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JP4444012B2 - 食器洗い機 - Google Patents

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Description

本発明は、食器等の被洗浄物に洗浄水を噴射して洗浄する食器洗い機に関するものである。
従来、一般的な食器洗い機は、洗剤を溶かしながら食器等の被洗浄物に噴射して洗浄を行っていた。図3は、一般的な食器洗い機を示したもので、以下その構成について説明する。食器洗い機本体は、内部に洗浄槽1を設けており、この洗浄槽1内へ給水手段(給水弁)2により水または湯を供給するようにしている。ここで、その洗浄水の供給は、水位検知手段3を利用して適切な水位に設定し、給水手段2からの給水を自動的に止める。洗浄槽1の底部には排水孔4を設け、この排水孔4に連通し、モータによって駆動される洗浄ポンプ5を取り付け、この洗浄ポンプ5により洗浄水を洗浄槽1の内部に循環するよう構成している。また、排水孔4には残さいを捕集する残さいフィルタ6を具備している。
以上のように構成された食器洗い機について、その動作を以下に説明する。洗浄槽1内に供給された洗浄水は、残さいフィルタ6を通過して洗浄ポンプ5に吸い込まれ、洗浄ポンプ5より洗浄槽1の内底部に設けた洗浄手段(洗浄ノズル)7に供給される。洗浄手段7から噴射された洗浄水は、被洗浄物(食器)8を洗浄した後、再び排水孔4に戻るという経路で循環する。この際、被洗浄物8から脱落した残さい等は、洗浄水とともに残さいフィルタ6に流入し、この残さいフィルタ6を通過できない大きさの残さいは残さいフィルタ6に捕集される。
また、洗浄手段7と洗浄槽1の底部との間には、洗浄水加熱用の加熱手段(ヒータ)9を装備し、洗浄手段7の上方には、被洗浄物8を整然と配置でき、洗浄水を効果的に被洗浄物8に噴射するように構成した食器かご10を設置して効率的に洗浄を行っている。また、排水ポンプ11は、洗浄水を機外に排出するものである。さらに、制御手段12により、給水手段2や洗浄ポンプ5等の電装部品を駆動、制御している(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−210378号公報
しかしながら、このような従来の構成では、食器洗い機で洗浄するすべての汚れに対して洗浄ができるというわけではなかった。特に、直接加熱し焦げ付きのある調理を行う料理に対しては、苦手である。例えば、グラタン、茶碗蒸し等のようなものである。
この解決策として、通常使用時の洗剤濃度より高濃度の洗剤液を被洗浄物に付着させて放置する前処理工程を有するとともに、高温で洗浄することにより、洗浄性能を大幅に向上することができ、従来ではとれなかった料理の汚れを洗浄できるようにすることができる。また、霧化発生動作時間を延ばすことによって、高濃度洗剤液の霧化量を増やし、被洗浄物への付着量を増やすことにより、より汚れの落ちやすさを増大することができ、飛躍的に洗浄性能を向上することができる。
ここで、高濃度の洗剤液を被洗浄物に付着させるために、霧化発生用の超音波振動子を備えた霧化発生装置を使用する場合、霧化発生用振動子が洗浄水と接触しないように、霧化発生振動子の上方に振動伝達物質を配置し、さらにその上方に霧化発生面を設けることにより、食品などの汚れが多い洗浄槽内の汚れた洗浄水の中でも安定して洗浄水を霧化することができる。しかしながら、周囲温度および霧化発生面の超音波振動による自己発熱により超音波振動子が温度上昇した場合に、超音波振動子の破壊や損傷が発生するといった不具合が発生する。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、周囲温度および霧化発生面の超音波振動による自己発熱による超音波振動子の温度上昇を抑制することができるため、霧化発生手段の破壊や損傷を防止することができ、信頼性を向上することにより、安定して洗浄水を霧
化できる食器洗い機を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために本発明の食器洗い機は、食器等を収容する洗浄槽と、前記洗浄槽内に配置した洗浄手段と、前記洗浄槽内で超音波振動子により洗剤液を霧化する霧化発生手段と、前記洗浄槽内に水を供給する給水手段と、供給された水を加熱する加熱手段と、前記洗浄槽内の水温を検知する水温検知手段と、前記水温検知手段からの信号を受けて各負荷の動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記水温検知手段が前記霧化発生手段が損傷するような一定以上の水温を検知したとき、前記霧化発生手段の駆動時間を減らす、もしくは、駆動を停止するようにしたものである。
