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JP4359760B2 - 磁石発電機を備えた発電装置 - Google Patents

磁石発電機を備えた発電装置 Download PDF

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Description

本発明は、磁石発電機の交流出力を直流出力に変換して負荷に与える発電装置に関するものである。
磁石発電機は、磁石回転子と、磁石回転子の磁極に対向する磁極部を有する電機子鉄心にn相(nは1以上の整数)の電機子コイルを巻装してなる固定子とからなっている。この種の磁石発電機は、車両を駆動する内燃機関に取り付けられて、車両に搭載されたバッテリを充電するためによく用いられる。
内燃機関により駆動される磁石発電機の整流出力でバッテリを充電する場合、機関の回転速度がある程度上昇して、磁石発電機の無負荷出力電圧がバッテリの両端の電圧を超えないと、バッテリの充電が開始されない。磁石発電機として小形のものを用いた場合には、バッテリの充電が開始される回転速度が高くなるため、機関の低速回転時にバッテリを充電することができない。機関の低速時にもバッテリを充電し得るようにするために、磁石発電機の体格を変えずに電機子コイルの巻数を多くすることが考えられるが、このようにすると、機関の高速時に磁石発電機から得られる出力が不足する。機関の低速時に磁石発電機から十分な出力を発生させ、機関の高速時にも該磁石発電機から十分な出力を得るようにするためには、ターン数が多い電機子コイルを、断面積が大きい導体を用いて巻回する必要があるため、磁石発電機が大形化し、その重量が重くなってしまう。磁石発電機が大形化すると、機関が重くなって燃費を悪化させたり、機関の慣性が大きくなって加速性能が悪化したりするため好ましくない。また自動二輪車のような小形の車両には、大形の磁石発電機を取り付けることができない。
そこで、特許文献1に示されているように、低速回転領域での出力不足を解消するために、磁石発電機から整流回路を通してバッテリに供給される電流を所定のデューティ比で断続させるチョッパ制御を行うことにより、磁石発電機の出力を昇圧させるようにした発電装置が提案された。このようにチョッパ制御を行えば、低速回転領域での出力不足を解消することができ、出力電流のオンオフのデューティ比を調整することにより、バッテリの充電電流を調整することができる。例えば、チョッパ制御を行わない場合に、バッテリの充電が開始される回転速度が600[rpm]である磁石発電機を用いる場合に、チョッパ制御を行うと、充電開始回転速度を例えば200[rpm]程度まで下げることができる。
また特許文献2に示されているように、磁石発電機の交流出力を直流出力に変換してバッテリやコンデンサ等の電圧蓄積手段に印加するダイオードブリッジ全波整流回路と、ブリッジの各辺がスイッチ素子により構成されて直流側端子間に電圧蓄積手段が接続され、交流側端子が磁石発電機の出力端子に接続されたブリッジ形のインバータ回路とを磁石発電機の出力端と電圧蓄積手段との間に設けて、該インバータ回路のスイッチ素子を制御することにより磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つように制御するようにした発電装置が提案されている。この発電装置では、磁石発電機の電機子コイルに誘起する電圧と同じ周波数の交流制御電圧を電圧蓄積手段からインバータ回路を通して電機子コイルに印加して、該交流制御電圧の位相角を進み側及び遅れ側に変化させることにより、磁石発電機の制御対象出力を制御するようにしている。
上記のように、負荷側に設けた電圧蓄積手段からインバータ回路を通して磁石発電機の電機子コイルに交流制御電圧を印加して、該交流制御電圧の位相を進み側に変化させると、電機子コイルに作用する磁束を減少させることができるため、磁石発電機の出力を抑制することができる。また電圧蓄積手段からインバータ回路を通して電機子コイルに印加する交流制御電圧の位相を遅れ側に変化させると、電機子コイルに作用する磁束の量を増加させることができるため、磁石発電機の出力を増大させることができる。このように、負荷側に設けた電圧蓄積手段からインバータ回路を通して電機子コイルに交流制御電圧を印加することにより磁石発電機の出力を制御することを、磁石発電機を負荷側から駆動(ドライブ)しながらその出力を制御するという意味で、「ドライブ制御」と呼ぶことにする。
このような、ドライブ制御を行うと、交流制御電圧の位相角を遅れ側に変化させることにより、低速回転時の磁石発電機の出力を増大させることができる。また発電機の高速回転時にその出力が過大になる場合には、交流制御電圧の位相角を進み側に変化させることにより、その出力を抑制することができる。またドライブ制御を行うと、特に制御を行わないときにバッテリの充電が開始される回転速度が600[rpm]である磁石発電機を用いる場合に、充電開始回転速度を例えば550[rpm]程度まで下げることができる。
特開2001−157497号公報 特開平11−46456号公報
上記のように、磁石発電機を用いる発電装置において、チョッパ制御を行えば、機関の低速時の発電出力を増大させることができ、またチョッパ制御のデューティ比を調整することにより、発電機の出力を調整することができるが、チョッパ制御で発電機の出力を向上させることができるのは機関の低速領域のみである。そのため、チョッパ制御によった場合には、中高速回転域で発電出力を向上させることができないという問題があった。
車両用の内燃機関により磁石発電機を駆動する場合には、発電機の制御対象出力を目標値に保つようにその回転速度を制御することはできないため、機関の高速回転時に磁石発電機の出力が過大になるのを防ぐためには、何らかの制御を行うことが必要である。従来は、磁石発電機の出力電圧が設定値を超えたときにその電機子コイルを短絡する短絡式のレギュレータが用いられていたが、短絡式のレギュレータを用いると、電圧制御時に電機子コイルに大きな短絡電流が流れるため、電機子コイルで多くの発熱が生じ、好ましくない。
ドライブ制御によれば、短絡式のレギュレータを用いることなく、磁石発電機の高速回転時にその出力が過大になるのを防ぐことができるが、ドライブ制御によった場合には、低速回転時に磁石発電機の出力を増大させる効果を余り期待することができなかった。
本発明の目的は、磁石発電機を大形にすることなしに低速回転領域での出力の向上を図ることができるようにするとともに、中高速回転領域で磁石発電機から十分な出力を発生させることができるようにして、低速回転領域から高速回転領域まで発電出力を目標値に保つ制御を支障なく行わせることができるようにした発電装置を提供することにある。
本発明は、磁石回転子とn相(nは1以上の整数)の電機子コイルを有する固定子とを備えた磁石発電機と、電圧蓄積手段と、磁石発電機の交流出力を直流出力に変換して電圧蓄積手段に印加するn相ダイオードブリッジ全波整流回路と、ブリッジの各辺がスイッチ素子により構成されて直流側端子間に電圧蓄積手段が接続され、交流側端子が磁石発電機の出力端子に接続されたn相ブリッジ形のインバータ回路と、磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つようにインバータ回路のスイッチ素子を制御するコントローラとを備えて、電圧蓄積手段の両端に負荷が接続される発電装置を対象とする。
本発明においては、上記コントローラが、磁石発電機から整流回路を通して流れる電流を所定のデューティ比で断続させるようにインバータ回路を構成するスイッチ素子の一部をオンオフ制御して磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つように制御するチョッパ制御手段と、電機子コイルの無負荷誘起電圧と周波数が等しい交流制御電圧を電圧蓄積手段からインバータ回路を通して電機子コイルに印加するようにインバータ回路を構成するスイッチ素子を制御して磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つように制御するドライブ制御手段と、チョッパ制御手段により磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つ制御を行う制御モード及びドライブ制御手段により磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つ制御を行う制御モードをそれぞれチョッパ制御モード及びドライブ制御モードとし、少なくとも磁石発電機の回転速度を制御モード切換条件として、磁石発電機の回転速度が設定回転速度よりも低いときにチョッパ制御モードによる制御を行わせ、磁石発電機の回転速度が設定回転速度以上であるときにドライブ制御モードによる制御を行わせるように、制御モード切換条件に応じてチョッパ制御モードからドライブ制御モードへの切換と、ドライブ制御モードからチョッパ制御モードへの切換とを行う制御モード切換手段とを備えている。
上記のように、チョッパ制御により磁石発電機の制御対象出力を制御するチョッパ制御手段と、ドライブ制御により磁石発電機の制御対象出力を制御するドライブ制御手段と、少なくとも磁石発電機の回転速度を制御モード切換条件として、回転速度が設定速度よりも低いときにチョッパ制御モードで制御を行わせ、回転速度が設定速度以上になっているときにドライブ制御モードで制御を行わせるように、制御モード切換条件に応じて制御モードを切り換える制御モード切換手段とを設けると、磁石発電機の低速回転時にはチョッパ制御モードで制御を行わせて発電機の出力を増大させることができ、負荷の駆動が開始される回転速度を低くすることができる。
またチョッパ制御により発電機の出力を向上させることができない高速回転時には、ドライブ制御により、発電機の制御対象出力を制御することができるため、短絡式のレギュレータを用いることなく、低速回転領域から高速回転領域まで、発電機の出力制御を支障なく行わせることができる。
本発明の好ましい一態様では、ドライブ制御において、交流制御電圧の位相角を進み側及び遅れ側に変化させることにより磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つ制御を行わせるように、ドライブ制御手段が構成される。
上記のように、チョッパ制御モードからドライブ制御モードに、またはドライブ制御モードからチョッパ制御モードに制御モードを切り換えるようにした場合、制御モードを切り換える際に発電機の出力電流に急激な変動が生じると、発電機の出力制御が不安定になる。また発電機の出力電流が変動すると、発電機を駆動する原動機にかかる負荷トルクが変動するため、その回転速度が変動して、制御が不安定になるおそれがある。特に磁石発電機を車両用の内燃機関により駆動する場合には、制御モードの切換時に機関にかかる負荷トルクが急激に変動すると、機関の回転速度が変動して運転者に不快感を与えるおそれがある。
そこで本発明の好ましい態様では、上記制御モード切換手段を、チョッパ制御モードで制御が行われている状態で回転速度が設定速度に達したときに磁石発電機が出力している電流に等しい電流をドライブ制御モードによる制御の開始時に磁石発電機から出力させるために必要な交流制御電圧の位相角を演算する位相角演算手段と、位相角演算手段により演算された位相角を交流制御電圧の位相角の初期値としてドライブ制御モードによる制御を開始させるドライブ制御開始手段とを有するチョッパ制御/ドライブ制御切換手段と、ドライブ制御モードで制御が行われている状態で回転速度が設定速度に達したときに磁石発電機が出力している電流に等しい電流をチョッパ制御モードによる制御の開始時に磁石発電機から出力させるために必要なチョッパ制御のデューティ比を演算するデューティ比演算手段と、デューティ比演算手段により演算されたデューティ比を初期値としてチョッパ制御モードによる制御を開始させるチョッパ制御開始手段とを有するドライブ制御/チョッパ制御切換手段とにより構成する。
このように構成すると、制御モードがチョッパ制御モードからドライブ制御モードに切り替わる際及びドライブ制御モードからチョッパ制御モードに切り替わる際に発電機の出力電流が変動するのを防ぐことができるため、制御モードの切換時に制御が不安定になったり、原動機の負荷トルクが急変して回転速度が変動したりするのを防ぐことができる。
本発明の他の好ましい態様では、チョッパ制御モードで制御が行われている状態で回転速度が設定速度に達した時にその時のチョッパ制御のデューティ比から磁石発電機の出力電流を推定する第1の発電機出力推定手段と、ドライブ制御モードによる制御の開始時に磁石発電機が出力する電流を第1の発電機出力推定手段により推定された出力電流に等しくするために必要な交流制御電圧の位相角を求める位相角演算手段と、位相角演算手段により演算された位相角を交流制御電圧の位相角の初期値としてドライブ制御モードによる制御を開始させるドライブ制御開始手段とを有するチョッパ制御/ドライブ制御切換手段と、ドライブ制御モードで制御が行われている状態で回転速度が設定速度に達した時にその時の交流制御電圧の位相角から磁石発電機の出力電流を推定する第2の発電機出力推定手段と、チョッパ制御モードによる制御の開始時に磁石発電機が出力する電流を第2の発電機出力推定手段により推定された出力電流に等しくするために必要なチョッパ制御のデューティ比を求めるデューティ比演算手段と、デューティ比演算手段により演算されたデューティ比を初期値としてチョッパ制御モードによる制御を開始させるチョッパ制御開始手段とを有するドライブ制御/チョッパ制御切換手段とにより制御モード切換手段が構成される。
このように構成した場合にも、制御モードがチョッパ制御モードからドライブ制御モードに切り替わる際及びドライブ制御モードからチョッパ制御モードに切り替わる際に発電機の出力電流が変動するのを防ぐことができるため、制御モードの切換時に制御が不安定になったり、発電機の回転速度が変動したりするのを防ぐことができる。また上記のように、チョッパ制御モードからドライブ制御モードに移行する際に、チョッパ制御のデューティ比から磁石発電機の出力電流を推定し、ドライブ制御モードからチョッパ制御モードに移行する際に、ドライブ制御の交流制御電圧の位相角から磁石発電機の出力電流を推定するようにすると、磁石発電機の出力電流を検出する検出器を省略することができるため、構成を簡単にすることができる。
本発明の更に他の好ましい態様では、上記制御モード切換手段を、チョッパ制御モードによる制御が行われている状態で回転速度が設定速度以上になって磁石発電機の制御対象出力が設定値未満になり、かつ前記チョッパ制御のデューティ比が磁石発電機の出力電流を最大にする値になったとき(チョッパ制御により発電機の出力を増大させる制御を行うことができない状態になったとき)に制御モードをドライブ制御モードに切り換え、前記ドライブ制御モードによる制御が行われている状態で前記回転速度が前記設定速度よりも低くなって磁石発電機の制御対象出力が前記設定値未満になり、かつ交流制御電圧の位相角が磁石発電機の出力電流を最大にする値になったとき(ドライブ制御によって磁石発電機の出力を増大させる制御を行うことができなくなったとき)に、制御モードをチョッパ制御モードに切り換えるように構成する。
