JP4174650B2 - Method for producing halopropyldimethylchlorosilane compound - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種シランカップリング剤の合成中間体あるいはシリコーンオイルの変性材料として有用なハロプロピルジメチルクロロシラン化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
ハロプロピルジメチルクロロシラン化合物は、各種シランカップリング剤の合成中間体あるいはシリコーンオイルの変性材料として用いられる。
ハロプロピルジメチルクロロシランは、ハロゲン化アリル化合物とジメチルクロロシランとの反応により合成される。ハロゲン化アリルとジメチルクロロシランとの反応は、白金触媒又はイリジウム触媒により進行する。
白金触媒を使用する方法としては、塩化アリルとジメチルクロロシランを一括で反応させる方法が公知である(米国特許4614812号)。
【0003】
しかし、白金触媒を使用する方法は、反応性が低く、反応時間が50時間もかかり、しかも目的のクロロプロピルジメチルクロロシランの収率は、12.6%と低収率であった。これを改善するために、上記特許では、ジメチルクロロシランと共に等モル量のトリエチルシラン、ジクロロメチルシラン又はSi−H結合含有シロキサンの存在下に、塩化アリルと反応させている。トリエチルシランを用いた場合には収率42.5%でクロロプロピルジメチルクロロシランが得られる。しかしながらこの方法でも、収率的には満足できるものではなかった。
【0004】
白金触媒を用いる別の方法として、白金錯体触媒([{Pt(SiEtMe2)(μ−H)[(C6H11)3P]}2])を用いる方法が知られている(Green M.ら、J.Chem.Soc.,Dalton Trans.,1525(1977))が、これも反応性が低く、反応時間が17日もかかり、収率は32%にすぎない。
【0005】
また、白金触媒を用いる方法において、反応収率を改善する方法として、白金錯体触媒にカルボン酸化合物を添加して反応させる方法が知られている(特開2000−256372号公報)。しかし、この方法でも反応時間に関しては、20時間と長い反応時間が必要である。しかも、塩化アリルとジメチルクロロシランを白金触媒とエチルトリアセトキシシラン存在下に、封管を用いて加圧下に、しかも一括で反応させる必要があり、工業的な規模で実施する場合には、反応の制御が困難で、反応に危険性があり、工業的な製法としては適していない。
【0006】
一方、イリジウム触媒を用いる方法として、イリジウム錯体触媒([Ir(1,5−シクロオクタジエン)Cl]2)を用いてハロプロピルジメチルクロロシランを製造する方法が知られている(特許第2938731号公報)。しかしながら、この方法では高価なイリジウム錯体触媒を大量に使用しなければならない等の問題点があり、工業的な規模で製造するには優れた方法とは言えなかった。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、ハロプロピルジメチルクロロシラン化合物を安全に、収率良く、工業的に製造する方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するために、ヒドロシリル化反応に一般的に用いられる白金触媒を用いて鋭意検討を重ねた結果、白金触媒を含有するハロゲン化アリルにジメチルクロロシランを添加する方法や、ハロゲン化アリルとジメチルクロロシランを一括で反応させる方法では、ハロプロピルジメチルクロロシラン化合物が収率良く得られないのに対して、常圧下の反応であるにもかかわらず、白金触媒を含有するジメチルクロロシラン中にハロゲン化アリルを添加して反応させることにより、ハロプロピルジメチルクロロシラン化合物を収率良く、安全な方法で製造できることを知見し、本発明を完成するに至ったものである。
【0009】
従って、本発明は、
(1) 白金触媒を含有するジメチルクロロシランに、下記一般式(1)
XCH2CH=CH2 (1)
(Xは、塩素、臭素、ヨウ素のいずれかである。)
で示されるハロゲン化アリル化合物を添加して反応させることを特徴とする下記一般式(2)
XCH2CH2CH2Si(CH3)2Cl (2)
(Xは上記と同じ。)
