JP4281410B2 - 化学増幅型ポジ型レジスト組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体の微細加工に用いられる化学増幅型のレジスト組成物及び新規な塩に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体の微細加工には、通常、レジスト組成物を用いたリソグラフィプロセスが採用されており、リソグラフィにおいては、レイリー(Rayleigh)の回折限界の式で表されるように、原理的には露光波長が短いほど解像度を上げることが可能である。半導体の製造に用いられるリソグラフィ用露光光源は、波長436nmのg線、波長365nmのi線、波長248nmのKrFエキシマレーザー、波長193nmのArFエキシマレーザーと、年々短波長になってきており、次世代の露光光源として、波長157nmのF2エキシマレーザーが有望視され、その後は波長13nm以下の軟X線(EUV)が光源として提案されている。
【0003】
エキシマレーザー等の、g線、i線より短い波長の光源は照度が低いため、レジストの感度を高める必要があることから、スルホニウム塩等の塩から露光により発生する酸の触媒作用を利用し、その酸により解裂する基を有する樹脂を含有するいわゆる化学増幅型レジストが用いられている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−275845号公報(第2、6−7頁、10−12頁)
【特許文献2】
特開平10−123703号公報(第2−3、5−38、60−64頁)
【0005】
しかしながら、従来公知の化学増幅型レジスト組成物では、定在波の発生等によりラインエッジラフネスが生じる、すなわちパターン側壁の平滑性が低下する結果、線幅の均一性が悪くなるという問題点が生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、新規な塩を提供するとともに、これと樹脂成分とを含有し、ArFやKrFなどのエキシマレーザーリソグラフィに適した、感度や解像度などの各種のレジスト性能が良好であるとともに、特に改善されたラインエッジラフネスを与える化学増幅型のポジ型レジスト組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討を加えた結果、特定のベンゼンスルホン酸アニオン誘導体を使用する化学増幅型ポジ型レジスト組成物が、感度や解像度などの各種のレジスト性能が良好であるとともに、特に改善されたラインエッジラフネスを与えることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、〔1〕下式(I)で示される塩と、
(式中、Q1、Q2、Q3、Q4及びQ5は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜16の分岐していてもよいアルキル基、アルコキシ基又は電子吸引基を表す。ただし、Q1、Q2、Q3、Q4及びQ5のうち少なくとも一つは、炭素数3〜16の分岐していてもよいアルキル基又はアルコキシ基であり、少なくとも一つは、電子吸引基である。A+は、対イオンを表す。)
酸に不安定な基を持つ重合単位を有し、それ自身はアルカリ水溶液に不溶又は難溶であるが、酸の作用でアルカリ水溶液に可溶となる樹脂とを含有する化学増幅型ポジ型レジスト組成物に係るものである。
【0008】
また、本発明は、〔2〕前記式(I)において、A+が下式(IIa)、(IIc)、(IId)、又は下式(IIb)である塩に係るものである。
(式中、P1〜P3は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。)
(式中、P4、P5は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。)
(式中、P6、P7は、互いに独立に、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、又は記載のS+とともに環を完成する炭素数3〜7の脂環式炭化水素基を表す。該脂環式炭化水素基は、ケトン基を有していてもよく、また該脂環式炭化水素基の少なくとも1個の−CH2−が酸素原子もしくは硫黄原子に置換されていてもよい。P8が水素原子を表し、P9が炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基もしくは置換されていても良い芳香環基を表すか、又はP8とP9が隣接するCHC(O)基と一緒になって2−オキソシクロアルキル基を表す。)
(式中、P10〜P21は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。Yは、硫黄原子又は酸素原子を表す。mは、0又は1を表す)
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明における式(I)で示される塩において、Q1、Q2、Q3、Q4及びQ5は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜16の分岐していてもよいアルキル基、アルコキシ基又は電子吸引基を表す。ただし、Q1、Q2、Q3、Q4及びQ5のうち少なくとも一つは、炭素数3〜16の分岐していてもよいアルキル基又はアルコキシ基である。
炭素数1〜16の分岐していてもよいアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基などが挙げられる。
炭素数1〜16の分岐していてもよいアルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、イソペンチルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、ヘキサデシルオキシ基などが挙げられる。
【0010】
また、式(I)で示される塩において、Q1、Q2、Q3、Q4及びQ5のうち少なくとも一つは、電子吸引基である。
【0011】
該電子吸引基として、具体的には、フルオロ基、クロル基、ブロモ基等のハロゲン基;シアノ基、ニトロ基、ホルミル基、アルキルカルボニル基、カルボキシル基、アルキルスルホニル基、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロオクチル基などが挙げられる。
【0012】
また、本発明における前記式(I)で示される塩において、A+は、対イオンを表し、A+が下式(IIa)、(IIc)、(IId)、又は(IIb)である塩がレジスト組成物の成分として用いるときに好ましい。
(式中、P1〜P3は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。)
(式中、P4、P5は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。)
(式中、P6、P7は、互いに独立に、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、又は記載のS+とともに環を完成する炭素数3〜7の脂環式炭化水素基を表す。該脂環式炭化水素基は、ケトン基を有していてもよく、また該脂環式炭化水素基の少なくとも1個の−CH2−が酸素原子もしくは硫黄原子に置換されていてもよい。P8が水素原子を表し、P9が炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基もしくは置換されていても良い芳香環基を表すか、又はP8とP9が隣接するCHC(O)基と一緒になって2−オキソシクロアルキル基を表す。)
