JP4606251B2 - 支柱の柱脚スタンド - Google Patents
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Description
また、従来の上記柱脚スタンドは、一旦垂直精度を調整して建てると、その後に再度調整し直すことは至難の構成である。そのため当初の垂直度の調整に充分慎重を期すことが要求され、その結果、多くの時間と手間を要した。
屋内又は屋外の床面1上に手摺り23を高架に設置する支柱20の下部を床面1にほぼ垂直に固定して建てる柱脚スタンドであって、
床面1にアンカーボルト2又はねじ釘等で固定される取付ベース板3と、上向きに筒状をなす支柱固定部4を備え、前記取付ベース板3の上に重ねて設置される柱脚ホルダー5と、前記の取付ベース板3と柱脚ホルダー5とを前記支柱固定部4の垂直度を調整可能状態に連結する連結部材とから成る。
前記取付ベース板3は、中央部に半球形状に盛り上がる凸部8を備え、前記凸部8の裏面は半球形状の連結用凹面8aに形成され、同凸部8の頂部中央に平面視が円形の開口8bが設けられ、また、取付ベース板3の周辺部には、床面1のアンカーボルト2等を通すボルト孔10が複数設けられている。
前記柱脚ホルダー5は、上向きに有底筒状をなす支柱固定部4を備え、この支柱固定部4の下面側に前記取付ベース板3の半球形状の凸部8の上に360度全方向へ一定の角度傾動可能に載る半球形状の凹面部11が形成され、また、支柱固定部4の底部外周に前記支柱固定部4の垂直角度を調整する角度調整板12を備え、前記角度調整板12の周辺部に前記支柱固定部4の垂直角度を調整し固定する複数の角度調整・固定用ボルト13が設けられている。
前記連結部材は、前記取付ベース板3の凸部8の裏面の半球形状の連結用凹面8aへ内接する半球形状の摺動スリーブ6と、前記摺動スリーブ6の半球形状の頂部から直径線方向に貫通されたボルト孔6aを通じて上向きに挿入され、前記取付ベース板3の凸部8上に半球形状の凹面部11を載せた前記柱脚ホルダー5の支柱固定部4の底部を連結する連結ボルト7とからなる。
手摺り23を支持する支柱20の下端部は、前記複数の角度調整・固定用ボルト13により垂直度を調整して固定された柱脚ホルダー5の支柱固定部4の中へ挿入して固定されることを特徴とする。
摺動スリーブ6は、半球形状の頂部を直径線方向に貫通されたボルト孔6aに沿って半球形状の頂部から立ち上がる筒状の間隔保持部6bを備え、該筒状の間隔保持部6bは、前記ボルト孔6aを通じて挿入した連結ボルト7が、前記取付ベース板3の凸部8とその上に重ねた前記柱脚ホルダー5の支柱固定部4の底部とを連結した締め付け力が過大にならない間隔を保つ高さに形成され、同凸部8の頂部中央に設けられた平面視が円形の開口8bは、前記筒状の間隔保持部6bの傾動を一定の角度まで許容する大きさに形成されていることを特徴とする。
柱脚ホルダー5の支柱固定部4の底部外周に設けられた角度調整板12の下面は、支柱固定部4の位置を中心として半径方向上向きに反る傾斜面に形成されていることを特徴とする。
柱脚ホルダー5の支柱固定部4の底部に連結ボルト7をねじ込み締結するネジ孔9が設けられていることを特徴とする。
柱脚ホルダー5の支柱固定部4の底部外周に設けられた角度調整板12の平面視形状は、角度調整・固定用ボルト13を設けた部分が半径方向外側に張り出し、取付ベース板3の周辺部のアンカーボルト2等を通すボルト孔10と重なる部分は、同ボルト孔10を露出させる形状と大きさに半径方向内側に抉られて星形状に形成されていることを特徴とする。
本発明に係る支柱の柱脚スタンドは、取付ベース板3と柱脚ホルダー5とを連結部材で支柱固定部4の垂直度を調整可能状態に連結して、又は連結する前に取付ベース板3を床面1へアンカーボルト2又はねじ釘等で固定し、上向きに直立する支柱固定部4を複数の角度調整・固定用ボルト13により調整し固定する構成であるから、支柱固定部4は垂直な3次元面内で如何なる方向にも容易に高精度に調整し固定することができる。従って、床面1の複雑、多様な傾き、有様にきっちり対処できる。しかも、支柱固定部4の垂直度を一旦調整し固定した後にも、角度調整・固定用ボルト13を締め緩め操作することにより、何時でも随時に角度の調整、固定のやり直しや変更を行うことができる。よって使い勝手が良く至便である。
