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JP4236642B2 - 撮像装置 - Google Patents

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JP4236642B2
JP4236642B2 JP2005048895A JP2005048895A JP4236642B2 JP 4236642 B2 JP4236642 B2 JP 4236642B2 JP 2005048895 A JP2005048895 A JP 2005048895A JP 2005048895 A JP2005048895 A JP 2005048895A JP 4236642 B2 JP4236642 B2 JP 4236642B2
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Description

この発明は、手ぶれ補正手段を備えたデジタルカメラ等の撮像装置に関する。
静止画手ぶれ補正技術は、静止画撮影における手ぶれを軽減する技術であり、手ぶれを検出して、その検出結果に基づいて画像を安定化することで実現される。
手ぶれを検出する方法には、手ぶれセンサ(角速度センサ)を用いる方法と、画像を解析して検出する電子式とがある。画像を安定化させる方法には、レンズや撮像素子を安定化させる光学式と、画像処理により手ぶれによるぼけを除去する電子式とがある。
一方、完全電子式の手ぶれ補正技術、すなわち、撮影された一枚の手ぶれ画像だけを解析・処理することで、手ぶれの除去された画像を生成する技術は、実用レベルに達していない。特に、手ぶれセンサで得られる精度の手ぶれ信号を、一枚の手ぶれ画像を解析することによって求めることは困難である。
したがって、手ぶれセンサを用いて手ぶれを検出し、その手ぶれデータを用いて画像処理により手ぶれぼけを除去することが現実的である。画像処理によるぼけの除去を画像復元と呼ぶ。また、手ぶれセンサと画像復元による手法を、ここでは電子式手ぶれ補正と呼ぶことにする。
ところで、手ぶれやピンボケなどの画像の劣化過程が明確であるならば、ウィーナフィルタや一般逆フィルタと呼ばれる画像復元フィルタを用いることで、その劣化を軽減することが可能である。しかし、その副作用として、画像のエッジ部の周辺部にリンギングと呼ばれる波状の劣化が発生したり、ノイズが強調されるといったことが起こる。
このような副作用を軽減する方法として、画像復元フィルタで復元を行う前または後ろに平滑化フィルタ(メディアンフィルタ、ガウシアンフィルタ等)を挿入したり、画像復元後の画像に対してリンギング除去またはアンシャープマスキングを行ったりする方法がある。しかしながら、夜景、人物、風景、動作等の撮像シーンによって、副作用が大きく変化するため、全ての撮影シーンにおいて副作用を効率よく低減させることは困難であった。
特開平8−265572号公報 特開2004−88567号公報 特開平11−24122号公報 特開2003−274280号公報
この発明は、撮影シーンにかかわらず、手ぶれ補正による副作用を効率よく低減させることができる撮像装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、撮影シーンを自動的に検出する撮影シーン検出手段、入力画像に対して手ぶれ補正処理を行う手ぶれ補正手段、ならびに撮影シーン検出手段によって検出された撮影シーンに基づいて、手ぶれ補正手段による手ぶれ補正の強度を制御する制御手段を備えていることを特徴とする。
ぶれ補正手段は逆フィルタを用いて手ぶれ補正を行うものであり、制御手段は撮影シーン検出手段によって検出された撮影シーンに基づいて、逆フィルタを生成する際に用いられる正則化係数を制御す
請求項に記載の発明は、撮影シーンを自動的に検出する撮影シーン検出手段、入力画像に対して手ぶれ補正処理を行う手ぶれ補正手段、手ぶれ補正手段によって得られた復元画像からリンギングを除去するためのリンギング除去手段、ならびに撮影シーン検出手段によって検出された撮影シーンに基づいて、リンギング除去手段によるリンギング除去の強度を制御する制御手段を備えていることを特徴とする。
ンギング除去手段は、手ぶれ補正前の入力画像の画素毎のエッジ強度を算出するエッジ強度算出手段、エッジ強度算出手段によって算出された画素毎のエッジ強度と、エッジ強度に対する加重加算係数との関係とに基づいて、画素毎に加重加算係数を求める係数算出手段、および画像毎に求められた加重加算係数を用いて、入力画像と、手ぶれ補正手段によって得られた復元画像とを画素毎に加重加算する加重平均手段を備えており、エッジ強度と加重加算係数とは、エッジ強度が閾値以下ではエッジ強度が大きくなるほど復元画像の加重比率が高くなり、エッジ強度が閾値以上になると復元画像の加重比率が100%となるような関係にあり、制御手段は撮影シーン検出手段によって検出された撮影シーンに基づいて、上記閾値を制御す
請求項に記載の発明は、撮影シーンを自動的に検出する撮影シーン検出手段、入力画像に対して手ぶれ補正処理を行う手ぶれ補正手段、手ぶれ補正手段によって得られた第1画像からリンギングを除去するためのリンギング除去手段、リンギング除去手段によって得られた第2画像に対してエッジ強調処理を行うためのアンシャープマスキング処理手段、ならびに撮影シーン検出手段によって検出された撮影シーンに基づいて、アンシャープマスキング処理手段によるエッジ強調幅およびエッジ強調の度合いのうちの少なくとも一方を制御する制御手段を備えていることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の撮像装置において、アンシャープマスキング処理手段は、ガウシアンフィルタを用いて第2画像の平滑化画像を生成し、第2画像と第2画像の平滑化画像との差分に補正強度パラメータを乗算することによってエッジ強度画像を生成し、第2画像にエッジ強度画像を足し合わせることによりエッジが強調された画像を得るものであり、制御手段は、撮影シーン検出手段によって検出された撮影シーンに基づいて、平滑化画像を生成するために用いられる二次元ガウス関数中の分散を表すパラメータと、エッジ強調画像を生成するために用いられる上記補正強度パラメータとのうちの少なくとも一方を制御するものであることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、撮影シーンを設定するための撮影シーン設定手段、入力画像に対して手ぶれ補正処理を行う手ぶれ補正手段、ならびに撮影シーン設定手段によって設定された撮影シーンに基づいて、手ぶれ補正手段による手ぶれ補正の強度を制御する制御手段を備えていることを特徴とする。
