JP4696342B2 - バリウム系複合金属酸化物粉末の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、蛍光体や誘電体等の機能性酸化物セラミックスの粉末、ペーストまたは焼結体の原料として使用することのできる、バリウム系複合金属酸化物粉末の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
バリウム系複合金属酸化物粉末は蛍光体や誘電体等の機能性材料として広く利用されている。
【0003】
蛍光体として用いられるバリウム系複合金属酸化物としては、例えばユーロピウム付活バリウムマグネシウムアルミネートがある。ユーロピウム付活バリウムマグネシウムアルミネートは組成式BaMgAl10O17:Euで表される化合物であり、真空紫外線等の励起により青色に発光する蛍光体であり、PDPや希ガスランプ等に用いられている。また、ユーロピウム付活バリウムマグネシウムアルミネートのバリウムの一部をストロンチウムやカルシウムで置換した化合物も青色発光蛍光体である。
【0004】
さらに蛍光体として用いられるバリウム系複合金属酸化物としては、例えばマンガン付活バリウムアルミネートがある。マンガン付活バリウムアルミネートは組成式BaAl12O19:Mnで表される化合物であり、真空紫外線等の励起により緑色の発光を示す。またマンガン付活バリウムアルミネートのバリウムの一部をユーロピウムで置換した化合物も緑色発光蛍光体である。
【0005】
誘電体として用いられるバリウム系複合金属酸化物としては、バリウムチタネートがある。バリウムチタネートは組成式BaTiO3に代表される化合物であり、高い誘電率を示すので積層型コンデンサー用として広く用いられている。またバリウムチタネートのバリウムの一部をストロンチウムで置換した化合物も高い誘電率を示す。
【0006】
これらのバリウム系複合金属酸化物の粉末は従来、液相法、気相法、固相法、水熱合成法、フラックス法等により製造されているが、凝集粒を多く含んでおり、粉末物性は必ずしも十分ではなかった。
【0007】
凝集粒子が少なく粒度分布の狭い複合金属酸化物粉末を得る方法として、複合金属酸化物前駆体粉末を、ハロゲン系ガス中で焼成して複合金属酸化物粉末を製造する方法が、特開平7−187612号公報に開示されているが、バリウム系複合金属酸化物粉末は開示されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
これらバリウム系複合金属酸化物粉末は、ペーストやスラリー等、粉末が分散した状態で利用されることが多く、粉末の物性は製品の機能や物性に直接反映するので、粉末物性は重要である。また、誘電体は焼結体にして利用されることが多いが、粉末物性は焼結性にも大きな影響を与える。利用目的に適した粉末物性を有するバリウム系複合金属酸化物粉末が強く望まれている。バリウム系複合金属酸化物の種類や利用形態によって、粉末に要求される特性は異なるが、いずれの用途においても、一次粒子同士の凝集が弱いこと、すなわち分散性が良いことが望まれている。
【0009】
本発明の目的は、蛍光体や誘電体等の機能性酸化物セラミックス粉末として、さらにペーストの原料や焼結体の原料として好適な、一次粒子同士の凝集が弱い、バリウムを含みバリウム以外に一種以上の特定の金属元素を含むバリウム系複合金属酸化物粉末およびその製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる状況下、鋭意研究を重ねた結果、特定雰囲気ガス中で原料化合物を焼成する方法によって、一次粒子同士の凝集が弱い、バリウムを含みバリウム以外に特定の金属元素を含むバリウム系複合金属酸化物粉末が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明は、バリウム酸化物および/またはバリウム酸化物前駆体と、マグネシウム、アルミニウム、ユーロピウム、マンガン、ストロンチウム、カルシウム、テルビウム、亜鉛およびチタンからなる群から選ばれる一種以上の金属の酸化物および/または酸化物前駆体との混合粉末を、或いはバリウムを含み、マグネシウム、アルミニウム、ユーロピウム、マンガン、ストロンチウム、カルシウム、テルビウム、亜鉛およびチタンからなる群から選ばれる一種以上の金属元素を含むバリウム系複合金属酸化物前駆体の粉末を、ハロゲン化水素および/または分子状ハロゲンを含有し、さらに水蒸気を含有する雰囲気ガス中で焼成するバリウム系複合金属酸化物粉末の製造方法を提供する。また本発明は、上記した製造方法によって得られ、一次粒子径が5μm以下の粒子が80質量%以上含まれるバリウム系複合金属酸化物粉末を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について詳しく説明する。
本発明のバリウム系複合金属酸化物粉末はバリウムを含み、マグネシウム、アルミニウム、ユーロピウム、マンガン、ストロンチウム、カルシウム、テルビウム、亜鉛およびチタンからなる群から選ばれる一種以上の金属元素を含み、かつ該二種以上の金属元素と酸素との化合物である。
【0013】
かかるバリウム系複合金属酸化物粉末としては、組成式(Ba,Eu,MA)MgAl10O17(ただしMAはカルシウム、ストロンチウム、亜鉛、ユーロピウムから選ばれる一種以上の元素)で表わされる青色発光蛍光体、組成式(Ba,MB,MC)Al12O19(ただしMBはマンガン、テルビウムから選ばれる一種以上の元素、MCはユーロピウム、カルシウム、ストロンチウム、マンガン、テルビウムから選ばれる一種以上の元素)で表わされる緑色発光蛍光体、組成式Ba(Ti,MD)O3(ただしMDはチタン、ストロンチウムから選ばれる一種以上の元素)で表される高誘電率物質を例示することができる。
【0014】
酸化物前駆体とは、焼成による分解反応や酸化反応等によって酸化物を生成するものをいう。例えば金属の酸化物前駆体としては、水酸化物、含水酸化物、オキシ水酸化物、オキシハロゲン化物、ハロゲン化物、炭酸塩、シュウ酸塩、硫酸塩、硝酸塩等を挙げることができる。
【0015】
バリウム酸化物および/またはバリウム酸化物前駆体と、マグネシウム、アルミニウム、ユーロピウム、マンガン、ストロンチウム、カルシウム、テルビウム、亜鉛、チタンからなる群から選ばれる一種以上の金属の酸化物および/または酸化物前駆体との混合粉末、或いはバリウムを含み、マグネシウム、アルミニウム、ユーロピウム、マンガン、ストロンチウム、カルシウム、テルビウム、亜鉛、チタンからなる群から選ばれる一種以上の金属元素を含むバリウム系複合金属酸化物前駆体の粉末を総称して、以降は原料金属酸化物粉末と称する。
【0016】
本発明の製造方法において、原料金属酸化物粉末は公知の方法で製造される粉末を用いることができる。例えば、気相法、液相法、固相法で製造された原料金属酸化物粉末を用いることができる。
【0017】
本発明の製造方法においては、原料金属酸化物粉末を、ハロゲン化水素および/または分子状ハロゲンと水蒸気を含む雰囲気ガス中で焼成する。
【0018】
雰囲気ガス中にハロゲン化水素を含む場合、ハロゲン化水素の濃度は、雰囲気ガス中の全体積に対して1体積%以上が好ましく、5体積%以上がより好ましい。ハロゲン化水素としては、塩化水素、臭化水素、フッ化水素の一種以上を用いることができるが、好ましくは塩化水素が挙げられる。
【0019】
雰囲気ガス中に分子状ハロゲンを含む場合、分子状ハロゲンの濃度は、雰囲気ガス中の全体積に対して1体積%以上が好ましく、5体積%以上がより好ましい。分子状ハロゲンとしては、塩素、臭素、フッ素の一種以上を用いることができるが、好ましくは塩素が挙げられる。
【0020】
