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JP4648169B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

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JP4648169B2
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Description

本発明は、液晶表示装置に関し、特に、VA(Vertical Alignment)方式で駆動する液晶表示装置に適用して有効な技術に関するものである。
従来、液晶表示装置には、VA方式と呼ばれる駆動方式のものがある。
前記VA方式で駆動する液晶表示装置は、液晶材料を挟持する一対の基板の一方に画素電極が配置されており、他方の基板に共通電極が配置されている。そして、基板面に対して垂直方向の電界(電気力線)を生成または消滅させることで、前記液晶材料中の液晶分子の配向を制御する。
また、前記VA方式で駆動する液晶表示装置の場合、前記液晶材料中の液晶分子は、前記画素電極と前記共通電極の電位差が零のときに、前記基板面に対して垂直な方向に配向している。そして、前記画素電極に電圧を印加したときに、前記画素電極と前記共通電極の電位差の絶対値に応じて基板面に対して所定の角度に配向する。
また、前記VA方式で駆動する液晶表示装置では、たとえば、前記画素電極と前記共通電極の電位差が零のとき、すなわち前記液晶分子が前記基板面に対して垂直な方向に配向しているときに黒表示となり、前記液晶分子が基板面に対して平行な方向に配向しているときに白表示となる。
また、前記VA方式で駆動する液晶表示装置では、広視野角を実現するために、たとえば、前記画素電極または前記共通電極の一方を、表面が凹凸形状の絶縁膜上に形成した表示装置が提案されている(たとえば、特許文献1を参照。)。
また、前記特許文献1に記載された液晶表示装置では、たとえば、傾斜面を有する電極の液晶層側に設けられた絶縁膜によって、液晶層に接する表面を基板面に対して平坦化させることで、電圧無印加時に基板正面(垂直方向)において良好な黒表示を実現する。
特開2002-229029号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載された液晶表示装置では、前記画素電極または共通電極の一方を、たとえば、表面が凹凸形状の絶縁膜上に設ける。そのため、前記凹凸形状の絶縁膜上に形成する電極は、前記絶縁膜の凹凸により断線やクラックが生じやすい。その結果、前記絶縁膜の凹凸形状は設計自由度が低く、所望の電圧−輝度特性を得ることが難しいという問題があった。
本発明の目的は、VA方式で駆動する液晶表示装置において、広視野角化を実現し、かつ、所望の電圧−輝度特性を得ることが可能な技術を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記液晶表示装置において、黒表示時の光漏れを防ぎ、コントラストを向上させることが可能な技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面によって明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概略を説明すれば、以下の通りである。
(1)複数本のゲート線と複数本のドレイン線がマトリクス状に配置されており、かつ、隣接する2本のゲート線と隣接する2本のドレイン線で囲まれる画素領域に画素電極を有する第1の基板と、共通電極を有する第2の基板との間に、液晶材料が挟持されてなり、前記液晶材料は、前記画素電極と前記共通電極の電位差が零のときに、液晶分子が前記各基板面の垂直方向に配向している液晶表示パネルを有する液晶表示装置であって、前記第1の基板は、前記画素電極の、前記共通電極と対向する面側に、前記画素電極の全域と重畳する第1の絶縁層と、前記第1の絶縁層に埋設され、かつ、重畳面積が前記画素電極の面積よりも小さい第2の絶縁層とを有し、前記第1の絶縁層の誘電率と、前記第2の絶縁層の誘電率が異なる液晶表示装置である。
(2)前記(1)において、前記第1の基板は、1つの画素領域内に、前記共通電極からの距離が異なる2つの画素電極を有し、前記共通電極からの距離が遠い第1の画素電極は、前記第2の基板側から入射した光を反射して第2の基板側に出射する導電材料でなり、前記共通電極からの距離が近い第2の画素電極は、前記第1の基板の背面側から入射した光を透過して第2の基板側に出射する導電材料でなり、前記第1の絶縁層および第2の絶縁層は、前記第1の画素電極の、前記共通電極と対向する面側に有する液晶表示装置である。
(3)前記(2)において、前記第2の画素電極の、前記共通電極と対向する面側に、少なくとも前記第2の画素電極の全域と重畳する第3の絶縁層と、前記第3の絶縁層に埋設され、かつ、重畳面積が前記第2の画素電極の面積よりも小さい第4の絶縁層とを有し、前記第3の絶縁層の誘電率と、前記第4の絶縁層の誘電率が異なる液晶表示装置である。
