JP4364609B2 - 容量検出回路及びそれを用いた指紋センサ - Google Patents
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Description
また、容量変化を検出するため、列配線間や行配線間などにおいて、隣接する線などからのクロストークノイズの影響が無いことなどの要求がある。
すなわち、この容量検出回路は、充電電圧から放電電圧を、差し引いた差電圧を求めて、この差電圧を容量変化に対応した電圧とすることで、同一極性で生じる、増幅回路のフィードスルーの影響による電圧オフセットやその他の回路で生じるオフセット成分を除去し、サンプリング周波数に比較して十分に低い周波数のノイズを除去することが可能である。
しかしながら、すでに述べたように、センサ素子一つ(1つの交差部)当たりの容量変化は、数百fF程度のごく僅かな値である。
すなわち、上記容量検出回路は、電源ノイズや人体を介して容量センサに伝達される伝導ノイズが、列配線及び行配線の信号に重畳されることにより、このような外乱ノイズの影響により正確な容量変化の検出が行えなくなる欠点を有している。
しかしながら、上記容量検出回路においては、充電電圧及び放電電圧の差分を求めるときの、容量変化のサンプリング周波数と、上記ノイズ源の基本周波数とが近い周期となる。
したがって、利用者が指紋センサなどを用いようとするとき、この利用者の人体の近傍に容量検出回路のサンプリング周波数に近い周波数のノイズ源を有する機器、例えば、上述したインバータ蛍光灯の近傍で用いられる場合や、液晶表示素子のバックライトに用いられるインバータ回路を有する機器などにセンサを接続して利用する場合に、上記うなりに起因する外乱ノイズを完全に除去することができず、容量変化を検出する信号のS/N比が低下して、正確に利用者の指紋を読みとることができない。
また、本発明の容量検出回路は、復号演算部が時系列に検出される多重化された検出信号を、多重化に用いた直交符号と同一の直交符号により、積和演算(所定の演算)を用いて、多重化された検出値を、行配線に対応するセンサ素子各々の容量値Cs及び容量変化値ΔCsとして復号するため、1本の列配線を駆動した場合と同様の分解能で検出結果を得ることができる。
この構成により、本発明の容量検出回路は、列配線に対する列駆動信号の立ち上がり及び立ち下がり時における検出信号の差分データを求めることにより、差動増幅回路におけるオフセット成分を除去できるため、より精度を向上させた容量の測定を行うことができる。
このため、本発明の容量検出回路は、積和演算の対象となる列配線の本数を、任意に設定して、演算処理の負荷を調整することができるため、使用するシステムの演算能力に対応させた処理を行うことが可能となる。
また、本発明の容量検出回路は、駆動する列配線数を任意に設定することが可能であり、駆動可能な列配線数の列配線グループを構成することができ、装置の使用可能な消費電力に合わせて動作を行わせることが可能となる。
すなわち、前記PN符号発生手段が自己相関性の良い符号をPN符号、例えばM系列を発生し、この自己相関性のよいM系列のPN符号をずらしつつ、交差部の容量変化を多重化していき、復号時において、同一のPN符号の位相を対応させて復号するため、列配線間のクロストークの発生を抑えることが可能となり、高い精度で交差部の容量変化を検出することができる。
これにより、本発明の容量検出回路は、各列配線の駆動される回数が、検出回数に対して半分となり、列配線間のクロストークの影響を抑えることになり、各交差部の容量の検出がより正確に行うことができる。
この構成により、本発明の容量検出回路は、架空の配線の検出値、すなわち基準値を用いて測定データの補正が行えるため、列配線グループ毎の測定において、相補的な駆動で消失したDC成分の情報を補完して、列配線グループ毎の測定データのばらつきを調整して、マトリクス全体の交差部における一様性を確保することができる。
ここで、前記列配線グループが前記符号のビット列のビットの数に対して1本少なく構成されており、ビット列の余ったビットを実際には未結線のダミーの列配線に対応させ、復号の演算にのみ用いて、前記列配線駆動手段はこのダミーの列配線に対して実際の駆動動作を行ない。
符号発生部1は、センサ部4の列配線群2の各列配線を駆動する列駆動信号の生成に用いるPN符号を生成する。このPN符号は、自己相関性の高いM系列のPN符号が用いられる。センサ部4は、列配線群2の列配線と行配線群3の行配線とがマトリクス状に交差し、各々の交差部がセンサ素子(図4のセンサ素子55)を形成している。
図2(a)は、センサ部4の平面図、図2(b)は断面図である。図2(a)に示すように、例えば、50μmピッチで配列された列配線群2の各列配線と、行配線群3の各行配線とが、交差している。図2(b)に示すように、基板50の上に複数の行配線よりなる行配線群3が配置され、その表面上に絶縁膜51が積層され、絶縁膜51の表面上に空隙52だけ間隔がおかれてフィルム54が配置され、フィルム54の下面に複数の列配線からなる列配線群2が取付けられている。この行配線群3の行配線と列配線群2の列配線との交差部において、空隙52と絶縁膜51を介在して所定の容量を有する容量素子としてセンサ素子が形成される。
また、図4は、センサ部4の列配線および行配線間の容量素子(センサ素子)のマトリクスを示す概念図である。センサ部4は、マトリクス状のセンサ素子55,55・・・から構成され、列配線駆動部5と容量検出回路100とが接続される。列配線駆動部5は、上記PN符号のビット配列に対応して、列配線群2に対して駆動パルス列を出力し、すなわちセンサ部4の列配線群2の列配線に対して並列に、各々に所定の駆動パルス(駆動信号)を出力する。この駆動パルス列における駆動パルスのパターン(駆動するしないのパターン)は、上記PN符号に基づいて生成され、PN符号のビット列のデータに対応して、列配線群2の複数の列配線を駆動し(活性化し)、駆動された列配線各々の行配線で形成される(各行配線に対応する)各交差部(センサ素子)の容量変化値を多重化する。
チャージアンプ回路6は、センサ部4の行配線群3における行配線各々に設けられており、交差部(センサ素子)の容量に応じて出入りする(充放電電流に基づいた)微小な電荷(容量変化量に対応する電流)を検出し、この電流を増幅して電圧に変換して検出信号(測定電圧)として出力する。
A/D変換器9は、時系列に入力される、アナログの上記電圧情報である測定電圧を、復号演算回路10から入力されるA/Dクロックのタイミングにより、デジタル値の測定データに変換して復号演算回路10へ出力する。
また、高速に処理する場合などに、サンプルホールド回路7を設けずに、各々のチャージアンプ回路6にA/D変換器9をそれぞれ設けて、アナログの測定電圧をデジタル値の測定データに変換する様にしてもよい。
タイミング制御回路11は、復号演算回路10から、容量検出を開始することを示す開始信号が入力されると、符号発生部1,列配線駆動部5,チャージアンプ回路6,サンプルホールド回路7,及びセレクタ回路8等へ、クロック及び制御信号を出力し、容量検出回路100全体の動作タイミングの制御を行う。
一方、列配線駆動部5は、第2の容量検出期間において、PN符号のデータを反転させて制御を行うため、元々のPN符号のビットのデータが「1」の場合、「1」から「0」に遷移、すなわち立ち下がるように列配線を駆動させ、データが「0」の場合、「0」から「1」に遷移、すなわち立ち上がるように列配線を駆動させる。
復号演算回路10が外部から容量検出の開始、すなわち指紋センサ(センサ部4)での指紋の採取を行う信号が入力されたとする。
これにより、復号演算回路10は、タイミング制御回路11に対して、検出開始を指示する開始信号を出力する。次に、タイミング制御回路11は、PN符号発生部1へクロック信号及びリセット信号を出力する。
そして、符号発生部1は、上記リセット信号により、内部の4段のLFSR(線形帰還シフトレジスタ)を初期化して、上記クロック信号に同期させて、M系列のPN符号を生成し、順次出力する。
すなわち、上記PN符号発生回路20(LFSRと呼ばれる)は、M系列の15ビットのPN符号を発生するものであり、4ビットのシフトレジスタ21とイクスクルーシブオア(以下、EXOR)22とから構成されいる。このEXOR22は、このシフトレジスタ21のタップ1(シフトレジスタ21の1ビット目の出力)と、タップ4(シフトレジスタ21の4ビット目の出力)との出力に接続され、入力される数値の排他的論理和の演算を行い、この演算結果をシフトレジスタ21の入力に出力する。
図8に示すように、列配線駆動部5は、符号発生部1から入力されるPN符号が入力されると、各時刻t1から時刻t15の各時刻の間の測定期間、すなわち所定の位相のPN符号毎の測定期間において、第1の容量検出期間の直前のリセット信号(各時刻に同期してタイミング発生回路11が出力する)により、上記PN符号のビットのデータを反転したデータにより、各列配線の駆動を行う。
そして、列配線駆動部5は、所定の時間の後、第1の容量検出期間となると、上記リセット信号によって設定されたビットのデータの反転データ、すなわち元々のPN符号のビットのデータにより、列配線の駆動を行う。
次に、列配線駆動部5は、第2の容量検出期間となると、第1の容量検出期間に列配線を駆動していたPN符号のビットのデータが反転されたデータにより、列配線の駆動を行う。これにより、各列配線が順次、時系列に相補的に駆動されることとなる。
そして、PN符号発生回路20が生成するPN符号のビット列{1,1,1,1,0,1,0,1,1,0,0,1,0,0,0}が、順次、格納用シフトレジスタ23においてシフトされる。
格納用シフトレジスタ23は、1ビットのデータを記憶するレジスタ231からレジスタ2315の15のレジスタで形成され、左(レジスタ231方向)から右(レジスタ2315方向)にデータがシフトされる。すなわち、時刻t1において、格納用シフトレジスタ23の左端のレジスタ231にPN符号のビット列の1ビット目の「1」が入力される。そして、時刻t2において、レジスタ231に記憶されていた上記1ビット目の「1」が、レジスタ232へシフトされるとともに、レジスタ231へPN符号のビット列の2ビット目の「1」が入力される。
