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JP4242928B2 - 置換ピロロピリミジンおよびその製造方法 - Google Patents

置換ピロロピリミジンおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン誘導体に、およびそれを製造するための新規な中間体に、そういった誘導体を含む医薬製剤ならびに医薬としてのこれら誘導体の使用に関与する。
本発明は、式Iの7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン誘導体に関与する
Figure 0004242928
[式中、
nは0〜3であり、
qは0または1であり、
Rは、ハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ヒドロキシル、低級アルカノイルオキシ、低級アルコキシ、カルボキシル、低級アルカノイル、ベンゾイル、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N-低級アルキルカルバモイル、N,N-ジ-低級アルキルカルバモイル、シアノ、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N-ジ-低級アルキルアミノまたはトリフルオロメチルであり、2つまたはそれ以上の基Rが分子内に存在するならば、それらは同一かまたは互いに異なる、
基R1またはR2の一つは水素または低級アルキルであり、
そして、R1およびR2のその他の基は、
a)式IIの基
Figure 0004242928
{式中、
uは1〜3であり、
少なくとも一つの基R4は、アミジノ、グアニジノ、ウレイド、N3-低級アルキルウレイド、N3,N3-ジ-低級アルキルウレイド、N3-フェニルウレイド、N3,N3-ジフェニルウレイド、チオカルバモイル、チオウレイド、N3-低級アルキルチオウレイド、N3,N3-ジ-低級アルキルチオウレイド、低級アルコキシカルボニルアミノ、ベンジルオキシカルボニルアミノ、モルホリン-4-カルボニル、ピペラジン-1-カルボニル、4-低級アルキルピペラジン-1-カルボニル、低級アルキルスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノ、トルエンスルホニルアミノ、チオフェン-2-カルボニルアミノ、フラン-2-カルボニルアミノ、ベンジルアミノ、ヒドロキシメチル、アミノメチルまたは式-N=C(R5)-R6の基(式中、R5は水素または低級アルキルであり、R6はジ-低級アルキルアミノ、ピペリジノ、4-低級アルキルピペラジノまたはモルホリノ)であり、
他の基R4はハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシル、低級アルカノイルオキシ、低級アルコキシ、カルボキシル、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N-低級アルキルカルバモイル、N,N-ジ-低級アルキルカルバモイル、シアノ、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N-ジ-低級アルキルアミノまたはトリフルオロメチルであり、
2つまたはそれ以上の基R4が分子内に存在するならば、それらは同一かまたは互いに異なる}
であるか、または
b)式IIIの基
Figure 0004242928
{式中、
R7は低級アルコキシまたはベンジルオキシ、およびR8はヒドロキシルまたはベンジルオキシである}
であるか、または
c)アミノ基が、1つまたは2つの、
ヒドロキシ-低級アルキル、
アミノ-低級アルキル、
カルボキシ-低級アルキル、
低級アルコキシカルボニル-低級アルキル、
またはフェニル部分は非置換であるか、ハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ヒドロキシル、低級アルカノイルオキシ、低級アルコキシ、カルボキシル、低級アルカノイル、ベンゾイル、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N-低級アルキルカルバモイル、N,N-ジ-低級アルキルカルバモイル、シアノ、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N-ジ-低級アルキルアミノもしくはトリフルオロメチルで置換されるベンジルオキシカルボニル-低級アルキルもしくはベンジル基
で置換されるアミノ-低級アルキル
であるか、または
d)ピペリジン-1-カルボニル、ピペラジン-1-カルボニル、4-低級アルキルピペラジン-1-カルボニル、モルホリン-4-カルボニル、チオカルバモイル、5員環であって、酸素、窒素および硫黄から選択される1-4個の環ヘテロ原子を有する、環炭素原子で結合する異項環基
であるか、または
e)4-低級アルキルピペラジノメチル、または5もしくは6員環であって、酸素、窒素および硫黄から選択される1-4個の環ヘテロ原子を有する、ピペラジニル以外の異項環基で置換される低級アルキル基
であるか、または
f)式-CH=N-OR9の基{式中、R9は水素または低級アルキルである}、
g)qが1ならば、上述セクションa)〜f)の定義に加えて、ハロゲン、低級アルキル、トリフルオロメチルまたは低級アルコキシで置換されるフェニルも含むことができ、R3は水素、低級アルキル、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N-低級アルキルカルバモイルまたはN,N-ジ-低級アルキルカルバモイルである]
そしてそれらの塩である。
上記および下記で用いる“低級”という語は、最大7以下、特に4以下、および特に1または2の炭素原子を含むことを意味する。
好ましくは、nは0であるか、または特に1である。1つのみの置換基Rがあるとき、この置換基は好ましくはフェニル環の3位に位置する。2つの置換基Rが存在するときは、これらの置換基は好ましくは3または4位となる。
ハロゲンRは、臭素、ヨウ素または好ましくはフッ素もしくは塩素である。nが1であるとき、Rは好ましくは塩素である。
低級アルキルは例えばメチルである。
低級アルカノイルオキシは例えばアセトキシである。
低級アルコキシは例えばメトキシである。
低級アルカノイルは例えばアセチルである。
低級アルコキシカルボニルは例えばメトキシカルボニルである。
N-低級アルキルカルバモイルは例えばN-メチルカルバモイル、N-(n-ブチル)カルバモイルまたはn-(3-メチルブチ-1-イル)カルバモイルである。
N,N-ジ-低級アルキルカルバモイルは例えばN,N-ジ-メチルカルバモイルである。
低級アルカノイルアミノは例えばアセチルアミノである。
低級アルキルアミノは例えばメチルアミノである。
N,N-ジ-低級アルキルアミノは例えばジメチルアミノである。
低級アルコキシカルボニルメトキシは例えばメトキシカルボニルメトキシである。
R1基は好ましくは水素である。
記号uは好ましくは1である。この場合、R4基は好ましくはフェニル環の3-または4-位となる。
アミジノは式-C(=NH)-NH2基ある。
グアニジノは式-NH-C(=NH)-NH2基である。
ウレイドは式-NH-C(=O)-NH2基である。
N3-低級アルキルウレイドは式-NH-C(=O)-NH-低級アルキル基、好ましくはN3-エチルウレイドである。
N3,N3-ジ-低級アルキルウレイドは式-NH-C(=O)-N(低級アルキル)2基である。
N3-フェニルウレイドは式-NH-C(=O)-NH-フェニル基である。
N3,N3-ジフェニルウレイドは式-NH-C(=O)-N(フェニル)2基である。
チオウレイドは式-NH-C(=S)-NH2基である。
N3-低級アルキルチオウレイドは式-NH-C(=S)-NH-低級アルキル基、好ましくはN3-メチルチオウレイドである。
N3,N3-ジ-低級アルキルチオウレイドは式-NH-C(=S)-N(低級アルキル)2基である。
低級アルコキシカルボニルアミノは例えばメトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、イソプロプルオキシカルボニルアミノまたは2-メチルプロピルオキシカルボニルアミノである。
モルホリン-4-カルボニルはまたモルホリノカルボニルと呼ばれる。
4-低級アルキルピペラジン-1-カルボニルは、好ましくは4-メチルピペラジン-1-カルボニルである。
低級アルキルスルホニルアミノは好ましくはメチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノまたはイソプロピルスルホニルアミノである。
式-N=C(R5)-R6(式中、R5は水素、R6はジ-低級アルキルアミノである)基はジ-低級アルキルアミノメチレンアミノと呼ばれる。相当する基(R6はピペリジノ、4-低級アルキルピペラジノまたはモルホリノである)は、R6-メチレンアミノ基(式中、R6は上述のように定義され、例えばピペリジノメチルアミノ)と呼ばれる。
R5は好ましくは水素である。
ジ-低級アルキルアミノR6は好ましくはジメチルアミノまたはジエチルアミノである。
4-低級アルキルピペラジノは4-低級アルキルピペラジン-1-イル、好ましくは4-メチルピペラジン-1-イルである。
モルホリノは4-モルホリニルである。
低級アルコキシR7は好ましくはメトキシである。
アミノ-低級アルキルR1またはR2{アミノ基が1つまたは2つのヒドロキシ-低級アルキル、アミノ-低級アルキル、カルボキシ-低級アルキル、低級アルコキシカルボニル-低級アルキル、ベンジルオキシカルボニル-低級アルキルまたはベンジル(フェニル部分は非置換であるか、またはハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ヒドロキシル、低級アルカノイルオキシ、低級アルコキシ、カルボキシル、低級アルカノイル、ベンゾイル、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N-低級アルキルカルバモイル、N,N-ジ-低級アルキルカルバモイル、シアノ、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N-ジ-低級アルキルアミノまたはトリフルオロメチルで置換される)基で置換される}は、好ましくは適当に置換されたアミノメチルである。
アミノ-低級アルキルR1またはR2(アミノ基が1つまたは2つのヒドロキシ-低級アルキル基で置換される)は、好ましくは例えば式-CH2-NH(CH2-CH22基である。
アミノ-低級アルキルR1またはR2{アミノ基が1つまたは2つのベンジル基(フェニル部分は非置換であるか、またはハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ヒドロキシル、低級アルカノイルオキシ、低級アルコキシ、カルボキシル、低級アルカノイル、ベンゾイル、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N-低級アルキルカルバモイル、N,N-ジ-低級アルキルカルバモイル、シアノ、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N-ジ-低級アルキルアミノまたはトリフルオロメチルで置換される)により置換される}は、好ましくは例えば式-CH2-NH-CH2-C6H4-OCH3基であり、特に4-メトキシフェニルメチルアミノメチル、または4-ヒドロキシフェニルメチルアミノメチル等である。
チオカルバモイルは、式-C(=S)-NH2基であり、アミノチオカルボニルとも呼ばれる。
5員環であって、酸素、窒素および硫黄から選択される1-4個の環ヘテロ原子を有する、環炭素原子で結合する異項環基R1またはR2は非置換であるかまたは置換され、例えばピロリル、チエニル、フリルまたは好ましくは非置換であるか低級アルキルで置換されるテトラゾール-5-イル、もしくはチアゾール-2-イル、4-(4-メトキシフェニル)チアゾール-2-イル、4-エチルチアゾール-2-イルまたは4,5-ジメチルチアゾール-2-イル等の、非置換であるか低級アルコキシフェニルで置換されるチアゾール-2-イルである。
テトラゾール-5-イルは、1H-テトラゾール-5-イルまたは互変体2H-テトラゾール-5-イルまたはこれら2互変体の混合物である。
低級アルキルで置換されたテトラゾール-5-イルは、N1-低級アルキルテトラゾール-5-イルまたはN2-低級アルキルテトラゾール-5-イル、特に1-メチルテトラゾール-5-イルまたは2-メチルテトラゾール-5-イルである。
5または6員環であって、酸素、窒素および硫黄から選択される1-4個の環ヘテロ原子を有する、ピペラジニル以外の異項環基は、非置換であるか置換基であり、例えばピロリル、チエニル、フリル、非置換であるかまたは低級アルキルで置換されるテトラゾール-5-イル;非置換であるかまたは低級アルコキシフェニルで置換されるチアゾール-2-イル、またはモルホリノもしくは4-低級アルキルピペラジン-1-イルである。
異項環基で置換される低級アルキルR1またはR2は、メチル、好ましくは4-メチルピペラジン-1-イルメチルまたはモルホリノメチルに、好ましくは適当に置換される。
-CH=N-OR9R1またはR2基は、トランス-またはシス-型で存在し得る。
ハロゲン、低級アルキル、トリフルオロメチルまたは低級アルコキシで置換されるフェニルR1またはR2は、例えば4-メトキシフェニルである。R1またはR2は、式I中、記号qが1ならば、このように置換されるフェニルとなり得る。
R3は好ましくはメチルである。
式Iの化合物の塩は、特に有機または無機酸性の酸付加塩であり、特に医薬的に許容される、非毒性塩である。適当な無機酸は、例えば炭酸(好ましくは炭酸塩または炭酸水素塩の形をした);ハロゲン化水素酸、例えば塩酸;硫酸;またはリン酸である。適当な有機酸は、例えばカルボン酸、ホスホン酸、スルホン酸またはスルファミン酸であり、例えば酢酸、プロピオン酸、オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、グリコール酸、乳酸、2-ヒドロキシ酪酸、グルコン酸、グルコースモノカルボン酸、フマル酸、コハク酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、グルカル酸、ガラクタル酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、N-メチルグリシン、アセチルアミノ酢酸、N-アセチルアスパラギンもしくはN-アセチルシステイン等のアミノ酸、ピルビン酸、アセト酢酸、ホスホセリン、2-もしくは3-グリセロリン酸、グルコース-6-リン酸、グルコース-1-リン酸、フルクトース-1,6-ビスリン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、メチルマレイン酸、シクロヘキサンカルボン酸、アダマンタンカルボン酸、安息香酸、サリチル酸、1-もしくは3-ヒドロキシナフチル-2-カルボン酸、3,4,5-トリメトキシ安息香酸、フェノキシ安息香酸、2-アセトキシ安息香酸、4-アミノサリチル酸、フタル酸、フェニル酢酸、マンデル酸、桂皮酸、ニコチン酸、イソニコチン酸、グルクロン酸、ガラクツロン酸、メタン-もしくはエタン-スルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、エタン-1,2-ジスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、1,5-ナフタレンジスルホン酸、2,3-もしくは4-メチルベンゼンスルホン酸、メチル硫酸、エチル硫酸、ドデシル硫酸、N-シクロヘキシルスルファミン酸、N-メチル-、N-エチル-もしくはN-プロピル-スルファミン酸、またはアスコルビン酸等の他の有機性プロトン酸である。
少なくとも1つの酸性基、例えば遊離性カルボン酸、を有する式Iの化合物は、内部塩またはアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属塩等の金属もしくはアンモニウム塩、例えばナトリウム、カリウム、マグネシウムもしくはカルシウム塩、またはアンモニアを有するかまたは三級モノアミン等の適当な有機性アミンを有するアンモニウム塩、例えばトリエチルアミンもしくはトリ(2-ヒドロキシエチル)アミン、または異種環性塩基、例えばN-エチルピペリジンもしくはN,N’-ジメチルピペラジンを形成し得る。
分離または精製を目的とすると、医薬的に不適当な塩、例えばピクリン酸塩または過塩素酸塩の使用が可能となる。医薬的に許容され、非毒性(適当な用量において)である塩のみが治療に使用され、これらの塩はそれゆえ好ましい。
上記および下記において、遊離型と例えば新規化合物の分離または精製における中間体として使用できる塩を含む塩型の新規化合物間の非常に近い関係から、遊離化合物は適当にまた便宜的に対応する塩をも意味するものと理解されるべきである。
式Iの化合物には、価値のある医薬的有用性がある。特に、それは薬理学的に重要性のある特異的な阻害作用を示す。それらは主としてプロテインチロシンキナーゼ阻害剤として、および/または(さらに)プロテインセリン/トレオニンキナーゼ阻害剤として有効である;それらは、例えば上皮細胞増殖因子(EGF)のレセプターのチロシンキナーゼおよびc-erbB2キナーゼ活性の阻害可能性を示す。これらレセプター特異的酵素活性は、ヒト細胞、特に上皮細胞、免疫系細胞ならびに中枢および末梢神経系細胞を含む、多くの哺乳類細胞のシグナル伝達において重要な役割をする。例えば様々なタイプの細胞において、レセプター付随プロテインチロシンキナーゼのEGF-誘導活性化は、細胞分裂に必須であり、従って細胞群の増殖に必須である。それゆえ多数のEGF-レセプター特異的チロシンキナーゼ阻害剤の増加により細胞増殖が見られる。同じことが同様に上記および下記の他のプロテインキナーゼに適用される。
EGFレセプタープロテインチロシンキナーゼを阻害することに加えまたはその代わりに、式Iの化合物はまた、栄養因子を介するシグナル伝達を含む他のプロテインチロシンキナーゼ、例えばabIキナーゼ、特にv-abIキナーゼ、srcキナーゼファミリー由来のキナーゼ、特にc-srcキナーゼ、Ick、fyn;他のEGFファミリーのキナーゼ、例えばc-erbB2キナーゼ(HER-2)、c-erbB3キナーゼ、c-erbB4キナーゼ;PDGFレセプタープロテインチロシンキナーゼファミリーのメンバー、例えばPDGFレセプターキナーゼ、CSF-1レセプターキナーゼ、Kitレセプターキナーゼ、VEGFレセプターキナーゼおよびFGFレセプターキナーゼ;インシュリン様-成長因子(IGF-1キナーゼ)のレセプターキナーゼ、ならびにセリン/トレオニンキナーゼ、例えばプロテインキナーゼCもしくはcdcキナーゼ、全て、ヒト細胞を含む哺乳類細胞の成長制御および形質転換に関与するこれらのものを種々の強さで阻害する。
EGF-レセプター特異的プロテインチロシンキナーゼ(EGF-R-PTK)の阻害は、既知の方法、例えばEGFレセプターの組換え体細胞内ドメインを用いて証明し得る(EGF-R ICD;例えばE.McGlynn et al.,Europ.J.Biochem.207,265-275(1992)参照)。阻害剤のない参照と比べると、式Iの化合物は、例えば0.0005〜1μM、特に0.001〜0.1μMの濃度で50%の酵素活性を阻害する(IC50)。
