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JP4116095B2 - 駆動制御データ生成方法 - Google Patents

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JP4116095B2 JP50201699A JP50201699A JP4116095B2 JP 4116095 B2 JP4116095 B2 JP 4116095B2 JP 50201699 A JP50201699 A JP 50201699A JP 50201699 A JP50201699 A JP 50201699A JP 4116095 B2 JP4116095 B2 JP 4116095B2
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Description

技術分野
本発明は、光伝送に利用される光トランスミッタや光伝送モジュールに含まれるレーザダイオードの温度特性を考慮した駆動制御データの生成方法、前記駆動制御データを生成するための評価装置、更にはそのようなデータ生成方法を採用して光トランスミッタを製造する方法に関し、個々のレーザダイオードの温度特性のばらつきを前記駆動制御データに反映させるのに適用して有効な技術に関する。
背景技術
レーザダイオードは、ダブルヘテロ接合を有し、それに流す順方向電流がある電流値以上になるとレーザ発振を開始し、レーザ光を放出する。このレーザ発振開始の電流を閾値電流(Ith)と言う。レーザダイオードに流すべき順方向電流(Id)の大きさは、必要な光出力に応じて決定される。この順方向電流(Id)は、概略的に、Ith+Imodと表すことができる。Imodを変調電流と称し、必要な順方向電流のうち、変調電流をレーザダイオードに流したり流さなかったりすること(変調電流のオン/オフ制御と称する)によって、レーザダイオードの光出力をオン/オフせることができる。レーザダイオードを用いた光通信ではその光出力のオン/オフによって情報伝達を行う。光出力のオン/オフの高速応答性を実現するためには、順方向電流Idのうち、変調電流Imodをパルス状にオン/オフすることが望ましい。
前記レーザダイオードは、順方向電流に対する光出力が温度に依存して変化する、という温度特性を有する。このとき、前記閾値電流と変調電流の温度特性は相互に異なっており、夫々非線形特性である。これに対し、レーザダイオードの駆動電流経路に配置される電流源トランジスタなどは温度に対する電流特性が線形特性とされる。
また、前記レーザダイオードや電流源トランジスタ等の特性には個体差があり、それらを組み立てて光トランスミッタ若しくは光伝送モジュールを構成した場合は更に組み立て誤差による特性のばらつきも生ずる。
したがって、レーザダイオードの駆動電流に関する温度特性は光トランスミッタ若しくは光伝送モジュール毎に無視し得ないばらつきがある。
そのようなばらつきを個々に修正する場合には、各々の特性を実測し、個々に抵抗などを外付けして対処することも可能である。しかしながら、そのような手法では調整に時間がかかり過ぎてしまう。
そこで、本発明者は先の出願(特願平7−344880号)において、温度をパラメータとするレーザダイオードの駆動データをメモリに格納しておき、温度検出により対応するデータを前記メモリから読出し、読出したデータに基づいてレーザダイオードの駆動回路を制御する光トランスミッタ若しくは光伝送モジュールの構成において、前記駆動データを生成する方法として、光トランスミッタ若しくは光伝送モジュールを恒温漕に入れ、所定範囲で温度を変えながら所望の光出力を得るために必要な閾値電流及び変調電流などを実測し、実測した情報に基づいてレーザダイオードの駆動制御データを生成する方法について提案した。しかしながら、恒温漕によって光トランスミッタ若しくは光伝送モジュールの温度を設定するには比較的時間を要し、前記駆動データの作成効率を向上させるに限界のあることが明らかにされた。
尚、レーザダイオードの温度特性に関するデータをメモリに格納しておき、温度検出により対応するデータを前記メモリから読出し、読出したデータに基づいてレーザダイオードの駆動回路を制御する発明が知られている。例えばそのような発明について記載された文献の例としては、特開平3−36777、特開平2−308584、特開平4−152582、特開平6−45672、特開平6−61555、特開平7−38705、特開平7−111355の各号公報がある。但し、それら公開公報には、メモリに格納すべきデータをどのように作成するかについては記載がない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、温度依存性のあるレーザダイオードの駆動制御データを光トランスミッタ毎に効率的に生成する方法を提供することを目的とする。
本発明の別の目的は、温度依存性のあるレーザダイオードの駆動制御データを光トランスミッタ毎に効率的に生成できる評価装置を提供する事にある。
本発明のその他の目的は、レーザダイオードの駆動制御データを温度に応じてメモリから読出して所定の光出力を得ることができる光トランスミッタの当該駆動制御データが当該トランスミッタの特性に適合する光トランスミッタを製造する方法を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は本明細書の以下の記述から明らかにされるであろう。
発明の開示
本発明に係る光トランスミッタの駆動制御データ作成方法は、レーザダイオードと、前記レーザダイオードに駆動電流を流すドライバと、前記ドライバが流す駆動電流を制御する制御手段と、前記レーザダイオードからの発光出力を先端のコネクタまで伝達する光ファイバーとを有する光トランスミッタにおける、前記コネクタから所定の光出力を得るのに必要な前記駆動電流の温度特性に応じた駆動制御データを生成する方法であり、離散的な複数の温度下での前記レーザダイオードに関する駆動電流の情報から全温度範囲の駆動電流の情報を近似式を用いて計算する第1処理と、特定の温度下でレーザダイオードを駆動して実測した駆動電流の情報と前記近似計算で得られた駆動電流の情報との差分に応じた補正係数を用いて、前記近似計算で得られた駆動電流の情報を補正し、補正された駆動電流の情報から駆動制御データを生成する第2処理とを含む。
レーザダイオードの製造メーカはその性能を指標するために、所定の光出力を得るためのレーザダイオードの駆動電流を複数の温度下で測定して取得したデータを添付する。例えばこれを、離散的な複数の温度下での前記駆動電流の情報として、全温度範囲の駆動電流の情報を近似計算することができる。近似計算された駆動電流の情報は特定の温度下で実測された駆動電流の情報に基づい取得された補正係数を用いて補正される。したがって、全温度範囲で逐一駆動電流を実測することを要せず、効率的に駆動制御データを生成することができる。駆動制御データは、温度をパラメータとする閾値電流に関するデータと変調電流に関するデータとされる。
前記特定の温度下とは、例えば常温下である。したがって、恒温漕を用いて光トランスミッタの温度を規定することも要しない。実測時の温度は例えば光トランスミッタ内の温度センサを用いて測定すればよい。
前記補正係数は、前記近似計算で得られた前記特定の温度における駆動電流の情報に対する前記特定の温度下でレーザダイオードを駆動して実測した駆動電流の情報の割合とすることができる。このとき、前記補正は、前記近似計算で得られた駆動電流の情報を前記補正係数倍する処理とされる。
上記により、光トランスミッタの実使用上最適な、換言すれば光トランスミッタ及びレーザダイオードの特性に即した、駆動制御データを能率的に作成することができる。