検出動作として、指紋の取得開始の信号が入力されると、タイミング制御回路11からクロック信号が15発入力され、PN符号発生回路20が最初の位相のPN符号を生成し、初期状態として、格納用シフトレジスタ23の各レジスタ2315,2314,…,231は{1(MSB),1,1,1,0,1,0,1,1,0,0,1,0,0,0(LSB)}と設定される。
ここで、反転回路24における各反転部241〜2415は、列配線駆動回路5における対応するドライバ回路51,52,…,514,515に接続され、各々が反転制御したデータをそれぞれ対応するドライバ回路へ出力する。
すでに述べたように、時刻t1においてリセットが入力されると、反転制御回路25は反転回路24に対して、格納用シフトレジスタ23から出力されるデータを反転して出力させる制御信号を出力する。
このとき、ドライバ回路5は、反転部2415〜241それぞれから入力されるビット配列{0,0,0,1,0,1,0,0,1,1,0,1,1,1,0}に基づき、各々対応する列配線を駆動する。
これにより、列配線C1〜C15各々において、第2の列配線群として列配線C2,C3,C4,C6,C7,C10,C12は、ビットのデータ「1」に対応して第2の電圧(Hレベルの所定の電圧)に遷移し、一方、第1の列配線群として列配線C1,C5,C8,C9,C11,C13,C14,C15は、ビットのデータ「0」に対応して第1の電圧(Lレベルの所定の電圧)に遷移する。
これにより、図10に示すように、第1の容量検出期間において、反転回路24は、上記制御信号により、各配点部2415〜241各々の出力からなるビット配列を、ビット配列{0,0,0,1,0,1,0,0,1,1,0,1,1,1,0}から、ビット配列{1,1,1,0,1,0,1,1,0,0,1,0,0,0,1}に変化させる。
すなわち、列配線駆動部5は、ドライバ回路515,514,513,512,511,510,59,58,57,56,55,54,53,52,51により、対応する列配線C15,C14,C13,C12,C11,C10,C9,C8,C7,C6,C5,C4,C3,C2,C1において、タイミング制御回路11から出力されるクロック信号に基づいて、所定の一定幅の駆動パルスにより駆動する(図8(d)〜(i)、図13(b)参照)。
そして、各行配線R1,R2,R3,…各々には、駆動された複数の列配線とで形成する容量センサの各容量の合計値、すなわち、PN符号のビット配列により多重化された容量値が接続されることになる(図10)。
そして、第1の容量検出期間における多重化された容量に対応する測定電圧がサンプリングされた後、タイミング制御回路11はチャージアンプ回路6に対してリセット信号を出力する。
リセット信号が入力され、図5におけるアナログスイッチ124がオン状態のとき、オペアンプ121の出力端子と反転入力端子とが短絡状態とされ、ボルテージ・フォロワと同様に駆動状態、すなわち出力端子と反転入力端子とが概略基準電位となり、行配線も基準電位となることで、各列配線の駆動状態を変化させても、出力端子から出力される電圧には大きな変化が生じない。
これにより、図9に示すように、第2の容量検出期間において、反転回路24は、上記制御信号により、各配点部2415〜241各々の出力からなるビット配列{1,1,1,0,1,0,1,1,0,0,1,0,0,0,1}を、ビット配列から、ビット配列{0,0,0,1,0,1,0,0,1,1,0,1,1,1,0}に変化させる。
すなわち、列配線駆動部5は、ドライバ回路515,514,513,512,511,510,59,58,57,56,55,54,53,52,51により、対応する列配線C15,C14,C13,C12,C11,C10,C9,C8,C7,C6,C5,C4,C3,C2,C1において、タイミング制御回路11から出力されるクロック信号に基づいて、所定の一定幅の駆動パルスにより駆動する(図8(d)〜(i)、図13(b)参照)。
そして、各行配線R1,R2,R3,…各々には、駆動された複数の列配線とで形成する容量センサの各容量の合計値、すなわち、PN符号のビット配列により多重化された容量値が接続されることになる(図9)。
そして、第2の容量検出期間における多重化された容量に対応する測定電圧がサンプリングされた後、タイミング制御回路11はチャージアンプ回路6に対してリセット信号(後に述べる時刻t2)を出力する。
そして、符号発生部1において、PN符号発生回路20が1ビット(データ「1」)を出力し、格納用シフトレジスタ23がレジスタ231〜1314各々のデータを、レジスタ232〜2315それぞれにシフトし、新たにレジスタ231に上記1ビットのデータを入力する(実質的に、レジスタ2315のデータがレジスタ231へ入力されたことと同様)。
これにより、格納用シフトレジスタ23には、各レジスタ231〜2315の各データが1ビット循環することで、新たな位相のPN符号が格納されたことになる。
また、このタイミング制御回路11は、サンプルホールド信号が、順次、入力される間隔において、N個(Nはサンプルホールド回路7の数)の切り換え信号をセレクタ回路8へ出力する。