EGF-レセプターのEGF-刺激性細胞チロシンリン酸化における式I化合物の作用は、ヒトA431上皮性悪性腫瘍細胞系でU.Trinks et al.,J.Med.Chem.37:7,1015-1027(1994)に記載されているELISA法により測定される。この試験(EGFR-ELISA)では、式Iの化合物は、おおよそ0.001〜1μMのIC50を示す。
EGFで静止状態のBALB/c3T3細胞を刺激すると、即座にc-fos mRNAが発現する。EGFによる刺激の前に式Iの化合物で細胞を前処理すると、おおよそ0.001〜0.1μMのIC50でc-fos発現を阻害する。この試験手順はU.Trinks et al.,J.Med.Chem.37:7,1015-1027(1994)の記載の通りである。
マイクロモーラーの範囲においても、式Iの化合物は、例えば有用な標準的なEGF-依存上皮細胞(Carpenter,G.,and Zendegni,J.Anal.Biochem.153,279-282(1985)参照)源として認識されている類表皮BALB/cマウスケラチン生成細胞系(Weissmann,B.A.,and Aaronson,S.A.,Cell 32,599(1983)参照)またはA431細胞系のようなEGF依存細胞系の細胞増殖阻害を示す。既知の試験法(Meyer et al.,Int.J.Cancer 43,851(1989)参照)において、式Iの化合物の阻害活性は簡単に以下のように測定される;BALB/MK細胞(10000/マイクロタイタープレートウェル)を96-ウェルマイクロタイタープレートに移す。試験化合物(DMSOに溶解)を、DMSO最終濃度が1%(v/v)を超えないようにして各濃度(段階的に希釈)で添加する。添加後、試験化合物を含まない参照培養で少なくとも3回細胞分裂サイクルを行う期間の3日間、プレートをインキュベーションする。MK細胞の増殖はメチレンブルー染色法で測定される:インキュベーション後、細胞をグルタルアルデヒドで固定し、水で洗浄し、0.05%メチレンブルーで染色する。洗浄段階の後、染色を3%HClで溶離し、マイクロタイタープレートのウェルあたりの光学濃度を、Titertek Multiscanを用いて665nmで測定する。IC50値は、
式:
IC50=[(ODtest−ODstart)/(ODcontrol−ODstart)]×100
を使い、コンピューター-介助システムにより測定される。
これらの実験におけるIC50値は、阻害剤のない参照を用いて得られる細胞数より50%少ない細胞数となる当該試験化合物の濃度として得られる。式Iの化合物は、マイクロモーラー範囲で阻害活性を示し、例えばIC50おおよそ0.1〜1μMである。
式Iの化合物により、例えば下記試験により示すように、インビボでも腫瘍細胞増殖の阻害が見られる:試験は、メスBALB/cヌードマウス(Bomholtgard,Denmark)に移植したヒト上皮悪性腫瘍A431(ATCC No.CRL 1555;American Type Culture Collection,Rockville,Maryland,USA;Santon,J.B.,et al.,Cancer Research 46,4701-4705(1986)およびOzawa,S.,et al.,Int.J.Cancer 40,706-710(1987)参照)の増殖阻害に基いている。この悪性腫瘍は、EGF-レセプター発現の程度と相関して増殖する。この実験では、インビボで培養したおおよそ体積1cm3の腫瘍は、無菌状態で実験動物から切除される。これらの腫瘍を細かく破砕し、10体積(w/v)のリン酸バッファー食塩水に懸濁する。その懸濁液を動物の左わき腹に皮下注射(リン酸バッファー食塩水で0.2ml/マウス)する。別法として、リン酸バッファー食塩水0.2mlのインビトロ培養の1×106細胞を注射してもよい。式Iの試験化合物の処理は、移植後、5日または7日に開始し、そのときには腫瘍は直径4-5mmとなっている。当該作用化合物は、連続15日間、1日に一度投与される(異なった動物グループには異なった用量で)。腫瘍増殖は、互いに垂直の3軸に沿って測定する。腫瘍体積は、既知の式p×L×D2/6(Evans,B.D.,et al.,Brit.J.Cancer 45,466-8(1982)参照)を用いて計算する。それは処置/参照%(T/C×100=T/C%)で得られる。作用成分が3〜50mg/kgである用量において、腫瘍増殖に顕著な阻害が見られ、例えば10未満のT/C%値を示し、それは腫瘍増殖を強力に阻害することを示す。
EGF-レセプタープロテインチロシンキナーゼ阻害と同様にまたはそれに変わって、式Iの化合物は、栄養因子を介するシグナル伝達を含む他のプロテインチロシンキナーゼ、例えばabIキナーゼ、特にv-abIキナーゼ(IC50、例えば0.01〜5μM)等、srcキナーゼファミリーのキナーゼ、特にc-srcキナーゼ(IC50、例えば0.1〜10μM)等、およびc-erbB2キナーゼ(HER-2)、ならびにセリン/トレオニンキナーゼ、例えばプロテインキナーゼC、全て、ヒト細胞を含む哺乳類細胞の成長制御および形質転換を含むこれらのものを阻害する。
上記v-abIチロシンキナーゼの阻害は、N.Lydon et al.,Oncogene Research 5,161-173(1990)およびJ.F.Geissler et al.,Cancer Research 52,4492-4498(1992)の方法で測定される。この方法では、[Val5]-アンギオテンシンIIおよび[γ-32P]-ATPを基質として用いる。
c-erbB2チロシンキナーゼ(HER-2)の阻害は、例えばEGF-R-TPK(C.House et al.,Europ.J.Biochem.140,363-367(1984)参照)に用いる方法と同様にして測定され得る。c-erbB2キナーゼを単離し、既知のプロトコール、例えばT.Akiyama et al.,Science 232,1644(1986)の方法によりその活性を測定し得る。
既述の上皮増殖因子(EGF)のレセプターまたはさらに他のプロテインチロシンキナーゼのチロシンキナーゼ活性を阻害する式Iの化合物は、それゆえ良性または悪性腫瘍の処置等に有用である。それらは、腫瘍の縮小を起し、腫瘍転移の形成および微小転移の増殖を防止し得る。それらは上皮過増殖(乾癬)に、乳がん等の上皮性新生物および白血病の処置に使用し得る。加えて、式Iの化合物(特に新規化合物)は、複数のまたは、特に個々のプロテインチロシンキナーゼおよび/または(さらに)プロテインセリン/チロシンキナーゼが関与する免疫系疾患の処置に使用し得る;式Iのこれらの化合物は、複数のまたは、特定のプロテインチロシンキナーゼおよび/または(さらに)プロテインセリン/トレオニンキナーゼによるシグナル伝達を含む中枢または末梢神経系疾患の処置にも使用し得る。
通常、本発明は、式Iの化合物を既述のプロテインキナーゼの阻害に用いることにも関与する。本発明による化合物は単独でおよび他の薬理学的作用物質と配合して使用され、例えばポリアミン合成酵素の阻害剤、プロテインキナーゼCの阻害剤、他のチロシンキナーゼの阻害剤、サイトカイン、負の増殖制御因子、例えばTGF-βまたはIFN-β、アロマターゼ阻害剤、抗エストロゲンおよび/または細胞増殖抑制剤と同時に使用し得る。
下記発明の好ましい対象において、一般化された定義は、適当かつ便宜的であれば、先に述べたより特定的定義と置換えられ得る。
好ましい式Iの化合物は、請求項1の化合物
[式中、
R1は水素であり、
R2は、
ピロリル、
チエニル、
フリル、
非置換であるか低級アルキルで置換されるテトラゾール-5-イル、
もしくは非置換であるか低級アルコキシフェニルで置換されるチアゾール-2-イル、
またはピロリル、チエニル、フリル、モリホリノ、4-低級アルキルピペラジン-1-イル、非置換であるか低級アルキルで置換されるテトラゾール-5-イル、もしくは非置換であるか低級アルコキシフェニルで置換されるチアゾール-2-イルで置換されるメチル
であり、
他の基および記号は上記定義と同じである]であり、
そしてそれらの塩である。
さらに好ましい式Iの化合物は、化合物
[式中、
nは0または1であり、
qは0または1であり、
Rは塩素であり、
R1は水素であり、
R2は、
a)式IIの基
Figure 0004242928
{式中、
uは1であり、
基R4は、N3-低級アルキルウレイド、N3-フェニルウレイド、N3-低級アルキルチオウレイド、低級アルコキシカルボニルアミノ、ベンジルオキシカルボニルアミノ、モルホリン-4-カルボニル、ピペラジン-1-カルボニル、4-低級アルキルピペラジン-1-カルボニル、低級アルキルスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノ、トルエンスルホニルアミノ、フラン-2-カルボニルアミノ、チオフェン-2-カルボニルアミノ、ベンジルアミノ、ヒドロキシメチルまたは式-N=C(R5)-R6の基(式中、R5は水素または低級アルキルであり、R6はジ-低級アルキルアミノ、ピペリジノ、4-低級アルキルピペラジノまたはモルホリノ)である}
であるか、または
b)式IIIの基
Figure 0004242928
{式中、
R7は低級アルコキシであり、R8はヒドロキシルまたはベンジルオキシである}
であるか、または
c)アミノ基が、1つまたは2つのヒドロキシ-低級アルキル、またはフェニル部分が非置換であるかヒドロキシルもしくは低級アルコキシで置換されるベンジル基で置換されるアミノメチル
であるか、または
d)ピペラジン-1-カルボニル、4-低級アルキルピペラジン-1-カルボニル、モルホリン-4-カルボニル、チオカルバモイル、チアゾール-2-イル、4-(4-メトキシフェニル)チアゾール-2-イル、4-エチルチアゾール-2-イル、4,5-ジメチルチアゾール-2-イル、テトラゾール-5-イル、2-メチルテトラゾール-5-イルまたは1-メチルテトラゾール-5-イル
であるか、または
e)4-低級アルキルピペラジノメチル、またはモルホリノメチル
であるか、または
f)式-CH=N-OR9の基{式中、R9は水素または低級アルキルである}
であるか、または
g)qが1ならば、上述セクションa)〜f)の定義に加えて、低級アルコキシで置換されるフェニルも含むことができ、
R3は水素または低級アルキルである]であり、
そしてそれらの塩である。
最も好ましい式Iの化合物は実施例に記載したものおよび医薬的に許容されるその塩である。
式Iの化合物およびその塩は、既知の方法で製造される。本発明の方法は、
a)式IV
Figure 0004242928
[式中、Xは適当な脱離基であり、Zは水素または1-アリル-低級アルキルであり、他の置換基は上記式Iの化合物の定義と同じであり、遊離官能基がR1およびR2に存在し、必要ならば簡単に除去できる保護基で保護する]
のピロロ[2,3-d]ピリミジン誘導体を式V
Figure 0004242928
[式中、R、R3、nおよびqは、上記式Iの化合物の定義と同じであり、遊離官能基が基Rに存在し、必要ならば簡単に除去できる保護基で保護し、存在する保護基は除去し、そして存在するとすれば1-アリル-低級アルキル基Zである]
のアニリン誘導体と反応させること、または
b)式VI
Figure 0004242928
[式中、Z’は1-アリル-低級アルキルであり、R1およびR2は上記式Iの化合物の定義と同じであり、遊離官能基が基R1およびR2に存在し、必要ならば脱水剤および第3級アミンの存在下で、簡単に除去できる保護基で保護する]
のピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-オン誘導体を上記式Vのフェニルアミンと反応させ、存在する保護基を除去すること、または
c)式Iの化合物
[式中、基Rがヒドロキシルであるか、またはR1もしくはR2の一つがアミノ-低級アルキルであり、当該アミノ基は、フェニル部分がヒドロキシルで置換される1つまたは2つのベンジルオキシカルボニル-低級アルキルまたはベンジル基で置換され、他の置換基は上記式Iの化合物の定義と同じである]
を製造するために、
式Iの化合物
[式中、基Rがメトキシであるか、または基R1もしくはR2の1つがアミノ-低級アルキルであり、当該アミノ基は、フェニル部分がメトキシで置換される1つまたは2つのベンジルオキシカルボニル-低級アルキルまたはベンジル基で置換され、他の置換基は上記式Iの化合物の定義と同じであり、遊離官能基が基R、R1およびR2に存在し、必要ならば簡単に除去できる保護基で保護する]
を三臭化ホウ素と反応させること、および存在する保護基を除去すること、または
d)式Iの化合物
[式中、基R1およびR2の1つが、
アミノ基が1つまたは2つの
ヒドロキシ-低級アルキル、
アミノ-低級アルキル、
カルボキシ-低級アルキル、
低級アルコキシカルボニル-低級アルキル、
またはフェニル部分は非置換であるか、ハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ヒドロキシル、低級アルカノイルオキシ、低級アルコキシ、カルボキシル、低級アルカノイル、ベンゾイル、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N-低級アルキルカルバモイル、N,N-ジ-低級アルキルカルバモイル、シアノ、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N-ジ-低級アルキルアミノもしくはトリフルオロメチルで置換されるベンジルオキシカルボニル-低級アルキルもしくはベンジル基
で置換される
アミノメチルであるか、
または基R1およびR2の1つが4-低級アルキルピペラジノメチル、モルホリノメチルまたはピペリジノメチルであり、
他の置換基は上記式Iの化合物の定義と同じである]
を製造するために、
式Iの化合物
[式中、基R1およびR2の1つがホルミルであり、他の置換基は上記式Iの化合物の定義と同じであり、遊離官能基が基Rに存在し、必要ならば簡単に除去できる保護基で保護する]
を式VII
HN(R10)R11 (VII)
[式中、
α)R10は、
水素、
ヒドロキシ-低級アルキル、
アミノ-低級アルキル、
カルボキシ-低級アルキル、
低級アルコキシカルボニル-低級アルキル、
ベンジルオキシカルボニル-低級アルキルもしくはベンジル、
またはフェニル部分は非置換であるか、ハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ヒドロキシル、低級アルカノイルオキシ、低級アルコキシ、カルボキシル、低級アルカノイル、ベンゾイル、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N-低級アルキルカルバモイル、N,N-ジ-低級アルキルカルバモイル、シアノ、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N-ジ-低級アルキルアミノもしくはトリフルオロメチルで置換されるベンジルオキシカルボニル-低級アルキルもしくはベンジル基
であり、
R11は、
ヒドロキシ-低級アルキル、
アミノ-低級アルキル、
カルボキシ-低級アルキル、
低級アルコキシカルボニル-低級アルキル、
ベンジルオキシカルボニル-低級アルキル、もしくはベンジル
またはフェニル部分は非置換であるか、ハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ヒドロキシル、低級アルカノイルオキシ、低級アルコキシ、カルボキシル、低級アルカノイル、ベンゾイル、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、N-低級アルキルカルバモイル、N,N-ジ-低級アルキルカルバモイル、シアノ、アミノ、低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノ、N,N-ジ-低級アルキルアミノもしくはトリフルオロメチルで置換されるベンジルオキシカルボニル-低級アルキルもしくはベンジル基
であるか、
または
β)基R10およびR11は同時にペンタン-1,5-ジイル、3-N-低級アルキル-3-アザペンタン-1,5-ジイルまたは3-オキサペンタン-1,5-ジイルとなる]
のアミンと反応させること、触媒作用的に生成物を水素化すること、および存在する保護基を除去すること、
または
e)式Iの化合物
[式中、基R1およびR2の1つが式-CH=N-OR9{式中、R9は水素または低級アルキルである}基であり、他の置換基は上記式Iの化合物の定義と同じである]
を製造するために、
式Iの化合物
[式中、基R1およびR2の1つがホルミルであり、他の置換基は上記式Iの化合物の定義と同じであり、遊離官能基が基Rに存在し、必要ならば簡単に除去できる保護基で保護する]
を式VIII
2N−O−R12 (VIII)
[式中、R12は水素または低級アルキルである]
のヒドロキシルアミン誘導体と反応させること、および存在する保護基を除去すること、または
f)式Iの化合物
[式中、基R1およびR2の1つがピペリジン-1-カルボニル、ピペラジン-1-カルボニル、4-低級アルキルピペラジン-1-カルボニルまたはモルホリン-4-カルボニルであり、他の置換基は上記式Iの化合物の定義と同じである]
を製造するために、
式Iの化合物
[式中、基R1およびR2の1つがカルボキシルであり、他の置換基は上記式Iの化合物の定義と同じであり、遊離官能基が基Rに存在し、必要ならば簡単に除去できる保護基、またはそれらの化合物の反応性カルボン酸誘導体で保護する]
を式VII
HN(R10)R11 (VII)
[式中、基R10およびR11が同時にペンタン-1,5-ジイル、3-アザペンタン-1,3-ジイル、3-N-低級アルキル-3-アザペンタン-1,3-ジイルまたは3-オキサペンタン-1,3-ジイルである]
のアミンと反応させること、および存在する保護基を除去すること、または
g)式Iの化合物
[式中、基R1およびR2の1つがチオカルバモイルであり、他の置換基は上記式Iの化合物の定義と同じである]
を製造するために、
式Iの化合物
[式中、基R1およびR2の1つがアミノカルボニルであり、他の置換基は上記式Iの化合物の定義と同じであり、遊離官能基が基Rに存在し、必要ならば簡単に除去できる保護基で保護する]
をLawesson’s剤と反応させること、および存在する保護基を除去すること、または
h)式Iの化合物
[式中、基R1およびR2の1つがR13-チアゾール-2-イル{式中、R13は何れの場合も非置換であるかまたは低級アルキルもしくはフェニルで置換される}であり、他の置換基は上記式Iの化合物の定義と同じである]
を製造するために、
式Iの化合物
[式中、基R1およびR2の1つがチオカルバモイルであり、他の置換基は上記式Iの化合物の定義と同じであり、遊離官能基が基Rに存在し、必要ならば簡単に除去できる保護基で保護する]
を式IX
Figure 0004242928
[式中、Xは脱離基であり、R13は何れの場合も非置換であるかまたは低級アルキルもしくはフェニルで置換され、遊離官能基が基R13に存在し、必要ならば簡単に除去できる保護基で保護する]
の化合物と反応させること、および存在する保護基を除去すること、または
i)式Iの化合物
[式中、基R1およびR2の1つがテトラゾール-5-イルであり、他の置換基は上記式Iの化合物の定義と同じである]
を製造するために、
式Iの化合物
[式中、基R1およびR2の1つがシアノであり、他の置換基は上記式Iの化合物の定義と同じであり、遊離官能基が基Rに存在し、必要ならば簡単に除去できる保護基で保護する]
を適当なアルカリ金属アジ化合物と反応させること、および存在する保護基を除去すること、または
j)式Iの化合物
[式中、基R1およびR2の1つが2-低級アルキルテトラゾール-5-イルであり、他の置換基は上記式Iの化合物の定義と同じである]
を製造するために、
式Iの化合物
