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JP4174471B2 - フラットパネルスピーカ及びその実装構造 - Google Patents

フラットパネルスピーカ及びその実装構造 Download PDF

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Description

この発明は、フラットパネルスピーカ及びその実装構造に係り、例えば、携帯電話機等の電子機器に適用して好適なフラットパネルスピーカ及びその実装構造に関する。
近年、移動中や外出先でも使用可能であるという高い利便性によって、携帯電話機等の携帯型電子機器が広く普及してきている。特に、開閉自在の折畳み型の携帯電話機は、コンパクトに収納できることから、多くのユーザから支持を受けている。
さらに、2軸ヒンジ部を用いて、開閉を行うための回動軸に直交する回動軸の周りにも一方の筐体が他方の筐体に対して回動自在となるように構成した折畳み型の携帯電話機も実用化されている。
このような携帯電話機101は、図20及び図21に示すように、上部ユニット102と下部ユニット103とが、2軸ヒンジ部104で相互に結合されて構成され、上側ユニット102の上部筐体105には、受話音声を出力する受話部106と、液晶表示装置からなる表示部107とが実装され、下部ユニット103の下部筐体108には、各種操作キー等からなる操作部109と、送話音声を入力する送話部110と、スピーカを有する音声出力部111とが実装されている。
なお、表示部107は、図22に示すように、液晶表示パネル112と、液晶表示パネル112に照明光を与えるバックライト装置とを有し、これらは、保持フレーム113によって保持されて、上部筐体105内に実装されている。また、液晶表示パネル112を保護するためのスクリーン部材114が、上部筐体105を構成するフロントケース115に両面粘着シート116を用いて接着されている。
ところで、携帯電話機101として、本来の通話機能のみならず、電子メールの送受信やインターネットに接続してホームページの閲覧が可能なデータ通信機能を有するものが普及している。
このような携帯電話機101において、例えば、サイトからダウンロードしたプログラムを実行して、ゲーム等を楽しむような場合に、表示部107の画面を見ながら、音声を聞くためには、筐体を開いた状態で、用いることとなる。
しかしながら、表示画面を正面に向けて折り畳んでコンパクト化した状態で、表示部107の表示画面を見ようとする場合には、音声出力部111のスピーカが隠れてしまって、音声が十分に聴き取れないという問題があった。
また、通話時には、筐体を開いた状態で、受話部106を耳部に当てて、受話音声を聴くこととなるが、音孔が比較的小さいために、確実に当てることが困難で、音孔位置から外れてしまって、音量が不足し、かつ、音声が不明瞭になってしまっていた。
そこで、最近、パーソナルコンピュータのディスプレイで、例えば、表示パネルを保護するスクリーン部材を音声を放射するための振動板として用いる技術が実用化されており、この技術を携帯電話機に適用することが提案されている(表示画面からの音声出力については、例えば、非特許文献1参照。)。
この携帯電話機のフラットパネルスピーカ201は、表示部が実装された一方の筐体に取り付けられ、図23に示すように、例えばアクリル樹脂製の透明部材からなり、液晶表示パネルを保護するスクリーン部材を兼ねる振動板202と、圧電素子を有し振動板202を振動させて音波を放射させるアクチュエータモジュール203とを有してなっている。
振動板202は、振動が伝達されるように所定の部位でアクチュエータモジュール203が取り付けられ、かつ、塵埃等の異物の侵入を防止するための枠状のガスケット部材204を介して、液晶表示パネルの表示画面を露出させるための開口が中央部に形成され、上記一方の筐体を構成するフロントケース206に取り付けられている(図24及び図25参照)。
ここで、ガスケット部材204は、内壁面204aがフロントケース206の開口を囲むように配置され、共に枠状の両面粘着シートを介して、図25に示すように、それぞれ、振動板202、フロントケース206の開口の縁部の載置面206aに接着されている。
この携帯電話機の筐体にフラットパネルスピーカ201を実装するには、まず、振動板202の裏面の周縁部に枠状の両面粘着シートを介してガスケット部材204を接着し、ガスケット部材204の振動板202に対向する側に両面粘着シートを貼り付ける。
次に、アクチュエータモジュール203を、振動板202の裏面の所定の部位に例えば両面粘着テープを用いて接着する。
次に、振動板202を、フロントケース206に対して位置決めして、例えば図20に示すように振動板202の表示画面領域202sがずれないようにして、両面粘着シートを介してガスケット部材204をフロントケース206の開口の縁部に接着して、振動板202をフロントケース206に取り付ける。
ここで、図25及び図26に示すように、振動板202の4つの角部202a,202a,…のうちの所定の角部202a(例えば、左下の角部202a)を、対応するフロントケース206の側壁部206bの内壁面の隅部206cに突き当てて、位置決めして、両面粘着シートを介してガスケット部材204をフロントケース206の載置面206aに接着して、振動板202をフロントケース206に取り付ける(機器の構成部材をその角部で筐体に対して位置決めする技術については、例えば、特許文献1参照。)。
一方、保持フレームの表面側に、例えば枠状の両面粘着シートを介して液晶表示パネルを固定し、裏面側に配線基板を重ねて組み付け、配線基板の端部に配置されたコネクタにFPCの端部を接続する。
次に、液晶表示パネルや光源ユニット、配線基板等が取り付けられた保持フレームに、配線基板側からリアカバーを組み付け、振動板202やアクチュエータモジュール203、ガスケット部材204等が取り付けられた部品群をフロントケース206に貼り付け、アクチュエータモジュール203配線基板とをコネクタ接続する。次に、リアカバーを、組み合わせて、嵌合することによって、又は雌ねじや雄ねじ等の固定具によって締め付けて、携帯電話機を組み立てる。
特開2002−258249号公報 「日経ビジネス 2004年11月1日号」日経BP社、2004年11月1日、p.90
解決しようとする問題点は、筐体が、振動板の側面部に広範囲で接触して、側面部を押えてしまって振動板の振動を妨げ、フラットパネルスピーカの音響特性の劣化を引き起こしてしまうという点である。
