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JP4501042B2 - 白色ポリエステルフィルム積層体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、白色ポリエステルフィルム積層体に関し、特に、熱転写、昇華転写、インクジェットプリンタなどの受像シートの基材として好適な白色フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
受像シートや磁気カードなどの用途に用いられる白色ポリエステルフィルムとしては、特開昭62−204941号公報などが知られている。従来の白色ポリエステルフィルムは、基材フィルムとしてポリエステルと粒子を主たる構成成分とする単層のフィルム、またはポリエステルと粒子からなるコア層の少なくとも片面にポリエステルとコア層よりも粒子含有量の少ない粒子からなるスキン層を設けた積層フィルムが提案されている。しかし、これらの白色ポリエステルフィルムは隠蔽性や白色性を高めるために、さらにプリンタで印刷をしたり、あるいはプリントをする際の画像解像度を高くするために、単層のフィルム中にまたは積層フィルムのコア層に多量の粒子を添加していた。そのため、フィルムの強度が低くなりやすく、また延伸もしにくくなるという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前記の問題を解決し、隠蔽性、白色性、画像解像度が高く、およびこれらの安定性に優れ、かつ強度、延伸性に優れた白色ポリエステルフィルム積層体、特に磁気カード用、プリンタ受像用の基材として好適な白色ポリエステルフィルム積層体を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記のような状況に鑑みなされたものであって、上記の課題を解決することができた白色ポリエステルフィルム積層体とは、以下のとおりである。
【0005】
即ち、本発明の第1の発明は、無機粒子を5重量%以上40重量%未満含有する白色ポリエステル層(A)の少なくとも片面に、無機粒子を10重量%以上45重量%未満含有する白色ポリエステル(B)層を設け、無機粒子の含有量がA層よりもB層の方が0.1重量%以上30重量%未満多く、かつ積層された白色フィルム全体の無機粒子の含有量が6重量%以上35重量%未満であることを特徴とする白色ポリエステルフィルム積層体である。第2の発明は、A層及び/又はB層に蛍光増白剤が含有されていることを特徴とする第1の発明に記載の白色ポリエステルフィルム積層体である。第3の発明は、前記白色ポリエステルフィルム積層体の見かけ密度が1.62g/cmを超えていることを特徴とする第1または第2の発明に記載の白色ポリエステルフィルム積層体である。
【0006】
第4の発明は、少なくとも片面にポリエステル、ポリウレタンおよびポリアクリルのうち少なくとも1種類から選ばれた樹脂を主たる構成成分とするアンカーコート層を設け、その上に記録層を設けたことを特徴とする第1乃至3の発明に記載の白色ポリエステルフィルム積層体である。
第5の発明は、B層の無機粒子が二酸化チタンであることを特徴とする第1乃至4の発明に記載の白色ポリエステルフィルム積層体である。
第6の発明は、B層の無機粒子が炭酸カルシウムまたは硫酸バリウムであることを特徴とする第1乃至4の発明に記載の白色ポリエステルフィルム積層体である。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に本発明を詳細に説明する。
本発明におけるポリエステルとは、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸のごとき芳香族ジカルボン酸又はそのエステルと、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコールのごときグリコールとを重縮合させて製造されるポリエステルである。これらのポリエステルは芳香族ジカルボン酸とグリコールとを直接反応させる方法のほか、芳香族ジカルボン酸のアルキルエステルとグリコールとをエステル交換反応させた後重縮合させるか、あるいは芳香族ジカルボン酸のジグリコールエステルを重縮合させるなどの方法によって製造することができる。かかるポリエステルの代表例としてはポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンブチレンテレフタレートあるいはポリエチレン−2,6−ナフタレートなどが挙げられる。このポリエステルはホモポリマーであってもよく、第三成分を共重合したものであっても良い。いずれにしても本発明においては、エチレンテレフタレート単位、ブチレンテレフタレート単位あるいはエチレン−2,6−ナフタレート単位が70モル%以上、好ましくは80モル%以上、更に好ましくは90モル%以上であるポリエステルが好ましい。
