラインディングウォーム(11)が固定されており、角度センサー(18)を有する第1のモーター(17)と結合しているグラインド軸(16)、
(b)回転可能な加工軸(26)であって、第2の軸の周囲を回転することが可能であり、第1の軸(15)を中心とするグラインド軸(16)よりも相対的に前方に出ており、第1の軸(15)に対して、平行方向にスライド可能であり、その上に加工ディスク(27)が固定されており、第2のモーター(25)により始動することが可能な加工軸(26)、
(c)グラインディングウォーム(11)が加工のときと同じスピードで回転しているときに、該グラインディングウォーム(11)の外形データを非接触状態で測定するための測定装置(35)、
(d)前記測定装置(35)により得られる外形データを、前記ワークピースの形状に基づいて、グラインド軸(16)と加工ディスク(27)との間の相対運動を制御するための修正因子へと変換するためのNC制御装置(39)。 - 前記測定装置(35)が、スライド可能かつ非接触測定可能な距離センサーを含み、当該距離センサーは、グラインド軸(16)と相対関係にある第1の軸(15)に対して平行方向に移動可能であって、グラインディングウォーム(11)の加工全長にわたって両側のフランク(36)を測定することを特徴とする請求項3に記載のグラインディングウォームの加工装置。
- 前記測定装置(35)における距離センサーが、光学レーザーセンサーであることを特徴とする請求項4に記載のグラインディングウォームの加工装置。
- 前記測定装置(35)における距離センサーが、加工ディスク(27)に隣接して取り付けられていることを特徴とする請求項4に記載のグラインディングウォームの加工装置。
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