すなわち、図23乃至図25に示すように、振動板202の角部202aの側壁面202m,202nが、それぞれ、フロントケース206の隅部206cの内壁面206m,206nに、広範囲で面状に(平面視では線状に)に接触しているので、振動板202は、その側面部がフロントケース206によって、押えられて振動が妨げられ、音響特性への悪影響(音質や音量の低下等)を発生する。
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、振動板の筐体に対する位置決めを、確実かつ正確に行うことができると共に、音響特性の向上を図ることができるフラットパネルスピーカ及びその実装構造を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、振動板を振動させて音波を放射させるフラットパネルスピーカが、電子機器の筐体に取り付けられたフラットパネルスピーカの実装構造に係り、前記振動板の側壁部のうち、少なくとも1の角部には、該角部の中央部を挟んで、第1の方向を向く位置決め用の第1の突起部と、前記第1の方向とは異なる第2の方向を向く位置決め用の第2の突起部とが、いずれも、振動板本体の肉厚よりも薄肉に形成され、前記第1及び第2の突起部が、前記筐体の内壁部のうち、前記少なくとも1の角部に対応する第1及び第2の側壁面にそれぞれ突き当てられることによって、前記振動板が前記筐体に位置決めされて取り付けられていることを特徴としている。
また、請求項記載の発明は、振動板を振動させて音波を放射させるフラットパネルスピーカが、電子機器の筐体に取り付けられたフラットパネルスピーカの実装構造に係り、前記振動板の側壁部のうち、少なくとも1の角部のみに、該角部の中央部を挟んで、第1の方向を向く位置決め用の第1の突起部と、前記第1の方向とは異なる第2の方向を向く位置決め用の第2の突起部とが、いずれも、振動板本体の肉厚よりも薄肉に形成され、前記第1及び第2の突起部が、前記筐体の内壁部のうち、前記少なくとも1の角部に対応する第1及び第2の側壁面にそれぞれ突き当てられることによって、前記振動板が前記筐体に位置決めされて取り付けられていることを特徴としている。
また、請求項記載の発明は、振動板を振動させて音波を放射させるフラットパネルスピーカが、電子機器の筐体に取り付けられたフラットパネルスピーカの実装構造に係り、前記振動板の側壁部のうち、少なくとも1の角部には、該角部の中央部を挟んで、第1の方向を向く位置決め用の第1の突起部と、前記第1の方向とは異なる第2の方向を向く位置決め用の第2の突起部とが、いずれも、断面先細りの厚み形状に形成され、前記第1及び第2の突起部が、前記筐体の内壁部のうち、前記少なくとも1の角部に対応する第1及び第2の側壁面にそれぞれ突き当てられることによって、前記振動板が前記筐体に位置決めされて取り付けられていることを特徴としている。
また、請求項記載の発明は、振動板を振動させて音波を放射させるフラットパネルスピーカが、電子機器の筐体に取り付けられたフラットパネルスピーカの実装構造に係り、前記振動板の側壁部のうち、少なくとも1の角部のみに、該角部の中央部を挟んで、第1の方向を向く位置決め用の第1の突起部と、前記第1の方向とは異なる第2の方向を向く位置決め用の第2の突起部とが、いずれも、断面先細りの厚み形状に形成され、前記第1及び第2の突起部が、前記筐体の内壁部のうち、前記少なくとも1の角部に対応する第1及び第2の側壁面にそれぞれ突き当てられることによって、前記振動板が前記筐体に位置決めされて取り付けられていることを特徴としている。
また、請求項5記載の発明は、請求項1又は2記載の電子機器におけるフラットパネルスピーカの実装構造に係り、前記振動板の側壁部の上部が傾斜面とされることで、前記第1及び第2の突起部が、前記振動板本体の肉厚よりも薄肉に形成されていることを特徴としている。
また、請求項6記載の発明は、請求項1又は2記載の電子機器におけるフラットパネルスピーカの実装構造に係り、前記振動板の側壁部の上部及び下部が傾斜面とされることで、前記第1及び第2の突起部が、前記振動板本体の肉厚よりも薄肉に形成されていることを特徴としている。
また、請求項7記載の発明は、請求項3又は4記載の電子機器におけるフラットパネルスピーカの実装構造に係り、前記振動板の側壁部の上部が傾斜面とされることで、前記断面先細りの厚み形状に形成されていることを特徴としている。
また、請求項8記載の発明は、請求項3又は4記載の電子機器におけるフラットパネルスピーカの実装構造に係り、前記振動板の側壁部の上部及び下部が傾斜面とされることで、前記断面先細りの厚み形状に形成されていることを特徴としている。
また、請求項9記載の発明は、請求項1乃至のいずれか1に記載の電子機器におけるフラットパネルスピーカの実装構造に係り、前記第1及び第2の突起部は、前記第1及び第2の側壁面に、平面視で点状に接触する態様に形成されていることを特徴としている。
また、請求項10記載の発明は、請求項1乃至のいずれか1に記載の電子機器におけるフラットパネルスピーカの実装構造に係り、前記振動板の裏面の所定の部位には、前記振動板を振動させるアクチュエータが配置され、前記第1の突起部及び前記第2の突起部は、前記アクチュエータが配置された部位から所定の距離以上離隔した部位に形成されていることを特徴としている。
また、請求項11記載の発明は、電子機器の筐体に実装され、振動板を振動させて音波を放射させるフラットパネルスピーカに係り、前記振動板の側壁部のうち、少なくとも1の角部には、該角部の中央部を挟んで、第1の方向を向く位置決め用の第1の突起部と、前記第1の方向とは異なる第2の方向を向く位置決め用の第2の突起部とが、いずれも、振動板本体の肉厚よりも薄肉に形成されていて、前記振動板を前記筐体に取り付ける際には、前記第1及び第2の突起部が、前記筐体の内壁部のうち、前記少なくとも1の角部に対応する第1及び第2の側壁面にそれぞれ突き当てられることによって、前記振動板が前記筐体に位置決めされて取り付けられる構成になされていることを特徴としている。
また、請求項12記載の発明は、電子機器の筐体に実装され、振動板を振動させて音波を放射させるフラットパネルスピーカに係り、前記振動板の側壁部のうち、少なくとも1の角部のみに、該角部の中央部を挟んで、第1の方向を向く位置決め用の第1の突起部と、前記第1の方向とは異なる第2の方向を向く位置決め用の第2の突起部とが、いずれも、振動板本体の肉厚よりも薄肉に形成されていて、前記振動板を前記筐体に取り付ける際には、前記第1及び第2の突起部が、前記筐体の内壁部のうち、前記少なくとも1の角部に対応する第1及び第2の側壁面にそれぞれ突き当てられることによって、前記振動板が前記筐体に位置決めされて取り付けられる構成になされていることを特徴としている。