[式中、基R1およびR2の1つがテトラゾール-5-イルであり、他の置換基は上記式Iの化合物の定義と同じであり、遊離官能基が基Rに存在し、必要ならば簡単に除去できる保護基で保護する]
を適当な低級アルキルヨウ化物と反応させること、および存在する保護基を除去すること、または
k)式Iの化合物
[式中、基R1およびR2の1つが式II
Figure 0004242928
{式中、少なくとも1つの基R4は低級アルキルスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノまたはトルエンスルホニルアミノである}の基であり、他の置換基および記号は上記式Iの化合物の定義と同じである]
を製造するために、
式Iの化合物
[式中、基R1およびR2の1つが式II{式中、少なくとも1つの基R4はアミノである}の基であり、他の置換基および記号は上記式Iの化合物の定義と同じであり、遊離官能基が基Rに存在し、もし存在するならば、他の基R4は必要に応じて簡単に除去できる保護基で保護する]
を式X
14−SO2−X (X)
[式中、Xは塩素または臭素であり、R14は低級アルキル、フェニルまたは4-メチルフェニルである]
の化合物と反応させること、および存在する保護基を除去すること、または
l)式Iの化合物
[式中、基R1およびR2の1つが式II
Figure 0004242928
{式中、少なくとも1つの基R4は式-N=C(R5)-R6基(式中、R5は水素であり、R6は上記式Iの化合物の定義と同じである)である}の基であり、他の置換基および記号は上記式Iの化合物の定義と同じである]
を製造するために、
式Iの化合物
[式中、基R1およびR2の1つが式II{式中、少なくとも1つの基R4はアミノである}の基であり、他の置換基および記号は上記式Iの化合物の定義と同じであり、遊離官能基が基Rに存在し、もし存在するならば、他の基R4は必要に応じて簡単に除去できる保護基で保護する]
を式XI
Figure 0004242928
[式中、R15およびR16は何れも個別の低級アルキルであるか、同時にペンタン-1,5-ジイル、3-N-低級アルキル-3-アザペンタン-1,5-ジイルまたは3-オキサペンタン-1,5-ジイルであり、R17は低級アルキルである]
のアセタールと反応させること、および存在する保護基を除去すること、または
m)式Iの化合物
[式中、基R1およびR2の1つが式II
Figure 0004242928
{式中、少なくとも1つの基R4はN3-低級アルキルウレイドまたはN3-フェニルウレイドである}の基であり、他の置換基および記号は上記式Iの化合物の定義と同じである]
を製造するために、
式Iの化合物
[式中、基R1およびR2の1つが式II{式中、少なくとも1つの基R4はアミノである}の基であり、他の置換基および記号は上記式Iの化合物の定義と同じであり、遊離官能基が基Rに存在し、もし存在するならば、他の基R4は必要に応じて簡単に除去できる保護基で保護する]
を式XII
18−N=C=O (XII)
[式中、R18は低級アルキルまたはフェニルである]
のイソシアネートと反応させること、および存在する保護基を除去すること、または
n)式Iの化合物
[式中、基R1およびR2の1つが式II
Figure 0004242928
{式中、少なくとも1つの基R4はN3-低級アルキルチオウレイドまたはN3-フェニルチオウレイドである}の基であり、他の置換基および記号は上記式Iの化合物の定義と同じである]
を製造するために、
式Iの化合物
[式中、基R1およびR2の1つが式II{式中、少なくとも1つの基R4はアミノである}の基であり、他の置換基および記号は上記式Iの化合物の定義と同じであり、遊離官能基が基Rに存在し、もし存在するならば、他の基R4は必要に応じて簡単に除去できる保護基で保護する]
を式XIII
18−N=C=S (XIII)
[式中、R18は低級アルキルまたはフェニルである]
のイソチオシアネートと反応させること、および存在する保護基を除去すること、または
o)式Iの化合物
[式中、基R1およびR2の1つが式II
Figure 0004242928
{式中、少なくとも1つの基R4は低級アルコキシカルボニルアミノまたはベンジルオキシカルボニルアミノである}の基であり、他の置換基および記号は上記式Iの化合物の定義と同じである]
を製造するために、
式Iの化合物
[式中、基R1およびR2の1つが式II{式中、少なくとも1つの基R4はアミノである}の基であり、他の置換基および記号は上記式Iの化合物の定義と同じであり、遊離官能基が基Rに存在し、もし存在するならば、他の基R4は必要に応じて簡単に除去できる保護基で保護する]
を式XIV
Cl−C(=O)−OR18 (XIV)
[式中、R18は低級アルキルまたはベンジルである]
のクロル蟻酸エステルと反応させること、および存在する保護基を除去すること、ならびに、方法a)〜o)の変形型の一つを行った後、塩の製造が必要ならば、生じた式Iの遊離化合物を塩に変化させること、遊離化合物の製造が必要ならば、生じた式Iの化合物の塩を遊離化合物に変化させることを含む。
方法ステップの詳細
上記方法を以下に詳しく記載する(1982年5月13日出版のGerman Offenlegungsschrift No.30 36 390およびA.Jorgensen et al.,J.Heterocycl.Chem.22,859[1985]も参照)。以下の正確な記載において、もし他に示さなければ、基R、R1およびR2ならびにnは式Iの化合物の定義と同じである。
一般的事項
式Iの最終生成物には、他の式Iの最終生成物を製造するための出発物質に保護基としても用いられる置換基を含み得る。文脈上他の意味に解される場合を除き、“保護基”という語は、単に、本文中では特定の好ましい式Iの最終生成物の一部とはならない、簡単に除去できる基の意味に用いる。
方法a)
式IVの化合物において、適当な脱離基Xは、好ましくは臭素、ヨウ素または特に塩素のようなハロゲンである。1-アリール-低級アルキルZは、好ましくは、1-フェニルエチルのような1-フェニル-低級アルキルまたは特にベンジルである。
必要な場合、容易に除去できる保護基で保護されている基R1およびR2に存在する遊離官能基は、特にアミノまたは低級アルキルアミノである。
保護基ならびにその挿入および除去法は、例えば、“Protective Groups in Organic Chemistry”,Plenum Press,London,New York,1973および“Methoden der organishen Chemie”,Houben-Weyl,4th edition,Vol.15/1,Georg-Thieme-Verlag,Stuttgart 1974およびTheodora W.Greene,“Protective Groups in Organic Synthesis”,John Wiley & Sons,New York 1981に記載されている。容易に、即ち、望ましくない副反応なしに、例えば、加溶媒分解、還元、光分解によりまたはあるいは生理学的条件下で除去できることが保護基の特徴である。
保護アミノ基は、例えば、容易に開裂できるアシルアミノ、アリールメチルアミノ、エーテル化メルカプトアミノまたは2-アシル-低級アルク-1-エニルアミノ基の形で存在し得る。
対応するアシルアミノ基において、例えば、アシルは、例えば、18炭素原子までを有する有機カルボン酸、特に非置換または置換、例えば、ハロ-またはアリール-置換、アルカン-カルボン酸または非置換または置換、例えば、ハロ-、低級アルコキシ-またはニトロ-置換、安息香酸、またはカルボン酸ヘミエステルのアシル基である。このようなアシル基は、例えば、ホルミル、アセチルまたはプロピオニルのような低級アルカノイル、2-ハロアセチル、特に2-クロロ-、2-ブロモ-、2-ヨード-、2,2,2-トリフルオロ-、または2,2,2-トリクロロ-アセチルのようなハロ-低級アルカノイル、非置換または置換、例えば、ハロ-、低級アルコキシ-またはニトロ-置換、ベンゾイル、例えばベンゾイル、4-クロロベンゾイル、4-メトキシベンゾイルまたは4-ニトロベンゾイル、または低級アルキル基の1位で分枝しているか、1位または2位で適当に置換されている低級アルコキシカルボニル、特にtert-低級アルコキシカルボニル、例えば、tert-ブトキシカルボニル、好ましくは非置換または例えば、低級アルキル、特にtert-ブチルのようなtert-低級アルキル、メトキシのような低級アルコキシ、ヒドロキシル、ハロゲン、例えば塩素、および/またはニトロでモノ-またはポリ-置換されているフェニル、例えば、非置換または置換ベンジルオキシカルボニルである、1個または2個のアリール基を有するアリールメトキシカルボニル、例えば、4-ニトロベンジルオキシカルボニル、または置換ジフェニルメトキシカルボニル、例えばベンズヒドリルオキシカルボニルまたはジ(4-メトキシフェニル)メトキシカルボニル、アロイルメトキシカルボニル(アロイル基は好ましくは非置換または例えば臭素のようなハロゲンで置換されているベンゾイル)、例えばフェニルアシルオキシカルボニル、2-ハロ-低級アルコキシカルボニル、例えば、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル、2-ブロモエトキシカルボニルまたは2-ヨードエトキシカルボニル、または2-(トリ置換シリル)エトキシカルボニル(置換基は、互いに独立して、非置換または置換、例えば、低級アルキル-、低級アルコキシ-、アリール-、ハロ-またはニトロ-置換された、15炭素原子までを有する脂肪族、アラリファティック、環脂肪族または芳香族炭化水素基)、例えば、対応する、非置換または置換低級アルキル、フェニル-低級アルキル、シクロアルキルまたはフェニル、例えば、2-トリメチルシリルエトキシカルボニルまたは2-(ジ-n-ブチルメチルシリル)エトキシカルボニルのような2-トリ-低級アルキルシリルエトキシカルボニル、または2-トリフェニルシリルエトキシカルボニルのような2-トリアリールシリルエトキシカルボニルである。
モノ-、ジ-または特にトリ-アリールメチルアミノ基であるアリールメチルアミノ基において、アリール基は特に非置換または置換フェニル基である。このような基は、ベンジル-、ジフェニルメチル-および特にトリチル-アミノである。
このような基で保護されたアミノ基中のエーテル化メルカプト基は、特に、アリールチオまたはアリール低級アルキルチオ(アリールは、特に、非置換または例えば、メチルまたはtert-ブチルのような低級アルキル、メトキシのような低級アルコキシ、塩素のようなハロゲンおよび/またはニトロにより置換されているフェニル)である。対応するアミノ保護基は、例えば、4-ニトロフェニルチオである。
アミノ保護基として使用できる2-アシル-低級アルク-1-エン-1-イル基において、アシルは、例えば、低級アルカンカルボン酸の、非置換または、例えば、メチルまたはtert-ブチルのような低級アルキル、メトキシのような低級アルコキシ、塩素のようなハロゲンおよび/またはニトロで置換されている安息香酸の、または特に、カルボン酸低級アルキルヘミエステルのようなカルボン酸ヘミエステルの対応する基である。対応する保護基は、特に、1-アセチルプロプ-1-エン-2-イルのような1-低級アルカノイルプロプ-1-エン-2-イル、または1-低級アルコキシカルボニルプロプ-1-エン-2-イル、例えば1-エトキシカルボニルプロプ-1-エン-2-イルである。
好ましいアミノ保護基は、特に、非置換または、例えば、示したように置換されたtert-ブチルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルのカルボン酸ヘミエステルのアシル基、例えば、4-ニトロベンジルオキシカルボニル、またはジフェニルメトキシカルボニル、または2,2,2-トリクロロエトキシカルボニルのような2-ハロ-低級アルコキシカルボニルおよびまたトリチルまたはホルミルである。
式IVの誘導体と式Vのアニリン誘導体の間の反応は、適当な不活性極性溶媒、特にアルコール、例えば、メタノール、プロパノール、イソプロパノールまたは特にエタノールまたはn-ブタノールのような低級アルカノール中で行う。ある場合、1,3-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2(1H)-ピリミジノン(DMPU)のような溶解剤の添加が有利である。反応は、上昇した温度、例えば、70から150℃の範囲で、好ましくは、還流条件下で行う。
式IVの化合物のZが1-アリール-低級アルキルである場合、この基は(窒素原子に結合する水素の代わりにZを有する)式Iの得られる前駆体から除去する。これは、20℃から150℃の好ましい温度で、適当な場合、水の存在下で、例えば、塩酸、リン酸またはポリリン酸のようなプロトン酸による処理により(これは、特にZ=1-フェニルエチルの場合、好ましい方法である);または、芳香族溶媒、特にベンゼンおよび/またはトルエン中、上昇した温度、特に還流下、好ましくは、ルイス酸、特にAlCl3での処理により行う[これは、Z=ベンジルである場合に、特に好ましい変法である;Chem.Pharm.Bull.39(5),1152(1991)の類似法も参照]。
所望の式Iの最終生産物の要素ではない保護基の除去は、それ自体既知の方法で、例えば、加溶媒分解、特に加水分解、アルコール分解または酸分解または還元の手段により、特に水素化分解または化学的還元により、適当な場合、段階的にまたは同時に行う。
保護アミノ基は、それ自体既知の方法で、保護基の性質に従って、種々の方法で、好ましくは加溶媒分解または還元により遊離する。2-ハロ-低級アルコキシカルボニルアミノ(適当な場合、2-ブロモ-低級アルコキシカルボニルアミノ基の2-ヨード-低級アルコキシカルボニルアミノ基への変換後に)、アロイルメトキシカルボニルアミノまたは4-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノは、例えば、水性酢酸のような適当なカルボン酸存在下の亜鉛のような適当な化学還元剤での処理により開裂できる。アロイルメトキシカルボニルアミノは、求核性、好ましくは塩-形成性試薬、例えば、チオフェノールナトリウムでの処理により開裂でき、4-ニトロ-ベンジルオキシカルボニルアミノは亜ジチオン酸アルカリ金属塩、例えば、亜ジチオン酸ナトリウムでの処理によりまた開裂できる。非置換または置換ジフェニルメトキシカルボニルアミノ、tert-低級アルコキシカルボニルアミノまたは2-トリ置換シリルエトキシカルボニルアミノはまた適当な酸、例えば、ギ酸またはトリフルオロ酢酸での処理により開裂できる;非置換または置換ベンジルオキシカルボニルアミノは、例えば、水素化分解の手段により、即ち、パラジウム触媒のような適当な水素化触媒の存在下、水素での処理により開裂できる;非置換または置換トリアリールメチルアミノまたはホルミルアミノは、例えば、無機酸、例えば、塩酸、または有機酸、例えば、ギ酸、酢酸またはトリフルオロ酢酸のような酸と、適当な場合、水の存在下、処理して開裂できる;そして有機シリル基により保護されたアミノ基は、例えば、加水分解またはアルコール分解の手段により遊離できる。2-ハロアセチル、例えば、2-クロロアセチルで保護されたアミノ基は、塩基の存在下、チオ尿素、または、チオ尿素のアルカリ金属チオレートのようなチオレートとの処理、続く、得られる縮合物のアルコール溶媒または加水分解のような加溶媒分解により遊離できる。2-置換シリルエトキシカルボニルにより保護されたアミノ基は、遊離アミノ基に、また、フッ素アニオンを産生するフッ化水素酸での処理により変換できる。
方法b)
式VIの化合物中の1-アリール-低級アルキルZ’は、特に1-フェニルエチルおよびまたベンジルである。
式VIの化合物は、互変体平衡(ラクタム/ラクチム形)であり、ラクタム形(式VI)が恐らく優勢である。式VIは二つの可能な平衡形を示すために使用する。
ラクチム形は式VIa
Figure 0004242928
〔式中、基は式VIの化合物に関して定義の通り〕
である。
本発明はまた式VIおよびVIaの新規化合物にも関する。
脱水剤は、特に、強い化学的脱水剤、特に五酸化リン(P4O10)を使用する。
適当な3級アミンは、主に、互いに独立して、アルキル、特にメチルまたはエチルのような低級アルキルおよび3から7炭素原子を有するシクロアルキル、特にシクロヘキシルからなる群から選択された3つの基で置換されたアンモニア、例えば、N,N-ジメチル-N-シクロヘキシルアミン、N-エチル-N,N-ジイソプロピルアミンまたはトリエチルアミン、または更に、ピリジン、N-メチルモルホリンまたは4-ジメチルアミノピリジンである。
式VIのピロロピリミジノンと式Vのアニリン誘導体の間の反応は、上昇した温度、例えば、200から250℃で行う。
方法c)
反応は、除水しながら行う。
方法d)
反応は、好ましくは適当な不活性溶媒、例えば、特にメタノールのような適当なアルコール中、1,3-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2(1H)-ピリミジノン(DMPU)および酢酸存在下、約+10℃から+70℃の温度、好ましくは室温で行う。
水素化は、昇圧または好ましくは常圧で、適当な、特にラネイニッケルのような水素化触媒存在下、上記の反応溶液中、約10℃から+70℃の温度、好ましくは50℃で行う。
方法e)
反応は、好ましくは、適当な不活性溶媒、例えば、特にメタノールのような適当なアルコール中、約+10℃から+100℃の温度、好ましくは反応混合物の沸点で行う。この場合、式VIIIのヒドロキシルアミン誘導体を好ましくは塩として使用し、反応混合物への酢酸ナトリウムの水性溶液の添加により遊離塩基に変換させる。
方法f)
基R1およびR2の一つがカルボキシルおよび他方の置換基は上記で式Iの化合物に関して定義のものである、式Iの化合物の反応性カルボン酸誘導体は、例えば、特にエチルエステルのような適当なエステルである。
可能な場合、例えば、モルホリンが式VIIのアミンである場合、式VIIのアミンをそれ自体溶媒として使用できる。他の場合、適当な不活性溶媒、例えばジメチルホルムアミドを、TPTU(O-(1,2-ジヒドロ-2-オキソ-1-ピリジル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムテトラフルオロホウ酸と共に使用する。反応は好ましくは約+10℃から+150℃、好ましくは室温から100℃の温度で行う。
方法g)
ローエッソンの試薬は2,4-ジ[4-メトキシフェニル]-1,3-ジチア-2,4-ジホスフェタン-2,4-ジスルフィドであり、商品として、とりわけ、SIGMA、FLUKAなどから入手可能である。反応は、好ましくは、適当な不活性溶媒、例えば、特に環状エーテル、例えばテトラヒドロフランのような適当なエーテル中、約50℃から150℃の温度、好ましくは反応混合物の沸点で行う。
方法h)
R13は好ましくは、特にエチルのような低級アルキル、または非置換またはハロ-、低級アルキル-、ヒドロキシメチル-、アミノメチル-、ヒドロキシル-、低級アルカノイルオキシ-、低級アルコキシ-、カルボキシル-、低級アルカノイル-、ベンゾイル-、低級アルコキシカルボニル-、カルバモイル-、N-低級アルキルカルバモイル-、N,N-ジ低級アルキルカルバモイル-、シアノ-、アミノ-、低級アルカノイルアミノ-、低級アルキルアミノ-、N,N-ジ低級アルキルアミノ-またはトリフルオロメチル置換フェニル、特に4-メトキシフェニルである。
反応は、好ましくは、適当な不活性溶媒、例えば、特にメタノールのような適当なアルコール、または、適当なエーテル、例えばジオキサン中、約+20℃から+180℃の温度、好ましくは反応混合物の沸点で行う。
方法i)
