JP4592260B2 - Lactoferrin composition - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラクトフェリン類と安定剤を含有させることで、高い耐熱性を有するラクトフェリン組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ラクトフェリン(以下LFという)は、鉄吸収促進作用、抗炎症作用、過酸化脂質生成抑制作用、免疫系の制御作用等様々な生理機能を有していることが報告されている。また、これらの生理機能を有効に利用するためにLFを含む様々な飲食品や飼料、医薬が開発されている。しかし、LFは中性域において加熱に対して不安定であり、62.5℃、30分の加熱によりほぼ失活し、70℃、15分の加熱により完全に失活することが知られている(例えば、非特許文献1参照)。このことから、LFを酸性領域において加熱処理する方法が一般的に行われている。この方法を用いれば天然のLF は、加熱処理しても抗菌活性や鉄結合性等が殆ど変化しないことが報告されている(例えば、特許文献1参照)。また、イオン強度が低い状態でLF を加熱した場合に、その生理活性を維持することも知られている。しかし、実際には、イオン強度が低い状態でLF が利用されることは少ないため、イオン強度とpHを最適化して加熱安定性を付与する方法(例えば、特許文献2参照)や、LF に鉄を十分結合吸着させることで耐熱性を付与する方法(例えば、特許文献3参照)が開発された。
【0003】
しかし、これらの方法でも、90℃を超える殺菌、特にレトルト殺菌処理に対して、ラクトフェリン類(以下LF類という)の熱安定性は低く、下記に示す欠点を有していた。
(1)加熱耐性が十分でないため、90℃以上の加熱殺菌ではLF類が凝集・沈殿しやすい。
(2)特に、中性域(pH7程度)以上の環境下で加熱殺菌するとLF類は失活しやすい。
従ってLF類含有液を加熱処理する場合(特に90℃以上)には、LF類が失活する可能性があり、レトルト殺菌処理等の超高温加熱処理を採用できないのが実状であり、LF類を失活させずに飲食品や飼料、医薬に配合する場合には制限があった。
【0004】
【先行技術文献】
【特許文献1】
特許第2688098号公報
【特許文献2】
特開平4−8269号公報
【特許文献3】
特開平6−239900号公報
【非特許文献1】
ジェー・イー・フォードら(Ford, J. E. et al)、「ザ・ジャーナル・オブ・ペディアトリクス( The Journal of Pediatrics)、90巻、1号、 29-35ページ、 1977年
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はLF類の持つ上記のような欠点を解決するべく、さらにLF類の熱安定化について鋭意検討を重ねた結果、LF類と大豆多糖類やキサンタンガム等の安定剤を含有させたラクトフェリン組成物(以下LF組成物という)にすると、LF類の耐熱性が格段に向上することを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は酸性から中性、アルカリ性の広いpH範囲で、90℃以上の高温加熱処理及び120℃以上のレトルト殺菌処理においても高い耐熱性を有するLF組成物を提供することを課題とする。また、本発明は、LF類を失活させずに、飲食品や飼料、医薬に通常用いられる原材料等を混合してなるLF組成物や、様々な飲食品や飼料、医薬へ配合するためのLF組成物を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明はLF類と安定剤を含有する高い耐熱性を有するLF組成物に関する。本発明においては、LF類を失活させることなく、LF組成物を90℃以上で加熱することが可能である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のLF組成物には、ウシ、山羊、羊、ヒト等の哺乳類の初乳、移行乳、常乳、末期乳、または、これらの乳の処理物である脱脂乳、乳清等からイオン交換クロマトグラフィー等により分離されたままのラクトフェリン、ラクトフェリンを塩酸、クエン酸等により脱鉄したアポラクトフェリン、ラクトフェリンを鉄、銅、亜鉛、マンガン、セレン等の金属で飽和した金属飽和ラクトフェリン(特許第2884045号公報、特許第3223958号公報)等を用いる。また、これらのLF類 の2つ以上を任意の割合で配合した混合物であってもよく、その他の物質との混合物であることを妨げない。
【0008】
本発明のLF組成物を構成する安定剤に特に制限はないが、次の性質を有する成分を主成分とする安定剤がより望ましい。
(1)大豆多糖類等のように分子量が大きく、被膜性のある安定剤。
(2)キサンタンガム等のようにグルコース主鎖にマンノースとグルクロン酸が結合しているような、直鎖に対して側鎖の割合が大きい安定剤。
(3)ショ糖のヒドロキシル基に脂肪酸が反応してできるショ糖脂肪酸エステル等のように疎水基と親水基を持ち、多分子層吸着性を有する安定剤。
これらの性質を有する安定剤は、加熱時のLF類の凝集・沈澱による失活を防ぎ、LF類の耐熱性を高める。
一方、本発明のLF組成物に好ましくない安定剤としては次の性質を有するものがあげられる。
(1)ジェランガムのように直鎖状の構造をなす安定剤又はグアガムのように直鎖に対して側鎖の割合が大きくない安定剤。
これらの安定剤を使用すると加熱時のLF類の耐熱性はそれほど向上しない。しかし、これらの安定剤を一部含む物はその限りでは無い。
【0009】
したがって、本発明でLF類と混合してLF組成物を構成する安定剤としては、大豆多糖類、キサンタンガム、ローカストビーンガム、カラギナン、タマリンドガム、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、カゼインナトリウム、レシチン、ペクチン、カルボキシメチルセルロースが好ましく、これらの安定剤の少なくとも1種をLF類と混合してLF組成物を構成する。ここでいう安定剤とはLF類の加熱安定性を高めるために使用される。また、これらの安定剤の中には乳化剤としての機能等、その他様々な機能を有している場合もあるが、全く問題なく使用できる。
【0010】
また、本発明のLF組成物中のLF類と安定剤の含有量比に関しては、特に制限はないが、安定剤をLF類に対して0.5〜100(重量/重量)、好ましくは1〜40(重量/重量)含有していることが好ましい。
【0011】
本発明のLF類と安定剤を混合してなるLF組成物を調製する方法に特に制限はないが、例えば、溶液中で調製するには、LF類と安定剤を脱イオン水にそれぞれ懸濁あるいは溶解し、撹拌混合した後、飲食品や飼料、医薬の形態に調製して使用する。撹拌混合の条件としては、LF類と安定剤が十分に混合されればよく、必要に応じて40〜80℃程度に加熱しながら、ウルトラディスパーサー等を使用して撹拌混合することも可能である。また、このLF組成物の溶液は、飲食品、飼料及び医薬に使用しやすいように、必要に応じて、UF膜等で濃縮したり、凍結乾燥等により乾燥して使用することができる。
【0012】
本発明のLF組成物は、酸性域から、中性、アルカリ性域の幅広い範囲で加熱安定性が高く、飲食品、飼料及び医薬の製造に通常使用される高温加熱処理やレトルト殺菌処理が可能であり、粉末状であっても乾熱殺菌も可能である。従って、本発明のLF組成物からなる、LF類を含有する液状、ゲル状、粉末状、顆粒状等様々な形態の飲食品や飼料、医薬を調製することができる。
【0013】
本発明のLF組成物においては、塩酸やリン酸等の無機酸およびクエン酸や酢酸等の有機酸、あるいは苛性ソーダや重曹等のアルカリ剤を使用し、pHを調整する。また、LF組成物を取り巻く環境が当該LF組成物の加熱安定性を維持するpHであれば、特にpHを調整することなく高温加熱処理やレトルト殺菌処理が可能であるが、LF組成物からなる飲食品や飼料、医薬が求められる品質に応じて、加熱殺菌条件とpHを選択することができる。
【0014】
本発明のLF組成物からなる飲食品や飼料、医薬とは、このLF類と安定剤のみを含むLF組成物からなる飲食品、飼料及び、医薬や、LF類と安定剤の他に糖類や脂質、フレーバー等、他の飲食品、飼料及び医薬に通常含まれる原材料等を含有するLF組成物からなる飲食品、飼料及び医薬である。
【0015】
LF類の熱安定性は低く、90℃を超える殺菌、特にレトルト殺菌処理をするとLF類は凝集・沈殿し、また、中性域(pH7程度)以上の環境下で加熱殺菌するとLF類は失活しやすいという従来の欠点を、本発明のLF組成物を使用することにより解消することができるという予測出来ない程の格別の効果があった。
以下に、実施例及び試験例を示して本発明を詳細に説明するが、これらは単に本発明の実施態様を例示するのみであり、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
【0016】
【試験例1】
鉄飽和ラクトフェリンを20mg%濃度で脱イオン水に溶解した(A液)。安定剤として大豆多糖類0.4重量%を脱イオン水に溶解した(B液)。A液とB液を混合し、ウルトラディスパーサー(ULTRA-TURRAX T-25;IKAジャパン社製)にて、50℃、8000rpmで3分間撹拌混合してLF組成物を調製した。次いで、このLF組成物を乳酸または水酸化ナトリウム溶液を用いてpH1〜10の10試料に調整した。これをアンプル管に2mlずつ分注し、90℃、100℃、110℃、120℃、130℃にて4分間加熱した。比較として安定剤を含まない鉄飽和ラクトフェリンのみの溶液を上記と同様の方法で、pHを調整して110℃にて4分間加熱した。
加熱処理後の各試料の凝集・沈殿状態を目視により判定し、その後、以下に示したポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)により、LF類のバンドパターンの解析を行った。SDS−PAGEによる解析は、これにより加熱処理後のLF類の分解を確認するためである。
SDS−PAGE:各試料15μlをサンプルバッファー15μl(0.5M Tris-HCl(pH6.8) 1.25ml、グリセロール1.0ml、10%SDS 2.0ml、2-メルカプトエタノール0.5ml、0.1%BPB 0.25ml)にて希釈し、100℃で5分間加熱した。その後各試料を15μlずつ14%ポリアクリルアミドゲル(TEFCO SDS-PAGE mini)にて電気泳動した。分子量マーカーとしてはKaleidoscope Prestained Standardsを用いた。
【0017】
この試験の結果を表1に示した。表1から分かるようにLF組成物を含有する溶液は、pH 2〜9において目視による凝集・沈殿を生じず、また、SDS-PAGEによりLF類のバンドを確認することができた。従って、このLF組成物は、酸性側で安定なだけでなく、中性及びアルカリ性側でも加熱安定性が極めて高いことが分かった。さらに、加熱時間を延長して、LF類が確認できるかを検査したところ、pH 2〜9では、120℃で10分間加熱しても凝集・沈殿せず、また、LF類のバンドが確認できた。この試験結果からみて、このLF組成物は、レトルト殺菌処理することが十分に可能であることが明らかとなった。一方、鉄飽和ラクトフェリンのみを含む溶液は、pH 2〜9においてLF類のバンドを全く確認することができなかった。
