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JP4164669B2 - モデル作成装置、情報分析装置、モデル作成方法、情報分析方法、およびプログラム - Google Patents

モデル作成装置、情報分析装置、モデル作成方法、情報分析方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、確率的推論に適用されるベイジアンネットのモデルを作成する装置および方法と、作成されたモデルに基づいて情報を分析する装置および方法、ならびにプログラムに関する。
情報処理技術の適用領域が拡大し、さまざまな状況や多様なユーザに適応して動作することができる情報処理メカニズムが重要になってきている。その場合に従来のプログラミングのように事前に規定したとおりに処理を進める方式だけでは対応できないことも多く、不確実な情報(たとえば、真か偽か断定できないような予測や不完全な観測情報)のもとでもできるだけ正しく状況を理解し、ユーザの意図を汲んで適切な処理を行う知的情報処理の仕組みが必要になってきている。
これまでの知的情報処理ではできるだけ情報を明示化した記号として扱うアプローチを中心に発達してきたとも言える。コンピュータに入力された情報は比較的早い段階で記号化され内部的には記号のまま推論などの処理を行う仕組みであり、これは限られた計算機能力を効率的に利用するための必然だったとも考えられる。このアプローチは論理プログラミング、知的工学、エキスパートシステムといった狭義の人工知能研究の流れに沿って発展してきた。しかし知識を記号的に記述するにあたって必要とされる記述量の増大と、完全な記述が実際問題としてかなり困難であるといった問題を抱えていた。
一方、あいまいで不確実な情報を確率論に基づいて取り扱い、内部的にもそのまま計算するアプローチがある。対象となる変数を、そのすべてのとり得る実現値に対する確信度すなわち確率分布として計算し、推論を行う確率的推論もその一つである。人工知能分野においては、1970年代にDempster-Shaffer理論、エキスパートシステムMYCINなどに先駆的な研究例をみることができる。
確率論的推論は事後確率を最大化するパターン識別器などではごく自然に用いられてきたものでもある。しかし、意思決定理論に基づいてシステムを制御したり、有用な知識で表現し、複雑な処理を行うためには、比較的複雑な構造を持った確率モデルが必要になる。このような構造をもつ確率モデルの一つが、変数間の依存関係や因果関係を有向グラフで表すベイジアンネットである(非特許文献1)。
ベイジアンネットは、不確実な事象の起こる確率の予測や期待効用を最大化する意思決定、障害診断などに利用することのできる確率モデルである。最近、リスク管理や予測などの不確実性を含む領域の拡大から多方面で注目されている。また、確率推論アルゴリズムの進歩やソフトウェアの普及も進みつつある。しかし、一方でベイジアンネットを導入する際の難しさもまだ残されている。ベイジアンネット自体は古くから知られ、確率推論を実行するソフトウェアも登場していたが、実際のモデルに適用するうえでは、適切なベイジアンネットモデルを構築することが容易ではないという問題があった。モデル構築の際には、変数、条件付確率、グラフ構造を適切に決定する必要があるが、これまでの実用化例の多くは、問題領域に精通したエキスパートの経験や知識を必要としている(非特許文献2)。
また、適切なベイジアンネットモデルの構築が容易ではないという問題を解決するため、最近では、統計データからモデルを学習するアルゴリズムが提案されている。これまでに提案されているベイジアンネットモデル構築のためのアルゴリズムは、あり得るモデルについて、そのモデルの尤度、情報量基準AIC、MDLなどのスコアを計算し、スコアが最も高いモデルを結果として出力するものであった。あり得るモデルの中から最適なベイジアンネットモデルを選択するために、これまでにさまざまなスコアが提案されている。
本村陽一「ベイジアンネットによる確率的推論技術」、計測と制御、Vol.42 No.8 2003 社団法人計測自動制御学会、p649-654 本村陽一「ベイジアンネットソフトウェアBayoNet」、計測と制御、Vol.42 No.8 2003 社団法人計測自動制御学会、P693-694
しかしながら、スコアに基づいて最適なベイジアンネットモデルを選択する上記のアルゴリズムは次のような問題点があった。すなわち、スコアの導出の過程で様々な仮定がおかれているが、その仮定が満たされているかどうか分からない実際のデータにおいては、どのスコアが最も適切な基準であるかということは分からない。また、スコアが最も高いモデルが必ずしも最適であるとは限らない。このため、最もスコアが高いモデルを出力する従来のアルゴリズムでは、より最適なモデルが存在するにもかかわらず、それが見逃されてしまうことがあった。
そこで、本発明は上記課題を解決し、適切なベイジアンネットのモデルを作成できるモデル作成装置およびモデル作成方法と、作成されたモデルを用いて情報分析を行う情報分析装置および情報分析方法と、これらを実行するプログラムを提供することを目的とする。
本発明に係るモデル作成装置は、確率的推論に適用されるベイジアンネットのモデルを作成する装置であって、複数の変数間の条件付確率に基づく依存関係を表すモデルを出力するモデル出力手段と、前記モデル内の一の変数と前記一の変数が依存する親変数の候補の変数とを含む部分モデルについて、依存関係の異なる部分モデルへの変更を受け付ける変更受付手段とを備える。
このように変更受付手段によってベイジアンネットのモデルの変更を受け付けることにより、モデル作成者の判断を反映して適切なモデルへと変更することができる。ベイジアンネットのモデルは、変数どうしの依存関係を表すので、単に尤度が高いだけでなくデータの発生過程(因果構造)まで含めてモデルを決定することが適切なモデルを作成するうえで重要である。変更受付手段は、一の変数およびその親変数の候補の変数を含む部分モデルについて変更を受け付けるので、一の変数とその親変数との依存関係に基づいて、適切な部分モデルに変更することができる。なお、モデル出力手段は、モデルを表示する手段に限定されず、例えばモデルのデータを送信する手段も含む。また、変更受付手段は、変更の入力を受け付ける手段に限定されず、例えば変更に関するデータを受信する手段も含む。モデル出力手段の実現例の一つは、モデルデータが記憶されたモデル記憶手段から読み出したモデルデータに基づいてモデルを出力する。モデル記憶手段は、例えば、それぞれの変数に識別子を付与して記憶すると共に、それぞれの変数の親変数の識別子を記憶する。
前記変更受付手段は、前記部分モデルの尤度に関するスコアに基づいて、採用する部分モデルの指定を受け付けてもよい。
この構成により、ベイジアンネットのモデル内の部分モデルを、スコアに基づいて適切な部分モデルへと容易に変更することが可能となる。すなわち、複数の部分モデルの中から採用すべき部分モデルを手がかりなしに指定する場合と比較して、適切な部分モデルを速やかに探すことができる。スコアに基づいて採用する部分モデルの指定を受け付ける方法としては、例えば、何番目に高いスコアの部分モデルを採用するかを指定する方法がある。変更受付手段は、部分モデルを特定する識別子と共にその部分モデルのスコアを記憶した部分モデル記憶手段に基づいて、受け付けたスコアに対応する部分モデルを特定することにより実現してもよい。なお、部分モデルの尤度に関するスコアとしては、例えば、尤度そのものを用いることもできるし、また、AIC(An Information Theoretical Criterion)やMDL(Minimum Description Length)などの情報量基準を用いることができる。これらの情報量基準は、部分モデルの尤度と部分モデルの複雑性とを考慮した基準である。
上記モデル作成装置は、前記変更受付手段により受け付けた部分モデルの尤度に関するスコアを出力するスコア出力手段をさらに備えてもよい。
この構成により、受け付けた部分モデルの尤度に関するスコアに基づいて、その部分モデルが適切な部分モデルか否かをモデル作成者が判断できる。スコア出力手段は、部分モデルを特定する識別子と共にその部分モデルのスコアを記憶した部分モデル記憶手段から、受け付けた部分モデルの識別子に対応するスコアを読み出して出力することにより実現してもよい。
上記モデル作成装置は、前記スコアを算出するための複数の算出基準のうちから一の算出基準の選択を受け付ける算出基準受付手段と、前記算出基準受付手段により受け付けた算出基準を用いて前記スコアを算出するスコア算出手段とを備えてもよい。
この構成により、様々な算出基準に基づいてスコアを算出できるので、モデルが対象とするデータに応じてスコアの算出基準を変えることが可能となる。スコアとしては、例えば、MDL、AIC、MLなど情報量基準を用いることができる。算出基準を選択することにより、スコアとしてそれぞれの情報量基準を選択することが可能である。
上記モデル作成装置は、前記モデル出力手段により出力されるモデルを、複数の変数を有する統計データから作成するモデル作成手段を備え、前記モデル作成手段は、前記複数の変数のうちの一の変数を子変数としたときにその子変数が依存する親変数の候補の変数を選択する変数選択手段と、前記子変数および前記親変数の候補の変数を含む部分モデルを作成する部分モデル作成手段と、作成された複数の前記部分モデルを接続してベイジアンネットのモデルを作成する部分モデル接続手段とを有してもよい。
