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JP4260512B2 - 平面照明装置 - Google Patents

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JP4260512B2
JP4260512B2 JP2003063277A JP2003063277A JP4260512B2 JP 4260512 B2 JP4260512 B2 JP 4260512B2 JP 2003063277 A JP2003063277 A JP 2003063277A JP 2003063277 A JP2003063277 A JP 2003063277A JP 4260512 B2 JP4260512 B2 JP 4260512B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、出射特性の異なる2つの導光板を重ね合せ、使用目的に合せて1つの導光板および2つの導光板を用いて広範囲使用することができる平面照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、使用目的に合わせて出射面からの出射光が出射面全体に均一に出射したり、出射面の中心部分に輝度が高くなるように、これら単一の目的に合わせた平面照明装置が知られている。
【0003】
また、従来の平面照明装置に於いて、全く同じ導光板を2つ用い、単に輝度の向上目的として2つの導光板を重ね合わせものが知られている。
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては下記のものがある。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−11722号公報
【0005】
特に、上記特許文献1に開示される平面照明装置は、輝度向上を目的とし、小型化および軽量化を行うために、光源側の入射側面を最大厚さとし、この入射側面から遠ざかるほど厚さを薄くした楔形状の導光板を互いに逆向きにして重ね合わせたものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、例えばノートパソコンやディスクトップ用モニタに用いる平面照明装置の出射光の特性は、出射面全体に均一に出射し、画面の中心や左右および上下に表示される文字等の同サイズ、同形状のものが全て一様な輝度でないと見づらいので、出射面全体に均一に出射するようにしている。
【0007】
また、液晶テレビ等では、出射面の中心部分の輝度が高くなるようにしている。すなわち、画像全体としての認識が多く、画面の立体感等を得るために出射面の中心輝度が高くないと迫力なく、画面の中心部分を中心に観賞するので、出射面の輝度の中心部分が高くなるようにしている。
【0008】
従って、従来の平面照明装置では、上述した使用目的に対してどちらかの出射特性のみに対応したものなので、使用目的に合わせて別々に個々の平面照明装置が必要となる課題がある。
【0009】
また、従来の平面照明装置に於いて、全く同じ導光板を2つ用いて単に輝度の向上目的とした2つの導光板を重ね合わせたものや光源側の入射側面を最大厚さとし、この入射側面から遠ざかるほど厚さを薄くした楔形状の導光板を互いに逆向きにして重ね合わせたものでは、単に輝度が全体として高いが、輝度分布としての出射面の中心部分を中心として山形状のように輝度が高くできない。しかも、中心部分の輝度を高くした場合には、出射画面に均一な輝度分布を得ることができない課題がある。
【0010】
この発明は、このような課題を解決するためなされたもので、以下の目的を達成することができる平面照明装置を提供することにある。すなわち、本発明の平面照明装置は、出射特性の異なる2つの導光板として、表面部および裏面部に均一または若干中央に多く、反射や屈折する第1の光偏向素子を設けて出射面から輝度分布が均一な光を出射する第1の導光板と、表面部および裏面部に光源向いた傾斜面を有するとともに表面部および裏面部の鏡面を基準面とする仮想面と成す角度が光源に近づく程小さく、中央に近づく程大きくなる傾斜面を有する第2の光偏向素子を設けて出射面から中心の輝度が高い輝度分布の光を出射する第2の導光板とを重ね合わせる。そして、第1の導光板と第2の導光板との各側端面部近傍および第1の導光板と第2の導光板との間の位置の側端面部近傍に光源を設ける。
【0011】
