JP4441837B2 - Polyester laminated film containing voids for form printing - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエステル系樹脂よりなるフォーム印刷用空洞含有積層フィルムに関する。より詳しくは、紫外線(UV)硬化型インキ、酸化重合型インキ、および裏カーボンインキ等との密着性に優れた、配送伝票を主用途とするフォーム印刷用材料として好適なフォーム印刷用空洞含有ポリエステル系積層フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
合成樹脂を主原料とした合成紙は、天然紙に比べて耐水性、吸湿寸法安定性、表面平滑性、印刷の光沢性および鮮明性、加えて機械的強度などに優れている。
【0003】
従来、合成紙用白色フィルムとしては、(1)オレフィン系樹脂を主原料とし、これに無機充填剤および少量の添加剤を加え、二軸延伸することによりフィルム内部に微細気泡を多数含有する白色フィルム、あるいは(2)ポリエステル樹脂に、ポリエステル樹脂と非相溶な熱可塑性樹脂を含有させ、二軸延伸することによりフィルム内部に微細空洞を多数含有する空洞含有ポリエステル系フィルムが使用されていた。
【0004】
しかし、上記(1)記載のオレフィン系合成紙では、耐熱性が悪く、かつ天然紙との密着性が悪いためしわが発生しやすく、オレフィン系合成紙と天然紙との間で伸縮差が経時的に発生するという欠点があった。さらに、印刷に適するインキが限定されるほか、裏カーボンインキ密着性が不十分であるという欠点もあった。
【0005】
また、上記(2)記載の空洞含有ポリエステル系フィルムに関しても、ポリエステル系フィルムを印刷・表示材料等に用いるための技術として既に多く検討がなされており、これまでにポリスチレンやポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどの樹脂を単独で、または組み合わせて用いることが提案(例えば、特開昭49−134755号公報、特公昭54−29550号公報、特開平4−296819号公報、特開平8−143692号公報など)されている。
【0006】
これらの中でも、特開平8−143692号公報などでは、フィルム基材となるポリエステル系樹脂中にポリオレフィン系およびポリスチレン系樹脂を二種類含有させることにより空洞を微分散させ、熱シワや熱カールを防止する方法が報告されており、従来に比べ空洞の分散性が大きく向上している。しかしながら、この方法で得られたフィルムでも、フォーム印刷等に用いるには空洞の微分散がまだ不十分であり、裏カーボンインキとの密着性に関連がある空洞積層数密度(フィルム厚みに対するフィルム厚み方向の空洞数)も十分ではなかった。
【0007】
このような事情より、フォーム印刷用材料として好適な空洞含有ポリエステル系フィルムは未だ得られておらず、フィルム中の空洞をより微分散された空洞含有ポリエステル系フィルムが必要となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前記従来技術の欠点を解消し、紫外線硬化型インキや酸化重合型インキとの接着性及び裏カーボンインキとの密着性に優れた、フォーム印刷用材料として好適な空洞含有ポリエステル系積層フィルムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ポリエステル樹脂を主原料とし、その内部に空洞を含有する空洞含有ポリエステル系フィルムにおいて、基材ポリエステル中に分散させる空洞発現剤の溶融粘度を最適な状態とし、空洞積層数密度が0.25個/μm以上、フィルムの見かけ密度が0.70〜1.25g/cm 3 とすることにより、高い裏カーボンインキ密着性を発現できるを見出し、また易接着層を設けることにより、紫外線(UV)硬化型インキや酸化重合型インキとの接着性を解決するに至った。
【0010】
すなわち、前記課題を解決することができた空洞含有ポリエステル系積層フィルムとは、以下の通りである。
【0011】
本発明の第1の発明は、ポリエステル樹脂と、前記ポリエステル樹脂に非相溶の熱可塑性樹脂を含有する組成物からなり、前記ポリエステル樹脂中に微粒子状に分散した非相溶の熱可塑性樹脂に起因する空洞をフィルム内部に多数含有する空洞含有ポリエステル系フィルムであって、下記式で定義される空洞積層数密度が0.25個/μm以上であり、フィルムの見かけ密度が0.70〜1.25g/cm 3 であり、かつ少なくとも片面に易接着層が積層されていることを特徴とするフォーム印刷用空洞含有ポリエステル系積層フィルムである。
空洞積層数密度(個/μm)=フィルム厚み方向の空洞数(個)/フィルム厚み(μm)
【0012】
第2の発明は、前記非相溶の熱可塑性樹脂がポリオレフィン系樹脂とポリスチレン系樹脂を含むことを特徴とする第1の発明に記載のフォーム印刷用空洞含有ポリエステル系積層フィルムである。
【0013】
第3の発明は、前記非相溶の熱可塑性樹脂がポリオレフィン系樹脂とポリスチレン系樹脂であることを特徴とする第1または2の発明に記載のフォーム印刷用空洞含有積層ポリエステル系積層フィルムである。
【0014】
第4の発明は、前記ポリオレフィン系樹脂中の主成分樹脂の溶融粘度ηoと前記ポリスチレン系樹脂の溶融粘度ηsが下記式(1)を満足することを特徴とする第2または3の発明に記載のフォーム印刷用空洞含有ポリエステル系積層フィルムである。
ηO/ηS ≦0.80 …(1)
【0015】
第5の発明は、前記ポリオレフィン系樹脂中の主成分樹脂がポリメチルペンテン樹脂であることを特徴とする第2、3、4のいずれかの発明に記載のフォーム印刷用空洞含有ポリエステル系積層フィルムである。
【0017】
第6の発明は、前記易接着層が分岐したグリコールを構成成分とする共重合ポリエステル樹脂(A)、ブロック型イソシアネート基を含有する樹脂(B)、および表面粗面化物質(C)を含有する組成物からなることを特徴とする請求項1、2、3、4、5のいずれかの発明に記載のフォーム印刷用空洞含有ポリエステル系積層フィルムである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の空洞含有ポリエステル系フィルムの実施形態について、詳細に説明する。
【0019】
本発明の空洞含有ポリエステル系フィルムの空洞積層数密度は、下記式で定義され、明細書中に記載した方法で測定した空洞積層数密度が0.25個/μm以上であることが好ましく、0.25〜0.45個/μmであることがより好ましく、0.30〜0.40個/μmであることが特に好ましい。空洞積層数密度が0.25個/μm未満の場合、本発明の目的である裏カーボンインキとの密着性が不十分となるため好ましくない。
空洞積層数密度(個/μm)=フィルム厚み方向の空洞数(個)/フィルム厚み(μm)
【0020】
また、本発明における空洞含有ポリエステル系フィルムは、明細書中で規定した方法で測定した見かけ密度が0.70〜1.25g/cm3であり、0.80〜1.20g/cm3であることがより好ましく、0.85〜1.15g/cm3であることが特に好ましい。見かけ密度が0.70g/cm3未満ではフィルムの強度が低下し、シワの発生や表面の劈開などにより後加工での取扱が難しくなる傾向があるため好ましくない。また、1.25g/cm3を超えると、空洞含有量が十分でなく、本発明の目的である裏カーボンインキとの密着性が不十分となるため好ましくない。
【0021】
本発明において、上記空洞積層数密度および見かけ密度を上記範囲に設定するためには、例えば下記に示すポリエステル系樹脂に非相溶の熱可塑性樹脂の含有量を適切な値に調節したり、フィルムの延伸温度や延伸倍率を調節するなどの方法が挙げられる。
【0022】
本発明の離型フィルムの基材として使用する空洞含有ポリエステル系フィルムは、ポリエステル系樹脂中にポリオレフィン系樹脂およびポリスチレン系樹脂を含む非相溶の熱可塑性樹脂が分散されていることが好ましい。詳しくは、ポリオレフィン系樹脂粒子の周りにポリスチレン系樹脂よりなる相で被覆されたコア・シェル構造を有する分散粒子が形成され、これが空洞発現剤粒子としてポリエステル系樹脂中に分散していることが好ましい。本発明のポリエステル系フィルムに含まれる空洞は、ポリエステル樹脂中に上記構造を有する分散粒子を含む未延伸フィルムを延伸することにより、前記分散粒子とポリエステル系樹脂の界面に発現させたものが好ましい。
【0023】
本発明の空洞含有ポリエステル系フィルムに用いられるポリエステル樹脂とは、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸のごとき芳香族ジカルボン酸又はそのエステルとエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコールのごときグリコールとをエステル化反応またはエステル交換反応させた後、重縮合反応させて製造されるポリエステル樹脂である。
【0024】
これらのポリエステル樹脂は、芳香族ジカルボン酸とグリコールとを直接エステル化反応させ次いで重縮合反応させる方法、または芳香族ジカルボン酸のアルキルエステルとグリコールとをエステル交換反応させ次いで重縮合反応させる方法か、あるいは芳香族ジカルボン酸のジグリコールエステルを重縮合反応させるなどの方法によって製造することができる。
【0025】
かかるポリエステルの代表例としてはポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンブチレンテレフタレートあるいはポリエチレン−2,6−ナフタレートなどが挙げられる。このポリエステルはホモポリマーであってもよく、第三成分を共重合したものであっても良い。いずれにしても本発明においては、エチレンテレフタレート単位、プロピレンテレフタレート単位、ブチレンテレフタレート単位あるいはエチレン−2,6−ナフタレート単位を70モル%以上、好ましくは80モル%以上、特に好ましくは90モル%以上であるポリエステルを用いることが好ましい。なお、上記ポリエステル系樹脂は単独で使用してもよく、あるいは2種以上ブレンドして使用してもよい。