【0018】
【表1】
【0019】
【試験例2】
LFを16mg%濃度で脱イオン水に溶解した(A液)。安定剤としてキサンタンガムを0.08%(重量%)を脱イオン水に溶解した(B液)。A液とB液を混合し、ウルトラディスパーサー(ULTRA-TURRAX T-25;IKAジャパン社製)にて、50℃、9500rpmで3分間撹拌混合してLF組成物を調製した。次いで、このLF組成物を乳酸または水酸化ナトリウム溶液を用いてpH1〜10の10試料に調整した。これをアンプル管に2mlずつ分注し、90℃、100℃、110℃、120℃、130℃にて4分間加熱した。
加熱処理後の各試料の凝集・沈殿状態を目視により判定し、その後、以下に示したポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)により、LF類のバンドパターンの解析を行った。SDS−PAGEによる解析は、これにより加熱処理後のLF類の分解を確認するためである。
SDS−PAGE:各試料15μlをサンプルバッファー15μl(0.5M Tris-HCl(pH6.8) 1.25ml、グリセロール1.0ml、10%SDS 2.0ml、2-メルカプトエタノール0.5ml、0.1%BPB 0.25ml)にて希釈し、100℃で5分間加熱した。その後各試料を15μlずつ14%ポリアクリルアミドゲル(TEFCO SDS-PAGE mini)にて電気泳動した。分子量マーカーとしてはKaleidoscope Prestained Standardsを用いた。
【0020】
この試験の結果を表2に示した。表2から分かるようにLF組成物を含有する溶液は、pH 2〜9において目視による凝集・沈殿を生じず、また、SDS-PAGEによりLF類のバンドを確認することができた。従って、このLF組成物は、酸性側で安定なだけでなく、中性及びアルカリ性側でも加熱安定性が極めて高いことが分かった。さらに、加熱時間を延長して、LF類が確認できるかを検査したところ、pH 2〜9では、130℃で10分間加熱しても凝集・沈殿せず、また、LF類のバンドが確認できた。この試験結果からみて、このLF組成物は、レトルト殺菌処理することが十分に可能であることが明らかとなった。
【0021】
【表2】
【0022】
【試験例3】
塩酸で脱鉄したアポラクトフェリンを10mg%濃度で脱イオン水に溶解した(A液)。安定剤としてショ糖脂肪酸エステル0.2重量%を脱イオン水に溶解した(B液)。A液とB液を混合し、ウルトラディスパーサー(ULTRA-TURRAX T-25;IKAジャパン社製)にて、40℃、8000rpmで3分間撹拌混合してLF組成物を調製した。次いで、このLF組成物を乳酸または水酸化ナトリウム溶液を用いてpH1〜10の10試料に調整した。これをアンプル管に2mlずつ分注し、90℃、100℃、110℃、120℃、130℃にて4分間加熱した。
加熱処理後の各試料の凝集・沈殿状態を目視により判定し、その後、以下に示したポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)により、LF類のバンドパターンの解析を行った。SDS−PAGEによる解析は、これにより加熱処理後のLF類の分解を確認するためである。
SDS−PAGE:各試料15μlをサンプルバッファー15μl(0.5M Tris-HCl(pH6.8) 1.25ml、グリセロール1.0ml、10%SDS 2.0ml、2-メルカプトエタノール0.5ml、0.1%BPB 0.25ml)にて希釈し、100℃で5分間加熱した。その後各試料を15μlずつ14%ポリアクリルアミドゲル(TEFCO SDS-PAGE mini)にて電気泳動した。分子量マーカーとしてはKaleidoscope Prestained Standardsを用いた。
【0023】
この試験の結果を表3に示した。表3から分かるようにLF組成物を含有する溶液は、pH 2〜9において目視による凝集・沈殿を生じず、また、SDS-PAGEによりLF類のバンドを確認することができた。従って、このLF組成物は、酸性側で安定なだけでなく、中性及びアルカリ性側でも加熱安定性が極めて高いことが分かった。さらに、加熱時間を延長して、LF類が確認できるかを検査したところ、pH 2〜9では、120℃で8分間加熱しても凝集・沈殿せず、また、LF類のバンドが確認できた。この試験結果からみて、このLF組成物は、レトルト殺菌処理することが十分に可能であることが明らかとなった。
【0024】
【表3】
【0025】
【試験例4】
塩酸で脱鉄したアポラクトフェリンを12mg%濃度で脱イオン水に溶解した(A液)。安定剤としてローカストビーンガム0.15重量%を脱イオン水に溶解した(B液)。A液とB液を混合し、ウルトラディスパーサー(ULTRA-TURRAX T-25;IKAジャパン社製)にて、40℃、8000rpmで4分間撹拌混合してLF組成物を調製した。次いで、このLF組成物を乳酸または水酸化ナトリウム溶液を用いてpH 1〜10の10試料に調整した。これをアンプル管に2mlずつ分注し、90℃、100℃、110℃、120℃、130℃にて4分間加熱した。
加熱処理後の各試料の凝集・沈殿状態を目視により判定し、その後、以下に示したポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)により、LF類のバンドパターンの解析を行った。SDS−PAGEによる解析は、これにより加熱処理後のLF類の分解を確認するためである。
SDS−PAGE:各試料15μlをサンプルバッファー15μl(0.5M Tris-HCl(pH6.8) 1.25ml、グリセロール1.0ml、10%SDS 2.0ml、2-メルカプトエタノール0.5ml、0.1%BPB 0.25ml)にて希釈し、100℃で5分間加熱した。その後各試料を15μlずつ14%ポリアクリルアミドゲル(TEFCO SDS-PAGE mini)にて電気泳動した。分子量マーカーとしてはKaleidoscope Prestained Standardsを用いた。
【0026】
この試験の結果、LF組成物を含有する溶液は、pH3〜8において目視による凝集・沈殿を生じず、また、SDS-PAGEによりLF類のバンドを確認することができた。従って、このLF組成物は、酸性側で安定なだけでなく、中性及びアルカリ性側でも加熱安定性が極めて高いことが分かった。さらに、加熱時間を延長して、LF類が確認できるかを検査したところ、pH3〜8では、120℃で7分間加熱しても凝集・沈殿せず、また、LF類のバンドが確認できた。この試験結果からみて、このLF組成物は、レトルト殺菌処理することが十分に可能であることが明らかとなった。
【0027】
【試験例5】
鉄飽和ラクトフェリンを18mg%濃度で脱イオン水に溶解した(A液)。安定剤としてカラギナン0.15重量%を脱イオン水に溶解した(B液)。A液とB液を混合し、ウルトラディスパーサー(ULTRA-TURRAX T-25;IKAジャパン社製)にて、40℃、8000rpmで3分間撹拌混合してLF組成物を調製した。次いで、このLF組成物を乳酸または水酸化ナトリウム溶液を用いてpH1〜10の10試料に調整した。これをアンプル管に2mlずつ分注し、90℃、100℃、110℃、120℃、130℃にて4分間加熱した。
加熱処理後の各試料の凝集・沈殿状態を目視により判定し、その後、以下に示したポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)により、LF類のバンドパターンの解析を行った。SDS−PAGEによる解析は、これにより加熱処理後のLF類の分解を確認するためである。
SDS−PAGE:各試料15μlをサンプルバッファー15μl(0.5M Tris-HCl(pH6.8) 1.25ml、グリセロール1.0ml、10%SDS 2.0ml、2-メルカプトエタノール0.5ml、0.1%BPB 0.25ml)にて希釈し、100℃で5分間加熱した。その後各試料を15μlずつ14%ポリアクリルアミドゲル(TEFCO SDS-PAGE mini)にて電気泳動した。分子量マーカーとしてはKaleidoscope Prestained Standardsを用いた。
【0028】
この試験の結果、LF組成物を含有する溶液は、pH4〜8において目視による凝集・沈殿を生じず、また、SDS-PAGEによりLF類のバンドを確認することができた。従って、このLF組成物は、酸性側で安定なだけでなく、中性及びアルカリ性側でも加熱安定性が極めて高いことが分かった。さらに、加熱時間を延長して、LF類が確認できるかを検査したところ、pH4〜8では、120℃で6分間加熱しても凝集・沈殿せず、また、LF類のバンドが確認できた。この試験結果からみて、このLF組成物は、レトルト殺菌処理することが十分に可能であることが明らかとなった。
【0029】
【試験例6】
LFを20mg%濃度で脱イオン水に溶解した(A液)。安定剤としてタマリンドガム0.15重量%を脱イオン水に溶解した(B液)。A液とB液を混合し、ウルトラディスパーサー(ULTRA-TURRAX T-25;IKAジャパン社製)にて、40℃、8000rpmで3分間撹拌混合してLF組成物を調製した。次いで、このLF組成物を乳酸または水酸化ナトリウム溶液を用いてpH1〜10の10試料に調整した。これをアンプル管に2mlずつ分注し、90℃、100℃、110℃、120℃、130℃にて4分間加熱した。
加熱処理後の各試料の凝集・沈殿状態を目視により判定し、その後、以下に示したポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)により、LF類のバンドパターンの解析を行った。SDS−PAGEによる解析は、これにより加熱処理後のLF類の分解を確認するためである。
SDS−PAGE:各試料15μlをサンプルバッファー15μl(0.5M Tris-HCl(pH6.8) 1.25ml、グリセロール1.0ml、10%SDS 2.0ml、2-メルカプトエタノール0.5ml、0.1%BPB 0.25ml)にて希釈し、100℃で5分間加熱した。その後各試料を15μlずつ14%ポリアクリルアミドゲル(TEFCO SDS-PAGE mini)にて電気泳動した。分子量マーカーとしてはKaleidoscope Prestained Standardsを用いた。
【0030】
この試験の結果、LF組成物を含有する溶液は、pH4〜7において目視による凝集・沈殿を生じず、また、SDS-PAGEによりLF類のバンドを確認することができた。従って、このLF組成物は、酸性側で安定なだけでなく、中性側でも加熱安定性が極めて高いことが分かった。さらに、加熱時間を延長して、LF類が確認できるかを検査したところ、pH4〜7では、120℃で5分間加熱しても凝集・沈殿せず、また、LF類のバンドが確認できた。この試験結果からみて、このLF組成物は、レトルト殺菌処理することが十分に可能であることが明らかとなった。
【0031】
【試験例7】