(4)前記(3)において、前記第3の絶縁層の誘電率が前記第1の絶縁層の誘電率と等しく、前記4の絶縁層の誘電率が前記第2の絶縁層の誘電率と等しい液晶表示装置である。
本発明の液晶表示装置は、前記画素電極の、前記共通電極と対向する面側に、前記画素電極の全域と重畳する第1の絶縁層と、前記第1の絶縁層に埋設され、かつ、重畳面積が前記画素電極の面積よりも小さい第2の絶縁層とを有する。またこのとき、前記第2の絶縁層は、誘電率が前記第1の絶縁層の誘電率と異なる材料を用いる。このようにすると、前記第2の絶縁層が介在する領域の近傍に、部分的に斜め方向の電界が発生する。またこのとき、前記第2の絶縁層が介在しない画素電極の端部では、基板面に対して垂直方向の電界が発生する。そのため、前記画素電極と前記共通電極の間に介在する液晶材料中の液晶分子の配向を制御でき、広視野角化を実現できる。
またこのとき、前記液晶分子の配向の制御、すなわち電界の分布の制御は、前記画素電極上に設けた第2の絶縁層の形状(重畳面積)や、前記第1の絶縁層および第2の絶縁層の誘電率の組み合わせを変えることで実現できる。そのため、前記画素電極は平坦な絶縁層上に形成することができる。そのため、たとえば、前記特許文献1に記載された表示装置に比べて、電界の分布に対する自由度が増し、所望の電圧−輝度特性を容易に得ることができる。
また、前記第2の絶縁層を前記第1の絶縁層に埋設することにより、前記第2の絶縁層の前記共通電極(液晶材料)と対向する面を容易に平坦化できるので、黒表示時、言い換えると前記画素電極と共通電極の電位差が零の時、前記液晶材料中の液晶分子を基板面に対して垂直方向に配向させることができる。そのため、黒表示時の光漏れを防ぎ、コントラストを向上させることができる。
また、前記構成は、VA方式で駆動する種々の構成の液晶表示パネル(液晶表示装置)に適用可能であるが、特に、半透過型の液晶表示パネルに適用することが好ましい。半透過型の液晶パネルの場合、第1の画素電極が配置された反射領域では、前記第1の絶縁層および第2の絶縁層を配置することにより電圧降下が生じ、反射領域の液晶層に印加される電界が変化する。つまり、前記反射領域の第1の画素電極と共通電極の電位差と、前記第2の画素電極が配置された透過領域の第2の画素電極と共通電極の電位差を固定したまま、前記反射領域の電界の分布を変更することができる。そのため、前記反射領域と前記透過領域の輝度−電圧特性において、輝度が最大になる電圧を一致させることができる。
また、前記半透過型の液晶表示パネルの場合、前記構成に限らず、たとえば、前記透過領域に第3の絶縁層、および前記第3の絶縁層とは誘電率が異なる第4の絶縁層を配置することで、前記反射領域と同様の電界分布の制御ができる。そのため、前記透過領域の広視野角化も実現できる。
また、前記透過領域に第3の絶縁層および第4の絶縁層を配置する場合、その誘電率の関係は、前記反射領域の第1の絶縁層および第2の絶縁層の誘電率の関係とは独立して設定することも可能であるが、第3の絶縁層と第1の絶縁層の誘電率を等しくし、第4の絶縁層と第2の絶縁層の誘電率を等しくすることが好ましい。このようにすれば、第3の絶縁層は第1の絶縁層と同じ材料を、第4の絶縁層は第2の絶縁層と同じ材料を用いることができる。
また、前記第2の絶縁層および前記第4の絶縁層は、画素電極との重畳面積が画素電極の面積よりも小さければ、任意の形状とすることができ、たとえば、ビーズなどの球状の絶縁体を埋設してもよい。特に、半透過型の液晶表示パネルにおいて、前記第2の絶縁層として球状の絶縁体を埋設すれば、前記第2の基板側から入射した光が第1の絶縁層と第2の絶縁層の界面で散乱し、反射領域のギラツキを低減することができる。
以下、本発明について、図面を参照して実施の形態(実施例)とともに詳細に説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは、同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
図1および図2は、本発明が適用される液晶表示装置が有する液晶表示パネルの概略構成を示す模式図であり、図1は液晶表示パネルの平面図、図2は図1のA−A’線で見た断面図である。
本発明の液晶表示装置は、たとえば、図1および図2に示すように、一対の基板1,2の間に液晶材料3が挟持された液晶表示パネルを有する。このとき、両基板1,2は環状のシール材4で接着されており、液晶材料3は、前記両基板1,2とシール材3で囲まれた空間に封入されている。またこのとき、図1および図2では省略しているが、一方の基板(第1の基板)1には、複数本のゲート線と複数本のドレイン線がマトリクス状に配置されており、隣接する2本のゲート線と隣接する2本のドレイン線で囲まれた領域が1つの画素領域となる。そして、各画素領域には、TFT素子および画素電極が配置されている。また、他方の基板(第2の基板)2には、前記画素電極と対向する共通電極、カラーフィルタなどが設けられている。
