JP4392980B2 - シート処理装置及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート処理装置及びこれを備えた画像形成装置に関し、特に綴じ処理や穴あけ処理が行われたシートをシート積載手段に適正に積載することができるようにする構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機、プリンタ等の画像形成装置においては、画像形成手段により画像形成されたシートを処理するためのシート処理装置を備えたものがあり、このようなシート処理装置としては、画像形成された後、排出されたシートを所定枚数一旦、処理トレイ上に排出して整合した後、ステイプル(綴じ動作)を行い、この後ステイプルされたシート束を排出ローラ対によりスタックトレイ上に排出するようにしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような従来のシート処理装置においては、装置本体内にカールが発生しているシートが搬送される場合がある。ここで、このようなカールが発生したシートをスタックトレイに束排出して多数枚(例えば3000枚)積載しようとすると、例えばシートが、搬送方向先端部及び後端部が下方に湾曲した下カール状態であるならばスタックトレイ上の既積載シートの形状も下カールとなることからシート束を排出する際、既積載シート束を滑り下りる力よりもシート同士の摩擦抵抗の方が大きくなる。
【0004】
そして、このような場合には、図26に示すようにスタックトレイ200に既に積載されているシート束Pによる摩擦抵抗によりシート束P1の戻り不良が発生したり、図27に示すように排出するシート束先端が既積載束上面に引っかかって先端が丸まり、排出不良が発生する虞れがあった。
【0005】
一方、シートが、先端部及び後端部が上方に湾曲する上カール状態であるならば、スタックトレイ上の既積載シートの形状も上カールとなることにより、シート束を排出する際、排出シート束は既積載シート束に沿って排出されるため摩擦抵抗が大きく、また図28に示すように既積載シート束Pに沿って上昇しながら排出されるため束排出不良が発生する虞れがあった。
【0006】
なお、排出シート束が下カールの場合、シート束P1を排出するシート束排出速度を遅くするようにすれば既積載シート束Pの略水平部にシート束P1が乗り上げないようにすることができ、排出シート束の戻り不良を発生させないようにすることができる。
【0007】
しかし、このようにシート束排出速度を遅くした場合、排出シート束が上カールであるとき既述した図28に示すようにスタックトレイ上の既積載シート束Pの形状も上カールであることにより、排出シート束P1を排出しきれず束排出不良が発生してしまうことになる。なお、排出速度を早くすれば上カールの積載不良はなくなるが、前述したように下カールの戻り不良を誘発してしまうことになる。
【0008】
そこで、本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、適正にシートをスタックトレイ(シート積載手段)に積載することができるシート処理装置及びこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、搬送されたシートを処理した後、上下方向に移動自在なシート積載手段に排出するようにしたシート処理装置において、前記シート積載手段に処理されたシートを排出するシート排出手段と、前記シート積載手段を上下方向に移動させる移動手段と、前記シート積載手段の上方に出没自在に設けられ、前記シート積載手段の積載面に略平行に突出し、前記シート排出手段により排出されるシートの下面を支持する支持位置と、前記シート積載手段の上方から退避した退避位置と、に移動自在な支持手段と、
前記搬送されたシートの状態に応じて前記シート排出手段のシート排出速度、前記シートが排出される前に前記シート積載手段を前記シート排出手段の下方のシート積載位置まで上昇させる際の前記移動手段による前記シート積載手段の移動量、及び前記支持手段の出没のタイミングの少なくとも一つを変更するよう制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0017】
また本発明は、前記搬送されたシートの状態は前記シートを反転させて排出するか否かによって異なるものであることを特徴とするものである。
【0018】
また本発明は、前記搬送されたシートの状態は、シート搬送速度に応じて異なるものであることを特徴とするものである。
【0019】
また本発明は、前記搬送されたシートの状態は、前記シートを反転させて排出するか否か、或いはシート搬送速度に応じて異なる前記シートのカールの状態であることを特徴とするものである。
【0020】
また本発明は、前記制御手段は、前記シートが、前記シートの搬送方向両端部が上方に湾曲している上カール状態のとき前記シート排出手段のシート排出速度を増加させる一方、前記シートを前記シート積載手段に排出する前に前記支持手段を退避位置に移動させるよう制御し、前記シートの搬送方向両端部が下方に湾曲している下カール状態のとき前記シート排出手段のシート排出速度を減少させる一方、前記シート積載手段の上昇量を増加させ、所定量シートを搬送した後、前記支持手段を退避位置に移動させるよう制御することを特徴とするものである。
【0021】
また本発明は、前記制御手段は前記シートを反転させて排出するか否かによって前記搬送されたシートのカール状態を判断することを特徴とするものである。
【0022】
また本発明は、前記制御手段は前記搬送されるシートの搬送速度に基づいてシートのカール状態を判断することを特徴とするものである。
【0023】
また本発明は、シートに画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段によって画像形成されたシートを処理するシート処理装置とを備えた画像形成装置において、前記シート処理装置は上記のいずれかに記載のものであることを特徴とするものである。
【0024】
