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JP4330292B2 - Icカードの製造方法 - Google Patents

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JP4330292B2
JP4330292B2 JP2001220476A JP2001220476A JP4330292B2 JP 4330292 B2 JP4330292 B2 JP 4330292B2 JP 2001220476 A JP2001220476 A JP 2001220476A JP 2001220476 A JP2001220476 A JP 2001220476A JP 4330292 B2 JP4330292 B2 JP 4330292B2
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仁人 伊藤
利雄 加藤
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Konica Minolta Medical and Graphic Inc
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Konica Minolta Medical and Graphic Inc
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ICチップ及びアンテナを有するICユニットを内臓するICカードの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ICカードは、例えば社員証、学生証等の個人の身分を証明するのに用いられ、このようなICカードには、ICチップ及びアンテナを有するICユニットを内蔵し、表面に顔画像と記載情報を有し、裏面に筆記具等により記入することができる筆記層を設け、カードに応じた印刷を施したものがある。
【0003】
このようなICカードの製造方法としては、熱貼合法、接着剤貼合法及び射出成形法が知られており、例えば接着剤貼合法では、予め接着剤層を形成しておいた上下の長尺ウェブ状または枚葉シート状の基材の間に、ICチップ及びアンテナを有するICインレットを載置して貼り合せ、この後熱及び圧力を付与して接着剤を介してICインレットを埋設し、その後貼り合せ品を打ち抜いてICカードにすることが行なわれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このようなICカードには、例えば偽変造防止の目的で、透かし印刷、ホログラム、細紋等の偽造変造防止の印刷が採用されるが、このような印刷を貼り合せ品を打ち抜いたICカードに施すと、特別な偽造変造防止の印刷であり、印刷の不良品が生じ易く、印刷の不良が生じると、ICカード全体を破棄することになり、コストが嵩む等の問題がある。
【0005】
また、ICカードの第1の基材と第2の基材の両基材とも、印刷しない基材を用いてカード状に打抜いた後に印刷する方法は、小さいカードに印刷するため生産効率が低下する。また、ICカードの第1の基材と第2の基材の両基材とも、予め定型印刷したものを用いると、貼合わせ時に位置合せの精度を出すのが難しい。
【0006】
この発明は、かかる実情に鑑みてなされたもので、高精度で、しかも低コストで製作することができるICカードの製造方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成した。
【0017】
請求項1に記載の発明は、
『第1の基材と第2の基材の間に、ICチップ及びアンテナを含む部品からなるICインレットを介在させて接着剤により貼合わせるICカードの製造方法において、
前記接着剤は、前記第1の基材及び前記第2の基材に塗工することにより付与し、
前記第1の基材と前記第2の基材の少なくとも一方は枚葉シート状であり、
前記枚葉シート状の基材をロールに保持して塗工し、
前記第1の基材と前記第2の基材の間に前記ICインレットを載置して貼合わせた後に、前記第1の基材と前記第2の基材を挟むプレートが循環するコンベアにより連続搬送しながら加熱及び加圧し、
