Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP4535245B2 - 部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体及びその製造方法並びに該共重合体を含む樹脂組成物 - Google Patents

部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体及びその製造方法並びに該共重合体を含む樹脂組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP4535245B2
JP4535245B2 JP2004151486A JP2004151486A JP4535245B2 JP 4535245 B2 JP4535245 B2 JP 4535245B2 JP 2004151486 A JP2004151486 A JP 2004151486A JP 2004151486 A JP2004151486 A JP 2004151486A JP 4535245 B2 JP4535245 B2 JP 4535245B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
polyimide
formula
copolymer
represented
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004151486A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005330421A (ja
Inventor
秀樹 秋葉
信広 市六
利夫 塩原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP2004151486A priority Critical patent/JP4535245B2/ja
Priority to US11/131,197 priority patent/US7683152B2/en
Publication of JP2005330421A publication Critical patent/JP2005330421A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4535245B2 publication Critical patent/JP4535245B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/42Block-or graft-polymers containing polysiloxane sequences
    • C08G77/452Block-or graft-polymers containing polysiloxane sequences containing nitrogen-containing sequences
    • C08G77/455Block-or graft-polymers containing polysiloxane sequences containing nitrogen-containing sequences containing polyamide, polyesteramide or polyimide sequences
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G73/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing nitrogen with or without oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule, not provided for in groups C08G12/00 - C08G71/00
    • C08G73/06Polycondensates having nitrogen-containing heterocyclic rings in the main chain of the macromolecule
    • C08G73/10Polyimides; Polyester-imides; Polyamide-imides; Polyamide acids or similar polyimide precursors
    • C08G73/1057Polyimides containing other atoms than carbon, hydrogen, nitrogen or oxygen in the main chain
    • C08G73/106Polyimides containing other atoms than carbon, hydrogen, nitrogen or oxygen in the main chain containing silicon
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L63/00Compositions of epoxy resins; Compositions of derivatives of epoxy resins
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L79/00Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing nitrogen with or without oxygen or carbon only, not provided for in groups C08L61/00 - C08L77/00
    • C08L79/04Polycondensates having nitrogen-containing heterocyclic rings in the main chain; Polyhydrazides; Polyamide acids or similar polyimide precursors
    • C08L79/08Polyimides; Polyester-imides; Polyamide-imides; Polyamide acids or similar polyimide precursors
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L83/00Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon only; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L83/10Block- or graft-copolymers containing polysiloxane sequences