前記取付ベース板3は、中央部に半球形状に盛り上がる凸部8を備え、前記凸部8の裏面は半球形状の連結用凹面8aに形成し、同凸部8の頂部中央に平面視が円形の開口8bを設け、取付ベース板3の周辺部には、床面1のアンカーボルト2等を通すボルト孔10を複数設ける。
前記柱脚ホルダー5は、上向きに有底筒状をなす支柱固定部4を備えるものとし、この支柱固定部4の下面側に前記取付ベース板3の半球形状の凸部8の上に360度全方向へ一定の角度傾動可能に載る半球形状の凹面部11を形成する。また、支柱固定部4の底部外周に前記支柱固定部4の垂直角度を調整する角度調整板12を設けて、前記角度調整板12の周辺部に前記支柱固定部4の垂直度を調整し固定する複数の角度調整・固定用ボルト13を設ける。
前記連結部材は、前記取付ベース板3の凸部8の裏面の半球形状の連結用凹面8aへ内接する半球形状の摺動スリーブ6と、前記摺動スリーブ6の半球形状の頂部から直径線方向に貫通させボルト孔6aを通じて上向きに挿入し、前記取付ベース板3の凸部8上に半球形状の凹面部11を載せた前記柱脚ホルダー5の支柱固定部4の底部を連結する連結ボルト7とで構成する。
手摺り23を支持する支柱20の下端部は、前記複数の角度調整・固定用ボルト13、13により垂直度を調整して固定された柱脚ホルダー5の支柱固定部4の中へ挿入して固定する。
本発明に係る支柱の柱脚スタンドは、図1に分解図を示したように、床面1が屋内外のコンクリート床である場合にはアンカーボルト2で、屋内の板張り床の場合にはねじ釘等で固定される円盤形状の取付ベース板3と、上向きに筒状をなす支柱固定部4を備え前記取付ベース板3の上に重ねて設置される柱脚ホルダー5と、前記の取付ベース板3と柱脚ホルダー5とを前記支柱固定部4の垂直度を調整可能な状態に連結する連結部材たる摺動スリーブ6および連結ボルト7とで構成されている。前記の取付ベース板3および柱脚ホルダー5は、一例としてアルミニュームのダイキャスト製品として製作される。
上記柱脚ホルダー5の支柱固定部4の底部外周に設けられた角度調整板12の平面視形状は、図1および図5に見られるように、角度調整・固定用ボルト13を設けた部分が半径方向外側に張り出させ、取付ベース板3の周辺部のアンカーボルト2等を通すボルト孔10と重なる部分は同ボルト孔10を露出させる形状と大きさに半径方向内側に抉られた星形状(図5を参照)に形成されている(請求項5)。ボルト孔10へ通したアンカーボルト2および同ボルトへねじ込んだナット18と干渉を起こして支柱固定部4の垂直度調整に支障を来すことのないようにする為である。
上記の次第であるから、凸部8の頂部中央に設けられた平面視が円形の開口8bは、前記筒状の間隔保持部6bの傾動を一定の角度まで許容する大きさに形成され、もって角度調整・固定用ボルト13による支柱固定部4の垂直度調整の許容範囲を充分に広く確保している。
支柱固定部4には、後述するように挿入される支柱20を固定する止めボルト21をねじ込むネジ孔14が複数適宜な配置に設けられている。図中の符号15は、支柱固定部4の底壁に設けられた排水孔である。
床面1に支柱を建てるべき位置を墨出しにより定める。一方、取付ベース板3の凸部8の上に、柱脚ホルダー5の半球形状の凹面部11を載せ、前記取付ベース板3の凸部8の裏面の半球形状の連結用凹面8aへ摺動スリーブ6の半球形部をあてがい、そのボルト孔6aへ連結ボルト7を通し、支柱固定部4の底部に設けられたネジ孔9へねじ込み充分強く締結して取付ベース板3と柱脚ホルダー5の連結を行う。但し、支柱固定部4の上方からナットを締め付ける方式の場合には、取付ベース板3と柱脚ホルダー5の連結を後回しにすることもできる。
その後、上記床面の墨出し位置へ前記の取付ベース板3を仮置きし、同取付ベース板3の各ボルト孔10の位置を墨出しする。この場合、柱脚ホルダー5の角度調整・固定用ボルト13のいずれか一が床面1の傾斜方向に想定した直線の上手又は下手に位置する配置とするのが、後の支柱固定部4の垂直度調整の処理に好ましい。こうして床面1に定められた各ボルト孔10の墨出し位置に、床面1がコンクリート床である場合には、アンカーボルト2を埋め込む。床面1が板張り構造である場合には、ねじ釘のねじ込み(打ち込み)を容易にする下孔を設ける。
次には、一例として支柱固定部4の上端へ市販の水準器を床面1の傾斜方向の向きに載せ、同水準器が水平を示すまで、傾斜方向の上下に位置する2本の角度調整・固定用ボルト13、13を調整操作する。同時に並行して直交方向に位置する残り2本の角度調整・固定用ボルト13も水準器が水平度を指すように調整操作して支柱固定部4の垂直精度を高めてゆき、最終調整が確定した段階で、それぞれの角度調整・固定用ボルト13を強力に締め付けて固定する。