この場合、制御モード切換手段は、チョッパ制御において各回転速度で磁石発電機が出力する最大電流を演算するチョッパ制御時最大出力電流演算用マップと、磁石発電機の回転速度と出力電流とドライブ制御の交流制御電圧の位相角との関係を与える位相角演算用マップと、ドライブ制御において各回転速度で磁石発電機が出力する最大電流を演算するドライブ制御時最大出力電流演算用マップと、磁石発電機の回転速度と出力電流とチョッパ制御のデューティ比との関係を与えるデューティ比演算用マップとを記憶したマップ記憶手段と、チョッパ制御モードによる制御が行われている状態で回転速度が設定速度以上になって磁石発電機の制御対象出力が設定値未満になり、かつチョッパ制御のデューティ比が磁石発電機の出力電流を最大にする値になっていることを第1の制御モード切換条件として、該第1の制御モード切換条件が成立した時に回転速度に対してチョッパ制御時最大出力電流演算用マップを検索することにより磁石発電機が出力している最大電流を演算するチョッパ制御時最大出力電流演算手段と、該チョッパ制御時出力電流演算手段により演算された最大出力電流と回転速度とに対して位相角演算用マップを検索することにより、該最大出力電流に等しい電流をドライブ制御の開始時に磁石発電機から出力させるために必要な交流制御電圧の位相角を演算する位相角演算手段と、位相角演算手段により演算された位相角を交流制御電圧の位相角の初期値としてドライブ制御モードによる制御を開始させるドライブ制御開始手段とを有するチョッパ制御/ドライブ制御切換手段と、ドライブ制御モードによる制御が行われている状態で回転速度が設定速度よりも低くなって磁石発電機の制御対象出力が設定値未満になり、かつドライブ制御の位相角が磁石発電機の出力電流を最大にする値になっていることを第2の制御モード切換条件として、該第2の制御モード切換条件が成立した時に回転速度に対して前記ドライブ制御時最大出力電流演算用マップを検索することにより磁石発電機が出力している最大電流を演算するドライブ制御時最大出力電流演算手段と、該ドライブ制御時最大出力電流演算手段により演算された最大出力電流と回転速度とに対してデューティ比演算用マップを検索することにより、該最大出力電流に等しい電流をチョッパ制御の開始時に磁石発電機から出力させるために必要なチョッパ制御のデューティ比を演算するデューティ比演算手段と、デューティ比演算手段により演算されたデューティ比をチョッパ制御のデューティ比の初期値としてチョッパ制御モードによる制御を開始させるチョッパ制御開始手段とを有するドライブ制御/チョッパ制御切換手段とにより構成することができる。
上記の構成では、ドライブ制御において、交流制御電圧の位相角を変化させているが、交流制御電圧の位相角を固定して、該交流制御電圧の平均値を変化させることによりドライブ制御を行わせるようにすることもできる。
即ち、ドライブ制御手段は、電機子コイルの無負荷誘起電圧と周波数が等しい交流制御電圧を電圧蓄積手段からインバータ回路を通して電機子コイルに印加して、該交流制御電圧の位相角を設定位相角に固定した状態で磁石発電機の制御対象出力の変化に伴って交流制御電圧の各半波の平均値を変化させることにより磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つ制御を行うべくインバータ回路を構成するスイッチ素子を制御するように構成することもできる。
この場合、制御モード切換手段は、チョッパ制御手段により磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つ制御を行う制御モード及びドライブ制御手段により磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つ制御を行う制御モードをそれぞれチョッパ制御モード及びドライブ制御モードとして、チョッパ制御モードにより磁石発電機の制御対象出力を制御し得る状態では制御モードをチョッパ制御モードとし、チョッパ制御モードで制御対象出力を制御し得ない状態になったときに制御モードをドライブ制御モードとするように、チョッパ制御モードからドライブ制御モードへの切換と、ドライブ制御モードからチョッパ制御モードへの切換とを行う。
上記のように、ドライブ制御手段を構成する場合、交流制御電圧の設定位相角は、電機子コイルの無負荷誘起電圧の位相角(基準位相角)よりも進み側に設定するのが好ましい。このように交流制御電圧の位相角を基準位相角に対して進み側に固定すると、交流制御電圧の平均値の増加に伴って発電機の出力が減少するため、高速回転領域で、ドライブ制御モードで制御を行わせることにより、発電機の出力を抑制して、目標値に保つ制御を行わせることができる。
上記のように交流制御電圧の位相角を進み側に固定する場合、制御モード切換手段は、磁石発電機の起動時には制御モードをチョッパ制御モードとし、チョッパ制御モードで制御を行っている状態でデューティ比が0になったときに制御モードをドライブ制御モードに切り換え、ドライブ制御モードで制御を行っている状態で交流制御電圧の各半波の平均値を0としても制御対象出力が目標値に達することができなくなったときに制御モードをチョッパ制御モードに切り換えるように構成するのが好ましい。
上記のように交流制御電圧の位相角を進み側に設定された設定位相角に固定する場合、制御モード切換手段は、磁石発電機の起動時には制御モードをチョッパ制御モードとし、チョッパ制御モードで制御を行っている状態でデューティ比が0になり、かつ磁石発電機の制御対象出力が目標値を超えたときに制御モードをドライブ制御モードに切り換え、ドライブ制御モードで制御を行っている状態で交流制御電圧の各半波の平均値を0としても制御対象出力が目標値に達することができなくなったときに制御モードをチョッパ制御モードに切り換えるように構成することもできる。
交流制御電圧の平均値の制御を容易にするため、交流制御電圧の波形を、その正負の半波を一定のPWM周期毎に一定のデューティ比で断続させることによりPWM変調した波形として、該PWM変調のデューティ比を変化させることにより交流制御電圧の平均値を変化させるようにドライブ制御手段を構成するのが好ましい。
上記のように、交流制御電圧をPWM変調された波形の電圧とする場合、制御モード切換手段は、チョッパ制御のデューティ比をほぼ0とし(発電機の整流出力の断続を行わずに)、ドライブ制御モードの交流制御電圧のPWM変調のデューティ比をほぼ0とした状態で(交流制御電圧を印加しない状態で)、チョッパ制御モードからドライブ制御モードへの切換及びドライブ制御モードからチョッパ制御モードへの切換を行うように構成するのが好ましい。
このように構成すると、チョッパ制御モードからドライブ制御モードに切り換える際、及びドライブ制御モードからチョッパ制御モードに切り換える際の発電装置の出力特性が、チョッパ制御もドライブ制御も行わずに、磁石発電機と整流回路のみにより発電装置を構成した場合の特性になるため、制御モードの切換の前後で発電機の出力電流がほとんど変化しないようにすることができ、制御モードの切換時に発電機の出力電流が大きく変動するのを防いで、制御をスムースにつなげることができる。
上記のように、ドライブ制御において交流制御電圧の位相角を進み側に固定して、交流制御電圧の平均値を変化させることにより、発電機の制御対象出力を制御する構成をとる場合、発電機の回転速度が最高回転速度であるときに、交流制御電圧の平均値を最大にするまでの間に(交流制御電圧をPWM変調された波形とする場合には、そのデューティ比を100%とするまでの間に)磁石発電機の出力が零になるように交流制御電圧の設定位相角を設定するのが好ましい。このように設定しておけば、ドライブ制御により、発電機の出力を0から目標値まで制御することができる。
本発明の他の好ましい態様では、ドライブ制御手段として、交流制御電圧の位相角を固定した状態でその平均値のみを変化させることにより発電機の制御対象出力を制御する第1のドライブ制御手段と、交流出力電圧の平均値を一定とした状態でその位相角のみを変化させる第2のドライブ制御手段とが設けられる。
この場合、第1のドライブ制御手段は、電機子コイルの無負荷誘起電圧と周波数が等しい交流制御電圧を電圧蓄積手段からインバータ回路を通して電機子コイルに印加して、該交流制御電圧の位相角を無負荷誘起電圧の位相角よりも進み側に設定された設定位相角に固定した状態で該交流制御電圧の平均値を変化させることにより磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つように制御すべくインバータ回路を構成するスイッチ素子を制御するように構成される。
また第2のドライブ制御手段は、電機子コイルの無負荷誘起電圧と周波数が等しい交流制御電圧を前記電圧蓄積手段から前記インバータ回路を通して電機子コイルに印加して、該交流制御電圧の平均値を一定にした状態で該交流制御電圧の位相角を変化させることにより磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つように制御すべく前記インバータ回路を構成するスイッチ素子を制御するように構成される。
この場合、制御モード切換手段は、チョッパ制御手段により磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つ制御を行う制御モードをチョッパ制御モードとし、第1のドライブ制御手段により磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つ制御を行う制御モード及び第2のドライブ制御手段により磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つ制御を行う制御モードをそれぞれ第1のドライブ制御モード及び第2のドライブ制御モードとして、磁石発電機の起動時には制御モードをチョッパ制御モードとし、チョッパ制御モードで制御を行っている状態で磁石発電機の制御対象出力が目標値を超え、デューティ比が0になったときに制御モードを第1のドライブ制御モードに切り換え、第1のドライブ制御モードで制御している状態で磁石発電機の制御対象出力が目標値に達することができなくなったときに制御モードをチョッパ制御モードに切り換え、第1のドライブ制御モードで制御している状態で交流制御電圧の各半波の平均値を最大にしても磁石発電機の制御対象出力が目標値を超える状態になったときに制御モードを第2のドライブ制御モードに切り換え、第2のドライブ制御モードで制御を行っている状態で制御対象出力が目標値に達することができなくなったときに制御モードを第1のドライブ制御モードに切り換えるように構成するのが好ましい。
また第1のドライブ制御手段は、交流制御電圧の正負の半波を一定のPWM周期毎に一定のデューティ比で断続させることによりPWM変調した波形として、該PWM変調のデューティ比を変化させることにより交流制御電圧の各半波の平均値を変化させるように構成するのが好ましい。
上記のように、第1のドライブ制御手段と第2のドライブ制御手段とを設ける場合、発電機の出力電流の変動を生じさせることなく、制御モードの切換を行うようにするため、制御モード切換手段は、チョッパ制御のデューティ比をほぼ0とし、第1のドライブ制御モードの交流制御電圧のPWM変調のデューティ比をほぼ0とした状態で、チョッパ制御モードから第1のドライブ制御モードへの切換及び第1のドライブ制御モードからチョッパ制御モードへの切換を行い、交流制御電圧のPWM変調のデューティ比をほぼ100%とした状態で第1のドライブ制御モードから第2のドライブ制御モードへの切換及び第2のドライブ制御モードから第1のドライブ制御モードへの切換を行うように構成するのが好ましい。
ドライブ制御においては、インバータにより所定の位相角を有する交流制御電圧を生成する必要がある。交流制御電圧の位相角は、電機子コイルの無負荷誘起電圧の位相を基準位相として定められるが、発電機の運転中にその無負荷誘起電圧の位相を電気的に検出することは困難である。
そこで、本発明の好ましい態様では、磁石発電機の各相の電機子コイルに対して磁石回転子の磁極の極性を検出して検出している磁極の極性に応じて異なるレベルを示す検出信号を出力する位置センサが設けられ、該位置センサが出力する検出信号の発生位相を基準にして交流制御電圧の位相角を定めるようにドライブ制御手段(第1及び第2のドライブ制御手段が設けられる場合には、第2のドライブ制御手段)が構成される。
また本発明の他の好ましい態様では、磁石回転子とともに回転するリラクタを備えた信号発生用ロータと、信号発生用ロータのリラクタのエッジを検出してパルスを発生するパルサとを有する信号発生器が設けられ、パルサが出力するパルスの発生位相を基準にして交流制御電圧の位相角を定めるようにドライブ制御手段(第1及び第2のドライブ制御手段が設けられる場合には、第2のドライブ制御手段)が構成される。
以上のように、本発明によれば、チョッパ制御により磁石発電機の制御対象出力を制御するチョッパ制御手段と、ドライブ制御により磁石発電機の制御対象出力を制御するドライブ制御手段と、少なくとも磁石発電機の回転速度を制御モード切換の制御条件として、回転速度が低いときにチョッパ制御モードで制御を行わせ、回転速度が高いときにドライブ制御モードで制御を行わせるように制御モードを切り換える制御モード切換手段とを設けたので、磁石発電機の低速回転時にはチョッパ制御モードで制御を行わせて発電機の出力を増大させることができ、負荷の駆動が開始される回転速度を低くすることができる。
またチョッパ制御により発電機の出力の制御を行うことができない高速回転時には、ドライブ制御により、発電機の制御対象出力を制御することができるため、短絡式のレギュレータを用いることなく、低速回転領域から高速回転領域まで、発電機の出力制御を支障なく行わせることができる。
従って本発明によれば、磁石発電機を大形にすることなしに低速回転領域での出力の向上を図ることができるだけでなく、低速回転領域から高速回転領域まで発電出力を目標値に保つ制御を支障なく行わせることができる。
また本発明において、制御モードをチョッパ制御モードからドライブ制御モードに切り換える際に、ドライブ制御モードの開始時に磁石発電機から出力させる電流をチョッパ制御モードで磁石発電機が出力していた電流に等しくするように、ドライブ制御モードでの交流制御電圧の位相角を演算する手段と、制御モードをドライブ制御モードからチョッパ制御モードに切り換える際に、チョッパ制御モードの開始時に磁石発電機から出力させる電流を、ドライブ制御モードで磁石発電機が出力していた電流に等しくするように、チョッパ制御のデューティ比を演算する手段とを制御モード切換手段に設けた場合には、制御モードがチョッパ制御モードからドライブ制御モードに切り替わる際及びドライブ制御モードからチョッパ制御モードに切り替わる際に発電機の出力電流が変動するのを防ぐことができるため、制御モードの切換時に磁石発電機の制御対象出力が変動したり原動機の負荷トルクが変動して回転速度が変動したりするのを防いで、安定な制御を行わせることができる。
また本発明において、交流制御電圧の位相角を進み側に設定した設定位相角に固定した状態で該交流制御電圧の平均値を変化させることにより磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つ制御を行うようにドライブ制御手段を構成し、ドライブ制御モードで発電機の回転速度が最高回転速度であるときに、交流制御電圧の各半波の平均値を最大にするまでの間に磁石発電機の出力電流が零になるように、上記設定位相角を設定した場合には、ドライブ制御モードにより、発電機の出力を零から目標値まで制御することができる。
以下図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。
[第1の実施形態]
図1は、固定子に3相の電機子コイルを有する磁石発電機を用いてバッテリを充電する発電装置に本発明を適用した実施形態の全体的な構成を示したものである。同図において1は内燃機関2により駆動される磁石発電機、3はバッテリ、4は整流器とインバータ回路とを有して磁石発電機1とバッテリ3との間に設けられたAC/DC相互変換部、5は磁石発電機1から相互変換部4の整流回路を通して出力される電圧(バッテリの両端の電圧)を検出する電圧検出回路、6は磁石発電機1の磁石回転子の回転角度位置が予め定めた位置に一致したときにパルスを発生する信号発生器である。また7はマイクロプロセッサを備えたコントローラ、8はバッテリ3の両端に接続された負荷である。コントローラ7は、電圧検出回路5の出力と信号発生器6の出力とを入力として、磁石発電機1の出力を目標値に保つように、AC/DC相互変換部4に設けられるインバータ回路を制御する。
各部を更に詳細に説明すると、図1において、10は鉄などの強磁性材料によりほぼカップ状を呈するように構成された回転子ヨークと、該回転子ヨークの周壁部の内周に取り付けられた永久磁石とからなる磁石回転子である。磁石回転子10は、その回転子ヨークの底壁部の中央部に取り付けられたボス部を内燃機関(図1には図示せず。)のクランク軸に嵌着することにより、機関に取り付けられている。
一般に磁石発電機においては、回転子ヨークに取り付けられた永久磁石により、2m極(mは1以上の整数)の磁石界磁が構成される。この例では、m=1であって、180°間隔で配置された2個の円弧状の永久磁石M1及びM2が、回転子ヨークの周壁部の内周に取り付けられて、これらの永久磁石が着磁方向を異にして径方向に着磁されることにより、2極の磁石界磁が構成されている。この例では、磁石回転子10が、内燃機関の正回転時に図1において反時計方向に回転させられるものとする。