また、詳細な説明は省略するが、図1および図2に示したような液晶表示パネルを有する液晶表示装置は、前記液晶表示パネルの他に、たとえば、前記ゲート線に走査信号を入力するゲートドライバが実装されたTCP(Tape Carrier Package)、前記ドレイン線にデータ信号を入力するデータドライバが実装されたTCP、タイミングコントローラなどの回路基板を有する。なお、前記TCPに代えて、COF(Chip On Film)であってもよい。また、前記液晶表示装置が透過型または半透過型の場合は、その他に、バックライトユニットを有する。
以下、図1および図2に示したような液晶表示パネルに本発明を適用した場合の画素領域の構成について説明する。
図3乃至図5は、本発明による実施例1の液晶表示パネルの概略構成を示す模式図であり、図3は1つの画素領域の構成例を示す平面図、図4は図3のB−B’線で見た断面図、図5は図3のC−C’線で見た断面図である。なお、図3は画素電極が配置された第1の基板の1つの画素領域を示す平面図であり、図4および図5は、各切断線で見た第1の基板および第1の基板と対向する第2の基板の構成を示す断面図である。
本実施例1の液晶表示パネルは、透過型の液晶表示パネルであり、図3乃至図5に示すように、第1の基板1は、ガラス基板101の、第2の基板2と向かい合う面側に、ゲート線102、半導体層103、ドレイン線104、ソース電極105、画素電極106などが設けられている。このとき、ゲート線102はガラス基板101の表面に設けられており、ゲート線102の上層に、第1絶縁層107を介して半導体層103およびドレイン線104ならびにソース電極105が設けられている。また、半導体層103およびドレイン線104ならびにソース電極105の上層に、第2絶縁層108を介して画素電極106が設けられている。このとき、画素電極106は、スルーホールTHによりソース電極105と電気的に接続されている。
また、画素電極106上、すなわち第2の基板2と向かい合う面には、第3絶縁層109が設けられている。また、第3絶縁層109には、画素電極106と重畳する第4絶縁層110が埋設されている。このとき、第4絶縁層110は、画素電極106との重畳面積が画素電極106の面積よりも小さい。また、第4絶縁層110の誘電率は、第3絶縁層109の誘電率より大きいことが好ましいが、小さくてもよい。すなわち、この2つの絶縁層109,110の誘電率が異なっていればよい。
また、第3絶縁層109上には、配向膜111が設けられている。
また、第1の基板1は、ガラス基板101の、前記ゲート線102などが設けられた面の裏面に、位相差板112a,112b,112cおよび偏光板113が積層されている。
一方、第2の基板2は、ガラス基板201の、第1の基板1と向かい合う面側に、各画素領域を分割するブラックマトリクス202が設けられており、各画素電極106と対向する領域にカラーフィルタ203が設けられている。また、ブラックマトリクス202およびカラーフィルタ203上には、オーバーコート層204を介して共通電極205が設けられている。また、共通電極205上には、配向膜206が設けられている。
また、第2の基板2は、ガラス基板201の、前記共通電極205などが設けられた面の裏面に、位相差板207a,207b,207cおよび偏光板208が積層されている。
またこのとき、第1の基板1と第2の基板2で挟持された液晶材料3は、画素電極106と共通電極205の電位差が零のときに、図5に示すように、液晶分子301が基板面に対して垂直な方向に配向している。
本実施例1の液晶表示パネルにおいて、第1の基板1を製造するときには、画素電極106を形成する工程までは、従来と同じ方法で行えばよいので、詳細な説明は省略する。
そして、従来と同じ方法で画素電極106まで形成した後、第4絶縁層110を形成する。第4絶縁層110を形成するときには、まず、画素電極106上に、たとえば、SiN(誘電率6.7)のCVD膜を成膜する。このとき、前記CVD膜の厚さは、たとえば、500nmとする。そして、CVD膜上に感光性レジストを塗布し、露光、現像する。そして、現像した前記レジストをマスクとしてCVD膜をエッチングして第4絶縁層110を形成した後、前記レジストを除去する。
前記第4絶縁層110を形成したら、次に、第3絶縁層109を形成する。第3絶縁層109を形成するときには、まず、たとえば、誘電率が3.3程度の感光性樹脂を画素電極106および第4絶縁層110を覆うように塗布する。そして、前記感光性樹脂を露光、現像して部分的に除去した後、焼成する。前記感光性樹脂を焼成するときには、温度や時間などの焼成条件を変えることで焼成後の表面の凹凸を制御できる。本実施例1では、表面が平坦になるように、たとえば、230℃で60分間焼成する。また、前記感光性樹脂を塗布するときには、たとえば、焼成後の厚さが約1.5μmになるような厚さに塗布する。
以上のような手順で画素電極106上に第3絶縁層110および第3絶縁層109を形成した後は、従来と同じ方法で配向膜111を形成する。
また、第2の基板2を製造するときには、従来と同じ方法で行えばよいので、詳細な説明は省略する。
