JP4615774B2 - 蒸気加硫装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は未加硫物を蒸気で直接加硫するものに関し、特に蒸気と圧縮空気の混合流体によって、その圧力と温度を任意に調節して加硫することのできる蒸気加硫装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の蒸気加硫装置として、例えばゴムロールを加硫するものが特開昭50−3483号公報に示されている。これは、ゴム原料を圧延してシート状にし、心材のまわりに積層した後、その表面をフィルムシートあるいは布テープ等でラッピングして熱蒸気によって加硫するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のものでは、ゴムロールのまわりにフィルムシート等を作業員がラッピングして加硫した後、再び作業員がフィルムシートを取り外さなければならず、作業工程が煩雑になると共に作業工程に時間を要する問題があった。
【0004】
このように未加硫ゴムをラッピングするのは、加硫中にゴムが膨張したり、熱だれによって変形することを防止するためである。
【0005】
従って本発明の課題は、ラッピングを不要にして加硫工程を簡略化し、作業時間を短縮できる蒸気加硫装置を得ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために講じた手段は、ゴムの未加硫物を密閉状容器内に配置し、当該容器内に蒸気供給管から蒸気を供給して未加硫物に蒸気を直接接触させて加硫するものにおいて、密閉状容器内に所定圧力の圧縮空気を供給する圧縮空気供給管を接続して、密閉状容器内を圧縮空気と蒸気の混合状態として加硫すると共に、蒸気供給管の容器側端部にスプレーノズルを取り付け、当該スプレーノズルを密閉状容器の上部と下部に取り付けて、当該上下のスプレーノズルから蒸気を交互に噴射するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
密閉状容器内を圧縮空気と蒸気の混合状態とし、圧縮空気と蒸気の分圧をそれぞれ調節することによって、容器内を任意の圧力又は温度として加硫することができる。
【0008】
蒸気の場合、厳密には飽和蒸気の場合は、圧力と温度が一義的に定まり、圧力を調節することによって温度も任意の値に設定することができる。
【0009】
蒸気圧力を調節して蒸気温度を加硫に適した所定値に設定すると共に、蒸気と圧縮空気の分圧の合計が加硫中のゴムに膨張や熱だれによる変形を起こさない所定の圧力に設定することによって、ラッピングを不要にすることができる。
【0010】
蒸気供給管の容器側端部にスプレーノズルを取り付けたことにより、スプレーノズルから密閉状容器内へ蒸気を広角の円錐状に噴出して、密閉状容器内のほぼ全体に蒸気を供給でき温度分布を均一なものとすることによって、温度ムラを防止して未加硫物の全体を均一に加硫することができる。
【0012】
【実施例】
図1において、密閉状容器としての加硫缶1と蒸気供給管2と圧縮空気供給管3、及び、スプレーノズル20とで蒸気加硫装置を構成する。
【0013】
加硫缶1は、横長円筒状で内部に未加硫物としての図示しないゴムロール等を戴置する棚4を取り付ける。加硫缶1の側部には一部球形状の蓋5を開閉自在に取り付ける。加硫開始時に蓋5を開いて棚4の上にゴムロールを戴置するものである。
【0014】
加硫缶1の上部には蒸気供給管2と圧縮空気供給管3を接続する。蒸気供給管2は、バルブ6と調節弁7とバルブ8を介して加硫缶1の上部のスプレーノズル20と接続する。蒸気供給管2は分岐管21によって分岐して、バルブ11を介して下部のスプレーノズル20とも接続する。圧縮空気供給管3は、バルブ9と調節弁10を介して加硫缶1と接続する。
【0016】
加硫缶1の上部には、内部の圧力を検出する圧力センサ12と、温度を検出する温度センサ13を取り付ける。圧力センサ12は図示しない圧力コントローラを介して調節弁7,10と電気的に接続する。それぞれの調節弁7,10は弁開度を大きくしたり、あるいは、小さくすることによって、蒸気や圧縮空気の通過量を調節してそれぞれの分圧を任意に制御することができるものである。
【0017】
温度センサ13は同じく図示しない温度コントローラを介して調節弁7と電気的に接続する。飽和蒸気の圧力と温度は一義的に定まるために、蒸気の圧力を所定値に制御すれば温度も所定値に維持できる。従って、本実施例においては、温度センサ13は補助的に使用するものである必ずしも必要ではない。