また本発明のように、制御手段は、搬送されたシートの状態に応じ、シート積載手段に処理されたシートを排出するシート排出手段のシート排出速度、シート積載手段を上下方向させる移動手段によるシート積載手段の移動量並びにシート積載手段の上方に出没自在に設けられ、シート積載手段に略平行に突出してシートの下面を支持する支持位置と、シート積載手段の上方から退避した退避位置とに移動自在な支持手段の出没のタイミングの少なくとも一つを変更するよう制御する。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0026】
図1は、本発明の実施の形態に係るシート処理装置を備えた画像形成装置の一例である複写機の構成を示す図である。
【0027】
同図において、300Aは複写機、300は複写機本体であり、この複写機本体300には原稿載置台としてのプラテンガラス906、光源907、レンズ系908、給紙部909、画像形成部902、原稿をプラテンガラス906に給送する自動原稿給送装置(RDF)500等が備えられている。
【0028】
ここで、給紙部909は、記録用のシートPを収納して複写機本体300に着脱自在なカセット910,911及びペディスタル912に配置されたデッキ913を有している。また、画像形成部902(画像形成手段)は、円筒状の感光ドラム914とその回りの現像器915、転写用帯電器916、分離帯電器917、クリーナ918、一次帯電器919等を備えている。なお、この画像形成部902の下流側には、搬送装置920、定着装置904、排出ローラ対905等が配設されている。また、同図において、930は画像形成動作を制御する制御装置である。
【0029】
次に、このような構成の複写機300Aの画像形成動作について説明する。
【0030】
まず、不図示のスタートスイッチが押されると、制御装置930は光源907をONしてプラテンガラス906に載置されている原稿Dに光を照射する。そして、このように光を原稿に照射すると、光は原稿Dから反射し、この反射光はレンズ系908を介して感光ドラム914に照射される。ここで、感光ドラム914は、予め一次帯電器919により帯電されており、反射光が照射されることによって感光ドラム表面に静電潜像が形成され、次いで現像器915により静電潜像を現像してトナー像が形成される。
【0031】
一方、制御装置930は給紙信号を出力して給送手段909a等を作動させてカセット910,911またはデッキ913に収納されているシートPを送り出す。そして、このようにして給紙部909から送り出されたシートPは、レジストローラ901で斜行が補正され、さらにタイミングが合わされて画像形成部902へ送られる。
【0032】
そして、この画像形成部902では、感光ドラム914のトナー像が送られてきたシートPに転写用帯電器916によって転写され、この後トナー像が転写されたシートPは、分離帯電器917によって転写用帯電器916と逆極性に帯電されて感光ドラム914から分離される。
【0033】
さらに、このようにして分離されたシートPは、搬送装置920により定着装置904に搬送され、この定着装置904により転写画像が永久定着される。なお、画像が定着されたシートPは、この後、画像面が上側になるストレート排紙モード、もしくは画像定着後、シート反転パス930に搬送され、表裏反転して画像面が下側になる反転排紙モードにて排出ローラ対399により複写機本体300から排出される。
【0034】
一方、同図において、1は複写機本体300に接続されたシート処理装置であり、複写機本体300から排出された後、シートPは、このシート処理装置1に搬送されるようになっている。
【0035】
ここで、このシート処理装置1は、図2に示すように搬送されてきたシートPの後端付近に穴あけをするパンチユニット50、搬送されてきたシートPを綴じるステイプルユニット100、1枚ずつ排出されるシートPを収納するサンプルトレイ201及び処理された束を受け取り収容するシート積載手段であるスタックトレイ200を備えている。
【0036】
なお、同図において、2はシート処理装置1の入り口に配されたローラ対、3はシートPを搬送する搬送ローラ、31はシートPを検知する紙検知センサ、5はシートを一時蓄えるためのバッファパス23を構成する搬送大ローラ、12、13、14は搬送大ローラ5にシートPを押し付ける押下げコロである。
【0037】
また、11はシートPをサンプルトレイ201に搬送するノンソートパス21と、シートPをスタックトレイ200に向わせるソートパス22とを切り換える第1フラッパであり、10はソートパス22とバッファパス23との切り換えを行う第2フラッパ、6は搬送ローラ、130はシートを一時的に集積し、整合、ステイプルを行なうための中間トレイ(以下、処理トレイという)である。
【0038】
7はソートパス22を通過してきたシートを処理トレイ130上に排出するための排出ローラ、150は揺動ガイド、180bは揺動ガイド150に支持され、揺動ガイド150が下方に揺動した際、処理トレイ130に配置された束排出下ローラ180aと協働して処理トレイ130上のシートを束搬送し、スタックトレイ200上に束排出するための束排出上ローラである。なお、この束排出下ローラ180aと束排出上ローラ180bとにより、処理トレイ上のシート束をスタックトレイ200上に排出させるシート排出手段であるシート束排出ローラ対が構成されている。
【0039】
ところで、ステイプルユニット100はシートPを綴じる綴じ手段であるステイプラ101を備えており、このステイプラ101は、図3に示すようにホルダ102を介して移動台103に固定されている。
【0040】
ここで、この移動台103には図3のb方向矢視図である図4に示すように軸104,105が固定されており、この軸104,105には、それぞれコロ106、107が回転自在に組み付けられている。そして、このコロ106,107は図3のa方向矢視図である図5に示すように固定台108に開設されたレール状のガイド溝(以下、レール溝という)108に嵌合している。
【0041】