で示されるハロプロピルジメチルクロロシラン化合物の製造方法を提供するものである。
【0010】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明で用いる原料のハロゲン化アリル化合物は、下記式(1)で示される化合物である。
XCH2CH=CH2 (1)
(Xは、塩素、臭素、ヨウ素のいずれかである。)
具体的には、塩化アリル、臭化アリル、ヨウ化アリルである。この中では特に塩化アリルが好ましい。ハロゲン化アリル化合物の使用量は特に限定されないが、ジメチルクロロシラン1モルに対して、0.5〜2.0モル、特に0.5〜1.0モル用いることが好ましい。
【0011】
本発明で用いる白金触媒は、例えば白金化合物、白金錯体化合物、白金担持化合物が挙げられる。白金化合物としては、二塩化白金、二臭化白金、四塩化白金、塩化白金酸、塩化白金酸ナトリウム、塩化白金酸カリウム等が挙げられる。白金錯体触媒としては、白金(0)ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体、白金(0)テトラビニルテトラメチルシクロテトラシロキサン錯体、白金(0)エチレン錯体、ジクロロ白金ビス(エチレン)錯体、ジクロロ白金ビス(ベンゾニトリル)錯体等が挙げられる。白金担持化合物としては、活性炭担持白金、アルミナ担持白金、シリカ担持白金等が挙げられる。これらのうち、塩化白金酸のアルコール溶液と、白金(0)ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体を用いることが好ましく、特に触媒コスト的に塩化白金酸のアルコール溶液を用いることが好ましい。白金触媒の使用量は、特に限定されないが、ハロゲン化アリル1モルに対して、白金触媒を0.0000001〜0.01モル、特に0.000001〜0.0005モル用いることが好ましい。触媒量が0.0000001モル未満では十分な反応速度を得ることができず、0.01モルを超えても反応速度の向上は少なく経済的でない。
【0012】
なお、白金触媒は、単独で用いることもできるが、アミン化合物や、ホスフィン化合物等を加えて用いることもできる。例えば、アミン化合物を加えることにより反応速度が向上し、反応時間を短くすることができる。アミン化合物としては、キノリン、2−アセトキシエチルジメチルアミン等が挙げられる。アミン化合物の添加量は、白金触媒1モルに対して1〜10モルが好ましい。
【0013】
更に、反応は無溶媒で進行するが、反応温度を高くする等のために溶媒を用いることもできる。適当な溶媒としては、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、ドデカン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ハロプロピルジメチルクロロシラン及びハロゲン化アリルとジメチルクロロシランの反応液等を挙げることができる。これらの中では、トルエン、キシレン、ハロプロピルジメチルクロロシラン、及びハロゲン化アリルとジメチルクロロシランの反応液を用いることが好ましい。
【0014】
また、反応温度は特に限定されないが、0〜300℃、特に10〜150℃が好ましい。0℃より低いと十分な反応速度が得られないおそれがある。反応は、常圧下で行ってもよく、また加圧下で行ってもよい。反応時間は、通常1〜15時間、好ましくは2〜10時間である。
【0015】
反応雰囲気は、空気下でもよいが、安全上窒素、アルゴン等の不活性雰囲気下に反応することが好ましい。
【0016】
本発明は、白金触媒を含有するジメチルクロロシラン中にハロゲン化アリルを添加して反応させるか、又は、白金触媒を含有するジメチルクロロシラン中にハロゲン化アリルとジメチルクロロシランを同時に添加して反応を行う。後者の方法により反応を行う場合には、白金触媒と共に用いるジメチルクロロシランの量は特に限定されないが、ジメチルクロロシラン全使用量の10〜50重量%であることが好ましい。ハロゲン化アリルとジメチルクロロシランは、予め混合してから加えてもよく、また別々に加えてもよい。
【0017】
本発明では、上記反応により下記一般式(2)で示されるハロプロピルジメチルクロロシラン化合物を得ることができる。
XCH2CH2CH2Si(CH3)2Cl (2)
(Xは塩素、臭素、ヨウ素のいずれかである。)
