JP4434019B2 - データ配信管理装置およびデータ配信管理方法 - Google Patents
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Description
例えば衛星回線のような伝送遅延の大きな通信回線を介してTCPによる通信を行う場合には、伝送遅延により送達確認応答に時間がかかって再送が生じると、ウィンドウサイズが小さくなり、データ送出量が減るように制御される。このようなTCPによるデータ転送を効率的に行うために、特許文献1に開示された従来のデータ配信管理装置は、送信端末装置と衛星回線との間に配置される。この従来のデータ配信管理装置は、遅延の大きい衛星回線を介して返送される受信端末装置からの送達確認応答パケットを待たずに、送信端末装置へ送達確認応答パケットを代行して送信し、送信端末装置にパケットを送信させる。これにより、送信端末装置から受信したパケットを受信端末装置から通知された受信ウィンドウサイズを超えて、転送するようにしている。
また、通信衛星を介した衛星回線区間の通信品質は天候の影響を受け、降雨や降雪などにより一時的に劣化すると、送信パケットの紛失が発生し、特にパケット長が長いパケットほど紛失する確率が高くなる。このような衛星回線の通信品質の劣化時にも通信を行うために、特許文献2に開示された従来のデータ配信管理装置は、送信端末装置と衛星回線との間に配置される。この従来のデータ配信管理装置は、衛星回線の通信品質が悪い場合に、自動的に長いデータを複数の短いデータに分割し、これらをショートパケット用衛星回線に切り換えて転送するようにしている。
また、特許文献2に開示された従来のデータ配信管理装置においては、衛星回線を複数備え、衛星回線の通信品質に応じて衛星回線を切り換えるスイッチング部を備えるという複雑な構成が必要であり、要するに別の回線に切り換えなければならないという問題点があった。
また、通信回線にデータパケットを転送する転送部と、前記通信回線の通信品質に対応する回線品質情報に基づいて通信品質が劣化状態であるか否かの判定を行う回線品質監視部と、前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態でないと判定されているときに前記通信回線を介するコネクション開設が行われ、前記コネクション開設後に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、前記回線品質情報に応じたセグメントサイズ以下になるように、前記コネクションを介して前記転送部で転送されるデータパケットを分割するパケット分割部とを備え、前記データパケットはTCPのデータパケットであり、前記パケット分割部は、分割された前記データパケットそれぞれにTCPヘッダを設け、前記転送部は、前記通信回線を介するコネクション開設後に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、新規コネクション開設のためのTCPの呼開設要求パケットを転送せず、前記TCPの呼開設要求パケットの送信元にTCPの強制切断パケットを返信するものである。
また、通信回線を介してデータパケットを転送する転送部と、前記通信回線の通信品質に対応する回線品質情報に基づいて通信品質が劣化状態であるか否かの判定を行う回線品質監視部と、前記通信回線を介するコネクション開設時に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、前記コネクションを介して前記転送部で転送されるデータパケットのセグメントサイズが、前記回線品質情報に応じたセグメントサイズ以下になるように、前記コネクション設定のために前記転送部で転送される制御パケットに含まれる前記データパケットのセグメントサイズに対応するセグメントサイズ情報を設定する書き換え部とを備え、前記データパケットはTCPのデータパケットであり、前記制御パケットはTCPの呼開設要求パケットであり、前記セグメントサイズ情報は前記呼開設要求パケットのTCPヘッダに最大セグメントサイズオプションとして含まれ、前記転送部は、前記通信回線を介するコネクション開設後に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、新規コネクション開設のためのTCPの呼開設要求パケットを転送せず、前記TCPの呼開設要求パケットの送信元にTCPの強制切断パケットを返信するものである。
また、通信回線にデータパケットを転送する転送部と、前記通信回線の通信品質に対応する回線品質情報に基づいて通信品質が劣化状態であるか否かの判定を行う回線品質監視部と、前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態でないと判定されているときに前記通信回線を介するコネクション開設が行われ、前記コネクション開設後に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、前記回線品質情報に応じたセグメントサイズ以下になるように、前記コネクションを介して前記転送部で転送されるデータパケットを分割するパケット分割部とを備え、前記データパケットはTCPのデータパケットであり、前記パケット分割部は、分割された前記データパケットそれぞれにTCPヘッダを設け、前記転送部は、前記通信回線を介するコネクション開設後に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、宛先IPアドレス、送信元IPアドレス、上位プロトコル種別、宛先ポート番号、送信元ポート番号のうちの少なくとも1つを含む所定の条件を満たしている場合に、前記データパケットを転送しないものである。