そして、第1の基板1および第2の基板2を用いて液晶表示パネルを製造するときには、たとえば、まず、第1の基板1上に環状のシール材4を塗布する。そして、たとえば、シール材4で囲まれた領域内に液晶材料3を滴下した後、第2の基板2を重ね合わせ、シール材4により第1の基板1と第2の基板2を接着するとともに、液晶材料3を封入する。あるいは、前記シール材4を一部が欠損した環状とし、第1の基板1と第2の基板2を接着した後、シール材4の欠損した部分から液晶材料3を注入し、欠損した部分をエポキシ樹脂などで封止してもよい。また、前記液晶材料3には、たとえば、Δn=0.10のネガ型液晶を用いる。このとき、液晶分子301は、配向膜111,206の配向規制力により、基板平面に対して垂直に配向する。
前記第1の基板1と第2の基板2の間に液晶材料3を封入したら、次に、第1の基板1に位相差板112a,112b,112cおよび偏光板113を貼り合わせ、第2の基板2に位相差板207a,207b,207cおよび偏光板208を貼り合わせる。
このとき、第1の基板1の位相差板112a,112b,112cはそれぞれ、たとえば、Z軸位相差板(Δn・d=110nm(基板の主面に対して45度傾斜時))112a,遅相軸角度が175度になるΔn・d=140nmの一軸延伸の位相差板(λ/4位相差板)112b,遅相軸角度が55度になるΔn・d=270nmの一軸延伸の位相差板(λ/2位相差板)112cを貼り合わせる。また、第1の基板1の偏光板113は透過軸角度が160度になるように貼り合わせる。またこのとき、第2の基板2の位相差板207a,207b,207cはそれぞれ、たとえば、Z軸位相差板(Δn・d=110nm(基板の主面に対して45度傾斜時))207a,遅相軸角度が85度になるΔn・d=140nmの一軸延伸の位相差板(λ/4位相差板)207b,遅相軸角度が145度になるΔn・d=270nmの一軸延伸の位相差板(λ/2位相差板)207cを貼り合わせる。また、第2の基板2の偏光板208は透過軸角度が70度になるように貼り合わせる。
なお、前記遅相軸および透過軸は、所定の方向(たとえば、画面の水平方向)を基準にして反時計回りに測った角度で示している。
また、Z軸位相差板112a,207aは設けなくても構わないが、広視野角化のためには設けたほうが望ましい。
図6および図7は、本実施例1の表示パネルの作用効果を説明するための模式図であり、図6は画素電極と共通電極の間に電位差があるときの等電位線の分布を示す断面図、図7は画素電極と共通電極の間に電位差があるときの液晶分子の配向を示す断面図である。なお、図6および図7は、図5に示した断面図における1つの画素領域のみを示す断面図である。
本実施例1の液晶表示パネルでは、黒表示時、すなわち画素電極106と共通電極205の電位差が零の場合、図5に示したように、液晶分子301は、基板面に対して垂直方向に配置している。そして、画素電極106にデータ信号が加わり、画素電極106と共通電極205の間に電位差が生じると、その電位差に応じて液晶分子301が基板面に対して平行な方向に傾くことにより、電位差に応じた階調(輝度)の表示を行う。
このとき、画素電極106上に、第3絶縁層109および第4絶縁層110が設けられていると、画素電極106と共通電極205に電位差が生じたときに、図6に示すように、第4絶縁層110が重畳する領域で等電位面ESの分布が変化する。またこのとき、第4絶縁層110の誘電率が第3絶縁層109の誘電率より大きい場合、第4絶縁層110が重畳する領域の電界は、第4絶縁層110が重畳していない領域よりも電界が大きくなる。そのため、画素電極106と共通電極205の間に生じる電界は、図7に示すようになり、第3絶縁体109と第4絶縁体110の境界付近に斜め方向の電界(電気力線)EFが生じる。その結果、たとえば、図7に示したように、第4絶縁層110が重畳する領域と、第4絶縁層110が重畳していない領域で液晶分子301の配向を変えることができ、広視野角化することができる。
また、画素電極106と共通電極205の電位差が零の場合、液晶分子301は基板平面に対して垂直に配向しているので、液晶材料中ではΔn・d=0となる。また、第1の基板1の位相差板112a,112b,112cと第2の基板2の位相差板207a,207b,207cは相殺しあう配置なのでΔn・d=0となる。そのため、画素電極106と共通電極205の電位差が零のときには、第1の基板1の偏光板113と第2の基板2の偏光板208の配置(クロスニコル)による黒表示が得られる。
また、本実施例1では、図5などに示したように、画素電極106上の第3絶縁層109は表面が平坦である。そのため、黒表示時に見られる配向制御突起のエッジ部分での光漏れを防ぐことができ、黒表示時の輝度を低くできる。その結果、コントラストを向上させることができる。
以上説明したように、本実施例1の液晶表示パネルによれば、画素電極106上に第3絶縁層109および第4絶縁層110を設けることにより、液晶材料3中の液晶分子301の配向を制御でき、表示装置を広視野角化できる。
また、第3絶縁層109の厚さや第4絶縁層110の形状(重畳面積)によって液晶分子301の配向を制御するので、画素電極106は平坦でよく、かつ、所望の輝度−電圧特性を容易に実現できる。