前記第2処理で得られた駆動制御データは前記制御手段が保有する電気的に書込み可能な不揮発性記憶手段に書き込まれる。これにより、光トランスミッタは、検出された温度に応ずる駆動制御データを前記不揮発性記憶手段から読出し、読出したデータに基づいてレーザダイオードの駆動回路を制御することになる。
前記データ生成方法を適用した評価装置は、レーザダイオードと、前記レーザダイオードに駆動電流を流すドライバと、前記レーザダイオードの発光出力を先端のコネクタまで伝達する光ファイバーと、前記ドライバが流す駆動電流を制御するマイクロコンピュータとを有する光トランスミッタに対し、前記コネクタから所定の光出力を得るのに必要な前記駆動電流の温度特性に応じた駆動制御データを生成して前記マイクロコンピュータの不揮発性記憶手段に書き込み制御を行う装置であって、前記コネクタと前記マイクロコンピュータとに接続可能なレシーバ回路と、前記マイクロコンピュータに接続可能なホスト装置とを有する。前記ホスト装置は、離散的な複数の温度下での前記レーザダイオードに関する駆動電流の情報から全温度範囲の駆動電流の情報を近似式を用いて計算し、前記レシーバ回路は、前コネクタを介して前記レーザダイオードの発光出力を受けるフォトダイオードを有し、フォトダイオードへの光入力に対応して流れる電流の大きさに応ずる検出信号を前記マイクロコンピュータに出力し、前記マイクロコンピュータは前記レーザダイオードに駆動電流を流し、前記検出信号が所定値になったときの駆動電流の大きさを前記ホスト装置に与え、また、前記ホスト装置は、前記マイクロコンピュータから与えられた駆動電流の大きさと前記近似計算で得られた駆動電流の大きさとの差分に応じた補正係数を用いて、前記近似計算で得られた駆動電流の情報を補正し、補正された駆動電流の情報から駆動制御データを生成し、生成された駆動制御データを前記マイクロコンピュータが保有する不揮発性記憶手段に書き込み制御する。
前記データ生成方法を適用した光トランスミッタの製造方法は、レーザダイオードを含むレーザモジュールと、前記レーザダイオードに駆動電流を流すドライバと、前記ドライバが流す駆動電流を制御するマイクロコンピュータとを回路基板に搭載する処理と、前記レーザダイオードからの発光出力を先端のコネクタまで伝達する光ファイバーを前記レーザモジュールに結合する処理と、前記コネクタから所定の光出力を得るのに必要な前記駆動電流の温度特性に応じた駆動制御データを作成する処理と、作成した駆動制御データを前記マイクロコンピュータの内蔵不揮発性メモリに書き込み制御する処理とを含む。そして、前記駆動制御データを作成する処理は、離散的な複数の温度下での前記レーザダイオードに関する駆動電流の情報から全温度範囲の駆動電流の情報を近似式を用いて計算する第1処理と、特定の温度下でレーザダイオードを駆動して実測した駆動電流の情報と前記近似計算で得られた駆動電流の情報との差分に応じた補正係数を用いて前記近似計算で得られた駆動電流の情報を補正し、補正された駆動電流の情報から駆動制御データを生成する第2処理、とを含む。
【図面の簡単な説明】
第1図は光伝送モジュールの一例ブロック図、
第2図はLDの温度特性とそれに関連する消光不良及び発光遅延の説明図、
第3図はある一定の光出力を得る場合に必要な順方向電流Idが温度に対して非線形的に変化されることを示す説明図、
第4図は光トランスミッタの詳細な一例を示す回路図、
第5図はレーザダイオードの電流経路をオン/オフ制御するトランジスタのスイッチング制御回路の一例回路図、
第6図はLDの駆動制御データテーブルの構造を示す説明図、
第7図はCPUによるLD駆動制御の一例フローチャート、
第8図は光トランスミッタの外観図、
第9図は評価装置の一例ブロック図、
第10図は標準レシーバ回路の回路図、
第11図はLD駆動情報の数学的な近似式の例を示す説明図、
第12図はLD駆動情報の数学的な近似計算に用いるLDメーカ提供のLD駆動情報の例を示す説明図、
第13図は数学的な近似計算にて得られたLD駆動情報の補正処理の手順を示す一例フローチャート、
第14図は近似計算によって得られたLD駆動情報と補正されたLD駆動情報との関係の一例を示す説明図、
第15図はLDの駆動制御データを生成する方法の一例を全体的に示したフローチャートである。
発明を実施するための最良の形態
《光伝送モジュールの構成》
第1図には光伝送モジュールのブロック図が示されている。同図に示される光伝送モジュール1は、光トランスミッタ1Tと光レシーバ1Rを有する。前記光トランスミッタ1Tは、夫々個別に半導体集積回路化されたレーザダイオードモジュール10、ドライバ回路11、入力回路12及びマイクロコンピュータ17を備える。前記光レシーバ1Rは、夫々個別に半導体集積回路化されたピンフォトダイオード13、プリアンプ14、メインアンプ15、及び出力回路16を備える。
前記レーザダイオードモジュール10はレーザダイオード(LDとも記す)100とモニタ用のフォトダイオード(PDとも記す)101を有し、レーザダイオード100の光出力は光出力端子OPOUTに出力される。前記ピンフォトダイオード13は光入力端子OPINから光信号を受ける。入力回路12にはデータ入力端子DTINとクロック入力端子CLINに結合され、出力回路16はデータ出力端子DTOUTとクロック出力端子CLOUTに接続されている。
前記入力回路12はD型フリップフロップで成るような入力バッファ120を有する。入力バッファ12は端子CLINからのクロック信号に同期してデータ入力端子DTINからのデータ信号を順次ラッチし、これによって、クロック入力端子CLINから供給されるクロック信号を用いてデータ入力端子DTINから供給されるデータ信号を波形整形して出力する。
ドライバ回路11はLDドライバ110とオートパワーコントロール回路(APC)111を有する。LDドライバ110は、LD100に、その閾値電流に応ずるバイアス電流を流し、入力バッファ120から供給されるデータ信号に応じて、LD100をオン/オフ制御するための変調電流を選択的にLD100に流す。
PD101は、LD100の発光を光電変換し、LD100の光出力に対するモニタ電圧を形成可能とする。APC111は、前記LD100に対するモニタ電圧に基づいて、発光時にLD100に流れる順方向電流が、規定の光出力を得るのに必要な電流になるように、補助的な制御を行う。前記閾値電流と変調電流とに対する基本的な制御はマイクロコンピュータ17が行う。APC111による制御は補助的な制御である。LD100の光出力は光出力端子OPOUTから光ファイバ等の伝送路に与えられる。
前記ピンフォトダイオード13は伝送路から光入力端子OPINに供給された光信号を検出して受信信号電流に変換する。この受信信号電流は、プリアンプ14で電圧信号に変換される。変換された電圧信号はメインアンプ15に与えられる。メインアンプ15は、入力された電圧信号をECLレベルまで増幅する。メインアンプ15の出力を受ける出力回路16は、タイミング抽出部160、識別部161及びフリップフロップのような出力バッファ162を有する。タイミング抽出部160は入力信号を2系統に分け、一方を遅延させ、これを他方と論理積を採り、例えば155.52MHzのクロック成分を含むパルスを生成する。このパルスは図示を省略するSAW(Surface Acoustic Wave)フィルタにより155.52MHzのクロック成分のみが抽出され、それがリミット増幅されて、クロック信号が生成される。識別部161はメインアンプ15からの入力信号を十分に増幅し、波形の上部と下部をスライスした信号に整形する。出力バッファ162は前記スライスされた信号を前記クロック信号を用いて波形整形(パルス幅歪みの抑圧)を行なう。出力バッファ162の出力がデータ出力端子DTOUTに与えられ、前記タイミング抽出部160で形成されたクロック信号がクロック出力端子CLOUTに与えられる。
