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JP2002154726A - シート処理装置及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

シート処理装置及びこれを備えた画像形成装置

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JP2002154726A
JP2002154726A JP2000351579A JP2000351579A JP2002154726A JP 2002154726 A JP2002154726 A JP 2002154726A JP 2000351579 A JP2000351579 A JP 2000351579A JP 2000351579 A JP2000351579 A JP 2000351579A JP 2002154726 A JP2002154726 A JP 2002154726A
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sheet
processing apparatus
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Wataru Kawada
渡 川田
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適正にシートをシート積載手段に積載するこ
とのできるシート処理装置及びこれを備えた画像形成装
置を提供する。 【解決手段】 制御手段は、搬送されたシートP1の状
態に応じ、シート積載手段200に処理されたシートを
排出するシート排出手段180a,180bのシート排
出速度、シート積載手段200を上下方向させる移動手
段によるシート積載手段200の移動量並びにシート積
載手段200の上方に出没自在に設けられ、シート積載
手段200に略平行に突出してシートP1の下面を支持
する支持位置と、シート積載手段200の上方から退避
した退避位置とに移動自在な支持手段170の出没のタ
イミングの少なくとも一つを変更するよう制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート処理装置及
びこれを備えた画像形成装置に関し、特に綴じ処理や穴
あけ処理が行われたシートをシート積載手段に適正に積
載することができるようにする構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、プリンタ等の画像形成装
置においては、画像形成手段により画像形成されたシー
トを処理するためのシート処理装置を備えたものがあ
り、このようなシート処理装置としては、画像形成され
た後、排出されたシートを所定枚数一旦、処理トレイ上
に排出して整合した後、ステイプル(綴じ動作)を行
い、この後ステイプルされたシート束を排出ローラ対に
よりスタックトレイ上に排出するようにしたものがあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来のシート処理装置においては、装置本体内にカール
が発生しているシートが搬送される場合がある。ここ
で、このようなカールが発生したシートをスタックトレ
イに束排出して多数枚(例えば3000枚)積載しよう
とすると、例えばシートが、搬送方向先端部及び後端部
が下方に湾曲した下カール状態であるならばスタックト
レイ上の既積載シートの形状も下カールとなることから
シート束を排出する際、既積載シート束を滑り下りる力
よりもシート同士の摩擦抵抗の方が大きくなる。
【0004】そして、このような場合には、図26に示
すようにスタックトレイ200に既に積載されているシ
ート束Pによる摩擦抵抗によりシート束P1の戻り不良
が発生したり、図27に示すように排出するシート束先
端が既積載束上面に引っかかって先端が丸まり、排出不
良が発生する虞れがあった。
【0005】一方、シートが、先端部及び後端部が上方
に湾曲する上カール状態であるならば、スタックトレイ
上の既積載シートの形状も上カールとなることにより、
シート束を排出する際、排出シート束は既積載シート束
に沿って排出されるため摩擦抵抗が大きく、また図28
に示すように既積載シート束Pに沿って上昇しながら排
出されるため束排出不良が発生する虞れがあった。
【0006】なお、排出シート束が下カールの場合、シ
ート束P1を排出するシート束排出速度を遅くするよう
にすれば既積載シート束Pの略水平部にシート束P1が
乗り上げないようにすることができ、排出シート束の戻
り不良を発生させないようにすることができる。
【0007】しかし、このようにシート束排出速度を遅
くした場合、排出シート束が上カールであるとき既述し
た図28に示すようにスタックトレイ上の既積載シート
束Pの形状も上カールであることにより、排出シート束
P1を排出しきれず束排出不良が発生してしまうことに
なる。なお、排出速度を早くすれば上カールの積載不良
はなくなるが、前述したように下カールの戻り不良を誘
発してしまうことになる。
【0008】そこで、本発明は、このような現状に鑑み
てなされたものであり、適正にシートをスタックトレイ
(シート積載手段)に積載することができるシート処理
装置及びこれを備えた画像形成装置を提供することを目
的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、搬送されたシ
ートを処理した後、上下方向に移動自在なシート積載手
段に排出するようにしたシート処理装置において、前記
シート積載手段に処理されたシートを排出するシート排
出手段と、前記シートが排出される前、前記シート積載
手段を前記シート排出手段の下方まで上昇させる移動手
段と、前記搬送されたシートの状態に応じて前記シート
排出手段のシート排出速度及び前記移動手段による前記
シート積載手段の移動量の少なくとも一つを変更するよ
う制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするもの
である。
【0010】また本発明は、前記搬送されたシートの状
態は前記シートの両面に画像が形成されているか否かに
よって異なるものであることを特徴とするものである。
【0011】また本発明は、前記搬送されたシートの状
態は、シート搬送速度に応じて異なるものであることを
特徴とするものである。
【0012】また本発明は、前記搬送されたシートの状
態は、前記シートの両面に画像が形成されているか否
か、或いはシート搬送速度に応じて異なる前記シートの
カールの状態であることを特徴とするものである。
【0013】また本発明は、前記制御手段は、前記シー
トが、該シートの搬送方向両端部が上方に湾曲している
上カール状態のとき前記シート排出手段のシート排出速
度を増加させるよう制御し、前記シートの搬送方向両端
部が下方に湾曲している下カール状態のとき前記シート
排出手段のシート排出速度を減少させる一方、前記シー
ト積載手段の上昇量を増加させるよう制御することを特
徴とするものである。
【0014】また本発明は、前記制御手段は前記シート
