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JP4286447B2 - ウェルプレート、ゲル及びブロットにおける検定のためのデジタル画像化システム - Google Patents

ウェルプレート、ゲル及びブロットにおける検定のためのデジタル画像化システム Download PDF

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JP4286447B2 JP2000506622A JP2000506622A JP4286447B2 JP 4286447 B2 JP4286447 B2 JP 4286447B2 JP 2000506622 A JP2000506622 A JP 2000506622A JP 2000506622 A JP2000506622 A JP 2000506622A JP 4286447 B2 JP4286447 B2 JP 4286447B2
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Description

【0001】
発明の分野
本発明は、蛍光性、発光性または光沢性の野外標本のデジタル画像を生成するためのシステムに関する。本システムは、その照明モードにおいて、及び標本を行列に配置する(ウェルプレート等)、またはランダムに配置する(化学ルミネセンスコロニー、ゲル媒体等)ことが可能であることにおいて共にフレキシブルである。
【0002】
発明の背景
本発明は、主として検定画像化システムである。検定とは、ある標本における物性的特性(化学的、生化学的、生理学的またはその他)の測定として定義することができる。検定は、典型的には、分子生物学、遺伝学及び薬剤学の分野で使用される。
【0003】
標準的な検定標本容器は、「ウェル」と称する96個の小チャンバを含むプラスチックまたはガラス製のプレートである。検出器具及びロボット的なプレート取り扱い技術は、96ウェルプレートを有効に利用し、かつこうしたプレート形式に可能な限りの高い処理能力を提供すべく徐々に進化してきた。現在のスクリーニング技術を以てすれば、96個のウェルプレートを使用する大規模なスクリーニング実験室で1日当たり数千もの化合物を処理することができる。
【0004】
最近は、試験対象となり得る化合物の数が大幅に増大している。一部にはこれは、天然の化合物を生成しようとして増々多くの生物学的資源が開発されているためである。新たな化合物の急増は、主として、結合化学と称される新たな化学工学の所産である。組み合わせ化学においては、(化学的構成単位の並べ換えを使用して)大量の関連化合物が合成され、その結果、必然的に薬用値に関する試験が行われる。
【0005】
天然化合物の新たな発見に伴い、かつ組み合わせ化学の出現に伴って、製薬会社及びバイオクノロジ企業は、未試験化合物の膨大な「ライブラリ」を生み出している。こうしたライブラリは、直に何百万もの化合物で膨らむ。一般の測定技術ではこの量に対処することは不可能であり、化合物の薬用値決定のための初期試験(スクリーニング)の実行速度を増大させる新たな技術が必要である。一般的な技術に対する際だった優位性を示すためには、新規技術は、1器具で1日当たり10万個を越える化合物を処理可能でなければならない。画像技術は、この要求レベルに沿った処理能力の増大を保証するものである。当該技術はさらに、画像化システムがウェル及び他の形式での検定に、また、静的なまたは時間に伴って変化する検定にも適用可能であることにおいてフレキシブルであるという優位点を有している。
【0006】
大部分の検定は、光の吸収度、透過または放射の変化が標本内部の反応を反映するように設計されている。従って大部分の検定測定器具は、その操作上の原理として輝度の変化を検出する。検出器具の面からすると、生物発光または化学発光は、照明を与える必要がない点で最も単純なタイプの検定となる。吸光性検定は、通常は単色光を使用する標本の透照を含んでいる。対象の反応は流体による光の吸収度に影響するため、この吸光度について測定することができる。
【0007】
発蛍光団が入射光子と反応する(励振)と、蛍光が放射される。光子が吸収されると、発蛍光団内の電子はその基底状態からより高位のエネルギーレベルへと高められる。次いで、電子はその原初のレベルに回復し、回復の際に放出されるエネルギー量に依存する波長を有する光子を放出する(蛍光放射)。電子が多様な軌道からその基底状態へと降下する間に、単一または複数の波長で所定量の発蛍光団を放射することができる(発光スペクトルの生成)。発光スペクトルは、発蛍光団の各種毎に一定である。
【0008】
蛍光性検定には、「励振」と称される強力な単色照明ビームの照射が必要である。蛍光性検定は、以下のようなタイプの用途に使用される。
1. 特定の発光スペクトルに同調された検出器を使用して、発蛍光団を特定することができる。例えば、蛍光によって標識付けされた蛋白質を表示するセルを含むウェルと、こうしたセルを含まないウェルとを区別することが可能である。
2. 蛍光性の強度を測定することにより、検出器システムは蛍光分子の濃度を予測することができる。
3. 発蛍光団分子の変化(Ca++へのフラ−2の結合等)が、発光スペクトルの変化に繋がる。検出器を使用すれば、こうしたスペクトル変化を発蛍光団の環境変化を表示するものとして測定することができる。
【0009】
ウェル
各ウェルは、個別の実験条件を含んでおり、光放射の変化が測定されて、その条件が有利な属性を生み出すか否かを決定する。「ウェルプレート」による検定は、個別容器における同様の検定よりも処理能力が高く、コストが低い。
【0010】
ウェル内部では、多様な反応が起こり得る。化学検定では、異なる化合物の分子(例えば薬物候補及び受容体分子)が同一のウェルに配置され、これらの化合物間の相互作用が観察される。セルを基礎とする検定では、各ウェルは生きた細胞集団を含み、これらの細胞に与える化合物の影響が観察される。
【0011】
大部分の検定は、各ウェルを1回測定することによって行われる。但し、各ウェルの測定を繰り返して時間に伴う変化を記録することも可能である。反復される観測の利用を、「動的」検定と称することも可能である。
【0012】
標準的なウェルプレートは、約8×12cmの領域に96個または384個のウェルを含んでいる。ウェルは縮小される傾向にある。864個以上ものウェルを含むプロトタイプの評価を行う実験サイトも多い。目標は、高密度の小型「ミクロウェル」アレイ(1プレート当たり数千個等)を有する充填量が少ないプレートを開発することにある。即ち、典型的な96個または384個のウェルを使用する検定の場合に使用される100ul以上の流体に対して、縮小されたウェルでは1ulの流体を包含可能である。縮小された検定形式は、劇的なコスト削減の達成及び廃棄手順の単純化を保証すると共に、より多くの検定の実行を可能にする。
【0013】
交雑検定と遺伝的検定
遺伝的検定の低処理量方式は、様々な電気泳動手法を使用する。遺伝的検定の処理量を増大してコストを低減させる方法には、DNAクローン(cDNA)または合成オリゴヌクレオチドを平坦な支持膜または処理されたガラススリップの上に配列することが含まれる。cDNAまたはオリゴヌクレオチドの配列(高密度格子と称される)は、次いでゲノム材料の試料と交雑され、遺伝子発現レベルの定量化、または関連シーケンスの特定化が行われる。嘗ては、交雑検定の大部分が同位体ラベル及び記憶蛍光画像化システムを検出に使用して行われていた。しかしながら、目下多くの実験室が非同位体的方式(特に、蛍光性)を研究中である。非同位体の高密度格子には極めて高い処理量を低コストで提供する能力があり、これらの標本のために多様な検出技術が開発されようとしている。
【0014】
自由形式の検定
規則的な間隔で配置されたアレイ(格子内のウェル、cDNA)内で発生する検定は、固定形式検定と称することができる。不規則に分布している標本は、自由形式の検定と称されるべきである。自由形式検定の例としては、エレクトロフォレグラム、培養された細菌コロニー及びビードで結合された化合物が組織培養物内に分布される様々な組み合わせ検定等がある。これらの自由形式検定における共通因子は、輝度の変更範囲が任意の空間位置で発生し得る点にある。
【0015】
固定形式の検定用に設計された器具(蛍光プレート読取り器、液体シンチレーション計数器、他)は、標本内の限定位置しか読み取らない。これらは、影響が予め決められていない位置に存在するような標本にとっては有用でない。これに対して、画像化システムは画像内のどの位置における反応をも検出及び定量化することができ、よって画像分析は長く自由形式検定に適用されてきた。
【0016】
検定の種類の要約
製薬会社は、薬用値についてスクリーンしなければならない嘗てない多数の新規化合物に直面している。標本は、発光技術、吸光技術または蛍光技術を使用してスクリーンされる。標本の形式には、標準型及び縮小型のウェルプレート、交雑検定の高密度アレイ及び自由形式検定が含まれる。本発明は、これら全ての技術及び標本形式にとって有用であるように設計されている。
【0017】
エリア画像化システム
エリア画像化システムは、標本全体を検出器平面上に一度に配置する。カメラが標本全体を多数の小さな検出器要素(通常はCCD)上に映し出すため、並行にPMTを移動させたりレーザを走査させる必要がない。この並行捕捉段階は、検出器からの全体画像の読取りへと続く。読取りは連続工程であるが、毎秒数千乃至数百万個の画素という比較的高速で行われる。
【0018】
エリア画像化システムには、潜在的に以下のような幾つかの極めて魅力ある優位点がある。
1. 標本全体が一時に映し出されるため、検出処理を極めて高速で行うことができる。
2. 動的検定のための時間設定された連続画像の捕捉が比較的容易である。
3. 適正な照明装置があれば、任意の励振波長を適用することができる。
4. 発光反応(生物発光、化学発光)を画像化することができる。
5. 自由形式または固定形式の標本を画像化することができる。
【0019】
多くの用途(フィルムオートラジオグラフィ等)においては、エリア画像化に歴史があり、器具の開発者達には経験があり、問題点も十分に理解されている。これに対して、検定画像化は、新規かつ重大な技術上の課題を呈示している。検定の画像化には確立された方法がなく、エリア画像技術及び検定技術双方について実際に経験をつんだ器具開発者はほとんどいない。
【0020】
発光性のエリア画像化
私達は、外的な光による励振なしに標本から放射される光として発光を定義する。大部分の発光反応は極めて脆弱であり、検出にはかなりの要件が課される。標準的なエリア画像化戦略は、比較的高感度レベルを達成する科学的高品質のCCDカメラを使用することにある。強化CCDカメラも使用されている。