このように子変数およびその親変数の候補の変数を含む部分モデルによってベイジアンネットのモデルを構成することにより、変更を容易に行えるモデルを構成できる。すなわち、ベイジアンネットのモデルを変更する際には、ベイジアンネットのモデルを構成する部分モデルを変更すればよく、モデル全体の依存関係を再計算する必要がない。なお、変数選択手段は、例えば、尤度に関するスコアや子変数に対する依存関係の強さなどの基準に基づいて親変数の候補の変数を選択してもよいし、モデル作成者からの指定によって親変数の候補の変数を選択してもよい。部分モデル作成手段は、統計データを記憶する統計データ記憶手段から、変数選択手段により選択された変数に関するデータを読み出し、読み出したデータに基づいて部分モデルを作成することにより実現してもよい。部分モデル作成手段により作成された部分モデルのデータは、識別子を付与して部分モデル記憶手段に記憶してもよい。また、部分モデル接続手段は、それぞれの部分モデル中の親変数に関連付けて、その親変数が依存する変数の識別子を記憶することにより実現してもよい。これにより、複数の部分モデルを接続できる。
前記部分モデル作成手段は、尤度に関するスコアに基づいて前記子変数と前記親変数の候補の変数との依存関係を決定し、部分モデルを作成してもよい。
この構成により、子変数と親変数の候補の変数とにより作成可能な複数の部分モデルから、スコアの高い部分モデルを選択できる。尤度に関するスコアは、統計データを記憶した統計データ記憶手段から、部分モデルに含まれる変数に関するデータを読み出し、読み出した統計データに基づいて求めることができる。
上記モデル作成装置は、前記部分モデル作成手段により作成された部分モデルと前記子変数および前記親変数の候補の変数が同じでその依存関係が異なる複数の部分モデルを記憶する部分モデル記憶手段を備えてもよい。
このように依存関係の異なる複数の部分モデルを記憶しておくことにより、ベイジアンネットのモデルを構成する部分モデルを、記憶された依存関係の異なる部分モデルに交換することにより、容易にモデルを変更できる。
上記モデル作成装置は、前記部分モデル作成手段により作成された部分モデルに含まれる親変数と子変数との依存関係に関する情報を求める依存関係情報算出手段を備え、前記モデル出力手段は、前記モデル内の変数間を接続するリンクに、前記依存関係情報算出手段により求めた前記変数間の依存関係に関する情報を含めて出力してもよい。
この構成により、モデル作成者は、出力されたモデルにより変数間の依存関係の状態を知ることができる。例えば、どのリンクが依存関係の強いリンクであるかをモデル作成者に知らせ、部分モデルを依存関係の異なる部分モデルに変更する際の示唆を与えることができる。これにより、モデル作成者は、適切な部分モデルを速やかに探すことができる。ここで、リンクに依存関係に関する情報を含めて表示する方法としては、例えば、依存関係の強さに応じてリンクの太さまたは色を変更する方法、あるいは依存関係の強さをリンクの近傍に数値で表示する方法がある。また、依存関係に関する情報は、例えば、次の方法により求めることができる。まず、親変数の候補と子変数が同じで依存関係の異なる複数の部分モデルのそれぞれについて尤度に関するスコアを求める。そして、子変数と一の親変数との依存関係を求める場合には、子変数とその親変数との間に依存関係を有するすべての部分モデルのスコアを合計することにより、子変数とその親変数との依存関係に関するスコアを求めることができる。これにより求められるスコアは、子変数とその親変数とのリンクが部分モデルのスコアにどの程度寄与しているかを示す情報である。上記の手順は、部分モデルデータと共にスコアが記憶された部分モデル記憶手段から読み出したスコアのデータに基づいて、依存関係に関する情報を算出することにより実現してもよい。
上記モデル作成装置は、前記部分モデル作成手段により作成された部分モデルの前記親変数の候補の変数がとるすべての状態のそれぞれに対し、その子変数がとるすべての状態のそれぞれが発生する確率値を求める確率値算出手段と、前記確率値を記憶する確率値記憶手段とを備えてもよい。
この構成により、部分モデルの子変数がどの親変数の候補の変数と依存関係を有することになっても、記憶された確率値を用いて、親変数および子変数がとるすべての状態のそれぞれについて確率値を求めることができる。従って、部分モデルを変更する際に、モデルを作成するために用いた統計データにアクセスしないで確率値を計算でき、処理速度を向上できる。なお、確率値算出手段は、統計データを記憶した統計データ記憶手段から、部分モデルに含まれる変数に関するデータを読み出し、読み出した統計データに基づいて確率値を計算する。
本発明の別の態様に係るモデル作成装置は、確率的推論に適用されるベイジアンネットのモデルを作成する装置であって、複数の変数間の条件付確率に基づく依存関係を表すベイジアンネットのモデルを出力するモデル出力手段と、前記変数間の依存関係の変更を受け付ける変更受付手段とを備え、前記モデル出力手段は、変更されたベイジアンネットのモデルを出力する。
このように変更受付手段によってモデルの変更を受け付けることにより、モデル作成者の判断を反映して適切なモデルへと変更することができる。ベイジアンネットのモデルは、変数どうしの依存関係を表すので、単に尤度が高いだけでなくデータの発生過程(因果構造)まで含めてモデルを決定することが適切なモデルを作成するうえで重要であり、本発明の構成により適切なモデル作成を行える。また、変更されたモデルはモデル出力手段によって出力され、変更受付手段は出力されたモデルに対してさらに変更を受け付ける。これにより、ベイジアンネットのモデルを、より適切なモデルへとインタラクティブに変更していくことができる。なお、モデル出力手段は、モデルを表示する手段に限定されず、例えばモデルのデータを送信する手段も含む。また、変更受付手段は、変更の入力を受け付ける手段に限定されず、例えば変更に関するデータを受信する手段も含む。モデル出力手段の実現例の一つは、モデルデータが記憶されたモデル記憶手段から読み出したモデルデータに基づいてモデルを出力する。モデル記憶手段は、例えば、それぞれの変数に識別子を付与して記憶すると共に、それぞれの変数の親変数の識別子を記憶する。
本発明に係る情報分析装置は、ベイジアンネットのモデルに基づいて確率的推論を行う情報分析装置であって、一の変数と前記一の変数が依存する親変数の候補の変数とを含む部分モデルについて、依存関係の異なる部分モデルへの変更を受け付けることによって作成されたベイジアンネットのモデルを記憶するモデル記憶手段と、記憶された前記モデルに基づいて、観測された変数の状態から未観測の変数の状態を推論する推論手段とを備える。
この構成によれば、記憶されたベイジアンネットのモデルは、その部分モデルについて依存関係の異なる部分モデルへの変更を受け付けることにより作成された適切なモデルである。推論手段は、このように作成されたモデルに基づいて観測された変数の状態から未観測の変数の状態を推論するので、適切な推論を行うことができる。
本発明に係るコンテンツ提供装置は、ユーザにコンテンツを提供する装置であって、一の変数と前記一の変数が依存する親変数の候補の変数とを含む部分モデルについて、依存関係の異なる部分モデルへの変更を受け付けることによって作成され、ユーザに提供するコンテンツに関する変数およびユーザの評価に関する変数を含むベイジアンネットのモデルを記憶するモデル記憶手段と、記憶された前記モデルに基づいて、コンテンツに関する変数からユーザの評価に関する変数を推論する推論手段と、前記推論手段による推論結果に基づいてユーザの評価が最大となるコンテンツを選択するコンテンツ選択手段と、選択されたコンテンツを前記ユーザに提供するコンテンツ提供手段とを備える。
この構成によれば、記憶されたベイジアンネットのモデルは、その部分モデルについて依存関係の異なる部分モデルへの変更を受け付けることにより作成され、コンテンツとユーザの評価との関係を適切に表したモデルである。ユーザの評価とは、ユーザがコンテンツをどのように評価するかに関する変数であり、例えば、コンテンツに対するユーザの満足度や興味の強さである。推論手段は、このように作成されたモデルに基づいてコンテンツに関する変数からユーザの評価に関する変数の値を求めるので、コンテンツからユーザの評価を適切に求めることができ、ユーザの評価が高いコンテンツを提供可能となる。
上記コンテンツ提供装置において、前記モデルは、前記ユーザの属性に関する変数および前記ユーザの現在の状況に関する変数の少なくとも一方をさらに含み、前記推論手段は、前記モデルに基づいて、前記ユーザの属性に関する変数および前記ユーザの現在の状況に関する変数の少なくとも一方と前記コンテンツに関する変数とから、前記ユーザの評価に関する変数を推論してもよい。
ユーザの評価は、コンテンツのみならず、ユーザの属性や現在の状況によっても影響されるので、ユーザの属性に関する変数および現在の状況に関する変数の少なくとも一方をユーザの評価の推論に用いる変数として用いることにより、ユーザの評価を精度良く求めることができる。
本発明に係るモデル作成方法は、確率的推論に適用されるベイジアンネットのモデルを作成する方法であって、複数の変数間の条件付確率に基づく依存関係を表すモデルを記憶したモデル記憶手段から読み出したモデルを出力するモデル出力ステップと、前記モデル内の一の変数と前記一の変数が依存する親変数の候補の変数とを含む部分モデルについて、依存関係の異なる部分モデルへの変更を受け付け、受け付けた変更を前記モデル記憶手段に書き込む変更受付ステップとを備える。
これにより、本発明のモデル作成装置と同様に、モデル作成者の判断を反映して適切なモデルを作成できる。なお、また、本発明のモデル作成装置と同様の特徴を本発明のモデル作成方法に適用することも可能である。
本発明の別の態様に係るモデル作成方法は、確率的推論に適用されるベイジアンネットのモデルを作成する方法であって、複数の変数間の条件付確率に基づく依存関係を表すモデルを記憶したモデル記憶手段から読み出したモデルを出力するモデル出力ステップと、前記変数間の依存関係の変更を受け付け、受け付けた変更を前記モデル記憶手段に書き込む変更受付ステップとを備え、前記モデル出力ステップは、変更されたベイジアンネットのモデルを出力する。