の片面に画像が形成されているか、両面に画像が形成さ
れているかによって前記搬送されたシートのカール状態
を判断することを特徴とするものである。
【0015】また本発明は、前記制御手段は前記搬送さ
れるシートの搬送速度に基づいてシートのカール状態を
判断することを特徴とするものである。
【0016】また本発明は、搬送されたシートを処理し
た後、上下方向に移動自在なシート積載手段に排出する
ようにしたシート処理装置において、前記シート積載手
段に処理されたシートを排出するシート排出手段と、前
記シートが排出される前、前記シート積載手段を前記シ
ート排出手段の下方まで上昇させる移動手段と、前記シ
ート積載手段の上方に出没自在に設けられ、該シート積
載手段に略平行に突出してシートの下面を支持する支持
位置と前記シート積載手段の上方から退避した退避位置
とに移動自在な支持手段と、前記搬送されたシートの状
態に応じて前記シート排出手段のシート排出速度、前記
移動手段による前記シート積載手段の移動量及び前記支
持手段の出没のタイミングの少なくとも一つを変更する
よう制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするも
のである。
【0017】また本発明は、前記搬送されたシートの状
態は前記シートの両面に画像が形成されているか否かに
よって異なるものであることを特徴とするものである。
【0018】また本発明は、前記搬送されたシートの状
態は、シート搬送速度に応じて異なるものであることを
特徴とするものである。
【0019】また本発明は、前記搬送されたシートの状
態は、前記シートの両面に画像が形成されているか否
か、或いはシート搬送速度に応じて異なる前記シートの
カールの状態であることを特徴とするものである。
【0020】また本発明は、前記制御手段は、前記シー
トが、該シートの搬送方向両端部が上方に湾曲している
上カール状態のとき前記シート排出手段のシート排出速
度を増加させる一方、前記シートを前記シート積載手段
に排出する前に前記支持手段を退避位置に移動させるよ
う制御し、前記シートの搬送方向両端部が下方に湾曲し
ている下カール状態のとき前記シート排出手段のシート
排出速度を減少させる一方、前記シート積載手段の上昇
量を増加させるよう制御することを特徴とするものであ
る。
【0021】また本発明は、前記制御手段は前記シート
の片面に画像が形成されているか、両面に画像が形成さ
れているかによって前記搬送されたシートのカール状態
を判断することを特徴とするものである。
【0022】また本発明は、前記制御手段は前記搬送さ
れるシートの搬送速度に基づいてシートのカール状態を
判断することを特徴とするものである。
【0023】また本発明は、シートに画像を形成する画
像形成手段と、前記画像形成手段によって画像形成され
たシートを処理するシート処理装置とを備えた画像形成
装置において、前記シート処理装置は上記のいずれかに
記載のものであることを特徴とするものである。
【0024】また本発明のように、制御手段は、搬送さ
れたシートの状態に応じ、シート積載手段に処理された
シートを排出するシート排出手段のシート排出速度、シ
ート積載手段を上下方向させる移動手段によるシート積
載手段の移動量並びにシート積載手段の上方に出没自在
に設けられ、シート積載手段に略平行に突出してシート
の下面を支持する支持位置と、シート積載手段の上方か
ら退避した退避位置とに移動自在な支持手段の出没のタ
イミングの少なくとも一つを変更するよう制御する。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて詳細に説明する。
【0026】図1は、本発明の実施の形態に係るシート
処理装置を備えた画像形成装置の一例である複写機の構
成を示す図である。
【0027】同図において、300Aは複写機、300
は複写機本体であり、この複写機本体300には原稿載
置台としてのプラテンガラス906、光源907、レン
ズ系908、給紙部909、画像形成部902、原稿を
プラテンガラス906に給送する自動原稿給送装置(R
DF)500等が備えられている。
【0028】ここで、給紙部909は、記録用のシート
Pを収納して複写機本体300に着脱自在なカセット9
10,911及びペディスタル912に配置されたデッ
キ913を有している。また、画像形成部902(画像
形成手段)は、円筒状の感光ドラム914とその回りの
現像器915、転写用帯電器916、分離帯電器91
7、クリーナ918、一次帯電器919等を備えてい
る。なお、この画像形成部902の下流側には、搬送装
置920、定着装置904、排出ローラ対905等が配
設されている。また、同図において、930は画像形成
動作を制御する制御装置である。
【0029】次に、このような構成の複写機300Aの
画像形成動作について説明する。
【0030】まず、不図示のスタートスイッチが押され
ると、制御装置930は光源907をONしてプラテン
ガラス906に載置されている原稿Dに光を照射する。
そして、このように光を原稿に照射すると、光は原稿D
から反射し、この反射光はレンズ系908を介して感光
ドラム914に照射される。ここで、感光ドラム914
は、予め一次帯電器919により帯電されており、反射
光が照射されることによって感光ドラム表面に静電潜像
が形成され、次いで現像器915により静電潜像を現像
してトナー像が形成される。
【0031】一方、制御装置930は給紙信号を出力し
て給送手段909a等を作動させてカセット910,9
11またはデッキ913に収納されているシートPを送
り出す。そして、このようにして給紙部909から送り
出されたシートPは、レジストローラ901で斜行が補
正され、さらにタイミングが合わされて画像形成部90
2へ送られる。
【0032】そして、この画像形成部902では、感光
ドラム914のトナー像が送られてきたシートPに転写
用帯電器916によって転写され、この後トナー像が転
写されたシートPは、分離帯電器917によって転写用
帯電器916と逆極性に帯電されて感光ドラム914か
ら分離される。
【0033】さらに、このようにして分離されたシート
Pは、搬送装置920により定着装置904に搬送さ
れ、この定着装置904により転写画像が永久定着され
る。なお、画像が定着されたシートPは、この後、画像
面が上側になるストレート排紙モード、もしくは画像定
着後、シート反転パス930に搬送され、表裏反転して
画像面が下側になる反転排紙モードにて排出ローラ対3
99により複写機本体300から排出される。
【0034】一方、同図において、1は複写機本体30
0に接続されたシート処理装置であり、複写機本体30
0から排出された後、シートPは、このシート処理装置
1に搬送されるようになっている。
【0035】ここで、このシート処理装置1は、図2に
示すように搬送されてきたシートPの後端付近に穴あけ
をするパンチユニット50、搬送されてきたシートPを
綴じるステイプルユニット100、1枚ずつ排出される
シートPを収納するサンプルトレイ201及び処理され
た束を受け取り収容するシート積載手段であるスタック
トレイ200を備えている。