また、請求項13記載の発明は、電子機器の筐体に実装され、振動板を振動させて音波を放射させるフラットパネルスピーカに係り、前記振動板の側壁部のうち、少なくとも1の角部には、該角部の中央部を挟んで、第1の方向を向く位置決め用の第1の突起部と、前記第1の方向とは異なる第2の方向を向く位置決め用の第2の突起部とが、いずれも、断面先細りの厚み形状に形成されていて、前記振動板を前記筐体に取り付ける際には、前記第1及び第2の突起部が、前記筐体の内壁部のうち、前記少なくとも1の角部に対応する第1及び第2の側壁面にそれぞれ突き当てられることによって、前記振動板が前記筐体に位置決めされて取り付けられる構成になされていることを特徴としている。
また、請求項14記載の発明は、電子機器の筐体に実装され、振動板を振動させて音波を放射させるフラットパネルスピーカに係り、前記振動板の側壁部のうち、少なくとも1の角部のみに、該角部の中央部を挟んで、第1の方向を向く位置決め用の第1の突起部と、前記第1の方向とは異なる第2の方向を向く位置決め用の第2の突起部とが、いずれも、断面先細りの厚み形状に形成されていて、前記振動板を前記筐体に取り付ける際には、前記第1及び第2の突起部が、前記筐体の内壁部のうち、前記少なくとも1の角部に対応する第1及び第2の側壁面にそれぞれ突き当てられることによって、前記振動板が前記筐体に位置決めされて取り付けられる構成になされていることを特徴としている。
請求項15記載の発明は、請求項11又は12記載のフラットパネルスピーカに係り、前記振動板の側壁部の上部が傾斜面とされることで、前記第1及び第2の突起部が、前記振動板本体の肉厚よりも薄肉に形成されていることを特徴としている。
また、請求項16記載の発明は、請求項11又は12記載のフラットパネルスピーカに係り、前記振動板の側壁部の上部及び下部が傾斜面とされることで、前記第1及び第2の突起部が、前記振動板本体の肉厚よりも薄肉に形成されていることを特徴としている。
また、請求項17記載の発明は、請求項13又は14記載のフラットパネルスピーカに係り、前記振動板の側壁部の上部が傾斜面とされることで、前記断面先細りの厚み形状に形成されていることを特徴としている。
また、請求項18記載の発明は、請求項13又は14記載のフラットパネルスピーカに係り、前記振動板の側壁部の上部及び下部が傾斜面とされることで、前記断面先細りの厚み形状に形成されていることを特徴としている。
また、請求項19記載の発明は、請求項11乃至14のいずれか1に記載のフラットパネルスピーカに係り、前記第1及び第2の突起部は、前記第1及び第2の側壁面に、平面視で点状に接触する態様に形成されていることを特徴としている。
また、請求項20記載の発明は、請求項11乃至14のいずれか1に記載のフラットパネルスピーカに係り、前記振動板の裏面の所定の部位には、前記振動板を振動させるアクチュエータが配置され、前記第1の突起部及び前記第2の突起部は、前記アクチュエータが配置された部位から所定の距離以上離隔した部位に形成されていることを特徴としている。
この発明の構成によれば、振動板と筐体とは、第1の突起部と第1の側壁面との接触部位、及び第2の突起部と第2の側壁面との接触部位でのみ接触し、振動板の側面部が筐体によって、押えられる領域が大幅に狭くされ、筐体によって振動板の振動が妨げられることを抑制することができるので、振動板の筐体に対する位置決めを、確実かつ正確に行うことができると共に、フラットパネルスピーカの音響特性を向上させることができる。
第1の突起部が第1の側壁面に突き当てられ、かつ、第2の突起部が側壁面に突き当てられることによって、振動板の筐体に対する位置決めがなされて、振動板が筐体に対して位置決めされて取り付けられた状態で、振動板と筐体とは、第1の突起部と第1の突当て部(側壁面)との接触部位、及び第2の突起部と第2の突当て部(側壁面)との接触部位でのみ接触することによって、振動板の側面部が筐体によって、押えられる領域が大幅に狭くされ、筐体によって振動板の振動が妨げられることが抑制され、振動板の筐体に対する位置決めを、確実かつ正確に行うと共に、フラットパネルスピーカの音響特性を向上させるという目的を実現した。
図1は、この発明の一実施例である携帯電話機の上部ユニットを分解して表面側から見た図であって、同上部ユニットの構成を示す分解斜視図、図2は、同携帯電話機の上部ユニットを分解して裏面側から見た図であって、同上部ユニットの構成を示す分解斜視図、図3は、同携帯電話機の構成を示すブロック図、図4は、同上部ユニットの構成を示す平面図、図5は、図4のA−A線に沿った断面図、図6は、図4のB−B線に沿った断面図、図7は、同携帯電話機の音声出力部の振動板の構成を示す斜視図、図8は、図7のD部を拡大して示す拡大図、図9は、同携帯電話機の筐体に同振動板が位置決めされた状態で配置された様子を示す図であって、図8のE−E線に沿った断面図、図10は、同筐体に同振動板が位置決めされた状態で配置された様子を示す図であって、図8のF−F線に沿った断面図、図11は、図6のC部を拡大して示す拡大断面図、図12は、同音声出力部の構成を示すブロック図、図13は、同ガスケット部材の構成を示す平面図、図14は、同振動板に同ガスケット部材が取り付けられた状態を示す下面図、図15は、同振動板に同ガスケット部材及びアクチュエータモジュールが取り付けられた状態を示す下面図、また、図16は、同振動板の同筐体への取付方法を説明するための分解斜視図である。
この例の携帯電話機1は、折畳可能な筐体を備えると共に、本来の通話機能のほか、例えば電子メールの送受信やインターネットに接続してホームページの閲覧が可能なデータ通信機能を有し、図1乃至図3に示すように、上部ユニット2と下部ユニット3とが、互いに開閉自在で、かつ、開閉を行うための回動軸に直交する回動軸の周りにも一方のユニットが他方のユニットに対して回動自在に2軸ヒンジ部4で相互に結合されて構成されている。
上側ユニット2は、図1乃至図3に示すように、折畳可能な扁平な筐体を構成する上部筐体6に、例えば受話音声を出力する音声出力部7と、音声出力部7を駆動するための圧電駆動部8と、液晶表示装置からなり例えば機能設定画面や、待受画面等が表示される表示部9と、LEDを有し例えば着信時や通話時に発光する発光部11とが実装されて概略構成されている。
筐体6は、共に例えばマグネシウム合金製のダイカスト成形品からなり、正面側を構成するフロントケース12と、裏面側を構成するリアカバー13とを有し、組み合されたフロントケース12とリアカバー13とが嵌合によって、又は雌ねじや雄ねじ等の固定具による締付けによって、音声出力部7や表示部9、発光部11が内部に収納され、又は取り付けられた状態で、組み立てられてなっている。
