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JP4161582B2 - マイクロレンズアレイ板、電気光学装置、及び電子機器 - Google Patents

マイクロレンズアレイ板、電気光学装置、及び電子機器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロレンズアレイ板及びその製造方法、マイクロレンズと類似した画素単位の集光機能を有する光学素子板及びその製造方法、電気光学装置、並びに電子機器の技術分野に属する。
【0002】
【背景技術】
液晶装置等の電気光学装置などでは、その画像表示領域内に、データ線、走査線、容量線等の各種配線や、薄膜トランジスタ(以下適宜、TFT(Thin Film Transistor)と称す)、薄膜ダイオード(以下適宜、TFD(Thin Film Diode)と称す)等の各種電子素子が作り込まれる。このため、各画素において、実際に表示に寄与し得る光が透過したり反射したりする領域は、各種配線や電子素子等の存在によって本質的に限られている。より具体的には、各画素について、全領域に対する、実際に表示に寄与する光が透過或いは反射する領域(即ち、各画素の開口領域)の比率である、各画素の開口率は、例えば70%程度である。
【0003】
ここで電気光学装置に入射される光源光や外光は、少なくとも当該電気光学装置内における、液晶層等の電気光学物質層を通過する際には、概ね平行光である。しかるに、電気光学装置に平行光を入射した場合、そのままでは、全光量のうち各画素の開口率に応じた光量しか利用できない。
【0004】
そこで従来は、各画素に対応するマイクロレンズを含んでなるマイクロレンズアレイを対向基板に作り込んだり、マイクロレンズアレイ板を対向基板に貼り付けたりしている。係るマイクロレンズによって、そのままでは各画素における開口領域を除いた非開口領域に向かって進行する筈の光を、画素単位で集光して、電気光学物質層を透過する際には、各画素の開口領域内に導かれるようにしている。この結果、電気光学装置においては、マイクロレンズアレイを利用することで、明るい表示が可能となるとされている。
【0005】
また、この種のマイクロレンズは、例えば、マイクロレンズの曲面をなすように、石英板等の透明板部材に凹状部を形成して、その内部を透明樹脂等で充填することで製造される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この種のマイクロレンズアレイの場合、各画素単位で光を集光するために、レンズ縁部において高いレンズ能力が要求される。従って、相隣接するマイクロレンズが近接するレンズ縁部は、急峻に切り立った曲面形状を持つことになる。
【0007】
そして、このような切り立ったレンズ縁部は、理論上或いは設計上はともかく、実際上は高精度で形成するのが困難であり、光の集光を乱す結果を招いてしまう。この結果、マイクロレンズを用いても、理論上可能な程度まで光を効率的に利用するのは技術的に困難であるという問題点がある。更に、無理に光の利用効率を上げようとすれば、集光が乱されることによって、却って画像品位を劣化させてしまいかねないという問題点もある。
【0008】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、電気光学装置における画素単位での効率的な集光を可能ならしめるマイクロレンズアレイ板及びその製造方法、光学素子板及びその製造方法、そのようなマイクロレンズアレイ板又は光学素子板を備えた電気光学装置、並びにそのような電気光学装置を備えた電子機器を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1マイクロレンズアレイ板は上記課題を解決するために、平面配列された複数のマイクロレンズを含んでなるマイクロレンズアレイ板であって、前記マイクロレンズの曲面を規定する相互に屈折率が異なる第1透明媒質及び第2透明媒質と、該第1透明媒質及び第2透明媒質の境界において、前記マイクロレンズの縁部を前記マイクロレンズの曲面に沿って少なくとも部分的に覆う反射膜とを備える。