前記プレート間の間隔を、コンベア出口に対しコンベア入口側を広くすることを特徴とするICカードの製造方法。』である。
【0018】
枚葉シートではテーブル上で間欠塗工する方法があるが、一般に、長尺ウェブをバックアップロールに抱かせて塗工する方法に比べて、精度や能力が劣る。
【0019】
この請求項に記載の発明によれば、枚葉シートでも長尺ウェブなみの塗工精度を得られ、またテーブルを用いる場合に比べ、往復動作やその加減速がなく能力的に有利である。また、連続搬送しながら加熱加圧が可能で、塗工などの前工程を間欠にする必要がなく、またコンベアを長くすることにより、加熱加圧時間が長くてもライン速度を落とす必要がなく、比較的簡単な機構で加熱加圧が可能である。さらに、コンベアの入口と出口間で、貼合わせ品の厚みは次第に薄くなり所定の厚みとなるために、コンベア入口ほど貼合わせ品への圧力が高くなるが、コンベアの入口と出口間で、貼合わせ品へかかる圧力を均一化でき、その内部にあるICチップに必要な許容耐圧を小さくすることができる。
【0020】
請求項に記載の発明は、
『前記プレートが、前記コンベアの駆動軸と平行な軸に対して回転自在に支持されていることを特徴とする請求項に記載のICカードの製造方法。』である。
【0022】
この請求項に記載の発明によれば、加圧しながら循環するプレートが回転して逃げるため、貼合わせ品に局所的に過大な圧力がかかったり、傷がつくことがない。
【0025】
請求項に記載の発明は、
『前記コンベアを構成する上コンベアと下コンベアが搬送方向にずれており、
前記コンベアの入口が下流に位置する側のコンベアは、前記プレートの先頭側を支持され、
前記コンベアの出口が上流に位置する側のコンベアは、前記プレートの後尾側を支持されていることを特徴とする請求項1または請求項に記載のICカードの製造方法。』である。
【0027】
この請求項に記載の発明によれば、加圧しながら循環するプレートが少なくとも貼合わせ品を挟んでいる間は、プレートがその搬送ラインを飛び出ることがなく、貼合わせ品に局所的に過大な圧力がかかったり、傷がつくことがない。
【0034】
請求項に記載の発明は、
『前記プレートが循環する前記コンベアのさらに外側に無端ベルトを設けることを特徴とする請求項に記載のICカードの製造方法。』である。
【0055】
【発明の実施の形態】
以下、この発明のICカードの製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明するが、この発明はこの実施の形態に限定されない。
【0056】
まず、図1乃至図3はICカードの製造方法により製造されるICカードを示し、図1はICカードの平面図、図2はICカードの断面図、図3はICカードの他の実施の形態の断面図である。
【0057】
ICカードは、第1の基材1と第2の基材2の間に、ICチップ3a及びアンテナ3bを含む部品からなるICインレット3を介在させて接着剤4により貼合わせて製造される。
【0058】
第1の基材1は、PETを支持体として、例えば総厚50〜250μであり、カード表面側には受像層が設けられ、予め例えば偽変造防止の目的で、透かし印刷、ホログラム、細紋等の偽造変造防止の印刷、あるいはICカードに必要な枠、文字、記号等の定形印刷が施されている。
【0059】
第1の基材1のカード内側面には、接着剤4としてのホットメルト接着剤の塗工性向上のために易接着処理が施され、両面に帯電防止層が設けられている。第1の基材1の形態は枚葉シート状であり、寸法は、例えば横200×縦200mm(カード横2列×縦3列取り可)〜横500×縦650mm(カード横5列×縦10列取り可)、さらにより大きくても良い。また、受像層や印刷の不良を予め検査し、その位置情報をバーコード等により付与してある。
【0060】
第2の基材2は、PETを支持体として、例えば総厚50〜250μであり、カード表面側には筆記層が設けられ、定形印刷は貼合わせ後行うために施されていない。第1の基材1と同様に、カード内側面には、接着剤4としてのホットメルト接着剤の塗工性向上のために易接着処理が施され、両面に帯電防止層が設けられている。第2の基材2の形態は長尺ウェブ状であり、幅は第1の基材1の横寸法に合わせることが好ましい。
【0061】
第1の基材1と第2の基材2の両基材とも熱収縮及びそのバラツキが小さい材質を選択することが好ましく、定形印刷寸法も熱収縮を見込んだ寸法で印刷を施す。また、両基材は、熱収縮率の違いによるカール等が生じないよう、製造工程での熱履歴の差も考慮して、熱収縮率が同じになるような厚みと構成にすることが好ましい。
【0062】
ICインレット3は、ICチップ3a及びアンテナ3bを含む部品からなり、図2に示すように、ICチップ3a及び巻線のアンテナ3bの両側を不織布3cで貼合わせて収納されている。また、図3に示すように、印刷やエッチング等によりアンテナ3bの回路を設けたフィルム3d上にICチップ3aを搭載したものや、さらにそのチップ部や全体を予め樹脂で封止したものも採用できる。
【0063】
ICインレット3の形態は、1列分の長尺ウェブをロール状に巻いたものが用いられるが、ICチップの凸部があるため、緩く巻いておくことが好ましい。また、縦横複数に配列した枚葉シート状や長尺ウェブ状のものや、それらから予め1個毎に切出したものも採用できる。1個に切出した時の寸法は、カード打抜き時の切断に悪影響のないよう、カード外形より小さい方が好ましい。
【0064】
接着剤4は、例えばホットメルト接着剤であり、特に反応性ホットメルト接着剤が好ましい。反応性ホットメルト接着剤は樹脂を溶融させて接着した後、湿気を吸収して樹脂が硬化するタイプの接着剤であり、通常のホットメルト接着剤と比較して接着可能時間が長く、かつ接着後に軟化温度が高くなるため耐久性に富み、低温での塗工に適している。通常のホットメルト接着剤では、塗工温度が樹脂の軟化温度と同じであるため耐熱性は塗工温度以上にはならず、そのため高耐熱性を要求する場合は、高い塗工温度が必要になる。一方、反応性ホットメルト接着剤は、塗工後に硬化するため耐熱温度は塗工温度より数十℃高くなるため、受像層の表面が高温でダメージを受けやすい素材である場合そのダメージを少なくすることができる。
【0065】
次に、ICカードの製造方法を図4乃至図8に基づいて説明する。図4はICカードの製造工程のフロー、図5は加熱加温の構造を示す図、図6はコンベアで加圧する構造を示す図、図7は無塗工部の構造を示す図、図8はプレートの取付構造を示す図である。
【0066】
第1の基材1の供給工程Aでは、枚葉シートを堆積したものから1枚ずつ分離して取出し供給する。枚葉シートの上面を検出して一定に維持し、吸着パッドにより保持して取出す。この場合、1枚分離を確実に行えるように、除電、層間へのエア吹き、爪等による掻き落し、サッカーと呼ばれる吸着と同時に吸着パッドを上昇させる機構などを有することが好ましい。
【0067】
また、堆積を2式とし、一方がなくなると自動で切替わりラインを停止させないことが好ましい。
【0068】
第1の基材1への接着剤塗工工程Bでは、第1の基材1上にホットメルト接着剤を所定の厚さで塗工する。塗工方式としてはダイ方式、グラビア方式、ロール方式などの通常の方法を採用できるが、以下の点などでダイ方式が好ましい。
【0069】
ダイ方式では、接着剤が第1の基材に塗工されるまで密閉されているため、ホットメルト接着剤のような高温でも温度管理が容易で、特に反応性ホットメルト接着剤では、湿度含む外気と触れないので有利である。また、異物の混入がなく、気泡も発生しにくい。
【0070】
また、前計量タイプに分類され、ポンプ給送量と基材速度によって塗工量が決まり、また粘度等の液物性変化が少ないため、塗工厚精度の確保に有利である。
【0071】
加熱タンクで溶解された接着剤は、ポンプによってホースを通ってダイに給送され、ダイ10のスリット出口10aから吐出される。ホースやダイも加熱して一定温度に保温することが好ましい。ポンプ給送量は、ポンプ容積、回転速度及び圧力損失に伴う給送効率により決まり、塗工厚は、さらにリップと呼ばれるダイ先端と第1の基材1の隙間や基材速度により決まる。また、反応型ホットメルト接着剤の場合は、加熱タンク等をドライエアや窒素などによりパージすることが好ましい。
【0072】
第1の基材1が枚葉シートの場合は、一般にテーブル上で塗工することが行われているが、枚葉シートをロール上に保持して、長尺ウェブと同様に塗工する方式が好ましい。第1の基材1の保持方法としては、基材先頭、後尾や両縁をグリップして保持する方式があるが、サクションロール11により基材全面を吸引保持する方式が、枚葉シート外縁の余白が少なく歩留まりが良いので好ましい。1枚毎送られてくる基材を位置決めして一定ピッチでロールにセットし、塗工する。
【0073】
枚葉シートへ塗工する他の方法としては、枚葉シートを接合して長尺ウェブのように扱って塗工する方法や剥離紙、剥離フィルム、剥離ベルト、剥離ロールに一旦塗工したものを基材に剥離転写する方法も考えられるが、消耗品が必要だったり、転写残りへの対応が必要となる。
【0074】
また、塗工は枚葉シートの先頭と後尾を避けて、間欠塗工することが好ましい。間欠塗工は、接着剤をダイに給送するポンプをON/OFF、またはダイに設けたバルブをON/OFFして、接着剤の吐出を一時的に停止することにより行われるが、ポンプによる方式は応答が遅れるために、バルブによる方式が好ましい。その場合、塗工先頭では、ポンプの圧力が蓄積されることにより塗工厚が厚めになる傾向があるため、ポンプON/OFFを併用したり、接着剤を加熱タンクの戻す回路を設けて蓄圧を防止することが好ましい。また、塗工後尾では、バルブをOFFにしてもダイ先端に残る接着剤が引き出され、基材に付着することがあるため、一般にサックバックと呼ばれるバルブをOFFにする時に接着剤をダイ内に引込むバルブ機構を採用することが好ましい。またに、少なくとも塗工中はロールを定速回転することが好ましい。
【0075】
ICインレット供給工程Cでは、第1の基材1上に載置する前に中間ステーション20を設け、ここにICインレット3を配置しておき、これらを一括して吸着保持し、接着剤を塗工した第1の基材1上に載置する。ICインレット3の位置決めは中間ステーション20から取出す前に1個1個行うが、第1の基材1についてもエッジや印刷を基準に位置決めすることがより好ましい。
【0076】
中間ステーション20に配置する際は、第1の基材1に付与した不良位置情報の読取りや、オンラインで不良検査した情報を基に、その位置には置かないようにする。不良情報がない場合は、ICインレット3をロール巻から1個分繰出して切断し、中間ステーション20へ順次送るが、不良情報がある場合は、該当する列のみの該当するタイミングでは送りを中止する。ロール巻を複数配置してこれらを多列同時処理することにより能力向上を図る。また、予めわかっている不良ICインレットは、基材に載置する前に除去したり、基材に不良情報を付与して後で除去することが好ましい。
【0077】
また、他の方法として、ICインレット3を配列したトレイ状の治具を積載しておき、そこから吸着保持して第1の基材1上に載置することも考えられ、シンプルな設備とできるが、不良部供給停止するためには、予めトレイの該当する位置に置かない、またトレイから吸着保持しない、また吸着保持する前に除去するなどの対応が必要となる。
【0078】
ICインレット3を第1の基材1に載置する際は、第1の基材1を一旦停止させておく方法もあるが、定速搬送する基材に同期しながら載置することが好ましい。また、空気が入らないように一方からしごきながら載置したり、ICチップの凸部をホットメルト接着剤に押込むように載置することが好ましい。さらには載置前にホットメルト接着剤を、ヒーター等の加熱保温手段21により加熱保温して流動性やタック性を維持することが好ましい。
【0079】
第1の基材1の供給から貼合わせ間の搬送方法としては、サクションコンベア、移載テーブル、トレイ治具、基材グリップによるものが考えられる。
【0080】
第2の基材2の供給工程Dでは、長尺ウェブをロール状に巻いたもの繰出し、この繰出しでは張力やエッジ位置を検出して一定に制御する。
【0081】
また繰出しを2式としさらにアキュームを設けて、ラインを停止させずに巻の交換及び接合することが好ましい。
【0082】
第2の基材2への接着剤塗工工程Eでは、第1の基材1と同様にダイ方式で、ロール30に抱かせて保持された第2の基材2上にダイ31により間欠塗工する。
【0083】
塗工厚はカード表裏面のアンバランスによるカールが生じないように、第1の基材1の塗工厚と同じであることが好ましく、さらには第1の基材1と第2の基材2や、ICインレット3による非対称性も考慮して総合的に決めることがより好ましい。
【0084】
第2の基材2は、長尺ウェブであり連続塗工とすることも可能だが、枚葉シートである第1の基材1に合わせて間欠塗工として、貼合わせた後にシート状に切断する位置を無塗工とすることが、刃物への接着剤の付着を防止できるので好ましい。反応性ホットメルトの場合は、すぐに硬化しないため特に好ましい。
【0085】
貼合わせ工程Fでは、接着剤を塗工しICインレット3を載置した枚葉シート状の第1の基材1と、接着剤を塗工した第2の基材2をロール30,40でニップして貼合わせる。このニップロール30は第2に基材2への塗工用のロールを兼用しても良いし、また別個に設けても良い。
【0086】
ニップロールは、金属対金属とする場合と一方をゴム被覆とする場合があり、ニップロールのギャップ設定、加圧力設定、またはその組合わせにより、総厚を整えたり、接着剤にICインレットを埋込んで平滑性を整える。
【0087】
従って、第1の基材1及び第2の基材2ともに貼合わせる直前に、加熱保温手段41によりホットメルト接着剤を加熱保温することが好ましいが、基材の表面は高温によりダメージを受け易いため、図5に示すように、ホットメルト接着剤側は温度センサS1のホットメルト接着剤温度情報に基づき制御部42により赤外ヒータ等の加熱保温手段41を駆動して加熱保温する。一方、基材側はロール30内部に温調機43を介して熱媒を循環させ、温度センサS2のロール温度情報と温度センサS3の熱媒温度情報に基づき制御部44により温調機43を駆動して一定温度(例えば60℃)以上にならないよう保温することが好ましい。
【0088】
枚葉シート状である第1の基材1を一定ピッチで送り、第2の基材2と貼合わせるが、このピッチについては、この後工程のコンベアのピッチとカードのピッチが常に合うように、カードのピッチの整数倍とすることが好ましい。また、貼合わせた後にシート状に切断する時に屑が生じないよう、第1の基材1間に最小限の間隔を設けることが好ましい。
【0089】
貼合わせ後の第1の基材1と第2の基材2の残留応力によるカール等が生じないよう考慮して、第2の基材2の張力と、第1の基材1のシート張りを設定することが好ましい。
【0090】
コンベア加熱加圧工程Gでは、貼合わせ品を一定時間加熱及び加圧することにより、総厚と平滑性をより整え、特にICチップの凸部の平滑性を整える。
【0091】
このコンベア加熱加圧は、加圧時間:10〜60sec、特に20〜30sec、加圧力:0.2〜1kg/cm2。特に0.4〜0.6kg/cm2、加熱温度:50〜100℃、特に50〜70℃が受像層への悪影響を防止でき好ましいが、接着剤の物性、ICチップの耐圧性、基材表面の耐熱性などにより適宜決めることができる。
【0092】
また、加圧は、図6に示すように、第1の基材1と第2の基材2の貼合わせ品の上下を挟むプレート50が循環するコンベア51により行う。
【0093】
プレート50は厚さの制約により剛性が不足するため、受けローラ52によりバックアップして補うことが好ましい。
【0094】
プレート50の間隙は、0とするのが理想であるが、現実には不可能であり、間隔部は加圧できず、凸ができて平滑性が悪いため、この部分がカード製品上にならないように、図7に示すように、プレート50の搬送方向ピッチをICカードのカード寸法のピッチと同一にすることが好ましい。
【0095】
さらに、意図的に間隔を設定して余分な接着剤がロスとなる間隔部へ流れ込むようにして、厚み精度を向上することもできる。間隔を設定する替わりに、プレート50のエッジを切欠くことによって同様の効果が得られる。
【0096】
また、別の対応策として、図6に示すように、プレート50が循環するコンベア51のさらに外側に無端ベルト53を設けることが考えられる。
【0097】
また、加圧の方法は、油圧シリンダ等により一定荷重をかける他に、貼合わせ品を挟む上下のプレートのギャップ(間隙)を固定する方法が考えられるが、この場合、コンベア出口54aに対しコンベア入口54b側を次第に広くするようにして、入口でICチップに大きな圧力がかかるのを防止することが好ましい。
【0098】
他の加圧する方法としては、枚葉用のプレス装置を搬送方向に移動しながらプレスする方法が考えられるが、装置がおおがかりであったり、またプレスロールを複列配置する方法も考えられるが、加圧時間確保が難しい。
【0099】
また、プレート50を循環させるために、コンベア51のチェーン等に取りつける方法としては、図8(a)、(b)(c)に示すものがある。