フロントケース12は、液晶表示パネル41の表示画面を露出させるための開口部14が中央部に形成された矩形状の平板部15の周縁に側壁部16が立設された形状に概略成形されている。
平板部15のうち、側壁部16の内壁面からは側方(内部側)に突設された開口部14の縁部17の上面は、後述するガスケット部材33を介して振動板31を載せる載置面17mとされている。
また、リアカバー13は、矩形状の平板部18の周縁に側壁部19が立設された形状に概略成形されてなっている。
下部ユニット3は、折畳可能な扁平な筐体を構成する下部筐体に、図3に示すように、当該携帯電話機本体の構成各部を制御する制御部22と、制御部22が実行する処理プログラムや各種データ等を記憶するための記憶部23と、アンテナ25を介して無線電波の送受信を行い、所定のプロトコルに従って通話やデータ通信を行うために用いられる無線通信部26と、数字や文字の入力操作等を行うための多数の各種操作キー等からなる操作部27と、送話音声を入力するマイクロフォンからなる送話部28と、着信時に着信音を発生するためのリンガ発生部29とが実装されて概略構成されている。
音声出力部7は、図1乃至図15に示すように、例えばアクリル樹脂製の透明部材からなり、液晶表示パネル41を保護するスクリーン部材を兼ねる振動板31と、圧電素子を有し振動板31を振動させて音波を放射させるアクチュエータモジュール32と、例えばシリコーンゴムからなり上部筐体6内部への塵埃等の異物の侵入を防止するための扁平な枠状のガスケット部材33と、ガスケット部材33の内側に配置され例えば発泡ウレタンからなり内部への塵埃の侵入を防止して、液晶表示パネル41表面への塵埃の付着を防止するための枠状の防塵クッション部材34とを備えてなっている。ここで、振動板31とアクチュエータモジュール32とは、フラットパネルスピーカ35を構成している。
振動板31は、平面視で略矩形状を呈し、4つの角部31a,31a,…を有し、各角部31aの矩形の長辺側及び短辺側の側壁面には、それぞれ、位置決め用の突起部31m、突起部31nが形成されている。
この例では、振動板31は、4つの角部31a,31a,…のうちの所定の角部31aが、対応するフロントケース12の側壁部16の内壁面の隅部に突き当てられて、位置決めがなされた状態で、フロントケース12に取り付けられている。
すなわち、角部31aの突起部31mが、フロントケース12の側壁部16の対応する隅部12aの側壁面16mに、突起部31nが、この隅部12aの側壁面16nに、それぞれ、突き当てられることによって、振動板31の位置決めがなされ、この状態で、載置面17mに接着されたガスケット部材33を介して、フロントケース12に取り付けられている。
振動板31は、図8及び図9に示すように、その上部が断面略台形状に成形され、突起部31m(突起部31n)は、その断面が所定の曲率の円弧状の曲面31sを有し、側壁面16m(側壁面16n)に対して、線状に(平面視では点状に)接触している。また、突起部31m(突起部31n)は、振動板31の厚さ方向の下部側に形成され、振動板31は、上部側では、フロントケース12に対して非接触状態を保つように構成されている。
また、この例では、突起部31m(突起部31n)の形成部位としては、放射される音波の音圧の時間的平均値が比較的小さく(例えば、0近傍)、かつ、振幅が比較的小さい(例えば、0近傍)部位(例えば、節点に相当するような部位)が選定される。
このため、従来技術のように、面状に(平面視では線状に)、かつ、側壁面の厚さ方向について略全面で接触していた場合に比べて、振動板31は、その側部がフロントケース12によって、押えられる領域が大幅に狭くされており、フロントケース12によって振動が妨げられることが抑制される。したがって、フロントケース12による音響特性への悪影響(音質や音量の低下等)が低減される。さらに、突起部31m(突起部31n)の形成部位として、音圧の時間的平均値が比較的小さく、振幅も比較的小さい部位が選定されることによって、音響特性の向上が図られる。
なお、振動板31の矩形状の表示画面領域に対応する領域の外部領域には、遮光材料が塗布され、振動板31が位置決めされた状態で、この表示画面領域は、液晶表示パネル41の表示領域に対してずれることなく重ねられている。
アクチュエータモジュール32は、制御部22によって制御される圧電駆動部8を介して、増幅された駆動信号を受け取って、電気信号としての駆動信号を音響信号に変換して振動板31を振動させる。
この例では、アクチュエータモジュール32は、振動板31の裏面の所定の部位に例えば両面粘着テープを用いて接着されている。なお、アクチュエータモジュール32の裏面側には、フレキシブルプリント配線板(以下、FPC(Flexible Printed Circuit)という)を保護するためのクッション部材45が配置される。
ガスケット部材33は、図6に示すように、共に枠状の両面粘着シート37,38を介して、それぞれ、振動板31、フロントケース12の載置面17mに接着されている。
両面粘着シート37(38)は、図11に示すように、PETからなる基体37a(38a)の両面にアクリル系接着剤層37m(38m)とシリコン系接着剤層37n(38n)とが形成されてなっている。
振動板31は、このように、ガスケット部材33を介して、フロントケース12に取り付けられている。
ガスケット部材33は、例えばシリコーンゴムからなっており、振動板31に接着された状態で、振動板31の振動に従って、少なくとも厚さ方向に沿って比較的容易に変形しながら振動板31を支持すると共に、開口14から上部筐体6の中に塵埃等の異物が入るのを防止する。
なお、ガスケット部材33は、振動板31よりもその外形寸法が若干小さく設定されている。
また、防振クッション部材34は、ガスケット部材33の内側(この例では、ガスケット部材33の内壁面33aによって、その側部が囲まれ、上方が振動板31によって覆われ、かつ、下方には液晶表示パネル41が配置された隙間空間内)に、表示画面領域の周縁部を囲むように配置される。
この例のフラットパネルスピーカ実装構造36は、振動板31が、振動が伝達されるように所定の部位でアクチュエータモジュール32に当接状態で取り付けられ、かつ、角部31aの突起部31mが、フロントケース12の側壁部16の対応する隅部12aの側壁面16mに、突起部31nが、この隅部12aの側壁面16nに、それぞれ、突き当てられることによって、振動板31の位置決めがなされて、例えばシリコンゴムからなる枠状のガスケット部材33を介して、フロントケース12に取り付けられて概略構成されている。