次に、このリセット信号がオフになると、アナログスイッチ124のゲート寄生容量によるフィードスルーにより、オペアンプ121の出力電圧がわずかに上昇する(図13(a)における時刻td1後の符号Fd参照)。
ここで、図13においてはPN符号が「1」であるデータに対応して記載されており、PN符号が「0」の場合には時刻td4〜td6の波形と時刻td1〜td3との波形が逆の関係となる動作が行われる。
次に、時刻td3において、タイミング制御回路11は、再びリセット信号をチャージアンプ回路6へ出力する。これにより、オペアンプ121の出力OUTと反転入力端子とが短絡状態となり、帰還容量Cfが放電されて、オペアンプ121の出力OUTが基準電位に戻る。そして、リセット信号がオフになると、前述した場合と同様にアナログスイッチ124のゲート寄生容量によるフィードスルーにより、オペアンプ121の出力電圧がわずかに上昇する(図13(a)における時刻td3後の符号Fd参照)。
一方、図には示していないが、第2の列配線群において、反転回路24からのPN符号のデータが「0」から「1」へ変化するため、駆動パルスが第1の電圧から第2の電圧へ立ち上がることにより、同駆動パルスにより駆動された列配線と、行配線の交差部のセンサ素子(容量Cs)とが駆動パルスの電圧に基づく電流により充電され、これに伴い、オペアンプ21の出力OUTが徐々に下降する。
次に、時刻td6(次の周期の時刻t2に対応する時刻td1)において、タイミング制御回路11は、チャージアンプ回路6に対してリセット信号を出力する。これにより、チャージアンプ回路6におけるオペアンプ121の出力OUTと反転入力端子とが短絡状態となり、帰還容量Cfが放電され、オペアンプ121の出力OUTが基準電位に戻る。
−Va0=−Va+Vk
が検出対象容量Csに比例する電圧となるが、測定される電圧はVaであり、この電圧Vaにはオフセットによる誤差Vkが含まれてしまう。
Va=Va0+Vk
Vb0=Vb−Vk
が容量Csに比例する電圧であり、測定される電圧は
Vb=Vb0+Vk
となる。これらの測定電圧Va、Vbをサンプルホールド回路7によって、順次ホールドし、次いでホールドした電圧を、A/D変換器9により各々測定電圧Va及びVb毎にA/D変換し、復号演算回路10内のメモリに記憶させる。そして、復号演算回路10において、
d=Vb−Va=(Vb0+Vk)−(Vk+Va0)=Vb0−Va0
なる演算を行い、これにより、オフセット誤差を含まない測定値、すなわち多重化された容量値に対応する測定データdを得る。
そして、符号発生部1において、PN符号発生回路20が1ビット(データ「1」)を出力し、格納用シフトレジスタ23がレジスタ231〜1314各々のデータを、レジスタ232〜2315それぞれにシフトし、新たにレジスタ231に上記1ビットのデータを入力する。
これにより、格納用シフトレジスタ23には、記憶されているビット配列{1,1,1,0,1,0,1,1,0,0,1,0,0,0,1}において、各レジスタ2315〜231の各データが1ビット循環することで、新たな位相のPN符号のビット配列{1,1,0,1,0,1,1,0,0,1,0,0,0,1,1}が格納されたことになる。
そして、時刻t2におけるリセットにより、反転制御回路25は反転回路24に対して、格納用シフトレジスタ23から出力されるデータを反転して出力させる制御信号を出力する。
このとき、ドライバ回路515〜51は、反転部2415〜241それぞれから入力されるビット配列{0,0,1,0,1,0,0,1,1,0,1,1,1,0,0}に基づき、各々対応する列配線を駆動する。
これにより、列配線C1〜C15各々において、第2の列配線群として列配線C3,C4,C5,C7,C8,C11,C13は、ビットのデータ「1」に対応して第2の電圧(Hレベルの所定の電圧)に遷移し、一方、第1の配線群として列配線C1,C2,C6,C9,C10,C12,C14,C15は、ビットのデータ「0」に対応して第1の電圧(Lレベルの所定の電圧)に遷移する。
これにより、図11に示すように、第1の容量検出期間において、反転回路24は、上記制御信号により、各配点部2415〜241各々の出力からなるビット配列を、ビット配列{0,0,1,0,1,0,0,1,1,0,1,1,1,0,0}から、ビット配列{1,1,0,1,0,1,1,0,0,1,0,0,0,1,1}に変化させる。
すなわち、列配線駆動部5は、ドライバ回路515,514,513,512,511,510,59,58,57,56,55,54,53,52,51により、対応する列配線C15,C14,C13,C12,C11,C10,C9,C8,C7,C6,C5,C4,C3,C2,C1において、タイミング制御回路11から出力されるクロック信号に基づいて、所定の一定幅の駆動パルスにより駆動する(図8(d)〜(i)、図13(b)参照)。
そして、各行配線R1,R2,R3,…各々には、駆動された複数の列配線とで形成する容量センサの各容量の合計値、すなわち、PN符号のビット配列により多重化された容量値が接続されることになる(図11)。
