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JP4233396B2 - Biaxially oriented laminated polyester film for window pasting - Google Patents

Biaxially oriented laminated polyester film for window pasting Download PDF

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JP4233396B2
JP4233396B2 JP2003186027A JP2003186027A JP4233396B2 JP 4233396 B2 JP4233396 B2 JP 4233396B2 JP 2003186027 A JP2003186027 A JP 2003186027A JP 2003186027 A JP2003186027 A JP 2003186027A JP 4233396 B2 JP4233396 B2 JP 4233396B2
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Japan
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film
polyester
layer
biaxially oriented
dye
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一弘 椚原
隆志 日比谷
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Mitsubishi Plastics Inc
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Mitsubishi Plastics Inc
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、自動車の窓、建築物の窓等のガラスに貼り合わせをして使用される窓貼り用として好適な二軸配向積層ポリエステルフィルムに関する。さらに詳しくは、本発明は、フィルム表面への染料の析出を抑え、曲面を有するガラス面等への施工性と意匠性に優れた窓貼り用として好適な二軸配向積層ポリエステルフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車の窓や建築物の窓等に、プライバシーの保護、意匠性、日照調整、ガラス飛散防止等の目的で貼り合わされるフィルムには、透明性、耐光性、耐水性、耐熱性、耐薬品性、機械的強度に優れているポリエステルフィルムが良く用いられる。遮光性を有する窓貼り用ポリエステルフィルムとしては、例えば、3層以上の積層ポリエステルフィルムの内層に染料を含有させた複合フィルムを用いることが提案されている(特許文献1、2)。
このような遮光フィルムを窓等に貼り合わせる際に、平面な面に貼り合わせるのは容易であるが、曲面を有する面に貼り合わせた場合はシワ等が入りやすく、施工性に関しては不十分である。
【特許文献1】
特許第2699397号公報
【特許文献2】
特開平10−157040号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであって、その解決課題は、フィルム表面への染料の析出を抑え、曲面などへの施工性と意匠性に優れた窓貼り用として好適な二軸配向積層ポリエステルフィルムを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記実情に鑑み鋭意検討した結果、特定の積層構成を有するフィルムの収縮率を特定の範囲とすることによれば、上記課題を高度に解決できることを知見し、本発明を完成するに至った。
【0005】
すなわち、本発明の要旨は、実質的にポリエステルに溶解する染料を含有する層を内層とする、少なくとも3層のポリエステルが共押出積層されたフィルムであり、最外層の厚みが0.5〜5.0μmであり、下記式(1)および(2)を同時に満足することを特徴とする窓貼り用二軸配向積層ポリエステルフィルムに存する。
6.0≦SMD≦20.0 ………(1)
0.0≦STD≦10.0 ………(2)
(上記式中、SMDは180℃で5分間熱処理時のフィルム縦方向の熱収縮率(%)、STDは180℃で5分間熱処理時のフィルム横方向の熱収縮率(%)を表す)
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の二軸配向積層ポリエステルフィルムは、少なくとも3層以上のポリエステル層が積層されたフィルムであることが必要で、さらに詳しくは、全ての層が押出口金から共に溶融押し出しされる、いわゆる共押出法により押し出されたフィルムである。また、フィルムは未延伸の状態や一軸延伸フィルムではなくて、縦方向および横方向の二軸方向に延伸して配向させ、その後に熱固定を施したフィルムであることが必要である。このような積層フィルムは、両面に共押出表層を有し、その間には共押出中間層を有するが、この共押出中間層自体が積層構造となっていてもよい。
【0007】
ポリエステルフィルが単層構成である場合には、添加した染料がフィルム表面に湧き出す現象(ブリードアウト)、およびそれが昇華する現象が発生しやすく、これによってフィルム製膜機の汚染されるため、生産自体ができない場合が多く、仮に作成できたとしても、その表層にはブリードアウトによるフィルム内部からの湧出物が存在して、それによって後加工に悪影響を及ぼすことが多いため、好ましくない。
【0008】
本発明のポリエステルフィルムを構成する各層に用いるポリエステルは、通常、芳香族ジカルボン酸と脂肪族グリコールとを重縮合させて得られるものである。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などが挙げられ、脂肪族グリコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。代表的なポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(PEN)等が例示される。これらの中でも、PETは物性とコストのバランスが良好であり、最も良く用いられるポリエステルである。
【0009】