これにより、本発明のモデル作成装置と同様に、モデル作成者の判断を反映してインタラクティブにモデルを変更でき、適切なモデルを作成できる。
本発明の情報分析方法は、ベイジアンネットのモデルに基づいて確率的推論を行う情報分析方法であって、一の変数と前記一の変数が依存する親変数の候補の変数とを含む部分モデルについて、依存関係の異なる部分モデルへの変更を受け付けることによって作成されたベイジアンネットのモデルをモデル記憶手段に記憶するステップと、前記モデル記憶手段に記憶されたモデルに基づいて、観測された変数の状態から未観測の変数の状態を推論する推論ステップを備える。
これにより、本発明の情報分析装置と同様に、部分モデルの変更を受け付けて作成されたモデルに基づいて適切な推論を行うことができる。
本発明のコンテンツ提供方法は、ユーザにコンテンツを提供する方法であって、一の変数と前記一の変数が依存する親変数の候補の変数とを含む部分モデルについて、依存関係の異なる部分モデルへの変更を受け付けることによって作成され、ユーザに提供するコンテンツに関する変数およびユーザの評価に関する変数を含むベイジアンネットのモデルをモデル記憶手段に記憶するステップと、前記モデル記憶手段に記憶されたモデルに基づいて、コンテンツに関する変数からユーザの評価に関する変数を推論する推論ステップと、前記推論ステップにおける推論結果に基づいてユーザの評価が最大となるコンテンツを選択するコンテンツ選択ステップと、選択されたコンテンツを前記ユーザに提供する提供ステップとを備える。
これにより、本発明のコンテンツ提供装置と同様に、部分モデルの変更を受け付けて作成されたモデルに基づいて推論することにより、評価の高いコンテンツを提供できる。また、ベイジアンネットのモデルに、ユーザの属性に関する変数およびユーザの現在の状況に関する状況を含むことにより、ユーザの評価を精度良く求めることができる。
本発明に係るプログラムは、コンピュータにより、確率的推論に適用されるベイジアンネットのモデルを作成させるためのプログラムであって、複数の変数間の条件付確率に基づく依存関係を表すモデルを出力するモデル出力ステップと、前記モデル内の一の変数と前記一の変数が依存する親変数の候補の変数とを含む部分モデルについて、依存関係の異なる部分モデルへの変更を受け付ける変更受付ステップとを前記コンピュータに実行させる。
このプログラムを実行することにより、本発明のモデル作成装置と同様に、モデル作成者の判断を反映して適切なモデルを作成できる。モデル出力ステップは、モデルデータが記憶されたモデル記憶手段から読み出したモデルデータに基づいてモデルを出力してもよい。ここで、モデル記憶手段は、例えば、それぞれの変数に識別子を付与して記憶すると共に、それぞれの変数の親変数の識別子を記憶する。また、本発明のモデル作成装置と同様の特徴を本発明のモデル作成方法に適用することも可能である。
本発明の別の態様に係るプログラムは、コンピュータにより、確率的推論に適用されるベイジアンネットのモデルを作成させるためのプログラムであって、複数の変数間の条件付確率に基づく依存関係を表すベイジアンネットのモデルを出力するモデル出力ステップと、前記変数間の依存関係の変更を受け付ける変更受付ステップとを前記コンピュータにより実行させ、前記モデル出力ステップでは、変更されたベイジアンネットのモデルを出力する。
このプログラムを実行することにより、本発明のモデル作成装置と同様に、モデル作成者の判断を反映してインタラクティブにモデルを変更でき、適切なモデルを作成できる。モデル出力ステップは、モデルデータが記憶されたモデル記憶手段から読み出したモデルデータに基づいてモデルを出力してもよい。ここで、モデル記憶手段は、例えば、それぞれの変数に識別子を付与して記憶すると共に、それぞれの変数の親変数の識別子を記憶する。
本発明の別の態様に係るプログラムは、コンピュータにより、ベイジアンネットのモデルに基づいて確率的推論を行わせるプログラムであって、一の変数と前記一の変数が依存する親変数の候補の変数とを含む部分モデルについて、依存関係の異なる部分モデルへの変更を受け付けることによって作成されたベイジアンネットのモデルを記憶するモデル記憶ステップと、前記ベイジアンネットのモデルに基づいて、観測された変数の状態から未観測の変数の状態を推論する推論ステップとを前記コンピュータに実行させる。
このプログラムを実行することにより、本発明の情報分析装置と同様に、部分モデルの変更を受け付けて作成されたモデルに基づいて適切な推論を行うことができる。
本発明の別の態様に係るプログラムは、コンピュータにより、ユーザにコンテンツを提供させるプログラムであって、一の変数と前記一の変数が依存する親変数の候補の変数とを含む部分モデルについて、依存関係の異なる部分モデルへの変更を受け付けることによって作成されたベイジアンネットのモデルを記憶するモデル記憶ステップと、ユーザに提供するコンテンツに関する変数およびユーザの評価に関する変数を含む前記ベイジアンネットのモデルに基づいて、コンテンツに関する変数からユーザの評価に関する変数を推論する推論ステップと、前記推論ステップにおける推論結果に基づいてユーザの評価が最大となるコンテンツを選択するコンテンツ選択ステップと、選択されたコンテンツを前記ユーザに提供するコンテンツ提供ステップとを前記コンピュータに実行させる。
このプログラムを実行することにより、本発明のコンテンツ提供装置と同様に、部分モデルの変更を受け付けて作成されたモデルに基づいて推論することにより、評価の高いコンテンツを提供できる。また、ベイジアンネットのモデルに、ユーザの属性に関する変数およびユーザの現在の状況に関する状況を含むことにより、ユーザの評価を精度良く求めることができる。
本発明に係る記録媒体は、上記のいずれかのプログラムを記録している。
上記したモデル作成のためのプログラムを記録した記録媒体は、コンピュータに読み取らせて実行することにより、コンピュータがベイジアンネットのモデルの変更を受け付け、モデル作成者の判断を反映して適切なモデルへと変更するので、適切なモデルを作成することが可能である。また、上記した情報分析のためのプログラムを記録した記録媒体は、コンピュータに読み取らせて実行することにより、コンピュータが適切に作成されたモデルを用いて情報分析を行うことが可能である。
本発明の別の態様に係る記録媒体は、確率的推論に適用されるベイジアンネットのモデルを記録した記録媒体であって、複数の変数間の条件付確率に基づく依存関係を表すモデルであって、前記モデル内の一の変数と前記一の変数が依存する親変数の候補の変数とを含む部分モデルについて、依存関係の異なる部分モデルへの変更を受け付けることによって作成されたモデルを記録している。
この記録媒体に記録されたベイジアンネットのモデルは、部分モデルについて依存関係の異なる部分モデルへの変更を受け付けることにより作成されているので、モデル作成者の判断を反映して作成された適切なモデルである。従って、この記録媒体をコンピュータに読み取らせることにより、適切なベイジアンネットのモデルをコンピュータに記憶させ、そのモデルに基づく適切な推論が可能となる。
本発明によれば、変更受付手段によってモデルへの変更を受け付けることにより、モデル作成者の判断を反映して適切なモデルへと変更することができる。また、一の変数およびその変数が依存する親変数の候補の変数を含む部分モデルについて変更を受け付けるので、一の変数とその親の変数との依存関係に基づいて適切な変更を行うことができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るモデル作成装置、情報分析装置について説明する。以下の説明では、情報分析装置は、コンテンツを提供するコンテンツ提供装置を例として説明する。
図1は、実施形態に係るモデル作成装置10およびコンテンツ提供装置30を示す図である。モデル作成装置10は、統計データに基づいてベイジアンネットのモデルを作成する機能を有する。コンテンツ提供装置30は、モデル作成装置10により作成されたモデルに基づいてコンテンツに対する満足度を推論し、満足度の高いコンテンツをユーザに提供する機能を有する。なお、本実施形態では、車に乗っているユーザに対し、音楽などのコンテンツを提供する例を取り上げるが、車に乗っているユーザはあくまでも例示であり、本発明のコンテンツ提供装置は、様々な場面に適用することが可能である。提供するコンテンツも音楽に限定されるものではない。
図2は、モデル作成装置10の構成を示す図である。モデル作成装置10は、統計データを記憶する統計データ記憶部12と、統計データに基づいてベイジアンネットのモデルを作成するモデル作成部14と、モデル作成部14により作成されたモデルを表示する表示部18と、モデルに対する変更を受け付ける受付部20と、作成されたモデルデータを記憶するモデルデータ記憶部22とを備える。
統計データ記憶部12には、ベイジアンネットモデルを作成するための統計データが記憶されている。本実施形態においては、モデル作成装置10が統計データを記憶することとしているが、モデル作成装置10が必ずしも統計データ記憶部12を有しなくてもよい。例えば、モデル作成装置10をネットワークに接続し、モデル作成の際にネットワークを通じて必要な統計データを取得する構成とすることもできる。
図3は、統計データ記憶部12に記憶されている統計データの例を示す図である。ここでは、車に乗っている際に提供するコンテンツに関するデータが記憶されている。図3に見られるように、統計データは、「ユーザID」「年齢」「職業」「性格」「場所」「コンテンツ」「レスポンス」の変数を有するデータである。ユーザIDはユーザを特定する識別子であり、年齢、職業、性格は、ユーザの属性に関する情報である。これらのユーザ属性に関する情報は、例えばアンケート調査等により取得することができる。場所は、コンテンツを提供した場所を示す状況に関する情報である。コンテンツは、提供したコンテンツに関する情報である。レスポンスは、ユーザがコンテンツを受け入れたか否かを示す情報である。「○」はコンテンツが受け入れられたことを示し、「×」はコンテンツが拒絶されたことを示す。以下の説明において、コンテンツが受け入れられたレスポンスを「OKレスポンス」という。多くの人が受け入れたコンテンツ、すなわちOKレスポンスの確率が高いコンテンツは、ユーザの満足度が高いコンテンツであると分析できる。