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、基材に対する高接着性、高耐熱性、低弾性率を有する部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体及びその製造方法並びに該共重合体を含む樹脂組成物に関する。
ポリイミド系材料は耐熱性に優れていることから接着剤、シート材料、封止材料など幅広く利用されている。通常、溶剤に溶解したワニス状態で半導体素子等に直接、或いは絶縁膜を介して塗布した後、硬化させてポリイミド樹脂からなる保護膜を形成し、更にエポキシ樹脂等の成型材料で封止する。しかし、これらのパッケージは素子、基板、封止材料といった構成要素の膨張率が異なるため、後工程でのヒートサイクルや半田リフロー時において熱的ストレスが発生し、チップクラックや熱劣化等を引き起こすといった問題が生じている。このためポリイミド樹脂保護膜の低弾性率化による応力の吸収が求められている。その方法として、ポリイミド樹脂骨格中にシロキサン結合を導入して低弾性率化を図るという提案がなされているが、その結果硬化膜のガラス転移温度(Tg)が低下し、樹脂の耐熱性が落ちるという問題があった。特開平3−189127号公報(特許文献1)、特開平4−264003号公報(特許文献2)などには、いずれもシロキサン変性ポリアミドイミドが提案されている。しかしながら、これらの樹脂は、銅箔に対する接着力が十分でなく、また硬化膜のガラス転移温度(Tg)が低下し、樹脂の耐熱性が落ちるという問題があった。
一方で、本発明者らは、近年のダイ接着用或いはリードフレーム接着用にエポキシ樹脂等との反応性の高いフェノール性水酸基を持ったポリイミドシリコーンを提案している(特願2002−211425号)が、これについてもより一層の耐熱性並びに低弾性率が要望されている。
また、ポリイミド−シロキサン共重合体を合成する場合、従来の二段合成法により多成分系のポリアミック酸を経由すると、ポリアミック酸が溶媒中で容易にアミド基間の交換反応を起こし、ランダム共重合体になることが知られている。ランダム共重合体は各成分の特性が平均化されるため、ポリイミド樹脂本来の特性を維持したまま、他成分の特性を付与するにはランダム共重合体よりもブロック共重合体の方が有効であり、その効率的な合成法が求められている。
特開平5−019254号公報(特願平3−189127号) 特開平6−116517号公報(特願平4−264003号)
本発明は、ポリイミド樹脂における上記したような問題点を解決して、高接着性、耐湿信頼性、低弾性率の良好な性能を与える部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体及びその製造方法並びに該共重合体を含む樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、下記構造式(2)及び(8)で示される繰り返し単位構造(ブロック)を有する部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体が、接着性、耐熱性に優れ、かつ低弾性率で、良好な性能を有すること、そしてこの部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体が下記方法により確実に製造し得ることを知見し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体及びその製造方法並びに該部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体を含有する樹脂組成物を提供する。
なお、本発明における「部分ブロック」とは、ポリイミド−ポリシロキサン共重合体において、下記式(2)及び(8)で示される特定の鎖長(即ち繰り返し数)を有する繰り返し単位構造(ブロック)を必須に含有し、共重合体中における各ブロック同志の配列自体はランダムであってもよいことを意味するものである。また、本発明のポリイミド−ポリシロキサン共重合体中に下記式(2)及び(8)で示される繰り返し単位構造(ブロック)以外の繰り返し単位(例えば、式(2)、(8)において、繰り返し数m、jがそれぞれ2未満である構造など)が含有されていてもよいものである。
[I]下記構造式(2)及び(8)で示される繰り返し単位構造を有する部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体。
Figure 0004535245
(式中、Xは芳香族環又は脂肪族環を含む4価の有機基の1種又は2種以上、Y2は下記構造式(3)で示される2価の有機基、Y3は下記構造式(9)で示される2価の有機基であり、共重合体中に含有されるY2、Y3のモル数y2、y3はそれぞれ
2/(y2+y3)=0.99〜0.01
3/(y2+y3)=0.01〜0.99
を満足する。mは2〜50の自然数であり、jは2〜50の自然数である。)
Figure 0004535245
(式中、R1は炭素原子数3〜9の2価の有機基、R2及びR3は各々独立に炭素原子数1〜8の非置換又はハロゲン原子置換の一価炭化水素基、nは1〜150の整数である。)
Figure 0004535245
(式中、Aは下記群[9a]から選ばれる基、Bは下記群[9b]から選ばれる基
Figure 0004535245
を示し、Rは独立に水素原子、ハロゲン原子、又は非置換もしくはハロゲン原子置換の炭素原子数1〜8の1価炭化水素基を示し、kは1〜5の自然数である。)
[II]下記一般式(10)
Figure 0004535245
(式中、X、Y3、jは[I]に記載の定義に同じ。)
で示されるジアミン化合物から選ばれる1種又は2種以上と、下記一般式(7)
Figure 0004535245
(式中、X、Y2、mは[I]に記載の定義に同じ。)
で示されるテトラカルボン酸二無水物又はこの前駆体であるテトラカルボン酸もしくはそのエステル誘導体から選ばれる1種又は2種以上とを略等モルで反応させることを特徴とする[I]記載の部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体の製造方法。
[III]上記[I]記載の部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体、分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂、及び好ましくは硬化剤を含有する樹脂組成物。
本発明の部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体は、基材に対する高接着性、耐湿信頼性、低弾性率を有する。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明に係る第1の部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体は、下記構造式(1)及び(2)で示される繰り返し単位構造(ブロック)を有する部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体である。
Figure 0004535245
(式中、Xは芳香族環又は脂肪族環を含む4価の有機基の1種又は2種以上、Y1は下記構造式(3)以外の2価の有機基、好ましくは、例えば1〜8個、好ましくは1〜4個程度の芳香族環を有する芳香族ジアミンから誘導される芳香族ジアミン残基等の芳香族環を含有する2価の有機基、Y2は下記構造式(3)で示される2価の有機基(即ち、2価の直鎖状ジオルガノポリシロキサン残基)であり、共重合体中に含有されるY1、Y2のモル数y1、y2はそれぞれ
1/(y1+y2)=0.99〜0.20
2/(y1+y2)=0.01〜0.80
を満足する。Lは2〜50の自然数であり、mは2〜50の自然数である。)
Figure 0004535245
(式中、R1は炭素原子数3〜9の2価の有機基、R2及びR3は各々独立に炭素原子数1〜8の非置換又は置換の1価炭化水素基、nは1〜150の整数である。)
なお、この第1の部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体の重量平均分子量(例えばGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)分析におけるポリスチレン換算値等として求めることができる。以下、同様)は、通常5,000〜200,000、特に8,000〜150,000程度であることが好ましい。分子量が小さすぎると硬化後の皮膜の強度が低下する場合がある。
本発明の第1のポリイミド−ポリシロキサン共重合体は、下記一般式(4)及び(5)
Figure 0004535245
(式中、X、Y1、Y2、L、mは上記に同じ。)
で示されるジアミン化合物から選ばれる1種又は2種以上と、下記一般式(6)及び(7)
Figure 0004535245
(式中、X、Y1、Y2、L、mは上記に同じ。)
で示されるテトラカルボン酸二無水物又はこの前駆体であるテトラカルボン酸もしくはそのエステル誘導体から選ばれる1種又は2種以上とを略等モルで反応させる(但し、少なくとも式(4)のジアミン化合物は少なくとも式(7)のテトラカルボン酸二無水物又はこの前駆体であるテトラカルボン酸もしくはそのエステル誘導体とを反応させ、少なくとも式(5)のジアミン化合物は少なくとも式(6)のテトラカルボン酸二無水物又はこの前駆体であるカルボン酸もしくはそのエステル誘導体とを反応させることが必須である。)ことによって合成することができる。
ここで、一般式(4)及び(6)で表されるポリイミドオリゴマーは、下記構造式(11)
Figure 0004535245
(但し、Xは上記と同様の意味を示す。)
で表されるテトラカルボン酸二無水物と、下記構造式(12)
2N−Y1−NH2 (12)
(但し、Y1は上記と同様の意味を示す。)
で表されるジアミンとを所定のモル比で有機溶剤中で反応させることによってポリアミック酸樹脂を得た後、常法により脱水、閉環することで得られる。
この場合、Xとしては、下記の基を挙げることができる。
Figure 0004535245
また、Y1としては、下記のジアミンの残基を挙げることができる。
p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(p−アミノフェニルスルホニル)ベンゼン、1,4−ビス(m−アミノフェニルスルホニル)ベンゼン、1,4−ビス(p−アミノフェニルチオエーテル)ベンゼン、1,4−ビス(m−アミノフェニルチオエーテル)ベンゼン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−クロロ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[3−クロロ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[3,5−ジメチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[3−クロロ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[3,5−ジメチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]パーフルオロプロパン等の芳香族環含有ジアミン。好ましくは4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン等である。