塩酸で脱鉄したアポラクトフェリンを10mg%濃度で脱イオン水に溶解した(A液)。安定剤としてグリセリン脂肪酸エステル0.15重量%を脱イオン水に溶解した(B液)。A液とB液を混合し、ウルトラディスパーサー(ULTRA-TURRAX T-25;IKAジャパン社製)にて、40℃、8000rpmで3分間撹拌混合してLF組成物を調製した。次いで、このLF組成物を乳酸または水酸化ナトリウム溶液を用いて〜10の10試料に調整した。これをアンプル管に2mlずつ分注し、90℃、100℃、110℃、120℃、130℃にて4分間加熱した。
加熱処理後の各試料の凝集・沈殿状態を目視により判定し、その後、以下に示したポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)により、LF類のバンドパターンの解析を行った。SDS−PAGEによる解析は、これにより加熱処理後のLF類の分解を確認するためである。
SDS−PAGE:各試料15μlをサンプルバッファー15μl(0.5M Tris-HCl(pH6.8) 1.25ml、グリセロール1.0ml、10%SDS 2.0ml、2-メルカプトエタノール0.5ml、0.1%BPB 0.25ml)にて希釈し、100℃で5分間加熱した。その後各試料を15μlずつ14%ポリアクリルアミドゲル(TEFCO SDS-PAGE mini)にて電気泳動した。分子量マーカーとしてはKaleidoscope Prestained Standardsを用いた。
【0032】
この試験の結果、LF組成物を含有する溶液は、pH3〜7において目視による凝集・沈殿を生じず、また、SDS-PAGEによりLF類のバンドを確認することができた。従って、このLF組成物は、酸性側で安定なだけでなく、中性側でも加熱安定性が極めて高いことが分かった。さらに、加熱時間を延長して、LF類が確認できるかを検査したところ、pH3〜7では、120℃で6分間加熱しても凝集・沈殿せず、また、LF類のバンドが確認できた。この試験結果からみて、このLF組成物は、レトルト殺菌処理することが十分に可能であることが明らかとなった。
【0033】
【試験例8】
鉄飽和ラクトフェリンを10mg%濃度で脱イオン水に溶解した(A液)。安定剤としてカゼインナトリウム 0.15重量%を脱イオン水に溶解した(B液)。A液とB液を混合し、ウルトラディスパーサー(ULTRA-TURRAX T-25;IKAジャパン社製)にて、40℃、9500rpmで3分間撹拌混合してLF組成物を調製した。次いで、このLF組成物を乳酸または水酸化ナトリウム溶液を用いてpH 1〜10の10試料に調整した。これをアンプル管に2mlずつ分注し、90℃、100℃、110℃、120℃、130℃にて4分間加熱した。
加熱処理後の各試料の凝集・沈殿状態を目視により判定し、その後、以下に示したポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)により、LF類のバンドパターンの解析を行った。SDS−PAGEによる解析は、これにより加熱処理後のLF類の分解を確認するためである。
SDS−PAGE:各試料15μlをサンプルバッファー15μl(0.5M Tris-HCl(pH6.8) 1.25ml、グリセロール1.0ml、10%SDS 2.0ml、2-メルカプトエタノール0.5ml、0.1%BPB 0.25ml)にて希釈し、100℃で5分間加熱した。その後各試料を15μlずつ14%ポリアクリルアミドゲル(TEFCO SDS-PAGE mini)にて電気泳動した。分子量マーカーとしてはKaleidoscope Prestained Standardsを用いた。
【0034】
この試験の結果、LF組成物を含有する溶液は、pH5〜9において目視による凝集・沈殿を生じず、また、SDS-PAGEによりLF類のバンドを確認することができた。従って、このLF組成物は、酸性側で安定なだけでなく、中性及びアルカリ性側でも加熱安定性が極めて高いことが分かった。さらに、加熱時間を延長して、LF類が確認できるかを検査したところ、pH5〜9では、120℃で5分間加熱しても凝集・沈殿せず、また、LF類のバンドが確認できた。この試験結果からみて、このLF組成物は、レトルト殺菌処理することが十分に可能であることが明らかとなった。
【0035】
【試験例9】
LFを16mg%濃度で脱イオン水に溶解した(A液)。安定剤としてレシチン0.25重量%を脱イオン水に溶解した(B液)。A液とB液を混合し、ウルトラディスパーサー(ULTRA-TURRAX T-25;IKAジャパン社製)にて、40℃、8000rpmで3分間撹拌混合してLF組成物を調製した。次いで、このLF組成物を乳酸または水酸化ナトリウム溶液を用いて〜10の10試料に調整した。これをアンプル管に2mlずつ分注し、90℃、100℃、110℃、120℃、130℃にて4分間加熱した。
加熱処理後の各試料の凝集・沈殿状態を目視により判定し、その後、以下に示したポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)により、LF類のバンドパターンの解析を行った。SDS−PAGEによる解析は、これにより加熱処理後のLF類の分解を確認するためである。
SDS−PAGE:各試料15μlをサンプルバッファー15μl(0.5M Tris-HCl(pH6.8) 1.25ml、グリセロール1.0ml、10%SDS 2.0ml、2-メルカプトエタノール0.5ml、0.1%BPB 0.25ml)にて希釈し、100℃で5分間加熱した。その後各試料を15μlずつ14%ポリアクリルアミドゲル(TEFCO SDS-PAGE mini)にて電気泳動した。分子量マーカーとしてはKaleidoscope Prestained Standardsを用いた。
【0036】
この試験の結果、LF組成物を含有する溶液は、pH3〜8において目視による凝集・沈殿を生じず、また、SDS-PAGEによりLF類のバンドを確認することができた。従って、このLF組成物は、酸性側で安定なだけでなく、中性及びアルカリ性側でも加熱安定性が極めて高いことが分かった。さらに、加熱時間を延長して、LF類が確認できるかを検査したところ、pH3〜8では、120℃で6分間加熱しても凝集・沈殿せず、また、LF類のバンドが確認できた。この試験結果からみて、このLF組成物は、レトルト殺菌処理することが十分に可能であることが明らかとなった。
【0037】
【試験例10】
鉄飽和ラクトフェリンを15mg%濃度で脱イオン水に溶解した(A液)。安定剤としてペクチン0.6重量%を脱イオン水に溶解した(B液)。A液とB液を混合し、ウルトラディスパーサー(ULTRA-TURRAX T-25;IKAジャパン社製)にて、40℃、8000rpmで3分間撹拌混合してLF組成物を調製した。次いで、このLF組成物を乳酸または水酸化ナトリウム溶液を用いてpH 1〜10の10試料に調整した。これをアンプル管に2mlずつ分注し、90℃、100℃、110℃、120℃、130℃にて4分間加熱した。
加熱処理後の各試料の凝集・沈殿状態を目視により判定し、その後、以下に示したポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)により、LF類のバンドパターンの解析を行った。SDS−PAGEによる解析は、これにより加熱処理後のLF類の分解を確認するためである。
SDS−PAGE:各試料15μlをサンプルバッファー15μl(0.5M Tris-HCl(pH6.8) 1.25ml、グリセロール1.0ml、10%SDS 2.0ml、2-メルカプトエタノール0.5ml、0.1%BPB 0.25ml)にて希釈し、100℃で5分間加熱した。その後各試料を15μlずつ14%ポリアクリルアミドゲル(TEFCO SDS-PAGE mini)にて電気泳動した。分子量マーカーとしてはKaleidoscope Prestained Standardsを用いた。
【0038】
この試験の結果、LF組成物を含有する溶液は、pH3〜5において目視による凝集・沈殿を生じず、また、SDS-PAGEによりLF類のバンドを確認することができた。従って、このLF組成物は、酸性側で加熱安定性が極めて高いことが分かった。さらに、加熱時間を延長して、LF類が確認できるかを検査したところ、pH3〜5では、120℃で7分間加熱しても凝集・沈殿せず、また、LF類のバンドが確認できた。この試験結果からみて、このLF組成物は、レトルト殺菌処理することが十分に可能であることが明らかとなった。
【0039】
【試験例11】
LFを10mg%濃度で脱イオン水に溶解した(A液)。安定剤としてカルボキシメチルセルロース0.15重量%を脱イオン水に溶解した(B液)。A液とB液を混合し、ウルトラディスパーサー(ULTRA-TURRAX T-25;IKAジャパン社製)にて、40℃、8000rpmで3分間撹拌混合してLF組成物を調製した。次いで、このLF組成物を乳酸または水酸化ナトリウム溶液を用いてpH 1〜10の10試料に調整した。これをアンプル管に2mlずつ分注し、90℃、100℃、110℃、120℃、130℃にて4分間加熱した。
加熱処理後の各試料の凝集・沈殿状態を目視により判定し、その後、以下に示したポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)により、LF類のバンドパターンの解析を行った。SDS−PAGEによる解析は、これにより加熱処理後のLF類の分解を確認するためである。
SDS−PAGE:各試料15μlをサンプルバッファー15μl(0.5M Tris-HCl(pH6.8) 1.25ml、グリセロール1.0ml、10%SDS 2.0ml、2-メルカプトエタノール0.5ml、0.1%BPB 0.25ml)にて希釈し、100℃で5分間加熱した。その後各試料を15μlずつ14%ポリアクリルアミドゲル(TEFCO SDS-PAGE mini)にて電気泳動した。分子量マーカーとしてはKaleidoscope Prestained Standardsを用いた。
【0040】
この試験の結果、LF組成物を含有する溶液は、pH3〜7において目視による凝集・沈殿を生じず、また、SDS-PAGEによりLF類のバンドを確認することができた。従って、このLF組成物は、酸性側で安定なだけでなく、中性側でも加熱安定性が極めて高いことが分かった。さらに、加熱時間を延長して、LF類が確認できるかを検査したところ、pH3〜7では、120℃で6分間加熱しても凝集・沈殿せず、また、LF類のバンドが確認できた。この試験結果からみて、このLF組成物は、レトルト殺菌処理することが十分に可能であることが明らかとなった。
【0041】
【試験例12】
試験例1で調製した試料を用いて、その抗原性を競合ELISA法により測定した。未加熱のLF組成物の抗体との反応性に対する加熱処理したLF組成物の抗体との反応性を百分率(%)で算出した。
【0042】
その結果を表4に示した。表4から、未加熱のLF組成物の抗体との反応性に対する加熱処理したLF組成物の抗体との反応性は、130℃までであれば50%以上を維持していることが判明した。従って、本発明におけるLF組成物はpH2〜9の範囲であれば、130℃という超高温加熱処理に対して安定である。