本発明で用いるポリエステルは、合計で10モル%以内、好ましくは5モル%以内であれば第三成分を含有した共重合体であってもよい。共重合ポリエステルのジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、フタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、オキシカルボン酸(例えば、P−オキシ安息香酸など)の一種または二種以上が挙げられ、グリコール成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール等の一種または二種以上が挙げられる。
【0010】
本発明の二軸配向積層ポリエステルフィルムは、その積層構造の内層(中間層)に、ポリエステルに実質的に溶解する染料を含有する必要がある。本発明で言う実質的に溶解するとは、ポリエステルの溶融状態で混練りしたときに、凝集体などが残らずに均一に混ざることを意味し、これによって後述するフィルムヘーズが通常6.0%以下、好ましくは5.0%以下、さらに好ましくは3.0%以下となる。用いる染料は、可視光領域(380〜780nm)に吸収を持つものが好ましく、ポリエステルの成型温度で分解が少ないものが好ましい。このような染料は、化学構造的にはアントラキノン系、ペリノン系、ペリレン系、アゾメチン系、複素環系の染料等が好ましく挙げられ、染色処方的には、分散性染料、油溶性染料が好適である。また一般に顔料として分類されているものであっても、上記のように溶融ポリエステル中で溶解するものであれば、本発明では染料として用いることができる。この例としては、フタロシアニン系などの銅、コバルト、ニッケル、亜鉛、クロムなどの金属イオンとの錯塩染料などを挙げることができる。
【0011】
上記の染料は、例えばグレー調やブラウン調に調色するために、適宜選択して数種混合して使用されるのが一般的で、また、これらの染料のポリエステル中の含有量は、通常0.01〜10.0重量%、好ましくは0.05〜5.0重量%の範囲の中から選択することが好ましい。具体的には、フィルム全体の可視光線透過率が3〜75%、さらには5〜50%の範囲となるようにすることが好ましい。
【0012】
本発明の窓貼り用二軸配向積層ポリエステルフィルムは、共押出中間層に前述した染料のほかに、公知の紫外線吸収剤あるいはラジカルトラップ剤等を共存させることができる。しかし、添加剤によってはフィルムに濁りを生じる場合が有り、その場合には添加剤を用いるのは好ましくない。
【0013】
本発明で用いる染料およびその他の添加剤をポリエステルに添加する方法は、フィルムを溶融成型する際に、これらの粉体やペーストあるいは液体などとして添加する方法でもよいが、装置の汚染の問題や銘柄切り替えのしやすさを考慮すると、あらかじめ染料等のマスターバッチを作成しておき、フィルムの溶融成型時にこれらのマスターバッチをクリアーレジンで希釈しながら添加することが好ましい。またこれらの溶融成型の際には、ポリエステルに分散良く混練りしながら行うために、特に二軸押出機を用いることが好ましい。
【0014】
本発明のポリエステルフィルムは、表層面の滑り性を確保するために、その両側の共押出表層面に微細な突起を形成させ得るに十分な粒子径と添加量の微粒子を含有させることができる。この目的で使用できる微粒子は、例えば、平均粒径が0.02〜5.0μmの酸化ケイ素、炭酸カルシウム、カオリン、架橋有機高分子微粉体などの一種または二種以上を挙げることができ、添加量は0.001〜0.5重量%、好ましくは0.01〜0.1重量%から適宜選択することが、フィルムヘーズを上昇させないで、かつ必要最小限の滑り性を確保することができて好ましい。フィルム表面の平均表面粗さ(Ra)が、0.005〜0.050μmの範囲となるように、上記条件を選択することが好ましい。
【0015】
さらに、この共押出表層を構成するポリエステルには、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤等の公知の添加剤を本発明の要旨を越えない範囲の量だけ添加することも可能である。
【0016】
また、共押出表層と内層の積層厚み構成に関しては、フィルム全体の濁り(フィルムヘーズ)を抑えるために、微粒子の添加された共押出表層はできるだけ薄いことが好ましい。一方で、内層に存在する染料や他の添加剤がブリードアウトするのを防止するためには、共押出表層はむしろ厚い方が好ましい。これらを勘案して、本発明の積層フィルムにおいて、各外層の厚さは、フィルム全体の厚みにかかわらず、片側0.5〜5.0μmとすることが好ましい。また、両表層の厚みは同じであっても、異なっていてもよいが、異なる場合にも両者共に上記の厚み範囲内であることが好ましい。
【0017】
最外層の厚さが0.5μm未満の場合は、製膜工程中の熱固定処理の際に中間層中の染料の昇華を十分に抑制できないことがある。また、最外層の厚さが5μmを超える場合は、中間層が薄くなり、高遮光性のフィルムを得るために必要な染料の含有量が多くなりすぎる傾向があり、未溶解の染料の析出によって生じる濁りによりフィルムヘーズが大きくなったり、ポリエステルの極限粘度が低下し、ポリエステル自体の特性が失われたり、中間層の厚さが不均一となって色斑が生じたりすることがある。
【0018】
本発明の積層フィルムは、自動車の曲面ガラスに貼る際の施工性を改良するため、180℃で5分間熱処理した時のフィルム縦方向の熱収縮率(SMD)を6.0〜20.0%、フィルム横方向の熱収縮率(STD)を0.0〜10.0%以下の範囲とする。SMDは6.0〜15%の範囲が好ましく、STDは1.0〜10.0%の範囲が好ましい。SMDが6.0%未満の場合およびSTDが0.0%未満(マイナス=膨張側)の場合は、自動車の曲面ガラスに積層フィルムを貼る際にシワが発生し、好ましくない。また、SMDが20.0%を超えた場合や、STDが15%を超えた場合は、ハードコート加工の際にシワが発生し、好ましくない。
【0019】
本発明のポリエステルフィルムには、窓ガラスに貼り付けた場合に露出する面のキズ防止を目的として、露出する面にアクリル酸誘導体、メタクリル酸誘導体を主成分とした熱硬化あるいはUV硬化性の公知のハードコート層を設けることができる。このハードコート層は、インラインコーティングではなく、配向結晶化が終了した二軸配向積層ポリエステルフィルムの後加工として、通常は有機溶剤を用いて塗布・乾燥して設けられることが好ましい。塗布は、リバースグラビアコーター、グラビアコーター、ロッドコーター、エアドクタコーターなどの装置を用いて行うことができる。
【0020】
ハードコート層は、フィルムを窓ガラスに張り付けた時に、露出する面となることから、簡単に擦り傷が発生するのを防止のため、ハードコート層の表面硬度は鉛筆硬度でH以上であることが好ましい。鉛筆硬度でH以上の表面硬度を維持するためには厚い方が良好であるが、ハードコート剤は硬化する際に収縮し、この収縮によりフィルムがカールする問題があるため、カールを防止するためにはコート厚みは薄い好ましい。これらの相反する特徴を同時に満たすには、ハードコート層の厚み(乾燥厚み)を0.5〜5.0μmの範囲に設定することが好ましい。