そして、第1の容量検出期間における多重化された容量に対応する測定電圧がサンプリングされた後、タイミング制御回路11はチャージアンプ回路6に対してリセット信号を出力する。
上述した時刻t1及びt2(時刻t2については、第1の容量測定期間のみ)で説明した処理を、時刻t3〜時刻t15に対応する各タイミングにおいて、図10に示す時刻td1から時刻td5までの処理を繰り返して(図14に、各時刻における格納用レジスタ23のPN符号のビット配列が示されている)、一周期に渡って、PN符号のビットシフト、列配線の駆動、測定電圧の取得を繰り返して、指紋の取得処理が行われる。
各行配線毎に、PN符号の位相が1ビットずつ異なる測定データとして、図15に示すデータとして、復号演算回路10内部のメモリに記憶されている。
一般式として考えると、以下の(1)式となる。
また、この(1)式において、PN符号のビットのデータがPNi=1のとき、極性符号PNs(i)=+1であり、PNi=0のとき、極性符号PNs(i)=−1とする。
そして、復号演算回路10は、上記多重化されている測定データと、多重化に用いたPN符号とにより、各センサ素子の電圧データVsを以下の(2)式により求める。
ここで、この(2)式において、PN符号のビットのデータがPNi=1のとき、極性符号PNs(i)=+1であり、PNi=0のとき、極性符号PNs(i)=−1とする。
復号演算回路10は、この(2)式を用いて測定データdから電圧データdsへの分離(すなわち復号)の演算を行う。
すなわち、復号時の積和演算においては、各時刻に測定された測定データ毎に、求める交差部の列配線の番号と、この番号に対応する、上記時刻に用いられたPN符号のビット配列における番号(順番)のビットのデータとを各々乗じて、積算していくこととなる(つまり、測定時に各時刻において、対応する列配線を駆動するときに用いられたPN符号のビットのデータと、同様の値のデータが乗じられる)。
本実施形態における15本の列配線に対応した、PN符号のビット列{1,1,1,1,0,1,0,1,1,0,0,1,0,0,0}との場合、復号演算回路10は、(2)式に基づいて、図16に示す用に積和演算を行い、測定データdiのデータ列から各センサ素子の容量値に対応する電圧データdsjに分離する。
また、第1の実施形態においては、PN符号として、M系列の他にもいくつか種類があるが、自己相関に優れるM系列が検出側での復号時に、隣接する列配線に対する影響が一様となるため、列配線間のクロストークの影響を小さくできる効果がある。
このラインセンサのセンサ部4Bにおいては、検出する行配線を1列にすることで、ライン型センサを構成している。
容量検出回路の各構成については、容量を検出する行配線を選択するセレクタ回路8が設けられていない以外、すでに説明したエリア型センサと同様のため、同一の符号を付して説明を省略する。
このライン型センサは、エリア型センサに比較し、回路規模が小さく、低消費電力化とコストダウンを計ることができる。
このライン型センサを指紋センサとして用いるときは、指を行配線に概略垂直な角度でスイープし、タイミング制御回路11が所定の周期にて測定処理のための各信号を出力し、復号演算回路10が上記所定の周期毎に入力される行配線単位の測定データを繋ぎ合わせることで2次元の指紋データを検出する。
第1の実施形態と異なる構成は、PN符号を発生する符号発生部1が、直交符号を発生する符号発生部1Bに置き換わった点である。
符号発生部1Bは、センサ部4の行配線群3の各行配線を選択する制御信号の生成に用いる直交符号を生成する。この直交符号は、直交性の高い直交符号、例えばウィルシュ符号が用いられる。
すなわち、列配線駆動部5は、各時刻間の測定期間における第1及び第2の容量検出期間各々において、符号発生部1Bから時系列に入力される直交符号により、第1及び第2の配線群それぞれを、順次相補的に駆動する。
ここで、列配線駆動部5は、列配線群2の各行配線を、直交符号のビット配列におけるビットのデータが「1」のとき第1の列配線群とし、ビットのデータが「0」のとき第2の列配線群とし、これら列配線と行配線との交差部における容量に流れる電流値を合成(多重化)している。
また、タイミング制御回路11,列配線駆動部5,チャージアンプ回路6,サンプルホールド回路7及びセレクタ回路8の動作についての説明は、第1の実施形態と同様のため省略する。
復号演算回路10が外部から容量検出の開始、すなわち指紋センサ(センサ部4)での指紋の採取を行う信号が入力されたとする。
例えば、時刻t1の測定期間として、図23に示すように、図20のテーブルにおけるアドレスt1の直交符号のビット配列{1(LSB),0,1,0,1,0,1,0,1,0,1,0,1,0,1,0,1(MSB)}が、格納用レジスタ223の各レジスタ2231〜22315に書き込まれる。
反転回路24は、第1の実施形態と同様に、反転制御回路25からの制御信号により、格納レジスタ223に格納されているデータを、反転または非反転の状態で、列配線駆動部5へ出力する。ここで、レジスタ2231〜22315各々は、反転部241,242,…,2414,2415それぞれを介して、バッファ51,52,…,514,515各々に1対1で接続している。