また、画素電極106上の第3絶縁層109の表面を平坦にすることが容易なので、高コントラスト化が容易である。
なお、前記実施例1では、たとえば、SiNのCVD膜をエッチングして第4絶縁層110を形成したが、第4絶縁層110は、これに限らず、種々の方法、材料で形成することができる。また、第4絶縁層110の形状は、図3および図5に示したような形状に限らず、他の形状であってもよい。
図8乃至図10は、本発明による実施例2の表示パネルの概略構成を示す模式図であり、図8は1つの画素領域の構成例を示す平面図、図9は図8のD−D’線で見た断面図、図10は図8のE−E’線で見た断面図である。なお、図8は画素電極が配置された第1の基板の1つの画素領域を示す平面図であり、図9および図10は、各切断線で見た第1の基板および第1の基板と対向する第2の基板の構成を示す断面図である。
本実施例2の液晶表示パネルは、半透過型の液晶表示パネルであり、1つの画素領域に2つの画素電極が配置されている。このような表示パネルでは、図8乃至図9に示すように、第1の基板1は、ガラス基板101の、第2の基板2と向かい合う面側に、ゲート線102、半導体層103、ドレイン線104、ソース電極105、第1の画素電極106aおよび第2の画素電極106bなどが設けられている。
このとき、ゲート線102はガラス基板101の表面に設けられており、ゲート線102の上層に、第1絶縁層107を介して半導体層103およびドレイン線104ならびにソース電極105が設けられている。また、半導体層103およびドレイン線104ならびにソース電極105の上層に、第2絶縁層108を介して第1の画素電極106aが設けられている。また、第1の画素電極106a上には、第3絶縁層110を介して第2の画素電極106bが設けられている。このとき、第2の画素電極106bは、第1の画素電極106aと重畳しないように設けられる。また、第2の画素電極106bは、第2の画素電極106b上の液晶分子の配向制御を行うための開口部114が設けられている。またこのとき、第1の画素電極106aおよび第2の画素電極106bは、スルーホールTHによりソース電極105と電気的に接続されている。
また、第3絶縁層109上および第2の画素電極106b上には、配向膜111が設けられている。
また、本実施例2では、第1の画素電極106a上に、第3絶縁層109に埋設された第4絶縁層110を有する。このとき、第4絶縁層110は、第1の画素電極106aとの重畳面積が画素電極106の面積よりも小さい。また、第4絶縁層110の誘電率は、第3絶縁層109の誘電率と異なる。
また、第1の基板1は、ガラス基板101の、前記ゲート線102などが設けられた面の裏面に、位相差板112a,112b,112cおよび偏光板113が積層されている。
一方、第2の基板2は、ガラス基板201の、第1の基板1と向かい合う面側に、各画素領域を分割するブラックマトリクス202が設けられており、各画素電極106と対向する領域にカラーフィルタ203が設けられている。また、ブラックマトリクス202およびカラーフィルタ203上には、オーバーコート層204を介して共通電極205が設けられている。また、共通電極205上には、配向膜206が設けられている。
また、第2の基板2は、ガラス基板201の、前記共通電極205などが設けられた面の裏面に、位相差板207a,207b,207cおよび偏光板208が積層されている。
またこのとき、第1の基板1と第2の基板2で挟持された液晶材料3は、画素電極106と共通電極205の電位差が零のときに、図9に示すように、液晶分子301が基板面に対して垂直な方向に配向している。
図11は、本実施例2の液晶表示パネルの反射領域と透過領域を説明するための模式断面図である。
本実施例2の液晶表示パネルでは、第1の基板1に、たとえば、図11に示すように、第2の基板2の共通電極205からの距離が異なる第1の画素電極106aと第2の画素電極106bが設けられている。そして、第1の画素電極106a上には、前記実施例1で説明した第3絶縁層109と、第3絶縁層109に埋設された第4絶縁層110を有する。このとき、第1の画素電極106aは、図11に示すように、第2の基板2側から入射した光LAを反射して第2の基板2側に出射する反射型の電極である。一方、第2の画素電極106bは、図11に示すように、第1の基板1の背後に配置されたバックライトユニット5からの光LBを透過して第2の基板2側に出射する透過型の電極である。以下、第1の画素電極106aが配置された領域を反射領域、第2の画素電極106bが配置された領域を透過領域という。
本実施例2の液晶表示パネルにおいて、第1の基板1を製造するときには、第1の画素電極106aを形成する工程までは、従来と同じ方法で行えばよいので、詳細な説明は省略する。
なお、第1の画素電極106aは前記反射領域に形成する電極である。そのため、第1の画素電極106aは、たとえば、Al/MoWなどの反射率が高い金属材料を用いて形成する。
