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JP6645405B2 - 回転電機の制御装置、回転電機ユニット - Google Patents

回転電機の制御装置、回転電機ユニット Download PDF

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Description

本発明は、回転電機を制御する制御装置に関する。
従来、回転電機の回転速度が所定値以下のときと所定値を超えるときとで、回転電機による発電モードを切り替えるものがある(特許文献1参照)。特許文献1に記載のものでは、回転電機の回転速度が所定値以下のときには、界磁コイルに流れる界磁電流を制御するとともに、スイッチング素子を制御して電機子コイルにPWM制御された電流を通電してPWM制御による発電を行っている。そして、回転電機の回転速度が所定値を超えるときには、PWM制御を行わず、界磁コイルに流れる界磁電流の制御による発電を行っている。
特開2016−189698号公報
ところで、界磁電流の制御による発電は、回転電機の回転速度が所定値を超えて回転電機の発電出力が所定出力を超えるときしか行うことができない。しかしながら、回転電機の回転速度が所定値以下のときにPWM制御による発電を行うと、スイッチング素子の制御によるスイッチング損失が増加することとなる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、スイッチング損失が増加することを抑制しつつ、回転電機の発電出力を増加させることのできる回転電機の制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するための第1の手段は、
発電機能を有する回転電機(17)と、蓄電装置(15、22、23)と、ブリッジ接続されたスイッチング素子(Sp,Sn)と前記スイッチング素子にそれぞれ並列接続されたダイオード(Dp,Dn)とを有して前記回転電機と前記蓄電装置との間の電力変換を行う電力変換部(13)と、を備える車両に適用され、前記回転電機を制御する制御装置(14、20)であって、
前記回転電機による発電時に、前記ダイオードに電流が流れる期間に同期させて、電流が流れるダイオードに並列接続された前記スイッチング素子をオンにする同期整流制御部と、
前記同期整流制御部による発電時に、前記ダイオードに流れる電流が所定電流よりも小さくなる場合に、前記同期整流制御部により前記スイッチング素子がオンにされる期間を延長するように前記スイッチング素子のオンオフタイミングを変更するタイミング変更部と、
を備える。
上記構成によれば、電力変換部は、ブリッジ接続されたスイッチング素子とスイッチング素子にそれぞれ並列接続されたダイオードとを有しており、回転電機と蓄電装置との間の電力変換を行う。そして、回転電機による発電時に、同期整流制御部により、ダイオードに電流が流れる期間に同期させて、電流が流れるダイオードに並列接続されたスイッチング素子がオンにされる。このため、回転電機から出力される電力により、蓄電装置を効率良く充電することができる。
ここで、同期整流制御部による発電時に、回転電機により発電される電圧が蓄電装置の電圧よりも低くなると、ダイオードに電流が流れなくなる。このため、同期整流制御部による発電では、回転電機から電力を出力することができなくなる。この点、タイミング変更部は、同期整流制御部による発電時に、ダイオードに流れる電流が所定電流よりも小さくなる場合に、同期整流制御部によりスイッチング素子がオンにされる期間を延長するようにスイッチング素子のオンオフタイミングを変更する。このため、回転電機から電力を出力することができたり、出力される電力を増加させたりすることができるようになり、回転電機の発電出力を増加させることができる。しかも、スイッチング素子をスイッチングする回数は増加しないため、PWM制御を行う場合と比較して、スイッチング損失が増加することを抑制することができる。特に、ダイオードに流れる電流が所定電流よりも小さくなる場合として、ダイオード電流が流れなくなる場合を採用してもよい。
なお、スイッチング素子がオンにされる期間を延長する構成として、スイッチング素子をオンにするタイミングを早くする構成、スイッチング素子をオフにするタイミングを遅くする構成、及びそれらの双方を行う構成を含むものとする。
第2の手段では、前記タイミング変更部は、前記同期整流制御部により前記スイッチング素子がオンにされる期間を延長する際に、前記スイッチング素子のオンオフタイミングを徐々に変更する。
上記構成によれば、スイッチング素子がオンにされる期間を延長する際に、スイッチング素子のオンオフタイミングが徐々に変更される。このため、回転電機により作用するトルクや、出力される電流及び電圧が変動することを抑制することができる。
第3の手段では、前記タイミング変更部は、前記スイッチング素子のオンオフタイミングが変更された状態から前記同期整流制御部による発電へ移行する際に、前記スイッチング素子をオンにする期間を短縮するように前記スイッチング素子のオンオフタイミングを変更する。
同期整流制御部によるスイッチング素子のオンオフタイミングから変更されたオンオフタイミングで発電を行っている状態において、同期整流制御部による発電へ移行する必要が生じることがある。