ぶれ補正手段は逆フィルタを用いて手ぶれ補正を行うものであり、制御手段は撮影シーン設定手段によって設定された撮影シーンに基づいて、逆フィルタを生成する際に用いられる正則化係数を制御す
請求項に記載の発明は、撮影シーンを設定するための撮影シーン設定手段、入力画像に対して手ぶれ補正処理を行う手ぶれ補正手段、手ぶれ補正手段によって得られた復元画像からリンギングを除去するためのリンギング除去手段、ならびに撮影シーン設定手段によって設定された撮影シーンに基づいて、リンギング除去手段によるリンギング除去の強度を制御する制御手段を備えていることを特徴とする。
ンギング除去手段は、手ぶれ補正前の入力画像の画素毎のエッジ強度を算出するエッジ強度算出手段、エッジ強度算出手段によって算出された画素毎のエッジ強度と、エッジ強度に対する加重加算係数との関係とに基づいて、画素毎に加重加算係数を求める係数算出手段、および画像毎に求められた加重加算係数を用いて、入力画像と、手ぶれ補正手段によって得られた復元画像とを画素毎に加重加算する加重平均手段を備えており、エッジ強度と加重加算係数とは、エッジ強度が閾値以下ではエッジ強度が大きくなるほど復元画像の加重比率が高くなり、エッジ強度が閾値以上になると復元画像の加重比率が100%となるような関係にあり、制御手段は撮影シーン設定手段によって設定された撮影シーンに基づいて、上記閾値を制御す
請求項に記載の発明は、撮影シーンを設定するための撮影シーン設定手段、入力画像に対して手ぶれ補正処理を行う手ぶれ補正手段、手ぶれ補正手段によって得られた第1画像からリンギングを除去するためのリンギング除去手段、リンギング除去手段によって得られた第2画像に対してエッジ強調処理を行うためのアンシャープマスキング処理手段、ならびに撮影シーン設定手段によって設定された撮影シーンに基づいて、アンシャープマスキング処理手段によるエッジ強調幅およびエッジ強調の度合いのうちの少なくとも一方を制御する制御手段を備えていることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の撮像装置において、アンシャープマスキング処理手段は、ガウシアンフィルタを用いて第2画像の平滑化画像を生成し、第2画像と第2画像の平滑化画像との差分に補正強度パラメータを乗算することによってエッジ強度画像を生成し、第2画像にエッジ強度画像を足し合わせることによりエッジが強調された画像を得るものであり、制御手段は、撮影シーン設定手段によって検出された撮影シーンに基づいて、平滑化画像を生成するために用いられる二次元ガウス関数中の分散を表すパラメータと、エッジ強調画像を生成するために用いられる上記補正強度パラメータとのうちの少なくとも一方を制御するものであることを特徴とする。
この発明によれば、撮影シーンにかかわらず、手ぶれ補正による副作用を効率よく低減させることができるようになる。
以下、図面を参照して、この発明をデジタルカメラに適用した場合の実施例について説明する。
以下、第1実施例について説明する。
〔1〕手ぶれ補正処理回路の構成
図1は、デジタルカメラに設けられた手ぶれ補正処理回路の構成を示している。
1a、1bは、角速度を検出するための角速度センサである。一方の角速度センサ1aはカメラのパン方向の角速度を、他方の角速度センサ1bはカメラのチルト方向の角速度をそれぞれ検出する。2は、角速度センサ1a、1bによって検出された2軸の角速度に基づいて、画像復元フィルタの係数を算出する画像復元フィルタ計算部である。3は、画像復元フィルタ計算部2によって算出された係数に基づいて、撮像画像(手ぶれ画像)に対して画像復元処理を行う画像復元処理部である。
4は、撮影シーンを自動的に検出する撮影シーン検出部である。5は、撮影シーン検出部4によって検出された撮影シーンに応じて、画像復元フィルタ計算部2で用いられる補正強度パラメータを変更するための補正強度パラメータ制御部である。
なお、特許請求の範囲に記載された”手ぶれ補正手段”は、この実施例では、各速度センサ1a、1b、画像復元フィルタ計算部2および画像復元処理部3内のフィルタ処理部31、32から構成されている。つまり、画像復元フィルタ(逆フィルタ)によって復元された復元画像(v _fukugen)が”手ぶれ補正手段”によって得られた画像となる。
以下、画像復元フィルタ計算部2、画像復元処理部3、撮影シーン検出部4および補正強度パラメータ制御部5について説明する。
〔2〕画像復元フィルタ計算部2の説明
画像復元フィルタ計算部2は、角速度センサ1a,1bによって検出された角速度データ(手ぶれ信号)を動きベクトルに変換する手ぶれ信号/動きベクトル変換処理部21、手ぶれ信号/動きベクトル変換処理部21によって得られた動きベクトルを、画像のボケを表す手ぶれ関数(PSF:Point Spread Function)に変換する動きベクトル/手ぶれ関数変換処理部22および動きベクトル/手ぶれ関数変換処理部22によって得られた手ぶれ関数を一般逆フィルタ(画像復元フィルタ)に変換する手ぶれ関数/一般逆フィルタ変換処理部23を備えている。
〔2−1〕手ぶれ信号/動きベクトル変換処理部21についての説明
手ぶれの元データは、撮影開始から撮影終了までの間の角速度センサ1a、1bの出力データである。角速度センサ1a、1bを用いてカメラの露光時期と同期させることで、撮影開始と共に所定のサンプリング間隔dt[sec] でパン方向およびチルト方向の角速度を計測し、撮影終了までのデータを得る。サンプリング間隔dt[sec] は、たとえば、1msecである。
図2に示すように、例えば、カメラのパン方向の角速度θ’[deg/sec] は、角速度センサ1aによって電圧Vg [mV]に変換された後、アンプ101によって増幅される。アンプ101から出力される電圧Va [mV] はA/D変換器102によってデジタル値DL [step]に変換される。デジタル値として得られたデータを角速度に変換するには、センサ感度S[mV/deg/sec]、アンプ倍率K[ 倍] 、A/D変換係数L[mV/step] を用いて計算する。なお、アンプおよびA/D変換器は、各角速度センサ1a、1b毎に設けられている。これらのアンプおよびA/D変換器は、手ぶれ信号/動きベクトル変換処理部21内に設けられている。