これにより、目的を達成するために必要とする出射光の出射特性を選択できるようにしている。例えばノートパソコンやディスクトップ用モニタとして用いる時には、第1の導光板を用いて出射光の特性を出射面全体に均一に出射し、画面の中心や左右および上下に表示される文字等の同サイズ、同形状のものが全て一様な輝度にして何処の位置でも文字等が均一に見やすくする。また、液晶テレビ等として用いる時には、全体としての高輝度が必要であり、さらに画像全体としての認識が多く、画面の中心部分を中心に観賞するので、第1の導光板と第2の導光板とを用いて、画面の立体感等を得るために出射面の中心部分の輝度が高くなるようにして、画面の立体感や迫力等を得ることができるように、1つの平面照明装置でモニタでもテレビでも用いることができる。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため請求項1に係る平面照明装置は、輝度分布が均一な光を出射する第1の導光板と、
該第1の導光板と重ね合わせて設けられ、中心の輝度が高い輝度分布の光を出射する第2の導光板と、
第1の導光板と第2の導光板の各側端面部近傍に設けられ、第1の導光板と第2の導光板の側端面部から光を入射する複数の光源と、
該複数の光源からの光が第1の導光板と第2の導光板に導かれるように複数の光源を覆う複数のリフレクタとを備え、
第1の導光板は、表面部または/および裏面部に均一または若干中央に多く、反射や屈折する第1の光偏向素子を設け、
第2の導光板は、表面部または/および裏面部に反射や屈折する第1の光偏向素子を中央に近づく程多くまたは/および光源向いた傾斜面を有するとともに表面部および裏面部の鏡面を基準面とする仮想面と成す角度が光源に近づく程小さく、中央に近づく程大きくなる傾斜面を有する第2の光偏向素子を設けたことを特徴とする。
【0013】
請求項1に係る平面照明装置は、輝度分布が均一な光を出射する第1の導光板と、
該第1の導光板と重ね合わせて設けられ、中心の輝度が高い輝度分布の光を出射する第2の導光板と、
第1の導光板と第2の導光板の各側端面部近傍に設けられ、第1の導光板と第2の導光板の側端面部から光を入射する複数の光源と、
該複数の光源からの光が第1の導光板と第2の導光板に導かれるように複数の光源を覆う複数のリフレクタとを備え、
第1の導光板は、表面部または/および裏面部に均一または若干中央に多く、反射や屈折する第1の光偏向素子を設け、
第2の導光板は、表面部または/および裏面部に反射や屈折する第1の光偏向素子を中央に近づく程多くまたは/および光源向いた傾斜面を有するとともに表面部および裏面部の鏡面を基準面とする仮想面と成す角度が光源に近づく程小さく、中央に近づく程大きくなる傾斜面を有する第2の光偏向素子を設けたので、第1の導光板の出射面からの出射光が同方向に揃うとともに出射面から均一な輝度を出射することができ、出射面から輝度分布が均一な出射光を必要とするモニタ等や第2の導光板により光源からの光を全反射したり屈折することができ、表面部および裏面部の鏡面を基準面とする仮想面と成す角度が中央に近づく程大きくなる傾斜面であるために中央での出射光線が垂直方向に出射することができ、出射面から中心の輝度が高い輝度分布の出射光を必要とするテレビ等、1つの平面照明装置で両方の光学的機能を兼ね備えることができる。
【0018】
また、請求項に係る平面照明装置は、光源を第1の導光板と第2の導光板との各側端面部近傍に設けるとともに第1の導光板と第2の導光板との間の位置の側端面部近傍に設けることを特徴とする。
【0019】
請求項に係る平面照明装置は、光源を第1の導光板と第2の導光板との各側端面部近傍に設けるとともに第1の導光板と第2の導光板との間の位置の側端面部近傍に設けるので、有効に第1の導光板と第2の導光板との間を利用し、より光源の光束を増やすことができる。
【0020】
さらに、請求項に係る平面照明装置は、リフレクタを第1の導光板と第2の導光板との各側端面部近傍に設けた各光源を一括に第1の導光板と第2の導光板側以外を包囲することを特徴とする。
【0021】
請求項に係る平面照明装置は、リフレクタを第1の導光板と第2の導光板との各側端面部近傍に設けた各光源を一括に第1の導光板と第2の導光板側以外を包囲するので、第1の導光板と第2の導光板の個々に必要とせず、第1の導光板側の光も第2の導光板に、および第2の導光板側の光も第1の導光板に導くことができる。
【0022】
