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JP4649747B2 - プログラマブル表示器 - Google Patents

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JP4649747B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、表示画面への情報表示を制御するプログラマブル表示器に関わり、特に、操作者の有無を検出し、操作者がプログラマブル表示器のある一定距離内にいるときのみ操作可能としたと同時に、操作者の操作権限を検出可能にし、また、操作者の操作内容を外部記憶装置に記憶するプログラマブル表示器の表示制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
まず、従来のプログラマブル表示器の構成と動作について以下に説明する。
図12は、従来のプログラマブル表示器の構成を示すブロック図であり、図において、1は操作者の手が触れて入力されるタッチキー、2は情報を表示すべく設けられた表示手段であり、例えば液晶表示デバイス2a及びバックライト照明2bから構成されている。3Aはこれらタッチキー1、表示手段2を制御する制御部で、タッチキー1の入力により表示手段2の画面を切り替えや入出力情報の制御を行うものである。
通常プログラマブル表示器は、機械装置などの操作盤として用いられることが多く、タッチキーに触れるだけで機械の運転や、停止、その他の動作を可能とする。
【0003】
図13は、操作者の有無を検出し、操作者がプルグラマブル表示器の近くにいるときだけ、タッチキー1による操作を可能としたプログラマブル表示器である。18は人の動作を検知する赤外線センサであり、一般に発光部と受光部から構成される反射型センサである。なお、赤外線センサ18は、人を検出している間は出力を出したままである。この赤外線センサ18の信号は制御部3Aに入力され、タッチキー1の入力を制限する。赤外線センサ18の信号が出力されている間はタッチキー1入力により表示制御を行うが、赤外線センサ18の出力がなくなるとタッチキー1の入力を無視する。
【0004】
図14は従来の非接触で読み書き可能な外部記憶装置のアンテナから発生する電界強度と送受信可能距離を示す図であり、送受信機の送受信可能な電界強度レベルを受信機スレッシュレベルとすると、受信機スレッシュレベル以上の電解強度すなわち、ある一定の距離以内であれば送受信可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、センサを用いて操作者の有無を検出し、液晶表示デバイス2等の電源管理を行ったり、タッチキー1入力の有効性の判断を行うことは可能であるが、センサにより検出した操作者がどのような操作権限を持った操作者がいるかは検出不可能である。
【0006】
また、装置に通電した状態で点検などを行う際、プログラマブル表示器に近づいた場合、誤って、タッチパネルに触れ、不用意に装置が動作し、装置の稼動部に巻き込まれ、挟まれなどの災害が発生するおそれがあった。
【0007】
また、同一の複数装置において、操作者がプログラマブル表示器に対する同一操作や、装置の設定を行う場合、操作ミスや設定ミスが発生する場合もある。
【0008】
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、非接触で読み書き可能な外部記憶装置とその外部記憶装置とデータ交信を行うプログラマブル表示器の表示制御に関し、セキュリティ向上と操作性向上を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかるプログラマブル表示器は、操作者の保有する、レベル検出回路と変調回路とアンテナとを備えた外部記憶装置を非接触で検出し、外部記憶装置に格納されている操作者の情報を認識する認識手段と、この認識手段により認識された操作者の情報に基づき、プログラマブル表示器を操作可能か否かを判断する判断手段と、外部記憶装置に信号を送信又は外部装置からの信号を受信する送受信回路とアンテナと、を備え、操作者の保有する外部記憶装置を非接触で検出する際に、レベル検出回路は、プログラマブル表示器側アンテナを介して送受信回路から送信された信号を、外部記憶装置側アンテナを介して受信し、この受信信号の電界強度が予め設定された所定の電界強度よりも大きい場合、変調回路に変調禁止信号を出力し、変調回路は変調禁止信号が入力されると、プログラマブル表示器に信号を送信しないことで、双方による送受信可能距離の近距離制限を定めたものである。