具体的には、一般式(4)の末端アミンのオリゴマーについては、モル比で(p)モルのテトラカルボン酸二無水物(11)と(p+1)モルのジアミン(12)を用い、一般式(6)の末端酸無水物のオリゴマーについてはモル比で(q+1)モルのテトラカルボン酸二無水物(11)と(q)モルのジアミン(12)を用いる。ここでpは1以上(例えば1〜49)の自然数、qは2以上(例えば2〜50)の自然数である。
上記式(11)で表されるテトラカルボン酸二無水物の例を具体的に示すと下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 0004535245
なお、上記式(11)のテトラカルボン酸二無水物は所望により上記のものの1種又は2種以上を用いてもよい。
上記式(12)で表されるジアミンの例を具体的に示すと、例えばp−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(p−アミノフェニルスルホニル)ベンゼン、1,4−ビス(m−アミノフェニルスルホニル)ベンゼン、1,4−ビス(p−アミノフェニルチオエーテル)ベンゼン、1,4−ビス(m−アミノフェニルチオエーテル)ベンゼン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−クロロ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[3−クロロ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[3,5−ジメチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[3−クロロ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[3,5−ジメチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]パーフルオロプロパン等の芳香族環含有ジアミン等が挙げられ、好ましくは4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン等である。もちろん、これらに限定されるものではない。また、これらのジアミン化合物も所望により1種単独でも2種以上の組み合わせとしても使用することができる。
ポリイミドオリゴマーの生成反応について具体的な例を挙げると、上述の出発原料を、不活性な雰囲気下で溶媒に溶かし、通常、80℃以下、好ましくは0〜60℃で反応させて、ポリアミック酸オリゴマーを合成する。更に得られたポリアミック酸オリゴマーを、通常、100〜250℃、好ましくは150〜200℃に昇温させることにより、ポリアミック酸オリゴマーの酸アミド部分を脱水閉環させ、目的とするポリイミドオリゴマーを合成する方法が採られる。この際、上記の脱水閉環を容易にするためには、トルエン、キシレンなどの共沸脱水剤を用いるのが望ましい。また、無水酢酸/ピリジン混合溶液をポリアミック酸オリゴマー溶液に添加し、次いで得られた溶液を50℃前後に昇温してイミド化を行うこともできる。
上記反応に使用する有機溶媒は、得られるポリアミック酸並びにポリイミドに不活性なものであれば、前記出発原料を完全に溶解できるものでなくともよい。例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド及びジメチルスルホキシドが挙げられ、好ましくは非プロトン性極性溶媒、特に好ましくはN−メチルピロリドン、シクロヘキサノン及びγ−ブチロラクトンである。これらの溶剤は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
このようにして得られるポリイミドオリゴマーは分子量分布をもつ場合が多く、式(4)及び(6)並びにこれらから導かれる構造式(1)のLはポリイミドオリゴマー成分(4)又は(6)全体として、例えば重量平均等の統計的平均値として得られるものであるが、個々の分子については2〜50の自然数であり、好ましくは2〜40の自然数、より好ましくは3〜40の自然数、更に好ましくは5〜40の自然数である。Lが2以下である割合は全体の50%未満であることが好ましく、更に好ましくは40%未満である。Lは50を超えるとシロキサン骨格を有するオリゴマーとの相溶性が悪くなり膜が均一でなくなるため好ましくない。また、Lが2以下の割合が50%以上では部分ブロック化による低弾性及び高耐熱性の効果が薄れてしまう場合がある。
一般式(5)及び(7)で表されるポリイミドオリゴマーは下記構造式(11)
Figure 0004535245
(但し、Xは上記と同様の意味を示す。)
で表されるテトラカルボン酸二無水物と、下記構造式(13)
Figure 0004535245
(但し、R1、R2、R3及びnは前記の通りである。)
で表されるシロキサンジアミンとを所定のモル比で有機溶剤中で反応させることによってポリアミック酸樹脂を得た後、常法により脱水、閉環することで得られる。具体的には一般式(5)の末端アミンのオリゴマーについてはモル比で(r)モルのテトラカルボン酸二無水物(11)と(r+1)モルのジアミン(13)を用い、一般式(7)の末端酸無水物のオリゴマーについてはモル比で(s+1)モルのテトラカルボン酸二無水物(11)と(s)モルのジアミン(13)を用いる。ここでrは1以上(例えば1〜49)の自然数、sは2以上(例えば2〜50)の自然数である。
ここで、上記式(11)で表されるテトラカルボン酸二無水物の具体例は前記の通りである。
一般式(13)で表されるシロキサンジアミン(又はα,ω−ジアミノシロキサン)において、R1で表される炭素原子数3〜9の2価の有機基としては、例えば、−(CH23−,−(CH24−,−CH2CH(CH3)−,−(CH26−,−(CH28−等のアルキレン基、
Figure 0004535245
等のアリーレン基、これらを組み合わせたアルキレン・アリーレン基、−(CH23−O−,−(CH24−O−等のオキシアルキレン基、
Figure 0004535245
等のオキシアリーレン基やこれらを組み合わせた
Figure 0004535245
等のオキシアルキレン・アリーレン基などのエーテル酸素原子を含んでもよい2価炭化水素基が挙げられる。
2、R3で表される炭素原子数1〜8の非置換又は置換の1価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基、これらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部がフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子等で置換された基、例えばクロロメチル基、ブロモエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン置換アルキル基等が挙げられ、中でも、メチル基及びフェニル基が好ましい。nは1〜150の整数であり、好ましくは1〜120の整数、より好ましくは、1〜100の整数である。
一般式(13)で表されるシロキサンジアミンの例を具体的に示すと下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 0004535245
Figure 0004535245
これらの上記式(13)で表されるジアミノシロキサン化合物は所望により1種単独でも2種以上の組み合わせでも使用することができる。
ポリイミドオリゴマーの生成反応についての具体的な例は前述の通りであり、使用する有機溶媒も前述のものを使用することができる。
このようにして得られるポリイミドオリゴマーは分子量分布をもつ場合が多く、式(5)及び(7)並びにこれらから導かれる構造式(2)のmはポリイミドオリゴマー成分(5)又は(7)全体として、例えば重量平均等の統計的平均値として得られるものであるが、個々の分子については2〜50の自然数であり、好ましくは2〜40の自然数、より好ましくは3〜40の自然数、更に好ましくは5〜40の自然数である。mが2以下である割合は全体の50%未満であることが好ましく、更に好ましくは40%未満である。mは50を超えると、前記シロキサン骨格を持たないオリゴマーとの相溶性が悪くなり膜が均一でなくなるため好ましくない。また、mが2以下の割合が50%以上では部分ブロック化による低弾性及び高耐熱性の効果が薄れてしまう場合がある。
目的とする部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体は、一般式(4)或いは(5)で示されるジアミン化合物から選ばれる1種又は2種以上と、一般式(6)或いは(7)で示されるテトラカルボン酸二無水物或いはこの前駆体であるテトラカルボン酸又はそのエステル誘導体から選ばれる1種又は2種以上とを略等モル(例えば、前者1モルに対し後者0.95〜1.1モル)で反応させることによって合成することができる。ポリイミドの生成反応についての具体的な例は前述のポリイミドオリゴマー生成の場合と同様であり、使用する有機溶媒も前述のものを使用することができる。
本発明の部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体においてシロキサン成分となるY2は、共重合体中に含有されるY1、Y2のモル数をそれぞれy1モル、y2モルとした場合、y2/(y1+y2)=0.01〜0.80であり、好ましくは0.02〜0.70を満足するものである。0.01未満では低弾性の付与効果に乏しく、0.80を超えると耐熱性の低下並びに透湿性の上昇が認められるため好ましくない。
従って、共重合体中に含まれるY1のモル数y1は、y1/(y1+y2)=0.99〜0.20であり、好ましくは0.98〜0.30である。
また更に、上記構造式(1)及び(2)で示される繰り返し単位構造に加えて、下記構造式(8)で示される繰り返し単位構造を導入することで、反応活性な水酸基を有する第2の部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体を得ることができる。なお、この第2の部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体の重量平均分子量は、通常5,000〜200,000、特に8,000〜150,000程度であることが好ましい。この分子量が小さすぎると硬化後の皮膜の強度が低下する場合がある。
Figure 0004535245
