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JP4336665B2 - 光学素子およびこれを備えた光ピックアップ装置 - Google Patents

光学素子およびこれを備えた光ピックアップ装置 Download PDF

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Description

本発明は、光学素子およびこれを備えた光ピックアップ装置に係り、特に、光源からの出射光を適切に出射させるのに好適な光学素子およびこれを備えた光ピックアップ装置に関する。
従来から、CD、DVDなどの光ディスクや光磁気ディスク(MO)等の光学的情報記録媒体に対して、レーザ光等の光によって情報の書込みや読取りを行う光ピックアップ装置が採用されていた。
図6は、このような従来から採用されている光ピックアップ装置の一例を示したものである。
光源2から出射されたコヒーレントな光である出射光は、直線偏光として出射され、往路光として、光学的情報記録媒体3に向かって進行することになる。
ここで、往路光とは、光源2から出射されて光学的情報記録媒体3に至るまでの光源2からの出射光を総称したものであり、この往路光が、光学的情報記録媒体3に至るまでの過程において、直線偏光から円偏光へと偏光の形態を変える場合においても、往路光であることに変わりはないものとする(以下、同様)。
また、復路光とは、光源2から出射された後に光学的情報記録媒体3によって反射された光を総称したものであり、この復路光が、光学的情報記録媒体3によって反射された以降の過程において、円偏光から直線偏光へと偏光の形態を変える場合においても、復路光であることに変わりはないものとする(以下、同様)。
光源2に対して往路光の出射側の位置には、偏光性回折素子5が配置されており、この偏光性回折素子5には、往路光が入射するようになっている。
図7は、図6の偏光性回折素子5の一例を示したものである(例えば、特許文献1の第0018段落、第0019段落および図3参照)。
ここで、偏光性回折素子5は、第1透光性平面基板6の光源側の表面と反対側の表面(図7における下面)に格子状の複屈折材料7を複数配設した偏光性回折構造8と、第2透光性平面基板10の光源側の表面と反対側の表面に回折格子11を配設した3ビーム用回折構造12とを、透光性接着材14によって、第1透光性平面基板6が光源2側となるように貼り合わせることによって構成されている。
偏光性回折構造8は、複屈折性を有する光学結晶や高分子液晶等の複屈折材料7が、周期性の凹凸構造を形成するように複数備えられたものである。ここで、複屈折材料7は、光源2から出射された所定の直線偏光の光に対しては透光性接着材14と同じ屈折率となり、前記所定の直線偏光とは偏光方向が直交する直線偏光に対しては透光性接着材14とは異なる屈折率となる複屈折材料が選ばれる。
なお、図7に示した偏光性回折構造8以外にも、例えば、図8に示すように、透光性基板15の表面に回折格子16を形成し、この回折格子16の格子溝17に、複屈折材料7を埋設した偏光性回折構造9も知られている。
図7に示すように、偏光性回折素子5に入射した往路光は、まず、第1透光性平面基板6に入射した後、偏光性回折素子5における偏光性回折構造8に入射するようになっている。
偏光性回折構造8は、光源2側から入射した往路光としてのTM偏光(磁場の振動方向が偏光性回折構造8の格子溝17の長手方向に平行な光)に対しては、複屈折材料7と透光性接着材14の屈折率がほぼ同様となることで等方性の屈折率層として作用し、TM偏光をそのまま透過させる。
すなわち、図7(a)に示すように、偏光性回折構造8は、光源2側から入射したTM偏光を回折させずにそのまま素通りさせるようになっている。
偏光性回折構造8によって透過されたTM偏光は、第2透光性平面基板10に入射した後、偏光性回折素子5における3ビーム用回折構造12に入射するようになっている。
3ビーム用回折構造12は、偏光性回折構造8側から入射したTM偏光を回折させることによって、この3ビーム用回折構造12を経た段階の往路光としての0次光(以下、メインビームと称する)および±1次光(以下、サブビームと称する)からなる3ビーム(以下、往路3ビームと称する)を発生させて出射させるようになっている。
図6に戻って、偏光性回折素子5に対して往路3ビームの出射側の位置には、偏光プリズム19が配置されており、この偏光プリズム19には、偏光性回折素子5から出射された往路3ビームが入射するようになっている。
そして、偏光プリズム19は、偏光性回折素子5側から入射した往路3ビームを、光学的情報記録媒体3側へ反射させるようになっている。
偏光プリズム19に対して往路3ビームの反射側の位置には、コリメータレンズ20、1/4波長板21、対物レンズ22が配置されている。
そして、対物レンズ22は、1/4波長板21側から入射した往路3ビームを収束光に変換して出射させるようになっている。
対物レンズ22に対して往路3ビームの出射側の位置には、光学的情報記録媒体3が配置されており、この光学的情報記録媒体3の記録面には、対物レンズ22から出射された往路3ビームが入射して集光するようになっている。