そして、前記第1の画素電極106aを形成した後、前記実施例1で説明したような手順で第4絶縁層110および第3絶縁層109を形成する。
そして、第4絶縁層110および第3絶縁層109を形成したら、次に、第2の画素電極106bを形成する。第2の画素電極106bを形成するときには、たとえば、第3絶縁層109上にITO膜を成膜した後、ITO膜上に感光性レジスト膜を成膜し、露光、現像する。そして、現像したレジストをマスクとしてITO膜をエッチングして第2の画素電極106bを形成した後、前記レジストを除去する。
以上のような手順で第2の画素電極106bまで形成した後は、従来と同じ方法で配向膜111を形成する。
また、第2の基板2を製造するときには、従来と同じ方法で行えばよいので、詳細な説明は省略する。
また、第1の基板1および第2の基板2を用いて液晶表示パネルを製造するときには、前記実施例1で説明したような方法で液晶材料3を封入すればよいので、詳細な説明は省略する。
また、第1の基板1に位相差板112a,112b,112cおよび偏光板113を貼り合わせ、第2の基板2に位相差板207a,207b,207cおよび偏光板208を貼り合わせるときも、前記実施例1で説明したように貼り合わせればよいので、詳細な説明は省略する。
図12および図13は、本実施例2の液晶表示パネルの動作を説明するための模式図であり、図12は各画素電極と共通電極の電位差が零のときの液晶分子の配向を示す図、図13は各画素電極と共通電極の間に電位差があるときの液晶分子の配向を示す図である。
本実施例2の液晶表示パネルでは、第1の画素電極106aと第2の画素電極106bは同一のソース電極105と接続されており、第1の画素電極106aと共通電極205の電位差、第2の画素電極106bと共通電極205の電位差は常に一定である。このとき、各画素電極106a,106bと共通電極205の電位差が零であれば、液晶材料3中の液晶分子301は、図12に示したように、基板平面に対して垂直に配向している。
そして、各画素電極106a,106bと共通電極205の間に電位差が生じると、たとえば、図13に示すように、液晶分子301の配向が、基板平面に対して水平な方向に変化する。このとき、第1の画素電極106a上には、第3絶縁層109および第4絶縁層110があるので、前記実施例1で説明したように、第3絶縁層109と第4絶縁層110の境界付近で電界(電気力線)EFが基板平面に対して斜め方向になり、他の領域の液晶分子301と異なる角度に配向する。一方、第2の画素電極106b上には、第3絶縁層109および第4絶縁層110に相当する絶縁層がないので、図13に示したように第2の画素電極106b上の全領域で液晶分子301が同じ角度に配向する。
図14乃至図17は、本実施例2の液晶表示パネルの作用効果を説明するための模式図であり、図14は本実施例2の液晶表示パネルと比較するための反射領域および透過領域を有する表示パネルの構成例を示す模式断面図、図15は図14に示した構成例における各領域の電位差と透過率、反射率の関係を示す図、図16は本実施例2の液晶表示パネルの反射領域と透過領域の関係を模式的に示した断面図、図17は図16に示した構成例における各領域の電位差と透過率、反射率の関係を示す図である。なお、図15および図17において、VPCは画素電極と共通電極の電位差、TRは透過領域の透過率、RRは反射領域の反射率である。
本実施例2の液晶表示パネルの作用効果を説明するにあたって、図14に示すように、第1の画素電極106aおよび第2の画素電極106bを有し、かつ、第3絶縁層109および第4絶縁層110がない表示パネルにおける電位差VPCと透過率TR、反射率RRの関係を説明する。
図14に示したような構成において、透過領域では光LBが液晶材料3を1回通過するだけなのに対して、反射領域では光LAは液晶材料3を2回通過する。このとき、本実施例2のように、反射領域と透過領域の液晶材料の厚みがほぼ等しい構成では、反射領域の光路長は透過領域の光路長の2倍になる。そのため、反射領域と透過領域の電界強度が同じならば反射領域は透過領域に比べて液晶材料3を通過する光に影響を与える度合いが2倍になる。その結果、反射領域と透過領域でB-V特性(輝度-電圧特性)が異なってしまう。
このとき、反射領域の第1の画素電極106aと共通電極205の電位差VPCと反射率RRの関係は、たとえば、図15に黒塗りの四角で示したようになる。一方、透過領域の第2の画素電極106bと共通電極205の電位差VPCと透過率TRの関係は、たとえば、図15に白抜きの丸で示したようになる。このように、同一平面上に第1の画素電極106aおよび第2の画素電極106bを形成した場合、反射領域で反射率RRが高くなる電位差VPCは3V付近であり、透過領域で透過率TRが高くなる電位差VPCは4Vから5Vの間である。そのため、このような構成の表示パネルでは、たとえば、最大輝度で表示するときに電位差VPCを3Vにしなければならず、透過領域の透過率TRが低くなる。