【0036】なお、同図において、2はシート処理装置
1の入り口に配されたローラ対、3はシートPを搬送す
る搬送ローラ、31はシートPを検知する紙検知セン
サ、5はシートを一時蓄えるためのバッファパス23を
構成する搬送大ローラ、12、13、14は搬送大ロー
ラ5にシートPを押し付ける押下げコロである。
【0037】また、11はシートPをサンプルトレイ2
01に搬送するノンソートパス21と、シートPをスタ
ックトレイ200に向わせるソートパス22とを切り換
える第1フラッパであり、10はソートパス22とバッ
ファパス23との切り換えを行う第2フラッパ、6は搬
送ローラ、130はシートを一時的に集積し、整合、ス
テイプルを行なうための中間トレイ(以下、処理トレイ
という)である。
【0038】7はソートパス22を通過してきたシート
を処理トレイ130上に排出するための排出ローラ、1
50は揺動ガイド、180bは揺動ガイド150に支持
され、揺動ガイド150が下方に揺動した際、処理トレ
イ130に配置された束排出下ローラ180aと協働し
て処理トレイ130上のシートを束搬送し、スタックト
レイ200上に束排出するための束排出上ローラであ
る。なお、この束排出下ローラ180aと束排出上ロー
ラ180bとにより、処理トレイ上のシート束をスタッ
クトレイ200上に排出させるシート排出手段であるシ
ート束排出ローラ対が構成されている。
【0039】ところで、ステイプルユニット100はシ
ートPを綴じる綴じ手段であるステイプラ101を備え
ており、このステイプラ101は、図3に示すようにホ
ルダ102を介して移動台103に固定されている。
【0040】ここで、この移動台103には図3のb方
向矢視図である図4に示すように軸104,105が固
定されており、この軸104,105には、それぞれコ
ロ106、107が回転自在に組み付けられている。そ
して、このコロ106,107は図3のa方向矢視図で
ある図5に示すように固定台108に開設されたレール
状のガイド溝(以下、レール溝という)108に嵌合し
ている。
【0041】なお、このコロ106,107は共に、固
定台108のレール溝108よりも大きなフランジ10
6a,107a(図4参照)を有している。また、移動
台103の下方には3ケ所に支持コロ109が配設され
ており、これによりステイプラ101を支持した移動台
103は、外れる事なくレール溝108に沿って固定台
108上を移動することが可能となっている。
【0042】ところで、固定台108に開設されたレー
ル溝108のうち両端部のレール溝108b,108c
は、途中から分岐されて行き平行な2本のレール溝とな
る。そして、このように両端部のレール溝108b,1
08cを分岐することにより、ステイプラ101がレー
ル溝108b側に位置する時には、コロ106がレール
溝108b側に、コロ107がレール溝108a側にそ
れぞれ嵌合されて傾いた状態となる。
【0043】また、ステイプラ101がレール溝108
c側に位置する時には、コロ106がレール溝108a
側にコロ107がレール溝108c側に嵌合され、レー
ル溝108b側の時とは逆の方向に傾いた状態となる。
なお、2つのコロ106、107が平行な2本のレール
溝に各々嵌合された後は、その姿勢を保って移動する。
【0044】ここで、向き変え開始の作用は不図示のカ
ムによりなされる。また、ステイプラ101が中央部に
位置する時には、コロ106,107は共に中央部のレ
ール溝108aに嵌合されて水平状態となる。
【0045】次に、このように構成されたステイプルユ
ニット100の移動機構について説明する。
【0046】移動台103の一方のコロ106は、図3
に示すようにピニオンギア106b、ベルトプーリ10
6cが一体で形成されており、このピニオンギア106
bはプーリ106cにかけられたベルト106dを介し
て移動台上方に固定されたモータM100に連結されて
いる。
【0047】一方、固定台108の下面には、レール溝
108に沿って、ピニオンギア106bと嵌合する様に
ラックギア110が固定されており、これによりモータ
M100の正逆回転によって移動台103は、ステイプ
ラ101と共に矢印A,B方向に移動するようになって
いる。なお、ステイプラユニット100には、ステイプ
ラ101のホームポジションを検知するセンサが設けら
れ、このセンサにより通常ステイプラ101は同図に示
すホームポジションにて待機している。
【0048】ところで、移動台103の移動方向前端部
の下面には軸111が突設されており、この軸111に
はストッパ倒しコロ112が配設されている。ここで、
このストッパ倒しコロ112は、後述する綴じ動作を行
う際、処理トレイ130に設けられ、処理トレイ130
に積載されたシートPの後端を支持する後端ストッパ1
31とステイプラ101との衝突を回逃するために、後
端ストッパ131を回動させる役割を担うためのもので
ある。
【0049】なお、この後端ストッパ131は処理トレ
イ130の積載面に対して垂直面を有し、シート後端を
支持する支持面131aと、処理トレイ130に設けら
れた丸穴に嵌合して後端ストッパ131を揺動自在とす
るためのピン131bと、リンク132と嵌合するため
のピン131cとを有している。
【0050】ここで、このリンク132は、移動台10
3に組み付けられたストッパ倒しコロ112が当接し押
圧されるカム面132aを有した主リンク132Aと、
主リンク132Aの上端と後端ストッパ131の下端部
とを、ピン132bと後端ストッパのピン131cとを
介して連結する連結リンク133とで構成されるもので
ある。
【0051】なお、主リンク132Aは、図示しないフ
レームに固設されたシャフト134を支点として揺動す
ると共に、下端に設けられた引っ張りばね135により
時計方向に付勢されている。そして、通常、主リンク1
32Aは、この引っ張りばね135の引っ張り力により
図示しないフレームに設けられた突き当て板136に当
接しており、主リンク132Aがこのような状態のと
き、後端ストッパ131は処理トレイ130に対して垂
直の姿勢を保つようになっている。
【0052】一方、この状態で移動台103が矢印A方
向に移動すると、ステイプラ101とストッパ131が
干渉関係になるため、ストッパ131に連結された主リ
ンク132Aのカム面132aを、移動台103に設け
られたストッパ倒しコロ112が押し倒す事となり、こ
の結果、後端ストッパ131は連結リンク133で引っ
張られ、ステイプラ101と干渉しない位置まで回動す
る。
【0053】これにより、ステイプラ101はストッパ
131に妨げられることなく、ホームポジションから綴
じ位置に移動することができるようになる。なお、スト
ッパ倒しコロ112は、ステイプラ101が移動してい
る間、後端ストッパ131が、この回逃位置を保つよう
に複数個(本構成においては3個)設けられている。
【0054】また、ステイプラ101を支持するホルダ
102の両側面には、後端ストッパ131と同一形状の
支持面を持つステイプルストッパ113(2点鎖線)が
付設されており、このステイプルストッパ113により
ステイプラ101が水平状態(中央部)でストッパ13
1を押したままでもシート後端の支持が可能となる。