(式中、Xは芳香族環又は脂肪族環を含む4価の有機基の1種又は2種以上、Y3は下記構造式(9)で示される2価の有機基である。また、jは2〜50の自然数である。この場合、式(1)、(2)、(8)を有する共重合体中に含有されるY1、Y2、Y3のモル数y1、y2、y3はそれぞれ
1/(y1+y2+y3)=0.01〜0.98
2/(y1+y2+y3)=0.01〜0.80
3/(y1+y2+y3)=0.01〜0.98
を満足する。)
Figure 0004535245
(式中、Aは下記群[9a]から選ばれる基、Bは下記群[9b]から選ばれる基
Figure 0004535245
を示し、Rは独立に水素原子、ハロゲン原子、又は置換もしくは非置換の炭素数1〜8の1価炭化水素基を示し、kは1〜5の自然数である。)
本発明の第2のポリイミド−ポリシロキサン共重合体は、上記一般式(4)から選ばれる1種又は2種以上と、上記一般式(5)から選ばれる1種又は2種以上と、下記一般式(10)
Figure 0004535245
(式中、X、Y3、jは上記に同じ。)
で示されるジアミン化合物から選ばれる1種又は2種以上と、上記一般式(6)及び(7)で示されるテトラカルボン酸二無水物又はこの前駆体であるテトラカルボン酸もしくはそのエステル誘導体から選ばれる1種又は2種以上とを略等モルで反応させることによって合成することができる。但し、少なくとも式(4)のジアミン化合物と式(10)のジアミン化合物との混合物は少なくとも式(7)のテトラカルボン酸二無水物又はこの前駆体であるテトラカルボン酸もしくはそのエステル誘導体とを反応させ、少なくとも式(5)のジアミン化合物と式(10)のジアミン化合物との混合物は少なくとも式(6)のテトラカルボン酸二無水物又はこの前駆体であるカルボン酸もしくはそのエステル誘導体とを反応させることが必須である。
一般式(10)で表されるポリイミドオリゴマーは下記構造式(11)
Figure 0004535245
(但し、Xは上記と同様の意味を示す。)
で表されるテトラカルボン酸二無水物と、下記構造式(14)
Figure 0004535245
(上記式中、Rは独立に水素原子、ハロゲン原子、又は置換もしくは非置換の炭素原子数1〜8の1価炭化水素基を示す。ハロゲン原子としては、フッ素、臭素、ヨウ素などが挙げられ、1価炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基や、これらの基の水素原子の一部又は全部がフッ素原子等のハロゲン原子で置換された基が挙げられ、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ヘキセニル基、フェニル基、トリフルオロメチル基等を例示することができる。kは1〜5の自然数である。)
で表される芳香族ジアミンとを所定のモル比で有機溶剤中で反応させることによってポリアミック酸樹脂を得た後、常法により脱水、閉環することで得られる。具体的にはモル比で(t)モルのテトラカルボン酸二無水物(11)と(t+1)モルのジアミン(14)を用いる。ここで、tは1以上(例えば1〜49)の自然数である。
ポリイミドオリゴマー(10)の生成反応の具体的な例としては、反応容器中で予めフェノール性水酸基を有するジアミン成分を前述の有機溶媒に分散又は溶解させ、他方で酸二無水物成分を有機溶媒に溶解又は分散させたものを低温で滴下撹拌後に加熱することで行うことが好ましい。酸二無水物がリッチの条件にフェノール性水酸基を有するジアミンを滴下した場合、カルボン酸とアミンの反応によるアミド生成反応の他に、カルボン酸とフェノール性水酸基の反応によるエステル化反応も同時に起こってしまい、三次元で架橋してゲル化してしまう。このゲル化物はエステル結合構造を有するため、高温高湿度条件下で加水分解反応を起こし、低分子化して、耐湿信頼性低下の原因となる。
このようにして得られるポリイミドオリゴマーは分子量分布をもつ場合が多く、式(10)並びにこれから導かれる構造式(8)のjはポリイミドオリゴマー成分(10)全体として、例えば重量平均等の統計的平均値として得られるものであるが、個々の分子については2〜50の自然数であり、好ましくは2〜40の自然数、より好ましくは3〜40の自然数、更に好ましくは5〜40の自然数である。jが2以下である割合は全体の50%未満であることが好ましく、更に好ましくは40%未満である。jは50を超えると、前記酸無水物末端オリゴマーとの相溶性が悪くなり膜が均一でなくなるため好ましくない。また2以下の割合が50%以上では部分ブロック化による低弾性及び高耐熱性の効果が薄れてしまう場合がある。
目的とする反応活性なフェノール性水酸基を有する部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体は、一般式(10)で示されるジアミン化合物及び一般式(4)或いは(5)から選ばれる1種又は2種以上と、一般式(6)或いは(7)で示されるテトラカルボン酸二無水物或いはこの前駆体であるテトラカルボン酸又はそのエステル誘導体から選ばれる1種又は2種以上とを略等モル(例えば、前者1モルに対し後者0.95〜1.1モル)で反応させることによって合成することができる。ポリイミドの生成反応についての具体的な例は前述ポリイミドオリゴマー生成の場合と同様であり、使用する有機溶媒も前述のものを使用することができる。
特にフェノール性水酸基を有するポリイミドオリゴマーを用いる場合は、反応容器中で予めフェノール性水酸基を有する末端アミンオリゴマーを前述の有機溶媒に分散又は溶解させ、末端酸二無水物成分を溶媒に溶解又は分散させて低温で滴下撹拌後に加熱することで行うことが、副反応であるフェノール性水酸基と酸無水物基によるエステル化反応を低減させる点から好ましい。
本発明の部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体において、共重合体中に含有されるY1、Y2、Y3のモル数をそれぞれy1、y2、y3モルとした場合、シロキサン成分となるY2は、モル比でy2/(y1+y2+y3)=0.01〜0.80であり、好ましくは0.02〜0.70である。0.01未満では低弾性の付与効果に乏しく、0.80を超えると耐熱性の低下並びに透湿性の上昇が認められるため好ましくない。またフェノール性水酸基を有するY3は、モル比でy3/(y1+y2+y3)=0.01〜0.98であり、好ましくは0.02〜0.95である。0.01未満ではフェノール性水酸基を架橋点とした網目構造生成の付与効果に乏しく、0.98を超えると低弾性化が困難となるため好ましくない。Y1は、モル比でy1/(y1+y2+y3)=0.01〜0.98、好ましくは0.02〜0.96である。
反応活性なフェノール性水酸基を部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体へ局部的に導入することで、フェノール性水酸基を架橋点とした網目構造生成の際も低弾性を維持させることが可能である。
本発明においては、更に上記式(1)の単位を含まず、上述した構造式(2)及び(8)で示される繰り返し単位構造を有する第3の部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体を提供する。
Figure 0004535245
(式中、Xは芳香族環又は脂肪族環を含む4価の有機基の1種又は2種以上、Y2は下記構造式(3)で示される2価の有機基、Y3は下記構造式(9)で示される2価の有機基であり、共重合体中に含有されるY2、Y3のモル数y2、y3はそれぞれ
2/(y2+y3)=0.99〜0.01
3/(y2+y3)=0.01〜0.99
を満足する。mは2〜50の自然数であり、jは2〜50の自然数である。)
この場合、y2/(y2+y3)のより好ましい範囲は0.05〜0.98であり、従ってy3/(y2+y3)のより好ましい範囲は0.02〜0.95である。また、mの好ましい範囲は2〜40、より好ましくは3〜40、更に好ましくは5〜40であり、jの好ましい範囲は2〜40、より好ましくは3〜40、更に好ましくは5〜40である。
更に、この共重合体の重量平均分子量は、通常、5,000〜200,000、特に8,000〜150,000程度であることが好ましい。この分子量が小さすぎると硬化後の皮膜強度が低下する場合がある。
なお、上記第3の共重合体は、上述した一般式(10)
Figure 0004535245
(式中、X、Y3、jは上記の通り。)
で示されるジアミン化合物から選ばれる1種又は2種以上と、上述した一般式(7)
Figure 0004535245
(式中、X、Y2、mは上記の通り。)
で示されるテトラカルボン酸二無水物又はこの前駆体であるテトラカルボン酸もしくはそのエステル誘導体から選ばれる1種又は2種以上とを略等モル(例えば、前者1モルに対し後者0.95〜1.1モル)で上記第1、第2の共重合体の製造法で説明したと同様の方法で反応させることによって得ることができる。
本発明のフェノール性水酸基含有部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体は、アミノ基が結合するベンゼン環等の芳香族環とは異なるベンゼン環やナフタレン環等の芳香族環にフェノール性水酸基を有するジアミンを用いた樹脂であり、特に、該樹脂に2個以上のグリシジル基を有するエポキシ樹脂と好ましくは硬化剤を配合した樹脂組成物は、低弾性率であり、接着性、信頼性に優れている。この樹脂組成物をワニスとして支持基材上に塗布すれば、銅箔などとの密着性に優れた皮膜を得ることができる。
本発明で用いる2個以上のグリシジル基を含有するエポキシ樹脂に特に制限はない。例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、レゾルシノール、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等のフェノール類のグリシジルエーテル、ブタンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のアルコール類のグリシジルエーテル、フタル酸、イソフタル酸、テトラヒドロフタル酸等のカルボン酸類のグリシジルエステル、アニリン、イソシアヌール酸等の窒素原子に結合した活性水素をグリシジル基で置換したものなどのグリシジル型(メチルグリシジル型も含む)エポキシ樹脂、分子内のオレフィン結合をエポキシ化して得られるビニルシクロヘキセンジエポキシド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシ)シクロヘキシル−5,5−スピロ(3,4−エポキシ)シクロヘキサン−m−ジオキサン等の脂環型エポキシ樹脂、パラキシリレン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル、メタキシリレン・パラキシリレン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル、テルペン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル、シクロペンタジエン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル、多環芳香環変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル、ナフタレン環含有フェノール樹脂のグリシジルエーテル、ビフェニル型エポキシ樹脂などが挙げられ、単独で又は2種以上混合して用いることができる。