反応は、適当な不活性溶媒、例えば、特に1-メトキシエタノールのような適当なアルコール中、塩化リチウム、例えば、塩化リチウムの11/2モル量の存在下、約+20℃から+180℃の温度、好ましくは反応混合物の沸点で行う。
方法j)
反応は、好ましくは、適当な不活性溶媒、例えば、ジメチルホルムアミド中、炭酸水素ナトリウム存在下、約0℃から+180℃の温度、好ましくは室温で行う。この場合、特に、ヨー化メチルのような低級アルキルヨー化物を、好ましくは、ジオキサンのような適当なエーテル中の溶液、例えば1M溶液として添加する。
方法k)
Xは好ましくは塩素である。
反応は、好ましくは、適当な不活性および無水溶媒、例えば、ジメチルアセトアミド中、約-30℃から+70℃の温度、好ましくは0℃で行う。
方法l)
R17は好ましくはメチルである。
反応は、好ましくは、適当な不活性および無水溶媒、例えば、テトラヒドロフランのようなエーテル中、トリエチルアミン存在下、約-10℃から+70℃の温度、好ましくは室温で行う。
方法m)
反応は、好ましくは、適当な不活性および無水溶媒、例えば、テトラヒドロフランのようなエーテル中、有利には、ジメチルアセトアミドの存在下、約0℃から+150℃の温度、好ましくは反応混合物の沸点で行う。
方法n)
反応は、好ましくは、適当な不活性および無水溶媒、例えば、テトラヒドロフランのようなエーテル中、有利には、ジメチルアセトアミドの存在下、約0℃から+150℃の温度、好ましくは反応混合物の沸点で行う。
方法o)
反応は、好ましくは、適当な不活性および無水溶媒、例えば、ジオキサンのようなエーテル中、有利には2,6-ルチジンの存在下、約-30℃から+150℃の温度、好ましくは室温で行う。
出発物質:
式IVの出発物質は新規であり、本発明はまたそれに関する。それらは、ドイツOffenlegungsschrift No.2818676(1979年11月8日公開)およびドイツOffenlegungsschrift No.3036390(1982年5月13日公開)に記載されているものと類似の方法で製造できる。
式中、Xが塩素である式IVの出発物質は、例えば、Xがヒドロキシルである式IVの化合物(式IVaの化合物参照)と類似の化合物から、オキシ塩化リン(塩化ホスホリル、P(=O)Cl3)との反応を、環流温度で除水しながら行うことにより得る。所望により、このようにして得た、式中、Xが塩素である式IVの出発物質の更なる反応を、同じ容器中、即ち、1容器反応として式Vのアニリン誘導体と行うことができる。この目的のために、オキシ塩化リンとの反応が完了した後、反応混合物を蒸発乾固し、n-ブタノールのような適当な溶媒を使用して懸濁させ、更に式Vのアニリン誘導体と反応させる。
Xがヒドロキシルである式IVと類似の化合物は、例えば、式XV
Figure 0004242928
〔式中、総ての記号は、上記で定義の通りである〕
から、適当な場合、ジメチルホルムアミドのような不活性溶媒の存在下、上昇した温度、例えば、80℃から沸点の温度で、ギ酸(好ましくは、式XVの化合物に対して過剰、例えば、10から30モル過剰で用いる)との反応により得る。
あるいは、式中、Xがヒドロキシルおよび他の記号が上記で定義の通りである式IVと類似の化合物は、例えば、式XVI
Figure 0004242928
〔式中、R19は、特にエチルのような低級アルキルおよび他の記号は上記で定義の通りである〕
の化合物から、無水ジメチルホルムアミドとギ酸の混合物中の大過剰のホルムアミドとの反応により得る。反応は、上昇した温度、例えば、100℃から150℃で、好ましくは、保護ガスの下で行う。
本発明はまた、式XVおよびXVIの新規出発物質にも関する。
中間体として使用する式XVの1-(Z’)-2-アミノ-3-シアノピロールは、それ自体既知であり、刊行されている[例えば、Roth,H.J.およびEger,K.,Arch.Pharmaz.308,179(1975)参照]方法で良好な収率で製造できる。この目的のために、例えば、式XVII
Figure 0004242928
の化合物を、式Z’-NH2のアミンと反応させ、式XVIII
Figure 0004242928
の化合物を得、それを式CH2(CN)2のマロノニトリルにより、所望の式XVの中間体に変換させる。詳述すると、アミンZ’-NH2との反応は、慣用的還元条件下、例えば、触媒量の強酸、例えば、塩酸またはp-トルエンスルホン酸の存在下、適当な溶媒、例えば、ベンゼンまたはトルエン中、上昇した温度(好ましくは沸騰加熱)で、水を分離しながら行い、式XVIIIの各α-アミノケトンを得る。後者は単離しないが、直ぐにマロノニトリルと、加熱しながら、更に水を分離しながら、所望により少量のピペリジンのような塩基を添加して縮合させ、式XVの化合物を得る。
中間体として使用する式XVIの化合物は、例えば、式XIX
Figure 0004242928
〔式中、R19は上記で定義の通り〕
の2-アミジノ酢酸低級アルキルエステルを、式XX
Figure 0004242928
〔式中、記号は上記で定義の通り〕
の2-X-1-R2-エタン-1-オン誘導体と反応させることにより得る。脱離基Xは、好ましくは臭素である。式XIXの2-アミジノ酢酸低級アルキルエステルは、特に、塩酸塩のようなその酸付加塩から、反応開始前に、等量の、特にナトリウムエトキシドのような塩基の助けを借りて、氷冷却しながら解離させる。反応は、特に好ましくはエタノールのような低級アルカノールのような適当な溶媒中、0℃から50℃の温度、特に室温で行う。
基R1およびR2の一つがホルミル、カルボキシル、低級アルコキシカルボニル、シアノ、カルバモイル、チオカルバモイル、アミノフェニルまたはテトラゾル-5-イルであり、他方の置換基が式Iの化合物に関して上記で定義の意味であり、基Rに存在する遊離官能基は、必要に応じて容易に除去できる保護基で保護されている式Iの出発化合物は、実施例の欄の例示的方法で説明するように得る。当業者は、この特異的例示反応を、努力することなく、特異的に例示されているもの以外の基RおよびR1またはR2を有する化合物に変換することができる(ただし、基Rに存在する遊離官能基は、必要に応じて、所望の反応を干渉する場合、容易に除去できる保護基で保護する)。多くの場合、特に、例えば、Rがハロゲンである場合、保護は必要ではない。
一般法条件:
本発明の方法により得ることができる、塩形成特性を有する式Iの遊離化合物は、それ自体既知の方法で、例えば、酸またはその適当な誘導体との処理により、例えば、適当な溶媒、例えば、環状エーテル、特にジオキサンまたは特にテトラヒドロフランのようなエーテルに溶解している式Iの化合物に適当な酸を付加することにより、その塩に変換できる。
本発明の方法により得られる異性体混合物は、それ自体既知の方法で個々の異性体に分離できる;ラセミ体は、例えば、光学的に純粋な塩形成試薬と塩を形成させ、このようにして得られるジアステレオマーの混合物を、例えば、分別再結晶により分離することにより分離できる。
上記の反応は、それ自体既知の方法で、好ましくは、使用する試薬に対して不活性である溶媒または希釈剤およびそれらのための溶媒の非存在下、または習慣的に存在下、触媒、縮合剤(例えば、五酸化リン)または中和剤、例えば塩基、特に、トリエチルアミン塩酸塩のような窒素塩基の非存在下または存在下、反応および/または反応物の性質に依存して、低下、通常または上昇した温度、例えば、約-80℃から約200℃、好ましくは約-20℃から約150℃の温度で、例えば、使用する溶媒の沸点で、常圧下、または密閉容器中、適当な場合、減圧して、および/または不活性雰囲気、例えば、窒素雰囲気下で行う。
各場合に示す具体的反応条件が好ましい。
溶媒および希釈剤は、例えば、水、アルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、または特にブタノールのような低級アルキルヒドロキシド、エチレングリコールのようなジオール、グリセロールのようなトリオール、フェノールのようなアリールアルコール、酸アミド、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドまたは1,3-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2(1H)-ピリミジノン(DMPU)のようなカルボン酸アミド、カルボン酸、特にギ酸または酢酸、ヘキサメチルリン酸トリアミドのような無機酸のアミド、エーテル、例えば、テトラヒドロフランまたはジオキサンのような環状エーテル、ジエチルエーテルまたはエチレングリコールジメチルエーテルのような非環状エーテル、ハロ-低級アルカン、例えば、塩化メチレンまたはクロロホルムのようなハロゲン化炭化水素、アセトンのようなケトン、アセトニトリルのようなニトリル、無水酢酸のような酸無水物、酢酸エチルのようなエステル、ジメチルスルフオキシドのようなビス-アルカンスルフィン、ピリジンのような窒素含有ヘテロ環状化合物、炭化水素、例えば、ヘプタンのような低級アルカン、またはベンゼン、トルエンまたはキシレンのような芳香族化合物、またはこれらの溶媒の混合物であり、上記反応の各例で適当な溶媒を選択することが可能である。
式Iの化合物またはそれらの塩の得られる化合物の後処理に慣用法、例えば、過剰な試薬の加溶媒分解;再結晶;クロマトグラフィー、例えば、分配、イオンまたはゲルクロマトグラフィー;無機および有機溶媒相間の分配;1回または複数回抽出、特に、酸性化または塩基性もしくは塩濃度の増加後;吸湿性塩での乾燥;蒸解;濾過;洗浄;溶解;蒸発(必要であれば、真空または高真空下);蒸留;例えば、油状形で得られた化合物または母液からの結晶化、最終生産物の結晶での種晶添加もまた可能である;または、反復してもまた使用できる、記載の後処理段階の2個またはそれ以上の組み合わせ等を使用する。
出発物質および中間体は、例えば、直前に記載のような後処理後に、純粋な形で、部分的に純粋な形で、またはあるいは、例えば、直接、粗生産物として使用できる。
化合物(その塩を含む)は、また水和物の形でも得られ得、またはその結晶は、例えば、結晶化に使用した溶媒を含み得る。本発明はまたこれらの式Iの化合物の水和物または溶媒和物および本発明の内容に属すると記載された出発物質にも関する。
式Iの化合物の遊離形とその塩の形の密接な関係の観点から、上記および下記で、遊離化合物およびその塩は、化合物が塩形成基を含む限り、適当であり、好都合な場合、それぞれ対応する塩および遊離化合物も意味すると理解される。同様なことが水和物および溶媒和物にも当てはまる。
本発明の方法において、用いる出発物質は、好ましくは、最初に特に有効であると記載した式Iの新規化合物を導くようなものである。
本発明はまた、方法の任意の段階で中間体として得ることができる化合物を出発物質として使用して残りの段階を行うか、または出発物質を反応条件下で製造するか、または誘導体、例えばその塩として使用する方法の形態にも関する。
式Iの化合物の発明に従った医薬組成物、その製造法および使用、およびこれらの化合物を活性剤として含む医薬組成物
本発明はまた式Iの化合物の一つを活性成分として含み、特に最初に記載した疾病の処置に使用できる医薬組成物にも関する。温血動物、特にヒトへの経鼻、バッカル、直腸または特に経口投与のような経腸投与用、および静脈内、筋肉内または皮下投与用組成物が特に好ましい。本組成物は、活性成分それ自体、または好ましくは製薬学的に許容される担体と共に含む。活性成分の投与量は処置する疾病および種、年齢、体重および個々の状態、個々の薬物動態データ、処置する疾病およびまた投与形態に依存する。
本発明はまたヒトまたは動物の治療的処置に使用するための医薬組成物、その製造法(特に、腫瘍処置用組成物として)および新生物形成疾病、特に上記のものの処置法にも関する。
医薬組成物は、プロテインキナーゼの阻害に有効な量の式Iの化合物または塩形成基が存在する場合、その塩を、少なくとも一つの製薬学的に許容される担体と共に含む、プロテインキナーゼの阻害に反応する疾病、例えば、乾癬または腫瘍に罹患した温血動物、特にヒトへの投与に適したものが好ましい。
医薬組成物は、約1%から約95%の活性成分を含み、一用量形の投与形は、好ましくは約20%から約90%の活性成分を含み、一用量形ではない投与形は、約5%から約20%の活性成分を含む。単位投与形は、例えば、糖衣錠、錠剤、アンプル、バイアル、坐薬またはカプセルである。他の投与形は、例えば、軟膏、クリーム、泥膏、フォーム、チンキ、リップスティック、ドロップ、スプレー、分散剤などである。例は、約0.05gから約1gの活性成分を含むカプセルである。
本発明の医薬組成物は、それ自体既知の方法で、例えば、慣用の混合、粒状化、糖コーティング、溶解または凍結乾燥法により製造する。
活性成分の溶液が好ましくは使用され、懸濁液または分散剤、正確には、例えば、活性成分それ自体または担体、例えばマンニトールと共に含む凍結乾燥組成物の場合、特に等張性水性溶液、分散剤または懸濁液がまた使用前に製造できる。医薬組成物は滅菌し得および/または賦形剤、例えば、防腐剤、安定化剤、湿潤剤および/または乳化剤、溶解剤、浸透圧調製用塩および/または緩衝材を含み得、それ自体既知の方法で、例えば、慣用の溶解および凍結乾燥法で製造する。記載した溶液または懸濁液は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポリビニルピロリドンまたはゼラチンのような増粘剤も含み得る。
油中の懸濁液は、油成分として、慣習的に注射目的の植物、合成または半合成油を含む。それらは、具体的に、酸成分として、8-22、特に12-22炭素原子を含む長鎖脂肪酸、例えば、ラウリル酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸または対応する不飽和酸、例えば、オレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、ブラシジン酸またはリノレン酸を含む液体脂肪酸エステルを特記し得、必要な場合、抗酸化剤、例えば、ビタミンE、β-カロチンまたは3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシトルエンを添加する。これらの脂肪酸エステルのアルコール成分は、最大6個の炭素原子を有し、一価または多価、例えば、一価、二価または三価アルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールまたはペンタノールまたはそれらの異性体であるが、特にグリコールおよびグリセロールである。脂肪酸エステルの以下の例は、従って:オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、
Figure 0004242928
と特記されるが、特に綿実油、アーモンド油、オリーブ油、ヒマシ油、ゴマ油、ダイズ油および特にピーナッツ油のような植物油である。
注射用組成物は、滅菌条件下で慣用法で製造する;同様なことが、またアンプルまたはバイアルへの組成物の分配、および例えば、容器の密封にも当てはまる。
経口投与用医薬組成物は、例えば、活性成分と一個またはそれ以上の固体担体を組み合わせ、適当な場合、得られた混合物を粒状化し、必要に応じて、混合物または顆粒を、適当な場合、更なる賦形剤の添加により加工して、錠剤または糖衣錠コアを得ることにより得る。
適当な担体は、特に、糖、例えばラクトース、スクロース、マンニトールまたはソルビトールのような糖、セルロース製剤および/またはリン酸カルシウム、例えばリン酸三カルシウムまたはリン酸水素カルシウムのような充填剤およびまた澱粉、例えば、トウモロコシ、小麦、米またはジャガイモ澱粉、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよび/またはポリビニルピロリドンのような結合剤および/または所望により、上記澱粉、およびまたカルボキシメチル澱粉、架橋ポリビニルピロリドン、アルギン酸またはアルギン酸ナトリウムのようなその塩のような崩壊剤である。更なる補助剤は、主に流動調節剤および滑剤、例えば、珪酸、タルク、ステアリン酸またはステアリン酸マグネシウムまたはステアリン酸カルシウムのようなその塩および/またはポリエチレングリコールまたはその誘導体である。
糖衣錠コアは、適当な、所望により腸溶性コーティング、とりわけ、アラビアガム、タルク、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールおよび/または二酸化チタンを含み得る濃縮糖溶液、または適当な有機溶媒または溶媒混合物中のコーティング溶液、または、腸溶性コーティングの製造のために、フタル酸アセチルセルロールまたはフタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースのような適当なセルロース製剤の溶液を使用して、コーティングし得る。色素または着色剤を錠剤または糖衣錠コーティングに、例えば、同定目的のためにまたは活性成分の異なる量を指示するために添加し得る。
経口投与可能医薬組成物は、またゼラチンから成る乾燥充填カプセルおよびまたゼラチンおよびグリセロールまたはソルビトールのような可塑剤からなる軟、密封カプセルも含む。乾燥充填カプセルは、顆粒の形で、例えばトウモロコシ澱粉のような充填剤、結合剤および/またはタルクまたはステアリン酸マグネシウムのような滑沢剤および適当な場合、安定化剤との混合物として活性成分を含み得る。軟カプセルにおいて、活性成分は好ましくは脂肪油、パラフィン油または液体ポリエチレングリコールまたはエチレンまたはプロピレングリコールの脂肪酸エステルのような適当な液体賦形剤中に溶解または懸濁され、それに安定化剤および、例えば、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルタイプの界面活性剤もまた添加し得る。
他の経口投与形は、例えば、懸濁形で、約5%から20%、好ましくは約10%の濃度、または、例えば、測定して投与した場合、5または10mlの適当な一投与量を提供する同様の濃度で活性成分を含む、慣用法で製造したシロップである。また適当なのは、例えば、例えば、ミルク中のセーキの製造のための粉末または液体濃縮製剤である。このような濃縮剤はまた一投与量で包装し得る。
適当な経腸投与可能医薬組成物は、例えば、活性成分と坐薬基剤の組み合わせから成る坐薬である。適当な坐薬基剤は、例えば、天然または合成トリグリセリド、パラフィン炭化水素、ポリエチレングリコールまたは高級アルカノールである。
非経腸投与のために、非常に好ましいのは水溶性形、例えば、水溶性塩の形の活性成分の水溶液、または増粘剤、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトールおよび/またはデキストラン、および所望により安定化剤を含む水性注射用懸濁液である。活性成分は、適当な場合、補助剤と共に、また凍結乾燥形であり得、適当な溶媒の添加により非経口投与前に溶液にし得る。例えば、非経口投与に使用される溶液はまた輸液としても使用できる。
好ましい防腐剤は、例えば、アスコルビン酸のような抗酸化剤またはソルビン酸または安息香酸のような殺菌剤である。
軟膏は、70%までであるが、好ましくは20%-50%の水または水相を含む水中油型エマルジョンである。脂肪相として適当なのは、主に炭化水素、例えば、ワセリン、パラフィン油または硬パラフィンであり、これらは、水結合能を改善するために、好ましくは適当な、脂肪アルコールまたはそのエステル、例えば、セチルアルコールまたは羊毛脂のような羊毛脂アルコールのようなヒドロキシ化合物を含む。乳化剤は、ソルビタン脂肪酸エステル(Spans)、例えば、ソルビタンオレエートおよび/またはソルビタンイソオレエートのような適当な親油性物質である。水性相への添加剤は、ポリアルコール、例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールおよび/またはポリエチレングリコールのような湿潤剤およびまた防腐剤および香料である。