【0055】また、図2においてソートパス22とスタ
ックトレイ200の中間には図6に示すように、処理ト
レイ130、後端ストッパ131、整合手段140、揺
動ガイド150、引き込みパドル160、支持手段であ
る出没トレイ170、シート束排出ローラ対180を備
えた処理トレイユニット129が設けられている。
【0056】ここで、処理トレイ130は、下流側(図
の左)を上方に上流側(図の右)を下方にした傾斜トレ
イであり、下方の端部には、既述した後端ストッパ13
1が出没可能に設けられている。そして、ソートパス2
2に設けられた排出ローラ7により排出されたシートP
は、自重及び後述する引き込みパドル160の作用によ
り、その後端が後端ストッパ131に当接するまで処理
トレイ130上を滑走するようになっている。
【0057】また、処理トレイ130の上方端部には、
既述したように束排出下ローラ180aが、また揺動ガ
イド150には束排出上ローラ180bがそれぞれ付設
され、これら束排出下ローラ180a及び束排出上ロー
ラ180bはモータM180からの駆動を受けて正逆転
するようになっている。
【0058】また、整合手段140は、図6のc方向矢
視図である図7に示す整合部材141,142を備えて
おり、この整合部材141,142は、各々独立してシ
ート搬送方向と直交するシート幅方向に移動可能な構成
となっている。また、この整合部材141,142は、
処理トレイ130上に立直し、シート側端面を押圧する
整合面141a,142aと、この整合面141a,1
42aから垂直に折れ曲がり、シートPの下面を支持す
る支持面141c,142cと、処理トレイ130と平
行でシート幅方向に延び、ラックギアが刻設されたギア
部141b,142bとで構成されている。
【0059】そして、これら2つの整合部材141,1
42は、それぞれ処理トレイ130のシート幅方向に延
びる開設されたガイドに支持され、整合面141a,1
42aが処理トレイ130の上面に、ギア部141b,
142bが処理トレイ131の下面に出るように組み付
けられている。
【0060】ここで、各々のギア部141b,142b
は、それぞれ不図示のプーリ、ベルトを介してモータM
141,M142と連結されているピニオンギア14
3,144に係合しており、これによりモータM14
1,M142の正逆転で整合部材141,142はシー
ト幅方向に動くことができ、シートPの整合を行うこと
ができるようになっている。
【0061】なお、各々の整合部材141,142に
は、ホームポジションを検知するセンサ(不図示)が付
設され、このセンサにより通常、整合部材141,14
2は同図に示すホームポジションにて待機している。
【0062】また、揺動ガイド150は、図6に示すよ
うに下流側(図の左)において束排出上ローラ180b
を支持し、上流側(図の右)は、シート処理装置本体の
図示しないフレームに設けられた揺動支点軸151によ
り揺動自在に保持されている。
【0063】ここで、この揺動ガイド150は、通常、
1枚づつシートPが処理トレイ130に排出される際に
は開口状態、即ちシート束排出ローラ対180を離間さ
せる状態にあり、この結果、シートの処理トレイ130
への排出、落下及び整合動作を支障なく行うことができ
るようになっている。また、処理トレイ130からシー
ト積載手段であるスタックトレイ200へシート束を排
出する際には、揺動して閉口状態、即ちシート束排出ロ
ーラ対180を当接させる状態に移動するようになって
いる。
【0064】なお、同図において、152は揺動ガイド
150の側面に対応した位置に配設されている回転カム
であり、この回転カム152がモータM150により回
転し、揺動ガイド150を下方より押圧すると揺動ガイ
ド150は揺動支点軸151を中心に揺動しながら開口
状態となり、この状態から180°回転カム152が回
転し、揺動ガイド150に対する押圧を解除すると閉口
状態となる。ここで、この揺動ガイド150は、閉口状
態がホームポジションとされ、これを検知するセンサ
(不図示)が設けられている。
【0065】また、引き込みパドル160は、図示しな
いフレームに回転自在に保持されたパドル軸161に固
定されており、このパドル軸161がモータM160に
より回転すると、反時計方向に回転するようになってい
る。ここで、このパドル160の長さは、パドル軸16
1から処理トレイ130までの直線距離よりも若干長く
設定されており、またパドル160のホームポジション
は、排出ローラ対7により処理トレイ130へ排出され
るシートPに当接する事のない、同図において実線で示
す位置に設定されている。
【0066】これにより、この状態でシートPの排出が
完了し、シートPが処理トレイ130に着地すると、パ
ドル160はモータM150の駆動を受けて反時計方向
に回転し、シートPを後端ストッパ131に当接するま
で引き込む。その後、所定時間待ってパドル160はホ
ームポジションで停止し、次のシートの排出に備える。
【0067】また、出没トレイ170は、束排出下ロー
ラ180aの下に位置し、処理トレイ130の傾斜にほ
ぼ従いながら、シート搬送方向(x方向)に進退するよ
うになっている。なお、この出没トレイ170は、突出
状態では2点鎖線で示すように先端がスタックトレイ2
00の上方に略平行状態で突出し、退避状態では実線で
示すように先端が束排出ローラ対180より右側に退避
する。ここで、出没トレイ170が突出状態での先端位
置に対し、処理トレイ130へ排出されたシートPの重
心が越えない様に設定されている。
【0068】ところで、この出没トレイ170は、図6
のd方向矢視図である図8に示すようにシート処理装置
1のフレーム171に固定されたレール172によりシ
ート搬送方向に移動可能に支持されている。なお、同図
において、173は軸174を中心に回転する回転リン
クであり、この回転リンク173のリンク片173aは
出没トレイ170の下面に設けられた不図示の溝に係合
されるようになっており、これにより回転リンク173
が1回転すると、出没トレイ170は上記のごとくスタ
ックトレイ200の上方に出没するようになっている。
【0069】ここで、この回転リンク173の駆動は、
不図示の駆動機構を介して出没トレイ駆動モータM17
0によって行われる。なお、出没トレイ170のホーム
ポジションは、図6の実線で示す退避位置に設定され、
その位置は不図示のセンサにて検出されるようになって
いる。
【0070】次に、スタックトレイ200とサンプルト
レイ201について図9、図10を用いて説明する。
【0071】この2つのトレイ200,201は、両方
とも独立して上下方向に自走可能なようにそれぞれ図9
に示すように移動手段であるトレイ駆動モータ202を
備え、シート処理装置1のフレーム250に上下方向に
取り付けられたコロ受けを兼ねるラック210に取り付
くようになっている。
【0072】なお、同図において、215はトレイ20
0,201の手前・奥方向のガタを規制する規制部材で
ある。また、211はトレイ200,201を保持する
と共に、ステッピングモータにより構成されるトレイ駆
動モータ202が取り付けられているトレイベースプレ
