JP4517666B2 - 走行支援装置 - Google Patents
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Description
〔運転課題の遂行時における脳の活動状況の計測及び記録〕
図1は、運転者の認識状態を推定するための判定値を提供する判定値提供装置の一例を示す。認識状態推定のための判定値提供装置は、運転者の運転操作と脳内の活動状況から、運転者が走行状況を認識しているか否かを推定するための判定値を提供する。認識状態推定の判定値提供装置は、運転者に運転課題を提供する運転課題提供手段15、運転課題を遂行中の運転者の運転操作を検出する運転操作検出手段19、運転課題を遂行中の運転者の脳の活動状況を計測する脳内活動状況計測手段16及び判定値提供手段17を有するように構成される。
したがって、図2及び図3のような、被験者の操作のタイミングと脳の活動状況の関係が運転課題により得られれば、実走行中において、運転者の操作のタイミングを検出することで運転者の脳の活動状況を推定できる。すなわち、操作のタイミングが遅くなれば脳の活動状況が低いもの(赤信号や交差点を認識していない)と推定し、運転者に注意を促すことができる。図2及び図3のような、被験者の操作と脳の活動状況との関係を、種々の運転課題において計測しておけば、脳の活動状況を推定できるので、実走行時に運転者の走行支援を行うことが可能となる。
図4は、走行支援装置の概略構成図の一例を示す。図4の走行支援装置は、車両制御装置41、ドライバモニタ装置42、走行状況認識手段45、警報・情報提供手段46、及び、運転支援エージェント55、を有するように構成される。また、運転支援エージェント55は、走行状況モデル化手段48、最適支援選択・指示手段52、運転行動モデル化手段51、ドライバ状態推定手段50、を有するように構成される。ドライバ状態推定手段50は、上述した運転者の運転操作と脳内の活動状況から、運転者が走行状況を認識しているか否かを推定するための判定値が記録された判定値データベース(以下、単に判定値DBという)49を有する。
System)やETC(Electronic Toll Collection System)、交通情報標識(電光掲示板)などのインフラ設備から、信号の存在や信号の状態、道路標識が指示する一時停止などの信号を受信する。また、走行状況40を監視するためのカメラを車両に搭載し、信号の存在や信号の状態、道路標識などを認識してもよい。また、走行状況認識手段45は、インフラ設備からの信号を受信すると共に、例えば赤信号までの距離が分かるような走行位置を示す信号を受信する。赤信号と自車両との間に、他の車両が存在する場合には、レーダセンサなどにより先行する他の車両との距離を計測する。走行状況認識手段45が認識した走行状況は、運転支援エージェント55に入力される。なお、走行状況認識手段45は、車両の走行状況を監視する走行状況監視手段として機能する。
ステップS105では、最適支援選択・指示手段52が、運転者に最適な運転支援を行う。運転行動モデルが定められたら、警報・情報提供手段46や車両制御装置41に、警報を発する又は車両制御を行うなどを指示する。以上で、赤信号で停止すべき走行状況において、運転者がアクセルから足を離すタイミングから脳の活動状況を推定し、適切な運転支援を行う処理が終了する。なお、図5では、赤信号で停止する場合について説明したが、本実施例はT字路や一時停止などで停止する走行状況においても適用できる。
ステップS105では、最適支援選択・指示手段52が、運転者に最適な運転支援を行う。運転行動モデルが定められたら、警報・情報提供手段46や車両制御装置41に、警報を発するなどを指示する。以上で、交差点で左折すべき走行状況において、運転者のウィンカを出すタイミングから脳の活動状況を推定し、適切な運転支援を行う処理が終了する。なお、図5では、左折する場合について説明したが、本実施例は進路変更や高速道路の出入り口などで運転者を支援する走行状況においても適用できる。
実施例1では、走行中の運転者の脳の活動状況を計測せずに、運転者に適切な走行支援を行う走行支援装置について説明した。実施例2では、走行中の運転者の脳の活動状況を計測しながら、運転者に適切な走行支援を行う走行支援装置について説明する。