【0010】
本発明の第1マイクロレンズアレイ板によれば、各マイクロレンズの曲面は、相互に屈折率が異なる第1透明媒質及び第2透明媒質により規定される。そして、このような複数のマイクロレンズが平面配列されている。ここで、複数のマイクロレンズが平面配列される面を、「配列平面」と呼ぶこととする。従って、各マイクロレンズが、例えば液晶装置等の電気光学装置の各画素に対応するように、当該マイクロレンズアレイ板を配置すれば、そのままでは各画素の非開口領域に向かって進行する筈の光を、各マイクロレンズによって各画素の開口領域内に導くことが可能となる。ここで特に、各マイクロレンズのレンズ縁部では、その曲面が配列平面に対して相対的に急峻に切り立っている。そして、反射膜は、このように急峻なレンズ縁部を、少なくとも部分的に覆っている。従って、この急峻な曲面に入射する光は、各マイクロレンズによる屈折作用によってではなく、反射膜による反射作用によって、各マイクロレンズの中央に向かって集光可能となる。この際、反射膜で反射された光が、実際に当該マイクロレンズアレイ板が組み合わされて使用される電気光学装置内部の電気光学物質層を透過するときに、対応する画素の開口領域を通過可能なように、各マイクロレンズの曲面の曲率や反射膜を形成する範囲を、当該電気光学装置の仕様に応じて個別具体的に設定しておくとよい。これによって、各レンズ縁部の急峻な曲面に入射する光は、反射膜による反射作用によって、各マイクロレンズにより集光される光と一緒に、表示に寄与する光とされる。
【0011】
以上の如く、画素単位における効率的な集光が可能となる。
【0012】
本発明の第1マイクロレンズアレイ板の一態様では、当該マイクロレンズアレイ板が取り付けられる電気光学装置における非開口領域を少なくとも部分的に規定する遮光膜を更に備える。
【0013】
この態様によれば、レンズ縁部に設けられる反射膜とは別に、所謂ブラックマスク或いはブラックマトリクスと称される遮光膜によって、当該マイクロレンズアレイ板が取り付けられる電気光学装置における非開口領域の少なくとも一部が、規定される。従って、より確実に各画素の非開口領域を規定でき、各画素間における光り抜け等を防止できる。更に、電気光学装置の非開口領域に作り込まれる、光が入射すると光電効果による光リーク電流が発生して特性が変化してしまうTFT、TFD等の電子素子に、光が入射するのを確実に防ぐことも可能となる。
【0014】
尚、このような遮光膜は、当該マイクロレンズアレイ板に、格子状に設けられてもよいし、ストライプ状に設けられてもよい。
【0015】
本発明の第1マイクロレンズアレイ板の他の態様では、カバーガラスを更に備え、前記第2透明媒質は、前記第1透明媒質よりも高屈折率であって、前記カバーガラス上に前記曲面を規定するように前記マイクロレンズ毎に凸状に盛り上げられた透明樹脂層からなる。
【0016】
この態様によれば、カバーガラスによって、防塵性や耐熱性を高められる。この際、透明樹脂層が、このカバーガラス上に凸状に盛り上げられることで、凸レンズとして各マイクロレンズが構築される。
【0017】
この態様では、前記第1透明媒質は、前記曲面を規定するように前記マイクロレンズ毎に凹状に掘られた透明板部材であり、接着層として機能する前記透明樹脂層を介して前記カバーガラスに接着されているように構成してもよい。
【0018】
このように構成すれば、曲面を規定するようにマイクロレンズ毎に凹状に掘られている透明板部材とカバーガラスとが、透明樹脂層により接着された構造を持つ、マイクロレンズアレイ板を構築できる。即ち、カバーガラスを接着剤で接着する構造を利用して、反射膜がレンズ縁部に形成された構造を比較的簡単に実現できる。
【0019】
本発明の第2マイクロレンズアレイ板は上記課題を解決するために、平面配列された複数のマイクロレンズを含んでなるマイクロレンズアレイ板であって、前記マイクロレンズの曲面を規定する相互に屈折率が異なる第1透明媒質及び第2透明媒質と、該第1透明媒質及び第2透明媒質の境界において、前記マイクロレンズの縁部を前記マイクロレンズの曲面に沿って少なくとも部分的に覆うことにより、当該マイクロレンズアレイ板が取り付けられる電気光学装置における非開口領域を少なくとも部分的に規定する遮光膜とを備える。