(式中、P10〜P21は、互いに独立に、水素、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。Yは硫黄原子もしくは酸素原子を表す。mは0又は1を表す)
【0013】
式(IIa)において、P1、P2、P3は、互いに独立に水素原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表し、アルキル基及びアルコキシ基は、炭素数3以上の場合は直鎖でも分岐していてもよい。
式(IIb)において、P4及びP5は、互いに独立に水素原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表し、アルキル基及びアルコキシ基は、炭素数3以上の場合は直鎖でも分岐していてもよい。
P1、P2、P3、P4及びP5の具体的なアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられ、アルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。
【0014】
また、(IIc)において、P6、P7は、互いに独立に、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数3〜10のシクロアルキル基、又は記載のS+とともに環を完成する炭素数3〜7の脂環式炭化水素基を表す。該脂環式炭化水素基は、ケトン基を有していてもよく、また該脂環式炭化水素基の少なくとも1個の−CH2−が酸素原子もしくは硫黄原子に置換されていてもよい。
P8が水素原子を表し、P9が炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、置換されていても良い芳香環基を表すか、又はP8とP9が隣接するCHC(O)基と一緒になって2−オキソシクロアルキル基を表す。
具体的なアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられ、またシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などが挙げられる。
【0015】
また、(IId)において、P10〜P21は互いに独立に、水素、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。該アルキル基及びアルコキシ基は、炭素数3以上の場合には直鎖でも分岐していてもよい。具体的なアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、などが挙げられ、アルコキシ基の例としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシなどが挙げられる。Yは硫黄原子もしくは酸素原子を表す。mは0又は1を表す。
【0016】
本発明の塩として、下式(III)で示されるスルホニウム塩が挙げられる。
(式中、Q1、Q2、Q3、Q4及びQ5は、それぞれ前記の〔1〕記載の定義と同じである。P1〜P3は、それぞれ前記の〔2〕記載の定義と同じである。)
【0017】
本発明の塩として、下式(III’)で示されるスルホニウム塩が挙げられる。
(式中、Q6、Q7、Q8、Q9及びQ10は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜16の分岐していてもよいアルキル基、アルコキシ基又は電子吸引基を表す。ただし、Q6、Q7、Q8、Q9及びQ10のうち少なくとも一つは、炭素数3〜16の分岐していてもよいアルキル基又はアルコキシ基であり、少なくとも一つは、ニトロ基である。P1〜P3は、それぞれ前記の〔2〕記載の定義と同じである。)
【0018】
本発明の塩として、下式(IIIa)で示されるスルホニウム塩が挙げられる。
(式中、Q1 1、Q12、Q13及びQ14は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜16の分岐していてもよいアルキル基、アルコキシ基又は電子吸引基を表す。ただし、Q1 1、Q12、Q13及びQ14のうち少なくとも一つは、炭素数3〜16の分岐していてもよいアルキル基又はアルコキシ基である。P1〜P3は、それぞれ前記の〔2〕記載の定義と同じである。)
【0019】
本発明の塩として、下式(IIIb)で示されるスルホニウム塩が挙げられる。
(式中、P1〜P3は、それぞれ前記の〔2〕記載の定義と同じである。)
【0020】
本発明の塩として、下式(IIIc)で示されるスルホニウム塩が挙げられる。
【0021】
本発明の塩として、下式(IIIc’)で示されるスルホニウム塩が挙げられる。
(式中、Q41、Q42、Q43、Q4 4及びQ45は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜16の分岐していてもよいアルキル基、アルコキシ基又は電子吸引基を表す。ただし、Q41、Q42、Q43、Q4 4及びQ45のうち少なくとも一つは、炭素数3〜16の分岐していてもよいアルキル基又はアルコキシ基であり、少なくとも二つは、ニトロ基である。P1〜P3は、それぞれ前記の〔2〕記載の定義と同じである。)
【0022】
本発明の塩として、下式(IIId)で示されるスルホニウム塩が挙げられる。
(式中、Q51、Q53及びQ55は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜16の分岐していてもよいアルキル基、アルコキシ基又は電子吸引基を表す。ただし、Q51、Q53及びQ55のうち少なくとも一つは、炭素数3〜16の分岐していてもよいアルキル基又はアルコキシ基である。P1〜P3は、それぞれ前記の〔2〕記載の定義と同じである。)
【0023】
本発明の塩として、下式(IIIe)で示されるスルホニウム塩が挙げられる。
(式中、P1〜P3は、それぞれ前記の〔2〕記載の定義と同じである。)
【0024】
本発明の塩として、下式(IIIf)で示されるスルホニウム塩が挙げられる。
【0025】
本発明の塩として、下式(IV)で示されるスルホニウム塩が挙げられる。
(式中、Q1、Q2、Q3、Q4及びQ5は、前記〔1〕記載の定義と同じである。P6、P7は、互いに独立に、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基を表すか、又はP6とP7とが結合して記載のS+とともに環を完成する炭素数3〜7の脂環式炭化水素基を表す。該脂環式炭化水素基は、ケトン基を有していてもよく、また該脂環式炭化水素基の少なくとも1個の−CH2−が酸素原子もしくは硫黄原子に置換されていてもよい。P8が水素原子を表し、P9が炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基もしくは置換されていても良い芳香環基を表すか、又はP8とP9が結合して隣接するCHC(O)基と一緒になって2−オキソシクロアルキル基を表す。)
【0026】
本発明の塩として、下式(V)で示されるスルホニウム塩が挙げられる。
(式中、Q1、Q2、Q3、Q4及びQ5は、前記〔1〕記載の定義と同じである。P10〜P21は、互いに独立に、水素、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。Yは、硫黄原子又は酸素原子を表す。mは、0又は1を表す)
【0027】
本発明の塩として、下式(VI)で示されるヨードニウム塩が挙げられる。