ここで、ガスケット部材33は、共に枠状の両面粘着シート37,38を介して、それぞれ、振動板31、フロントケース12の載置面17mに接着されている。
これによって、ガスケット部材33は、振動板31の振動を妨げずに支持し、かつ、上部筐体6内部への塵埃等の異物の侵入を防止する。
表示部9は、上側筐体6の内側の面に配設され例えば透過型の液晶表示装置を有してなっている。液晶表示装置は、液晶表示パネル41と、液晶表示パネル41に照明光を与えるバックライト装置と、液晶表示パネル41を駆動する駆動回路と、液晶表示パネル41やバックライト装置を保持する保持フレーム42とを有してなっている。
液晶表示パネル41は、例えばTFT(Thin Film Transistor)構造の透過型の液晶表示パネルであり、TFTと透明画素電極とが多数形成されているTFT基板と、TFT基板と数[μm]の間隙を介して対向して固定され、着色層(カラーフィルタ)が形成された対向基板と、上記間隙に封入された液晶層と、TFT基板、対向基板の外側に配設された一対の偏向板とを有している。
バックライト装置は、点状光源としての複数のLEDからなる光源ユニットと、光源ユニットから出射した光を受光し面状の照明光を液晶表示パネル41へ向けて出射する導光板、輝度のばらつきを補正するための拡散シート及び導光板側から入射した照明光を集光するプリズムシートを含む光学部材群とを有してなり、液晶表示パネル41に裏面側から照明光を照射して、液晶表示パネル41を透過した光を観察者に視認させる。
保持フレーム42の表面側(振動板31側)には、光学部材群が配設され、光学部材群を保持フレーム42との間に挟んだ状態で、例えば、枠状の両面粘着シートを介して液晶表示パネル41が固定されている。
保持フレーム42の背面側(リアカバー側)には、絶縁性基板に所定の回路パターンが形成され電子部品が搭載されてなる配線基板43が取り付けられ、この配線基板43と、液晶表示パネル41及び光源ユニットとは、それぞれ、FPCを介して電気的に接続されている。
液晶表示パネル41や光源ユニット、配線基板43等は、保持フレーム42に取り付けられた状態で、上部筐体6を構成するフロントケース12とリアカバー13とによって、固定具を用いて上下方向から押さえられるようにして、上部筐体6内に格納される。
制御部22は、CPU(中央処理装置)等を有してなり、記憶部23に記憶された各種処理プログラムを実行し、記憶部23に確保された各種レジスタやフラグを用いて、構成各部を制御し、通信制御処理や、表示・操作制御処理等を実行する。
記憶部23は、ROM、RAM等の半導体メモリ等からなり、制御部22が実行する通信制御処理プログラムや、表示・操作制御処理プログラム、ブラウザ、メーラ等の各種処理プログラム等が記憶されたプログラム記憶領域と、各機能の設定情報や、通信履歴情報、電話帳情報、文字メッセージ情報、音声付き動画ファイル等の各種情報が記憶された情報記憶領域とを有すると共に、この記憶部23には、制御部22がプログラム実行時に用いる各種レジスタやフラグが確保されている。
無線通信部26は、RF回路や、変復調回路、ベースバンド処理回路等からなり、音声やデータを変調してアンテナ25を介して無線電波として送信すると共に、無線電波をアンテナ25を介して受信して音声やデータに復調し、所定のプロトコルに従って通話やデータ通信を行うために用いられる。
操作部27は、ブラウザを起動させてホームページを閲覧するためのブラウザモード選択キー、操作を決定するために用いられる決定キー、操作メニューを表示させるためのメニューキー、文字入力モードを切り換えるための入力モード切替えキー、電話帳を登録したり検索するための電話帳キー、音声通話を行うために用いる通話開始キー、操作を1つ前の状態へ戻すクリアキー、及び電源の入切りを行った各種操作を中止するために用いられる電源キーを含む機能キー群と、表示部9に表示された表示画面上のカーソルを上下左右方向へ移動させるためのカーソルキーと、例えば数字等を入力するためのテンキー群とを有している。
2軸ヒンジ部4は、図1及び図2示すように、上部筐体6に取り付けられて上部筐体6に固定された基台板51と、基台板51によって回動自在に軸支されて、先端部が上部ユニット2の表示部9の表示画面に対して平行に突出する回動軸部52と、この回動軸部52の先端部で回動軸部52に対して直角に配置されて回動自在に軸支された回動軸部53とを有している。
回動軸部53の周りの下部筐体に対する上部筐体6の回動によって、上部ユニット2と下部ユニット3とが折り畳まれ、回動軸部52の周りの上部筐体6に対する下部筐体の回動によって、上部ユニット2の表示面を含む平面と下部ユニット3の操作面を含む平面とが交差しながら上部ユニット2が回動する。
この例の携帯電話機1を組み立てるには、まず、図1、図2及び図14に示すように、振動板31の裏面の周縁部に枠状の両面粘着シート37を介してガスケット部材33を接着し、ガスケット部材33の振動板31に対向する側に両面粘着シート38を貼り付ける。
次に、図1、図2及び図15に示すように、アクチュエータモジュール32を、振動板31の裏面の所定の部位に、例えば両面粘着テープを用いて接着する。
次に、図1、図2及び図16に示すように、振動板31の4つの角部31a,31a,…のうちの所定の角部31a(例えば、左上の角部31a)を、対応するフロントケース12の側壁部16の内壁面の隅部に突き当てて、位置決めして、両面粘着シート38を介してガスケット部材33をフロントケース12の載置面17mに接着して、振動板31をフロントケース12に取り付ける。
ここで、角部31aの突起部31mを、フロントケース12の側壁部16の対応する隅部12aの側壁面16mに、突起部31nを、この隅部12aの側壁面16nに、それぞれ、突き当てて、振動板31の位置決めを行い、この状態で、載置面17mに接着されたガスケット部材33を介して、フロントケース12に取り付ける。
この状態で、突起部31m(突起部31n)は、側壁面16m(側壁面16n)に対して、線状に(平面視では点状に)接触している。
また、振動板31が位置決めされた状態で、振動板31の表示画面領域は、液晶表示パネル41の表示領域に対してずれることなく重ねられている。
また、図1及び図2に示すように、保持フレーム42の表面側(振動板31が取り付けられる側)に、光学部材群を保持フレーム42との間に挟んだ状態で、例えば、枠状の両面粘着シートを介して液晶表示パネル41を固定する。