【0021】
典型的な先行技術は、エリア画像化を平坦な膜上の発光検定に適用する。ウェル画像化についての説明は、視誤差の修正が記述されていない点で無効である。テレセントリックレンズは、先行技術によるものが十分な光を集められないので使用されていない。
【0022】
先行技術はまた、完全に規則的なアレイ内には存在していない目標物の自動分析を可能にするソフトウェア、または、ウェル毎の測定効率の変動をモデル化するソフトウェアの使用を開示していない。
【0023】
本発明の新規特徴(視差がない効率的な集光性、目標物検出用ソフトウェア、測定効率の変動を最小にする較正ソフトウェア)は、先行技術による発光画像化システムの能力を超えたところに存在する発光標本に本発明が使用されることを可能にしている。
【0024】
蛍光性のエリア画像化
エリア画像化は、エピ蛍光が普遍的方法であって容易に適用される蛍光顕微鏡検査法に常用されている。顕微鏡上で、エピ蛍光は、ダイクロイックミラー及び干渉フィルタを組み込んだ装置を介して実行される。蛍光顕微鏡検査法における先行技術は、本発明とは無関係であり、本発明は、特にマクロ標本用に設計されている。
【0025】
マクロレベルのエリア蛍光画像化は、日常的にゲル及びブロットと共に適用されている。専門化された研究システムは幾つか報告されているが、先行技術では日常的なゲル/ブロット蛍光のための低コストの商用システムが浸透している。典型的には、このタイプの画像化は、励振照明の部分最適分布によって弱体化されている。エリア照明の最も一般的な形態は、ガス放電照明装置(UVライトボックス等)を使用する。ランプは、ランプ内の励起されたガスによって放射されるピークに放射を制限するフィルタで被覆されている。従って、大部分の先行技術システムは、限定数の励振波長を提供する。
【0026】
透過性の照明装置を使用するもののような先行技術の多くは、励振を直接標本から集光用光学素子へと通す。しかしながら、最高感度を得るためには、励振を検出用光学素子に直接当てないことが重要である。励振が光学素子に直接当たると、励振及び放射の両波長が、励振の方が放射よりも大幅に高位で検出される。励振の波長は選択的に濾波されることが可能であるが、それでも感度を低下させるだけの励振が残る。
【0027】
励振の直接的検出を回避するため、先行技術によるシステムの中には、励振を上から、側面から、暗視野を介して、または屈折(一過性の波長等)を使用して標本へと供給するものがある。こうした場合、検出用光学素子は標本からの蛍光放射を捉え、励振の検出は最小となる。しかしながら、こうした技術には厳格な制限事項がある。側方に設置された光ファイバ照明装置は、一様でない光を放出するため平坦な標本にしか使用できない。これがウェルに使用された場合には、光は標本に角度を成して進入し、より深い領域にまで貫通しない。同様に、屈折性の照明装置または暗視野照明装置もウェルの深部へと貫通せず、不透明な標本には使用不可であり、幾分ほの暗い照明レベルを供給する傾向がある。
【0028】
先行技術によるシステムの特徴は、以下のように要約することができる。
1. 大部分が、ガス放電灯によって放射される波長に限定されている。典型的には、UVA、UVB、UVC及び/または白色灯の幾つかの組み合わせが供給されている。他の波長の捕捉が不可能であり、このことが決定的な欠点である。
2. 検定の最中は波長の変更ができない。検定の間に照明を変更しなければならない場合でも(fura−2によるカルシウムの測定等)、装置はこれに対応することができない。
3. 蛍光の僅かな変化に感応しない。透照は、直接標本の下から検出器の光学素子に至る。従って、極めて良質のフィルタであっても入射照明を全て除去することはできず、このため非特異的照明の高背景が生み出される。(多くの検定にとって典型的である)蛍光の僅かな変化は、非特異的背景の中に失われていく。
4. 非能率的なカメラ及びレンズ。高性能カメラを使用するシステムは非常に少ない。これらの数少ないシステムでさえも、使用しているのは標準型のCCTVまたは写真用レンズであり、明るい標本にしか使用できない。
5. 視誤差が精確なウェルの画像化を妨げる。広い開口度のテレセントリックレンズがを用できないため、これらのシステムは、ウェルを画像化する際に視誤差を呈示する。
【0029】
先行技術による蛍光システムの一例においては、光ファイバの入力が標本に結合され、出力がCCDカメラに結合されている。カメラへの入力における光ファイバレンズのこの使用は、視誤差の発生を防ぎ、効率的な集光性をもたらす。CCDカメラは、単一の光子検出能力を取得するために光子計数モードで稼働されることが可能である。視差がない画像及び高感光性の達成においては、ファイバに結合されたカメラは本発明と同様のものである。しかしながら、標本と結合するファイバには、以下のような重大な欠点がある。
1. ファイバに結合されたシステムは、エピ照明機構を挿入する余地がないので、透照される標本に限定される。従って、このファイバに結合されたシステムは、本発明(エピ照明)ほどには蛍光の微妙な変化に感応しない。
2. 光ファイバの被写界深度は非常に浅い(典型的には、約1μm)ため、ファイバに結合されたシステムは、ガラス、プラスチックまたは他の材料製の薄い透明フィルムを介して標本を見なければならない。全ての検定を、下部が薄く透明であるプレート内で実行できるわけではない。検定を不透明なプレート内で実行しなければならないとした場合ファイバに結合されたシステムは、ウェル内の流体に接近し過ぎると焦点が結べなくなるために非能率的となる。
3. 被写界深度が限定されているため、ファイバに結合された光学部品は、深めの標本に対して曖昧な性能を示す。例えば、ウェルプレート内の流体は、典型的には1mmを越える深さである。ファイバに結合された光学部品では、流体のほんの一部分にしか焦点が合わない。これは、臨界焦点内にない流体部分からの非能率的な集光に繋がる。
4. ファイバに結合されたシステムは、偏光によるファイバの影響(複屈折、他)のために、蛍光偏光の調査には使用することができないと思われる。
5. ウェルプレートは、8×12cmである。この大きさの画像形成用光ファイバは構築が非常に困難かつ高価であるため、ファイバ束を縮小形状に漸減して格段に小型のCCDにしなければならない。縮小は、伝達効率の大幅な損失をもたらし、当該効率は70%から10%まで落ち込む可能性がある。大型の光ファイバによる高コスト、及び縮小によってもたらされる伝達効率の損失を共に回避するためには、標本を多数の小画像として取得する必要があると思われる。この場合は、移動テーブルが標本またはカメラを動かし、適正な大きさの実寸または僅かに縮小されたファイバ束が使用される。走査に続いて、複数の小画像が再度組み立てられ、全体標本を示すことになる。この複数の捕捉には時間がかかり、精度にも影響し、また時間と共に変化する検定を有する装置の使用は除外される。
【0030】
先行技術による蛍光システムの他の例は、照明装置が標本の横にまたは上に設置されている冷却CCDカメラの使用を含んでいる。場合によっては、光ファイバの光供給システムより前に励振フィルタホイールを挿入すれば、本発明の機能の幾つか(波長の選択)を達成できるものがある。これらの先行技術によるシステムは全て、以下のような重大な欠点を有している。
1. 側面または上面に設置された照明装置による照明は、ほぼ全ての標本に対して極めて不均一となるため、ウェルへの使用は全く不適当である。
2. システムにはテレセントリックレンズが装備されていないため、視差がウェルにおける検定の画像化を妨げる。
3. 目標検出用ソフトウェアがない。
【0031】
この他、先行技術には、96ウェルプレート内のウェルに一定角度で適用されるレーザ照明を使用する蛍光システム(蛍光画像化プレート読取り器−FLIPR、分子装置)がある。ウェル上にはピンホールマスクが配置されているため、斜めの光は各ウェルの底の標本流体の極く一部にしか届かない。データは、冷却CCDカメラを使用して検出される。FLIPRには柔軟性がなく、96ウェル形式でしか作動せず、特定のレーザラインを使用し、エピ照明を提供せず、深めのウェルの流体全量を照射することは不可能であり、また発光画像化、自由形式の画像化または高密度のウェル配合への適用は不可である。
【0032】
サイエンス・アプリケーションズ・インターナショナル・コーポレーション(SAIC、カリフォルニア州サンディアゴ)は、96ウェル形式の動的検定のための高処理量蛍光スクリーニングシステムであるRT蛍光メータを開発中であった。当該RT蛍光メータは、ウェル装填用のロボット、高出力のアークランプ、励振波長選択のためのフィルタホイール及びCCDアレイ検出器を含んでいる。このシステムは標本の側面に角度付けされて配置された光ファイバを使用して照射を行い、エピ照明は含んでいなかった。実行データ及び特定の画像化設計情報は提供されておらず、このシステムの開発は中断されている。
【0033】
画像化を使用して微細加工された装置内に組み込まれた蛍光検定を検出することにおいては、広範な先行技術が存在する(しばしば「ゲノセンサ」と称される)。ゲノセンサには、走査イメージャ(例、モールキュラーダイナミクスまたはヒューレットパッカードのジェネチップ読取り器)を使用し、光電子増倍管で光を検出するものがある。その他は、エリアCCDを使用してCCD上にまたはCCD上に配置可能なカバースリップ上に直接加工された検定サイトにおいて変化を検出する。近い将来、この他にも多くのタイプのゲノセンサが出現するものと思われる。
【0034】
エリア蛍光画像化に関わる本発明の優位点
マクロ蛍光
本発明の新規特徴は、先行技術によるマクロ蛍光システムの欠点を最小にする。これらの特徴は、以下のようなもを含む。
1. 本装置は、いかなるソースからの光であっても、そのほとんどを受け入れることができる。従って、ガス放電灯またはレーザのピークに関係なく照明波長を選択することができる。
2. コンピュータ制御されたフィルタホイールまたは他の装置を使用して、検定中に照明を変更することができる。
3. 蛍光照明はエピ照明を介して到来するため、蛍光放射の僅かな変化も検出することができる。直接的な励振照明は光学素子まで進入せず、非特異的背景は可能な限り弱められている。
4. カメラとレンズとは、ほの暗い標本との使用に高度に最適化されたシステムを形成している。
5. テレセントリックレンズは視誤差を除去するため、ウェルプレート検定が精確である。
6. 光学素子は、時間分解された検定及び蛍光偏光検定を含む多くの形式の蛍光に適合させることが可能である。
7. 蛍光照明及び検出システム全体が、単一の機械的アセンブリに統合されている。このアセンブリは、自動化された標本処理装置との統合が容易である。
【0035】