(式中、Q1、Q2、Q3、Q4及びQ5は、前記〔1〕記載の定義と同じである。P4、P5は、前記〔2〕記載の定義と同じである。)
【0028】
本発明の塩として、下式 (VI’)で示されるヨードニウム塩が挙げられる。
(式中、Q6、Q7、Q8、Q9及びQ10は、前記の定義と同じである。P4、P5は、前記〔2〕記載の定義と同じである。)
【0029】
本発明の塩として、下式(VIa)で示されるヨードニウム塩が挙げられる。
(式中、Q1 1、Q12、Q13及びQ14は、前記の定義と同じである。P4、P5は、前記〔2〕記載の定義と同じである。)
【0030】
本発明の塩として、下式(VIb)で示されるヨードニウム塩が挙げられる。
(式中、P4、P5は、前記〔2〕記載の定義と同じである。)
【0031】
本発明の塩として、下式(VIc)で示されるヨードニウム塩が挙げられる。
【0032】
本発明の塩として、式(I)で示される塩において、A+で示される対イオンの具体的な例としては、次のようなイオンを挙げることができる。
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
また、式(I)で表される塩において、アニオン部の具体的な例としては、次のようなイオンを挙げることができる。
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
本発明の化学増幅型ポジ型レジスト組成物は、酸に不安定な基を持つ重合単位を有し、それ自身はアルカリ水溶液に不溶又は難溶であるが、酸の作用でアルカリ水溶液に可溶となる樹脂と、前記の式(I)で示される塩とを含有することを特徴とする。
【0051】
本発明において、式(I)で示される塩として、A+が前記の(IIa)である塩、A+が(IIb)である塩、A+が(IIc)である塩、A+が(IId)である塩が好ましい。
式(IIa)において、P1、P2、P3は、互いに独立に水素原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表し、アルキル基及びアルコキシ基は、炭素数3以上の場合は直鎖でも分岐していてもよい。
式(IIb)において、P4及びP5は、互いに独立に水素原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表し、アルキル基及びアルコキシ基は、炭素数3以上の場合は直鎖でも分岐していてもよい。
P1、P2、P3、P4及びP5の具体的なアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられ、アルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。
【0052】
また、(IIc)において、P6、P7は、互いに独立に、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数3〜10のシクロアルキル基、又は記載のS+とともに環を完成する炭素数3〜7の脂環式炭化水素基を表す。該脂環式炭化水素基は、ケトン基を有していてもよく、また該脂環式炭化水素基の少なくとも1個の−CH2−が酸素原子もしくは硫黄原子に置換されていてもよい。
P8が水素原子を表し、P9が炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、置換されていても良い芳香環基を表すか、又はP8とP9が隣接するCHC(O)基と一緒になって2−オキソシクロアルキル基を表す。
具体的なアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられ、またシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などが挙げられる。
【0053】
また、(IId)において、P10〜P21は互いに独立に、水素、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。該アルキル基及びアルコキシ基は、炭素数3以上の場合には直鎖でも分岐していてもよい。具体的なアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、などが挙げられ、アルコキシ基の例としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシなどが挙げられる。Yは硫黄原子もしくは酸素原子を表す。mは0又は1を表す。
【0054】
式(IIa)で示されるトリフェニルスルホニウム塩、式(IIb)で示されるジフェニルヨードニウム塩、式(IIc)で示されるスルホニウム塩、式(IId)で示されるスルホニウム塩は、常法に従って製造することができる。トリフェニルスルホニウム塩(IIa)の製法としては、例えば、相当するトリフェニルスルホニウムブロマイドを目的とする化合物の陰イオンと同じスルホン酸の銀塩と反応させる方法や、特開平 8-311018 号公報の記載に準じて、相当するアリールグリニヤ試薬を塩化チオニルと反応させ、次いでトリオルガノシリルハライドと反応させてトリアリールスルホニウムハライドとした後、目的とする化合物の陰イオンと同じスルホン酸の銀塩と反応させる方法などにより製造できる。また、式(IIa)中のP1、P2及び/又はP3が水酸基である化合物は、特開平 8-157451 号公報の記載に準じて、ベンゼン環上にtert−ブトキシ基を有するトリフェニルスルホニウム塩を、その目的とする化合物の陰イオンと同じスルホン酸で処理してtert−ブチル基を脱離させることにより製造できる。
【0055】
また、ジフェニルヨードニウム塩(IIb)の製法としては、例えば、J. Am. Chem. Soc., vol.81, 342 (1959) の記載に準じて、ヨージル硫酸と相当するアリール化合物を反応させた後、目的とする化合物の陰イオンと同じスルホン酸を加える方法や、無水酢酸と発煙硝酸の混合液中にヨウ素とトリフルオロ酢酸を加えて得られる反応生成物と相当するアリール化合物を反応させた後目的とする化合物の陰イオンと同じスルホン酸酸を加える方法、特開平9-179302号公報の記載に準じて、相当するアリール化合物と無水酢酸、ヨウ素酸カリウムの混合物に濃硫酸を滴下して反応させた後、目的とする化合物の陰イオンと同じスルホン酸を加える方法などにより製造できる。
【0056】
また、スルホニウム塩(IIc)の製法としては、例えば、J. V. Crivello et al., J. Polymer Science., Polymer Chemistry Edition, Vol.17, 2877-2892 (1979) に記載の方法を応用して、相当するスルフィド化合物に相当するβ−ハロゲノケトンを作用させて、スルホニウムハライドを生成させ、さらに目的とする化合物の陰イオンと同じスルホン酸の金属塩もしくは目的とする化合物の陰イオンと同じスルホン酸を作用させることにより、スルホニウム塩を得ることができる。
【0057】
また、スルホニウム塩(IId)の製法としては 、例えば相当するスルホニウムハライドと目的とする化合物の陰イオンと同じスルホン酸の金属塩もしくは目的とする化合物の陰イオンと同じスルホン酸と反応させる方法やChem. Pharm. Bull., Vol.29, 3753 (1981) の記載に準じて、相当するジフェニルスルホキシドとジフェニルエーテルやジフェニルスルフィドといったアリール化合物とパーフルオロアルカンスルホン酸とを、トリフルオロ酢酸無水物の存在下で反応させる方法により製造したスルホニウム塩をイオン交換樹脂を通じて相当するスルホニウムカチオンとヒドロキシアニオンの塩へと変換後ヨウ化アンモニウムやヨウ化カリウムといったハロゲン化物の塩と塩交換し、相当するスルホニウムカチオンとハロゲンアニオンの塩することができる。この塩と目的とする化合物の陰イオンと同じスルホン酸の金属塩もしくは目的とする化合物の陰イオンと同じスルホン酸を作用させることにより製造することができる。