【0021】
本発明のフィルムは、フィルムを窓ガラス等に貼り合わせるために、公知の粘着材または公知の接着剤等が塗工される。この粘着剤あるいは接着剤をフィルムの塗工する際にも、ハードコート層を塗工する時を同様に配向結晶化が終了した二軸配向積層ポリエステルフィルム上に、後加工として通常は有機溶剤を用いて塗布・乾燥して設けられる。粘着剤または接着剤には、公知の紫外線吸収剤を配合して併用したり、あるいは赤外線吸収剤を公知の配合量で添加したりできる。この粘着剤あるいは接着剤には、例えばシリコーン塗膜による離型処理を施された公知のプラスチックフィルムを、いわゆるセパレーターフィルムとして張り合わせて用いることができる。
【0022】
次に本発明の積層ポリエステルフィルムの製造方法について具体的に説明するが、本発明のフィルムは以下の製造例に何ら限定されるものではない。
まず、先に述べたポリエステル原料を使用し、複数台の押出機、複数層のマルチマニホールドダイまたはフィ−ドブロックを用い、それぞれのポリエステルを積層して口金から複数層の溶融シートを押出し、冷却ロールで冷却固化して未延伸シートを得る。この場合、シートの平面性を向上させるため、シートと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが好ましく、静電印加密着法および/または液体塗布密着法を採用することが好ましい。
【0023】
次いで、得られた未延伸フィルムを二軸方向に延伸して二軸配向させる。すなわち、前記の未延伸シートを縦方向にロール延伸機により延伸する。延伸温度は、通常70〜120℃、好ましくは80〜110℃であり、延伸倍率は、通常2.5〜7倍、好ましくは3.0〜6倍である。次いで、横方向に延伸を行う。延伸温度は、通常70〜120℃、好ましくは80〜115℃であり、延伸倍率は、通常3.0〜7倍、好ましくは3.5〜6倍である。そして引き続き、170〜250℃の温度で緊張下または30%以内の弛緩下で熱処理を行い、二軸延伸フィルムを得る。
【0024】
上記の延伸においては、1回の延伸操作で所定倍率まで延伸する方法の他、延伸を2段階以上に振り分けて所定の延伸倍率とする方法を用いることもできる。その場合にも、最終的に二方向の延伸倍率がそれぞれ上記範囲となるように行うのが好ましい。さらに、必要に応じて熱処理を行う前または後に再度縦および/または横方向に延伸してもよい。
【0025】
本発明においては、前述したようにフィルムの少なくとも片方の表面に帯電防止塗布層を有することが必要であり、特にインラインコーティングで帯電防止塗布層を付与する場合には、上記プロセスで縦延伸が終了したこの時点で、フィルムの表面には主として水を溶媒とする塗布液を塗布した後、テンター内で乾燥・予熱・横延伸を行い、さらに熱固定を行うことが好ましい。また、このときに用いる塗布方法は、リバースグラビアコーター、グラビアコーター、ロッドコーター、エアドクタコーターなどの装置を用いて塗布することができる。
【0026】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例中「部」とあるのは「重量部」を示す。また、本発明で用いた測定法は次のとおりである。
【0027】
(1)粘度(IV)
フェノール/テトラクロルエタン=1/1(重量比)の混合溶媒100mlにポリマー1gを溶解し、30℃で測定した。
【0028】
(2)平均粒径
遠心沈降式粒度分布測定装置((株)島津製作所製「SA−CP3型」)を使用し、ストークスの抵抗則に基づく沈降法によって粒子の大きさを測定した。測定により得られた粒子の等価球形分布における積算(体積基準)50%の値を平均粒径とした。
【0029】
(3)フィルム各層の厚さ
エポキシ樹脂にてフィルム小片を固定し、ミクロトームで切断し、透過型電子顕微鏡写真にてフィルムの断面を観察した。フィルム表面とほぼ平行な2本の明暗によって界面が観察される。その2本の界面とフィルム表面までの距離を10枚の写真から測定し、平均値を積層厚さとした。
【0030】
(4)フィルムの濁度(フィルムヘーズ)
JIS−K7105に準じ、濁度計NDH300A(日本電色(株)製)を用いてフィルムの濁度(ヘーズ)を測定した。
【0031】
(5)可視光線透過率
分光式測色計SE−2000(日本電色(株)製)を用いてD65光源で各波長の光線透過率を測定し、JIS S 3107に従って可視光線透過率を算出した。
【0032】
(6)熱収縮率(SMD、STD)
熱風循環炉(田葉井製作所製)を使用し、厚さ25μmの無張力状態のフィルムを180℃の雰囲気中で5分間熱処理し、フィルム縦方向(SMD)および横方向(STD)の熱処理前後の長さを測定し、下記式にて計算し、5本の試料についての平均値で表した。
熱収縮率(%)=(L0−L1)×100/L0
(上記式中、L0は熱処理前のサンプル長さ(mm)、L1は熱処理後のサンプル長さ(mm)を表す。)なお、L0がL1よりも小さくなる場合(膨張の場合)は−(マイナス)で表した。
【0033】
(7)施工性
自動車の曲面ガラスにフィルムを貼った際のシワおよび周囲の隙間の状態を観察し、下記の基準で施工性を評価した。
○:シワがなく、周囲の隙間も均一の場合
×:シワが入るか、周囲の隙間も不均一の場合
【0034】
(8)テンター汚染
フィルムの製膜した際に、製膜装置のテンターを観察し、下記の基準でフィルムに配合した染料によるテンター汚染を評価した。
○:染料による汚染は観察されない場合
△:染料による汚染が若干観察されたが、実用上問題のない場合
×:染料による汚染が激しく、製膜に支障をきたす場合
【0035】
(9)ハードコート(HC)の加工性
フィルム表面にハードコート層を形成する工程において、加工時のフィルム状態を観察し、下記の基準でハードコートの加工性を評価した。
○:フィルムのシワなく、良好なハードコートフィルムが得られる場合
△:フィルムにシワが入ったが、実用上問題のないハードコートフィルムが得られる場合
×:フィルムにシワが入り、製品としてのハードコートフィルムが得られない場合
【0036】
以下の実施例および比較例で用いたポリエステル原料の製造方法は次のとおりである。
<ポリエステルA> 希釈PET
ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール60部および酢酸マグネシウム・4水塩0.09部を反応器にとり、加熱昇温するとともにメタノールを留去し、エステル交換反応を行い、反応開始から4時間を要して230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終了した。次いで、エチルアシッドフォスフェート0.04部、三酸化アンチモン0.04部を添加した後、100分で温度を280℃、圧力を15mmHgとし、以後も徐々に圧力を減じ、最終的に0.3mmHgとした。4時間後系内を常圧に戻し、実質的に微粒子を含まないポリエステルAを得た。このポリエステルの固有粘度は0.70であった。
【0037】
<ポリエステルB> 粒子(1.4μm)含有PET
ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール60部および酢酸マグネシウム・4水塩0.09部を反応器にとり、加熱昇温するとともにメタノールを留去し、エステル交換反応を行い、反応開始から4時間を要して230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終了した。次いで、平均粒径1.4μmのシリカ粒子を1.0部含有するエチレングリコールスラリーを反応系に添加し、さらにエチルアシッドフォスフェート0.04部、三酸化アンチモン0.04部を添加した後、100分で温度を280℃、圧力を15mmHgとし、以後も徐々に圧力を減じ、最終的に0.3mmHgとした。4時間後系内を常圧に戻しポリエステルBを得た。得られたポリエステルBのシリカ粒子含有量は1.0重量%であった。またこのポリエステルの固有粘度は0.70であった。
【0038】
<ポリエステルC> 染料10%含有MB
ポリエステルAをベント付き二軸押出機に供して、三菱化学(株)製ダイアレジンレッドHS 3.0重量%、同ブルーH3G 5.5重量%、および同イエローF 1.5重量%の各濃度となるように混合して添加し、溶融混練りを行ってチップ化を行い、染料マスターバッチのポリエステルCを作成した。
【0039】
<ポリエステルDの製造>粒子(2.6μm)含有PET
ポリエステルBの製造において、平均粒径1.4μmのシリカ粒子を平均粒径2.6μmのシリカ粒子に変更した以外は、ポリエステルBの場合と同様の方法でポリエステルDを得た。得られたポリエステルDのシリカ粒子含有量は1.0重量%であった。またこのポリエステルの固有粘度は0.70であった。
【0040】
実施例1
<ポリエステルフィルムの製造>
ポリエステルA、Cの各チップを92:8の割合で、それぞれ中間層用レジンとして中間層用押出機に投入した。これとは別にポリエステルA、Bの各チップを93:7の割合で表層用レジンとして表層用押出機に投入した。それぞれの押出機はいずれもベント付きの異方向二軸押出機であり、レジンは乾燥すること無しに290℃の溶融温度で押出しを行い、その後溶融ポリマーをフィードブロック内で合流して積層した。その後静電印加密着法を用いて表面温度を40℃に設定した冷却ロール上で冷却固化して3層構成の積層未延伸シートを得た。得られたシートを83℃で3.5倍縦方向に延伸した。次いで、フィルムをテンターに導き93℃でフィルムを乾燥・予熱した後、横方向に4.0倍延伸し、200℃にて熱固定を行った。さらに幅方向に5%弛緩処理を行って、冷却した後巻き取って二軸配向フィルムのロールを作成した。このフィルムの各層の厚みは2/21/2μmの構成で、総厚みは25μmであった。
【0041】
<ハードコート層の製造>
上記のフィルムロールを、コーターにセットして、下記の組成のハードコート剤を#20バーで塗布し、90℃で1分間乾燥して除去した後、高圧水銀灯により、出力120w/cm、照射距離15cm、移動速度10m/分の条件下で乾燥して2μmのハードコート層を形成した。
ハードコート組成:
アクリル樹脂(大日精化工業(株)社製「セイカビームEXY−26(S))30重量部:メチルエチルケトン 35重量部:トルエン 35重量部
【0042】
実施例2
実施例1のポリエステルフィルムの製造において、幅方向の弛緩率を7%に変更した以外は、実施例1と同様の方法で実施例2のフィルムを作成した。
【0043】
実施例3
実施例1のポリエステルフィルムの製造において、熱固定温度を185℃に変更した以外は、実施例1と同様の方法で実施例3のフィルムを作成した。
【0044】
実施例4
実施例1のポリエステルフィルムの製造において、表層用レジンとしてポリエステルA、Dの各チップを70:30の割合に変更した以外は、実施例1と同様の方法で実施例4のフィルムを作成した。
【0045】
実施例5
実施例1において、各層の厚さを0.3μm/21μm/0.3μmに変更した以外は、実施例1と同様の方法で実施例5のフィルムを作成した。
【0046】
比較例1
実施例1のポリエステルフィルムの製造において、熱固定温度を225℃に変更した以外は、実施例1と同様の方法で比較例1のフィルムを作成した。
【0047】
比較例2
実施例1のポリエステルフィルムの製造において、熱固定温度を175℃に変更した以外は、実施例1と同様の方法で比較例2のフィルムを作成した。
【0048】
比較例3〜6
下記表2に記載のように変更してフィルムを得た。
以上、得られた結果をまとめて下記表1および2に示す。
【0049】
【表1】

Figure 0004233396
【0050】
【表2】
Figure 0004233396
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、染料の昇華等によって生産機を汚染することがなく、曲面ガラスなどへの施工性に優れると共に透明性に優れた窓貼り用二軸配向積層ポリエステルフィルムを提供することができ、その工業的価値は高い。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a biaxially oriented laminated polyester film suitable for window pasting, for example, used by pasting on glass such as automobile windows and building windows. More specifically, the present invention relates to a biaxially oriented laminated polyester film suitable for window pasting that suppresses the precipitation of dye on the film surface and is excellent in workability and design on a glass surface having a curved surface. .
[0002]
[Prior art]
Transparency, light resistance, water resistance, heat resistance, chemical resistance for films to be bonded to automobile windows and building windows for the purpose of privacy protection, design, solar control, glass scattering prevention, etc. A polyester film having excellent mechanical strength is often used. As a polyester film for window pasting which has light-shielding property, using the composite film which made the inner layer of the laminated polyester film of three or more layers contain dye is proposed (patent documents 1 and 2).
When pasting such a light-shielding film on a window or the like, it is easy to paste on a flat surface, but when pasted on a surface having a curved surface, wrinkles etc. are likely to enter, and the workability is insufficient. is there.
[Patent Document 1]
Japanese Patent No. 2699397 [Patent Document 2]
Japanese Patent Laid-Open No. 10-157040
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and the problem to be solved is a biaxial shaft suitable for window pasting that suppresses dye deposition on the film surface and is excellent in workability and design on curved surfaces. The object is to provide an oriented laminated polyester film.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies in view of the above circumstances, the present inventors have found that the above-mentioned problems can be solved to a high degree by making the shrinkage rate of a film having a specific laminated configuration into a specific range. It came to be completed.
[0005]
That is, the gist of the present invention is a film in which at least three layers of polyester are coextruded and laminated, and the outermost layer has a thickness of 0.5 to 5 with the inner layer being a layer containing a dye that is substantially soluble in polyester. The present invention resides in a biaxially oriented laminated polyester film for window pasting, characterized in that the following formulas (1) and (2) are satisfied simultaneously.
6.0 ≦ SMD ≦ 20.0 (1)
0.0 ≦ STD ≦ 10.0 (2)
(In the above formula, SMD represents the heat shrinkage rate (%) in the film longitudinal direction during heat treatment at 180 ° C. for 5 minutes, and STD represents the heat shrinkage rate (%) in the film transverse direction during heat treatment at 180 ° C. for 5 minutes)
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
The biaxially oriented laminated polyester film of the present invention needs to be a film in which at least three or more polyester layers are laminated. More specifically, all the layers are melt-extruded together from an extrusion die, so-called co-polymerization. It is a film extruded by an extrusion method. Further, the film is not an unstretched state or a uniaxially stretched film, but needs to be a film that is stretched and oriented in the biaxial directions of the longitudinal direction and the transverse direction and then heat-set. Such a laminated film has a coextruded surface layer on both sides and a coextruded intermediate layer therebetween, but the coextruded intermediate layer itself may have a laminated structure.
[0007]
When the polyester fill has a single layer configuration, the phenomenon that the added dye swells on the film surface (bleed out) and the phenomenon that it sublimates easily occur, and this causes contamination of the film forming machine, In many cases, the production itself is not possible, and even if it can be produced, the surface layer contains springs from the inside of the film due to bleed-out, which is not preferable because it often adversely affects post-processing.
[0008]
The polyester used for each layer constituting the polyester film of the present invention is usually obtained by polycondensation of an aromatic dicarboxylic acid and an aliphatic glycol. Examples of the aromatic dicarboxylic acid include terephthalic acid and 2,6-naphthalenedicarboxylic acid, and examples of the aliphatic glycol include ethylene glycol, diethylene glycol, and 1,4-cyclohexanedimethanol. Representative polyesters include polyethylene terephthalate (PET), polyethylene-2,6-naphthalenedicarboxylate (PEN), and the like. Among these, PET has a good balance between physical properties and cost, and is the most frequently used polyester.
[0009]
The polyester used in the present invention may be a copolymer containing a third component as long as it is within 10 mol%, preferably within 5 mol% in total. Examples of the dicarboxylic acid component of the copolyester include one or two of isophthalic acid, phthalic acid, terephthalic acid, 2,6-naphthalenedicarboxylic acid, adipic acid, sebacic acid, and oxycarboxylic acid (for example, P-oxybenzoic acid). The glycol component may be one or more of ethylene glycol, diethylene glycol, propylene glycol, butanediol, 1,4-cyclohexanedimethanol, neopentyl glycol and the like.
[0010]
The biaxially oriented laminated polyester film of the present invention needs to contain a dye that substantially dissolves in the polyester in the inner layer (intermediate layer) of the laminated structure. The term “substantially dissolved” as used in the present invention means that, when kneaded in a molten state of polyester, it means that the agglomerates and the like are mixed uniformly without remaining, whereby the film haze described below is usually 6.0% or less. , Preferably 5.0% or less, more preferably 3.0% or less. The dye to be used preferably has an absorption in the visible light region (380 to 780 nm), and preferably has a low decomposition at the polyester molding temperature. Such dyes are preferably anthraquinone, perinone, perylene, azomethine, and heterocyclic dyes in terms of chemical structure, and dispersible dyes and oil-soluble dyes are suitable in terms of dyeing prescription. is there. Moreover, even if it is generally classified as a pigment, it can be used as a dye in the present invention as long as it is soluble in molten polyester as described above. Examples thereof include complex salt dyes with metal ions such as copper, cobalt, nickel, zinc and chromium such as phthalocyanine.
[0011]
The above-mentioned dyes are generally used by appropriately selecting and mixing several kinds thereof, for example, in order to adjust to gray or brown, and the content of these dyes in the polyester is usually It is preferable to select from the range of 0.01 to 10.0% by weight, preferably 0.05 to 5.0% by weight. Specifically, the visible light transmittance of the entire film is preferably in the range of 3 to 75%, more preferably 5 to 50%.
[0012]
In the biaxially oriented laminated polyester film for window pasting of the present invention, a known ultraviolet absorber or radical trapping agent can coexist in addition to the above-mentioned dye in the coextruded intermediate layer. However, depending on the additive, the film may become turbid, and in that case, it is not preferable to use the additive.