【0020】
本発明の第2マイクロレンズアレイ板によれば、各マイクロレンズの曲面は、相互に屈折率が異なる第1透明媒質及び第2透明媒質により規定される。そして、このような複数のマイクロレンズが平面配列されている。従って、各マイクロレンズが、例えば液晶装置等の電気光学装置の各画素に対応するように当該マイクロレンズアレイ板を配置すれば、そのままでは各画素の非開口領域に向かって進行する筈の光を、各マイクロレンズによって各画素の開口領域内に導くことが可能となる。ここで特に、各マイクロレンズのレンズ縁部では、その曲面が配列平面に対して相対的に急峻に切り立っている。そして、遮光膜は、このように急峻なレンズ縁部を、少なくとも部分的に覆っている。従って、各レンズ縁部の急峻な曲面に入射する光は、遮光膜による光吸収作用或いは反射作用によって遮光され、各マイクロレンズにより集光される光を乱すことはなくなる。しかも、各画素の非開口領域を少なくとも部分的に、マイクロレンズに近接して規定できるので、マイクロレンズにより集光される光を無駄なく利用可能となる。
【0021】
以上の如く、画素単位における効率的な集光が可能となる。
【0022】
本発明の光学素子板は上記課題を解決するために、平面配列された複数の開口を有する光学素子板であって、前記開口の斜めの側壁面を規定する第1透明媒質及び第2透明媒質と、該第1透明媒質及び第2透明媒質の境界において、前記開口の縁部を前記側壁面に沿って少なくとも部分的に覆う反射膜とを備えており、前記側壁面は、当該光学素子板に入射される入射光を前記開口の中央寄りに反射する側に傾斜している。
【0023】
本発明の光学素子板によれば、各開口の側壁面は、第1透明媒質及び第2透明媒質により規定される。ここに第1透明媒質及び第2透明媒質の一方は、例えば透明板部材から構成され、他方は、例えば透明樹脂層から構成されるが、どちらかが空気であってもよい。或いはこれら両媒質は、同一媒質でもよい。そして、このような複数の開口が平面配列されている。従って、各開口が、例えば液晶装置等の電気光学装置の各画素に対応するように当該光学素子板を配置すれば、各画素の開口領域に向かって進行する光を、各開口を介してそのまま各画素の開口領域内に導くことが可能となる。ここで特に、光学素子板における各開口の縁部では、その側壁面が、入射光を開口の中央寄りに反射する側に傾斜している。そして、反射膜は、このように斜めの開口の縁部を、少なくとも部分的に覆っている。従って、側壁面に入射する光は、例えばマイクロレンズによる屈折作用などによってではなく、反射膜による反射作用によって、各開口の中央に向かって集光されることとなる。この際、反射膜で反射された光が、実際に当該光学素子板が組み合わされて使用される電気光学装置内部の電気光学物質層を透過する際に、対応する画素の開口領域を通過可能なように、各側壁面の傾斜角度や反射膜を形成する範囲を、当該電気光学装置の仕様に応じて個別具体的に設定しておくとよい。これによって、光学素子板における各開口の縁部における側壁面に入射する光は、反射膜による反射作用によって、各開口を素通りする光と一緒に、表示に寄与する光とされる。
【0024】
以上の如く、画素単位における効率的な集光が可能となる。
【0025】
本発明の光学素子板の一態様では、当該光学素子板が取り付けられる電気光学装置における非開口領域を少なくとも部分的に規定する遮光膜を更に備える。
【0026】
この態様によれば、光学素子板の各開口の縁部に設けられる反射膜とは別に、所謂ブラックマスク或いはブラックマトリクスと称される遮光膜によって、電気光学装置における非開口領域の少なくとも一部が、規定される。従って、より確実に各画素の非開口領域を規定でき、各画素間における光り抜け等を防止できる。更に、電気光学装置の非開口領域に作り込まれる、光が入射すると光電効果による光リーク電流が発生して特性が変化してしまうTFT、TFD等の電子素子に、光が入射するのを確実に防ぐことも可能となる。
【0027】