そして、光学的情報記録媒体3の記録面に入射した往路3ビームは、記録面によって、入射方向と逆方向となる対物レンズ22側に反射されるようになっている。
その際に、往路3ビームにおけるメインビームは、記録面に対して情報の書込みや読取りを行うようになっている。また、往路3ビームにおけるサブビームは、必要に応じてトラッキングエラー信号の検出に用いられるようになっている。
光学的情報記録媒体3の記録面によって反射された3ビーム(以下、復路3ビームと称する)は、復路光として、往路光とは逆方向に進行することになる。
すなわち、光学的情報記録媒体3によって反射された復路3ビームは、対物レンズ22に入射し、この対物レンズ22によって平行光に変換されて1/4波長板21側に出射されるようになっている。
対物レンズ22から出射された復路3ビームは、1/4波長板21に入射し、この1/4波長板21によって往路3ビームとは偏光方向(電場および磁場の振動方向)が90°回転された直線偏光に変換されてコリメータレンズ20側に出射されるようになっている。
1/4波長板21から出射された復路3ビームは、コリメータレンズ20に入射し、このコリメータレンズ20によって収束光に変換されて偏光プリズム19側に出射されるようになっている。
コリメータレンズ20から出射された復路3ビームは、偏光プリズム19に入射し、後述する受光素子23へ透過される。この時、偏光プリズム19では、復路3ビームの約95%が透過され、復路3ビームの約5%が光源2側に反射されることが知られている。
なお、偏光プリズム19の代りにダイクロイックプリズムを用いる場合には、復路3ビームは、約10%の反射率で光源2側に反射されることも知られている。
偏光プリズム19に対して復路3ビームの透過側の位置には、非点収差発生素子51とフォトディテクタ等の受光素子23が配置されており、この受光素子23には、偏光プリズム19を透過した復路光としての復路3ビームが入射するようになっている。
非点収差発生素子51は、光学的情報記録媒体3に対するフォーカスサーボのために配置されたものである。
そして、受光素子23は、偏光プリズム19側から入射した復路3ビームを受光して電気信号に変換するようになっている。
偏光プリズム19によって反射された復路光としての復路3ビーム(以下、戻り光と称する)は、光源2に向かって戻り、偏光性回折素子5に入射するようになっている。
ここで、戻り光の偏光方向は、往路光の偏光方向に対して直交(90°回転)しており、このような戻り光に対して、偏光性回折素子5における偏光性回折構造8は、複屈折材料7と透光性接着材14との屈折率差による位相差を生じさせることによって、回折格子として作用するようになっている。
すなわち、図7(b)に示すように、偏光性回折構造8は、戻り光(TE偏光)を回折させることによって、±1次光以上の高次光を発生させ、0次光を減少させるようになっている。
これによって、戻り光が光源2に入射することを軽減することができ、この結果、光源2を正常に動作させて光学的情報記録媒体3に対する情報の書込みや読取りを適正に行うことができるようになっている。例えば、光源2として高出力のレーザ光源を用いる場合には、レーザ光を安定的に発振させることができる。
このように、従来から、3ビーム用回折構造12と、複屈折性を有する偏光性回折構造8とを備えた偏光性回折素子5によって、3ビームの発生と、光源2への戻り光の入射の軽減とを実現することは可能であった。
特開2002−170272号公報
しかしながら、従来の偏光性回折素子5は、前述のように、偏光性回折構造8と3ビーム用回折構造12とを別部材である透光性接着材14を用いて貼り合わせた構造を有しているため、複数部材の選定や製造が非常に困難で、実用性に欠けるといった問題点を有している。
また、偏光性回折構造として、図8の偏光性回折構造9を用いる場合においても、格子溝17に複屈折材料7を適切な方向および厚みで埋設することは容易ではないため、このような偏光性回折構造9を有する偏光性回折素子を製造することが困難であることに変わりはない。
そこで、本発明は、このような問題点に鑑みなされたものであり、3ビームを発生させる機能と、光源への戻り光の入射を減らし、入射光量を最小にする機能とを併有する光学素子を、簡便かつ効率的に製造することができ、あわせて、コストを削減することができる実用性および量産性に優れた光学素子およびこれを備えた光ピックアップ装置を提供することを目的とするものである。
前述した目的を達成するため、本発明の請求項1に係る光学素子の特徴は、コヒーレントな光を出射する光源と光学的情報記録媒体との間の光路中に備えられる光学素子であって、前記光源からの光を回折させて3ビームを発生させる第1の回折構造と、前記光源へ戻る所定の偏光の光について構造複屈折を示す第2の回折構造とを有し、透光性の光学基材の第1面に前記第1の回折構造を、前記光学基材の第2面に前記第2の回折構造をそれぞれ形成し、前記光学基材、前記第1の回折構造および前記第2の回折構造が単一材料からなる点にある。
