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JP4589511B2 - 内視鏡用高周波スネア - Google Patents

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JP4589511B2 JP2000304257A JP2000304257A JP4589511B2 JP 4589511 B2 JP4589511 B2 JP 4589511B2 JP 2000304257 A JP2000304257 A JP 2000304257A JP 2000304257 A JP2000304257 A JP 2000304257A JP 4589511 B2 JP4589511 B2 JP 4589511B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、内視鏡の処置具挿通チャンネルに通されてポリープ等を切除するために用いられる内視鏡用高周波スネアに関する。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡用高周波スネアは一般に、図4に示されるように、可撓性シース1内に軸線方向に進退自在に操作ワイヤ2を挿通配置して、導電性の弾性ワイヤ11により形成されたスネアループ10を操作ワイヤ2の先端に連結すると共に、弾性ワイヤ11に高周波電流を通電できるように構成し、操作ワイヤ2を軸線方向に進退操作することによりスネアループ10が可撓性シース1の先端内に出入りして、スネアループ10が可撓性シース1外では自己の弾性によって膨らみ、可撓性シース1内に引き込まれることによって窄まるようになっている。
【0003】
そして使用時には、スネアループ10でポリープを囲んだ状態にしてから操作ワイヤ2を手元側に牽引することにより、図5に示されるようにスネアループ10でポリープ100を緊縛し、スネアループ10を形成する弾性ワイヤ11に高周波電流を通電してポリープ100を焼灼、切断することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
内視鏡用高周波スネアは、内視鏡の処置具挿通チャンネルへの挿脱時にはスネアループ10を可撓性シース1内に引き込んで窄ませておく必要がある。
【0005】
したがって、スネアループ10は全体を単純なループ状に形成することはできず、スネアループ10の先端部分には、図4に示されるように、弾性ワイヤ11を前方に向けて折り曲げて可撓性シース1内を通過できる大きさの小さな突起部14が形成されている。
【0006】
このような構成をとることによって、図6に示されるように、弾性ワイヤ11が塑性変形しないようにスネアループ10を可撓性シース1内に引き込んで窄ませることができ、可撓性シース1から押し出されたスネアループ10が再び元の大きさに広がることができる。
【0007】
しかし、そのような突起部14がスネアループ10の先端から前方に突出していることにより、図7に示されるように、スネアループ10でポリープ100を緊縛した時にその突起部14が粘膜面に触れる状態になって、周辺の粘膜面を高周波電流により焼灼して火傷を負わせてしまう場合がある。
【0008】
そこで本発明は、高周波電流を通電してポリープを切除する際に、スネアループ先端の突起部によって粘膜面を焼灼してしまうおそれがない安全性の高い内視鏡用高周波スネアを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の内視鏡用高周波スネアは、導電性の弾性ワイヤによってループ状に形成されて先端部分には弾性ワイヤを前方に向けて折り曲げて形成された突起部を有するスネアループを、可撓性シース内に軸線方向に進退自在に挿通配置された操作ワイヤの先端に連結すると共に、弾性ワイヤに高周波電流を通電できるように構成し、操作ワイヤを軸線方向に進退操作することによりスネアループが可撓性シースの先端内に出入りして、スネアループが可撓性シース外では自己の弾性によって膨らみ、可撓性シース内に引き込まれることによって窄まるようにした内視鏡用高周波スネアにおいて、スネアループの先端に形成された突起部の表面を電気絶縁材によって形成したものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明の実施例の内視鏡用高周波スネアを示しており、1は、例えば電気絶縁性の四フッ化エチレン樹脂製チューブ等からなる可撓性シースであり、図示されていない内視鏡の処置具挿通チャンネルに挿脱される。
【0011】
可撓性シース1内には、可撓性のある導電性金属製の操作ワイヤ2が全長にわたって軸線方向に進退自在に挿通されており、図示されていない操作部によって基端側から任意に進退操作される。
【0012】
操作ワイヤ2の先端部分には、一本の導電性の弾性ワイヤ11をループ状に曲げて形成されたスネアループ10が接続パイプ3を介して連結されており、操作ワイヤ2を介してスネアループ10に高周波電流を通電することができる。