尚、このような遮光膜は、格子状に設けられてもよいし、ストライプ状に設けられてもよい。
【0028】
本発明の光学素子板の他の態様では、カバーガラスを更に備え、前記第2透明媒質は、前記カバーガラス上に前記側壁面を規定するように前記開口毎に凸状に盛り上げられた透明樹脂層からなる。
【0029】
この態様によれば、カバーガラスによって、防塵性や耐熱性を高められる。この際、透明樹脂層が、このカバーガラス上に凸状に盛り上げられることで、各開口の側壁が構築される。
【0030】
この態様では、前記第1透明媒質は、前記側壁面を規定するように前記開口毎に凹状に掘られた透明板部材であり、接着層として機能する前記透明樹脂層を介して前記カバーガラスに接着されているように構成してもよい。
【0031】
このように構成すれば、側壁面を規定するように開口毎に凹状に掘られている透明板部材とカバーガラスとが、透明樹脂層により接着された構造を持つ、光学素子板を構築できる。即ち、カバーガラスを接着剤で接着する構造を利用して、反射膜が開口の縁部に形成された構造を比較的簡単に実現できる。
【0032】
本発明の第1電気光学装置は上記課題を解決するために、上述した本発明の第1又は第2マイクロレンズアレイ板(但し、その各種態様も含む)と、前記マイクロレンズアレイ板に対向配置された基板と、該基板上に形成されており前記マイクロレンズに対向する画素電極と、前記基板上に形成されており前記画素電極に接続された配線又は電子素子とを備える。
【0033】
本発明の第1電気光学装置によれば、上述した本発明の第1又は第2マイクロレンズアレイ板を備えている。このため、開口率が多少低くても、入射光をマイクロレンズを介して、各画素の開口領域に的確に集光することによって、明るく高品位の画像表示が可能となる。従って特に、精細度を高めるべく、画素の微細化を進める結果、各種配線や各種電子素子の存在によって各画素の開口率を向上できないような場合に、本発明は好適に適用される。
【0034】
本発明の第2電気光学装置は上記課題を解決するために、基板上に、画素電極と、該画素電極に接続された配線又は電子素子とを備えた電気光学装置であって、前記基板には、前記画素電極に対応して平面配列された複数のマイクロレンズの曲面を規定する壁が形成されており、前記マイクロレンズの縁部を前記曲面に沿って少なくとも部分的に覆う反射膜を更に備える。
【0035】
本発明の第2電気光学装置によれば、基板内に、上述した本発明の第1マイクロレンズアレイ板と同じ構造が内蔵される。このため、開口率が多少低くても、入射光をマイクロレンズで開口領域に集光することによって且つそのレンズ縁部に入射される光を反射膜の反射作用によって集光することによって、明るく高品位の画像表示が可能となる。
【0036】
本発明の第3電気光学装置は上記課題を解決するために、基板上に、画素電極と、該画素電極に接続された配線又は電子素子とを備えた電気光学装置であって、前記基板には、前記画素電極に対応して平面配列された複数のマイクロレンズの曲面を規定する壁が形成されており、前記マイクロレンズの縁部を前記曲面に沿って少なくとも部分的に覆うことにより、前記マイクロレンズの開口領域を少なくとも部分的に規定する遮光膜を更に備える。
【0037】
本発明の第3電気光学装置によれば、基板内に、上述した本発明の第2マイクロレンズアレイ板と同じ構造が内蔵される。このため、開口率が多少低くても、入射光をマイクロレンズで開口領域に集光することによって、且つレンズ縁部に入射する光が、集光される光を乱すことを遮光膜で防止することによって、明るく高品位の画像表示が可能となる。
【0038】
本発明の第4電気光学装置は上記課題を解決するために、上述した本発明の光学素子板(但し、その各種態様も含む)と、前記光学素子板に対向配置された基板と、該基板上に形成されており前記開口に対向する画素電極と、前記基板上に形成されており前記画素電極に接続された配線又は電子素子とを備える。
【0039】