代表的な上記直交符号であるウォルシュ符号は、図19に示す順序により生成される。基本的な構造として、2(行)×2(列)の基本単位を作るが、右上、左上及び左下のビットは同一であり、右下はこれらのビット反転となっている。
次に、上述した2×2の基本単位を、右上、左上、右下及び左下にブロックとして4つ合成して、4(行)×4(列)のビット配列の符号を作る。ここで、2×2の基本単位の作成と同様に、右下のブロックはビット反転となる。同様な手順で、8(行)×8(列)、16(行)×16(列)のように、符号のビット配列のビット数(列数に対応)と、符号の数(行数に対応)とすることができる。
上述したように、符号長が長い符号についても同様にウォルシュ符号を生成することができ、この様に生成したウォルシュ符号を、以下に述べる容量の測定における多重化に適用できる。
本実施例においては、例えば、列配線群2が配線C1〜C15の15本で構成されており、15×15のビットの行列で表される直交符号を、容量測定時の多重化に用いる。
ここで、例えば、アドレスt1の行のウォルシュ符号(直交符号)は{1(LSB),0,1,0,1,0,1,0,1,0,1,0,1,0,1(MSB)}となっており、アドレスt15の行のウォルシュ符号は{1(LSB),1,0,1,0,0,1,1,0,0,1,0,1,1,0(MSB)}となっている。
タイミング制御回路11は、開始信号が入力されると、符号発生部1Bに対して測定開始信号を出力する。
そして、時刻t1において、リセット信号が入力されると、タイミング制御回路11の制御により、反転制御回路25は反転回路24に対して、格納用シフトレジスタ23から出力されるデータを、反転して出力させる制御信号を出力する。
ここで、アドレスt1の直交符号に基づき、第1の列配線群は列配線C1,C3,C5,C7,C9,C11,C13,C15により構成され、第2の列配線群は列配線C2,C4,C6,C8,C10,C12,C14により構成される。
次に、時刻t1におけるリセットの入力から所定の時間経過後、すなわち、第1の容量検出期間になると、反転制御回路25は反転回路24に対して、格納用レジスタ223から出力されるデータを、反転せずに出力させる制御信号を出力する。
これにより、反転回路24は、図24に示すように、上記ビット配列{1(LSB),0,1,0,1,0,1,0,1,0,1,0,1,0,1(MSB)}を反転せずに、ビット配列{1(LSB),0,1,0,1,0,1,0,1,0,1,0,1,0,1(MSB)}として、列配線駆動部5へ出力する。
そして、アドレスカウンタ222は、入力されるカウント信号を計数して、計数値に対応してアドレスt1,t2,…,t15をコードメモリ221に出力する。
これにより、コードメモリ221は、入力されるアドレスt1,t2,…,t15に対応したウォルシュ符号のデータ(行のビット配列)を直交符号読み出し回路220に出力する。
例えば、格納用レジスタ223に対して、図20のテーブルにおけるアドレスt1の直交符号が書き込まれたとすると、レジスタ2231,2232,2233,2234,2235,…,22314,22315各々に、データ配列{1(LSB),0,1,0,1,0,1,0,1,0,1,0,1,0,1(MSB)}の各ビットのデータが入力される。
これにより、列配線駆動部5は、入力される直交符号のビット配列の各ビットのデータにより、列配線群2の各配線を第1の列配線群と第2の列配線群との2つの配線群として、相補的に駆動制御することになる。ここで、各ビットのデータの値による列配線の駆動処理はすでに説明したように、第1の実施形態と同様であり、詳細な説明は省略する。
次に、容量検出回路100は、各時刻における駆動パルスPの駆動時において、時刻に対応する上述した測定処理における15ビットの直交符号を、順次、コードメモリ221から読み出し、格納用レジスタ223の各レジスタに格納する。
そして、符号発生部1Bは、測定期間において、第1の容量検出期間のとき、非反転にて直交符号のビットのデータを出力し、第2の容量検出期間のとき、反転して直交符号のビットのデータを出力する。
そして、列配線駆動部5は、反転回路24を介して格納用レジスタ223から入力される各ビットのデータにより、列配線各々を第1及び第2の列配線群として駆動する。
各行配線毎に、15個の直交符号毎に異なる測定データとして、図25に示すデータとして(図20のテーブルの直交符号を用いて測定)、復号演算回路10内部のメモリに記憶されている。
ここで、Vsは駆動された各列配線と行配線との交差部のセンサ素子の各容量が電圧に変換された電圧データ(デジタル値)であり、各測定データdは直交符号に基づいて駆動された列配線に対応するセンサ素子の容量により多重化されている。
一般式として考えると、以下の(3)式となる。
そして、復号演算回路10は、上記多重化されている測定データと、多重化に用いた直交符号とにより、各センサ素子の電圧データVsを以下の(4)式により求める。
ここで、この(4)式において、直交符号のビットのデータがCD(i,j)=1のとき、極性符号CDs(i,j)=+1であり、CD(i,j)=0のとき、極性符号CDs(i,j)=−1とする。