【0011】
また、外部記憶装置側アンテナからの信号を検出するための電界強度の検出レベルを設定する感度調整回路を設け、外部記憶装置側アンテナからの信号の電界強度が感度調整回路で設定された検出レベルよりも小さい場合、外部記憶装置側アンテナからの信号を受信しないことで、双方による送受信可能距離の遠距離制限を定めたものである。
【0012】
また、操作者のプログラマブル表示器に対する操作履歴を記憶する記憶手段を有し、外部記憶装置の記憶手段に記憶させるべく送信するものである。
【0013】
さらにまた、外部記憶装置への記憶は、操作者による操作画面ごとの操作状況及び操作時間を記憶するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1におけるプログラマブル表示器の構成を示すブロック図であり、図において、1は操作者の手が触れて入力されるタッチキー、2は情報を表示すべく設けられた表示手段であり、例えば液晶表示デバイス2a及びバックライト照明2bから構成されている。
3はタッチキー1、表示手段2を制御する制御部、4は制御部からの情報をアンテナ5を経由して外部記憶装置6とデータ交信を行う送受信回路、5は外部記憶装置6と交信をするためのアンテナである。
なお、本実施の形態では、タッチキー1及び液晶表示デバイス2a並びにバックライト照明2bにおいて説明するが、タッチキー1の代わりにキーボード、マウス等の入力デバイス、液晶表示デバイス2a並びにバックライト照明2bの代わりにCRT等の表示手段なら同様である。
【0015】
図2は、プログラマブル表示器の構成を示した斜視図及びプログラマブル表示器とアンテナの配置を示す部分断面図であり、図において表示手段2の前面にタッチキー1が配置され、その周囲にアンテナ5がループ状に配置される。
【0016】
図3は、プログラマブル表示器における送受信回路4と外部記憶装置6の内部ブロック図を示す図であり、送受信回路4は制御部3と内部バスで接続されている。
送受信回路4において、7は内部バスから書き込まれたパラレルデータをシリアルデータに変換するパラレルシリアル変換回路、8はシリアルに変換されたデータを送信周波数で変調する変復調回路、9は変調された信号を増幅し、アンテナ5へ出力する増幅回路、10はアンテナから発生する電界強度を調整する回路であり、電界強度を調整することにより、外部記憶装置6が受信可能な距離が決定される。
なお、電界強度の特性は増幅回路9及びアンテナ5の特性で決定される。
【0017】
11はプログラマブル表示器のアンテナ5から送信される信号を受信する外部記憶装置内に設置されたアンテナ、12はアンテナ11で受信した信号を増幅する増幅回路、13は増幅された信号を復調する変復調回路、14はデータを記憶しておくメモリ、15は復調された信号をパラレルに変換するパラレルシリアル変換回路、16はパラレルに変換されたデータからメモリアドレスを計算しメモリ14に書き込むタイミングを生成するメモリI/F回路、17は受信した電解強度が一定レベルより高い場合、変調回路13へ変調禁止信号を出力するレベル検出回路である。
【0018】
図4は、送受信回路4のアンテナの電界強度と、外部記憶装置6と表示器との距離を示す特性図である。
【0019】
図5は、外部記憶装置6とプログラマブル表示器間の距離がある一定以上になると交信できなくすべく構成された感度調整回路10における感度調整を示したフローチャートである。
【0020】
図6、7は、プログラマブル表示器と外部記憶装置との距離を自動的に調整するための設定画面である。
【0021】
図8は、外部記憶装置に操作手順を記憶する方法を示す図である。
【0022】
図9は、外部記憶装置に操作手順を記憶するためのプログラマブル表示器の内部処理を示すフローチャートである。
【0023】
図10は、図9による手順にて外部記憶装置に格納されたデータを示す図である。
【0024】