モデル作成部14は、統計データからモデルを作成する機能と、作成されたモデルを変更する機能を有する。モデル作成部14は、統計データから部分モデルを作成する部分モデル作成部16を有し、作成された部分モデルに基づいてベイジアンネットのモデルを作成する。
モデル作成部14の詳しい説明に先立って、ベイジアンネットのモデルについて説明する。ベイジアンネットのモデルは複数の確率変数の間の定性的な依存関係をグラフ構造によって表し、個々の変数の間の定量的な関係を条件付確率で表した確率モデルである。変数間の依存関係は原因から結果となる変数の向きを有向リンクで図示する。例えば、変数Xが原因、変数Yが結果という関係は「変数X→変数Y」と表し、変数Xと変数Yの依存関係を条件付確率で表す。このとき、リンクの元にある変数Xを親変数、リンクの先に来る変数Yを子変数という。
まず、部分モデル作成部14の機能のうち、統計データからベイジアンネットのモデルを作成する機能について説明する。図4から図9は、モデル作成部12によるベイジアンネットのモデルの作成手順を説明するための図であり、図4は統計データに含まれる複数の変数の存在を示す。例えば、図3に示す統計データには、年齢、職業などの変数が含まれ、図4はそれらの変数を概念的に示している。
部分モデル作成部16は、子変数とその親変数の候補の変数を含む部分モデルを作成する機能を有する。部分モデル作成部16は、まず、複数の変数のうちの一の変数に対する親変数を選択する。本実施形態では、部分モデル作成部16は、モデル作成者からの指定に応じて親変数を選択する。
図5は、子変数とそれに対する親変数の候補が選択された例を示す図である。この例では、変数Cが子変数であり、変数Cに対する親変数の候補として変数A、変数Bがモデル作成者により選択された。
次に、部分モデル作成部16は、部分モデル内の子変数と親変数の候補との依存関係を決定し、部分モデルを作成する。部分モデル作成部16は、あり得るすべての依存関係について情報量基準に基づくスコアを計算し、最もスコアの高い部分モデルを作成する。具体的には、統計データ記憶部12から、部分モデルに含まれる変数に関するデータを読み出し、読み出したデータに基づいて、あり得る依存関係の部分モデルの尤度に関するスコアを計算する。なお、スコアを求めるために用いる情報量基準は、部分モデルの尤度と複雑性を考慮した基準であり、例えば、AIC、MDLが知られている。本実施形態においては、モデル作成者の選択により、AIC、MDLいずれの基準も適用可能とする。また、部分モデルの尤度そのものをスコアとして用いてもよい。さらに、モデル作成者が作成した基準を部分モデルの選択基準として用いることも可能である。以下に、最もスコアの高い部分モデルを作成する例を説明する。
図10は、変数A、変数B、変数Cを含む部分モデルとスコアとの関係を示す例である。図10に示すように、変数A、変数B、変数Cを含む部分モデルは全部で4通り存在する。部分モデル作成部16は、依存関係の異なるすべての部分モデルについてスコアを算出し、部分モデルのデータおよびスコアのデータをモデルデータ記憶部22に記憶する。また、部分モデル作成部16は、4通りの依存関係のパターンから最もスコアの高い部分モデルを選択し、部分モデルを作成する。
以上の手順により図6に示すように、変数Cを子変数とする部分モデルMを作成できる。部分モデル作成部16は、以下同様の手順により、それぞれの変数を子変数としたときの部分モデルを作成する。
次に、モデル作成部14は、作成された部分モデルを接続することにより、統計データの変数間の依存関係を表すベイジアンネットのモデルを作成する。モデル作成部14は、一の変数を子変数として含む部分モデルと、その変数を親変数として含む部分モデルとを、その変数に対する依存関係に基づいて接続する。
図7及び図8は、部分モデルを接続する例を示す図である。図7は、変数Gを子変数としたときの部分モデルNを示す図である。この部分モデルNは、子変数である変数Gに対して親変数である変数Cと変数Eが接続されている。一方で、図6に示すように、変数Cは部分モデルMにおいては子変数である。従って、変数Cに対する依存関係に基づいて、図6に示す部分モデルMと図7に示す部分モデルNとを接続し、図8に示すモデルを作成することができる。同様の方法により部分モデルを接続して、モデル作成部14は、統計データから図9に示すベイジアンネットモデルを作成する。
次に、モデル作成部14の機能のうち、ベイジアンネットのモデルを変更する機能について説明する。
図11(a)及び図11(b)は、部分モデルの変更について説明する図である。図11(a)では、変更すべき部分モデルとして変数A、変数B、変数Cを含む部分モデルMが指定された例を示す。モデル作成部14は、図11(a)に示す部分モデルMに代えて採用する部分モデルの指定を受け付けると、例えば、図11(b)に示すように指定された部分モデルM1に変更する。なお、変更すべき部分モデルの指定と、採用する部分モデルの指定はいずれも、次に説明する受付部20によって受け付け、モデル作成部14は受付部20からの指示に基づいて部分モデルを変更する。
受付部20は、表示されたモデルに対する変更を受け付ける機能を有する。受付部20は、変更すべき部分モデルの指定を受け付け、続いて、指定された部分モデルに代えて採用すべき部分モデルの指定を受け付ける機能を有する。採用する部分モデルは、部分モデルのスコアの高さによって指定される。この点について、図11(a)に示す部分モデルMを例として説明する。変数A、変数Bおよび変数Cの依存関係が異なる部分モデルは、図10に示されるように全部で4通り存在する。このうち、図11(a)に示す部分モデルMは、最もスコアの高い部分モデルである。受付部20は、部分モデルMに代えて採用する部分モデルを、スコアの順位によって受け付ける。例えば、2番目に高いスコアの部分モデルを指定すると、図10から分かるように、スコアが70の部分モデルが選択される。受付部20は、受け付けた部分モデルの情報を部分モデル作成部16に通知する機能を有する。
モデルデータ記憶部22は、作成されたベイジアンネットのモデルを記憶すると共に、ベイジアンネットのモデルを構成するそれぞれの部分モデルのデータを記憶する。具体的には、既に述べたように、それぞれの部分モデルについて、含まれる親変数の候補および子変数が同じでその依存関係の異なる部分モデルとそのスコアのデータ(図10参照)が記憶される。また、部分モデルにおいて、親変数の候補の変数がとるすべての状態のそれぞれに対し、子変数がとるすべての状態のそれぞれが発生する確率値が記憶される。
図12は、変数A、変数B、変数Cからなる部分モデルにおいて、変数Aおよび変数Bがとる状態に対し、変数Cがとる状態が発生する確率を示す図である。このように、親変数がとるすべての状態のそれぞれに対して、子変数がとるすべての状態のそれぞれが発生する確率の値を定めた表は、条件付確率表(CPT:Conditional Probability Table)と呼ばれる。図12によれば、変数A、変数B、変数Cはそれぞれ0、1、2の3つの状態をとる。図12に示す表の1行目のデータカラムは、変数Aが0、変数Bが0の状態をとるときに、変数Cが0をとる確率が0.1、変数Cが1をとる確率が0.1、変数Cが2をとる確率が0.8であることを示す。同様に、変数Aおよび変数Bがとるすべての状態(9通り)のそれぞれに対し、変数Cがとるすべての状態(3通り)のそれぞれが発生する確率値を示す。このように、部分モデルに含まれるすべての変数のそれぞれの状態について確率値を求めて記憶しておくことにより、部分モデルを依存関係の異なる部分モデルに変更する場合に、依存関係を有する変数に着目してCPTを再計算することができる。
図13は、変数Aと変数Cとの間に依存関係が設定され、変数Bと変数Cとの間の依存関係が設定されていない状態でのCPTを示す図である。図13に示すCPTは、変数Bの状態に関係なく確率値が決まるので、図12に示すCPTにおいて変数Aの状態ごとに確率値を再計算して求めることができる。すなわち、図12の表において、変数Aの状態が0の3行の確率値を足し、変数Cがとる状態のそれぞれの確率値の合計が1となるように正規化することによりCPTを求めることができる。従って、統計データにアクセスせずに、部分モデル変更時のCPTの更新処理を迅速に行える。
次に、コンテンツ提供装置30について説明する。コンテンツ提供装置30は、車に乗っているユーザに対してコンテンツを提供する装置であり、ユーザの属性および現在の状況に応じて、適切なコンテンツをユーザに提供する機能を有する。コンテンツ提供装置30は、モデル作成装置10によって作成されたベイジアンネットのモデルに基づいて、コンテンツからユーザのレスポンスを推論する。そして、OKレスポンスの確率値が最大となるコンテンツ、すなわちユーザの満足度の最も高いコンテンツを提供する。
図14は、コンテンツ提供装置30の構成を示す図である。コンテンツ提供装置30は、モデル作成装置10により作成されたベイジアンネットのモデルを記憶したモデルデータ記憶部32と、コンテンツデータを記憶したコンテンツデータ記憶部34と、ユーザの属性を記憶したユーザ属性データ記憶部36と、状況を検知する状況検知部38と、モデルに基づいて提供すべきコンテンツを選択するコンテンツ選択部40と、選択されたコンテンツを提供するコンテンツ提供部44とを備える。