ート、212はトレイ駆動モータ202のモータ軸20
2a上に圧入されているプーリ202bと、トレイ駆動
モータ202の側方に配された軸213に圧入されてい
るプーリ203との間に張設されたタイミングベルトで
ある。
【0073】なお、この軸213にはアイドラギア20
4にばね206で圧接しているラチェット205が取り
付けられている。これにより、トレイ駆動モータ202
が回転すると、このトレイ駆動モータ202の回転は、
タイミングベルト212によってプーリ203、軸21
3を介してラチェット205に伝わり、さらにこのラチ
ェット205を介してアイドラギア204に伝達される
ようになっている。
【0074】ここで、このアイドラギア204は回転軸
208の両端に設けられた1対のギア207の一方と噛
合しており、これによりアイドラギア204が回転する
と、この回転はギア207及びギア209を介してラッ
ク210にそれぞれ伝えられ、これによりラック210
を上下方向に移動するようになっている。なお、トレイ
の固定はラック210の納まっている片側2コあるコロ
214により行われる。
【0075】ところで、トレイ降下時に異物を挟んでト
レイ駆動系が破損しないように、トレイが持ち上がる方
向にのみラチェット205は、ばね206を押しのけ空
まわりするようになっている。なお、この空まわりが行
われる時、すぐモータの駆動を停止させるためトレイ2
00,201には、同図に示すようにセンサS201が
設けられている。
【0076】ここで、本実施の形態において、このセン
サS201は、アイドラギア204に組み込まれたスリ
ットを検知することにより、空まわりを検知するように
なっている。なお、このセンサS201は、通常時に
は、脱調検知としても使用している。
【0077】一方、同図において、S202はエリア検
知用センサであり、このエリア検知用センサS202
は、図10に示すサンプルトレイ201の上昇し過ぎを
止めるために設けられた上限センサ203aからトレイ
シート面検知センサ(シート上面検知手段)S205ま
でのエリアのフラグを検知するようになっている。
【0078】また、S203bは、サンプルトレイ20
1の1000枚位置検知用のセンサであり、このセンサ
S203bは、ノンソート用紙面検知センサS204か
らシート1000枚相当の位置に配置され、サンプルト
レイ201の積載量を高さで制限させるためのものであ
る。
【0079】また、S203cはスタックトレイ200
が処理トレイ130よりシートを受け取る時の積載量を
高さで制限するためのもので、やはり紙面検知センサS
205より1000枚相当の位置に配置してある。また
S203dは、スタックトレイ200が処理トレイ13
0からシートを受け取る時の積載量を高さで制限するた
めのもので、紙面検知センサS205より2000枚相
当の位置に配置してある。S203eは、スタックトレ
イ200の下がりすぎを防止する下限センサである。
【0080】なお、上記センサのうち、紙面検知センサ
S204,S205のみ手前奥の透過センサである。ま
た、各トレイ200,201には、シート有無検知用セ
ンサ206が配置されている。
【0081】ところで、本実施の形態において、シート
処理装置1は、複写機本体300から搬送されてくるシ
ートPをサンプルトレイ201に排出するノンソートモ
ードと、搬送されたシートPを綴じた後、スタックトレ
イ200に排出するステイプルソートモードと、少数枚
の束にしてスタックトレイ200に排出するソートモー
ドとを有している。
【0082】次に、このようなシート処理装置1の各モ
ードにおける動作について説明する。
【0083】まず、ノンソートモードにおける動作につ
いて説明する。
【0084】ユーザは、原稿をRDF500にセット
し、複写機本体300の図示しない操作部上でソートモ
ードを指定し、スタートキー(図示せず)をONする
と、図11に示すように、入り口ローラ対2、搬送ロー
ラ3、搬送大ローラ5が回転し、複写機本体300から
搬送されてくるシートPを搬送する。このとき、第1フ
ラッパ11は、同図に示す位置にソレノイド(図示略)
の働きにより回動し、これによりシートPはノンソート
パス21に進入する。そして、このシートPの後端をセ
ンサ33により検知すると、排紙ローラ9は積載に適し
た速度で回転し、サンプルトレイ200にシートPを排
出する。
【0085】次に、ステイプルソートモードにおける動
作について説明する。
【0086】ソートモードが指定されると図12に示す
ように、入り口ローラ対2、搬送ローラ3、搬送大ロー
ラ5が回転し、複写機本体300から搬送されていくる
シートPを搬送する。ここで、第1及び第2フラッパ1
0,11は、同図の位置で停止している。これにより、
シートPはソートパス22を通り、排出ローラ7により
処理トレイ130上に排出される。
【0087】このとき、出没トレイ170は、同図に示
すように突出位置にあるため、排出ローラ対7でシート
Pを排出した際、シート先端が垂れ下がって戻り不良に
なるのを防止することができると共に、処理トレイ上の
シートの整列性を高めることができる。
【0088】一方、排出されたシートPは、自重で後端
ストッパ131(図6参照)へ移動し始め、加えてホー
ムポジションに停止していたパドル160がモータM1
60の駆動を受けて反時計方向に回動し、シートPの移
動を助長する。そして、シートPの後端がストッパ13
1に確実に当接し停止すると、パドル160の回転も停
止され、この後、整合部材141(142)が排出され
たシートPを整合する。
【0089】ところで、シートを3枚を一部としてステ
イプルを行うとすると、このようにして1部目のシート
が全て、即ち図13に示すように3枚のシートPが全て
処理トレイ130上に排出され、整合された後、揺動ガ
イド150が下方に揺動する。これにより、束排出上ロ
ーラ180bがシート束Pの上に乗ってシート束P
を束排出下ローラ180aと共に挟持して固定し、この
状態でステイプラ101はシート束Pをステイプルす
る。
【0090】一方、その間に複写機本体300から排出
されてきたシートPは、同図に示すように、第2フラ
ッパ10の回動により搬送大ローラ5に巻き付けられ、
センサ32から所定距離進んだところで停止する。ま
た、次のシートPが紙検知センサ31から所定距離進
むと、図14に示すように搬送大ローラ5が回転し、1
枚目のシートPより2枚目のシートPの方が所定距
離先行するように重ね合わせた後、図15に示すように
所定距離で停止する。
【0091】さらに、3枚目のシートPが紙検知セン
サ31から所定距離進むと、搬送大ローラ5が回転し、
シートPを所定距離ずらして重ね合わせる。そして、
このように3枚のシートP〜Pが重なった後、第2
フラッパ10が図16に示すように回動し、3枚のシー
トP〜Pはソートパス22に搬送される。
【0092】このとき、図17に示すように揺動ガイド
150は降りたままの状態となっているため、束排出上
ローラ180bと束排出下ローラ180aとで3枚のシ
ートP〜Pを受け取り、この後、図18に示すよう
にシートPの後端が排紙ローラ7を抜けた後、束排出上
ローラ180bと束排出下ローラ180aが逆転する。