一方、本実施例2のように、反射領域の第1の画素電極106a上に第3絶縁層109および第4絶縁層110を設けると、反射領域では透過領域よりも絶縁層が厚くなり、反射領域における電界の強度を透過領域における電界の強度よりも弱くすることができる。またこのとき、第3絶縁層109と誘電率が異なる第4絶縁層110を埋設することで、図17に示すように、反射領域の反射率RRが高くなる電位差VPCと、透過領域の透過率TRが高くなる電位差VPCを一致させることができる。なお、図17において、黒塗りの四角で示した分布は、第3絶縁層109の誘電率ε1を3.3とし、第4絶縁層110の誘電率ε2を6.7とした場合の分布である。また、図17において、破線で示した分布は、第4絶縁層110の誘電率ε2を3.3とした場合の分布である。
以上説明したように、本実施例2の液晶表示パネルによれば、反射領域の第1の画素電極106a上に第3絶縁層109および第4絶縁層110を設けることにより、液晶材料3中の液晶分子301の配向を制御でき、表示装置を広視野角化できる。
また、反射領域の第1の画素電極106a上に第3絶縁層109および第4絶縁層110を設けることにより、反射領域で反射率RRが高くなる電位差VPCと、透過領域で透過率TRが高くなる電位差VPCを一致させることができ、反射領域と透過領域の輝度の差を低減できる。
また、第3絶縁層109の厚さや第4絶縁層110の形状(重畳面積)によって液晶分子301の配向を制御するので、画素電極106は平坦でよく、かつ、所望の輝度−電圧特性を容易に実現できる。
また、画素電極106上の第3絶縁層109の表面を平坦にすることが容易なので、高コントラスト化が容易である。
なお、前記実施例2では、たとえば、SiNのCVD膜をエッチングして第4絶縁層110を形成したが、第4絶縁層110は、これに限らず、種々の方法、材料で形成することができる。また、第4絶縁層110の形状は、図8および図9に示したような形状に限らず、他の形状であってもよい。
図18および図19は、前記実施例2の変形例を説明するための模式図であり、図18は第1の基板の1つの画素領域の構成例を示す平面図、図19は図18のF−F’線で見た断面図である。
前記実施例2の液晶表示パネルにおいて、第4絶縁層110は、第1の画素電極106aと共通電極205の間に斜め方向の電界EFを生成するために設けられている。そのため、第4絶縁層110は、たとえば、図18および図19に示すような球状の絶縁体材料(たとえばビーズなど)を用いることも可能である。また、第4絶縁層110の形状は、球状に限られず、絶縁性の粒子であればよい。
前記球状の絶縁体材料を用いて第4絶縁層110を形成するときには、たとえば、まず、第3絶縁層109の形成に用いる感光性樹脂に前記球状の絶縁体材料を混ぜたものを、印刷法により第1の画素電極106a上に選択的に塗布する。そして、このとき塗布しなかった領域に、2度目の印刷により前記感光性樹脂のみを塗布する。またこのとき、前記球形の絶縁体材料には、屈折率が前記感光性樹脂と異なるものを使用する。
このようにして球状の第4絶縁層110を設けた液晶表示パネルでは、第3絶縁層109と第4絶縁層110の界面で、第2の基板2側から入射した光および第1の画素電極106aで反射した光を効率よく散乱でき、反射領域におけるギラツキを防ぐことができる。
図20乃至図22は、前記実施例2の応用例を説明するための模式図であり、図20は第1の基板の1つの画素領域の構成例を示す平面図、図21は図20のG−G’線で見た断面図、図22は作用効果を説明するための模式断面図である。
前記実施例2では、たとえば、図8および図9に示すように、透過領域の第2の画素106bに、透過領域の液晶分子301の配向制御を行うための開口部114を設けている。しかしながら、本発明による配向の制御方法を透過領域にも適用し、開口部114を設ける代わりに、第3絶縁層109および第4絶縁層110に相当する絶縁層を設けてもよい。すなわち、図20および図21に示すように、透過領域の第2の画素106b上に、第5絶縁層115と、第5絶縁層115に埋設された第6絶縁層116を設けてもよい。このとき、第5絶縁層115は、たとえば、第3絶縁層109と同じ材料を用いて形成し、第6絶縁層116は第4絶縁層110と同じ材料を用いて形成すればよい。
このようにすると、各画素電極106a,106bと共通電極205に電位差が生じたときに、たとえば、図22に示すように、反射領域および透過領域のそれぞれに斜め方向の電界EFが生じる。そのため、第2の画素電極106bに開口部114を設けた場合と同じように透過領域の液晶分子301の配向を制御できる。
以上、本発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々変更可能であることはもちろんである。