第1図に示される光トランスミッタ1Tは、マイクロコンピュータ17を備える。このマイクロコンピュータ17は、特に制限されないが、光レシーバ1Rの制御にも利用される。
前記マイクロコンピュータ17は、特に制限されないが、CPU(Central Processing Unit)170、RAM(Random Access Memory)171,ROM(Read Only Memory)172、電気的消去及び書き込み可能な不揮発性記憶装置の一例であるフラッシュメモリ173、及び入出力回路(I/O)174などを有し、それらは内部バス175に結合されている。特に制限されないが、ROM172は定数データ等を保有するマスクROMであり、RAM171はCPU170のワーク領域とされ、フラッシュメモリ173はCPU170の動作プログラムや制御データ等を書き換え可能に保有する。
マイクロコンピュータ17は、光伝送モジュール1を全体的に制御する回路である。LD100の駆動制御データはフラッシュメモリ173に格納される。CPU170は、LD100を駆動して光伝送を行うとき、後述の温度センサ112で検出された温度に応ずる駆動制御データをフラッシュメモリ173から読出し、読出したデータに基づいてLDドライバ110によるLD100の駆動制御を行う。すなわち、LD100の温度特性に基づいて作成されたデータテーブル(駆動制御データテーブル)をフラッシュメモリ173に用意し、CPU170は、LD100が必要とする光出力や温度等に応じて、当該LD100の温度特性に即してその駆動電流を制御する。その他に、マイクロコンピュータ17は前記プリアンプ14のゲインを切り換え制御したりする。
前記マイクロコンピュータ17は、マイクロコンピュータインタフェース端子(マイコンインタフェース端子とも称する)MCIFを介して光伝送モジュールの外部と接続可能である。マイコンインタフェース端子MCIFは、マイクロコンピュータ17のモード端子、及び入出力回路の所定のポートに接続される。
マイクロコンピュータ17は通常モードのほかに例えばブートモードを有する。マイクロコンピュータ17に通常モードが設定されると、CPU170はフラッシュメモリ173に格納されている動作プログラムを実行する。ブートモードは、フラッシュメモリ173をマイクロルコンピュータ17の外部から書き換え可能にする動作モードである。マイクロコンピュータ17にブートモードが設定されると、入出力回路174はフラッシュメモリ173を外部から直接書き換え可能な信号入出力状態にされる。すなわち、ブートモードが設定されると、書き換え用の高電圧、プログラム信号、アドレス及びデータをマイコンインタフェース端子MCIFを介して前記フラッシュメモリ173との間でやりと可能になる。このブートモードを用いて、フラッシュメモリ173に前記駆動データ制御テーブルを書き込んだり、CPU170の動作プログラムを書き込むことができる。更にフラッシュメモリ173の書き換えも可能である。上記ブートモードのような機能は、マイクロコンピュータ17のユーザプログラムモードでも同様な機能(フラッシュメモリへのデータ書き込み/書き換え)を実行可能とされる。尚、上記ブートモードとユーザプログラムモードを併せて、フラッシュ書き込みモードと言うこととする。
《LDの駆動制御》
前記LD100は、それに流れる順方向電流(Id)が閾値電流Ithを超えるとレーザ発振を開始して、レーザ光を放出する。順方向電流Idのうち前記閾値電流Ithを超えた分は変調電流Imod(Id=Ith+Imod)である。LD100に対する光出力のオン/オフは、変調電流を流したり流さなかったりすることによって制御する。光出力のオン/オフの高速応答性は、順方向電流Idのうち、変調電流Imodをパルス状にオン/オフする事によって実現される。
前記LD100は、所望の光出力を得るための閾値電流や変調電流の大きさが温度に依存して変化する温度特性を有する。この温度特性は非線形特性であり、ドライバ回路11やマイクロコンピュータ17などの回路における線形の温度特性とは相異される。例えば第2図の温度T(i),T(j),T(k)の場合に例示されるように、所定の光出力Pmを得るために必要な閾値電流Ith(i),Ith(j),Ith(k)と変調電流Imod(i),Imod(j),Imod(k)とは、個別の温度特性を有する。したがって、ある一定の光出力を得る場合に必要な順方向電流Idは、第3図に例示されるように、温度に対して非線形的に変化される。順方向電流を構成する閾値電流と変調電流は個別の非線型特性を有する。LDドライバを構成する電流源トランジスタなどは第3図に例示される線型の温度特性を有する。
光通信等ではLD100から所要の発光出力を得なければらない。そこで、LD100に流す順方向電流をLD100の温度特性に追従させるため、LD100の実際の発光出力をフォトダイオード(PD)101でモニタし、モニタされた発光出力に応ずる電流が所要の発光出力に応ずる参照電位よりも小さいか大きいかを判定し、小さい場合にはLD100に流すバイアス電流を定常的に増やして所要の順方向電流を得るように制御を行なうことができる。しかしながら、そのようなフィードバック制御では順方向電流全体としては所要の電流を得ることができるが、そのときの閾値電流と変調電流は最適であるとは限らない。
例えば、第3図において、温度T(j)でLDに所要の発光出力を得るために必要な順方向電流がId(j)、このときLDの駆動回路によって供給可能にされる駆動電流がIC(j)のとき、その差分の電流がオートパワーコントロール類似の制御によってLDのバイアス電流として定常的に加えられる状態を想定する。このとき、前記差分の電流は変調電流としてオン/オフ制御の対象にされない。これにより、変調電流をオフ状態にしたときの電流値が閾値電流よりも大きくなって消光不良を生じたり、変調電流をオフ状態にしたときの電流値が閾値電流よりも小さくなって発光遅延を生じたりする不都合が生ずる。
例えば第2図において、温度T(k)の雰囲気中において、電流源トランジスタに流せるところの変調電流が、このトランジスタ等の温度特性によってI1(I1<Imod(k))であるとすると、発光出力Pmを得るために、バイアストランジスタにはバイアス電流I2(I2>Ith(k))が流される。そうすると、LDをオフ状態にするために変調電流I1がゼロにされたとき、LDに流れるバイアス電流は、そのときの温度T(k)におけるLDの閾値電流Ith(k)を越え、これによってLDは完全に消光されない。また、第2図において、温度T(i)の雰囲気中において、電流源トランジスタに流せるところの変調電流が、当該トランジスタ等の温度特性によってI3(I3>Ith(i))であるとすると、発光出力Pmを得るためにバイアストランジスタにはバイアス電流I4(I4<Ith(i))が流される。この状態でLDをオフにするために変調電流I3がゼロにされると、LDに流れるバイアス電流は、そのときの温度T(i)におけるLDの閾値電流Tth(i)よりも小さくされ、これによって、次にLDを点灯するときは、LDに流れようとする変調電流がその閾値電流Ith(i)を越えるまでの遅延時間を待って初めてLDが発光される。
本実施例の光伝送モジュール1はそのような発光遅延や消光不良を防止するために、レーザダイオード100の温度特性とLDドライバ110等の温度特性との相違を考慮して、LD100の駆動電流を制御できるようにしている。先ずその内容について説明する。
第4図には前記光トランスミッタ1Tの詳細な一例が示されている。前記LDドライバ110は、LD100に流すバイアス電流を決定するトランジスタTr1と、LD100をオン/オフ制御するための変調電流を決定するトランジスタTr2を、電流源用のトランジスタとして備える。トランジスタTr3,Tr4は変調電流のオン/オフを制御するスイッチング用のトランジスタである。前記トランジスタTr1〜Tr4はnpn型のバイポーラトランジスタとされる。