【0008】
また、フィルム中には、隠蔽性等を向上させるため、ポリエステル中に無機または有機の粒子を必要に応じて添加してもよい。添加可能な粒子としては、シリカ、カオリナイト、タルク、炭酸カルシウム、ゼオライト、アルミナ、硫酸バリウム、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化チタン、硫化亜鉛、有機白色顔料等が例示されるが特に限定されるものではないが、その中でも特に好ましい粒子としては、酸化チタン微粒子および硫化亜鉛微粒子が挙げられる。更に、フィルムにより効果的に隠蔽性を付与することができ、さらに鮮明な画像が得られやすいなどの観点から、酸化チタン微粒子が最も好適である。酸化チタン微粒子は結晶型としてアナターゼ型やルチル型があるが、何れを使用してもよい。また、粒子表面にアルミナやシリカ等の無機処理を施してもよいし、シリコン系あるいはアルコール系等の有機処理を施してもよい。また、炭酸カルシウム粒子や硫酸バリウム粒子をフィルム中に含有させると、フィルムの色調(b値)が低くなりやすく好ましい。隠蔽性及び色調(b値)を改善するために、酸化チタン微粒子と、炭酸カルシウム粒子または硫酸バリウム粒子を併用してもよい。
【0009】
本発明における白色ポリエステルフィルム積層体は、無機粒子を5重量%以上40重量%未満含有する白色ポリエステル層(A)の少なくとも片面に、無機粒子を10重量%以上45重量%未満含有する白色ポリエステル(B)層を設け、無機粒子の含有量がA層よりもB層の方が0.1重量%以上30重量%未満多く、かつ積層された白色フィルム全体の無機粒子の含有量が6重量%以上35重量%未満であることが必要である。
【0010】
積層された白色フィルム全体の無機粒子の含有量Cab(重量%)は、A層中の無機粒子含有量をCa(重量%)、A層の厚みをTa(μm)、B層中の無機粒子含有量をCb(重量%)、B層の厚みをTb(μm)としたときに、下記の式で示すことができる。
Cab=Ca×Ta/(Ta+Tb)+Cb×Tb/(Ta+Tb)
【0011】
A層中の無機粒子の含有量は5重量%以上40重量%未満であることが必要であり、好ましくは10重量%以上35重量%未満である。A層中の無機粒子の含有量が5重量%未満の場合や、白色フィルム積層体全体の無機粒子の含有量が6重量%未満の場合には、十分な隠蔽性が得られないため、フィルム上に印刷やプリントした場合に画像が鮮明に見えづらくなる。一方、A層中の無機粒子の含有量が40重量%以上の場合や、白色フィルム積層体全体の無機粒子の含有量が35重量%以上の場合には、フィルムの延伸性が困難になる。
【0012】
B層中の無機粒子の含有量は10重量%以上45重量%未満であることが必要であり、好ましくは12重量%以上40重量%未満である。B層中の無機粒子の含有量が10重量%未満では、フィルム上に印刷やプリントした場合に特に高い解像度が得られず、またA層にリサイクルレジンなどを使用した場合にフィルムの白色度や隠蔽性が安定せず、外観が不良となる。一方、B層中の無機粒子の含有量が45重量%以上になるとフィルムの延伸性が不良になったり、またフィルム表面が無機粒子の影響で荒れやすくなるため、印刷やプリントしたものの画像が不鮮明になる。
【0013】
さらに、本発明の白色ポリエステルフィルム積層体において、無機粒子の含有量がA層よりもB層の方が0.1重量%以上30重量%未満多いことが必要であり、1重量%以上20重量%未満多いことが好ましく、2重量%以上15重量%未満多いことが特に好ましい。B層とA層との無機粒子の含有量の差が0.1重量%未満、または30重量%以上では、印刷やプリントした場合に特に高い解像度が得られず、またA層にリサイクルレジンなどを使用した場合にフィルムの白色度や隠蔽性が安定せず、かつフィルムの延伸性も不良となる。
【0014】
また、A層及び/又はB層には、必要に応じて着色剤、耐光剤、蛍光剤、帯電防止剤などを添加することも可能である。特に、蛍光増白剤を添加すると、フィルムの色調を青白くすることができるため外観上好ましい。
【0015】
B層はA層の少なくとも片面に設けられるが、その厚み比率はA:B=99:1〜55:45とすることが好ましく、特に好ましくは96:4〜75:25である。B層の比率が低すぎると十分な隠蔽性が発現しにくくなり、また高すぎると製膜性が不安定になりやすい。なお、B層をA層の両面に設ける場合は、2層のB層の総厚みが前述の範囲となるように設定すればよい。また、A層の両面に設ける2層のB層はそれぞれの層の厚みを任意に変えてもよい。