【0026】
また、本発明の空洞含有ポリエステル系フィルムに使用することができる、ポリエステル樹脂に非相溶の熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂等が例示されるが、これらに限定されるものではない。なお、前記の非相溶な熱可塑性樹脂のなかでも、ポリオレフィン系樹脂とポリスチレン樹脂を必須成分として含むことが好ましい。
【0027】
前記ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテンなどが挙げられる。これらは必ずしもホモポリマーに限定されるものではなく、2種類以上のオレフィン系モノマーを重合した共重合ポリマーであってもよく、有機酸成分などを共重合した変成ポリオレフィン樹脂でもよい。また、ポリオレフィン系樹脂は必ずしも単独で使用する必要はなく、主成分(含有量の最も多いポリオレフィン樹脂成分)以外に、他の副成分(主成分に対して含有量の少ないポリオレフィン系樹脂成分)を混合して用いてもよい。
【0028】
また、本発明においては高温下でも軟化しにくく、優れた空洞発現性を有することからポリメチルペンテン樹脂がより好ましい。
【0029】
上記ポリオレフィン系樹脂の含有量は、空洞含有層を構成する樹脂組成物に対して、2.0〜14.5重量%であることが好ましく、4.0〜11.5重量%であることが特に好ましい。含有量が2.0重量%未満であると、フィルムの空洞含有量が不十分となり、裏カーボンインキとの密着性が不十分となりやすいため好ましくない。一方、14.5重量%を超えると製膜時の延伸工程が不安定となりやすくなるため好ましくない。
【0030】
また、前記ポリスチレン系樹脂は特に限定されないが、代表的な樹脂としてスチレンモノマーを重合したホモポリマーのほか、有機酸成分などの各主成分を共重合した変成ポリスチレン樹脂などが挙げられる。
【0031】
上記ポリスチレン系樹脂の含有量は、空洞含有層を構成する樹脂組成物に対して、0.5〜7.0重量%であることが好ましく、1.0〜5.0重量%であることがより好ましい。含有量が0.5重量%未満であると、ポリエステル樹脂に非相溶な樹脂からなる空洞発現剤粒子が粗分散化して空洞が大きくなり、表面強度などの物性を損ないやすくなるため好ましくない。また、含有量が7.0重量%を超えると、フィルムの剛性が高くなりやすく、柔軟性を損なう傾向にあるため好ましくない。
【0032】
本発明で用いる空洞含有ポリエステル系フィルムでは、上記ポリオレフィン系樹脂と上記ポリスチレン系樹脂を含み、かつポリエステル系樹脂に非相溶の熱可塑性樹脂の合計含有量は、空洞含有層を構成する樹脂組成物に対して2.5〜15.0重量%であることが好ましく、4.0〜10.0重量%であることがより好ましい。含有量が2.5重量%未満であると、フィルムの空洞含有量が不十分となり、裏カーボンインキとの密着性が不十分となりやすいため好ましくない。一方、含有量が15.0重量%を超えると、製膜時の延伸工程が不安定となりやすくなるため好ましくない。
【0033】
また、前記ポリオレフィン系樹脂の溶融粘度ηO(ポイズ)、ポリスチレン系樹脂の溶融粘度ηS(ポイズ)の比(ηO/ηS)は0.80以下であることが好ましく、0.50以下であることがより好ましい。上記の溶融粘度の比(ηO/ηS)が0.80を超えると、ポリスチレン系樹脂の分布が不均一になり、非相溶樹脂の相構造が不安定になる。その結果、空洞発現剤の分散状態が悪化し、本発明で規定する空洞の分散状態を得ることが困難になる。なお、2種類以上のポリオレフィン系樹脂を混合して用いる場合、含有量が最も多いポリオレフィン系樹脂(主成分)の溶融粘度をηO(ポイズ)をとして上記の溶融粘度の関係を満足すべく樹脂粘度を設定することが好ましい。
【0034】
ポリオレフィン系樹脂の主成分としてポリメチルペンテン樹脂を使用する場合、ポリメチルペンテン樹脂の溶融粘度ηOは3,500ポイズ以下であることが好ましく、2,000ポイズ以下であることがより好ましい。ポリメチルペンテン樹脂の溶融粘度が3,500ポイズを超えた場合、フィルム原料を混練り、押出し成形する工程でポリメチルペンテン樹脂が分散され難くなり、本発明で規定する分光反射率を満足する空洞の分散状態を得られにくくなるため好ましくない。
【0035】
また、ポリスチレン系樹脂の溶融粘度ηSは1,000〜10,000ポイズであることが好ましく、3,000〜7,000ポイズであることがより好ましい。ポリスチレン系樹脂の溶融粘度が10,000ポイズを超えると、フィルム原料を混練り、押出し成形する工程でポリスチレン系樹脂が分散され難くなる。また、ポリスチレン系樹脂の溶融粘度が1,000ポイズ未満であると、ポリスチレン系樹脂の空洞分布が不均一となり、いずれの場合も本発明で規定する空洞積層数密度を満足する空洞の分散状態が得られにくくなるため好ましくない。
【0036】
また、本発明で使用する空洞含有ポリエステル系フィルム中には、無機及び/又は有機の不活性粒子を必要に応じて含有させてもよい。ここで、前記不活性粒子としては、二酸化チタン、シリカ、カオリナイト、タルク、炭酸カルシウム、ゼオライト、アルミナ、硫酸バリウム、カーボンブラック、酸化亜鉛、硫化亜鉛などの無機粒子のほか、架橋ポリスチレン粒子、架橋アクリル粒子、シリコン樹脂粒子、ベンゾグアナミン系硬化型粒子などの耐熱性有機粒子等が挙げられるが、特に限定されるものではない。但し、白度及び高隠蔽性の点から、二酸化チタン粒子を含有させることが好ましい。
【0037】
前記不活性粒子を空洞含有ポリエステル系フィルム中に含有させる方法も特に限定されないが、粒子を高濃度に含有するマスターペレットにしたポリエステルを用いて、その後他の熱可塑性樹脂で希釈してフィルム中に含有させることが製造面等から好ましい。
【0038】
また、粒子含有量についても特に限定されるものではないが、フィルム中に0〜30重量%であることが好ましく、特に好ましくは3〜20重量%である。粒子含有量が30重量%を超えると、フィルムの機械的強度が低下するため好ましくない。
【0039】
本発明で用いる空洞含有ポリエステル系フィルムとして、ポリエステル樹脂に非相溶な熱可塑性樹脂としてポリスチレン樹脂やポリプロピレン樹脂などを使用した際、これらの樹脂中の可塑剤などの添加剤がフィルム表面にブリードアウトし、フォーム印刷する際にインキやコーティング液のはじきやむら、インキとの密着性を悪化させる場合がある。そのため、空洞含有ポリエステル系フィルムと各種インキとの接着性を悪化させないために、またフィルム表面強度、滑り性などのその他の機能を付与するために、空洞含有ポリエステル系フィルムの少なくとも片面に熱可塑性ポリエステル樹脂からなる層またはポリエステル系樹脂に対し接着性を有する熱可塑性樹脂からなる層を共押出し法により積層させても構わない。
【0040】
積層する熱可塑性樹脂の厚み比は、基材フィルム全体の40%以下が好ましく、さらに20%以下が特に好ましい。厚み比が40%を超えると、フィルムの接着性、表面強度などは改善されるが、本来の目的である裏カーボンインキとの密着性が不十分となりやすく好ましくない。
【0041】
また、本発明で用いる空洞含有ポリエステル系フィルムは、前記フィルム基材の少なくとも片面に各種インキとの接着性に優れる樹脂組成物からなる易接着層を設ける必要がある。前記易接着層に使用する樹脂組成物としては、分岐したグリコールを構成成分とする共重合ポリエステル樹脂(A)、ブロック型イソシアネート基を含有する樹脂(B)および表面粗面化物質(C)を含有する組成物が好ましく、この樹脂組成物を塗布・乾燥し、熱処理を施して基材フィルム表面の少なくとも片面に易接着層を形成させる。
【0042】
また、前記の分岐したグリコールを構成成分とする共重合ポリエステル樹脂(A)は、水溶性あるいは水分散性の樹脂が好ましい。
【0043】
上記共重合ポリエステル樹脂(A)の構成成分である、分岐したグリコール成分としては、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−n−ヘキシル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−n−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−n−ヘキシル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジ−n−ブチル−1,3−プロパンジオール、および2,2−ジ−n−ヘキシル−1,3−プロパンジオールなどが挙げられる。
【0044】
上記の分岐したグリコール成分は、全グリコール成分の中に好ましくは10モル%以上の割合で、更に好ましくは20モル%以上の割合で含有される。上記共重合ポリエステル樹脂(A)の構成成分として含有される上記の分岐したグリコール成分以外のグリコール成分としては、エチレングリコールが最も好ましい。また、少量であればジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオールまたは1,4−シクロヘキサンジメタノールなどを用いても良い。
【0045】
上記共重合ポリエステル樹脂(A)に構成成分として含有される、ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸が最も好ましい。また、少量であれば、他のジカルボン酸成分、例えば、アジピン酸、セバシン酸、およびアゼライン酸などの脂肪族ジカルボン酸;ジフェニルジカルボン酸、および2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸を加えて共重合させてもよい。
