JP4511239B2 - 充填方法 - Google Patents
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Description
粘着層と、前記粘着層に関して一方の側に設けられた発泡層及び制振層とを備える発泡充填材を用いて、所定の間隔をおいて相対する部材A及び部材Bの間を充填する充填方法であって、
前記発泡充填材の粘着層を、前記部材Aにおいて前記部材Bに相対する面に接着する工程と、
前記発泡充填材を加熱し、発泡させる工程と、を有し、
前記制振層はゴム系発泡材又はゴム系無発泡材から成るとともに、前記発泡層はエポキシ系発泡材から成ることを特徴とする充填方法を要旨とする。
前記制振層は、ゴム系発泡材やゴム系無発泡材から成る層であり、荷重がかけられると、その荷重に応じて変形することができる層である。前記ゴム系発泡材としては、例えば、SBR(スチレンブタジエンゴム)、NBR(アクリロニトリルブタジエンゴム)、NR(天然ゴム)、IIR(ブチルゴム)から選ばれる1種以上を含む材料が挙げられる。前記ゴム系無発泡材としては、例えば、SBR、NBR、NR、IIRから選ばれる1種以上を含む材料が挙げられる。
前記発泡層は、エポキシ系発泡材から成る。本発明の充填方法は、発泡層が上記材料から成ることにより、発泡層を発泡させた後の剛性を高めることができる。前記エポキシ系発泡材としては、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ノボラック型、及びそれらの変成体の中から選ばれる1種以上を含む材料が挙げられる。
(2)請求項2の発明は、
前記部材Aが自動車のボデーパネルであり、前記部材Bが前記ボデーパネルに取り付けられるフェンダパネルであることを特徴とする請求項1に記載の充填方法を要旨とする。
(3)請求項3の発明は、
前記発泡層は、前記粘着層と前記制振層との中間に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の充填方法を要旨とする。
本発明は、上記構造を有することにより、発泡充填材に対して荷重(特に発泡充填材の層間を剥離させようとする方向の荷重)がかけられたときでも、層間の剥離が一層生じにくい。
(4)請求項4の発明は、
前記粘着層は、エポキシ系粘着材から成ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の充填方法を要旨とする。
本発明の充填方法は、粘着材がエポキシ系粘着材から成ることにより、部材(例えば自動車のボデーパネル)に対してしっかり接着することができる。
・前記エポキシ系粘着材としては、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ノボラック型、及びそれらの変成体の中から選ばれる1種以上を含む材料が挙げられる。
発泡充填材1は、エポキシ系粘着硬化層(粘着層)3と、エポキシ系発泡層(発泡層)5と、ゴム系発泡層(制振層)7とが順次積層された構成を有している。そして、エポキシ系粘着硬化層3の下面には離型紙9が設けられ、ゴム系発泡層7の上面には離型紙11が設けられている。
ビスフェノールA型樹脂:10重量部
エポキシ樹脂:20重量部
硬化剤:3重量部
尚、エポキシ系粘着硬化層3は、ビスフェノールA型の代わりに、ビスフェノールA型の変成体を含んでいてもよいし、ビスフェノールA型の代わりに、ビスフェノールF型、ノボラック型、及びそれらの変成体の中から選ばれる1種以上を含んでいても良い。また、エポキシ系粘着硬化層3は、その機能を奏する限りにおいて、その他に、各種成分を含んでいてもよい。
ビスフェノールA型樹脂:35重量部
発泡剤:2重量部
硬化剤:3重量部
尚、エポキシ系発泡層5は、ビスフェノールA型の代わりに、ビスフェノールA型の変成体を含んでいても良いし、ビスフェノールF型、ノボラック型、及びそれらの変成体の中から選ばれる1種以上を含んでいても良い。また、エポキシ系発泡層5は、その機能を奏する限りにおいて、その他に、各種成分を含んでいてもよい。
SBR:30重量部
可塑剤:20重量部
発泡剤:3重量部
加硫剤:3重量部
尚、ゴム系発泡層7は、SBRの変成体を含む材料から成る層とすることもできるし、NBR、NR、IIRから選ばれる1種以上を含む材料から成る層とすることもできる。また、ゴム系発泡層7は、その機能を奏する限りにおいて、その他に、各種成分を含んでいてもよい。