脂肪軟膏は無水であり、基剤として特に炭化水素、例えば、パラフィン、ワセリンまたはパラフィン油およびまた天然または部分的合成脂肪、例えば、ココナッツ脂肪酸トリグリセリド、または好ましくは硬化油、例えば、水素化ピーナッツ油またはヒマシ油、またグリセロールの脂肪酸部分エステル、例えば、グリセロールモノ-および/またはジステアレートおよびまた例えば水吸収を増加する脂肪アルコール、乳化剤および/または軟膏に関して記載の添加剤を含む。
クリームは、50%以上の水を含む水中油型エマルジョンである。油状基剤として、主に脂肪アルコール、例えば、ラウリル、セチルまたはステアリルアルコール、脂肪酸、例えば、パルミチン酸またはステアリン酸、液体から固体ワックス、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、羊毛脂または蜜蝋、および/または炭化水素、例えば、ワセリン(ペトロラタム)またはパラフィン油を使用する。適当な乳化剤は、例えば、ポリグリセロール脂肪酸エステルまたはポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(トゥイン)のようなポリアルコールの脂肪酸エステルまたはそのエチレン酸付加物、およびまたポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテルまたは脂肪酸エステルのような適当な非イオン性乳化剤、または慣用的に脂肪アルコール、例えばセチルアルコールまたはステアリルアルコール存在下で使用される、適当な脂肪酸アルコールスルフェートのアルカリ金属塩、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウムまたはステアリル硫酸ナトリウムのようなイオン性乳化剤のような、主に疎水性特性を有する界面活性物質である。水性相への添加剤は、とりわけ、クリームの乾きを減少させる薬剤、例えば、グリセロール、ソルビトール、プロピレングリコールおよび/またはポリエチレングリコールのようなポリアルコールおよびまた防腐剤および香料である。
泥膏は、存在する湿気または分泌物への結合の目的で、金属酸化物、例えば、酸化チタンまたは酸化亜鉛、またタルクおよび/または珪酸アルミニウムのような分泌物吸収粉末成分を含むクリームおよび軟膏である。
フォームは、加圧容器から投与され、エアロゾル形の液体水中油型エマルジョンである;クロロフルオロ-低級アルカン、例えば、ジクロロジフルオロメタンおよびジクロロテトラフルオロエタンのようなハロゲン化炭化水素または好ましくは非ハロゲン化炭化水素、空気、N2Oまたは二酸化炭素が高圧ガスとして使用される。油相として、とりわけ上記の軟膏およびクリームの場合に使用するものおよびまたその関係で記載した添加剤を使用する。
チンキおよび溶液は、通常、とりわけポリアルコール、例えば、グリセロール、グリコールおよび/またはポリエチレングリコールを蒸発を減少させる湿潤剤として、低分子量ポリエチレングリコールの脂肪酸エステルのような脂肪回復物質、即ち、水性混合物に可溶性の親油性物質を、皮膚からエタノールにより抽出された脂肪物質の代替として、および必要に応じて他の補助剤および添加剤を添加した水性-エタノール性基剤を含む。
本発明はまた上記の病理的状態、特にプロテインキナーゼの阻害に反応するものの処置の手順または方法にも関する。式Iの化合物はそれ自体または医薬組成物の形で、予防的または治療的に、好ましくは記載の疾病に対する有効量で、このような処置を必要とする温血動物、例えば、ヒトに投与でき、化合物は特に医薬組成物の形で使用する。体重約70kgの場合、一日量約0.1gから約5g、好ましくは約0.5gから約2gの本発明の化合物を投与する。
以下の実施例は本発明の説明に役立つ。
特記しない限り、溶媒の互いの比率は容量部(v/v)で示す。
使用する省略形および略語は以下の定義を有する:
溶出(勾配):
HPLC勾配:
Grad20 20分間でb)中のa)が20%→100%
溶出液a):アセトニトリル+0.05%TFA;溶出液b):水+0.05%TFA。逆相物質C18-Nucleosil(商標登録)
Figure 0004242928
を充填したカラム(250×4.6mm)、254nmのUV吸収を検出。保持時間(tRet)は分を示す。流速:1ml/min。
略語
abs. 無水(absolute(anhydrous))
TLC-Rf 薄相グロマトグラフィーのRf
DEPC ジエチルピロカーボネート
DIPE ジイソプロピルエーテル
DMA ジメチルアセトアミド
DMF ジメチルホルムアミド
DMPU 1,3-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2(1H)-ピリミジノン
DMSO ジメチルスルホキシド
EI-MS 電子衝撃イオン化質量分光法
FAB-MS 高速原子衝撃質量分光法
satd 飽和した
h 時間(h)
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
HV 高減圧
min 分
MS 質量分光法
RT 室温
RE 回転エバポレーター
m.p. 融点
brine 飽和塩化ナトリウム溶液
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TPTU テトラフルオロホウ酸O-(1,2-ジヒドロ-2-オキソ-1-ピリジル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウム
NMRスペクトルデータに用いる略語
b 巾広
d 二重項
J 結合定数
m 多重項
q 四重項
s 一重項
t 三重項
実施例1:136.4mg(0.50mmol)4-(3-クロロアニリノ)-6-ホルミル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンおよび67μl N-メチルピペラジンを5mlメタノール、15ml DMPUおよび63μl酢酸中で30mgラネーニッケル存在下50℃で水素化する。触媒を濾過し、濾液を蒸発させ、残渣を酢酸エチルおよびsatd NaHCO3溶液に溶解する。分取した水相を2回酢酸エチルで抽出する;有機相をsatd NaHCO3溶液で、4回水で、そしてbrineで洗浄し、Na2SO4で乾燥し蒸発させる。カラムクロマトグラフィー(SiO2、CH2Cl2/メタノール=7.2)およびジエチルエーテル中の攪拌により4-(3-クロロアニリノ)-6-[(4-メチルピペラジン-1-イル)メチル]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを得る;HPLC:tRet(Grad20)=7.4;TLC-Rf=0.16(CH2Cl2/メタノール=7.3);FAB-MS:(M+H)+=357。
出発物質は以下のように得られる:
段階1.1:0-5℃において、56.0g(0.43mol)エチル2-アミジノ酢酸[製造にはLiebigs Ann.Chem.,1561(1981)参照]を172ml 1,3-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2(1H)-ピリミジノンに先ず加える。56.0ml(0.45mol)エチルブロモピルビン酸を30分間で滴下し、混合物を60℃で3h保温する。暗褐色反応溶液を1L氷水に注ぎ、1L酢酸エチルで抽出し、何れも0.5L酢酸エチルで2回抽出する。有機相を0.5L水および0.5L brineで3回洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、蒸発させた。カラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘキサン/酢酸エチル[1:1])およびジエチルエーテルヘキサンから結晶化すると2-アミノ-3,5-ビス(エトキシカルボニル)-1H-ピロールを得る;m.p.147-149℃;MS:(M)+=226。
段階1.2:空気を除去し、51.5g(227mmol)2-アミノ-3,5-ビス-(エトキシカルボニル)-1H-ピロール、455mmolホルムアミド、227ml DMFおよび113mlギ酸を27h140℃で攪拌する。生じた黄色の懸濁液を0-5℃に冷却する。濾過し、イソプロパノールおよびヘキサンで洗浄すると6-エトキシカルボニル-4-ヒドロキシ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを得る;1H-NMR(DMSO-d6):13-12(2HX),7.99 and 7.11(2s,2H),4.31(q,J=7,2H),1.32(t.J=7,3H)。
段階1.3:N2気流中、32.0g(154mmol)6-エトキシカルボニル-4-ヒドロキシ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンをRTで308ml(338mmol)POCl3に懸濁し、攪拌しながら120℃に保温する;このように固体を溶解する。120℃で3時間攪拌後、過剰POCl3を蒸留する(表面温度65℃;15mbar)。残渣を50ml氷冷トルエンに懸濁し、濾過し、トルエンで洗浄すると4-クロロ-6-エトキシカルボニル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを得る;m.p.219-221℃;1H-NMR(DMSO-d6)8.77 and 7.24(2S,2H),4.39(q,J=7,2H),1.36(t,J=7,3H)。さらに生成物は、酢酸エチル/水中で攪拌することにより蒸発した濾液から得られる。
段階1.4:アルゴン気流中、430ml n-ブタノール中の29.0g(128mmol)4-クロロ-6-エトキシ-カルボニル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンおよび18.0ml(171mmol)3-クロロアニリンを100℃で3h攪拌する(約1時間後ほどんど溶解、濃厚な懸濁液が形成する)。400mlイソプロパノール/ヘキサン(1:1)を約50℃に冷却した反応混合物に添加し、生成物を濾過しイソプロパノールおよびヘキサンで洗浄する。ジエチルエーテル中での攪拌により4-(3-クロロアニリノ)-6-エトキシカルボニル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを得る;1H-NMR(DMSO-d6)13.0 and 10.53(2sb,2HN),8.48(s,1H),8.13(m,1H),7.78(dm,J=8,1H),7.76(s,1H),7.45(t,J=8,1H),7.21(dm,J=8),1H),4.37(q,J=7,2H),1.37(t,J=7,3H)。
段階1.5:N2気流中、1.4g(37mmol)リチウムアルミニウムヒドリドを分けて5.70g(18mmol)4-(3-クロロアニリノ)-6-エトキシカルボニル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンに添加する。2h50℃で攪拌後、100ml水を反応混合物に滴下しセライトで濾過する。水を濾液に添加し混合物を3回酢酸エチルで抽出する。有機相を3回水およびbrineで洗浄し乾燥し(MgSO4)、蒸発させる。イソプロパノールからの再結晶により4-(3-クロロアニリノ)-6-ヒドロキシメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを得る;HPLC:tRet(Grad20)=8.2;TLC-Rf=0.11(CH2Cl2/メタノール[10:1]);MS:(M)+=274。
段階1.6:氷冷しながら、1.9gマンガン二酸化物(85%)を715mg(2.6mmol)4-(3-クロロアニリノ)-6-ヒドロキシメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンの170ml塩化メチレン懸濁液に添加し、混合物をRTで20h攪拌する。20ml 1,3-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2(1H)-ピリミジノン(DMPU)を反応混合物に添加し、1h攪拌しHyfloで濾過する。濾液残渣を再度50ml塩化メチレン/DMPU(1:1)中で攪拌し再度濾過する。2つの濾液を合わせ、蒸発させ、酢酸エチル/THFおよび水に溶解する。水相を2回酢酸エチルで抽出する;有機相を4回水およびbrineで洗浄し、乾燥し(MgSO4)、残渣体積が約20mlになるまで蒸発させる。ジエチルエーテルの添加および濾過により4-(3-クロロアニリノ)-6-ホルミル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを得る;HPLC:tRet(Grad20)=10.1;TLC-Rf=0.24(CH2Cl2/メタノール[10:1])。
実施例2:6mlメタノール中の109mg(0.40mmol)4-(3-クロロアニリノ)-6-ホルミル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(段階1.6)および70μl(0.8mmol)モルホリン、2ml DMPUならびに50μl酢酸を50℃で2h加熱する。30mgラネーニッケルを加え、混合物を50℃で水素化する。触媒を濾過し、濾液を蒸発させ、残渣を酢酸エチルおよびsatdNa2CO3溶液に溶解する。分取した水相を2回酢酸エチルで抽出する;有機相をsatd NaHCO3溶液で、水およびbrineで2回洗浄し、乾燥し(MgSO4)、蒸発させる。残渣をメタノールに溶解し、溶液をシリカゲルで処理し、乾燥させる。パウダーをシリカゲルカラムに添加し、CH2Cl2/メタノール=10:1で溶出する。酢酸エチル/ジエチルエーテル/ヘキサンからの結晶化により4-(3-クロロアニリノ)-6-[(モルホリン-4-イル)-メチル]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを得る;m.p.:244-246℃;HPLC:tRet(Grad20)=7.4;TLC-Rf=0.20(CH2Cl2/メタノール10:1);FAB-MS:(M+H)+=344。
実施例3:6mlエタノール中の109mg(0.40mmol)4-(3-クロロアニリノ)-6-ホルミル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(段階1.6)および84mg(0.8mmol)ジエタノールアミン、60滴DMPUならびに50μl酢酸をRTで数時間攪拌する。30mgラネーニッケルを添加し、混合物を50℃で水素化する。触媒を濾過し濾液を蒸発させる。カラムクロマトグラフィー(SiO2,CH2Cl2/メタノール=10:1)および酢酸エチル/ジエチルエーテルからの再結晶により4-(3-クロロアニリノ)-6-[ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノメチル]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを得る;HPLC:tRet(Grad20)=7.0;TLC-Rf=0.1(CH2Cl2/メタノール=10:1);FAB-MS:(M+H)+=362。
実施例4:10mlメタノール中の273mg(1.00mmol)4-(3-クロロアニリノ)-6-ホルミル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(段階1.6)および150ml(1.2mmol)4-メトキシベンジルアミン、DMPUならびに126μl(2.2mmol)酢酸をRTで1h攪拌する。0.1gラネーニッケルを添加し、混合物をRTで、最終的には50℃で水素化する。触媒を濾過し、濾液を蒸発させ、残渣を酢酸エチルおよびsatd Na2CO3溶液に溶解する。分取した水相を2回酢酸エチルで抽出する;有機相をsatdNaHCO3溶液で、2回水およびbrineで洗浄し、乾燥し(MgSO4)、蒸発させる。ジエチルエーテル中で残渣を攪拌することにより、4-(3-クロロアニリノ)-6-[(4-メトキシベンジルアミノ)-メチル]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを得る;HPLC:tRet(Grad20)=9.5;TLC-Rf=0.17(CH2Cl2/メタノール=10:1);FAB-MS:(M+H)+=394。
実施例5:N2気流中、2ml塩化メチレン中の29μl(0.3mmol)三臭化ホウ素を、氷冷した98.5mg(0.25mmol)4-(3-クロロアニリノ)-6-[(4-メトキシ-ベンジルアミノ)-メチル]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(実施例4参照)abs.塩化メチレン(5ml)懸濁液に添加する。3h後、さらに60μl三臭化ホウ素を添加し、混合物をRTで一夜攪拌する。反応混合物を氷水に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出する。有機相をsatd NaHCO3溶液で、水およびbrineで2回洗浄し、乾燥し(MgSO4)、蒸発させる。高温のイソプロパノール中で攪拌することにより、4-(3-クロロアニリノ)-6-[(4-ヒドロキシベンジルアミノ)メチル]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを得る;HPLC:tRet(Grad20)=8.4;FAB-MS:(M+H)+=380。
実施例6:2ml水中の115mg(1.66mmol)塩化ヒドロキシルアンモニウムおよび139mg(1.69mmol)酢酸ナトリウムを、3mlメタノール中の273mg(1.00mmol)4-(3-クロロアニリノ)-6-ホルミル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(段階1.6)に添加する。懸濁液を沸点で3h加熱し、冷却し濾過し、残渣を水/イソプロパノール=1:1で洗浄する。粗生成物を約80ml高温THFに溶解し、活性炭素で浄化する。10mlイソプロパノールを濾液に添加し、一部蒸発させる。この方法で形成した結晶を濾過し、DIPEおよびヘキサンで洗浄すると、純粋(E)-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボアルデヒドオキシムが得られる;1H-NMR(DMSO-d6):12.16 and 11.35(2s,2HN),9.60(s,1H),8.35(s,1H),8.19(sb,1H),8.17(s,1H),7.79(db,J=8,1H),7.35(t,J=8,1H),7.05(db,J=8,1H),7.03(s,1H);HPLC:tRet(Grad20)=9.5;FAB-MS:(M+H)+=288。ジエチルエーテルを添加し-20℃にした後、(Z)-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボアルデヒドオキシムが、(E)異性体を約10%含む混合物として蒸発した母液から結晶化する:1H-NMR(DMSO-d6):12.00(s,2HN),9.71(s,1H),8.39(s,1H),8.24(sb,1H),7.84(db,J=8,1H),7.67(s,1H),7.52(s,1H),7.35(t,J=8,1H),7.05(db,J=8,1H);HPLC:tRet(Grad20)=9.1;FAB-MS:(M+H)+=288。
