JP4592767B2 - 自動車用バンパビーム - Google Patents
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Description
(自動車用バンパビーム1の構成)
本実施の形態における自動車用バンパビーム1は、自動車の車体に取り付けられるものであって、図1に示すように、断面が日の字形状のアルミ形材2を有している。具体的には、アルミ形材2は、矢印で示す衝突方向に直交する衝突壁を形成する前側フランジ2aと、衝突方向に対して前側フランジ2aの後方に位置し、前側フランジ2aに平行な裏壁を形成する後側フランジ2bと、衝突方向から見て右側に位置し、側壁を形成する右側ウェブ2cと、衝突方向から見て左側に位置し、側壁を形成する左側ウェブ2dと、側壁を形成する中央ウェブ2eとを有している。また、自動車用バンパビーム1は、アルミ形材2の前側フランジ2aに外側から貼り付けられ、前側フランジ2aとともに衝突壁を形成する鋼板3と、アルミ形材2の後側フランジ2bに外側から貼り付けられ、後側フランジ22bとともに裏壁を形成する鋼板4とを有している。
次に、図2に模式的に表わされる自動車用バンパビーム10を用いて、曲げ強度を比較したシミュレーションの結果を図3に示す。自動車用バンパビーム10は、基本的に、アルミ形材12と鋼板13,14とで形成されている。
(自動車用バンパビーム20の構成)
本実施の形態における自動車用バンパビーム20,20’は、自動車の車体に取り付けられるものであって、図4(a)、(b)に示すように、断面が日の字形状のアルミ形材22を有している。具体的には、アルミ形材22は、矢印で示す衝突方向に直交する衝突壁を形成する前側フランジ22aと、衝突方向に対して前側フランジ22aの後方に位置し、前側フランジ22aに平行な裏壁を形成する後側フランジ22bと、衝突方向から見て右側に位置し、側壁を形成する右側ウェブ22cと、衝突方向から見て左側に位置し、側壁を形成する左側ウェブ22dと、側壁を形成する中央ウェブ22eとを有している。また、図4(a)に示す自動車用バンパビーム20は、アルミ形材22の後側フランジ22bに外側から貼り付けられ、後側フランジ22bとともに裏壁を形成する鋼板24を有している。一方、図4(b)に示す自動車用バンパビーム20’は、アルミ形材22の前側フランジ22aに外側から貼り付けられ、前側フランジ22aとともに衝突壁を形成する鋼板23を有している。
シミュレーション結果を示す図3のグラフから、同一重量で比較した場合、アルミ単体であるケースNo.3よりも、本実施の形態のケースに最も近いケースNo.6(鋼板14のみ)の方が、高い曲げ強度を実現していることがわかる。
(自動車用バンパビーム30の構成)
本実施の形態における自動車用バンパビーム30は、自動車の車体に取り付けられるものであって、図5に示すように、断面が日の字形状のアルミ形材32を有している。具体的には、アルミ形材32は、矢印で示す衝突方向に直交する衝突壁を形成する前側フランジ32aと、衝突方向に対して前側フランジ32aの後方に位置し、前側フランジ32aに平行な裏壁を形成する後側フランジ32bと、衝突方向から見て右側に位置し、側壁を形成する右側ウェブ32cと、衝突方向から見て左側に位置し、側壁を形成する左側ウェブ32dと、側壁を形成する中央ウェブ32eとを有している。また、自動車用バンパビーム30は、アルミ形材32の前側フランジ32aに埋め込まれ、前側フランジ22aとともに衝突壁を形成する鋼板33と、アルミ形材32の後側フランジ32bに埋め込まれ、後側フランジ22bとともに裏壁を形成する鋼板34とを有している。このように、鋼板33,34がアルミ形材32の中に埋め込まれているため、鋼板33,34の端部にシールを実施することで、耐食性に優れたものとすることができる。
シミュレーション結果を示す図3のグラフから、同一重量で比較した場合、アルミ単体であるケースNo.1およびNo.2よりも、本実施の形態のケースに近いNo.4およびケースNo.5の方が、高い曲げ強度を実現していることがわかる。
(自動車用バンパビーム40の構成)