これにより、周囲温度および霧化発生面の超音波振動による自己発熱による超音波振動子の温度上昇を抑制することができるため、霧化発生手段の破壊や損傷を防止することができ、信頼性を向上することができる。
本発明の食器洗い機は、制御手段が、水温検知手段が一定以上の水温を検知したとき、霧化発生手段の駆動時間を減らす、もしくは、駆動を停止することにより、周囲温度および霧化発生面の超音波振動による自己発熱による超音波振動子の温度上昇を抑制することができるため、霧化発生手段の破壊や損傷を防止することができ、信頼性を向上することができる。
第1の発明は、食器等を収容する洗浄槽と、前記洗浄槽内に配置した洗浄手段と、前記洗浄槽内で超音波振動子により洗剤液を霧化する霧化発生手段と、前記洗浄槽内に水を供給する給水手段と、供給された水を加熱する加熱手段と、前記洗浄槽内の水温を検知する水温検知手段と、前記水温検知手段からの信号を受けて各負荷の動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記水温検知手段が前記霧化発生手段が損傷するような一定以上の水温を検知したとき、前記霧化発生手段の駆動時間を減らす、もしくは、駆動を停止するように構成したことにより、周囲温度および霧化発生面の超音波振動による自己発熱による超音波振動子の温度上昇を抑制することができるため、霧化発生手段の破壊や損傷を防止することができ、信頼性を向上することができる。
第2の発明は、上記第1の発明において、洗浄槽内の水位を検知する水位検知手段とを備え、制御手段は、前記水位検知手段が水位を検知した場合に霧化発生手段を駆動することにより、霧化発生面が洗浄水から露出した状態で霧化発生手段が駆動するのを防止し、霧化発生面が溶解するのを防ぐことにより、安定して洗浄水を霧化できるようにし、通常使用時の洗剤濃度より高濃度の洗剤液を安定して満遍なく被洗浄物に付着させることができて、被洗浄物に付着させた高濃度の洗剤の化学力により洗浄性能を大幅に向上することができる。
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、水位検知手段は、霧化発生手段が駆動するときの水位またはその近傍の水位を検知するよう構成したことにより、霧化発生手段が駆動するときの水位を安定的に確保することができるため、霧化発生手段の破壊や損傷を防止することができ、信頼性を向上することができる。
第4の発明は、上記第1乃至第3の発明において、霧化発生手段が駆動するときの水位は、加熱手段の上端よりも上方に位置するように構成したことにより、霧化発生手段の動作時に加熱手段を動作させて、高濃度洗剤液の霧を洗浄槽内で対流させることができるため、霧化発生時間短縮により運転時間を短縮できるとともに、洗浄性能を向上することが
できる。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、従来例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。また、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における食器洗い機の縦断面図、図2は、霧化発生手段の縦断面図(要部拡大縦断面図)である。図1において、洗剤液作成部13は、洗浄槽1の前端の一辺に沿った位置に、洗浄槽1と隔壁14を隔てて形成し、隔壁14の一部を切り欠いて洗浄槽1と連通しており、その内方に、洗剤液作成部13内で作成した洗剤液を霧化するための霧化発生手段15を配置している。
霧化発生手段15は、図2に示すように、下面に超音波振動子(霧化発生用振動子)16を配置し、この超音波振動子16の振動面の上方に封入液体17を封入した容器18を配置し、封入液体17と容器18とで構成する振動伝達物質を介して、容器18の超音波振動子16に対向した面、すなわち霧化発生面19を振動させ、洗剤液作成部13内の洗剤液を霧化するよう構成している。
さらに、洗剤液作成部13の上方には蓋部20を配し、この蓋部20は、霧化発生面19を上方から覆うカバー部21と、洗剤を洗剤液作成部13に導入する傾斜部22とで構成しており、カバー部21には霧化した洗剤液を飛散するための孔部23を設けている。また、水位検知手段3による検知水位、霧化発生面19、および加熱手段9の高さ方向の位置は、検知水位が最も高く、次に霧化発生面19、最も低い位置にあるのが加熱手段9となるように配置している。さらに、洗浄槽1の底部に設けた温度検知手段(図示せず)により、周囲温度および洗浄槽1内の水温を検知し、その信号を受けて、制御手段24が霧化発生手段15の駆動を制御するようにしている。