なお、このコロ106,107は共に、固定台108のレール溝108よりも大きなフランジ106a,107a(図4参照)を有している。また、移動台103の下方には3ケ所に支持コロ109が配設されており、これによりステイプラ101を支持した移動台103は、外れる事なくレール溝108に沿って固定台108上を移動することが可能となっている。
【0042】
ところで、固定台108に開設されたレール溝108のうち両端部のレール溝108b,108cは、途中から分岐されて行き平行な2本のレール溝となる。そして、このように両端部のレール溝108b,108cを分岐することにより、ステイプラ101がレール溝108b側に位置する時には、コロ106がレール溝108b側に、コロ107がレール溝108a側にそれぞれ嵌合されて傾いた状態となる。
【0043】
また、ステイプラ101がレール溝108c側に位置する時には、コロ106がレール溝108a側にコロ107がレール溝108c側に嵌合され、レール溝108b側の時とは逆の方向に傾いた状態となる。なお、2つのコロ106、107が平行な2本のレール溝に各々嵌合された後は、その姿勢を保って移動する。
【0044】
ここで、向き変え開始の作用は不図示のカムによりなされる。また、ステイプラ101が中央部に位置する時には、コロ106,107は共に中央部のレール溝108aに嵌合されて水平状態となる。
【0045】
次に、このように構成されたステイプルユニット100の移動機構について説明する。
【0046】
移動台103の一方のコロ106は、図3に示すようにピニオンギア106b、ベルトプーリ106cが一体で形成されており、このピニオンギア106bはプーリ106cにかけられたベルト106dを介して移動台上方に固定されたモータM100に連結されている。
【0047】
一方、固定台108の下面には、レール溝108に沿って、ピニオンギア106bと嵌合する様にラックギア110が固定されており、これによりモータM100の正逆回転によって移動台103は、ステイプラ101と共に矢印A,B方向に移動するようになっている。なお、ステイプラユニット100には、ステイプラ101のホームポジションを検知するセンサが設けられ、このセンサにより通常ステイプラ101は同図に示すホームポジションにて待機している。
【0048】
ところで、移動台103の移動方向前端部の下面には軸111が突設されており、この軸111にはストッパ倒しコロ112が配設されている。ここで、このストッパ倒しコロ112は、後述する綴じ動作を行う際、処理トレイ130に設けられ、処理トレイ130に積載されたシートPの後端を支持する後端ストッパ131とステイプラ101との衝突を回逃するために、後端ストッパ131を回動させる役割を担うためのものである。
【0049】
なお、この後端ストッパ131は処理トレイ130の積載面に対して垂直面を有し、シート後端を支持する支持面131aと、処理トレイ130に設けられた丸穴に嵌合して後端ストッパ131を揺動自在とするためのピン131bと、リンク132と嵌合するためのピン131cとを有している。
【0050】
ここで、このリンク132は、移動台103に組み付けられたストッパ倒しコロ112が当接し押圧されるカム面132aを有した主リンク132Aと、主リンク132Aの上端と後端ストッパ131の下端部とを、ピン132bと後端ストッパのピン131cとを介して連結する連結リンク133とで構成されるものである。
【0051】
なお、主リンク132Aは、図示しないフレームに固設されたシャフト134を支点として揺動すると共に、下端に設けられた引っ張りばね135により時計方向に付勢されている。そして、通常、主リンク132Aは、この引っ張りばね135の引っ張り力により図示しないフレームに設けられた突き当て板136に当接しており、主リンク132Aがこのような状態のとき、後端ストッパ131は処理トレイ130に対して垂直の姿勢を保つようになっている。
【0052】
一方、この状態で移動台103が矢印A方向に移動すると、ステイプラ101とストッパ131が干渉関係になるため、ストッパ131に連結された主リンク132Aのカム面132aを、移動台103に設けられたストッパ倒しコロ112が押し倒す事となり、この結果、後端ストッパ131は連結リンク133で引っ張られ、ステイプラ101と干渉しない位置まで回動する。
【0053】
これにより、ステイプラ101はストッパ131に妨げられることなく、ホームポジションから綴じ位置に移動することができるようになる。なお、ストッパ倒しコロ112は、ステイプラ101が移動している間、後端ストッパ131が、この回逃位置を保つように複数個(本構成においては3個)設けられている。
【0054】
また、ステイプラ101を支持するホルダ102の両側面には、後端ストッパ131と同一形状の支持面を持つステイプルストッパ113(2点鎖線)が付設されており、このステイプルストッパ113によりステイプラ101が水平状態(中央部)でストッパ131を押したままでもシート後端の支持が可能となる。
【0055】
また、図2においてソートパス22とスタックトレイ200の中間には図6に示すように、処理トレイ130、後端ストッパ131、整合手段140、揺動ガイド150、引き込みパドル160、支持手段である出没トレイ170、シート束排出ローラ対180を備えた処理トレイユニット129が設けられている。
【0056】
ここで、処理トレイ130は、下流側(図の左)を上方に上流側(図の右)を下方にした傾斜トレイであり、下方の端部には、既述した後端ストッパ131が出没可能に設けられている。そして、ソートパス22に設けられた排出ローラ7により排出されたシートPは、自重及び後述する引き込みパドル160の作用により、その後端が後端ストッパ131に当接するまで処理トレイ130上を滑走するようになっている。
【0057】
また、処理トレイ130の上方端部には、既述したように束排出下ローラ180aが、また揺動ガイド150には束排出上ローラ180bがそれぞれ付設され、これら束排出下ローラ180a及び束排出上ローラ180bはモータM180からの駆動を受けて正逆転するようになっている。
【0058】