【0043】
【表4】
【0044】
【試験例13】
試験例2と同様の方法で調製したLF組成物(LF8mg%、キサンタンガム0.04重量%)を含有する溶液をpH 2〜9に調整し、150mlずつレトルトパウチに充填し、密封した。対照としてLFのみを含む溶液をpH2〜9に調整したものを150mlずつレトルトパウチに充填し、密封した。これらの溶液を レトルト殺菌機(第1種圧力容器、TYPE: RCS-4CRTGN、日阪製作所製)により120℃、4分間加熱した。加熱後のそれぞれの試料を25℃で保存して、経時的に凝集・沈殿の有無を目視により観察し、また、ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)によりLF類のバンドパターンの解析を行った。
その結果、対照としたLFのみを含む溶液をpH2〜9に調整したものは、1日目で凝集・沈澱が確認できたが、LF組成物を含有する溶液をpH 2〜9に調整したものは、保存後1ヶ月経っても凝集・沈澱は認められなかった。また、SDS−PAGEにてLF類のバンドパターンを解析したところ、LF組成物を含む溶液をpH 2〜9に調整したものは保存開始時から保存後1ヶ月においてもLF類のバンドが確認でき、他の変化は認められなかった。この試験結果により、本発明によるLF組成物はレトルト殺菌処理の場合に大変有効であることが判明した。
【0045】
【試験例14】
試験例2と同様の方法で調製したLF組成物200g(LF8mg%、キサンタンガム0.04重量%)に還元脱脂粉乳溶液(脱脂粉乳3重量%)800gを混合し、LF組成物を含有する溶液(▲1▼)を調製した。対照としてLF溶液(LF8mg%溶液)200gに還元脱脂粉乳溶液(脱脂粉乳3重量%)800gを混合した溶液(▲2▼)、及び還元脱脂粉乳溶液(脱脂粉乳3重量%)1000gのみの溶液(▲3▼)を調製した。各溶液を150mlずつレトルトパウチに充填し、密封した。これらの溶液をレトルト殺菌機 (第1種圧力容器、TYPE: RCS-4CRTGN、日阪製作所製)により120℃、20分加熱した。その結果、溶液▲1▼、▲3▼においては凝集・沈殿は認められず、風味も良好であったが、▲2▼の溶液では凝集・沈殿が認められた。この試験結果により、本発明によるLF組成物はレトルト殺菌処理の場合に大変有効であることが判明した。
【0046】
【比較例1】
安定剤として大豆多糖類、キサンタンガム、ジェランガム及びグアガムを選択し、試験例1と同様の方法でLF組成物を調製した。なお、各安定剤は大豆多糖類0.4重量%、キサンタンガム0.04重量%、ジェランガム0.05重量%及びグアガム0.05重量%にて試験を行った。これらのLF組成物をpH6.5に調整し、120℃で4分間加熱した。加熱された各試料の凝集・沈澱状態を目視により判定し、また、ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)によりLF類のバンドパターンの解析を行った。
【0047】
試験結果を表5に示した。加熱前のLF組成物はいずれも凝集・沈殿せず、透明であり、LF類のバンドも確認できた。加熱後は大豆多糖類及びキサンタンガム含有LF組成物は透明であり、また、LF類のバンドも確認できたが、ジェランガム及びグアガム含有LF組成物は、いずれも半透明か、あるいは凝集・沈殿し、SDS−PAGEにてLF類のバンドも確認できなかった。
【0048】
【表5】
【0049】
【実施例1】
鉄飽和ラクトフェリンを20mg%濃度で脱イオン水に溶解した(A液、300g)。安定剤として大豆多糖類0.8重量%を脱イオン水に溶解した(B液、300g)。A液とB液を混合し、ウルトラディスパーサー(ULTRA-TURRAX T-25;IKAジャパン社製)にて、50℃、9500rpmで3分間撹拌混合して本発明のLF組成物600gを調製した。
【0050】
【実施例2】
LFを16mg%濃度で脱イオン水に溶解した(A液、10kg)。安定剤としてキサンタンガムを0.16重量%で脱イオン水に溶解した(B液、10kg)。A液とB液を混合し、TKホモミクサー(MARK II 160型、特殊機化工業製)にて、3600rpmで30分間撹拌混合し、さらに分画分子量10kDaのUF膜にて濃縮して、本発明のLF組成物10kgを調製した。
【0051】
【実施例3】
塩酸で脱鉄したアポラクトフェリンを10mg%濃度で脱イオン水に溶解した(A液、1000kg)。安定剤としてショ糖脂肪酸エステル0.4重量%を脱イオン水に溶解した(B液、1000kg)。A液とB液を混合し、TKホモミクサー(MARK II 2500型、特殊機化工業製)にて、40℃、3600rpmで40分間撹拌混合し、さらに凍結乾燥して本発明のLF組成物3.9kgを調製した。
【0052】
【実施例4】
鉄飽和ラクトフェリンを20mg%濃度で脱イオン水に溶解した(A液、500g)。安定剤として大豆多糖類0.4重量%を脱イオン水に溶解した(B液、500g)。A液とB液を混合し、ウルトラディスパーサー(ULTRA-TURRAX T-25;IKAジャパン社製)にて、40℃、9500rpmで3分間撹拌混合した。その後、上記の溶液に、ソルビトール80g、酸味料4g、香料4g、ペクチン10g、乳清タンパク質濃縮物10g、乳酸カルシウム2g、水890gを添加して、撹拌混合し、本発明のLF組成物を調製した。200mlのチアパックに充填し、85℃、20分間殺菌後、密栓し、本発明のLF組成物からなるゲル状食品10袋を調製した。調製したゲル状食品は、すべて沈殿等は認められず、風味に異常は感じられなかった。
【0053】
【実施例5】
鉄飽和ラクトフェリンを100mg%濃度で脱イオン水に溶解した(A液、200g)。安定剤として大豆多糖類4重量%を脱イオン水に溶解した(B液、200g)。マルチトール100g、還元水飴20g、酸味料2g、香料2g、前記A液200g、前記B液200g、及び水476gを混合し、本発明のLF組成物を調製した。このLF組成物を50mlのガラス瓶に充填し、90℃、15分間殺菌後、密栓し、本発明LF組成物を含有する飲料20本を調製した。調製した飲料は、すべて沈殿は認められず、風味に異常は感じられなかった。
【0054】
【実施例6】
実施例2で調製したLF組成物0.2kg(ラクトフェリン8mg%、キサンタンガム0.08重量%)に大豆粕12kg、脱脂粉乳14kg、大豆油4kg、コーン油2kg、パーム油28kg、トウモロコシ澱粉15kg、小麦粉9kg、ふすま2kg、ビタミン混合物9kg、セルロース2.8kg、ミネラル混合物2kgを配合し、120℃、4分間殺菌して、イヌ飼育用飼料100kgを調製した。
【0055】
【実施例7】
実施例3で調製したLF組成物3kg(アポラクトフェリン5mg%、ショ糖脂肪酸エステル0.2重量%)に、カゼイン5kg、大豆タンパク質5kg、魚油1kg、シソ油3kg、デキストリン19kg、ミネラル混合物6kg、ビタミン混合物1.95kg、乳化剤2kg、安定剤4kg、香料0.05kgを配合し、200mlのレトルトパウチに充填し、レトルト殺菌機 (第1種圧力容器、TYPE: RCS-4CRTGN、日阪製作所製)で121℃、20分間殺菌して、経腸栄養剤50kgを調製した。
【0056】
【発明の効果】
本発明のLF組成物は、酸性域から中性、アルカリ性域の幅広い範囲で加熱安定性が高く、飲食品、飼料及び医薬の製造に通常使用される高温加熱処理やレトルト殺菌処理が可能であり、粉末状であっても乾熱殺菌も可能である。従って、本発明のLF組成物からなるLF類を含有する液状、ゲル状、粉末状、顆粒状等様々な形態の飲食品や飼料、医薬を調製することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a lactoferrin composition having high heat resistance by containing lactoferrins and a stabilizer.
[0002]
[Prior art]
It has been reported that lactoferrin (hereinafter referred to as LF) has various physiological functions such as an iron absorption promoting action, an anti-inflammatory action, a lipid peroxide production inhibiting action, and an immune system controlling action. In order to effectively use these physiological functions, various foods, drinks, feeds and medicines containing LF have been developed. However, it is known that LF is unstable to heating in the neutral region, almost deactivated by heating at 62.5 ° C for 30 minutes, and completely deactivated by heating at 70 ° C for 15 minutes ( For example, see Non-Patent Document 1.) For this reason, a method of heat-treating LF in an acidic region is generally performed. It has been reported that when this method is used, natural LF hardly changes in antibacterial activity, iron binding property, and the like even after heat treatment (see, for example, Patent Document 1). It is also known to maintain its physiological activity when LF is heated in a state of low ionic strength. However, in practice, LF is rarely used in a state where the ionic strength is low. Therefore, a method for imparting heat stability by optimizing the ionic strength and pH (see, for example, Patent Document 2), or iron in LF A method of imparting heat resistance by sufficiently adsorbing and adsorbing (for example, see Patent Document 3) has been developed.