【0016】
本発明の白色ポリエステルフィルム積層体は、内部に実質的に空洞を含有しておらず、見かけ比重が1.62を超えていることが好ましい。フィルム内部に空洞を多数含有していると、フィルムの引張強度が下がり好ましくない。
【0017】
本発明の空洞含有ポリエステル系フィルムの製造方法は任意であり、特に制限されるものではないが、例えば以下のようにして製造することが出来る。
まず、スキン層をフィルム表面に接合する方法としては、A層とB層の樹脂を別々の押出機に供給した後、溶融状態で積層して同一のダイから押し出す共押出法を採用することが最も好ましい。
こうして得られた未延伸シートは、更に速度差をもったロール間での延伸(ロール延伸)やクリップに把持して拡げていくことによる延伸(テンター延伸)や空気圧によって拡げることによる延伸(インフレーション延伸)などによって2軸配向処理される。
【0018】
まず、第1段の縦延伸工程は、周速が異なる2本あるいは多数本のロール間で延伸する。このときの加熱手段としては、加熱ロールを用いる方法でも、非接触の加熱方法を用いる方法でもよく、それらを併用してもよい。この中で最も好ましい延伸方法としては、ロール加熱と赤外線ヒーターなどの非接触加熱を併用する方法があげられる。
次いで、このようにして得られた1軸延伸フィルムをテンターに導入し、幅方向に2.5〜5倍に延伸する。このときの好ましい延伸温度は、100℃〜200℃である。
このようにして得られた2軸延伸フィルムに対し、必要に応じて熱処理を施す。熱処理はテンター中で行うのが好ましく、ポリエステルの融点Tm−50℃〜Tmの範囲で行うのが好ましい。
【0019】
また、本発明の白色ポリエステルフィルム積層体は、使用する用途に応じて、接着性、離型性、帯電防止性、耐候性、抗菌性などの機能性を付与するために、少なくともそのいずれか一方のフィルム表面に塗布層を設けてもよい。例えば、インキやコーティング剤などの後加工処理される対象物に応じて、塗れ性や接着性を改良するために、共重合ポリエステル系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステルウレタン樹脂、アクリル系樹脂などを単独で又は併用して、これらを構成成分とする塗布層を白色ポリエステルフィルム積層体に設けることが好ましい。
【0020】
また塗布層を設ける方法としては、グラビアコート方式、キスコート方式、ディップ方式、スプレイコート方式、カーテンコート方式、エアナイフコート方式、ブレードコート方式、リバースロールコート方式など通常用いられている方法が適用できる。塗布する段階としては、フィルムの延伸前に塗布する方法、縦延伸後に塗布する方法、配向処理の終了したフィルム表面に塗布する方法などのいずれの方法も可能である。
また、受容層を形成する面とは反対側の面に粘着加工を施し、印刷可能な粘着ラベルとして用いてもよい。
【0021】
かくして得られた白色ポリエステルフィルム積層体は、従来提案されていたものに比べ、従来技術の欠点すなわち、隠蔽性、白色性、およびこれらの安定性に優れ、かつ強度、延伸性に優れているため、ラベル、カード、包装材料、地図、白板、建材、壁紙、化粧板、配送伝票、磁気カード、電気絶縁材料、ディスプレイ反射板、好ましくは、熱転写、昇華転写、レーザービームプリンタ、インクジェットプリンタなどの受像シート、印画紙などの基材として好適である。
【0022】
【実施例】
次に、本発明の白色ポリエステルフィルム積層体を実施例および比較例により、詳しく説明する。また、本発明の明細書中で使用した特性値の測定方法を以下に示す。
【0023】
1)見かけ密度
フィルムを10cm×10cmの正方形に正確に切り出し、その厚みを50点測定して、平均厚みt(単位:μm)を求める。次に、サンプルの重量を0.1mgまで正確に秤量し、w(単位:g)とする。そして、下式によって見かけ密度を計算した。
見かけ密度(g/cm3)=(w/t)×100
【0024】
2)色調
色差計(日本電色工業(株)製、Z−1001DP)を用いて、フィルムの反射のL値およびb値を求めた。
【0025】
3)画像の鮮明性
得られたフィルムの上に、下記組成のインク受容層を設け、インクジェットプリンタ(PM−770c、セイコーエプソン(株)製)を用いて、写真調画像を720dpiでA4サイズに出力した。この画像の鮮明度を目視により3段階に評価した。
◎:鮮明度が大変優れる
○:◎には多少劣るが鮮明に見える
×:鮮明度に欠ける
【0026】
(インク受容層)
ポリビニルアルコール(GH−17R、日本合成化学(株)製)100重量部
カチオン性樹脂(カヤフィックスUR、日本化薬(株)製) 10重量部