図11は、外部記憶装置に格納された操作者の操作を再現するためのフローチャートである。
【0025】
つぎに、図1〜図7の動作について説明する。
図1において、外部記憶装置6は操作者が携帯しており、外部記憶装置内のメモリには予め、操作者の操作権限が格納されているものとする。
プログラマブル表示器は、常時、制御部3から送信回路4へ外部記憶装置有無人信号を発生する。
その信号は送受信回路4で変調されアンテナ5を経由してプログラマブル表示器外部に発信され、外部記憶装置6が受信可能かチェックをする。
操作者が、プログラマブル表示器から離れている、もしくは近づきすぎていて、外部記憶装置6が受信可能と判断されない場合、制御部6は、たとえタッチキー1の信号が入力されても受け付けない。
つまり、操作者が離れている場合、もしくは近づきすぎている場合、タッチキー入力は受け付けられない。
【0026】
次に、操作者が外部記憶装置6の受信可能エリア内に近づいたとする。
操作者がプログラマブル表示器に近づき、外部記憶装置6が受信可能であれば、外部記憶装置6とデータ交信を開始する。
この状態でタッチキーが入力され、そのタッチキーにセキュリティ情報(特定の操作者しか操作できない操作)例えば、保全者しか設定変更を許されないような装置のパラメータ(温度条件など)や装置内部のプログラム変更、あるいは、装置稼動部の位置設定データなどの変更など操作者を固定するための情報が割り付けられていなければ、キー入力に基づき、所定の動作を行う。
一方、タッチキーにセキュリティ情報が割り付けられていれば、その情報に基づき、外部記憶装置6のデータを読み出す。
読み出した情報がタッチキーに割り付けられたセキュリティ情報と一致、すなわち操作可能な操作者と判断すれば所定の動作を行うが、一致しなければタッチキー入力は無視される。
【0027】
次に、図3によりプログラマブル表示器内の送信回路4及び外部記憶装置6の動作について説明する。
プログラマブル表示器の制御部3は、送信回路4内のパラレルシリアル変換回路7へ外部記憶装置6の有無を検出する外部記憶装置有無人信号を定期的に発信する。
この信号は、パラレルシリアル変換回路7でシリアルデータに変換され、変復調回路8で送信に必要なキャリア周波数と合成される。そして、キャリア周波数と合成された信号は、増幅器9で増幅されアンテナ5へ出力される。
外部記憶装置6が受信可能な距離まで近づくと、外部記憶装置6は有無を問い合わせる外部記憶装置有無人信号に対し応答を返す。
また、外部記憶装置6は、受信した信号を増幅回路12により増幅し、変調回路13及びレベル検出回路17出力する。
レベル検出回路17は、受信した信号レベルが設定されたレベルより高い場合、変調回路13へ変調禁止信号を出力する。
従って、外部記憶装置6がプログラマブル表示機に対し、ある距離の範囲内に設置された場合のみ、応答信号を送信する。
この応答によりプログラマブル表示器は外部記憶装置6すなわち操作者がプログラマブル表示器のある一定距離内に居ることを検出する。
【0028】
次に、図4によりプログラマブル表示機の送受信回路4の特性について説明する。
外部記憶装置6の受信感度は、破線で示す電界強度以上、すなわち、受信機スレッシュ以上のときである。
従って、A特性のとき、アンテナの電界強度が外部記憶装置6の受信感度以上になる送受信可能距離Aの範囲内に外部記憶装置6があれば受信可能となる。
次に感度調整回路10によりアンテナ5から出力される電界強度をつよめた場合(ゲイン大)の場合、電界強度特性がBに移行する。
電界強度の特性が変化しても外部記憶装置6の受信感度は一定であるため、電界強度が受信感度以上になる距離、すなわち送受信可能距離Bの範囲内で送受信可能となる。
つまり、A特性時に比べ、距離が離れても受信可能となる。
この状態であればプログラマブル表示器表面から送受信可能となる
【0029】
次に、外部記憶装置6内のレベル検出回路17の動作について説明する。
レベル検出回路17の検出レベルを変化することで外部記憶装置6の最短送受信距離を設定することができる。
【0030】
以上のようにアンテナの電界強度及び外部記憶装置のレベル検出回路17の検出レベルを調整することで外部記憶装置6が受信可能な距離を調整することができる。
また、近距離時、レベル検出回路17の検出レベルを下げることにより、プログラマブル表示器と外部記憶装置の最小送受信距離を設定することができる。