【0046】
また、前記ブロック型イソシアネートを含有する樹脂(B)は、末端イソシアネート基を親水性基で封鎖(以下、ブロックと略す)した熱反応型水溶性ウレタン樹脂が好ましい。
【0047】
上記イソシアネート基のブロック剤としては、重亜硫酸塩類、およびスルホン基を含有したフェーノル類、アルコール類、ラクタム類、オキシム類および活性メチレン化合物類等が挙げられる。なかでも、重亜硫酸塩類は、熱処理温度及び熱処理時間の点から工業的に広く用いられるものとして好ましい。
【0048】
さらに、前記の表面粗面化物質(C)は、上記樹脂組成物の構成成分である共重合ポリエステル樹脂(A)に密着する粒子であれば何でもよいが、特に平均粒径(電子顕微鏡による測定値)が0.6〜6μmである無機または耐熱性有機粒子が好ましい。更に好ましくは、無機粒子ではシリカあるいは炭酸カルシウム、耐熱性有機粒子ではメラミン系あるいはベンゾグアナミン・メラミン共重合体樹脂である。
【0049】
本発明で易接着層として使用する樹脂組成物において、共重合ポリエステル樹脂(A)とブロック型イソシアネートを含有する樹脂(B)の重量比は、(A):(B)=10:90〜90:10が好ましく、更に好ましくは(A):(B)=30:70〜70:30の範囲である。固形分重量に対する共重合ポリエステル樹脂(A)の割合が10重量%未満では、基材フィルムへの塗布性や塗布層とフィルム間の密着性が不十分となりやすく、酸化重合(あるいは溶剤)タイプのインキとの密着性が悪くなる傾向もある。一方、90重量%を超えると、酸化重合(あるいは溶剤)タイプのインキとの密着性は良いが、紫外線(UV)硬化型インキとの密着性が不十分となりやすい。
【0050】
本発明で用いる表面粗面化物質(C)の、塗布液(樹脂組成物)に対する添加量は1〜30重量%が好ましく、更に好ましくは3重量%〜5重量%の範囲である。表面粗面化物質(C)の割合が1重量%未満の場合は、更にカーボンインキおよびトナーの密着性が不十分となりやすく、また筆記性も悪化しやすい。表面粗面化物質(C)の割合が30重量%を超えると、基材フィルムと塗布層との密着性が不十分となりやすい。
【0051】
本発明におけるフィルム表面に塗工する塗布液の厚さは、0.01〜5μmが好ましく、更に好ましくは0.05〜2μmの範囲である。乾燥後、最終フィルム表面の塗布層の厚さは約0.01〜0.6μmとなる。塗布液の厚さが0.01μm以下では、塗布層と基材フィルムとの密着性が不十分となりやすくなったり、あるいは表面粗面化物質(C)が脱落しやすくなりやすい。塗布液の厚さが5μmを超えると、塗布液の物性およびレオロジー、加えて設備などの問題により、均一に塗工しにくくなる。
【0052】
塗布層を設ける方法としては、グラビアコート方式、キスコート方式、ディップ方式、スプレイコート方式、カーテンコート方式、エアナイフコート方式、ブレードコート方式、リバースロールコート方式など通常用いられている方法が適用できる。塗布する段階としては、フィルムの延伸前に塗布する方法、縦延伸後に塗布する方法、配向処理の終了したフィルム表面に塗布する方法などのいずれの方法も可能である。
【0053】
本発明の空洞含有ポリエステル系フィルムの製造方法は任意であり、特に制限されるものではないが、例えば前述の組成からなる混合物を溶融させシート状に押出し成形して未延伸フィルムとした後、この未延伸フィルムを延伸するという一般的な方法を用いることができる。
【0054】
本発明の空洞含有ポリエステル系フィルムは、フィルム原料を溶融、押出し成形する工程で、ポリエステル樹脂中にポリエステル樹脂と非相溶な熱可塑性樹脂を分散させている。本発明では、ポリエステル樹脂およびポリエステル樹脂と非相溶な熱可塑性樹脂はペレット形状で供給されているものを用いたが、これに限定されるものではない。
【0055】
フィルム状に溶融成形するため押出機に投入する原料は、目的の組成に応じてこれらの樹脂をペレット混合して準備した。しかし、本発明で用いるポリエステル樹脂とポリオレフィン系樹脂は一般に比重が大きく異なっており、一度混合したペレットが押出機に供給される過程で再分離しない工夫を加えることが好ましい。このための方策の好ましい例としては、事前に原料樹脂の一部または全部を組み合わせて混練りペレタイズし、マスターバッチペレットとして準備する方法が挙げられる。本発明ではこの方法を用いたが、本発明の効果を妨げない限り特に限定されるものではない。
【0056】
また、これらの非相溶な樹脂の混合系の押出しにおいては、溶融状態で混合して微分散させた後も、樹脂の界面エネルギーを減少させようという働きから再凝集する性質がある。これは未延伸フィルムを押出成形する際に空洞発現剤を粗分散化させ、求める物性発現の妨げとなる現象である。
【0057】
これを防ぐため、本発明のフィルムを成形する際には、より混合効果の高い二軸押出機を用いて、空洞発現剤をあらかじめ微分散させておくことが好ましい。また、これが困難な場合には、補助的な手段として、押出機から静的混合器を介して、原料樹脂をフィードブロックまたはダイスに供給することも好ましい。ここで用いる静的混合器としては、スタティックミキサーやオリフィス等を用いることができる。ただし、これらの方法を採用した場合には、メルトライン中で熱劣化した樹脂を滞留させることもあり、注意が必要である。
【0058】
なお、溶融状態の非相溶樹脂の再凝集は低せん断状態で時間と共に進行すると考えられるので、押出機からダイスに至るメルトライン中の滞留時間を減少させることが根本的な解決となる。本発明において、メルトライン中での滞留時間を30分以下とすることが好ましく、15分以下とすることがより好ましい。
【0059】
上記の様にして得た未延伸フィルムを延伸、配向処理する条件は、フィルムの物性と密接に関係する。以下では、最も一般的な逐次二軸延伸方法、特に未延伸フィルムを長手方向次いで幅方向に延伸する方法を例にとり、延伸、配向条件を説明する。
【0060】
縦延伸工程では、周速が異なる2本あるいは多数本のロール間で延伸する。このときの加熱手段としては、加熱ロールを用いる方法でも非接触の加熱方法を用いる方法でもよく、それらを併用してもよい。次いで一軸延伸フィルムをテンターに導入し、幅方向に(Tm−10℃)以下の温度で2.5〜5倍に延伸する。但し、Tmはポリエステルの融点を意味する。
【0061】
また、上記の二軸延伸フィルムに対し、必要に応じて熱処理を施す。熱処理はテンター中で行うのが好ましく、(Tm−60℃)〜Tmの範囲で行うのが好ましい。
【0062】
【実施例】
次に、本発明の実施例および比較例を示す。まず、本発明で使用した特性の評価方法を以下に示す。
【0063】
(1)空洞積層数密度
走査型電子顕微鏡を用いて、フィルムサンプルの異なる部位5箇所において、フィルムの縦延伸方向と平行でかつフィルム面に垂直な割断面を観察した。前記割断面を300〜3,000倍の適切な倍率で観察し、フィルム全厚みの中における空洞の分布状態が確認できる写真を撮影した。写真画像上の任意の場所でフィルム表面に垂直に直線を引き、この直線に交わる空洞の数N(積層数)を計数した。また、この直線に沿ってフィルムの全厚みT(μm)を測定し、空洞の積層数N(個)をフィルムの全厚みT(μm)で除して空洞積層数密度N/T(個/μm)を求めた。なお、測定は写真1枚につき5箇所で行い、総計25箇所の空洞積層数密度を平均し、サンプルの空洞積層数密度(個/μm)とした。
【0064】
(2)溶融粘度(ηO、ηS)
樹脂温度285℃、剪断速度100/秒における溶融粘度を、フローテスター(島津製作所製、CFT−500)を用いて測定した。なお、剪断速度100/秒での溶融粘度の測定は、剪断速度を100/秒に固定して行うことが困難であるため、適当な荷重を用いて、100/秒未満の任意の剪断速度および前記剪断速度よりも大きい任意の剪断速度で溶融粘度を測定し、縦軸に溶融粘度、横軸に剪断速度をとり、両対数グラフにプロットした。前記の2点を直線で結び、内挿により剪断速度100/秒での溶融粘度(η:ポイズ)を求めた。
【0065】
(3)フィルム厚みと見かけ密度
フィルムを5.00cm四方の正方形に4枚切り出して試料とした。これを4枚重ねにして、その厚みマイクロメーターを用いて有効数字4桁で10点測定し、重ね厚みの平均値を求めた。この平均値を4で除し、小数第4位の桁を四捨五入し、一枚あたりの平均のフィルム厚み(t:μm)を小数第3位の桁で求めた。また、同試料4枚の重量(w:g)を自動上皿天秤により有効数字4桁まで測定し、下記式により見かけ密度を求めた。なお、見かけ密度は有効数字3桁に丸めた。
見かけ密度(g/cm3)=w×104/(5.00×5.00×t×4)
【0066】
(4)ポリエステル樹脂の固有粘度
フェノール60重量%と1,1,2,2−テトラクロロエタン40重量%の混合溶媒にポリエステル原料を溶解し、固形分をガラスフィルターで濾過した後、30℃にて測定した。
【0067】
(5)紫外線(UV)硬化型インキとの密着性
UV硬化型インキ(株式会社セイコーアドバンス製、UVA710 ブラック)をフィルム表面(易接着層が設けられている場合は、易接着層表面)にテトロン・スクリーン(#300メッシュ)によって印刷した後に、500mJ/cm2でUV露光した。
【0068】
硬化したインキ層に対し、カッターナイフにより2mm角100マスのクロスカット面を入れ、その上にセロテープ(ニチバン株式会社製、CT−24)を気泡が入らないように貼りつけ、さらにその上をこすって十分に密着させる。その後、上記インキ面のセロテープが密着されていない前後の両端部を手で押さえ、90°方向に急速に剥離した。