メラミン樹脂(スミマール M−3、住友化学(株)製) 5重量部
界面活性剤 (ペインタッド PT29、ダウケミカル(株)製)0.5重量部
これらを使用して、全体の固形分が10重量%になるように水/IPA混合溶液(=95/5:重量比)で希釈し、次いで乾燥後のコート量(固形分)が10g/m2となるように白色ポリエステルフィルム積層体の片面に塗布・乾燥し、インク受容層とした。
【0027】
4)表面光沢度
表面光沢度計(日本電色工業(株)製、VGS−1001DP)を用いて、60度での反射率(%)を求めた。
【0028】
5)光線透過率
ヘイズメーター(日本電色工業(株)製、NDH−1001DP)にて全光線透過率(%)を求めた。
【0029】
6)フィルムの引張強度
JIS−C2318に基づき島津製作所(株)製オートグラフにて測定した。
【0030】
実施例1
(微粒子含有マスターペレットの作成)
原料として極限粘度0.64のポリエチレンテレフタレート樹脂50重量%に平均粒径0.3μm(電顕法)のアナターゼ型二酸化チタン(富士チタン株式会社製、TA−300)50重量%を混合したものをベント式2軸押し出し機に供給して予備混練りした後、溶融ポリマーを連続的にベント式単軸混練り機に供給して混練りして微粒子(二酸化チタン)含有マスターペレットを調整した(以下、MP−1と略す)。
また、上記と同じポリエチレンテレフタレート樹脂98重量%に蛍光増白剤(イーストマン社製、OB−1)2重量%を混合したものを、前記MP1と同様にマスターペレットを調整した(以下、MP−2と略す)。
【0031】
(未延伸フィルムの作製)
A層の原料として極限粘度0.62のポリエチレンテレフタレート(以下、PET−1と略す)80重量%および上記のMP−1を20重量%、B層の原料としてPET−1を57.5重量%、MP−1を40重量%、MP−2を2.5重量%をそれぞれ別個の押出し機に供給し、フィードブロックを用い、A層の片面にB層を接合し、ダイスから静電印加を行いながら溶融樹脂をシート状に押出し、冷却金属ロール上で急冷固化させ、未延伸フィルムを得た。
【0032】
(2軸延伸フィルムの作製)
得られた未延伸フィルムを、加熱ロールを用いて65℃に均一加熱し、65℃に温度制御したメタルロールと温度非制御のゴムロールとでフィルムを挟んで速度規制(2m/分)し、同様に速度規制(6.8m/分)した高速ロール(メタルロールは30℃に温度制御、ゴムロールは温度制御せず)との間で 3.4倍に延伸した。このとき、速度規制した2組のロールは、速度規制点の間隔が25cmとなるように平行に設置し、B面(非ドラム面)側がゴムロール面に接触するように配置した。また、ニップロール中央部に金反射膜を備えた赤外線加熱ヒータ(定格:20W/cm)をフィルムの両面に対向して設置(フィルム表面から1cmの距離)し、両面を定格の100%の電流で加熱した。このようにして得られた1軸延伸フィルムをテンターに導き、130℃に加熱して 3.6倍に横延伸後、幅固定しながら220℃で5秒間の熱処理を施し、更に 230℃で幅方向に4%緩和させることにより、積層体の厚み構成が(B層/A層/B層=5μm/40μm/5μmの白色ポリエステルフィルム積層体を得た。
【0033】
実施例2
B層の原料としてPET−1を67.5重量%、MP−1を30重量%、MP−2を2.5重量%とした原料を使用すること以外は実施例1と全く同様の方法で、白色ポリエステルフィルム積層体を得た。
【0034】
実施例3
A層の原料として、PET−1を67.5重量%、MP−1を30重量%、MP−2を2.5重量%とし、B層の原料として、PET−1を37.5重量%、MP−1を60重量%、MP−2を2.5重量%とすること以外は実施例1と全く同様の方法で、白色ポリエステルフィルム積層体を得た。
【0035】
比較例1
B層の原料として、PET−1を77.5重量%、MP−1を20重量%、MP−2を2.5重量%とした以外は実施例1と全く同様の方法で、白色ポリエステルフィルム積層体を得た。
得られたフィルムにインク受容層を設け、プリンターで画像を出力したところ、基材フィルムの光の反射率が低いためか、画像がにぶく見え鮮明性に欠ける画像であった。
【0036】
比較例2
B層の原料として、PET−1を13.5重量%、MP−1を84重量%、MP−2を2.5重量%とした以外は実施例1と全く同様の方法で、白色ポリエステルフィルム積層体を得た。
得られたフィルムにインク受容層を設け、プリンターで画像を出力したところ、光の反射率は高いが、表面の荒れにより画像の鮮明性に欠けるものとなった。
【0037】
比較例3