[0003]
However, even in these methods, the heat stability of lactoferrins (hereinafter referred to as LFs) is low with respect to sterilization exceeding 90 ° C., particularly retort sterilization treatment, and has the following drawbacks.
(1) Since heat resistance is not sufficient, LFs tend to aggregate and precipitate when heat sterilized at 90 ° C or higher.
(2) In particular, LFs are liable to be inactivated by heat sterilization in an environment of neutral range (about pH 7) or higher.
Therefore, when heat-treating LF-containing liquids (especially at 90 ° C or higher), LFs may be deactivated, and it is actually impossible to employ ultra-high temperature heat treatment such as retort sterilization. There was a restriction when blended in foods, drinks, feeds and medicines without inactivating them.
[0004]
[Prior art documents]
[Patent Document 1]
Japanese Patent No. 2688098
[Patent Document 2]
Japanese Patent Laid-Open No. 4-8269
[Patent Document 3]
JP-A-6-239900
[Non-Patent Document 1]
Ford, JE et al, “The Journal of Pediatrics, 90, 1, 29-35, 1977
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In order to solve the above-mentioned drawbacks of the LFs, the present invention is a result of intensive studies on the thermal stabilization of LFs. As a result, a lactoferrin composition containing LFs and stabilizers such as soybean polysaccharides and xanthan gum. When it was made into a product (hereinafter referred to as LF composition), it was found that the heat resistance of LFs was remarkably improved, and the present invention was completed. That is, an object of the present invention is to provide an LF composition having high heat resistance even in a high temperature heat treatment of 90 ° C. or higher and a retort sterilization treatment of 120 ° C. or higher in a wide pH range from acidic to neutral and alkaline. . Further, the present invention provides an LF composition obtained by mixing raw materials ordinarily used in foods and drinks, feeds, and medicines without inactivating LFs, and for blending into various foods, drinks, feeds, and medicines. It is an object to provide an LF composition.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present invention relates to an LF composition having high heat resistance containing LFs and a stabilizer. In the present invention, it is possible to heat the LF composition at 90 ° C. or higher without deactivating LFs.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The LF composition of the present invention includes ions from mammals such as cows, goats, sheep, humans, colostrum, transitional milk, normal milk, terminal milk, or processed milk products of skim milk, whey, etc. Lactoferrin as isolated by exchange chromatography, apolactoferrin obtained by removing iron from lactoferrin with hydrochloric acid, citric acid, etc., metal saturated lactoferrin saturated with lactoferrin with metals such as iron, copper, zinc, manganese, selenium (Patent No. 2884045) No. publication, Japanese Patent No. 3223958) and the like. Moreover, it may be a mixture in which two or more of these LFs are blended in an arbitrary ratio, and does not prevent the mixture from being mixed with other substances.
[0008]
Although there is no restriction | limiting in particular in the stabilizer which comprises LF composition of this invention, The stabilizer which has as a main component the component which has the following property is more desirable.
(1) A stabilizer having a large molecular weight and a coating property such as soybean polysaccharide.
(2) A stabilizer having a large ratio of side chains to straight chains, such as xanthan gum, in which mannose and glucuronic acid are bonded to the glucose main chain.
(3) A stabilizer having a hydrophobic group and a hydrophilic group, such as a sucrose fatty acid ester formed by reacting a fatty acid with a hydroxyl group of sucrose, and having a multimolecular layer adsorptivity.
Stabilizers having these properties prevent deactivation due to aggregation and precipitation of LFs during heating and increase the heat resistance of LFs.
On the other hand, stabilizers which are not preferable for the LF composition of the present invention include those having the following properties.
(1) A stabilizer having a linear structure such as gellan gum or a stabilizer having a small side chain ratio to the straight chain such as guar gum.
When these stabilizers are used, the heat resistance of LFs during heating is not improved so much. However, the thing containing a part of these stabilizers is not limited.
[0009]
Therefore, as a stabilizer that constitutes an LF composition by mixing with LFs in the present invention, soybean polysaccharide, xanthan gum, locust bean gum, carrageenan, tamarind gum, sucrose fatty acid ester, glycerin fatty acid ester, sodium caseinate, lecithin Pectin and carboxymethylcellulose are preferred, and at least one of these stabilizers is mixed with LFs to constitute an LF composition. The stabilizer here is used to increase the heat stability of LFs. Some of these stabilizers may have various other functions such as an emulsifier, but can be used without any problem.
[0010]
The content ratio of the LFs and the stabilizer in the LF composition of the present invention is not particularly limited, but the stabilizer is 0.5 to 100 (weight / weight), preferably 1 to 40, relative to the LFs. It is preferable to contain (weight / weight).
[0011]
There is no particular limitation on the method for preparing the LF composition comprising the LFs of the present invention and a stabilizer, but for example, in preparation in a solution, the LFs and the stabilizer are suspended in deionized water. Or after melt | dissolving and stirring and mixing, it prepares and uses for the form of food-drinks, feed, and a pharmaceutical. As a condition of stirring and mixing, it is only necessary that LFs and a stabilizer are sufficiently mixed, and it is possible to stir and mix using an ultradisperser or the like while heating to about 40 to 80 ° C. as necessary. is there. In addition, the LF composition solution can be concentrated with a UF membrane or the like, or dried by freeze-drying or the like, if necessary, so that it can be easily used for food, drink, feed and medicine.
[0012]
The LF composition of the present invention has high heat stability in a wide range from the acidic range to neutral and alkaline range, and can be subjected to high-temperature heat treatment and retort sterilization treatment usually used in the production of food, drink, feed and medicine. Yes, dry heat sterilization is possible even in powder form. Therefore, various forms of foods, drinks, feeds, and pharmaceuticals, including liquids, gels, powders, granules, and the like, containing the LFs, comprising the LF composition of the present invention can be prepared.
[0013]
In the LF composition of the present invention, an inorganic acid such as hydrochloric acid or phosphoric acid and an organic acid such as citric acid or acetic acid, or an alkali agent such as caustic soda or sodium bicarbonate is used to adjust the pH. In addition, if the environment surrounding the LF composition is a pH that maintains the heat stability of the LF composition, high-temperature heat treatment and retort sterilization treatment can be performed without particularly adjusting the pH. The heat sterilization conditions and pH can be selected according to the quality required for food, drink, feed and medicine.
[0014]
The food, drink, feed and medicine comprising the LF composition of the present invention are food, drink, feed and medicine comprising the LF composition containing only the LFs and stabilizers, sugars in addition to the LFs and stabilizers, It is a food / beverage product, a feed and a medicine comprising an LF composition containing the raw materials usually contained in other food / beverage products, feeds and medicines such as lipids and flavors.
[0015]
The thermal stability of LFs is low, and sterilization exceeding 90 ° C, especially retort sterilization, causes LFs to aggregate and precipitate. There was an unpredictable special effect that the conventional defect that it was easy to use could be solved by using the LF composition of the present invention.
EXAMPLES Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to examples and test examples. However, these are merely examples of the present invention, and the present invention is not limited to these examples.
[0016]
[Test Example 1]
Iron saturated lactoferrin was dissolved in deionized water at a concentration of 20 mg% (solution A). As a stabilizer, 0.4% by weight of soybean polysaccharide was dissolved in deionized water (Liquid B). Liquid A and liquid B were mixed and stirred and mixed at 50 ° C. and 8000 rpm for 3 minutes with an ultradisperser (ULTRA-TURRAX T-25; manufactured by IKA Japan) to prepare an LF composition. The LF composition was then adjusted to 10 samples with pH 1-10 using lactic acid or sodium hydroxide solution. 2 ml of this was dispensed into an ampule tube and heated at 90 ° C., 100 ° C., 110 ° C., 120 ° C., and 130 ° C. for 4 minutes. For comparison, a solution containing only iron-saturated lactoferrin containing no stabilizer was adjusted to pH in the same manner as described above and heated at 110 ° C. for 4 minutes.
The aggregation / precipitation state of each sample after the heat treatment was visually determined, and then the band pattern of LFs was analyzed by polyacrylamide gel electrophoresis (SDS-PAGE) shown below. The analysis by SDS-PAGE is for confirming the decomposition of LFs after the heat treatment.
SDS-PAGE: 15 μl of each sample in 15 μl of sample buffer (1.25 ml of 0.5 M Tris-HCl (pH 6.8), 1.0 ml of glycerol, 2.0 ml of 10% SDS, 0.5 ml of 2-mercaptoethanol, 0.25 ml of 0.1% BPB) Dilute and heat at 100 ° C. for 5 minutes. Thereafter, 15 μl of each sample was electrophoresed on a 14% polyacrylamide gel (TEFCO SDS-PAGE mini). Kaleidoscope Prestained Standards was used as a molecular weight marker.
[0017]
The results of this test are shown in Table 1. As can be seen from Table 1, the solution containing the LF composition did not cause visual aggregation / precipitation at pH 2 to 9, and the band of LFs could be confirmed by SDS-PAGE. Therefore, it was found that this LF composition is not only stable on the acidic side, but also extremely high in heat stability on the neutral and alkaline sides. Furthermore, when the heating time was extended to check whether LFs could be confirmed, at pH 2-9, no aggregation or precipitation occurred even when heated at 120 ° C for 10 minutes, and LF bands could be confirmed. It was. From this test result, it was revealed that this LF composition can be sufficiently subjected to retort sterilization. On the other hand, the solution containing only iron-saturated lactoferrin could not confirm any LF band at pH 2-9.
