JP4664259B2 - 画像補正装置および画像補正方法 - Google Patents
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Description
この画像の歪み(ディストーション)を補正するために、一般には、各画素位置の像高に応じた歪み特性をもとに、画像を補正することが行われている。
例えば、特開2005-286482号公報に開示されている歪曲補正装置では、歪み特性データをディストーションメモリに保持し、注目画素の像高に対して近傍の4点を3次式で近似し、歪み特性を算出している。その際、ディストーションメモリには、レンズのズーム位置又はフォーカス位置によって、複数個の特性が保持されている。
また、特開2003-37769号公報に開示されている歪曲収差補正装置では、垂直方向の歪み特性を用いて、水平方向の補正比率を変更し、不自然な歪曲を解消している。
したがって、この発明は、歪み特性を用いて画像を拡大縮小する場合に、画角を維持する画像補正方法および画像補正装置の提供を目的としている。
レンズを介して撮像素子に結像された画像を画像データ信号として取り出した際に、レンズの収差による歪みを補正する画像補正装置において、画像データ信号に含まれる水平同期信号および垂直同期信号をもとに各画素の座標位置を算出する画素カウント部と、各画素の座標位置と光軸中心位置との距離を算出し、少なくともレンズのズーム位置、フォーカス位置、絞り量の何れか1つに応じて、算出した距離を変換する距離算出部と、画像データを保持する画像メモリと、各画素と光軸中心との変換された距離をもとに、レンズの収差による歪み量を算出する歪み量算出部と、歪み量をもとに画像の歪みを補正する歪み補正部とを具備する。
レンズを介して撮像素子に結像された画像の画像データ信号に含まれる水平同期信号および垂直同期信号をもとに各画素の座標位置を算出する画素カウント工程と、各画素の座標位置と光軸中心位置との距離を算出し、少なくともレンズのズーム位置、フォーカス位置、絞り量の何れか1つに応じて、算出した距離を変換する距離算出工程と、画像データを画像メモリに保持する保持工程と、各画素と光軸中心との変換された距離をもとに、レンズの収差による歪み量を算出する歪み量算出工程と、画像メモリに保持された画像データを読み出し歪み量をもとに画像の歪みを補正する歪み補正工程とを具備する。
図1はこの発明の実施の形態1による画像補正装置を示す構成図である。図1において、画像補正装置は、画素カウント部1、距離算出部2、歪み量算出テーブル3、歪み量算出部4、画像バッファ部5、歪み補正部6から構成されている。
次に、動作について説明する。
画素カウント部1は、撮像素子から出力される水平同期信号および垂直同期信号をカウントすることにより、画像信号の水平座標Xおよび垂直座標Yを算出する。
距離算出部2は、画像信号の座標値(X,Y)と、撮像画像内における、光軸中心座標(Xc,Yc)との距離Rを式(1)により算出する。
歪み量算出部4は、歪み量算出テーブル3を用いて、注目画素の光軸中心からの距離Rにおける歪み量αを算出する。歪み量算出テーブル3は、距離Rに対して離散的なデータのため、近傍の2点Rn、Rn+1における歪み特性αn、αn+1を用いて、以下の式(3)より算出する。
歪み補正部6は、歪み量算出部4で算出された歪み特性αをもとに、画像バッファ部5に一時的に記憶された画像データ信号の補正を行う。注目画素の像は、図6に示すように、中心からの距離がαRの位置に結像されるため、補正後の結像位置(X',Y')は以下の式(4)で表される。
この実施の形態2では、歪み特性が図2で示されるような樽型歪みの場合、その樽型歪みを補正する方法について説明する。この実施の形態2では、歪み補正部6の動作が上記実施の形態1と異なる。
樽型歪みの場合、歪み特性値が1.0以下のため、通常の補正では、拡大処理となる。したがって、歪み補正部6では、光軸中心を通る水平、垂直方向の画角を保持するように、歪み補正を行う。つまり、距離Rx(=X-Xc)における歪み特性をαx、距離Ry(=Y-Yc)における歪み特性をαyとし、補正後の結像位置(X',Y')を以下の式(6)で求める。
この実施の形態3では、歪み特性が図3で示されるような糸巻き型歪みの場合、その糸巻き型歪みを補正する方法について説明する。この実施の形態3では、歪み補正部6の動作が上記実施の形態1と異なる。
糸巻き型歪みの場合、歪み特性値が1.0以上のため、通常の補正では、縮小処理となる。しかし、画像周辺部では、参照する画素が画像の領域外にあるため、画像データを算出することができない。また、光軸中心から対角方向に最も距離の大きい画素において、歪み特性が最大となる。
したがって、歪み補正部6では、対角方向の画角を基準にして、歪み補正を行う。つまり、画像内における、光軸中心からの距離の最大値をRmaxとすると、以下の式(7)を用いて、歪み補正量α'が1以下となるよう、変換を行う。
以上のように、この発明の実施の形態3による画像補正方法では、実施の形態1に示した構成を変えることなく、光軸中心から距離の最も大きい画素の歪み補正量が1となるよう、歪み特性を変換することにより、撮像画像内の画素から、歪み補正を行うことができる効果がある。