【0031】
次に、図5により感度調整の手順について説明する。
まず、外部記憶装置を検出したい一番遠い距離に設置し、図6に示す感度調整画面の開始ボタンを押すと、図5のフォローチャートに示す感度調整プログラムが起動される。
まず、ステップS1でゲインを最大値にセットし、ステップS2で外部記憶装置6から受信可能かチェックを行う。
受信可能であれば、ステップS3でゲインが調整範囲内かチェックを行う。
もし調整範囲内でなければステップS11へ移行し、エラーメッセージをセットして感度調整プログラムを終了する。
一方、調整範囲内であれば、ゲインを減少させ、ステップS2へ戻り、ステップS2からステップS4の処理を外部記憶装置6から受信できなくなるまで繰り返す。
【0032】
ステップS2で受信できなくなると、ステップS5に移行し、外部記憶装置のレベル検出回路の検出レベルを最大に設定する。
その後、ステップS6に移行し、プログラマブル表示器の表示に完了と次の手順を促すメッセージ(図7にその表示例を示す)を表示する。
ステップS7にて開始ボタンを押すと、次の処理ステップS8に移行する。
ステップS8では受信可能かチェックし、受信可能であればステップS9にて検出レベルが調整範囲内かチェックする。
調整範囲内であれば、ステップS10に移行し、検出レベルを下げてステップS8に移行する。そして、検出レベルで受信できなくなるまでステップS8からステップS10の処理を繰り返す。
以上のようにゲインと検出レベルを調整することで送受信可能距離を設定する。
【0033】
次に、図8から図11により操作者の操作手順を記憶する方法とその手順を再現する方法について説明する。
図8に示すようにプログラマブル表示器の表示内容は通常装置の操作内容に応じて複数の操作画面と、画面上に配置されたスイッチやランプなどの図形表示により構成される。
ここで、ランプやスイッチは、操作画面ごとに異なる位置に配置されたり、そのスイッチの機能が異なるよう設定される。
なお、これらのスイッチやランプなどの表示は予め、ユーザの設定により行われているものとする。
また、表示画面はそれぞれの操作内容により複数画面設定される。
操作者が操作画面1にてスイッチ1、スイッチ3、スイッチ2の順に操作をしたとする。
この操作により外部記憶装置には操作画面1の画面番号と操作者が操作したタッチスイッチの番号がそれぞれ操作した順番に格納される(動作については図9を用いて後述する)。
【0034】
次に表示画面が操作画面2に切り換ったとする。
ここで操作者がスイッチ4、スイッチ5、スイッチ6の順で操作したとする。
すると外部記憶装置には、同様に操作画面の画面番号と操作者が操作したタッチスイッチの番号がそれぞれ操作した順番に格納される。
以上のように、画面番号とタッチスイッチの番号を操作した順に記憶することで、操作者の操作内容を外部記憶装置に記憶することができる。
別の装置にて外部記憶装置に格納された操作手順を読み出すことで操作者の操作手順を再現することができる。
【0035】
図9により具体的な手順について説明する。
手順記憶がスタートされると図9に示す処理を開始する。
なお、手順記憶スタートや終了は通常画面上に設定されたタッチキー入力により開始される。
ステップS20にて終了キー入力の有無をチェックする。
ここで、終了キー入力があればステップS31にて終了キーコードを書き込み終了する。
一方、終了キー入力がなければ、ステップS21にて現在表示中の画面番号を取得し、ステップS22にて画面番号を制御部内の内部メモリに格納する。
その後、ステップS23にて再度終了キー入力の有無をチェックし、終了キー入力があればステップS31にて終了キーコードを書き込み終了する。
このステップ23における終了キー入力有無の判定処理は2回目以降のキー操作を記憶する場合においてタッチキー記憶処理を中断するためのものである。
2回目以降のキー操作記憶を行う際ステップ20から開始しても良いが、S21やS22の処理を再度繰り返し処理速度悪化を防止するためである。
【0036】
ステップS23の結果、終了キー入力がなければ、ステップS24に移行し、操作者によるタッチキー入力の間隔を計測する。
このため、タイマーをリセットスタートし、ステップS25で該タイマーをカウントアップする。