この点、上記構成によれば、スイッチング素子のオンオフタイミングが変更された状態から同期整流制御部による発電へ移行する際に、スイッチング素子がオンにされる期間が短縮されるようにスイッチング素子のオンオフタイミングが変更される。このため、スイッチング素子のオンオフタイミングが変更された状態から、同期整流制御部による発電へ移行させることができる。
第4の手段では、前記タイミング変更部は、前記スイッチング素子をオンにする期間を短縮する際に、前記スイッチング素子のオンオフタイミングを徐々に変更する。
上記構成によれば、タイミング変更部により、スイッチング素子がオンにされる期間が短縮される際に、スイッチング素子のオンオフタイミングが徐々に変更される。このため、回転電機により作用するトルクや、出力される電流及び電圧が変動することを抑制することができる。
第5の手段では、前記回転電機による発電時に、前記回転電機の各相に対応する前記スイッチング素子を電気角1周期の半周期ずつ交互にオンとオフとに切り替えるとともに、前記スイッチング素子をオンにする位相を制御する矩形波制御部(14、20)を備え、前記タイミング変更部は、前記同期整流制御部による発電と前記矩形波制御部による発電との切り替えに際して、前記同期整流制御部により前記スイッチング素子がオンにされる期間の長さと前記矩形波制御部により前記スイッチング素子がオンにされる期間の長さとの間の長さのオン期間になるように前記スイッチング素子のオンオフタイミングを変更する。
上記構成によれば、回転電機による発電時に、矩形波制御部により、回転電機の各相に対応するスイッチング素子が電気角1周期の半周期ずつ交互にオンとオフとに切り替えられるとともに、スイッチング素子がオンにされる位相が制御される。このため、PWM制御を行う場合と比較してスイッチング損失を抑制しつつ、回転電機により発電を行うことができる。
ここで、タイミング変更部は、同期整流制御部による発電と矩形波制御部による発電との切り替えに際して、同期整流制御部によりスイッチング素子がオンにされる期間の長さと矩形波制御部によりスイッチング素子がオンにされる期間の長さとの間の長さのオン期間になるようにスイッチング素子のオンオフタイミングを変更する。このため、回転電機から電力を出力する状態を維持しつつ、同期整流制御部による発電と矩形波制御部による発電とを切り替えることができる。
矩形波制御部による発電では、スイッチング素子がオンにされる位相が制御される。このため、矩形波制御部による発電においてスイッチング素子がオンにされる位相と、同期整流制御部による発電においてスイッチング素子がオンにされる位相とが異なることとなる。
この点、第6の手段では、前記タイミング変更部は、前記同期整流制御部による発電と前記矩形波制御部による発電との切り替えに際して、前記同期整流制御部により前記スイッチング素子がオンにされる位相と前記矩形波制御部により前記スイッチング素子がオンにされる位相との間の位相になるように前記スイッチング素子のオンオフタイミングを変更するといった構成を採用している。このため、同期整流制御部による発電と矩形波制御部による発電との切り替えに際して、スイッチング素子をオンにする位相が急変することを抑制することができる。ひいては、回転電機により作用するトルクや、出力される電流及び電圧が急変することを抑制することができる。
第7の手段では、前記タイミング変更部は、前記スイッチング素子をオンにする位相を変更する際に、前記スイッチング素子のオンオフタイミングを徐々に変更する。
上記構成によれば、タイミング変更部により、スイッチング素子がオンにされる位相が変更される際に、スイッチング素子のオンオフタイミングが徐々に変更される。このため、回転電機により作用するトルクや、出力される電流及び電圧が変動することを抑制することができる。
同期整流制御部による発電と矩形波制御部による発電との切り替えに際して、回転電機による発電出力の変化量が大きくなると、回転電機において騒音や振動が発生するおそれがある。
この点、第8の手段では、前記タイミング変更部は、前記同期整流制御部による発電と前記矩形波制御部による発電との切り替えに際して、前記回転電機による発電出力の変化量が所定量よりも小さくなるように前記スイッチング素子のオンオフタイミングを変更するといった構成を採用している。このため、同期整流制御部による発電と矩形波制御部による発電との切り替えに際して、回転電機において騒音や振動が発生することを抑制することができる。
具体的には、第9の手段のように、前記矩形波制御部は、前記回転電機の回転速度が所定回転速度よりも低い場合に、前記回転電機による発電時に、前記回転電機の各相に対応する前記スイッチング素子を電気角1周期の半周期ずつ交互にオンとオフとにするとともに、前記スイッチング素子をオンにする位相を制御し、前記同期整流制御部は、前記回転電機の回転速度が前記所定回転速度よりも高い場合に、前記回転電機による発電時に、前記ダイオードに電流が流れる期間に同期させて、電流が流れるダイオードに並列接続された前記スイッチング素子をオンにするといった構成を採用することができる。
第10の手段は、回転電機ユニット(10)であって、第1〜第9のいずれか1つの手段の回転電機の制御装置(14)と、前記回転電機(17)と、前記電力変換部(13)と、を備える。
上記構成によれば、回転電機の制御装置と、回転電機と、電力変換部と、を備える回転電機ユニットにおいて、スイッチング損失が増加することを抑制しつつ、回転電機の発電出力を増加させることができる。
車載回転電機システムの構成を示す回路図。 発電モードの遷移を示す図。 回転速度及びトルクに応じた回転電機の制御を示す図。 矩形波制御時の駆動信号及びデッドタイムを示すチャート。 同期整流制御時の動作を示すチャート。 同期整流制御時の駆動信号及びデッドタイムを示すチャート。