また、整合手段140は、図6のc方向矢視図である図7に示す整合部材141,142を備えており、この整合部材141,142は、各々独立してシート搬送方向と直交するシート幅方向に移動可能な構成となっている。また、この整合部材141,142は、処理トレイ130上に立直し、シート側端面を押圧する整合面141a,142aと、この整合面141a,142aから垂直に折れ曲がり、シートPの下面を支持する支持面141c,142cと、処理トレイ130と平行でシート幅方向に延び、ラックギアが刻設されたギア部141b,142bとで構成されている。
【0059】
そして、これら2つの整合部材141,142は、それぞれ処理トレイ130のシート幅方向に延びる開設されたガイドに支持され、整合面141a,142aが処理トレイ130の上面に、ギア部141b,142bが処理トレイ131の下面に出るように組み付けられている。
【0060】
ここで、各々のギア部141b,142bは、それぞれ不図示のプーリ、ベルトを介してモータM141,M142と連結されているピニオンギア143,144に係合しており、これによりモータM141,M142の正逆転で整合部材141,142はシート幅方向に動くことができ、シートPの整合を行うことができるようになっている。
【0061】
なお、各々の整合部材141,142には、ホームポジションを検知するセンサ(不図示)が付設され、このセンサにより通常、整合部材141,142は同図に示すホームポジションにて待機している。
【0062】
また、揺動ガイド150は、図6に示すように下流側(図の左)において束排出上ローラ180bを支持し、上流側(図の右)は、シート処理装置本体の図示しないフレームに設けられた揺動支点軸151により揺動自在に保持されている。
【0063】
ここで、この揺動ガイド150は、通常、1枚ずつシートPが処理トレイ130に排出される際には開口状態、即ちシート束排出ローラ対180を離間させる状態にあり、この結果、シートの処理トレイ130への排出、落下及び整合動作を支障なく行うことができるようになっている。また、処理トレイ130からシート積載手段であるスタックトレイ200へシート束を排出する際には、揺動して閉口状態、即ちシート束排出ローラ対180を当接させる状態に移動するようになっている。
【0064】
なお、同図において、152は揺動ガイド150の側面に対応した位置に配設されている回転カムであり、この回転カム152がモータM150により回転し、揺動ガイド150を下方より押圧すると揺動ガイド150は揺動支点軸151を中心に揺動しながら開口状態となり、この状態から180°回転カム152が回転し、揺動ガイド150に対する押圧を解除すると閉口状態となる。ここで、この揺動ガイド150は、閉口状態がホームポジションとされ、これを検知するセンサ(不図示)が設けられている。
【0065】
また、引き込みパドル160は、図示しないフレームに回転自在に保持されたパドル軸161に固定されており、このパドル軸161がモータM160により回転すると、反時計方向に回転するようになっている。ここで、このパドル160の長さは、パドル軸161から処理トレイ130までの直線距離よりも若干長く設定されており、またパドル160のホームポジションは、排出ローラ対7により処理トレイ130へ排出されるシートPに当接する事のない、同図において実線で示す位置に設定されている。
【0066】
これにより、この状態でシートPの排出が完了し、シートPが処理トレイ130に着地すると、パドル160はモータM150の駆動を受けて反時計方向に回転し、シートPを後端ストッパ131に当接するまで引き込む。その後、所定時間待ってパドル160はホームポジションで停止し、次のシートの排出に備える。
【0067】
また、出没トレイ170は、束排出下ローラ180aの下に位置し、処理トレイ130の傾斜にほぼ従いながら、シート搬送方向(x方向)に進退するようになっている。なお、この出没トレイ170は、突出状態では2点鎖線で示すように先端がスタックトレイ200の上方に略平行状態で突出し、退避状態では実線で示すように先端が束排出ローラ対180より右側に退避する。ここで、出没トレイ170が突出状態での先端位置に対し、処理トレイ130へ排出されたシートPの重心が越えない様に設定されている。
【0068】
ところで、この出没トレイ170は、図6のd方向矢視図である図8に示すようにシート処理装置1のフレーム171に固定されたレール172によりシート搬送方向に移動可能に支持されている。なお、同図において、173は軸174を中心に回転する回転リンクであり、この回転リンク173のリンク片173aは出没トレイ170の下面に設けられた不図示の溝に係合されるようになっており、これにより回転リンク173が1回転すると、出没トレイ170は上記のごとくスタックトレイ200の上方に出没するようになっている。
【0069】
ここで、この回転リンク173の駆動は、不図示の駆動機構を介して出没トレイ駆動モータM170によって行われる。なお、出没トレイ170のホームポジションは、図6の実線で示す退避位置に設定され、その位置は不図示のセンサにて検出されるようになっている。
【0070】
次に、スタックトレイ200とサンプルトレイ201について図9、図10を用いて説明する。
【0071】
この2つのトレイ200,201は、両方とも独立して上下方向に自走可能なようにそれぞれ図9に示すように移動手段であるトレイ駆動モータ202を備え、シート処理装置1のフレーム250に上下方向に取り付けられたコロ受けを兼ねるラック210に取り付くようになっている。
【0072】
なお、同図において、215はトレイ200,201の手前・奥方向のガタを規制する規制部材である。また、211はトレイ200,201を保持すると共に、ステッピングモータにより構成されるトレイ駆動モータ202が取り付けられているトレイベースプレート、212はトレイ駆動モータ202のモータ軸202a上に圧入されているプーリ202bと、トレイ駆動モータ202の側方に配された軸213に圧入されているプーリ203との間に張設されたタイミングベルトである。
【0073】