また、請求項に係る平面照明装置は、第1の導光板に対し、表面部に凸状で断面が円弧形状の球および楕円球の一部、円柱等からなる第1の光偏向素子を設け、裏面部に凹状で断面が三角形状の三角錐、円錐、四角錐、三角柱、四角柱等からなる第1の光偏向素子を設け、
第2の導光板に対し、表面部に凹状で断面が三角形状の三角錐、円錐、四角錐、三角柱、四角柱等からなる第1の光偏向素子を設け、裏面部に凹状で断面が三角形状の三角錐、円錐、四角錐、三角柱、四角柱等からなる第2の光偏向素子を設けることを特徴とする。
【0023】
請求項に係る平面照明装置は、第1の導光板に対し、表面部に凸状で断面が円弧形状の球および楕円球の一部、円柱等からなる第1の光偏向素子を設け、裏面部に凹状で断面が三角形状の三角錐、円錐、四角錐、三角柱、四角柱等からなる第1の光偏向素子を設け、
第2の導光板に対し、表面部に凹状で断面が三角形状の三角錐、円錐、四角錐、三角柱、四角柱等からなる第1の光偏向素子を設け、裏面部に凹状で断面が三角形状の三角錐、円錐、四角錐、三角柱、四角柱等からなる第2の光偏向素子を設けるので、光源側に対して容易に傾斜面部を形成することができるとともに個々の分布による個々の光を偏向したり連続的に偏向することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づき説明する。
なお、本発明は以下に説明するような目的・効果を奏する平面照明装置を提供することにある。例えばノートパソコンやディスクトップ用モニタとして用いる時には、画面の中心や左右および上下に表示されるものが全て一様な輝度にして何処の位置でも文字等が均一に見やすくするために、出射面から輝度分布が均一な光が出射することが必要である。また、液晶テレビとして用いる時には、画像全体としての認識が多く、画面の中心部分の輝度が高くなるようにして、画面の立体感等を得るために出射面の中心部分の輝度が高くなるようにして、画面の立体感や迫力等を得ることができるように、出射面から中心の輝度が高い輝度分布の光を出射することが必要である。
【0025】
そこで、本発明の平面照明装置では、これら2つの要件を1つの平面照明装置で満たすため、表面部および裏面部に均一または若干中央に多く、反射や屈折する第1の光偏向素子を設けて出射面から輝度分布が均一な光を出射する第1の導光板と、表面部および裏面部に光源向いた傾斜面を有するとともに表面部および裏面部の鏡面を基準面とする仮想面と成す角度が光源に近づく程小さく、中央に近づく程大きくなる傾斜面を有する第2の偏向素子を設けて出射面から中心の輝度が高い輝度分布の光を出射する第2の導光板とを重ね合わせるとともに、第1の導光板と第2の導光板との各側端面部近傍および第1の導光板と第2の導光板との間の位置の側端面部近傍に光源を設けている。これにより、ノートパソコンやディスクトップ用モニタとして用いたり、テレビとして用いたりすることができる平面照明装置を提供することができる。
【0026】
図1は本発明に係る平面照明装置の略斜視構成図、図2は本発明に係る平面照明装置の概略構成を示す側面図、図3は本発明に係る平面照明装置の第1の導光板の光の軌跡図、図4は本発明に係る平面照明装置の第2の導光板の光の軌跡図である。
【0027】
図1に示すように、平面照明装置1は、第1の導光板2、第2の導光板3、複数の光源9a,9b,9c、リフレクタ10、反射体11、拡散シート12を備えて構成される。
【0028】
第1の導光板2および第2の導光板3は、屈折率が1.4〜1.7程度の透明なアクリル樹脂(PMMA)やポリカーボネート(PC)等で形成されている。この第1の導光板2と第2の導光板3とは、図2に示すように、重ね合せるように配置する。
【0029】
そして、第1の導光板2および第2の導光板3の2側面(対向する2側面)側の近傍に複数の光源9a,9b,9c(図示の例では3つ)を配置する。また、光源9a,9b,9c側に向く第1の導光板2や第2の導光板3の各2側面は、光を導く入射端面部6aおよび入射端面部6bを形成し、光源9a,9b,9cからの光を第1の導光板2や第2の導光板3内に導く。
【0030】
また、複数の光源9a,9b,9cと第1の導光板2の裏面部5b側から第2の導光板3の表面部4a側までを囲むようにリフレクタ10で覆う。さらに、図1および図2の例では、第1の導光板2の裏面部5b側に反射体11を設け、第2の導光板3の表面部4a側に拡散シート12を設ける構成としている。
【0031】
第1の導光板2は、表面部4bと裏面部5bと側面部7bおよび入射端面部6bを有している。表面部4bまたは/および裏面部5bには、第1の光偏向素子8bが均一または若干中央に多く設けられる。これにより、入射端面部6bから入射した光は、第1の光偏向素子8bによって反射や屈折を、表面部4bの出射面からの出射光が同方向に揃うとともに出射面から均一な輝度を出射する。