また、通信回線を介してデータパケットを転送する転送部と、前記通信回線の通信品質に対応する回線品質情報に基づいて通信品質が劣化状態であるか否かの判定を行う回線品質監視部と、前記通信回線を介するコネクション開設時に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、前記コネクションを介して前記転送部で転送されるデータパケットのセグメントサイズが、前記回線品質情報に応じたセグメントサイズ以下になるように、前記コネクション設定のために前記転送部で転送される制御パケットに含まれる前記データパケットのセグメントサイズに対応するセグメントサイズ情報を設定する書き換え部とを備え、前記データパケットはTCPのデータパケットであり、前記制御パケットはTCPの呼開設要求パケットであり、前記セグメントサイズ情報は前記呼開設要求パケットのTCPヘッダに最大セグメントサイズオプションとして含まれ、前記転送部は、前記通信回線を介するコネクション開設後に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、宛先IPアドレス、送信元IPアドレス、上位プロトコル種別、宛先ポート番号、送信元ポート番号のうちの少なくとも1つを含む所定の条件を満たしている場合に、前記データパケットを転送しないものである。
また、通信回線にデータパケットを転送する転送工程と、前記通信回線の通信品質に対応する回線品質情報に基づいて通信品質が劣化状態であるか否かの判定を行う回線品質監視工程と、前記回線品質監視工程で通信品質が劣化状態でないと判定されているときに前記通信回線を介するコネクション開設が行われ、前記コネクション開設後に前記回線品質監視工程で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、前記回線品質情報に応じたセグメントサイズ以下になるように、前記コネクションを介して前記転送工程で転送されるデータパケットを分割するパケット分割工程とを備え、前記データパケットはTCPのデータパケットであり、前記パケット分割工程では、分割された前記データパケットそれぞれにTCPヘッダを設けるとともに、TCPヘッダを格納するIPフラグメント分割された先頭パケットとしての前記データパケットを分割し、後続のIPフラグメント分割されたIPパケットのフラグメントオフセットを補正している。
この発明の実施の形態1によるデータ配信管理装置は、衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、衛星回線に向う上り方向のコネクション開設のための制御パケットとしての側呼開設要求パケット(以下SYNパケットと略称する)に含まれる最大セグメントサイズ(Maximum Segment Size、以下MSSと略称する)を小さく設定することにより、別の回線に切り換えることなく、衛星回線における転送パケットの紛失を低減できる短いパケット長で上り方向の通信を行うことができるものである。
図1において、区間1と区間2を介して第1の端末装置3と第2の端末装置5との間でTCPのデータ転送を行うため、データ配信管理装置4が区間1と区間2との間に配置されている。ここで、第1の端末装置3とデータ配信管理装置4との間の区間1は、LAN(Local Area Network)などを用いた高速な通信回線である。一方、データ配信管理装置4と第2の端末装置5との間の区間2は、衛星回線などの遅延の大きな通信回線である。ただし、この通信回線は、衛星回線に限られるものではない。
なお、区間1側受信部411と、区間1側呼状態監視部414と、区間2側送信部417と、区間2側受信部421と、区間2側呼状態監視部424と、区間1側送信部425と、呼管理/転送状態管理/転送データ保持部440と、ACKパケット生成部451と、再送パケット生成部452とで転送部を構成する。
第1の端末装置3から区間1に送信されたIP(Internet Protocol)パケットとしてのデータパケットは、区間1とのインタフェースとして機能する区間1側インタフェース部410で受信され、区間1側受信部411で取り込まれ、区間1側SYNパケット抽出部412を通過し、区間1側呼状態監視部414に取り込まれる。区間1側呼状態監視部414は、取り込んだデータパケットによりTCPコネクション状態やデータ転送状態を監視する。呼管理/転送状態管理/転送データ保持部440は、このコネクション状態やデータ転送状態を管理するとともに、転送するデータパケットに対応するACKパケットを第2の端末装置5から受信するまでデータを一時的に保持する。そして、このデータパケットは、区間2側送信部417から送り出され、区間2とのインタフェースとして機能する区間2側インタフェース部420と、衛星回線である区間2とを介して第2の端末装置5へ転送される。