そして、この請求項1に係る発明によれば、透光性の光学基材、第1の回折構造および第2の回折構造を、単一材料によって形成することができ、この結果、3ビームを発生させる機能と、光源への戻り光の入射を軽減する機能とを併有する光学素子を、簡便かつ効率的に製造することができ、あわせて、コストを削減することができる実用性および量産性に優れた光学素子を実現することができる。
また、請求項2に係る光学素子の特徴は、請求項1において、前記第2の回折構造が、前記光学基材の第2面に、第1の凹凸形状と、該第1の凹凸形状の凹部の位置に形成され前記光源からの光の波長より小さいピッチ幅の微細周期の第2の凹凸形状とを有するものであり、前記単一材料の屈折率と該単一材料以外の媒体の屈折率との差および前記第1の凹凸形状と第2の凹凸形状の形状に基づき前記構造複屈折を示す点にある。
そして、この請求項2に係る発明によれば、更に、第2の回折構造を、第1の凹凸形状および第2の凹凸形状を備えた簡易な構成にすることができる結果、請求項1に係る光学素子に比べて、3ビームを発生させる機能と、光源への戻り光の入射を減らし、入射光量を最小にする機能とを併有する光学素子を、より簡便かつ効率的に製造することができ、コストをさらに削減することができる。
さらに、請求項3に係る光学素子の特徴は、請求項2において、前記第1の凹凸形状の凸部と前記第2の凹凸形状の凸部との高さ、および、前記第1の凹凸形状の凹部と前記第2の凹凸形状の凹部との溝深さが同一である点にある。
そして、この請求項3に係る発明によれば、更に、第1の凹凸形状の凸部の高さ、第2の凹凸形状の凸部の高さ、第1の凹凸形状の凹部の溝深さおよび第2の凹凸形状の凹部の溝深さをすべて揃えることによって、第2の回折構造を製造しやすい寸法に構成することができる結果、請求項1または2に係る光学素子に比べて、3ビームを発生させる機能と、光源への戻り光の入射を減らし、入射光量を最小にする機能とを併有する光学素子を、さらに簡便かつ効率的に製造することができる。
さらにまた、請求項4に係る光学素子の特徴は、請求項1〜3のいずれか1項において、前記第2の回折構造が前記光源からの光における第1の直線偏光を回折させずにそのまま透過させ、かつ、前記光学的情報記録媒体で反射され前記光源から出射された光とは逆方向に進行する光における前記光源へ向かって戻る前記第1の直線偏光と偏光方向が直交する第2の直線偏光の0次光を減少させる点にある。
そして、この請求項4に係る発明によれば、更に、第2の回折構造が構造複屈折を示すことによって、第2の直線偏光の0次光を減少させることができる結果、請求項1〜3のいずれか1項に係る光学素子に比べて、特定の直線偏光(第2の直線偏光)についての光源への入射をさらに有効に軽減することができる。
また、請求項5に係る光学素子の特徴は、請求項1〜4のいずれか1項において、前記光学基材、前記第1の回折構造および前記第2の回折構造が射出成形法により単一の樹脂材料によって一体成形されたものである点にある。
そして、この請求項5に係る発明によれば、更に、透光性の光学基材、第1の回折構造および第2の回折構造を、安価な単一の樹脂材料によって一体成形することができる結果、請求項1〜4のいずれか1項に係る光学素子に比べて、3ビームを発生させる機能と、光源への戻り光の入射を軽減する機能とを併有する光学素子を、より簡便かつ効率的に製造することができ、コストをさらに削減することができる。
さらに、請求項6に係る光ピックアップ装置の特徴は、請求項1〜5のいずれか1項記載の光学素子を備えた点にある。
そして、この請求項6に係る発明によれば、3ビームを発生させる機能と、光源への戻り光の入射を減らし、入射光量を最小にする機能とを併有する光学素子を、簡便かつ効率的に製造することができ、あわせて、コストを削減することができる実用性および量産性に優れた光学素子を、光ピックアップ装置に搭載することができる。
本発明によれば、3ビームを発生させる機能と、光源への戻り光の入射を減らし、入射光量を最小にする機能とを併有する光学素子を、簡便かつ効率的に製造することができ、あわせて、コストを削減することができる実用性および量産性に優れた光学素子およびこれを備えた光ピックアップ装置を提供することができる。
(光学素子の実施形態)
以下、本発明に係る光学素子の実施形態について、図1および図2を参照して説明する。
なお、従来と基本的構成が同一もしくはこれに類する箇所については、同一の符号を用いて説明する。
図1(a)、(b)、(c)および図2に示すように、本実施形態における光学素子25は、樹脂材料によって形成された透光性基板26を有している。透光性基板26には、光源2からの光の波長付近の帯域で透明材料である光学基材を用いることができる。
また、本実施形態における光学素子25は、透光性基板26の光源2側の表面(図1における上面)に、回折構造27を有している。
この回折構造27は、透光性基板26を形成する樹脂材料と同一の樹脂材料によって、透光性基板26と一体として形成されている。