本実施の形態における自動車用バンパビーム40は、自動車の車体に取り付けられるものであって、図6(a)に示すように、断面がEの字形状のアルミ形材42を有している。具体的には、図6(a)に示すアルミ形材42は、矢印で示す衝突方向に直交する衝突壁を形成する前側フランジ42aと、衝突方向から見て右側に位置し、側壁を形成する右側ウェブ42cと、衝突方向から見て左側に位置し、側壁を形成する左側ウェブ42dと、側壁を形成する中央ウェブ42eとを有している。また、図6(a)に示す自動車用バンパビーム40は、アルミ形材42に背面側から貼り付けられ、裏壁を形成する鋼板44を有している。
シミュレーション結果を示す図3のグラフから、同一重量で比較した場合、アルミ単体であるケースNo.3よりも、本実施の形態のケースに最も近いケースNo.6(鋼板14のみ)の方が、高い曲げ強度を実現していることがわかる。
(自動車用バンパビーム50の構成)
本実施の形態における自動車用バンパビーム50は、自動車の車体に取り付けられるものであって、図7に示すように、断面が日の字形状のアルミ形材52を有している。具体的には、アルミ形材52は、矢印で示す衝突方向に直交する衝突壁を形成する前側フランジ52aと、衝突方向に対して前側フランジ52aの後方に位置し、前側フランジ52aに平行な裏壁を形成する後側フランジ52bと、衝突方向から見て右側に位置し、側壁を形成する右側ウェブ52cと、衝突方向から見て左側に位置し、側壁を形成する左側ウェブ52dと、側壁を形成する中央ウェブ52eとを有している。また、自動車用バンパビーム50は、アルミ形材52の前側フランジ52aおよび後側フランジ52bに埋め込まれた複数の鋼線5を有している。
シミュレーション結果を示す図3のグラフから、同一重量で比較した場合、アルミ単体であるケースNo.1およびケースNo.2よりも、本実施の形態のケースに近いケースNo.4およびケースNo.5の方が、高い曲げ強度を実現していることがわかる。
以上のように、各実施の形態の自動車用バンパビーム(自動車用バンパビーム1,20,20’,30,40,40’,50)は、自動車の車体に取り付けられ、衝突方向に直交する衝突壁(前側フランジ、鋼板、鋼線等)と、衝突方向に対して衝突壁の後方に位置し、衝突壁に平行な裏壁(後側フランジ、鋼板、鋼線等)と、衝突壁と裏壁とを接続する側壁(右側ウェブ、左側ウェブ、中央ウェブ等)とを有する自動車用バンパビームであって、降伏応力がσy1で比重がρ1である第1の金属材料(鋼等)と、降伏応力がσy2で比重がρ2である第2の金属材料(アルミ等)と、を有し、第1の金属材料および第2の金属材料は、σy1/ρ1>σy2/ρ2の関係を満足し、衝突壁および裏壁の少なくとも一方が第1の金属材料を用いて形成されている構成にされている。
以上、本発明の実施例を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、具体的構成などは、適宜設計変更可能である。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
2 アルミ形材
3,4 鋼板
5 鋼線
20,20’ 自動車用バンパビーム
22 アルミ形材
23,24 鋼板
30 自動車用バンパビーム
32 アルミ形材
33,34 鋼板
40,40’ 自動車用バンパビーム
42,42’ アルミ形材
43,44 鋼板
50 自動車用バンパビーム
52 アルミ形材
Claims (1)
- 自動車の車体に取り付けられ、衝突方向に直交する衝突壁と、前記衝突方向に対して前記衝突壁の後方に位置し、前記衝突壁に平行な裏壁と、前記衝突壁と前記裏壁とを接続する側壁とを有する自動車用バンパビームであって、
降伏応力がσy1で比重がρ1である鋼と、
降伏応力がσy2で比重がρ2であるアルミと、
を有し、
前記鋼および前記アルミは、σy1/ρ1>σy2/ρ2の関係を満足し、
前記衝突壁および前記裏壁の少なくとも一方が、前記アルミに前記鋼を貼り付けること、または前記アルミに前記鋼を埋め込むことによって形成されていることを特徴とする自動車用バンパビーム。
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