復号演算回路10は、この(4)式を用いて測定データdiから電圧データdsjへの分離の演算を行う。
すなわち、電圧データds2は、アドレスt1〜t15の各直交符号のビット配列の2ビット目からなるビット列{0(t1),1(t2),1(t3),0(t4),0(t5),1(t6),1(t7),0(t8),0(t9),1(t10),1(t11),0(t12),0(t13),1(t14),1(t15)}として、このビット列の各ビットのデータCD(i,j)に対応する極性符号を、測定データdi毎に乗算し一周期に渡って積算する。
本実施形態における15本の列配線に対応した、コードメモリ221に記憶された図20に示す直交符号において、各アドレスt1〜t15の直交符号のビット配列により、復号演算回路10は、(4)式に基づいて、図26に示す演算を行い、測定データdiのデータ列から各センサ素子の容量値に対応する電圧データdsjに分離する。
第1及び第2の実施形態と異なる構成は、列配線群2を複数の列配線グループに分割して、分割された列配線グループ毎に、列配線の多重化を行う測定を行い、他の列配線グループの列配線の駆動を行わない点である。
すなわち、第1及び第2の実施形態において、PN符号及び直交符号により、列配線全体に対する多重化を行っていたのに対して、第3の実施形態は上記列配線グループ単位において、列配線を相補的に駆動し、PN符号または直交符号により測定電圧の多重化を行う点である。
上記列配線セレクタ13は、列配線群2の列配線を、所定数の複数の列配線グループに分割し、いずれかの列配線グループを選択して、符号発生部1(または1B)からのPN符号(または直交符号)を、列配線駆動部5へ出力する。
そして、列配線駆動部5は、列配線セレクタ13により選択された列配線グループに対応したバッファに入力されることにより、対応する列配線グループにPN符号(または直交符号)により生成された駆動パルスを供給する。
すなわち、列配線駆動部5は、図28に示すように、列配線群2を所定数、例えばM個の列配線グループ21〜2Mに分割し、所定の時間間隔毎に、格納シフトレジスタ23からの出力を、順次選択する列配線グループへ出力する。
本第3の実施形態において、例えば、PN符号のビット数を15ビットとすると、列配線グループ21〜2Mの各列配線グループの列配線の本数は15本である。
そして、第1及び第2の実施形態においては、隣り合い連続した列配線を束ねてグループとしており、PN符号が15ビットの場合(N=15)、15本ごとの列配線を束ねて1グループとし、全体を17グループとする(M=17)ことで、255本の列配線を制御することができる。
すなわち、図29に示すように、各列配線グループ単位で、一周期にわたって列配線及び行配線の交差部の容量測定が終了すると、順次、次の列配線グループが選択される。列配線グループの選択される順番は、列配線グループ21〜2Mの順番でも良いし、位置にこだわらずにランダムな位置順に選択するようにしても良い。
各列配線グループにおける容量の測定動作については、第1及び第2の実施形態と同様のため、詳細な説明を省略する。
第3の実施形態において、各列配線の相補的な駆動制御により、基本的なDC成分の情報が欠落し、各行配線において、選択されていない、すなわち駆動されていない他の列配線との交差部の容量(クロストークにより発生)により、多重化される測定電圧にオフセットが生じる。
本第4の実施形態の容量検出回路においては、そのムラの発生の抑止対策を行うため、各列配線グループにおける列配線の数を、PN符号(または直交符号)のビット配列のビットの数に対応させずに設定、すなわち、列配線グループにおける列配線数を、PN符号(直交符号)のビット数に対して、少なくとも1ビット少なく設定している。
これにより、PN符号(または直交符号)のビット配列において、実際の列配線に対応させず、架空の列配線(実際には存在しない列配線)に1ビット対応させることにより、この架空の列配線が実際には駆動されないため、常に容量が変化しない基準値として使用できる。
図31の復号演算において、電圧データds1〜ds14の数値は各々交差部の容量に対応した出力を示し、電圧データds15は本来結線されていないため、無信号に対応した基準値としての出力となる。
例えば、
Ofs = ds15 − dref
dsaj = dsj − Ofs(1≦j≦14)
という計算を行えばよい。
ここで、基準値drefは、全ての列配線グループ及び行配線に対して、全ての基準となるように共通に設定された数値である。
また、オフセット値Ofsは、行配線単位において、列配線グループ毎に得られる、修正に用いるオフセット量である。
各列配線グループのオフセット値Ofsを求めた後、同一の列配線グループに含まれる他の列配線に対応する電圧データdsj(1≦j≦14)から、各々オフセット値Ofsを減算することにより、全ての列配線グループにおいて上記基準値drefに対応した修正電圧データdsaj(1≦j≦14)を得ることができ、2次元画像における濃度のムラを抑止することができる。
2…列配線群
21,22,2M…列配線グループ