この回折構造27は、透光性基板26の光源2側の表面に、複数の格子状の凸部29が図1における横方向である幅方向に等間隔に整列された回折格子30と、この回折格子30における互いに隣位する凸部29同士の間に存在する格子溝31の位置にそれぞれ成形された微細周期構造体としての複数の微細構造体33とを有している。
なお、本実施形態において、回折格子30の凸部29の図1における幅寸法Wと、微細構造体33の幅寸法Wとは、互いに等しい寸法とされている。W、Wの大きさは、好ましくは各々3μm程度とされている。
さらに、各微細構造体33は、回折格子30の凸部29よりも幅寸法Wが小さい複数の微小凸部34が、幅方向に等間隔に整列されていることによって形成されている。
微小凸部34の形成周期であるピッチPは、光学素子25に用いられる光源2からの出射光の波長よりも短い大きさとなっている。この微小凸部34のピッチPは、好ましくは、100〜200nmとされている。
また、微小凸部34の高さ(図1における縦方向の寸法)は、凸部29の高さと同じ高さdに形成されている。
このような回折構造27は、光源2から出射されて光学的情報記録媒体3に向かって進行する光源2からの出射光である往路光における直線偏光の段階の往路光である第1の直線偏光(磁場の振動方向が格子溝31の長手方向と平行な光)に対しては、次の(1)式を満足するようになっている。
ただし、(1)式において、dは、回折構造27における回折格子30の凸部29および微細構造体33の微小凸部34の高さを、nは、回折格子30の凸部29の屈折率(換言すれば、樹脂材料自体の屈折率)を、nTMは、TM偏光に対する微細構造体33の等価屈折率(有効屈折率)を、λは、TM偏光の波長を示している。なお、微細構造体33の等価屈折率とは、微小凸部34と空気層とが幅方向に交互に整列された微細構造体33を、1つの屈折率を有する1つの物質であるとみなした場合における当該微細構造体33の屈折率を意味する。
d(n−nTM)=λ (1)
この(1)式は、図1(a)に示すように、回折構造27が、回折構造27に対して光源2側から入射したTM偏光を回折させずにそのまま透過(以下、素通りと称する)させるための条件を示している。
さらに、回折構造27は、光源2から出射された後に光学的情報記録媒体3によって反射された光である復路光における光源2に向かって進行する戻り光である第1の直線偏光と偏光方向が直交する第2の直線偏光(磁場の振動方向が格子溝31の長手方向と直交する光)に対しては、次の(2)式を満足するようになっている。
ただし、(2)式において、d、n、λについては、(1)式と同様である。また、nTEは、TE偏光に対する微細構造体33の等価屈折率を示している。
d(n−nTE)=λ/2 (2)
この(2)式は、図1(b)に示すように、回折構造27が、回折構造27に対して光源2とは反対側から入射したTE偏光を回折させて0次光以外の回折光を発生させ、0次光を最小化するための条件を示している。また、この条件は、戻り光であるTE偏光が、光源2に入射しないための条件と同様である。
換言するならば、上記(1)式および(2)式は、回折構造27が樹脂材料自体の屈折率、空気層の屈折率および回折構造27の形状等に基づき複屈折性を有する条件式、すなわち構造複屈折の条件式を示している。
なお、このTE偏光は、後述する3ビーム用回折構造35を経た後に回折構造27に対して光源2とは反対側から入射する光となる。
したがって、(1)式および(2)式を満足する回折構造27は、従来と同様に複屈折性を有することができ、往路光におけるTM偏光を素通りさせることができるとともに、復路光におけるTE偏光を回折させて0次光を最小化することができる。
なお、具体的な設計例として、例えば、微細構造体33における微小凸部34の幅寸法WとピッチPとの比(W/P)を0.21、微小凸部34を形成する樹脂材料自体の屈折率nを1.607、微小凸部34間の空気層の屈折率を1とした場合には、nTE=1.500、nTM=1.392となる。さらに、λ=0.66μmとすると、これらλの値(0.66μm)、nTEの値(1.500)およびnTMの値(1.392)を(1)式に代入すると、d=3.07μmとなる。
さらに、本実施形態における光学素子25は、透光性基板26の光源2側の表面とは対向する反対側の表面(図1における下面)に、3ビーム用回折構造35を有している。
この3ビーム用回折構造35は、透光性基板26および回折構造27を形成する樹脂材料と同一の樹脂材料によって、透光性基板26および回折構造27と一体形成されている。
この3ビーム用回折構造35は、複数の凸部36が幅方向に等間隔に整列された回折格子38を有している。互いに隣位する凸部36同士の間に存在する格子溝39の幅寸法Wは、具体的な設計例としては、17μm程度とされている。
この3ビーム用回折構造35は、回折構造27を素通りして3ビーム用回折構造35に対して光源2側から入射したTM偏光を回折させることによって、メインビームおよびサブビームからなる3ビームを発生させるようになっている。また、本実施形態の3ビーム用回折構造35以外の構成としては、図5に示されるような通常の3ビーム用回折構造53を用いて、3ビームを発生させる機能を光学素子25の透光性基板26に形成することができる。ここで、図5に示される3ビーム用回折構造53以外の構造としては、この構造を平面的に光源2側から見た場合、直線状に形成されたものに限らず、ホログラムのパターンのような曲線状の構造としてもよく、特殊形状の3ビーム用の回折構造を形成することもできる。