本発明のエポキシ樹脂硬化剤としては、エポキシ樹脂の硬化剤として働くものであれば特に制限はなく、例えば、フェノール系化合物、酸無水物、アミン系化合物等があるが、このうちフェノール系化合物が好ましい。フェノール系化合物としては、例えばフェノール、クレゾール、キシレノール、ハイドロキノン、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のフェノール類又はα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド類とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られる樹脂;フェノール類とジメトキシパラキシレン等から合成されるキシリレン骨格を有するフェノール樹脂;ジシクロペンタジエン骨格を有するフェノール樹脂;シクロペンタジエン骨格を有するフェノール樹脂;メラミン変性フェノール樹脂;テルペン変性フェノール樹脂;多環芳香族変性フェノール樹脂;キシリレン骨格を有するナフトール樹脂などが挙げられ、これらを単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
この硬化剤の使用量は、硬化有効量であり、その具体的な種類によって好適な配合量は相違するが、一般には前記エポキシ樹脂100質量部に対して1〜100質量部、好ましくは5〜50質量部の範囲とされる。これは、硬化剤の使用量が1質量部未満では、本発明の組成物を良好に硬化させることが困難となり、逆にそれが100質量部を超えると経済的に不利となるほか、エポキシ樹脂が希釈されて硬化に長時間を要するようになり、更には硬化物の物性が低下するという不利が生じるからである。
本発明で用いるエポキシ樹脂硬化触媒は特に制限はなく、リン系触媒としてはトリフェニルホスフィン、トリフェニルホスホニムトリフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレートや下記に示すような化合物が挙げられる。
Figure 0004535245
(式中、R3〜R10は、水素原子、フッ素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、トリフルオロメチル基、フェニル基などが挙げられ、総ての置換基が同一でも異なっていてもよい。)
また、アミン系触媒としては、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体などを配合することができ、これらの中から1種又は2種以上を用いることができる。
本発明のフェノール性水酸基含有部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体とエポキシ樹脂、エポキシ樹脂硬化剤との配合比は重要である。本発明ではフェノール性の水酸基とエポキシ基との反応を利用して硬化反応を行うが、エポキシ基が少なすぎると被着体との接着力が十分でなく、また多すぎると過剰分のエポキシ樹脂により弾性率が上昇するため、柔軟なポリイミド樹脂組成物を作製するには不適となる。従ってエポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤の混合物は、ブロック共重合体100質量部に対して1〜900質量部、好ましくは5〜400質量部である。
また、上記エポキシ樹脂硬化触媒の配合量は、エポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤の合計100質量部に対して、通常、40質量部以下(0〜40質量部)、好ましくは0.01〜40質量部、より好ましくは0.1〜20質量部程度とすることができる。エポキシ樹脂硬化触媒の配合量が少なすぎると硬化に長時間を要したり、十分な硬化性が得られない場合があり、多すぎると組成物の保存安定性に乏しくなる場合がある。
本発明の樹脂組成物は、上記成分を配合した後、成分を分離させないために、5分以上よく撹拌することが望ましい。このようにして得られたポリイミド樹脂組成物は、シクロヘキサノンやNMPなどの非プロトン性極性溶媒に可溶で、そのままワニスとして用いることができる。
本発明の樹脂組成物は、支持基材上に塗布すれば、銅箔などとの密着性に優れた皮膜を得ることができる。この皮膜は、通常160℃以上、好ましくは200℃以上の加熱によって硬化させることができる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
実施例及び比較例で使用する原料化合物を下記の省略記号で示す。
BPDA:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
BTDA:3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物
DPE:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル
BAPP:2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン
6FDA:2,2−ビス(3,4−ベンゼンジカルボン酸アンヒドリド)パーフルオロプロパン
ガラス転移温度
測定装置:TM−7000(アルバック理工(株)製)
測定モード:引張りモード
試験片形状:15mm×5mm×50μm
測定温度:室温〜300℃(昇温5℃/分)
ヤング率
測定装置:固体粘弾性測定装置((株)ヨシミズ製)
試験片形状:20mm×5mm×50μm
測定温度:室温〜300℃(昇温5℃/分)
GPC
測定装置:HLC−8120GPC(東ソー(株)製)
カラム温度:40℃
溶離液:THF、流速:0.6ml/min
試料濃度:1.0質量%
分子量換算:標準ポリスチレン
[実施例1]
環流冷却器を連結したDean−Stark装置、温度計、撹拌器を備えた1Lのセパラブルフラスコに、酸二無水物成分として6FDA53.31質量部とシクロヘキサノン418質量部を仕込み、50℃で撹拌し、酸二無水物を分散させた。これにジアミン成分としてジアミノシロキサンKF−8010[両末端γ−アミノプロピルジメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン(重量平均分子量860),信越化学工業(株)製]86.00質量部を滴下した後、室温で12時間撹拌反応させてポリアミック酸オリゴマー溶液−1を合成した。更に脱水溶剤としてトルエン40mlを添加した後、約160℃で8時間加熱脱水を行い、約3.6mlの水分を留去した。これにより、酸無水物末端のポリイミドオリゴマー溶液−1を合成した。
この樹脂溶液の溶媒を留去後、減圧乾燥して得られた樹脂の赤外吸光スペクトルを測定したところ、未反応の官能基があることを示すポリアミック酸に基づく吸収は現れず、1770cm-1及び1720cm-1にイミド基に基づく吸収を確認した。更にGPCによる重量平均分子量(ポリスチレン換算)を測定したところ、約9,000(一般式(7)のmは重量平均値で6.7)であった。
続いて上記と同様の反応装置に、ジアミン成分としてDPE8.01質量部とBAPP24.63質量部及びシクロヘキサノン205質量部を仕込み、50℃で撹拌溶解させた。これに酸二無水物成分として6FDA35.54質量部を少量づつ添加した後、室温で12時間撹拌反応させてポリアミック酸オリゴマー溶液−2を合成した。更に脱水溶剤としてトルエン40mlを添加した後、約160℃で8時間加熱脱水を行い、約2.8mlの水分を留去した。これにより、アミノ基末端のポリイミドオリゴマー溶液−2を合成した。
上記と同様に単離した樹脂の赤外吸光スペクトルを測定したところ、未反応の官能基があることを示すポリアミック酸に基づく吸収は現れず、1770cm-1及び1720cm-1にイミド基に基づく吸収を確認した。更にGPCによる重量平均分子量(ポリスチレン換算)を測定したところ、約5,000(一般式(4)のL−1は重量平均値で6.4)であった。
調製したポリイミドオリゴマー溶液−1及びポリイミドオリゴマー溶液−2を環流冷却器が連結されたDean−Stark装置、温度計、撹拌器を備えた1Lのセパラブルフラスコに仕込み、50℃で6時間撹拌反応させた。その後トルエン20mlを添加してから約160℃で8時間加熱脱水を行い、約0.7mlの水分を留去した。これにより均一で褐色透明な部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体のシクロヘキサノン溶液を得た。得られた溶液は溶媒を留去後、減圧乾燥することで樹脂として単離することができる。
測定用の試験片は以下の手順で作製した。
まず、有機性セパレータや金属箔等の支持体を準備し、得られた部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体のシクロヘキサノン溶液を乾燥後の膜厚が約50μmになるように、上記支持体の上にキャスティング法等により塗布した。これを80℃で30分間乾燥した後、得られた接着フィルムを有機性セパレータや金属箔等の支持体上から剥がして、ステンレス枠に固定し、200℃で2時間熱処理し、乾燥硬化させた。このようにして目的とする表面平滑な測定用樹脂皮膜を得た。
得られた樹脂皮膜の熱機械試験によるガラス転移温度は190℃、25℃におけるヤング率は500MPaであった。
[実施例2]
環流冷却器を連結したDean−Stark装置、温度計、撹拌器を備えた1Lのセパラブルフラスコに、酸二無水物成分としてBTDA45.11質量部とシクロヘキサノン445質量部を仕込み、50℃で撹拌し、酸二無水物を分散させた。これにジアミン成分としてジアミノシロキサンKF−8010(信越化学工業(株)製)103.20質量部を滴下した後、室温で12時間撹拌反応させてポリアミック酸オリゴマー溶液−3を合成した。更に脱水溶剤としてトルエン40mlを添加した後、約160℃で8時間加熱脱水を行い、約4.3mlの水分を留去した。これにより、酸無水物末端のポリイミドオリゴマー溶液−3を合成した。
この樹脂溶液の溶媒を留去後、減圧乾燥して得られた樹脂の赤外吸光スペクトルを測定したところ、未反応の官能基があることを示すポリアミック酸に基づく吸収は現れず、1770cm-1及び1720cm-1にイミド基に基づく吸収を確認した。更にGPCによる重量平均分子量(ポリスチレン換算)を測定したところ、約10,800(一般式(7)のmは重量平均値で9.1)であった。