[0013]
The method of adding the dye and other additives used in the present invention to the polyester may be a method of adding these powders, pastes, or liquids when melt-molding the film. Considering the ease of switching, it is preferable to prepare a masterbatch such as a dye in advance and add the masterbatch while diluting with a clear resin during melt molding of the film. In addition, it is particularly preferable to use a twin screw extruder in order to carry out the melt molding while kneading the polyester with good dispersion.
[0014]
In order to ensure the slipperiness of the surface layer surface, the polyester film of the present invention can contain fine particles having a particle diameter and an addition amount sufficient to form fine protrusions on the coextruded surface layer on both sides. The fine particles that can be used for this purpose include, for example, one or more of silicon oxide, calcium carbonate, kaolin, crosslinked organic polymer fine powder having an average particle size of 0.02 to 5.0 μm, and added. The amount is appropriately selected from 0.001 to 0.5% by weight, preferably 0.01 to 0.1% by weight, and the minimum slipperiness can be ensured without increasing the film haze. It is preferable. The above conditions are preferably selected so that the average surface roughness (Ra) of the film surface is in the range of 0.005 to 0.050 μm.
[0015]
Furthermore, it is possible to add known additives such as an infrared absorber and an ultraviolet absorber to the polyester constituting the coextruded surface layer in an amount not exceeding the gist of the present invention.
[0016]
Regarding the laminated thickness structure of the coextruded surface layer and the inner layer, the coextruded surface layer to which fine particles are added is preferably as thin as possible in order to suppress turbidity (film haze) of the entire film. On the other hand, in order to prevent the dye and other additives present in the inner layer from bleeding out, the coextruded surface layer is preferably thicker. Considering these, in the laminated film of the present invention, the thickness of each outer layer is preferably 0.5 to 5.0 μm on one side regardless of the thickness of the entire film. Moreover, although the thickness of both surface layers may be the same or may differ, it is preferable that both are in said thickness range also in different cases.
[0017]
When the thickness of the outermost layer is less than 0.5 μm, the dye sublimation in the intermediate layer may not be sufficiently suppressed during the heat setting treatment during the film forming process. Moreover, when the thickness of the outermost layer exceeds 5 μm, the intermediate layer becomes thin, and the content of the dye necessary for obtaining a highly light-shielding film tends to be excessively increased. The resulting turbidity may increase the film haze, decrease the intrinsic viscosity of the polyester, lose the properties of the polyester itself, or cause unevenness in the thickness of the intermediate layer, which may cause color spots.
[0018]
The laminated film of the present invention has a heat shrinkage ratio (SMD) in the longitudinal direction of the film of 6.0 to 20.0% when heat-treated at 180 ° C. for 5 minutes in order to improve the workability when pasted on a curved glass of an automobile. The film has a heat shrinkage (STD) in the transverse direction of 0.0 to 10.0% or less. The SMD is preferably in the range of 6.0 to 15%, and the STD is preferably in the range of 1.0 to 10.0%. When the SMD is less than 6.0% and the STD is less than 0.0% (minus = expanded side), wrinkles are generated when the laminated film is applied to the curved glass of the automobile, which is not preferable. Moreover, when SMD exceeds 20.0% or STD exceeds 15%, wrinkles are generated during hard coat processing, which is not preferable.
[0019]
The polyester film of the present invention has a known heat-curing or UV-curing property mainly composed of an acrylic acid derivative or a methacrylic acid derivative on the exposed surface for the purpose of preventing scratches on the exposed surface when attached to a window glass. The hard coat layer can be provided. This hard coat layer is preferably not provided by in-line coating, but as a post-processing of a biaxially oriented laminated polyester film that has been subjected to orientation crystallization, usually by application and drying using an organic solvent. The application can be performed using an apparatus such as a reverse gravure coater, a gravure coater, a rod coater, or an air doctor coater.
[0020]
Since the hard coat layer becomes an exposed surface when the film is attached to the window glass, the surface hardness of the hard coat layer may be H or more in pencil hardness in order to prevent the occurrence of scratches easily. preferable. To maintain a surface hardness of H or higher in pencil hardness, a thicker film is better. However, the hard coat agent shrinks when cured, and the film curls due to this shrinkage, thus preventing curling. The coat thickness is preferably thin. In order to satisfy these conflicting characteristics at the same time, it is preferable to set the thickness (dry thickness) of the hard coat layer in the range of 0.5 to 5.0 μm.
[0021]
The film of the present invention is coated with a known pressure-sensitive adhesive or a known adhesive to bond the film to a window glass or the like. When applying this pressure-sensitive adhesive or adhesive to the film, an organic solvent is usually applied as a post-processing on the biaxially oriented laminated polyester film in which orientation crystallization has been completed in the same manner as when applying the hard coat layer. Used by coating and drying. The pressure-sensitive adhesive or adhesive can be used in combination with a known ultraviolet absorber, or an infrared absorber can be added in a known amount. For this pressure-sensitive adhesive or adhesive, for example, a known plastic film that has been subjected to a release treatment with a silicone coating film can be used as a so-called separator film.
[0022]
Next, although the manufacturing method of the laminated polyester film of this invention is demonstrated concretely, the film of this invention is not limited to the following manufacture examples at all.
First, using the polyester raw material described above, using multiple extruders, multiple layers of multi-manifold dies or feed blocks, laminating each polyester and extruding multiple layers of molten sheet from the die, cooling An unstretched sheet is obtained by cooling and solidifying with a roll. In this case, in order to improve the flatness of the sheet, it is preferable to improve the adhesion between the sheet and the rotary cooling drum, and it is preferable to employ an electrostatic application adhesion method and / or a liquid application adhesion method.