本発明が適用される液晶表示装置が有する液晶表示パネルの概略構成を示す模式図であり、液晶表示パネルの平面図である。 図1のA−A’線で見た断面図である。 本発明による実施例1の液晶表示パネルの概略構成を示す模式図であり、1つの画素領域の構成例を示す平面図である。 図3のB−B’線で見た断面図である。 図3のC−C’線で見た断面図である。 本実施例1の表示パネルの作用効果を説明するための模式図であり、画素電極と共通電極の間に電位差があるときの等電位線の分布を示す断面図である。 本実施例1の表示パネルの作用効果を説明するための模式図であり、画素電極と共通電極の間に電位差があるときの液晶分子の配向を示す断面図である。 本発明による実施例2の表示パネルの概略構成を示す模式図であり、1つの画素領域の構成例を示す平面図である。 図8のD−D’線で見た断面図である。 図8のE−E’線で見た断面図である。 本実施例2の液晶表示パネルの反射領域と透過領域を説明するための模式断面図である。 本実施例2の液晶表示パネルの動作を説明するための模式図であり、各画素電極と共通電極の電位差が零のときの液晶分子の配向を示す図である。 本実施例2の液晶表示パネルの動作を説明するための模式図であり、各画素電極と共通電極の間に電位差があるときの液晶分子の配向を示す図である。 本実施例2の液晶表示パネルの作用効果を説明するための模式図であり、本実施例2の液晶表示パネルと比較するための反射領域および透過領域を有する表示パネルの構成例を示す模式断面図である。 図14に示した構成例における各領域の電位差と透過率、反射率の関係を示す図である。 本実施例2の液晶表示パネルの作用効果を説明するための模式図であり、本実施例2の液晶表示パネルの反射領域と透過領域の関係を模式的に示した断面図である。 図16に示した構成例における各領域の電位差と透過率、反射率の関係を示す図である。 前記実施例2の変形例を説明するための模式図であり、第1の基板の1つの画素領域の構成例を示す平面図である。 図18のF−F’線で見た断面図である。 前記実施例2の応用例を説明するための模式図であり、第1の基板の1つの画素領域の構成例を示す平面図である。 前記実施例2の応用例を説明するための模式図であり、図20のG−G’線で見た断面図である。 図20および図21に示した構成における作用効果を説明するための模式断面図である。
符号の説明
1…第1の基板
2…第2の基板
101,201…ガラス基板
102…ゲート線
103…半導体層
104…ドレイン線
105…ソース電極
106…画素電極
106a…第1の画素電極
106b…第2の画素電極
107…第1絶縁層
108…第2絶縁層
109…第3絶縁層
110…第4絶縁層
111,206…配向膜
112a,112b,112c,207a,207b,207c…位相差板
113,208…偏光板
114…開口部
115…第5絶縁層
116…第6絶縁層
202…ブラックマトリクス
203…カラーフィルタ
204…オーバーコート層
205…共通電極
3…液晶材料
301…液晶分子
4…シール材
5…バックライトユニット
ES…等電位面
EF…電界(電気力線)
LA…外部からの光
LB…バックライトユニットからの光

Claims (4)

  1. 複数本のゲート線と複数本のドレイン線がマトリクス状に配置されており、かつ、隣接する2本のゲート線と隣接する2本のドレイン線で囲まれる画素領域に画素電極を有する第1の基板と、共通電極を有する第2の基板との間に、液晶材料が挟持されてなり、前記液晶材料は、前記画素電極と前記共通電極の電位差が零のときに、液晶分子が前記各基板面の垂直方向に配向している液晶表示パネルを有する液晶表示装置であって、
    前記第1の基板は、前記画素電極の、前記共通電極と対向する面側に、前記画素電極の全域と重畳する第1の絶縁層と、
    前記第1の絶縁層に完全に覆われて埋設され、かつ、重畳面積が前記画素電極の面積よりも小さい第2の絶縁層とを有し、
    前記第1の絶縁層の誘電率と、前記第2の絶縁層の誘電率が異なることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記第1の基板は、1つの画素領域内に、前記共通電極からの距離が異なる2つの画素電極を有し、
    前記共通電極からの距離が遠い第1の画素電極は、前記第2の基板側から入射した光を反射して第2の基板側に出射する導電材料でなり、前記共通電極からの距離が近い第2の画素電極は、前記第1の基板の背面側から入射した光を透過して第2の基板側に出射する導電材料でなり、
    前記第1の絶縁層および第2の絶縁層は、前記第1の画素電極の、前記共通電極と対向する面側に有することを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記第2の画素電極の、前記共通電極と対向する面側に、少なくとも前記第2の画素電極の全域と重畳する第3の絶縁層と、前記第3の絶縁層に完全に覆われて埋設され、かつ、重畳面積が前記第2の画素電極の面積よりも小さい第4の絶縁層とを有し、
    前記第3の絶縁層の誘電率と、前記第4の絶縁層の誘電率が異なることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記第3の絶縁層の誘電率が前記第1の絶縁層の誘電率と等しく、前記4の絶縁層の誘電率が前記第2の絶縁層の誘電率と等しいことを特徴とする請求項3に記載の液晶表示装置。
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