JP4506199B2 - 感熱転写記録用積層ポリエステルフィルム - Google Patents
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Description
(i)気泡を含有するポリエステル層(B)の少なくとも片面に、ポリエステル層(A)を設けてなる積層ポリエステルフィルムであって、ポリエステル層(A)が酸化チタンを少なくとも含有し、かつ、炭酸カルシウムまたは非相溶の熱可塑性樹脂を含有し、ポリエステル層(A)の空隙率が5〜15体積%、積層ポリエステルフィルム全体の比重が0.7〜1.3、ポリエステル層(A)層側から求めた白色度が120%以上であるであるものである。
また、より好ましい態様としては、
(ii)ポリエステル層(A)における無機粒子の含有量が、ポリエステル層(A)に対して、20重量%以下であり、かつ、ポリエステル層(A)における非相溶の熱可塑性樹脂の含有量が、ポリエステル層(A)に対して、0.5〜20重量%以下であること、
(iii)ポリエステル層(B)がポリエステルと非相溶の熱可塑性樹脂を含有していること、
(iv)ポリエステル層(B)に含まれる非相溶の熱可塑性樹脂がポリオレフィンであること、である。
(1)フィルム内部の気泡およびポリエステル層の厚み
フィルムの断面を、走査型電子顕微鏡S−2100A形((株)日立製作所製)を用いて500〜20000倍(本実施例ではポリエステルA層は10000倍、ポリエステルB層は3000倍で撮影した)に拡大観察して撮影した断面写真より、微細な気泡の含有の有無を調べた。気泡含有の有無の判定は、断面写真の気泡部分の平均断面積を真円に換算したときの平均値として求めたとき1μm2以上ならば「気泡有り」、1μm2未満ならば「気泡無し」とした。ただし、2個以上の互いに隣接した気泡同士が連結している場合には、一つの気泡として計算した。また、断面写真より各ポリエステル層の厚み方向の長さを計測し、拡大倍率から逆算して各層の厚みを求めた。なお、気泡部分の断面積、各ポリエステル層の厚みを求めるに当たっては、互いに異なる測定視野から任意に選んだ計5箇所の断面写真を使用し、その平均値として算出した。また気泡部分の断面積を求めるためには、まず求める気泡を透明なフィルム上にトレースし、イメージアナライザー(ニレコ株式会社製:ルーゼックスIID)を使用し、ある範囲における気泡部分の面積比率を求める。次に断面写真上の実長さはわかっていることから測定した全面積を算出し、その全面積と気泡部分の面積比率より、気泡部分の面積を算出した。
上記(1)のように走査型電子顕微鏡で撮影した断面写真から、表層の空隙部分のみ透明なフィルム上にトレースし、イメージアナライザー(ニレコ株式会社製:ルーゼックスIID)を使用し、表層における空隙の面積比率を求め、この値をそのまま体積%とし表記した。
フィルムを50mm×60mmの大きさにカットして得た試料サンプルを、高精度電子比重計SD−120L(ミラージュ貿易(株)製)を用い、JIS K−7112(1980年度)のA法(水中置換法)に準じて測定した。なお、測定は温度23℃、相対湿度65%の条件下にて行い、5回測定した平均値を採用した。
アルバック理工株式会社製TM−9300を使用し、サンプルを幅5mm×長さ20mmにカットしたものを、初期荷重0gで、10℃/minで30℃より昇温しながら測定を行い、190℃での値を読みとった。
アルバック理工株式会社製TM−9300を使用し、サンプルを幅5mm×長さ20mmにカットしたものを、初期荷重5gで、5℃/minで30℃より昇温しながら測定を行い、190℃での値を読みとった。
分光式色差計SE−2000型(日本電色工業(株)製)を用い、JIS Z−8722(1994年度)に準じた光学条件にて色の三刺激値であるX値、Y値、Z値を測定し、下記式より白色度を計算して求めた。5回測定した平均値を採用した。
白色度(%)=4×0.847×Z値−3×Y値
(7)印刷性
本発明の白色積層ポリエステルフィルムの塗布面に以下の受容層形成塗液をマイクログラビアコーターにて塗工量が乾燥時で3g/m2となるように塗布し、感熱転写記録用の受容シートを得た。
[受容層形成塗液]
ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)製、バイロン200) 20部
シリコーンオイル(信越化学工業(株)製、X−22−3000T) 2部
トルエン 39部
メチルエチルケトン 39部