【0069】
剥離後のインキ面を観察し、100個のマス目におけるインキ残留率(マス目の一部分でも剥がれたものも剥がれた個数として扱う)を以下の4段階の基準で接着性を評価し、◎及び○を合格とした。なお、本発明でいう易接着性とは、上記評価を行った際にインキ残留率が90%以上を有するものと定義する。
【0070】
◎:残留率100%(全く剥離しない)
○:残留率90%以上100%未満(実用上問題なく使用できる)
△:残留率70%以上90%未満(接着性が若干弱く、実用上問題が発生する可能性有り)
×:残留率70%未満(接着性不良)
【0071】
(6)酸化重合型インキ密着性
酸化型重合インキ(十条化工株式会社製、黒)を希釈溶剤(十条加工株式会社製、テトロン)をインキ:希釈溶剤=4:1で希釈し、フィルム表面(易接着層が設けられている場合は、易接着層表面)にテトロン・スクリーン(#250メッシュ)によって印刷した後、24時間放置した。
【0072】
次いで、印刷面上にカッターナイフにより2mm目100マスのクロスカット面を入れ、その上にセロテープ(ニチバン株式会社製、CT−24)を気泡が入らないように貼り付け、更にその上をこすって十分に密着させる。その後、上記インキ面のセロテープが密着されていない前後の両端部を手で押さえ、90°方向にクロスカット面を急速に剥離した。
【0073】
剥離後のインキ面を観察し、100個のマス目におけるインキ残留率(マス目の一部分でも剥がれたものも剥がれた個数として扱う)を以下の4段階の基準で接着性を評価し、◎及び○を合格とした。なお、本発明でいう易接着性とは、上記評価を行った際にインキ残留率が90%以上を有するものと定義する。
【0074】
◎:残留率100%(全く剥離しない)
○:残留率90%以上100%未満(実用上問題なく使用できる)
△:残留率70%以上90%未満(接着性が若干弱く、実用上問題が発生する可能性有り)
×:残留率70%未満(接着性に問題有り)
【0075】
(7)裏カーボンインキ密着性
バックカーボンを施した用紙(コクヨ製、複写伝票)をフィルム上にのせ、ボールペン(三菱鉛筆株式会社製、SA−R)を用いて用紙表面上に文字を書き、カーボンによりフィルム上に複写された文字を指で10往復こすり、文字の読み取り易さを目視によって以下の4段階の基準で接着性を評価し、◎及び○を合格とした。なお、評価は5名で行い、最も多いランクを採用した。
【0076】
◎:文字部が非常に鮮明で読みやすい
○:文字部が鮮明で読みやすい
△:文字部がやや読みにくい
×:文字部が読めない
【0077】
実施例1
(マスターペレットの調整)
溶融粘度(ηO)が1,300ポイズのポリメチルペンテン樹脂(三井化学社製、DX820)60重量%、溶融粘度(ηS)が3,900ポイズのポリスチレン樹脂(日本ポリスチ社製、G797N)20重量%、および溶融粘度が2,000ポイズのポリプロピレン樹脂(グランドポリマー社製、J104WC)20重量%をペレット混合したものを285℃に温調したベント式二軸押出機に供給し、予備混練りした。この溶融樹脂を連続的にベント式単軸混練機に供給、混練りして押出し、得られたストランドを冷却、切断して空洞発現剤マスターペレット(M1)を調整した。
【0078】
また、公知の方法で製造した固有粘度0.62dl/gのポリエチレンテレフタレート樹脂50重量%に平均粒径0.3μmのアナターゼ型二酸化チタン粒子(富士チタン社製、TA−300)50重量%を混合したものをベント式2軸押出し機に供給して予備混練りした。この溶融樹脂を連続的にベント式単軸混練り機に供給し、混練して押出した。得られたストランドを冷却し、切断して二酸化チタン含有マスターペレット(M2)を調整した。
【0079】
(コート液の調整)
原料として分岐したグリコールを構成成分とする水分散性共重合ポリエステル樹脂(A)(東洋紡績社製、バイロナールMD−16)、ブロック型イソシアネート基を含有する熱反応型水溶性ウレタン樹脂(B)(第一工業製薬社製、エラストロンH−3)および平均粒径が2μmのベンゾグアナミン・メラミン共重合体樹脂粒子(C)(日本触媒社製)を用いた。まず、ホモジナイザーを用いて共重合体樹脂粒子(C)を水とイソプロピルアルコールとの混合溶媒中に十分に分散させた。次いで、塗布液の全重量に対し固形分として、共重合ポリエステル樹脂(A)6重量%、ブロック型イソシアネート基を含有する樹脂(B)6重量%および共重合体樹脂粒子(C)12重量%をそれぞれ十分に混合してコート液を調整した。
【0080】
【0081】
(フィルム原料の調整)
140℃で8時間の真空乾燥を施した固有粘度0.62dl/gの前記ポリエチレンテレフタレート樹脂81重量%と90℃で4時間の真空乾燥を施した上記マスターペレット(M1)9重量%、及び上記マスターペレット(M2)10重量%をペレット混合して、フィルム原料(C1)とした。
【0082】
(未延伸フィルムの作製)
前記のフィルム原料(C1)を285℃に温調したB層用押出機に、フィルム原料(C1)に用いたものと同じポリエチレンテレフタレート樹脂70重量%および上記マスターペレット(M2)30重量%を混合したものを、290℃に温調したA層用押出機にそれぞれ別に供給した。B層用押出機より吐出される溶融樹脂はオリフィスを介し、またA層用押出機より吐出される樹脂はスタティックミキサーを介してフィードブックに導き、フィルム原料(C1)からなる層(B層)とポリエチレンテレフタレート樹脂とマスターペレット(M2)からなる層(A層)をA層/B層/A層の順に積層した。
【0083】
この溶融樹脂を、25℃に調温した冷却ロール上にTダイよりシート状に共押出し、静電印加法にて密着固化させ、厚み390μmの未延伸フィルムを作製した。なお、各押出機の吐出量は、各層の厚み比が1対8対1になるよう調整した。このとき溶融樹脂がメルトラインに滞留する時間はおよそ12分、Tダイより受けるせん断速度は約150/秒であった。
【0084】
(二軸延伸フィルムの作製)
得られた未延伸フィルムを、加熱ロールを用いて65℃に均一加熱し、周速が異なる二対のニップロール(低速ロール:2m/分、高速ロール:6.8m/分)間で3.4倍に縦延伸した。このとき、フィルムの補助加熱装置として、ニップロール中間部に金反射膜を備えた赤外線加熱ヒータ(定格出力:20W/cm)をフィルムの両面に対向してフィルム面から1cmの位置に設置し加熱した。このようにして得られた一軸延伸フィルムの片面に、前記のコート液をワイヤーバー(No.5)を用いて塗布し、その後テンターに導き、150℃に加熱して3.7倍に横延伸し、幅固定して220℃で5秒間の熱処理を施し、更に200℃で幅方向に4%緩和させることにより、厚さ約38μmの空洞含有ポリエステル系積層フィルムを得た。
【0085】
実施例2
実施例1において、B層はオリフィスを介さないことにした以外は実施例1と同様にして、厚み390μmの未延伸フィルムを作製して延伸し、厚さ約38μmの空洞含有ポリエステル系積層フィルムを得た。
【0086】
比較例1
実施例2において、マスターペレット(M1)に用いるポリメチルペンテン樹脂を溶融粘度(ηO)4,300ポイズのもの(三井化学社製、DX845)に変更した。それ以外の条件は実施例2と同様にして、厚み約390μmの未延伸フィルムを作製して延伸し、厚み約38μmの空洞含有ポリエステル系積層フィルムを得た。
【0087】
比較例2
実施例1において、易接着層を設けなかった以外は同様に空洞含有ポリエステル系フィルムを得た。
【0088】
【表1】
【0089】
【表2】
実施例1及び2では、最適化した空洞発現剤の溶融粘度の効果と二軸押出機及び静的混合器の効果によって、空洞の微分散化を達成し、空洞積層数密度が0.20個/μmを満足し、かつ易接着層を有するフォーム印刷用材料として好適な空洞含有ポリエステル系積層フィルムが得られた。これに対して、比較例1および2のフィルムでは、本発明の効果であるインキとの接着性および裏カーボンインキとの密着性の少なくともいずれかが不十分であり、フォーム印刷用材料として好適な空洞含有ポリエステル系フィルムは得られなかった。
【0090】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の空洞含有ポリエステル系積層フィルムはフィルム中における空洞の分散状態に優れているため、フィルムの厚みに対するフィルム厚み方向の空洞の数が多く、インキを塗布するフィルム表面に易接着層を設けているため、紫外線(UV)硬化型インキや酸化重合インキなど汎用の種類の異なるインキに対しても易接着性に優れ、かつ裏カーボンインキとの密着性に優れており、フォーム印刷用材料として好適である。したがって、特に配送伝票用に用いた場合には一般の紙に比較して腰があるため、薄く製造することが可能であり、また同一筆圧で沢山の枚数を描画したり、あるいは鮮明に描画することが可能となる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a void-containing laminated film for form printing comprising a polyester resin. More specifically, a void-containing polyester for form printing that is excellent in adhesion to ultraviolet (UV) curable ink, oxidation polymerization type ink, back carbon ink, etc., and is suitable as a form printing material mainly used for delivery slips. The present invention relates to a laminated film.