上記一般式(2)で示されるハロプロピルジメチルクロロシラン化合物として、具体的には、3−クロロプロピルジメチルクロロシラン、3−ブロモプロピルジメチルクロロシラン、3−ヨードプロピルジメチルクロロシラン等が挙げられる。
【0018】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0019】
[実施例1]
200mlの4つ口ガラスフラスコに還流冷却器、温度計、滴下漏斗及び攪拌機を取り付け、内部を窒素置換した。このフラスコに、ジメチルクロロシラン63.9g(0.68mol)と、白金を2重量%含有する塩化白金酸のイソプロピルアルコール溶液98mg(0.00001mol)を仕込んだ。
フラスコ内の温度を35℃に上昇させてから、滴下ロートから塩化アリル38.3g(0.5mol)を、反応混合物が緩やかに還流する程度に加熱しながら6時間かけてフラスコ内に滴下した。緩やかな還流を保ちながら更に1時間熟成した。得られた反応液に内部標準として、キシレン40.0gを加えてガスクロマトグラフィーにより分析したところ、3−クロロプロピルジメチルクロロシラン56.4gが生成していた。用いた塩化アリルに対する収率は66.0%であった。
【0020】
[実施例2]
200mlの4つ口ガラスフラスコに還流冷却器、温度計、滴下漏斗及び攪拌機を取り付け、内部を窒素置換した。このフラスコに、ジメチルクロロシラン63.9g(0.68mol)と、白金を3重量%含有する白金(0)ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体のトルエン溶液0.65g(0.0001mol)を仕込んだ。
フラスコ内の温度を35℃に上昇させてから、滴下ロートから塩化アリル38.3g(0.5mol)を、反応混合物が緩やかに還流する程度に加熱しながら7.5時間かけてフラスコ内に滴下した。緩やかな還流を保ちながら更に1時間熟成した。得られた反応液に内部標準として、キシレン40.0gを加えてガスクロマトグラフィーにより分析したところ、3−クロロプロピルジメチルクロロシラン56.5gが生成していた。用いた塩化アリルに対する収率は66.0%であった。
【0021】
[実施例3]
200mlの4つ口ガラスフラスコに還流冷却器、温度計、滴下漏斗及び攪拌機を取り付け、内部を窒素置換した。このフラスコに、ジメチルクロロシラン63.9g(0.68mol)と、白金を3重量%含有する白金(0)ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体のトルエン溶液0.65g(0.0001mol)、キノリン25.8mg(0.0002mol)を仕込んだ。
フラスコ内の温度を35℃に上昇させてから、滴下ロートから塩化アリル38.3g(0.5mol)を、反応混合物が緩やかに還流する程度に加熱しながら5時間かけてフラスコ内に滴下した。緩やかな還流を保ちながら更に1時間熟成した。得られた反応液に内部標準として、キシレン40.0gを加えてガスクロマトグラフィーにより分析したところ、3−クロロプロピルジメチルクロロシラン55.3gが生成していた。用いた塩化アリルに対する収率は64.6%であった。白金触媒と共にキノリンを用いることにより、反応時間を短くすることができた。
【0022】
[実施例4]
200mlの4つ口ガラスフラスコに還流冷却器、温度計、滴下漏斗及び攪拌機を取り付け、内部を窒素置換した。このフラスコに、ジメチルクロロシラン63.9g(0.68mol)と、白金を2重量%含有する塩化白金酸のイソプロピルアルコール溶液98mg(0.00001mol)、トルエン30.0gを仕込んだ。
フラスコ内の温度を45℃に上昇させてから、滴下ロートから塩化アリル38.3g(0.5mol)を、反応混合物が緩やかに還流する程度に加熱しながら5.5時間かけてフラスコ内に滴下した。緩やかな還流を保ちながら更に1時間熟成した。得られた反応液に内部標準として、キシレン40.0gを加えてガスクロマトグラフィーにより分析したところ、3−クロロプロピルジメチルクロロシラン55.6gが生成していた。用いた塩化アリルに対する収率は65.0%であった。
【0023】
[実施例5]
200mlの4つ口ガラスフラスコに還流冷却器、温度計、滴下漏斗及び攪拌機を取り付け、内部を窒素置換した。このフラスコに、ジメチルクロロシラン63.9g(0.68mol)と、白金を2重量%含有する塩化白金酸のイソプロピルアルコール溶液98mg(0.00001mol)、3−クロロプロピルジメチルクロロシラン30.0gを仕込んだ。