以上のように構成した食器洗い機について、その動作、作用を説明する。傾斜部22上に所定量の洗剤を投入すると、この傾斜に沿って洗剤液作成部13内に洗剤が導入される。次に、動作を開始すると、給水手段2を開いて所定量の水量の洗浄水を給水する。洗浄水は、洗浄槽1より隔壁14の切り欠き部を通って、洗剤液作成部13に浸入し、洗剤の一部が洗浄水に溶ける。水位検知手段3が水位を検知した時点で、制御手段24によって給水手段2が閉じ、給水が停止し、水位が決定する。このときの水位は、霧化発生面19および加熱手段9の上端面よりも上方である。
この時点において、超音波振動子16を駆動すると、その振動が封入液体17を伝播し、封入液体17と容器18を介して、霧化発生面19を振動させる。この振動により、さらに上面にある洗浄水を振動させて、洗浄水を霧化し、同時に、洗剤液作成部13にセットした洗剤も溶かしながら、孔部23を通して洗浄槽1内に高濃度の洗剤液を飛散させる。さらに、加熱手段9により洗浄水を加熱し、洗浄槽1内に対流を発生させることで、高濃度の洗剤液の霧を洗浄槽1内に対流させ、この高濃度の洗剤液をより効率的に被洗浄物8に付着させることができる。また、温度検知手段によって、洗浄槽1内の水温がある一定温度以上と検知した場合、制御手段24によって、霧化発生手段15の駆動時間を低減する構成としている。
洗浄工程の前処理工程として、上述のように、霧化発生手段15より洗浄槽2内に高濃度の洗剤液を飛散させ、この高濃度の洗剤液を被洗浄物8に付着させ、その状態で放置すると、高濃度の洗剤液が被洗浄物8に付着している汚れを化学的に分解する。次に、前処理工程で高濃度洗剤液により特定の汚れを分解した後の汚れに対して、従来の食器洗い機
としての洗浄を行う。
本発明の食器洗い機は、霧化発生時の水位を水位検知手段3で決定し、かつ水位検知手段3が水位を検知しない限り霧化発生手段15が駆動しないため、霧化発生手段15の故障を防ぐことができ、信頼性の高い食器洗い機を実現することができる。また、霧化発生中に加熱手段9を動作させ、洗浄槽1内に対流を発生させることができるため、前処理工程においてより効率的に高濃度の洗剤液を被洗浄物に付着させることができ、より洗浄性能を向上した食器洗い機を実現できる。
また、霧化発生手段15の駆動を温度上昇の度合いによって制御するため、霧化発生面19が自己発熱で溶解するのを防ぐことができ、より信頼性の高い食器洗い機を実現することができる。これにより、確実に所定の濃度すなわち通常使用時の洗剤濃度より高濃度の洗剤液を長期間にわたり安定して飛散させ、満遍なく被洗浄物に付着させることができ、被洗浄物に付着させた高濃度の洗剤の化学力とその後の本洗浄工程により、洗浄性能を大幅に向上した食器洗い機を実現することができる。
以上のように、本発明にかかる食器洗い機は、制御手段が、水温検知手段が一定以上の水温を検知したとき、霧化発生手段の駆動時間を減らす、もしくは、駆動を停止することにより、周囲温度および霧化発生面の超音波振動による自己発熱による超音波振動子の温度上昇を抑制することができるため、霧化発生手段の破壊や損傷を防止することができて、信頼性および洗浄性能を大幅に向上することが可能となるので、食器等の被洗浄物に洗浄水を噴射して洗浄する食器洗い機等として有用である。
本発明の実施の形態1の食器洗い機の縦断面図 同食器洗い機の要部拡大断面図 従来の食器洗い機の縦断面図
1 洗浄槽
2 給水手段(給水弁)
3 水位検知手段
7 洗浄手段(洗浄ノズル)
9 加熱手段(ヒータ)
15 霧化発生手段
24 制御手段

Claims (4)

  1. 食器等を収容する洗浄槽と、前記洗浄槽内に配置した洗浄手段と、前記洗浄槽内で超音波振動子により洗剤液を霧化する霧化発生手段と、前記洗浄槽内に水を供給する給水手段と、供給された水を加熱する加熱手段と、前記洗浄槽内の水温を検知する水温検知手段と、前記水温検知手段からの信号を受けて各負荷の動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記水温検知手段が前記霧化発生手段が損傷するような一定以上の水温を検知したとき、前記霧化発生手段の駆動時間を減らす、もしくは、駆動を停止するように構成した食器洗い機。
  2. 洗浄槽内の水位を検知する水位検知手段とを備え、制御手段は、水位検知手段が水位を検知した場合に霧化発生手段を駆動する請求項1記載の食器洗い機。
  3. 水位検知手段は、霧化発生手段が駆動するときの水位またはその近傍の水位を検知するよう構成した請求項1または2に記載の食器洗い機。
  4. 霧化発生手段が駆動するときの水位は、加熱手段の上端よりも上方に位置するように構成した請求項1〜3のいずれか1項に記載の食器洗い機。
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