第1の端末装置3から送信されたIPパケットを区間1側インタフェース部410が受信し、区間1側受信部411が取り込む。取り込んだIPパケットのうち、TCPのSYNパケットを区間1側SYNパケット抽出部412が抽出する。図2に取り込んだIPパケットのフォーマットを示す。ここで、TCPヘッダのフラグのうち、ACK、RSTおよびFINがオフで、少なくともSYNがオンであるパケットがSYNパケットとして抽出される。
図4にMSS値を特定する手順を示す。TCPのデータオフセット(以下DOと略称する)からオプション情報の有無をチェックし、オプション情報がある場合(ST1のYES)、オプション情報の先頭からオプション種別がMSSであるものを順に検索し(ST1〜ST9)、MSSのオプション情報がある場合(ST5のYES)、その固有情報に格納されている値を読み取りMSS値とする(ST10)。また、MSSのオプション情報がない場合(ST1のNOまたはST9のNO)、536バイトをMSS値とする(ST11)。
また、回線品質監視部430が通信品質の劣化状態と判定しているとき、特定されたMSS値が248以下の場合、区間1側MSS書き換え部413はMSS値を設定せず、SYNパケットはそのまま区間1側呼状態監視部414に取り込まれる。
実施の形態1では、衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、衛星回線に向う上り方向のTCPコネクション開設のためのSYNパケットに含まれるMSSを小さく設定するようにしたが、実施の形態2は、さらに衛星回線からの下り方向のコネクション開設のための制御パケットとしてのSYNパケットに含まれるMSSを小さく設定するようにしたものである。
上述のように、実施の形態1では、区間1側インタフェース部410で受信するSYNパケットを対象にMSS値を書き換えたが、実施の形態2では、さらに区間2側インタフェース部420で受信するSYNパケットについてもMSS値の書き換えを行うべく、図7に示すように、実施の形態1による図1に示す構成に加えて、区間2側受信部421の後段に、区間1側SYNパケット抽出部412および区間1側MSS書き換え部413と同様な構成をもつ、区間2側SYNパケット抽出部422および区間2側MSS書き換え部423を設ける。
この発明の実施の形態3によるデータ配信管理装置は、コネクション設定後に衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、衛星回線に向う上り方向のデータパケットを分割することにより、別の回線に切り換えることなく、衛星回線における転送パケットの紛失を低減できる短いパケット長で上り方向の通信を行うことができるものである。
図8において、実施の形態1による図1に示す構成における区間1側SYNパケット抽出部412と区間1側MSS書き換え部413に代えて、区間1側呼状態監視部414の後段に、分割すべきパケットを抽出する区間1側データパケット抽出部415と、抽出したデータパケットを分割するパケット分割部416を設ける。
区間1側データパケット抽出部415は、IPヘッダの情報が次の条件を満たす場合、パケット分割対象のIPパケットであると判断して当該パケットを抽出する。
フラグのうち後続フラグメント有(モアフラグメント)=0 (条件1)
かつ、
フラグメントオフセット=0 (条件2)
分割サイズ=MTU−IPヘッダ長−TCPヘッダ長
=256−20−20
=216 (式1)
IPヘッダの識別子は、他のパケットと重複しない任意の値に変更する。ただし、区間2でIPフラグメント分割が行われない場合には、特に変更する必要はない。
IPヘッダのヘッダチェックサムは、パケット長が変わるため再計算して変更する。
TCPヘッダのシーケンス番号は、送信したTCPデータ量を相対値として示すものである。ここでは分割第2パケット目のパケット416b以降のものについて、TCPデータ量の累計値にそれぞれ変更する。パケット416aでは変更なし、パケット416bでは1216、パケット416cでは1432となる。
TCPヘッダのチェックサムは、分割された新しいTCPパケットを対象に再計算して変更する。
この発明の実施の形態4によるデータ配信管理装置は、衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、衛星回線に向う上り方向のIPフラグメント分割されたパケットの先頭パケットを分割できるようにしたものである。
図10において、区間1側データパケット抽出部415は、IPヘッダの情報が次の条件を満たす場合、パケット分割対象のIPパケットである判断して当該パケットを抽出する。
フラグのうち後続フラグメント有(モアフラグメント)=1 (条件3)
かつ
フラグメントオフセット=0 (条件4)
または
フラグメントオフセット≠0 (条件5)
IPパケット長差分
=分割前のIPパケット長−分割された末尾パケットのIPパケット長
=664−232
=432 (式2)
すなわち、IPパケット長差分である432とIPヘッダの識別子の組を呼管理/転送状態管理/転送データ保持部440に記憶する。
新フラグメントオフセット
=フラグメントオフセット−IPパケット長差分
=552−432
=120 (式3)
また、フラグメントオフセット値が変わるため、IPヘッダのヘッダチェックサムを再計算し設定する。