蛍光にとっての本発明の重大な優位点は、そのエピ照明レンズにある。当該レンズは、適用がフレキシブルであり、標本全体の同時的な画像化を可能にし、高レベルの背景または視誤差なしに照射してデータを収集し、自動標本処理との統合が容易であり、ほの暗い標本との使用が可能である。
【0036】
不透明媒体との適合性という1つの特性において、本発明のレンズは、ファイバに結合された光学素子の欠点を最小にしている。このレンズは、標本から幾分距離を隔てて焦点を合わせ、エピ照明を使用し、かつ大きな被写界深度を有している。これらの特徴により、不透明な媒体内に存在する流体の焦点合わせ、より一般的には典型深度(例、1mm)の流体の焦点合わせが可能である。本発明の他の優位点は、光スクランブルとして機能する光ファイバレンズが存在しないために、蛍光偏光検定を実行可能であることにある。最後に、本発明のレンズは、一回の捕捉でウェルプレート全体の像を得る。これにより、移動テーブルの必要はなくなり、精確な較正及び動的検定の実行が共に容易になる。
【0037】
ゲノム検定
本発明は、ある特性においてゲノム検定についての優位点を有している。ゲノム検定は流動的であり、多くのラベリング方法(蛍光、発光、吸光、同位体)及びフォーマットの出現が予測される。これらのゲノム検定用として現在使用されている走査イメージャとは違って、本発明はほぼ全ての標本形式(ウェルを含む)、全ての蛍光波長を見越しており、発光検出能力もある。発光方法は、幾つかのゲノム検定において最高レベルの感度を供給することができる。
【0038】
本発明の柔軟性は独自的なものであり、本発明をゲノム検定のプロトタイプ作りを行う実験室にとっての単一ツールとして適正なものにしている。検定のプロトタイプ作成においては、使用される特定波長及び標本形式を予測することは困難であるといえる。本発明は、実験室によるほぼ全てのラベリング及び検出パラダイムを使用した検定の構成を可能にする。特定のレーザスキャナによって支援された少数のラベリング及び検出方法から選択する必要はない。
【0039】
本発明は、レーザ励振の走査が不適切である場合、または発光検出が必要である場合の大量スクリーニング(大量生産による)にも使用することができる。要するに、本発明の目的は、ゲノム検定の先行技術によるレーザ走査に代わるよりフレキシブルな代替物を提供することにある。
【0040】
エリア蛍光画像化の要約
本発明は、単独かつ組み合わせにおいて共に新規である以下のような特徴を含んでいる。
1. マクロ・エピ照明。
2. 精確な(視差がない、較正済みの)蛍光検定及び非蛍光検定を共に実行する単独器具の能力。
3. 視差がない。
4. 蛍光偏光、時間分解された蛍光及び他の方法への容易な適合性。
5. 蛍光照明の自動標本処理及び計量分配への統合が容易。
6. ソフトウェアがエリア画像化固有の誤差を最小にする較正方法を含んでいる。
7. ソフトウェアが目標を発見し、定量化する。
【0041】
本発明によるシステムは、CCD検出器、レンズ、照明システム、画像化システム及びソフトウェアを含んでいる。全体として、こうした構成要素は、固定形式または自由形式、ウェル標本または平坦な標本の何れであっても、またどんな形式の照明(蛍光、発光、透過)であっても使用可能なシステムとして構築されている。本システムは、一般的な非画像化測定器具の場合と同様の測定性能を示す一方、画像化システムであるという付加的優位点を有している。
【0042】
本発明によるシステムの主要な構成要素
a)高感度CCD検出器
エリア画像化システムは、CCDアレイを使用して画像を形成する。到来する少数の光子を検出するCCDアレイの能力に影響する因子には、量子効率、読出しノイズ、暗ノイズ及びダイナミックレンジがある。好ましくは、本発明は、高い量子効率、低い読出し及び暗ノイズ並びに広範なダイナミックレンジをを有するCCDアレイを使用する。
b)テレセントリック性と大規模アパーチャとを組み合わせたレンズ
本発明のレンズは、テレセントリック性と大規模アパーチャとを結合させる点で独自的である。この組み合わせにより、ウェル内の薄暗い検定の精確な読取りが可能である。
c)真性のエピ蛍光光学素子
エピ蛍光光学素子は、同じレンズで照射及び集光の両方を行う。エピ蛍光光学素子は、励振ソースと,検出された信号から励振を除去して標本から放射された蛍光のみを残すバリアフィルタとを含んでいなければならない。本発明は、励振ソース及びバリアフィルタの双方をそのレンズ内に組み込んでいる。
エピ蛍光光学素子は、より弱められた背景、より広範なダイナミックレンジ、及び背側、側方、屈折性または透過性の照明装置の場合よりもより直線的な蛍光応答をもたらす点で有益である。広範な領域の単色エピ照明を供給する能力は、本発明独自の能力である。
d)超微光画像化のための最適構成要素
エリア検出技術は任意のものを使用可能であるが、好適な検出器は、低レベルの蛍光及び発光をも画像化する能力がある薄手の背面照明式の大型CCDである。シンチレーション近接検定の場合のように最も極端な微光状況に対しては、本発明は、極低温まで冷却されたカメラを使用することができる(例えば、CCDは−70℃で作動する)。冷却は、液体窒素、強制プローブ機構、多段熱電または他の任意の手段によって行うことができる。代替として、本発明はエピ照明レンズを光ファイバレンズに置換することができる。光ファイバレンズを使用する場合は、自在性及び蛍光能力が損なわれる代わりに発光検定でのより高い感度が得られる。
本発明はまた、レンズとCCDカメラとの間に挿入された光増幅器の使用を可能にする。ある好適な構造においては、この光増幅器はイメージ増倍管である。
e)蛍光励振のフレキシブル照明ソース
8×12cmの範囲に及ぶ選択可能波長の均等照明の適用は、本発明の1つの特徴である。照明は、標準型の光ファイバカップリングを介して供給される。この場合は、ほとんど全ての照明ソース(ハロゲン、アークランプ、レーザ、他)を使用することができる。ハロゲンまたはアークランプを組み込んだある好適な構造においては、精密フィルタ(通常は、標準型の干渉フィルタ)によって単色照明の任意波長を選択することができる。これらは、使用される小型の大きさが容易に入手可能である。励振波長の選択には、オプティカルカプラ/コンピュータ制御されたフィルタホイールが好適である。この装置の出力は、エピ照明のために、透過照明用に特別に設計された光ファイバプレート、背面照明のための光ファイバリング、光ファイバ回線またはパネルライトまたは(好適には)レンズ内の光ファイバ照明アセンブリへと取り込むことが可能である。
f)制御、検出及び分析を組み込んだソフトウェア
エリア画像化は元来、非画像化検出または走査イメージャの使用の何れよりも複雑である。特に、非画像化計数システムは、比較的容易なタスクを有している。そのシステムは、検査工程を制御し、内部較正を管理し、かつ各ウェルを呈示するデータ点の小アレイを生成するだけでよい。段階の順序は、以下の通りとすることができる。
1. 内部基準に対して検出器を較正する。
2. 1つのウェルを照射する。
3. 照射されたウェル上にPMTを配置する。
4. ウェルを読み取る。
5. データをスプレッドシートに転送する。
6. 次のウェルを照射し、同じことを繰り返し行う。
エリア画像化システムは、これより遙かに困難なタスクを有している。ウェルプレートの画像化には、以下のような要件を包含させることができる。
1. プレート全体を十分に照射する。
2. 高性能カメラを制御する。
3. 幾何学的形状及び密度の修正率を記憶する。
4. 標本の画像を映す。
5. 幾何学的形状及び密度の変化を修正する。
6. 必要であれば、標本内の規格に合わせて画像を較正する。
7. 較正関数に関連して各ウェルを配置し、輝度を定量化する。
8. データをスプレッドシートに転送する。
これらのタスクは、画像化システムが上記2〜8の機能を実行するソフトウェアを装備している場合にのみ実行することができる。本発明は、標本を配置し、画像化システムを較正して誤差を最小にする新規ソフトウェアを含むこうしたソフトウェアを組み込んでいる。
g)時間分解された蛍光及び偏光蛍光のための最適構成要素
背景を縮小する一般的な方法は、特異蛍光体の長寿命蛍光特性を利用するものである。長寿命の蛍光体を使用すると、照明ソースのストロボから超高速でフラッシュを発することが可能であり、短期間に励振が行われ、次には遮断される。蛍光は漸次(例えば、励振の遮断後10ミリ秒で)消えていくものであるため、測定は励振の遮断期間中に実行可能である。励振照射の遮断後に行うこの測定は、反射、及び励振波長による直接汚染がないものでなければならない。この遅延された測定は、時間分解蛍光(TRF)として周知である。
TRFの主要な優位点は、それが遙かに低レベルの背景蛍光をもたらすことにある。TRFの主要な欠点は、それが励振及び遮断の高速サイクルのための専用ハードウェアを必要とすること、及び当該手順には適合する特殊蛍光体(典型的には、ユーロピウムキレート、ランダニドキレートまたはテルビウムキレート)の数が限定的であることにある。
典型的には、本発明は、シャッタ及びストロボ光源双方を使用することによって時間分解蛍光に適用される。ストロボは、短い、精確にゲート制御された照射期間を供給する。シャッタは、照明の作動中にCCDを露出から防護する。
シャッタは、様々なタイプが可能である。
エピ照明レンズとCCD検出器との間には、イメージ増倍管が設置されている。増倍管は、蛍光体から到来する光を増幅する働きをし、さらに、ゲート制御によってシャッタとして機能する。増倍管がゲートオンされると、光はCCDまで到達することができる。増倍管がゲートオフされると、光はCCDへの到達を妨げられる。ゲート制御は超高速で行うことが可能であり、導通期間の増倍管は標本からの遅延蛍光の最適期間に一致する。
チョッパーホイール、液晶、リーフまたは他のシャッタは、光路内の標本より後、検出器より前に取り付けることができる。例えば当該シャッタは、レンズ内のバリアフィルタ位置に配置することもできる。シャッタは励振ストロボにタイムロックされているため、ストロボのオン−オフサイクルとCCDの露出期間との間の必要な遅延が達成される。
好適な照明ソースはストローブランプであるが、当業者であれば、他の形式の照明(例えば、パルスレーザ、パルスアークランプ、連続アークランプ)も構想することができる。照明のゲート制御を精確に行えない場合は、精確なオン−オフサイクルを提供する第2のシャッタ機構が必要である。
TRFのための本発明の重要な優位点は、照明がテレセントリック性のエピ照明レンズを介して当てられることにある。このレンズは、蛍光励振を与えることができる便利な手段、視差がないテレセントリック集光及び遅延された蛍光パラダイムにおいて発射されるほの暗い光を可能な限り収集する効率的な光学素子を提供する。
本発明のレンズは、内部リングライトの出力上にリング偏光器を付加し、レンズ筒内にアナライザを付加することによって、蛍光偏光の研究用として構成することもできる。