【0032】
ここで、図3に第1の導光板2の光の軌跡を示す。
第1の導光板2において、左右の入射端面部6bから入射した光線は、屈折角γが0≦|γ|≦sin-1(1/n)の式を満たす範囲で第1の導光板2内に進む。例えば一般に使用されている樹脂材料であるアクリル樹脂の屈折率はn=1.49程度であるので、入射端面部6bの表面部4b方向から裏面部5b方向への光および裏面部5b方向から表面部4b方向への光が最大入射角90°となる。また、入射端面部6bで屈折する屈折角γはγ=0〜±42°程度の範囲内になる。
【0033】
但し、表面部4b近傍では裏面部5b方向のみのγ=−42°のみ、裏面部5b近傍では表面部4b方向のみのγ=+42°のみとなる。
【0034】
さらに、屈折率γ=0〜±42°の範囲内で第1の導光板2内に入射した光は、第1の導光板2と空気層(屈折率n=1)との境界面において、sinα=(1/n)の式より臨界角を表わすことができる。例えば一般に使用されている樹脂材料であるアクリル樹脂の屈折率はn=1.49程度であるので、臨界角αはα=42°程度になる。従って、第1の導光板2の表面部4bや裏面部5bに光線を偏向する凸や凹等が無かったり、臨界角αを越えなければ、第1の導光板2内の光は表面部4bや裏面部5bで全て全反射しながら入射端面部6bの反対側方向(互いに向き合っている入射端面部6b)へ進むことになる。
【0035】
上記のように、左右の入射端面部6bで屈折角γが小さな光線LrやLLは、裏面部5bに均一に設けた第1の光偏向素子8b2(ここでは、凹状で断面が三角形)によって全反射する。この全反射をした光線Lr1やLL1は、表面部4b方向に進み、表面部4bで屈折する。この屈折した光線は、表面部4bから光線Lr2やLL2として出射する。
【0036】
また同様に、左右の入射端面部6bで屈折角γが大きな光線LrsやLLsは、表面部4bに均一に設けた第1の光偏向素子8b1(ここでは、凸状で断面が円弧)によって屈折する。この屈折した光線は、表面部4bの第1の光偏向素子8b1から光線Lrs1やLLs1として出射する。
【0037】
このように、第1の導光板2の表面部4bや裏面部5bに均一に同形状の第1の光偏向素子8b1や8b2を設けることによって第1の光偏向素子8b1や8b2から出射する光線の出射角度等が一定方向を向き、左右の入射端面部6bからの揃った光が、左右互いにクロスし、全体として均一な出射光を得ることができ、輝度斑の無い出射画面を得ることができる。
【0038】
尚、大きなサイズの第1の導光板2の場合には、入射端面部6bからの入射光線が遠くまで進みにくいために、中央部の輝度向上を目的として若干中央に多く設ける。
【0039】
第2の導光板3は、表面部4aと裏面部5aと側面部7aおよび入射端面部6aを有している。表面部4aまたは/および裏面部5aには、光源9aに傾斜面を有するとともに表面部4aおよび裏面部5aの鏡面を基準面とする仮想面と成す角度が光源9a方向に近づくほど小さく、中央に近づくほど大きくなる傾斜面を形成する第2の光偏向素子8aが設けられる。これにより、入射端面部6aから入射した光を第2の光偏向素子8aによって中央方向に全反射したり屈折し、中央に向かう程表面部4aの出射面からの出射光が垂直方向に出射する。
【0040】
さらに、中央部に近づくほど第1の光偏向素子8bを多く設ければ、第2の導光板3内に閉じ込められた光を第1の光偏向素子8bによって臨界角を破って中央に近づくほど表面部4aから多くの光を出射したり、中央に近づくほど多くの光を全反射させ、表面部4aの出射面から多くの出射光を出射する。
【0041】
また、中央に近づくほど第2の光偏向素子8aを多く設ければ、中央付近により垂直方向に出射する出射光を多く出射させることによって中心輝度が高くすることができる。
【0042】
ここで、図4に第2の導光板3の光の軌跡を示す。尚、左右の入射端面部6aから入射した光線の屈折角や臨界角等は第1の導光板2で説明したので、第2の導光板3については省略する。
【0043】
左右の入射端面部6aで屈折角γが小さな光線L2rやL2Lは、裏面部5aに設けた第2の光偏向素子8a2(ここでは、凹状で断面が三角形)によって全反射する。この全反射をした光線L2r1やL2L1は、表面部4a方向に進み、表面部4aで屈折する。この屈折した光線は、表面部4aから光線L2r0やL2L0として出射する。