そして、ステップS26でタッチキー入力の有無を検出し、タッチキー入力がなければステップS25にてそのまま時間計測を継続するが、タッチキー入力があればステップS27にて内部メモリにタッチキー入力されたときのタイマー値を格納し、ステップS28にて操作者により入力されたタッチキー番号を内部メモリに格納する。
タッチキーの入力間隔を記憶することにより、装置の処理時間、例えば、装置に対して上位の機器からデータが送られてくる時間や、装置に接続されたバーコードリーダーなど外部に接続された機器からデータを取り込むための時間を待って次の操作に移る場合などの動作を再現することができる。
【0037】
その後、ステップS29では画面切り換えの有無を確認し、画面切り換えがあればステップS30にてステップS21で取得した画面番号、及び、ステップS27、28で取得したタイマー値及びタッチキー番号を外部記憶装置に書き込み実施する。
終了コード書き込み時に記憶した全ての操作内容を一括して書き込んでもよいが、記憶した操作手順が多い場合、外部記憶装置への書き込みに時間がかかるため、その間、次の操作ができなくなるなど操作性が低下するので、本実施の形態では、画面切り換えごとに外部記憶装置にアクセスし、アクセス頻度を減らすことで処理性能を向上することができる。
通常、プログラマブル表示器では1画面の中で操作する操作回数は限られており、また、画面切り換え時は、タッチキーの操作が入らないためその間に外部記憶装置に書き込むことで操作者に書き込み時間を意識させることがない。
【0038】
その後、画面切り換えがなければステップS23へ移行し、上述した処理を繰り返すことにより、操作者が終了キー入力を行うまでのキー操作手順を外部記憶装置に書き込む。
【0039】
以上の処理により外部記憶装置に書き込まれたデータ例を図10に示す。
画面番号を先頭に、操作者が操作した順番にタッチキー番号が格納され、画面切り換えが発生するごとに画面番号が格納される。
最後には終了コードが格納され、一連の操作手順が終了したことを示す。
【0040】
次に、上記処理にて画面切り換えが発生した場合の外部記憶装置への書き込み手順について図3により説明する。
図3において、上記操作手順を記憶した内部メモリは内部バスを通して送信回路4と接続されている。
内部メモリから送られてきたデータはパラレルシリアル変換回路7にてシリアルデータに変換される。
シリアルデータに変換されたデータは変調回路8によりキャリア信号と合成され増幅回路9へ送られる。
増幅回路6は感度調整回路10の出力に応じて信号レベルを増幅し、アンテナ5を経由して気中に放射される。
【0041】
外部記憶装置6は、アンテナ5から出力される信号をアンテナ11で受信し、受信したデータは増幅回路12にて一旦増幅される。
増幅された信号はレベル検出回路17と変調回路13へ出力され、レベル検出回路17では増幅された信号の尊号レベルを比較し、設定値以上であれば変調回路13へ変調禁止信号を出力する。
一方、設定値以下であれば、変調回路13は増幅回路12から送られてきた信号からキャリア信号を取り除き、パラレルシリアル変換回路15によりパラレル信号に変換する。
変換されたデータはメモリI/F回路16にてメモリアドレスを付加すると同時に書き込みのタイミングを決定する制御信号により、メモリ14の特定のエリアに書き込みを実施する。
【0042】
次に図11により、複数の装置において同一動作条件などを設定する場合などの外部記憶装置に格納された操作手順を再生する場合の処理について説明する。装置によっては装置の段取り換えに際し、温度条件の設定や、材料配合条件の設定など数十から数百の設定を行う必要がある。
これらの設定を間違いなく行うのは非常に困難である。また、装置が操作ミスにより誤動作した場合や、装置により製造された製品に品質的な不具合が発生した場合など、原因の究明を行う必要がある。
手順再生がスタートされると図11に示す処理を開始する。
手順再生スタートや中断は通常画面上に設定されたタッチキー入力により開始される。
処理が開始されるとまず、ステップS41にて外部記憶装置より、記憶された操作手順データがプログラマブル表示器内部に一括して読み出される。なお、読み出す手順は外部記憶装置へのデータ書き込みと逆の手順にて行われる。
読み出した手順データは、ステップS42によりプログラマブル表示器内部のメモリに格納される。