前記トランジスタTr3,Tr4は並列接続され、その共通エミッタが前記トランジスタTr2のコレクタに接続され、当該トランジスタTr2のエミッタは抵抗R2を介して接地電圧GNDに結合されている。前記トランジスタTr3のコレクタにはLD100のカソードが結合され、当該LD100のアノードと前記トランジスタTr4のコレクタは電源電圧Vccに共通接続されている。
前記トランジスタTr3,Tr4のスイッチング制御回路114は、第5図にその詳細な一例が示されるように、トランジスタTr5とTr6の直列回路と、トランジスタTr7とTr8の直列回路とが電源電圧Vccと接地電圧GNDの間に配置されている。トランジスタTr5〜Tr8はnpn型バイポーラトランジスタとされる。トランジスタTr6,Tr8のベースは所定の電圧でバイアスされ、トランジスタTr5,Tr7の負荷抵抗として機能される。換言すれば、トランジスタTr5とTr6の直列回路と、トランジスタTr7とTr8の直列回路は、それぞれエミッタフォロア回路を構成し、トランジスタTr5のエミッタが前記トランジスタTr3のベースに、トランジスタTr7のエミッタが前記トランジスタTr4のベースに結合されている。
前記トランジスタTr5,Tr7のベースは差動出力アンプAMPの差動出力が供給され、その入力が反転されると、トランジスタTr3とTr4のベース電位の状態が反転されるようになっている。アンプAMPには前記セレクタ121の出力が供給される。
前記トランジスタTr3のベース電位が高レベルにされるとトランジスタTr3は飽和状態に移行され、トランジスタTr4のベースが高レベルにされるとトランジスタTr4は飽和状態に移行される。トランジスタTr3,Tr4の飽和状態への移行は相補的に行われ、これにより、トランジスタTr3,Tr4が相補的にスイッチング動作される。これにより、電流源トランジスタTr2を介してLD100にパルス状の変調電流が流されることになる。
第4図に示されるように、前記トランジスタTr1はそのコレクタが前記トランジスタTr3のコレクタに結合され、そのエミッタが抵抗R1を介して接地電圧GNDに結合されている。このトランジスタTr1はそれに印加されるベース電圧に従ってLD100に閾値電流に相当するバイアス電流を流す。
前記PD101は抵抗R3に直列接続されて電源電圧Vccと接地電圧GNDとの間に逆方法接続状態で配置されている。PD101はLD100から出力される発光出力に応じた電流を流す。
第4図において前記マイクロコンピュータ17の入出力回路174は、ディジタル信号をアナログ信号に変換するディジタル・アナログ変換回路(D/A)176、アナログ信号をディジタル信号に変換するアナログ・ディジタル変換回路(A/D)177、及びその他の入出力回路178に分けて示されている。前記D/A176は2個のD/A変換チャネルDAC1,DAC2を有し、A/D177は4個のA/D変換チャネルADC1〜ADC4を有する。
D/A変換チャネルDAC1,DAC2は、CPU170によってアクセスされる固有のレジスタを夫々が有し、対応するレジスタの値をD/A変換して、トランジスタTr1,Tr2のベースバイアス電圧を出力する。特に制限されないが、前記D/A変換チャネルDAC1,DAC2は、8ビットのディジタル信号を256階調でアナログ信号に変換する。
上記により、光出力のオン/オフ制御に従ってトランジスタTr3に流されるべき変調電流は、CPU170によりD/A変換チャネルDAC2に設定される制御データによって決定される。即ちトランジスタTr2のコンダクタンス制御によって決定される。トランジスタTr2のコンダクタンス制御を変調電流制御と称する。LD100に流すべきバイアス電流は、CPU170によりD/A変換チャネルDAC1に設定される制御データによって決定される。即ち、トランジスタTr1のコンダクタンス制御によって決定される。トランジスタTr1のコンダクタンス制御をLDのバイアス電流制御と称する。
このように、CPU170は、D/A変換チャネルDAC1,DAC2に設定するディジタルデータに従って、LD100に流すことができる変調電流とバイアス電流を個々に且つ任意に制御することができる。したがって、光伝送モジュール1の使用条件(使用雰囲気条件)に対してLD100等の温度特性に即したデータをCPU170がD/A変換チャネルDAC1,DAC2に設定することにより、換言すれば、そのときの使用環境温度におけるLD100の閾値電流に対応するデータをD/A変換チャネルDAC1に設定し、必要な光出力をその温度下で得るために前記閾値電流に加えられるべき変調電流に対応されるデータをD/A変換チャネルDAC2に設定することにより、消光誤差や発光遅延無くLD100を発光駆動することが可能になる。
また、前記A/D変換チャネルADC1〜ADC4は、順次トランジスタTr1のエミッタ電圧、トランジスタTr2のエミッタ電圧、PD101のアノード電圧、温度センサ112の出力電圧の入力に割り当てられ、割り当てられた入力電圧に対するA/D変換結果をCPU170によってアクセス可能に保持する夫々に固有のレジスタを有する。特に制限されないが、前記A/D変換チャネルADC1〜ADC4は、10ビットの変換精度を持っている。
これにより、CPU170は、トランジスタTr1に流れるバイアス電流、トランジスタTr2に流れる電流、PD201に流れる電流、温度センサ10の出力を、夫々必要に応じてA/D変換回路177を介してモニタすることができる。
前記モニタPD101の出力はオートパワーコントロールにも利用可能にされる。すなわち、LD100の実際の発光出力に応じてPD101に流れる電流によって決定されるそのアノード電圧をモニタし、モニタされた電圧が所要の発光出力に応ずる参照電位Vrefよりも小さいか大きいかをコンパレータ113で判定し、その判定結果に応じ、トランジスタTr1を介してLD100に流すバイアス電流を増減する。115は参照電位Vrefを形成するAPC制御回路であり、LD100の実際の発光出力をPD101でモニタし、モニタされた発光出力に応ずる電流の平均値とそのときの前記アンプAMPの入力信号に対する平均値(マーク率)とに基づいて参照電位Vrefを初期設定する。特に制限されないが、オートパワーコントロールは、前記D/A176の出力に基づくバイアス電流制御に対して補助的とされる。例えば、D/A176の出力に基づいてバイアス電流制御を行う場合に、所要の発光出力が得られない場合を想定して、前記オートパワーコントロールによるフィードバック制御を重ねて行う。但し、その場合には、オートパワーコントロールによるフィードバック系の制御量(バイアス電流の増減量)は比較的小さくしておくことが望ましい。
CPU170はA/D177を介してPD101のアノード電圧をモニタし、LD100の実際の光出力とLD100の目標光出力とを比較し、実際の光出力が目標光出力に対して所定よりも低下した状態などを検出することができる。CPU1710は、トランジスタTr1のエミッタ電圧をA/D177を介してモニタし、モニタした電圧を電流に換算し、換算された電流値とD/A176を介してトランジスタTr1に流そうとするバイアス電流と比較し、その相違に基づいて、バイアス電流の異常を検出することができる。同様にCPU170は、トランジスタTr2のエミッタ電圧をA/D177を介してモニタし、モニタしたエミッタ電圧を電流に換算し、換算した電流とD/A176を介してトランジスタTr2に流そうとする変調電流とを比較し、その相違に基づいて、変調電流の異常を検出することができる。
LD100を駆動するための変調電流制御とバイアス電流制御のためのLD駆動制御データは、目標光出力を得るためにDAC1,DAC2に設定すべきデータを使用環境温度毎に備えたテーブル(駆動制御データテーブル)構造とされて、マイクロコンピュータ170のフラッシュメモリ173の所定領域に書き込まれている。