以下、車両に搭載された回転電機システムとして具現化した一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、車載回転電機システム100は、回転電機ユニット10、エンジンECU(Electronic Control Unit)20、バッテリ22(蓄電装置に相当)、第2コンデンサ23(蓄電装置に相当)、電気負荷24等を備えている。回転電機ユニット10は、回転電機17、インバータ13、回転電機ECU14等を備えている。回転電機ユニット10は、モータ機能付き発電機であり、機電一体型のISG(Integrated Starter Generator)として構成されている。回転電機17は、3相電機子巻線としてのX,Y、Z相巻線11X,11Y,11Z、界磁巻線12を備えている。バッテリ22は、例えば12Vの電圧を出力するPbバッテリである。なお、バッテリ22として、Pbバッテリと異なる種類のバッテリで12Vを出力するバッテリや、12V以外の電圧を出力するバッテリ等を採用することもできる。
X,Y、Z相巻線11X,11Y,11Zは、図示しない固定子鉄心に巻回されて固定子を構成している。本実施形態において、X,Y、Z相巻線11X,11Y,11Zのそれぞれの第1端同士は、中性点にて接続されている。すなわち、回転電機ユニット10は、Y結線されたものである。
界磁巻線12は、固定子鉄心の内周側に対向配置された図示しない界磁極に巻回されて回転子を構成している。界磁巻線12に励磁電流を流すことにより、界磁極が磁化される。界磁極が磁化されたときに発生する回転磁界によって各相巻線11X,11Y,11Zから交流電圧が出力される。本実施形態において、回転子は、車載エンジン101(図1では車載エンジンのボディを模式的に表示)のクランク軸から回転動力を得て回転する。エンジン101は、例えばガソリンを燃料とするエンジンであり、燃料の燃焼により駆動力を発生する。なお、エンジン101は、ガソリンエンジンに限らず、軽油を燃料として用いるディーゼルエンジンや、その他の燃料を用いるエンジンであってもよい。
インバータ13(電力変換部に相当)は、各相巻線11X,11Y,11Zから出力された交流電圧(交流電力)を直流電圧(直流電力)に変換する。また、インバータ13は、バッテリ22から供給される直流電圧を交流電圧に変換して各相巻線11X,11Y,11Zへ出力する。インバータ13(整流回路及び駆動回路に相当)は、電機子巻線の相数と同数の上下アームを有するブリッジ回路である。詳しくは、インバータ13は、X相モジュール13X、Y相モジュール13Y、及びZ相モジュール13Zを備え、3相全波整流回路を構成している。また、インバータ13は、回転電機17の各相巻線11X,11Y,11Zに供給される交流電圧を調節することで回転電機17を駆動する駆動回路を構成している。
X,Y,Z相モジュール13X,13Y,13Zのそれぞれは、上アームスイッチSp、及び下アームスイッチSnを備えている。すなわち、スイッチSp,Snはブリッジ接続されている。本実施形態では、各スイッチSp,Snとして、電圧制御形の半導体スイッチング素子を用いており、具体的には、NチャネルMOSFETを用いている。上アームスイッチSpには、上アームダイオードDpが逆並列(並列)に接続され、下アームスイッチSnには、下アームダイオードDnが逆並列(並列)に接続されている。本実施形態では、各ダイオードDp,Dnとして、各スイッチSp,Snのボディダイオードを用いている。なお、各ダイオードDp,Dnとしては、ボディダイオードに限らず、例えば各スイッチSp,Snとは別部品のダイオードであってもよい。
X相モジュール13XのX端子PXには、X相巻線11Xの第2端が接続されている。X端子PXには、上アームスイッチSpの低電位側端子(ソース)と下アームスイッチSnの高電位側端子(ドレイン)とが接続されている。上アームスイッチSpのドレインには、回転電機ユニット10のB端子(出力端子に相当)が接続され、下アームスイッチSnのソースには、回転電機ユニット10のE端子を介して接地部位(グランドGND)としてのエンジン101のボディが接続されている。B端子は、上記バッテリ22の正極に接続される端子であり、着脱自在のコネクタ状に形成されている。
Y相モジュール13YのY端子PYには、Y相巻線11Yの第2端が接続されている。Y端子PYには、上アームスイッチSpと下アームスイッチSnとの接続点が接続されている。上アームスイッチSpのドレインには、B端子が接続され、下アームスイッチSnのソースには、E端子を介してグランドGNDとしてのエンジン101のボディが接続されている。
Z相モジュール13ZのZ端子PZには、Z相巻線11Zの第2端が接続されている。Z端子PZには、上アームスイッチSpと下アームスイッチSnとの接続点が接続されている。上アームスイッチSpのドレインには、B端子が接続され、下アームスイッチSnのソースには、E端子を介してグランドGNDとしてのエンジン101のボディが接続されている。
各相モジュール13X,13Y,13Zのそれぞれを構成する各スイッチSp,Snの直列接続体には、第1コンデンサ15(蓄電装置に相当)と、ツェナーダイオード16とが並列接続されている。インバータ13の高圧側接続点P1と低圧側接続点P2との間の電圧を検出する電圧センサ41(電圧検出部及び電圧取得部に相当)が設けられている。
回転電機ECU14(制御装置に相当)は、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェース等を含むマイコンとして構成されている。回転電機ECU14は、その内部の図示しないICレギュレータにより、界磁巻線12に流す励磁電流を調整する。これにより、回転電機ユニット10の発電電圧(B端子の電圧)を制御する。また、回転電機ECU14は、車両の走行開始後にインバータ13を制御して回転電機17を駆動させて、エンジン101の駆動力をアシストする。なお、回転電機17は、エンジン101の始動時にクランク軸に回転を付与可能であり、スタータとしての機能も有している。回転電機ECU14は、通信端子であるL端子及び通信線を介して、回転電機ユニット10外部の制御装置であるエンジンECU20と接続されている。エンジンECU20は、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェース等を含むマイコンとして構成されており、エンジン101の運転状態を制御する。回転電機ECU14は、エンジンECU20との間で双方向通信(例えば、LINプロトコルを用いたシリアル通信)を行い、エンジンECU20と情報のやりとりをする。
回転電機ECU14は、エンジンECU20から送信されたシリアル通信信号に基づいて、回転電機17に要求する要求トルク(制動トルクを含む)を把握する。そして、回転電機ECU14は、回転電機17が要求トルクを発生するように、界磁巻線12に印加するPWM電圧、及びスイッチSp,Snのオンオフ状態を制御する。
B端子には、リレー21を介して、エンジンECU20とバッテリ22の正極端子とが接続されている。バッテリ22の負極端子には、グランドGNDとしてのエンジン101のボディが接続されている。B端子には、第2コンデンサ23と、電気負荷24とが接続されている。電気負荷24は、例えば車両の電子制御ブレーキシステムや電動パワーステアリング等、所定電圧以上を動作電圧とする電気負荷を含んでいる。動作電圧は、電気負荷が規定の性能を発揮可能な電圧であり、電気負荷の保証電圧や定格電圧等である。電気負荷24は、エアコンディショナーや、車載オーディオ、ヘッドランプ等を含んでいてもよい。なお、リレー21は、イグニッションスイッチのオンによってオン状態とされる。
図2に発電モードの遷移を示すように、回転電機ECU14は、回転電機17による発電時に、矩形波制御、同期整流制御、及びダイオード(Di)整流を行う。回転電機ECU14は、回転電機17の回転速度と回転電機17に要求される要求トルク(制動トルクを含む)とに基づいて、これらの発電モード及び力行モードを切り替える。
詳しくは図3に示すように、回転電機ECU14は、力行時、且つ回転速度が第1回転速度F1未満の領域Aで、パルス幅変調制御(PWM制御)を実施する。また、回転電機ECU14は、力行時、且つ回転速度が第1回転速度F1以上の領域Bで、矩形波制御を実施する。第1回転速度F1は、要求トルクに応じて変化する値に設定されている。なお、第1回転速度F1は、要求トルクに依存しない固定値であってもよい。
力行時において、PWM制御は、矩形波制御よりも回転電機17の出力トルクを大きくできる一方で、回転電機17の回転速度が上昇すると制御における負荷、及び、スイッチング損失が増加する。そこで、回転速度の低い領域AでPWM制御を実施し、回転速度の高い領域Bで矩形波制御を実施する。
また、回転電機ECU14は、発電時、且つ回転速度が第2回転速度F2(所定回転速度に相当)未満の領域Cで、矩形波制御を実施する。回転電機ECU14は、発電時、且つ回転速度が第2回転速度F2以上第3回転速度F3未満、且つ要求トルクが所定の負のトルクT1未満の領域Dで、同期整流制御を実施する(F2<F3)。また、回転電機ECU14は、発電時、且つ回転速度が第2回転速度F2以上且つ要求トルクが負のトルクT1以上、又は回転速度が第3回転速度F3以上の領域Eで、ダイオード整流を実施する。第2回転速度F2及び第3回転速度F3は、それぞれ要求トルクに依らない固定値である。なお、第2回転速度F2及び第3回転速度F3は、それぞれ要求トルクに応じて変化する値に設定されていてもよい。
図4は、発電時の矩形波制御におけるスイッチSp,Snの駆動信号及びデッドタイムDT1を示すチャートである。同図に示すように、発電時の矩形波制御では、回転電機ECU14(矩形波制御部に相当)は、回転電機17の各相に対応するスイッチSp,Snを電気角1周期Rの半周期ずつ交互にオン(H信号)とオフ(L信号)とに切り替えるとともに、上アームスイッチSpをオンにする位相θ1(タイミングt1)を制御する。各相の位相は、互いに電気角120°ずれている。また、上アームスイッチSpをオンにする期間と下アームスイッチSnをオンにする期間との間には、スイッチSp,Snを共にオフにするデッドタイムDT1が設けられている。デッドタイムDT1は、所定の固定値に設定されている。位相θ1は、回転電機17の回転速度、及び要求トルク(あるいは要求発電電圧)に基づいて設定される。
矩形波制御を実施すると、電気角1周期当たりのスイッチング回数がオン操作とオフ操作とでそれぞれ1回だけであり、PWM制御を実施した場合と比較して、電気角1周期当たりのスイッチング回数が少ない。このため、回転電機ECU14は、矩形波制御を実施することで、PWM制御と比較してスイッチング回数を低減し、スイッチング損失を抑制することができる。
図5は同期整流制御時の動作を示すチャートであり、図6は同期整流制御時におけるスイッチSp,Snの駆動信号及びデッドタイムDT2を示すチャートである。図5,6に示すように、発電時の同期整流制御では、回転電機ECU14(同期整流制御部に相当)は、ダイオードDp,Dnに電流が流れる期間Ta1,Ta2に同期させて、電流が流れるダイオードDp,Dnに並列接続されたスイッチSp,Snをオンにする。例えば、回転電機ECU14は、各相に流れる電流を検出し、各相において電流が流れたことが検出されたタイミングで対応するスイッチSp,Snをオンにする。また、各相において電流が流れるタイミングを、予め実験等に基づいて取得しておき、そのタイミングで対応するスイッチSp,Snをオンにしてもよい。図6に示すように、上アームスイッチSpをオンにする期間と下アームスイッチSnをオンにする期間との間には、スイッチSp,Snが共にオフであるデッドタイムDT2が生じている。デッドタイムDT2は、期間Ta1,Ta2に応じて決まる可変値である。また、上アームスイッチSpをオンにする位相θ2(タイミングt2)は、各相に電流が流れるタイミングに応じて変化する。
また、回転電機ECU14は、ダイオード整流では、インバータ13を構成する全てのスイッチSp,Snをオフにし、各スイッチSp,Snに並列接続されたダイオードDp,Dnにより整流を行う。図3において、発電電力(要求トルクの絶対値)の小さい領域では、同期整流制御におけるスイッチング損失がダイオード整流におけるダイオード損失よりも大きくなる。このため、回転電機ECU14は、発電電力が大きい領域Dで同期整流制御を実施し、発電電力が小さい領域E(回転速度<F3)でダイオード整流を実施する。また、同期整流制御は、回転電機17の回転速度が上昇すると制御における負荷が増加するため、回転電機ECU14は、回転電機17の回転速度が高い領域E(回転速度≧F3)において、ダイオード整流を実施する。
ここで、同期整流制御による発電時に、回転電機17により発電される電圧がバッテリ22(第1コンデンサ15)の電圧よりも低くなると、ダイオードDp,Dnに電流が流れなくなる。このため、同期整流制御による発電では、回転電機17から電力を出力することができなくなる。
これに対して、本実施形態では、回転電機ECU14(タイミング変更部に相当)は、同期整流制御による発電時に、ダイオードDp,Dnに電流が流れなくなる場合に、同期整流制御においてスイッチSp,Snがオンにされる期間を延長するようにスイッチSp,Snのオンオフタイミングを変更する。
詳しくは、回転電機ECU14は、同期整流制御による発電と矩形波制御による発電との切り替えに際して、同期整流制御においてスイッチSp,Snがオンにされる期間の長さと矩形波制御においてスイッチSp,Snがオンにされる期間の長さとの間の長さのオン期間になるように、スイッチSp,Snのオンオフタイミングを変更する。スイッチSp,Snがオンにされる期間を延長する構成として、スイッチSp,Snをオンにするタイミングを早くする構成、スイッチSp,Snをオフにするタイミングを遅くする構成、及びそれらの双方を行う構成等を採用することができる。回転電機ECU14は、同期整流制御においてスイッチSp,Snがオンにされる期間を延長する際に、スイッチSp,Snのオンオフタイミングを徐々に変更する。例えば、回転電機ECU14は、スイッチSp,Snのオンオフタイミングを連続的に変更したり、スイッチSp,Snのオンオフタイミングを段階的に変更したりする。
矩形波制御による発電では、上アームスイッチSpがオンにされる位相θ1(タイミングt1)が制御される。また、同期整流制御部による発電では、上アームスイッチSpがオンにされる位相θ2(タイミングt2)が、各相に電流が流れるタイミングに応じて変化する。このため、矩形波制御による発電において上アームスイッチSp(別の相の下アームスイッチSn)がオンにされる位相θ1と、同期整流制御による発電において上アームスイッチSp(別の相の下アームスイッチSn)がオンにされる位相θ2とが異なることとなる。
そこで、回転電機ECU14は、同期整流制御による発電と矩形波制御部による発電との切り替えに際して、同期整流制御部において上アームスイッチSpがオンにされる位相θ2と矩形波制御において上アームスイッチSpがオンにされる位相θ1との間の位相になるように、上アームスイッチSp(下アームスイッチSn)のオンオフタイミングを変更する。回転電機ECU14は、スイッチSp,Snをオンにする位相を変更する際に、スイッチSp,Snのオンオフタイミングを徐々に変更する。
また、回転電機ECU14は、スイッチSp,Snのオンオフタイミングが変更された状態から同期整流制御による発電へ移行する際に、スイッチSp,Snをオンにする期間を短縮するようにスイッチSp,Snのオンオフタイミングを変更する。スイッチSp,Snがオンにされる期間を短縮する構成として、スイッチSp,Snをオンにするタイミングを遅くする構成、スイッチSp,Snをオフにするタイミングを早くする構成、及びそれらの双方を行う構成等を採用することができる。回転電機ECU14は、スイッチSp,Snがオンにされる期間を短縮する際に、スイッチSp,Snのオンオフタイミングを徐々に変更する。
こうした制御により、回転電機ECU14は、同期整流制御による発電と矩形波制御による発電との切り替えに際して、回転電機17による発電出力(トルク、発電電力)の変化量が所定量よりも小さくなるようにスイッチSp,Snのオンオフタイミングを変更する。詳しくは、回転電機ECU14は、同期整流制御による発電と矩形波制御による発電とで、回転電機17が出力するトルク(すなわち発電電力)が等しくなるスイッチSp,Snのオンオフタイミングをそれぞれ算出する。そして、回転電機ECU14は、同期整流制御による発電でのスイッチSp,Snのオンオフタイミングと、矩形波制御による発電でのスイッチSp,Snのオンオフタイミングとの間で、スイッチSp,Snのオンオフタイミングを徐々に変更する。
以上詳述した本実施形態は、以下の利点を有する。
・回転電機ECU14は、同期整流制御による発電時に、ダイオードDp,Dnに電流が流れなくなる場合に、同期整流制御においてスイッチSp,Snがオンにされる期間Ta1を延長するようにスイッチSp,Snのオンオフタイミングを変更する。このため、回転電機17から電力を出力することができるようになり、回転電機17の発電出力を増加させることができる。しかも、スイッチSp,Snをスイッチングする回数は増加しないため、PWM制御を行う場合と比較して、スイッチング損失が増加することを抑制することができる。
・スイッチSp,Snのオンオフタイミングが変更された状態から同期整流制御による発電へ移行する際に、スイッチSp,Snがオンにされる期間が短縮されるようにスイッチSp,Snのオンオフタイミングが変更される。このため、スイッチSp,Snのオンオフタイミングが変更された状態から、同期整流制御による発電へ移行させることができる。
・回転電機ECU14により、スイッチSp,Snがオンにされる期間が延長及び短縮される際に、スイッチSp,Snのオンオフタイミングが徐々に変更される。このため、回転電機17により作用するトルクや、出力される電流及び電圧が変動することを抑制することができる。
・回転電機ECU14は、同期整流制御による発電と矩形波制御による発電との切り替えに際して、同期整流制御においてスイッチSp,Snがオンにされる期間Ta1の長さと矩形波制御によりスイッチSp,Snがオンにされる期間(電気角1周期の半周期)の長さとの間の長さのオン期間になるようにスイッチSp,Snのオンオフタイミングを変更する。このため、回転電機17から電力を出力する状態を維持しつつ、同期整流制御による発電と矩形波制御による発電とを切り替えることができる。
・回転電機ECU14は、同期整流制御による発電と矩形波制御による発電との切り替えに際して、同期整流制御において上アームスイッチSpがオンにされる位相θ2と矩形波制御において上アームスイッチSpがオンにされる位相θ1との間の位相になるようにスイッチSp,Snのオンオフタイミングを変更する。このため、同期整流制御による発電と矩形波制御による発電との切り替えに際して、スイッチSp,Snをオンにする位相が急変することを抑制することができる。ひいては、回転電機17により作用するトルクや、出力される電流及び電圧が急変することを抑制することができる。
・回転電機ECU14は、同期整流制御による発電と矩形波制御による発電との切り替えに際して、回転電機17による発電出力の変化量が所定量よりも小さくなるようにスイッチSp,Snのオンオフタイミングを変更する。このため、同期整流制御による発電と矩形波制御による発電との切り替えに際して、回転電機17において騒音や振動が発生することを抑制することができる。
・回転電機ECU14と、回転電機17と、インバータ13と、を備える回転電機ユニット10において、スイッチング損失が増加することを抑制しつつ、回転電機17の発電出力を増加させることができる。
なお、上記実施形態を、以下のように変更して実施することもできる。
・回転電機ECU14は、同期整流制御による発電時に、ダイオードDp,Dnに電流が流れなくなる場合に限らず、ダイオードDp,Dnに流れる電流が所定電流よりも小さくなる場合に、同期整流制御においてスイッチSp,Snがオンにされる期間Ta1を延長するようにスイッチSp,Snのオンオフタイミングを変更してもよい。所定電流としては、例えばダイオードDp,Dnに電流が流れているものの、回転電機17の発電効率が所定効率よりも低下する電流を採用することができる。こうした構成によれば、回転電機17から出力される電力を増加させることができ、回転電機17の発電出力を増加させることができるとともに、回転電機17の発電効率を向上させることができる。
・バッテリ22に代えて、電気二重層キャパシタや、リチウムイオンキャパシタを採用することもできる。
・回転電機ECU14に代えて、エンジンECU20により、矩形波制御部、同期整流制御部、及びタイミング変更部の機能を実現することもできる。
・回転電機17として、多相多重巻線を有する回転電機を採用することもできる。回転電機17として、界磁巻線12に代えて、ロータ58に磁石を備えるものを採用することもできる。その場合は、回転電機17の構成に応じて、インバータ13の制御を変更すればよい。なお、インバータ13の構成も、X,Y,Z相モジュール13X,13Y,13Z全体を一体のモジュールとして構成したり、X,Y,Z相モジュール13X,13Y,13Zのうち2つを一体のモジュールとして構成したりしてもよい。また、回転電機17として、車両を駆動することが可能な駆動力を発生するMG(Motor Generator)や、オルタネータ(発電機)を採用することもできる。
13…インバータ、14…回転電機ECU、15…第1コンデンサ、17…回転電機、20…エンジンECU、22…バッテリ、23…第2コンデンサ、Dn…下アームダイオード、Dp…上アームダイオード、Sn…下アームスイッチ、Sp…上アームスイッチ。

Claims (14)

  1. 発電機能を有する回転電機(17)と、蓄電装置(15、22、23)と、ブリッジ接続されたスイッチング素子(Sp,Sn)と前記スイッチング素子にそれぞれ並列接続されたダイオード(Dp,Dn)とを有して前記回転電機と前記蓄電装置との間の電力変換を行う電力変換部(13)と、を備える車両に適用され、前記回転電機を制御する制御装置(14、20)であって、
    前記回転電機による発電時に、前記ダイオードに電流が流れる期間に同期させて、電流が流れるダイオードに並列接続された前記スイッチング素子をオンにする同期整流制御部と、
    前記同期整流制御部による発電時に、前記ダイオードに電流が流れなくなる場合に、前記同期整流制御部により前記スイッチング素子がオンにされる期間を延長するように前記スイッチング素子のオンオフタイミングを変更するタイミング変更部と、
    を備え
    前記タイミング変更部は、前記同期整流制御部により前記スイッチング素子がオンにされる期間を延長する際に、前記スイッチング素子のオンオフタイミングを徐々に変更する回転電機の制御装置。
  2. 発電機能を有する回転電機(17)と、蓄電装置(15、22、23)と、ブリッジ接続されたスイッチング素子(Sp,Sn)と前記スイッチング素子にそれぞれ並列接続されたダイオード(Dp,Dn)とを有して前記回転電機と前記蓄電装置との間の電力変換を行う電力変換部(13)と、を備える車両に適用され、前記回転電機を制御する制御装置(14、20)であって、
    前記回転電機による発電時に、前記ダイオードに電流が流れる期間に同期させて、電流が流れるダイオードに並列接続された前記スイッチング素子をオンにする同期整流制御部と、
    前記同期整流制御部による発電時に、前記ダイオードに流れる電流が、前記回転電機の発電効率が所定効率よりも低下する所定電流よりも小さくなる場合に、前記同期整流制御部により前記スイッチング素子がオンにされる期間を延長するように前記スイッチング素子のオンオフタイミングを変更するタイミング変更部と、
    を備え、
    前記タイミング変更部は、前記同期整流制御部により前記スイッチング素子がオンにされる期間を延長する際に、前記スイッチング素子のオンオフタイミングを徐々に変更する回転電機の制御装置。
  3. 前記タイミング変更部は、前記スイッチング素子のオンオフタイミングが変更された状態から前記同期整流制御部による発電へ移行する際に、前記スイッチング素子をオンにする期間を短縮するように前記スイッチング素子のオンオフタイミングを変更する請求項1又は2に記載の回転電機の制御装置。
  4. 発電機能を有する回転電機(17)と、蓄電装置(15、22、23)と、ブリッジ接続されたスイッチング素子(Sp,Sn)と前記スイッチング素子にそれぞれ並列接続されたダイオード(Dp,Dn)とを有して前記回転電機と前記蓄電装置との間の電力変換を行う電力変換部(13)と、を備える車両に適用され、前記回転電機を制御する制御装置(14、20)であって、
    前記回転電機による発電時に、前記ダイオードに電流が流れる期間に同期させて、電流が流れるダイオードに並列接続された前記スイッチング素子をオンにする同期整流制御部と、
    前記同期整流制御部による発電時に、前記ダイオードに電流が流れなくなる場合に、前記同期整流制御部により前記スイッチング素子がオンにされる期間を延長するように前記スイッチング素子のオンオフタイミングを変更するタイミング変更部と、
    を備え、
    前記タイミング変更部は、前記スイッチング素子のオンオフタイミングが変更された状態から前記同期整流制御部による発電へ移行する際に、前記スイッチング素子をオンにする期間を短縮するように前記スイッチング素子のオンオフタイミングを変更する回転電機の制御装置。
  5. 発電機能を有する回転電機(17)と、蓄電装置(15、22、23)と、ブリッジ接続されたスイッチング素子(Sp,Sn)と前記スイッチング素子にそれぞれ並列接続されたダイオード(Dp,Dn)とを有して前記回転電機と前記蓄電装置との間の電力変換を行う電力変換部(13)と、を備える車両に適用され、前記回転電機を制御する制御装置(14、20)であって、
    前記回転電機による発電時に、前記ダイオードに電流が流れる期間に同期させて、電流が流れるダイオードに並列接続された前記スイッチング素子をオンにする同期整流制御部と、
    前記同期整流制御部による発電時に、前記ダイオードに流れる電流が、前記回転電機の発電効率が所定効率よりも低下する所定電流よりも小さくなる場合に、前記同期整流制御部により前記スイッチング素子がオンにされる期間を延長するように前記スイッチング素子のオンオフタイミングを変更するタイミング変更部と、
    を備え、
    前記タイミング変更部は、前記スイッチング素子のオンオフタイミングが変更された状態から前記同期整流制御部による発電へ移行する際に、前記スイッチング素子をオンにする期間を短縮するように前記スイッチング素子のオンオフタイミングを変更する回転電機の制御装置。
  6. 前記タイミング変更部は、前記スイッチング素子をオンにする期間を短縮する際に、前記スイッチング素子のオンオフタイミングを徐々に変更する請求項3〜5のいずれか1項に記載の回転電機の制御装置。
  7. 前記回転電機による発電時に、前記回転電機の各相に対応する前記スイッチング素子を電気角1周期の半周期ずつ交互にオンとオフとに切り替えるとともに、前記スイッチング素子をオンにする位相を制御する矩形波制御部(14、20)を備え、