角速度センサ1aによって得られる電圧値Vg [mV]は、角速度θ’[deg/sec] の値と比例する。このときの比例定数はセンサ感度であるので、Vg [mV]は、次式(1)で表される。
g =Sθ’…(1)
また、アンプ101は電圧値を増幅するだけなので、増幅された電圧Va [mV] は、次式(2)で表される。
a =KVg …(2)
アンプ101で増幅された電圧値Va [mV] はA/D変換され、n[step](例えば、−512〜512)のデジタル値DL [step]を使って表現される。A/D変換係数をL[mV/step] とすると、デジタル値DL [step]は、次式(3)で表される。
L =Va /L…(3)
上記式(1)〜(3)を用いることで、次式(4)に示すように、センサデータから角速度を求めることができる。
θ’=(L/KS)DL …(4)
撮影中の角速度データから、撮影された画像上でどれだけのぶれが生じたかを計算することができる。この画像上でのみかけの動きを動きベクトルと呼ぶ。
角速度データの1つのサンプル値から次のサンプル値までにカメラに生じた回転量をθ[deg] とする。この間、角速度一定でカメラが回転すると仮定し、サンプリング周波数をf =1/dt[Hz]とすると、θ[deg] は次式(5)で表される。
θ=θ’/f=(L/KSf)DL …(5)
図3に示すように、r[mm]を焦点距離(35[mm]フィルム換算)とすると、カメラの回転量θ[deg] から画面上の移動量d[mm]が次式(6)により求められる。
d=rtanθ…(6)
ここで求められた移動量d[mm]は、35[mm]フィルム換算時の手ぶれの大きさで、単位は[mm]である。実際に計算処理するときには、画像の大きさをデジタルカメラの画像の大きさの単位[pixel] で考えなければならない。
35[mm]フィルム換算の画像と、デジタルカメラで撮影した[pixel] 単位の画像は縦横比も異なるので、次のように計算を行う。図4に示すように、35[mm]フィルム換算時は画像サイズの横×縦が36[mm]×24[mm]と決まっている。デジタルカメラで撮影した画像の大きさをX[pixel] ×Y[pixel] とし、水平方向(パン方向)のぶれをx[pixel] 、垂直方向(チルト方向)のぶれをy[pixel] とすると、変換式は次式(7)、(8)となる。
x=dx (X/36)=rtanθx (X/36)…(7)
y=dy (Y/24)=rtanθy (Y/24)…(8)
上記式(7)、(8)には、dとθに添字のxとyが使用されているが、添字xは水平方向の値であることを、添字yは垂直方向の値であることを示している。
上記式(1)〜(8)をまとめると、水平方向(パン方向)のぶれx[pixel] 、垂直方向(チルト方向)のぶれy[pixel] は、次式(9)、(10)で表される。
x=rtan{(L/KSf)DLx}X/36…(9)
y=rtan{(L/KSf)DLy}Y/24…(10)
この変換式(9)、(10)を用いることで、デジタル値として得られたカメラの各軸の角速度データから画像のぶれ量(動きベクトル)を求めることができる。
撮影中の動きベクトルは、センサから得られた角速度のデータの数だけ(サンプル点の数だけ)得ることができ、それらの始点と終点を順番に結んでいくと、画像上での手ぶれの軌跡になる。また、各ベクトルの大きさを見ることで、その時点での手ぶれの速度がわかる。
〔2−2〕動きベクトル/手ぶれ関数変換処理部22について
手ぶれを空間フィルタを使って表すことができる。図5の左側の図で示される手ぶれの軌跡(カメラがぶれたときに画像上である一点が描いた軌跡、画像のぶれ量)に合わせて、オペレータの要素に重みを加え空間フィルタ処理を行うと、フィルタリング過程において画素の濃淡値が手ぶれの軌跡に応じた近傍画素の濃淡値のみを考慮するようになるので、手ぶれ画像を作成することができる。
この軌跡に合わせて重み付けしたオペレータのことをPoint Spread Function(PSF)と呼び、手ぶれの数学モデルとして使用する。PSFの各要素の重みは、その要素を手ぶれ軌跡が通過する時間に比例した値であって、各要素の重みの総和が1になるように正規化された値でとなる。すなわち、動きベクトルの大きさの逆数に比例した重みとする。手ぶれが画像に与える影響を考えたとき、遅く動いたところの方が画像に大きな影響を与えているからである。
図5の中央の図は、手ぶれの動きが等速であると仮定した場合のPSFを表し、図5の右側の図は、実際の手ぶれの動きの大きさを考慮した場合のPSFを表している。図5の右側の図においては、PSFの重みの低い(動きベクトルの大きさが大きい)要素を黒く表示し、重みの高い(動きベクトルの大きさが小さい)要素を白く表示している。
上記〔2−1〕で得られた動きベクトル(画像のぶれ量)は手ぶれの軌跡と、軌跡の速度をデータとして持つ。
PSFを作成するには、まず、手ぶれの軌跡からPSFの重みをかける要素を決定する。そして、手ぶれの速度からPSFの要素にかける重みを決定する。
上記〔2−1〕で得られた一連の動きベクトルをつなぎ合わせることで折れ線近似された手ぶれの軌跡が得られる。この軌跡は小数点以下の精度を持つが、これを整数化することでPSFにおいて重みをかける要素を決定する。そのために、この実施例では、Bresenham の直線描画アルゴリズムを用いてPSFにおいて重みをかける要素を決定する。Bresenham の直線描画アルゴリズムとは、デジタル画面上で任意の2 点を通る直線を引きたい時に最適なドット位置を選択するアルゴリズムである。
Bresenham の直線描画アルゴリズムを図6の例を用いて説明する。図6において矢印のついた直線は動きベクトルを示している。
(a)ドット位置の原点(0,0)から出発し、動きベクトルの水平方向の要素を1つ増やす。
(b)動きベクトルの垂直方向の位置を確認し、この垂直方向位置が前のドットの垂直方向位置に比べて1より大きくなった場合にはドット位置の垂直方向を1つ増やす。
(c)再び動きベクトルの水平方向の要素を1つ増やす。
このような処理を動きベクトルの終点まで繰り返すことにより、動きベクトルが通る直線をドット位置で表現することができる。
PSFの要素にかける重みは、動きベトクル毎にベクトルの大きさ(速度成分)が異なることを利用して決定する。重みは動きベクトルの大きさの逆数をとり、各動きベクトルに対応する要素に重みを代入する。ただし、各要素の重みの総和が1になるように、各要素の重みを正規化する。図7に図6の動きベクトルにより得られるPSFを示す。速度の速いところ(動きベクトルの長いところ)は重みが小さくなり、速度の遅いところ(動きベクトルの短いところ)は重みが大きくなる。
〔2−3〕手ぶれ関数/一般逆フィルタ変換処理部23について
画像は水平方向にNx 画素、垂直方向にNy 画素の解像度でデジタル化されているものとする。水平方向にi番目、垂直方向にj番目の位置にある画素の値をp(i,j)で表す。空間フィルタによる画像の変換とは、注目画素の近傍画素の畳み込みによって変換をモデル化するものである。畳み込みの係数をh(l,m)とする。ここで、簡単のため、−n<l,m<nとすると、注目画素の変換は次式(11)によって表現することができる。また、h(l,m)自身を空間フィルタと呼んだり、フィルタ係数と呼んだりする。変換の性質はh(l,m)の係数値によって決まる。
Figure 0004236642
デジタルカメラなどの撮像装置で点光源を観察した場合、画像の形成過程に劣化がないと仮定すれば、画像上に観察される像は、ある一点だけが0以外の画素値を持ち、それ以外の画素値は0となる。実際の撮像装置は劣化過程を含むので、点光源を観察しても、その像は一点にならず、広がった像になる。手ぶれが発生した場合、点光源は手ぶれに応じた軌跡を画面上に生成する。
点光源に対する観察画像の画素値に比例した値を係数として持ち、係数値の総和が1になる空間フィルタをPoint Spread Function(PSF 、点広がり関数 )と呼ぶ。この実施例では、PSFとして動きベクトル/手ぶれ関数変換処理部22によって得られたPSFを用いる。
PSFを縦横(2n+1)×(2n+1)の空間フィルタh(l,m)、−n<l,m<nでモデル化するとき、各画素について、ボケの無い画像の画素値p(i,j)とボケのある画像の画素値p’(i,j)とは、上記式(11)の関係になる。ここで、実際に観察できるのは、ボケた画像の画素値p’(i,j)であり、ボケの無い画像の画素値p(i,j)は何らかの方法で計算する必要がある。
上記式(11)を全ての画素について書き並べると、次式(12)に示すようになる。
Figure 0004236642
これらの式をまとめて行列表現することが可能であり、次式(13)となる。ここで、Pは元画像をラスター走査順に一元化したものである。
P’=H×P …(13)
Hの逆行列H-1が存在すれば、P=H-1×Pを計算することによって、劣化した画像P’から劣化の無い画像Pを求めることが可能であるが、一般にはHの逆行列は存在しない。逆行列が存在しない行列に対して、一般逆行列ないしは擬似逆行列と呼ばれるものが存在する。次式(14)に一般逆行列の例を示す。
* =(Ht ・H+γ・I)-1・Ht …(14)
ここでH* はHの一般逆行列、Ht はHの転置行列、γはスカラー、IはHt ・Hと同じサイズの単位行列である。H* を用いて次式(15)を計算することで、観察された手ぶれ画像P’から手ぶれが補正された画像Pを得ることができる。γは補正の強さを調整する正則化係数(補正強度パラメータ)である。γが小さければ強い補正処理となり、γが大きければ弱い補正処理となる。第1実施例では、後述するように、撮像シーンに応じて、補正強度パラメータγの値が決定される。
P’=H* ×P …(15)
画像サイズを640×480とした場合、上記式(15)のPは307,200×1の行列、H* は307,200×307,200の行列となる。このような非常に大きな行列となるため、上記式(14)、(15)を直接用いることは実用的ではない。そこで、次のような方法で計算に用いる行列のサイズを小さくする。
まず、上記式(15)において、Pの元になる画像のサイズを63×63など、比較小さなサイズにする。63×63の画像であれば、Pは3969×1の行列、H* は3969×3969の行列となる。H* はボケ画像全体を補正された画像全体に変換する行列であり、H* の各行とPの積は各画素の補正を行う演算に相当する。H* の真ん中の行とPの積は、63×63画素の元画像の、真ん中の画素に対する補正に該当する。Pは元画像をラスター走査順に一元化したものであったから、逆に、H* の真ん中の行を逆ラスター走査により2次元化することで、63×63のサイズの空間フィルタを構成することができる。このように構成した空間フィルタを一般逆フィルタ(以下、画像復元フィルタという)と呼ぶ。
このようにして作成した実用的なサイズの空間フィルタを、大きな画像全体の各画素に順次適用することで、ボケ画像を補正することが可能となる。なお、以上の手順で求めたボケ画像の復元フィルタにも、γであらわされる復元の強度を調整するパラメータが存在する。
〔3〕画像復元処理部3について
画像復元処理部3は、図1に示すように、フィルタ処理部31、フィルタ処理部32、リンギング除去処理部33およびアンシャープマスキング処理部34を備えている。フイルタ処理部31はメディアンフィルタを用いてフィルタ処理を行う。フイルタ処理部32は、画像復元フィルタ計算部2によって得られた画像復元フィルタを用いてフィルタ処理を行う。
カメラによって撮影された手ぶれ画像は、フィルタ処理部31に送られ、メディアンフィルタを用いたフィルタ処理が行われ、ノイズが除去される。フィルタ処理部31によって得られた画像は、フィルタ処理部32に送られる。フィルタ処理部32では、手ぶれ関数/一般逆フィルタ変換処理部23によって生成された画像復元フィルタを用いたフィルタ処理が行われ、手ぶれ画像から手ぶれのない画像が復元される。フィルタ処理部32によって得られた画像は、リンギング除去処理部33に送られ、リンギングが除去される。リンギング除去処理部33によって得られた画像は、アンシャープマスキング処理部34に送られ、エッジを強調するための処理が行われる。
〔3−1〕リンギング除去処理部33についての説明
リンギング除去処理部33は、図8に示すように、エッジ強度算出部61、加重平均係数算出部62および加重平均処理部63を備えている。
カメラによって撮影された手ぶれ画像(v _tebre)は、エッジ強度算出部61に送られ、各画素毎にエッジ強度が算出される。エッジ強度の求め方について説明する。
図9に示すように、注目画素v22を中心とする3×3の領域を想定する。注目画素v22に対して、水平エッジ成分dhと垂直エッジ成分dvを算出する。エッジ成分の算出には、例えば、図10に示すPrewitt のエッジ抽出オペレータを用いる。図10(a)は水平エッジ抽出オペレータを示し、図10(b)は垂直エッジ抽出オペレータを示している。
水平エッジ成分dhおよび垂直エッジ成分dvは、次式(16)、(17)によって求められる。
dh=v11 +v12 +v13 −v31 −v32 −v33 …(16)
dv=v11 +v21 +v31 −v13 −v23 −v33 …(17)
次に、水平エッジ成分dhおよび垂直エッジ成分dvから、注目画素v22のエッジ強度v _edgeを次式(18)に基づいて算出する。
v _edge=sqrt(dh ×dh+dv×dv) …(18)
なお、注目画素v22のエッジ強度v _edgeとして、abs(dh) +abs(dv) を用いてもよい。また、このようにして得られたエッジ強度画像に対してさらに3×3のノイズ除去フィルタをかけてもよい。
エッジ強度算出部61によって算出された各画素のエッジ強度v _edgeは、加重平均係数算出部62に与えられる。加重平均係数算出部62は、次式(19)に基づいて、各画素の加重平均係数kを算出する。
If v _edge> th then k=1
If v _edge≦ th then k=v _edge/th …(19)
th は十分に強いエッジであることを判定するための閾値である。つまり、v _edgeと加重平均係数kとの関係は、図11に示すような関係となる。
加重平均係数算出部62によって算出された各画素の加重平均係数kは、加重平均処理部63に与えられる。フィルタ処理部32によって得られた復元画像の画素値をv _fukugen とし、カメラによって撮像された手ぶれ画像の画素値をv _tebre とすると、加重平均処理部62は、次式(20)で表される計算を行うことにより、復元画像の画素値v _fukugen と手ぶれ画像の画素値v _tebre とを加重平均する。
v =k ×v _fukugen +(1−k)×v _tebre …(20)
つまり、エッジ強度v _edgeが閾値thより大きな画素については、その位置に対応する復元画像のリンギングが目立たないので、画像復元処理部3によって得られた復元画像の画素値v _fukugen がそのまま出力される。エッジ強度v _edgeが閾値th以下の画素については、エッジ強度v _edgeが小さいほど、復元画像のリンギングが目立つので、復元画像の度合いを弱くし、手ぶれ画像の度合いを強くする。
〔3−2〕アンシャープマスキング処理部34についての説明
アンシャープマスキングとは、エッジ強調を行う画像処理手法である。リンギング除去処理部33からアンシャープマスキング処理部34に送られてくる画像を元画像と呼ぶことにする。アンシャープマスキング処理部34は、まず、ガウシアンフィルタを用いて元画像を平滑化することによって平滑化画像を生成し、元画像と平滑化画像の差分をとり、その差分に補正強度パラメータを乗算することによってエッジ強度画像を得る。そして、元画像にエッジ強度画像を足し合わせることにより、エッジが強調された画像を得る。
元画像をIとし、アンシャープマスキング処理によって得られた画像をI’とすると、I’は次式(21)で表される。
I’=I+K(I−G(I)) …(21)
上記式(21)において、G(I)は元画像の平滑化画像であり、Kは補正強度パラメータである。
アンシャープマスキング処理を行う時に必要なパラメータは2種類ある。その1つは上記式(21)の補正強度パラメータKであり、エッジ強調の度合いを調整するためのパラメータである。もう1つは、ガウシアンフィルタを用いて平滑化を行う際に用いられるパラメータである。
ガウシアンフィルタを用いて平滑化を行った画像G(I)は、元画像I(x,y)に対して、平均を0、分散をσ2 とする次式(22)で示される二次元ガウス関数を畳み込むことによって求められる。
Figure 0004236642
つまり、G(I)は、次式(23)で表される。
Figure 0004236642
上記式(23)において、記号*は畳み込みを表している。分散を表すパラメータσが調整パラメータとなる。
このパラメータσは、エッジの強調幅を示すものである。図12は、σが小さい場合と、σが大きい場合のエッジ強調効果の差異を示している。図12では、わかりやすくするために、1次元の信号を用いている。
Aは、エッジ信号(元の信号)を示している。Bはエッジ信号Aを平滑化した信号を示している。Cは、エッジ信号Aと平滑化信号Bとの差分(A−B) をとることにより得られたエッジ強度信号を示している。Dは、エッジ信号Aにエッジ強度信号Cを足し合わせることにより得られた信号を示している。
σを小さくすると、図12の信号Dに現れるエッジ強調幅aが狭くなる。エッジ強調幅aが狭い場合、エッジ幅の狭い急峻なエッジに対しては、満足な強調効果が得られる。しかしながら、エッジ幅の広い緩やかなエッジに対しては、元信号のエッジ幅に対して強調する幅が足りないので、得られる画像は強調効果が弱い画像となる。
σを大きくすると、エッジ強調幅aが広くなる。エッジ強調幅aが広い場合には、σが小さい場合とは逆に、エッジ幅の広い緩やかなエッジに対しては、満足な強調効果が得られる。しかしながら、エッジ幅の狭い急峻なエッジに対しては、元信号のエッジ幅に対して強調する幅が広いため、得られる画像は不自然な画像となる。
パラメータKは、図12の信号Cに現れるエッジ強調部の高さbを調整するパラメータである。Kを大きくすると、よりエッジが強調されるようになるが、画像に含まれるノイズも強調される。Kを小さくすると、エッジ強調効果が低くなる。
〔4〕撮影シーン検出部4についての説明
撮影シーン検出部4は、撮影シーンを自動的に検出する。撮影シーンを自動的に検出する方法としては、例えば、特開2003−274280号公報に開示された手法を用いることができる。
具体的には、表1に示す判定基準に基づいて、撮影シーンを判別する。
Figure 0004236642
判別される撮影シーンの種類としては、”ポートレート”、”遠景”、”夜景”、”スポーツ”がある。判定パラメータとしては、被写体距離、焦点距離、輝度、光源および動体がある。被写体距離は、被写体との距離を表しており、オートフォーカスの制御値に基づいて求められる。焦点距離は、ズーム倍率のことであり、ズーム倍率値に基づいて求められる。輝度は画像の明るさを表しており、画像の輝度値に基づいて明るいか暗いかが判別される。光源は光源の色を表しており、ホワイトバランスの評価値に基づいて判別される。動体は、被写体が動いているか静止しているかを表し、特徴点や色の変化(動き)に基づいて判別される。
以下、各撮影シーンに対して判定基準が表1のように設定された理由について説明する。
(1)ポートレート
人物を撮影する場合、他の撮影シーンと比較して被写体距離は短く(近く)なる。さらに、近くの被写体をやや望遠することによって大きく写すことが多いので、撮影の際に焦点距離の設定がやや大きくなる。また、撮影は明るい所で行われる確率が高いとともに、光源は昼光色または室内光(自然光に近い照明光)である確率が高い。また、被写体は止まっていることが多い。
(2)遠景
遠景を撮影する場合、被写体距離は大きく(遠く)なる。さらに、全体を撮影するために広角側で撮影することが多いので、撮影の際に焦点距離の設定は小さくなる。また、撮影は明るい屋外で行われ、光源は昼光色である確率が高い。また、被写体は止まっていることが多い。
(3)夜景
夜景を撮影する場合、被写体距離は大きく(遠く)なる。さらに、全体を撮影するために広角側で撮影することが多いので、撮影の際に焦点距離の設定は小さくなる。また、撮影は暗い状態で行われ、光源は蛍光灯、ネオン管、ナトリウム管などの器具による照明光が多くなる。
(4)スポーツ
動いている被写体を撮影する場合、被写体距離は大きく(遠く)なることが多い。さらに、高速で移動している被写体を画面内に収めるために、被写体を遠くから撮影することが多くなるので、撮影の際に焦点距離の設定は大きくなる。また、撮影は明るい所で行われ、光源は昼光色または室内光(自然光に近い照明光)である確率が高い。また、被写体は動いている。
〔5〕補正強度パラメータ制御部5についての説明
補正強度パラメータ制御部5は、撮影シーン検出部4によって検出された撮影シーンに応じて、画像復元フィルタ計算部2内の手ぶれ関数/一般逆フィルタ変換処理部23で用いられる補正強度パラメータ(正則化係数)γの値を制御する。上述したように、γが小さければ強い手ぶれ補正処理となり、γが大きければ弱い手ぶれ補正処理となる。
表2は、撮影シーン検出部4によって検出された撮影シーンと、補正強度パラメータ制御部5によって決定される補正強度パラメータγの値との関係を示している。
Figure 0004236642
補正強度パラメータ制御部5は、撮影シーン検出部4によって検出された撮影シーンが遠景である場合、γを標準値に設定する。
補正強度パラメータ制御部5は、撮影シーン検出部4によって検出された撮影シーンが夜景である場合、手ぶれ補正を弱くするために、γを標準値より大きな値に設定する。これは、撮影シーンが夜景である場合には、光量が少なくノイズが顕著である画像を撮影する確率が高いため、手ぶれ補正を強くすると副作用が大きくなるので、手ぶれ補正を弱くすることが好ましいからである。
補正強度パラメータ制御部5は、撮影シーン検出部4によって検出された撮影シーンがポートレートである場合、手ぶれ補正効果を高くするために、γを標準値より小さな値に設定する。これは、撮影シーンがポートレートである場合には、エッジ成分の少ない被写体を撮影する確率が高いため、手ぶれ補正の強度を高くしても副作用が小さいので、手ぶれ補正効果を高くすることが好ましいからである。
補正強度パラメータ制御部5は、撮影シーン検出部4によって検出された撮影シーンがスポーツである場合、手ぶれと異なる被写体のぶれが発生する確率が高いため、手ぶれ補正を行わない。この場合には、図1において、入力画像(v _tebre)をフィルタ処理部31でフィルタ処理した後、アンシャープマスキング処理部34でアンシャープマスキング処理を行い、得られた画像を復元画像として出力する。
以下、第2実施例について説明する。
図13は、デジタルカメラに設けられた手ぶれ補正処理回路の構成を示している。図13において、図1と同じものには、同じ符号を付してその説明を省略する。
図13の手ぶれ補正処理回路では、図1の手ぶれ補正処理回路の補正強度パラメータ制御部5の代わりに、リンギング除去処理部33内の加重平均係数算出部62で用いられる閾値th(図11参照)を制御するための閾値制御部5Aが用いられている。
閾値制御部5Aは、撮影シーン検出部4によって検出された撮影シーンに応じて、リンギング除去処理部33内の加重平均係数算出部62で用いられる閾値thを制御する。
図11に示すkは、復元画像の画素値v _fukugen と手ぶれ画像の画素値v _tebre との混合比(加重平均係数)を示している。kが大きいほど、復元画像の画素値v _fukugen の割合が多くなる。kは、エッジ強度v _edgeが閾値th以下である場合には、エッジ強度v _edgeに比例して大きくなる。エッジ強度v _edgeが閾値th以上である場合には、kは1となる。
エッジ強度v _edgeが閾値thより大きな画素については、その位置に対応する復元画像のリンギングが目立たないので、画像復元処理部3によって得られた復元画像の画素値v _fukugen がそのまま出力される。エッジ強度v _edgeが閾値th以下の画素については、エッジ強度v _edgeが小さいほど、復元画像のリンギングが目立つので、復元画像の度合いを弱くし、手ぶれ画像の度合いを強くする。
閾値thを大きくすると、手ぶれ画像v _tebre の割合が多くなるので、手ぶれ補正効果は低くなるが、リンギング除去効果は高くなる。また、手ぶれ補正によって増幅されるノイズは低くなる。なお、手ぶれが大きい場合には、リンギングが発生しやすくなるので、リンギング除去効果を高めるために、閾値thを大きくすることが好ましい。
逆に、閾値thを小さくすると、復元画像v _fukugen の割合が多くなるので、手ぶれ補正効果は高くなるが、リンギング除去効果は低くなる。また、手ぶれ補正によって増幅されるノイズは高くなる。
表3は、撮影シーン検出部4によって検出された撮影シーンと、閾値制御部5Aによって決定される閾値thの値との関係を示している。
Figure 0004236642
閾値制御部5Aは、撮影シーン検出部4によって検出された撮影シーンが夜景である場合、閾値thを標準値より大きな値に設定する。撮影シーンが夜景である場合には、光量が少なくノイズが顕著である画像を撮影する確率が高い。また、光量が少ないため露光時間が長くなるため、手ぶれが大きくなる確率が高い。つまり、手ぶれ補正効果を高めると、リンギングやノイズが発生しやすくなる。そこで、リンギング除去効果とノイズ除去効果を高くするために、閾値thを標準値より大きな値に設定する。
閾値制御部5Aは、撮影シーン検出部4によって検出された撮影シーンが遠景である場合、閾値thを標準値より小さな値に設定する。撮影シーンが遠景である場合には、大きな手ぶれが発生する確率は低いため、リンギングが発生しにくい。また、明るい所で撮影が行われるので、ノイズも少ないと考えられる。つまり、手ぶれ補正効果を高めても、リンギングやノイズが発生しにくいので、閾値thを標準値より小さな値に設定する。
閾値制御部5Aは、撮影シーン検出部4によって検出された撮影シーンがポートレートである場合、閾値thを標準値に設定する。撮影シーンがポートレートである場合には、遠景モードに比べて焦点距離がやや大きくなる(表1参照)。このため、遠景モードに比べて手ぶれが起こりやすくなる。ただし、夜景に比べて手ぶれは発生しにくい。そこで、閾値thを遠景の場合とより大きくかつ夜景の場合より小さな標準値に設定する。
閾値制御部5Aは、撮影シーン検出部4によって検出された撮影シーンがスポーツである場合、手ぶれと異なる被写体のぶれが発生する確率が高いため、手ぶれ補正を行わない。このため、リンギング除去処理も行わない。
以下、第3実施例について説明する。
図14は、デジタルカメラに設けられた手ぶれ補正処理回路の構成を示している。図14において、図1と同じものには、同じ符号を付してその説明を省略する。
図14の手ぶれ補正処理回路では、図1の手ぶれ補正処理回路の補正強度パラメータ制御部5の代わりに、アンシャープマスキング処理部34で用いられるパラメータσ、Kを制御するためのパラメータ制御部5Bが用いられている。
パラメータ制御部5Bは、撮影シーン検出部4によって検出された撮影シーンに応じて、アンシャープマスキング処理部34で用いられるパラメータσ、Kを制御する。
上述したように、エッジ幅の狭い急峻なエッジに対してはσを小さくすることが好ましく、エッジ幅の広い緩やかなエッジに対してはσを大きくすることが好ましい。また、Kを大きくすると、よりエッジが強調されるようになるが、画像に含まれるノイズが強調され、Kを小さくすると、エッジ強調効果が低くなる。
表4は、撮影シーン検出部4によって検出された撮影シーンと、パラメータ制御部5Bによって決定されるパラメータσ、Kの値との関係を示している。
Figure 0004236642
パラメータ制御部5Bは、撮影シーン検出部4によって検出された撮影シーンがポートレートである場合、σを標準値より大きな値に設定するとともにKを標準値より大きな値に設定する。撮影シーンがポートレートである場合には、人物を主に撮影するため、エッジの緩やかな画像を撮影する確率が高いので、σを標準値より大きな値に設定する。また、明るい所での撮影が行われるため、ノイズが発生しにくいので、Kを標準値より大きな値に設定する。
パラメータ制御部5Bは、撮影シーン検出部4によって検出された撮影シーンが遠景である場合、σを標準値より小さな値に設定するとともにKを標準値より大きな値に設定する。撮影シーンが遠景である場合には、ポートレートに比べて、建物や乗物など比較的エッジが急峻な画像を撮影する確率が高いので、σを標準値より小さな値に設定する。また、明るい所での撮影が行われるため、ノイズが発生しにくいので、Kを標準値より大きな値に設定する。
パラメータ制御部5Bは、撮影シーン検出部4によって検出された撮影シーンが夜景である場合、σを標準値より小さな値に設定するとともにKを標準値より小さな値に設定する。撮影シーンが夜景である場合には、ポートレートに比べて、建物や乗物など比較的エッジが急峻な画像を撮影する確率が高いので、σを標準値より小さな値に設定する。また、暗い所での撮影が行われるため、ノイズが発生しやすいので、Kを標準値より小さな値に設定する。
パラメータ制御部5Bは、撮影シーン検出部4によって検出された撮影シーンがスポーツである場合、σを標準値に設定するとともにKを標準値より小さな値に設定する。撮影シーンがスポーツである場合には、被写体がぶれて、エッジの急峻なところと、緩やかなところとの両方ができるので、σを標準値に設定する。また、通常、動作している被写体を撮影するため、撮影時にシャッター速度が速い値に設定され、光量が少なくなり、撮影時にノイズが発生しやすくなるので、Kを標準値より小さな値に設定する。
なお、σとKのうちのいずれか一方のみを制御するようにしてもよい。
上記第1〜第3実施例においては、撮影シーンは、撮影シーン検出手段4によって自動的に検出されているが、撮影シーンをユーザに設定させるための設定手段をカメラに設けるようにしてもよい。この場合には、設定手段によって設定された撮影シーンに基づいて、補正強度パラメータγ、閾値th、パラメータσ、Kが制御される。
第1実施例である手ぶれ補正処理回路の構成を示すブロック図である。 角速度センサ1aの出力を増幅するアンプおよびアンプ出力をデジタル値に変換するA/変換器を示すブロック図である。 カメラの回転量θ[deg] と画面上の移動量d[mm]との関係を示す模式図である。 35[mm]フィルム換算の画像サイズと、デジタルカメラの画像サイズとを示す模式図である。 手ぶれを表現する空間フィルタ(PSF)を示す模式図である。 Bresenham の直線描画アルゴリズムを説明するための模式図である。 図6の動きベクトルにより得られるPSFを示す模式図である。 図1のリンギング除去処理部33の構成を示すブロック図である。 注目画素v22を中心とする3×3の領域を示す模式図である。 Prewitt のエッジ抽出オペレータを示す模式図である。 エッジ強度v _edgeと加重平均係数kとの関係を示すグラフである。 図12は、σが小さい場合と、σが大きい場合の効果の差異を示すための波形図である。 第2実施例である手ぶれ補正処理回路の構成を示すブロック図である。 第3実施例である手ぶれ補正処理回路の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1a、1b 角速度センサ
2 画像復元フィルタ計算部
3 画像復元処理部
4 撮影シーン検出部
5 補正強度パラメータ制御部
5A 閾値制御部
5B パラメータ制御部
21 手ぶれ信号/動きベクトル変換処理部
22 動きベクトル/手ぶれ関数変換処理部
23 手ぶれ関数/一般逆フィルタ変換処理部
31 フィルタ処理部
32 フィルタ処理部
33 リンギング除去処理部
34 アンシャープマスキング処理部
61 エッジ強度算出部
62 加重平均係数算出部
63 加重平均処理部

Claims (8)

  1. 撮影シーンを自動的に検出する撮影シーン検出手段、
    入力画像に対して手ぶれ補正処理を行う手ぶれ補正手段、ならびに
    撮影シーン検出手段によって検出された撮影シーンに基づいて、手ぶれ補正手段による手ぶれ補正の強度を制御する制御手段、
    を備え、
    手ぶれ補正手段は逆フィルタを用いて手ぶれ補正を行うものであり、制御手段は撮影シーン検出手段によって検出された撮影シーンに基づいて、逆フィルタを生成する際に用いられる正則化係数を制御するものであることを特徴とする撮像装置。
  2. 撮影シーンを自動的に検出する撮影シーン検出手段、
    入力画像に対して手ぶれ補正処理を行う手ぶれ補正手段、
    手ぶれ補正手段によって得られた復元画像からリンギングを除去するためのリンギング除去手段、ならびに
    撮影シーン検出手段によって検出された撮影シーンに基づいて、リンギング除去手段によるリンギング除去の強度を制御する制御手段、
    を備え、
    リンギング除去手段は、手ぶれ補正前の入力画像の画素毎のエッジ強度を算出するエッジ強度算出手段、エッジ強度算出手段によって算出された画素毎のエッジ強度と、エッジ強度に対する加重加算係数との関係とに基づいて、画素毎に加重加算係数を求める係数算出手段、および画像毎に求められた加重加算係数を用いて、入力画像と、手ぶれ補正手段によって得られた復元画像とを画素毎に加重加算する加重平均手段を備えており、
    エッジ強度と加重加算係数とは、エッジ強度が閾値以下ではエッジ強度が大きくなるほど復元画像の加重比率が高くなり、エッジ強度が閾値以上になると復元画像の加重比率が100%となるような関係にあり、
    制御手段は撮影シーン検出手段によって検出された撮影シーンに基づいて、上記閾値を制御するものであることを特徴とする撮像装置。
  3. 撮影シーンを自動的に検出する撮影シーン検出手段、
    入力画像に対して手ぶれ補正処理を行う手ぶれ補正手段、
    手ぶれ補正手段によって得られた第1画像からリンギングを除去するためのリンギング除去手段、
    リンギング除去手段によって得られた第2画像に対してエッジ強調処理を行うためのアンシャープマスキング処理手段、ならびに
    撮影シーン検出手段によって検出された撮影シーンに基づいて、アンシャープマスキング処理手段によるエッジ強調幅およびエッジ強調の度合いのうちの少なくとも一方を制御する制御手段、
    を備えていることを特徴とする撮像装置。
  4. アンシャープマスキング処理手段は、ガウシアンフィルタを用いて第2画像の平滑化画像を生成し、第2画像と第2画像の平滑化画像との差分に補正強度パラメータを乗算することによってエッジ強度画像を生成し、第2画像にエッジ強度画像を足し合わせることによりエッジが強調された画像を得るものであり、
    制御手段は、撮影シーン検出手段によって検出された撮影シーンに基づいて、平滑化画像を生成するために用いられる二次元ガウス関数中の分散を表すパラメータと、エッジ強調画像を生成するために用いられる上記補正強度パラメータとのうちの少なくとも一方を制御するものであることを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  5. 撮影シーンを設定するための撮影シーン設定手段、
    入力画像に対して手ぶれ補正処理を行う手ぶれ補正手段、ならびに
    撮影シーン設定手段によって設定された撮影シーンに基づいて、手ぶれ補正手段による手ぶれ補正の強度を制御する制御手段、
    を備え、
    手ぶれ補正手段は逆フィルタを用いて手ぶれ補正を行うものであり、制御手段は撮影シーン設定手段によって設定された撮影シーンに基づいて、逆フィルタを生成する際に用いられる正則化係数を制御するものであることを特徴とする撮像装置。
  6. 撮影シーンを設定するための撮影シーン設定手段、
    入力画像に対して手ぶれ補正処理を行う手ぶれ補正手段、
    手ぶれ補正手段によって得られた復元画像からリンギングを除去するためのリンギング除去手段、ならびに
    撮影シーン設定手段によって設定された撮影シーンに基づいて、リンギング除去手段によるリンギング除去の強度を制御する制御手段、
    を備え、
    リンギング除去手段は、手ぶれ補正前の入力画像の画素毎のエッジ強度を算出するエッジ強度算出手段、エッジ強度算出手段によって算出された画素毎のエッジ強度と、エッジ強度に対する加重加算係数との関係とに基づいて、画素毎に加重加算係数を求める係数算出手段、および画像毎に求められた加重加算係数を用いて、入力画像と、手ぶれ補正手段によって得られた復元画像とを画素毎に加重加算する加重平均手段を備えており、
    エッジ強度と加重加算係数とは、エッジ強度が閾値以下ではエッジ強度が大きくなるほど復元画像の加重比率が高くなり、エッジ強度が閾値以上になると復元画像の加重比率が100%となるような関係にあり、
    制御手段は撮影シーン設定手段によって設定された撮影シーンに基づいて、上記閾値を制御するものであることを特徴とする撮像装置。
  7. 撮影シーンを設定するための撮影シーン設定手段、
    入力画像に対して手ぶれ補正処理を行う手ぶれ補正手段、
    手ぶれ補正手段によって得られた第1画像からリンギングを除去するためのリンギング除去手段、
    リンギング除去手段によって得られた第2画像に対してエッジ強調処理を行うためのアンシャープマスキング処理手段、ならびに
    撮影シーン設定手段によって設定された撮影シーンに基づいて、アンシャープマスキング処理手段によるエッジ強調幅およびエッジ強調の度合いのうちの少なくとも一方を制御する制御手段、
    を備えていることを特徴とする撮像装置。
  8. アンシャープマスキング処理手段は、ガウシアンフィルタを用いて第2画像の平滑化画像を生成し、第2画像と第2画像の平滑化画像との差分に補正強度パラメータを乗算することによってエッジ強度画像を生成し、第2画像にエッジ強度画像を足し合わせることによりエッジが強調された画像を得るものであり、
    制御手段は、撮影シーン設定手段によって検出された撮影シーンに基づいて、平滑化画像を生成するために用いられる二次元ガウス関数中の分散を表すパラメータと、エッジ強調画像を生成するために用いられる上記補正強度パラメータとのうちの少なくとも一方を制御するものであることを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
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