なお、この軸213にはアイドラギア204にばね206で圧接しているラチェット205が取り付けられている。これにより、トレイ駆動モータ202が回転すると、このトレイ駆動モータ202の回転は、タイミングベルト212によってプーリ203、軸213を介してラチェット205に伝わり、さらにこのラチェット205を介してアイドラギア204に伝達されるようになっている。
【0074】
ここで、このアイドラギア204は回転軸208の両端に設けられた1対のギア207の一方と噛合しており、これによりアイドラギア204が回転すると、この回転はギア207及びギア209を介してラック210にそれぞれ伝えられ、これによりラック210を上下方向に移動するようになっている。なお、トレイの固定はラック210の納まっている片側2コあるコロ214により行われる。
【0075】
ところで、トレイ降下時に異物を挟んでトレイ駆動系が破損しないように、トレイが持ち上がる方向にのみラチェット205は、ばね206を押しのけ空まわりするようになっている。なお、この空まわりが行われる時、すぐモータの駆動を停止させるためトレイ200,201には、同図に示すようにセンサS201が設けられている。
【0076】
ここで、本実施の形態において、このセンサS201は、アイドラギア204に組み込まれたスリットを検知することにより、空まわりを検知するようになっている。なお、このセンサS201は、通常時には、脱調検知としても使用している。
【0077】
一方、同図において、S202はエリア検知用センサであり、このエリア検知用センサS202は、図10に示すサンプルトレイ201の上昇し過ぎを止めるために設けられた上限センサ203aからトレイシート面検知センサ(シート上面検知手段)S205までのエリアのフラグを検知するようになっている。
【0078】
また、S203bは、サンプルトレイ201の1000枚位置検知用のセンサであり、このセンサS203bは、ノンソート用紙面検知センサS204からシート1000枚相当の位置に配置され、サンプルトレイ201の積載量を高さで制限させるためのものである。
【0079】
また、S203cはスタックトレイ200が処理トレイ130よりシートを受け取る時の積載量を高さで制限するためのもので、やはり紙面検知センサS205より1000枚相当の位置に配置してある。またS203dは、スタックトレイ200が処理トレイ130からシートを受け取る時の積載量を高さで制限するためのもので、紙面検知センサS205より2000枚相当の位置に配置してある。S203eは、スタックトレイ200の下がりすぎを防止する下限センサである。
【0080】
なお、上記センサのうち、紙面検知センサS204,S205のみ手前奥の透過センサである。また、各トレイ200,201には、シート有無検知用センサ206が配置されている。
【0081】
ところで、本実施の形態において、シート処理装置1は、複写機本体300から搬送されてくるシートPをサンプルトレイ201に排出するノンソートモードと、搬送されたシートPを綴じた後、スタックトレイ200に排出するステイプルソートモードと、少数枚の束にしてスタックトレイ200に排出するソートモードとを有している。
【0082】
次に、このようなシート処理装置1の各モードにおける動作について説明する。
【0083】
まず、ノンソートモードにおける動作について説明する。
【0084】
ユーザは、原稿をRDF500にセットし、複写機本体300の図示しない操作部上でソートモードを指定し、スタートキー(図示せず)をONすると、図11に示すように、入り口ローラ対2、搬送ローラ3、搬送大ローラ5が回転し、複写機本体300から搬送されてくるシートPを搬送する。このとき、第1フラッパ11は、同図に示す位置にソレノイド(図示略)の働きにより回動し、これによりシートPはノンソートパス21に進入する。そして、このシートPの後端をセンサ33により検知すると、排紙ローラ9は積載に適した速度で回転し、サンプルトレイ200にシートPを排出する。
【0085】
次に、ステイプルソートモードにおける動作について説明する。
【0086】
ソートモードが指定されると図12に示すように、入り口ローラ対2、搬送ローラ3、搬送大ローラ5が回転し、複写機本体300から搬送されていくるシートPを搬送する。ここで、第1及び第2フラッパ10,11は、同図の位置で停止している。これにより、シートPはソートパス22を通り、排出ローラ7により処理トレイ130上に排出される。
【0087】
このとき、出没トレイ170は、同図に示すように突出位置にあるため、排出ローラ対7でシートPを排出した際、シート先端が垂れ下がって戻り不良になるのを防止することができると共に、処理トレイ上のシートの整列性を高めることができる。
【0088】
一方、排出されたシートPは、自重で後端ストッパ131(図6参照)へ移動し始め、加えてホームポジションに停止していたパドル160がモータM160の駆動を受けて反時計方向に回動し、シートPの移動を助長する。そして、シートPの後端がストッパ131に確実に当接し停止すると、パドル160の回転も停止され、この後、整合部材141(142)が排出されたシートPを整合する。
【0089】
ところで、シートを3枚を一部としてステイプルを行うとすると、このようにして1部目のシートが全て、即ち図13に示すように3枚のシートPが全て処理トレイ130上に排出され、整合された後、揺動ガイド150が下方に揺動する。これにより、束排出上ローラ180bがシート束P0の上に乗ってシート束P0を束排出下ローラ180aと共に挟持して固定し、この状態でステイプラ101はシート束P0をステイプルする。
【0090】
一方、その間に複写機本体300から排出されてきたシートP1は、同図に示すように、第2フラッパ10の回動により搬送大ローラ5に巻き付けられ、センサ32から所定距離進んだところで停止する。また、次のシートP2が紙検知センサ31から所定距離進むと、図14に示すように搬送大ローラ5が回転し、1枚目のシートP1より2枚目のシートP2の方が所定距離先行するように重ね合わせた後、図15に示すように所定距離で停止する。
【0091】