磁石回転子10の内側には、固定子11が配置されている。固定子11は、磁石回転子の磁極に対向する磁極部を有する電機子鉄心(図示せず。)と、該電機子鉄心に巻装されてスター結線された3相の電機子コイルLuないしLwとからなり、3相の電機子コイルLuないしLwの中性点と反対側の端子からそれぞれ外部端子1uないし1wが導出されている。
固定子11は、内燃機関のケースの一部に形成された固定子取付け部に固定されて、該固定子の電機子鉄心の突極部のそれぞれの先端に形成された磁極部が磁石回転子10の磁極に所定のギャップを介して対向させられている。
磁石回転子10の回転子ヨークの周壁部の外周には、該周壁部の周方向に延びる円弧状の突起からなる1つのリラクタ12が形成され、このリラクタ12と磁石回転子10の回転子ヨークとにより信号発生用ロータ6Aが構成されている。このロータの側方に、リラクタ12の回転方向の前端側エッジ及び後端側エッジをそれぞれ検出したときに極性が異なるパルスを発生するパルサ6Bが配置され、信号発生用ロータ6Aとパルサ6Bとにより、信号発生器6が構成されている。
パルサ6Bは、機関のケース等に固定されていて、磁石回転子の回転角度位置(機関のクランク軸の回転角度位置)が予め設定された第1の位置に一致したときにリラクタ12の回転方向の前端側エッジを検出してしきい値以上の第1のパルスを発生し、回転角度位置が機関の低速時の点火位置として用いられる第2の位置に一致したときに、リラクタ12の回転方向の後端側のエッジを検出して第1のパルスと極性が異なるしきい値以上の第2のパルスを発生する。このパルサは、リラクタに対向する磁極部を先端に有する鉄心と該鉄心に巻回された信号コイルと、該鉄心に磁気結合された永久磁石とを備えていて、リラクタが鉄心の先端との対向を開始する際及び該対向を終了する際にそれぞれ鉄心中で生じる磁束の変化により、信号コイルに極性が異なるパルスが誘起する。
通常、パルサ6Bが第1のパルスを発生する位置は、機関の点火位置(機関の点火が行われるときのクランク軸の回転角度位置)の最大進角位置よりも進角した位置に設定され、第2のパルスを発生する位置は、機関の始動時の点火位置として適した位置(ピストンが上死点に達したときのクランク角位置に近い位置)に設定される。パルサ6Bが発生するパルスは、機関の点火時期や燃料噴射時間を制御する際に、機関の回転速度情報や回転角度情報を得るために用いられる外、ドライブ制御において後記する交流制御電圧を発生させる際に該交流制御電圧の基準位相を検出するために用いられる。なお本実施形態では、磁石発電機1を駆動する内燃機関が単気筒であるとしている。
AC/DC相互変換部4は、ダイオードDu,Dv,Dw,Dx,Dy及びDzをブリッジ接続して構成したダイオードブリッジ全波整流回路と、一端が共通接続されたスイッチ素子QuないしQwによりそれぞれブリッジの3つの上辺が構成され、一端が共通接続され、他端がスイッチ素子QuないしQwの他端に接続されたスイッチ素子QxないしQzによりそれぞれブリッジの3つの下辺が構成されたブリッジ形のインバータ回路とからなっている。図示の例では、インバータ回路を構成するスイッチ素子Qu,Qv,Qw,Qx,Qy及びQzとしてMOSFETが用いられている。
スイッチ素子Qu,Qv,Qw,Qx,Qy,Qzにより構成されたインバータ回路及びダイオードDu,Dv,Dw,Dx,Dy,Dzにより構成された整流回路から正極性及び負極性の直流側端子4a及び4bと、3相の交流側端子4uないし4wとが共通に引き出され、3相の交流側端子4u,4v及び4wがそれぞれ磁石発電機1の3相の外部端子1u,1v及び1wに接続されている。また正極性の直流側端子4a及び負極性の直流側端子4bはそれぞれバッテリ3の正極端子及び負極端子に接続されている。
ダイオードDu,Dv,Dw,Dx,Dy及びDzにより構成された全波整流回路は、磁石発電機1の電機子コイルLuないしLwに誘起する3相交流電圧を整流して電圧蓄積手段3を構成するバッテリに充電電流を供給する。
スイッチ素子Qu,Qv,Qw,Qx,Qy及びQzのブリッジ回路からなるインバータ回路は、磁石発電機1の出力を目標値に保つためにドライブ制御を行う際に、バッテリ3の両端の電圧を交流電圧に変換して、該交流電圧を交流制御電圧として電機子コイルLuないしLwに印加する。
信号発生器6のパルサ6Bが発生するパルス信号は、図示しない波形整形回路によりマイクロプロセッサが認識し得る信号に変換されて、コントローラ7内のマイクロプロセッサに入力されている。またこの例では、磁石発電機からAC/DC相互変換部4を通してバッテリ3の両端に印加される電圧を磁石発電機1の出力として、該電圧を目標値に保つように制御するため、バッテリ3の両端の電圧を検出する電圧検出回路5が設けられて、この電圧検出回路の出力が図示しないA/D変換器によりデジタル信号に変換されて、コントローラ7のマイクロプロセッサに入力されている。電圧検出回路5は、例えば、バッテリ3の両端の電圧を分圧して、該電圧に比例した電圧信号に変換する抵抗分圧回路により構成される。
本発明においては、磁石発電機1の出力を目標値に保つように制御するために、チョッパ制御とドライブ制御とを行う。ここでチョッパ制御とドライブ制御とについて説明しておく。
チョッパ制御は、磁石発電機1の出力電流を断続させることにより、磁石発電機の電機子コイルに誘起する電圧を昇圧する制御で、このチョッパ制御では、例えばインバータ回路のブリッジの下辺を構成するスイッチ素子Qx,Qy及びQzを同時にオンオフさせるか、またはブリッジの上辺を構成するスイッチ素子Qu,Qv及びQwを同時にオンオフさせることにより、磁石発電機の出力電流を断続させて、磁石発電機の出力を昇圧させる。
磁石発電機の整流出力でバッテリを充電するようにした発電装置において、インバータ回路の下辺のスイッチ素子Qx,Qy及びQzを一定の周期T毎に所定のデューティ比で同時にオンオフさせることによりチョッパ制御を行った場合の充電電流対回転速度特性の一例を図16に示した。図16において、DFはチョッパ制御におけるスイッチ素子のデューティ比を示したもので、デューティ比DFは、チョッパ制御においてスイッチ素子をオン状態にする周期をT、スイッチ素子のオン期間をTonとした場合、DF=(Ton/T)×100[%]で与えられる。この例では、バッテリ3の両端の電圧が14[V](一定)であるとしている。
図16に示したように、デューティDFを変えることにより、各回転速度におけるバッテリの充電電流を変えることができるため、電圧検出回路5により検出された電圧(制御対象出力)とその目標値との偏差を無くすようにデューティ比DFを制御して充電電流を制御することにより、バッテリの両端の電圧を目標値に保つ制御を行わせることができる。またバッテリの充電電流(発電機の出力電流)とその目標値との偏差を零にするようにデューティ比DFを制御することにより、バッテリの充電電流を目標値に保つ制御を行わせることもできる。更に、バッテリの充電電流と負荷8に流れる負荷電流の和を発電機の出力電流として、該出力電流を目標値に保つように制御することもできる。
チョッパ制御による発電機の出力制御は、例えば次のようにして行われる。ここでバッテリ3の両端の電圧を14[V](一定)に保つように制御するものとし、図17のA点のように、回転速度がNoであるときに、デューティ比DF=80%、バッテリの充電電流がIo、バッテリ電圧が14[V]で運転が行われている状態で、バッテリの電圧が下がったときには、例えばデューティ比DFを60%に減少させることにより、充電電流をI1まで上昇させて、動作点をB点に移動させることによりバッテリ電圧を14[V]に保つ。またA点で動作中にバッテリ電圧が14[V]よりも高くなったときには、デューティ比DFを90%に増加させて充電電流をI2に減少させ、動作点をC点に移動させる。
また図17において、A点で動作中に回転速度がNoからN1に低下したときには、動作点がA点からD点に移動する。この状態では、充電電流がIoからI3まで減少し、充電電流が不足するため、デューティ比DFを60%まで減少させて充電電流をIoまで増加させ、動作点をE点とする。
チョッパ制御においては、デューティ比の変化の方向と磁石発電機の出力電流の変化の方向との関係が一様ではなく、回転速度が比較的高い領域では、デューティ比を減少させると発電機の出力が増加するが、回転速度が低い領域では、デューティ比の減少に伴って磁石発電機の出力が減少したり増加したりする。デューティ比の変化の方向と磁石発電機の出力の変化の方向との関係が一通りでないと、制御が困難になるため、チョッパ制御を行うに当たっては、チョッパ制御を行った場合に磁石発電機の各回転速度において、該磁石発電機から最大の出力電流を取り出すことができるデューティ比を「最大出力デューティ比」として実験により予め求めておいて、該最大出力デューティ比と回転速度との関係を与える最大出力デューティ比演算マップをマイクロプロセッサのROMに記憶させておくのが好ましい。バッテリの電圧を14V(一定)とした場合、最大出力デューティ比と回転速度との関係は例えば図20の曲線aのようになる。このようなマップを記憶させておけば、各回転速度において、デューティ比がこのマップから演算した出力最大デューティ比を超えないようにデューティ比を制御することにより、デューティ比を減少させたときに磁石発電機の出力電流が減少する領域が制御に使われるのを避けることができる。
図20の曲線bは、各回転速度においてデューティ比DFを出力最大デューティ比に等しく設定した場合に得られるバッテリの充電電流Iと回転速度との関係を与えるチョッパ制御による最大充電電流特性曲線である。また同図の曲線cは、チョッパ制御を行わずに磁石発電機の出力を整流回路を通してバッテリに供給した場合のバッテリ充電電流と回転速度との関係を与える非制御時充電電流特性曲線であり、出力最大デューティ比が0になる回転速度NA以上の領域で、チョッパ制御による最大充電電流特性曲線bと非制御時充電電流特性曲線cとが一致する。
上記のようなチョッパ制御を行えば、磁石発電機を大形に構成することなしに、該磁石発電機の低速回転時の出力電圧を高くして、バッテリの充電が開始される回転速度を低くすることができ、機関の低速運転時にもバッテリを充電することができる。
なおチョッパ制御を行った際の発電機出力対回転速度特性は、磁石発電機の仕様により異なる。磁石発電機の仕様によっては、チョッパ制御を行った際の発電機出力対回転速度特性が図26に示すようになる場合もある。図26に示した例では、バッテリの両端の電圧を14[V]とし、デューティ比を0ないし90%まで変化させている。
一方ドライブ制御は、電機子コイルLuないしLwの無負荷誘起電圧と周波数が等しい交流制御電圧を、整流回路の出力側に設けた電圧蓄積手段(今の例ではバッテリ3)からインバータ回路を通して電機子コイルLuないしLwに印加するようにインバータ回路を構成するスイッチ素子Qu,Qv,Qw,Qx,Qy及びQzを制御して磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つ制御である。
バッテリ3の両端の電圧を14[V](一定)として、交流制御電圧の位相角を変化させた場合のバッテリの充電電流Iと回転速度Nとの関係を与える特性の一例を図18に示した。交流制御電圧は、電機子コイルLuないしLwの誘起電圧と周波数が等しい交流電圧で、交流制御電圧の位相角は電機子コイルLuないしLwの無負荷誘起電圧の位相を基準位相として、該基準位相に対して進み側または遅れ側に変化させられる。電機子コイルの無負荷誘起電圧と交流制御電圧との位相差を、交流制御電圧の位相角γとする。本明細書では、交流制御電圧の位相を基準位相に対して遅れ側に設定する場合の位相角を「+」の数値で示し、交流制御電圧の位相を基準位相に対して進み側に設定する場合の位相角を「−」の数値で示す。図18に示した例では、位相角γを電機子コイルの無負荷誘起電圧の位相に対して遅れ側に設定している。
回転速度が比較的高い領域では、交流制御電圧の位相角を遅れ側に変化させていくと、磁石発電機の出力を増加させることができ、交流制御電圧の位相角を進み側に変化させていくと、磁石発電機の出力を減少させることができる。
なお交流制御電圧の波形は、電機子コイルLuないしLwの無負荷誘起電圧の波形と同じでもよく、異なっていてもよい。例えば、交流制御電圧の正の半波及び負の半波の波形を矩形波状としてもよい。電機子コイルLuないしLwにその無負荷誘起電圧と異なる波形の交流制御電圧を印加すると、磁石発電機の出力電圧波形が歪むが、本発明が対象とする発電装置では、磁石発電機の出力を整流して負荷に与えるので、磁石発電機の出力波形が歪んでも差し支えない。
ドライブ制御により発電機の制御対象出力を目標値に保つ制御は例えば次のようにして行う。ここでバッテリ3の両端の電圧を14[V]に保つように制御するものとし、図19のA点のように、回転速度がNoであるときに、位相角γ=36°、充電電流がIoで運転が行われている状態で、バッテリの電圧が14[V]よりも下がったとする。このとき例えば位相角γを48°まで増加させることにより、充電電流をI1まで上昇させて、動作点をB点に移動させることによりバッテリ電圧を14[V]に保つ。またA点で動作中にバッテリ電圧が14[V]よりも高くなったときには、位相角γを進み側に変化させて24°とし、これにより充電電流をI2に減少させて動作点をC点に移動させる。
また図19において、A点で動作中に回転速度がNoからN1に低下したときには、動作点がA点からD点に移動する。この状態では、充電電流がIoからI3まで減少し、充電電流が不足するため、位相角γを遅れ側に変化させて48°とし、充電電流をIoまで増加させて、動作点をE点とする。
ドライブ制御においては、交流制御電圧の位相角γを遅らせたときに、発電機の出力が減少してしまう領域がある。位相角γの変化の方向と磁石発電機の出力の変化の方向との関係が一通りでないと制御が困難になるため、ドライブ制御を行うに当たっては、ドライブ制御を行った場合に磁石発電機の各回転速度において、該磁石発電機から最大の出力電流を取り出すことができるときの位相角を「最大出力位相角」として実験により予め求めておき、この最大出力位相角と回転速度との関係を与える最大出力位相角演算マップをマイクロプロセッサのROMに記憶させておくのが好ましい。このようなマップを記憶させておけば、各回転速度において、交流制御電圧の位相角を、このマップから演算した出力最大位相角よりも進み側に設定するように制御することにより、交流制御電圧の位相角を遅れ側に変化させたときに磁石発電機の出力が減少する領域が制御に使われるのを避けることができる。
電圧蓄積手段がバッテリである場合に、各回転速度において、交流制御電圧の位相角を上記最大出力位相角(最大の充電電流を流すことができる位相角)に設定したときに得られるバッテリの最大充電電流と回転速度との関係を与えるドライブ制御の最大充電電流特性曲線は、図20の曲線dのようになる。
図20から明らかなように、回転速度Nがある回転速度N1よりも低い回転速度領域では、チョッパ制御によった方が磁石発電機から大きな出力を取り出すことができ、該回転速度N1よりも高い回転速度領域では、ドライブ制御によった場合の方が磁石発電機から大きな出力を取り出すことができる。そこで本実施形態では、回転速度N1を設定速度として、回転速度が設定速度N1以下の領域ではチョッパ制御により発電機の制御対象出力を制御し、回転速度が設定速度N1を超える領域では、ドライブ制御により発電機の制御対象出力を制御する。このように、制御モードを切り換えた場合に得られる最大充電電流対回転速度特性は、図21の曲線aのようになる。図21の曲線bは、図20の曲線cと同様な非制御時の(整流回路の)充電電流特性曲線を示している。
このように制御すると、磁石発電機の低速回転領域から高速回転領域まで、磁石発電機から整流回路を通してバッテリに充電電流を供給する場合(曲線c)に比べて磁石発電機から大きな出力を取り出すことができ、バッテリの充電が開始される回転速度を低くすることができるだけでなく、中高速回転領域で充電電流を十分に確保することができる。