なお、後端がストッパ131に当接する前に、図19の
(a)に示すように揺動ガイド150は上昇し、束排出
上ローラ180bと束排出下ローラ180aとはシート
面から離れる。
【0093】なお、4枚目以降のシートPは、1部目の
動作と同様ソートパス22を通って処理トレイ上に排出
される。また、3部目以降は、2部目と同じ動作をし、
この後、設定部数分スタックトレイ200に積載される
と、終了する。
【0094】ところで、本実施の形態において、重ね搬
送の際、各シートPは搬送方向にオフセットされてい
る。即ち、図19の(b)に示すように2枚目のシート
は1枚目のシートPに対し下流にオフセットし、
3枚目のシートPは2枚目のシートPに対し下流に
オフセットされている。
【0095】ここで、このシートP〜Pのオフセッ
ト量と揺動ガイド上昇タイミングは、シート束排出ロー
ラ対180の戻し速度によるシートの静定時間に関り、
即ち複写機本体300の処理能力によって決まり、本実
施の形態においては、シートの搬送速度が750mm/
s、オフセット量bが約20mm、束排出ローラ戻し速
度が500mm/sの場合、シート束排出ローラ対18
0の離間位置は、シートPがストッパに当接する40
mm以下位前に(同図に示すaの値)に到達したタイミ
ングに設定している。
【0096】次に、ソートモードにおける動作について
説明する。
【0097】ソートモードが指定されると、入り口ロー
ラ2、搬送ローラ3は、ステイプルソートモードと同様
に図20のように回転し、搬送されたシートPを処理ト
レイ130上に積載する。そして、この後、整合手段1
40により処理トレイ130上のシートPを整合しなが
ら、処理トレイ上に少数枚を積載した後、図21に示す
ように、揺動ガイド150が下方に揺動し少数枚のシー
ト束を束搬送する。
【0098】なお、次に送られてきたシートP,P
は、第2フラッパ10を通り、大ローラ5にステイプル
ソートモードで述べた動作と同様に巻きつけられ、束排
出終了後の処理トレイ130に排出される。ここで、束
排出する少数枚束の枚数は、実験により20枚以下が望
ましい。この枚数については、原稿枚数≧束排出する枚
数≦20枚を満足する枚数になるようにする。
【0099】よって、プログラムを組むときに束排出す
る枚数を5枚と設定したら、原稿枚数が4枚の時は4枚
づつ束排出する。原稿枚数が5枚以上の場合、たとえば
14枚だった場合、5枚+5枚+4枚に分けてそれぞれ
整合し、束排出する。
【0100】一方、1部目の束排出がすべて終了した
ら、整合手段140を移動し、2部目の整合位置を1部
目の整合位置に対してオフセットさせる。これにより、
2部目は、オフセットした位置で整合され、1部目と同
様に少数枚づつ束排出される。また、2部目が終了した
ら、整合手段140は1部目を整合した位置に戻り、3
部目を整合する。
【0101】なお、これら各モードの際、スタックトレ
イ200及びサンプルトレイ201は、通常、動作開始
前は各紙面検知センサS204,S205による検知位
置(通常積載位置)で待機している。
【0102】ここで、コピーもしくはプリンタ出力を通
常積載するのがスタックトレイ200であり、上述した
ステイプラ101等による処理されたものや、未綴じで
少数枚づつ排出される束を受け取ることができ、最大で
2000枚相当分の積載が可能であり、それをセンサ2
03dで検知している。
【0103】なお、この際、コピーのプリンタの出力が
まだ続く時は、スタックトレイ200はセンサS203
dより、1000枚相当分位置を下降させる(図10の
S203d′の位置)。続いてサンプルトレイ201を
処理トレイ用の紙面紙面検知S205まで下降させて、
再びシートの受け取りを始める。この時、サンプルトレ
イ201は最大で1000枚相当分の積載が可能で、セ
ンサ203cでそれを検知している。
【0104】ところで、既述したようにシートPをシー
ト処理装置1に搬送する際、複写機300Aはストレー
ト排紙モード、もしくは反転排紙モードのいずれかの排
紙モードをとっている。そして、このような排紙モード
の際、処理トレイ130上に積載されるシートのカール
状態は、ストレート排紙モード時では上カール状態、反
転排紙モード時では下カール状態である。
【0105】そして、このようなカール状態で、スタッ
クトレイ200に多数枚(例えば3000枚)積載を行
おうとすると、束排出するシート束が下カール状態なら
ば既述した図26に示すようにスタックトレイ200に
既に積載されているシート束Pによる摩擦抵抗によりシ
ート束P1の戻り不良が発生しやすくなる。また、シー
トのカールが上カールならば、既述した図28に示すよ
うに既積載束Pに沿って上昇しながら排出されるため束
排出不良が発生する虞れがある。
【0106】そこで、本実施の形態においては、排紙モ
ードに応じて、即ちシートPが反転パス930を通過し
たか否かでシート処理装置1のシート束排出方法を変更
するようにしている。
【0107】なお、図22は、シート処理装置1の制御
ブロック図であり、同図において、4はシート処理装置
1に設けられた制御装置である。ここで、この制御装置
4には、複写機本体300に設けられた制御装置930
から排紙モード情報が入力されるようになっている。
【0108】そして、制御装置4は、この制御装置93
0からの排紙モード情報に基づいてシート束排出ローラ
対180のシート排出速度、スタックトレイ200の上
下方向移動量、出没トレイ170の出没のタイミングの
少なくとも一つを変更するよう、シート束排出ローラ対
180を駆動するモータM180、スタックトレイ20
0を駆動するトレイ駆動モータ202及び出没トレイ1
70を出没させる出没トレイ駆動モータM170の駆動
を制御するようにしている。
【0109】即ち、上カール束になりやすいストレート
排紙モードでは、処理トレイ130上で最終シートを整
合した後、出没トレイ170を退避位置に移動させると
共にスタックトレイ200を所定量(ここでは17m
m)上昇させてシート束排出ローラ対180の下方まで
移動させ、さらに束排出速度を増加、本実施の形態にお
いては400mm/sに増加させるよう各モータM17
0,M180,202の駆動を制御するようにしてい
る。
【0110】さらにこの後、所定量(ここでは100m
m)シート束を搬送した後、スタックトレイ200を、
排出するシート束の枚数相当分降下させるように制御し
ている。
【0111】ここで、束排出速度を増加させることによ
り、既述したように上カールによる積載不良はなくな
る。また、図23に示すように上カールしている排出束
P1は下カール束に比べて既積載シート束上面に着地し
にくくなるが、同図に示すようにシート束P1をスタッ
クトレイ200の方向に排出した状態で出没トレイ13
0を退避位置へ移動させると、空中に浮いている排出シ
ート束P1が急に降下するようになる。
【0112】そして、このようにシート束P1が急に降
下すると、シート束P1が座屈し、排出シート束後端の
排出不良を誘発しやすくなる。しかし、本実施の形態の
ように出没トレイ130を束排出前に退避位置へ移動さ
せることにより、シート束P1の座屈の発生を防ぐこと
ができ、排出不良の発生を防ぐことができる。