3…行配線群
4,4B…センサ部
5…列配線駆動部
6…チャージアンプ回路
7…サンプルホールド回路
8…セレクタ回路
9…A/D変換器
10…復号演算回路
11…タイミング制御回路
13…列配線セレクタ
24…反転回路
25…反転制御回路
50…基板
51…絶縁膜
52…空隙
54…フィルム
100…容量検出回路
121…オペアンプ
124…アナログスイッチ
220…直交符号読み出し回路
221…コードメモリ
222…アドレスカウンタ
223…格納用レジスタ
Claims (9)
- 行配線に対して複数の列配線が交差され、列配線と行配線との交差部の容量変化を電圧値として検出する容量検出回路であり、
時系列に直交性を有する符号を発生する符号発生手段と、
前記符号に基づき、前記複数の列配線を第1の配線群と第2の配線群とに振り分けて駆動する列配線駆動手段と、
前記行配線に接続され、駆動された列配線との複数の交差部の容量に生じる電流の総和を電圧信号に変換した測定電圧を出力する容量検出手段と、
前記列配線群毎に、前記測定電圧と前記符号とにより積和演算を行い、各交差部の容量に対応する電圧値を求める復号演算手段と
を有し、
前記列配線駆動手段が、前記容量検出の期間を、第1及び第2の容量検出の期間に分割し、第1の容量検出の期間において、前記第1の配線群が第1の電圧から第2の電圧に立ち上がり、前記第2の配線群が第2の電圧から第1の電圧に立ち下がり、第2の容量検出の期間において、前記第1の配線群が第2の電圧から第1の電圧に立ち下がり、前記第2の配線群が第1の電圧から第2の電圧に立ち上がるように駆動する
ことを特徴とする容量検出回路。 - 前記複数の列配線に対して、複数の前記行配線をマトリクス状に配設したエリア型の容量センサの前記交差部の容量を検出することを特徴とする請求項1記載の容量検出回路。
- 前記複数の列配線に対して、1本の前記行配線が対応して形成されたライン型の容量センサの前記交差部の容量を検出することを特徴とする請求項1記載の容量検出回路。
- 前記複数の列配線が所定の数の列配線からなる複数の列配線グループに分割されており、
前記列配線駆動手段が、前記複数の列配線グループから検出対象となる列配線グループを、所定期間毎に時系列に切り替えて選択し、選択された列配線グループにおいて、前記符号に基づき前記第1の配線群と前記第2の配線群とに振り分けて駆動し、選択されない列配線グループの列配線の駆動を行わないことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の容量検出回路。 - 前記符号発生手段が、自己相関性を有するPN符号を発生し、1ビットずつ位相を順次シフトさせて、時系列に前記符号として出力することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の容量検出回路。
- 前記符号発生手段が、異なるビット配列のウォルシュ直交符号を順次生成して、前記符号として時系列に出力することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の容量検出回路。
- 前記列配線グループが、符号のビット数より少ない数の列配線で構成されており、
前記復号演算手段が、前記列配線グループの各列配線を、符号のビット列における所定の位置のビットに対応させ、かつ、この符号において余るビットを架空の列配線に対応させて積和演算を行い、前記交差部の容量に対応する電圧値の復号処理を行うことを特徴とする請求項4から請求項6のいずれかに記載の容量検出回路。 - 行配線に対して複数の列配線が交差され、列配線と行配線との交差部の容量変化を電圧値として検出する容量検出回路であり、
時系列に直交性を有する符号を発生する符号発生手段と、
前記符号に基づき、前記複数の列配線を第1の配線群と第2の配線群とに振り分けて駆動する列配線駆動手段と、
前記行配線に接続され、駆動された列配線との複数の交差部の容量に生じる電流の総和を電圧信号に変換した測定電圧を出力する容量検出手段と、
前記列配線群毎に、前記測定電圧と前記符号とにより積和演算を行い、各交差部の容量に対応する電圧値を求める復号演算手段と
を有し、
前記列配線駆動手段が、前記容量検出の期間において、前記符号とこの符号の反転情報の切り替えに応じて駆動する電圧を時系列に相補的に切り替えて、第1の列配線群及び第2の列配線群の一方を第1の電圧から第2の電圧へ駆動し、他方を第2の電圧から第1の電圧へ駆動し、
前記復号演算手段は、前記符号に基づいて前記第1の列配線群が駆動され、前記符号の反転情報に基づいて前記第2の列配線群が駆動された場合に前記容量検出手段が出力した第1の測定電圧、及び、前記符号に基づいて前記第2の列配線群が駆動され、前記符号の反転情報に基づいて前記第1の列配線群が駆動された場合に前記容量検出手段が出力した第2の測定電圧に基づいてその差を導く
ことを特徴とする容量検出回路。 - 請求項1から請求項8のいずれかに記載の容量検出回路を有することを特徴とする指紋センサ。
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