さらに、3枚目のシートP3が紙検知センサ31から所定距離進むと、搬送大ローラ5が回転し、シートP3を所定距離ずらして重ね合わせる。そして、このように3枚のシートP1〜P3が重なった後、第2フラッパ10が図16に示すように回動し、3枚のシートP1〜P3はソートパス22に搬送される。
【0092】
このとき、図17に示すように揺動ガイド150は降りたままの状態となっているため、束排出上ローラ180bと束排出下ローラ180aとで3枚のシートP1〜P3を受け取り、この後、図18に示すようにシートPの後端が排紙ローラ7を抜けた後、束排出上ローラ180bと束排出下ローラ180aが逆転する。なお、後端がストッパ131に当接する前に、図19の(a)に示すように揺動ガイド150は上昇し、束排出上ローラ180bと束排出下ローラ180aとはシート面から離れる。
【0093】
なお、4枚目以降のシートPは、1部目の動作と同様ソートパス22を通って処理トレイ上に排出される。また、3部目以降は、2部目と同じ動作をし、この後、設定部数分スタックトレイ200に積載されると、終了する。
【0094】
ところで、本実施の形態において、重ね搬送の際、各シートPは搬送方向にオフセットされている。即ち、図19の(b)に示すように2枚目のシートP2は1枚目のシートP1に対し下流にオフセットし、3枚目のシートP3は2枚目のシートP2に対し下流にオフセットされている。
【0095】
ここで、このシートP1〜P3のオフセット量と揺動ガイド上昇タイミングは、シート束排出ローラ対180の戻し速度によるシートの静定時間に関り、即ち複写機本体300の処理能力によって決まり、本実施の形態においては、シートの搬送速度が750mm/s、オフセット量bが約20mm、束排出ローラ戻し速度が500mm/sの場合、シート束排出ローラ対180の離間位置は、シートP1がストッパに当接する40mm以下位前に(同図に示すaの値)に到達したタイミングに設定している。
【0096】
次に、ソートモードにおける動作について説明する。
【0097】
ソートモードが指定されると、入り口ローラ2、搬送ローラ3は、ステイプルソートモードと同様に図20のように回転し、搬送されたシートPを処理トレイ130上に積載する。そして、この後、整合手段140により処理トレイ130上のシートPを整合しながら、処理トレイ上に少数枚を積載した後、図21に示すように、揺動ガイド150が下方に揺動し少数枚のシート束を束搬送する。
【0098】
なお、次に送られてきたシートP1,P2は、第2フラッパ10を通り、大ローラ5にステイプルソートモードで述べた動作と同様に巻きつけられ、束排出終了後の処理トレイ130に排出される。ここで、束排出する少数枚束の枚数は、実験により20枚以下が望ましい。この枚数については、原稿枚数≧束排出する枚数≦20枚を満足する枚数になるようにする。
【0099】
よって、プログラムを組むときに束排出する枚数を5枚と設定したら、原稿枚数が4枚の時は4枚ずつ束排出する。原稿枚数が5枚以上の場合、たとえば14枚だった場合、5枚+5枚+4枚に分けてそれぞれ整合し、束排出する。
【0100】
一方、1部目の束排出がすべて終了したら、整合手段140を移動し、2部目の整合位置を1部目の整合位置に対してオフセットさせる。これにより、2部目は、オフセットした位置で整合され、1部目と同様に少数枚ずつ束排出される。また、2部目が終了したら、整合手段140は1部目を整合した位置に戻り、3部目を整合する。
【0101】
なお、これら各モードの際、スタックトレイ200及びサンプルトレイ201は、通常、動作開始前は各紙面検知センサS204,S205による検知位置(通常積載位置)で待機している。
【0102】
ここで、コピーもしくはプリンタ出力を通常積載するのがスタックトレイ200であり、上述したステイプラ101等による処理されたものや、未綴じで少数枚ずつ排出される束を受け取ることができ、最大で2000枚相当分の積載が可能であり、それをセンサ203dで検知している。
【0103】
なお、この際、コピーのプリンタの出力がまだ続く時は、スタックトレイ200はセンサS203dより、1000枚相当分位置を下降させる(図10のS203d′の位置)。続いてサンプルトレイ201を処理トレイ用の紙面紙面検知S205まで下降させて、再びシートの受け取りを始める。この時、サンプルトレイ201は最大で1000枚相当分の積載が可能で、センサ203cでそれを検知している。
【0104】
ところで、既述したようにシートPをシート処理装置1に搬送する際、複写機300Aはストレート排紙モード、もしくは反転排紙モードのいずれかの排紙モードをとっている。そして、このような排紙モードの際、処理トレイ130上に積載されるシートのカール状態は、ストレート排紙モード時では上カール状態、反転排紙モード時では下カール状態である。
【0105】
そして、このようなカール状態で、スタックトレイ200に多数枚(例えば3000枚)積載を行おうとすると、束排出するシート束が下カール状態ならば既述した図26に示すようにスタックトレイ200に既に積載されているシート束Pによる摩擦抵抗によりシート束P1の戻り不良が発生しやすくなる。また、シートのカールが上カールならば、既述した図28に示すように既積載束Pに沿って上昇しながら排出されるため束排出不良が発生する虞れがある。
【0106】
そこで、本実施の形態においては、排紙モードに応じて、即ちシートPが反転パス930を通過したか否かでシート処理装置1のシート束排出方法を変更するようにしている。
【0107】
なお、図22は、シート処理装置1の制御ブロック図であり、同図において、4はシート処理装置1に設けられた制御装置である。ここで、この制御装置4には、複写機本体300に設けられた制御装置930から排紙モード情報が入力されるようになっている。
【0108】
そして、制御装置4は、この制御装置930からの排紙モード情報に基づいてシート束排出ローラ対180のシート排出速度、スタックトレイ200の上下方向移動量、出没トレイ170の出没のタイミングの少なくとも一つを変更するよう、シート束排出ローラ対180を駆動するモータM180、スタックトレイ200を駆動するトレイ駆動モータ202及び出没トレイ170を出没させる出没トレイ駆動モータM170の駆動を制御するようにしている。