フラスコ内の温度を41℃に上昇させてから、滴下ロートから塩化アリル38.3g(0.5mol)を、反応混合物が緩やかに還流する程度に加熱しながら5.5時間かけてフラスコ内に滴下した。緩やかな還流を保ちながら更に1時間熟成した。得られた反応液に内部標準として、キシレン40.0gを加えてガスクロマトグラフィーにより分析したところ、3−クロロプロピルジメチルクロロシランが新たに54.2g生成していた。用いた塩化アリルに対する収率は63.4%であった。
【0026】
[比較例1]
200mlの4つ口ガラスフラスコに還流冷却器、温度計、滴下漏斗及び攪拌機を取り付け、内部を窒素置換した。このフラスコに、塩化アリル38.3g(0.5mol)と、白金を3重量%含有する白金(0)ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体のトルエン溶液0.65g(0.0001mol)を仕込んだ。フラスコ内の温度を45℃に上昇させてから、滴下ロートからジメチルクロロシラン47.3g(0.5mol)を、反応混合物が緩やかに還流する程度に加熱しながら4時間かけてフラスコ内に滴下した。緩やかな還流を保ちながら更に1時間熟成した。得られた反応液に内部標準として、キシレン40.0gを加えてガスクロマトグラフィーにより分析したところ、3−クロロプロピルジメチルクロロシラン0.5gしか生成しておらず、収率は0.6%であった。
【0027】
[比較例2]
200mlの4つ口ガラスフラスコに還流冷却器、温度計、滴下漏斗及び攪拌機を取り付け、内部を窒素置換した。このフラスコに、塩化アリル38.3g(0.5mol)と、白金を3重量%含有する白金(0)ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体のトルエン溶液0.65g(0.0001mol)、エチルトリアセトキシシラン4.5gを仕込んだ。
フラスコ内の温度を45℃に上昇させてから、滴下ロートからジメチルクロロシラン47.3g(0.5mol)を、反応混合物が緩やかに還流する程度に加熱しながら5時間かけてフラスコ内に滴下した。緩やかな還流を保ちながら更に1時間熟成した。得られた反応液に内部標準として、キシレン40.0gを加えてガスクロマトグラフィーにより分析したところ、3−クロロプロピルジメチルクロロシラン1.1gしか生成しておらず、収率は1.3%であった。
【0028】
【発明の効果】
本発明のハロプロピルジメチルクロロシラン化合物の製造方法は、白金触媒を含有するジメチルクロロシラン中にハロゲン化アリルを添加して反応させることにより、高価な錯体触媒を用いることなく、安全な方法で、収率良く、工業的な規模でハロプロピルジメチルクロロシラン化合物を製造することが可能となる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a halopropyldimethylchlorosilane compound useful as a synthetic intermediate for various silane coupling agents or a modified material for silicone oil.
[0002]
[Prior art and problems to be solved by the invention]
The halopropyldimethylchlorosilane compound is used as a synthetic intermediate for various silane coupling agents or a modified material for silicone oil.
Halopropyldimethylchlorosilane is synthesized by a reaction between an allyl halide compound and dimethylchlorosilane. The reaction between allyl halide and dimethylchlorosilane proceeds with a platinum catalyst or an iridium catalyst.