【0044】
さらに、裏面部5aに設けた第2の光偏向素子8a2の裏面部5aの鏡面を基準面とする仮想面と成す角度が光源9a(入射端面部6a方向)方向に近づくほど小さな傾斜面TLを有して、中央に近づく程大きな傾斜面Thを形成する。
【0045】
そのため、第2の光偏向素子8a2で全反射するときに、裏面部5aの鏡面を基準面とする仮想面と成す角度θ1が小さな傾斜面TLで全反射した光線L2r1やL2L1では、表面部4aに向かう入射角が大きいので、表面部4aからの出射角が大きく表面部4aに沿ったような光線L2r0やL2L0を出射する。
【0046】
また、裏面部5aの鏡面を基準面とする仮想面と成す角度θ2が大きな傾斜面Thで全反射した光線L2rsやL2Lsでは、表面部4aに向かう入射角が小さいので、表面部4aからの出射角が小さく表面部4aに垂直のような光線L2r0sやL2L0sを出射する。
【0047】
同様に、左右の入射端面部6aで屈折角γが大きな光線L2rsやL2Lsは、表面部4aの中央に近づくほど多く設けた第1の光偏向素子8a3(ここでは、凹状で断面が三角形)によって屈折をして表面部4aの第1の光偏向素子8a1から光線L2r0やL2L0を出射するように中心付近に多く出射する。
【0048】
このように、第2の導光板3の表面部4aや裏面部5aに第1の光偏向素子8b3を中央に近づくほど多く設けたり、光源9a(入射端面部6a)に傾斜面TL,Thを有する第2の光偏向素子8aを設けている。尚、傾斜面TLは、表面部4aや裏面部5aの鏡面を基準面とする仮想面と成す角度が光源9a(入射端面部6a)に近づくほど角度θ1が小さくなっている。また、傾斜面Thは、中央に近づくほど角度θ2が大きくなっている。そして、第1の光偏向素子8b3によって中央部付近の出射光量を多くしたり、第2の光偏向素子8aによって中央部付近での出射光線が第2の導光板3に対して略垂直方向に出射する。これにより、第2の導光板3の出射面全体として中心位置の輝度が高くなるような出射光を得ることができる。
【0049】
尚、ここでは光偏向素子8(8a,8a2,8b1,8b2)について、凸形状および凹形状について図示したが、何れも凸形状や凹形状の傾斜面で全反射をして光の進行方向を偏向させたり、屈折して外部に出射する。
【0050】
また、ここでの説明において、第1の導光板2は、表面部4bに凸状で断面が円弧形状の第1の光偏向素子8b2を設け、裏面部5bに凹状で断面が三角形状の第1の光偏向素子8b2を設けている。また、第2の導光板3は、表面部4aに凹状で断面が三角形状の第1の光偏向素子8b3を設け、裏面部5aに凹状で断面が三角形状の第2の光偏向素子8a2を設けている。しかし、これら光偏向素子8は、図示のものに限定されず、輝度分布、視野角等をも含んだ目的等に合わせて選択することができる。例えば球および楕円球の一部ならびに三角錐、円錐、四角錐、三角柱、四角柱、円柱等の凹形状および凸形状の内から各表面部4a、表面部4bから最適な光が出射するように光偏向素子8を選択することができる。
【0052】
さらに、ここでは図示しないが、入射端面部を第1の導光板2および第2の導光板3の両側面(左右)側を、入射端面部6aおよび入射端面部6bとしたが、上下方向の両側面の側面部7aおよび側面部7bも含めて全側面部(4側面)を入射端面部としても良い。
【0053】
然るに、第1の導光板2では、輝度斑が無く均一な出射光を得ることができ、例えば個人が見るようなコンピュータのモニタ等に利用する目的に用いることができる。また、第2の導光板3では、高輝度で、特に中心輝度が高い出射光を得ることができ、例えば多数の人々が見るようなテレビ等に利用する目的として用いることができる。さらに、このテレビに用いる時にはこの第1の導光板2と第2の導光板3の両方を用いることで、一段と輝度の高い出射光を得ることができ、第1の導光板2と第2の導光板3の2つの出射特性の異なる導光板を重ね合わせることによって、少ないスペースで二通りの使用目的を達成することができる。
【0054】
光源9(9a,9b,9c)は、冷陰極管(CCFL)等からなり、これらは第1の導光板2の入射端面部6bや第2の導光板3の入射端面部6aに対応する長さの線状をなしている。光源9a,9b,9cは、光源制御部15によって点灯・消灯制御される。本例では、ノートパソコンやディスクトップ用モニタに使用する場合、光源9c又は光源9b,9cが光源制御部15により点灯制御される。また、液晶テレビに使用する場合には、光源9a,9b,9cの全てが光源制御部15により点灯制御される。