次に、図1及び図2に示すように、防塵クッション部材34を、液晶表示パネル41の周縁部に配置されるように、保持フレーム42に取り付ける。
次に、裏面側に配線基板43を重ねて組み付け、配線基板43の端部に配置されたコネクタにFPCの端部を接続する。
次に、液晶表示パネル41や光源ユニット、配線基板43等が取り付けられた保持フレーム42に、振動板31側からフロントケース12を組み付ける。
次に、図1及び図2に示すように、振動板31やアクチュエータモジュール32、ガスケット部材33等が取り付けられた部品群をフロントケース12に貼り付け、アクチュエータモジュール32と配線基板43とをコネクタ接続する。次に、リアカバー13を、組み合わせて、嵌合することによって、又は雌ねじや雄ねじ等の固定具によって締め付けて、携帯電話機1を組み立てる。
これによって、振動板31は、所定の部位でアクチュエータモジュール32に当接して、振動の伝達が可能となる。
こうして組み立てられた携帯電話機1において、筐体を開いた状態で、例えば着信があると、制御部12は、リンガ発生部29を制御して、着信音を発生されると共に、発光部11を制御してLEDを発光させ、着信通知を行う。
次に、操作部27の通話開始キーの押下によって、通話が開始され、通話相手からの音声は、音声出力部7から出力される。
すなわち、制御部22は、圧電駆動部8を制御して、増幅された駆動信号がアクチュエータモジュール32に供給されるようにする。アクチュエータモジュール32は、増幅された駆動信号を受け取って、電気信号としての駆動信号を音響信号に変換して振動板31を振動させる。振動板31からは、音波が直接放射される。
操作者(ユーザ)は、振動板31を耳に当てなくても、例えば、携帯電話機1を正面に向けて、受話音声を聞き、送話部28に向けて発声して、通話を行うことができる。ここで、受信データのなかに、画像(動画又は静止画)が付加されている場合は、操作者は、表示部9の表示画面を見ながら通話を行うことができる。
また、例えば、サイトからダウンロードしたプログラム(音声付き動画ファイル等)を実行する場合に、筐体を開いた状態で、画像が表示部9に表示されると共に、音声は音声出力部7の振動板31から放射される。
また、メール読上機能を用いる場合にも、振動板31から音声が放射される。
振動板31は、その側面部がフロントケース12によって押えられる領域が、大幅に狭くされており、フロントケース12によって振動が妨げられることが抑制される。したがって、フロントケース12による音響特性への悪影響(音質や音量の低下等)が低減される。さらに、突起部31m(突起部31n)の形成部位として、音圧の時間的平均値が比較的小さく、振幅も比較的小さい部位が選定されることによって、音響特性の向上が図られる。
また、ガスケット部材33が、振動板31の振動を妨げずに支持することによって、振動板31からは確実に音声が放射され、比較的離れていても操作者(ユーザ)は、音声を明瞭に聴くことができる。
このように、この例の構成によれば、振動板31は、4つの角部31a,31a,…のうちの所定の角部31aが、対応するフロントケース12の側壁部16の内壁面の隅部12aに突き当てられて配置されているので、確実かつ正確に位置決めがなされた状態で、フロントケース12に取り付けることができる。
かつ、突起部31m,31nは、側壁面16m,16nに平面視で点状に接触しているので、従来技術のように、平面視で線状に、かつ、側壁面の厚さ方向について略全面で接触していた場合に比べて、振動板31は、その側面部がフロントケース12によって、押えられる領域が大幅に狭くされているため、フロントケース12によって振動が妨げられることを抑制することができる。したがって、フロントケース12による音響特性への悪影響(音質や音量の低下等)を低減することができる。
しかも、突起部31m(突起部31n)の形成部位として、音圧の時間的平均値が比較的小さく、振幅も比較的小さい部位が選定されることによって、一段と音響特性の向上を図ることができる。
また、ガスケット部材33が、振動板31の振動を妨げずに支持するので、振動板31からは確実に音声が放射され、比較的離れていても操作者は、音声を明瞭に聴くことができる。
また、操作者は、振動板31を耳部に当てなくても、例えば、携帯電話機1を正面に向けた状態で、受話音声を聴くことができるので、従来技術のように、音孔位置から外れて音声が不明瞭になることなく、確実にかつ明瞭に受話音声を聴くことができると共に、耳部を携帯電話機1から離して、送話部28に向けて発生して、通話を行うことができる。また、画像(動画又は静止画)が付加されている場合は、操作者は、表示部9の表示画面を見ながら音声を聴くことができる。
また、フラットパネルスピーカの採用によって、機器の薄型化及び小型化に寄与することができる。
以上、この発明の実施例を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
例えば、上述した実施例では、振動板が表示部のスクリーン部材を兼ねる場合について述べたが、専用に設けるようにしても良い。この場合、振動板は透明でなくても良い。また、振動板の形状は、必ずしも平面視矩形状とは限らず、このほかの多角形状でも良いし、円形状や楕円形状としても良いし、不定形であっても良い。また、筐体は、金属製でも良いし、樹脂製としても良い。
また、位置決め用の突起を筐体側に形成するようにしても良い。また、突起部の断面の円弧状の輪郭の曲率は任意に設定でき、図17に示すように、突起部61を、断面の円弧状の輪郭の曲率が比較的小さくなるように形成しても良いし、図18に示すように、突起部71を、断面の円弧状の輪郭の曲率が比較的大きくなるように形成しても良い。突起部の断面の輪郭の形状は、円弧状に限らず、任意の曲線となるようにしても良い。また、図19に示すように、突起部81を、振動板82の厚さ方向の中央部に形成するようにしても良い。ここで、接触部位の形成位置は、振動板の中央部に限らず、上部でも良いし、下部でも良い。接触部位の厚さ方向の長さは、適宜変更できる。
また、突起部を必ずしも4つの角に設ける必要はなく、少なくとも1箇所(例えば、アクチュエータモジュール32から最も遠い部位に)設ければ良い。このように、接触箇所を最低限まで減らし、かつ、アクチュエータモジュール32から最も遠い部位を選定することによって、音響特性を一段と向上させることができる。
また、音声出力部7を1箇所に設ける場合について述べたが、2箇所以上に設けるようにしても良い。この場合、設置位置は、上部ユニットでも下部ユニットでも良い。
また、電子カメラユニットを付加して、撮影機能や、テレビ電話機能を持たせるようにしても良い。この場合、音声出力部7から撮影時に擬似シャッタ音を発生させるようにしても良い。