続いて上記と同様の反応装置に、ジアミン成分としてBAPP49.26質量部及びシクロヘキサノン236質量部を仕込み、50℃で撹拌溶解させた。これに酸二無水物成分としてBPDA29.42質量部を少量づつ添加した後、室温で12時間撹拌反応させてポリアミック酸オリゴマー溶液−4を合成した。更に脱水溶剤としてトルエン40mlを添加した後、約160℃で8時間加熱脱水を行い、約3.6mlの水分を留去した。これにより、アミノ基末端のポリイミドオリゴマー溶液−4を合成した。
上記と同様に単離した樹脂の赤外吸光スペクトルを測定したところ、未反応の官能基があることを示すポリアミック酸に基づく吸収は現れず、1770cm-1及び1720cm-1にイミド基に基づく吸収を確認した。更にGPCによる重量平均分子量(ポリスチレン換算)を測定したところ、約5,500(一般式(4)のL−1は重量平均値で7.6)であった。
調製したポリイミドオリゴマー溶液−3及びポリイミドオリゴマー溶液−4を環流冷却器が連結されたDean−Stark装置、温度計、撹拌器を備えた1Lのセパラブルフラスコに仕込み、50℃で6時間撹拌反応させた。その後トルエン20mlを添加してから約160℃で8時間加熱脱水を行い、約0.7mlの水分を留去した。これにより均一で褐色透明な部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体のシクロヘキサノン溶液を得た。得られた溶液は溶媒を留去後、減圧乾燥することで樹脂として単離することができる。
測定用の試験片は実施例1と同様の手順で作製した。
得られた樹脂皮膜の熱機械試験によるガラス転移温度は195℃、25℃におけるヤング率は550MPaであった。
[実施例3]
環流冷却器を連結したDean−Stark装置、温度計、撹拌器を備えた1Lのセパラブルフラスコに、ジアミン成分として下記に示すフェノール性水酸基を有する芳香族ジアミン(ジアミン−1)
Figure 0004535245
59.36質量部及びシクロヘキサノン311質量部を仕込み、50℃で撹拌溶解させた。これに酸二無水物成分として6FDA44.42質量部を少量づつ添加した後、室温で12時間撹拌反応させてポリアミック酸オリゴマー溶液−5を合成した。更に脱水溶剤としてトルエン40mlを添加した後、約160℃で8時間加熱脱水を行い、約3.6mlの水分を留去した。これにより、アミノ基末端のポリイミドオリゴマー溶液−5を合成した。
上記と同様に単離した樹脂の赤外吸光スペクトルを測定したところ、未反応の官能基があることを示すポリアミック酸に基づく吸収は現れず、1770cm-1及び1720cm-1にイミド基に基づく吸収を確認し、3500cm-1にフェノール性水酸基に基づく吸収を確認した。更にGPCによる重量平均分子量(ポリスチレン換算)を測定したところ、約7,500(一般式(10)のj−1は重量平均値で7.8)であった。
調製したポリイミドオリゴマー溶液−5を環流冷却器が連結されたDean−Stark装置、温度計、撹拌器を備えた1Lのセパラブルフラスコに仕込み、50℃で撹拌させた。これにポリイミドオリゴマー溶液−3を滴下した後、50℃で6時間撹拌反応させた。その後トルエン20mlを添加してから約160℃で8時間加熱脱水を行い、約0.7mlの水分を留去した。これにより均一で褐色透明なフェノール性水酸基含有部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体のシクロヘキサノン溶液を得た。得られた溶液は溶媒を留去後、減圧乾燥することで樹脂として単離することができる。
測定用の試験片は実施例1と同様の手順で作製した。
得られた樹脂皮膜の熱機械試験によるガラス転移温度は190℃、25℃におけるヤング率は450MPaであった。
得られた部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体のシクロヘキサノン溶液200質量部に、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂:EOCN1020(日本化薬社製、220g/Eq)35.64質量部、フェノールノボラック:TD2131(大日本インキ(株)製、110g/Eq)12.43質量部、3級リン系触媒:TPP(北興化学社製)0.5質量部を添加後に撹拌し、耐熱性樹脂溶液組成物を得た。
測定用の試験片は実施例1と同様の手順で作製した。
得られた樹脂皮膜の熱機械試験によるガラス転移温度は190℃、25℃におけるヤング率は750MPaであった。
[比較例1]
環流冷却器を連結したDean−Stark装置、温度計、撹拌器を備えた1Lのセパラブルフラスコに、酸二無水物成分として6FDA88.85質量部とシクロヘキサノン553質量部を仕込み、50℃で撹拌し、酸二無水物を分散させた。これにジアミン成分としてジアミノシロキサンKF−8010(信越化学工業(株)製)86.00質量部を滴下した後、室温で12時間撹拌反応させた。続いてジアミン成分としてDPE8.01質量部とBAPP24.63質量部をシクロヘキサノン70質量部に溶解した溶液を滴下し、室温で12時間撹拌反応させてポリアミック酸溶液−1を合成した。更に脱水溶剤としてトルエン60mlを添加した後、約160℃で8時間加熱脱水を行い、約7.2mlの水分を留去した。これにより、ポリイミドシロキサン溶液−1を合成した。得られた溶液の溶媒を留去後、減圧乾燥することで単離した樹脂の赤外吸光スペクトルを測定したところ、未反応の官能基があることを示すポリアミック酸に基づく吸収は現れず、1770cm-1及び1720cm-1にイミド基に基づく吸収を確認した。更にGPCによる重量平均分子量(ポリスチレン換算)を測定したところ、約95,000であった。
測定用の試験片は実施例1と同様の手順で作製した。
得られた樹脂皮膜の熱機械試験によるガラス転移温度は125℃、25℃におけるヤング率は1,000MPaであった。
[比較例2]
環流冷却器を連結したDean−Stark装置、温度計、撹拌器を備えた1Lのセパラブルフラスコに、酸二無水物成分としてBTDA32.22質量部とシクロヘキサノン350質量部を仕込み、50℃で撹拌し、酸二無水物を分散させた。これにジアミン成分としてジアミノシロキサンKF−8010(信越化学工業(株)製)84.28質量部を滴下した後、室温で12時間撹拌反応させてポリアミック酸オリゴマー溶液−6を合成した。更に脱水溶剤としてトルエン40mlを添加した後、約160℃で8時間加熱脱水を行い、約3.5mlの水分を留去した。これにより、酸無水物末端のポリイミドオリゴマー溶液−6を合成した。
この樹脂溶液の溶媒を留去後、減圧乾燥して得られた樹脂の赤外吸光スペクトルを測定したところ、未反応の官能基があることを示すポリアミック酸に基づく吸収は現れず、1770cm-1及び1720cm-1にイミド基に基づく吸収を確認した。更にGPCによる重量平均分子量(ポリスチレン換算)を測定したところ、約85,000(一般式(7)のmは重量平均値で74)であった。
続いて上記と同様の反応装置に、ジアミン成分としてBAPP40.23質量部及びシクロヘキサノン205質量部を仕込み、50℃で撹拌溶解させた。これに酸二無水物成分としてBPDA28.25質量部を少量づつ添加した後、室温で12時間撹拌反応させてポリアミック酸オリゴマー溶液−7を合成した。更に脱水溶剤としてトルエン40mlを添加した後、約160℃で8時間加熱脱水を行い、約3.4mlの水分を留去した。これにより、アミノ基末端のポリイミドオリゴマー溶液−7を合成した。
上記と同様に単離した樹脂の赤外吸光スペクトルを測定したところ、未反応の官能基があることを示すポリアミック酸に基づく吸収は現れず、1770cm-1及び1720cm-1にイミド基に基づく吸収を確認した。更にGPCによる重量平均分子量(ポリスチレン換算)を測定したところ、約52,000(一般式(4)のL−1は重量平均値で77)であった。
調製したポリイミドオリゴマー溶液−6及びポリイミドオリゴマー溶液−7を環流冷却器が連結されたDean−Stark装置、温度計、撹拌器を備えた1Lのセパラブルフラスコに仕込み、50℃で6時間撹拌反応させた。その後トルエン20mlを添加してから約160℃で8時間加熱脱水を行い、約0.7mlの水分を留去した。得られた樹脂溶液は一般式(7)のm、一般式(4)のL−1がいずれも50を超えるものであるため、相溶性に乏しく、不均一で二層分離を生じた。実施例1と同様の手順で作製した測定用の試験片も不均一な粗表面となった。
[比較例3]
環流冷却器を連結したDean−Stark装置、温度計、撹拌器を備えた1Lのセパラブルフラスコに、酸二無水物成分としてBTDA45.11質量部と6FDA44.42質量部及びシクロヘキサノン636質量部を仕込み、50℃で撹拌し、酸二無水物を分散させた。これにジアミン成分としてジアミノシロキサンKF−8010(信越化学工業(株)製)103.20質量部を滴下した後、室温で12時間撹拌反応させて、酸無水物過剰のポリアミック酸溶液−2を合成した。別に用意した環流冷却器を連結したDean−Stark装置、温度計、撹拌器を備えた1Lのセパラブルフラスコに、ジアミン成分として実施例3で使用したジアミン−1を59.36質量部及びシクロヘキサノン120質量部を仕込み、50℃で撹拌溶解させた。これに予め調製したポリアミック酸溶液−2を滴下し、室温で12時間撹拌反応させてポリアミック酸溶液−3を合成した。更に脱水溶剤としてトルエン60mlを添加した後、約160℃で8時間加熱脱水を行い、約8.6mlの水分を留去した。これにより、ポリイミドシロキサン溶液−3を合成した。
得られた溶液の溶媒を留去後、減圧乾燥することで単離した樹脂の赤外吸光スペクトルを測定したところ、未反応の官能基があることを示すポリアミック酸に基づく吸収は現れず、1770cm-1及び1720cm-1にイミド基に基づく吸収を確認し、3500cm-1にフェノール性水酸基に基づく吸収を確認した。更にGPCによる重量平均分子量(ポリスチレン換算)を測定したところ、約100,000であった。
測定用の試験片は実施例1と同様の手順で作製した。
得られた樹脂皮膜の熱機械試験によるガラス転移温度は130℃、25℃におけるヤング率は1,100MPaであった。
得られたポリイミドシロキサンのシクロヘキサノン溶液200質量部に、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂:EOCN1020(日本化薬社製、220g/Eq)35.64質量部、フェノールノボラック:TD2131(大日本インキ(株)製、110g/Eq)12.43質量部、3級リン系触媒:TPP(北興化学社製)0.5質量部を添加後に撹拌し、耐熱性樹脂溶液組成物を得た。
測定用の試験片は実施例1と同様の手順で作製した。
得られた樹脂皮膜の熱機械試験によるガラス転移温度は150℃、25℃におけるヤング率は1,600MPaであった。
なお、比較例3のポリイミドシロキサン共重合体は、ポリイミドシロキサン溶液−3を合成する過程で、酸無水物過剰のポリアミック酸溶液−2とジアミン−1とをポリアミック酸の段階で溶媒中で反応させているため、アミド間の交換反応を起こし、結果的に得られるポリイミドシロキサンはランダム共重合体となり、本発明の部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体は得られないものである。