本発明の製造方法においては、雰囲気ガス中の水蒸気の濃度は、雰囲気ガスの全体積に対して0.5体積%以上が好ましく、2体積%以上がより好ましい。水蒸気が存在しない場合、焼成中にバリウムがハロゲン化水素や分子状ハロゲンと容易に反応し、ハロゲン化バリウムガスとして揮発してしまうため、目的のバリウム系複合金属酸化物粉末を得ることができない。
【0021】
雰囲気ガス中のハロゲン化水素ガスと水蒸気以外の成分である所謂希釈ガスとしては窒素、或いはアルゴン等の不活性ガス、酸素、空気等を用いることができる。また、金属元素を還元する必要があれば、水素ガス等を用いても良い。
【0022】
雰囲気ガスの各成分の供給源や供給方法は工業的に通常用いられる方法を用いることができる。例えばハロゲン化水素ガスの各成分の供給源としては、ボンベガスを用いることができる。ハロゲン化アンモニウム等のハロゲン化物、あるいは塩化ビニル重合体等のハロゲン含有高分子化合物等の蒸発や分解を利用して、ハロゲン化水素や分子状ハロゲンを含む雰囲気ガスを調製して使用することもできる。原料金属酸化物粉末と、ハロゲン化合物、ハロゲン含有高分子化合物等を混合したものを焼成炉内で焼成することもできる。
【0023】
水蒸気の供給方法としては、スチームを供給する方法、水蒸気ガス以外の雰囲気ガスを供給する際にガスを水中に通して供給する方法、焼成前に焼成炉内に水を設置しておいて、焼成時の水の蒸発により供給する方法、原料金属酸化物粉末に水を含有させる方法等が挙げられる。
【0024】
本発明の製造方法によれば、原料金属酸化物粉末を上記の雰囲気ガス中で焼成することにより、原料金属酸化物粉末と雰囲気ガスとの作用によって、原料金属酸化物粉末の存在していた場所にバリウム系複合金属酸化物の粒子が成長し、理由は明らかではないが、凝集粒が少なく粒度分布の狭いバリウム系複合金属酸化物粉末が生成する。
【0025】
適切な焼成温度は、目的とするバリウム系複合金属酸化物の種類、雰囲気ガスに含有される成分の濃度並びに焼成時間にも依存するが、好ましくは500℃以上1700℃以下の温度範囲、より好ましくは800℃以上1500℃以下の温度範囲、さらに好ましくは1100℃以上1500℃以下の温度範囲である。組成式(Ba,Eu,MA)MgAl10O17(ただしMAはカルシウム、ストロンチウム、亜鉛、ユーロピウムから選ばれる一種以上の元素)で表される化合物を製造する場合は、1100℃以上1400℃以下の温度範囲が最も好ましい。
【0026】
本発明の方法において、適切な焼成時間は、目的とするバリウム系複合金属酸化物の種類、雰囲気ガスに含有される成分の濃度並びに焼成温度にも依存するが、好ましくは1分以上24時間以内の範囲、より好ましくは10分以上10時間の範囲である。焼成温度が高いほど焼成時間は短くてよい。
【0027】
焼成装置は工業的に通常用いられる焼成炉を用いることができるが、焼成炉はハロゲン化水素、分子状ハロゲンに腐食されない材質で構成されていることが好ましく、さらには雰囲気を調整できる機構を備えていることが好ましい。また、ハロゲン化水素ガスや分子状ハロゲン等の酸性ガスを用いるので、焼成炉には気密性があることが好ましい。
【0028】
焼成工程の中で用いられる原料金属酸化物粉末等を充填する容器の材質としては、酸性の雰囲気中で反応が進行するので、アルミナ製、石英製、耐酸レンガ製、グラファイト製または白金等の貴金属製のルツボやボート等の容器を用いることが好ましい。
【0029】
用いる原料あるいは製造条件によっては凝集粒を含むこともあるが、その場合においても凝集は軽度なものであり、短時間のボールミル処理やジェットミル処理等の軽度の粉砕処理を行うことにより、容易に凝集粒が少ないバリウム系複合金属酸化物粉末を製造することができる。
【0030】
用いる原料または製造条件によっては、本発明のバリウム系複合金属酸化物粉末の他に、副生成物、或いは未反応の原料金属酸化物粉末が残存することがあるが、適切な反応条件を選ぶことにより、または簡単な洗浄等の分離を行うことによって、容易に本発明のバリウム系複合金属酸化物粉末を製造することができる。