【0043】
解析用ソフトウェアの特徴
目標の認定
画像は、目標物及び背景を共に含んでおり、画像のどの部分が目標の構成要素を成しているのかが幾分不明瞭である場合は多い。外延的な先行技術は、画像からの目標データの自動抽出に対応している。この抽出工程は、「セグメンテーション」として知られている。典型的には、セグメンテーションアルゴリズムは、密度、色彩、テクスチャまたは他の画像特性を使用して有効目標物を限定する。目標限定基準に適合する任意の画素は、目標画素として指定される。
【0044】
本発明は、新規形式のセグメンテーションの他に、画像特性の任意の組み合わせを使用して通例のセグメンテーションを実行する。自由形式の標本には、通例のセグメンテーションが好適である。典型的には、目標物はその輝度値によって限定され、次に画像内の任意の点で自動的に検出される。ウェル、交雑アレイ及びその他、一定間隔で配置された(固定)形式の標本を画像化する場合、本発明は、極めて大量の目標物(60,000個等)の完全に自動化された分析を可能にする新規形式のセグメンテーションを使用する。
【0045】
この新規セグメンテーション手順は、一定の大きさのプローブアレイが標本上に配置される「固定プローブ」戦略を使用する。この目的に添って、液体シンチレーション計数について類推が行われる。同位体標識が付いた標本の液体シンチレーション計数においては、通常、一定の大きさの薄膜片が(円形パンチを使用して)裁断される。これらの薄膜片は、シンチレーション流体のバイアルへと配置されて計数される。計数結果として、各標本片の放射能の全量が明らかとなる。同様に本ソフトウェアの場合は、固定プローブのアレイが、格子定義によって指定された間隔で画像に適用される。
【0046】
コンピュータによって生成されるプローブのアレイは、標本内の全目標物の真の位置と完全には一致しないと思われるので、位置決め用のソフトウェアが必要である。位置決定用のロボットが不完全である、プレートが所定位置から僅かにずれている等々の理由によって、目標位置の変動が生じる。従って、定量化に先立って画像は処理及び解析され、アレイ内の各目標物の位置が合理化される。本来、アルゴリズムは、個別の密度に基づいて認識可能な任意の目標物を捜していく。当該アルゴリズムは、ファジー論理アルゴリズムを使用して、これらの認識可能な目標物を格子内の最も可能性が高い位置に当てはめる。次にこれは、より密度が高いドットを整合のためのアンカー点として使用して、明白さが劣るドットをその最も可能性が高い位置に当てはめる。
【0047】
ユーザには、この手順が自動的なもののように思われる。この固定されたプローブアレイが標本上に限定されると、コンピュータは、アレイ要素をマトリクス内の最も適当な位置に自動的に整合させる。整合されずに残された要素は何れも、手動による編集が可能である。
【0048】
統計的セグメンテーション
整合されたマトリクスからの輝度データはソフトウェアに出力され、ソフトウェアは、全ての固定プローブからのデータの分布を生成する。典型的には、この分布から平均及び標準偏差が計算され、分布の分散判定基準を使用して、目標物をさらに「ヒット」として限定することができる。例えば、分布平均から4単位以上の標準偏差を隔てて存在する目標物は、ヒットとして限定することができる。分散に基づいてヒットを確定するこの使用法は、「統計学的セグメンテーション」と称される。
【0049】
統計学的セグメンテーションでは、標準的なセグメンテーション方法による検出が不可能なものであっても、マトリクス内の標本は全て分析されなければならない。従って、ウェルプレート検定または他の格子検定で使用する場合、統計的セグメンテーションは上述のような整合され固定されたプローブの使用を必要とする。
【0050】
測定効率の較正
本発明は、測定効率を補正することができる新規手段を実行する。これにより、レンズまたはカメラの集光率の変動を補正することができる。実際には、本システムは、実際の標本において観察される輝度範囲の一部または全体に及ぶ参照標準セットを検分する。典型的には、これらの参照標準は同種のウェルプレートであり、問題の検定に使用が予定されているものと同じ波長に対応する物質を含む。好ましくは、低濃度、中濃度及び高濃度の発光物質を含む3つ(またはそれ以上)のプレートが作られる。複数の参照濃度の使用により、測定効率の非線形変化に対応することができる。
【0051】
参照プレートが検分されると、本システムは、各ウェルにおいて測定効率の離散的モデルを引き出すことができる。即ち、参照プレートを使用すれば、画像内の各空間位置において、本システムによって観察される光の強度と実際に存在する発光物質の濃度との間の周知の関係性を生成することができる。本システムは、これらのデータを使用して、各ウェルから取得される後続の測定値をモデル化し、修正する。その結果、ウェル間の誤差変動は低レベルとなる。典型的には、本発明は、非画像化係数システムから取得されるものに極めてよく似た変動率をもたらす。エリア画像化システムがウェルの定量化において受容可能な精度を達成するものとすれば、測定効率のウェル毎の変動に対するこの修正の使用は、極めて効果的である。
【0052】
本発明のさらなる目的、特徴及び優位点は、添付の図面を参照して行われた必然的に好適な、但し例示的である実施形態に関する以下の詳細な説明によってより完全に理解されるであろう。
【0053】
好適な実施形態の詳細な説明
次に、諸図面の詳細について説明すると、図1は、本発明による画像化システム1の好適な実施形態を示す概略図である。システム1は、大まかに言えば、照明サブシステム10と、ハウジング14内に配された画像化サブシステム12と、制御サブシステム16とを備えている。画像化サブシステム12は、ハウジング14のカメラチャンバ20内に収納されたCCDカメラサブシステム18と、カメラチャンバ20と標本チャンバ24との間に伸長するレンズサブアセンブリ22とを備えている。作動中、照明サブシステム10は、チャンバ24内の標本に当てられる必要な光エネルギを供給する。標本によって放射される光エネルギは、レンズサブシステム22を通ってカメラ18へと伝播される。画像はカメラ18で形成され、処理のために制御サブシステム16へ送られる。制御サブシステム16は、特定のカメラ18に整合された従来型ユニットであるカメラ制御ユニット26と、本発明による独自の制御及び処理を達成するためにユニット26を制御し、カメラ18からデータを受信するようにプログラムされたコンピュータ28とを備えている。
【0054】
照明サブシステム10の光源は、好ましくはアークランプ30である。ランプ30からの光は、光学カプラ34とランプ30の出力に設置されたフィルタホイールXとを介して伝播される。光ファイバ32は、光学カプラ34からの照明をレンズ22内のリングライト44へ伝送する。代替として、ランプ30の出力上に流体またはファイバ式の光導波路(図示せず)を配置し、単純な光学カプラ(図示せず)から光ファイバ32へ至らせることが可能である。
【0055】
フィルタホイールXは、多数の1インチ径の干渉フィルタを含んでいる。フィルタホイールの位置は、コンピュータの指令に基づいて高速変更ができるため、複数の励振波長を必要とする手順を実行する能力がもたらされる。
【0056】
光ファイバ束32は、光学カプラ/フィルタホイール34からの照明をレンズ内のリングライト44へと伝送する。束32は、束32が光漏れを防止された標本チャンバ24の壁を突き抜ける必要がないように配置された取付けフランジを通ってレンズ22へと進入している。
【0057】
各々離散的ファイバ束によって供給される2形式の照明システムについて説明する。これらは、吸光検定または比色検定に使用される透照プレート(図示せず)と、蛍光検定のためのエピ照明を実行するレンズ22内部のリングライト44とである。
【0058】
内部のリングライト44は、テレセントリックレンズ22の本体内部に軸方向に整合され、かつそのフロントレンズ要素の後側に設置された1または複数のリングの光ファイバで構成される。標本の大部分に照明を均一に供給するように1つのリングを最適に傾斜させ、追加照明を標本の端に供給するように第2のリングを最適に傾斜させることができる点において、多数のリングを保有することは効果的である。
【0059】
照明リング44の前には、偏向された励振を供給するための入力偏向器が配置されている。偏向器を光ファイバの出力の近くに置くことにより、偏向器の蛍光の任意効果が最小にされる。即ち、放射された蛍光のなかでもテレセントリックレンズアセンブリの前側要素の表面で反射されたものだけが、CCD検出器まで到達する可能性を有している。入力偏向器はリング形式であり、光はその中央の穴を通って障害なしにレンズの筒を上へと進むことができる。第2の偏向器は分析器(図示せず)として機能し、レンズの筒内のどの位置にでも配置することができる。好ましい位置は、励振偏向器の平面である。
【0060】
標本用ウェルプレートは、焦点ドライブ60に取り付けられたホルダ58の中に保持されている。ホルダ58は、その両端でウェルプレートを挟んでいる。ホルダ58の底は空であり、妨害なしにウェルを見通すことができる。焦点ドライブ60を調節すれば、ホルダ58はレンズ22に関連して移動し、標本に焦点が合わされる。レンズ22は、広めの開口を有するテレセントリック系である。当該レンズは、蛍光画像化のための干渉フィルタを受容する放射フィルタスロット62を含んでいる。これは、前側レンズ要素の後ろに配置された内部光ファイバリングライト44を含んでいる。レンズ22は、フランジ64によってカメラチャンバの真ん中近くに取り付けられている。レンズの背面はカメラチャンバ20へ突き出され、標本をかき乱すことなく放射フィルタスロット62への容易なアクセスを供給している。レンズの前側は、標本チャンバ24へ突き出ている。
【0061】
冷却CCDカメラ18は、検出器を可能な限りレンズに近づけて配置した状態で取り付けられている。最終のレンズ要素とCCDとの間の間隔は、レンズからCCDへの光の伝播を効率的にするために最小にすることが重要である。
【0062】
全体としてのシステム1は、高い伝播効率を達成するように構成されている。検出器システムの伝播効率(生成される光電子/発射される光子)は、3要素によって決定される。これらは、レンズの集光率、CCD検出器の量子効率及びレンズの透過率である。生成される光電子の数は、以下のように計算することができる。
Npe=T*φ検出器*c.e.*N光子
但し、Tはレンズの透過率であって、当該レンズの場合は約85〜90%、であり、φはCCD検出器の量子効率であって、典型的には約35〜40%、当該事例では80%までであり、c.eはレンズの集光率であって、当該事例では約0.3%である。入手可能な最高速の写真レンズ(F/1.2)を使用し、高品質の冷却検出器を有する典型的な学術グレードのCCDカメラシステムでは、CCDは、標本内の1つの点状源から生成される約5,000〜10,000個の光子に対して1個の光電子を生成する。