次にカラープリンターとして「Professional Color Point 1835」(セイコー電子工業(株)製)を用い、専用のインキリボンを用いて、該受容シートの受容層形成面にテスト印字を行い、下記により判定した。なお、カラープリンターでテストを実施する前には受容シートに粘着剤付き上質紙(125μm)で裏打ちを実施した。
A級:きれいであり良好。
B級:僅かに「欠け」が見られるものの、おおむねきれいであり良好。
C級:「欠け」や「つぶれ」が見られものがある。
カラープリンターとして「Professional Color Point 1835」(セイコー電子工業(株)製)を用いてテスト印字を行った。そのプリント物を平面台の上に置き、平面台とプリント物の4つの角の隙間を測定し、以下の基準で判定し、A級およびB級を合格とした。3回測定した平均値を採用した。
A級:0〜1mm
B級:1〜5mm
C級:5mmより大きい
(9)製膜性
以下の基準で判定した。
A級:破れず安定製膜できる
B級:たまにフィルムが破れる
C級:頻繁に破れ生産が難しい。
リラックス率を以下の計算式で求めた。
リラックス率=(テンター内の最大フィルム幅−テンター出口フィルム幅)/テンター内の最大フィルム幅。
押出機(A)と押出機(B)を有する複合製膜装置において、ポリエステル層(A)を形成するため、平均粒子径0.2μmの酸化チタン(表面未処理)を5重量%、平均粒子径1μmの炭酸カルシウム粒子を5重量%、蛍光増白剤“OB−1”(イーストマンコダック社製)を0.15重量%を含有するポリエチレンテレフタレート(融点256℃:以降「PET」と省略する)を180℃で3時間真空乾燥した後、260〜300℃に加熱された押出機(A)側に供給し、Tダイ複合口金に導入した。
かくして得られた白色積層ポリエステルフィルムの特性は、表1のとおりであって、感熱転写記録用の受容シート基材として優れていた。
[塗布層形成塗液]
(A)帯電防止剤:ポリスチレンスルホン酸リチウム塩水分散体(分子量=約1万)
(B)バインダー樹脂:共重合アクリルエマルジョン(ガラス転移温度45℃)
上記(A)/(B)を固形分重量比で20/80に混合し、更にフッ素系界面活性剤を0.01%添加し、水で希釈して固形分濃度を6重量%としたものである。
表1の組成に従い、実施例1と同様にして白色積層ポリエステルフィルムを得た。得られた白色積層ポリエステルフィルムの特性は、表2のとおりであって、感熱転写記録用の受容シート基材として良好であることが分かる。
表1の組成に従い、Tダイ複合口金内でポリエステル層(A)がポリエステル層(B)の一方の片面に積層されるように合流する事以外は、実施例1と同様にして白色積層ポリエステルフィルムを得た。
表の組成に従い、実施例1と同様にして白色積層ポリエステルフィルムを得た。得られた白色積層ポリエステルフィルムの特性は、表のとおりであって、感熱転写記録用の受容シート基材として白色度、印刷性、カール評価、または、製膜性において未達であることが分かる。
Claims (4)
- 気泡を含有するポリエステル層(B)の少なくとも片面に、ポリエステル層(A)を設けてなる積層ポリエステルフィルムであって、
ポリエステル層(A)が酸化チタンを少なくとも含有し、かつ、炭酸カルシウムまたは非相溶の熱可塑性樹脂を含有し、
ポリエステル層(A)の空隙率が5〜15体積%、積層ポリエステルフィルム全体の比重が0.7〜1.3、ポリエステル層(A)層側から求めた白色度が120%以上である感熱転写記録用積層ポリエステルフィルム。 - ポリエステル層(A)における無機粒子の含有量が、ポリエステル層(A)に対して、20重量%以下であり、かつ、
ポリエステル層(A)における非相溶の熱可塑性樹脂の含有量が、ポリエステル層(A)に対して、0.5〜20重量%以下である請求項1に記載の感熱転写記録用積層ポリエステルフィルム。 - ポリエステル層(B)がポリエステルと非相溶の熱可塑性樹脂を含有している請求項1または2に記載の感熱転写記録用積層ポリエステルフィルム。
- ポリエステル層(B)に含まれる非相溶の熱可塑性樹脂がポリオレフィンである請求項3に記載の感熱転写記録用積層ポリエステルフィルム。
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JP2002029016A (ja) * | 2000-07-13 | 2002-01-29 | Toyobo Co Ltd | 白色積層ポリエステル系フィルム |
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