図15は、モデルデータ記憶部32に記憶されたベイジアンネットのモデルの例である。このモデルによれば、ユーザの満足度を表すレスポンスの変数は、コンテンツ、性格、場所のそれぞれの変数に依存している。そして、性格の変数は、職業と年齢の変数に依存している。
コンテンツデータ記憶部34は、ユーザに提供するコンテンツデータ自体とその関連情報を記憶する。コンテンツは、例えば音楽である。関連情報には、クラシック、ジャズ、歌謡曲といったコンテンツの分類や、歌手または奏者などの情報がある。
ユーザ属性データ記憶部36は、コンテンツの提供を受けるユーザの属性に関するデータを記憶する。ユーザの属性は、例えば、ユーザの年齢、職業などである。
状況検知部38は、車が走行している場所などの現在の状況を検知する機能を有する。例えば、コンテンツ提供装置30がカーナビゲーション装置に内蔵され、あるいは接続されることにより、状況検知部38は現在の走行中の場所を検知することができる。
コンテンツ選択部40は、コンテンツデータ記憶部34に記憶されたコンテンツの中から、ユーザに提供すべきコンテンツを選択する機能を有する。コンテンツ選択部40は推論部42を有し、推論部42によってコンテンツを提供したときのレスポンスの確率を推論する。コンテンツ選択部40は、推論部42による推論の結果に基づいて、受け入れられる確率が最も高いコンテンツを選択する。例えば、コンテンツの変数に、クラシック、ジャズ、歌謡曲という値を順次入れて、それぞれのOKレスポンスの確率を推論し、OKレスポンスの確率の最も高い分野を選択する。
ここで、ベイジアンネットに基づいて推論を行う方法について説明する。ベイジアンネットによる確率的推論は、1)観測された変数の値eをノードにセットする、2)親ノードも観測値も持たないノードに部分確率を与える、3)知りたい対象の変数Xの事後確率P(X|e)を得る、という手順で行う。3)における事後確率を求めるために、観測された情報からの確率伝搬(変数間の局所計算)によって各変数の確率分布を更新していく確率伝搬法(belief propagation)と呼ばれる計算方法を用いる。
本実施形態においては、観測された変数は、コンテンツ、ユーザの年齢、ユーザの職業、現在の走行場所であり、未観測の変数はレスポンスである。ユーザの年齢、職業に基づいてユーザの性格を推論し、コンテンツおよび走行場所と推論された性格とに基づいてOKレスポンスの確率を推論する。
コンテンツ提供部44は、コンテンツ選択部40により選択されたコンテンツをユーザに提供する機能を有する。
次に、実施形態のモデル作成装置10の動作について説明する。モデル作成装置10によるモデル作成の動作を概説すると、まず、1)モデル作成部14により統計データからベイジアンネットのモデルを作成する。以下の説明において、統計データから機械的に作成されるモデルを「最初のベイジアンネットのモデル」という。続いて、2)作成されたモデルを表示部18に表示し、受付部20によってモデルに対する変更を受け付け、受け付けた変更に基づいてモデルを変更する。そして、3)変更されたモデルを表示部18により表示し、再び変更を受け付ける、という手順で作成される。なお、手順2)手順3)は、モデルが完成するまで繰り返される。
図16は、モデル作成装置10の動作を示すフローチャートである。次に、図16を参照しながらモデル作成装置10の動作を詳細に説明する。
まず、モデル作成装置10は、親変数を持たない変数の指定を受け付ける(S10)。ここで指定された変数は子変数とはならないので、指定された変数を子変数とする部分モデルを考慮する必要がなくなり、部分モデル作成の際の計算量を抑制できる。親変数を持たない変数の例としては、事前確率が与えられている変数または観測可能な変数がある。次に、モデル作成装置10は、モデル作成部14が有する部分モデル作成部16によって、統計データから部分モデルを作成する(S12)。以下、部分モデルの作成方法について、図17を参照しながら説明する。
図17は、部分モデル作成の動作を示すフローチャートである。部分モデル作成部16は、統計データの一の変数について、その変数を子変数としたときに親変数となる候補の変数を選択する(S30)。本実施形態では、部分モデル作成部16は、統計データの一の変数を表示部18により表示し、モデル作成者からの親変数の候補の変数の指定を受け付ける。部分モデル作成部16は、モデル作成者からの指定に応じて親変数の候補の変数を選択する。
続いて、部分モデル作成部16は、統計データに基づいて子変数と選択された親変数の候補とのCPTを作成し、モデルデータ記憶部22に記憶する(S32)。また、部分モデル作成部16は、子変数と親変数の候補の変数との依存関係のすべてのパターンについて部分モデルを作成し、それぞれの部分モデルについて情報量基準に基づくスコアを求める。そして、部分モデル作成部16は、作成したすべての部分モデルおよびそのスコアをモデルデータ記憶部22に記憶する(S34)。ここで記憶されるデータの例としては、図10に示す部分モデルのデータである。
次に、部分モデル作成部16は、作成した部分モデルの中から、最初のベイジアンネットのモデルを作成するために用いる部分モデル(「最初の部分モデル」という)を決定する(S36)。部分モデル作成部16は、作成された部分モデルの中からスコアの最も高い部分モデルを最初の部分モデルとして決定する。
部分モデル作成部16は、他に子変数となる変数があるか否かを判定する(S38)。他にも子変数となる変数がある場合には、ステップS30に遷移し、次の変数についてステップS30からステップS36までの処理を繰り返す。ステップS10で指定された親変数を持たない変数を除くすべての変数について、それぞれの変数を子変数としたときの部分モデルを作成すると、部分モデル作成処理は終了する。
再び図16を参照して説明する。部分モデル作成部16により複数の部分モデルが作成されると、モデル作成装置10は、モデル作成部14によって部分モデルを接続してベイジアンネットのモデルを作成する(S14)。なお、統計データの中に子変数となり得る変数が一つしかない場合には、作成された部分モデルがそのまま最初のベイジアンネットのモデルとなる。モデル作成装置10は、作成したモデルを表示部18によって表示する(S16)。
図18は、作成したモデルを表示部18により表示した画面の例を示す図である。図18に示すように、図18に示す画面右側のモデル表示画面50に作成されたベイジアンネットのモデルが表示される。画面左側の変更受付画面52は、モデルの変更を受け付けるユーザインターフェースを提供している。
次に、モデル作成装置10は、変更する部分モデルの指定を受け付ける(S18)。ここでは、図18に示すモデル表示画面50に表示されたモデルにおいて、変更すべき部分モデルを指定する。すなわち、マウスなどの操作により一の変数を示すノードを選択すると、その変数を子変数として含む部分モデルが指定される。
続いて、モデル作成装置10は、指定された部分モデルに代えて採用する部分モデルを受け付ける(S20)。部分モデルの指定は、何番目のスコアを有するモデルであるかを指定することによって行う。図18に示す変更受付画面52の「Tree Selection Scale」ボックス56のスクロールバー58を移動することにより、部分モデルが切り替えられる。スクロールバーが最も左の「Best」の位置にあるときに最もスコアの高い部分モデルが表示され、右に移動するに従ってスコアの低い部分モデルに切り替えられ、部分モデルが切り替えられたモデルがモデル表示画面50に表示される(S22)。例えば、図19に示すように、スクロールバー58が右に移動されると、最初の部分モデルよりスコアが低い部分モデルがモデル表示画面50に表示される。この構成により、スコアに基づいて適切な部分モデルを選択することが可能となる。また、変更受付画面52は、「Tree Selector」ボックス54を有する。この「Tree Selector」ボックス54において情報量基準の種類を指定でき、部分モデルのスコアを算出する情報量基準を変更できる。図18および図19では、MDLに基づいて部分モデルのスコアが計算されている。
次に、他に変更する部分モデルがあるか否かを判定する(S24)。モデル作成装置10は、他に変更するモデルがあるか否かを、モデル作成者による入力に基いて判定する。すなわち、部分モデル変更後、モデル作成者が図18に示す変更受付画面52において、確定ボタン60を選択した場合には、他に変更する部分モデルがないと判定する。モデル作成者が、図18に示す変更受付画面52において確定ボタン60を選択しないで、モデル表示画面50で次に変更する部分モデルを指定した場合には、他に変更する部分モデルがあると判定する。
他に変更する部分モデルがある場合には、モデル作成装置10は、指定された部分モデルについて変更を受け付けるステップS20に遷移し、上記と同様にステップS20からステップS24までの処理を繰り返す。他に変更する部分モデルがないと判定された場合には、モデル作成装置10は、作成したベイジアンネットのモデルをモデルデータ記憶部22に記憶し(S26)、モデルの作成を終了する。
次に、コンテンツ提供装置30の動作について図20を参照しながら説明する。図20は、コンテンツ提供装置30の動作を示すフローチャートである。
コンテンツ提供装置30のコンテンツ選択部40は、まず、ユーザ属性データ記憶部36からユーザ属性データを取得する(S40)。ここでは、ユーザの年齢とユーザの職業の情報を取得する。続いて、コンテンツ選択部40は、状況検知部38によって検知された現在の走行場所に関する情報を取得する(S42)。走行場所に関する情報とは、例えば、市街地、高速道路または海沿いなどの情報である。
続いて、コンテンツ選択部40は、提供可能なコンテンツの情報を取得する(S44)。ここでは、クラシック、ジャズ、歌謡曲の3種類のコンテンツを提供可能であるとする。まず、クラシックを提供可能なコンテンツの情報として取得する。そして、コンテンツ選択部40の推論部42が、モデルデータ記憶部32に記憶されたモデルに基づいて、取得した年齢、職業、現在場所、およびコンテンツの情報(クラシック)からレスポンスを推論する(S46)。すなわち、ベイジアンネットのモデルに基づいてOKレスポンスの確率を計算する。