この実施の形態4では、実施の形態1〜3で述べた、歪み量算出テーブル3を用いることなく、歪み量をN次多項式で近似することにより、歪み量を算出する場合について説明する。
以下、近似式を2次の多項式として説明する。
図7は、この発明の実施の形態4による画像補正装置を示す構成図である。図7において、画像補正装置は、画素カウント部1、距離算出部2、歪み量算出部4、画像バッファ部5、歪み補正部6から構成されている。
この実施の形態4では、歪み量算出部4の動作が上記実施の形態1とは異なる。
歪み量算出部4では、光軸中心からの距離Rにおける画素の歪み特性αを以下の式(9)に示す2次式を用いて算出する。
以上のように、この発明の実施の形態4による画像補正方法では、歪み量算出テーブルを用いることなく、近似式を用いて歪み補正を行うことにより、メモリの削減を行うことができる効果がある。また、レンズのズーム位置、フォーカス位置、絞り量に応じて近似式の係数を変更することで、歪み補正を行うことができる効果がある。
図8はこの発明の実施の形態5による画像補正装置を示す構成図である。図8において、画像補正装置は、画素カウント部1、距離算出部2、歪み量算出部4、画像バッファ部5、歪み補正部6、画像分割部7、画像メモリ部8から構成されている。
この実施の形態5では、画像メモリ部8および画像分割部7の動作が、上記実施の形態1とは異なる。
画像メモリ部8は、撮像装置から得られた画像データを記憶する構成要素である。
画像分割部7は、画像メモリ部8から画像データを切り出し、画像データを画像バッファ部5へ、画像データの水平、垂直方向の同期信号を画素カウント部1へ出力する。その際、画像分割部7では、歪み特性に基づき画像の分割を行う。光軸中心から垂直方向に離れた画素ほど垂直方向の歪みが大きく、また、水平方向に離れた画素ほど、水平方向の歪みが大きくなる。このため、図9に示すように、垂直方向の歪みが大きいブロックでは垂直方向に、水平方向の歪みが大きいブロックでは水平方向に画像を分割する。
Claims (7)
- レンズを介して撮像素子に結像された画像を画像データ信号として取り出した際に、レンズの収差による歪みを補正する画像補正装置において、画像データ信号に含まれる水平同期信号および垂直同期信号をもとに各画素の座標位置を算出する画素カウント部と、各画素の座標位置と光軸中心位置との距離を算出し、少なくともレンズのズーム位置、フォーカス位置、絞り量の何れか1つに応じて、算出した距離を変換する距離算出部と、画像データを保持する画像バッファ部と、各画素と光軸中心との変換された距離をもとに、レンズの収差による歪み量を算出する歪み量算出部と、歪み量をもとに画像の歪みを補正する歪み補正部とを具備することを特徴とする画像補正装置。
- 前記歪み量算出部は、各距離に対する歪み量を多項式として近似した式をもとに、歪み量を算出する構成にされたことを特徴とする請求項1記載の画像補正装置。
- 前記歪み量算出部は、各距離に対する歪み量を記録した歪み量算出テーブルをもとに、歪み量を算出する構成にされたことを特徴とする請求項1記載の画像補正装置。
- 前記歪み補正部は、各画素の光軸中心を通る水平方向、および垂直方向の歪み量をもとに、各画素の歪み量を補正し、画像の歪みを補正することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の画像補正装置。
- 前記歪み補正部は、光軸中心と最も距離の大きい画素における歪み量をもとに、各画素の歪み量を補正し、画像の歪みを補正する構成にされたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の画像補正装置。
- レンズを介して撮像素子に結像された画像の画像データを記憶する画像メモリ部と、歪み量を参照して画像メモリ部から画像データを切り出し、画像データを画像バッファ部に、画像データの水平、垂直方向の同期信号を画素カウント部へ出力する画像分割部をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の画像補正装置。
- レンズを介して撮像素子に結像された画像を画像データ信号として取り出した際に、レンズの収差による歪みを補正する画像補正方法において、画像データ信号に含まれる水平同期信号および垂直同期信号をもとに各画素の座標位置を算出する画素カウント工程と、各画素の座標位置と光軸中心位置との距離を算出し、少なくともレンズのズーム位置、フォーカス位置、絞り量の何れか1つに応じて、算出した距離を変換する距離算出工程と、画像データを画像バッファ部に保持する保持工程と、各画素と光軸中心との変換された距離をもとに、レンズの収差による歪み量を算出する歪み量算出工程と、画像バッファ部に保持された画像データを読み出し歪み量をもとに画像の歪みを補正する歪み補正工程とを具備することを特徴とする画像補正方法。
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