[0018]
[Table 1]
[0019]
[Test Example 2]
LF was dissolved in deionized water at a concentration of 16 mg% (solution A). As a stabilizer, 0.08% (% by weight) of xanthan gum was dissolved in deionized water (solution B). Liquid A and liquid B were mixed, and the mixture was stirred and mixed at 50 ° C. and 9500 rpm for 3 minutes with an ultradisperser (ULTRA-TURRAX T-25; manufactured by IKA Japan) to prepare an LF composition. The LF composition was then adjusted to 10 samples with pH 1-10 using lactic acid or sodium hydroxide solution. 2 ml of this was dispensed into an ampule tube and heated at 90 ° C., 100 ° C., 110 ° C., 120 ° C., and 130 ° C. for 4 minutes.
The aggregation / precipitation state of each sample after the heat treatment was visually determined, and then the band pattern of LFs was analyzed by polyacrylamide gel electrophoresis (SDS-PAGE) shown below. The analysis by SDS-PAGE is for confirming the decomposition of LFs after the heat treatment.
SDS-PAGE: 15 μl of each sample in 15 μl of sample buffer (1.25 ml of 0.5 M Tris-HCl (pH 6.8), 1.0 ml of glycerol, 2.0 ml of 10% SDS, 0.5 ml of 2-mercaptoethanol, 0.25 ml of 0.1% BPB) Dilute and heat at 100 ° C. for 5 minutes. Thereafter, 15 μl of each sample was electrophoresed on a 14% polyacrylamide gel (TEFCO SDS-PAGE mini). Kaleidoscope Prestained Standards was used as a molecular weight marker.
[0020]
The results of this test are shown in Table 2. As can be seen from Table 2, the solution containing the LF composition did not cause visual aggregation / precipitation at pH 2-9, and the band of LFs could be confirmed by SDS-PAGE. Therefore, it was found that this LF composition is not only stable on the acidic side, but also extremely high in heat stability on the neutral and alkaline sides. Furthermore, when the heating time was extended to check whether LFs could be confirmed, at pH 2-9, no aggregation or precipitation occurred even when heated at 130 ° C for 10 minutes, and LF bands could be confirmed. It was. From this test result, it was revealed that this LF composition can be sufficiently subjected to retort sterilization.
[0021]
[Table 2]
[0022]
[Test Example 3]
Apolactoferrin deironated with hydrochloric acid was dissolved in deionized water at a concentration of 10 mg% (solution A). As a stabilizer, 0.2% by weight of sucrose fatty acid ester was dissolved in deionized water (Liquid B). Liquid A and liquid B were mixed, and the mixture was stirred and mixed at 40 ° C. and 8000 rpm for 3 minutes with an ultradisperser (ULTRA-TURRAX T-25; manufactured by IKA Japan) to prepare an LF composition. The LF composition was then adjusted to 10 samples with pH 1-10 using lactic acid or sodium hydroxide solution. 2 ml of this was dispensed into an ampule tube and heated at 90 ° C., 100 ° C., 110 ° C., 120 ° C., and 130 ° C. for 4 minutes.
The aggregation / precipitation state of each sample after the heat treatment was visually determined, and then the band pattern of LFs was analyzed by polyacrylamide gel electrophoresis (SDS-PAGE) shown below. The analysis by SDS-PAGE is for confirming the decomposition of LFs after the heat treatment.
SDS-PAGE: 15 μl of each sample in 15 μl of sample buffer (1.25 ml of 0.5 M Tris-HCl (pH 6.8), 1.0 ml of glycerol, 2.0 ml of 10% SDS, 0.5 ml of 2-mercaptoethanol, 0.25 ml of 0.1% BPB) Dilute and heat at 100 ° C. for 5 minutes. Thereafter, 15 μl of each sample was electrophoresed on a 14% polyacrylamide gel (TEFCO SDS-PAGE mini). Kaleidoscope Prestained Standards was used as a molecular weight marker.
[0023]
The results of this test are shown in Table 3. As can be seen from Table 3, the solution containing the LF composition did not cause visual aggregation / precipitation at pH 2 to 9, and the band of LFs could be confirmed by SDS-PAGE. Therefore, it was found that this LF composition is not only stable on the acidic side, but also extremely high in heat stability on the neutral and alkaline sides. Furthermore, when the heating time was extended to check whether LFs could be confirmed, at pH 2-9, no aggregation or precipitation occurred even when heated at 120 ° C for 8 minutes, and LF bands could be confirmed. It was. From this test result, it was revealed that this LF composition can be sufficiently subjected to retort sterilization.
[0024]
[Table 3]
[0025]
[Test Example 4]
Apolactoferrin deironated with hydrochloric acid was dissolved in deionized water at a concentration of 12 mg% (solution A). As a stabilizer, 0.15% by weight of locust bean gum was dissolved in deionized water (Liquid B). Liquid A and liquid B were mixed, and the mixture was stirred and mixed at 40 ° C. and 8000 rpm for 4 minutes with an ultradisperser (ULTRA-TURRAX T-25; manufactured by IKA Japan) to prepare an LF composition. The LF composition was then adjusted to 10 samples with a pH of 1-10 using lactic acid or sodium hydroxide solution. 2 ml of this was dispensed into an ampule tube and heated at 90 ° C., 100 ° C., 110 ° C., 120 ° C., and 130 ° C. for 4 minutes.
The aggregation / precipitation state of each sample after the heat treatment was visually determined, and then the band pattern of LFs was analyzed by polyacrylamide gel electrophoresis (SDS-PAGE) shown below. The analysis by SDS-PAGE is for confirming the decomposition of LFs after the heat treatment.
SDS-PAGE: 15 μl of each sample in 15 μl of sample buffer (1.25 ml of 0.5 M Tris-HCl (pH 6.8), 1.0 ml of glycerol, 2.0 ml of 10% SDS, 0.5 ml of 2-mercaptoethanol, 0.25 ml of 0.1% BPB) Dilute and heat at 100 ° C. for 5 minutes. Thereafter, 15 μl of each sample was electrophoresed on a 14% polyacrylamide gel (TEFCO SDS-PAGE mini). Kaleidoscope Prestained Standards was used as a molecular weight marker.
[0026]
As a result of this test, the solution containing the LF composition did not cause visual aggregation / precipitation at pH 3 to 8, and a band of LFs could be confirmed by SDS-PAGE. Therefore, it was found that this LF composition is not only stable on the acidic side, but also extremely high in heat stability on the neutral and alkaline sides. Furthermore, when the heating time was extended to check whether LFs could be confirmed, at pH 3-8, no aggregation or precipitation occurred even when heated at 120 ° C for 7 minutes, and LF bands could be confirmed. . From this test result, it was revealed that this LF composition can be sufficiently subjected to retort sterilization.
[0027]
[Test Example 5]
Iron saturated lactoferrin was dissolved in deionized water at a concentration of 18 mg% (solution A). As a stabilizer, 0.15% by weight of carrageenan was dissolved in deionized water (solution B). Liquid A and liquid B were mixed, and the mixture was stirred and mixed at 40 ° C. and 8000 rpm for 3 minutes with an ultradisperser (ULTRA-TURRAX T-25; manufactured by IKA Japan) to prepare an LF composition. The LF composition was then adjusted to 10 samples with pH 1-10 using lactic acid or sodium hydroxide solution. 2 ml of this was dispensed into an ampule tube and heated at 90 ° C., 100 ° C., 110 ° C., 120 ° C., and 130 ° C. for 4 minutes.
The aggregation / precipitation state of each sample after the heat treatment was visually determined, and then the band pattern of LFs was analyzed by polyacrylamide gel electrophoresis (SDS-PAGE) shown below. The analysis by SDS-PAGE is for confirming the decomposition of LFs after the heat treatment.
SDS-PAGE: 15 μl of each sample in 15 μl of sample buffer (1.25 ml of 0.5 M Tris-HCl (pH 6.8), 1.0 ml of glycerol, 2.0 ml of 10% SDS, 0.5 ml of 2-mercaptoethanol, 0.25 ml of 0.1% BPB) Dilute and heat at 100 ° C. for 5 minutes. Thereafter, 15 μl of each sample was electrophoresed on a 14% polyacrylamide gel (TEFCO SDS-PAGE mini). Kaleidoscope Prestained Standards was used as a molecular weight marker.
[0028]
As a result of this test, the solution containing the LF composition did not cause visual aggregation / precipitation at pH 4 to 8, and the band of LFs could be confirmed by SDS-PAGE. Therefore, it was found that this LF composition is not only stable on the acidic side, but also extremely high in heat stability on the neutral and alkaline sides. Furthermore, when the heating time was extended and it was examined whether LFs could be confirmed, at pH 4-8, no aggregation or precipitation occurred even when heated at 120 ° C for 6 minutes, and LF bands could be confirmed. . From this test result, it was revealed that this LF composition can be sufficiently subjected to retort sterilization.
[0029]
[Test Example 6]
LF was dissolved in deionized water at a concentration of 20 mg% (solution A). As stabilizer, 0.15% by weight of tamarind gum was dissolved in deionized water (solution B). Liquid A and liquid B were mixed, and the mixture was stirred and mixed at 40 ° C. and 8000 rpm for 3 minutes with an ultradisperser (ULTRA-TURRAX T-25; manufactured by IKA Japan) to prepare an LF composition. The LF composition was then adjusted to 10 samples with pH 1-10 using lactic acid or sodium hydroxide solution. 2 ml of this was dispensed into an ampule tube and heated at 90 ° C., 100 ° C., 110 ° C., 120 ° C., and 130 ° C. for 4 minutes.
The aggregation / precipitation state of each sample after the heat treatment was visually determined, and then the band pattern of LFs was analyzed by polyacrylamide gel electrophoresis (SDS-PAGE) shown below. The analysis by SDS-PAGE is for confirming the decomposition of LFs after the heat treatment.
SDS-PAGE: 15 μl of each sample in 15 μl of sample buffer (1.25 ml of 0.5 M Tris-HCl (pH 6.8), 1.0 ml of glycerol, 2.0 ml of 10% SDS, 0.5 ml of 2-mercaptoethanol, 0.25 ml of 0.1% BPB) Dilute and heat at 100 ° C. for 5 minutes. Thereafter, 15 μl of each sample was electrophoresed on a 14% polyacrylamide gel (TEFCO SDS-PAGE mini). Kaleidoscope Prestained Standards was used as a molecular weight marker.