3ビーム用回折構造35は、光源2とは反対側から入射する復路光であるTE偏光を回折させることによって、戻り光の3ビームを発生させるようになっている。
なお、図1(b)においては、戻り光の3ビームのうちのメインビームのみを、回折構造27に光源2とは反対側から入射するTE偏光として示している。
このような構成を有する光学素子25によれば、光源2側から入射して回折構造27を素通りしたTM偏光を、3ビーム用回折構造35によって回折させることにより、3ビームを発生させることができる。さらに、光源2とは反対側から入射した戻り光であるTE偏光を、回折構造27によって回折させることにより、0次以外の±1次以上の高次の回折光を発生させ、光源2への戻り光である0次光を最小化することができる。
すなわち、本実施形態における光学素子25は、従来と同様に、3ビームを発生させる機能と、光源2への戻り光の入射を防止する機能とを併有することができる。
また、光源2への戻り光を除光する性能についても、従来と同等若しくはそれ以上(光源2への戻り光の内、光学素子へ入射する戻り光を1とした場合、本光学素子25から出射される0次光は0.03以下)とすることが可能である。
このような従来と同一の機能等を有することができる上に、さらに、本実施形態においては、透光性基板26、回折構造27および3ビーム用回折構造35が、単一の樹脂材料によって一体として形成されている結果、3ビームを発生させる機能と、光源2への戻り光の入射を防止する機能とを併有する光学素子25を、簡便かつ効率的に製造することができる。
なお、透光性基板26、回折構造27および3ビーム用回折構造35を一体成形する方法としては、樹脂材料の射出成形法を挙げることができる。その他、レーザ加工装置、フォトリソグラフィー装置等を用いる微細加工法、精密加工法によっても光学素子25の製造が可能である。
また、本実施形態によれば、図7に示した従来の偏光性回折素子5に比べて厚み方向の寸法を小さくすることができ、さらなる小型化を図ることができる。
さらに、本実施形態によれば、回折構造27が、微細構造体33を有する結果、良好な複屈折性を有する回折構造27を簡便かつ高精度に形成することができる。
(光ピックアップ装置の第1実施形態)
次に、本発明に係る光ピックアップ装置の第1実施形態として、光学的情報記録媒体としてのDVDに対する情報の書込みを行う光ピックアップ装置の実施形態について、図3を参照して説明する。
なお、従来と基本的構成が同一もしくはこれに類する箇所については、同一の符号を用いて説明する。
図3に示すように、本実施形態における光ピックアップ装置41は、従来の光ピックアップ装置1の基本的な構成をそのまま含んでいる。
ただし、本実施形態において、光源は、波長660nmのコヒーレントな光を出射するDVD用光源42とされている。また、光学的情報記録媒体は、DVD43とされている。
さらに、偏光性回折素子5が配置されていた位置には、この偏光性回折素子5に代って、前述した光学素子25が、その回折構造27をDVD用光源42側に向けるようにして配置されている。
この光学素子25は、3ビームとしてのDVD往路3ビームを発生させる機能と、DVD用光源42への戻り光の入射を防止する機能とを併有した光学素子25とされている。
このような本実施形態における光ピックアップ装置41によって、DVD43に対する情報の書込みを行うには、まず、DVD用光源42から、往路光として、第1の直線偏光であるTM偏光を出射させると、このTM偏光は、光学素子25における回折構造27に入射する。ここで、DVD用光源42からの往路光の偏光方向を回折構造27の溝の長手方向に平行な光として光学素子25に入射させるべく、DVD用光源42を回転させて光ピックアップ装置41を構成することができる。また、DVD用光源42から出射される光の偏光方向に合わせて光学素子25を配置するようにしてもよい。
回折構造27に入射したTM偏光は、回折構造27の複屈折性によって回折構造27を素通りする。
回折構造27を素通りしたTM偏光は、3ビーム用回折構造35に入射し、この3ビーム用回折構造35によって回折される。
これにより、往路光としてのDVD往路3ビームが発生して偏光プリズム19側に向かって出射される。
3ビーム用回折構造35から出射されたDVD往路3ビームは、偏光プリズム19に入射し、この偏光プリズム19によってコリメータレンズ20側に反射される。
偏光プリズム19によって反射されたDVD往路3ビームは、コリメータレンズ20に入射し、このコリメータレンズ20によって平行光に変換されて1/4波長板21側に出射される。
コリメータレンズ20から出射されたDVD往路3ビームは、1/4波長板21に入射し、この1/4波長板21によって直線偏光から円偏光に変換されて対物レンズ22側に出射される。
1/4波長板21から出射されたDVD往路3ビームは、対物レンズ22に入射し、この対物レンズ22によって収束光に変換されてDVD43側に出射される。