実施例7:1ml水中の69.3mg(0.83mmol)O-メチルヒドロキシルアミン塩酸塩および69.3mg(0.845mmol)酢酸ナトリウムを、1mlメタノール中の163.3mg(0.5mmol)4-(3-クロロアニリノ)-6-ホルミル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(段階1.6)に添加する。懸濁液を沸点で4h加熱し、冷却し濾過し、残渣を水/イソプロパノールで最終的にはジエチルエーテルで洗浄する。4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボアルデヒドO-メチルオキシムを得る;HPLC:tRet(Grad20)=11.3;TLC-Rf=0.31(CH2Cl2/メタノール10:1)FAB-MS:(M+H)+=302。
実施例8:3mlモルホリン中の168.5mg(0.53mmol)4-(3-クロロアニリノ)-6-エトキシカルボニル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(段階1.4)を5日間50℃で攪拌し、1日間100℃で攪拌する。シリカゲルを反応混合物に添加し、蒸発させ、生じたパウダーをシリカゲルカラムに適用し、エタノール/塩化メチレン1:15で溶出する。イソプロパノール中の反応生成物を攪拌することにより、4-(3-クロロアニリノ)-6-(モルホリン-4-イル-カルボニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを得る;HPLC:tRet(Grad20)=9.2;TLC-Rf=0.56(CH2Cl2/メタノール=10:1);MS:(M)+=357。
実施例9:98mg(0.33mmol)TPTUの後に、1ml DMF中の133μl(1.2mmol)N-メチルピペラジン(→溶液)を、7ml DMF中の97.6mg(0.30mmol)6-カルボキシ-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンに添加する。1h後、さらに30mg TPTUを添加し、混合物をRTで一夜攪拌する。反応混合物をHV中で蒸発させ、残渣をエタノール/塩化メチレン(1:2)で処理し、最終的には約4mlエタノール/水(3:1)で処理する。4-(3-クロロアニリノ)-6-[(4-メチルピペラジン-1-イル)カルボニル]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンをこの方法で結晶化し、濾過しエタノール/水(1:1)およびイソプロパノール/ヘキサン(1:1)で洗浄する;m.p.276−278℃;HPLC:tRet(Grad20)=7.3;TLC-Rf=0.21(CH2Cl2/エタノール=2:1);MS:(M)+=370。
出発物質は以下のように得られる:
ステップ9.1:0.4ml H2O中の25mg(0.6mmol)LiOH・H2O溶液を95mg(0.30mmol)4-(3-クロロアニリノ)-6-エトキシカルボニル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(段階1.4参照)の0.7mlメタノール懸濁液に滴下し、混合物を沸点で4.5h加熱する。それを氷水浴で冷却し0.6ml 1規定のHCl溶液で酸性化する。濾過および水による洗浄により6-カルボキシ-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを得る;HPLC:tRet(Grad20)=8.7;FAB-MS:(M+H)+=289。
実施例10:5ml THF中の144mg(0.50mmol)6-アミノカルボニル-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンおよび202mg(0.5mmol)Lawesson’s剤を沸点で17h加熱し、混合物を蒸発させる。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2,CH2Cl2/エタノール=15:1)し、ジエチルエーテル中で攪拌することにより、4-(3-クロロアニリノ)-6-(チオカルバモイル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを得る;HPLC:tRet(Grad20)=9.8;TLC-Rf=0.44(CH2Cl2/メタノール=10:1);FAB-MS:(M+H)+=304;IR:(KBr)(特徴的吸収)1614s,1566s,1506m,1474s,1380m,1354m,1294m,1134m。
出発物質は以下のように得られる:
段階10.1:30mlメタノール中の90mg(0.285mmol)4-(3-クロロアニリノ)-6-エトキシカルボニル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(段階1.4)および約5gアンモニアをオートクレーブで120℃で48h加熱する。反応混合物をシリカゲルで処理し、蒸発させ、パウダーとしてシリカゲルカラムに適用し、最終的に塩化メチレン/メタノール/THF(210:35:10)で溶出する。メタノールを用いアルミナカラム(塩基性)で濾過し、酢酸エチルで攪拌することにより、6-アミノカルボニル-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを得る;HPLC:tRet(Grad20)=8.1;TLC-Rf=0.18(CH2Cl2/メタノール[10:1]);高解像度MS:(M+H)+=288.0669(計算値288.0652)。
出発物質は、他におよび都合のよいことに以下のように得られる:
他段階10.1:60ml THF中の2.165g(7.5mmol)6-カルボキシ-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンおよび10ml DMPUの混合物を還流で30分間加熱し、0℃に冷却すると、微細懸濁液が得られる。10ml THF中824μl(7.5mmol)N-メチルモルホリンの後に981μl(7.5mmol)イソブチルクロロホルメートを滴下し、0℃で1h後、再び824μl(7.5mmol)N-メチルモルホリンの後981μl(7.5mmol)イソブチルクロロホルメートを滴下する。混合物を1h攪拌し、70ml飽和アンモニアジオキサン溶液に滴下する。3h後、混合物を真空で濃縮する。残渣を水に注ぎ、沈殿を濾過し、水および沸騰イソプロパノールで洗浄すると、6-アミノカルボニル-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンが得られる。さらに生成物はイソプロパノールの濾液から得られる。
実施例11:3mlメタノール中の57.5mg(0.19mmol)4-(3-クロロアニリノ)-6-(チオカルバモイル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(実施例10参照)および57.3mg(0.25mmol)4-メトキシフェナシル臭化物を沸点で17h加熱する。淡黄色懸濁液を冷却し、濾過し、イソプロパノール/ジエチルエーテルで洗浄することにより、4-(3-クロロアニリノ)-6-[4-(4-メトキシフェニル)チアゾール-2-イル]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを得る;HPLC:tRet(Grad20)=15.4;TLC-Rf=0.33(CH2Cl2/メタノール=10:1);FAB-MS:(M+H)+=434。
実施例12:3mlジオキサン中の57.5mg(0.19mmol)4-(3-クロロアニリノ)-6-(チオカルバモイル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(実施例10参照)および34ml 1-ブロモ-2-ブタノン(Aldrich;Milwaukee/USA)を沸点で2h加熱する。冷却し、懸濁液を濾過し、イソプロパノール/ジエチルエーテルで洗浄することにより、4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-エチルチアゾール-2-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを得る;HPLC:tRet(Grad20)=13.6;FAB-MS:(M+H)+=356。
実施例13:4-(3-クロロアニリノ)-6-(4,5-ジメチルチアゾール-2-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンは、本文書に記載の方法により得られる。
実施例14:19mg(0.45mmol)塩化リチウムおよび19.5mg(0.30mmol)アジ化ナトリウムを、80.9mg(0.30mmol)4-(3-クロロアニリノ)-6-シアノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンの1mlメトキシエタノール溶液に添加し、混合物を沸点で6.5h加熱する。冷却した反応混合物を水/HCl(濃度)10:1に注ぎ、混合物を30分間攪拌し、固体を濾過し、水で洗浄する。THF/イソプロパノールに結晶を溶解し、一部蒸発させて結晶化し、濾過し、ジエチルエーテルで洗浄することにより、4-(3-クロロアニリノ)-6-(テトラゾール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを得る;HPLC:tRet(Grad20)=9.5;TLC-Rf=0.45(CH2Cl2/メタノール=7:1);FAB-MS:(M+H)+=313。
出発物質は以下のように得られる:
段階14.1:13mlオキシ塩化リンを、1.048g(3.6mmol)6-アミノカルボニル-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(段階10.1参照)および0.7ml N,N-ジメチルアセトアミドに添加する。RTで1h攪拌し、100℃で4h攪拌した後、反応混合物を氷冷飽和NaHCO3溶液に注ぐ。酢酸エチルで抽出(3回)し、飽和NaHCO3溶液、水および飽和塩化ナトリウム溶液で有機層を洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濃縮することにより固体となる。カラムクロマトグラフィー(SiO2;酢酸エチル)し、粗生成物をジエチルエーテルおよびヘキサン中で攪拌することにより、4-(3-クロロアニリノ)-6-シアノ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを得る;m.p.284-287℃;TLC-Rf=0.71(CH2Cl2/メタノール[10:1]);HPLC:tRet(Grad20)=11.8。
実施例15:50.4mg(0.60mmol)NaHCO3および0-5℃で600μl(0.60mmol)ヨウ化メチル(ジオキサン中、1M)を、12ml DMF中の187.6mg(0.60mmol)4-(3-クロロアニリノ)-6-(テトラゾール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(実施例14参照)に添加する。RTで18h攪拌後、混合物を酢酸エチル、少量のTHFおよび水で希釈し、水相を分取し、再び酢酸エチルおよび少量のTHFで抽出する。有機相を水およびbrineで2回洗浄し、MgSO4で乾燥させ、蒸発させる。THF/エタノール中で残渣を攪拌することにより、4-(3-クロロアニリノ)-6-(2-メチルテトラゾール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンおよび4-(3-クロロアニリノ)-6-(1-メチルテトラゾール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンの2:1混合物を得る;HPLC:tRet(Grad20)=10.5(1部)および10.7(2部)、1H-NMR(DMSO-d6)(特徴的吸収)4.45(s,2-H3C-テトラゾール),4.32(s,1-H3C-テトラゾール);FAB-MS:(M+H)+=327。
実施例16:1ml abs.ジメチルアセトアミド中の0.1g(0.304mmol)(R)-6-(4-アミノフェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンおよび0.026ml(0.33mmol)メタンスルホン酸クロリドを0℃で4h、出発物質がTLCに存在しなくなるまで攪拌する。反応混合物を10ml氷水に注ぐ。それは酢酸エチルおよび20ml NaHCO3水溶液で抽出する。有機相を水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、(R)-6-(4-メチルスルホニルアミノフェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンが結晶化する。生成物をヘキサンで洗浄する;m.p.253-256℃;FAB-MS:(M+H)+=408。
出発物質は以下のように得られる:
段階16.1:段階19.4と同様に、120ml n-ブタノール中の6.04g(R)-(+)-1-フェニルエチルアミンと共に6.0g(220mmol)4-クロロ-6-(4-ニトロフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(段階19.3参照)を煮沸することにより、m.p.>250℃のさび褐色結晶として(R)-6-(4-ニトロフェニル-4-[(1-フェニルエチル)-アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを得る。
段階16.2:段階19.5と同様に、THF/メタノール中、ラネーニッケルで(R)-6-(4-ニトロフェニル-4-[(1-フェニルエチル)-アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを還元することにより、(R)-6-(4-アミノフェニル-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを得る;m.p.234-235℃;MS:(M)+=329。
実施例17:実施例16と同様に、以下のものが(R)-6-(4-アミノフェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(段階16.2参照)および適当なアルキルスルホン酸クロリドから製造される:
a)(R)-6-(4-エチルスルホニルアミノフェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.260-261℃;FAB-MS:(M+H)+=422、および
b)(R)-6-(4-イソプロピルスルホニルアミノフェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.262-263℃;FAB-MS:(M+H)+=436。
実施例18:実施例16と同様に、以下のものが(R)-6-(3-アミノフェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンおよび適当なアルキルスルホン酸クロリドから製造される:
a)(R)-6-(3-メチルスルホニルアミノフェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.139-148℃(無定形);MS:(M+)=407、
b)(R)-6-(3-エチルスルホニルアミノフェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.235-236℃;FAB-MS:(M+H)+=422、および
c)(R)-6-(3-イソプロピルスルホニルアミノフェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.257-258℃;FAB-MS:(M+H)+=436。
出発物質は以下のように得られる:
段階18.1:段階19.4に記載の方法と同様に、23.1ml n-ブタノール中の20.0g(700mmol)4-クロロ-6-(3-ニトロフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(段階19.1〜19.3と同様に製造)を23.1ml(168mmol)(R)-フェニルエチルアミンと共に煮沸することにより、m.p.>250℃;MS:M+=359のさび褐色結晶として(R)-6-(3-ニトロフェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを得る。
段階18.2:段階19.5と同様に、THF/メタノール中、ラネーニッケルで(R)-6-(3-ニトロフェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを還元することにより、(R)-6-(3-アミノフェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを得る;m.p.129-190℃(無定形);MS:M+=329。
段階19:実施例16と同様に、以下のものが6-(4-アミノフェニル)-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンおよび相当するアルキルスルホン酸クロリドから製造される:
a)6-(4-メチルスルホニルアミノフェニル)-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.>300℃;FAB-MS:(M+H)+=414、
b)4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-エチルスルホニルアミノフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.>300℃;FAB-MS:(M+H)+=428、
c)4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-イソプロピルスルホニルアミノフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.>300℃;FAB-MS:(M+H)+=442および
d)4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-フェニルスルホニルアミノフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.>300℃;FAB-MS:(M+H)+=475。
出発物質は以下のように得られる:
段階19.1:乾燥した三首フラスコに、75ml abs.エタノールおよび6.5g(390mmol)エチル2-アミジノアセテート塩酸塩[製造はLiebigs Ann.Chem.,1895(1977)を参照]をアルゴン下に先ず加え、混合物を0-5℃に冷却し、2.65g(390mmol)ナトリウムエトキシドで処理する。5g(195mmol)2-ブロモ-1-(4-ニトロフェニル)エタン-1-オンを添加し、混合物をRTにし、さらに48h攪拌する。反応混合物を水と酢酸エチルに分割する。酢酸エチル相を3回水で洗浄し、1回satd NaCl溶液で洗浄し、乾燥し、濾過し、その濾液を蒸発させる。赤褐色残渣をヘキサンで懸濁すると、次の段階で精製せずに使用する粗生成物(純度93%)として2-アミノ-3-エトキシカルボニル-5-(4-ニトロフェニル)ピロールが沈殿する;MS:(M)+=275。