【0063】
本発明のレンズは、F/1.2の写真レンズの場合に近い集光率を提供する。CCD検出器の集光率は、他のCCDのそれの約2倍である。結果的に、本発明は理論上、標本内の1つの点状源から生成される約2,500〜5,000個の光子につき1個の光電子を生成する能力を有していることになる。この極めて高い伝播効率は、先行技術によるシステムでは画像化され得ない標本の検出を可能にする。
【0064】
制御サブシステム
制御サブシステム16は、制御ユニット26とコンピュータ28とを備えている。このカメラ制御ユニットは、カメラ18の製造元によって供給された、カメラを制御するためのコンピュータ制御可能なユニットである。コンピュータ28は好ましくはウィンドウズ(登録商標)環境で作動する従来型のコンピュータであり、本発明による画像捕捉及び分析を達成するようにプログラムされている。ソフトウェア制御、画像化及び分析の全機能が、コンピュータ28に内在している。
【0065】
照明サブシステム
本発明の好ましい構成は、ハロゲンランプまたは水銀−キセノンアークランプのような広帯域照明ソースを使用している。アークランプの優位点は、その出力を、標本の表面全体に拡がるまでに、小型でかつ容易に入手可能な干渉フィルタを通過できるほどの幅狭のビームにすることが可能なことにある。単色照明の波長は、ランプの後に設置された精密フィルタ(通常は干渉フィルタ)によって任意に選択することができる。可変モノクロメータまたは波長可変レーザは、広範囲に拡散されると光出力が不十分になることから、フィルタは好適である。
【0066】
本発明は、拡散透照法(標本経由)または他の形式の背面または側面照明を適用するように構成することが可能であるが、一般により弱めの背景、より広範なダイナミックレンジ及びより直線的な蛍光応答をもたらす点でエピ照明が好適である。
【0067】
図2は、テレセントリックレンズ22の光学成分を最も良く示している。当該レンズは、以下のような特性を有している。
有効焦点距離:164.436mm
開口率:0.443
倍率:0.25
【0068】
レンズの内部には、光ファイバリングライト44が取り付けられており、リングライト44は、励振を前側のレンズ要素を介して標本(図2の左方)上に投影する。レンズの設計は上記の通りであるため、リングライトの焦点面はBにあり、レンズ全体の焦点面はBより前のAにある。リングライトの焦点を標本より前の点に置けば、標本からの正反射が最小になる。
【0069】
放射フィルタスロット62は、到来する光線から励振照明及び他の望ましくない光を除去して標本で放射される蛍光または他の関連信号のみを残す干渉フィルタ(バリアフィルタ)の挿入を可能にする。バリアフィルタは、反射を最小にするために被覆されている。本レンズの重要な優位点は、内部ビームがバリアフィルタの挿入に適する位置でコリメートされることにある。この位置では、光線はほぼ平行である。干渉フィルタは、0度で入射する光線に対して最もよく機能することから、この点における平行ビームは重要である。照明がある角度を成して到来する場合には、フィルタは、その透過特性の広がり及び通過させる波長の変動を共に呈示する。
【0070】
本発明のレンズがダイクロイックミラーの必要なしに独自の形式のマクロ−エピ照明を実行することは認識されなければならない。照射面積が小さいエピ蛍光顕微鏡検査では、一般にダイクロイックビームスプリッタが対物レンズの後に配置されている。ダイクロイックビームスプリッタまたはダイクロイックミラーは、ある波長域を反射し、他の波長域を通過させる部分反射性の表面である。
【0071】
蛍光顕微鏡では、照明は側面からダイクロイックミラーへと進入する。当該ミラーは励振照明を反射するものであり、励振光を下方へ対物レンズを介して標本へと反射させるように傾斜されている。標本で放射された蛍光(励振から波長がシフトアップされている)は、対物レンズによって集められ、対物レンズはこれをダイクロイックミラーに向けて上方へと通過させる。ダイクロイックミラーは発光波長を透過させるため、光はダイクロイックミラーを通って検出面へと進行する。各励振波長/発光波長に対しては、夫々で異なるダイクロイックミラーが必要である。ダイクロイック性を基礎とするエピ照明システムをマクロ画像化に適用する場合には、以下のような主要な難点がある。
1. ダイクロイックミラーは、少なくとも、充填しなければならない対物レンズと同じ大きさでなければならない。カメラのレンズは顕微鏡の対物レンズより遙かに大きく、相応に大きいダイクロイックミラーを必要とする。この大きさのダイクロイックミラーは入手が難しく高価であり、内部変動が加わる。
2. マクロレンズの後部レンズ要素は、可能な限りCCDに近づけて取り付けることが重要である。最後部レンズとCCDとの距離が少しでも増大すると、作動するF数値及び集光率が著しく損なわれる。従って、ダイクロイックミラーをレンズの後ろに取付ける余地はなく、レンズ自体の内部に取付けざるを得ない。ダイクロイックミラーは、顕微鏡の対物レンズの内部に取り付けられているが、マクロレンズの内部に取り付けられているものは示されていない。こうした配置を使用して当方で行った独自の試験では、弱めの背景及び均一の照明を達成することの困難さが明らかにされている。
3. 通常のエピ照明システムでは、ダイクロイックミラーはレンズ全体を介して励振を反射する。これには、次のような2つの欠点がある。
・ 各レンズが自身の自己蛍光を合計背景に加算する。顕微鏡に見られる小型のレンズ及び極めて明るい照明レベルであれば、この点はさほど問題ではないとも思われるが、マクロレンズ及びほの暗い光レベルである場合は、ガラスの自己蛍光が検出器によって検知される全体信号のより大きな成分となる。
・ 励振照明の透過は、レンズに使用されるガラスの光学特性に大きく依存している。UVエピ照明の場合は、非常に高価な(且つ加工が困難な)石英ガラス製の光学素子が必要である。これらのUV透過性の光学素子を、顕微鏡の対物レンズに必要な小型の大きさに構築することは可能ではあるが、本発明用に記述されている大型の大きさの場合は天文学的な高額となる。
4. ダイクロイックビームスプリッタは、光を吸収する。典型的には、その比率は80〜90%である。
【0072】
本発明は、ダイクロイックミラーなしで機能する。むしろこの照明装置44は、フロントレンズ要素Xで直接輝くように後ろから取り付けられている。これは、ダイクロイックミラーの必要なしに標本を照らし出す。
【0073】
レンズの内部からの照明は、本発明の新規特徴の結果として可能となったものである。これらの特徴には、以下のようなものがある。
a)内部反射及び自己蛍光の検出回避の計算。
b)レンズ内部で照明ソースより後に配置された発光バリアフィルタの有効利用の計算。
c)レンズ要素のうちの1つのみが内部照明装置の前にあるような設計。
【0074】
照明ソース44の前に僅かに1つの要素Xのみを有することは、本発明のレンズの主要な優位点である。この特徴は、内部フレア、反射及びガラスの自己蛍光が最小化され、また前側の要素だけがUV透過性であればよい、という優位点を有している。単独のUV透過レンズは高価であるが、極端に高すぎるというわけではない。照明システムの前に僅か1つのレンズを有することの利点は、偏向された照明ビームの生成の困難さが大幅に低減されることにある。偏向器は、照明ソースの前に配置することが可能であり、標本に作用する前に光を前部レンズ要素に通しさえすればよい。本発明においては、偏向された光ビーム上に与える影響が最小であるように前部レンズを指定することができる。照明システムの前に複数のレンズがある場合は、偏向された光への最小の影響を達成することはさらに困難なものとなるであろう。
【0075】
レンズの前部要素は、照明ソースの焦点をAの標本平面を越えたBに合わせるように計算されている。標本表面での照明ソースの焦点ずれは、正反射を最小化する。ウェルプレートの多くは磨きプラスチックで構成されていて正反射を生成する傾向にあるため、これは重要な特徴である。
【0076】
本レンズは高効率である。本レンズの典型的な集光F/#は4.5(実用上はF/1.15)である。これは、集光立体角が0.03891sr、集光率が0.03891/4□= .3096%であることを意味している。この典型的なレンズの場合、予測透過値は0.85〜0.90であり、全集光率は0.263〜0.279%となる。これはほぼ、F/1.2の写真用レンズの集光率に匹敵する。
【0077】
本テレセントリックレンズは固定視野(この場合は、直径12cm)を有しているが、より大きい標本を画像化する必要がある場合には、光を遮断したチャンバ内に電動の移動テーブルを設置することができる。この移動テーブルは、コンピュータ制御の下でレンズに関連して標本を移動させる。動作が終了する度に単一の「タイル」が取得される。標本全体の画像化が行われると、(ソフトウェアによって)全てのタイルはテレセントリック性を保持し、視誤差がない、その全表面に渡って高解像である単一の大きな画像に再構成される。
【0078】
本レンズはまた、大きな標本も小さな標本もCCDの全範囲上に画像化できるように多様な大きさ及び倍率で構成されることが可能である。例えば、小型の高密度DNAアレイと共に使用する場合には、当該レンズは、単一捕捉でアレイを高解像度で画像化するように、テレセントリック性なしの遙かに高い倍率で構成することができる。この新たなレンズ計算を使用すれば、標本全体に照明を当てるエピ蛍光を使用するという重要な原則が保持される。
【0079】
図3は、レンズ22のテレセントリック特性を最もよく示している。エピ照明レンズは本発明によってテレセントリック性なしに構成されることが可能であるが、テレセントリックレンズはウェルプレートの全域に渡って平行光線を集光する。従ってこれは、ある角度を成してウェルを見通すことはなく、視誤差がない。これに対して、一般的なレンズで作成された深く狭い目標物の画像は、甚だしい視差を呈する。即ち、幾何学的歪みが視野の端で増大する。非テレセントリックレンズを使用する場合は、画像の中心における環状の目標物(ウェル等)は、真円に見える。しかしながら、このレンズはある角度を成して横位置の目標物を凝視している。従って、こうした横位置の目標物は半月状に映り、レンズは横方向ウェルの一部を画像化していない。
【0080】