その後、ステップS43にて表示画面番号の取得が行われ、ステップS44にて記憶された手順データの画面番号と現在表示中の画面番号を比較する。
【0043】
ステップS45による比較判定の結果、一致していない場合はステップS54でエラーをセットし処理を終了する。
これは、プログラマブル表示器では通常複数の画面が登録され、画面によって同じタッチキーに異なる機能を割り当てることがあり、そのまま記憶したタッチキー処理を実行すると誤動作を引き起こす可能性があるためである。
【0044】
一方、記憶された画面番号と現在表示している画面番号が一致していれば、ステップS46にて内部メモリよりタイマー値を取得し、さらにステップS47でタッチキー番号を取得する。
その後、ステップS48にて、ステップS46及び47で取得したデータが終了コードかどうかチェックする。
終了コードであればそのまま処理を終了し、終了コードでなければステップS49でタイマーにタイマー値をセットし、ステップS50でタイマーを起動する。
【0045】
ステップS51でタイマーの状態をチェックし、カウントアップすると次のステップS52移行して、タッチキー番号をキー入力処理へ出力する。
そして、ステップS53で中断キー入力の有無をチェックし、中断でなければステップS46へ移行し、上述した処理を終了コードもしくは中断キーが入力されるまで継続する。
【0046】
本実施の形態によれば、操作者の有無を検出し操作の許可禁止を行うとともに操作者の操作権限を検出し、各操作の許可/禁止を設定できるため安全性が向上する。
また、検出距離を任意に簡単に設定できるため、装置に近づきすぎた場合、操作を禁止し、装置の動作を止めることができるため、装置の点検時等、誤ってプログラマブル表示器上のタッチパネルに触れ、装置が誤動作することを防止できる。
また、同一の装置が複数設置される工場等で、製作する製品の段取り換えなどを行う場合、温度データや、材料配合条件など種種の設定を複数の装置に対して行う場合、最初の装置における操作者の操作内容を外部記憶装置が記憶し、別の装置に設置されたプログラマブル表示器で読み出し、同一の操作を再現することで、操作者の操作ミスを排除し、繰り返す場合、設定ミスによる装置の誤動作を防止することができる。
さらに、装置が操作ミスにより誤動作した場合や、装置により製造された製品に品質的な不具合が発生した場合など、原因の究明を行う場合において、外部記憶装置が記憶している操作手順を解析することにより、何れの操作により異常等が発生したかの故障解析を容易に実施することができる。
さらにまた、操作者が操作したタッチキーの情報だけでなく、時間要素を加えて保存することで、より実操作に近い操作状態を記憶することができるため、装置の処理時間、例えば、装置に対して上位の機器からデータ-が送られてくる時間や、装置に接続されたバーコードリーダーなど外部に接続された機器からデータ-を取り込むための時間を待って次の操作に移るため、外部機器からのデータの取りこぼし等が発生せず動作を再現することができる。
また、工作機械などにおいて、同じ装置で操作者ごとに異なる製品を加工する場合など、操作者の識別が可能でかつ、操作手順を記憶可能なため、操作者が交代するごとに装置の加工情報等の設定を再入力すること無に操作が可能である。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、操作者の有無を検出し操作の許可禁止を行うとともに操作者の操作権限を検出し、各操作の許可/禁止を設定できるため第三者の不用意な操作による装置の動作を防止することができる。
また、検出距離を任意に簡単に設定できるため、操作者がプログラマブル表示器に対し適正な距離のみ操作を許可し、操作者の安全を確保することができる。
また、操作者の操作内容を記憶できるので、別のプログラマブル表示器で読み出すことも可能であり、複数装置で同じ設定等を繰り返す場合、設定ミスによる装置の誤動作を防止することがでる。また、装置に異常が発生した場合、操作手順を解析することにより、故障解析を容易に実施することができる。
さらに、操作者が操作したタッチキーの情報だけでなく、時間要素を加えて保存することで、より実操作に近い操作状態を記憶することができ、外部機器とのデータ授受などが発生する場合、データ授受に要する時間を確保しながら操作手順を再現することができる。