段階19.2:2.5g(97mmol)2-アミノ-3-エトキシカルボニル-5-(4-ニトロフェニル)ピロール、19.4mlホルムアミド、9.7ml DMFおよび3.1mlギ酸を150℃で続けて22h攪拌する。1mlイソプロパノールを温反応混合物に添加する。反応混合物を冷却した後、沈殿生成物を濾過する。連続して3回いずれも10mlエタノールで洗浄し、2回いずれも10mlイソプロパノールで洗浄し、そして2回いずれも10mlヘキサンで洗浄する。4-ヒドロキシ-6-(4-ニトロフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンが、次の段階で用いるさび褐色結晶として得られる;MS:(M)+=256。
段階19.3:4-ヒドロキシ-6-(4-ニトロフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンをPOCl3と共に加熱することにより、4-クロロ-6-(4-ニトロフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを製造する(純度93%);m.p.>280℃;FAB-MS:(M+H)+=275。
段階19.4:5ml n-ブタノール中の0.25g(0.91mmol)4-クロロ-6-(4-ニトロフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを0.19ml 3-クロロアニリンと共に煮沸することにより、4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-ニトロフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンが、さび褐色の結晶として得られる;m.p.>250℃;1H-NMR(360Mhz,DMSO-d6):12.95(s,ピロール-NH),10.3(s,アニリン-NH),8.45(s,ピリミジン-H),8.24(s,芳香性H),7.18-8.4(7芳香性H+ピロール-5H);MS:(M)+=365。
段階19.5:150mg(0.41mmol)4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-ニトロフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを、20ml THF/メタノール中、RTおよび通常圧で5時間、50mgラネーニッケルで水素化し、望ましい生成物はこの方法で沈殿する。触媒を濾過し、濾過残渣を温THFで洗浄する。濾液を乾燥するまで蒸発させる。粗生成物を数回メタノールで蒸解し、THF/ヘキサンで沈殿することにより精製されると、淡ベージュ色の結晶として6-(4-アミノフェニル)-4-(3-クロロアニリン)7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンが得られる;m.p.>290℃;1H-NMR(360MHz,DMSO-d6):12.05(s,ピロール-NH),9.38(s,アニリン-NH),8.31(s,ピリミジン-H),8.24(s,芳香性H),7.80(d,芳香性H),7.53(d,2芳香性H),7.35(t,芳香性H),7.05(d,芳香性H),6.90(s,ピロール-5H),6.64(d,2芳香性H),5.35(s,NH2);MS:(M)+=335。
実施例20:実施例16と同様に、以下のものが6-(3-アミノフェニル)-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンおよび相当するアルキルスルホクロリドから製造される:
a)4-(3-クロロアニリノ)-6-(3-メチルスルホニルアミノフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.>300℃;FAB-MS:(M+H)+=414、
b)4-(3-クロロアニリノ)-6-(3-エチルスルホニルアミノフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.228-230℃;FAB-MS:(M+H)+=428、および
c)4-(3-クロロアニリノ)-6-(3-イソプロピルスルホニルアミノフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.233℃;FAB-MS:(M+H)+=442。
出発物質は以下のように得られる:
段階20.1:段階19.4と同様に、150ml n-ブタノール中の2.0g(7.28mmol)4-クロロ-6-(3-ニトロフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを4.2ml(40mmol)3-クロロアニリンと共に煮沸することにより、m.p.>250℃の帯黄色の結晶として6-(3-ニトロフェニル)-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを得る;MS:M+=365。
段階20.2:段階19.5と同様に、THF/メタノール中、6-(3-ニトロフェニル)-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンをラネーニッケルで還元することにより、6-(3-アミノフェニル)-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを得る;m.p.293-295℃;MS:M+=336。
実施例21:0.2g(0.56mmol)6-(4-アミノフェニル)-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(段階19.5参照)、0.097ml(0.67mmol)N,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタールおよび0.112ml(0.73mmol)トリエチルアミンを、全ての出発物質がTLCで見えなくなるまで、RTで24時間10ml THF中で攪拌する。反応溶液を真空で乾燥させ濃縮し、残渣をシリカゲルカラムでクロマトグラフする。THF/ヘキサンまたは酢酸エチル/ヘキサンから結晶化することにより、4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-[ジメチルアミノメチレンアミノ]フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを得る;m.p.>300℃;MS:(M)+=390。
実施例22:実施例21と同様に、以下の化合物が6-(4-アミノフェニル)-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(段階19.5参照)および相当するN,N-ジアルキルホルムアミドジメチルアセタールまたは異項環アルデヒドジメチルアセタールから製造される:
a)4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-[ジエチルアミノメチレンアミノ]フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.>310℃;FAB-MS:(M+H)+=419、
b)4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-[ピペリジノメチレンアミノ]フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.>300℃;MS:(M)+=430
c)4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-[モルホリノメチレンアミノ]フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.>310℃;MS:(M)+=432、および
d)4-(3-クロロアニリノ)-6-{4-[(4-メチルピペラジノ)メチレンアミノ]フェニル}-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.>310℃;FAB-MS:(M+H)+=446。
実施例23:実施例21と同様に、以下の化合物が6-(3-アミノフェニル)-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(段階20.2参照)および相当するN,N-ジアルキルホルムアミドジメチルアセタールまたはモルホリノアルデヒドジメチルアセタールから製造される:
a)4-(3-クロロアニリノ)-6-(3-[ジメチルアミノメチレンアミノ]フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.266-268℃;MS:(M)+=390、
b)4-(3-クロロアニリノ)-6-(3-[ジエチルアミノメチレンアミノ]-フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.171-172℃;FAB-MS:(M+H)+=419、および
c)4-(3-クロロアニリノ)-6-(3-[モルホリノメチレンアミノ]フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.284-286℃;FAB-MS:(M+H)+=433。
実施例24:実施例21と同様に、以下の化合物が(R)-6-(4-アミノフェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(段階16.2参照)およびN,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタールから製造される:
(R)-6-(4-[ジメチルアミノメチレンアミノ]フェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.>300℃;MS:(M+H)+=385。
実施例25:実施例21と同様に、以下の化合物が(R)-6-(3-アミノフェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(段階18.2参照)およびN,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタールから製造される:
(R)-6-(3-[ジメチルアミノメチレンアミノ]フェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.267-269℃;FAB-MS:(M+H)+=385。
実施例26:738mg(2.02mmol)6-(4-カルボニルフェニル)-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを室温で3h、3当量のモルホリンおよび3.5当量のDEPC(Aldrich)と共にDMF中で攪拌する。反応溶液を水に注ぎ、固体を濾過し、水およびメタノールで洗浄する。生じた生成物をシリカゲルでクロマトグラフし、クロロホルム/メタノール/酢酸/水(850:130:15:5;v/v)で溶出させる。生じた生成物をジエチルエーテル中に蒸解し、濾過し、乾燥させる。ベージュ色結晶の4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-[モルホリン-4-イル-カルボニル]フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンが得られる;m.p.>250℃;FAB-MS:(M+H)+=434。
実施例27:実施例26と同様に、(3-クロロアニリノ)-6-(4-カルボニルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンおよびN-メチルピペラジンから出発して、4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-[4-メチルピペラジン-1-イル]-カルボニルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンが得られる;m.p.250℃;FAB-MS:(M+H)+=447。
実施例28:20ml abs.THFおよび2ml(3.56mmol)DMA中に溶解した300mg(0.89mmol)6-(4-アミノフェニル)-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(段階19.5参照)を、湿気を除いた0.29mlエチルイソシアネート(FLUKA)で処理し、出発物質がTLCに存在しなくなるまで(24h)還流で加熱する。反応混合物を真空中蒸発させて乾燥させ、粗生成物をシリカゲルでクロマトグラフし、溶出には酢酸エチル/メタノールを用いる。望ましい生成物を含む画分を合わせて、乾燥するまで蒸発させる。残渣を少量のTHFに溶解する。目的化合物をn-ヘキサンに添加することにより沈殿/結晶化する。無色結晶の4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-[N3-エチルウレイド]フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンが得られる;m.p.>290℃,FAB-MS:(M+H)+=407。
実施例29:実施例28と同様に、以下の化合物が6-(3-アミノフェニル)-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(段階20.2参照)および相当するアルキルイソシアネートまたはフェニルイソシアネートから製造される:
a)4-(3-クロロアニリノ)-6-(3-[N3-エチルウレイド]フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.>300℃;FAB-MS:(M+H)+=407、および
b)4-(3-クロロアニリノ)-6-(3-[N3-フェニルウレイド]フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.>300℃;FAB-MS:(M+H)+=455。
実施例30:実施例28と同様に、(R)-6-(4-[N3-エチルウレイド]フェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンは、(R)-6-(4-アミノフェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(段階16...参照)およびエチルイソシアネートから製造される;m.p.238-240℃;FAB-MS:(M+H)+=401。
実施例31:実施例28と同様に、(R)-6-(3-[N3-エチルウレイド]-フェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンは、(R)-6-(3-アミノフェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(段階18.2参照)およびエチルイソシアネートから製造される;m.p.177-178℃;FAB-MS:(M+H)+=401。
実施例32:実施例28に記載した方法と同様に、20ml abs.THFおよび2ml DMA中に溶解した300mg(0.89mmol)6-(4-アミノフェニル)-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(段階19.5参照)、および0.27ml(3.56mmol)メチルイソチオシアネート(EGA)より、THF-N-ヘキサンから再結晶の後、無色の結晶の形の4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-[N3-メチルチオウレイド]フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンが得られる;m.p.275-276℃;FAB-MS:(M+H)+=409。
実施例33:実施例32と同様に、6-(3-アミノフェニル)-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンおよびメチルイソチオシアネートより、4-(3-クロロアニリノ)-6-(3-[N3-メチルチオウレイド]フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンが得られる;m.p.198-200℃;FAB-MS:(M+H)+=409。
実施例34:実施例32と同様に、(R)-6-(4-アミノフェニル)-4-[(1-フェニルエチル)-アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(段階16.2参照)およびメチルイソチオシアネートより、(R)-6-(4-[N3-メチルチオウレイド]フェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンが得られる;m.p.225-228℃;FAB-MS:(M+H)+=403。
実施例35:実施例32と同様に、(R)-6-(3-アミノフェニル)-4-[(1-フェニルエチル)-アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(段階18.2参照)およびメチルイソチオシアネートより、(R)-6-(3-[N3-メチルチオウレイド]フェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンが得られる;m.p.188-190℃;FAB-MS:(M+H)+=403。
実施例36:2.7ml abs.ジオキサンおよび0.13ml 2,6-ルチジンに溶解した300mg(0.89mmol)6-(4-アミノフェニル)-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(段階19.5参照)を、湿気を除去した0.10ml(0.98mmol)メチルクロロホルメートの1.8ml abs.ジオキサン溶液で処理し、出発物質がTLCに存在しなくなるまでRTで攪拌する。反応混合物に50ml水を添加する。それを200ml酢酸エチルおよび10ml 5%炭酸水素ナトリウム水溶液で抽出する。合わせた酢酸エチル相を三回水で洗浄し、乾燥させ、真空中で蒸発させる。残渣をシリカゲルでクロマトグラフし、塩化メチレンおよび増加するメタノールで溶出する。目的化合物、4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-メトキシカルボニルアミノフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンをメタノールまたはアセトンから僅かに黄色い結晶に結晶化する;m.p.>300℃;FAB-MS:(M+H)+=394。
実施例37:実施例36と同様に、以下の化合物が6-(4-アミノフェニル)-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(段階19.5)および相当するアルキルクロロホルメートから製造される:
a)4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-エトキシカルボニルアミノフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.>300℃;FAB-MS:(M+H)+=408、