【0055】
光源9aは、第2の導光板3の入射端面部6aの近傍に設けられる。この光源9aからの光は、第2の導光板3内に入射する。入射端面部6aに直接入射しない他の光は、リフレクタ10で反射されながら光源9aとリフレクタ10との空間を通って第2の導光板3内に入射する。この時、光源9bからの漏れ光やリフレクタ10で反射された光源9bからの光および光源9cからの光やリフレクタ10で反射された光源9cからの光も入射端面部6aから入射する。
【0056】
光源9bは、第1の導光板2の入射端面部6bの近傍に設けられる。この光源9bからの光は、第1の導光板2内に入射する。入射端面部6bに直接入射しない他の光は、リフレクタ10で反射されながら光源9bとリフレクタ10との空間を通って第2の導光板3内に入射する。この時、光源9aからの漏れ光やリフレクタ10で反射された光源9aからの光および光源9cからの光やリフレクタ10で反射された光源9cからの光も入射端面部6aから入射する。
【0057】
光源9cは、第1の導光板2の入射端面部6bと第2の導光板3の入射端面部6aとの間の位置の近傍に設けられる。この光源9cからの光は、第1の導光板2と第2の導光板3とに斜めから直接、これら第1の導光板2と第2の導光板3の内部に入射する。入射端面部6aや入射端面部6bに直接入射しない他の光はリフレクタ10で反射されながら光源9cとリフレクタ10との空間を通って第1の導光板2や第2の導光板3内に入射する。この時、光源9aからの漏れ光やリフレクタ10で反射された光源9aからの光および光源9bからの光やリフレクタ10で反射された光源9bからの光も入射端面部6aから入射する。
【0058】
また、光源9(9a,9b,9c)は、半導体発光素子であるLEDやレーザーを線状にアレー形状にしたものを用いても良い。さらに、RGBの半導体発光素子を交互に並べても良く、また波長変換材料を用いて白色発光の光を用いても良い。また、図示の例では、各導光板2,3の入射端面部6a,6bに対向して光源9a,9cを設けた構成としたが、光源9の厚さが導光板2,3の厚さの1/2以下であれば、各導光板2,3の入射端面部6a,6bに対向して複数の光源9を設けることも可能であり、これにより更なる輝度の向上を図ることができる。
【0059】
リフレクタ10は、熱可塑性樹脂に例えば酸化チタンのような白色材料を混入したシートや熱可塑性樹脂のシートにアルムニウム等の金属蒸着を施したり、金属箔を積層した物やシート状金属からなる。このリフレクタ10は、第1の導光板2の入射端面部6bの近傍に設けた光源9bと、第2の導光板3の入射端面部6aの近傍に設けた光源9aと、第1の導光板2の入射端面部6bと第2の導光板3の入射端面部6aとの間の位置の近傍に設けた光源9cとを一括して、第1の導光板2の入射端面部6bと第2の導光板3の入射端面部6a以外を包囲する。
【0060】
よって、第1の導光板2と第2の導光板3の個々にリフレクタ10を必要とせずに、リフレクタ10で包囲した空間内で、第1の導光板2の近傍に設けた光源9bからの光も第2の導光板3に、および第2の導光板3の近傍に設けた光源9aからの光も第1の導光板2に導くことができる。これにより、光源9aや光源9bおよび光源9cからの大部分の光を第1の導光板2や第2の導光板3に入射させることができる。
【0061】
また、リフレクタ10は、反射面を凹凸形状またはプリズム形状を成し、リフレクタ10での反射光を散乱光にして、光源9aや光源9bおよび光源9cの電極付近での輝度低下部分を補正するようにして均一な反射光にする。
【0062】
反射体11は、反射面が凹凸形状またはプリズム形状を成し、熱可塑性樹脂に例えば酸化チタンのような白色材料を混入したシートや熱可塑性樹脂のシートにアルミニウム等の金属蒸着を施したり、金属箔を積層した物やシート状金属からなる。この反射体11は、第1の導光体2の裏面部5bや第1の導光体2の側面部7bおよび第2の導光板3の側面部7aを覆い、第1の導光板2の入射端面部6bや第2の導光板3の入射端面部6aから第1の導光板2や第2の導光板3に導いた光の内、第1の導光板2の裏面部5bや第1の導光板2の側面部7bおよび第2の導光板3の側面部7aからの漏れた光を第1の導光板2や第2の導光板3に再度反射して戻して、第1の導光板2の表面部4bと第2の導光板3の表面部4aのみから出射するように出射効率を上げる。
【0063】
尚、第1の導光板2の側面部7bや第2の導光板3の側面部7a近傍に光源を設けた場合には、この第1の導光板2の側面部7bや第2の導光板3の側面部7aには反射体11で覆わない。