図4は、光ファイバリングライト44から進行する光線の経路を示している。リング44からの光は、前部レンズ要素Xに当たるが、それは、大半の光線を標本Xへと通過させるように被膜されている。しかしながら、前部レンズに入射する光線の僅かな割合のものはCCD検出器84へ反射して返される。こうした反射は照明ソースより遙かに弱い(例えば<0.2%)が、標本の微弱な蛍光放射に比較すると非常に強力である。即ち、標本からの蛍光は、励振強度の0.1%のオーダである。従って、レンズ内の反射は標本からの蛍光と衝突し、おそらくは画像化システムの感度を低下させる。
【0081】
本発明においては、照明ソースより前にあるレンズ表面からの反射は検出されない。前部レンズ要素Xから反射する光線の行き先を計算する際には、レンズXから生じる反射のほんの一部分のみがCCD84に当たるという点を確定することができる。例えば光線Xは、位置Aにおいてリングライト44から放射され、位置BにおいてレンズXに当たるように示されている。本光線Xの反射XはCCD84上には位置しない点Cに当たるものとして示されている。しかしながら、リングライト44上の位置Aから放射されて位置Dで前部レンズXに当たった光線は、反射してCCD84に当たる。
【0082】
本発明のレンズは、厄介な反射を生成する位置で前部レンズXに当たる励振光線を阻止するメカニズムを含んでいる。リングライト44から放射される光線は、レンズXの中心に向けて内側へとある角度(この場合は5度)を成して放射される。一般にこうした光線は、レンズXの全表面に当たり、CCD Xで形成される画像において極めて明らかな反射を生成するが、これは、システムの感度を低下させる。これらの好ましくない光線は、リングライト44のすぐ内側にリングとして配置されたリップXによって阻止される。実際にリップXは、反射を発生させる光線から前部レンズXを遮っている。
【0083】
リップXを通過する光線もやはりレンズアセンブリ22に向けて内部反射を発生させるが、これらはレンズアセンブリ22の本体内またはカメラマウント18の本体上で消滅し、CCD Xには到達しない。こうした設計上の新規特徴の結果として、本レンズは、検知可能な内部反射がない強力なエピ照明ビームを供給することができる。むしろ、前部レンズへの励振の入射角は、その反射がカメラマウントXの内面に当たるように計算されている。従って、反射はカメラの本体またはレンズ機構内で消滅し、CCD検出器Xには到達しない。
【0084】
図4は、冷却CCDカメラを最もよく表している。カメラ18は、カメラ開口部の後に配置されたCCD要素84を含んでいる。この種のレンズ(開口部が広く、バック要素は検出器平面に極く近接して配置されている)の場合に発生する固有の問題点は、検出器平面における被写界深度が非常に浅いことである。例えば本発明のレンズは、CDDがレンズの光学軸に対して許容差50ミクロンで平坦であることを必要としている。従って本発明は、CCD表面が平坦であることを保証するための製造中の検査、及びCCDを平坦に調整させるカメラ本体内でのティップティルト調整(図示せず)を共に行っている。
【0085】
電子によってCCD内部で生成される暗ノイズを減少させるため、CCD要素84はヒートシンク88に取り付けられているが、それは、冷却要素及び液体循環システムに熱結合され、強化された放熱を提供している。レンズ90は開口上に配置され、CCD要素84上に画像の焦点を合わせる。高速性のテレセントリックレンズ22(図2及び3)は、写真用レンズマウントを取り外してカメラ本体に直接ネジで取り付けられる。同様に、イメージ増倍管70(もしあれば)も、カメラ本体に直接取り付けられる。
【0086】
好ましくは本発明は、高い量子効率、低い読出し及び暗ノイズ並びに広範なダイナミックレンジを有するCCDアレイを使用する。量子効率(QE)は、入射光子をCCDの電子ホール対に変換する光検出器の能力を表している。消費者向けCCDは、典型的には約12〜15%のQEを示している。標準的な学術級冷却CCDカメラのQEは約40%である。ピーク検出波長で80%もの高値QEを達成できるものは、極めて少数の薄型バック照明CCDに限定される。
【0087】
読出しノイズは、CCDの出力前値増幅器において発生するが、その前置増幅器は、1つまたは複数のCCD要素の電荷内容が転送されてくる度に生成される電圧の小さな変化を測定する。読出しノイズは読出し速度に直接関係し、低速読出しの使用によって減少する。
【0088】
暗ノイズはCCDにおいて熱的に生成される電荷によって発生し、背景レベルを増大させる。一定の暗ノイズレベルは画像から減算することができるが、暗ノイズは減算することができない不規則ノイズ成分(レベルの変動)をも有している。この不規則成分は検出器の合計不規則ノイズレベルを増大させ、感度に直接影響を与える。暗ノイズは、CCDを冷却することで減少する。
【0089】
CCD要素の大きさ(典型的には約2.25cm2 )は、光電子を保存するその性能(ウェル容量として知られる)に関連し、また従って、ダイナミックレンジに関連する。アレイ内の各CCD素子(画素)が大きいほど、その画素の全ウェル容量及びダイナミックレンジも大きい。広範なダイナミックレンジは、検出器を飽和させることなくより長い時間露光させておける点で望ましい。これによって、非常に小さな信号の検知が強化される。大型の画素のさらなる優位点は、小型の画素に比べて信号対ノイズ性能が向上することにある。それでもなお、低コストであり解像度は画素の大きさに依存するという理由で、ほとんどのエリア画像化システムが小型の画素を有するCCDを使用している。大型の画素は解像度を犠牲にして信号を取得するが、小型の画素は感度及びダイナミックレンジを犠牲にして解像度を取得する。要するに、CCDカメラは感度と解像度とを引き替えにする傾向にあった。
【0090】
高感度、高解像度及び広範なダイナミックレンジを達成するために、天文学で使用されるCCDカメラは、多数の大型の画素を含む大型CCDを組み込んでいる。本発明は(好ましくは)、多数の(好適には100万個を越える)大型の画素を含む極めて大型のCCDアレイ(例、6.25cm2 )を組み込んでいる。さらにこのCCDは、最も高い可能量子効率(好適には約70〜80%)用として選択されている。その結果、本発明の検出器は、非常に高い感度、広範なダイナミックレンジ(真の16ビット)及び高解像度を特徴としている。こうした複数の特徴の相乗的な組み合わせを検定画像化に適用した点が、新規である。
【0091】
CCDのこの特徴を最大限に利用するため、好ましい支援電子工学は読出しノイズが最小である高精度デジタイザを含んでいる。本カメラは、カメラ制御ユニット内に設置されたデジタル回路及びコンピュータ内に設置されたインタフェースカードを介して16ビットのデジタル信号出力を供給する。カメラ制御ユニットによってデジタル化されるCCDからのデータは、要求感度に適した速度(例えば200,000画素/秒)でデジタル化され、コンピュータメモリに直接転送される。
【0092】
集積期間に続いて、CCDカメラはコンピュータからトリガパルスを受信して電気機械式シャッタの閉鎖を開始する。シャッタが閉鎖されると、画像がCCDからコンピュータの内部フレームバッファに転送される。
【0093】
本カメラはCCD要素を冷却しなくても使用可能であるが、一体型の冷却要素を有するCCDカメラを使用すれば集積期間の延長が達成される。集積有効性は、冷却の程度によって限定される。不凍液を使用した冷却装置の場合は、約−50℃(周辺温度以下)の検出器温度が達成可能である。この温度では、暗ノイズは約7〜10電子/秒という典型的速度で蓄積する。このタイプの冷却には、低コストで実施が容易であるという優位点がある。
【0094】
しかしながら、冷凍液または極低温の冷却を使用すればより長期の集積が可能であることは認識されなければならない。
【0095】
図5は、光及び時間分解モードが極めて低い画像化の場合のオプション的な増強装置を示している。この増強装置70は、テレセントリックレンズ22とCCDカメラ18との間に設置されている。増強は、例えばシモネットに発行された米国特許第5,204,533号において開示されているように、イメージ増倍管とCCDカメラとの結合を含んでいる。イメージ増強装置は、典型的には、光電陰極、蛍光面及び光電陰極と蛍光面との間に接続されたマイクロチャンネルプレート(MCP)を含んでいる。このタイプの装置では、非常に高い光増幅関数(例、約90,000まで)が利用可能である。本増強装置はまた、時間分解及び光子計数用途のためのシャッタ能力も提供している。光学チェーンに増強装置を挿入した場合には、本発明は画像増強CCD(ICCD)カメラとなる。その他全ての点において、本システムは図1が示す極低照明画像化用のものと実質的に同一である。
【0096】
図6は、GEN4タイプであって感光性陰極72、マイクロチャンネルプレート(MCP)74、蛍光面76及び真空密閉された本体またはカバー78を含む増強装置70を最も良く表している。このアセンブリ70の前には、エピ照明レンズ22(図2、3)が配置されている。その出力において、本レンズは陰極72の入力窓上に焦点を合わせ、標本の画像をそこに転送する。感光性陰極72は、その上に当たる光の強度に比例して電子を放射するように選択されている。MCP74は、真空密閉された本体78内で陰極72と蛍光面76との間に配置され、両端は陰極72に結合されている。MCP74には、各々がガリウム砒素で被膜された小径MCPチャンネルのアレイが供給されている。陰極72から放射される電子は、MCPチャンネルに沿って加速され、蛍光面76に至る。陰極からの電子は、小径のチャンネルに沿って加速されるにつれて被膜されたチャンネル壁に衝突し、更なる電子を生成する。増加された電子は、MCPチャンネルを離れると蛍光面76に衝突し、出力窓上に標本の強化された画像を生成する。この画像は、レンズ80によってカメラ内でCCD84素子と結合される。
【0097】
低ノイズのイメージ増強装置(例えばGEN4)の使用は、他のタイプの増強装置より効果的であることが分かっている。しかしながら、本システムでは多くのタイプの増強装置(例えば光電陰極冷却を有するもの)が使用可能であることは認識されなければならない。同様に、イメージ増強装置の代わりに高い固有ゲインを有する装置(電子衝撃性のバック照明CCDセンサ等)も使用可能である。
【0098】
この一体型カメラは、出力窓上で生成される高度に増幅された画像が光ファイバによってCCD素子上に伝送されるように構成されている。低照明の標本を画像化するため、CCD素子が一定期間集積される。集積期間中、出力窓からCCD素子への光子は、負の電荷(信号)としてCCD素子の多数の離散領域に保存される。CCD素子の各離散領域における電荷量は、以下のように累積される。
信号=入射光×量子効率×集積時間
【0099】
増強装置から到来する入射光の相対強度が大きいほど、CCD素子の対応領域に保存される信号は大きい。
【0100】
図5及び6に示されたシステムでは、CCDセンサのみが冷却されている。ほとんどの目的に対しては、これで十分である。しかしながら、増強装置の光電陰極もまた冷却されることが可能であり、それによって増強装置の信号対ノイズ比が向上することは認識されなければならない。同様に、感光性装置全体(増強装置+CCD)を冷却することが可能である。しかしながら、感光性装置全体を冷却することには、光ファイバ出力窓上の蛍光体の効率が低減されるという欠点がある。
【0101】
本発明のCCDカメラは、コンピュータから外部駆動信号を取り出す非同期リセットを使用している。CCDカメラは極めて低いラグを供給するメカニズムを組み込んでいるため、短い集積期間(例えば1/100秒)を使用可能である。所望されれば、こうした集積期間をイメージ増強装置のゲート電源に固定して、非常に短い間隔でカメラを読出せるようにすることも可能である。ゲート化された高速の読出し特性を使用し、かつ最高ゲインで実行される増強装置または多段式増強装置を使用すれば、本発明を従来型の光子計数カメラとして作動させることができる。従って本発明は、不明瞭な標本の直接的な画像化用として、または操作モードを集積からゲート化に変更することにより光子計数カメラとしても効果的に使用することができる。
【0102】
図7は、システム1の制御及びそこからのデータの取得に際してコンピュータ28によって実行される主要なデータ解析処理を示したフローチャートである。本工程が開始されると、以下の詳細説明の通りブロック302で分析のために標本が捕捉される。本画像の生成に際しては、標本は、重要な効果を最大限に呈示するように照射され、捕捉される。この画像は、特異画像と称される。この特異画像及びシステム1によって取得される他の任意の画像においては、デジタル画像化システムにおけるエラーを取り除くために多数のルーティン作業(例えば、CCDにおけるオフセット及びバイアス)が存在する。これらのルーティンオプションは、ここには示されていない。
【0103】
格子は、プローブテンプレートのアレイで構成される。「プローブテンプレート」は単一目標物の名目的定義(例えば形状及び領域に関する)であり、膜上の1ドット、プレートにおける1つのウェル、またはこれに類似する目標物に対応する。典型的には、プローブテンプレートは円形の領域であり、標本内の各目標物につき1つのプローブテンプレートが存在する。1つの標本画像の整合格子は当該標本画像上の目標物(可視性か否かに関わらず)に整合するその全てのプローブテンプレートを保有している。この整合格子はまた、ブロック302において以下で詳述されるプロセスを介して生成される。
【0104】
本システムは、特異画像を簡単に分析することができる。オプションとしてブロック304では、標本の画像が、ウェルの位置を最も精確に呈示する条件(典型的には白色光による照明)、及び/または、重要な反応による影響が最小限にされながら離散的ウェルの最良の装填を呈示する条件で取得される。こうした画像は「再視」画像と称され、特異画像から取得されるデータの品質を向上させるために使用される。
【0105】
白色光画像は、標本によく整合する格子を作成するために使用することができる。基本的には各ウェルの位置は、そこからデータを抽出できるように確立されなければならない。ウェルとサンプリング開口との間の小さなエラー及び重ね合わせのエラーは重要であることが分かる。標本からの十分に良好な輝度が存在している場合には、上述のアラインメント手順を使用することができる。そうでない場合は、弱い光の下でプレートの画像を捕捉することによってプレート自体が基準として使用される。この画像は全てのウェルの場所を示し、この位置決め情報はデータ抽出のガイドに使用することができる。
【0106】
再視画像の他の形式は、装填の変動を補正するために使用される。即ち、サンプル分配システムは各ウェルに同量のサンプルを配置しない。場合によっては、分配エラーが観察された強度の大幅かつ不適切な変動に繋がることがある。このエラーを除去するために、第2の蛍光体が分配される。第1の蛍光体の輝度は重要な反応に関係するが、第2の蛍光体の輝度は重要な反応に関係しない。むしろ、その強度は、ウェル毎に同一でなければならない。第2の蛍光体の輝度の変動は、分配の変動を補正することに使用できる。
【0107】
ブロック306では、再視画像は、最も良く整合する格子の発見、非特異的な背景蛍光の除去または装填濃度の点検に使用される。
【0108】
ブロック308では、オプションの処理を適用して測定効率の変動が補正される。ウェル毎の較正であるこの処理は、不均等な照明及び/または集光率からの測定の補正に使用することができる。ウェル毎の較正はまた、目標物質の濃度の直接的な測定に使用することも可能である。ウェル毎の較正の確立は、図10に示されている。再視画像が利用可能であれば、目標物毎の信頼係数を供給することができる。
【0109】
ブロック310で、本システムはサンプリング格子を標本に合せ、標本における目標物を全て測定し、データを利用可能にする。
【0110】
ブロック312では、標本アレイにおける各離散目標から取られた測定値が異なる状態に復号される。例えば、離散目標はn個の状態のうちの何れかを想定する能力を有し、ブロック312の処理は各プローブでサンプルをこうした状態のうちの1つに復号することができる。実際の工程は、単純な輝度基準を使用して行われる(例えば、目標Xは100より明るく分類1に配置される)。ユーザの判断で、状態への目標物の復号には統計的セグメント化の工程が適用される。ブロック312におけるこの処理に従って、標本アレイ内の各目標における実質的なレベルが測定される。サンプルセットの平均及び標準偏差が決定され、これが実用の統計的分布になる。全目標物の分布内のその位置を使用して各離散目標の分類への復号が可能になる。典型的には、この復号は、平均値からの標準偏差の計算数値内の目標物に基づいている。例えば、平均値から5標準偏差単位より上にある目標物は分類1に復号される。
【0111】
ブロック314では、ブロック312で行われた処理に基づいてアレイデータの報告書を作成するための工程が実施される。これは、オペレータに所望の形式の報告書の作成において十分な柔軟性を提供するものであればどんな形式の報告書作成ソフトウェアでも可能であることが予測されている。報告書が作成されれば、データ解析処理は終了する。
【0112】
図8は、画像の取得及び目標物アレイにサンプル格子を整合させる上で実行される処理を示すフローチャートである。
【0113】
本工程が開始されると、特異画像が得られる。標本のバイアス画像を得るためには、周知の処理が存在する。このようなバイアス画像は、画像が取り込まれる時点で本システム自体によって招来される全ての著しい歪曲及びエラーを考慮に入れている。ブロック320、322及び324では、特異画像、非特異的画像、及び再視画像のためのバイアス画像が取得される。これらのバイアス画像は、周知の方法の1つを利用して得られる。バイアス画像は取得されるとそれらは記憶され、電球の交換他の結果としてシステム環境に変化がない限り、その後もずっと使用される。
【0114】
ブロック502では、標本の特異画像が取得され、ブロック508でバイアス画像が除去される。
【0115】
ブロック504では、標本の非特異的画像が取得される。この画像は、支持基板のような非標本成分の画像への寄与を決定する。このステップは、これが標本画像を得るために標本を照射しなけれならない場合にのみ実行されるため、オプションとされている。但し、この場合にも非標本要素から多少の光線は反射される。これに対して、標本が画像の光源である場合(化学ルミネセンス等)、非特異的画像は得られない。非特異的バイアス画像は、ブロック510で除去される。
【0116】
ブロック506では標本再視画像が取得され、ブロック512ではバイアス画像が除去される。これにより、ブロック304において言及された再視画像が生じる。
【0117】
標本の非特異的画像が利用可能であれば、それはブロック514で標本特異画像から除去される。これにより、ブロック302で言及された特異画像が生じる。
【0118】
ブロック516では、再視画像が利用可能でなければ、特異画像を使用して整合格子が生成される。再視画像が利用可能であって格子整合用として取得されていれば、再視画像が選択される。そうでなければ、この選択は幾つかの周知基準に基づいて実行されるか、または、単に画像を検査し実行されることが可能である。
【0119】
ブロック518では、本システムが、周知の基準を利用して自動的に複数の予め決定されたデフォルト格子(330個)のうちの1つを選択するか、または、ユーザが新たなデフォルト格子を手動で作成することができる。「デフォルト格子」は、均一の行及び列間隔を有するプローブテンプレートのアレイを含む格子を表している。
【0120】
ブロック520では、全てのプローブテンプレートを対応する目標物に整合させる、以下で詳述される格子整合処理が行われる。ほとんどの目標物が検出可能な信号を含んでいる、または再視画像が使用される場合には、プローブテンプレートは、各テンプレートをその目標物に直接整合させることによってその対応する目標物に整合されることが可能である。そうでない場合は、オペレータが「アンカー点」のアレイを限定することが可能であり、これによってプローブテンプレート位置の位置付けにおいて本システムが支援される。事例次第で、両方の方法を使用してアレイを整合させることが望ましい場合がある点は認識されなければならない。
【0121】
この処理の最終段階では、標本特異画像、整合格子及び再視画像(任意)が生成されている。
【0122】
目標物またはアンカーの整合工程は、実質的に同一である。アンカー整合の場合は、アンカーが整合されると、本システムが周知の回帰法を使用して残りのプローブテンプレートを整合されたアンカー点に合わせる。
【0123】
図9は、図8のブロック520で実施される工程を示すフローチャートである。
【0124】
本工程が開始されると、ブロック602で画像背景及びノイズが見積もられる。ブロック604では、目標物のアレイに対する格子のグループ整合が必要か否かの決定が行われる。これは、オペレータによって視覚的に、またはシステムの何れかによって行うことができる。この試験の目的は、格子が目標物全体に整合されているか否かを決定することにある。システムによって行われる場合には、これは2つの通常のパターンまたは形状の整合を試験する従来の手順によって実行される。グループの適正な整合が存在すると決定された場合には、制御はブロック608に移行する。
【0125】
ブロック606では、グループ整合が行われる。この処理の目的は、プローブテンプレートの格子を各目標物に大まかに整合させることにある。整合は、格子全体またはオペレータによって選択された格子一部に基づいて行うことができる。この整合は、格子全体に渡ってCSが最大化されている場合を除いて、ブロック608に関連して以下で説明する処理によってCSを最大化するために行なうことができる。