[0002]
[Prior art]
Synthetic paper made mainly of synthetic resin is superior to natural paper in water resistance, hygroscopic dimensional stability, surface smoothness, gloss and sharpness of printing, and mechanical strength.
[0003]
Conventionally, as a white film for synthetic paper, (1) a white material containing a large number of fine bubbles inside the film by biaxially stretching by adding an inorganic filler and a small amount of additives to an olefin resin as a main raw material A void-containing polyester film containing a large number of fine cavities inside the film by using a film or (2) a polyester resin containing a thermoplastic resin incompatible with the polyester resin and biaxially stretching has been used.
[0004]
However, the olefin-based synthetic paper described in the above (1) has poor heat resistance and poor adhesion to natural paper, so that wrinkles are likely to occur. There was a disadvantage that it was generated automatically. In addition to the limitations on inks suitable for printing, there is a drawback that the adhesion of the back carbon ink is insufficient.
[0005]
In addition, with regard to the void-containing polyester film described in (2) above, many studies have already been made as a technique for using the polyester film for printing / display materials and the like. Polystyrene, polypropylene, polymethylpentene, etc. It is proposed that these resins are used alone or in combination (for example, JP-A-49-134755, JP-B-54-29550, JP-A-4-296619, JP-A-8-143922, etc.) Has been.
[0006]
Among these, in JP-A-8-143692, etc., two types of polyolefin-based and polystyrene-based resins are contained in a polyester resin as a film base to finely disperse cavities and prevent thermal wrinkles and thermal curls. This method has been reported, and the dispersibility of the cavity is greatly improved as compared with the conventional method. However, even with the film obtained by this method, the fine dispersion of the cavities is still insufficient for use in form printing, etc., and the number of cavities laminated (the film thickness relative to the film thickness) is related to the adhesion with the back carbon ink. The number of cavities in the direction) was also not sufficient.
[0007]
Under such circumstances, a void-containing polyester film suitable as a form printing material has not yet been obtained, and a void-containing polyester film in which the voids in the film are further finely dispersed is required.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
The object of the present invention is to eliminate the disadvantages of the prior art and to have a void-containing polyester suitable as a foam printing material, which has excellent adhesion to ultraviolet curable inks and oxidation polymerization type inks and adhesion to the back carbon ink. It is in providing a laminated film.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The present invention uses a polyester resin as a main raw material, and in a void-containing polyester-based film containing voids therein, the melt viscosity of the void-forming agent dispersed in the base polyester is optimized, and the void lamination number density is0.25Pieces / μm or moreThe apparent density of the film is 0.70 to 1.25 g / cm 3 Thus, it has been found that high back carbon ink adhesion can be exhibited, and by providing an easy-adhesion layer, the adhesion to ultraviolet (UV) curable ink and oxidation polymerization type ink has been solved.
[0010]
That is, the void-containing polyester-based laminated film that can solve the above-described problems is as follows.
[0011]
A first invention of the present invention comprises a polyester resin and a composition containing a thermoplastic resin that is incompatible with the polyester resin, and an incompatible thermoplastic resin dispersed in the polyester resin in the form of fine particles. A void-containing polyester-based film containing a large number of resulting voids inside the film, the void lamination number density defined by the following formula:0.25Pieces / μm or more,The apparent density of the film is 0.70 to 1.25 g / cm 3 AndA void-containing polyester laminated film for form printing, wherein an easy-adhesion layer is laminated on at least one side.
Cavity stacking number density (pieces / μm) = number of cavities in film thickness direction (pieces) / film thickness (μm)
[0012]
A second invention is the void-containing polyester laminated film for form printing according to the first invention, wherein the incompatible thermoplastic resin includes a polyolefin resin and a polystyrene resin.
[0013]
A third invention is the void-containing laminated polyester laminated film for form printing according to the first or second invention, wherein the incompatible thermoplastic resin is a polyolefin resin and a polystyrene resin. .
[0014]
The fourth invention relates to the melt viscosity η of the main component resin in the polyolefin resin.oThe void-containing polyester laminated film for form printing according to the second or third invention, wherein the melt viscosity ηs of the polystyrene resin satisfies the following formula (1).
ηO/ ΗS ≦ 0.80 (1)
[0015]
According to a fifth invention, the void-containing polyester laminated film for form printing according to any one of the second, third, and fourth inventions, wherein a main component resin in the polyolefin resin is a polymethylpentene resin. It is.
[0017]
First6The invention comprises a composition comprising a copolymerized polyester resin (A) having a glycol as a constituent component of the easy-adhesion layer, a resin (B) containing a blocked isocyanate group, and a surface roughening substance (C). It consists of a thing, The claim 1, 2, 3, 4, 5ofA void-containing polyester-based laminated film for form printing according to any one of the inventions.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the void-containing polyester film of the present invention will be described in detail.
[0019]
The void lamination number density of the void-containing polyester film of the present invention is defined by the following formula, and the void lamination number density measured by the method described in the specification is0.25It is preferable that the number of particles / μm or more, more preferably 0.25 to 0.45 / μm, and particularly preferably 0.30 to 0.40 / μm. Cavity stacking number density is0.25If it is less than 1 piece / μm, the adhesiveness with the back carbon ink, which is the object of the present invention, is not preferable.
Cavity stacking number density (pieces / μm) = number of cavities in film thickness direction (pieces) / film thickness (μm)
[0020]
In addition, the void-containing polyester film in the present invention has an apparent density of 0.70 to 1.25 g / cm measured by the method specified in the specification.ThreeInR0.80 to 1.20 g / cmThreeMore preferably, 0.85 to 1.15 g / cmThreeIt is particularly preferred that Apparent density 0.70 g / cmThreeIf it is less than 1, the strength of the film is lowered, and it tends to be difficult to handle in post-processing due to generation of wrinkles or cleaving of the surface. Moreover, 1.25 g / cmThreeExceeding this is not preferable because the void content is not sufficient and the adhesion to the back carbon ink, which is the object of the present invention, becomes insufficient.
[0021]
In the present invention, in order to set the void lamination number density and the apparent density within the above ranges, for example, the content of a thermoplastic resin incompatible with the polyester resin shown below is adjusted to an appropriate value, or a film Examples of the method include adjusting the stretching temperature and the stretching ratio.
[0022]
The void-containing polyester film used as the substrate of the release film of the present invention preferably has an incompatible thermoplastic resin containing a polyolefin resin and a polystyrene resin dispersed in a polyester resin. Specifically, it is preferable that dispersed particles having a core / shell structure coated with a phase composed of a polystyrene resin are formed around the polyolefin resin particles, and dispersed in the polyester resin as cavity developing agent particles. . The voids contained in the polyester film of the present invention are preferably those which are developed at the interface between the dispersed particles and the polyester resin by stretching an unstretched film containing dispersed particles having the above structure in the polyester resin.
[0023]
The polyester resin used in the void-containing polyester film of the present invention is an aromatic dicarboxylic acid or ester thereof such as terephthalic acid, isophthalic acid, naphthalenedicarboxylic acid, ethylene glycol, diethylene glycol, 1,3-propanediol, 1,4. -A polyester resin produced by subjecting a glycol such as butanediol or neopentyl glycol to an esterification reaction or a transesterification reaction, followed by a polycondensation reaction.
[0024]
These polyester resins may be a method in which an aromatic dicarboxylic acid and a glycol are directly esterified and then subjected to a polycondensation reaction, or a method in which an alkyl ester of an aromatic dicarboxylic acid and a glycol are subjected to a transesterification reaction and then a polycondensation reaction. Alternatively, it can be produced by a method such as polycondensation reaction of diglycol ester of aromatic dicarboxylic acid.
[0025]
Typical examples of such polyester include polyethylene terephthalate, polytrimethylene terephthalate, polyethylene butylene terephthalate, polyethylene-2,6-naphthalate, and the like. This polyester may be a homopolymer or a copolymer of a third component. In any case, in the present invention, ethylene terephthalate unit, propylene terephthalate unit, butylene terephthalate unit or ethylene-2,6-naphthalate unit is 70 mol% or more, preferably 80 mol% or more, particularly preferably 90 mol% or more. It is preferable to use a certain polyester. In addition, the said polyester-type resin may be used individually, or may be used by blending 2 or more types.
[0026]
The thermoplastic resin incompatible with the polyester resin that can be used for the void-containing polyester film of the present invention includes polyolefin resin, polystyrene resin, polyacrylic resin, polycarbonate resin, polysulfone resin, Examples thereof include, but are not limited to, cellulose-based resins and polyphenylene ether-based resins. Among the incompatible thermoplastic resins, it is preferable that a polyolefin resin and a polystyrene resin are included as essential components.