この発明の実施の形態5によるデータ配信管理装置は、衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、衛星回線に向う上り方向のIPフラグメント分割されたパケットの全てのパケットを分割できるようにしたものである。
図11において、パケット415dは、図10に示すパケット415bに続くIPフラグメント分割されたパケットである。その宛先IPアドレス、送信元IPアドレスおよび識別子からIPフラグメント分割時の先頭パケットに格納されたTCPヘッダ情報およびTCPヘッダ長を呼管理/転送状態管理/転送データ保持部440から特定する。
分割するTCPデータ長=MTU−IPヘッダ長−TCPヘッダ長 (式4)
ここではTCPヘッダ長を20バイト、区間2に送信するパケットのMTUを256バイトとする。IPヘッダ長は20バイトであるので、TCPデータ長を216バイト毎に分割する。
新シーケンス番号
=シーケンス番号+フラグメントオフセット+累計分割データ量 (式5)
この発明の実施の形態6によるデータ配信管理装置は、コネクション開設後に衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、衛星回線に向う上り方向の新規コネクション開設のための制御パケットとしてのSYNパケットを廃棄して転送しないようにしたものである。
実施の形態6では、コネクション開設後に衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、衛星回線に向う上り方向の新規コネクション開設のための制御パケットとしてのSYNパケットを廃棄して転送しないようにしたが、実施の形態7は、さらに衛星回線からの下り方向の新規コネクション開設のための制御パケットとしてのSYNパケットを廃棄して転送しないようにしたものである。
実施の形態6または実施の形態7では、コネクション開設後に衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、新規コネクション開設のための制御パケットとしてのSYNパケットを廃棄して転送しないようにしたが、実施の形態8は、さらに強制切断パケット(以下RSTパケットと略称する)の返信により制御パケットとしてのSYNパケットの再送を防ぐようにしたものである。
実施の形態6〜実施の形態8では、コネクション開設後に衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、新規コネクション開設のための制御パケットとしてのSYNパケットを廃棄して転送しないようにしたが、実施の形態9は、さらに制御パケットとしてのSYNパケットを転送するか否かを選択可能としたものである。
この発明の実施の形態10によるデータ配信管理装置は、衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、衛星回線に向う上り方向のパケットをフィルタリングする、すなわち、予め決められたパケットのみを転送するようにしたものである。
図13において、実施の形態1による図1に示す構成における区間1側SYNパケット抽出部412と区間1側MSS書き換え部413に代えて、区間1側受信部411の後段に受信パケットのフィルタリング処理を実行するフィルタリング実行部460と、フィルタリングの条件を指定するフィルタリング情報部461を備える。
この発明の実施の形態11によるデータ配信管理装置は、IPネットワークセグメント毎に実施の形態1〜実施の形態10と同様に動作するようにしたものである。
図15において、第1の端末装置3とデータ配信管理装置4との間の区間1は、インターネットを用いた通信回線である。一方、データ配信管理装置4と第2の端末装置5との間の区間2は、通信衛星20による衛星回線21、22bと、LAN51bを用いた通信回線である。さらに区間2は、衛星通信のための衛星アンテナ23、23b、衛星ルータ24、24bを備えており、加入者が使用する第2の端末装置5と、衛星アンテナ23bと、衛星ルータ24bと、LAN51bとで加入者LANシステム50bが構成されている。そして、図15に示すネットワークシステムは、加入者LANシステム50bと同様の構成をもつ複数の加入者LANシステム50a、50cが、通信衛星20による衛星回線21、22a、22cを介して通信を行うものである。
実施の形態1では、衛星回線に設けられている衛星アンテナで測定されるC/Nが一定の値以下となったとき通信品質の劣化状態と判定するようにしたが、実施の形態12は、一定期間に発生したパケット再送回数が一定の回数を超えたとき通信品質の劣化状態と判定するようにしたものである。
実施の形態12によるデータ配信管理装置は、実施の形態1と同様な構成をもつが、図17に示すように、送信タイムアウトなどにより第2の端末装置5宛に再送パケットを生成する再送パケット生成部452と回線品質監視部430との間に情報伝達の経路をもつ。
この発明の実施の形態13によるデータ配信管理装置は、衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、宛先送達不能のICMP(Internet Control Message Protocol)パケットを返信することにより、衛星回線に向う上り方向のデータパケットのMTU長を短く制限できるものである。