第6図には前記駆動制御データテーブルの一例が示される。駆動制御データテーブルは、例えば0.8mWの光出力を得るために必要な閾値電流Ith、変調電流Imod及びPD101に流れるべき電流Isに応ずる駆動制御データを、温度をインデックスとして保有する。この例では、同一温度に係るIth、Imod,Isの各データは相互に同一アドレスに配置される。駆動制御データテーブルに割り当てられた最下位アドレスから順次温度を昇順として当該温度の駆動制御データが配置される。したがって、CPU170は、最低温度から所望温度までの差を求め、これを最下位アドレスからのオフセットとして加算する事により、当該所望温度の駆動制御データをフラッシュメモリ173から読み出すことができる。
マイクロコンピュータ170は前記LD100の駆動制御に際して、光伝送モジュール1が置かれている使用環境温度を温度センサ112からA/D変換チャネルADC4を介して取得する。また、光伝送モジュール1が出力すべき発光出力は、それが置かれている通信環境に従って物理的に決定さる性質のものであり、例えば、CPU170の動作プログラム、又は外部からの指示、或いはディップスイッチのような回路からの信号によってCPU170に通知される。これによってCPU170は、必要な発光出力と、検出した使用環境温度に対応されるところのLD駆動制御データとを、フラッシュメモリ173のテーブルから選択する。これにより、LD100の実際の温度特性に即した、閾値電流と変調電流がLD100に与えられ、消光誤差や発光遅延無くLD100を発光駆動することができる。
《CPUによるLDの駆動制御フロー》
第7図にはCPU170によるLD100の駆動制御のフローチャートが示される。パワーオンリセットの指示によってCPU170は光伝送モジュール1を初期化し(ST1)、次いで、シャットダウンが指示されているかの判定を行なう(ST2)。シャットダウンとは、当該光伝送モジュール1の動作異常などによってLD100の駆動を強制的に停止させることである。更に言及するならば、シャットダウンはハードウェア上の最優先割り込み処理であり、パワーオンリセット後は、どんな状況にあっても、最優先で実行される機能である。シャットダウンが指示されていない場合には、CPU170は温度センサ112によって光伝送モジュール1の温度を計測し(ST4)、その温度下で所要の光出力を得るのに必要な変調電流とバイアス電流を得るためのLD駆動制御データをフラッシュメモリ173からD/A変換チャネルDAC1,DAC2に設定して、LD100を駆動する(ST5)。そして、オートパワーコントロールを行なうと共に、A/D変換チャネル177を介して光出力や変調電流をモニタする(ST6)。その結果、光出力が目標値に対して半減したときは、光出力を遮断するアラームが発生される(ST7)。また、変調電流が目標値に対して2倍以上になったときは、変調電流異常のアラームが発生される(ST8)。また、マイクロコンピュータ17に含まれる図示しないタイマ等を利用して定期的に温度センサ112によって光伝送モジュール1の温度を計測し、バイアス電流がその温度に対応されるバイアス電流と相違される場合にのみ、変調電流とバイアス電流を得るためのLD駆動制御データを新たにD/A変換チャネルDAC1,DAC2に設定する(ST9)。
前記ステップST2でシャットダウン処理が指示されると、変調電流及びバイアス電流が0に設定される(ST20)。この後、PD100を介して、光出力が減少したか(ST21)、その後に、モニタ電流が所定値以下にされたか(ST21)を判定する。光出力が減少し、或いはモニタ電流が所定値以下にされたことを検出すると、シャットダウンのアラーム表示が行なわれる(ST23)。これに対して、光出力が減少せず、或いはモニタ電流が所定値異常にされた場合には、何らかの異常が発生しているとみなし、アラーム表示を切ってステップST2の処理に戻される。
《駆動制御データの生成》
第hには前記光トランスミッタ1Tの外観が示される。光トランスミッタ1Tは、特に制限されないが光レシーバ1Rとは別体で構成されている。第8図において20は光トランスミッタ1Tの回路基板であり、この回路基板20に第1図に示されるレーザモジュール10などが実装されている。レザーモジュール10のLD100の光放射部分は、光ファイバー21に連結され、光ファイバー21の先端には光コネクタ22が設けられている。部品として完成された光トランスミッタ1Tは図hに示されるよう光ケーブル21が既に結合されている。LD100と光ファイバー21との結合状態は光ファイバー21へ光の伝達率に影響を及ぼす。したがって、完成された光トランスミッタ1Tには光ファイバー21が結合され、LD100と光ファイバー21との結合状態が最適化されている。
第jには前記光トランスミッタ1Tの前記駆動制御データを生成するための評価装置のブロック図が示されている。この評価装置は、前記光トランスミッタ1Tに対し、前記コネクタ22から所定の光出力を得るのに必要な前記駆動電流の温度特性に応じた駆動制御データを生成して前記マイクロコンピュータ17のフラッシュメモリ173に書き込み制御を行う装置である。評価装置は、標準レシーバ回路30、アダプタボード31及びホスト装置32を有する。
前記標準レシーバ回路30は、第10図に例示されるように、光ファイバー21を介して前記LD100から供給される光出力を受けて光電変換を行うフォトダイオード300と当該フォトダイオードの300のアノードに直列接続された負荷抵抗素子301とが電源電圧Vccと接地電圧GNDとの間に配置され、フォトダイオード300のアノードの電圧を信号S(OPout)として出力する。電圧信号S(OPout)はマイクロコンピュータ17の入出力回路174に供給される。例えば、電圧信号S(OPout)は、A/D177のAD変換チャネルADC1〜ADC4の中からその時空いているAD変換チャネルを利用してA/D変換される。
前記トランスミッタ1Tから前記標準レシーバ回路30への光入力の範囲の最大値を例えば2mWと規定し、この最大光入力においてアノードの電圧が例えば5Vとなるように前記負荷抵抗素子301の値を決定しておく。フォトダイオード300の光電変換特性は線型であり、光入力が1mWであれば電圧信号S(OPout)は2.5Vになる。
第9図においてS(T)はサーミスタ112からの温度検出信号、S(Is)はPD101による光電変換電圧信号S(Is)である。S(Imod)はLD100の変調電流Imodを決定する電流源トランジスタTr2のベースバイアス信号、S(Ith)はLD100の閾値電流Ithを決定する電流源トランジスタTr1のベースバイアス信号である。
前記アダプタボード31は、一方においてマイコンインタフェース端子MCIFを介してマイクロコンピュータ17に結合され、他方において例えばRS232Cのようなシリアルインタフェースを介してホスト装置32にインタフェースされる。アダプタボード31は、特に制限されないが、ホスト装置32からの指示に従ってマイクロコンピュータ17にリセット信号を供給し、ホスト装置32からの指示に従ってマイクロコンピュータ17に前記ブートモードを設定し、ブートモードが設定されたマイクロコンピュータ17のフラッシュメモリ173に対する消去及び書き込みのための電圧制御やタイミング制御を行う。その他に、マイクロコンピュータ17の入出力回路174によるデータのパラレル入出力データと、ホスト装置32によるシリアル入出力データとの間のパラレル・シリアル変換などを行う。入出力回路174のシリアルインタフェース機能を用いる場合にはそのようなパラレル・シリアル変換機能は必要ない。