[0027]
Examples of the polyolefin resin include polyethylene, polypropylene, polybutene, and polymethylpentene. These are not necessarily limited to homopolymers, and may be copolymer polymers obtained by polymerizing two or more olefinic monomers, or modified polyolefin resins obtained by copolymerizing organic acid components. In addition, the polyolefin resin does not necessarily need to be used alone. In addition to the main component (polyolefin resin component having the largest content), other subcomponents (polyolefin resin component having a small content relative to the main component) are used. You may mix and use.
[0028]
In the present invention, polymethylpentene resin is more preferable because it is difficult to soften even at high temperatures and has excellent cavities.
[0029]
The content of the polyolefin-based resin is preferably 2.0 to 14.5% by weight, and preferably 4.0 to 11.5% by weight with respect to the resin composition constituting the void-containing layer. Particularly preferred. When the content is less than 2.0% by weight, the void content of the film becomes insufficient, and the adhesion with the back carbon ink tends to be insufficient, which is not preferable. On the other hand, if it exceeds 14.5% by weight, the stretching process during film formation tends to become unstable, such being undesirable.
[0030]
Further, the polystyrene resin is not particularly limited, but a representative resin includes a homopolymer obtained by polymerizing a styrene monomer, and a modified polystyrene resin obtained by copolymerizing each main component such as an organic acid component.
[0031]
The content of the polystyrene-based resin is preferably 0.5 to 7.0% by weight and preferably 1.0 to 5.0% by weight with respect to the resin composition constituting the void-containing layer. More preferred. If the content is less than 0.5% by weight, it is not preferable because the cavity-expressing agent particles made of a resin incompatible with the polyester resin are coarsely dispersed and the voids are enlarged, and physical properties such as surface strength are easily impaired. On the other hand, if the content exceeds 7.0% by weight, the rigidity of the film tends to be high, and the flexibility tends to be impaired.
[0032]
In the void-containing polyester film used in the present invention, the total content of the thermoplastic resin incompatible with the polyester resin containing the polyolefin resin and the polystyrene resin is a resin composition constituting the void-containing layer. The content is preferably 2.5 to 15.0% by weight, more preferably 4.0 to 10.0% by weight. When the content is less than 2.5% by weight, the void content of the film becomes insufficient, and the adhesion to the back carbon ink tends to be insufficient, which is not preferable. On the other hand, if the content exceeds 15.0% by weight, the stretching process during film formation tends to become unstable, such being undesirable.
[0033]
Also, the melt viscosity η of the polyolefin resinO(Poise), melt viscosity η of polystyrene resinS(Poise) ratio (ηO/ ΗS) Is preferably 0.80 or less, and more preferably 0.50 or less. Ratio of melt viscosity (ηO/ ΗS) Exceeds 0.80, the distribution of the polystyrene resin becomes non-uniform, and the phase structure of the incompatible resin becomes unstable. As a result, the dispersion state of the cavity developing agent is deteriorated, and it becomes difficult to obtain the dispersion state of the cavity defined in the present invention. When two or more types of polyolefin resin are mixed and used, the melt viscosity of the polyolefin resin (main component) having the largest content is η.OIt is preferable to set the resin viscosity so as to satisfy the above-described melt viscosity relationship with respect to (poise).
[0034]
When polymethylpentene resin is used as the main component of polyolefin resin, melt viscosity η of polymethylpentene resinOIs preferably 3,500 poise or less, and more preferably 2,000 poise or less. When the melt viscosity of the polymethylpentene resin exceeds 3,500 poise, the polymethylpentene resin is difficult to disperse in the process of kneading and extruding the film raw material, and the cavity satisfying the spectral reflectance defined in the present invention This is not preferable because it is difficult to obtain a dispersion state of.
[0035]
In addition, the melt viscosity η of polystyrene resinSIs preferably 1,000 to 10,000 poise, and more preferably 3,000 to 7,000 poise. When the melt viscosity of the polystyrene resin exceeds 10,000 poise, it becomes difficult to disperse the polystyrene resin in the process of kneading and extruding the film raw material. In addition, when the melt viscosity of the polystyrene resin is less than 1,000 poise, the cavity distribution of the polystyrene resin becomes non-uniform, and in any case, the dispersion state of the cavities satisfying the cavity stacking number density defined in the present invention is Since it becomes difficult to obtain, it is not preferable.
[0036]
The void-containing polyester film used in the present invention may contain inorganic and / or organic inert particles as necessary. Here, as the inert particles, in addition to inorganic particles such as titanium dioxide, silica, kaolinite, talc, calcium carbonate, zeolite, alumina, barium sulfate, carbon black, zinc oxide, zinc sulfide, crosslinked polystyrene particles, crosslinked particles Examples include heat-resistant organic particles such as acrylic particles, silicon resin particles, and benzoguanamine-based curable particles, but are not particularly limited. However, it is preferable to contain titanium dioxide particles in terms of whiteness and high concealment.
[0037]
The method for containing the inert particles in the void-containing polyester-based film is not particularly limited, but the polyester is used as a master pellet containing particles at a high concentration, and then diluted with another thermoplastic resin in the film. It is preferable from the viewpoint of production and the like.
[0038]
The particle content is not particularly limited, but is preferably 0 to 30% by weight, particularly preferably 3 to 20% by weight in the film. When the particle content exceeds 30% by weight, the mechanical strength of the film is lowered, which is not preferable.
[0039]
As a void-containing polyester film used in the present invention, when a polystyrene resin or a polypropylene resin is used as a thermoplastic resin incompatible with a polyester resin, additives such as a plasticizer in these resins bleed out on the film surface. However, when printing a form, the ink or coating liquid may repel or become uneven, and the adhesion to the ink may be deteriorated. Therefore, in order not to deteriorate the adhesion between the void-containing polyester film and various inks, and to provide other functions such as film surface strength and slipperiness, the thermoplastic polyester is provided on at least one surface of the void-containing polyester film. A layer made of a resin or a layer made of a thermoplastic resin having adhesion to a polyester resin may be laminated by a co-extrusion method.
[0040]
The thickness ratio of the thermoplastic resin to be laminated is preferably 40% or less, more preferably 20% or less of the whole base film. When the thickness ratio exceeds 40%, the adhesiveness and surface strength of the film are improved, but the adhesion with the back carbon ink, which is the original purpose, tends to be insufficient, which is not preferable.
[0041]
Moreover, the void-containing polyester film used in the present invention needs to be provided with an easy-adhesion layer made of a resin composition excellent in adhesiveness with various inks on at least one surface of the film substrate. As the resin composition used for the easy-adhesion layer, a copolymerized polyester resin (A) containing a branched glycol as a constituent, a resin (B) containing a blocked isocyanate group, and a surface roughening substance (C) The composition to be contained is preferable, and this resin composition is applied and dried, and subjected to heat treatment to form an easy-adhesion layer on at least one surface of the base film surface.
[0042]
The copolymer polyester resin (A) containing the branched glycol as a constituent component is preferably a water-soluble or water-dispersible resin.
[0043]
Examples of the branched glycol component, which is a constituent component of the copolymer polyester resin (A), include 2,2-dimethyl-1,3-propanediol, 2-methyl-2-ethyl-1,3-propanediol, 2 -Methyl-2-butyl-1,3-propanediol, 2-methyl-2-n-hexyl-1,3-propanediol, 2,2-diethyl-1,3-propanediol, 2-ethyl-2- n-butyl-1,3-propanediol, 2-ethyl-2-n-hexyl-1,3-propanediol, 2,2-di-n-butyl-1,3-propanediol, and 2,2- Examples include di-n-hexyl-1,3-propanediol.
[0044]
The branched glycol component is preferably contained in the total glycol component in a proportion of 10 mol% or more, and more preferably in a proportion of 20 mol% or more. As a glycol component other than the branched glycol component contained as a constituent component of the copolymerized polyester resin (A), ethylene glycol is most preferable. Further, diethylene glycol, propylene glycol, butanediol, hexanediol, 1,4-cyclohexanedimethanol or the like may be used as long as the amount is small.
[0045]
As the dicarboxylic acid component contained as a constituent component in the copolymerized polyester resin (A), terephthalic acid and isophthalic acid are most preferable. In small amounts, other dicarboxylic acid components such as aliphatic dicarboxylic acids such as adipic acid, sebacic acid and azelaic acid; aromatic dicarboxylic acids such as diphenyldicarboxylic acid and 2,6-naphthalenedicarboxylic acid In addition, it may be copolymerized.
[0046]
The resin (B) containing the block type isocyanate is preferably a heat-reactive water-soluble urethane resin in which the terminal isocyanate group is blocked with a hydrophilic group (hereinafter abbreviated as a block).
[0047]
Examples of the isocyanate group blocking agent include bisulfites, phenols containing sulfone groups, alcohols, lactams, oximes, and active methylene compounds. Among these, bisulfites are preferable as those widely used industrially in terms of heat treatment temperature and heat treatment time.
[0048]
Further, the surface roughening substance (C) may be any particle as long as it is in close contact with the copolymerized polyester resin (A), which is a component of the resin composition. Inorganic or heat-resistant organic particles having a value) of 0.6 to 6 μm are preferred. More preferably, inorganic particles are silica or calcium carbonate, and heat-resistant organic particles are melamine-based or benzoguanamine / melamine copolymer resins.