押出機13は上側流路15と下側流路17を有しており、上側流路15には、エポキシ系発泡層5の材料が納められている。また、下側流路17にはエポキシ系粘着硬化層3の材料が納められている。また、押出機13にはスクリューが備えられている。エポキシ系発泡層5を形成する材料は上側流路15を、エポキシ系粘着硬化層3を形成する材料は下側通路17をそれぞれスクリューによって、左側に押し出され、ダイス19に入る。ダイス19は、上側流路15に連通した上側入り口19aと、下側流路17に連通した下側入り口19bとを備えており、上側入り口19a及び下側入り口19bはダイス19の中で合流して、ダイス19の左側に開口した出口19cに繋がっている。この出口19cは、横方向(図2の紙面に直交する方向)を長手方向とする細長い溝形状を有している。
このとき、2層構造物20の下方には、離型紙9が巻かれたローラ23が設けられており、ローラ23から引き出された離型紙9は、ベルト21と2層構造物20との間に挟み込まれる。そして、離型紙9は2層構造物20の下面(つまりエポキシ系粘着硬化層3の下面)に接着される。
c)次に、本実施例1の発泡充填材1を用いて自動車のボデーパネルとフェンダパネル間に形成される中空部を充填する方法を図3及び図4を用いて説明する。
(実験方法)
発泡充填材1のエポキシ系粘着硬化層3をパネルAに接着し、ゴム系発泡層7の側を別のパネルBに接着した。その後、熱をかけてエポキシ系発泡層5及びゴム系発泡層7を発泡させた。
同様に、比較例として、図5に示す比較例の発泡充填材101についても同様の試験を行った。この発泡充填材101は、エポキシ系粘着硬化層103とエポキシ系発泡層105とから構成されている。つまり、本実施例1の発泡充填材1からゴム系発泡層7を除いたものが発泡充填材101であり、エポキシ系粘着硬化層103の厚みは、発泡充填材1におけるエポキシ系粘着硬化層3の厚みと同じであり、エポキシ系発泡層5の厚みは、発泡充填材1におけるエポキシ系発泡層5の厚みと同じである。
(実験結果)
実験結果を図6に示す。
また、本実施例1の発泡充填材1及び後述する実施例2の発泡充填材は、電着液の流れによる抵抗をクリアランスの設定で抑制させることが可能であるという効果と、制振効果とを奏することができる。
発泡充填材33は、エポキシ系粘着硬化層(粘着層)35と、ゴム系発泡層(発泡層)37と、ゴム系無発泡層(制振層)39とが順次積層された構成を有している。
ビスフェノールA型樹脂:10重量部
エポキシ樹脂:20重量部
硬化剤:3重量部
尚、エポキシ系粘着硬化層35は、ビスフェノールA型の変成体を含む材料から成る層とすることもできるし、ビスフェノールF型、ノボラック型、及びそれらの変成体の中から選ばれる1種以上を含む材料から成る層とすることもできる。また、エポキシ系粘着硬化層3は、その機能を奏する限りにおいて、その他に、各種成分を含んでいてもよい。
LIR:35重量部
発泡剤:1重量部
加硫剤:15重量部
尚、ゴム系発泡層37は、SBR、BRを含む材料から成る層とすることもできる。
SBR:30重量部
可塑剤:20重量部
加硫剤:3重量部
尚、ゴム系無発泡層39は、NBR、NR、IIRから選ばれる1種以上を含む材料から成る層とすることもできる。また、ゴム系無発泡層39は、その機能を奏する限りにおいて、その他に、各種成分を含んでいてもよい。
尚、本発明は前記実施例になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
Claims (4)
- 粘着層と、前記粘着層に関して一方の側に設けられた発泡層及び制振層とを備える発泡充填材を用いて、所定の間隔をおいて相対する部材A及び部材Bの間を充填する充填方法であって、
前記発泡充填材の粘着層を、前記部材Aにおいて前記部材Bに相対する面に接着する工程と、
前記発泡充填材を加熱し、発泡させる工程と、を有し、
前記制振層はゴム系発泡材又はゴム系無発泡材から成るとともに、前記発泡層はエポキシ系発泡材から成ることを特徴とする充填方法。 - 前記部材Aが自動車のボデーパネルであり、前記部材Bが前記ボデーパネルに取り付けられるフェンダパネルであることを特徴とする請求項1に記載の充填方法。
- 前記発泡層は、前記粘着層と前記制振層との中間に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の充填方法。
- 前記粘着層は、エポキシ系粘着材から成ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の充填方法。
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