前記ホスト装置32は、離散的な複数の温度下での前記レーザダイオード100に関する駆動電流のデータ(レーザダイオードの性能を指標するためにLDメーカが提供するデータ)から全温度範囲の駆動電流のデータを近似式を用いて計算する。前記標準レシーバ回路30は、前コネクタ22を介して前記レーザダイオード100の発光出力を受けるフォトダイオード300に流れる電流の大きさに応ずる電圧信号S(OPout)を前記マイクロコンピュータ17に出力する。前記マイクロコンピュータ17は前記レーザダイオード100にS(Ith),S(Imod)によって駆動電流を流し、前記検出信号S(OPout)が所定値になったときの駆動電流の大きさのデータを前記ホスト装置32に与える。前記ホスト装置32は、前記マイクロコンピュータ17から与えられた駆動電流の大きさと前記近似計算で得られた駆動電流の大きさとの差分に応じた補正係数を用いて、前記近似計算で得られた駆動電流を補正し、補正された駆動電流から正規の駆動制御データを生成し、マイクロコンピュータ17に前記ブートモードを設定して前記生成された正規の駆動制御データを前記マイクロコンピュータ17のフラッシュメモリ173に書き込み制御する。要するに、LDメーカから提供された2〜3の温度点でのLD駆動情報(閾値電流Ith、変調電流Imod及びPD出力電流Is)から、数学的な近似によって所望する動作温度の全範囲のLD駆動情報を作成し、この後、常温下で実際にトランスミッタ1Tを動作させ、その時のLD駆動情報を取得する。取得された実際の駆動情報と近似式によって得られた駆動情報とを同一の温度点に関して比較し、その差分に基づいて、近似式によって得られた全温度範囲の駆動情報を補正し、駆動制御データを得る。
次に駆動制御データの生成手法について更に詳述する。駆動制御データの生成に利用されるプログラムは、特に制限されないが、LD特性収集プログラム及びPCインタフェースプログラムである。LD特性収集プログラムは、マイクロコンピュータ17によって実行され、LD100の常温時の特性を収集するプログラムである。PCインタフェースプログラムは、ホスト装置32が実行するプログラムであり、LD駆動情報の近似計算と補正演算、マイクロコンピュータとのインタフェース制御及びフラッシュメモリに対する消去書込み制御のためのプログラムである。フラッシュメモリに格納された駆動制御データを用いてLDを駆動するためのソフトウェアはLD制御プログラムであり、例えば第7図で説明した動作を制御する。
第11図には前記PCインタフェースプログラムで実現されるLD駆動情報の近似計算方法の一例が示される。近似計算の手法は、例えば3次元近似、exp近似、及び経験的近似の3種類とされる。
近似計算ではLDメーカから提供された2〜3の温度点でのLD駆動情報(閾値電流Ith、変調電流Imod及びPD出力電流Is)を利用する。例えば第12図に示される情報が与えられる。この情報は、例えばコネクタからの光出力Pfが1.3mWの場合であり、LDメーカの固有のテスト装置で測定された結果である。
3次元近似ではy=Ax3+Bを近似式とし、第12図の25℃と85℃の2点のデータを代入してA,Bの値を決定する。3次元近似は例えば閾値電流や変調電流の温度特性の数学的な近似に用いる。例えば変調電流の近似に用いる場合、yは変調電流、xは温度である。閾値電流の近似に用いる場合、yは閾値電流、xは温度である。係数A、Bは、例えば
A=(ixm−ixh)/(trm3−trh3)、
B=ixm+{(ixh−ixm)/(trm3−trh3)}×trm3
と置くことができる。ixmは常温時(例えば25℃)のIth,Imodであり、ixhは高温時(例えば85℃)のIth,Imodであり、trmは常温度(例えば25℃)であり、trhは高温度(例えば85℃)である。例えば第12図の情報を用いて閾値電流の特性を近似するには、ixm=6.19、ixh=21.89、trm=25、trh=85を代入して近似計算を行えばよい。上記3次元近似式は、例えば第3図におけるLDのId特性を近似できるように決定されている。
exp近似ではy=A exp(B x)を近似式とし、第12図の25℃と85℃の2点のデータを代入してA,Bの値を決定する。exp近似は例えば変調電流や閾値電流の温度特性の数学的近似に用いる。yは変調電流、xは温度とされる。係数A、Bは、例えば
A=y1/exp[{x1/(X1−X2)}log(y1/y2)]、
B=exp[{1/(X1−X2)}log(y1/y2)]、
と置くことができる。y1は常温時(例えば25℃)のIth,Imod、y2は高温時(例えば85℃)のIth,Imod、x1は常温度(例えば25℃)、x2は高温度(例えば85℃)である。例えば第12図の情報を用いて変調電流の特性を近似するには、y1=13.08、y2=33.5、x1=25、x2=85を代入して近似計算を行えばよい。上記exp近似式は、例えば第3図におけるLDのId特性を近似できるように決定されている。
経験的近似は、例えば光通信ハンドブック(株式会社 朝倉書店1982年9月1日発行)の第163頁〜第164頁に記載の内容を適用するものであり、閾値電流や変調電流の温度特性における変曲点を考慮したものであり、Jth=Jth0×exp(Tj/T0)を近似式とする。経験的近似は例えば変調電流や閾値電流の温度特性の数学的近似に用いる。この経験的近似の場合には変曲点の温度を決定しておくことが必要であり、変曲点tc℃で与えられる温度よりもLDの温度が低い場合には
Jth=Jth0×exp{(t-25)/e}、
変曲点tc℃で与えられる温度よりもLDの温度が高い場合には
Jth=Jth0×exp{(t-25)/(f-g×t)}、
とすることができる。上記経験的近似式において、温度tのときの近似値がJthになる。上式において、Jth0は常温時のIth,Imodである。e,f,g,h,tcは使用するLDでサンプリングして決定される係数であり、例えば、e=66、f=84.6,g=0.428,tc=40とされる。
PD101のモニタ電流に関しては近似式を用いる必要はない。一般的にフォトダイオードの光電変換特性の温度依存性はきわめて少ないから、第12図に例示されるような3点のデータのポイント間を平均化して所望の全温度範囲におけるPDモニタ電流を得る事で充分である。変調電流と閾値電流の近似にどの近似計算を採用するかは種々の組み合わせが可能であり、例えば変調電流の近似にexp近似式を用い、閾値電流の近似に経験的近似式を用いる。どの近似式を用いるかはPCインタフェースプログラム上で予め決定しておく。或いは選択可能にしてもよい。
第13図には前記近似式で計算された結果を補正する手法の一例が示される。上記近似計算によって例えば1℃置きにLDの駆動制御データの仮のテーブルを作成する。その後、常温下で実際にトランスミッタ1Tを動作させ、その時のLD駆動情報を取得する(ST30)。実測された変調電流をIm’、閾値電流をIb’、PDモニタ電圧をSL0’、実測時の温度(サーミスタ112により取得)をTとする。
前記仮のデータテーブルのデータから、温度Tにおけるデータを取得する(ST31)。このとき取得された変調電流をIm、閾値電流をIb、PDモニタ電圧をSL0とする。
次に、補正率を求める(ST32)。補正率は以下の通りとされる。
変調電流の補正率KIM=Im’/Im
閾値電流の補正率KIB=Ib’/Ib
PDモニタ電圧の補正率KSL0=SL0’/SL0
そして、前記補正率をKIM,KIB,KSL0を近似計算された変調電流、閾値電流及びPDモニタ電圧の全ての温度範囲の駆動制御データに乗算して、補正された駆動制御データのテーブルを作成する(ST33)。補正された駆動制御データは近似計算で得られた駆動制御データに対して第14図に例示されるような状態とされる。作成された駆動制御データテーブルはフラッシュメモリ173に書き込まれる。
第15図にはLDの駆動制御データを生成する方法の全体的な手順が示される。第15図はホスト装置(PC)32とマイクロコンピュータ17の処理を分けて図示してある。
先ず、ホスト装置32で前記PCインタフェースプログラムを起動する(ST40)。このときブートプログラムモードを指定し、ライトコマンド(Wコマンド)をホスト装置32に与える(ST41)。ライトコマンドが与えられたホスト装置32は、マイクロコンピュータ17にブートモードを指定し、アダプタボード31を介してマイクロコンピュータ17のフラッシュメモリ173に対する書込みを可能とする。書き込み対象プログラムは前記LD特性収集プログラムである。ホスト装置32は、フラッシュメモリ173に対する書き込みデータとして前記LD特性収集プログラムをアダプタボード31に供給する。これによって、フラッシュメモリ173にはLD特性収集プログラムが書き込まれる(ST42)。マイクロコンピュータ17はフラッシュメモリ173に格納されたLD特性収集プログラムを動作プログラムとして動作可能にされる。そして、マイクロコンピュータ17はリセットされ(ST43)、LD特性収集プログラムによる特性情報収集動作の開始を待つ。
ホスト装置32では、LD特性収集プログラムの書き込み動作の終了後、前記PCインタフェースプログラムが再起動される(ST44)。今度はユーザプログラムモードが設定され、ホスト装置32にパラメータコマンド(Pコマンド)が与えられると(ST45)、ホスト装置32は、第12図に例示されるような数点の温度における閾値電流、変調電流及びPDモニタ電流の入力(ホスト装置のキーボードなどからの入力)を受け付けてワーク領域に保持する(ST46)。更にホスト装置32はマイクロコンピュータ17に所望の光出力などの設定値を供給する(ST47)。そして、ホスト装置32は、前記数点の温度における閾値電流、変調電流及びPDモニタ電流の情報を前記数学的な近似式に代入して、所望とする全温範囲における閾値電流及び変調電流の近似計算を行う。更に前記平均演算によってPDモニタ電圧を計算する。それら計算結果に基づいて、所望とする全温度範囲で閾値電流、変調電流及びPDモニタ電圧に関する仮の駆動制御データテーブルを生成する(ST48)。
次にホスト装置32は収集コマンド(Sコマンド)を受け付ける(ST49)。収集コマンドを受け付けたホスト装置32は、マイクロコンピュータ17にデータ収集の指示を与える(ST50)。
これによってマイクロコンピュータ17は、LD特性収集プログラムに従って、閾値電流、変調電流、PDモニタ電圧(光出力モニタ値)及び周囲温度の情報を収集する(ST51)。
すなわち、閾値電流を収集する場合、マイクロコンピュータ17は、第4図のトランジスタTr1に流す電流を徐々に増加させるようにDAC1に閾値電流制御データを設定していく。これに並行してマイクロコンピュータ17は前記標準レシーバ回路30から供給される電圧信号S(OPout)を監視する。この電圧信号S(OPout)が“0”を超えたとき、DAC1に設定した閾値電流制御データと、温度センサ112で検出した温度データを保存する。保存された閾値電流制御データから、そのときの閾値電流を換算することができる。
変調電流を収集する場合、マイクロコンピュータ17は、前記閾値電流制御データを収集したときのトランジスタTr1の状態をそのままにして、第4図のトランジスタTr2に流す電流を徐々に増加させるようにDAC2に変調電流制御データを設定していく。このとき、入出力回路174からLDドライバ110にデータを供給してトランジスタTr3をオン動作させておく。これに並行してマイクロコンピュータ17は前記標準レシーバ回路30から供給される電圧信号S(OPout)を監視する。この電圧信号S(OPout)が前記パラメータ設定された光出力の設定値に到達したとき、DAC2に設定した変調電流制御データと、温度センサ112で検出した温度データを保存する。保存された変調電流制御データから、そのときの変調電流を換算することができる。なお、前記標準レシーバ回路31は、光入力が2mWのとき、5Vの電圧信号を出力する。したがって、前記パラメータ設定された光出力の設定値が2mWならば、マイクロコンピュータ17は、電圧信号S(OPout)が5Vになったことを検出することにより、トランスミッタ1Tが所望の光出力状態になったことを認識できる。また、前記パラメータ設定された光出力の設定値が1mWならば、電圧信号S(OPout)が2.5Vになったとき、トランスミッタ1Tが所望の光出力状態になったことをマイクロコンピュータ17で検出できる。
PDモニタ電圧は、変調電流の計測時に所望の光出力状態になったとき、併せて、PDモニタ電圧の値を取得すればよい。
以上のようにマイクロコンピュータが閾値電流、変調電流、PDモニタ電圧(光出力モニタ値)及び周囲温度のデータを収集すると、それらデータがホスト装置32に転送される(ST52)。ホスト装置32は、転送されたデータに従って前記補正係数を決定し(ST53)、補正係数に従って前述のように前記仮の制御データテーブルの内容を補正し(ST54)、補正された駆動制御データテーブルの内容をファイルに格納する(ST55)。
その後、終了コマンド(Qコマンド)が入力されると(ST56)、前記PCインタフェースプログラムが再起動される(ST57)。このときブートプログラムモードを指定し、ライトコマンド(Wコマンド)をホスト装置32に与える(ST58)。ライトコマンドが与えられたホスト装置は、マイクロコンピュータ17にブートモードを指定し、アダプタボード31を介してマイクロコンピュータ17のフラッシュメモリ173に対する書込みを可能とする。この時の書き込み対象プログラムは前記LD制御プログラムである。前記駆動制御データテーブルのファイルはLD制御プログラムに付随される。ホスト装置32は、フラッシュメモリ173に対する書き込みデータとして前記LD制御プログラム及び前記駆動制御データテーブルのファイルデータをアダプタボード31に供給する。これによって、当該プログラムとデータがフラッシュメモリに書き込まれる(ST59)。書き込み完了後、PCインタフェースプログラムの実行が終了される。上記一連の処理を経ることにより、マイクロコンピュータ17はフラッシュメモリ173に格納されたLD制御プログラムに従ってLD100を駆動することができ、その時の閾値電流や変調電流は、フラッシュメモリに書き込まれた駆動制御データテーブルのデータによって決定される(ST60)。
第15図で説明したLDの駆動制御データの生成処理は、トランスミッタ1Tの製造工程の一部とされる。光トランスミッタ1Tの製造工程の全体を概略的に説明する。
先ず、レーザダイオード100を含むレーザモジュール10と、前記レーザダイオード100に駆動電流を流すドライバ110と、前記ドライバ110が流す駆動電流を制御するマイクロコンピュータ17とを回路基板に搭載する。そして、前記レーザダイオード100の光出力端子OPOUTに光ファイバ21を結合し、その先端にコネクタ22を設ける。その後は、前述の通り、前記コネクタ22から所定の光出力を得るのに必要な前記駆動電流の温度特性に応じた駆動制御データを作成し、作成した駆動制御データを前記マイクロコンピュータ17の内蔵フラッシュメモリ173に書き込み制御する。
以上詳細に説明した実施例によれば以下の作用効果を得ることができる。
上記説明した光トランスミッタの駆動制御データを生成する方法は、LDメーカから提供された2〜3の温度点でのLD駆動情報(閾値電流Ith、変調電流Imod及びPD出力電流Is)から、数学的な近似によって所望する動作温度の全範囲のLD駆動情報を作成し、この後、常温下で実際にトランスミッタ1Tを動作させ、その時のLD駆動情報を取得する。取得された実際の駆動情報と近似式によって得られた駆動情報とを同一の温度点に関して比較し、その差分に基づいて、近似式によって得られた全温度範囲の駆動情報を補正し、駆動制御データを得る。前記近似計算されたデータは特定の温度下で実測された駆動電流に基づい取得された補正係数を用いて補正される。したがって、全温度範囲で逐一駆動電流を実測することを要せず、効率的に駆動制御データを生成することができる。