[0023]
Next, the obtained unstretched film is stretched biaxially and biaxially oriented. That is, the unstretched sheet is stretched in the longitudinal direction by a roll stretching machine. The stretching temperature is usually 70 to 120 ° C., preferably 80 to 110 ° C., and the stretching ratio is usually 2.5 to 7 times, preferably 3.0 to 6 times. Next, stretching is performed in the transverse direction. The stretching temperature is usually 70 to 120 ° C., preferably 80 to 115 ° C., and the stretching ratio is usually 3.0 to 7 times, preferably 3.5 to 6 times. Subsequently, heat treatment is performed at a temperature of 170 to 250 ° C. under tension or relaxation within 30% to obtain a biaxially stretched film.
[0024]
In the above-described stretching, in addition to a method of stretching to a predetermined ratio by a single stretching operation, a method of distributing the stretching into two or more stages to obtain a predetermined stretching ratio can also be used. Even in that case, it is preferable that the stretching ratios in the two directions are finally in the above ranges. Furthermore, it may be stretched again in the longitudinal and / or transverse direction before or after performing the heat treatment, if necessary.
[0025]
In the present invention, as described above, it is necessary to have an antistatic coating layer on at least one surface of the film, and particularly when the antistatic coating layer is applied by in-line coating, the longitudinal stretching is completed by the above process. At this time, it is preferable to apply a coating solution mainly containing water to the surface of the film, then dry, preheat, and transversely stretch in the tenter, and further heat set. Moreover, the application | coating method used at this time can apply | coat using apparatuses, such as a reverse gravure coater, a gravure coater, a rod coater, and an air doctor coater.
[0026]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention further in detail, this invention is not limited to a following example, unless the summary is exceeded. In the examples and comparative examples, “parts” means “parts by weight”. The measuring method used in the present invention is as follows.
[0027]
(1) Viscosity (IV)
1 g of polymer was dissolved in 100 ml of a mixed solvent of phenol / tetrachloroethane = 1/1 (weight ratio) and measured at 30 ° C.
[0028]
(2) Average particle size Centrifugal sedimentation type particle size distribution measuring device (“SA-CP3 type” manufactured by Shimadzu Corporation) was used to measure the particle size by the sedimentation method based on Stokes' resistance law. The value of 50% of integration (volume basis) in the equivalent spherical distribution of particles obtained by measurement was defined as the average particle size.
[0029]
(3) Thickness of each film layer A film piece was fixed with an epoxy resin, cut with a microtome, and a cross section of the film was observed with a transmission electron micrograph. The interface is observed by two contrasts that are almost parallel to the film surface. The distance between the two interfaces and the film surface was measured from 10 photographs, and the average value was defined as the laminated thickness.
[0030]
(4) Turbidity of film (film haze)
According to JIS-K7105, the turbidity (haze) of the film was measured using a turbidimeter NDH300A (manufactured by Nippon Denshoku Co., Ltd.).
[0031]
(5) Visible light transmittance spectral colorimeter SE-2000 (manufactured by Nippon Denshoku Co., Ltd.) was used to measure the light transmittance of each wavelength with a D65 light source, and the visible light transmittance was calculated according to JIS S3107. did.
[0032]
(6) Thermal contraction rate (SMD, STD)
Using a hot air circulating furnace (manufactured by Taibai Seisakusho), heat-treated a film of 25 μm thickness in a tension-free state for 5 minutes in an atmosphere at 180 ° C. before and after heat treatment in the longitudinal direction (SMD) and transverse direction (STD) Was measured by the following formula, and expressed as an average value for five samples.
Thermal contraction rate (%) = (L0−L1) × 100 / L0
(In the above formula, L0 represents the sample length (mm) before heat treatment, and L1 represents the sample length (mm) after heat treatment.) When L0 is smaller than L1 (in the case of expansion),-( (Minus).
[0033]
(7) Workability The state of wrinkles and surrounding gaps when a film was applied to the curved glass of an automobile was observed, and the workability was evaluated according to the following criteria.
○: When there is no wrinkle and the surrounding gap is uniform ×: When wrinkle is found or the surrounding gap is uneven [0034]
(8) When the tenter-contaminated film was formed, the tenter of the film-forming apparatus was observed, and the tenter contamination with the dye blended in the film was evaluated according to the following criteria.
◯: When contamination by dye is not observed Δ: When contamination by dye is slightly observed, but there is no problem in practical use ×: When contamination by dye is severe and hinders film formation [0035]
(9) Processability of hard coat (HC) In the step of forming a hard coat layer on the surface of the film, the film state during processing was observed, and the processability of the hard coat was evaluated according to the following criteria.
○: When a good hard coat film is obtained without wrinkling of the film. Δ: When the film is wrinkled but a hard coat film having no practical problem is obtained. ×: The film is wrinkled and hard as a product. When a coated film cannot be obtained [0036]
The manufacturing method of the polyester raw material used in the following examples and comparative examples is as follows.
<Polyester A> Diluted PET
100 parts of dimethyl terephthalate, 60 parts of ethylene glycol, and 0.09 part of magnesium acetate tetrahydrate are placed in a reactor, and the temperature is raised while heating and methanol is distilled off. The temperature was raised to 230 ° C. to substantially complete the transesterification reaction. Next, 0.04 part of ethyl acid phosphate and 0.04 part of antimony trioxide were added, and then the temperature was 280 ° C. and the pressure was 15 mmHg in 100 minutes. The pressure was gradually reduced thereafter, and finally 0.3 mmHg It was. After 4 hours, the system was returned to normal pressure to obtain polyester A substantially free of fine particles. The intrinsic viscosity of this polyester was 0.70.
[0037]
<Polyester B> Particle (1.4 μm) containing PET
100 parts of dimethyl terephthalate, 60 parts of ethylene glycol, and 0.09 part of magnesium acetate tetrahydrate are placed in a reactor, and the temperature is raised while heating and methanol is distilled off. The temperature was raised to 230 ° C. to substantially complete the transesterification reaction. Next, an ethylene glycol slurry containing 1.0 part of silica particles having an average particle size of 1.4 μm was added to the reaction system, and 0.04 part of ethyl acid phosphate and 0.04 part of antimony trioxide were further added. In 100 minutes, the temperature was 280 ° C. and the pressure was 15 mmHg, and thereafter the pressure was gradually reduced to finally 0.3 mmHg. After 4 hours, the system was returned to normal pressure to obtain polyester B. The resulting polyester B had a silica particle content of 1.0% by weight. The intrinsic viscosity of this polyester was 0.70.