【0113】一方、下カールになりやすい反転排紙モー
ドでは、処理トレイ130上で最終シートを整合後、ス
タックトレイ200を所定量(ここでは22mm)上昇
させ、束排出速度を減少、本実施の形態においては30
0mm/sに減少させるよう各モータM180,202
の駆動を制御するようにしている。
【0114】さらにその後、所定量(ここでは60m
m)シート束を搬送した後、出没トレイ170を退避位
置に移動させるよう出没トレイ駆動モータM170の駆
動を制御するようにしている。なおこの後、所定量(こ
こでは100mm)シート束を搬送した後、スタックト
レイ200を排出するシート束の枚数相当分降下させて
いる。
【0115】ここで、束排出速度を減少させることによ
り、既述したように下カールによる戻り不良や積載不良
はなくなる。また、出没トレイ130を束排出前に引き
込まないようにすることにより、排出されたシートPの
先端が排紙後すぐに垂れてしまい、排出時にシート束先
端が既積載シート束の表面との摩擦で既述した図27に
示すように丸まることを防止することができる。
【0116】なお、上記両モードとも、スタックトレイ
200にシート束を積載後に紙面検知センサS205に
よりシート最上面を検知している。
【0117】一方、図24に示すように下カールしたシ
ートPを多数枚積載すると、スタックトレイ200の傾
き(ここでは30度)に対してシート束Pは上方に膨れ
上がった逆U字状になり、この場合紙面検知センサS2
05の位置にもよるが、シート右端部角度はスタックト
レイ200の傾斜角度に対して大きくなる。
【0118】即ち、スタックトレイ200(既積載シー
ト束P)と出没トレイ170の距離L0に対し、既積載
シート束右端部と出没トレイ170までの距離L1が大
きい分、上昇時の両者が干渉するまでの距離が長くな
り、シート束排出時にスタックトレイ200を上昇させ
られる量を大きく取ることができるようになる。
【0119】ここで、スタックトレイ200を上昇させ
ることにより、排出シート束P1の落下量を少なくする
ことができるので、このようにシート束排出時にスタッ
クトレイ200を上昇させられる量を大きく取ることが
できるようにすることにより、より確実に排出束の先端
丸まりを防ぐことができる。
【0120】なお、図25のように上カールしたシート
Pを多数枚積載すると、スタックトレイ200の傾き
(ここでは30度)に対して既積載シート束はU字状と
なり、紙面検知センサS205位置にもよるが、シート
右端部角度はスタックトレイ200の傾斜角度に対して
小さくなる。
【0121】即ち、スタックトレイ200(既積載シー
ト束P)と出没トレイ170の距離L0に対し、シート
端右端部から出没トレイ170までの距離L2が小さい
分、束排出時にスタックトレイ200を上昇させられる
量が、下カール時ほど大きく取れなくなる。しかし、こ
のように下カール時ほどスタックトレイ200を上昇さ
せられない場合でもスタックトレイ200が上昇する
と、排出シート束の落下量を少なくすることができるの
で、落下高さからくる座屈による排出不良を防ぐことが
できる。
【0122】このように、搬送されたシートのカール状
態に応じてシート排出速度、スタックトレイ200の移
動(上昇)量及び出没トレイ170の出没のタイミング
の少なくとも一つを変更するよう制御することにより、
適正にシートPをスタックトレイ200に積載すること
ができる。
【0123】ところで、これまでの説明においては、排
出モードに応じてシート束排出制御を切り分けていた
が、本発明はこれに限らず、複写機300がシート処理
装置1へシートを受け渡すシート搬送速度により切り分
けても良い。
【0124】この場合、例えば反転パス930を通過し
ないストレート排紙モード時のシート搬送速度は450
mm/s、反転パス930を通過する反転排紙モード時
のシート搬送速度は910mm/sであり、例えばこれ
らの搬送速度を不図示の速度検知機構が検知し、この速
度検知機構からの検知結果に基づいて制御装置4が上カ
ール対応か下カール対応かの制御切り換えを行うように
してもよい。
【0125】また、本実施の形態においては、シート束
排出制御であるスタックトレイ上昇量、シート排出速
度、出没トレイ引き込みタイミングを全て可変にしてい
るが、カール量により個々に動作させても良く、カール
の方向によってはストレート排紙モードと反転排紙モー
ドの束排出制御を逆にすることも可能である。
【0126】また、本実施の形態においては反転排出モ
ード時にシートは逆U字であったが、反転排出時にシー
トがU字であるなら、上記ストレート排出モード時のシ
ート排出制御を行うようにすることでシートを大量に積
載が可能になる。
【0127】さらに、これまでの説明においては、出没
トレイ170を備えたシート処理装置について述べてき
たが、本発明はこれに限らず出没トレイ170のないシ
ート処理装置についても適用することができる。そし
て、この場合には既述した制御のうち出没トレイ170
に関する制御を除いた制御を行うようにする。
【0128】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、搬
送されたシートの状態に応じてシート排出速度、シート
積載手段の移動量(、及び支持手段の出没のタイミン
グ)の少なくとも一つを変更するよう制御することによ
り、適正にシートをシート積載手段に積載することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るシート処理装置を備
えた画像形成装置の一例である複写機の構成を示す図。
【図2】上記シート処理装置の全体構成を示す図。
【図3】上記シート処理装置に設けられたステイプラと
処理トレイの側面図。
【図4】上記図3のb方向矢視図。
【図5】上記図3のa方向矢視図。
【図6】上記シート処理装置に設けられた処理トレイユ
ニットの縦断側面図。
【図7】上記図6のc方向矢視図。
【図8】上記図6のd方向矢視図。
【図9】上記シート処理装置に設けられたスタックトレ
イ及びサンプルトレイの移動機構の平面図。
【図10】上記スタックトレイ及びサンプルトレイまわ
りのセンサ配置図。
【図11】上記シート処理装置のノンソートモード時の
動作を説明する図。
【図12】上記シート処理装置のステイプルソートモー
ド時の動作を説明する第1の図。
【図13】上記シート処理装置のステイプルソートモー
ド時の動作を説明する第2の図。
【図14】上記シート処理装置のステイプルソートモー
ド時の動作を説明する第3の図。
【図15】上記シート処理装置のステイプルソートモー
ド時の動作を説明する第4の図。
【図16】上記シート処理装置のステイプルソートモー
ド時の動作を説明する第5の図。
【図17】上記シート処理装置のステイプルソートモー
ド時の動作を説明する第6の図。
【図18】上記シート処理装置のステイプルソートモー
ド時の動作を説明する第7の図。
【図19】上記シート処理装置のステイプルソートモー
ド時の動作を説明する第8の図。
【図20】上記シート処理装置のソートモード時の動作
を説明する第1の図。
【図21】上記シート処理装置のソートモード時の動作