対物レンズ22から出射されたDVD往路3ビームは、DVD43の記録面に入射して集光し、この記録面によって、入射方向と逆方向となる対物レンズ22側に、復路光としてのDVD復路3ビームとして反射する。
これにより、DVD往路3ビームにおけるメインビームは、例えば、DVD−RやDVD+Rの場合には、DVD43の記録面に形成された有機色素層の温度を上昇させて色素を化学変化させることによって記録面に情報を書込むようになっている。また、DVD往路3ビームにおけるサブビームは、トラッキングエラー信号の検出に用いられる。
DVD43の記録面によって反射されたDVD復路3ビームは、対物レンズ22に入射し、この対物レンズ22によって平行光に変換されて1/4波長板21側に出射される。
対物レンズ22から出射されたDVD復路3ビームは、1/4波長板21に入射し、この1/4波長板21によって円偏光から直線偏光に変換されてコリメータレンズ20側に出射される。
1/4波長板21から出射されたDVD復路3ビームは、コリメータレンズ20に入射し、このコリメータレンズ20によって収束光に変換されて偏光プリズム19側に出射される
コリメータレンズ20から出射された復路3ビームは、偏光プリズム19に入射し、この偏光プリズム19によって約95%の透過率で受光素子23側に透過され、約5%の反射率で、戻り光としてDVD用光源42側に反射される。
偏光プリズム19によって透過されたDVD復路3ビームは、非点収差発生素子51を透過した後、受光素子23に入射し、この受光素子23によって電気信号に変換される。
一方、偏光プリズム19によって反射された戻り光は、DVD用光源42に向かって戻り、光学素子25の3ビーム用回折構造35に入射する。
3ビーム用回折構造35に入射した戻り光は、3ビーム用回折構造35によって回折されることによって戻り光の3ビームに分光されて回折構造27に入射する。
回折構造27に入射した戻り光は、回折構造27の複屈折性によって回折される。
これによって、0次光以外の回折光が発生し、0次光を最小化して回折構造27から出射される。
この回折光は、DVD用光源42から離れる方向に出射されるため、DVD用光源42に直接入射することはない。ここで、光学素子25は、DVD用光源42のコヒーレント光を出射する出射部への戻り光の入射を阻止するように、すなわち、光源42への不要光の入射を妨げる位置に配置する。また、光学素子25の回折構造27をDVD用光源42の出射窓に形成し、DVD用光源42の出射部そのものへの戻り光の入射を防ぐ位置に配置してもよく、偏光プリズム19の光源側の面に戻り光を防ぐように設けてもよい。
この結果、DVD用光源42を正常に駆動することができる。また、光ピックアップ装置41の所定位置に光学素子25を配置することで、光ピックアップ光学系全体の光学特性の不安定化を最小限に抑えることができ、DVD43に対する情報の書き込みを適切に行うことができる。
なお、DVD43に既に記録されている情報の読取りについても、書込みの場合と同様に図3に示される構成により適切に行うことができる。本実施形態では、DVD43への情報の記録および/または再生を適切に行うことができ、ひいては光学系全体を高精度化し、さらなる安定化を図れることとなる。
(光ピックアップ装置の第2実施形態)
次に、本発明に係る光ピックアップ装置の第2実施形態として、図4を参照して説明する。
なお、第1実施形態と基本的構成が同一もしくはこれに類する箇所については、同一の符号を用いて説明する。
図4に示すように、本実施形態における光ピックアップ装置45は、第1実施形態の構成に加えて、さらに、CD46からの情報の読取りにも使用することができるようになっている。
すなわち、本実施形態における光ピックアップ装置45は、第1実施形態の構成に加えて、さらに、CD用光源47を有しており、このCD用光源47は、往路光として、785nmの波長を有するコヒーレントな光を出射するようになっている。
CD用光源47に対して光源から出射された光(往路光)の出射側の位置には、前述した光学素子25と同様に、透光性基板26、回折構造27および3ビーム用回折構造35を樹脂材料によって一体成形した構成を有する光学素子48が、回折構造27をCD用光源47側に向けるようにして配置されている。
この光学素子48は、3ビームとしてのCD往路3ビームを発生させる機能と、CD用光源47への戻り光の入射を防止する機能とを併有した光学素子48となっているが、具体的な寸法を除く基本的な構成は、図1に示した光学素子25と全く同じである。
この光学素子48に対してCD往路3ビームの出射側の位置であって、DVD往路3ビームおよびDVD復路3ビームの光路上の位置には、CD用光源47に対応する偏光プリズム(以下、第2の偏光プリズム49と称する)が配置されている。
この第2の偏光プリズム49は、光学素子48の3ビーム用回折構造35から出射されたCD往路3ビームをコリメータレンズ20側に反射させるようになっている。また、この第2の偏光プリズム49は、DVD往路3ビームおよびDVD復路3ビームについてはそのまま透過させるだけであるので、DVD43に対する情報の書込みおよび/または読取りには影響を与えない構成を有する。