b)4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-イソプロピルオキシカルボニルアミノフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.>300℃;FAB-MS:(M+H)+=422および
c)4-(3-クロロアニリノ)-6-{4-[(2-メチルプロピルオキシ)カルボニルアミノ]フェニル}-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.>282-284℃;FAB-MS:(M+H)+=436。
実施例38:3.53g(9.0mmol)4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-エトキシカルボニルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンを150ml THFに懸濁する。54℃で、合計0.845g(21.6mmol)のリチウムアルミニウムヒドリドを5hかけて添加する。仕上げに、1ml水、2ml 1N水酸化ナトリウム溶液および1ml水に続いて10g硫酸ナトリウムを連続して添加する。固体を濾過し、濾液を濃縮する。生じた残渣をメタノールおよびジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させる。無色の結晶の4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-ヒドロキシメチルフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンが得られる;m.p.>250℃;FAB-MS:(M+H)+=351。
実施例39:以下の化合物がこの文書で記載した方法と同様にして得られる:
a)(R)-6-(3-ベンジルアミノフェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.253-255℃、
b)6-(4-ベンジルオキシ-3-メトキシフェニル)-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.237-238℃、
c)6-(4-ベンジルオキシ-3-メトキシフェニル)-4-(3-メチルアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.231-234℃、
d)6-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)-4-(3-メチルアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.234-236℃、
e)4-アニリノ-6-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン塩酸塩;m.p.242-246℃、
f)4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン塩酸塩;m.p.>250℃、
g)4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-(フル-2-イル-カルボニルアミノ]フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.>300℃、
h)4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-(チエン-2-イル-カルボニルアミノ]フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.>300℃、
i)6-(4-ベンジルアミノフェニル)-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.>300℃、
j)(R)-6-(4-メトキシフェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.256-257℃
k)4-(3-クロロアニリノ)-6-{4-[(1-ジメチルアミノ-1-イソプロピルメチレン)アミノ}フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン;m.p.255-257℃、および
l)4-(3-クロロアニリノ)-6-(チアゾール-2-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン。
実施例40:ドライ-フィルド(Dry-filled)カプセル
上述の実施例に記載の式Iの1化合物0.25gを作用成分として含有する何れの5000カプセルは以下のように製造される:
組成物
作用成分 1250g
タルク 180g
小麦デンプン 120g
ステアリン酸マグネシウム 80g
ラクトース 20g
製造方法:上述物質を微紛化し、0.6mmメッシュサイズの篩に押し通す。混合物0.33g部を、カプセル充填機を使ってゼラチンカプセルに充填する。
実施例41:軟カプセル
上述の実施例に記載の式Iの1化合物0.05gを作用成分として含有する何れの5000軟カプセルは以下のように製造される:
組成物
作用成分 250g
Lauroglykol 2リッター
製造方法:微粉化した作用成分をLauroglykol(商標登録)
Figure 0004242928
に懸濁し、粒子サイズが約1〜3μmとなるまでウエット微紛機で微紛化する。混合物の0.419g部を、カプセル充填機を使って軟ゼラチンカプセルに充填する。
実施例42:軟カプセル
上述の実施例に記載の式Iの1化合物0.05gを作用成分として含有する何れの5000軟カプセルは以下のように製造される:
組成物
作用成分 250g
PEG400 1リッター
Tween 80 1リッター
製造方法:微紛化した作用成分をPEG 400(Mr約380〜約420のポリエチレングリコール、Fluka,Switzerland)およびTween 80(商標登録)(ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、Atlas Chem.Ind.Inc.,USA,Fluka,Switzerlandにより提供)に懸濁し、粒子サイズが約1〜3μmとなるまでウエット微紛機で微紛化する。混合物の0.43g部を、カプセル充填機を使って軟ゼラチンカプセルに充填する。

Claims (3)

  1. 式I
    Figure 0004242928
    [式中、
    nは、0または1であり、
    qは、0または1であり、
    Rは、塩素であり、
    R1は、水素であり、
    R2は、
    a)式II
    Figure 0004242928
    {式中、
    uは1であり、
    R4はN3-低級アルキルウレイド、N3-フェニルウレイド、N3-低級アルキルチオウレイド、低級アルコキシカルボニルアミノ、ベンジルオキシカルボニルアミノ、モルホリン-4-カルボニル、ピペラジン-1-カルボニル、4-低級アルキルピペラジン-1-カルボニル、低級アルキルスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノ、トルエンスルホニルアミノ、フラン-2-カルボニルアミノ、チオフェン-2-カルボニルアミノ、ベンジルアミノ、ヒドロキシメチルまたは式-N=C(R5)-R6(式中、R5は水素または低級アルキルであり、R6はジ-低級アルキルアミノ、ピペリジノ、4-低級アルキルピペラジノまたはモルホリノである)で示される基である}
    で示される基であるか、または
    b)式III
    Figure 0004242928
    {式中、
    R7は低級アルコキシであり、R8はヒドロキシルまたはベンジルオキシである}
    で示される基であるか、または
    c)ピペラジン-1-カルボニル、4-低級アルキルピペラジン-1-カルボニル、モルホリン-4-カルボニル、チオカルバモイル、チアゾール-2-イル、4-(4-メトキシフェニル)チアゾール-2-イル、4-エチルチアゾール-2-イル、4,5-ジメチルチアゾール-2-イル、テトラゾール-5-イル、2-メチルテトラゾール-5-イルまたは1-メチルテトラゾール-5-イル
    であるか、または
    d)式-CH=N-OR9{式中、R9は水素または低級アルキルである}
    で示される基であり、
    R3は、水素または低級アルキルである;
    ここで、接頭語“低級”は、最大7個までの炭素原子を含む基を示す]
    で示される7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン誘導体または医薬的に許容されるその塩。
  2. 下記の化合物から選択される請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩:
    (E)-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボアルデヒドオキシム、
    (Z)-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボアルデヒドオキシム、
    4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボアルデヒドO-メチルオキシム、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(モルホリン-4-イル-カルボニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-[(4-メチルピペラジン-1-イル)カルボニル]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(チオカルバモイル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-[4-(4-メトキシフェニル)チアゾール-2-イル]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-エチルチアゾール-2-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(4,5-ジメチルチアゾール-2-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(テトラゾール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(2-メチルテトラゾール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(1-メチルテトラゾール-5-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    (R)-6-(4-メチルスルホニルアミノフェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    (R)-6-(4-エチルスルホニルアミノフェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    (R)-6-(4-イソプロピルスルホニルアミノフェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    (R)-6-(3-メチルスルホニルアミノフェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    (R)-6-(3-エチルスルホニルアミノフェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    (R)-6-(3-イソプロピルスルホニルアミノフェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    6-(4-メチルスルホニルアミノフェニル)-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-エチルスルホニルアミノフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-イソプロピルスルホニルアミノフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-フェニルスルホニルアミノフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(3-メチルスルホニルアミノフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(3-エチルスルホニルアミノフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(3-イソプロピルスルホニルアミノフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-[ジメチルアミノメチレンアミノ]フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-[ジエチルアミノメチレンアミノ]フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-[ピペリジノメチレンアミノ]フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-[モルホリノメチレンアミノ]フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-{4-[(4-メチルピペラジノ)メチレンアミノ]フェニル}-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(3-[ジメチルアミノメチレンアミノ]フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(3-[ジエチルアミノメチレンアミノ]フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(3-[モルホリノメチレンアミノ]フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    (R)-6-(4-[ジメチルアミノメチレンアミノ]フェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    (R)-6-(3-[ジメチルアミノメチレンアミノ]フェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-[モルホリン-4-イル-カルボニル]フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-[4-メチルピペラジン-1-イルカルボニル]フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-[N3-エチルウレイド]フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(3-[N3-エチルウレイド]フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(3-[N3-フェニルウレイド]フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    (R)-6-(4-[N3-エチルウレイド]フェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    (R)-6-(3-[N3-エチルウレイド]フェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-[N3-メチルチオウレイド]フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(3-[N3-メチルチオウレイド]フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    (R)-6-(4-[N3-メチルチオウレイド]フェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    (R)-6-(3-[N3-メチルチオウレイド]フェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-メトキシカルボニルアミノフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-エトキシカルボニルアミノフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-イソプロピルオキシカルボニルアミノフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-{4-[(2-メチルプロピルオキシ)カルボニルアミノ]フェニル}-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    (R)-6-(3-ベンジルアミノフェニル)-4-[(1-フェニルエチル)アミノ]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    6-(4-ベンジルオキシ-3-メトキシフェニル)-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    6-(4-ベンジルオキシ-3-メトキシフェニル)-4-(3-メチルアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    6-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)-4-(3-メチルアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-アニリノ-6-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-(フル-2-イル-カルボニルアミノ]フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(4-(チエン-2-イル-カルボニルアミノ]フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    6-(4-ベンジルアミノフェニル)-4-(3-クロロアニリノ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、
    4-(3-クロロアニリノ)-6-{4-[(1-ジメチルアミノ-1-イソプロピルメチレン)アミノ}フェニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、および
    4-(3-クロロアニリノ)-6-(チアゾール-2-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン。
  3. ヒトまたは動物の体の治療処置に使用する、請求項1または2に記載の化合物または医薬的に許容されるその塩。
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