【0013】
スネアループ10を形成する弾性ワイヤ11としては、例えばステンレス鋼線の単線又は撚り線等が用いられる。また、弾性ワイヤ11を延長して操作ワイヤ2を形成してもよい。
【0014】
スネアループ10は、外力が加えられていない状態では、弾性ワイヤ11の弾性によって図1に示されるように数センチメートルの広がりのループを形成しており、操作ワイヤ2が手元側に牽引されると、スネアループ10が可撓性シース1内に引き込まれて弾性変形して窄まる。
【0015】
スネアループ10の先端部分には、弾性ワイヤ11を前方に向かって狭い幅で平行に折り曲げて、最先端部でU字状に曲げ戻した形状の突起部14が前方に向かって突出形成されており、それによって、弾性ワイヤ11が塑性変形しないようにスネアループ10を可撓性シース1内に引き込むことができ、可撓性シース1から押し出されたスネアループ10が再び元の大きさに広がることができる。
【0016】
突起部14には、例えばフッ素樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等のような電気絶縁性のコーティングが施されている。コーティングに代えて溶解した樹脂等を塗布してもよく、薄いチューブを被覆するなど他の手段で突起部14の表面を電気絶縁してもよい。
【0017】
図2は、図示されていない操作部を操作して操作ワイヤ2を手元側に牽引し、スネアループ10でポリープを緊縛して弾性ワイヤ11に高周波電流を通電することにより、ポリープ100が切断されかけている状態を示している。
【0018】
スネアループ10の弾性ワイヤ11に高周波電流を流すことにより、弾性ワイヤ11と接触する部分の人体組織(ポリープ100の茎部)がジュール熱によって加熱、凝固されながら、ポリープ100が出血なく切断される。
【0019】
この時、突起部14に電気絶縁性のコーティングが施されていることから、突起部14が粘膜面に触れていても突起部14と粘膜面との間に高周波電流が流れない(或いは、流れても極めて少ない)ので、その突起部14と接触する粘膜面は焼灼されず、ポリープ100の切断部だけが焼灼される。
【0020】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、例えば図3に示されるように、スネアループ10の先端に二本の弾性ワイヤ11を結束する結束パイプ15が突出して取り付けられた高周波スネアの場合は、結束パイプ15の外表面を電気絶縁材で形成すればよく、結束パイプ15自体を電気絶縁材で形成してもよい。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、スネアループの先端に形成された突起部の表面を電気絶縁材によって形成したことにより、突起部が粘膜面に触れていても突起部と粘膜面との間に高周波電流が流れない(或いは、流れても極めて少ない)ので、スネアループ先端の突起部によって粘膜面を焼灼することなく、ポリープ等の切断をより安全に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の内視鏡用高周波スネアの先端部分の平面断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例の内視鏡用高周波スネアによりポリープが切断されかけている状態の斜視図である。
【図3】本発明の第2の実施例のスネアループの先側半部の平面図である。
【図4】従来の内視鏡用高周波スネアの先端部分の平面断面図である。
【図5】従来の内視鏡用高周波スネアによりポリープが切断されかけている状態の斜視図である。
【図6】従来の内視鏡用高周波スネアのスネアループ(弾性ワイヤ)が可撓性シース内に収納された状態の平面断面図である。
【図7】従来の内視鏡用高周波スネアによりポリープが切断されかけている状態の斜視図である。
【符号の説明】
1 可撓性シース
2 操作ワイヤ
10 スネアループ
11 弾性ワイヤ
14 突起部
15 結束パイプ
100 ポリープ

Claims (1)

  1. 導電性の弾性ワイヤによってループ状に形成されて先端部分には上記弾性ワイヤをU字状に前方に向けて折り曲げて形成された突起部を有するスネアループを、可撓性シース内に軸線方向に進退自在に挿通配置された操作ワイヤの先端に連結すると共に、上記弾性ワイヤに高周波電流を通電できるように構成し、上記操作ワイヤを軸線方向に進退操作することにより上記スネアループが上記可撓性シースの先端内に出入りして、上記スネアループが上記可撓性シース外では自己の弾性によって膨らみ、上記可撓性シース内に引き込まれることによって窄まるようにした内視鏡用高周波スネアにおいて、
    上記スネアループを形成する上記弾性ワイヤ自体で上記スネアループの先端に形成されたU字状の上記突起部の表面電気絶縁性のコーティングを施して、上記突起部の表面を電気絶縁したことを特徴とする内視鏡用高周波スネア。
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