Claims (3)

  1. 下記構造式(2)及び(8)で示される繰り返し単位構造を有する部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体。
    Figure 0004535245
    (式中、Xは芳香族環又は脂肪族環を含む4価の有機基の1種又は2種以上、Y2は下記構造式(3)で示される2価の有機基、Y3は下記構造式(9)で示される2価の有機基であり、共重合体中に含有されるY2、Y3のモル数y2、y3はそれぞれ
    2/(y2+y3)=0.99〜0.01
    3/(y2+y3)=0.01〜0.99
    を満足する。mは2〜50の自然数であり、jは2〜50の自然数である。)
    Figure 0004535245
    (式中、R1は炭素原子数3〜9の2価の有機基、R2及びR3は各々独立に炭素原子数1〜8の非置換又はハロゲン原子置換の一価炭化水素基、nは1〜150の整数である。)
    Figure 0004535245
    (式中、Aは下記群[9a]から選ばれる基、Bは下記群[9b]から選ばれる基
    Figure 0004535245
    を示し、Rは独立に水素原子、ハロゲン原子、又は非置換もしくはハロゲン原子置換の炭素原子数1〜8の1価炭化水素基を示し、kは1〜5の自然数である。)
  2. 下記一般式(10)
    Figure 0004535245
    (式中、X、Y3、jは請求項1に記載の定義に同じ。)
    で示されるジアミン化合物から選ばれる1種又は2種以上と、下記一般式(7)
    Figure 0004535245
    (式中、X、Y2、mは請求項1に記載の定義に同じ。)
    で示されるテトラカルボン酸二無水物又はこの前駆体であるテトラカルボン酸もしくはそのエステル誘導体から選ばれる1種又は2種以上とを略等モルで反応させることを特徴とする請求項1記載の部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体の製造方法。
  3. 請求項1記載の部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体、及び分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を含有する樹脂組成物。
JP2004151486A 2004-05-21 2004-05-21 部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体及びその製造方法並びに該共重合体を含む樹脂組成物 Expired - Fee Related JP4535245B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004151486A JP4535245B2 (ja) 2004-05-21 2004-05-21 部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体及びその製造方法並びに該共重合体を含む樹脂組成物
US11/131,197 US7683152B2 (en) 2004-05-21 2005-05-18 Partial block polyimide-polysiloxane copolymer, making method, and resin composition comprising the copolymer