【0064】
さらに、反射体10は、光源9(9a,9b,9c)を半導体発光素子であるLEDやレーザーのRGB発光素子を交互にアレー形状に並べても反射面が凹凸形状またはプリズム形状であるので、光源9(9a,9b,9c)からのRGB等の三原色光の光をプリズム面による反射によって第1の導光板2の側面部7bや第2の導光板3内で混ざり合うことができ、光源9(9a,9b,9c)からの光を無駄にせずに光源9(9a,9b,9c)から第1の導光板2の側面部7bや第2の導光板3の出射光に変換する効率を良くすることができる。
【0065】
拡散シート12は、アクリル樹脂(PMMA)やポリカーボネート(PC)等の透明樹脂から成形され、凸凹形状が設けてある。この拡散シート12は、第2の導光板3の表面部4aからの出射光を、光の輝度の強弱を全体的に均一に拡散して輝度斑等を防ぐ。
【0066】
尚、最終的に本発明の平面照明装置1の出射面である第2の導光板3の表面部4aからの出射光が輝度斑等が無い場合には、この拡散シート12を用いないでも良い。
【0067】
このように、本発明の平面照明装置1は、表面部および裏面部に均一または若干中央に多く第1の光偏向素子を設けて反射や屈折させて出射面から輝度分布が均一な光を出射する第1の導光板と、表面部および裏面部に光源向いた傾斜面を有するとともに表面部および裏面部の鏡面を基準面とする仮想面と成す角度が光源に近づく程小さく、中央に近づく程大きくなる傾斜面を有する第2の光偏向素子を設けて出射面から中心の輝度が高い輝度分布の光を出射する第2の導光板との2つの光学的機能の異なる導光板を用いて、これらを重ね合わせている。従って、例えばノートパソコンやディスクトップ用モニタとして用いる時には、第1の導光板のみによって画面の中心や左右および上下に表示される文字等の同サイズ、同形状のものが全て一様な輝度にして何処の位置でも文字等が均一に見やすくなる。また、液晶テレビとして用いる時には、第1の導光板に加え、第2の導光板を用いることによって画像全体としての認識が多く、画面の中心部分を中心に観賞するので、画面の立体感等を得るために出射面の中心部分の輝度が高くなるようにして、画面の立体感や迫力等を得ることができるように、画面全体が高輝度であり、出射面から中心の輝度高い輝度分布の光を出射することができる。
【0068】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に係る平面照明装置は、輝度分布が均一な光を出射する第1の導光板と、
該第1の導光板と重ね合わせて設けられ、中心の輝度が高い輝度分布の光を出射する第2の導光板と、
第1の導光板と第2の導光板の各側端面部近傍に設けられ、第1の導光板と第2の導光板の側端面部から光を入射する複数の光源と、
該複数の光源からの光が第1の導光板と第2の導光板に導かれるように複数の光源を覆う複数のリフレクタとを備え、
第1の導光板は、表面部または/および裏面部に均一または若干中央に多く、反射や屈折する第1の光偏向素子を設け、
第2の導光板は、表面部または/および裏面部に反射や屈折する第1の光偏向素子を中央に近づく程多くまたは/および光源向いた傾斜面を有するとともに表面部および裏面部の鏡面を基準面とする仮想面と成す角度が光源に近づく程小さく、中央に近づく程大きくなる傾斜面を有する第2の光偏向素子を設けたので、第1の導光板の出射面からの出射光が同方向に揃うとともに出射面から均一な輝度を出射することができ、出射面から輝度分布が均一な出射光を必要とするモニタ等や第2の導光板により光源からの光を全反射したり屈折することができ、表面部および裏面部の鏡面を基線とする仮想面と成す角度が中央に近づく程大きくなる傾斜面であるために中央での出射光線が垂直方向に出射することができ、出射面から中心の輝度が高い輝度分布の出射光を必要とするテレビ等、1つの平面照明装置で両方の光学的機能を兼ね備えることができる。これにより、各々目的に合った平面照明装置を用いずとも本発明の平面照明装置1つでこれらの目的を達成することができる。
【0071】
また、請求項に係る平面照明装置は、光源を第1の導光板と第2の導光板との各側端面部近傍に設けるとともに第1の導光板と第2の導光板との間の位置の側端面部近傍に設けるので、有効に第1の導光板と第2の導光板との間を利用し、より光源の光束を増やすことができる。これにより、第1の導光板と第2の導光板の出射輝度が向上し、高輝度の平面照明装置を得ることができる。