As a method using a platinum catalyst, a method in which allyl chloride and dimethylchlorosilane are reacted together is known (US Pat. No. 4,614,812).
[0003]
However, the method using a platinum catalyst has low reactivity, takes 50 hours of reaction time, and the yield of the target chloropropyldimethylchlorosilane is as low as 12.6%. In order to remedy this, the above patent reacts with allyl chloride in the presence of equimolar amounts of triethylsilane, dichloromethylsilane or Si-H bond-containing siloxane with dimethylchlorosilane. When triethylsilane is used, chloropropyldimethylchlorosilane is obtained in a yield of 42.5%. However, even this method is not satisfactory in terms of yield.
[0004]
As another method using a platinum catalyst, a method using a platinum complex catalyst ([{Pt (SiEtMe 2 ) (μ-H) [(C 6 H 11 ) 3 P]} 2 ]) is known (Green M). J. Chem. Soc., Dalton Trans., 1525 (1977)), which is also less reactive, takes as long as 17 days and yields only 32%.
[0005]
As a method for improving the reaction yield in a method using a platinum catalyst, a method of adding a carboxylic acid compound to a platinum complex catalyst and reacting it is known (Japanese Patent Laid-Open No. 2000-256372). However, this method also requires a long reaction time of 20 hours with respect to the reaction time. Moreover, it is necessary to react allyl chloride and dimethylchlorosilane in the presence of a platinum catalyst and ethyltriacetoxysilane under pressure using a sealed tube and in a batch. It is difficult to control, and there is a risk of reaction, which is not suitable as an industrial production method.
[0006]
On the other hand, as a method using an iridium catalyst, a method for producing halopropyldimethylchlorosilane using an iridium complex catalyst ([Ir (1,5-cyclooctadiene) Cl] 2 ) is known (Japanese Patent No. 2938731). ). However, this method has problems such as the need to use a large amount of an expensive iridium complex catalyst, and cannot be said to be an excellent method for production on an industrial scale.
[0007]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and an object thereof is to provide a method for industrially producing a halopropyldimethylchlorosilane compound in a safe, high yield.
[0008]
Means for Solving the Problem and Embodiment of the Invention
In order to achieve the above object, the present inventor has conducted extensive studies using a platinum catalyst generally used in hydrosilylation reactions. As a result, a method of adding dimethylchlorosilane to an allyl halide containing a platinum catalyst, In the method in which allyl halide and dimethylchlorosilane are reacted together, the halopropyldimethylchlorosilane compound cannot be obtained in good yield, whereas the dimethylchlorosilane containing a platinum catalyst is obtained despite the reaction under normal pressure. by the Turkey it is carried out with the addition of the allyl halide in may yield halopropyl dimethylchlorosilane compound, and knowledge can be produced in a safe manner, in which the present invention has been completed.
[0009]
Therefore, the present invention
(1) The following general formula (1) is added to dimethylchlorosilane containing a platinum catalyst.
XCH 2 CH═CH 2 (1)
(X is any one of chlorine, bromine and iodine.)
The following general formula (2), characterized in that an allyl halide compound represented by
XCH 2 CH 2 CH 2 Si (CH 3 ) 2 Cl (2)
(X is the same as above.)
The manufacturing method of the halopropyl dimethyl chlorosilane compound shown by this is provided.
[0010]
Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
The starting allyl halide compound used in the present invention is a compound represented by the following formula (1).
XCH 2 CH═CH 2 (1)
(X is any one of chlorine, bromine and iodine.)
Specific examples include allyl chloride, allyl bromide, and allyl iodide. Of these, allyl chloride is particularly preferred. Although the usage-amount of an allyl halide compound is not specifically limited, It is preferable to use 0.5-2.0 mol with respect to 1 mol of dimethylchlorosilane, especially 0.5-1.0 mol.