また、着信時に、音量を調整した上で、音声出力部7から着信音を出力させるように構成しても良い。
また、振動板は、両面粘着シートを用いずに、直接接着層を介してガスケット部材に接着するようにしても良いし、熱溶着によって接着するようにしても良い。
また、ガスケット部材は接着以外の方法で、フロントケースに取り付けるようにしても良い。
また、回動軸部52を上部筐体6の主面に対して平行である場合について述べたが、上側筐体6の主面に対して垂直であっても良い。この場合、上部ユニット2の表示面と下部ユニット3の操作面とが略平行関係を保ちながら上部ユニット2が回動する。
また、2軸ヒンジに限らず、開閉のみ可能な折畳式の携帯電話機にも適用できるし、折畳式以外のストレートタイプの携帯電話機にも適用できる。
携帯型の電子機器としては、携帯電話機のほか、簡易型携帯電話(PHS)端末や、携帯情報端末(PDA)、携帯型のコンピュータに対して適用できる。また、携帯型の電子機器のほか、一般に、フラットパネルスピーカが実装された音響機器やコンピュータ等に対して適用できる。
この発明の一実施例である携帯電話機の上部ユニットを分解して表面側から見た図であって、同上部ユニットの構成を示す分解斜視図である。 同携帯電話機の上部ユニットを分解して裏面側から見た図であって、同上部ユニットの構成を示す分解斜視図である。 同携帯電話機の構成を示すブロック図である。 同上部ユニットの構成を示す平面図である。 図4のA−A線に沿った断面図である。 図4のB−B線に沿った断面図である。 同携帯電話機の音声出力部の振動板の構成を示す斜視図である。 図7のD部を拡大して示す拡大図である。 同携帯電話機の筐体に同振動板が位置決めされた状態で配置された様子を示す図であって、図8のE−E線に沿った断面図である。 同筐体に同振動板が位置決めされた状態で配置された様子を示す図であって、図8のF−F線に沿った断面図である。 図6のC部を拡大して示す拡大断面図である。 同音声出力部の構成を示すブロック図である。 同ガスケット部材の構成を示す平面図である。 同振動板に同ガスケット部材が取り付けられた状態を示す下面図である。 同振動板に同ガスケット部材及びアクチュエータモジュールが取り付けられた状態を示す下面図である。 同振動板の同筐体への取付方法を説明するための分解斜視図である。 この発明の一実施例の変形例である携帯電話機の振動板の突起部の構成を示す断面図である。 この発明の一実施例の別の変形例である携帯電話機の振動板の突起部の構成を示す断面図である。 この発明の一実施例のさらに別の変形例である携帯電話機の筐体に振動板が位置決めされた状態で配置された様子を示す断面図である。 従来技術を説明するための説明図である。 従来技術を説明するための説明図である。 従来技術を説明するための説明図である。 従来技術を説明するための説明図である。 従来技術を説明するための説明図である。 従来技術を説明するための説明図である。
符号の説明
1 携帯電話機(電子機器)
2 上部ユニット
3 下部ユニット
4 2軸ヒンジ部
6 上部筐体
7 音声出力部
9 表示部(表示手段)
12 フロントケース
12a 隅部
13 リアカバー
14 開口
16 側壁部
16m 側壁面(第1の突当て部又は第2の突当て部)
16n 側壁面(第2の突当て部又は第1の突当て部)
17 縁部
17m 載置面
31,82 振動板
31a 角部
31m 突起部(第1の突起部又は第2の突起部)
31n 突起部(第2の突起部又は第1の突起部)
32 アクチュエータモジュール(アクチュエータ)
33 ガスケット部材(支持部材)
34 防塵クッション部材
35 フラットパネルスピーカ
36 フラットパネルスピーカ実装構造
37,38 両面粘着シート
41 液晶表示パネル

Claims (20)

  1. 振動板を振動させて音波を放射させるフラットパネルスピーカが、電子機器の筐体に取り付けられたフラットパネルスピーカの実装構造であって、
    前記振動板の側壁部のうち、少なくとも1の角部には、該角部の中央部を挟んで、第1の方向を向く位置決め用の第1の突起部と、前記第1の方向とは異なる第2の方向を向く位置決め用の第2の突起部とが、いずれも、振動板本体の肉厚よりも薄肉に形成され、
    前記第1及び第2の突起部が、前記筐体の内壁部のうち、前記少なくとも1の角部に対応する第1及び第2の側壁面にそれぞれ突き当てられることによって、前記振動板が前記筐体に位置決めされて取り付けられている
    ことを特徴とする電子機器におけるフラットパネルスピーカの実装構造。
  2. 振動板を振動させて音波を放射させるフラットパネルスピーカが、電子機器の筐体に取り付けられたフラットパネルスピーカの実装構造であって、
    前記振動板の側壁部のうち、少なくとも1の角部のみに、該角部の中央部を挟んで、第1の方向を向く位置決め用の第1の突起部と、前記第1の方向とは異なる第2の方向を向く位置決め用の第2の突起部とが、いずれも、振動板本体の肉厚よりも薄肉に形成され、
    前記第1及び第2の突起部が、前記筐体の内壁部のうち、前記少なくとも1の角部に対応する第1及び第2の側壁面にそれぞれ突き当てられることによって、前記振動板が前記筐体に位置決めされて取り付けられている
    ことを特徴とする電子機器におけるフラットパネルスピーカの実装構造。
  3. 振動板を振動させて音波を放射させるフラットパネルスピーカが、電子機器の筐体に取り付けられたフラットパネルスピーカの実装構造であって、
    前記振動板の側壁部のうち、少なくとも1の角部には、該角部の中央部を挟んで、第1の方向を向く位置決め用の第1の突起部と、前記第1の方向とは異なる第2の方向を向く位置決め用の第2の突起部とが、いずれも、断面先細りの厚み形状に形成され、
    前記第1及び第2の突起部が、前記筐体の内壁部のうち、前記少なくとも1の角部に対応する第1及び第2の側壁面にそれぞれ突き当てられることによって、前記振動板が前記筐体に位置決めされて取り付けられている
    ことを特徴とする電子機器におけるフラットパネルスピーカの実装構造。
  4. 振動板を振動させて音波を放射させるフラットパネルスピーカが、電子機器の筐体に取り付けられたフラットパネルスピーカの実装構造であって、
    前記振動板の側壁部のうち、少なくとも1の角部のみに、該角部の中央部を挟んで、第1の方向を向く位置決め用の第1の突起部と、前記第1の方向とは異なる第2の方向を向く位置決め用の第2の突起部とが、いずれも、断面先細りの厚み形状に形成され、