コントローラ7を構成するマイクロプロセッサは、ROMやEEPROM等の不揮発性メモリに記憶された所定のプログラムを実行することにより、パルサ6Bが出力するパルスが有する回転角度位置情報及び回転速度情報を用いて、図示しない内燃機関の点火装置や燃料噴射装置を制御するための手段を構成するとともに、電圧検出回路5から得られる磁石発電機の制御対象出力(この例では出力電圧=バッテリの両端の電圧)を目標値に保つようにAC/DC相互変換部4のインバータ回路を制御するための手段を構成する。
コントローラ7のマイクロコンピュータにより構成される各種の手段を含む、本実施形態に係わる発電装置の構成を図5に示した。同図において、1は磁石発電機、3はバッテリ(電圧蓄積手段)、4A及び4BはそれぞれAC/DC相互変換部4を構成する整流回路及びインバータ回路、5は電圧蓄積手段3の両端の電圧を磁石発電機の出力として検出する電圧検出回路である。
本発明においては、コントローラ7に、チョッパ制御手段21と、ドライブ制御手段22と、所定の制御条件に応じてチョッパ制御手段21により磁石発電機1の出力を制御する状態とドライブ制御手段22により磁石発電機1の出力を制御する状態とを切り換える制御モード切換手段23とが設けられる。
ここで、チョッパ制御手段21は、磁石発電機1から整流回路4Aを通して流れる電流を所定のデューティ比で断続させるようにインバータ回路4Bを構成するスイッチ素子の一部をオンオフ制御して磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つように制御する手段である。本実施形態のチョッパ制御手段21は、電圧検出回路5により検出されたバッテリ3の両端の電圧と目標値との偏差を演算して、該偏差を零にするために必要なチョッパ制御のデューティ比を演算し、インバータ回路のブリッジの下辺を構成するスイッチ素子QxないしQzを演算したデューティ比で同時にオンオフさせるようにこれらのスイッチ素子を制御することにより、バッテリ3の両端の電圧を目標値に一致させるように制御する。
またドライブ制御手段22は、磁石発電機1の電機子コイルLuないしLwの無負荷誘起電圧と周波数が等しい交流制御電圧をバッテリ3からインバータ回路4Bを通して電機子コイルLuないしLwに印加するようにインバータ回路4Bを構成するスイッチ素子を制御して磁石発電機1の出力を目標値に保つように制御する手段である。本実施形態のドライブ制御手段22は、電圧検出回路5により検出されたバッテリ3の両端の電圧とその目標値との偏差を演算するとともに、その偏差を零にするために必要な交流制御電圧の位相角を演算し、演算した位相角を有する交流制御電圧をインバータ回路4Bを通して磁石発電機の電機子コイルLuないしLwに印加するようにインバータ回路4Bのスイッチ素子をオンオフ制御することにより、バッテリの両端の電圧を目標値に一致させるように制御する。
制御モード切換手段23は、チョッパ制御手段21により磁石発電機1の出力を目標値に保つ制御を行う制御モード及びドライブ制御手段22により磁石発電機1の出力を目標値に保つ制御を行う制御モードをそれぞれチョッパ制御モード及びドライブ制御モードとして、所定の制御モード切換条件に応じてこれらの制御モードを切り換える手段である。この制御モード切換手段23は、少なくとも磁石発電機1の回転速度を制御モード切換条件として、磁石発電機1の回転速度が設定速度よりも低いときにはチョッパ制御モードで制御を行わせ、磁石発電機の回転速度が設定速度以上であるときにはドライブ制御モードで制御を行わせるように、制御モード切換条件に応じてチョッパ制御モードからドライブ制御モードへの切換と、ドライブ制御モードからチョッパ制御モードへの切換とを行う。
本実施形態の制御モード切換手段23は、磁石発電機を起動した後、その回転速度が図20及び図21に示した設定速度N1に達するまでの間は、制御モードをチョッパ制御モードとし、回転速度が設定速度N1に達したときに制御モードをドライブ制御モードに切り換える。またドライブ制御モードで制御をしている状態で、回転速度が設定速度N1よりも低くなったときに制御モードをチョッパ制御モードに切り換える。
ここで図22を用いて、制御モードを切り換える際の動作と、切換の際に生じる問題点について説明する。
図22は、チョッパ制御時の充電電流対回転速度特性及びドライブ制御時の充電電流対回転速度特性がそれぞれ図15及び図18に示したようになる磁石発電機を用いて、回転速度が設定速度N1よりも低い領域でチョッパ制御を行い、設定速度N1以上の領域でドライブ制御を行ってバッテリの電圧を14[V]に保つように制御する場合の制御特性の一例を示したものである。図22においてDF1ないしDF3(DF1<DF2<DF3 )はチョッパ制御のデューティ比を示し、γ1ないしγ4(γ1<γ2<γ3<γ4)は、基準位相に対して遅れ側に設定されたドライブ制御の位相角を示している。
図22において、交流制御電圧の位相角をγ2としてドライブ制御モードで制御を行っている状態で、回転速度が設定速度N1まで低下し、充電電流がIoになったとする。このときデューティ比をDF1としてチョッパ制御に移行すると、充電電流はIoからI2までステップ状に増加し、これに伴ってバッテリの両端の電圧も上昇する。また充電電流がI2に増加することにより、磁石発電機の負荷トルクも急増する。
また交流制御電圧の位相角をγ4としてドライブ制御を行っている状態で回転速度がN1まで低下し、充電電流がI1になったときにデューティ比をDF1としてチョッパ制御モードに切り換えた場合には、充電電流がI1からI2にステップ状に減少し、これに伴ってバッテリ電圧が低下するとともに、負荷トルクが急減する。チョッパ制御からドライブ制御に切り換えた際にも上記と同様に充電電流がステップ状に変化し、負荷トルクが急変する。
このように、回転速度が設定速度に達したときに制御モードを切り換えると充電電流が変動し、それに伴ってバッテリ電圧及び発電機の負荷トルクが変動するため、制御が不安定になり、負荷8に安定に電力を供給することができなくなることがある。そのため、制御モードを切り換える際には、充電電流(発電機の出力電流)を変動させないようにチョッパ制御のデューティ比及びドライブ制御の位相角を設定するのが好ましい。
そこで本実施形態では、図20に示したように、チョッパ制御で得られる最大充電電流とドライブ制御で得られる最大充電電流との大小関係が逆転する回転速度N1を設定速度として、この設定速度で制御モードを切り換えるものとし、回転速度をこの設定速度に固定して、チョッパ制御のデューティ比を変化させることにより、設定速度N1における充電電流I対デューティ比DF特性を求める。また回転速度を設定速度N1に固定した状態でドライブ制御の位相角γを変化させることにより、設定速度N1における充電電流対位相角特性を求める。設定速度N1における充電電流I対デューティ比DF特性は図23の曲線aのようになる。また設定速度N1における充電電流I対位相角γ特性は図23の曲線bのようになる。
本実施形態では、図23に示した曲線aの充電電流I対デューティ比DF特性をマップ化してデューティ比/充電電流演算マップとしてマイクロプロセッサの不揮発性メモリに記憶させておく。また図23の曲線bの充電電流I対制御角γ特性をマップ化して、位相角/充電電流演算用マップとしてマイクロプロセッサの不揮発性メモリに記憶させておく。
そして、チョッパ制御により磁石発電機の制御対象出力を制御している状態で、回転速度が設定速度N1まで上昇したときには、図23の曲線aをマップ化したデューティ比/充電電流演算マップを、チョッパ制御の現在のデューティ比DF3に対して検索することにより、現在の充電電流Ioを演算し、この充電電流Ioに対して、図23の曲線bをマップ化した位相角演算マップを検索することにより、制御モードの切換の前後において充電電流をIoとするために必要な交流制御電圧の位相角γ2を演算する。この位相角を初期値としてドライブ制御に移行する。
またドライブ制御により磁石発電機の制御対象出力を制御している状態で、回転速度が設定速度N1まで低下したときには、図23の曲線bをマップ化した位相角/充電電流演算マップをチョッパ制御の現在の位相角γ2に対して検索することにより、現在の充電電流Ioを演算し、この充電電流Ioに対して、図23の曲線aをマップ化したデューティ比/充電電流演算マップを検索することにより、制御モードの切換の前後において充電電流をIoとするために必要なチョッパ制御のデューティ比DF3を演算する。このデューティ比を初期値として、チョッパ制御に移行する。
上記のようにして充電電流を変化させることなく、制御モードを切り換えるようにした発電装置の構成を図6に示した。同図において図5の各部と同等の部分にはそれぞれ同一の符号を付してある。この例では、磁石発電機の制御対象出力を検出する出力検出回路として電圧検出回路5が設けられている。また信号発生器6の出力パルスの発生間隔から磁石発電機1の回転子の回転速度を検出する回転速度検出手段24が設けられている。
回転速度検出手段24は、例えば、パルサ6Bがリラクタ12の回転方向の前端側のエッジを検出して第1のパルスを発生する間隔(磁石回転子10が1回転するのに要する時間)を計数するタイマと、このタイマの計数値から回転速度を演算する回転速度演算手段とにより構成することができる。
図6に示した例では、制御モード切換手段23が、チョッパ制御/ドライブ制御切換手段23Aと、ドライブ制御/チョッパ制御切換手段23Bとにより構成されている。ここでチョッパ制御/ドライブ制御切換手段23Aは、チョッパ制御モードで制御が行われている状態で回転速度が設定速度に達した時にその時のチョッパ制御のデューティ比から磁石発電機の出力電流を推定する第1の発電機出力推定手段23A1と、ドライブ制御モードによる制御の開始時に前記磁石発電機が出力する電流を前記第1の発電機出力推定手段により推定された出力電流に等しくするために必要な前記交流制御電圧の位相角を求める位相角演算手段23A2と、この位相角演算手段により演算された位相角を交流制御電圧の位相角の初期値としてドライブ制御モードによる制御を開始させるドライブ制御開始手段23A3とにより構成されている。
またドライブ制御/チョッパ制御切換手段23Bは、ドライブ制御モードで制御が行われている状態で回転速度が設定速度に達した時にその時のドライブ制御の位相角から磁石発電機の出力電流を推定する第2の発電機出力推定手段23B1と、チョッパ制御モードによる制御の開始時に磁石発電機が出力する電流を第2の発電機出力推定手段23B1により推定された出力電流に等しくするために必要なチョッパ制御のデューティ比を求めるデューティ比演算手段23B2と、このデューティ比演算手段により演算されたデューティ比をチョッパ制御のデューティ比の初期値としてチョッパ制御モードによる制御を開始させるチョッパ制御開始手段23B3とにより構成されている。
図6のように制御モード切換手段23を構成する場合にマイクロプロセッサに実行させるプログラムの要部のアルゴリズムを示すフローチャートを図10に示した。図10に示すルーチンは、十分に短く設定された一定の時間間隔で実行されるもので、このルーチンが開始されると、先ずステップ1で回転速度Nを読み込み、ステップ2でフラグが1にセットされているか否か(ドライブ制御が行われているか否か)を判定する。その結果フラグ1がセットされていない場合には、ステップ3に進んで回転速度Nが設定速度N1以上であるか否かを判定する。その結果回転速度が設定速度N1以上でない(設定速度N1よりも低い)と判定されたときには、ステップ4に進んで、ドライブ制御の現在の(制御モード切換直前の)位相角に対して図23のマップを検索することにより、現在のバッテリの充電電流(発電機の出力電流)を推定し、更に推定した充電電流に等しい充電電流をこれから行うチョッパ制御の開始時に流すために必要なチョッパ制御のデューティ比を演算する。
次いでステップ5に進んで、ステップ4で演算したデューティ比をチョッパ制御のデューティ比の初期値として設定し、ステップ6でチョッパ制御を開始させる。その後ステップ7でフラグを0としてこのルーチンを終了する。ステップ3において、回転速度Nが設定速度N1以上であると判定されたときには、ステップ8に進んで現在のドライブ制御を継続させてこのルーチンを終了する。
図10のルーチンのステップ2においてフラグが0である(現在チョッパ制御が行われている)と判定されたときには、ステップ9に進んで回転速度Nが設定速度よりも低いか否かを判定する。その結果、回転速度がN1よりも低いと判定されたときには、ステップ10に進んで現在のチョッパ制御を継続させてこのルーチンを終了する。
ステップ9で回転速度Nが設定速度より低くない(設定速度以上である)と判定されたときには、ステップ11に進んで、図23のマップを用いて、チョッパ制御の現在のデューティ比から現在のバッテリの充電電流(磁石発電機の出力電流)を推定し、これから行うドライブ制御の開始時に推定した充電電流に等しい充電電流を流すために必要な交流制御電圧の位相角γを演算する。次いでステップ11で演算した位相角γをステップ12でドライブ制御の初期値して設定し、ステップ13でドライブ制御を開始させる。その後ステップ14でフラグを1にセットしてこのルーチンを終了する。
図10に示したアルゴリズムによる場合には、ステップ9と、ステップ11のデューティ比から充電電流を推定する過程とにより第1の発電機出力推定手段23A1が構成され、ステップ11で行う過程のうち、推定された充電電流に対して位相角を演算する過程により、位相角演算手段23A2が構成される。またステップ12及び13によりドライブ制御開始手段23A3が構成される。更にステップ3と、ステップ4の位相角から充電電流を推定する過程とにより、第2の発電機推定手段23B1が構成され、ステップ4で行う過程のうち、推定された充電電流に対してデューティ比を演算する過程により、デューティ比演算手段23B2が構成される。またステップ5及び6により、チョッパ制御開始手段23B3が構成される。
ドライブ制御を行う際には、インバータ回路4Bにより交流制御電圧を生成するために、該交流制御電圧の基準位相(電機子コイルの無負荷誘起電圧の位相)を求める必要があるが、発電機の運転中にその無負荷誘起電圧の位相を検出することは困難である。そこで本実施形態では、磁石回転子とともに回転するリラクタを備えた信号発生用ロータ6Aと、信号発生用ロータのリラクタのエッジを検出してパルスを発生するパルサ6Bとを有する信号発生器6が設けられ、この信号発生器のパルサが出力するパルスから電機子コイルの無負荷誘起電圧の位相を基準位相として検出して、該基準位相に対して交流制御電圧の位相角を定めるようにドライブ制御手段が構成される。
実際には、パルサ6Bが特定のパルス(無負荷誘起電圧の負の半波から正の半波に移行する際の零点に対して一定の位相関係を有するタイミングで発生するパルス)を発生するタイミングでタイマを起動して、該タイマに所定の時間を計測させることにより、各相の電機子コイルの無負荷誘起電圧の負の半波から正の半波に移行する際の零点(基準位相)に対して所定の位相角γを有するタイミングを検出し、このタイミングに零点が一致した交流電圧を発生させるようにインバータ回路4Bのスイッチ素子Qu〜QW及びQx〜Qzを制御することにより、所定の位相角γを有する交流制御電圧を発生させている。
上記のように、リラクタを有するロータとパルサとからなる信号発生器の出力を基準にして所定の位相角を有する交流制御電圧を発生させるようにすると、熱に弱い半導体センサを用いることなく、所定の位相角を有する交流制御電圧を発生させることができるため、内燃機関により磁石発電機を駆動する場合に有利である。しかしながら、本発明は、上記のように、リラクタを有するロータとパルサとからなる信号発生器を用いる場合に限定されるものではなく、例えば図2に示すように、磁石発電機1の各相の電機子コイルに対して磁石回転子の磁極の極性を検出して検出している磁極の極性に応じて異なるレベルを示す検出信号を出力するホールICからなる位置センサHuないしHwを設けて、これらの位置センサが出力する検出信号huないしhwから電機子コイルの無負荷誘起電圧の位相を基準位相として検出して、該基準位相に対して前記交流制御電圧の位相角を定めるように、ドライブ制御手段を構成するようにしてもよい。
[第2の実施形態]