次に、コンテンツ選択部40は、他に提供可能なコンテンツがあるか否か判定する(S48)。他にコンテンツがある場合には、コンテンツの情報を取得するステップS44に遷移する。ここでは、クラシックのほかにジャズ、歌謡曲のコンテンツを提供可能なので、コンテンツの情報を取得するステップS44に遷移する。そして、コンテンツ選択部40の推論部42が、モデルデータ記憶部32に記憶されたモデルに基づいて、取得した年齢、職業、現在場所、およびコンテンツの情報からレスポンスを推論する。再び、他に提供可能なコンテンツがあるか判定し、他に提供可能なコンテンツの情報がなくなるまで、ステップS44からステップS48の処理が繰り返される。ここでは、クラシック、ジャズ、歌謡曲のそれぞれについて、レスポンスが推論される。
すべての提供可能なコンテンツの情報について、レスポンスの推論が終了すると、コンテンツ選択部40は推論結果に基づいて、受け入れのレスポンスの確率値が最大となるコンテンツを選択し、コンテンツ提供部44によって提供する(S50)。例えば、コンテンツがクラシックであるときのOKレスポンスの確率が0.8、ジャズであるときのOKレスポンスの確率が0.6、歌謡曲であるあるときのOKレスポンスの確率が0.5であるとすると、OKレスポンスの確率が最も高いクラシックが提供するコンテンツとして選択される。
以上、本発明の実施形態に係るモデル作成装置10およびコンテンツ提供装置30について説明した。
実施形態に係るモデル作成装置10は、受付部20によってベイジアンネットのモデルの変更を受け付けることにより、モデル作成者の判断を反映して適切なモデルへと変更することができる。
また、実施形態に係るモデル作成装置10は、部分モデル作成部16によって子変数およびその親変数の候補の変数を含む部分モデルを作成し、モデル作成部14は部分モデルを接続してベイジアンネットのモデルを構成する。そして、部分モデル作成部16によって作成された依存関係の異なる部分モデルを記憶しておくので、容易に変更可能なベイジアンネットのモデルを構成できる。すなわち、変更を受け付けた部分モデルを記憶された依存関係の異なる部分モデルに変更すれば、ベイジアンネットのモデルを容易に変更できる。
さらに、モデルデータ記憶部22には、それぞれの部分モデルについて依存関係の異なるパターンの部分モデルのデータを記憶することにより、変更容易なモデルを構成し、かつ記憶するデータ量の低減を図ることができる。すなわち、モデルの全体について、あり得るすべての依存関係のパターンを記憶しておくとすれば、膨大な量のデータを記憶しておく必要があるが、依存関係のあり得るパターンを部分モデルごとに記憶することにより、記憶するデータ量を減らすことができる。
実施形態に係るコンテンツ提供装置30は、モデル作成装置10によって、部分モデルを依存関係の異なる部分モデルへの変更を受け付けて、適切に作成されたモデルを記憶している。そして、記憶されたベイジアンネットのモデルに基づいて、推論部42がユーザのレスポンスを推論することにより、適切な推論結果を得ることができる。従って、コンテンツ提供装置30は、ユーザの満足度の高いコンテンツを提供することが可能である。
次に、本発明の実施形態に係るプログラムについて説明する。図21は、実施形態に係るモデル作成用のプログラム70の構成を示す図である。実施形態に係るモデル作成用のプログラム70は、統計データ取得モジュール72と、モデル作成モジュール74と、モデルデータ記憶モジュール78と、モデル表示モジュール80と、変更受付モジュール82とを有する。
統計データ取得モジュール72は、プログラム70をコンピュータで実行することにより、コンピュータに統計データを取得させるモジュールである。統計データの取得元は、コンピュータに記憶された統計データでもよいし、コンピュータが接続されたネットワーク上に存在する統計データでもよい。
モデル作成モジュール74は、プログラム70をコンピュータで実行することにより、コンピュータにモデルを作成させるモジュールである。モデル作成モジュール74は、コンピュータに部分モデルを作成させる部分モデル作成モジュール76を含んでいる。モデル作成モジュール74をコンピュータで実行させることにより上記実施形態のモデル作成装置10のモデル作成部14を実現できる。
モデルデータ記憶モジュール78は、プログラム70をコンピュータで実行することにより、作成されたモデルおよび部分モデルをコンピュータに記憶させる機能を有する。このモジュールにより、コンピュータに上記実施形態のモデル作成装置10におけるモデルデータ記憶部22を構成することができる。
モデル表示モジュール80は、プログラム70をコンピュータで実行することにより、コンピュータにモデルを表示させるモジュールである。モデル表示モジュール80をコンピュータで実行させることにより、上記実施形態のモデル作成装置10の表示部18を実現できる。
変更受付モジュール82は、プログラム70をコンピュータで実行することにより、表示されたモデルについて、部分モデルごとに異なる依存関係の部分モデルへの変更をコンピュータに受け付けさせるモジュールである。変更受付モジュール82をコンピュータで実行させることにより、上記実施形態のモデル作成装置10の受付部20を実現できる。
実施形態に係るモデル作成用のプログラム70は、コンピュータで実行することにより、実施形態のモデル作成装置10を実現できる。すなわち、表示されたベイジアンネットのモデルの変更を受け付けることにより、モデル作成者の判断を反映して適切なモデルへと変更することができるというモデル作成装置10と同じ効果が得られる。
次に、実施形態に係るコンテンツ提供用のプログラムについて説明する。図22は、コンテンツ提供用のプログラム90の構成を示す図である。実施形態に係るコンテンツ提供用のプログラム90は、モデルデータ記憶モジュール92と、コンテンツ取得モジュール94と、ユーザ属性取得モジュール96と、現在状況取得モジュール98と、コンテンツ選択モジュール100と、コンテンツ提供モジュール104と、を有する。
モデルデータ記憶モジュール92は、プログラム90をコンピュータで実行することにより、コンピュータにベイジアンネットのモデルのデータを記憶させるモジュールである。モデルデータ記憶モジュール92によって記憶されるモデルは、ベイジアンネットのモジュールであって部分モデルの変更を受け付けて作成された適切なモデルである。このモジュールにより、コンピュータに上記実施形態のコンテンツ提供装置30におけるモデルデータ記憶部32を構成することができる。
コンテンツ取得モジュール94は、プログラム90をコンピュータで実行することにより、記憶されたコンテンツデータをコンピュータに取得させるモジュールである。これにより、コンテンツデータ記憶部とのインターフェースを実現できる。
ユーザ属性取得モジュール96は、プログラム90をコンピュータで実行することにより、記憶されたユーザ属性データをコンピュータに取得させるモジュールである。これにより、ユーザ属性データ記憶部とのインターフェースを実現できる。
現在状況取得モジュール98は、プログラム90をコンピュータで実行することにより、コンピュータに現在の状況を取得させるモジュールである。現在状況取得モジュール98をコンピュータで実行させることにより、上記実施形態のコンテンツ提供装置30の状況検知部38を実現できる。
コンテンツ選択モジュール100は、プログラム90をコンピュータで実行することにより、ユーザに提供すべきコンテンツをコンュータに選択させるモジュールである。コンテンツ選択モジュール100は推論モジュール102を含む。推論モジュール102は、プログラムをコンピュータで実行することにより、コンピュータに、コンテンツ、ユーザ属性および現在の状況から、コンテンツに対するユーザの満足度を推論させる。コンピュータは、推論されたユーザの満足度に基づいてコンテンツを選択する。コンテンツ選択モジュール100をコンピュータで実行させることにより、上記実施形態のコンテンツ提供装置30のコンテンツ選択部40を実現できる。
実施形態に係るコンテンツ提供用のプログラムは、コンピュータで実行することにより、実施形態のコンテンツ提供装置30を実現できる。すなわち、記憶された適切なベイジアンネットのモデルに基づいて適切な推論を行うことができ、ユーザの満足度の高いコンテンツを提供可能となるというコンテンツ提供装置30と同様の効果が得られる。
以上、本発明の実施形態に係るモデル作成装置10、コンテンツ提供装置30、モデル作成方法およびコンテンツ提供方法と、プログラムについて、実施形態を挙げて説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態においては、モデル作成装置10とコンテンツ提供装置30を別々に構成した例について説明したが、モデル作成装置10とコンテンツ提供装置30を同じ装置によって構成してもよい。図23は、モデル作成とコンテンツ提供の両方の機能を有する情報処理装置110の構成を示す図である。構成要素のそれぞれが有する機能は、上記実施形態のモデル作成装置10およびコンテンツ提供装置30の対応する構成要素のそれぞれと同じ機能を有する。