【0109】
即ち、上カール束になりやすいストレート排紙モードでは、処理トレイ130上で最終シートを整合した後、出没トレイ170を退避位置に移動させると共にスタックトレイ200を所定量(ここでは17mm)上昇させてシート束排出ローラ対180の下方まで移動させ、さらに束排出速度を増加、本実施の形態においては400mm/sに増加させるよう各モータM170,M180,202の駆動を制御するようにしている。
【0110】
さらにこの後、所定量(ここでは100mm)シート束を搬送した後、スタックトレイ200を、排出するシート束の枚数相当分降下させるように制御している。
【0111】
ここで、束排出速度を増加させることにより、既述したように上カールによる積載不良はなくなる。また、図23に示すように上カールしている排出束P1は下カール束に比べて既積載シート束上面に着地しにくくなるが、同図に示すようにシート束P1をスタックトレイ200の方向に排出した状態で出没トレイ170を退避位置へ移動させると、空中に浮いている排出シート束P1が急に降下するようになる。
【0112】
そして、このようにシート束P1が急に降下すると、シート束P1が座屈し、排出シート束後端の排出不良を誘発しやすくなる。しかし、本実施の形態のように出没トレイ170を束排出前に退避位置へ移動させることにより、シート束P1の座屈の発生を防ぐことができ、排出不良の発生を防ぐことができる。
【0113】
一方、下カールになりやすい反転排紙モードでは、処理トレイ130上で最終シートを整合後、スタックトレイ200を所定量(ここでは22mm)上昇させ、束排出速度を減少、本実施の形態においては300mm/sに減少させるよう各モータM180,202の駆動を制御するようにしている。
【0114】
さらにその後、所定量(ここでは60mm)シート束を搬送した後、出没トレイ170を退避位置に移動させるよう出没トレイ駆動モータM170の駆動を制御するようにしている。なおこの後、所定量(ここでは100mm)シート束を搬送した後、スタックトレイ200を排出するシート束の枚数相当分降下させている。
【0115】
ここで、束排出速度を減少させることにより、既述したように下カールによる戻り不良や積載不良はなくなる。また、出没トレイ170を束排出前に引き込まないようにすることにより、排出されたシートPの先端が排紙後すぐに垂れてしまい、排出時にシート束先端が既積載シート束の表面との摩擦で既述した図27に示すように丸まることを防止することができる。
【0116】
なお、上記両モードとも、スタックトレイ200にシート束を積載後に紙面検知センサS205によりシート最上面を検知している。
【0117】
一方、図24に示すように下カールしたシートPを多数枚積載すると、スタックトレイ200の傾き(ここでは30度)に対してシート束Pは上方に膨れ上がった逆U字状になり、この場合紙面検知センサS205の位置にもよるが、シート右端部角度はスタックトレイ200の傾斜角度に対して大きくなる。
【0118】
即ち、スタックトレイ200(既積載シート束P)と出没トレイ170の距離L0に対し、既積載シート束右端部と出没トレイ170までの距離L1が大きい分、上昇時の両者が干渉するまでの距離が長くなり、シート束排出時にスタックトレイ200を上昇させられる量を大きく取ることができるようになる。
【0119】
ここで、スタックトレイ200を上昇させることにより、排出シート束P1の落下量を少なくすることができるので、このようにシート束排出時にスタックトレイ200を上昇させられる量を大きく取ることができるようにすることにより、より確実に排出束の先端丸まりを防ぐことができる。
【0120】
なお、図25のように上カールしたシートPを多数枚積載すると、スタックトレイ200の傾き(ここでは30度)に対して既積載シート束はU字状となり、紙面検知センサS205位置にもよるが、シート右端部角度はスタックトレイ200の傾斜角度に対して小さくなる。
【0121】
即ち、スタックトレイ200(既積載シート束P)と出没トレイ170の距離L0に対し、シート端右端部から出没トレイ170までの距離L2が小さい分、束排出時にスタックトレイ200を上昇させられる量が、下カール時ほど大きく取れなくなる。しかし、このように下カール時ほどスタックトレイ200を上昇させられない場合でもスタックトレイ200が上昇すると、排出シート束の落下量を少なくすることができるので、落下高さからくる座屈による排出不良を防ぐことができる。
【0122】
このように、搬送されたシートのカール状態に応じてシート排出速度、スタックトレイ200の移動(上昇)量及び出没トレイ170の出没のタイミングの少なくとも一つを変更するよう制御することにより、適正にシートPをスタックトレイ200に積載することができる。
【0123】
ところで、これまでの説明においては、排出モードに応じてシート束排出制御を切り分けていたが、本発明はこれに限らず、複写機300がシート処理装置1へシートを受け渡すシート搬送速度により切り分けても良い。
【0124】
この場合、例えば反転パス930を通過しないストレート排紙モード時のシート搬送速度は450mm/s、反転パス930を通過する反転排紙モード時のシート搬送速度は910mm/sであり、例えばこれらの搬送速度を不図示の速度検知機構が検知し、この速度検知機構からの検知結果に基づいて制御装置4が上カール対応か下カール対応かの制御切り換えを行うようにしてもよい。
【0125】
また、本実施の形態においては、シート束排出制御であるスタックトレイ上昇量、シート排出速度、出没トレイ引き込みタイミングを全て可変にしているが、カール量により個々に動作させても良く、カールの方向によってはストレート排紙モードと反転排紙モードの束排出制御を逆にすることも可能である。
【0126】
また、本実施の形態においては反転排出モード時にシートは逆U字であったが、反転排出時にシートがU字であるなら、上記ストレート排出モード時のシート排出制御を行うようにすることでシートを大量に積載が可能になる。