本発明の第4電気光学装置によれば、上述した本発明の光学素子板を備えているので、当該電気光学装置における開口率が多少低くても、入射光を光学素子板の開口を介して、各画素の開口領域に集光することによって、明るく高品位の画像表示が可能となる。従って特に、精細度を高めるべく、画素の微細化を進める結果、各種配線や各種電子素子の存在によって各画素の開口率を向上できないような場合に、本発明は好適に適用される。
【0040】
本発明の第5電気光学装置は上記課題を解決するために、基板上に、画素電極と、該画素電極に接続された配線又は電子素子とを備えた電気光学装置であって、前記基板は、前記画素電極に対応して平面配列された複数の開口の斜めの側壁面を規定する側壁が形成されており、前記開口の縁部を前記側壁面に沿って少なくとも部分的に覆う反射膜を更に備えており、前記側壁面は、当該電気光学装置に入射される入射光を前記開口の中央寄りに反射する側に傾斜している。
【0041】
本発明の第5電気光学装置によれば、基板内に、上述した本発明の光学素子板と同じ構造が内蔵されるので、当該電気光学装置における開口率が多少低くても、入射光を光学素子板の開口を介して当該電気光学装置における各画素の開口領域に集光することによって、明るく高品位の画像表示が可能となる。
【0042】
本発明のマイクロレンズアレイ板の第1製造方法は上記課題を解決するために、透明板部材にマイクロレンズの曲面を夫々規定する複数の凹状部を形成する工程と、前記凹状部の縁部に、前記曲面に沿って少なくとも部分的に反射膜を形成する工程と、前記透明板部材よりも高屈折率の透明樹脂層を前記凹状部内に充填してマイクロレンズを作成する工程とを含む。
【0043】
本発明のマイクロレンズアレイ板の第1製造方法によれば、先ず、例えば石英板等の透明板部材に、マイクロレンズの曲面を夫々規定する複数の凹状部を形成する。その後、この凹状部の縁部に、曲面に沿って少なくとも部分的に反射膜を形成する。このような反射膜は、例えば、Al(アルミニウム)、Cr(クロム)等の金属膜をスパッタリング等により一面に形成し、これをフォトリソグラフィ及びエッチングによって、凹状部の縁部にだけ残すように、パターニングすればよい。その後、透明板部材よりも高屈折率の、例えば、接着剤等の透明樹脂層を凹状部内に充填して、マイクロレンズを作成する。従って、上述した本発明の第1マイクロレンズアレイ板を製造できる。
【0044】
本発明のマイクロレンズアレイ板の第2製造方法は上記課題を解決するために、透明板部材にマイクロレンズの曲面を夫々規定する複数の凹状部を形成する工程と、前記マイクロレンズの開口領域を少なくとも部分的に規定するように、前記凹状部の縁部に、前記曲面に沿って少なくとも部分的に遮光膜を形成する工程と、前記透明板部材よりも高屈折率の透明樹脂層を前記凹状部内に充填してマイクロレンズを作成する工程とを含む。
【0045】
本発明のマイクロレンズアレイ板の第2製造方法によれば、先ず、例えば石英板等の透明板部材に、マイクロレンズの曲面を夫々規定する複数の凹状部を形成する。その後、この凹状部の縁部に、曲面に沿って少なくとも部分的に遮光膜を形成する。このような反射膜は、例えば、Al、Cr等の金属膜をスパッタリング等により一面に形成し、これをフォトリソグラフィ及びエッチングによって、凹状部の縁部にだけ残すように、パターニングすればよい。或いは黒色等の樹脂膜から形成してもよい。その後、透明板部材よりも高屈折率の、例えば、接着剤等の透明樹脂層を凹状部内に充填して、マイクロレンズを作成する。従って、上述した本発明の第2マイクロレンズアレイ板を製造できる。
【0046】
本発明の光学素子板の製造方法は上記課題を解決するために、透明板部材に開口の斜めの側壁面を夫々規定する複数の凹状部を形成する工程と、前記凹状部の縁部に、前記側壁面に沿って少なくとも部分的に反射膜を形成する工程と、透明樹脂層を前記凹状部内に充填する工程とを含んでおり、前記側壁面は、当該光学素子板に入射される入射光を前記開口の中央寄りに反射する側に傾斜している。
【0047】
本発明の光学素子板の製造方法によれば、先ず、例えば石英板等の透明板部材に、側壁面を夫々規定する複数の凹状部を形成する。その後、この凹状部の縁部に、側壁面に沿って少なくとも部分的に反射膜を形成する。このような反射膜は、例えば、Al、Cr等の金属膜をスパッタリング等により一面に形成し、これをフォトリソグラフィ及びエッチングによって、凹状部の縁部にだけ残すように、パターニングすればよい。その後、例えば、接着剤等の透明樹脂層を凹状部内に充填する。従って、上述した本発明の光学素子板を製造できる。