上記のように、制御モードをチョッパ制御モードからドライブ制御モードに切り換える際に、チョッパ制御のデューティ比から充電電流を推定して、推定した充電電流に等しい充電電流を流すために必要なドライブ制御の交流制御電圧の位相角の初期値を演算し、ドライブ制御からチョッパ制御に切り換える際に、ドライブ制御の交流制御電圧の位相角から充電電流を推定して、推定した充電電流に等しい充電電流を流すために必要なチョッパ制御のデューティ比の初期値を演算するようにすると、バッテリの両端の電圧(発電機の出力電圧)を検出して、検出した電圧を目標値に保つように制御する場合に、バッテリの充電電流を検出する電流検出回路を設ける必要がないため、構成を簡単にすることができる。
しかしながら、本発明はこのように構成する場合に限定されるものではなく、制御モードの切換時のバッテリの充電電流を検出して、その検出値から切換後に行うチョッパ制御のデューティ比の初期値またはドライブ制御の交流制御電圧の位相角の初期値を演算するようにしてもよい。このようにバッテリの充電電流を検出して、その検出値からデューティ比の初期値及び位相角の初期値を演算する場合には、図3に示したように、発電機の出力電流を検出する電流検出器13を設けて、この電流検出器から得られる検出信号に基づいてチョッパ制御開始時のデューティ比の初期値及びドライブ制御開始時の位相角の初期値を演算するようにしてもよい。
図3に示したように電流検出器13を設けて、電流検出器13により検出された発電機の出力電流に基づいてチョッパ制御開始時のデューティ比の初期値及びドライブ制御開始時の位相角の初期値を演算する場合の制御モード切換手段の構成を図7に示した。即ちこの場合は、回転速度検出手段24により検出された磁石発電機1の回転速度と、電流検出器13により検出された電流値とが位相角演算手段23C1に与えられ、この位相角演算手段とドライブ制御開始手段23C2とによりチョッパ制御/ドライブ制御切換手段23Cが構成されている。また回転速度検出手段24により検出された回転速度と電流検出器13により検出された電流値とがデューティ比演算手段23D1に与えられ、このデューティ比演算手段23D1とチョッパ制御開始手段23D2とによりドライブ制御/チョッパ制御切換手段23Dが構成されている。
位相角演算手段23C1は、磁石発電機の回転速度が設定速度N1に等しくなったときに、電流検出器13により検出された電流値に対して、図23の曲線bに基づいて作成したマップを検索することにより、ドライブ制御モードに移行した際の磁石発電機の出力電流を出力検出回路により検出されている現在の出力電流に等しくするために必要な交流制御電圧の位相角γを演算する。ドライブ制御開始手段23C2は、位相角演算手段23C2により演算された位相角を交流制御電圧の位相角の初期値としてドライブ制御モードによる制御を開始させる。
デューティ比演算手段23D1は、回転速度が設定速度N1に等しくなったときに、電流検出器13により検出された電流値に対して、図23の曲線aに基づいて作成したマップを検索することにより、チョッパ制御モードに移行した際の磁石発電機の出力電流を、電流検出器により検出されている現在の出力電流に等しくするために必要なチョッパ制御のデューティ比DFを演算する。チョッパ制御開始手段23D2は、デューティ比演算手段により演算されたデューティ比を初期値としてチョッパ制御モードによる制御を開始させる。
図7に示したように制御モード切換手段を構成する場合に、マイクロプロセッサに実行させるプログラムの要部のアルゴリズムを示すフローチャートを図11に示した。図11に示したアルゴリズムによる場合には、先ずステップ1で回転速度Nを読み込み、ステップ2でフラグが1にセットされているか否か(ドライブ制御が行われているか否か)を判定する。その結果フラグ1がセットされている場合には、ステップ3に進んで回転速度Nが設定速度N1以上であるか否かを判定する。その結果回転速度が設定速度N1以上でない(設定速度より低い)と判定されたときには、ステップ4に進んで、電流検出器13により検出された充電電流を読み込む。次いでステップ5に進み、読み込んだ充電電流に対して図23のマップを検索して、これから行うチョッパ制御の開始時に、現在の充電電流に等しい充電電流を流すために必要なチョッパ制御のデューティ比を演算する。
次いで、ステップ5で演算したデューティ比を、ステップ6でチョッパ制御のデューティ比の初期値として設定し、ステップ7でチョッパ制御を開始させる。その後ステップ8でフラグを0としてこのルーチンを終了する。ステップ3において、回転速度Nが設定速度N1以上であると判定されたときには、ステップ9に進んで現在のドライブ制御を継続させてこのルーチンを終了する。
図11のルーチンのステップ2においてフラグが0である(現在チョッパ制御が行われている)と判定されたときには、ステップ10に進んで回転速度Nが設定速度N1よりも低いか否かを判定する。その結果、回転速度が設定速度N1よりも低いと判定されたときには、ステップ11に進んで現在のチョッパ制御を継続させてこのルーチンを終了する。
ステップ10で回転速度Nが設定速度N1よりも低くない(設定速度以上である)と判定されたときには、ステップ12に進んで電流検出器が検出している充電電流を読み込む。次いでステップ13に進んで、読み込まれた充電電流に対して図23のマップを検索することにより、これから行うドライブ制御の開始時に(制御モード切換直後に)流す充電電流を現在の(制御モード切換直前の)充電電流に等しくするために必要な交流制御電圧の位相角γを演算する。次いでステップ14に進んで、ステップ13で演算した位相角γをドライブ制御の初期値として設定し、ステップ15でドライブ制御を開始させる。その後ステップ16でフラグを1にセットしてこのルーチンを終了する。
図11に示したアルゴリズムによる場合には、ステップ10ないし13により図7の位相角演算手段23C1が構成され、ステップ14及び15によりドライブ制御開始手段23C2が構成される。更にステップ3ないし5により、デューティ比演算手段23D1が構成され、ステップ6及び7により、チョッパ制御開始手段23D2が構成される。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態では、磁石発電機1の回転速度が設定速度N1よりも低く、チョッパ制御モードによる制御が行われている状態で回転速度が設定速度以上になって磁石発電機1の出力が設定値未満になり、かつチョッパ制御のデューティ比が磁石発電機1の出力電流を最大にする値になったときに制御モードをドライブ制御モードに切り換え、回転速度が設定速度以上でドライブ制御モードによる制御が行われている状態で回転速度が設定速度N1よりも低くなって磁石発電機の制御対象出力が設定値未満になり、かつ交流制御電圧の位相角が磁石発電機の出力電流を最大にする値になったときに、制御モードをチョッパ制御モードに切り換えるように、制御モード切換手段23が構成される。
上記の制御モード切換手段23の構成例を図8に示した。この例では、制御モード切換手段23が、マップ記憶手段23Eと、チョッパ制御/ドライブ制御切換手段23Fと、ドライブ制御/チョッパ制御切換手段23Gとにより構成される。
マップ記憶手段23Eは、 図24に破線で示した曲線aの関係から、チョッパ制御において各回転速度で磁石発電機が出力する最大電流を演算するチョッパ制御時最大出力電流演算用マップ23E1と、図24に実線で示されたような、磁石発電機の回転速度と磁石発電機の出力電流とドライブ制御の交流制御電圧の位相角との関係を与える位相角演算用マップ23E2と、図25に破線で示した曲線aからドライブ制御において各回転速度で磁石発電機が出力する最大電流を演算するドライブ制御時最大出力電流演算用マップ23E3と、図25に実線で示されたような、磁石発電機の回転速度と磁石発電機の出力電流とチョッパ制御のデューティ比との関係を与えるデューティ比演算用マップ23E4とを記憶している。
なお図24に破線で示された曲線aは、チョッパ制御において、各回転速度で得られる最大の充電電流を示したチョッパ制御の最大充電電流曲線であり、同図に実線で示された曲線群は、ドライブ制御における充電電流対回転速度特性を交流制御電圧の位相角をパラメータにとって示したものである。
また図25に破線で示された曲線aは、ドライブ制御において各回転速度で得られる最大の充電電流を示すドライブ制御の最大充電電流曲線であり、同図に実線で示された曲線群は、チョッパ制御おける充電電流対回転速度特性をチョッパ制御のデューティ比をパラメータにとって示したものである。
チョッパ制御/ドライブ制御切換手段23Fは、チョッパ制御モードによる制御が行われている状態で回転速度が設定速度N1以上になって磁石発電機の制御対象出力が設定値未満になり、かつチョッパ制御のデューティ比が磁石発電機の出力電流を最大にする値になっていることを第1の制御モード切換条件として、この第1の制御モード切換条件が成立した時に回転速度に対してチョッパ制御時最大出力電流演算用マップ23E1を検索することにより磁石発電機が出力している最大電流を演算するチョッパ制御時最大出力電流演算手段23F1と、このチョッパ制御時出力電流演算手段により演算された最大出力電流と回転速度とに対して位相角演算用マップ23E2を検索することにより、該最大出力電流に等しい電流をドライブ制御の開始時に磁石発電機から出力させるために必要な交流制御電圧の位相角を演算する位相角演算手段23F2と、位相角演算手段23F2により演算された位相角を交流制御電圧の位相角の初期値としてドライブ制御モードによる制御を開始させるドライブ制御開始手段23F3とにより構成されている。
ドライブ制御/チョッパ制御切換手段23Gは、ドライブ制御モードによる制御が行われている状態で回転速度が設定速度N1よりも低くなって磁石発電機の制御対象出力が設定値未満になり、かつドライブ制御の位相角が磁石発電機の出力電流を最大にする値になっていることを第2の制御モード切換条件として、この第2の制御モード切換条件が成立した時に回転速度に対してドライブ制御時最大出力電流演算用マップ23E3を検索することにより磁石発電機が出力している最大電流を演算するドライブ制御時最大出力電流演算手段23G1と、このドライブ制御時最大出力電流演算手段により演算された最大出力電流と回転速度とに対してデューティ比演算用マップ23E4を検索することにより、該最大出力電流に等しい電流をチョッパ制御の開始時に磁石発電機から出力させるために必要なチョッパ制御のデューティ比を演算するデューティ比演算手段23G2と、デューティ比演算手段23G2により演算されたデューティ比をチョッパ制御のデューティ比の初期値としてチョッパ制御モードによる制御を開始させるチョッパ制御開始手段23G3とにより構成されている。
図8のように制御モード切換手段を構成する場合にマイクロプロセッサに実行させるプログラムの要部のアルゴリズムを図12に示した。このアルゴリズムによる場合には、先ずステップ1において回転速度Nを読み込み、ステップ2でフラグが1にセットされているか否かを判定する。その結果フラグが1でない場合(チョッパ制御が行われている場合)には、ステップ3に進んで回転速度Nが設定回転速度N1以上であるか否かを判定する。その結果回転速度が設定速度以上でない(設定速度N1よりも低い)と判定されたときには、ステップ4に進んでチョッパ制御をそのまま継続させてこのルーチンを終了する。ステップ3で回転速度Nが設定速度N1以上であると判定されたときには、ステップ5に進んで電圧検出回路5により検出されているバッテリ電圧(制御対象出力)Vを読み込み、ステップ6でバッテリ電圧Vが設定値Voよりも低いか否かを判定する。その結果、バッテリ電圧が設定値よりも低いと判定されたときには、ステップ7で現在行われているチョッパ制御のデューティ比を読み込む。次いでステップ8で読み込んだデューティ比が充電電流を最大にするデューティ比(最大充電電流デューティ比)であるか否かを判定する。その結果、デューティ比が最大充電電流デューティ比でないときには、ステップ9に移行して最大充電電流デューティ比をチョッパ制御のデューティ比とし、ステップ4に進んでチョッパ制御を継続させる。
ステップ8でデューティ比が最大充電電流デューティ比であると判定されたときには、ステップ10に進んで、図24のチョッパ制御の最大充電電流曲線aをマップ化した最大充電電流演算マップを回転速度Nに対して検索することにより現在の充電電流を求め、回転速度及び充電電流と交流制御電圧の位相角との間の関係を与える位相角演算用マップを求められた充電電流及び回転速度に対して検索することにより、現在の充電電流と等しい充電電流をドライブ制御の開始時に流すために必要な交流制御電圧の位相角を演算する。
その後ステップ11に進んで演算された位相角をドライブ制御における位相角の初期値として設定し、ステップ12でドライブ制御を開始させた後、ステップ13でフラグを1にセットしてこのルーチンを終了する。
例えば、図24において、チョッパ制御を行っている状態で、回転速度がN2まで上昇したときにバッテリ電圧が設定値Voよりも低くなり、かつチョッパ制御のデューティ比が最大になった場合には、最大充電電流曲線aをマップ化した充電電流演算マップを回転速度N2に対して検索することにより、現在の充電電流I2を求め、図24に実線で示された曲線群をマップ化した位相角演算用マップを回転速度N2と充電電流I2に対して検索することにより、ドライブ制御の開始時に同じ充電電流I2を流すために必要な交流制御電圧の位相角γ(図示の例では36°)を演算する。この位相角を初期値としてドライブ制御を開始させる。
図12のステップ2でフラグが1にセットされている(ドライブ制御が行われている)と判定されたときには、ステップ14に移行して、回転速度Nが設定回転速度N1よりも低いか否かを判定する。その結果回転速度が設定速度より低くない(設定速度N1以上である)と判定されたときには、ステップ15に進んでドライブ制御をそのまま継続させてこのルーチンを終了する。ステップ14で回転速度Nが設定速度N1よりも低いと判定されたときには、ステップ16に進んで電圧検出回路5により検出されているバッテリ電圧(制御対象出力)Vを読み込み、ステップ17でバッテリ電圧Vが設定値Voよりも低いか否かを判定する。その結果、バッテリ電圧が設定値よりも低いと判定されたときには、ステップ18で現在行われているドライブ制御の交流制御電圧の位相角が磁石発電機の出力電流を最大にする値(最大充電電流位相角)であるか否かを判定する。その結果、最大充電電流位相角でないと判定されたときには、ステップ19で最大充電電流位相角を交流制御電圧の位相角とし、ステップ15に進んでドライブ制御を継続させる。
ステップ18で位相角が最大充電電流位相角であると判定されたときには、ステップ20に進んで、図25のドライブ制御の最大充電電流曲線aをマップ化したドライブ制御時最大充電電流演算マップを回転速度Nに対して検索することにより最大充電電流(現在流れているはずの充電電流)を求め、回転速度及び充電電流とチョッパ制御のデューティ比との間の関係を与えるデューティ比演算用マップを求められた最大充電電流及び回転速度に対して検索することにより、現在の充電電流と等しい充電電流をチョッパ制御の開始時に流すために必要なチョッパ制御のデューティ比を演算する。その後ステップ21に進んで演算されたデューティ比をチョッパ制御におけるデューティ比の初期値として設定し、ステップ22でチョッパ制御を開始させた後、ステップ23でフラグを0としてこのルーチンを終了する。
例えば、ドライブ制御を行っている状態で、図25において回転速度がN2まで下降したときにバッテリ電圧が設定値Voよりも低くなり、かつドライブ制御の交流制御電圧の位相角が最大充電電流位相角になった場合には、ドライブ制御時最大充電電流曲線aをマップ化した充電電流演算マップを回転速度N2に対して検索することにより、現在の充電電流I2を求め、図25に実線で示された曲線群をマップ化したデューティ比演算用マップを回転速度N2と充電電流I2とに対して検索することにより、チョッパ制御の開始時に同じ充電電流I2を流すために必要なチョッパ制御のデューティ比DF(図示の例では90%)を演算する。このデューティ比を初期値としてチョッパ制御を開始させる。
図12に示したアルゴリズムによる場合、ステップ10の回転速度に対して最大出力電流演算用マップ23E1を検索して最大充電電流を演算する過程により、チョッパ制御時最大出力電流演算手段23F1が構成され、ステップ10の位相角演算用マップ23E2を用いて位相角を演算する過程により位相角演算手段23F2が構成される。またステップ11及び12により、ドライブ制御開始手段23F3が構成される。