【0058】
次に、本発明のレジスト組成物を構成する樹脂成分について説明する。この樹脂は、酸に不安定な基を持つ重合単位を有する。化学増幅型ポジ型レジスト用の樹脂は、それ自体ではアルカリに不溶又は難溶であるが、酸の作用により一部の基が解裂し、解裂後はアルカリ可溶性となるものである。本発明における酸に不安定な基も、このように従来から知られている各種のものであることができる。酸に不安定な基として具体的には、カルボン酸の各種エステル、例えば、メチルエステル及びtert−ブチルエステルに代表されるアルキルエステル、メトキシメチルエステル、エトキシメチルエステル、1−エトキシエチルエステル、1−イソブトキシエチルエステル、1−イソプロポキシエチルエステル、1−エトキシプロピルエステル、1−(2−メトキシエトキシ)エチルエステル、1−(2−アセトキシエトキシ)エチルエステル、1−〔2−(1−アダマンチルオキシ)エトキシ〕エチルエステル、1−〔2−(1−アダマンタンカルボニルオキシ)エトキシ〕エチルエステル、テトラヒドロ−2−フリルエステル及びテトラヒドロ−2−ピラニルエステルのようなアセタール型エステル、イソボルニルエステル及び2−アルキル−2−アダマンチルエステル、1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキルエステルのような脂環式エステルなどが挙げられる。
このようなカルボン酸エステルを有する重合単位へ導くモノマーは、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステルのような(メタ)アクリル系のものでもよいし、ノルボルネンカルボン酸エステル、トリシクロデセンカルボン酸エステル、テトラシクロデセンカルボン酸エステルのように、カルボン酸エステル基が脂環式モノマーに結合したものでもよい。
【0059】
このようなモノマーのうち、酸の作用により解裂する基として、例えば2−アルキル−2−アダマンチル、1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキルのような脂環族を含む嵩高い基を有するものを使用すると解像度が優れるので好ましい。
このような嵩高い基を含むモノマーとしては、(メタ)アクリル酸2−アルキル−2−アダマンチル、(メタ)アクリル酸1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−アルキル−2−アダマンチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキルなどが挙げられる。
とりわけ(メタ)アクリル酸2−アルキル−2−アダマンチルをモノマーとして用いた場合は、解像度が優れるので好ましい。このような(メタ)アクリル酸2−アルキル−2−アダマンチルの代表例としては、例えばアクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、アクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、アクリル酸2−n−ブチル−2−アダマンチルなどが挙げられる。これらの中では、特に(メタ)アクリル酸2−エチル−2−アダマンチルを用いた場合、感度、耐熱性のバランスが良いので好ましい。本発明において、必要に応じて、酸の作用により解裂する基を持つ他のモノマーを併用してもよい。
【0060】
(メタ)アクリル酸2−アルキル−2−アダマンチルは、通常、2−アルキル−2−アダマンタノール又はその金属塩とアクリル酸ハライド又はメタクリル酸ハライドとの反応により製造できる。
【0061】
本発明における樹脂は、上記のような酸に不安定な基を有する重合単位の他に、酸の作用により解裂しないか又は解裂しにくい他の重合単位を含有することも可能である。含有し得る他の重合単位としては、例えば、アクリル酸やメタクリル酸のような遊離のカルボン酸基を有するモノマーの重合単位、無水マレイン酸や無水イタコン酸のような脂肪族不飽和ジカルボン酸無水物の重合単位、2−ノルボルネンの重合単位、(メタ)アクリロニトリルの重合単位、各種(メタ)アクリル酸エステル類の重合単位などを挙げることができる。
ArF露光の場合は光吸収が大きくて好ましくはないが、KrF露光の場合は光吸収の問題が無いので、ヒドロキシスチレンの重合単位を用いることができる。
【0062】
特に、本発明における樹脂において、酸に不安定な基を持つ重合単位のほかに、さらに、p−ヒドロキシスチレンから導かれる重合単位、m−ヒドロキシスチレンから導かれる重合単位、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチルから導かれる重合単位、(メタ)アクリル酸3、5−ジヒドロキシ−1−アダマンチルから導かれる重合単位、ラクトン環がアルキルで置換されていてもよい(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンから導かれる重合単位、下式(VIIa)で示される重合単位及び(VIIb)で示される重合単位からなる群から選ばれた少なくとも1種の重合単位を含有することは、レジストの基板への接着性の点で好ましい。
【0063】
(式中、R1、R2は、互いに独立に水素原子、メチル又はトリフルオロメチルを表し、nは、1〜3の整数を表す。)
【0064】
(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸3、5−ジヒドロキシ−1−アダマンチルは、市販されているが、例えば対応するヒドロキシアダマンタンを(メタ)アクリル酸又はそのハライドと反応させることにより、製造することもできる。
また、(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンは、ラクトン環がアルキルで置換されていてもよいα−もしくはβ−ブロモ−γ−ブチロラクトンにアクリル酸もしくはメタクリル酸を反応させるか、又はラクトン環がアルキルで置換されていてもよいα−もしくはβ−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトンにアクリル酸ハライドもしくはメタクリル酸ハライドを反応させることにより製造できる。
式(VIIa)、(VIIb)で示される重合単位に導くためのモノマーは、具体的には例えば、次のような水酸基を有する脂環式ラクトンの(メタ)アクリル酸エステル、それらの混合物等が挙げられる。これらのエステルは、例えば対応する水酸基を有する脂環式ラクトンと(メタ)アクリル酸類との反応により製造し得る(例えば特開2000-26446号公報)。
【0065】
【0066】
(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸3、5−ジヒドロキシ−1−アダマンチルから導かれる重合単位、α−(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンから導かれる重合単位、β−(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンから導かれる重合単位、(VIIa)、(VIIb)で示される重合単位は、それらのいずれかを樹脂中に存在させることにより、それを含むレジストの基板への接着性が向上するだけでなく、レジストの解像性の向上にも寄与する。
【0067】
ここで、(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンとしては、例えば、α−アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイロキシ−γ−ブチロラクトン、α−アクリロイロキシ−β,β−ジメチル−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイロキシ−β,β−ジメチル−γ−ブチロラクトン、α−アクリロイロキシ−α−メチル−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイロキシ−α−メチル−γ−ブチロラクトン、β−アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトン、β−メタクリロイロキシ−γ−ブチロラクトン、β−メタクリロイロキシ−α−メチル−γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。
【0068】
KrFエキシマレーザー露光の場合は、樹脂の重合単位として、ヒドロキシスチレンの重合単位を用いても充分な透過率を得ることができる。具体的には、以下に示されるようなp−又はm−ヒドロキシスチレン共重合樹脂が挙げられる。このような共重合樹脂を得る場合は、該当する(メタ)アクリル酸エステルモノマーとアセトキシスチレン、及びスチレンをラジカル重合した後、酸によって脱アセチルすることによって得ることができる。
【0069】
【0070】
【0071】
【0072】
これらの場合、酸に不安定な基としては、2−アルキル−2−アダマンチル、1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキルを用いるほうが、ドライエッチング耐性の面で有利である。
【0073】
また2−ノルボルネンの重合単位を含む樹脂は、その主鎖に直接脂環基を有するために頑丈な構造となり、ドライエッチング耐性に優れるという特性を示す。2−ノルボルネンの重合単位は、例えば対応する2−ノルボルネンの他に無水マレイン酸や無水イタコン酸のような脂肪族不飽和ジカルボン酸無水物を併用したラジカル重合により主鎖へ導入し得る。したがって、2−ノルボルネンの重合単位は、その二重結合が開いて形成されるものであり式(VIII)で表すことができる。また脂肪族不飽和ジカルボン酸無水物の重合単位である無水マレイン酸の重合単位、無水イタコン酸の重合単位は、それらの二重結合が開いて形成されるものであり、それぞれ式(IX)及び(X)で表すことができる。
【0074】
【0075】
ここで、式(VIII)中のR3及びR4は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜3のアルキル、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル、カルボキシル、シアノもしくは基−COOZ(Zはアルコール残基である)を表すか、又はR3とR4が一緒になって、-C(=O)OC(=O)- で示されるカルボン酸無水物残基を形成することもできる。
R3及び/又はR4がアルキルである場合の具体例としては、メチル、エチル、プロピルなどが挙げられ、同じくヒドロキシアルキルである場合の具体例としては、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチルなどが挙げられる。
R3及び/又はR4が基−COOZである場合は、カルボキシルがエステルとなったものであり、Zに相当するアルコール残基としては、例えば、置換されていてもよい炭素数1〜8程度のアルキル、2−オキソオキソラン−3−又は−4−イルなどを挙げることができ、ここにアルキルの置換基としては、水酸基や脂環式炭化水素残基などが挙げられる。
そこで、R3及び/又はR4が−COOZで示されるカルボン酸エステル残基である場合の具体例としては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、2−ヒドロキシエトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、2−オキソオキソラン−3−イルオキシカルボニル、2−オキソオキソラン−4−イルオキシカルボニル、1,1,2−トリメチルプロポキシカルボニル、1−シクロヘキシル−1−メチルエトキシカルボニル、1−(4−メチルシクロヘキシル)−1−メチルエトキシカルボニル、1−(1−アダマンチル)−1−メチルエトキシカルボニルなどが挙げられる。
【0076】
また、式(VIII)で示される重合単位に導くためのモノマーとして、具体的には例えば、次のような化合物を挙げることができる。
【0077】
2−ノルボルネン、
2−ヒドロキシ−5−ノルボルネン、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸メチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸−t−ブチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−シクロヘキシル−1−メチルエチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(4−メチルシクロヘキシル)−1−メチルエチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1−メチルエチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−メチル−1−(4−オキソシクロヘキシル)エチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(1−アダマンチル)−1−メチルエチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−メチルシクロヘキシル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−メチル−2−アダマンチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−エチル−2−アダマンチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−ヒドロキシ−1−エチル、
5−ノルボルネン−2−メタノール、
5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物など。
【0078】
本発明で用いる樹脂は、パターニング露光用の放射線の種類や酸に不安定な基の種類などによっても変動するが、一般には、樹脂の全重合単位中の酸に不安定な基を持つ重合単位を10〜80%の範囲で含有することが好ましい。
そして、酸に不安定な基として特に、(メタ)アクリル酸2−アルキル−2−アダマンチル、(メタ)アクリル酸1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキルから導かれる重合単位を用いる場合は、該重合単位が樹脂の全重合単位のうち15%以上となるようにすることが有利である。
また、酸に不安定な基を持つ重合単位に加えて、酸の作用で解裂しにくい他の重合単位、例えば、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチルから導かれる重合単位、(メタ)アクリル酸3、5−ジヒドロキシ−1−アダマンチル、α−(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンから導かれる重合単位、β−(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンから導かれる重合単位、式(VIIa)、(VIIb)で示される重合単位、ヒドロキシスチレンから導かれる重合単位、式(VIII)で示される重合単位、脂肪族不飽和ジカルボン酸無水物から導かれる重合単位である式(IX)で示される無水マレイン酸から導かれる重合単位、式(X)で示される無水イタコン酸から導かれる重合単位などを存在させる場合は、それらの重合単位の合計が、樹脂の全重合単位のうち20〜90%の範囲となるようにすることが好ましい。
【0079】
なお、2−ノルボルネン類及び脂肪族不飽和ジカルボン酸無水物を共重合モノマーとする場合には、これらは重合しにくい傾向があるので、この点を考慮し、これらは過剰に使用することが好ましい。
【0080】
また、本発明の化学増幅型のポジ型レジスト組成物においては、塩基性化合物、特に塩基性含窒素有機化合物、例えばアミン類を、クェンチャーとして添加することにより、露光後の引き置きに伴う酸の失活による性能劣化を改良できる。クェンチャーに用いられる塩基性化合物の具体的な例としては、以下の各式で示されるようなものが挙げられる。
【0081】
【0082】
式中、R11、R12及びR17は、それぞれ独立に、水素、アルキル、シクロアルキル又はアリールを表す。該アルキル、シクロアルキル又はアリールは、それぞれ独立に、水酸基、アミノ基、又は炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよい。該アミノ基は、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよい。また、該アルキルは、炭素数1〜6程度が好ましく、該シクロアルキルは、炭素数5〜10程度が好ましく、該アリールは、炭素数6〜10程度が好ましい。
R13、R14及びR15は、それぞれ独立に、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール又はアルコキシを表す。該アルキル、シクロアルキル、アリール、又はアルコキシは、それぞれ独立に、水酸基、アミノ基、又は炭素数1〜6のアルコキシ基、で置換されていてもよい。該アミノ基は、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよい。また、該アルキルは、炭素数1〜6程度が好ましく、該シクロアルキルは、炭素数5〜10程度が好ましく、該アリールは、炭素数6〜10程度が好ましく、該アルコキシは、炭素数1〜6程度が好ましい。
R16は、アルキル又はシクロアルキルを表す。該アルキル又はシクロアルキルは、それぞれ独立に、水酸基、アミノ基、炭素数1〜6のアルコキシ基、で置換されていてもよい。該アミノ基は、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよい。また、該アルキルは、炭素数1〜6程度が好ましく、該シクロアルキルは、炭素数5〜10程度が好ましい。
Tは、アルキレン、カルボニル、イミノ、スルフィド又はジスルフィドを表す。該アルキレンは、炭素数2〜6程度であることが好ましい。
また、R11〜R17において、直鎖構造と分岐構造の両方をとり得るものについては、そのいずれでもよい。
【0083】
このような化合物として、具体的には、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、アニリン、2−,3−又は4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、1−又は2−ナフチルアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4′−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジエチルジフェニルメタン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、N−メチルアニリン、ピペリジン、ジフェニルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、メチルジブチルアミン、メチルジペンチルアミン、メチルジヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、メチルジヘプチルアミン、メチルジオクチルアミン、メチルジノニルアミン、メチルジデシルアミン、エチルジブチルアミン、エチルジペンチルアミン、エチルジヘキシルアミン、エチルジヘプチルアミン、エチルジオクチルアミン、エチルジノニルアミン、エチルジデシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリス〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕アミン、トリイソプロパノールアミン、N,N−ジメチルアニリン、2,6−イソプロピルアニリン、イミダゾール、ピリジン、4−メチルピリジン、4−メチルイミダゾール、ビピリジン、2,2′−ジピリジルアミン、ジ−2−ピリジルケトン、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ビス(2−ピリジル)エチレン、1,2−ビス(4−ピリジル)エチレン、1,2−ビス(4−ピリジルオキシ)エタン、4,4′−ジピリジルスルフィド、4,4′−ジピリジルジスルフィド、1,2−ビス(4−ピリジル)エチレン、2,2′−ジピコリルアミン、3,3′−ジピコリルアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトライソプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−オクチルアンモニウムヒドロキシド、フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、3−(トリフルオロメチル)フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、及びコリンなどを挙げることができる。
【0084】
さらには、特開平11−52575号公報に開示されているような、ピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物をクエンチャーとすることもできる。
【0085】
本発明のレジスト組成物は、その全固形分量を基準に、樹脂を80〜99.9重量%程度、そして酸発生剤を0.1〜20重量%程度の範囲で含有することが好ましい。
また、クェンチャーとしての塩基性化合物を用いる場合は、レジスト組成物の全固形分量を基準に、0.01〜1重量%程度の範囲で含有するのが好ましい。
本発明の組成物は、また、必要に応じて、増感剤、溶解抑止剤、他の樹脂、界面活性剤、安定剤、染料など、各種の添加物を少量含有することもできる。
【0086】
本発明のレジスト組成物は、通常、上記の各成分が溶剤に溶解された状態でレジスト液組成物とされ、シリコンウェハーなどの基体上に、スピンコーティングなどの常法に従って塗布される。ここで用いる溶剤は、各成分を溶解し、適当な乾燥速度を有し、溶剤が蒸発した後に均一で平滑な塗膜を与えるものであればよく、この分野で一般に用いられている溶剤が使用しうる。
例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類;乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチルのようなエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノンのようなケトン類;γ−ブチロラクトンのような環状エステル類などを挙げることができる。これらの溶剤は、それぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0087】
基体上に塗布され、乾燥されたレジスト膜には、パターニングのための露光処理が施され、次いで脱保護基反応を促進するための加熱処理を行った後、アルカリ現像液で現像される。ここで用いるアルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液であることができるが、一般には、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液が用いられることが多い。
【0088】
【実施例】
次に実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。例中、含有量ないし使用量を表す%及び部は、特記ないかぎり重量基準である。また重量平均分子量は、ポリスチレンを標準品として、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーにより求めた値である。
【0089】
酸発生剤合成例1:酸発生剤B1の合成
フラスコに2,4,6−トリイソプロピル3−ニトロベンゼンスルホン酸20部、アセトニトリル80部、アセトン40部を仕込み、室温で16時間攪拌した。ここへ酸化銀7.46部を加え16時間攪拌した。これをろ過し、濃縮することで23.68部の2,4,6−トリイソプロピル−3−ニトロベンゼンスルホン酸銀を得た。
フラスコに2,4,6−トリイソプロピル−3−ニトロベンゼンスルホン酸銀20部とメタノール185.35部を仕込み、ここへp−トリルジフェニルスルホニウム アイオダイド18.53部とメタノール185.35部の混合溶液を滴下した。滴下後16時間攪拌し、濾過後濾液を濃縮した。ここへクロロホルム300部を加え、イオン交換水75部で3度洗浄した。その後濃縮し、攪拌後t−ブチルメチルエーテルで晶析を行い、22.07部の目的物を得た。
この化合物が次式で示される4−メチルフェニルジフェニルスルホニウム 2,4,6−トリイソプロピル−3−ニトロベンゼンスルホナートであることを、NMR(日本電子製“GX-270”)質量分析(LCはHP製 1100、MASSはHP製LC/MSD)で確認した。
【0090】
【0091】
1H−NMR(ジメチルスルホキシド−d、内部標準物質テトラメチルシラン):δ(ppm)
1.10-1.19 (m, 18H); 2.44 (s, 3H); 2.46−2.56 (m, 1H) ; 4.61−4.71 (m, 1H) ; 4.972 (br, 1H); 7.32 (s, 1H); 7.59−7.62 (m, 2H) ; 7.74−7.88 (m, 12H)
MS(ESI(+)Spectrum):M+ 277.0
MS(ESI(−)Spectrum):M− 328.2
【0092】
酸発生剤合成例2:酸発生剤B2の合成
酸発生剤合成例1の2,4,6−トリイソプロピル−3−ニトロベンゼンスルホン酸の替わりに2,4,6−トリイソプロピル−3、5−ジニトロベンゼンスルホン酸を用い、次式で示される4−メチルフェニルジフェニルスルホニウム 2,4,6−トリイソプロピル−3、5−ジニトロベンゼンスルホナートを得た。この構造は、NMR(日本電子製“GX-270”)質量分析(LCはHP製 1100、MASSはHP製LC/MSD)で確認した。
【0093】
【0094】
1H−NMR(クロロホルム−d、内部標準物質テトラメチルシラン):δ(ppm)
1.22 (d, 6H J=6.9Hz); 2.23 (d, 6H J=7.3Hz); 2.47 (s, 3H) ; 2.47−2.83 (m, 1H) ; 4.85−4.95 (m, 2H); 7.47 (d, 2H J=7.9Hz); 7.62−7.77 (m, 12H)
MS(ESI(+)Spectrum):M+ 277.0
MS(ESI(−)Spectrum):M− 373.2
【0095】
酸発生剤合成例3:酸発生剤B3の合成
酸発生剤合成例1のp−トリルジフェニルスルホニウムアイオダイドの替わりにジ(4−tertブチルフェニル)ヨードニウム クロライドを用い目的物を得た。
この化合物が次式で示されるジ(4−tertブチルフェニル)ヨードニウム2,4,6−トリイソプロピル−3−ニトロベンゼンスルホナートであることを、NMR(日本電子製“GX-270”)と質量分析(LCはHP製 1100、MASSはHP製LC/MSD)で確認した。
【0096】
【0097】
1H−NMR(ジメチルスルホキシド−d、内部標準物質テトラメチルシラン):δ(ppm)
1.13-1.20 (m, 18H); 1.25 (s, 18H); 2.49−2.54 (m, 1H) ; 4.61−4.66 (m, 1H) ; 4.96 (br, 1H); 7.31 (s, 1H); 7.50−7.57 (m, 4H) ; 8.14−8.21 (m, 4H)
MS(ESI(+)Spectrum):M+ 393.0
MS(ESI(−)Spectrum):M− 328.2
【0098】
樹脂合成例1(樹脂A1の合成)
メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、メタクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、及びα−メタクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンを、5:2.5:2.5のモル比(20.0部:9.5部:7.3部)で仕込み、全モノマーに対して2重量倍のメチルイソブチルケトンを加えて、溶液とした。そこに、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを全モノマー量に対して2モル%添加し、80℃で約8時間加熱した。その後、反応液を大量のヘプタンに注いで沈殿させる操作を3回行い、精製した。その結果、重量平均分子量が約 9,200の共重合体を得た。これを樹脂A1とする。
【0099】
樹脂合成例2(樹脂A2の合成)
メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、5−メタクリロイルオキシ−2,6−ノルボルネンラクトン及びα−メタクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトンを2:1:1のモル比(11.1g:5.0g:3.8g)で混合し、1.4−ジオキサン50gを加え溶液とした。そこに開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを0.30g加え、85℃に昇温し5時間攪拌を続けた。その後、大量のn−ヘプタンに注ぎこむことで晶析する操作を3回繰り返すことで精製したところ分子量9100、分散1.72の共重合体を得た。これを樹脂A2とする。
【0100】
次に、以上の樹脂合成例で得られた樹脂のほか、以下に示す原料を用いてレジスト組成物を調製し、評価した。