前記特定の温度下とは、例えば常温下である。したがって、恒温漕を用いて光トランスミッタの温度を規定することも要しない。実測時の温度は例えば光トランスミッタ内の温度センサを用いて測定すればよい。上記により、光トランスミッタの実使用上最適な、換言すれば光トランスミッタ及びレーザダイオードの特性に即した、駆動制御データを能率的に作成することができる。
前記データ生成方法を適用した評価装置によれば、温度依存性のあるレーザダイオード100の駆動制御データを光トランスミッタ毎に効率的に生成できる
前記データ生成方法を適用した光トランスミッタの製造方法によれば、レーザダイオードの駆動制御データを温度に応じてメモリから読出して所定の光出力を得ることができる光トランスミッタの当該駆動制御データを当該トランスミッタの特性に適合させた光トランスミッタの製造を容易化することができる。
以上本発明者によってなされた発明を実施例に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、光トランスミッタと光レシーバは共通の回路基板に実装してもよい。また、光ファイバーは光トランシーバと光レシーバに共通利用する事も可能である。その場合には、送信信号周波数と受信信号周波数とを相異させて電気的に分離可能にしたり、或いは送信信号と受信信号とを光学的に分離するためのスプリッターを設ければよい。
また、PDにおける光電変換の温度特性は微々たるものであるから、上記の例では標準レシーバに含まれるPDの温度特性については特に考慮していない。これでも実効的には問題ないが、厳密を期する場合には、標準レシーバのPDの温度を計測し、標準レシーバから得られる電圧信号を補正するようにしてもよい。
また、前記オートパワーコントロールは省略可能である。また、フラッシュメモリに対する書き込み制御はマイクロコンピュータ内臓CPUで行うことも可能である。その場合、書き込み制御プログラムはマイクロコンピュータが保有できる。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明は光信号を伝黄信号に変換する光トランスミッタや光伝送モジュールの駆動制御データの生成、更にはそれら光トランスミッタや光伝送モジュールの製造に摘要することができる。前記光トランスミッタや光伝送モジュールは、電話やISDNの加入者系に光ファイバーを導入したPDS(Passive Double Star)等の光伝送システムに適用される。

Claims (6)

  1. レーザダイオードと、前記レーザダイオードに駆動電流を流すドライバと、前記ドライバが流す駆動電流を制御する制御手段と、前記レーザダイオードからの発光出力を先端のコネクタまで伝達する光ファイバーとを有する光トランスミッタにおける、前記コネクタから所定の光出力を得るのに必要な前記駆動電流の温度特性に応じた駆動制御データを生成する方法であって、
    離散的な複数の温度下での前記レーザダイオードに関する駆動電流の情報から全温度範囲の駆動電流の情報を近似式を用いて計算する第1処理と、
    特定の温度下でレーザダイオードを駆動して実測した駆動電流の情報と前記近似計算で得られた駆動電流の情報との差分に応じた補正係数を用いて前記近似計算で得られた駆動電流の情報を補正し、補正された駆動電流の情報から駆動制御データを生成する第2処理と、を含み、
    離散的な複数の温度下での前記駆動電流の情報は、第1の温度における第1の閾値電流値及び第1の変調電流値と、第2の温度における第2の閾値電流値及び第2の変調電流値を含み、
    前記第1処理は、閾値電流と変調電流とに分けて駆動電流の情報を近似計算する処理であり、
    前記第2処理は、特定の温度下でレーザダイオードを駆動して実測した閾値電流の情報と前記近似計算で得られた閾値電流の情報との差分に応じた補正係数を用いて前記近似計算で得られた閾値電流の情報を補正し、前記特定の温度下でレーザダイオードを駆動して実測した変調電流の情報と前記近似計算で得られた変調電流の情報との差分に応じた補正係数を用いて前記近似計算で得られた変調電流の情報を補正し、補正結果に基づいて閾値電流と変調電流に関する駆動制御データ生成する処理であることを特徴とする駆動制御データ生成方法。
  2. 前記第2処理で得られた駆動制御データを前記制御手段が保有する電気的に書込み可能な不揮発性記憶手段に書き込み制御する第3処理を更に含むことを特徴とする請求項1記載の駆動制御データ生成方法。
  3. 前記特定の温度下とは常温下であることを特徴とする請求項1又は2記載の駆動制御データ生成方法。
  4. 前記第2の処理における補正は、前記近似計算で得られた前記特定の温度における駆動電流の情報に対する、前記特定の温度下でレーザダイオードを駆動して実測した駆動電流の情報の割合を、補正係数とし、前記近似計算で得られた駆動電流の情報を前記補正係数倍する処理であることを特徴とする請求項1又は2記載の駆動制御データ生成方法。
  5. 離散的な複数の温度下での前記駆動電流の情報は、レーザダイオードの製造メーカが提供するデータであることを特徴とする請求項1又は2記載の駆動制御データ生成方法。
  6. レーザダイオードと、前記レーザダイオードに駆動電流を流すドライバと、前記レーザダイオードの発光出力を先端のコネクタまで伝達する光ファイバーと、前記ドライバが流す駆動電流を制御するマイクロコンピュータとを有する光トランスミッタに対し、前記コネクタから所定の光出力を得るのに必要な前記駆動電流の温度特性に応じた駆動制御データを生成して前記マイクロコンピュータの不揮発性記憶手段に書き込み制御を行う装置であって、
    前記コネクタと前記マイクロコンピュータとに接続可能なレシーバ回路と、前記マイクロコンピュータに接続可能なホスト装置とを有し、
    前記ホスト装置は、離散的な複数の温度下での前記レーザダイオードに関する駆動電流の情報から全温度範囲の駆動電流の情報を近似式を用いて計算し、
    前記レシーバ回路は、前コネクタを介して前記レーザダイオードの発光出力を受けるフォトダイオードを有し、フォトダイオードへの光入力に対応して流れる電流の大きさに応ずる検出信号を前記マイクロコンピュータに出力し、
    前記マイクロコンピュータは前記レーザダイオードに駆動電流を流し、前記検出信号が所定値になったときの駆動電流の大きさを前記ホスト装置に与え、
    前記ホスト装置は、前記マイクロコンピュータから与えられた駆動電流の大きさと前記近似計算で得られた駆動電流の大きさとの差分に応じた補正係数を用いて、前記近似計算で得られた駆動電流の情報を補正し、補正された駆動電流の情報から駆動制御データを生成し、生成された駆動制御データを前記マイクロコンピュータが保有する不揮発性記憶手段に書き込み制御するものであって、離散的な複数の温度下での前記駆動電流の情報は、第1の温度における第1の閾値電流値及び第1の変調電流値と、第2の温度における第2の閾値電流値及び第2の変調電流値を含み、閾値電流と変調電流とに分けて駆動電流の情報を近似計算し、特定の温度下でレーザダイオードを駆動して実測した閾値電流の情報と前記近似計算で得られた閾値電流の情報との差分に応じた補正係数を用いて前記近似計算で得られた閾値電流の情報を補正し、前記特定の温度下でレーザダイオードを駆動して実測した変調電流の情報と前記近似計算で得られた変調電流の情報との差分に応じた補正係数を用いて前記近似計算で得られた変調電流の情報を補正し、補正結果に基づいて閾値電流と変調電流に関する駆動制御データを生成することを特徴とする評価装置。
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