【0072】
さらに、請求項に係る平面照明装置は、リフレクタを第1の導光板と第2の導光板との各側端面部近傍に設けた各光源を一括に第1の導光板と第2の導光板側以外を包囲するので、第1の導光板と第2の導光板の個々に必要とせず、第1の導光板側の光も第2の導光板に、および第2の導光板側の光も第1の導光板に導くことができる。これにより、互いの導光板の入射端面部から入射した光以外の光を互いの導光板内に再度入射させることができ、無駄なく光源からの光を効率良く利用することができる。
【0073】
また、請求項に係る平面照明装置は、第1の導光板に対し、表面部に凸状で断面が円弧形状の球および楕円球の一部、円柱等からなる第1の光偏向素子を設け、裏面部に凹状で断面が三角形状の三角錐、円錐、四角錐、三角柱、四角柱等からなる第1の光偏向素子を設け、
第2の導光板に対し、表面部に凹状で断面が三角形状の三角錐、円錐、四角錐、三角柱、四角柱等からなる第1の光偏向素子を設け、裏面部に凹状で断面が三角形状の三角錐、円錐、四角錐、三角柱、四角柱等からなる第2の光偏向素子を設けるので、光源側に対して容易に傾斜面部を形成することができるとともに個々の分布による個々の光を偏向したり連続的に偏向することができる。これにより、目的に合った位置、方向に全反射や屈折をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る平面照明装置の略斜視構成図である。
【図2】本発明に係る平面照明装置の概略構成を示す側面図である。
【図3】本発明に係る平面照明装置の導光板内光線軌跡図である。
【図4】本発明に係る平面照明装置の導光板内光線軌跡図である。
【符号の説明】
1…平面照明装置、2…第1の導光板、3…第2の導光板、4a,4b…表面部、5a,5b…裏面部、6a,6b…入射端面部、7a,7b…側面部、8a,8b,8a2,8b2,8b3…光偏向素子、9a,9b,9c…光源、10…リフレクタ、11…反射体、12…拡散シート、15…光源制御部、Lr,LL,Lr1,LL1,Lrs,LLs,Lrs1,Lr2,LLs1,L2r,L2L,L2r1,L2L1,L2rs,L2Ls,L2r0s,L2L0s,L2r0,L2L0…光線、TL,Th…傾斜面、γ…屈折角、n…屈折率、α…臨界角、θ1、θ2…角度。

Claims (4)

  1. 輝度分布が均一な光を出射する第1の導光板と、
    該第1の導光板と重ね合わせて設けられ、中心の輝度が高い輝度分布の光を出射する第2の導光板と、
    前記第1の導光板と前記第2の導光板の各側端面部近傍に設けられ、前記第1の導光板と前記第2の導光板の側端面部から光を入射する複数の光源と、
    該複数の光源からの光が前記第1の導光板と前記第2の導光板に導かれるように前記複数の光源を覆う複数のリフレクタとを備え、
    前記第1の導光板は、表面部または/および裏面部に均一または若干中央に多く、反射や屈折する第1の光偏向素子を設け、
    前記第2の導光板は、表面部または/および裏面部に反射や屈折する第1の光偏向素子を中央に近づく程多くまたは/および前記光源向いた傾斜面を有するとともに前記表面部および前記裏面部の鏡面を基準面とする仮想面と成す角度が前記光源に近づく程小さく、中央に近づく程大きくなる傾斜面を有する第2の光偏向素子を設けたことを特徴とする平面照明装置。
  2. 前記光源は、前記第1の導光板と前記第2の導光板との各側端面部近傍に設けるとともに前記第1の導光板と前記第2の導光板との間の位置の側端面部近傍に設けることを特徴とする請求項1記載の平面照明装置。
  3. 前記リフレクタは、前記第1の導光板と前記第2の導光板との各側端面部近傍に設けた各光源を一括に前記第1の導光板と前記第2の導光板側以外を包囲することを特徴とする請求項1記載の平面照明装置。
  4. 前記第1の導光板は、前記表面部に凸状で断面が円弧形状の球および楕円球の一部、円柱等からなる前記第1の光偏向素子を設け、前記裏面部に凹状で断面が三角形状の三角錐、円錐、四角錐、三角柱、四角柱等からなる前記第1の光偏向素子を設け、
    前記第2の導光板は、前記表面部に凹状で断面が三角形状の三角錐、円錐、四角錐、三角柱、四角柱等からなる前記第1の光偏向素子を設け、前記裏面部に凹状で断面が三角形状の三角錐、円錐、四角錐、三角柱、四角柱等からなる前記第2の光偏向素子を設けることを特徴とする請求項1記載の平面照明装置。
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