更にステップ20の回転速度に対して最大出力電流演算用マップ23E3を検索して最大充電電流を演算する過程により、ドライブ制御時最大出力電流演算手段23G1が構成され、ステップ20のデューティ比演算用マップ23E4を用いてデューティ比を演算する過程によりデューティ比演算手段23G2が構成される。またステップ21及び22により、チョッパ制御開始手段23G3が構成される。
[第4の実施形態」
上記第3の実施形態では、チョッパ制御からドライブ制御に切り換える際の交流制御電圧の位相角γ及びドライブ制御からチョッパ制御に切り換える際のチョッパ制御のデューティ比をマップ演算により求めるようにしたが、図24及び図25に示した特性を表す近似式を作成して、この近似式を用いて、チョッパ制御からドライブ制御に切り換える際の交流制御電圧の位相角γ及びドライブ制御からチョッパ制御に切り換える際のチョッパ制御のデューティ比DFを求めるようにしてもよい。この場合の発電装置の構成は図8に示したものと同様である。
このように、近似式を用いて制御モード切換時の位相角及びデューティ比を演算する場合に、マイクロプロセッサに実行させるプログラムの要部のアルゴリズムを示すフローチャートを図13に示した。このアルゴリズムによる場合には、先ずステップ1において回転速度Nを読み込み、ステップ2でフラグが1にセットされているか否かを判定する。その結果フラグが1でない場合(チョッパ制御が行われている場合)には、ステップ3に進んで回転速度Nが設定回転速度N1以上であるか否かを判定する。その結果回転速度が設定速度以上でない(設定速度N1よりも低い)と判定されたときには、ステップ4に進んでチョッパ制御をそのまま継続させてこのルーチンを終了する。ステップ3で回転速度Nが設定速度N1以上であると判定されたときには、ステップ5に進んで電圧検出回路5により検出されているバッテリ電圧(制御対象出力)Vを読み込み、ステップ6でバッテリ電圧Vが設定値Voよりも低いか否かを判定する。その結果、バッテリ電圧が設定値よりも低いと判定されたときには、ステップ7で現在行われているチョッパ制御のデューティ比が最大充電電流デューティ比であるか否かを判定する。その結果デューティ比が最大充電電流デューティ比でないと判定されたときには、ステップ8に移行して最大充電電流デューティ比をチョッパ制御のデューティ比とし、ステップ4に進んでチョッパ制御を継続させる。
ステップ7でデューティ比が最大充電電流デューティ比であると判定されたときには、ステップ9に進んで、図24のチョッパ制御の最大充電電流曲線aを示す近似式を用いて、回転速度に対して最大充電電流を現在の充電電流として求め、次いでステップ10で、回転速度及び充電電流と交流制御電圧の位相角との間の関係を与える図24の曲線群に基づいて作成した近似式を用いて、回転速度及び最大充電電流に対して現在の充電電流と等しい充電電流をドライブ制御の開始時に流すために必要な交流制御電圧の位相角を演算する。
その後ステップ11に進んで演算された位相角をドライブ制御における位相角の初期値として設定し、ステップ12でドライブ制御を開始させた後、ステップ13でフラグを1にセットしてこのルーチンを終了する。
図13のステップ2でフラグが1にセットされている(ドライブ制御が行われている)と判定されたときには、ステップ14に移行して、回転速度Nが設定回転速度N1よりも低いか否かを判定する。その結果回転速度が設定速度より低くない(設定速度N1以上である)と判定されたときには、ステップ15に進んでドライブ制御をそのまま継続させてこのルーチンを終了する。ステップ14で回転速度Nが設定速度N1よりも低いと判定されたときには、ステップ16に進んで電圧検出回路5により検出されているバッテリ電圧(制御対象出力)Vを読み込み、ステップ17でバッテリ電圧Vが設定値Voよりも低いか否かを判定する。その結果、バッテリ電圧が設定値よりも低いと判定されたときには、ステップ18に進んで現在行われているドライブ制御の交流制御電圧の位相角が磁石発電機の出力電流を最大にする値(最大充電電流位相角)であるか否かを判定する。その結果、最大充電電流位相角でないと判定されたときには、ステップ19で最大充電電流位相角を交流制御電圧の位相角とし、ステップ15に進んでドライブ制御を継続させる。
ステップ18で位相角が最大充電電流位相角であると判定されたときには、ステップ20に進んで、図25のドライブ制御の最大充電電流曲線aに基づいて作成した近似式を用いて、回転速度Nに対して最大充電電流(現在流れているはずの充電電流)を求め、ステップ21で、回転速度及び充電電流とチョッパ制御のデューティ比との間の関係を与える図25の特性に基づいて作成した近似式を用いて、ステップ20で演算した充電電流と回転速度とに対して、その充電電流と等しい充電電流をチョッパ制御の開始時に流すために必要なチョッパ制御のデューティ比を演算する。
その後ステップ22に進んで、演算された位相角をチョッパ制御におけるデューティ比の初期値として設定し、ステップ23でチョッパ制御を開始させた後、ステップ24でフラグを0としてこのルーチンを終了する。
図13に示したアルゴリズムによる場合には、ステップ9により図8のチョッパ制御時最大出力電流演算手段23F1が構成され、ステップ10により位相角演算手段23F2が構成される。またステップ11及び12により、ドライブ制御開始手段23F3が構成される。更にステップ20により図8のドライブ制御時最大出力電流演算手段23G1が構成され、ステップ21によりデューティ比演算手段23G2が構成される。またステップ21及び22により、チョッパ制御開始手段23G3が構成される。
[第5の実施形態]
上記の各実施形態では、ドライブ制御において、交流制御電圧の位相角を変化させているが、交流制御電圧の位相角を固定して、該交流制御電圧の平均値を変化させることによりドライブ制御を行わせるようにすることもできる。即ち、電機子コイルLuないしLwの無負荷誘起電圧と周波数が等しい交流制御電圧をバッテリ3(電圧蓄積手段)からインバータ回路4Bを通して電機子コイルに印加して、該交流制御電圧の位相角を設定位相角に固定した状態で該交流制御電圧の平均値を変化させることにより、磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つ制御を行うべくインバータ回路を構成するスイッチ素子を制御するようにドライブ制御手段を構成することもできる。
この場合、制御モード切換手段は、チョッパ制御手段により磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つ制御を行う制御モード及びドライブ制御手段により磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つ制御を行う制御モードをそれぞれチョッパ制御モード及びドライブ制御モードとして、チョッパ制御モードにより磁石発電機の制御対象出力を制御し得る状態では制御モードをチョッパ制御モードとし、チョッパ制御モードで制御対象出力を制御し得ない状態になったときに制御モードをドライブ制御モードとするように、制御モードを切り換える。
このようにドライブ制御手段を構成する場合、交流制御電圧の設定位相角は、電機子コイルの無負荷誘起電圧の位相(基準位相)よりも進み側に設定するのが好ましい。このように交流制御電圧の位相角を基準位相角に対して進み側に固定すると、交流制御電圧の平均値の増加に伴って発電機の出力を減少させることができるため、磁石発電機の出力が増大する高速回転領域で、ドライブ制御モードで制御を行わせることにより、発電機の出力を抑制して、目標値に保つ制御を行わせることができる。
チョッパ制御を行ったときに磁石発電機の出力電流(この例ではバッテリの充電電流)対回転速度特性が、図26に示したような特性を示す場合に、充電電流の目標値が例えば20.0[A]であったとすると、回転速度が7000[rpm]を超える領域では、デューティ比を0としても充電電流を目標値に等しくする制御を行うことができなくなるため、チョッパ制御のみを行わせた場合には、回転速度の上昇に伴って磁石発電機の出力が目標値を超えて増加していってしまう。
これに対し、高速回転領域で、ドライブ制御により磁石発電機の出力を制御するようにして、該ドライブ制御における交流制御電圧の位相角を無負荷誘起電圧の位相に対して進み側に設定した設定位相角に固定すると、交流制御電圧の平均値を増大させることによって磁石発電機の出力を抑制することができるため、高速回転領域で磁石発電機の出力を目標値に保つ制御を支障なく行わせることができる。
上記制御モード切換手段はまた、磁石発電機の起動時には制御モードを前記チョッパ制御モードとし、チョッパ制御モードで制御を行っている状態でデューティ比が0になり、かつ磁石発電機の制御対象出力が目標値を超えたときに制御モードをドライブ制御モードに切り換え、ドライブ制御モードで制御を行っている状態で交流制御電圧の各半波の平均値を0としても制御対象出力が目標値に達することができなくなったときに制御モードをチョッパ制御モードに切り換えるように構成することもできる。
磁石発電機の出力電流を制御対象出力とする場合を例にとって、上記のように制御モードを切り換える場合に、マイクロプロセッサに実行させるプログラムのアルゴリズムを示すフローチャートを図14に示した。磁石発電機の出力電流を制御対象出力とする場合には、図4に示したように、磁石発電機の出力電流(バッテリの充電電流と負荷8を流れる電流との和の電流)を検出する電流検出器13を設け、この電流検出器の出力をコントローラ7に入力する。
図4に示した例では、交流制御電圧の位相角を定めるための信号を得るために、磁石回転子10の磁極の極性を検出するホールICからなる位置センサHuないしHwが電機子コイルLuないしLwに対してそれぞれ設けられている。U相の電機子コイルLuに対して設けられた位置センサHuは、電機子コイルLuに誘起する無負荷誘起電圧が、負の半波から正の半波に移行する際の零点を迎えるタイミングよりも進んだタイミングで、ローレベルからハイレベルに立ち上がる位置検出信号huを出力し、V相の電機子コイルLvに対して設けられた位置センサHvは、電機子コイルLvに誘起する無負荷誘起電圧が負の半波から正の半波に移行する際の零点を迎えるタイミング(基準位相)よりも進んだタイミングでローレベルからハイレベルに立ち上がる位置検出信号hvを出力するように設けられている。同様に、W相の電機子コイルLwに対して設けられた位置センサHwは、V相の電機子コイルLvに対して設けられた位置センサHvは、電機子コイルLwに誘起する無負荷誘起電圧が負の半波から正の半波に移行する際の零点を迎えるタイミング(基準位相)よりも進んだタイミングでローレベルからハイレベルに立ち上がる位置検出信号hwを出力するように設けられている。
従って、位置検出信号huないしhwがそれぞれローレベルからハイレベルに立ち上がるタイミングでU相ないしW相の電機子コイルLuないしLwにそれぞれ印加する交流制御電圧の正の半波を立ち上がらせるようにインバータ回路を構成するスイッチ素子をオンオフ制御することにより、バッテリ3からインバータ回路を通して基準位相に対して進み側に設定された位相角を有する交流制御電圧を電機子コイルLuないしLwに印加することができる。
図14に示したルーチンは、磁石発電機を起動して、チョッパ制御モードで磁石発電機の出力の制御を開始した後、一定の時間毎に実行されるもので、このルーチンが開始されると、先ずステップ1においてチョッパ制御のデューティ比が0[%]であるか否かを判定する。その結果、デューティ比が0[%]でない場合(チョッパ制御においてデューティ比を調整することにより磁石発電機の出力を調整し得る状態にあるとき)には、何もしないで(制御モードをチョッパ制御モードとしたままで)このルーチンを終了する。ステップ1でデューティ比が0[%]であると判定されたときには、ステップ2に進んで現在の制御モードがチョッパ制御モードであるか否かを判定する。その結果現在の制御モードがチョッパ制御モードである場合にはステップ3に進んで電流検出器13により検出されている発電機の出力電流I(制御対象出力)が目標値I1を超えているか否かを判定し、この判定の結果、出力電流Iが目標値I1を超えていない場合には、制御モードを切り換えるこなくこのルーチンを終了する。ステップ3で出力電流Iが目標値I1を超えていると判定されたとき(回転速度の上昇などによりチョッパ制御では充電電流を目標値I1まで抑制することができなくなったとき)には、ステップ4に移行して、制御モードを位相角が固定されたドライブ制御モードに移行させる。
このドライブ制御モードでは、交流制御電圧の各半波の平均値を変化させることにより、磁石発電機1の出力電圧を目標値に近づける制御を行う。交流制御電圧の位相角が進み側に設定されているため、交流制御電圧の各半波の平均値を大きくすると磁石発電機の出力を抑制することができ、交流制御電圧の各半波の平均値を小さくすると磁石発電機の出力を増大させることができる。交流制御電圧の各半波の平均値を零にしたときにドライブ制御時の磁石発電機の出力電流が最大になり、交流制御電圧の各半波の平均値を最大にしたとき(最大値はバッテリ電圧により決まる)にドライブ制御時の磁石発電機の出力電流が最小になる。ドライブ制御時の磁石発電機の出力の調整範囲を大きくするため、発電機の回転速度が最高回転速度であるときに、交流制御電圧の各半波の平均値を最大にするまでの間に、磁石発電機の出力がほぼ0になるように、交流制御電圧の位相角を設定しておくのが好ましい。
交流制御電圧の平均値の制御を容易にするため、交流制御電圧の波形を、例えば図27に示したように、その正負の半波を一定のPWM周期T毎に一定のデューティ比DFで断続させることによりPWM変調した波形(図示の例では矩形波状の波形)として、該PWM変調のデューティ比を変化させることにより交流制御電圧の平均値を変化させるようにドライブ制御手段を構成するのが好ましい。この場合デューティ比DFは、オン期間をTonとすると、DF=Ton/Tで定義される。デューティ比DFを0[%]としたときに交流制御電圧の正負の半波の平均値が零になり、デューティ比DFを100[%]としたときに、交流制御電圧の正負の半波の平均値が最大になる。
図14のステップ1でチョッパ制御のデューティ比が0であると判定され、ステップ2において、現在の制御モードがチョッパ制御モードでないと判定されたときには、ステップ5に進んで出力電流Iが目標値I1よりも低いか否かを判定する。その結果、出力電流I1が目標値I1よりも低くないと判定されたときには、制御モードを切り換えることなく(ドライブ制御モードとしたままで)このルーチンを終了する。ステップ5で出力電流が目標値I1よりも低いと判定されたとき(回転速度の低下などによりドライブ制御では磁石発電機の出力を目標値に到達させることができなくなったとき)には、ステップ6に進んで、制御モードをチョッパ制御モードに移行させる。
図14に示したアルゴリズムによる場合には、ステップ1により、チョッパ制御のデューティ比が0であるか否かを判定するデューティ比判定手段が構成され、ステップ2,3及び4により、チョッパ制御モードで制御が行われている状態でチョッパ制御のデューティ比が0になっていて、磁石発電機の制御対象出力が目標値を超えているときに制御モードをチョッパ制御モードからドライブ制御モードに切り換えるチョッパ制御/ドライブ制御切換手段が構成される。またステップ2,5及び6により、ドライブ制御モードで制御対象出力が目標値に達することができなくなったときに制御モードをチョッパ制御モードに切り換えるドライブ制御/チョッパ制御切換手段が構成される。
上記のように、チョッパ制御のデューティ比をほぼ0とし(発電機の整流出力の断続を行わずに)、ドライブ制御モードの交流制御電圧の各半波の平均値をほぼ0とした状態(交流制御電圧を印加しない状態)で、チョッパ制御モードからドライブ制御モードへの切換及びドライブ制御モードからチョッパ制御モードへの切換を行うように構成すると、チョッパ制御モードからドライブ制御モードに切り換える際、及びドライブ制御モードからチョッパ制御モードに切り換える際の発電装置の出力特性が、チョッパ制御もドライブ制御も行わずに、磁石発電機と整流回路のみにより発電装置を構成した場合の特性になるため、制御モードの切換の前後で発電機の出力電流がほとんど変化しないようにすることができる。そのため、制御モードの切換時にデューティ比や位相角の演算を行うことなく、発電機の出力電流が大きく変動するのを防いで、制御をスムースにつなげることができる。
上記の例において、出力電流の目標値I1は、負荷8を流れる電流とバッテリ3の充電電流の和の電流の目標値であるが、充電電流のみを検出するように電流検出器を設けて、充電電流を目標値に保つように制御を行わせるようにしてもよい。
また磁石発電機の出力電圧を検出して、該出力電圧を制御対象出力として制御するようにする場合にも、ドライブ制御において交流制御電圧の位相角を固定して、該交流制御電圧の正負の平均値を変化させることにより、制御対象出力を目標値に保つ制御を行わせることができる。
[第6の実施形態]
上記の実施形態では、交流制御電圧の位相角を固定して、その正負の半波の平均値を変化させることにより磁石発電機の出力を制御するドライブ制御手段と、チョッパ制御手段とを設けるようにしたが、図9に示したように、磁石発電機1から整流回路4Aを通して流れる電流を所定のデューティ比で断続させるようにインバータ回路4Bを構成するスイッチ素子をオンオフ制御して磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つように制御するチョッパ制御手段21と、電機子コイルの無負荷誘起電圧と周波数が等しい交流制御電圧をバッテリ(電圧蓄積手段)3からインバータ回路4Bを通して電機子コイルに印加して、交流制御電圧の位相角を無負荷誘起電圧の位相角よりも進み側に設定された設定位相角に固定した状態で該交流制御電圧の各半波の平均値を変化させることにより磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つように制御すべくインバータ回路4Bを構成するスイッチ素子を制御する第1のドライブ制御手段22Aと、電機子コイルの無負荷誘起電圧と周波数が等しい交流制御電圧を電圧蓄積手段からインバータ回路4Bを通して電機子コイルに印加して、該交流制御電圧の平均値を一定にした状態で該交流制御電圧の位相角を変化させることにより磁石発電機1の制御対象出力を目標値に保つように制御すべくインバータ回路4Bを構成するスイッチ素子を制御する第2のドライブ制御手段22Bと、これらの制御手段による制御モードを切り換える制御モード切換手段23とを設けることもできる。
この場合、制御モード切換手段23は、チョッパ制御手段21により磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つ制御を行う制御モードをチョッパ制御モードとし、第1のドライブ制御手段22Aにより磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つ制御を行う制御モード及び第2のドライブ制御手段22Bにより磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つ制御を行う制御モードをそれぞれ第1のドライブ制御モード及び第2のドライブ制御モードとして、磁石発電機1の起動時には制御モードをチョッパ制御モードとし、チョッパ制御モードで制御を行っている状態で磁石発電機1の制御対象出力が目標値を超え、デューティ比が0になったときに制御モードを第1のドライブ制御モードに切り換え、第1のドライブ制御モードで制御している状態で磁石発電機1の制御対象出力が目標値に達することができなくなったときに制御モードをチョッパ制御モードに切り換え、第1のドライブ制御モードで制御している状態で交流制御電圧の各半波の平均値を最大にしても磁石発電機の制御対象出力が目標値を超える状態になったときに制御モードを第2のドライブ制御モードに切り換え、第2のドライブ制御モードで制御を行っている状態で制御対象出力が目標値に達することができなくなったときに制御モードを第1のドライブ制御モードに切り換えるように構成される。
本実施形態において、制御モード切換手段を構成するためにマイクロプロセッサに実行させるプログラムのアルゴリズムを示すフローチャートを図15に示した。図15に示したルーチンは、チョッパ制御モードで磁石発電機を起動した後、一定の時間毎に実行されるもので、このルーチンが開始されると、先ずステップ1で現在の制御モードがチョッパ制御モードであるか否かを判定する。その結果、現在の制御モードがチョッパ制御モードである場合には、ステップ2に進んで発電機の出力電流I(制御対象出力)が目標値I1を超えているか否かを判定する。この判定で出力電流Iが目標値I1を超えていると判定されたときには、ステップ3に進んでチョッパ制御のデューティ比DFが0[%]になっているか否かを判定し、0[%]になっている場合には、ステップ4に進んで制御モードを第1のドライブ制御モードに切り換えた後このルーチンを終了する。
ステップ2で出力電流Iが目標値を超えていないと判定されたとき、及びステップ3でチョッパ制御のデューティ比が0[%]でないと判定されたとき(いずれもチョッパ制御による発電機出力の制御が可能な状態にあるとき)には、何もしないで(制御モードをチョッパ制御モードのままとして)このルーチンを終了する。
ステップ1で現在の制御モードがチョッパ制御モードでないと判定されたときには、ステップ5に進んで現在の制御モードが第1のドライブ制御モードであるか否かを判定する。その結果、現在の制御モードが第1のドライブ制御モードでないと判定されたときには、ステップ6に進んで磁石発電機の出力電流Iが目標値I1よりも小さいか否かを判定する。この判定で出力電流が目標値I1よりも小さくないと判定されたとき(第2のドライブ制御で制御が行われているとき)には、何もしないで(制御モードを第2のドライブ制御モードのままとして)このルーチンを終了する。
ステップ6で出力電流Iが目標値I1よりも小さいと判定されたときには、ステップ7に進んで第2のドライブ制御の制御位相角が第1のドライブ制御の設定位相角であるか否かを判定する。その結果、第1のドライブ制御の設定位相角でないと判定されたときには制御モードの切換をしないでこのルーチンを終了する。ステップ6で出力電流Iが目標値よりも小さいと判定され、ステップ7で第1のドライブ制御の設定位相角であると判定されたときには、ステップ8に進んで制御モードを第1のドライブ制御モードに切り換えてこのルーチンを終了する。
ステップ5において、現在の制御モードが第1ドライブ制御モードであると判定されたときには、次いでステップ9に進んで磁石発電機の出力電流Iが目標値よりも小さいか否かを判定する。この判定で出力電流Iが目標値I1よりも小さいと判定されたときには、ステップ10に進んで交流制御電圧のPWM変調のデューティ比が0[%]であるか否か(交流制御電圧の各半波の平均値が0であるか否か)を判定し、その結果デューティ比が0[%]でないときには、制御モードを切り換えることなくこのルーチンを終了する。ステップ10でデューティ比が0であると判定されたとき(回転速度の低下などにより、交流制御電圧の平均値を0としても磁石発電機の出力電流を目標値に到達させることができない状態にあるとき)には、ステップ11に進んで制御モードをチョッパ制御モードに切り換える。
ステップ9で出力電流Iが目標値I1よりも小さくないと判定されたときには、ステップ12に移行して、出力電流Iが目標値I1よりも大きいか否かを判定する。この判定の結果、出力電流Iが目標値I1よりも大きくないとき(出力電流が目標値に等しいとき)には、制御モードを切り換えることなく(第1のドライブ制御モードとしたままで)このルーチンを終了する。
ステップ12で出力電流Iが目標値I1よりも大きいと判定されたときには、次いでステップ13で第1のドライブ制御における交流制御電圧のPWM変調のデューティ比が100%であるか否かを判定し、該デューティ比が100[%]でない場合(第1のドライブ制御により磁石発電機の出力電流を抑制し得る状態にあるとき)には、制御モードを切り換えることなくこのルーチンを終了する。ステップ13で交流制御電圧のPWM変調のデューティ比が100[%]である(回転速度の上昇などにより第1のドライブ制御により発電機の出力電流を抑制することができない状態にある)と判定されたときには、ステップ14に移行して、制御モードを第2のドライブ制御モードに切り換える。第2のドライブ制御モードでは、交流制御電圧のPWM変調のデューティ比を100[%]として、該交流制御電圧の位相角を更に進角側に変化させることにより、磁石発電機の出力電流を抑制する制御を行わせることができる。
上記第5の実施形態及び第6の実施形態においても、交流制御電圧の位相角を定めるための信号を発生する信号発生器として、リラクタを有するロータとリラクタのエッジを検出してパルスを発生するパルサとを備えたもの(図1に示されたもの)を用いることができる。
上記の説明では、インバータ回路のブリッジの下辺を構成するスイッチ素子Qx〜Qzを同時にオンオフさせることによりチョッパ制御を行わせるとしたが、インバータ回路のブリッジの上辺を構成するスイッチ素子Qu〜Qwを同時にオンオフ制御することによりチョッパ制御を行わせるようにしてもよい。
上記の説明では、インバータ回路を構成するスイッチ素子としてMOSFETを用いているが、このスイッチ素子はオンオフ制御が可能なものであればよく、バイポーラトランジスタやIGBTなどをインバータ回路を構成するスイッチ素子として用いることもできる。
磁石発電機の出力電圧を制御対象出力とする場合にも、図15に示したアルゴリズムと同様のアルゴリズムで制御モード切換手段を構成することができる。
前記の各実施形態では、電圧蓄積手段としてバッテリを用いたが、コンデンサを電圧蓄積手段として用いてもよい。
本発明に係わる発電装置のハードウェアの構成例を示した回路図である。 本発明に係わる発電装置のハードウェアの他の構成例を示した回路図である。 本発明に係わる発電装置のハードウェアの更に他の構成例を示した回路図である。 本発明に係わる発電装置のハードウェアの更に他の構成例を示した回路図である。 本発明の第1の実施形態の制御部の構成を示したブロック図である。 図5の実施形態の制御部の更に具体的な構成例を示したブロック図である。 本発明の第2の実施形態の制御部の構成を示したブロック図である。 本発明の第3の実施形態及び第4の実施形態の制御部の構成を示したブロック図である。 本発明の第6の実施形態の制御部の構成を示したブロック図である。 本発明の第1の実施形態において制御モード切換手段を構成するためにマイクロプロセッサに実行させるプログラムのアルゴリズムを示したフローチャートである。 本発明の第2の実施形態において制御モード切換手段を構成するためにマイクロプロセッサに実行させるプログラムのアルゴリズムを示したフローチャートである。 本発明の第3の実施形態において制御モード切換手段を構成するためにマイクロプロセッサに実行させるプログラムのアルゴリズムを示したフローチャートである。 本発明の第4の実施形態において制御モード切換手段を構成するためにマイクロプロセッサに実行させるプログラムのアルゴリズムを示したフローチャートである。 本発明の第5の実施形態において制御モード切換手段を構成するためにマイクロプロセッサに実行させるプログラムのアルゴリズムを示したフローチャートである。 本発明の第6の実施形態において制御モード切換手段を構成するためにマイクロプロセッサに実行させるプログラムのアルゴリズムを示したフローチャートである。 本発明に係わる発電装置において磁石発電機の整流出力でバッテリを充電する場合に、チョッパ制御を行った際の充電電流対回転速度特性を示したグラフである。 チョッパ制御における制御動作を説明するためのグラフである。 本発明に係わる発電装置において磁石発電機の整流出力でバッテリを充電する場合に、ドライブ制御を行った際の充電電流対回転速度特性を示したグラフである。 ドライブ制御における制御動作を説明するためのグラフである。 本発明の実施形態においてマイクロコンピュータのROMに記憶させておくマップの特性を示すグラフである。 制御モードを切り換えた場合に得られる最大充電電流対回転速度特性を示したグラフである。 本発明の実施形態の制御モードの切り換え動作を説明するためのグラフである。 設定速度における充電電流対デューティ比特性及び充電電流対位相角特性を示したグラフである。 本発明の実施形態において用いるマップの特性を示したグラフである。 本発明の実施形態において用いる他のマップの特性を示したグラフである。 発明に係わる発電装置において磁石発電機の整流出力でバッテリを充電する場合に、ドライブ制御を行った際の他の充電電流対回転速度特性を示したグラフである。 ドライブ制御で用いる交流制御電圧の波形の一例を示した波形図である。
符号の説明
1 磁石発電機
2 内燃機関
3 バッテリ
4 AC/DC相互変換部
4A 整流回路
4B インバータ回路
5 電圧検出回路
6 信号発生器
6A 信号発生用ロータ
6B パルサ
7 コントローラ
Qu〜Qw,Qx〜Qz インバータ回路を構成するスイッチ素子
Du〜Dw,Dx〜Dz 整流回路を構成するダイオード

Claims (18)

  1. 磁石回転子とn相(nは1以上の整数)の電機子コイルを有する固定子とを備えた磁石発電機と、電圧蓄積手段と、前記磁石発電機の交流出力を直流出力に変換して前記電圧蓄積手段に印加するn相ダイオードブリッジ全波整流回路と、ブリッジの各辺がスイッチ素子により構成されて直流側端子間に前記電圧蓄積手段が接続され、交流側端子が前記磁石発電機の出力端子に接続されたn相ブリッジ形のインバータ回路と、前記磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つように前記インバータ回路のスイッチ素子を制御するコントローラとを備え、前記電圧蓄積手段の両端に負荷が接続される発電装置において、
    前記コントローラは、
    前記磁石発電機から前記整流回路を通して流れる電流を所定のデューティ比で断続させるように前記インバータ回路を構成するスイッチ素子の一部をオンオフ制御して前記磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つように制御するチョッパ制御手段と、
    前記電機子コイルの無負荷誘起電圧と周波数が等しい交流制御電圧を前記電圧蓄積手段から前記インバータ回路を通して前記電機子コイルに印加するように前記インバータ回路を構成するスイッチ素子を制御して前記交流制御電圧の位相角を変化させることにより前記磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つように制御するドライブ制御手段と、
    前記チョッパ制御手段により前記磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つ制御を行う制御モード及び前記ドライブ制御手段により前記磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つ制御を行う制御モードをそれぞれチョッパ制御モード及びドライブ制御モードとし、少なくとも前記磁石発電機の回転速度を制御モード切換条件として、前記磁石発電機の回転速度が低いときに前記チョッパ制御モードによる制御を行わせ、前記磁石発電機の回転速度が高いときに前記ドライブ制御モードによる制御を行わせるように、前記制御モード切換条件に応じて前記チョッパ制御モードから前記ドライブ制御モードへの切換と、前記ドライブ制御モードからチョッパ制御モードへの切換とを行う制御モード切換手段と、
    を具備してなる発電装置。
  2. 前記制御モード切換手段は、
    前記チョッパ制御モードで制御が行われている状態で前記回転速度が前記設定速度に達したときに前記磁石発電機が出力している電流に等しい電流を前記ドライブ制御モードによる制御の開始時に前記磁石発電機から出力させるために必要な交流制御電圧の位相角を演算する位相角演算手段と、前記位相角演算手段により演算された位相角を交流制御電圧の位相角の初期値として前記ドライブ制御モードによる制御を開始させるドライブ制御開始手段とを有するチョッパ制御/ドライブ制御切換手段と、
    前記ドライブ制御モードで制御が行われている状態で前記回転速度が前記設定速度に達したときに前記磁石発電機が出力している電流に等しい電流を前記チョッパ制御モードによる制御の開始時に前記磁石発電機から出力させるために必要なチョッパ制御のデューティ比を演算するデューティ比演算手段と、前記デューティ比演算手段により演算されたデューティ比を初期値として前記チョッパ制御モードによる制御を開始させるチョッパ制御開始手段とを有するドライブ制御/チョッパ制御切換手段と、