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004151486A JP4535245B2 (ja) 2004-05-21 2004-05-21 部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体及びその製造方法並びに該共重合体を含む樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005330421A JP2005330421A (ja) 2005-12-02
JP4535245B2 true JP4535245B2 (ja) 2010-09-01

Family

ID=35376075

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004151486A Expired - Fee Related JP4535245B2 (ja) 2004-05-21 2004-05-21 部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体及びその製造方法並びに該共重合体を含む樹脂組成物

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7683152B2 (ja)
JP (1) JP4535245B2 (ja)

Families Citing this family (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8168726B2 (en) * 2006-06-22 2012-05-01 Sabic Innovative Plastics Ip B.V. Process for making polysiloxane/polymide copolymer blends
US8071693B2 (en) * 2006-06-22 2011-12-06 Sabic Innovative Plastics Ip B.V. Polysiloxane/polyimide copolymers and blends thereof
JP5040336B2 (ja) * 2007-01-31 2012-10-03 宇部興産株式会社 アミック酸構造の繰返単位の一部がイミド構造になっている共重合体、およびその製造方法
JP4918875B2 (ja) * 2007-03-15 2012-04-18 宇部興産株式会社 アミック酸構造の繰返単位の一部がイミド構造になっている共重合体、およびその製造方法
US20080236864A1 (en) * 2007-03-28 2008-10-02 General Electric Company Cross linked polysiloxane/polyimide copolymers, methods of making, blends thereof, and articles derived therefrom
WO2009035601A2 (en) * 2007-09-10 2009-03-19 University Of Massachusetts Lowell Mixed organic and inorganic polymers
JP5320639B2 (ja) * 2008-02-13 2013-10-23 日立電線株式会社 絶縁電線
JP5252986B2 (ja) * 2008-05-07 2013-07-31 国立大学法人東京工業大学 珪素含有ポリイミドおよびその製造方法
JP5489261B2 (ja) * 2009-04-14 2014-05-14 信越化学工業株式会社 熱伝導性接着剤
JP5562574B2 (ja) * 2009-04-14 2014-07-30 信越化学工業株式会社 熱伝導性接着剤
TWI397546B (zh) * 2010-01-14 2013-06-01 Chang Chun Plastics Co Ltd 新穎水溶性聚醯亞胺樹脂、其製法及其用途
JP4991943B2 (ja) 2010-02-26 2012-08-08 キヤノン株式会社 光学用部材、ポリイミド、およびその製造方法
JP5690508B2 (ja) * 2010-06-21 2015-03-25 デクセリアルズ株式会社 ポリイミド樹脂の製造方法、及びポリイミド樹脂
JP5932222B2 (ja) 2011-01-19 2016-06-08 キヤノン株式会社 光学用部材及びその製造方法
US8465838B2 (en) * 2011-02-03 2013-06-18 Xerox Corporation Polyimide-alkylphosphate fuser member
US20120285721A1 (en) * 2011-05-11 2012-11-15 Gallucci Robert R Silicone polyetherimide copolymers
US8729178B2 (en) * 2011-11-01 2014-05-20 Chi Mei Corporation Polysiloxane-grafted polyimide resin composition and applications thereof
CN102585251B (zh) * 2011-12-29 2013-09-25 陕西省石油化工研究设计院 一种双氨基型聚醚/聚二甲基硅氧烷嵌段硅油的制备方法
JP7140108B2 (ja) * 2017-03-29 2022-09-21 東レ株式会社 導電層付きフィルムおよびタッチパネル
TWI776342B (zh) * 2020-12-31 2022-09-01 財團法人工業技術研究院 聚合物、包含其之組合物、以及聚矽氧烷-聚醯亞材料

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004051794A (ja) * 2002-07-19 2004-02-19 Shin Etsu Chem Co Ltd フェノール性水酸基を有するポリイミド樹脂、その製造方法、及びポリイミド樹脂組成物

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5180627A (en) * 1990-11-30 1993-01-19 Ube Industries, Ltd. Heat resistant adhesive composition
JP2998858B2 (ja) * 1990-11-30 2000-01-17 宇部興産株式会社 耐熱性樹脂接着剤
US5209981A (en) * 1991-06-13 1993-05-11 Occidental Chemical Corporation Polyimidesiloxane extended block copolymers
JPH059254A (ja) 1991-07-02 1993-01-19 Nitto Denko Corp ポリアミドイミドシロキサン重合体の製法
JP2530530B2 (ja) * 1991-07-30 1996-09-04 株式会社巴川製紙所 エポキシ樹脂組成物およびその製造方法
US5300627A (en) * 1991-10-17 1994-04-05 Chisso Corporation Adhesive polyimide film
JP2998865B2 (ja) * 1991-11-19 2000-01-17 宇部興産株式会社 耐熱性接着剤
JP3050455B2 (ja) * 1992-05-12 2000-06-12 宇部興産株式会社 耐熱性の接着剤
JPH06116517A (ja) 1992-10-02 1994-04-26 Hitachi Chem Co Ltd 導電性ペースト組成物およびその製造法
JP3136942B2 (ja) * 1994-03-18 2001-02-19 宇部興産株式会社 ポリイミドシロキサンの組成物
US5643986A (en) * 1995-03-17 1997-07-01 Ube Industries, Ltd. Polyimidosiloxane compositions
JP3521576B2 (ja) * 1995-10-27 2004-04-19 Jsr株式会社 ポリアミック酸の製造方法およびポリイミドの製造方法
JP3031322B2 (ja) * 1997-12-19 2000-04-10 宇部興産株式会社 耐熱性樹脂接着剤シ−トおよび基板
JP3344315B2 (ja) * 1998-04-28 2002-11-11 宇部興産株式会社 一色塗りポリイミドシロキサン系コ−ト材および硬化膜
US6872457B2 (en) * 2001-07-31 2005-03-29 Ube Industries, Ltd. Atomic oxygen-resistant film

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004051794A (ja) * 2002-07-19 2004-02-19 Shin Etsu Chem Co Ltd フェノール性水酸基を有するポリイミド樹脂、その製造方法、及びポリイミド樹脂組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005330421A (ja) 2005-12-02
US20050261456A1 (en) 2005-11-24
US7683152B2 (en) 2010-03-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4120780B2 (ja) フェノール性水酸基を有するポリイミド樹脂の製造方法
JP4535245B2 (ja) 部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体及びその製造方法並びに該共重合体を含む樹脂組成物
TWI822976B (zh) 聚醯胺酸樹脂、聚醯亞胺樹脂及含有該等的樹脂組成物
TWI460249B (zh) 黏合組成物、黏合膜及製造半導體元件的方法
JP4219660B2 (ja) ウエハダイシング・ダイボンドシート
JP4737447B2 (ja) フェノール性水酸基を有するポリイミド樹脂及びポリイミド樹脂組成物
JP3700311B2 (ja) シロキサンポリイミドおよびそれを含有する耐熱性接着剤
JP4156869B2 (ja) 弾性表面波装置用フィルム
JP4658735B2 (ja) 接着剤組成物及び接着フィルム
JP3862004B2 (ja) 耐熱性樹脂組成物及びそれを用いた接着フィルム
JP4022851B2 (ja) 金属付きポリイミドフィルムの製造方法および当該製造方法により得られる金属付きポリイミドフィルム
JP2008308618A (ja) 接着剤組成物及び接着フィルム
JP4235808B2 (ja) 接着剤組成物及び接着フィルム
JP5245474B2 (ja) スクリーン印刷用樹脂組成物
JP5183076B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP5045924B2 (ja) フェノール性水酸基を有するポリイミド樹脂の製造方法
JPH05194747A (ja) 硬化性樹脂及びその製造方法並びに電子部品用保護膜
JP4586966B2 (ja) 接着剤組成物及び接着フィルム
JP4530126B2 (ja) 接着剤組成物及び接着フイルム
WO1998010009A1 (fr) Procede pour preparer une resine de phenol polyhydrique a teneur en polyimide, composition de resine epoxyde comprenant cette resine et produit vulcanise a base de cette composition
JP5352527B2 (ja) 新規ポリイミド及びその製造方法
JP4445274B2 (ja) 樹脂組成物、フィルム状接着剤及び半導体パッケージ
JP2003105199A (ja) ポリイミド樹脂組成物溶液およびフィルム状接着剤
JP3649543B2 (ja) ポリイミドシロキサン樹脂組成物
JP2009114295A (ja) 接着剤組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060516

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090128

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090327

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090819

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090925

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100210

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100316

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100526

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130625

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4535245

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100608

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees