Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP4399791B2 - 車両用ロールバーの取り付け構造 - Google Patents

車両用ロールバーの取り付け構造 Download PDF

Info

Publication number
JP4399791B2
JP4399791B2 JP2004196713A JP2004196713A JP4399791B2 JP 4399791 B2 JP4399791 B2 JP 4399791B2 JP 2004196713 A JP2004196713 A JP 2004196713A JP 2004196713 A JP2004196713 A JP 2004196713A JP 4399791 B2 JP4399791 B2 JP 4399791B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roll bar
vehicle
width direction
inner panel
vehicle width
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004196713A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006015908A (ja
Inventor
建次郎 三木
多衛 柴原
祐充 田中
芳雄 織田
隆之 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2004196713A priority Critical patent/JP4399791B2/ja
Publication of JP2006015908A publication Critical patent/JP2006015908A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4399791B2 publication Critical patent/JP4399791B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Description

本発明は、車両の座席後部側に配設されるロールバーを車体に取り付ける構造に関するものである。
近年、屋根が開放されるオープンカーには、標準的に、車両転倒時等に乗員の頭部を保護して生存空間を確保するために、座席後部側に逆U字状のロールバーが配設されている。このロールバーを車体に取り付ける一般的な構造では、両端部が左右のサイドパネルに連結されて車幅方向に延びるクロスバーが設けられ、このクロスバーにロールバーが連結されている。ここで、ロールバーには高い剛性が要求されるため、このロールバーをクロスバー以外の連結部材により別途サイドパネルに連結することが考えられる。この場合、車両側突時、その側突荷重が連結部材を介してロールバーに伝達され分散されるようにすると、衝撃吸収性能の向上を期待することができる。
特許文献1には、車体の左右のインナパネルに1対の幌支持用ブラケットが固定され、これら幌支持用ブラケットに、車幅方向に延びる連結補強部材(クロスバー)の両端部が連結され、この連結補強部材にロールバーが連結された構造が開示されている。このロールバーを車体に取り付ける構造は前記一般的な構造と類似の構造である。
特開平11−321334号公報
ロールバーを連結部材により車体のサイドパネルに連結する場合、この連結部材はインナパネルに固定されることになる。通常、アウタパネルとインナパネルとの間には大きな空隙が存在するため、単に連結部材をインナパネルに固定するだけでは、車両側突時、アウタパネルに入力される側突荷重がインナパネルに伝達されるまでの間に空走距離があり、結果として、側突荷重がロールバーに伝達され分散されにくいという問題があり、衝撃吸収性能の大幅な向上を期待することができない。
本発明の目的は、車両用ロールバーの取り付け構造において、車両の座席後部側に配設されるロールバーの剛性(連結強度)を高めると共に、車両側突時、その側突荷重がロールバーに伝達され分散され易くして、衝撃吸収性能を向上させること、等である。
請求項1の車両用ロールバーの取り付け構造は、左右の車体外側面を構成するアウタパネルと、左右の車室側内側面を構成するインナパネルと、左右各側のアウタパネルとインナパネルの間に配設されてそれらパネルの少なくとも一方を補強するレインフォースメントと、左右のインナパネル間に配設されると共にこれらインナパネル同士を連結して車両床面を形成するフロアパネルとを備えた車体に、車両の座席後部側に配設されるロールバーを取り付ける構造であって、上下方向に延びるロールバーと、前記左右のインナパネル同士を連結すると共に前記ロールバーが連結される車幅方向に長いクロスバーと、このクロスバーの下側において前記ロールバーと前記インナパネルとを連結する連結部材とを設け、前記レインフォースメントの少なくとも一部が、前記連結部材の車幅方向外端部に対して車幅方向外側に位置するように配設されることを特徴とする。
この車体には、前記アウタパネル、インナパネル、レインフォースメント、フロアパネルが設けられている。車幅方向に長いクロスバーにより左右のインナパネル同士が連結され、このクロスバーにロールバーが連結され、また、このクロスバーの下側において連結部材によりロールバーとインナパネルとが連結される。従って、ロールバーが車体に強固に連結されてロールバーの剛性が高まる。そして、レインフォースメントの少なくとも一部が、前記連結部材の車幅方向外端部に対して車幅方向外側に位置するように配設されるため、車両側突時、アウタパネルに入力される側突荷重が、レインフォースメント(インナパネル)を介して連結部材に確実に伝達され、この連結部材を介してロールバーに確実に伝達され分散される。
請求項1の発明においては、次の構成を採用可能である。
前記レインフォースメントの車幅方向内端部分が、インナパネルを介して前記連結部材に連結される(請求項2)。前記連結部材の車幅方向外端部にインナパネルに接するフランジ部材が設けられ、このフランジ部材はインナパネルと結合される結合部を有し、この結合部と前記連結部材の端部は少なくとも上下方向に離間され、前記レインフォースメントは、少なくとも前記結合部と連結部材の端部の間において、インナパネルを介してフランジ部材と接する(請求項3)。
前記レインフォースメントは、インナパネルに接する部分から車幅方向外側へ延出されその途中部で後方へ屈曲して延びる第1部材と、この第1部材のうちインナパネルと接する部分から後方へ屈曲する部分迄の間において第1部材に沿って延びる第2部材とを有する(請求項4)。前記連結部材は、ロールバーと連結される部分から車幅方向内側へ延びる延長部を有し、ロールバーの下端部と前記延長部の車幅方向内端部が、車幅方向に延びるクロスメンバーに連結される(請求項5)。
請求項1の車両用ロールバーの取り付け構造によれば、特に、上下方向に延びるロールバーと、左右のインナパネル同士を連結すると共にロールバーが連結される車幅方向に長いクロスバーと、このクロスバーの下側においてロールバーとインナパネルとを連結する連結部材とを設けたので、ロールバーを車体に連結する連結強度を高めてロールバーの剛性を高めることができ、車両転倒時等、ロールバーによって乗員の頭部を確実に保護して生存空間を確実に確保することができる。しかも、レインフォースメントの少なくとも一部を、前記連結部材の車幅方向外端部に対して車幅方向外側に位置するように配設したので、車両側突時、アウタパネルに入力される側突荷重を、レインフォースメント(インナパネル)を介して連結部材に確実に伝達させ、この連結部材を介してロールバーに確実に伝達させ分散させることが可能になり、その結果、衝撃吸収性能の大幅な向上を期待することができる。
請求項2の車両用ロールバーの取り付け構造によれば、レインフォースメントの車幅方向内端部分を、インナパネルを介して連結部材に連結したので、側突荷重をレインフォースメントからインナパネルを介して連結部材に確実に伝達することができる。
請求項3の車両用ロールバーの取り付け構造によれば、連結部材の車幅方向外端部にインナパネルに接するフランジ部材を設け、このフランジ部材にインナパネルと結合される結合部を設け、この結合部と連結部材の端部を少なくとも上下方向に離間し、レインフォースメントは、少なくとも結合部と連結部材の端部の間においてインナパネルを介してフランジ部材と接するようにしたので、この連結部材とインナパネルとの連結部付近に配置される種々の部材や部品のレイアウト上の問題(例えば、ドアの開閉状態を検出するドアスイッチ等との干渉)や、インナパネルを含むサイドパネルの構造上の制約を解消するようにして、連結部材とインナパネルとを少なくとも上下方向にオフセットして確実に連結し、側突荷重をレインフォースメントからインナパネルとフランジ部材を介して連結部材に確実に伝達させることができる。
請求項4の車両用ロールバーの取り付け構造によれば、レインフォースメントは、インナパネルに接する部分から車幅方向外側へ延出されその途中部で後方へ屈曲して延びる第1部材と、この第1部材のうちインナパネルと接する部分から後方へ屈曲する部分迄の間において第1部材に沿って延びる第2部材とを有するので、レインフォースメントのうち、このレインフォースメントにより連結部材に側突荷重を伝達するために必要な部分の強度を高めて、側突荷重の伝達を確実に行い、また、第1部材の後方へ屈曲する部分における第2部材との接合を避けて、この部分で第1部材と第2部材を接合するうえでの問題(高度な加工精度の要求、接合後のビビリ振動等)を抑えることができる。
請求項5の車両用ロールバーの取り付け構造によれば、連結部材はロールバーと連結される部分から車幅方向内側へ延びる延長部を有し、ロールバーの下端部と延長部の車幅方向内端部を車幅方向に延びるクロスメンバーに連結したので、連結部材に入力された側突荷重を、連結部材→ロールバー→クロスバー、連結部材→ロールバー→クロスメンバー、連結部材(延長部)→クロスメンバー、の複数経路で確実に分散させることができる。
本発明の車両用ロールバーの取り付け構造は、左右の車体外側面を構成するアウタパネルと、左右の車室側内側面を構成するインナパネルと、左右各側のアウタパネルとインナパネルの間に配設されてそれらパネルの少なくとも一方を補強するレインフォースメントと、左右のインナパネル間に配設されると共にこれらインナパネル同士を連結して車両床面を形成するフロアパネルとを備えた車体に、車両の座席後部側に配設されるロールバーを取り付ける構造であり、左右のインナパネル同士を連結すると共にロールバーが連結される車幅方向に長いクロスバーと、このクロスバーの下側においてロールバーとインナパネルとを連結する連結部材とを設け、レインフォースメントの少なくとも一部が、連結部材の車幅方向外端部に対して車幅方向外側に位置するように配設されている。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
本実施例は、2シータで屋根が開放されるオープンカーである車両1(自動車1)に、本発明を適用した場合の一例である。
図1は、本発明の車両用ロールバーの取り付け構造を備えた車両1の内部の斜視図であり、図2は、同車両1の内部の左側面図である。
図1、図2に示すように、車両1の車体2は、車室の床面を形成するフロアパネル3と、フロアパネル3の後端部から上方且つ後方へ傾斜状に延びるキックアップパネル4と、キックアップパネル4の上端部から後方へ延びて荷室の床面を形成するリヤフロアパネル5と、左右の車体外側面及び車室側内側面を構成するサイドパネル6とを備えている。リヤフロアパネル5は左右のサイドパネル6のインナパネル21間に配設され、このリヤフロアパネルにより左右のインナパネル21同士が連結されている。
また、車両1の車体2には、車体補強フレームとして、フロアパネル3の左右両端に連結された前後方向に延びる1対のサイドシル7と、キックアップパネル4の上端部とリヤフロアパネル5の前端部に結合された車幅方向に延びるクロスメンバー8が設けられている。クロスメンバー8は、キックアップパネル4及びリヤフロアパネル5とで閉断面に形成され、このクロスメンバー8の車幅方向中央部分に、前後方向に長いバックボーンフレーム9の後端部が連結されている。
この車両1には左右1対のシート10(座席10)が装備されるが、フロアパネル3には、各シート10に対応させて、前側シートブラケット11と後側シートブラケット12が設けられ、これらシートブラケット11,12にシート10(図1では左側のシート10のみを図示)が取り付けられている。本実施例の車両用ロールバーの取り付け構造は、1対のシート10の後部側に夫々配設される左右1対の逆U字状のロールバー13を前記車体2に取り付ける構造である。
左右のサイドパネル6には、夫々、開閉式の屋根である幌14又はリトラクタブルハードトップ(図示略)を回動自在に支持するリンクブラケット15が固定されている。各リンクブラケット15には、幌14を開閉する為のリンク16,17の基端部が回動自在に取り付けられている。図2では、幌14が折り畳まれ、その幌14とリンク16,17が幌格納部18に格納された状態を示している。尚、この幌格納部18の下側において、キックアップパネル4とクロスメンバー8の後側に燃料タンク19が設けられている。
次に、車両用ロールバーの取り付け構造について説明する。
図1〜図7に示すように、1対のロールバー13を車体2に取り付けるために、左右のサイドパネル6のインナパネル21同士を連結すると共に1対のロールバー13が連結される車幅方向に長いクロスバー30と、このクロスバー30の下側において各ロールバー13とそのロールバー13に近い方のインナパネル21とを連結する連結部材60とが設けられている。クロスバー30の車幅方向両端部は、左右1対のリンクブラケット15を介して左右のインナパネル21に夫々連結されている。
ここで、サイドパネル6について説明すると、図15に示すように、各サイドパネル6は、車体外側面を構成するアウタパネル20と、車室側内側面を構成するインナパネル21と、アウタパネル20とインナパネル21の間に配設されてそれらパネル20,21の少なくとも一方を補強するレインフォースメント22等で構成されている。尚、レインフォースメント23も設けられている。本実施例の場合、各サイドパネル6のうち、連結部材60が連結される部分がリヤピラー部2aとなり、そのリヤピラー部2a付近がアウタパネル20及びインナパネル21とレインフォースメント22を含む構成となり、そこではアウタパネル20とインナパネル21間の車幅方向間隔は比較的広い間隔になる。
さて、図1〜図4、図7に示すように、1対のロールバー13は左右対称に構成され、各ロールバー13は、1本の丸パイプをU字状に成形し、逆U字状で上下方向に延び、その上部がクロスバー30よりも上側へ突出してシート10のヘッドレストの後側に位置するように配設されている。各ロールバー13は、Uターン状に大きく曲げられたロールバー上方部13aと、このロールバー上方部13aから下方へ延びる左右のロールバー外方部13b及びロールバー内方部13cとを有する。
ロールバー外方部13bはロールバー内方部13cよりも下側に長く延び、その途中部分がクロスバー30に貫通状に連結され、クロスバー30の下側において少し前方へ向かって斜め下側へ傾斜し、その下端部がブラケット50と複数のボルト51によりクロスメンバー8に連結されている。ロールバー内方部13cは、その下端部分がクロスバー30から下方へ大きく突出しない程度にクロスバー30に貫通状に連結されている。
図3〜図9に示すように、クロスバー30は、後方へ開放する断面コ字形の前方側クロスバー部材31と後方側クロスバー部材32を有し、これら部材31,32のフランジ同士が溶接により接合さて閉断面が形成されている。前方側クロスバー部材31の車幅方向両端部には、夫々、その上壁部31a及び下壁部31bに、後方に開口する円弧凹部33aが形成され、その円弧凹部33aの前側の縦壁部31cに1対のボルト穴34aが形成されている。また、1対の円弧凹部33aよりも車幅方向内側において、その上壁部31a及び下壁部31bに左右1対の孔部35が形成され、これら孔部35に1対のロールバー13のロールバー内方部13cが夫々貫通する。
後方側クロスバー部材32の車幅方向両端部には、夫々、前方へ張り出すロールバー支持部32aが設けられ、その上壁部32b及び下壁部32cに、前方に開口する円弧凹部33bが形成され、その円弧凹部33bの後側の縦壁部32dに上下1対のボルト穴34bが形成されている。前方側クロスバー部材31と後方側クロスバー部材32が接合されると、1対の円弧凹部33aと1対の円弧凹部33bとで左右1対の孔部33が形成され、これら孔部33に1対のロールバー13のロールバー外方部13bが夫々貫通する。
ここで、図7に示すように、ロールバー13をクロスバー30に組み付ける場合、先ず、矢印Aで示すように、ロールバー13のロールバー内方部13cを前方側クロスバー部材31の孔部35に上側から挿入する。その際、ロールバー外方部13bを前方側クロスバー部材31よりも後側に位置させる。次に、矢印Bで示すように、ロールバー13をロールバー内方部13cを中心に回動させ、ロールバー外方部13bを円弧凹部3aに嵌合させる。その際、ロールバー外方部13bに貫通状に固定された上下1対の前後方向向きの筒状スペーサ36がボルト穴34aと一致するように高さ調節する。次に、矢印Cで示すように、前方側クロスバー部材31に後方側クロスバー部材32を組み付けると、これらの対向する円弧凹部3a,3bで孔部33が形成され、その孔部33にロールバー外方部13bが貫通した状態となる。
ロールバー13とクロスバー30との連結について詳しく説明すると、図4に示すように、ロールバー内方部13cと前方側クロスバー部材31の上壁部31aと下壁部31bとは、孔部35の外周縁部に沿って溶接されている。また、ロールバー外方部13bと前方側クロスバー部材31の上壁部31aと下壁部31bとは、孔部33の外周縁部に沿って溶接され、更に、図8〜図10に示すように、ロールバー外方部13bとクロスバー30は1対のボルト37及びナット38により結合されている。この場合、各ボルト37は、上方連結部材40、アンカー取付部材45、前方側クロスバー部材31、筒状スペーサ36、後方側クロスバー部材32、リンクブラケット15、の順に挿通されて、後方側クロスバー部材32の後側へ突出した部分にナット38が螺合されている。
図8〜図10に示すように、リンクブラケット15は、3つの部材15a〜15cで構成され、部材15aがサイドパネル6の内面に固定され、部材15bが部材15aに固定されて後方且つ車幅方向内側へ延び、この部材15bの車幅方向内端部分に、クロスバー30の車幅方向外端部が前方側から受け止められ前記ボルト37及びナット38で連結されている。また、部材15cが部材15に固定されて後方且つ車幅方向内側へ延び、この部材15cに上方連結部材40の車幅方向外端部が連結されている。
この上方連結部材40は、くの字状に折り曲げられた平板であり、その内側一端部がボルト37及びナット38によりクロスバー30に締結され、外側他端部がボルト41及びナット42によりリンクブラケット15に締結されている。図11に示すように、ベルトアンカー取付部材45には、シートベルト46をガイド支持するベルトアンカー47が固定されている。
次に、連結部材60について説明する。
図1、図2、図11、図13〜図15に示すように、連結部材60は、クロスバー30の下側においてロールバー13とそのロールバー13に近い方のインナパネル21とを連結する部材であり、この連結部材60は金属製の丸パイプ基材を成形して形成されている。連結部材60の長さ方向中央部分が圧縮成形されて平板状の中央連結部60aに形成され、その中央連結部60aがボルト61及びナット62により接続部材63を介してロールバー13のロールバー外方部13bに連結されている。
その接続部材63は、平板状の取付部63aと、この取付部63aの上下両端部から後側に張り出すフランジ部63bとを有する。取付部63aの中央部分にはボルト穴63cが形成され、取付部63aの後面には、ボルト穴63cと一致させてナット62が溶接されている。接続部材63のフランジ部63bがロールバー外方部13bに溶接により接合されて、取付部63aに溶接されたナット62(ウェルドナット62)が、ロールバー外方部13bに形成された穴部13dに収容された状態になる。
連結部材60の中央連結部60aの中央部にはボルト穴60bが形成され、このボルト穴60bと接続部材63のボルト穴63cを一致させて、中央連結部60aが接続部材63に当接した状態で、ボルト61がボルト穴60b,63cを挿通してナット62に螺合されて、中央連結部60aが接続部材63に締結されている。ここで、ボルト61の頭部に鍔部61aが一体形成され、その鍔部61aと接続部材63とで中央連結部60aが挟持された状態となる。
また、連結部材60は、中央連結部60a(即ち、ロールバー13と連結される部分)から車幅方向内側へ延びると共に下方へ比較的穏やかに湾曲するパイプ状の内方延長部60cと、中央連結部60aから車幅方向外側へ延びるパイプ状の外方延長部60dとを有する。内方延長部60cの車幅方向内端部は圧縮成形されて平板状の端部連結部60e形成され、その端部連結部60eに形成されたボルト穴60fを挿通するボルト65により、クロスメンバー8に連結されている。
図14、図15に示すように、連結部材60(外方延長部60d)の車幅方向外端部には、金属製のフランジ部材70が一体的に設けられている。フランジ部材70は、例えば、側面視にて長円形(小判形)に形成され、その厚さがインナパネル21の厚さよりも数倍厚くなるように形成されている。このフランジ部材70が前方下がりに傾斜するように、その後上部の内面に外方延長部60dの端部が溶接により接合され、フランジ部材70は、少なくともその前下部がインナパネル21の内面に接する状態となる。
フランジ部材70は、その前下部にインナパネル21と結合される結合部70aを有する。フランジ部材70は前方下がりに傾斜するように設けられているため、結合部70a(フランジ部材70の前下部)は、連結部材60の端部(フランジ部材70の後上部)よりも下側且つ前側に位置する。即ち、結合部70aと連結部材60の端部は、上下方向且つ前後方向に離間されている。
先に述べたように、本実施例の場合、各サイドパネル6のうち、連結部材60が連結される部分がリヤピラー部2aとなり、このリヤピラー部2a付近がアウタパネル20及びインナパネル21とレインフォースメント22を含む構成となり、そこではアウタパネル20とインナパネル21間の車幅方向間隔は比較的広い間隔になる。このリヤピラー部2a付近において、レインフォースメント22は、インナパネル21と接する第1延設部22aと、第1延設部22aの後端から車幅方向外側へ屈曲して穏やかに後方へ移行しながら車幅方向外側へ延出される第2延設部22bと、第2延設部22bの車幅方向外端部から後方へ屈曲して延びる第3延設部22cとを有する。
そして、レインフォースメント22の車幅方向内端部分となる第1延設部22aがインナパネル21とフランジ部材70を介して連結部材60に連結され、レインフォースメント22の少なくとも一部となる第2延設部22bが、連結部材60の車幅方向外端部に対して車幅方向外側に位置するように配設されている。尚、レインフォースメント22は、上記以外の部位において、適宜、アウタパネル20及び/又はインナパネル21に接合される。
さて、フランジ部材70の結合部70aにはボルト穴70bが形成され、また、インナパネル21のうち結合部70aと接する部分と、レインフォースメント22のうちインナパネル21を介して結合部70aと接する第1延設部22aにも、前記ボルト穴70bと一致するボルト穴21a,22dが夫々形成されている。そして、これらボルト穴70b,21a,22dに、鍔部71aを有するボルト71が車室側から挿通され、そのボルト71がレインフォースメント22の外面側に(例えば、溶接して)配置されたナット72に螺合され、このボルト71とナット72により、結合部70aとインナパネル21、更に、レインフォースメント22が締結されている。
こうして、レインフォースメント22は、少なくともフランジ部材70の結合部70aと連結部材60の端部の間において、インナパネル21を介してフランジ部材70と接するように構成される。ここで、レインフォースメント22は、インナパネル21に接する部分から車幅方向外側へ延出されその途中部で後方へ屈曲して延びる第1部材25と、この第1部材25のうちインナパネル21と接する部分から後方へ屈曲する部分迄の間において第1部材25に沿って延びる第2部材26とを有する。つまり、レインフォースメント22の第1延設部22aと第2延設部22bの大部分が、第1,第2部材25,26を互いに接合してなる強度・剛性の高い構造になっている。
以上説明した車両用ロールバーの取り付け構造の作用・効果について説明する。
左右のインナパネル21同士を連結すると共に、ロールバー13のロールバー外方部13bとロールバー内方部13cとが連結される車幅方向に長いクロスバー30と、このクロスバー30の下側においてロールバー13のロールバー外方部13bとインナパネル21とを連結する連結部材60とを設け、また、ロールバー外方部13bの下端部もクロスメンバー8に連結されるため、ロールバー13を車体2に連結する連結強度を高めてロールバー13の剛性を高めることができ、車両転倒時等に、ロールバー13によって乗員の頭部を確実に保護して生存空間を確実に確保することができる。
しかも、レインフォースメント22の少なくとも一部(第2延設部22b)を、連結部材60の車幅方向外端部に対して車幅方向外側に位置するように配設したので、車両側突時、アウタパネル20に入力される側突荷重を、レインフォースメント22とインナパネル21とフランジ部材70を介して連結部材60に確実に伝達させ、この連結部材60を介してロールバー13に確実に伝達させ分散させることが可能になり、その結果、衝撃吸収性能の大幅な向上を期待することができる。
レインフォースメント22の車幅方向内端部分(第1延設部22a)を、インナパネル21を介して連結部材60に連結したので、側突荷重をレインフォースメント22からインナパネル21とフランジ部材70介して連結部材60に確実に伝達することができる。
連結部材60の車幅方向外端部にインナパネル21に接するフランジ部材70を設け、このフランジ部材70にインナパネルと結合される結合部70aを設け、この結合部70aと連結部材60の端部を上下方向且つ前後方向に離間し、レインフォースメント22は、少なくとも結合部70aと連結部材60の端部の間においてインナパネル21を介してフランジ部材70と接するように構成した。
従って、この連結部材60とインナパネル21との連結部付近に配置される種々の部材や部品のレイアウト上の問題(例えば、ドアの開閉状態を検出するドアスイッチ等との干渉)や、インナパネル21を含むサイドパネル6の構造上の制約を解消するようにして、連結部材60とインナパネル21とを上下方向且つ前後方向にオフセットして確実に連結し、側突荷重をレインフォースメント22からインナパネル21とフランジ部材70を介して連結部材60に確実に伝達させることができる。
レインフォースメント22は、インナパネル21に接する部分から車幅方向外側へ延出されその途中部で後方へ屈曲して延びる第1部材25と、この第1部材25のうちインナパネル21と接する部分から後方へ屈曲する部分迄の間において第1部材25に沿って延びる第2部材6とを有するので、レインフォースメントのうち、このレインフォースメントにより連結部材60に側突荷重を伝達するために必要な部分の強度を高めて、側突荷重の伝達を確実に行い、また、第1部材25の後方へ屈曲する部分における第2部材26との接合を避けて、この部分で第1部材25と第2部材26を接合するうえでの問題(高度な加工精度の要求、接合後のビビリ振動等)を抑えることができる。
前記のように、ロールバー13のロールバー外方部13bとロールバー内方部13cとをクロスバー30に連結し、ロールバー外方部13bの下端部をクロスメンバー8に連結すると共に、連結部材60はロールバー13と連結される部分から車幅方向内側へ延びる内方延長部60cを有し、その内方延長部60cの車幅方向内端部をクロスメンバー8に連結したので、連結部材60に入力された側突荷重を、連結部材60→ロールバー外方部13b→クロスバー30、連結部材60→ロールバー外方部13b→クロスメンバー8、内方延長部60c→クロスメンバー8、の複数経路で確実に分散させることができる。
前記車両用ロールバーの取り付け構造を部分的に次のように変更してもよい。
1]フランジ部材70の結合部70aと連結部材60の端部が、上下方向にのみ、或いは、前後方向にのみ、或いは、その他の方向に離間するように構成する。
2]フランジ部材70の結合部70aと連結部材60の端部が、上下方向且つ前後方向に離間しないように構成する。この場合、フランジ部材70の形状を変更してもよいが、フランジ部材70を省略して、連結部材60の端部を直接的にインナパネル21に連結してもよい。この場合、連結部材60とインナパネル21との連結部付近に配置される種々の部材や部品のレイアウト上の問題や、インナパネル21を含むサイドパネル6の構造上の制約がないものとして、インナパネル21の形状について多少変更が必要となる。
3]連結部材60の内方延長部60cを省略する。即ち、フランジ部材70は、ロールバー13のロールバー外方部13bとインナパネル21のみを連結する。
4]1対のロールバー13に対応する1対の連結部材60の代わりに、共通の連結部材を設ける。この連結部材はクロスバー30の下側においてクロスバー30とほぼ平行に配設され、その連結部材の両端部が夫々フランジ部材70を介して左右のインナパネル21に連結される。この場合、連結部材の長さ方向途中部分とクロスメンバー8について、1又は複数箇所で連結をとるように構成してもよい。
5]連結部材60を丸パイプ以外の部材で構成してもよい。また、クロスメンバー8、クロスバー30、連結部材60とロールバー外方部13bとの連結構造、ロールバー外方部13bとクロスメンバー8との連結構造等について、種々の構成を採用可能である。
6]本発明は、前記実施例のような2シータのオープンカー以外に、ロールバーを備えた種々の車両において、その車体にロールバーを取り付ける構造に適用可能である。
本発明の車両用ロールバーの取り付け構造を備えた車両内部の斜視図である。 車両内部の左側面図である。 クロスバーの要部の斜視図である。 ロールバーとクロスバーの要部の正面図である。 図3のV−V線断面図である。 クロスバーの分解斜視図である。 ロールバーとクロスバーの要部の分解斜視図である。 クロスバー等の連結構造を示す斜視図である。 図8のIX−IX線断面図である。 図8のX−X線断面図である。 車両内部の斜視図である。 ロールバーの連結部材及びクロスメンバーへの連結構造を示す斜視図である。 図11のXIII−XIII線断面図である。 ロールバーと連結部材とフランジ部材等の斜視図である。 連結部材とフランジ部材とサイドパネル等の横断面図である。
1 車両
2 車体
5 リヤフロアパネル
8 クロスメンバー
10 シート
13 ロールバー
20 アウタパネル
21 インナパネル
22 レインフォースメント
25 第1部材
26 第2部材
30 クロスバー
60 連結部材
60c 内方延長部
70 フランジ部材
70a 結合部

Claims (5)

  1. 左右の車体外側面を構成するアウタパネルと、左右の車室側内側面を構成するインナパネルと、左右各側のアウタパネルとインナパネルの間に配設されてそれらパネルの少なくとも一方を補強するレインフォースメントと、左右のインナパネル間に配設されると共にこれらインナパネル同士を連結して車両床面を形成するフロアパネルとを備えた車体に、車両の座席後部側に配設されるロールバーを取り付ける構造であって、
    上下方向に延びるロールバーと、
    前記左右のインナパネル同士を連結すると共に前記ロールバーが連結される車幅方向に長いクロスバーと、
    このクロスバーの下側において前記ロールバーと前記インナパネルとを連結する連結部材とを設け、
    前記レインフォースメントの少なくとも一部が、前記連結部材の車幅方向外端部に対して車幅方向外側に位置するように配設されることを特徴とする車両用ロールバーの取り付け構造。
  2. 前記レインフォースメントの車幅方向内端部分が、インナパネルを介して前記連結部材に連結されることを特徴とする請求項1に記載の車両用ロールバーの取り付け構造。
  3. 前記連結部材の車幅方向外端部にインナパネルに接するフランジ部材が設けられ、このフランジ部材はインナパネルと結合される結合部を有し、この結合部と前記連結部材の端部は少なくとも上下方向に離間され、
    前記レインフォースメントは、少なくとも前記結合部と連結部材の端部の間においてインナパネルを介してフランジ部材と接することを特徴とする請求項2に記載の車両用ロールバーの取り付け構造。
  4. 前記レインフォースメントは、インナパネルに接する部分から車幅方向外側へ延出されその途中部で後方へ屈曲して延びる第1部材と、この第1部材のうちインナパネルと接する部分から後方へ屈曲する部分迄の間において第1部材に沿って延びる第2部材とを有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1つに記載の車両用ロールバーの取り付け構造。
  5. 前記連結部材は、ロールバーと連結される部分から車幅方向内側へ延びる延長部を有し、ロールバーの下端部と前記延長部の車幅方向内端部が、車幅方向に延びるクロスメンバーに連結されることを特徴とする請求項1〜4の何れか1つに記載の車両用ロールバーの取り付け構造。
JP2004196713A 2004-07-02 2004-07-02 車両用ロールバーの取り付け構造 Expired - Fee Related JP4399791B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004196713A JP4399791B2 (ja) 2004-07-02 2004-07-02 車両用ロールバーの取り付け構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004196713A JP4399791B2 (ja) 2004-07-02 2004-07-02 車両用ロールバーの取り付け構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006015908A JP2006015908A (ja) 2006-01-19
JP4399791B2 true JP4399791B2 (ja) 2010-01-20

Family

ID=35790525

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004196713A Expired - Fee Related JP4399791B2 (ja) 2004-07-02 2004-07-02 車両用ロールバーの取り付け構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4399791B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102006042284A1 (de) * 2006-09-08 2008-03-27 Dr.Ing.H.C. F. Porsche Ag Kraftfahrzeug mit einer Überrollbügelanordnung

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006015908A (ja) 2006-01-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5526644B2 (ja) 車両の車体構造
JP5548687B2 (ja) 自動車の上部車体構造
JP4645541B2 (ja) 車体後部構造
JP4289330B2 (ja) 車体側部構造
JP5029135B2 (ja) 自動車の側部車体構造
JP4556674B2 (ja) 車両の側部車体構造
US8517460B2 (en) Vehicle body rear structure
JP4919144B2 (ja) 車両の乗降用ステップ取付構造
JP2006327284A (ja) 自動車のルーフ構造
JP2007290579A (ja) 車体構造および荷重伝達方法
JP4539480B2 (ja) 自動車の上部車体構造
JP2005067427A (ja) 自動車の側突対応構造
JP4696664B2 (ja) 車両の後部車体構造
JP4314991B2 (ja) 車体後部構造
JP5402010B2 (ja) 車両の下部車体構造
JP5045505B2 (ja) 車体前部構造
JP4399791B2 (ja) 車両用ロールバーの取り付け構造
JP3739976B2 (ja) 自動車の車体構造
JP2002347441A (ja) 自動車のドアヒンジ構造
JP5012381B2 (ja) 車体後部構造
JP3315915B2 (ja) 自動車車体の下側部補強構造
JP4370508B2 (ja) 車両のロールバー構造
JP2008110636A (ja) 車両の下部車体構造
JP2006021607A (ja) 車両用ロールバーの組み付け構造及びその組み付け方法
JP2002308151A (ja) キャブオーバー型車のキャブフロア構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070607

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090630

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090707

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090821

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091002

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091015

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121106

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121106

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131106

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees