JP4228180B2 - デジタルカメラ及びプリンタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はデジタルカメラ及びプリンタに係り、特に電子ズーム撮影やパノラマ撮影、トリミング操作等により元画像から切り出した画像を記録媒体に記録するデジタルカメラ及びその記録媒体に記録された画像を印画するプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子ズーム撮影やパノラマ撮影、トリミング操作が可能なデジタルカメラがある。この種のデジタルカメラによって電子ズーム撮影を行う場合には、撮像素子の撮像面全体の撮像エリアの画像から一部のエリアの画像を切り出し、また、電子ズームの倍率等によって記録画素数が不足する場合には、切り出した画像の画素数を補間処理により増加してメモリカードに記録する。また、パノラマ撮影を行う場合には、撮像素子の撮像面全体の撮像エリアの画像から上側及び下側の画像をカットし、中央部分の画像をメモリカードに記録する。
【0003】
また、上記電子ズーム撮影等におけるホワイトバランス制御や露出制御は、切り出した画像に基づいて行うようにしている(特開2000−13675号公報)。
【0004】
一方、従来のデジタルプリンタなどのプリンタは、カメラ側に自動露出(AE)制御、自動ホワイトバランス(AWB)制御の不具合によって不適切な明るさ・ホワイトバランスで撮影された画像を、好ましい画質に自動補正するオートセットアップ機能が付いているものが多い。また、入力画像からシーンの特徴(逆光、順光など)を自動判別して階調補正するプリンタが提案されている(特開平8−62741号公報)。
【0005】
ところで、電子ズーム撮影やパノラマ撮影された画像をプリントする場合には、プリンタでのAWB制御に必要な光源情報が少なくなるという問題がある。例えば、花をズームアップした画像などを考えると、電子ズーム撮影することで、光源情報を抽出するのが困難になり、適正なAWB制御ができない場合がある。
【0006】
また、プリント時に入力画像のシーンを自動判別して階調補正やシャープネス調整などを行う場合に、その入力画像が電子ズームされた画像の場合には、シーンの予測が難しくなるという問題がある。例えば、入力画像のコントラストが少ない場合に、逆光シーンを電子ズームしたためにコントラストが少なくなっているのか、もともとコントラストが少ない画像なのかが判別できない。
【0007】
また、電子ズームを使用した画像の場合、ズーム後の画像はズーム前の画像に比べ、背景等がなくなっていることが多い。通常、オートホワイトバランスや自動露出は、画角内の白色や反射率を捕らえて処理するので、ズーム後の画像に基づいてオートホワイトバランス、自動露出等の処理が行われると、画角内に白色部がなくなっていることが多いためカラーフェリアなどの破綻をきたす場合があり、適正なホワイトバランス、自動露出が得られない画像になることが多い。そこで、撮像装置内では、通常、ズーム画像に対して撮影時にズーム使用前の撮影画像の画角全体からオートホワイトバランス、自動露出等の処理を実施して好適な画像を得られるようにしている。特開2000−13675は、パノラマや電子ズーム時においてズームエリアとその周辺の情報から自動露出、オートホワイトバランスを行うことを開示している。
【0008】
また、撮影後に画像をトリミングする場合は、通常、もともとトリミング前の撮影画像の画角全体からオートホワイトバランス、自動露出等の処理を実施しているため、撮像装置内では、トリミング部分のホワイトバランス、適正露出が損なわれることはほとんどない。
【0009】
しかし、ズーム後の画像やトリミング後の画像をプリントする場合は、電子ズームやトリミングがなされた画像は、ズームやトリミングが実行された後の画像の画角にてプリンタのセットアップが行われる。すなわち、電子ズームやトリミングがなされた画像から、ホワイトバランスの補正等を行う場合がほとんどである。したがって、もともとの撮影画像の、大きい画角における白色点等のデータがプリンタへいかないことがたびたびあり、プリント画像においてカラーフェリアが破綻したり強い補正がかかったりして好適な画像が得られないことがあった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、電子ズーム撮影やパノラマ撮影、トリミング操作された画像を記録媒体に記録する際に、電子ズーム前の画像やパノラマ切替え前の画像、トリミング操作前の画像から得られるホワイトバランス調整に利用可能な情報及び/又はシーン判別に利用可能な情報を、電子ズーム撮影やパノラマ撮影、トリミング操作された画像の付属情報として記録媒体に記録することができるデジタルカメラ及びその付属情報を利用して電子ズーム撮影やパノラマ撮影、トリミング操作された画像のプリントを行うことができるプリンタを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本願請求項1に係る発明は、撮像素子を用いて被写体を撮像し、該撮像により取得される画像を記録媒体に記録するデジタルカメラにおいて、前記撮像素子の撮像面全体の第1の撮像エリアよりも小さい第2の撮像エリアから前記記録媒体に記録するための第1の画像を取得する第1の画像取得手段と、前記第2の撮像エリアよりも広い撮像エリアから第2の画像を取得する第2の画像取得手段と、前記第2の画像に基づいて前記第1の画像のホワイトバランス調整に利用可能な情報を生成する情報生成手段と、前記第1の画像とともに、該第1の画像に関連付けて前記ホワイトバランス調整に利用可能な情報を前記記録媒体に記録する記録手段と、を備えたことを特徴としている。
【0012】
前記第1の画像取得手段は、本願請求項2に示すように電子ズーム手段又は前記第1の撮像エリアからパノラマのアスペクト比の画像を抽出するパノラマ切替手段であり、電子ズーム手段による電子ズームに応じて第1の画像を取得し(切り出し)、又はパノラマ切替手段によるパノラマ切替えによって上側及び下側をカットした中央部分の第1の画像を取得する。
【0013】
前記第2の画像取得手段は、前記第2の撮像エリアよりも広い撮像エリアから第2の画像を取得するが、好ましくは前記撮像素子の撮像面全体の第1の撮像エリア全体の画像(第2の画像)を取得する。
【0014】
前記情報生成手段は、本願請求項3に示すように前記記録媒体に記録される第1の画像(記録される最終画像)と同じ信号処理が施された前記第2の画像に基づいて前記第1の画像のホワイトバランス調整に利用可能な情報を生成することを特徴としている。
【0015】
また、前記ホワイトバランス調整に利用可能な情報としては、本願請求項4に示すように前記第2の画像の画面全体のR、G、B信号のそれぞれの平均値又は各平均値の比、前記第2の画像の画面全体を複数のエリアに分割した各分割エリアごとのR、G、B信号のそれぞれの平均値又は各平均値の比、若しくは輝度信号及び色差信号のそれぞれの平均値、前記第2の画像の画面全体の1又は複数のハイライト点のR、G、B信号又はハイライト点のR、G、B信号の比もしくはハイライト点の輝度信号と色差信号、前記第2の画像の画面全体のなかの最大のR、G、B信号又は最大のR、G、B信号の比、及び前記第2の画像から作成したサムネイル画像のうちの1つを含むことを特徴としている。
【0016】
前記記録手段は、本願請求項5に示すように前記ホワイトバランス調整に利用可能な情報をタグ情報として前記第1の画像が記録される画像ファイルに記録することを特徴としている。
【0017】
本願請求項6に係る発明は、撮像素子を用いて被写体を撮像し、該撮像により取得される画像を記録媒体に記録するデジタルカメラにおいて、前記撮像素子の撮像面全体の第1の撮像エリアよりも小さい第2の撮像エリアから前記記録媒体に記録するための第1の画像を取得する第1の画像取得手段と、前記第2の撮像エリアよりも広い撮像エリアから第2の画像を取得する第2の画像取得手段と、前記第2の画像に基づいて前記第1の画像のシーン判別に利用可能な情報を生成する情報生成手段と、前記第1の画像とともに、該第1の画像に関連付けて前記シーン判別に利用可能な情報を前記記録媒体に記録する記録手段と、を備えたことを特徴としている。
【0018】
本願請求項6に係る発明は、本願請求項1に係る発明がホワイトバランス調整に利用可能な情報を記録媒体に記録しているのに対し、シーン判別に利用可能な情報を記録媒体に記録する点で相違している。即ち、第1の画像よりも広い撮像エリアから得られる第2の画像に基づいてシーン判別に利用可能な情報を生成し、第1の画像とともにシーン判別に利用可能な情報を記録媒体に記録している。これにより、第1の画像をプリントする際にシーンに応じた画像処理を行うプリンタでは、前記シーン判別に利用可能な情報に基づいて前記第1の画像のシーンを良好に判別することができる。
【0019】
前記第1の画像取得手段は、本願請求項7に示すように電子ズーム手段又は前記第1の撮像エリアからパノラマのアスペクト比の画像を抽出するパノラマ切替手段であり、電子ズーム手段による電子ズームに応じて第1の画像を取得し(切り出し)、又はパノラマ切替手段によるパノラマ切替えによって上側及び下側をカットした中央部分の第1の画像を取得する。
【0020】
前記情報生成手段は、本願請求項8に示すように前記記録媒体に記録される第1の画像と同じ信号処理が施された前記第2の画像に基づいて前記第1の画像のシーン判別に利用可能な情報を生成することを特徴としている。
【0021】
前記シーン判別に利用可能な情報は、本願請求項9に示すように前記第2の画像の画面全体を複数のエリアに分割した各分割エリアごとのR、G、B信号のそれぞれの平均値、各分割エリアごとの輝度信号の平均値、各分割エリアごとのG信号の平均値、及び前記第2の画像から作成したサムネイル画像のうちの1つを含むことを特徴としている。
【0022】
前記記録手段は、本願請求項10に示すように前記シーン判別に利用可能な情報をタグ情報として前記第1の画像が記録される画像ファイルに記録することを特徴としている。
【0023】
本願請求項11に係るプリンタは、請求項1乃至5のいずれかに記載のデジタルカメラによって前記記録媒体に記録された前記第1の画像と、該第1の画像と関連付けられて前記記録媒体に記録された前記ホワイトバランス調整に利用可能な情報とを読み取る読取手段と、前記読み取ったホワイトバランス調整に利用可能な情報、又は前記読み取った第1の画像及びホワイトバランス調整に利用可能な情報に基づいて前記第1の画像のホワイトバランス補正値を求める算出手段と、前記算出手段によって求めたホワイトバランス補正値に基づいて前記読み取った第1の画像をホワイトバランス制御するホワイトバランス制御手段と、前記ホワイトバランス制御手段によってホワイトバランス制御された前記第1の画像に基づいてプリント用紙に前記第1の画像を印画するプリント手段と、を備えたことを特徴としている。
【0024】
即ち、このプリンタは、記録媒体からプリントすべき第1の画像とともに、該第1の画像の付属情報としてのホワイトバランス調整に利用可能な情報を読み取る。前記ホワイトバランス調整に利用可能な情報は、第2の画像(第1の画像を取得した第2の撮像エリアよりも広い撮像エリアから取得した画像)に基づいて生成されているため、前記算出手段は、前記ホワイトバランス調整に利用可能な情報に基づいてより適正なホワイトバランス補正値を求めることができる。例えば、電子ズームによって第1の画像中に光源情報が少なく、第2の画像中に光源情報が多く含まれている場合には、光源種を特定してホワイトバランス補正値を求める際に、第2の画像から生成したホワイトバランス調整に利用可能な情報を使用することが好ましい。尚、第1の画像中の光源情報と第2の画像中の光源情報とが略同じ場合(例えば、ハイライト点の輝度が同じ場合)には、第1の画像に基づいてホワイトバランス補正値を求めてもよいし、第1の画像及びホワイトバランス調整に利用可能な情報の両方を用いてホワイトバランス補正値を求めてもよい。
【0025】
本願請求項12に係るプリンタは、請求項6乃至10のいずれかに記載のデジタルカメラによって前記記録媒体に記録された前記第1の画像と、該第1の画像と関連付けられて前記記録媒体に記録された前記シーン判別に利用可能な情報とを読み取る読取手段と、前記読み取ったシーン判別に利用可能な情報、又は前記読み取った第1の画像及びシーン判別に利用可能な情報に基づいて前記第1の画像のシーン判別を行うシーン判別手段と、前記シーン判別手段によるシーン判別に基づいて前記読み取った第1の画像を画像処理する画像処理手段と、前記画像処理手段によって画像処理された前記第1の画像に基づいてプリント用紙に前記第1の画像を印画するプリント手段と、を備えたことを特徴としている。
【0026】
本願請求項12に係るプリンタは、本願請求項11に係るプリンタがホワイトバランス調整に利用可能な情報に基づいてより適正なホワイトバランス補正値を求めているのに対し、シーン判別に利用可能な情報に基づいて第1の画像のシーン判別を行い、その判別したシーンに基づいて第1の画像の画像処理を行う点で相違する。即ち、第1の画像よりも広い撮像エリアから得られる第2の画像に基づいて生成されたシーン判別に利用可能な情報を利用し、第1の画像の撮影シーンを判別する。プリンタは、第1の画像をプリントする際にシーンに応じた画像処理を行うが、前記シーン判別に利用可能な情報に基づいて前記第1の画像のシーン判定を良好に行うことができる。
【0027】
前記シーン判別手段によって判別されるシーンは、本願請求項13に示すように逆光シーン、順光シーン及びスポット光シーンのうちの1つを含むことを特徴としている。また、前記画像処理手段は、本願請求項14に示すように前記シーン判別手段によるシーン判別に基づいて前記読み取った第1の画像のシャープネス及び階調のうちの少なくとも1つを制御することを特徴としている。
【0028】
請求項15の本発明は、撮像素子を用いて被写体を撮像し、該撮像により取得される画像を記録媒体に記録するデジタルカメラにおいて、前記撮像素子を介して取得された画像からズームエリアの画像を切り出してズーム画像を生成する電子ズーム手段と、電子ズーム前の全体画像の画角でのサムネール画像を生成する手段と、前記電子ズーム手段で生成されたズーム画像を前記記録媒体に記録する記録手段であって、タグ情報として前記サムネール画像及び電子ズーム情報が記録された前記ズーム画像を前記記録媒体に記録する記録手段と、を備えたことを特徴としている。
【0029】
請求項15の本発明によれば、保持手段が元の全体画像の画角でのサムネールをズーム画像データに保持させ、当該保持させた画像データを制御手段によって記録媒体に記録することによって、ズーム画像データをプリントするときに、前記記録媒体での前記電子ズーム手段によって電子的に処理された画像データ(ズーム画像データ)をプリンタに送信することにより、プリンタでは電子ズーム処理される前の元の画像の全体画角でのサムネールからプリントセットアップ処理を実行することができる。したがって、白色点等のデータがプリンタへ送られるため、プリント画像において適切なホワイトバランス、露出処理がされた画像が得られる。なお、元の全体画像の画角でのサムネールをズーム画像データに保持させる方法としては、ズーム画像データのタグに元の全体画像の画角でのサムネールを埋め込む方法もある。
【0030】
請求項16の本発明は、撮像素子を用いて被写体を撮像し、該撮像により取得される画像を記録媒体に記録するデジタルカメラにおいて、画像を表示する画像表示手段と、前記画像表示手段に表示された画像の一部領域を指定し、当該指定された領域を切り出してトリミング画像を生成するトリミング処理手段と、トリミング前の全体画像の画角でのサムネール画像を生成する手段と、前記トリミング処理手段で生成されたトリミング画像を前記記録媒体に記録する記録手段であって、タグ情報として前記サムネール画像及びトリミング情報が記録された前記トリミング画像を前記記録媒体に記録する記録手段と、を備えたことを特徴としている。
【0031】
請求項16の本発明によれば、保持手段が元の全体画像の画角でのサムネールをトリミング処理手段によって生成された画像データ(トリミング画像データ)に保持させ、当該保持させた画像データを制御手段によって記録媒体に記録することによって、トリミング画像データをプリントするときに、前記記録媒体でのトリミング画像データをプリンタに送信することにより、プリンタではトリミング処理される前の元の画像の全体画角でのサムネールからプリントセットアップ処理を実行することができる。したがって、白色点等のデータがプリンタへ送られるため、プリント画像において適切なホワイトバランス、露出処理がされた画像が得られる。なお、元の全体画像の画角でのサムネールをトリミング画像データに保持させる方法としては、トリミング画像データのタグに元の全体画像の画角でのサムネールを埋め込む方法もある。また、トリミング処理手段によって生成された画像データは、撮影後画像をズームした結果トリミング処理した画像データも含む。
【0032】
請求項17の本発明は、電子ズームされたズーム画像又はトリミングされたトリミング画像をプリント処理するプリンタであって、タグ情報として電子ズーム前の全体画像の画角でのサムネール画像が記録されたズーム画像、又は、タグ情報としてトリミング前の全体画像の画角でのサムネール画像が記録されたトリミング画像の入力を受け付ける画像受付手段と、前記サムネール画像からプリントセットアップ処理を実行する実行手段と、からなることを特徴としている。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係るデジタルカメラ及びプリンタの好ましい実施の形態について詳説する。
【0034】
図1は本発明に係るデジタルカメラ100の実施の形態を示すブロック図である。
【0035】
同図において、撮影レンズ110及び絞り112を介して固体撮像素子(CCD)114の受光面に結像された被写体像は、各センサで光の入射光量に応じた量の信号電荷に変換される。このようにして蓄積された信号電荷は、CCD駆動回路116から加えられるリードゲートパルスによってシフトレジスタに読み出され、レジスタ転送パルスによって信号電荷に応じた電圧信号として順次読み出される。尚、このCCD114は、蓄積した信号電荷をシャッタゲートパルスによって掃き出すことができ、これにより電荷の蓄積時間(シャッタスピード)を制御する、いわゆる電子シャッタ機能を有している。
【0036】
CCD114から順次読み出された電圧信号は、相関二重サンプリング回路(CDS回路)118に加えられ、ここで各画素ごとのR、G、B信号がサンプリングホールドされ、A/D変換器120に加えられる。A/D変換器120は、CDS回路118から順次加えられるR、G、B信号をデジタルのR、G、B信号に変換して出力する。尚、CCD駆動回路116、CDS回路118及びA/D変換器120は、タイミング発生回路122から加えられるタイミング信号によって同期して駆動されるようになっている。
【0037】
前記A/D変換器120から出力されたR、G、B信号は、一旦メモリ124に格納され、その後、メモリ124に格納されたR、G、B信号は、デジタル信号処理回路126に加えられる。デジタル信号処理回路126は、同時化回路128、ホワイトバランス調整回路130、ガンマ補正回路132、YC信号作成回路134、及びメモリ136等から構成されている。
【0038】
同時化回路128は、メモリ124から読み出された点順次のR、G、B信号を同時式に変換し、R、G、B信号を同時にホワイトバランス調整回路130に出力する。ホワイトバランス調整回路130は、R、G、B信号のデジタル値をそれぞれ増減するための乗算器130R、130G、130Bから構成されており、R、G、B信号は、それぞれ乗算器130R、130G、130Bに加えられる。乗算器130R、130G、130Bの他の入力には、中央処理装置(CPU)138からホワイトバランス制御するためのホワイトバランス補正値(ゲイン値)が加えられており、乗算器130R、130G、130Bはそれぞれ2入力を乗算し、この乗算によってホワイトバランス調整されたR’、G’、B’信号をガンマ補正回路132に出力する。尚、CPU138からホワイトバランス調整回路130に加えられるホワイトバランス補正値の詳細については後述する。
【0039】
ガンマ補正回路132は、ホワイトバランス調整されたR’、G’、B’信号が所望のガンマ特性となるように入出力特性を変更し、YC信号作成回路134に出力する。YC信号作成回路134は、ガンマ補正されたR、G、B信号から輝度信号Yとクロマ信号Cr、Cbとを作成する。これらの輝度信号Yとクロマ信号Cr、Cb(YC信号)は、メモリ124と同じメモリ空間のメモリ136に格納される。尚、このデジタル信号処理回路126には、YC信号作成回路134の後段に輪郭強調回路(図示せず)が設けられており、この輪郭強調回路は、入力する輝度信号Yに基づいて画像の輪郭を強調するための輪郭補正信号を生成し、その輪郭補正信号を輝度信号Yに加算することによって輝度信号Yの輪郭強調を行う。
【0040】
前記メモリ136内に格納されたYC信号は、逐次読み出されて液晶モニタ152に出力される。これにより、スルー画像や撮影された静止画等を液晶モニタ152に表示させることができる。
【0041】
また、撮影後のYC信号は、圧縮/伸長回路154によって所定のフォーマットに圧縮されたのち、記録部156にてメモリカードなどの記録媒体に記録される。更に、再生モード時にはメモリカードなどに記録されている画像データが圧縮/伸長回路154によって伸長処理された後、液晶モニタ152に出力され、液晶モニタ152に再生画像が表示されるようになっている。
【0042】
CPU138は、カメラ操作部140(シャッタボタン、モードダイヤル、十字キー等を含む)からの入力に基づいて各回路を統括制御するとともに、オートフォーカス(AF)、自動露光(AE)、オートホワイトバランス(AWB)、電子ズーム等の制御を行う。このAF制御は、例えばG信号の高周波成分が最大になるように撮影レンズ110を移動させるコントラストAFであり、シャッタボタンの半押し時にG信号の高周波成分が最大になるように駆動部142を介して撮影レンズ110を合焦位置に移動させる。
【0043】
また、AE制御は、R、G、B信号を取り込み、これらのR、G、B信号を積算した積算値に基づいて被写体輝度(撮影EV値)を求め、この撮影EV値に基づいて撮影時の絞り値とシャッタスピードを決定する。そして、シャッタボタンの全押し時に前記決定した絞り値になるように絞り駆動部144を介して絞り112を駆動し、また、決定したシャッタスピードとなるように電子シャッタによって電荷の蓄積時間を制御して1コマ分の画像データを取り込み、所要の信号処理をした後、記録媒体に記録する。
【0044】
次に、AWB補正方法について説明する。
【0045】
メモリ124に一時格納されたR、G、B信号から、1画面を複数のエリア(8×8、16×16等)に分割する各分割エリアごとにR、G、B信号の色別の平均積算値を求める。これらの分割エリアごとのR、G、B信号の平均積算値は、積算回路148によって算出され、CPU138に加えられる。積算回路148とCPU138との間には乗算器150R、150G、150Bが設けられており、乗算器150R、150G、150Bには、機器のバラツキを調整するための調整ゲイン値が加えられるようになっている。
【0046】
CPU138は、上記分割エリアごとのR、G、B信号の平均積算値に基づいてデーライト(晴れ)、日陰−曇り、蛍光灯、タングステン電球等の光源種の判別を行う。この光源種の判別は、前記分割エリアごとにR、G、B信号の色別の平均積算値の比R/G、B/Gを求め、続いて横軸をR/G、縦軸をB/Gとするグラフ上で、各光源種に対応する色分布の範囲を示す検出枠を設定する。そして、前記求めた各エリアごとの比R/G、B/Gに基づいて前記検出枠に入るエリアの個数を求め、被写体の輝度レベル及び検出枠に入るエリアの個数に基づいて光源種を判別する(特開2000-224608 参照) 。尚、CCD114から得られたR、G、B信号に基づいて自動的に光源種(被写界の色温度)を求める方法は、この実施の形態に限定されない。
【0047】
CPU138は、上記のようにして光源種(被写界の色温度)を求めると、その光源種に適したホワイトバランス補正値を決定し、その決定したホワイトバランス補正値(ゲイン値)を乗算器130R、130G、130Bに出力する。これにより、乗算器130R、130G、130Bからはホワイトバランス調整されたR’、G’、B’信号がガンマ補正回路132に出力される。
【0048】
尚、この実施の形態では、ホワイトバランス処理をデジタル信号処理回路126内で行うようにしているが、CDS回路118及び図示しないゲインコントロールアンプ等を含むアナログ信号処理回路内で行うようにしてもよい。また、ホワイトバランス処理は、R、G、Bそれぞれ独立のゲイン処理により、R/G及びB/Gの比を変化させることにより行っているが、色差信号Cr 、Cb それぞれ独立の加減算処理により、色差信号Cr 、Cb にある値を加算又は減算させることによって行う方法もある。また、ストロボ装置146からストロボ光を発光する場合には、ストロボ光に対して良好なホワイトバランスを行うためのホワイトバランス補正値がホワイトバランス調整回路130に加えられる。
【0049】
次に、電子ズーム制御について説明する。
【0050】
CCD114の撮像面全体の撮像エリアから読み出されたR、G、B信号は、一旦メモリ124に格納されている。電子ズーム部125は、メモリ124に格納されている全撮像エリアから、カメラ操作部140(ズームボタンとして割り当てられた十字キーの上ボタン及び下ボタン)のズーム操作に基づいてCPU138から入力するズーム指令に応じたエリアのR、G、B信号を切り出し、この切り出したR、G、B信号をそのまま、又は補間演算によって画素数を増加させてメモリ124の元画像のR、G、B信号が記憶されている記憶エリアとは異なる記憶エリアに記憶させる。
【0051】
尚、CCD114の全撮像エリアの画像サイズが、例えば2400×1800画素で、電子ズーム倍率を1.5倍とした場合、記録する画像サイズが1600×1200画素のときには、電子ズームによる切り出し範囲のR、G、B信号をそのまま記録し、記録する画像サイズが1600×1200画素よりも大きくなるにしたがって補間によって画素数を増加させ、記録する画像サイズが1600×1200画素よりも小さくなるにしたがって補間及び間引きによって画素数を減少させる。また、電子ズーム倍率を1.875倍とした場合、記録する画像サイズが1280×960画素のときには、電子ズームによる切り出し範囲のR、G、B信号をそのまま記録し、記録する画像サイズが1280×960画素よりも大きくなるにしたがって補間によって画素数を増加させ、記録する画像サイズが1280×960画素よりも小さくなるにしたがって補間及び間引きによって画素数を減少させる。即ち、電子ズーム部125における補間処理等によって増減させる画素数は、CCD114の画像サイズと、記録する画像サイズと、電子ズーム倍率とによって決定される。
【0052】
図2は電子ズームによって画像が拡大される様子を示すイメージ図であり、メモリ124には、図2(A)に示すようにCCD114の全撮像エリアの画像(R、G、B信号)が格納されるとともに、図2(B)に示すように電子ズームされた、CCD114の全撮像エリアの一部のエリアの画像(R、G、B信号)が格納される。
【0053】
また、電子ズームされた場合には、前述したAE制御は、電子ズームによる切り出し範囲内の画像(R、G、B信号)に基づいて行われ、AWB補正は、全撮像エリアの画像(R、G、B信号)に基づいて行われる。この電子ズームされた画像(R、G、B信号)は、デジタル信号処理回路126を介して所要の信号処理がされた後、圧縮/伸長回路154によって所定のフォーマットに圧縮されて記録媒体に記録される。
【0054】
次に、記録媒体に記録される画像(主画像)の付属情報(タグ情報)について詳説する。
【0055】
図3に示すように全撮像エリアA1から電子ズームによってズームエリアA2の画像を切り出して記録すると、ズームエリアA2の外側にハイライト部位Bの情報(光源の色だと判断できる情報)がある場合に、そのハイライト部位Bの情報がカットされて記録されることになる。この場合、電子ズームされた画像をプリントする際に、プリンタでのAWB制御に必要な情報が少なくなる。
【0056】
また、プリント時に入力画像のシーンを自動判別して階調補正や輪郭強調などを行う場合に、その入力画像が電子ズームされた画像の場合には、電子ズーム前の画像に比べてシーンの予測が難しくなる。例えば、逆光シーンを電子ズームした場合、逆光シーンか否かの判別が難しくなる。
【0057】
そこで、本発明では、電子ズームした画像を記録媒体に記録する場合には、その画像のタグ情報として、電子ズーム前の画像(全撮像エリアA1の画像)から得られるホワイトバランス調整に利用可能な情報、及びシーン判別に利用可能な情報を記録するようにしている。
【0058】
即ち、図1に示すようにメモリ124に格納されている全撮像エリアA1の画像(R、G、B信号)は、デジタル信号処理回路126’に出力される。このデジタル信号処理回路126’は、同時化回路128’、ホワイトバランス調整回路130’、ガンマ補正回路132’、YC信号作成回路134’、及び積算回路135’から構成されている。尚、同時化回路128’、ホワイトバランス調整回路130’、ガンマ補正回路132’、及びYC信号作成回路134’は、デジタル信号処理回路126の同時化回路128、ホワイトバランス調整回路130、ガンマ補正回路132、及びYC信号作成回路134と同様な処理を行うため、ここでは詳細な説明は省略する。また、デジタル信号処理回路126’のYC信号作成回路134’から出力されるYC信号と、デジタル信号処理回路126のYC信号作成回路134から出力されるYC信号とは同種の信号であり、エリアのみが異なる。
【0059】
積算回路135’は、図3に示したように全撮像エリアA1を複数のエリア(16×16)に分割する各分割エリアごとに輝度信号Y、クロマ信号Cr、及びクロマ信号Cbの各信号別の積算平均値を求める。
【0060】
記録部156は、CPU138からズーム指令等の電子ズームされていることを示す情報を入力すると、前記積算回路135’によって算出した全撮像エリアA1の各分割エリアごとに積算平均した輝度信号Y、クロマ信号Cr、及びクロマ信号Cbをタグ情報として記録する。
【0061】
ここで、ホワイトバランス調整に利用可能な情報(以下、「AWB情報」という)として、全撮像エリアA1の各分割エリアごとに積算平均した輝度信号Y、クロマ信号Cr、及びクロマ信号Cbをタグ情報に記録するようにしたが、以下の情報をAWB情報としてタグ情報に記録するようにしてもよい。
【0062】
(1) 全撮像エリアA1におけるR、G、B信号のそれぞれの平均値Rav、Gav、Bav
(2) 上記各平均値Rav、Gav、Bavの比Rav/Gav、Bav/Gav
(3) 全撮像エリアA1の分割エリアAi (i=1〜256又は1〜64)ごとのR、G、B信号のそれぞれの平均値Ravi 、Gavi 、Bavi
(4) 上記各平均値Ravi 、Gavi 、Bavi の比Ravi /Gavi 、Bavi /Gavi
(5) 全撮像エリアA1におけるハイライト点(1画素又は上位の3画素)のRp 、Gp 、Bp
(6) 上記ハイライト点のRp 、Gp 、Bp の比Rp /Gp 、Bp /Gp
(7) 上記ハイライト点の輝度信号Y、クロマ信号Cr、Cb
(8) 全撮像エリアA1における最大のRp ’、Gp ’、Bp ’
(9) 上記最大のRp ’、Gp ’、Bp ’の比Rp ’/Gp ’、Bp ’/Gp ’
(10) 全撮像エリアA1の画像を間引いて作成したサムネイル画像
また、シーン判別に利用可能な情報(以下、「AE情報」という)として、全撮像エリアA1の各分割エリアごとに積算平均した輝度信号Yを記録するようにしたが、以下の情報をAE情報として記録するようにしてもよい。
【0063】
(1) 全撮像エリアA1の分割エリアAi (i=1〜256又は1〜64)ごとのR、G、B信号のそれぞれの平均値Ravi 、Gavi 、Bavi
(2) 全撮像エリアA1の分割エリアAi ごとのG信号の平均値Gavi
(3) 全撮像エリアA1の画像を間引いて作成したサムネイル画像
尚、この実施の形態では、デジタル信号処理回路126とは別系統のデジタル信号処理回路126’を設けるようにしたが、上記AWB情報やAE情報を算出する際に、前記デジタル信号処理回路126を時分割利用してもよい。
【0064】
図4は記録媒体に記録される画像ファイルの構造例を示す。
【0065】
同図に示すように画像ファイルには、画像に付属する各種の情報が記載されているヘッダ部と、撮像した主画像が記録されている主画像部とが設けられている。ヘッダ部には、撮影日時情報、前述したAWB情報、AE情報が記録されるが、更に電子ズーム情報(電子ズームの使用の有無、電子ズーム倍率等)、ストロボ情報(ストロボ使用の有無、ストロボ到達の有無を示すリターン情報、ストロボ光の色温度)、被写体距離情報、連写情報、ユーザ設定情報(WB、露出補正など)、レンズ特性情報(撮影レンズ110のディストーション、倍率色収差、シェーディングなど)、及びサムネイル画像が記録される。尚、この実施の形態のサムネイル画像は、電子ズーム前の画像から作成されたものであるが、更に電子ズーム後の画像から作成したものも同時に記録するようにしてもよい。
【0066】
上記電子ズーム情報、AWB情報、AE情報、ストロボ情報、被写体距離情報、連写情報、ユーザ設定情報、レンズ特性情報、及びサムネイル画像は、プリント時における補正処理に利用することができる。
【0067】
即ち、電子ズーム情報は、プリントする画像のシャープネスの画像処理に利用され、電子ズーム倍率が大きい程、シャープネスを上げる画像処理を行う。AWB情報及びAE情報のプリント時の利用の詳細については後述する。ストロボ情報は、プリントする画像のWB補正に利用され、ストロボリターンがある場合には、そのストロボ光の色温度(R、G、BのLEDによってストロボ光の色温度が制御できる場合にはその色温度)に適したWB補正を行い、ストロボリターンがない場合には、入力画像等から得たホワイトバランス補正値によってWB補正を行う。被写体距離情報は、プリントする画像のシャープネスやコントラストの画像処理に利用され、遠距離程、シャープネスやコントラストを上げる画像処理を行う。
【0068】
連写情報は、1枚目の画像と同じ設定で2枚目以降の画像処理を行うために使用する。これにより、プリント速度を向上させることができるとともに、各画像の連続性が向上する。ユーザ設定情報は、ユーザの意図をプリントに反映させるために使用する。レンズ特性情報は、撮影レンズ110のディストーション、倍率色収差、シェーディングなどをプリンタ側で補正するために使用される。更に、主画像よりも画角の大きなサムネイル画像は、より広い範囲からAWB情報、AE情報を抽出するために利用される。
【0069】
次に、トリミング制御について説明する。
【0070】
図7はトリミング制御の流れを示したフローチャートである。ユーザはデジタルカメラ100のトリミングメニューを選択する(ステップ300)。そして、記録部156に記録されている画像(主画像)を読み出し、読み出された画像は圧縮/伸長部154で伸長処理をされて一旦メモリ124に格納される。ユーザがカメラ操作部140の十字キーを操作してトリミング操作する(ステップ302)と、トリミング部400はメモリ124に格納されている全撮像エリアからCPU138から入力するトリミング指令に応じたエリアのR、G、B信号を切り出し、この切り出したR、G、B信号をそのまま、又は補間演算によって画素数を増加させてメモリ124の元画像のR、G、B信号が記憶されている記憶エリアとは異なる記憶エリアに記憶させる。
【0071】
したがって、メモリ124にはCCD114の全撮像エリアの画像(R、G、B信号)が格納されると共にトリミングされた、CCD114の全撮像エリアの一部のエリアの画像(R、G、B信号)が格納される。トリミングされた画像(R、G、B信号)は、デジタル信号処理回路126を介して所要の信号処理がされた後、圧縮/伸長回路154によって所定のフォーマットに圧縮されて記録媒体に記録される。
【0072】
記録媒体に記録される画像(主画像)の付属情報(タグ情報)にはトリミング情報が記録される(ステップ304)。
【0073】
図3を用いて説明する。図3のうち、A2をトリミングエリアとする。
【0074】
全撮像エリアA1からトリミングによってトリミングエリアA2の画像を切り出して記録すると、トリミングエリアA2の外側にハイライト部位Bの情報(光源の色だと判断できる情報)がある場合に、そのハイライト部位Bの情報がカットされて記録されることになる。この場合、トリミングされた画像をプリントする際に、プリンタでのAWB制御に必要な情報が少なくなる。
【0075】
プリント時に入力画像のシーンを自動判別して階調補正や輪郭強調などを行う場合に、その入力画像がトリミングされた画像の場合には、トリミング前の画像に比べてシーンの予測が難しくなる。例えば、逆光シーンをトリミングした場合、逆光シーンか否かの判別が難しくなる。
【0076】
そこで、本発明では、トリミングした画像を記録媒体に記録する場合には、その画像のタグ情報として、トリミング前の画像(全撮像エリアA1の画像)から得られるホワイトバランス調整に利用可能な情報、及びシーン判別に利用可能な情報を記録するようにしている。
【0077】
トリミングした画像を、トリミング前の画像から得られるホワイトバランス調整に利用可能な情報、及びシーン判別に利用可能な情報から記録媒体に記録する手順は、前述の電子ズームした画像を記録媒体に記録する場合と同様なのでここでは省略する。
【0078】
記録部156は、CPU138からトリミング指令等のトリミングされていることを示す情報を入力すると、積算回路135’によって算出した全撮像エリアA1の各分割エリアごとに積算平均した輝度信号Y、クロマ信号Cr、及びクロマ信号Cbをタグ情報として記録する。
【0079】
ここで、ホワイトバランス調整に利用可能な情報(以下、「AWB情報」という)として、全撮像エリアA1の各分割エリアごとに積算平均した輝度信号Y、クロマ信号Cr、及びクロマ信号Cbをタグ情報に記録するようにしたが、全撮像エリアA1の画像を間引いて作成したサムネイル画像をAWB情報としてタグ情報に記録するようにしてもよい。
【0080】
また、シーン判別に利用可能な情報(以下、「AE情報」という)として、全撮像エリアA1の各分割エリアごとに積算平均した輝度信号Yを記録するようにしたが、全撮像エリアA1の画像を間引いて作成したサムネイル画像をAE情報として記録するようにしてもよい。
【0081】
図9はトリミングした場合の記録媒体に記録される画像ファイルの構造例を示す。
【0082】
同図に示すように画像ファイルには、画像に付属する各種の情報が記載されているヘッダ部と、撮像した主画像が記録されている主画像部とが設けられている。ヘッダ部には、撮影日時情報、前述したAWB情報、AE情報が記録されるが、更にトリミング情報(トリミングの使用の有無、フラグ、トリミングした画素の位置等)、ストロボ情報(ストロボ使用の有無、ストロボ到達の有無を示すリターン情報、ストロボ光の色温度)、被写体距離情報、連写情報、ユーザ設定情報(WB、露出補正など)、レンズ特性情報(撮影レンズ110のディストーション、倍率色収差、シェーディングなど)、及びサムネイル画像が記録される。尚、この実施の形態のサムネイル画像は、トリミング前の画像から作成されたものであるが、更にトリミング後の画像から作成したものも同時に記録するようにしてもよい。
【0083】
上記トリミング情報、AWB情報、AE情報、ストロボ情報、被写体距離情報、連写情報、ユーザ設定情報、レンズ特性情報、及びサムネイル画像は、プリント時における補正処理に利用することができる。詳細は前述の電子ズームの場合と同様なので説明を省略する。主画像よりも画角の大きなサムネイル画像は、より広い範囲からAWB情報、AE情報を抽出するために利用される。
【0084】
なお、トリミング操作が行われた場合、すでに電子ズームも行われている場合がある。図7のステップ304の後、電子ズーム情報もタグに記録されているかどうかみる(ステップ306)。
【0085】
ここで、電子ズームがされた後にトリミング操作がされた場合のタグ情報の書き込みについて説明する。図10は電子ズームがされた後にトリミング操作がされた場合の記録媒体に記録される画像ファイルの構造例を示す。電子ズームがされた場合の画像ファイル構造は図4に示すとおりであるが、この後トリミングされた場合は、図10に示すようにトリミング情報(トリミングの使用の有無、フラグ、トリミングした画素の位置等)が追加され、トリミングされた画像のサムネイルも追加される。トリミングされた画像のサムネイルは、主画像から作成してもよいが、全撮像エリアのサムネイルから生成してもよく、後者のほうが処理は速い。主画像は電子ズームしてトリミングされたものになる。
【0086】
なお、図4、図9の画像ファイル構造において、主画像のサムネイルも全撮像エリアのサムネイルと共にタグ情報に入れるようにしてもよい。この場合に、上記ステップ306において、タグ情報に電子ズーム情報があるときは、全撮像エリアのサムネイル(ステップ318)、ズーム及びトリミングした画像のサムネイル(ステップ322)、ズーム及びトリミングした主画像(ステップ326)がそれぞれ生成され、各々メモリ124に保存される(ステップ320、324、328)。
【0087】
ステップ306において、タグ情報に電子ズーム情報がないときは、全撮像エリアのサムネイル(ステップ308)、トリミングした画像(ステップ312)がそれぞれ生成され、全撮像エリアのサムネイルはメモリ124に保存され(ステップ310)、トリミングした主画像もメモリ124に保存され(ステップ314)、トリミングした主画像のサムネイルもメモリ124に保存される(ステップ316)。なお、トリミングした画像のサムネイルは全撮像エリアのサムネイルから生成してもよい。
【0088】
図5は本発明に係るプリンタの実施の形態を示すブロック図である。
【0089】
同図に示すように、このプリンタ200は、デジタルプリンタであり、主として画像解凍処理部210、タグ情報読取部220、フレームメモリ230、パラメータ決定部240、自動画像補正処理部250、色信号変換部260、及びプリントエンジン270から構成されている。
【0090】
このプリンタ200は、前述したデジタルカメラ100と直結インターフェース101を介して接続され、デジタルカメラ100が生成した画像ファイルを直接取り込むことができ、また、デジタルカメラ100において使用されているスマートメディア等の外部記録媒体102が挿入されるカードスロットを有し、このカードスロットに挿入された外部記録媒体102から画像ファイル(図4、9、10参照)を取り込むことができるようになっている。
【0091】
このプリンタ200に外部記録媒体102が挿入され、又はデジタルカメラ100が接続されたのち、プリントすべきコマが指定されると、プリンタ200の画像解凍処理部210は、プリント指定されたコマの画像ファイルから画像データを取り込み、圧縮されている画像データを解凍してYC信号を生成し、このYC信号をフレームメモリ230に記憶させる。
【0092】
タグ情報読取部220は、上記画像ファイルからタグ情報を読み出し、これをパラメータ決定部240に出力する。
【0093】
パラメータ決定部240は、自動画像補正処理部250において使用する自動画像補正処理のパラメータ(オートセットアップパラメータ)を決定し、そのパラメータを自動画像補正処理部250に設定するもので、電子ズームやトリミングされていない画像の場合には、フレームメモリ230に取り込んだYC信号に基づいてプリントする入力画像ごとに決定する。
【0094】
また、パラメータ決定部240は、タグ情報読取部220から入力するタグ情報に基づいてプリントしようとする入力画像が電子ズーム及び/又はトリミングした画像か否かを判別し、電子ズーム及び/又はトリミングした画像の場合には、タグ情報中のAWB情報、AE情報に基づいてパラメータを決定し、又はAWB情報、AE情報及びフレームメモリ230に取り込んだYC信号に基づいてパラメータに決定する。尚、パラメータ決定部240における電子ズーム及び/又はトリミングされた画像か否かの判別は、タグ情報中の電子ズーム情報(電子ズーム使用の有無を含む)及び/又はトリミング情報(トリミング使用の有無を含む)に基づいて行うことができる。
【0095】
このパラメータ決定部240によって電子ズーム及び/又はトリミングされた画像のホワイトバランス補正値を求める方法について説明する。
【0096】
いま、タグ情報中のAWB情報が、CCD114の全撮像エリアA1におけるハイライト点のRp 、Gp 、Bp とした場合(図3参照)、このハイライト点の輝度信号YMAX1を求める。また、フレームメモリ230に取り込んだYC信号に基づいて電子ズーム及び/又はトリミングされた画像中のハイライト点の輝度信号YMAX2を求める。そして、輝度信号YMAX1が輝度信号YMAX2よりも大きいときには、AWB情報(Rp 、Gp 、Bp )が光源の色と判断し、その光源の色に適したホワイトバランス補正値を求める。一方、輝度信号YMAX1と輝度信号YMAX2とが略等しい場合には、フレームメモリ230に取り込んだYC信号に基づいて光源の色を判別し、その光源の色に適したホワイトバランス補正値を求める。尚、電子ズーム及び/又はトリミングされた画像のホワイトバランス補正値は、タグ情報中のAWB情報のみに基づいて求めるようにしてもよい。また、ホワイトバランス補正値の求め方は、これに限定されない。
【0097】
次に、パラメータ決定部240によって電子ズーム及び/又はトリミングされた画像の他のパラメータ(階調補正値、シャープネス補正値)の求め方について説明する。
【0098】
まず、タグ情報中のAE情報が、CCD114の全撮像エリアA1における各分割エリアAi ごとの輝度信号Yi を積算平均した輝度信号Yavi とすると、この輝度信号Yavi の画面内の分布に基づいてシーンを判別する。例えば、電子ズーム及び/又はトリミングした画像からはその画面の上側が空であるかどうかが判別できない場合でも、電子ズーム及び/又はトリミング前の画像(元画像)に基づいて、電子ズーム及び/又はトリミングした画像の上側は空であることを判別することができる。
【0099】
パラメータ決定部240は、フレームメモリ230からの入力画像の輝度信号Yに基づいてシーンに応じた複雑なアルゴリズムで入力画像の明るさを求める際に、上記のようにシーン(例えば、画面の上側が空であるというシーン)を判別することにより、そのシーンに適したアルゴリズムで入力画像の明るさを求めることができる。例えば、空の部分と他の部分では、輝度信号に対する重み付けを変えて明るさを求めることができる。そして、このようにして求めた明るさから電子ズーム及び/又はトリミングした画像を適正な明るさでプリントするための階調補正値を求めることができる。
【0100】
また、輝度信号Yavi の画面内の分布から逆光シーン、順光シーン、スポット光シーンなどを判別することができる。尚、電子ズームされた画像は、画角が小さくなるため、逆光シーンかどうかの判別が難しくなる。
【0101】
上記のようにしてシーン判別することにより、例えば、入力画像のコントラストが少ない場合に、逆光シーンを電子ズーム及び/又はトリミングしたためにコントラストが少なくなっているのか、もともとコントラストが少ない画像なのかを区別することができる。そして、逆光シーンを電子ズーム及び/又はトリミングしたためにコントラストが少なくなっている場合には、フレアやゴーストが含まれている可能性があるため、コントラストやシャープネスを補正する処理を行わないか、又は弱くする。逆に、もともとコントラストが少ない画像の場合には、コントラストやシャープネスの補正処理を強くする。
【0102】
プリンタ200の自動画像補正処理部250は、パラメータ決定部240によって決定されたパラメータ(ホワイトバランス補正値、階調補正値、シャープネス補正値等)が設定され、フレームメモリ230に格納されたYC信号を、上記設定されたパラメータに基づいて補正処理を行い、プリントに適するように色・階調・シャープネス等が調整される。
【0103】
図6は上記自動画像補正処理部250の内部構成を示すブロック図である。この自動画像補正処理部250は、AWB補正回路252と、階調補正回路254と、輪郭強調回路256とから構成されている。
【0104】
AWB補正回路252には、フレームメモリ230からYC信号が加えられるとともに、前述したパラメータ決定部240からホワイトバランス補正値(各色差信号Cr,Cb に乗算するためのゲイン値)が加えられ、AWB補正回路252は、色差信号Cr,Cb にホワイトバランス補正値を乗算する。AWB補正回路252によりホワイトバランス補正されたYC信号は、階調補正回路254に加えられる。
【0105】
階調補正回路254の他の入力には、前述したパラメータ決定部240によって決定された入力画像の明るさに対応した階調補正値が加えられている。階調補正回路254は、例えば、階調補正値の大きさに応じて複数の階調補正ルックアップテーブル(LUT)を有しており、パラメータ決定部240から入力する階調補正値により適宜の階調補正LUTを選択する。そして、この選択した階調補正LUTを使用してAWB補正回路252から入力する輝度信号Yを階調補正する。
【0106】
輪郭強調回路256には、前記階調補正回路254によって階調補正された輝度信号Yが加えられるとともに、前述したパラメータ決定部240からシャープネス補正値(例えば、ゲイン値)が加えられている。輪郭強調回路256は、入力する輝度信号Yに基づいて画像の輪郭を強調するための輪郭補正信号を生成し、その輪郭補正信号に前記シャープネス補正値を乗算する。このようにして輪郭補正信号の大きさ(輪郭強調の度合い)が補正された輪郭補正信号を輝度信号Yに加算することにより、該輝度信号Yの輪郭強調を行う。
【0107】
図5において、自動画像補正処理部250によって補正された輝度信号Y、及び色差信号Cr 、Cb は、色信号変換部260に加えられ、ここでR、G、B信号に変換された後、Y、M、C(イエロー、マゼンタ、シアン)信号に変換され、又は直接Y、M、C信号に変換され、順次プリントエンジン270に送出される。
【0108】
プリントエンジン270は、例えば、印画方式としてTA(サーモオートクローム)方式を採用したもので、C、M、Yの各発色層を有するカラー印画紙(以下、「TAペーパー」という)自体が熱で発色し、所定の波長の光の照射で定着するものであり、TAペーパーを搬送する手段、サーマルヘッド、定着ランプ等を有している。カラー画像をプリントする場合には、まず、TAペーパーを搬送するとともにY信号によってサーマルヘッドを制御し、TAペーパーのイエロー層を発色させ、続いて定着ランプによってイエローの発色を定着させる。TAペーパーのマゼンタ層及びシアン層の発色もM信号、C信号に基づいて同様に行われ、このようにしてプリント用紙にカラー画像がプリントされる。尚、この実施の形態のプリンタは、TAプリンタであるが、これに限らず、本発明はインクジェット方式等の他の形式のプリンタにも適用できる。
【0109】
一方、パラメータ決定部240は、タグ情報読取部220から入力されるタグ情報に基づいてプリントしようとする入力画像が電子ズーム及び/又はトリミングした画像か否かを判別し、電子ズーム及び/又はトリミングした画像の場合には、タグ情報中の全撮像エリアのサムネイルを読み込む方法もある。この場合、全撮像エリアのサムネイル画像を解析し、このサムネイル画像のAWB情報、AE情報に基づいてパラメータ(ホワイトバランス補正値、階調補正値、シャープネス補正値等)を決定する。尚、パラメータ決定部240における電子ズーム及び/又はトリミングされた画像か否かの判別は、タグ情報中の電子ズーム情報(電子ズーム使用の有無を含む)及び/又はトリミング情報(トリミング使用の有無を含む)に基づいて行うことができる。
【0110】
これらの一連の流れが図8に示されている。
【0111】
まず、画像印字の要求がある(ステップ330)。すなわち、プリンタ200に外部記録媒体102が挿入され、又はデジタルカメラ100が接続されたのち、プリントすべきコマが指定され、プリントの実行指令が出される。すると、プリンタ200の画像解凍処理部210は、プリント指定されたコマの画像ファイルから画像データを取り込み、圧縮されている画像データを解凍してYC信号を生成し、このYC信号をフレームメモリ230に記憶させる。
【0112】
タグ情報読取部220は、画像ファイルからタグ情報を読み出し、これをパラメータ決定部240に出力する。タグ情報を読み出したところ、電子ズーム情報があるかどうか判断する(ステップ332)。電子ズーム情報がある場合は全撮像エリアのサムネイルを呼び出す(ステップ338)。電子ズーム情報がない場合はトリミング情報があるかどうか判断する(ステップ334)。トリミング情報がある場合は、やはり全撮像エリアのサムネイルを呼び出す(ステップ338)。ステップ334でトリミング情報がない場合は、表示用サムネイルを呼び出す(ステップ336)。
【0113】
ステップ338の場合もステップ336の場合も次にプリンタオートセットアップによりホワイトバランス補正値、階調補正値、シャープネス補正値等を算出する(ステップ340)。
【0114】
そして、この全撮像エリアのサムネイルを読み込む場合もプリンタ200の自動画像補正処理部250は、フレームメモリ230に格納されたYC信号を、パラメータ決定部240によって決定(算出)されたパラメータ(ホワイトバランス補正値、階調補正値、シャープネス補正値等)に基づいて補正処理を行い、プリントに適するように色・階調・シャープネス等を調整する(ステップ342)。
【0115】
自動画像補正処理部250での処理動作、並びに自動画像補正処理部250以降の処理動作は前述の例と同様である。したがって、最終的にはプリントエンジン270が起動してプリントされる(ステップ344)。この全撮像エリアのサムネイルを読み込む方法によれば、プリンタ200はタグ中のAWB情報、AE情報を解析する必要がないので動作が簡略化できる。
【0116】
この実施の形態では、電子ズーム及び/又はトリミングした画像と同じ信号処理が施された元画像(撮像素子の全撮像エリアの画像)からAWB情報、AE情報を求めるようにしたが、これに限らず、例えばガンマ補正前の元画像からAWB情報、AE情報を求めるようにしてもよい。
【0117】
また、電子ズーム及び/又はトリミングした画像を記録する際に、元画像からAWB情報、AE情報を求め、これらの情報を電子ズーム及び/又はトリミングした画像に関連付けて記録するようにしたが、これに限らず、元画像の上側及び下側の所定の範囲をカットしたパノラマ撮影した画像を記録する際に、元画像からAWB情報、AE情報を求め、これらの情報をパノラマ撮影した画像に関連付けて記録するようにしてもよい。
【0118】
更に、この実施の形態では、全撮像エリアの画像からAWB情報、AE情報を求めるようにしたが、電子ズーム及び/又はトリミングした画像又はパノラマ撮影された画像のエリアよりも広いエリアの画像からAWB情報、AE情報を求めればよく、必ずしも全撮像エリアの画像からAWB情報、AE情報を求める場合に限らない。
【0119】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、電子ズーム撮影やパノラマ撮影された画像を記録媒体に記録する際に、電子ズーム前の画像やパノラマ切替え前の元画像(少なくとも電子ズーム等がされた画像よりも広いエリアの画像)からホワイトバランス調整に利用可能な情報を取得するようにしたため、電子ズーム等がされた画像のみから得られるホワイトバランス調整に利用可能な情報よりも多くの情報を得ることができる。そして、このようにして取得したホワイトバランス調整に利用可能な情報を電子ズーム撮影やパノラマ撮影された画像の付属情報として記録するようにしたため、電子ズーム撮影やパノラマ撮影された画像のプリント時に、前記付属情報を利用することができ、より適正なホワイトバランス調整を行うことができる。
【0120】
同様に、電子ズーム撮影やパノラマ撮影された画像を記録媒体に記録する際に、元画像からシーン判別に利用可能な情報を取得するようにしたため、電子ズーム等がされた画像のみから得られるシーン判別に利用可能な情報よりも多くの情報を得ることができる。そして、このようにして取得したシーン判別に利用可能な情報を電子ズーム撮影やパノラマ撮影された画像の付属情報として記録するようにしたため、電子ズーム撮影やパノラマ撮影された画像のプリント時に、前記付属情報を利用することができ、より適正なシーン判別ができ、そのシーンに応じた階調補正やシャープネス補正等を行うことができる。
【0121】
請求項15の本発明によれば、ズーム画像データをプリンタでプリントする際に、元の画像の全体画角でのサムネールからプリントセットアップ処理を実行するので、白色点等のデータがプリンタへ送られるため、プリント画像において適切なホワイトバランス、露出処理がされた好適な画像が得られる。
【0122】
請求項16の本発明によれば、トリミング画像データをプリンタでプリントする際に、元の画像の全体画角でのサムネールからプリントセットアップ処理を実行するので、白色点等のデータがプリンタへ送られるため、プリント画像において適切なホワイトバランス、露出処理がされた好適な画像が得られる。
【0123】
請求項17の本発明によれば、ズーム画像データ、トリミング画像データをプリントする際に、元の画像の全体画角でのサムネールからプリントセットアップ処理を実行するので、白色点等のデータがプリンタへ到達するため、プリント画像において適切なホワイトバランス、露出処理がされた好適な画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るデジタルカメラの実施の形態を示すブロック図
【図2】電子ズームによって画像が拡大される様子を示すイメージ図
【図3】光源の色を特定するのに好適なハイライト部位がCCDの全撮像エリアにあるが、ズームエリアにない場合を示す図
【図4】電子ズームが使用された場合に記録媒体に記録される画像ファイルの構造例を示す図
【図5】本発明に係るプリンタの実施の形態を示すブロック図
【図6】プリンタ内の自動画像補正処理部の内部構成を示すブロック図
【図7】デジタルカメラでのトリミング制御の流れを示したフローチャート
【図8】タグ情報中の全撮像エリアのサムネイルを読み込んだ場合のプリント処理過程を示したフローチャート
【図9】トリミングが使用された場合に記録媒体に記録される画像ファイルの構造例を示す図
【図10】電子ズーム及びトリミングが使用された場合に記録媒体に記録される画像ファイルの構造例を示す図