この情報処理装置110は、提供されたコンテンツを受け入れたか否かのレスポンス情報の入力を受け付ける受入状況入力部112を備えている。受入状況入力部112の具体的な構成例としては、例えば、音楽のストップボタンである。提供された音楽のコンテンツがストップボタンにより演奏停止された場合には、コンテンツが受け入れられなかったというレスポンス情報を取得し、音楽が最後まで演奏されたときにはコンテンツが受け入れられたというレスポンス情報を取得する。受入状況入力部112は、統計データ記憶部12に接続され、入力されたレスポンス情報によって統計データを更新する。この構成により、入力されたレスポンス情報を統計データとして蓄積することができる。そして、モデル作成装置10は新たに得られたユーザのレスポンス情報を加えた統計データに基づいてモデルを作成することが可能となる。なお、上記したコンテンツ提供装置30においても、受入状況入力部を設け、ユーザのレスポンス情報を取得する構成としてもよい。例えばデータセンター等に、コンテンツ提供装置30が取得したレスポンス情報を集め、集まったデータに基づいてモデル作成装置10がベイジアンネットのモデルを作成することが可能となる。
また、上記実施形態においては、モデル作成装置10はユーザインターフェース部分である表示部18および受付部20と、モデル作成部14とが一体に構成されていたが、ユーザインターフェースの部分とモデル作成部14とは必ずしも一体である必要はなく、別々の装置によって構成してもよい。図24は、モデル作成部14を有するモデル作成装置120と、モデル作成の指示を行う操作装置134とが別々に構成されている。モデル作成装置120と操作装置124はそれぞれ通信部122、126を有し、通信可能とされている。このような構成を採用することにより、ネットワーク上に設けられたモデル作成装置120をリモートで操作して、モデルの作成を行える。また、一台のモデル作成装置120に対して複数台の操作装置124を接続することにより、モデル作成装置120を共有できる。
また、上記実施形態においては、モデル表示画面50に表示するモデルにおいては、どの変数間を接続するリンクも同じ太さで表示しているが、変数間の依存関係に関する情報に基づいて表示するリンクの太さを変えてもよい。
図25は、依存関係に関する情報に基づいてリンクの太さを変えてモデルを表示した例を示す図である。この図では、リンクの太さは、そのリンクが部分モデルのスコアに寄与する大きさを示している。例えば、図25に示されるモデルにおいて、変数A、変数B、変数Cを含む部分モデルにおいて、変数Aと変数Cとの間のリンク130は、変数Bと変数Cとの間のリンク132より部分モデルのスコアに寄与する割合が大きいことを示している。
この依存関係に関する情報の求め方の例について、図10を参照しながら説明する。変数A、変数B、変数Cを含む部分モデルの依存関係のパターンは全部で4通り存在し、それぞれの部分モデルについてスコアが求められている。ここで、変数Aと変数Cとの間のリンクのスコアへの寄与度を求める場合には、変数Aと変数Cとの間にリンクが張られている部分モデルのスコアを合計する。ここでは、1行目および2行目の依存関係の部分モデルのスコアが合計されて150となる。同様に変数Bと変数Cとの部分モデルのスコアへの寄与は90である。従って、変数A−C間、変数B−C間のリンクの太さの割合は、15:9となる。
このように変数間の依存関係が部分モデルのスコアに及ぼす寄与の大きさをリンクの太さとして表示することにより、モデル作成者にどの部分モデルを選択すべきかの示唆を与えることができる。すなわち、寄与度の大きいリンクを有する部分モデルを選択することにより、スコアの高い部分モデルを容易に探索することができる。
また、上記したモデル作成装置10では、図18に示す変更受付画面52でスクロールバーを移動させることによって何番目のスコアの部分モデルに変更するかを入力する構成であったが、採用する部分モデルの指定の仕方は上記方法に限られない。例えば、部分モデルに含まれる変数の間に何本のリンク(依存関係)を張るかをスクロールバーの移動によって選択し、選択された本数のリンクを有する部分モデルのうちで最もスコアの高い部分モデルを指定することとしてもよい。
また、部分モデルの変更はスクロールバー以外の構成により受け付けることも可能である。例えば、モデル表示画面50に表示されたベイジアンネットのモデルにおいて、リンク元の変数からリンク先の変数にドラッグアンドドロップする等のマウス操作によって部分モデルのリンクを変更することとしてもよい。この場合、変更後の部分モデルについてスコアを出力することにより、モデル作成者はスコアに基づいて、変更したモデルを採用すべきか否か判断することができる。
上記実施形態では、部分モデルを作成する際に、一の子変数に対する親変数の候補の変数をユーザの指定によって選択することとしたが、部分モデル作成部16があらかじめ定められた基準に基づいて親変数の選択を行う構成とすることも可能である。例えば、一の子変数に対して依存関係の強い変数を親変数として所定の個数だけ抽出してもよい。また、一の子変数と親変数となる候補の変数の組み合わせをすべて探索し、情報量基準に関するスコアが最も高い部分モデルに含まれる変数を親変数の候補として選択してもよい。なお、モデル作成装置10により、親変数の候補を選択する場合には、一の変数が依存可能な親変数の数をあらかじめ設定しておくことによって計算量を抑制し、処理の高速化を図れる。
以上説明したように、本発明によれば、変更受付手段によってモデルへの変更を受け付けることにより、モデル作成者の判断を反映して適切なモデルへと変更することができ、また、一の変数およびその変数が依存する親変数の候補の変数を含む部分モデルの変更を受け付けるので、一の変数とその親変数との依存関係を理解しやすく、適切な変更を行うことができ、ベイジアンネットによる確率的推論の分野等において有用である。
実施形態に係るモデル作成装置およびコンテンツ提供装置を示す図である。 実施形態に係るモデル作成装置の構成を示す図である。 統計データ記憶部に記憶されたデータの例を示す図である。 モデルの作成手順を説明するための図である。 モデルの作成手順を説明するための図である。 モデルの作成手順を説明するための図である。 モデルの作成手順を説明するための図である。 モデルの作成手順を説明するための図である。 モデルの作成手順を説明するための図である。 モデルデータ記憶部に記憶された部分モデルデータの例を示す図である。 モデルの変更について説明するための図である。 モデルデータ記憶部に記憶された部分モデルのCPTの例を示す図である。 記憶されたCPTに基づく依存関係の異なる部分モデルのCPTの計算例を示す図である。 コンテンツ提供装置の構成を示す図である。 コンテンツ提供装置のモデルデータ記憶部に記憶されたモデルを示す図である。 モデル作成装置によるモデル作成の動作を示すフローチャートである。 モデル作成装置による部分モデル作成の動作を示すフローチャートである。 モデルの変更受付画面を示す図である。 モデルの変更受付画面を示す図である。 コンテンツ提供装置によるコンテンツ提供の動作を示すフローチャートである。 実施形態に係るモデル作成プログラムを示す図である。 実施形態に係るコンテンツ提供プログラムを示す図である。 モデル作成とコンテンツ提供を行える情報装置の構成を示す図である。 モデル作成装置の他の構成例を示す図である。 モデル表示画面の他の例を示す図である。
符号の説明
10 モデル作成装置
12 統計データ記憶部
14 モデル作成部
16 部分モデル作成部
18 受付部
20 表示部
22 モデルデータ記憶部
30 コンテンツ提供装置
32 モデルデータ記憶部
34 コンテンツデータ記憶部
36 ユーザ属性データ記憶部
38 状況検知部
40 コンテンツ選択部
42 推論部
44 コンテンツ提供部

Claims (19)

  1. 確率的推論に適用されるベイジアンネットのモデルを作成する装置であって、
    統計データに含まれる複数の変数から、ベイジアンネットのモデルを構成する候補となる変数を選択する手段であって、一の変数を子変数としたときにその子変数の親変数の候補となる変数を前記統計データから選択する変数選択手段と、
    前記子変数がどの前記親変数の候補に依存しどの親変数の候補に依存していないかを規定する依存関係を、前記子変数と前記親変数の候補とのあり得るすべての依存関係について前記統計データを用いて尤度に関するスコアを求め、前記スコアに基づいてすべての依存関係の中から一の依存関係を選択することによって決定し、当該依存関係において前記子変数が依存している前記親変数の候補を親変数とし、前記親変数と前記子変数とからなる部分モデルを作成する部分モデル作成手段と、
    前記部分モデル作成手段により作成された部分モデルに含まれる前記子変数と前記親変数との各リンクが前記スコアに寄与する割合を示す情報を求めるリンク情報算出手段と、
    一の変数を子変数として含む部分モデルと当該一の変数を親変数として含む部分モデルとを、当該一の変数に対する依存関係に基づいて接続する態様により、前記部分モデル作成手段にて作成された複数の前記部分モデルを接続してベイジアンネットのモデルを作成する部分モデル接続手段と、
    前記部分モデル接続手段にて複数の部分モデルが接続されて作成されたベイジアンネットのモデルを表示する手段であって、前記リンク情報算出手段にて求めた各リンクが前記スコアに寄与する割合を示す情報に基づいて前記ベイジアンネットのモデル内のそれぞれの親変数と子変数とを接続するリンクの太さを変えて表示するベイジアンネットモデル表示手段と、
    前記ベイジアンネットモデル表示手段にて表示されたベイジアンネットのモデルの一の変数を指定することによって、その一の変数を子変数とする部分モデルの変更を受け付ける変更受付手段と、
    前記変更受付手段にて指定された変数を子変数とする部分モデルを依存関係の異なる部分モデルへ変更するモデル変更手段と、
    を備え、
    前記ベイジアンネットモデル表示手段は、前記モデル変更手段にて変更されたベイジアンネットのモデルを表示するモデル作成装置。
  2. 前記変数選択手段にて選択された前記子変数および前記親変数の候補の変数について、前記親変数の候補の変数がとるすべての状態のそれぞれに対し、その子変数がとるすべての状態のそれぞれが発生する確率値を求める確率値算出手段と、