    を備えている請求項1に記載の発電装置。
  3. 前記制御モード切換手段は、
    前記チョッパ制御モードで制御が行われている状態で前記回転速度が前記設定速度に達した時にその時のチョッパ制御のデューティ比から前記磁石発電機の出力電流を推定する第1の発電機出力推定手段と、ドライブ制御モードによる制御の開始時に前記磁石発電機が出力する電流を前記第1の発電機出力推定手段により推定された出力電流に等しくするために必要な前記交流制御電圧の位相角を求める位相角演算手段と、前記位相角演算手段により演算された位相角を前記交流制御電圧の位相角の初期値として前記ドライブ制御モードによる制御を開始させるドライブ制御開始手段とを有するチョッパ制御/ドライブ制御切換手段と、
    前記ドライブ制御モードで制御が行われている状態で前記回転速度が前記設定速度に達した時にその時の交流制御電圧の位相角から前記磁石発電機の出力電流を推定する第2の発電機出力推定手段と、チョッパ制御モードによる制御の開始時に前記磁石発電機が出力する電流を前記第2の発電機出力推定手段により推定された出力電流に等しくするために必要なチョッパ制御のデューティ比を求めるデューティ比演算手段と、前記デューティ比演算手段により演算されたデューティ比を初期値として前記チョッパ制御モードによる制御を開始させるチョッパ制御開始手段とを有するドライブ制御/チョッパ制御切換手段と、
    を備えている請求項1に記載の発電装置。
  4. 前記制御モード切換手段は、
    前記チョッパ制御モードによる制御が行われている状態で前記回転速度が前記設定速度以上になって前記磁石発電機の制御対象出力が設定値未満になり、かつ前記チョッパ制御のデューティ比が前記磁石発電機の出力電流を最大にする値になったときに前記制御モードをドライブ制御モードに切り換え、前記ドライブ制御モードによる制御が行われている状態で前記回転速度が前記設定速度よりも低くなって前記磁石発電機の制御対象出力が前記設定値未満になり、かつ前記交流制御電圧の位相角が前記磁石発電機の出力電流を最大にする値になったときに、前記制御モードをチョッパ制御モードに切り換えるように構成されている請求項1に記載の発電装置。
  5. 前記制御モード切換手段は、
    チョッパ制御において各回転速度で前記磁石発電機が出力する最大電流を演算するチョッパ制御時最大出力電流演算用マップと、前記磁石発電機の回転速度と出力電流とドライブ制御の交流制御電圧の位相角との関係を与える位相角演算用マップと、ドライブ制御において各回転速度で磁石発電機が出力する最大電流を演算するドライブ制御時最大出力電流演算用マップと、前記磁石発電機の回転速度と出力電流とチョッパ制御のデューティ比との関係を与えるデューティ比演算用マップとを記憶したマップ記憶手段と、
    チョッパ制御モードによる制御が行われている状態で回転速度が設定速度以上になって磁石発電機の制御対象出力が設定値未満になり、かつチョッパ制御のデューティ比が磁石発電機の出力電流を最大にする値になっていることを第1の制御モード切換条件として、該第1の制御モード切換条件が成立した時に回転速度に対して前記チョッパ制御時最大出力電流演算用マップを検索することにより前記磁石発電機が出力している最大電流を演算するチョッパ制御時最大出力電流演算手段と、該チョッパ制御時出力電流演算手段により演算された最大出力電流と回転速度とに対して前記位相角演算用マップを検索することにより、該最大出力電流に等しい電流をドライブ制御の開始時に磁石発電機から出力させるために必要な交流制御電圧の位相角を演算する位相角演算手段と、前記位相角演算手段により演算された位相角を交流制御電圧の位相角の初期値としてドライブ制御モードによる制御を開始させるドライブ制御開始手段とを有するチョッパ制御/ドライブ制御切換手段と、
    ドライブ制御モードによる制御が行われている状態で回転速度が設定速度よりも低くなって前記磁石発電機の制御対象出力が設定値未満になり、かつドライブ制御の位相角が前記磁石発電機の出力電流を最大にする値になっていることを第2の制御モード切換条件として、該第2の制御モード切換条件が成立した時に回転速度に対して前記ドライブ制御時最大出力電流演算用マップを検索することにより前記磁石発電機が出力している最大電流を演算するドライブ制御時最大出力電流演算手段と、該ドライブ制御時最大出力電流演算手段により演算された最大出力電流と回転速度とに対して前記デューティ比演算用マップを検索することにより、該最大出力電流に等しい電流をチョッパ制御の開始時に磁石発電機から出力させるために必要なチョッパ制御のデューティ比を演算するデューティ比演算手段と、前記デューティ比演算手段により演算されたデューティ比をチョッパ制御のデューティ比の初期値としてチョッパ制御モードによる制御を開始させるチョッパ制御開始手段とを有するドライブ制御/チョッパ制御切換手段と、
    を備えている請求項1に記載の発電装置。
  6. 磁石回転子とn相(nは1以上の整数)の電機子コイルを有する固定子とを備えた磁石発電機と、電圧蓄積手段と、前記磁石発電機の交流出力を直流出力に変換して前記電圧蓄積手段に印加するn相ダイオードブリッジ全波整流回路と、ブリッジの各辺がスイッチ素子により構成されて直流側端子間に前記電圧蓄積手段が接続され、交流側端子が前記磁石発電機の出力端子に接続されたn相ブリッジ形のインバータ回路と、前記磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つように前記インバータ回路のスイッチ素子を制御するコントローラとを備え、前記電圧蓄積手段の両端に負荷が接続される発電装置において、
    前記コントローラは、
    前記磁石発電機から前記整流回路を通して流れる電流を所定のデューティ比で断続させるように前記インバータ回路を構成するスイッチ素子をオンオフ制御して前記磁石発電機の制御対象出力の変化に伴って前記スイッチ素子のオンオフ制御のデューティ比を変化させることにより前記制御対象出力を目標値に近づける制御を行うチョッパ制御手段と、
    前記電機子コイルの無負荷誘起電圧と周波数が等しい交流制御電圧を前記電圧蓄積手段から前記インバータ回路を通して前記電機子コイルに印加して、該交流制御電圧の位相角を設定位相角に固定した状態で、前記制御対象出力の変化に伴って前記交流制御電圧の各半波の平均値を変化させることにより前記磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つ制御を行うように前記インバータ回路を構成するスイッチ素子を制御するドライブ制御手段と、
    前記チョッパ制御手段により前記磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つ制御を行う制御モード及び前記ドライブ制御手段により前記磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つ制御を行う制御モードをそれぞれチョッパ制御モード及びドライブ制御モードとして、前記チョッパ制御モードにより前記磁石発電機の制御対象出力を制御し得る状態では制御モードを前記チョッパ制御モードとし、前記チョッパ制御モードで前記制御対象出力を制御し得ない状態になったときに制御モードを前記ドライブ制御モードとするように、制御モードを切り換える制御モード切換手段と、
    を具備してなる発電装置。
  7. 前記設定位相角は、前記電機子コイルの無負荷誘起電圧の位相角よりも進み側に設定され、
    前記制御モード切換手段は、前記磁石発電機の起動時には制御モードを前記チョッパ制御モードとし、前記チョッパ制御モードで制御を行っている状態で前記デューティ比が0になったときに制御モードを前記ドライブ制御モードに切り換え、前記ドライブ制御モードで制御を行っている状態で前記交流制御電圧の各半波の平均値を0としても前記制御対象出力が目標値に達することができなくなったときに制御モードを前記チョッパ制御モードに切り換えるように構成されている請求項6に記載の発電装置。
  8. 前記設定位相角は、前記電機子コイルの無負荷誘起電圧の位相角よりも進み側に設定され、
    前記制御モード切換手段は、前記磁石発電機の起動時には制御モードを前記チョッパ制御モードとし、前記チョッパ制御モードで制御を行っている状態で前記デューティ比が0になり、かつ前記磁石発電機の制御対象出力が目標値を超えたときに制御モードを前記ドライブ制御モードに切り換え、前記ドライブ制御モードで制御を行っている状態で前記交流制御電圧の各半波の平均値を0としても前記制御対象出力が前記目標値に達することができなくなったときに制御モードを前記チョッパ制御モードに切り換えるように構成されている請求項6に記載の発電装置。
  9. 前記ドライブ制御手段は、前記交流制御電圧の正負の半波を一定のPWM周期毎に一定のデューティ比で断続させることによりPWM変調した波形として、該PWM変調のデューティ比を変化させることにより前記交流制御電圧の平均値を変化させるように構成されている請求項6,7または8に記載の発電装置。
  10. 前記制御モード切換手段は、チョッパ制御のデューティ比をほぼ0とし、ドライブ制御モードの交流制御電圧のPWM変調のデューティ比をほぼ0とした状態で、チョッパ制御モードからドライブ制御モードへの切換及びドライブ制御モードからチョッパ制御モードへの切換を行うように構成されている請求項9に記載の発電装置。
  11. 前記ドライブ制御モードによる制御において、前記回転速度が最高回転速度であるときに、前記交流制御電圧の各半波の平均値を最大にするまでの間に前記磁石発電機の出力電流が零になるように前記設定位相角が設定されている請求項6ないし10のいずれか1つに記載の発電装置。
  12. 前記磁石発電機の各相の電機子コイルに対して前記磁石回転子の磁極の極性を検出して検出している磁極の極性に応じて異なるレベルを示す検出信号を出力する位置センサが設けられ、
    前記ドライブ制御手段は、前記位置センサが出力する検出信号の発生位相を基準にして前記交流制御電圧の位相角を定めるように構成されている請求項1ないし11のいずれか1つに記載の発電装置。
  13. 前記磁石回転子とともに回転するリラクタを備えた信号発生用ロータと、前記信号発生用ロータのリラクタのエッジを検出してパルスを発生するパルサとを有する信号発生器が設けられ、
    前記ドライブ制御手段は、前記信号発生器のパルサが出力するパルスの発生位相を基準にして前記交流制御電圧の位相角を定めるように構成されている請求項1ないし11のいずれか1つに記載の発電装置。
  14. 磁石回転子とn相(nは1以上の整数)の電機子コイルを有する固定子とを備えた磁石発電機と、電圧蓄積手段と、前記磁石発電機の交流出力を直流出力に変換して前記電圧蓄積手段に印加するn相ダイオードブリッジ全波整流回路と、ブリッジの各辺がスイッチ素子により構成されて直流側端子間に前記電圧蓄積手段が接続され、交流側端子が前記磁石発電機の出力端子に接続されたn相ブリッジ形のインバータ回路と、前記磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つように前記インバータ回路のスイッチ素子を制御するコントローラとを備え、前記電圧蓄積手段の両端に負荷が接続される発電装置において、
    前記コントローラは、
    前記磁石発電機から前記整流回路を通して流れる電流を所定のデューティ比で断続させるように前記インバータ回路を構成するスイッチ素子の一部をオンオフ制御して前記磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つように制御するチョッパ制御手段と、
    前記電機子コイルの無負荷誘起電圧と周波数が等しい交流制御電圧を前記電圧蓄積手段から前記インバータ回路を通して前記電機子コイルに印加して、該交流制御電圧の位相角を前記無負荷誘起電圧の位相角よりも進み側に設定された設定位相角に固定した状態で該交流制御電圧の各半波の平均値を変化させることにより前記磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つように制御すべく前記インバータ回路を構成するスイッチ素子を制御する第1のドライブ制御手段と、
    前記電機子コイルの無負荷誘起電圧と周波数が等しい交流制御電圧を前記電圧蓄積手段から前記インバータ回路を通して前記電機子コイルに印加して、該交流制御電圧の平均値を一定にした状態で該交流制御電圧の位相角を変化させることにより前記磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つように制御すべく前記インバータ回路を構成するスイッチ素子を制御する第2のドライブ制御手段と、
    前記チョッパ制御手段により前記磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つ制御を行う制御モードをチョッパ制御モードとし、前記第1のドライブ制御手段により前記磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つ制御を行う制御モード及び前記第2のドライブ制御手段により前記磁石発電機の制御対象出力を目標値に保つ制御を行う制御モードをそれぞれ第1のドライブ制御モード及び第2のドライブ制御モードとして、前記磁石発電機の起動時には制御モードをチョッパ制御モードとし、前記チョッパ制御モードで制御を行っている状態で前記磁石発電機の制御対象出力が目標値を超え、前記デューティ比が0になったときに前記制御モードを前記第1のドライブ制御モードに切り換え、前記第1のドライブ制御モードで制御している状態で前記磁石発電機の制御対象出力が目標値に達することができなくなったときに制御モードを前記チョッパ制御モードに切り換え、前記第1のドライブ制御モードで制御している状態で前記交流制御電圧の各半波の平均値を最大にしても前記磁石発電機の制御対象出力が前記目標値を超える状態になったときに制御モードを前記第2のドライブ制御モードに切り換え、前記第2のドライブ制御モードで制御を行っている状態で前記制御対象出力が目標値に達することができなくなったときに制御モードを前記第1のドライブ制御モードに切り換える制御モード切換手段と、
    を備えた発電装置。
  15. 前記第1のドライブ制御手段は、前記交流制御電圧の正負の半波を一定のPWM周期毎に一定のデューティ比で断続させることによりPWM変調した波形として、該PWM変調のデューティ比を変化させることにより前記交流制御電圧の各半波の平均値を変化させるように構成されている請求項14に記載の発電装置。
  16. 前記制御モード切換手段は、前記チョッパ制御のデューティ比をほぼ0とし、第1のドライブ制御モードの交流制御電圧のPWM変調のデューティ比をほぼ0とした状態で、チョッパ制御モードから第1のドライブ制御モードへの切換及び第1のドライブ制御モードからチョッパ制御モードへの切換を行い、PWM変調のデューティ比をほぼ100%とした状態で第1のドライブ制御モードから第2のドライブ制御モードへの切換及び第2のドライブ制御モードから第1のドライブ制御モードへの切換を行うように構成されている請求項15に記載の発電装置。
  17. 前記磁石発電機の各相の電機子コイルに対して前記磁石回転子の磁極の極性を検出して検出している磁極の極性に応じて異なるレベルを示す検出信号を出力する位置センサが設けられ、
    前記第2のドライブ制御手段は、前記位置センサが出力する検出信号の発生位相を基準にして前記交流制御電圧の位相角を定めるように構成されている請求項14ないし16のいずれか1つに記載の発電装置。
  18. 前記磁石回転子とともに回転するリラクタを備えた信号発生用ロータと、前記信号発生用ロータのリラクタのエッジを検出してパルスを発生するパルサとを有する信号発生器が設けられ、
    前記第2のドライブ制御手段は、前記信号発生器のパルサが出力するパルスの発生位相を基準にして前記交流制御電圧の位相角を定めるように構成されている請求項14ないし16のいずれか1つに記載の発電装置。
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