【0126】
ブロック608では、個別の各プローブテンプレート領域内で段階的な処理が行われ、最大の信頼得点(CS)を生み出す点が式(1)の決定通りにプローブテンプレート内に位置付けられる。
【0127】
【数4】
Figure 0004286447
【0128】
但し、
aは、[0,1]の範囲における重み(形状)係数である。
f は、(−∞,+∞)の範囲での値を[0,1]の範囲での新たな値に変換する正規化関数である。
(x0 ,y0 )は、プローブテンプレートの中心点である。
S(x0 ,y0 )は、(x0 ,y0 )におけるプローブテンプレート領域である。
D(x,y)は、(x,y)における密度の値(明るさ等)である。
W(x,y)は、重み関数(例えば、(0,0)にその最大値を有する二次元ガウス関数)である。
バーDは、S(x0 ,y0 )内の密度の平均値である。
バーWは、重み関数の平均値である。
式(1)の第1項は、離散目標物内の画素密度値の得点を表し、第2項は密度プロフィール整合の得点を表している。密度プロフィールはノイズの減少に伴ってその予測形状に近づいて整合するため、第2項はプローブテンプレートに含まれる標本内のノイズ及びその他の人工物の存在に非常に敏感である。
【0129】
式(1)の第1項及び第2項は、形状重み係数である重み係数aに基づいて重み付けられた状態で加算される。好ましくは、重み係数は、予測されたノイズパラメータに基づいてシステムによって設定される。代替として、重み係数はデフォルト値を持つことが可能であり、また図9の工程が良い結果を生まない場合にはオペレータによって下方調整されることが可能である。
【0130】
式(1)は、各プローブテンプレートの「位置」を生み出し、これは、式(1)に最大値を提供する位置である。ブロック608に先行するプローブテンプレートの位置は、「G位置」と称される。
【0131】
ブロック610では、各プローブテンプレートの中心の最終位置に到達するように、A位置とG位置との比較が行われる。実際には、重み係数は、点がA位置にどの程度近接しているかを決定する重みによって、A位置とG位置との間の経路に沿ってプローブの中心位置を決定するために利用される。好ましくはこれは、位置Gから式(1)の最高値を有する位置へと移動させる段階的方法で行われる。但しこれは、当該最高値がG位置における式(1)の値を予め決められた量または比率だけ超過するといったように既定の限界信頼基準値を超える場合に限定される。限界基準値が増大すれば、G位置からの移動はあまり行われなくなる。
【0132】
図10は、測定効率用のウェル毎の較正を確立するためのブロック308の工程を示している。ブロック702で、本システムは較正に使用される基準プレートセットを取得する。基準プレートの画像化の工程及びサンプリング格子と基準プレートとの整合工程は、図7〜9に示されるものと同様である。
【0133】
基準プレートにおける各ウェルは、同一または周知の濃度の物質で充填されている。基準プレートセットにおける各プレートは、異なる物質濃度を有している。典型的には、この物質は、主要な反応のラベリングに使用される物質の場合と同類の蛍光または発光特性を有する。
【0134】
ブロック704では、各基準プレートにおける各ウェルの灰色のレベル値に関する数値データが取得される。ブロック704の結果として、コンピュータ28は各ウェルのデータ対セット(各基準プレートにおける灰色レベル値及び濃度値)を有している。例えば、ウェル#1は、濃度値10を有する基準プレート1に関して灰色レベル値100を、濃度値20を有する基準プレート2に関して灰色レベル値200、他を生み出す。
【0135】
ブロック706では、各ウェルの較正が、当該ウェルに関連するデータペアに対して回帰関数、補間関数またはその他の関数を当てはめることによって生成される。その結果、どのウェルの位置も全て、観察された灰色レベル値とウェルプレートの濃度値との間の関係に応じて較正される。次いでこの較正は、図7のブロック312〜312において示されるようなデータの分類及び報告に使用される。
【0136】
詳細な説明は本発明の好適な実施形態について説明及び例示しているが、本発明はこれらに限定されない。当業者には、添付のクレームによって定義された本発明の範囲及び精神から逸脱しない修正及び変形が明白となるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の好適な実施形態(直立)によるシステムの概略図である。
【図2】 レンズ及び発光フィルタホルダの光学的及び機械的構成要素の詳細図である。
【図3】 テレセントリックレンズの利便性を略示している。
【図4】 CCD上での検出が予想される反射を回避する様子の概略図である。
【図5】 イメージ増倍管を組み込んだ画像化システムの概略図である。
【図6】 イメージ増倍管の概略図である。
【図7】 主要データ解析工程を示すフローチャートである。
【図8】 工程格子の決定及び整合を示すフローチャートである。
【図9】 ウェル毎の較正工程を示すフローチャートである。
【図10】 測定された有効性に関するウェル毎の較正を確定するための工程を示している。

Claims (6)

  1. 完全な規則性では配置されていない可能性がある目標物のアレイを含む標本上で目標物を抽出する検定のためのデジタル画像化システムに使用する方法であって、
    (a)複数のプローブテンプレートの形態の名目目標物位置のマトリクスを定義するステップであって、各プローブテンプレートが予め決められた二次元の大きさ及び形状を有しているとともに標本上の固定され予め決められた格子点に位置しているステップ(518)と、
    (b)格子が目標物全体に整合していないと決定された場合には、上記マトリクスと目標物とのグループ整合を実施するステップ(606)と、
    (c)各名目目標物位置の近傍の複数の位置で標本の画像における画素強度及び画素強度の空間的分布の両方を検出することによって反復的に各特異的な目標物の最確位置を決定するステップであって、以下のステップ:
    (i)各目標物について、該目標物の最確位置の信頼性の指標となる信頼得点を重み係数とともに求めるステップ(608)であって、前記信頼得点CS(x0,y0)が次式
    Figure 0004286447
    (式中、aは、[0,1]の範囲における重み係数であり、
    fは、(−∞,+∞)の範囲での値を[0,1]の範囲での新たな値に変換する正規化関数であり、
    (x0,y0)は、プローブテンプレートの中心点であり、
    S(x0,y0)は、(x0,y0)におけるプローブテンプレート領域であり、
    D(x,y)は、(x,y)における密度の値(明るさ等)であり、
    W(x,y)は、重み関数(例えば、(0,0)にその最大値を有する二次元ガウス関数)であり、
    バーDは、S(x0,y0)内の密度の平均値であり、
    バーWは、重み関数の平均値である。)で定義され、上記式で最大の信頼得点を与える位置が目標物の最確位置を示す、ステップと、
    (ii)各目標物について、上記重み係数を用いて、上記式で最大の信頼得点を与える位置と名目目標物位置との間の経路に沿ってプローブテンプレートの中心位置を決定するステップと
    を含むステップ(608)と、
    (d)信頼得点が予め決められた閾値を越える場合にのみ、マトリクスにおけるプローブテンプレートの位置を名目目標物位置から最確位置に向けて移動させるステップと
    を有する方法。
  2. 前記最確位置を決定するステップで使用する画像が、重要な効果を最大限に示す標本の特異画像(302)を生成し、かつ重要な効果を最小限に示すが二次的効果及びウェルの位置の少なくとも1つを示す二次画像(304)を生成することによって生成される、請求項1記載の方法。
  3. 前記最確位置を決定するステップで使用する画像が、重要な効果を最大限に示す標本の特異画像(302)を生成し、重要な効果を最小限に示す二次画像(304)を生成し、かつ上記二次画像(304)を上記特異画像(302)と組み合わせることによって生成される、請求項1記載の方法。
  4. 前記標本には予め決められたアンカー点が与えられており、マトリクスを、最初に、アンカー点及び検出可能な信号を含む目標点のうちの1つの上に特異なプローブテンプレートを配置することによって、標本内の実際の目標位置に整合させる、請求項1記載の方法。
  5. 目標物の信頼得点は目標物の検出能によって決定される、請求項1記載の方法。
  6. 検定用のデジタル画像化システムに使用するための、完全な規則性では配置されていない可能性がある目標物のアレイを含む標本上で目標物を抽出する装置(16)であって、当該装置(18)が、
    複数のプローブテンプレートの形態の名目目標物位置のマトリクスを与える格子生成手段であって、各プローブテンプレートが予め決められた二次元の大きさ及び形状を有しているとともに標本上の固定され予め決められた格子点に位置している格子生成手段と、
    格子全体または格子の一部に基づいて、上記マトリクスと目標物とのグループ整合を実施するための手段と、
    各名目目標物位置の近傍の複数の位置で標本の画像における画素強度及び画素強度の空間的分布の両方に応答し、反復的に各特異的な目標物の最確位置を決定するプローブテンプレート位置決め手段と、
    各目標物について、該目標物の最確位置の信頼性の指標となる信頼得点に応答して、マトリクスにおけるプローブテンプレートの位置を名目目標物位置から最確位置に向けて移動させる移動手段と
    を備えており、前記プローブテンプレート位置決め手段が、各目標物について、前記複数の位置の各々で信頼得点を求めるプロセッサ手段を備えており、信頼得点CS(x0,y0)が次式で定義され、前記プロセッサ手段が、次式で最大の信頼得点を与える位置を最確位置として選択する、装置。
    Figure 0004286447
    式中、aは、[0,1]の範囲における重み係数であり、
    fは、(−∞,+∞)の範囲での値を[0,1]の範囲での新たな値に変換する正規化関数であり、
    (x0,y0)は、プローブテンプレートの中心点であり、
    S(x0,y0)は、(x0,y0)におけるプローブテンプレート領域であり、
    D(x,y)は、(x,y)における密度の値(明るさ等)であり、
    W(x,y)は、重み関数(例えば、(0,0)にその最大値を有する二次元ガウス関数)であり、
    バーDは、S(x0,y0)内の密度の平均値であり、
    バーWは、重み関数の平均値である。
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