【0031】
また得られたバリウム系複合金属酸化物粉末の性能をさらに向上させるために、再焼成を行うこともできる。
【0032】
本発明により、凝集粒が少なく粒度分布の狭い、バリウム系複合金属酸化物粉末を得ることができる。得られるバリウム系複合金属酸化物粉末は、好ましくは一次粒子径が5μm以下の粒子が80質量%以上含まれ、凝集粒子が少なく微粒であるので、蛍光体や誘電体等の機能材料に用いる金属酸化物系セラミックスの原料、ペーストの原料等の用途に広く用いることができるものである。
【0033】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0034】
実施例1
シュウ酸バリウムとシュウ酸ユーロピウムとシュウ酸マグネシウムと水酸化アルミニウムとをBa:Eu:Mg:Alがモル比で0.9:0.1:1:10になるように前駆体量を秤量して混合し、炉芯管内に設置した。水素を2体積%含むアルゴンを水中に通してバブリングさせた後のガスを40ml/分で、塩化水素を10ml/分で炉芯管内に供給することで焼成雰囲気を調整し、1250℃で2時間焼成を行った。バブリングを行った水の温度は30℃であり、30℃の飽和水蒸気圧は0.042気圧であるので水蒸気濃度は4.2体積%である。X線回折装置により、得られた粉末の相同定を行った結果、青色発光蛍光体のBa0.9Eu0.1MgAl10O17が生成していることがわかった。また、走査型電子顕微鏡(SEM)により観察を行うと、一次粒子同士の凝集は弱かった。またSEM写真より、30個の一次粒子の直径を測定した結果、30個全ての一次粒子径は0.8μm〜1.4μmの範囲内であり、平均一次粒子径は1.1μmであった。
【0035】
得られた青色発光蛍光体に、6.7Pa(5×10-2Torr)以下の真空槽内でエキシマ146nmランプ(ウシオ電機社製)を用いて紫外線を照射したところ、強い青色の発光を示した。また、この青色発光蛍光体を254nmの紫外線または365nmの紫外線または陰極線またはX線にて励起した場合も、高輝度の青色発光を示した。
【0036】
比較例1
塩化水素を10ml/分で、かつ水素を2体積%含むアルゴンガスを40ml/分で供給して焼成雰囲気とした以外は、すべて実施例1と同様にして焼成を行った。得られた粉末について、X線回折装置により相の同定を行った結果、Al2O3とMgAl2O4の混相であり、バリウム系複合金属酸化物粉末は得られなかった。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、蛍光体や誘電体等の機能材料である酸化物系セラミックスの原料粉末として、さらにペースト原料あるいは焼結体原料として好適な、一次粒子同士の凝集が弱い、二種以上の金属元素を含むバリウム系複合金属酸化物粉末を提供することができ、工業的に有用である。
Claims (4)
- バリウム酸化物および/またはバリウム酸化物前駆体と、マグネシウム、アルミニウムおよびユーロピウムからなる群から選ばれる一種以上の金属の酸化物および/または酸化物前駆体との混合粉末を、或いはバリウムを含み、マグネシウム、アルミニウムおよびユーロピウムからなる群から選ばれる一種以上の金属元素を含むバリウム系複合金属酸化物前駆体の粉末を、ハロゲン化水素および/または分子状ハロゲンを含有し、さらに水蒸気を含有する雰囲気ガス中で焼成することを特徴とするバリウム系複合金属酸化物粉末の製造方法。
- ハロゲン化水素が塩化水素である請求項1に記載のバリウム系複合金属酸化物粉末の製造方法。
- 雰囲気ガス中に水素ガスを含有する請求項1または2に記載のバリウム系複合金属酸化物粉末の製造方法。
- 雰囲気ガスに対し、水蒸気が0.5体積%以上である請求項1〜3のいずれかに記載のバリウム系複合金属酸化物粉末の製造方法。
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