【0100】
図8(a)に示すように、プレート50がプレート支持軸61によりチェーン60に固定されていると、加圧しながら循環するプレート50が、貼合わせ品70をコンベア入口で挟み始める時と、出口で開放する時は、直線状であるプレート50が曲線(円弧)状に循環しているために、プレート50の一部50a,50bが搬送ラインを飛び越えて、貼合わせ品70に局所的に過大な圧力がかかったり、傷のできる原因となる。曲率を大きくすることにより緩和できるが、影響をなくすことは難しい。
【0101】
このため、図8(b)に示すように、プレート50をチェーン60に設けたコンベア51の駆動軸と平行なプレート支持軸62に対して回転自在に支持することが好ましい。この実施の形態では、加圧しながら循環するプレート50がプレート支持軸62を支点に回転して搬送ラインから逃げ、貼合わせ品70に局所的に過大な圧力がかかったり、傷がつくことがない。また、挟んでいる部分は受けローラ52によりバックアップして加圧することができる。
【0102】
また、図8(c)に示すように、コンベアを構成する上コンベア51aと下コンベア51bが搬送方向にずれて配置されており、コンベアの入口が下流に位置する側の下コンベア51bは、プレート50の先頭側をプレート支持軸62に支持され、コンベアの出口が上流に位置する側の上コンベア51aは、プレート50の後尾側をプレート支持軸62に支持されるようにする。この実施の形態では、加圧しながら循環するプレート50が少なくとも貼合わせ品70を挟んでいる間は、プレート50がその搬送ラインを飛び出ることがなく、貼合わせ品70に局所的に過大な圧力がかかったり、傷がつくことがない。
【0103】
また、加熱方法としては、プレート50を直接赤外線で輻射加熱したり、ヒーターで伝導加熱する方法もあるが、熱風を送風循環させた雰囲気内にコンベア51を設ける方法は温度が安定している。
【0104】
コンベア冷却加圧工程Hでは、加熱加圧直後は高温で変形しやすいため、残留応力により時間経過と伴い平滑性が劣化する可能性があるため、冷却することが好ましい。単に冷却エアによる方法もあるが、加熱加圧時と同様にコンベア61で加圧しながら冷却する方がより好ましい。
【0105】
加圧は同様の方法により、また冷却は、熱風の代わりに外気または冷風を送風循環させることにより行う。
【0106】
第1の基材1及び第2の基材2への接着剤塗工は、接着剤塗工工程B及び接着剤塗工工程Eで行なわれるが、コンベア加熱加圧では、凹凸の平均化はできるが、平均厚が過大のものを修正するのは難しい。このため、図7に示すように、対応策として、塗工時にカード打抜きの輪郭の外側に相当する位置に無塗工部70を設け、ここに余分な接着剤が流れ込むようにすることが好ましい。
【0107】
ダイのスリット出口の一部を塞いで接着剤を吐出し、幅手間隔で無塗工部を設けても良いし、ダイから間欠的に接着剤を吐出し、搬送方向に無塗工部を設けても良いし、またそれら両方の無塗工部を設けても良い。無塗工部のピッチはカード1枚分が好ましいが、数枚ごとと間引きしても良い。
【0108】
さらにはこの無塗工部が貼合わせ品において外気と貫通する空隙とすると、反応性ホットメルトの反応時に発生するガスを逃がすことができるため、より好ましい。
【0109】
シート切断工程Iでは、第1の基材1と第2の基材2の貼合わせ品は巻き取ることができないため、カッタユニット80でシート状に切断する。切断は貼合わせ品をたわませずに行うことが好ましく、上下刃を噛み合わせるカッタユニット、またNTカッタと受けを幅手方向に走行させるカッタユニット、また皿状刃と受けを幅手方向に走行させるカッタユニットを貼合わせ品の搬送に同期させる方法や、ドラム外筒に刃を設けたロータリーカッタで貼合わせ品に同期回転させる方法など一般的な方法から選択できる。
【0110】
また、切断位置は、屑がでないように貼合わせ時に第1の基材の間に設けた間隔部で切断することが好ましい。無塗工部は接着剤がないため、刃物に付着することもない。
【0111】
集積保管工程Jでは、切断されたシートを所定枚数集積する。第1の基材1と第2の基材2の貼合わせ品1〜10枚間隔でSUS等の金属板90を挿入し、貼合わせ品自体の凹凸が加算されて平滑性を阻害するのを防止することが好ましい。SUS等の金属板90の供給は、剛性による相違はあるが第1の基材の場合と同様な方法で行うことができる。