[0049]
In the resin composition used as an easy-adhesion layer in the present invention, the weight ratio of the copolymerized polyester resin (A) and the resin (B) containing the block type isocyanate is (A) :( B) = 10: 90 to 90. : 10 is preferable, and (A) :( B) is more preferably in the range of 30:70 to 70:30. When the ratio of the copolymerized polyester resin (A) to the weight of the solid content is less than 10% by weight, the coating property to the base film and the adhesion between the coating layer and the film are likely to be insufficient, and the oxidation polymerization (or solvent) type. There is also a tendency for the adhesion with ink to deteriorate. On the other hand, if it exceeds 90% by weight, the adhesion with the oxidative polymerization (or solvent) type ink is good, but the adhesion with the ultraviolet (UV) curable ink tends to be insufficient.
[0050]
The addition amount of the surface roughening substance (C) used in the present invention to the coating solution (resin composition) is preferably 1 to 30% by weight, more preferably 3% to 5% by weight. When the ratio of the surface roughening substance (C) is less than 1% by weight, the adhesion between the carbon ink and the toner tends to be insufficient, and the writing property tends to deteriorate. When the ratio of the surface roughening substance (C) exceeds 30% by weight, the adhesion between the base film and the coating layer tends to be insufficient.
[0051]
As for the thickness of the coating liquid applied to the film surface in this invention, 0.01-5 micrometers is preferable, More preferably, it is the range of 0.05-2 micrometers. After drying, the thickness of the coating layer on the final film surface is about 0.01 to 0.6 μm. When the thickness of the coating solution is 0.01 μm or less, the adhesion between the coating layer and the substrate film tends to be insufficient, or the surface roughening substance (C) tends to fall off. If the thickness of the coating solution exceeds 5 μm, uniform coating becomes difficult due to problems such as physical properties and rheology of the coating solution, as well as equipment.
[0052]
As a method for providing the coating layer, conventionally used methods such as a gravure coating method, a kiss coating method, a dip method, a spray coating method, a curtain coating method, an air knife coating method, a blade coating method, and a reverse roll coating method can be applied. As a step of applying, any method such as a method of applying before stretching of the film, a method of applying after longitudinal stretching, and a method of applying to the film surface after the orientation treatment is possible.
[0053]
The method for producing the void-containing polyester film of the present invention is arbitrary and is not particularly limited. For example, after the mixture having the above composition is melted and extruded into a sheet to form an unstretched film, A general method of stretching an unstretched film can be used.
[0054]
In the void-containing polyester film of the present invention, a thermoplastic resin incompatible with the polyester resin is dispersed in the polyester resin in the step of melting and extruding the film raw material. In the present invention, the polyester resin and the thermoplastic resin incompatible with the polyester resin are those supplied in the form of pellets, but the present invention is not limited to this.
[0055]
The raw materials to be fed into the extruder for melt molding into a film were prepared by mixing these resins with pellets according to the target composition. However, the polyester resin and the polyolefin resin used in the present invention are generally greatly different in specific gravity, and it is preferable to add a measure not to re-separate the pellets once mixed in the process of being supplied to the extruder. As a preferable example of the measures for this purpose, there is a method in which a part or all of the raw resin is combined and kneaded and pelletized in advance to prepare a master batch pellet. Although this method is used in the present invention, it is not particularly limited as long as the effects of the present invention are not hindered.
[0056]
Further, the extrusion of a mixed system of these incompatible resins has the property of re-aggregating due to the function of reducing the interfacial energy of the resin even after being mixed and finely dispersed in a molten state. This is a phenomenon that, when extruding an unstretched film, coarsely disperse the cavity developing agent and hinder the desired physical properties.
[0057]
In order to prevent this, when forming the film of the present invention, it is preferable to finely disperse the cavity developing agent in advance using a twin screw extruder having a higher mixing effect. If this is difficult, it is also preferable to supply the raw material resin from the extruder to the feed block or the die through a static mixer as an auxiliary means. As the static mixer used here, a static mixer, an orifice, or the like can be used. However, when these methods are employed, care must be taken because the resin that has been thermally deteriorated may remain in the melt line.
[0058]
In addition, since it is considered that reaggregation of the incompatible resin in the molten state proceeds with time in a low shear state, reducing the residence time in the melt line from the extruder to the die is a fundamental solution. In the present invention, the residence time in the melt line is preferably 30 minutes or less, and more preferably 15 minutes or less.
[0059]
The conditions for stretching and orienting the unstretched film obtained as described above are closely related to the physical properties of the film. Below, taking the most general sequential biaxial stretching method, particularly a method of stretching an unstretched film in the longitudinal direction and then in the width direction, the stretching and orientation conditions will be described.
[0060]
In the longitudinal stretching step, stretching is performed between two or many rolls having different peripheral speeds. As a heating means at this time, a method using a heating roll or a method using a non-contact heating method may be used, or they may be used in combination. Next, the uniaxially stretched film is introduced into a tenter and stretched 2.5 to 5 times in the width direction at a temperature of (Tm-10 ° C.) or lower. However, Tm means the melting point of polyester.
[0061]
Further, the biaxially stretched film is subjected to heat treatment as necessary. The heat treatment is preferably performed in a tenter, and is preferably performed in the range of (Tm-60 ° C.) to Tm.
[0062]
【Example】
Next, examples and comparative examples of the present invention will be shown. First, the evaluation method of characteristics used in the present invention is shown below.
[0063]
(1) Number density of hollow stack
Using a scanning electron microscope, a split section parallel to the longitudinal stretching direction of the film and perpendicular to the film surface was observed at five different portions of the film sample. The split surface was observed at an appropriate magnification of 300 to 3,000 times, and a photograph was taken in which the distribution of cavities in the entire film thickness could be confirmed. A straight line was drawn perpendicularly to the film surface at an arbitrary position on the photographic image, and the number N of cavities (number of layers) intersecting the straight line was counted. Further, the total thickness T (μm) of the film is measured along this straight line, and the number of cavities laminated N (pieces) is divided by the total thickness T (μm) of the films to obtain the density of cavities laminated N / T (pieces / piece μm). Note that the measurement was performed at five locations per photograph, and the total number of cavity stacks at 25 locations was averaged to obtain the sample cavity stack density (pieces / μm).
[0064]
(2) Melt viscosity (ηO, ΗS)
The melt viscosity at a resin temperature of 285 ° C. and a shear rate of 100 / second was measured using a flow tester (manufactured by Shimadzu Corporation, CFT-500). Note that measurement of melt viscosity at a shear rate of 100 / sec is difficult to perform with the shear rate fixed at 100 / sec. Therefore, using an appropriate load, any shear rate of less than 100 / sec and The melt viscosity was measured at an arbitrary shear rate higher than the shear rate, the melt viscosity was plotted on the vertical axis, and the shear rate was plotted on the horizontal axis, and plotted on a log-log graph. The two points were connected by a straight line, and the melt viscosity (η: poise) at a shear rate of 100 / sec was determined by interpolation.
[0065]
(3) Film thickness and apparent density
Four films were cut into 5.00 cm squares and used as samples. Four of these were overlapped, and 10 points were measured with 4 digits of significant figures using the thickness micrometer, and the average value of the overlapping thickness was obtained. The average value was divided by 4 and the fourth decimal place was rounded off to obtain the average film thickness (t: μm) per sheet in the third decimal place. Further, the weight (w: g) of the four samples was measured up to four significant figures with an automatic top balance, and the apparent density was determined by the following formula. The apparent density was rounded to 3 significant figures.
Apparent density (g / cmThree) = W × 10Four/(5.00×5.00×t×4)
[0066]
(4) Intrinsic viscosity of polyester resin
The polyester raw material was dissolved in a mixed solvent of 60% by weight of phenol and 40% by weight of 1,1,2,2-tetrachloroethane, and the solid content was filtered through a glass filter.
[0067]
(5) Adhesion with ultraviolet (UV) curable ink
A UV curable ink (UVA710 Black, manufactured by Seiko Advance Co., Ltd.) is printed on the film surface (the surface of the easy adhesion layer when an easy adhesion layer is provided) with a Tetron screen (# 300 mesh), and then 500 mJ / cm2And UV exposure.
[0068]
Put a 2mm sq. 100cm cross-cut surface with a cutter knife on the cured ink layer, and paste cellophane (Nichiban Co., Ltd., CT-24) on it so that no air bubbles enter it. And make sure it is in close contact. Thereafter, both the front and rear end portions of the ink surface on which the cellophane tape was not adhered were pressed by hand and rapidly peeled in the 90 ° direction.
[0069]
The ink surface after peeling was observed, and the adhesiveness was evaluated on the basis of the following four steps based on the ink residual ratio (treated as the number of pieces peeled even at a part of the square) in 100 squares. ○ was accepted. The easy adhesion referred to in the present invention is defined as having an ink residual ratio of 90% or more when the above evaluation is performed.
[0070]
A: Residual rate 100% (no peeling at all)
○: Residual rate 90% or more and less than 100% (can be used practically without problems)
Δ: Residual rate 70% or more and less than 90% (adhesion is slightly weak, and there is a possibility that problems may occur in practice)
X: Residual rate less than 70% (adhesion failure)
[0071]
(6) Oxidation polymerization type ink adhesion
When oxidation type polymerization ink (manufactured by Jujo Kako Co., Ltd., black) is diluted with dilute solvent (manufactured by Jujo Kako Co., Ltd., Tetron) with ink: diluent solvent = 4: 1, and the film surface (when an easy adhesion layer is provided) Was printed on the surface of the easy-adhesion layer with a Tetron screen (# 250 mesh) and allowed to stand for 24 hours.