このような光ピックアップ装置45によって、CD46に対する情報の読取りを行うには、まず、CD用光源47から、往路光として、第1の直線偏光を出射させ、光学素子48における回折構造27に入射させる。
回折構造27に入射した第1の直線偏光(TM偏光)は、回折構造27の複屈折性によって回折構造27をそのまま素通りする。
回折構造27を素通りしたTM偏光は、3ビーム用回折構造35に入射し、この3ビーム用回折構造35によって回折される。
これにより、往路光としてのCD往路3ビームが発生して第2の偏光プリズム側49に向かって出射される。
3ビーム用回折構造35から出射されたCD往路3ビームは、第2の偏光プリズム49に入射し、この第2の偏光プリズム49によってコリメータレンズ20側に反射される。
第2の偏光プリズム49によって反射されたCD往路3ビームは、コリメータレンズ20に入射し、このコリメータレンズ20によって平行光に変換されて1/4波長板21側に出射される。
コリメータレンズ20から出射されたCD往路3ビームは、1/4波長板21に入射し、この1/4波長板21によって直線偏光から円偏光に変換されて対物レンズ22側に出射される。
1/4波長板21から出射されたCD往路3ビームは、対物レンズ22に入射し、この対物レンズ22によって収束光に変換されてCD46側に出射される。
対物レンズ22から出射されたCD往路3ビームは、CD46の記録面に入射し、このCD46の記録面によって、対物レンズ22側に、復路光としてのCD復路3ビームとして反射される。
このとき、CD復路3ビームにおけるメインビームは、記録面からの光の反射の強弱によって、記録面に記録された情報を取得した光となっている。また、CD復路3ビームにおけるサブビームは、トラッキングエラー信号の検出に用いられる。
CDの記録面によって反射されたCD復路3ビームは、対物レンズ22に入射し、この対物レンズ22によって平行光に変換されて1/4波長板21側に出射される。
対物レンズ22から出射されたCD復路3ビームは、1/4波長板21に入射し、この1/4波長板21によって円偏光から直線偏光に変換されてコリメータレンズ20側に出射される。
1/4波長板21から出射されたCD復路3ビームは、コリメータレンズ20に入射し、このコリメータレンズ20によって収束光に変換されて第2の偏光プリズム49側に出射される。
コリメータレンズ20から出射された復路3ビームは、第2の偏光プリズム49に入射し、この第2の偏光プリズム49によって約95%の透過率で受光素子23側に透過され、約5%の反射率で、戻り光としてCD用光源47側に反射される。
第2の偏光プリズム49によって透過されたCD復路3ビームは、偏光プリズム19と、非点収差発生素子51を透過した後に受光素子23に入射し、この受光素子23によって電気信号に変換されることによって、情報の再生に用いられる。
一方、第2の偏光プリズム49によって反射された戻り光は、CD用光源47に向かって戻り、光学素子48の3ビーム用回折構造35に入射する。
3ビーム用回折構造35に入射した戻り光は、3ビーム用回折構造35によって回折されることによって戻り光の3ビームに分光されて回折構造27に入射する。
回折構造27に入射したTE偏光である戻り光は、回折構造27の複屈折性によって回折される。
これによって、0次光以外の回折光が発生し、0次光を最小化して回折構造27から出射される。
この回折光は、CD用光源47から離れるように出射されるため、CD用光源47に直接入射することはない。ここで、光学素子48は、CD用光源47のコヒーレント光を出射する出射部への戻り光の入射を阻止するように、すなわち、光源47への不要光の入射を妨げる位置に配置する。また、光学素子48の回折構造27をCD用光源47の出射窓に形成し、CD用光源47の出射部そのものへの戻り光の入射を防ぐ位置に配置してもよく、偏光プリズム49の光源側の面に戻り光を防ぐように設けてもよい。
この結果、CD用光源47を正常に駆動することができ、CD46からの情報の読み取りを適切に行うことができる。すなわち、CD用光源47から出射される光が安定し、受光素子23での情報検出精度を高めることができ、光ピックアップ系全体の高精度化、さらなる安定化をもたらすことができる。
なお、DVD43に対する情報の書込みを行う際の光ピックアップ装置45の挙動は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
以上述べたように、本実施形態によれば、透光性基板26、回折構造27および3ビーム用回折構造35を、単一の樹脂材料によって一体として形成することができる。
この結果、3ビームを発生させる機能と、光源2、42、47への戻り光の入射を防止する機能とを併有する光学素子25、48を、簡便かつ効率的に製造することができ、あわせて、コストを削減することができる実用性および量産性に優れた光学素子25、48を実現することができる。
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