図20において、実施の形態1による図1に示す構成における区間1側SYNパケット抽出部412と区間1側MSS書き換え部413に代えて、区間1側受信部411の後段に、取り込んだIPパケットのフラグのうち分割不可フラグを精査してIPフラグメント分割不可パケットを抽出する区間1側分割精査部470と、抽出したIPフラグメント分割不可パケットを元にこのパケットの送信元宛に宛先送達不能のICMPパケットを生成する区間1側送達不能メッセージ生成部471と、宛先送達不能のICMPパケットの送信元IPアドレス情報が格納される区間1側送信元情報部472とを設ける。なお、区間1側送信部425と、区間1側送達不能メッセージ生成部471と、区間1側送信元情報部472とで返信部を構成する。
この発明の実施の形態14によるデータ配信管理装置は、衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、宛先送達不能のICMPパケットを返信することにより、衛星回線からの下り方向のデータパケットのMTU長を短く制限できるものである。
図24において、実施の形態13による図20に示す構成における相当部分に代えて、区間2側受信部421の後段に、取り込んだIPパケットのフラグのうち分割不可フラグを精査してIPフラグメント分割不可パケットを抽出する区間2側分割精査部480と、抽出したIPフラグメント分割不可パケットを元にこのパケットの送信元宛に宛先送達不能のICMPパケットを生成する区間2側送達不能メッセージ生成部481と、宛先送達不能のICMPパケットの送信元IPアドレス情報が格納される区間2側送信元情報部482を設ける。なお、区間2側送信部417と、区間2側送達不能メッセージ生成部481と、区間2側送信元情報部482とで返信部を構成する。
411 区間1側受信部
413 区間1側MSS書き換え部
414 区間1側呼状態監視部
416 パケット分割部
417 区間2側送信部
421 区間2側受信部
423 区間2側MSS書き換え部
424 区間2側呼状態監視部
425 区間1側送信部
430 回線品質監視部
440 呼管理/転送状態管理/転送データ保持部
451 ACKパケット生成部
452 再送パケット生成部
471 区間1側送達不能メッセージ生成部
472 区間1側送信元情報部
481 区間2側送達不能メッセージ生成部
482 区間2側送信元情報部
Claims (7)
- 通信回線にデータパケットを転送する転送部と、
前記通信回線の通信品質に対応する回線品質情報に基づいて通信品質が劣化状態であるか否かの判定を行う回線品質監視部と、
前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態でないと判定されているときに前記通信回線を介するコネクション開設が行われ、前記コネクション開設後に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、前記回線品質情報に応じたセグメントサイズ以下になるように、前記コネクションを介して前記転送部で転送されるデータパケットを分割するパケット分割部とを備え、
前記データパケットはTCP(Transmission Control Protocol)のデータパケットであり、
前記パケット分割部は、分割された前記データパケットそれぞれにTCPヘッダを設け、TCPヘッダを格納するIP(Internet Protocol)フラグメント分割された先頭パケットとしての前記データパケットを分割し、後続のIPフラグメント分割されたIPパケットのフラグメントオフセットを補正すること、
を特徴とするデータ配信管理装置。 - 通信回線にデータパケットを転送する転送部と、
前記通信回線の通信品質に対応する回線品質情報に基づいて通信品質が劣化状態であるか否かの判定を行う回線品質監視部と、
前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態でないと判定されているときに前記通信回線を介するコネクション開設が行われ、前記コネクション開設後に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、前記回線品質情報に応じたセグメントサイズ以下になるように、前記コネクションを介して前記転送部で転送されるデータパケットを分割するパケット分割部とを備え、
前記データパケットはTCPのデータパケットであり、前記パケット分割部は、分割された前記データパケットそれぞれにTCPヘッダを設け、
前記転送部は、前記通信回線を介するコネクション開設後に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、新規コネクション開設のためのTCPの呼開設要求パケットを転送せず、前記TCPの呼開設要求パケットの送信元にTCPの強制切断パケットを返信すること、
を特徴とするデータ配信管理装置。 - 通信回線を介してデータパケットを転送する転送部と、
前記通信回線の通信品質に対応する回線品質情報に基づいて通信品質が劣化状態であるか否かの判定を行う回線品質監視部と、
前記通信回線を介するコネクション開設時に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、前記コネクションを介して前記転送部で転送されるデータパケットのセグメントサイズが、前記回線品質情報に応じたセグメントサイズ以下になるように、前記コネクション設定のために前記転送部で転送される制御パケットに含まれる前記データパケットのセグメントサイズに対応するセグメントサイズ情報を設定する書き換え部とを備え、