また、同一の装置で操作者ごとに異なる製品を加工する場合などにおいて、加工情報等の設定を再入力すること無に操作が可能なため、設定時間の短縮や設定ミスによる製品の不具合発生等を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明によるプログラマブル表示器の構成を示すブロック図である。
【図2】 プログラマブル表示器とアンテナの配置を示す図である。
【図3】 プログラマブル表示器における送受信回路4と外部記憶装置6の内部ブロック図を示す図である。
【図4】 アンテナの電界強度と外部記憶装置と表示器との距離を示す図でレベル検出により送受信可能距離を設定する図である。
【図5】 外部記憶装置の感度を自動的に調整するためのフローチャートである。
【図6】 プログラマブル表示器と外部記憶装置との最長距離を自動的に調整するための設定画面である。
【図7】 プログラマブル表示器と外部記憶装置との最短距離を自動的に調整するための設定画面である。
【図8】 操作手順の記憶方法を示す図である
【図9】 外部記憶装置に操作手順を記憶するためのプログラマブル表示器の内部処理を示すフローチャートである。
【図10】 外部記憶装置に格納されたデータを示す図である。
【図11】 外部記憶装置に格納された操作者の操作を再現するためのフローチャートである。
【図12】 従来のプログラマブル表示器の構成を示すブロック図である。
【図13】 従来のプログラマブル表示器に感熱センサを取り付けて操作者の有無を検出し、タッチキーの入力を制御するブロック図である。
【図14】 従来の非接触で読み書き可能な外部記憶装置のアンテナから発生する電界強度と送受信可能距離を示す図である。
【符号の説明】
1 タッチキー、2 表示手段、2a 装置液晶表示デバイス、2b バックライト照明、3 制御部、4 送信回路、5 アンテナ、6 外部記憶装置、7シリアルパラレル変換回路、8 変調回路、9 増幅回路、10 感度調整回路、11 外部記憶装置アンテナ、12 外部記憶装置増幅回路、13 外部記憶装置変調回路、14 メモリ、15 外部記憶装置シリアルパラレル変換回路、16 メモリI/F回路、17 レベル検出回路、18 赤外線センサ。

Claims (4)

  1. 操作者の保有する、レベル検出回路と変調回路とアンテナとを備えた外部記憶装置を非接触で検出し、該外部記憶装置に格納されている操作者の情報を認識する認識手段と、
    この認識手段により認識された操作者の情報に基づき、プログラマブル表示器を操作可能か否かを判断する判断手段と、
    前記外部記憶装置に信号を送信又は前記外部装置からの信号を受信する送受信回路とアンテナと、を備え、
    操作者の保有する前記外部記憶装置を非接触で検出する際に、前記レベル検出回路は、前記プログラマブル表示器側アンテナを介して前記送受信回路から送信された信号を、前記外部記憶装置側アンテナを介して受信し、この受信信号の電界強度が予め設定された所定の電界強度よりも大きい場合、前記変調回路に変調禁止信号を出力し、前記変調回路は前記変調禁止信号が入力されると、プログラマブル表示器に信号を送信しないことで、双方による送受信可能距離の近距離制限を定めたことを特徴とするプログラマブル表示器。
  2. 前記外部記憶装置側アンテナからの信号を検出するための電界強度の検出レベルを設定する感度調整回路を設け、前記外部記憶装置側アンテナからの信号の電界強度が前記感度調整回路で設定された検出レベルよりも小さい場合、前記外部記憶装置側アンテナからの信号を受信しないことで、双方による送受信可能距離の遠距離制限を定めたことを特徴とする請求項1に記載のプログラマブル表示器。
  3. 操作者のプログラマブル表示器に対する操作履歴を記憶する記憶手段を有し、外部記憶装置の記憶手段に記憶させるべく送信することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のプログラマブル表示器。
  4. 外部記憶装置への記憶は、操作者による操作画面ごとの操作状況及び操作時間を記憶することを特徴とする請求項に記載のプログラマブル表示器。
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