[0072]
Next, a cross cut surface of 100 mm square of 2 mm is put on the printed surface with a cutter knife, and a cello tape (manufactured by Nichiban Co., Ltd., CT-24) is stuck on the printed surface so that no air bubbles enter, and further, the surface is rubbed. Adhere sufficiently. Thereafter, the front and rear ends of the ink surface where the cellophane tape was not adhered were pressed by hand, and the cross-cut surface was rapidly peeled in the 90 ° direction.
[0073]
The ink surface after peeling was observed, and the adhesiveness was evaluated on the basis of the following four steps based on the ink residual ratio (treated as the number of pieces peeled even at a part of the square) in 100 squares. ○ was accepted. The easy adhesion referred to in the present invention is defined as having an ink residual ratio of 90% or more when the above evaluation is performed.
[0074]
A: Residual rate 100% (no peeling at all)
○: Residual rate 90% or more and less than 100% (can be used practically without problems)
Δ: Residual rate 70% or more and less than 90% (adhesion is slightly weak, and there is a possibility that problems may occur in practice)
X: Residual rate less than 70% (There is a problem with adhesiveness)
[0075]
(7) Back carbon ink adhesion
Paper with back carbon (manufactured by KOKUYO, copy slip) was placed on the film, characters were written on the surface of the paper using a ballpoint pen (Mitsubishi Pencil Co., Ltd., SA-R), and copied on the film with carbon. The character was rubbed 10 times with a finger and the ease of reading the character was visually evaluated on the basis of the following four steps, and ◎ and ○ were accepted. The evaluation was performed by five people, and the highest rank was adopted.
[0076]
A: The character part is very clear and easy to read.
○: The character part is clear and easy to read
Δ: The character part is slightly difficult to read
×: The character part cannot be read
[0077]
Example 1
(Master pellet adjustment)
Melt viscosity (ηO) Is 1,300 poise polymethylpentene resin (Mitsui Chemicals, DX820) 60 wt%, melt viscosity (ηS) Is a pellet mixture of 20% by weight of 3,900 poise polystyrene resin (G797N, manufactured by Polystar Japan Co., Ltd.) and 20% by weight of polypropylene resin (Grand Polymer, J104WC) having a melt viscosity of 2,000 poise. The mixture was supplied to a vent type twin screw extruder whose temperature was adjusted to 0 ° C. and preliminarily kneaded. This molten resin was continuously supplied to a vent type single-screw kneader, kneaded and extruded, and the resulting strand was cooled and cut to prepare a cavity developer master pellet (M1).
[0078]
Also, 50% by weight of polyethylene terephthalate resin having an intrinsic viscosity of 0.62 dl / g produced by a known method is mixed with 50% by weight of anatase-type titanium dioxide particles (TA-300, manufactured by Fuji Titanium Co., Ltd.) having an average particle size of 0.3 μm. The resulting product was supplied to a vent type twin screw extruder and pre-kneaded. This molten resin was continuously supplied to a vent type single-screw kneader, kneaded and extruded. The obtained strand was cooled and cut to prepare a titanium dioxide-containing master pellet (M2).
[0079]
(Coating solution adjustment)
Water-dispersible copolyester resin (A) (Toyobo Co., Ltd., Vylonal MD-16) containing branched glycol as a raw material as a raw material, heat-reactive water-soluble urethane resin (B) containing a block-type isocyanate group ( Elastron H-3) manufactured by Daiichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd. and benzoguanamine / melamine copolymer resin particles (C) (manufactured by Nippon Shokubai Co., Ltd.) having an average particle diameter of 2 μm were used. First, the copolymer resin particles (C) were sufficiently dispersed in a mixed solvent of water and isopropyl alcohol using a homogenizer. Next, as a solid content with respect to the total weight of the coating solution, the copolymer polyester resin (A) 6% by weight, the block type isocyanate group-containing resin (B) 6% by weight, and the copolymer resin particles (C) 12% by weight. Each was mixed well to prepare a coating solution.
[0080]
[0081]
(Adjustment of film raw materials)
81% by weight of the polyethylene terephthalate resin having an intrinsic viscosity of 0.62 dl / g subjected to vacuum drying at 140 ° C. for 8 hours, 9% by weight of the master pellet (M1) subjected to vacuum drying at 90 ° C. for 4 hours, and the above 10 wt% of master pellets (M2) were mixed with pellets to obtain film raw material (C1).
[0082]
(Preparation of unstretched film)
In the B-layer extruder in which the film raw material (C1) is adjusted to 285 ° C., 70% by weight of the same polyethylene terephthalate resin as that used for the film raw material (C1) and 30% by weight of the master pellet (M2) are mixed. These were fed separately to the extruder for layer A whose temperature was adjusted to 290 ° C. The molten resin discharged from the B layer extruder is led to the feedbook via the orifice, and the resin discharged from the A layer extruder is passed to the feedbook via the static mixer, and is a layer made of the film raw material (C1) (B layer). And a layer (A layer) made of polyethylene terephthalate resin and master pellet (M2) were laminated in the order of A layer / B layer / A layer.
[0083]
This molten resin was coextruded in a sheet form from a T-die onto a cooling roll adjusted to 25 ° C., and adhered and solidified by an electrostatic application method to produce an unstretched film having a thickness of 390 μm. The discharge amount of each extruder was adjusted so that the thickness ratio of each layer was 1: 8: 1. At this time, the molten resin stayed in the melt line for about 12 minutes, and the shear rate received from the T-die was about 150 / second.
[0084]
(Production of biaxially stretched film)
The obtained unstretched film is uniformly heated to 65 ° C. using a heating roll, and 3.4 pairs between two pairs of nip rolls (low speed roll: 2 m / min, high speed roll: 6.8 m / min) having different peripheral speeds. Longitudinal stretching was performed twice. At this time, as an auxiliary heating device for the film, an infrared heater (rated output: 20 W / cm) provided with a gold reflective film in the middle part of the nip roll was placed at a position 1 cm from the film surface facing the both surfaces of the film and heated. . On one side of the uniaxially stretched film thus obtained, the above coating solution was applied using a wire bar (No. 5), then led to a tenter, heated to 150 ° C. and laterally stretched 3.7 times. Then, the width was fixed, heat-treated at 220 ° C. for 5 seconds, and further relaxed by 4% in the width direction at 200 ° C. to obtain a void-containing polyester laminated film having a thickness of about 38 μm.
[0085]
Example 2
In Example 1, except that the B layer was not passed through an orifice, an unstretched film having a thickness of 390 μm was prepared and stretched in the same manner as in Example 1, and a void-containing polyester-based laminated film having a thickness of about 38 μm was formed. Obtained.
[0086]
Comparative Example 1
In Example 2, the polymethylpentene resin used for the master pellet (M1) was melt viscosity (ηO) 4,300 poise (Mitsui Chemicals, DX845). Other conditions were the same as in Example 2, and an unstretched film having a thickness of about 390 μm was produced and stretched to obtain a void-containing polyester-based laminated film having a thickness of about 38 μm.
[0087]
Comparative Example 2
In Example 1, a void-containing polyester film was obtained in the same manner except that the easy adhesion layer was not provided.
[0088]
[Table 1]
[0089]
[Table 2]
In Examples 1 and 2, the effect of melt viscosity of the optimized cavity developer and the effect of the twin screw extruder and the static mixer achieves fine dispersion of the cavity, and the cavity stacking number density is 0.20. A void-containing polyester laminated film suitable as a foam printing material satisfying / μm and having an easy-adhesion layer was obtained. On the other hand, in the films of Comparative Examples 1 and 2, at least one of the adhesion with the ink and the adhesion with the back carbon ink, which are the effects of the present invention, is insufficient, and is suitable as a form printing material. A void-containing polyester film was not obtained.
[0090]
【The invention's effect】
As explained above, since the void-containing polyester-based laminated film of the present invention is excellent in the dispersion state of the voids in the film, the number of voids in the film thickness direction with respect to the film thickness is large, and the film surface to which ink is applied is applied. Because it has an easy-adhesion layer, it has excellent adhesion to general-purpose different types of ink such as ultraviolet (UV) curable ink and oxidation polymerization ink, and has excellent adhesion to the back carbon ink. Suitable as a form printing material. Therefore, especially when used for delivery slips, it can be manufactured thinly because it is less firm than ordinary paper, and many sheets can be drawn with the same writing pressure or drawn clearly. It becomes possible to do.
Claims (6)
空洞積層数密度(個/μm)=フィルム厚み方向の空洞数(個)/フィルム厚み(μm)Containing a polyester resin and a composition containing a thermoplastic resin incompatible with the polyester resin, the film contains a large number of cavities due to the incompatible thermoplastic resin dispersed in fine particles in the polyester resin. A void-containing polyester film having a void lamination number density defined by the following formula of 0.25 / μm or more, an apparent density of the film of 0.70 to 1.25 g / cm 3 , and A void-containing polyester laminated film for form printing, wherein an easy-adhesion layer is laminated on at least one side.
Cavity stacking number density (pieces / μm) = number of cavities in the film thickness direction (pieces) / film thickness (μm)
ηO/ηS≦0.80…(1)The cavity for foam printing according to claim 2 or 3, wherein the melt viscosity η O of the main component resin in the polyolefin resin and the melt viscosity η S of the polystyrene resin satisfy the following formula (1): Polyester-based laminated film.
η O / η S ≦ 0.80 (1)
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