[0030]
As a result of this test, the solution containing the LF composition did not cause visual aggregation / precipitation at pH 4 to 7, and the band of LFs could be confirmed by SDS-PAGE. Accordingly, it was found that this LF composition is not only stable on the acidic side, but also extremely heat stable on the neutral side. Furthermore, when the heating time was extended to check whether LFs could be confirmed, at pH 4-7, even when heated at 120 ° C for 5 minutes, aggregation and precipitation did not occur, and LF bands could be confirmed. . From this test result, it was revealed that this LF composition can be sufficiently subjected to retort sterilization.
[0031]
[Test Example 7]
Apolactoferrin deironated with hydrochloric acid was dissolved in deionized water at a concentration of 10 mg% (solution A). As a stabilizer, 0.15% by weight of glycerin fatty acid ester was dissolved in deionized water (Liquid B). Liquid A and liquid B were mixed, and the mixture was stirred and mixed at 40 ° C. and 8000 rpm for 3 minutes with an ultradisperser (ULTRA-TURRAX T-25; manufactured by IKA Japan) to prepare an LF composition. The LF composition was then adjusted to 10 samples of ˜10 using lactic acid or sodium hydroxide solution. 2 ml of this was dispensed into an ampule tube and heated at 90 ° C., 100 ° C., 110 ° C., 120 ° C., and 130 ° C. for 4 minutes.
The aggregation / precipitation state of each sample after the heat treatment was visually determined, and then the band pattern of LFs was analyzed by polyacrylamide gel electrophoresis (SDS-PAGE) shown below. The analysis by SDS-PAGE is for confirming the decomposition of LFs after the heat treatment.
SDS-PAGE: 15 μl of each sample in 15 μl of sample buffer (1.25 ml of 0.5 M Tris-HCl (pH 6.8), 1.0 ml of glycerol, 2.0 ml of 10% SDS, 0.5 ml of 2-mercaptoethanol, 0.25 ml of 0.1% BPB) Dilute and heat at 100 ° C. for 5 minutes. Thereafter, 15 μl of each sample was electrophoresed on a 14% polyacrylamide gel (TEFCO SDS-PAGE mini). Kaleidoscope Prestained Standards was used as a molecular weight marker.
[0032]
As a result of this test, the solution containing the LF composition did not cause visual aggregation / precipitation at pH 3 to 7, and the band of LFs could be confirmed by SDS-PAGE. Accordingly, it was found that this LF composition is not only stable on the acidic side, but also extremely heat stable on the neutral side. Furthermore, when the heating time was extended to check whether LFs could be confirmed, at pH 3-7, even when heated at 120 ° C for 6 minutes, no aggregation or precipitation occurred, and LF bands could be confirmed. . From this test result, it was revealed that this LF composition can be sufficiently subjected to retort sterilization.
[0033]
[Test Example 8]
Iron saturated lactoferrin was dissolved in deionized water at a concentration of 10 mg% (solution A). As a stabilizer, sodium caseinate 0.15% by weight was dissolved in deionized water (solution B). Liquid A and liquid B were mixed, and the mixture was stirred and mixed at 40 ° C. and 9500 rpm for 3 minutes with an ultradisperser (ULTRA-TURRAX T-25; manufactured by IKA Japan) to prepare an LF composition. The LF composition was then adjusted to 10 samples with a pH of 1-10 using lactic acid or sodium hydroxide solution. 2 ml of this was dispensed into an ampule tube and heated at 90 ° C., 100 ° C., 110 ° C., 120 ° C., and 130 ° C. for 4 minutes.
The aggregation / precipitation state of each sample after the heat treatment was visually determined, and then the band pattern of LFs was analyzed by polyacrylamide gel electrophoresis (SDS-PAGE) shown below. The analysis by SDS-PAGE is for confirming the decomposition of LFs after the heat treatment.
SDS-PAGE: 15 μl of each sample in 15 μl of sample buffer (1.25 ml of 0.5 M Tris-HCl (pH 6.8), 1.0 ml of glycerol, 2.0 ml of 10% SDS, 0.5 ml of 2-mercaptoethanol, 0.25 ml of 0.1% BPB) Dilute and heat at 100 ° C. for 5 minutes. Thereafter, 15 μl of each sample was electrophoresed on a 14% polyacrylamide gel (TEFCO SDS-PAGE mini). Kaleidoscope Prestained Standards was used as a molecular weight marker.
[0034]
As a result of this test, the solution containing the LF composition did not cause visual aggregation / precipitation at pH 5 to 9, and the band of LFs could be confirmed by SDS-PAGE. Therefore, it was found that this LF composition is not only stable on the acidic side, but also extremely high in heat stability on the neutral and alkaline sides. Furthermore, when the heating time was extended to check whether LFs could be confirmed, at pH 5-9, even when heated at 120 ° C for 5 minutes, no aggregation or precipitation occurred, and LF bands could be confirmed. . From this test result, it was revealed that this LF composition can be sufficiently subjected to retort sterilization.
[0035]
[Test Example 9]
LF was dissolved in deionized water at a concentration of 16 mg% (solution A). As a stabilizer, 0.25% by weight of lecithin was dissolved in deionized water (solution B). Liquid A and liquid B were mixed, and the mixture was stirred and mixed at 40 ° C. and 8000 rpm for 3 minutes with an ultradisperser (ULTRA-TURRAX T-25; manufactured by IKA Japan) to prepare an LF composition. The LF composition was then adjusted to 10 samples of ˜10 using lactic acid or sodium hydroxide solution. 2 ml of this was dispensed into an ampule tube and heated at 90 ° C., 100 ° C., 110 ° C., 120 ° C., and 130 ° C. for 4 minutes.
The aggregation / precipitation state of each sample after the heat treatment was visually determined, and then the band pattern of LFs was analyzed by polyacrylamide gel electrophoresis (SDS-PAGE) shown below. The analysis by SDS-PAGE is for confirming the decomposition of LFs after the heat treatment.
SDS-PAGE: 15 μl of each sample in 15 μl of sample buffer (1.25 ml of 0.5 M Tris-HCl (pH 6.8), 1.0 ml of glycerol, 2.0 ml of 10% SDS, 0.5 ml of 2-mercaptoethanol, 0.25 ml of 0.1% BPB) Dilute and heat at 100 ° C. for 5 minutes. Thereafter, 15 μl of each sample was electrophoresed on a 14% polyacrylamide gel (TEFCO SDS-PAGE mini). Kaleidoscope Prestained Standards was used as a molecular weight marker.
[0036]
As a result of this test, the solution containing the LF composition did not cause visual aggregation / precipitation at pH 3 to 8, and a band of LFs could be confirmed by SDS-PAGE. Therefore, it was found that this LF composition is not only stable on the acidic side, but also extremely high in heat stability on the neutral and alkaline sides. Furthermore, when the heating time was extended and it was checked whether LFs could be confirmed, at pH 3-8, even when heated at 120 ° C for 6 minutes, no aggregation or precipitation occurred, and LF bands could be confirmed. . From this test result, it was revealed that this LF composition can be sufficiently subjected to retort sterilization.
[0037]
[Test Example 10]
Iron saturated lactoferrin was dissolved in deionized water at a concentration of 15 mg% (solution A). As a stabilizer, 0.6% by weight of pectin was dissolved in deionized water (solution B). Liquid A and liquid B were mixed, and the mixture was stirred and mixed at 40 ° C. and 8000 rpm for 3 minutes with an ultradisperser (ULTRA-TURRAX T-25; manufactured by IKA Japan) to prepare an LF composition. The LF composition was then adjusted to 10 samples with a pH of 1-10 using lactic acid or sodium hydroxide solution. 2 ml of this was dispensed into an ampule tube and heated at 90 ° C., 100 ° C., 110 ° C., 120 ° C., and 130 ° C. for 4 minutes.
The aggregation / precipitation state of each sample after the heat treatment was visually determined, and then the band pattern of LFs was analyzed by polyacrylamide gel electrophoresis (SDS-PAGE) shown below. The analysis by SDS-PAGE is for confirming the decomposition of LFs after the heat treatment.
SDS-PAGE: 15 μl of each sample in 15 μl of sample buffer (1.25 ml of 0.5 M Tris-HCl (pH 6.8), 1.0 ml of glycerol, 2.0 ml of 10% SDS, 0.5 ml of 2-mercaptoethanol, 0.25 ml of 0.1% BPB) Dilute and heat at 100 ° C. for 5 minutes. Thereafter, 15 μl of each sample was electrophoresed on a 14% polyacrylamide gel (TEFCO SDS-PAGE mini). Kaleidoscope Prestained Standards was used as a molecular weight marker.
[0038]
As a result of this test, the solution containing the LF composition did not cause visual aggregation / precipitation at pH 3 to 5, and the band of LFs could be confirmed by SDS-PAGE. Therefore, it was found that this LF composition has extremely high heat stability on the acidic side. Furthermore, when the heating time was extended to check whether LFs could be confirmed, at pH 3-5, no aggregation or precipitation occurred even when heated at 120 ° C for 7 minutes, and LF bands could be confirmed. . From this test result, it was revealed that this LF composition can be sufficiently subjected to retort sterilization.
[0039]
[Test Example 11]
LF was dissolved in deionized water at a concentration of 10 mg% (solution A). As a stabilizer, 0.15% by weight of carboxymethylcellulose was dissolved in deionized water (solution B). Liquid A and liquid B were mixed, and the mixture was stirred and mixed at 40 ° C. and 8000 rpm for 3 minutes with an ultradisperser (ULTRA-TURRAX T-25; manufactured by IKA Japan) to prepare an LF composition. The LF composition was then adjusted to 10 samples with a pH of 1-10 using lactic acid or sodium hydroxide solution. 2 ml of this was dispensed into an ampule tube and heated at 90 ° C., 100 ° C., 110 ° C., 120 ° C., and 130 ° C. for 4 minutes.