【符号の説明】
100…デジタルカメラ、102…外部記録媒体、110…撮影レンズ、114…CCD、124、136…メモリ、125…電子ズーム部、126、126’…デジタル信号処理回路、135、148…積算回路、138…CPU、140…カメラ操作部、156…記録部、200…プリンタ、210…画像解凍処理部、220…タグ情報読取部、230…フレームメモリ、240…パラメータ決定部、250…自動画像補正処理部、252…AWB補正回路、254…階調補正回路、256…輪郭強調回路、260…色信号変換部、270…プリントエンジン、A1…全撮像エリア、A2…ズームエリア、B…ハイライト部位
Claims (17)
- 撮像素子を用いて被写体を撮像し、該撮像により取得される画像を記録媒体に記録するデジタルカメラにおいて、
前記撮像素子の撮像面全体の第1の撮像エリアよりも小さい第2の撮像エリアから前記記録媒体に記録するための第1の画像を取得する第1の画像取得手段と、
前記第2の撮像エリアよりも広い撮像エリアから第2の画像を取得する第2の画像取得手段と、
前記第2の画像に基づいて前記第1の画像のホワイトバランス調整に利用可能な情報を生成する情報生成手段と、
前記第1の画像とともに、該第1の画像に関連付けて前記ホワイトバランス調整に利用可能な情報を前記記録媒体に記録する記録手段と、
を備えたことを特徴とするデジタルカメラ。 - 前記第1の画像取得手段は、電子ズーム手段又は前記第1の撮像エリアからパノラマのアスペクト比の画像を抽出するパノラマ切替手段である請求項1のデジタルカメラ。
- 前記情報生成手段は、前記記録媒体に記録される第1の画像と同じ信号処理が施された前記第2の画像に基づいて前記第1の画像のホワイトバランス調整に利用可能な情報を生成することを特徴とする請求項1又は2のデジタルカメラ。
- 前記ホワイトバランス調整に利用可能な情報は、前記第2の画像の画面全体のR、G、B信号のそれぞれの平均値又は各平均値の比、前記第2の画像の画面全体を複数のエリアに分割した各分割エリアごとのR、G、B信号のそれぞれの平均値又は各平均値の比、若しくは輝度信号及び色差信号のそれぞれの平均値、前記第2の画像の画面全体の1又は複数のハイライト点のR、G、B信号又はハイライト点のR、G、B信号の比もしくはハイライト点の輝度信号と色差信号、前記第2の画像の画面全体のなかの最大のR、G、B信号又は最大のR、G、B信号の比、及び前記第2の画像から作成したサムネイル画像のうちの1つを含むことを特徴とする請求項1、2又は3のデジタルカメラ。
- 前記記録手段は、前記ホワイトバランス調整に利用可能な情報をタグ情報として前記第1の画像が記録される画像ファイルに記録することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のデジタルカメラ。
- 撮像素子を用いて被写体を撮像し、該撮像により取得される画像を記録媒体に記録するデジタルカメラにおいて、
前記撮像素子の撮像面全体の第1の撮像エリアよりも小さい第2の撮像エリアから前記記録媒体に記録するための第1の画像を取得する第1の画像取得手段と、
前記第2の撮像エリアよりも広い撮像エリアから第2の画像を取得する第2の画像取得手段と、
前記第2の画像に基づいて前記第1の画像のシーン判別に利用可能な情報を生成する情報生成手段と、
前記第1の画像とともに、該第1の画像に関連付けて前記シーン判別に利用可能な情報を前記記録媒体に記録する記録手段と、
を備えたことを特徴とするデジタルカメラ。 - 前記第1の画像取得手段は、電子ズーム手段、又は前記第1の撮像エリアからパノラマのアスペクト比の画像を抽出するパノラマ切替手段である請求項6のデジタルカメラ。
- 前記情報生成手段は、前記記録媒体に記録される第1の画像と同じ信号処理が施された前記第2の画像に基づいて前記第1の画像のシーン判別に利用可能な情報を生成することを特徴とする請求項6又は7のデジタルカメラ。
- 前記シーン判別に利用可能な情報は、前記第2の画像の画面全体を複数のエリアに分割した各分割エリアごとのR、G、B信号のそれぞれの平均値、各分割エリアごとの輝度信号の平均値、各分割エリアごとのG信号の平均値、及び前記第2の画像から作成したサムネイル画像のうちの1つを含むことを特徴とする請求項6、7又は8のデジタルカメラ。
- 前記記録手段は、前記シーン判別に利用可能な情報をタグ情報として前記第1の画像が記録される画像ファイルに記録することを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載のデジタルカメラ。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載のデジタルカメラによって前記記録媒体に記録された前記第1の画像と、該第1の画像と関連付けられて前記記録媒体に記録された前記ホワイトバランス調整に利用可能な情報とを読み取る読取手段と、
前記読み取ったホワイトバランス調整に利用可能な情報、又は前記読み取った第1の画像及びホワイトバランス調整に利用可能な情報に基づいて前記第1の画像のホワイトバランス補正値を求める算出手段と、
前記算出手段によって求めたホワイトバランス補正値に基づいて前記読み取った第1の画像をホワイトバランス制御するホワイトバランス制御手段と、
前記ホワイトバランス制御手段によってホワイトバランス制御された前記第1の画像に基づいてプリント用紙に前記第1の画像を印画するプリント手段と、
を備えたことを特徴とするプリンタ。 - 請求項6乃至10のいずれかに記載のデジタルカメラによって前記記録媒体に記録された前記第1の画像と、該第1の画像と関連付けられて前記記録媒体に記録された前記シーン判別に利用可能な情報とを読み取る読取手段と、
前記読み取ったシーン判別に利用可能な情報、又は前記読み取った第1の画像及びシーン判別に利用可能な情報に基づいて前記第1の画像のシーン判別を行うシーン判別手段と、
前記シーン判別手段によるシーン判別に基づいて前記読み取った第1の画像を画像処理する画像処理手段と、
前記画像処理手段によって画像処理された前記第1の画像に基づいてプリント用紙に前記第1の画像を印画するプリント手段と、
を備えたことを特徴とするプリンタ。 - 前記シーン判別手段によって判別されるシーンは、逆光シーン、順光シーン及びスポット光シーンのうちの1つを含むことを特徴とする請求項12のプリンタ。
- 前記画像処理手段は、前記シーン判別手段によるシーン判別に基づいて前記読み取った第1の画像のシャープネス及び階調のうちの少なくとも1つを制御することを特徴とする請求項12又は13のプリンタ。
- 撮像素子を用いて被写体を撮像し、該撮像により取得される画像を記録媒体に記録するデジタルカメラにおいて、
前記撮像素子を介して取得された画像からズームエリアの画像を切り出してズーム画像を生成する電子ズーム手段と、
電子ズーム前の全体画像の画角でのサムネール画像を生成する手段と、
前記電子ズーム手段で生成されたズーム画像を前記記録媒体に記録する記録手段であって、タグ情報として前記サムネール画像及び電子ズーム情報が記録された前記ズーム画像 を前記記録媒体に記録する記録手段と、
を備えたことを特徴とするデジタルカメラ。 - 撮像素子を用いて被写体を撮像し、該撮像により取得される画像を記録媒体に記録するデジタルカメラにおいて、
画像を表示する画像表示手段と、
前記画像表示手段に表示された画像の一部領域を指定し、当該指定された領域を切り出してトリミング画像を生成するトリミング処理手段と、
トリミング前の全体画像の画角でのサムネール画像を生成する手段と、
前記トリミング処理手段で生成されたトリミング画像を前記記録媒体に記録する記録手段であって、タグ情報として前記サムネール画像及びトリミング情報が記録された前記トリミング画像を前記記録媒体に記録する記録手段と、
を備えたことを特徴とするデジタルカメラ。 - 電子ズームされたズーム画像又はトリミングされたトリミング画像をプリント処理するプリンタであって、
タグ情報として電子ズーム前の全体画像の画角でのサムネール画像が記録されたズーム画像、又は、タグ情報としてトリミング前の全体画像の画角でのサムネール画像が記録されたトリミング画像の入力を受け付ける画像受付手段と、
前記サムネール画像からプリントセットアップ処理を実行する実行手段と、
からなることを特徴とするプリンタ。
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