【0101】
<酸発生剤>
B1:4−メチルフェニルジフェニルスルホニウム 2,4,6−トリイソプロピル−3−ニトロベンゼンスルホナート
B2: 4−メチルフェニルジフェニルスルホニウム 2,4,6−トリイソプロピル−3、5−ジニトロベンゼンスルホナート
B3:ジ(4−tertブチルフェニル)ヨードニウム 2,4,6−トリイソプロピル−3−ニトロベンゼンスルホナート
C1:4−メチルフェニルジフェニルスルホニウム パーフルオロオクタンスルホナート
C2:トリフェニルスルホニウム トリイソプロピルベンゼンスルホナート
<クェンチャー>
D1:2,6−ジイソプロピルアニリン、
<溶剤>
E1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 57部
γ−ブチロラクトン 3部
E2:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 26部
2−ヘプタノン 26部
γ−ブチロラクトン 3部
【0102】
実施例1及び比較例1
以下の各成分を混合して溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過して、レジスト液を調製した。
【0103】
樹脂(種類及び量は表1記載)
酸発生剤(種類及び量は表1記載)
クェンチャー(種類及び量は表1記載)
溶剤(種類及び量は表1記載)
【0104】
シリコンウェハーにBrewer社製の有機反射防止膜用組成物である“ARC−29A−8”を塗布して215℃、60秒の条件でベークすることによって厚さ 780Åの有機反射防止膜を形成させ、次いでこの上に、上記のレジスト液を乾燥後の膜厚が0.30μmとなるようにスピンコートした。レジスト液塗布後は、ダイレクトホットプレート上にて、表1の「PB」の欄に示す温度で60秒間プリベークした。こうしてレジスト膜を形成したそれぞれのウェハーに、ArFエキシマステッパー〔(株)ニコン製の“NSR ArF”、NA=0.55、2/3Annular〕を用い、露光量を段階的に変化させてラインアンドスペースパターンを露光した。
露光後は、ホットプレート上にて表1の「PEB」の欄に示す温度で60秒間ポストエキスポジャーベークを行い、さらに2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行った。
有機反射防止膜基板上のもので現像後のブライトフィールドパターンを走査型電子顕微鏡で観察し、その結果を表2に示した。なお、ここでいうブライトフィールドパターンとは、外枠がクロム層(遮光層)で、その枠の内側にガラス面(透光部)をベースとしてライン状にクロム層(遮光層)が形成されたレチクルを介した露光及び現像によって得られ、したがって露光現像後は、ラインアンドスペースパターンの周囲のレジスト層が除去され、さらにその外側に外枠相当のレジスト層が残るパターンである。
【0105】
実効感度: 0.13μmのラインアンドスペースパターンが1:1となる露光量で表示した。
解像度: 実効感度の露光量で分離するラインアンドスペースパターンの最小寸法で表示した。
パターン壁面の平滑性: 孤立ラインパターンの壁面を走査型電子顕微鏡で観察し比較例1,2よりも滑らかになっているものを○、変化の無いものを×として判断した。
【0106】
【表1】
【0107】
【表2】
【0108】
【発明の効果】
本発明の塩は、エネルギー活性であり、レジスト中の構成物として好適に使用できる。また、本発明の化学増幅型のポジ型レジスト組成物は、ラインエッジラフネスが著しく改善されたレジストパターンを与え、またドライエッチング耐性や感度、解像度などのレジスト諸性能も良好である。したがって、ArFやKrFなどのエキシマレーザーリソグラフィに適しており、工業的価値が大きい。
Claims (27)
- 樹脂の全重合単位中の酸に不安定な基を持つ重合単位の含有率が、10〜80%である請求項1に記載の組成物。
- 樹脂中の酸に不安定な基を持つ重合単位が、(メタ)アクリル酸2−アルキル−2−アダマンチル又は(メタ)アクリル酸1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキルの重合単位である請求項1又は2に記載の組成物。
- 樹脂が、酸に不安定な基を持つ重合単位のほかに、さらに、p−ヒドロキシスチレンから導かれる重合単位、m−ヒドロキシスチレンから導かれる重合単位、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチルから導かれる重合単位、(メタ)アクリル酸3、5−ジヒドロキシ−1−アダマンチルから導かれる重合単位、ラクトン環がアルキルで置換されていてもよい(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンから導かれる重合単位、下式(VIIa)で示される重合単位及び(VIIb)で示される重合単位からなる群から選ばれた少なくとも1種の重合単位を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
(式中、R1、R2は、互いに独立に水素原子、メチル又はトリフルオロメチルを表し、nは、1〜3の整数を表す。) - 樹脂が、さらに2−ノルボルネンから導かれる重合単位と脂肪族不飽和ジカルボン酸無水物から導かれる重合単位とを有する請求項3〜4のいずれかに記載の組成物。
- さらに、アミン類をクェンチャーとして含有する請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
- さらに、界面活性剤を含有する請求項1〜6のいずれかに記載の組成物。
- 式(I)において、A+が下式(IIc)である請求項1〜7のいずれかに記載の組成物。
(式中、P6、P7は、互いに独立に、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基を表すか、又はP6とP7とが結合して記載のS+とともに環を完成する炭素数3〜7の脂環式炭化水素基を表す。該脂環式炭化水素基は、ケトン基を有していてもよく、また該脂環式炭化水素基の少なくとも1個の−CH2−が酸素原子もしくは硫黄原子に置換されていてもよい。P8が水素原子を表し、P9が炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基もしくは置換されていても良い芳香環基を表すか、又はP8とP9が結合して隣接するCHC(O)基と一緒になって2−オキソシクロアルキル基を表す。) - 下式(IV)で示されるスルホニウム塩。
(式中、Q1、Q2、Q3、Q4及びQ5は、請求項1記載の定義と同じである。P6、P7は、互いに独立に、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基を表すか、又はP6とP7とが結合して記載のS+とともに環を完成する炭素数3〜7の脂環式炭化水素基を表す。該脂環式炭化水素基は、ケトン基を有していてもよく、また該脂環式炭化水素基の少なくとも1個の−CH2−が酸素原子もしくは硫黄原子に置換されていてもよい。P8が水素原子を表し、P9が炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基もしくは置換されていても良い芳香環基を表すか、又はP8とP9が結合して隣接するCHC(O)基と一緒になって2−オキソシクロアルキル基を表す。)
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