を説明する第2の図。
【図22】上記シート処理装置の制御ブロック図。
【図23】上記シート処理装置の上カールしているシー
ト束を排出するときの状態を示す図。
【図24】上記シート処理装置の下カールしているシー
ト束を積載した際のスタックトレイ上昇量を示した図。
【図25】上記シート処理装置の上カールしているシー
ト束を積載した際のスタックトレイ上昇量を示した図。
【図26】従来のシート処理装置において下カールした
束を排出するときに発生する戻り不良を説明する図。
【図27】従来のシート処理装置における下カールした
束を排出するときに発生する排出不良を説明する図。
【図28】従来のシート処理装置における上カールした
束を排出するときに発生する排出不良を説明する図。
【符号の説明】
1 シート処理装置 4 シート処理装置の制御装置 130 処理トレイ 170 出没トレイ 180 シート束排出ローラ対 200 スタックトレイ 201 サンプルトレイ 202 トレイ駆動モータ 300 複写機本体 300A 複写機 399 排出ローラ対 902 画像形成部(画像形成手段) 930 複写機本体の制御装置 M170 出没トレイ駆動モータ M180 モータ P シート、シート束

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送されたシートを処理した後、上下方
    向に移動自在なシート積載手段に排出するようにしたシ
    ート処理装置において、 前記シート積載手段に処理されたシートを排出するシー
    ト排出手段と、 前記シートが排出される前、前記シート積載手段を前記
    シート排出手段の下方まで上昇させる移動手段と、 前記搬送されたシートの状態に応じて前記シート排出手
    段のシート排出速度及び前記移動手段による前記シート
    積載手段の移動量の少なくとも一つを変更するよう制御
    する制御手段と、 を備えたことを特徴とするシート処理装置。
  2. 【請求項2】 前記搬送されたシートの状態は前記シー
    トの両面に画像が形成されているか否かによって異なる
    ものであることを特徴とする請求項1記載のシート処理
    装置。
  3. 【請求項3】 前記搬送されたシートの状態は、シート
    搬送速度に応じて異なるものであることを特徴とする請
    求項1記載のシート処理装置。
  4. 【請求項4】 前記搬送されたシートの状態は、前記シ
    ートの両面に画像が形成されているか否か、或いはシー
    ト搬送速度に応じて異なる前記シートのカールの状態で
    あることを特徴とする請求項2又は3記載のシート処理
    装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記シートが、該シー
    トの搬送方向両端部が上方に湾曲している上カール状態
    のとき前記シート排出手段のシート排出速度を増加させ
    るよう制御し、前記シートの搬送方向両端部が下方に湾
    曲している下カール状態のとき前記シート排出手段のシ
    ート排出速度を減少させる一方、前記シート積載手段の
    上昇量を増加させるよう制御することを特徴とする請求
    項4記載のシート処理装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は前記シートの片面に画像
    が形成されているか、両面に画像が形成されているかに
    よって前記搬送されたシートのカール状態を判断するこ
    とを特徴とする請求項5記載のシート処理装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は前記搬送されるシートの
    搬送速度に基づいてシートのカール状態を判断すること
    を特徴とする請求項5記載のシート処理装置。
  8. 【請求項8】 搬送されたシートを処理した後、上下方
    向に移動自在なシート積載手段に排出するようにしたシ
    ート処理装置において、 前記シート積載手段に処理されたシートを排出するシー
    ト排出手段と、 前記シートが排出される前、前記シート積載手段を前記
    シート排出手段の下方まで上昇させる移動手段と、 前記シート積載手段の上方に出没自在に設けられ、該シ
    ート積載手段に略平行に突出してシートの下面を支持す
    る支持位置と前記シート積載手段の上方から退避した退
    避位置とに移動自在な支持手段と、 前記搬送されたシートの状態に応じて前記シート排出手
    段のシート排出速度、前記移動手段による前記シート積
    載手段の移動量及び前記支持手段の出没のタイミングの
    少なくとも一つを変更するよう制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とするシート処理装置。
  9. 【請求項9】 前記搬送されたシートの状態は前記シー
    トの両面に画像が形成されているか否かによって異なる
    ものであることを特徴とする請求項8記載のシート処理
    装置。
  10. 【請求項10】 前記搬送されたシートの状態は、シー
    ト搬送速度に応じて異なるものであることを特徴とする
    請求項8記載のシート処理装置。
  11. 【請求項11】 前記搬送されたシートの状態は、前記
    シートの両面に画像が形成されているか否か、或いはシ
    ート搬送速度に応じて異なる前記シートのカールの状態
    であることを特徴とする請求項9又は10記載のシート
    処理装置。
  12. 【請求項12】 前記制御手段は、前記シートが、該シ
    ートの搬送方向両端部が上方に湾曲している上カール状
    態のとき前記シート排出手段のシート排出速度を増加さ
    せる一方、前記シートを前記シート積載手段に排出する
    前に前記支持手段を退避位置に移動させるよう制御し、
    前記シートの搬送方向両端部が下方に湾曲している下カ
    ール状態のとき前記シート排出手段のシート排出速度を
    減少させる一方、前記シート積載手段の上昇量を増加さ
    せるよう制御することを特徴とする請求項11記載のシ
    ート処理装置。
  13. 【請求項13】 前記制御手段は前記シートの片面に画
    像が形成されているか、両面に画像が形成されているか
    によって前記搬送されたシートのカール状態を判断する
    ことを特徴とする請求項12記載のシート処理装置。
  14. 【請求項14】 前記制御手段は前記搬送されるシート
    の搬送速度に基づいてシートのカール状態を判断するこ
    とを特徴とする請求項12記載のシート処理装置。
  15. 【請求項15】 シートに画像を形成する画像形成手段
    と、前記画像形成手段によって画像形成されたシートを
    処理するシート処理装置とを備えた画像形成装置におい
    て、 前記シート処理装置は前記請求項1乃至14記載のいず
    れか1項に記載のものであることを特徴とする画像形成
    装置。
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