a.「運転者が減速行動を取らない」かつ「運転者の運動前野前部の活動状態が所定値よりも低い」
b.「運転者が減速行動を取らない」かつ「運転者の運動前野前部の活動状態が所定値よりも高い」
c.「運転者が減速行動を取ろうとしている」かつ「運転者の運動前野前部の活動状態が所定値よりも低い」
d.「運転者が減速行動を取とうとしている」かつ「運転者の運動前野前部の活動状態が所定値よりも高い」
ステップS305では、最適支援選択・指示手段51が、aないしdの状態に応じて運転者を支援する。例えばaの場合には、当該運転者は、自車両が減速すべきことを認識していないものと推定し、警報・情報提供手段46により警報を発し運転者に注意を促す。また、車両制御装置41に、自車両の速度を自動制御するよう指示してもよい。bの場合には、運転者は減速行動を取っていないものの、自車両が減速すべきことは認識していると推定し、引き続き運転者の操作を検出する。また、停止線や先行車両と接近している場合には、自動制動を行う。この場合には、引き続き運転者の操作を検出する余裕があるので、不必要な警報を防ぐことができ、また、必要な場合には自動制動により衝突を回避できる。cの場合には、運転者は、漫然と減速行動を取っており、停止すべき位置を正しく認識していないと推定できる。最適支援選択・指示手段51は、警報・情報提供手段46を介し、警報等により注意を促し、また、車両制御装置41を介し、自車両の速度を自動制御するよう指示する。この場合には、減速行動が検出されても、脳の活動状況が低下していることが計測されるので、脳の活動状況に基づき適切な運転支援を行うことができる。dの場合には、運転者は停止すべき位置を正しく認識しつつ減速行動を取っていると推定し、支援を行わない。
e.「カーナビなどから右左折の指示がある」かつ「運転者の前頭前野の活動状態が所定値よりも低い」
f.「カーナビなどから右左折の指示がある」かつ「運転者の前頭前野の活動状態が所定値よりも高い」
ステップS404では、最適支援選択・指示手段51が、e又はfの状態に応じて運転者を支援する。例えばeの場合には、当該運転者は、カーナビ等からの右左折の指示を認識していないと推定し、警報・情報提供手段46により、再度情報提供を行うなどの支援を行う。また、fの場合には、当該運転者は、カーナビ等からの右左折の指示を認識していると推定し、支援を行わない。したがって、図10(b)のフローチャートによる走行支援では、運転者の操作の検出を待たずに走行支援することが可能である。
16 脳内活動状況計測手段
17 判定値提供手段
18 装着部
19 運転操作検出手段
40 走行状況
41 車両制御装置
42 ドライバモニタ装置
45 走行状況認識手段
46 警報・情報提供手段
48 走行環境モデル化手段
49 判定値DB
50 ドライバ状態推定手段
51 運転行動モデル化手段
52 最適支援選択・指示手段
55 運転支援エージェント
56 地図情報
71 脳内活動状況比較手段
72 模範データ記憶手段
Claims (3)
- 頭部に装着されたセンサにより計測された脳表面の酸素状態から求めた脳の活動状況と、走行中の運転者の車両操作との関係を予め記憶した脳内活動状況記憶装置と、
走行中の車両の状況を監視する走行状況監視手段と、
前記走行状況監視手段により監視された車両の状況に基づき、車両がとるべき動作を推定する車両動作推定手段と、
運転者の車両操作を監視する車両操作監視手段と、
前記車両動作推定手段により推定された車両が取るべき動作と、前記車両操作監視手段により監視された車両操作と、に基づき、前記脳内活動状況記憶装置を参照し、脳の活動状況を推定する脳内活動状況推定手段と、
前記脳内活動状況推定手段により推定された脳内活動状況に基づき、運転者に警告し又は車両を制御する走行支援手段と、
を有することを特徴とする車両の走行支援装置。 - 前記車両動作推定手段は、経路案内を行うカーナビゲーションシステムからの経路データに基づき当該車両の経路を推定する、ことを特徴とする請求項1記載の車両の走行支援装置。
- 前記脳内活動推定手段は、前記車両動作推定手段により推定された車両が取るべき動作と、前記車両操作監視手段により監視された車両操作に基づき、前頭葉諸領域の活動状況を推定する、ことを特徴とする請求項1又は2記載の車両の走行支援装置。
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