[0038]
<Polyester C> MB containing 10% dye
Polyester A was subjected to a vented twin-screw extruder, and each concentration of Dialresin Red HS 3.0 wt%, Blue H3G 5.5 wt%, and Yellow F 1.5 wt% manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation The resulting mixture was mixed and added, melt-kneaded to form chips, and polyester C as a dye master batch was prepared.
[0039]
<Production of polyester D> Particle (2.6 μm) -containing PET
In the production of polyester B, polyester D was obtained in the same manner as for polyester B, except that the silica particles having an average particle size of 1.4 μm were changed to silica particles having an average particle size of 2.6 μm. The resulting polyester D had a silica particle content of 1.0% by weight. The intrinsic viscosity of this polyester was 0.70.
[0040]
Example 1
<Manufacture of polyester film>
Each chip of polyester A and C was charged into the intermediate layer extruder at a ratio of 92: 8 as an intermediate layer resin. Apart from this, each chip | tip of polyester A and B was thrown into the extruder for surface layers as a resin for surface layers in the ratio of 93: 7. Each of the extruders was a bi-directional extruder with a vent, and the resin was extruded at a melting temperature of 290 ° C. without drying, and then the molten polymers were merged in a feed block and laminated. Thereafter, it was cooled and solidified on a cooling roll whose surface temperature was set to 40 ° C. by using an electrostatic application adhesion method to obtain a three-layer laminated unstretched sheet. The obtained sheet was stretched 3.5 times in the longitudinal direction at 83 ° C. Next, the film was guided to a tenter, dried and preheated at 93 ° C., stretched 4.0 times in the transverse direction, and heat fixed at 200 ° C. Further, a 5% relaxation treatment was performed in the width direction, and after cooling, the film was wound up to prepare a roll of a biaxially oriented film. The thickness of each layer of this film was 2/21/2 μm, and the total thickness was 25 μm.
[0041]
<Manufacture of hard coat layer>
Set the above film roll on a coater, apply a hard coat agent having the following composition with a # 20 bar, dry it at 90 ° C. for 1 minute and remove it, then use a high pressure mercury lamp to output 120 w / cm, irradiation distance It was dried under conditions of 15 cm and a moving speed of 10 m / min to form a 2 μm hard coat layer.
Hard coat composition:
Acrylic resin ("Seika Beam EXY-26 (S)" manufactured by Dainichi Seika Kogyo Co., Ltd.) 30 parts by weight: methyl ethyl ketone 35 parts by weight: toluene 35 parts by weight
Example 2
In the production of the polyester film of Example 1, the film of Example 2 was produced in the same manner as in Example 1 except that the relaxation rate in the width direction was changed to 7%.
[0043]
Example 3
In the production of the polyester film of Example 1, the film of Example 3 was produced in the same manner as in Example 1 except that the heat setting temperature was changed to 185 ° C.
[0044]
Example 4
In the production of the polyester film of Example 1, the film of Example 4 was prepared in the same manner as in Example 1 except that each chip of polyester A and D was changed to a ratio of 70:30 as the resin for the surface layer.
[0045]
Example 5
A film of Example 5 was produced in the same manner as in Example 1 except that the thickness of each layer was changed to 0.3 μm / 21 μm / 0.3 μm in Example 1.
[0046]
Comparative Example 1
In the production of the polyester film of Example 1, a film of Comparative Example 1 was prepared in the same manner as in Example 1 except that the heat setting temperature was changed to 225 ° C.
[0047]
Comparative Example 2
In the production of the polyester film of Example 1, a film of Comparative Example 2 was prepared in the same manner as in Example 1 except that the heat setting temperature was changed to 175 ° C.
[0048]
Comparative Examples 3-6
The film was obtained by changing as described in Table 2 below.
The obtained results are summarized in Tables 1 and 2 below.
[0049]
[Table 1]
Figure 0004233396
[0050]
[Table 2]
Figure 0004233396
[0051]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to provide a biaxially oriented laminated polyester film for window pasting that does not contaminate the production machine due to dye sublimation or the like, is excellent in workability to curved glass, etc., and has excellent transparency. , Its industrial value is high.

Claims (1)

実質的にポリエステルに溶解する染料を含有する層を内層とする、少なくとも3層のポリエステルが共押出積層されたフィルムであり、最外層の厚みが0.5〜5.0μmであり、下記式(1)および(2)を同時に満足することを特徴とする窓貼り用二軸配向積層ポリエステルフィルム。
6.0≦SMD≦20.0 ………(1)
0.0≦STD≦10.0 ………(2)
(上記式中、SMDは180℃で5分間熱処理時のフィルム縦方向の熱収縮率(%)、STDは180℃で5分間熱処理時のフィルム横方向の熱収縮率(%)を表す)
A layer containing a dye substantially dissolved in the polyester and the inner layer is a film of polyester of at least three layers are coextruded laminated, the outermost layer of a thickness of 0.5 to 5.0 .mu.m, the following formula ( A biaxially oriented laminated polyester film for window pasting characterized by satisfying 1) and (2) simultaneously.
6.0 ≦ SMD ≦ 20.0 (1)
0.0 ≦ STD ≦ 10.0 (2)
(In the above formula, SMD represents the heat shrinkage rate (%) in the film longitudinal direction during heat treatment at 180 ° C. for 5 minutes, and STD represents the heat shrinkage rate (%) in the film transverse direction during heat treatment at 180 ° C. for 5 minutes)
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