【0018】
加硫缶1の右側部にはバルブ14を介して大気連通管15を接続する。また、加硫缶1の下部には、蒸気が凝縮した復水を外部に排除するための復水排除管16を接続する。復水排除管16にはバルブ17と、復水だけを出口側に排出するスチームトラップ18を並列に取り付ける。
【0019】
棚4上に戴置した図示しないゴムロール等を加硫する場合、まず、圧縮空気供給管3から調節弁10を介して加硫缶1の内部に所定圧力、例えば3.2KGの圧縮空気を供給する。加硫缶1内部の圧縮空気圧力が3.2KGに到達すると、続いて蒸気供給管2と調節弁7とスプレーノズル20を介して所定圧力、例えば5.0KGの蒸気を供給することによって、加硫缶1の内部には圧縮空気との圧力差に基づく1.8KGの蒸気が注入される。
【0020】
3.2KGの圧縮空気と1.8KGの蒸気を供給することによって、加硫缶1内の圧力は5.0KGとなる。5.0KGとなった時点でバルブ9を閉弁して圧縮空気の供給は停止する。一方、蒸気の供給は、加硫缶1内の圧力が5.0KGを維持するように継続して行うことによって、1.8KGの飽和蒸気の温度は130度Cであるために、加硫缶1内の未加硫物のゴムロールは5.0KG、130度Cの圧力、温度条件で加硫される。
【0021】
圧縮空気を供給することなく、蒸気だけで加硫をする場合は、上記の条件では1.8KG、130度Cとなる。一方、蒸気圧力を5.0KGにすると蒸気温度は158度Cまで上昇してしまう。加硫の温度条件が130度Cである場合、従来技術のように圧縮空気を用いることなく蒸気だけで加硫をすると、圧力が1.8KGであるために、ラッピングをしなければゴムロール等の未加硫物に膨張や熱だれによる変形が生じてしまうのであるが、本実施例においては、3.2KGの圧縮空気を加えるために、温度条件は同じで圧力が5.0KGと高くなることによって、ラッピングをしなくてもゴムロールの膨張や変形を防止することができるのである。
【0022】
本実施例のように、蒸気と圧縮空気を加硫缶1内に供給して加硫を行う場合は、しばらく時間が経つと、蒸気と圧縮空気が分離して加硫缶1内の温度のバラツキが大きくなるが、スプレーノズル20から広角円錐状に蒸気22を加硫缶1内の全体に供給することによって、蒸気と圧縮空気を混合させ加硫缶1内の温度分布のバラツキをより小さなものとすることができる。
【0023】
図1に示す状態は、上部のスプレーノズル20だけが蒸気を噴射して、下部のスプレーノズル20は蒸気を噴射していない状態であるが、この後に上部の噴射を中止して下部からの噴射を行い、上下のスプレーノズル20から蒸気を交互に噴射することによって、更に加硫缶1内の温度分布を均一なものとすることができる。
【0024】
【発明の効果】
上記のように本発明によれば、密閉状容器内を蒸気と圧縮空気で任意の温度と圧力に維持して加硫することによって、ラッピングを不要にして加硫工程を簡略化し、作業時間を短縮できる。
【0025】
加硫缶内にスプレーノズルを取り付けたことにより、加硫缶内のほぼ全体に蒸気を供給でき、圧縮空気と攪拌混合して温度分布を均一なものとすることによって、加硫ムラを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蒸気加硫装置の実施例を示す構成図。
【符号の説明】
1 加硫缶
2 蒸気供給管
3 圧縮空気供給管
7 調節弁
10 調節弁
16 復水排除管
20 スプレーノズル
Claims (1)
- ゴムの未加硫物を密閉状容器内に配置し、当該容器内に蒸気供給管から蒸気を供給して未加硫物に蒸気を直接接触させて加硫するものにおいて、密閉状容器内に所定圧力の圧縮空気を供給する圧縮空気供給管を接続して、密閉状容器内を圧縮空気と蒸気の混合状態として加硫すると共に、蒸気供給管の容器側端部にスプレーノズルを取り付け、当該スプレーノズルを密閉状容器の上部と下部に取り付けて、当該上下のスプレーノズルから蒸気を交互に噴射することを特徴とする蒸気加硫装置。
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- 2001-07-13 JP JP2001213374A patent/JP4615774B2/ja not_active Expired - Fee Related
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