【0112】
また、貼合わせ品の堆積、SUS等の金属板90の供給の堆積とも2式とし、ラインを停止させずに切り替えできることが好ましい。また、SUS等の金属板90とともに堆積された貼合わせ品は、反応性ホットメルト接着剤を使用した場合、反応に必要な1週間程度の間、空調した条件下で保管することが好ましい。空調条件や保管期間は、接着剤の仕様等により適宜決めることができる。
【0113】
カード化工程Kでは、第1の基材1と第2の基材2の貼合わせ品は、第1の基材1のエッジまたは印刷を基準に、1〜4辺を断裁して所定の寸法とした後、第2の基材2側に印刷機91で定形印刷を施し、打ち抜き機92でカードに打ち抜く。第2の基材2側の定形印刷は打ち抜いた後にカード毎印刷しても良い。
【0117】
【発明の効果】
前記したように、請求項に記載の発明では、枚葉シートでも長尺ウェブなみの塗工精度を得られ、またテーブルを用いる場合に比べ、往復動作やその加減速がなく能力的に有利である。また、連続搬送しながら加熱加圧が可能で、塗工などの前工程を間欠にする必要がなく、またコンベアを長くすることにより、加熱加圧時間が長くてもライン速度を落とす必要がなく、比較的簡単な機構で加熱加圧が可能である。さらに、コンベアの入口と出口間で、貼合わせ品へかかる圧力を均一化でき、その内部にあるICチップに必要な許容耐圧を小さくすることができる。
【0118】
請求項に記載の発明では、加圧しながら循環するプレートが回転して逃げるため、貼合わせ品に局所的に過大な圧力がかかったり、傷がつくことがない。
【0119】
請求項に記載の発明では、加圧しながら循環するプレートが少なくとも貼合わせ品を挟んでいる間は、プレートがその搬送ラインを飛び出ることがなく、貼合わせ品に局所的に過大な圧力がかかったり、傷がつくことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】ICカードの平面図である。
【図2】ICカードの断面図である。
【図3】ICカードの他の実施の形態の断面図である。
【図4】ICカードの製造工程のフローである。
【図5】加熱加温の構造を示す図である。
【図6】コンベアで加圧する構造を示す図である。
【図7】無塗工部の構造を示す図である。
【図8】プレートの取付構造を示す図である。
【符号の説明】
1 第1の基材
2 第2の基材
3 ICインレット
4 接着剤
A 第1の基材1の供給工程
B 第1の基材1への接着剤塗工工程
C ICインレット供給工程
D 第2の基材2の供給工程
E 第2の基材2への接着剤塗工工程
F 貼合わせ工程
G コンベア加熱加圧工程
H コンベア冷却加圧工程
I シート切断工程
J 集積保管工程
K カード化工程

Claims (3)

  1. 第1の基材と第2の基材の間に、ICチップ及びアンテナを含む部品からなるICインレットを介在させて接着剤により貼合わせるICカードの製造方法において、
    前記接着剤は、前記第1の基材及び前記第2の基材に塗工することにより付与し、
    前記第1の基材と前記第2の基材の少なくとも一方は枚葉シート状であり、
    前記枚葉シート状の基材をロールに保持して塗工し、
    前記第1の基材と前記第2の基材の間に前記ICインレットを載置して貼合わせた後に、前記第1の基材と前記第2の基材を挟むプレートが循環するコンベアにより連続搬送しながら加熱及び加圧し、
    前記プレート間の間隔を、コンベア出口に対しコンベア入口側を広くすることを特徴とするICカードの製造方法。
  2. 前記プレートが、前記コンベアの駆動軸と平行な軸に対して回転自在に支持されていることを特徴とする請求項に記載のICカードの製造方法。
  3. 前記コンベアを構成する上コンベアと下コンベアが搬送方向にずれており、
    前記コンベアの入口が下流に位置する側のコンベアは、前記プレートの先頭側を支持され、
    前記コンベアの出口が上流に位置する側のコンベアは、前記プレートの後尾側を支持されていることを特徴とする請求項1または請求項に記載のICカードの製造方法。
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