    前記確率値を記憶する確率値記憶手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のモデル作成装置。
  3. 前記変数選択手段にて選択された前記子変数および前記親変数の候補の変数から生成された異なる部分モデルと、前記部分モデルにおいて前記部分モデルの尤度に関するスコアとを関連付けて記憶する部分モデル記憶手段を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のモデル作成装置。
  4. 前記変更受付手段は、前記部分モデルの尤度に関するスコアに基づく前記部分モデルの順番の指定により、採用する部分モデルの指定を受け付けることを特徴とする請求項3に記載のモデル作成装置。
  5. 前記変更受付手段により受け付けた部分モデルの尤度に関するスコアを出力するスコア出力手段をさらに備えることを特徴とする請求項3または4に記載のモデル作成装置。
  6. 前記スコアを算出するための情報量基準の選択を受け付ける情報量基準受付手段と、
    前記情報量基準受付手段により受け付けた情報量基準を用いて前記スコアを算出するスコア算出手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のモデル作成装置。
  7. 確率的推論に適用されるベイジアンネットのモデルをモデル作成装置によって作成する方法であって、
    前記モデル作成装置が、統計データに含まれる複数の変数から、ベイジアンネットのモデルを構成する候補となる変数を選択するステップであって、一の変数を子変数としたときにその子変数の親変数の候補となる変数を前記統計データから選択する変数選択ステップと、
    前記モデル作成装置が、前記子変数がどの前記親変数の候補に依存しどの親変数の候補に依存していないかを規定する依存関係を、前記子変数と前記親変数の候補とのあり得るすべての依存関係について前記統計データを用いて尤度に関するスコアを求め、前記スコアに基づいてすべての依存関係の中から一の依存関係を選択することによって決定し、当該依存関係において前記子変数が依存している前記親変数の候補を親変数とし、前記親変数と前記子変数とからなる部分モデルを作成する部分モデル作成ステップと、
    前記モデル作成装置が、前記部分モデル作成ステップにより作成された部分モデルに含まれる前記子変数と前記親変数との各リンクが前記スコアに寄与する割合を示す情報を求めるリンク情報算出ステップと、
    前記モデル作成装置が、一の変数を子変数として含む部分モデルと当該一の変数を親変数として含む部分モデルとを、当該一の変数に対する依存関係に基づいて接続する態様により、前記部分モデル作成ステップにて作成された複数の前記部分モデルを接続してベイジアンネットのモデルを作成する部分モデル接続ステップと、
    前記モデル作成装置が、前記部分モデル接続ステップにて複数の部分モデルが接続されて作成されたベイジアンネットのモデルを表示するステップであって、前記リンク情報算出ステップにて求めた各リンクが前記スコアに寄与する割合を示す情報に基づいて前記ベイジアンネットのモデル内のそれぞれの親変数と子変数とを接続するリンクの太さを変えて表示するベイジアンネットモデル表示ステップと、
    前記モデル作成装置が、前記ベイジアンネットモデル表示ステップにて表示されたベイジアンネットのモデルの一の変数を指定することによって、その一の変数を子変数とする部分モデルの変更を受け付ける変更受付ステップと、
    前記モデル作成装置が、前記変更受付ステップにて指定された変数を子変数とする部分モデルを依存関係の異なる部分モデルへ変更するモデル変更ステップと、
    を備え、
    前記ベイジアンネットモデル表示ステップは、前記モデル作成装置が、前記モデル変更ステップにて変更されたベイジアンネットのモデルを表示するモデル作成方法。
  8. 前記モデル作成装置が、前記変数選択ステップにて選択された前記子変数および前記親変数の候補の変数について、前記親変数の候補の変数がとるすべての状態のそれぞれに対し、その子変数がとるすべての状態のそれぞれが発生する確率値を求める確率値算出ステップと、
    前記モデル作成装置が、前記確率値を記憶する確率値記憶ステップと、
    を備えることを特徴とする請求項7に記載のモデル作成方法。
  9. 前記モデル作成装置が、前記変数選択ステップにて選択された前記子変数および前記親変数の候補の変数から生成された異なる部分モデルと、前記部分モデルにおいて前記部分モデルの尤度に関するスコアとを関連付けて記憶する部分モデル記憶ステップを備えることを特徴とする請求項7または8に記載のモデル作成方法。
  10. 前記変更受付ステップは、前記部分モデルの尤度に関するスコアに基づく前記部分モデルの順番の指定により、前記モデル作成装置が、採用する部分モデルの指定を受け付けることを特徴とする請求項9に記載のモデル作成方法。
  11. 前記モデル作成装置が、前記変更受付ステップにより受け付けた部分モデルの尤度に関するスコアを出力するスコア出力ステップをさらに備えることを特徴とする請求項9または10に記載のモデル作成方法。
  12. 前記モデル作成装置が、前記スコアを算出するための情報量基準の選択を受け付ける情報量基準受付ステップと、
    モデル作成装置が、前記情報量基準受付ステップにより受け付けた情報量基準を用いて前記スコアを算出するスコア算出ステップと、
    を備えることを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載のモデル作成方法。
  13. コンピュータにより、確率的推論に適用されるベイジアンネットのモデルを作成させるプログラムであって、前記コンピュータに、
    統計データに含まれる複数の変数から、ベイジアンネットのモデルを構成する候補となる変数を選択するステップであって、一の変数を子変数としたときにその子変数の親変数の候補となる変数を前記統計データから選択する変数選択ステップと、
    前記子変数がどの前記親変数の候補に依存しどの親変数の候補に依存していないかを規定する依存関係を、前記子変数と前記親変数の候補とのあり得るすべての依存関係について前記統計データを用いて尤度に関するスコアを求め、前記スコアに基づいてすべての依存関係の中から一の依存関係を選択することによって決定し、当該依存関係において前記子変数が依存している前記親変数の候補を親変数とし、前記親変数と前記子変数とからなる部分モデルを作成する部分モデル作成ステップと、
    前記部分モデル作成ステップにより作成された部分モデルに含まれる前記子変数と前記親変数との各リンクが前記スコアに寄与する割合を示す情報を求めるリンク情報算出ステップと、
    一の変数を子変数として含む部分モデルと当該一の変数を親変数として含む部分モデルとを、当該一の変数に対する依存関係に基づいて接続する態様により、前記部分モデル作成ステップにて作成された複数の前記部分モデルを接続してベイジアンネットのモデルを作成する部分モデル接続ステップと、
    前記部分モデル接続ステップにて複数の部分モデルが接続されて作成されたベイジアンネットのモデルを表示するステップであって、前記リンク情報算出ステップにて求めた各リンクが前記スコアに寄与する割合を示す情報に基づいて前記ベイジアンネットのモデル内のそれぞれの親変数と子変数とを接続するリンクの太さを変えて表示するベイジアンネットモデル表示ステップと、
    前記ベイジアンネットモデル表示ステップにて表示されたベイジアンネットのモデルの一の変数を指定することによって、その一の変数を子変数とする部分モデルの変更を受け付ける変更受付ステップと、
    前記変更受付ステップにて指定された変数を子変数とする部分モデルを依存関係の異なる部分モデルへ変更するモデル変更ステップと、
    を実行させ、
    前記ベイジアンネットモデル表示ステップでは、前記モデル変更ステップにて変更されたベイジアンネットのモデルを表示させるプログラム。
  14. 前記コンピュータに、
    前記変数選択ステップにて選択された前記子変数および前記親変数の候補の変数について、前記親変数の候補の変数がとるすべての状態のそれぞれに対し、その子変数がとるすべての状態のそれぞれが発生する確率値を求める確率値算出ステップと、
    前記確率値を記憶する確率値記憶ステップと、
    を実行させることを特徴とする請求項13に記載のプログラム。
  15. 前記コンピュータに、
    前記変数選択ステップにて選択された前記子変数および前記親変数の候補の変数から生成された異なる部分モデルと、前記部分モデルにおいて前記部分モデルの尤度に関するスコアとを関連付けて記憶する部分モデル記憶ステップを実行させることを特徴とする請求項13または14に記載のプログラム。
  16. 前記変更受付ステップは、前記部分モデルの尤度に関するスコアに基づく前記部分モデルの順番の指定により、採用する部分モデルの指定を受け付けることを特徴とする請求項15に記載のプログラム。
  17. 前記コンピュータに、
    前記変更受付ステップにより受け付けた部分モデルの尤度に関するスコアを出力するスコア出力ステップをさらに実行させることを特徴とする請求項15または16に記載のプログラム。
  18. 前記コンピュータに、
    前記スコアを算出するための情報量基準の選択を受け付ける情報量基準受付ステップと、
    前記情報量基準受付ステップにより受け付けた情報量基準を用いて前記スコアを算出するスコア算出ステップと、
    を実行させることを特徴とする請求項13〜17のいずれかに記載のプログラム。
  19. 請求項13〜18のいずれかに記載のプログラムを記録した記録媒体。
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