【0128】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、搬送されたシートの状態に応じてシート排出速度、シート積載手段の移動量(、及び支持手段の出没のタイミング)の少なくとも一つを変更するよう制御することにより、適正にシートをシート積載手段に積載することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るシート処理装置を備えた画像形成装置の一例である複写機の構成を示す図。
【図2】上記シート処理装置の全体構成を示す図。
【図3】上記シート処理装置に設けられたステイプラと処理トレイの側面図。
【図4】上記図3のb方向矢視図。
【図5】上記図3のa方向矢視図。
【図6】上記シート処理装置に設けられた処理トレイユニットの縦断側面図。
【図7】上記図6のc方向矢視図。
【図8】上記図6のd方向矢視図。
【図9】上記シート処理装置に設けられたスタックトレイ及びサンプルトレイの移動機構の平面図。
【図10】上記スタックトレイ及びサンプルトレイまわりのセンサ配置図。
【図11】上記シート処理装置のノンソートモード時の動作を説明する図。
【図12】上記シート処理装置のステイプルソートモード時の動作を説明する第1の図。
【図13】上記シート処理装置のステイプルソートモード時の動作を説明する第2の図。
【図14】上記シート処理装置のステイプルソートモード時の動作を説明する第3の図。
【図15】上記シート処理装置のステイプルソートモード時の動作を説明する第4の図。
【図16】上記シート処理装置のステイプルソートモード時の動作を説明する第5の図。
【図17】上記シート処理装置のステイプルソートモード時の動作を説明する第6の図。
【図18】上記シート処理装置のステイプルソートモード時の動作を説明する第7の図。
【図19】上記シート処理装置のステイプルソートモード時の動作を説明する第8の図。
【図20】上記シート処理装置のソートモード時の動作を説明する第1の図。
【図21】上記シート処理装置のソートモード時の動作を説明する第2の図。
【図22】上記シート処理装置の制御ブロック図。
【図23】上記シート処理装置の上カールしているシート束を排出するときの状態を示す図。
【図24】上記シート処理装置の下カールしているシート束を積載した際のスタックトレイ上昇量を示した図。
【図25】上記シート処理装置の上カールしているシート束を積載した際のスタックトレイ上昇量を示した図。
【図26】従来のシート処理装置において下カールした束を排出するときに発生する戻り不良を説明する図。
【図27】従来のシート処理装置における下カールした束を排出するときに発生する排出不良を説明する図。
【図28】従来のシート処理装置における上カールした束を排出するときに発生する排出不良を説明する図。
【符号の説明】
1 シート処理装置
4 シート処理装置の制御装置
130 処理トレイ
170 出没トレイ
180 シート束排出ローラ対
200 スタックトレイ
201 サンプルトレイ
202 トレイ駆動モータ
300 複写機本体
300A 複写機
399 排出ローラ対
902 画像形成部(画像形成手段)
930 複写機本体の制御装置
M170 出没トレイ駆動モータ
M180 モータ
P シート、シート束
Claims (8)
- 搬送されたシートを処理した後、上下方向に移動自在なシート積載手段に排出するようにしたシート処理装置において、
前記シート積載手段に処理されたシートを排出するシート排出手段と、
前記シート積載手段を上下方向に移動させる移動手段と、
前記シート積載手段の上方に出没自在に設けられ、前記シート積載手段の積載面に略平行に突出し、前記シート排出手段により排出されるシートの下面を支持する支持位置と、前記シート積載手段の上方から退避した退避位置と、に移動自在な支持手段と、
前記搬送されたシートの状態に応じて前記シート排出手段のシート排出速度、前記シートが排出される前に前記シート積載手段を前記シート排出手段の下方のシート積載位置まで上昇させる際の前記移動手段による前記シート積載手段の移動量、及び前記支持手段の出没のタイミングの少なくとも一つを変更するよう制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とするシート処理装置。 - 前記搬送されたシートの状態は前記シートを反転させて排出するか否かによって異なるものであることを特徴とする請求項1記載のシート処理装置。
- 前記搬送されたシートの状態は、シート搬送速度に応じて異なるものであることを特徴とする請求項1記載のシート処理装置。
- 前記搬送されたシートの状態は、前記シートを反転させて排出するか否か、或いはシート搬送速度に応じて異なる前記シートのカールの状態であることを特徴とする請求項2又は3記載のシート処理装置。
- 前記制御手段は、前記シートが、前記シートの搬送方向両端部が上方に湾曲している上カール状態のとき前記シート排出手段のシート排出速度を増加させる一方、前記シートを前記シート積載手段に排出する前に前記支持手段を退避位置に移動させるよう制御し、前記シートの搬送方向両端部が下方に湾曲している下カール状態のとき前記シート排出手段のシート排出速度を減少させる一方、前記シート積載手段の上昇量を増加させ、所定量シートを搬送した後、前記支持手段を退避位置に移動させるよう制御することを特徴とする請求項4記載のシート処理装置。
- 前記制御手段は前記シートを反転させて排出するか否かによって前記搬送されたシートのカール状態を判断することを特徴とする請求項5記載のシート処理装置。
- 前記制御手段は前記搬送されるシートの搬送速度に基づいてシートのカール状態を判断することを特徴とする請求項5記載のシート処理装置。
- シートに画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段によって画像形成されたシートを処理するシート処理装置とを備えた画像形成装置において、
前記シート処理装置は前記請求項1乃至7記載のいずれか1項に記載のものであることを特徴とする画像形成装置。
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