[0011]
Examples of the platinum catalyst used in the present invention include platinum compounds, platinum complex compounds, and platinum-supported compounds. Examples of the platinum compound include platinum dichloride, platinum dibromide, platinum tetrachloride, chloroplatinic acid, sodium chloroplatinate, and potassium chloroplatinate. Platinum complex catalysts include platinum (0) divinyltetramethyldisiloxane complex, platinum (0) tetravinyltetramethylcyclotetrasiloxane complex, platinum (0) ethylene complex, dichloroplatinum bis (ethylene) complex, dichloroplatinum bis (benzo Nitrile) complexes and the like. Examples of the platinum-carrying compound include activated carbon-carrying platinum, alumina-carrying platinum, and silica-carrying platinum. Among these, it is preferable to use an alcohol solution of chloroplatinic acid and a platinum (0) divinyltetramethyldisiloxane complex, and it is particularly preferable to use an alcohol solution of chloroplatinic acid in terms of catalyst cost. Although the usage-amount of a platinum catalyst is not specifically limited, It is preferable to use a platinum catalyst 0.0000001-0.01 mol, especially 0.000001-0.0005 mol with respect to 1 mol of allyl halides. When the amount of catalyst is less than 0.0000001 mol, a sufficient reaction rate cannot be obtained, and when it exceeds 0.01 mol, the reaction rate is not improved and is not economical.
[0012]
In addition, although a platinum catalyst can also be used independently, an amine compound, a phosphine compound, etc. can also be added and used. For example, by adding an amine compound, the reaction rate can be improved and the reaction time can be shortened. Examples of amine compounds include quinoline and 2-acetoxyethyldimethylamine. The addition amount of the amine compound is preferably 1 to 10 mol with respect to 1 mol of the platinum catalyst.
[0013]
Furthermore, although the reaction proceeds without a solvent, a solvent can be used to increase the reaction temperature. Suitable solvents include hexane, cyclohexane, heptane, octane, isooctane, dodecane, hydrocarbon solvents such as benzene, toluene, xylene, ether solvents such as tetrahydrofuran, dioxane, halopropyldimethylchlorosilane, allyl halide and dimethylchlorosilane. And the like. Among these, it is preferable to use toluene, xylene, halopropyldimethylchlorosilane, and a reaction liquid of allyl halide and dimethylchlorosilane.
[0014]
The reaction temperature is not particularly limited, but is preferably 0 to 300 ° C, particularly preferably 10 to 150 ° C. If it is lower than 0 ° C, a sufficient reaction rate may not be obtained. The reaction may be carried out under normal pressure or under pressure. The reaction time is usually 1 to 15 hours, preferably 2 to 10 hours.
[0015]
The reaction atmosphere may be air, but it is preferable to react in an inert atmosphere such as nitrogen or argon for safety.
[0016]
In the present invention, allyl halide is added and reacted in dimethylchlorosilane containing a platinum catalyst, or allyl halide and dimethylchlorosilane are added simultaneously to dimethylchlorosilane containing a platinum catalyst. When the reaction is performed by the latter method, the amount of dimethylchlorosilane used together with the platinum catalyst is not particularly limited, but is preferably 10 to 50% by weight of the total amount of dimethylchlorosilane used. The allyl halide and dimethylchlorosilane may be added after mixing in advance, or may be added separately.
[0017]
In the present invention, a halopropyldimethylchlorosilane compound represented by the following general formula (2) can be obtained by the above reaction.
XCH 2 CH 2 CH 2 Si (CH 3 ) 2 Cl (2)
(X is any one of chlorine, bromine and iodine.)
Specific examples of the halopropyldimethylchlorosilane compound represented by the general formula (2) include 3-chloropropyldimethylchlorosilane, 3-bromopropyldimethylchlorosilane, and 3-iodopropyldimethylchlorosilane.
[0018]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example and a comparative example are shown and this invention is demonstrated concretely, this invention is not restrict | limited to the following Example.