例えば、偏光プリズム19、49に代わって、ダイクロイックプリズムや偏光ビームスプリッタを用いるようにしてもよい。
本発明は、樹脂材料性の光学素子に限らず、ガラス等の樹脂材料以外の材料によって形成される光学素子にも有効に適用することができるものである。
また、回折構造27における凸部29の溝方向に対して、3ビーム用回折構造35の溝方向は、上記実施形態では同一方向として説明したが、本実施形態では同一方向とは異なる方向に3ビーム用回折構造35の溝方向を形成してもよい。3ビーム用回折構造35の凸部36については、平面形状等に成形するようにしてもよい。
また、上述した実施形態で参照した図1(a)、(b)および図2では、回折格子30の凸部29を10個、凸部29間に設けられた微小凸部34を3個それぞれ示したが、これらの数に限定されるものではなく、回折格子30の凸部29と微小凸部34との数は、上述した(1)式および(2)式を満たすように複数個設けて光源への戻り光を減らし、光源の光の出射部そのものの入射光量を最小にしてもよい。
また、微小凸部34の断面形状は、図1および図2のような断面矩形状に限る必要はなく、断面三角形状(階段状のものも含む)等の断面矩形状以外の断面形状を選択するようにしてもよい。
さらに、回折格子30の凸部29の幅寸法と、その凹部の幅寸法とは、図1および図2では同一寸法として説明したが、上述した(1)式および(2)式を満たし、かつ、光源の出射光の出射部そのものへ高次の回折光を含む戻り光の入射を防ぐことができる寸法であるならば、同一寸法でなくても良い。
さらにまた、本発明は、光源として、波長405nmのコヒーレントな光を出射する光源を備え、Blu-rayあるいはHD DVDといった大容量の光学的情報記録媒体に対する情報の書込みや読取りを行うことができる光ピックアップ装置にも有効に適用することができるものである。
本発明に係る光学素子の実施形態を、光源からの出射光の偏光方向とともに示す断面図であり、(a)は往路光が入射した様子 (b)は復路光が入射した様子 (c)は拡大断面図 図1の光学素子を、光源光の偏光方向とともに示す斜視図 本発明に係る光ピックアップ装置の第1実施形態を示す構成図 本発明に係る光ピックアップ装置の第2実施形態を示す構成図 通常の3ビーム用回折構造を有する光学素子の一例を示す構成図 従来から採用されていた光ピックアップ装置の一例を示す構成図 図6の光ピックアップ装置に搭載されている偏光性回折素子を、光源光の偏光方向とともに示す断面図 従来から採用されていた光学素子における図7と異なる偏光性回折構造の構成の一例を示す概略断面図
符号の説明
2 光源
25 光学素子
26 透光性基板
27 回折構造
33 微細構造体
35 3ビーム用回折構造
41 光ピックアップ装置
43 DVD
45 光ピックアップ装置
46 CD

Claims (6)

  1. コヒーレントな光を出射する光源と光学的情報記録媒体との間の光路中に備えられる光学素子であって、
    前記光源からの光を回折させて3ビームを発生させる第1の回折構造と、前記光源へ戻る所定の偏光の光について構造複屈折を示す第2の回折構造とを有し、
    透光性の光学基材の第1面に前記第1の回折構造を、前記光学基材の第2面に前記第2の回折構造をそれぞれ形成し、
    前記光学基材、前記第1の回折構造および前記第2の回折構造が単一材料からなることを特徴とする光学素子。
  2. 前記第2の回折構造が、前記光学基材の第2面に第1の凹凸形状と、該第1の凹凸形状の凹部の位置に形成され前記光源からの光の波長より小さいピッチ幅の微細周期の第2の凹凸形状とを有するものであり、前記単一材料の屈折率と該単一材料以外の媒体の屈折率との差および前記第1の凹凸形状と第2の凹凸形状の形状に基づき前記構造複屈折を示すことを特徴とする請求項1記載の光学素子。
  3. 前記第1の凹凸形状の凸部と前記第2の凹凸形状の凸部との高さ、および、前記第1の凹凸形状の凹部と前記第2の凹凸形状の凹部との溝深さが同一であることを特徴とする請求項2記載の光学素子。
  4. 前記第2の回折構造が前記光源からの光における第1の直線偏光を回折させずにそのまま透過させ、かつ、前記光学的情報記録媒体で反射され前記光源から出射された光とは逆方向に進行する光における前記光源へ向かって戻る前記第1の直線偏光と偏光方向が直交する第2の直線偏光の0次光を減少させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の光学素子。
  5. 前記光学基材、前記第1の回折構造および前記第2の回折構造が射出成形法により単一の樹脂材料によって一体成形されたものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の光学素子。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載の光学素子を備えたことを特徴とする光ピックアップ装置
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