    前記タイミング変更部は、前記同期整流制御部による発電と前記矩形波制御部による発電との切り替えに際して、前記同期整流制御部により前記スイッチング素子がオンにされる期間の長さと前記矩形波制御部により前記スイッチング素子がオンにされる期間の長さとの間の長さのオン期間になるように前記スイッチング素子のオンオフタイミングを変更する請求項1〜のいずれか1項に記載の回転電機の制御装置。
  8. 発電機能を有する回転電機(17)と、蓄電装置(15、22、23)と、ブリッジ接続されたスイッチング素子(Sp,Sn)と前記スイッチング素子にそれぞれ並列接続されたダイオード(Dp,Dn)とを有して前記回転電機と前記蓄電装置との間の電力変換を行う電力変換部(13)と、を備える車両に適用され、前記回転電機を制御する制御装置(14、20)であって、
    前記回転電機による発電時に、前記ダイオードに電流が流れる期間に同期させて、電流が流れるダイオードに並列接続された前記スイッチング素子をオンにする同期整流制御部と、
    前記同期整流制御部による発電時に、前記ダイオードに電流が流れなくなる場合に、前記同期整流制御部により前記スイッチング素子がオンにされる期間を延長するように前記スイッチング素子のオンオフタイミングを変更するタイミング変更部と、
    前記回転電機による発電時に、前記回転電機の各相に対応する前記スイッチング素子を電気角1周期の半周期ずつ交互にオンとオフとに切り替えるとともに、前記スイッチング素子をオンにする位相を制御する矩形波制御部(14、20)と、
    を備え、
    前記タイミング変更部は、前記同期整流制御部による発電と前記矩形波制御部による発電との切り替えに際して、前記同期整流制御部により前記スイッチング素子がオンにされる期間の長さと前記矩形波制御部により前記スイッチング素子がオンにされる期間の長さとの間の長さのオン期間になるように前記スイッチング素子のオンオフタイミングを変更する回転電機の制御装置。
  9. 発電機能を有する回転電機(17)と、蓄電装置(15、22、23)と、ブリッジ接続されたスイッチング素子(Sp,Sn)と前記スイッチング素子にそれぞれ並列接続されたダイオード(Dp,Dn)とを有して前記回転電機と前記蓄電装置との間の電力変換を行う電力変換部(13)と、を備える車両に適用され、前記回転電機を制御する制御装置(14、20)であって、
    前記回転電機による発電時に、前記ダイオードに電流が流れる期間に同期させて、電流が流れるダイオードに並列接続された前記スイッチング素子をオンにする同期整流制御部と、
    前記同期整流制御部による発電時に、前記ダイオードに流れる電流が、前記回転電機の発電効率が所定効率よりも低下する所定電流よりも小さくなる場合に、前記同期整流制御部により前記スイッチング素子がオンにされる期間を延長するように前記スイッチング素子のオンオフタイミングを変更するタイミング変更部と、
    前記回転電機による発電時に、前記回転電機の各相に対応する前記スイッチング素子を電気角1周期の半周期ずつ交互にオンとオフとに切り替えるとともに、前記スイッチング素子をオンにする位相を制御する矩形波制御部(14、20)と、
    を備え、
    前記タイミング変更部は、前記同期整流制御部による発電と前記矩形波制御部による発電との切り替えに際して、前記同期整流制御部により前記スイッチング素子がオンにされる期間の長さと前記矩形波制御部により前記スイッチング素子がオンにされる期間の長さとの間の長さのオン期間になるように前記スイッチング素子のオンオフタイミングを変更する回転電機の制御装置。
  10. 前記タイミング変更部は、前記同期整流制御部による発電と前記矩形波制御部による発電との切り替えに際して、前記同期整流制御部により前記スイッチング素子がオンにされる位相と前記矩形波制御部により前記スイッチング素子がオンにされる位相との間の位相になるように前記スイッチング素子のオンオフタイミングを変更する請求項7〜9のいずれか1項に記載の回転電機の制御装置。
  11. 前記タイミング変更部は、前記スイッチング素子をオンにする位相を変更する際に、前記スイッチング素子のオンオフタイミングを徐々に変更する請求項10に記載の回転電機の制御装置。
  12. 前記タイミング変更部は、前記同期整流制御部による発電と前記矩形波制御部による発電との切り替えに際して、前記回転電機による発電出力の変化量が所定量よりも小さくなるように前記スイッチング素子のオンオフタイミングを変更する請求項11のいずれか1項に記載の回転電機の制御装置。
  13. 前記矩形波制御部は、前記回転電機の回転速度が所定回転速度よりも低い場合に、前記回転電機による発電時に、前記回転電機の各相に対応する前記スイッチング素子を電気角1周期の半周期ずつ交互にオンとオフとにするとともに、前記スイッチング素子をオンにする位相を制御し、
    前記同期整流制御部は、前記回転電機の回転速度が前記所定回転速度よりも高い場合に、前記回転電機による発電時に、前記ダイオードに電流が流れる期間に同期させて、電流が流れるダイオードに並列接続された前記スイッチング素子をオンにする請求項12のいずれか1項に記載の回転電機の制御装置。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の回転電機の制御装置(14)と、
    前記回転電機(17)と、前記電力変換部(13)と、を備える回転電機ユニット(10)。
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