The aggregation / precipitation state of each sample after the heat treatment was visually determined, and then the band pattern of LFs was analyzed by polyacrylamide gel electrophoresis (SDS-PAGE) shown below. The analysis by SDS-PAGE is for confirming the decomposition of LFs after the heat treatment.
SDS-PAGE: 15 μl of each sample in 15 μl of sample buffer (1.25 ml of 0.5 M Tris-HCl (pH 6.8), 1.0 ml of glycerol, 2.0 ml of 10% SDS, 0.5 ml of 2-mercaptoethanol, 0.25 ml of 0.1% BPB) Dilute and heat at 100 ° C. for 5 minutes. Thereafter, 15 μl of each sample was electrophoresed on a 14% polyacrylamide gel (TEFCO SDS-PAGE mini). Kaleidoscope Prestained Standards was used as a molecular weight marker.
[0040]
As a result of this test, the solution containing the LF composition did not cause visual aggregation / precipitation at pH 3 to 7, and the band of LFs could be confirmed by SDS-PAGE. Accordingly, it was found that this LF composition is not only stable on the acidic side, but also extremely heat stable on the neutral side. Furthermore, when the heating time was extended to check whether LFs could be confirmed, at pH 3-7, even when heated at 120 ° C for 6 minutes, no aggregation or precipitation occurred, and LF bands could be confirmed. . From this test result, it was revealed that this LF composition can be sufficiently subjected to retort sterilization.
[0041]
[Test Example 12]
Using the sample prepared in Test Example 1, its antigenicity was measured by a competitive ELISA method. The reactivity of the heat-treated LF composition with respect to the reactivity of the unheated LF composition with the antibody was calculated as a percentage (%).
[0042]
The results are shown in Table 4. From Table 4, it was found that the reactivity of the heat-treated LF composition with respect to the reactivity of the unheated LF composition with the antibody maintained 50% or more up to 130 ° C. Therefore, the LF composition of the present invention is stable to an ultrahigh temperature heat treatment of 130 ° C. in the range of pH 2-9.
[0043]
[Table 4]
[0044]
[Test Example 13]
A solution containing the LF composition (LF 8 mg%, xanthan gum 0.04 wt%) prepared in the same manner as in Test Example 2 was adjusted to pH 2-9, filled in a retort pouch 150 ml at a time, and sealed. As a control, a solution containing only LF adjusted to pH 2-9 was filled in 150 ml portions of the retort pouch and sealed. These solutions were heated at 120 ° C. for 4 minutes by a retort sterilizer (type 1 pressure vessel, TYPE: RCS-4CRTGN, manufactured by Nisaka Seisakusho). Store each sample after heating at 25 ° C, visually observe the presence or absence of aggregation and precipitation over time, and analyze the band pattern of LFs by polyacrylamide gel electrophoresis (SDS-PAGE) It was.
As a result, the solution containing only LF as a control was adjusted to pH 2-9, but aggregation / precipitation was confirmed on the first day, but the solution containing the LF composition was adjusted to pH 2-9. No aggregation or precipitation was observed even after 1 month of storage. In addition, when the band pattern of LFs was analyzed by SDS-PAGE, a solution containing the LF composition adjusted to pH 2-9 could confirm the band of LFs even after 1 month of storage from the start of storage. No other changes were observed. From this test result, it was found that the LF composition according to the present invention is very effective in the case of retort sterilization treatment.
[0045]
[Test Example 14]
A solution containing LF composition (▲ 1) is mixed with 200 g of LF composition (LF8 mg%, xanthan gum 0.04% by weight) prepared in the same manner as in Test Example 2 and 800 g of reduced skim milk powder solution (3% by weight of skim milk powder). ▼) was prepared. As a control, 200 g of LF solution (LF 8 mg% solution) mixed with 800 g of reduced skim milk powder solution (3% by weight of skim milk powder) (2) and 1000 g of reduced skim milk powder solution (3% by weight of skim milk powder) ( (3)) was prepared. 150 ml of each solution was filled into a retort pouch and sealed. These solutions were heated at 120 ° C. for 20 minutes with a retort sterilizer (type 1 pressure vessel, TYPE: RCS-4CRTGN, manufactured by Nisaka Seisakusho). As a result, in the solutions (1) and (3), no aggregation / precipitation was observed and the taste was good, but in the solution (2), aggregation / precipitation was observed. From this test result, it was found that the LF composition according to the present invention is very effective in the case of retort sterilization treatment.
[0046]
[Comparative Example 1]
Soybean polysaccharide, xanthan gum, gellan gum and guar gum were selected as stabilizers, and an LF composition was prepared in the same manner as in Test Example 1. Each stabilizer was tested at 0.4% by weight of soybean polysaccharide, 0.04% by weight of xanthan gum, 0.05% by weight of gellan gum and 0.05% by weight of guar gum. These LF compositions were adjusted to pH 6.5 and heated at 120 ° C. for 4 minutes. The aggregation / precipitation state of each heated sample was visually determined, and the band pattern of LFs was analyzed by polyacrylamide gel electrophoresis (SDS-PAGE).
[0047]
The test results are shown in Table 5. All LF compositions before heating did not aggregate or precipitate, were transparent, and LF bands could be confirmed. After heating, soybean polysaccharide and xanthan gum-containing LF composition was transparent, and LF bands were also confirmed, but gellan gum and guar gum-containing LF composition were both translucent or agglomerated and precipitated, An LF band could not be confirmed by SDS-PAGE.
[0048]
[Table 5]
[0049]
[Example 1]
Iron saturated lactoferrin was dissolved in deionized water at a concentration of 20 mg% (solution A, 300 g). As a stabilizer, 0.8% by weight of soybean polysaccharide was dissolved in deionized water (solution B, 300 g). Liquid A and liquid B were mixed, and stirred and mixed at 50 ° C. and 9500 rpm for 3 minutes in an ultradisperser (ULTRA-TURRAX T-25; manufactured by IKA Japan) to prepare 600 g of the LF composition of the present invention.
[0050]
[Example 2]
LF was dissolved in deionized water at a concentration of 16 mg% (solution A, 10 kg). As a stabilizer, xanthan gum was dissolved in deionized water at 0.16% by weight (solution B, 10 kg). Liquid A and liquid B are mixed and mixed with TK homomixer (MARK II 160 type, manufactured by Tokushu Kika Kogyo Co., Ltd.) at 3600 rpm for 30 minutes, and further concentrated on a UF membrane with a molecular weight cut off of 10 kDa. 10 kg of LF composition was prepared.
[0051]
[Example 3]
Apolactoferrin deironated with hydrochloric acid was dissolved in deionized water at a concentration of 10 mg% (solution A, 1000 kg). As a stabilizer, 0.4% by weight of sucrose fatty acid ester was dissolved in deionized water (solution B, 1000 kg). Liquid A and liquid B were mixed, mixed and stirred for 40 minutes at 40 ° C and 3600 rpm with a TK homomixer (MARK II 2500 type, manufactured by Tokushu Kika Kogyo Co., Ltd.), and freeze-dried to obtain 3.9 kg of the LF composition of the present invention. Was prepared.
[0052]
[Example 4]
Iron saturated lactoferrin was dissolved in deionized water at a concentration of 20 mg% (solution A, 500 g). As a stabilizer, 0.4% by weight of soybean polysaccharide was dissolved in deionized water (solution B, 500 g). Liquid A and liquid B were mixed and stirred and mixed at 40 ° C. and 9500 rpm for 3 minutes with an ultradisperser (ULTRA-TURRAX T-25; manufactured by IKA Japan). Thereafter, 80 g of sorbitol, 4 g of acidulant, 4 g of fragrance, 10 g of pectin, 10 g of whey protein concentrate, 2 g of calcium lactate, and 890 g of water are added to the above solution and mixed by stirring to prepare the LF composition of the present invention. did. After filling in 200 ml of cheer pack, sterilizing at 85 ° C. for 20 minutes and sealing, 10 gel foods made of the LF composition of the present invention were prepared. In the prepared gel foods, no precipitation or the like was observed, and no abnormal flavor was felt.
[0053]
[Example 5]
Iron saturated lactoferrin was dissolved in deionized water at a concentration of 100 mg% (A solution, 200 g). As a stabilizer, 4% by weight of soybean polysaccharide was dissolved in deionized water (solution B, 200 g). Maltitol 100 g, reduced starch syrup 20 g, acidulant 2 g, flavor 2 g, the A solution 200 g, the B solution 200 g, and water 476 g were mixed to prepare the LF composition of the present invention. This LF composition was filled into a 50 ml glass bottle, sterilized at 90 ° C. for 15 minutes, sealed, and 20 beverages containing the LF composition of the present invention were prepared. In all the prepared beverages, no precipitation was observed, and no abnormal flavor was felt.
[0054]
[Example 6]
0.2 kg of LF composition prepared in Example 2 (lactoferrin 8 mg%, xanthan gum 0.08 wt%) 2 kg, vitamin mixture 9 kg, cellulose 2.8 kg, and mineral mixture 2 kg were blended and sterilized at 120 ° C. for 4 minutes to prepare a dog breeding feed 100 kg.
[0055]
[Example 7]
3 kg of LF composition prepared in Example 3 (apolactoferrin 5 mg%, sucrose fatty acid ester 0.2 wt%), casein 5 kg, soy protein 5 kg, fish oil 1 kg, perilla oil 3 kg, dextrin 19 kg, mineral mixture 6 kg, vitamin mixture 1.95 kg, emulsifier 2kg, stabilizer 4kg, fragrance 0.05kg, filled into 200ml retort pouch, 121 ° C, 20 with retort sterilizer (Type 1 pressure vessel, TYPE: RCS-4CRTGN, manufactured by Nisaka Seisakusho) Sterilized for a minute to prepare 50 kg enteral nutrient.
[0056]
【The invention's effect】
The LF composition of the present invention has high heat stability in a wide range from the acidic range to neutral and alkaline range, and can be subjected to high-temperature heat treatment and retort sterilization treatment usually used in the production of food and drink, feed and medicine. Even in powder form, dry heat sterilization is possible. Accordingly, various forms of foods, drinks, feeds and medicines such as liquids, gels, powders and granules containing LFs comprising the LF composition of the present invention can be prepared.
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