A層の原料として、PET−1を30重量%、MP−1を70重量%とし、B層の原料としてPET−1を77.5重量%、MP−1を20重量%、MP−2を2.5重量%とした以外は実施例1と全く同様の方法で、白色ポリエステルフィルム積層体を得ようとしたが、破断が多発したためフィルム積層体を得ることができなかった。
【0038】
実施例4
各層の厚みをB/A=10/40とした以外は実施例1と全く同様の方法で、白色ポリエステルフィルム積層体を得た。
【0039】
実施例5
各層の厚みをB/A/B=5/90/5とし、全体の厚みを100μmとした以外は実施例1と全く同様の方法で、白色ポリエステルフィルム積層体を得た。
【0040】
実施例6
各層の厚みをB/A/B=10/168/10とし、全体の厚みを188μmとした以外は実施例1と全く同様の方法で、白色ポリエステルフィルム積層体を得た。
【0041】
実施例7
実施例5において、B層の二酸化チタンの代わりに平均粒子径0.5μmの硫酸バリウムを使用してマスターバッチを作成し、かつフィルムを製膜した以外は実施例5と同様の白色ポリエステルフィルムを得た。
【0042】
実施例8
実施例5において、B層の二酸化チタンの代わりに平均粒子径0.5μmの炭酸カルシウムを使用してマスターバッチを作成し、かつフィルムを製膜した以外は実施例5と同様の白色ポリエステルフィルムを得た。
【0043】
実施例9
実施例1において未延伸シートをロール延伸した後に、以下に述べるコート液をバーコートし、そのコートした1軸延伸シートをテンターにて2軸目の延伸をしたこと以外は実施例1と全く同様にして、塗布層を有する白色ポリエステル積層体を得た。
【0044】
(塗布層の作成)
水分散性ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)製、MD1200)、水分散性ポリウレタン樹脂(第一工業製薬(株)製、BN−11)および界面活性剤(ダウケミカル製、PT32)を固形分比で50:49.8:1となるようにし、さらに全体の固形分が20重量%となるように、水/IPA混合溶液(=1/1:重量比)で希釈し、次いで乾燥後のコート量(固形分)が0.2g/m2となるように白色ポリエステルフィルム積層体の片面にワイヤーバーで塗布した。
【0045】
実施例10
実施例5において未延伸シートをロール延伸した後に、実施例9で用いたコート液をバーコートし、そのコートした1軸延伸シートをテンターにて2軸目の延伸をしたこと以外は実施例5と全く同様にして、塗布層を有する白色ポリエステル積層体を得た。
【0046】
【表1】
Figure 0004501042
【0047】
【表2】
Figure 0004501042
【0048】
【発明の効果】
本発明の白色ポリエステルフィルム積層体は隠蔽性、白色性および画像の鮮明性に優れているため、ラベル、ポスター、カード、磁気カード、記録用紙、包装材料、バーコードラベル、地図、無塵紙、表示板、ホワイトボード、電子白版、印画紙、化粧紙、建材、離形紙、カレンダー、伝票、配送伝票、臨床検査紙、パラボラアンテナ反射板、ディスプレイ反射板好ましくは印刷用紙、インクジェットプリンター用紙、昇華転写用記録紙、熱転写用記録紙、電子写真記録用紙、コピー用紙、LBP用記録紙、フォーム印刷用紙、オフセット印刷用紙、グラビア印刷用紙、スクリーン印刷用紙などの基材として好適である。

Claims (5)

  1. 無機粒子を5重量%以上40重量%未満含有する白色ポリエステル層(A)の少なくとも片面に、無機粒子を10重量%以上45重量%未満含有する白色ポリエステル(B)層を設け、無機粒子の含有量がA層よりもB層の方が0.1重量%以上30重量%未満多く、かつ積層された白色フィルム全体の無機粒子の含有量が6重量%以上35重量%未満であり、前記白色ポリエステルフィルム積層体の見かけ密度が1.62g/cm を超えていることを特徴とする白色ポリエステルフィルム積層体。
  2. A層及び/又はB層に蛍光増白剤が含有されていることを特徴とする請求項1記載の白色ポリエステルフィルム積層体。
  3. 少なくとも片面にポリエステル、ポリウレタンおよびポリアクリルのうち少なくとも1種類から選ばれた樹脂を主たる構成成分とするアンカーコート層を設け、その上に記録層を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の白色ポリエステルフィルム積層体。
  4. B層の無機粒子が二酸化チタンであることを特徴とする請求項1乃至記載の白色ポリエステルフィルム積層体。
  5. B層の無機粒子が炭酸カルシウムまたは硫酸バリウムであることを特徴とする請求項1乃至記載の白色ポリエステルフィルム積層体。
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