こうして支柱固定部4の固定処理を終えた段階で、図4及び図7に示すように、当該柱脚スタンドにカバー17を被せて外観の見栄えを良くする。
なお、見栄えの良さを考慮し、また万が一にも手摺り使用者の歩行に支障を来すことのないように、上記支柱固定部4の各ネジ孔14および止めネジ21の位置は、手摺り使用者の歩行場所から見て外側の位置となるように配置するのが好ましい。
23 手摺り
20 支柱
2 アンカーボルト
3 取付ベース板
4 支柱固定部
5 柱脚ホルダー
8 凸部
8a 連結用凹面
8b 開口
10 ボルト孔
11 凹面部
12 角度調整板
13 角度調整・固定用ボルト
6 摺動スリーブ
6a ボルト孔
6b 間隔保持部
7 連結ボルト
Claims (5)
- 屋内又は屋外の床面上に手摺りを高架に設置する支柱の下部を床面にほぼ垂直に固定して建てる柱脚スタンドであって、
床面にアンカーボルト又はねじ釘等で固定される取付ベース板と、上向きに筒状をなす支柱固定部を備え前記取付ベース板の上に重ねて設置される柱脚ホルダーと、前記の取付ベース板と柱脚ホルダーとを前記支柱固定部の垂直度を調整可能状態に連結する連結部材とから成り、
前記取付ベース板は、中央部に半球形状に盛り上がる凸部を備え、前記凸部の裏面は半球形状の連結用凹面に形成され、同凸部の頂部中央に平面視が円形の開口が設けられ、また、取付ベース板の周辺部には、床面のアンカーボルト等を通すボルト孔が複数設けられており、
前記柱脚ホルダーは、上向きに有底筒状をなす支柱固定部を備え、この支柱固定部の下面側に前記取付ベース板の半球形状の凸部の上に360度全方向へ一定の角度傾動可能に載る半球形状の凹面部が形成され、また、支柱固定部の底部外周に前記支柱固定部の垂直角度を調整する角度調整板を備え、前記角度調整板の周辺部に前記支柱固定部の垂直度を調整し固定する複数の角度調整・固定用ボルトが設けられており、
前記連結部材は、前記取付ベース板の凸部の裏面の半球形状の連結用凹面へ内接する半球形状の摺動スリーブと、前記摺動スリーブの半球形状の頂部から直径線方向に貫通されたボルト孔を通じて上向きに挿入され、前記取付ベース板の凸部上に半球形状の凹面部を載せた前記柱脚ホルダーの支柱固定部の底部を連結する連結ボルトとからなり、
手摺りを支持する支柱の下端部は、前記複数の角度調整・固定用ボルトにより垂直度を調整して固定された柱脚ホルダーの支柱固定部の中へ挿入して固定されることを特徴とする、支柱の柱脚スタンド。 - 摺動スリーブは、半球形状の頂部を直径線方向に貫通されたボルト孔に沿って半球形状の頂部から立ち上がる筒状の間隔保持部を備え、該筒状の間隔保持部は、前記ボルト孔を通じて挿入した連結ボルトが、前記取付ベース板の凸部とその上に重ねた前記柱脚ホルダーの支柱固定部の底部とを連結した締め付け力が過大にならない間隔を保つ高さに形成され、同凸部の頂部中央に設けられた平面視が円形の開口は、前記筒状の間隔保持部の傾動を一定の角度まで許容する大きさに形成されていることを特徴とする、請求項1に記載した支柱の柱脚スタンド。
- 柱脚ホルダーの支柱固定部の底部外周に設けられた角度調整板の下面は、支柱固定部の位置を中心として半径方向上向きに反る傾斜面に形成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載した支柱の柱脚スタンド。
- 柱脚ホルダーの支柱固定部の底部に連結ボルトをねじ込み締結するネジ孔が設けられていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載した支柱の柱脚スタンド。
- 柱脚ホルダーの支柱固定部の底部外周に設けられた角度調整板の平面視形状は、角度調整・固定用ボルトを設けた部分が半径方向外側に張り出し、取付ベース板の周辺部のアンカーボルト等を通すボルト孔と重なる部分は同ボルト孔を露出させる形状と大きさに半径方向内側に抉られた星形状に形成されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載した支柱の柱脚スタンド。
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