[0019]
[Example 1]
A 200 ml four-necked glass flask was equipped with a reflux condenser, thermometer, dropping funnel and stirrer, and the inside was purged with nitrogen. The flask was charged with 63.9 g (0.68 mol) of dimethylchlorosilane and 98 mg (0.00001 mol) of an isopropyl alcohol solution of chloroplatinic acid containing 2% by weight of platinum.
After raising the temperature in the flask to 35 ° C., 38.3 g (0.5 mol) of allyl chloride was dropped from the dropping funnel into the flask over 6 hours while heating the reaction mixture to gently reflux. It was further aged for 1 hour while maintaining a gentle reflux. When 40.0 g of xylene was added to the resulting reaction solution as an internal standard and analyzed by gas chromatography, 56.4 g of 3-chloropropyldimethylchlorosilane was produced. The yield based on allyl chloride used was 66.0%.
[0020]
[Example 2]
A 200 ml four-necked glass flask was equipped with a reflux condenser, thermometer, dropping funnel and stirrer, and the inside was purged with nitrogen. The flask was charged with 63.9 g (0.68 mol) of dimethylchlorosilane and 0.65 g (0.0001 mol) of a toluene solution of a platinum (0) divinyltetramethyldisiloxane complex containing 3% by weight of platinum.
After raising the temperature in the flask to 35 ° C., 38.3 g (0.5 mol) of allyl chloride was dropped from the dropping funnel into the flask over 7.5 hours while heating the reaction mixture to gently reflux. did. It was further aged for 1 hour while maintaining a gentle reflux. As an internal standard, 40.0 g of xylene was added to the obtained reaction solution and analyzed by gas chromatography. As a result, 56.5 g of 3-chloropropyldimethylchlorosilane was produced. The yield based on allyl chloride used was 66.0%.
[0021]
[Example 3]
A 200 ml four-necked glass flask was equipped with a reflux condenser, thermometer, dropping funnel and stirrer, and the inside was purged with nitrogen. Into this flask, 63.9 g (0.68 mol) of dimethylchlorosilane, 0.65 g (0.0001 mol) of a toluene solution of a platinum (0) divinyltetramethyldisiloxane complex containing 3% by weight of platinum, and 25.8 mg of quinoline ( 0.0002 mol) was charged.
After raising the temperature in the flask to 35 ° C., 38.3 g (0.5 mol) of allyl chloride was dropped from the dropping funnel into the flask over 5 hours while heating the reaction mixture to a gentle reflux. It was further aged for 1 hour while maintaining a gentle reflux. When 40.0 g of xylene was added to the resulting reaction solution as an internal standard and analyzed by gas chromatography, 55.3 g of 3-chloropropyldimethylchlorosilane was produced. The yield based on allyl chloride used was 64.6%. By using quinoline with the platinum catalyst, the reaction time could be shortened.
[0022]
[Example 4]
A 200 ml four-necked glass flask was equipped with a reflux condenser, thermometer, dropping funnel and stirrer, and the inside was purged with nitrogen. This flask was charged with 63.9 g (0.68 mol) of dimethylchlorosilane, 98 mg (0.00001 mol) of an isopropyl alcohol solution of chloroplatinic acid containing 2% by weight of platinum, and 30.0 g of toluene.
After raising the temperature in the flask to 45 ° C., 38.3 g (0.5 mol) of allyl chloride was dropped from the dropping funnel into the flask over 5.5 hours while heating the reaction mixture to gently reflux. did. It was further aged for 1 hour while maintaining a gentle reflux. As an internal standard, 40.0 g of xylene was added to the resulting reaction solution and analyzed by gas chromatography. As a result, 55.6 g of 3-chloropropyldimethylchlorosilane was produced. The yield based on allyl chloride used was 65.0%.