    前記第1及び第2の突起部が、前記筐体の内壁部のうち、前記少なくとも1の角部に対応する第1及び第2の側壁面にそれぞれ突き当てられることによって、前記振動板が前記筐体に位置決めされて取り付けられている
    ことを特徴とする電子機器におけるフラットパネルスピーカの実装構造。
  5. 前記振動板の側壁部の上部が傾斜面とされることで、前記第1及び第2の突起部が、前記振動板本体の肉厚よりも薄肉に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の電子機器におけるフラットパネルスピーカの実装構造。
  6. 前記振動板の側壁部の上部及び下部が傾斜面とされることで、前記第1及び第2の突起部が、前記振動板本体の肉厚よりも薄肉に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の電子機器におけるフラットパネルスピーカの実装構造。
  7. 前記振動板の側壁部の上部が傾斜面とされることで、前記断面先細りの厚み形状に形成されていることを特徴とする請求項3又は4記載の電子機器におけるフラットパネルスピーカの実装構造。
  8. 前記振動板の側壁部の上部及び下部が傾斜面とされることで、前記断面先細りの厚み形状に形成されていることを特徴とする請求項3又は4記載の電子機器におけるフラットパネルスピーカの実装構造。
  9. 前記第1及び第2の突起部は、前記第1及び第2の側壁面に、平面視で点状に接触する態様に形成されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1に記載の電子機器におけるフラットパネルスピーカの実装構造。
  10. 前記振動板の裏面の所定の部位には、前記振動板を振動させるアクチュエータが配置され、前記第1の突起部及び前記第2の突起部は、前記アクチュエータが配置された部位から所定の距離以上離隔した部位に形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載の電子機器におけるフラットパネルスピーカの実装構造。
  11. 電子機器の筐体に実装され、振動板を振動させて音波を放射させるフラットパネルスピーカであって、
    前記振動板の側壁部のうち、少なくとも1の角部には、該角部の中央部を挟んで、第1の方向を向く位置決め用の第1の突起部と、前記第1の方向とは異なる第2の方向を向く位置決め用の第2の突起部とが、いずれも、振動板本体の肉厚よりも薄肉に形成されていて、
    前記振動板を前記筐体に取り付ける際には、前記第1及び第2の突起部が、前記筐体の内壁部のうち、前記少なくとも1の角部に対応する第1及び第2の側壁面にそれぞれ突き当てられることによって、前記振動板が前記筐体に位置決めされて取り付けられる構成になされている
    ことを特徴とするフラットパネルスピーカ。
  12. 電子機器の筐体に実装され、振動板を振動させて音波を放射させるフラットパネルスピーカであって、
    前記振動板の側壁部のうち、少なくとも1の角部のみに、該角部の中央部を挟んで、第1の方向を向く位置決め用の第1の突起部と、前記第1の方向とは異なる第2の方向を向く位置決め用の第2の突起部とが、いずれも、振動板本体の肉厚よりも薄肉に形成されていて、
    前記振動板を前記筐体に取り付ける際には、前記第1及び第2の突起部が、前記筐体の内壁部のうち、前記少なくとも1の角部に対応する第1及び第2の側壁面にそれぞれ突き当てられることによって、前記振動板が前記筐体に位置決めされて取り付けられる構成になされている
    ことを特徴とするフラットパネルスピーカ。
  13. 電子機器の筐体に実装され、振動板を振動させて音波を放射させるフラットパネルスピーカであって、
    前記振動板の側壁部のうち、少なくとも1の角部には、該角部の中央部を挟んで、第1の方向を向く位置決め用の第1の突起部と、前記第1の方向とは異なる第2の方向を向く位置決め用の第2の突起部とが、いずれも、断面先細りの厚み形状に形成されていて、
    前記振動板を前記筐体に取り付ける際には、前記第1及び第2の突起部が、前記筐体の内壁部のうち、前記少なくとも1の角部に対応する第1及び第2の側壁面にそれぞれ突き当てられることによって、前記振動板が前記筐体に位置決めされて取り付けられる構成になされている
    ことを特徴とするフラットパネルスピーカ。
  14. 電子機器の筐体に実装され、振動板を振動させて音波を放射させるフラットパネルスピーカであって、
    前記振動板の側壁部のうち、少なくとも1の角部のみに、該角部の中央部を挟んで、第1の方向を向く位置決め用の第1の突起部と、前記第1の方向とは異なる第2の方向を向く位置決め用の第2の突起部とが、いずれも、断面先細りの厚み形状に形成されていて、
    前記振動板を前記筐体に取り付ける際には、前記第1及び第2の突起部が、前記筐体の内壁部のうち、前記少なくとも1の角部に対応する第1及び第2の側壁面にそれぞれ突き当てられることによって、前記振動板が前記筐体に位置決めされて取り付けられる構成になされている
    ことを特徴とするフラットパネルスピーカ。
  15. 前記振動板の側壁部の上部が傾斜面とされることで、前記第1及び第2の突起部が、前記振動板本体の肉厚よりも薄肉に形成されていることを特徴とする請求項11又は12記載のフラットパネルスピーカ。
  16. 前記振動板の側壁部の上部及び下部が傾斜面とされることで、前記第1及び第2の突起部が、前記振動板本体の肉厚よりも薄肉に形成されていることを特徴とする請求項11又は12記載のフラットパネルスピーカ。
  17. 前記振動板の側壁部の上部が傾斜面とされることで、前記断面先細りの厚み形状に形成されていることを特徴とする請求項13又は14記載のフラットパネルスピーカ。
  18. 前記振動板の側壁部の上部及び下部が傾斜面とされることで、前記断面先細りの厚み形状に形成されていることを特徴とする請求項13又は14記載のフラットパネルスピーカ。
  19. 前記第1及び第2の突起部は、前記第1及び第2の側壁面に、平面視で点状に接触する態様に形成されていることを特徴とする請求項11乃至14のいずれか1に記載のフラットパネルスピーカ。
  20. 前記振動板の裏面の所定の部位には、前記振動板を振動させるアクチュエータが配置され、前記第1の突起部及び前記第2の突起部は、前記アクチュエータが配置された部位から所定の距離以上離隔した部位に形成されていることを特徴とする請求項11乃至14のいずれか1に記載のフラットパネルスピーカ。
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