前記データパケットはTCPのデータパケットであり、前記制御パケットはTCPの呼開設要求パケットであり、前記セグメントサイズ情報は前記呼開設要求パケットのTCPヘッダに最大セグメントサイズオプションとして含まれ、
前記転送部は、前記通信回線を介するコネクション開設後に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、新規コネクション開設のためのTCPの呼開設要求パケットを転送せず、前記TCPの呼開設要求パケットの送信元にTCPの強制切断パケットを返信すること、
を特徴とするデータ配信管理装置。 - 前記転送部は、前記通信回線を介するコネクション開設後に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、宛先IPアドレス、送信元IPアドレス、宛先ポート番号、送信元ポート番号のうちの少なくとも1つを含む所定の条件を満たしている場合に、新規コネクション開設のためのTCPの呼開設要求パケットを転送しないことを特徴とする請求項2に記載のデータ配信管理装置。
- 通信回線にデータパケットを転送する転送部と、
前記通信回線の通信品質に対応する回線品質情報に基づいて通信品質が劣化状態であるか否かの判定を行う回線品質監視部と、
前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態でないと判定されているときに前記通信回線を介するコネクション開設が行われ、前記コネクション開設後に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、前記回線品質情報に応じたセグメントサイズ以下になるように、前記コネクションを介して前記転送部で転送されるデータパケットを分割するパケット分割部とを備え、
前記データパケットはTCPのデータパケットであり、前記パケット分割部は、分割された前記データパケットそれぞれにTCPヘッダを設け、
前記転送部は、前記通信回線を介するコネクション開設後に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、宛先IPアドレス、送信元IPアドレス、上位プロトコル種別、宛先ポート番号、送信元ポート番号のうちの少なくとも1つを含む所定の条件を満たしている場合に、前記データパケットを転送しないこと、
を特徴とするデータ配信管理装置。 - 通信回線を介してデータパケットを転送する転送部と、
前記通信回線の通信品質に対応する回線品質情報に基づいて通信品質が劣化状態であるか否かの判定を行う回線品質監視部と、
前記通信回線を介するコネクション開設時に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、前記コネクションを介して前記転送部で転送されるデータパケットのセグメントサイズが、前記回線品質情報に応じたセグメントサイズ以下になるように、前記コネクション設定のために前記転送部で転送される制御パケットに含まれる前記データパケットのセグメントサイズに対応するセグメントサイズ情報を設定する書き換え部とを備え、
前記データパケットはTCPのデータパケットであり、前記制御パケットはTCPの呼開設要求パケットであり、前記セグメントサイズ情報は前記呼開設要求パケットのTCPヘッダに最大セグメントサイズオプションとして含まれ、
前記転送部は、前記通信回線を介するコネクション開設後に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、宛先IPアドレス、送信元IPアドレス、上位プロトコル種別、宛先ポート番号、送信元ポート番号のうちの少なくとも1つを含む所定の条件を満たしている場合に、前記データパケットを転送しないこと、
を特徴とするデータ配信管理装置。 - 通信回線にデータパケットを転送する転送工程と、
前記通信回線の通信品質に対応する回線品質情報に基づいて通信品質が劣化状態であるか否かの判定を行う回線品質監視工程と、
前記回線品質監視工程で通信品質が劣化状態でないと判定されているときに前記通信回線を介するコネクション開設が行われ、前記コネクション開設後に前記回線品質監視工程で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、前記回線品質情報に応じたセグメントサイズ以下になるように、前記コネクションを介して前記転送工程で転送されるデータパケットを分割するパケット分割工程とを備え、
前記データパケットはTCPのデータパケットであり、
前記パケット分割工程では、分割された前記データパケットそれぞれにTCPヘッダを設けるとともに、TCPヘッダを格納するIPフラグメント分割された先頭パケットとしての前記データパケットを分割し、後続のIPフラグメント分割されたIPパケットのフラグメントオフセットを補正すること、
を特徴とするデータ配信管理方法。
Priority Applications (1)
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