[0023]
[Example 5]
A 200 ml four-necked glass flask was equipped with a reflux condenser, thermometer, dropping funnel and stirrer, and the inside was purged with nitrogen. The flask was charged with 63.9 g (0.68 mol) of dimethylchlorosilane, 98 mg (0.00001 mol) of an isopropyl alcohol solution of chloroplatinic acid containing 2% by weight of platinum, and 30.0 g of 3-chloropropyldimethylchlorosilane.
After raising the temperature in the flask to 41 ° C., 38.3 g (0.5 mol) of allyl chloride was dropped from the dropping funnel into the flask over 5.5 hours while heating the reaction mixture to gently reflux. did. It was further aged for 1 hour while maintaining a gentle reflux. When 40.0 g of xylene was added to the resulting reaction solution as an internal standard and analyzed by gas chromatography, 54.2 g of 3-chloropropyldimethylchlorosilane was newly produced. The yield based on allyl chloride used was 63.4%.
[0026]
[Comparative Example 1]
A 200 ml four-necked glass flask was equipped with a reflux condenser, thermometer, dropping funnel and stirrer, and the inside was purged with nitrogen. This flask was charged with 38.3 g (0.5 mol) of allyl chloride and 0.65 g (0.0001 mol) of a toluene solution of platinum (0) divinyltetramethyldisiloxane complex containing 3 wt% platinum. After the temperature in the flask was raised to 45 ° C., 47.3 g (0.5 mol) of dimethylchlorosilane was dropped from the dropping funnel into the flask over 4 hours while heating the reaction mixture to gently reflux. It was further aged for 1 hour while maintaining a gentle reflux. When 40.0 g of xylene was added as an internal standard to the obtained reaction solution and analyzed by gas chromatography, only 0.5 g of 3-chloropropyldimethylchlorosilane was produced, and the yield was 0.6%. It was.
[0027]
[Comparative Example 2]
A 200 ml four-necked glass flask was equipped with a reflux condenser, thermometer, dropping funnel and stirrer, and the inside was purged with nitrogen. Into this flask, 38.3 g (0.5 mol) of allyl chloride, 0.65 g (0.0001 mol) of a toluene solution of platinum (0) divinyltetramethyldisiloxane complex containing 3% by weight of platinum, ethyltriacetoxysilane 4 .5 g was charged.
After raising the temperature in the flask to 45 ° C., 47.3 g (0.5 mol) of dimethylchlorosilane was dropped from the dropping funnel into the flask over 5 hours while heating the reaction mixture to gently reflux. It was further aged for 1 hour while maintaining a gentle reflux. When 40.0 g of xylene was added as an internal standard to the obtained reaction solution and analyzed by gas chromatography, only 1.1 g of 3-chloropropyldimethylchlorosilane was produced, and the yield was 1.3%. It was.
[0028]
【The invention's effect】
Method for producing a halopropyl dimethylchlorosilane compounds of the present invention, by a Turkey are carried out with the addition of the allyl halide in dimethyl chlorosilane containing a platinum catalyst, without using an expensive complex catalyst, in a secure way, It becomes possible to produce a halopropyldimethylchlorosilane compound on an industrial scale with good yield.
Claims (2)
XCH2CH=CH2 (1)
(Xは、塩素、臭素、ヨウ素のいずれかである。)
で示されるハロゲン化アリル化合物を添加して反応させることを特徴とする下記一般式(2)
XCH2CH2CH2Si(CH3)2Cl (2)
(Xは上記と同じ。)
で示されるハロプロピルジメチルクロロシラン化合物の製造方法。The following general formula (1) is added to dimethylchlorosilane containing a platinum catalyst.
XCH 2 CH═CH 2 (1)
(X is any one of chlorine, bromine and iodine.)
The following general formula (2), characterized in that an allyl halide compound represented by
XCH 2 CH 2 CH 2 Si (CH 3 ) 2 Cl (2)
(X is the same as above.)
The manufacturing method of the halopropyl dimethyl chlorosilane compound shown by these.
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