【0048】
本発明の電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の第1から第5電気光学装置のうちいずれか一つを具備する。
【0049】
本発明の電子機器は、上述した本発明の電気光学装置を具備して構成されているので、明るく表示品質に優れた、プロジェクタ、液晶テレビ、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。
【0050】
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0051】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0052】
(マイクロレンズアレイ板の第1実施形態)
先ず、マイクロレンズアレイ板の第1実施形態について、図1から図4を参照して説明する。ここに、図1は、マイクロレンズアレイ板の概略斜視図であり、図2は、本実施形態のマイクロレンズアレイ板のうち4つのマイクロレンズに係る部分を拡大して示す部分拡大平面図であり、図3は、本実施形態のマイクロレンズアレイ板の部分拡大断面図であり、図4は、その変形形態におけるマイクロレンズアレイ板の部分拡大断面図である。
【0053】
図1に示すように、本実施形態のマイクロレンズアレイ板20は、カバーガラス200で覆われた、例えば石英板等からなる透明板部材210を備える。透明板部材210には、マトリクス状に多数の凹状の窪みが掘られている。そして、この凹状の窪みの中に、カバーガラス200と透明板部材210とを相互に接着する、例えば感光性樹脂材料からなる接着剤が硬化してなる、透明板部材210よりも高屈折率の透明な接着層230が充填されている。これらにより、マトリクス状に平面配列された多数のマイクロレンズ500が構築されている。
【0054】
図2及び図3に示すように、各マイクロレンズ500の曲面は、相互に屈折率が異なる第1透明媒質の一例たる透明板部材210と第2透明媒質の一例たる接着層230とにより規定されている。そして、各マイクロレンズ500は、図3中で下側に凸状に突出した凸レンズとして構築されている。
【0055】
マイクロレンズアレイ板20は、その使用時には、各マイクロレンズ500が、例えば後述する液晶装置等の電気光学装置の各画素に対応するように、配置される。従って、各マイクロレンズ500における中央部(即ち、反射膜220が形成されていない部分)に、入射する入射光は、各マイクロレンズ500の屈折作用により、電気光学装置における各画素の中央に向けて集光される。
【0056】
図3に示すように、各マイクロレンズ500の縁部では、その曲面がカバーガラス200の面或いは透明板部材210の面に対して相対的に急峻に切り立っている。ここで特に、各マイクロレンズ500の縁部には、各マイクロレンズ500の曲面に沿って反射膜220が設けられている。従って使用時に、各マイクロレンズ500における、この急峻な曲面に入射する入射光は、反射膜220による反射作用によって、各マイクロレンズ500の中央に向かって集光される。この際、各マイクロレンズ500の曲面の曲率や反射膜220を形成する範囲を、電気光学装置の仕様に応じて適宜設定することによって、反射膜220で反射された入射光が、この電気光学装置内部の液晶層等を透過するときに、対応する画素の開口領域を通過するようにできる。
【0057】
以上の結果、各マイクロレンズ500におけるレンズ縁部の急峻な曲面に入射する入射光を、反射膜220による反射作用によって、レンズ中央部に入射され且つ各マイクロレンズ500により集光される入射光と一緒に、表示に寄与する光として利用できる。即ち、光の利用効率を向上でき、最終的には、より明るい画像表示が可能となる。
【0058】
尚、このような反射膜220は、例えばAl、Cr等といった反射率が数十%以上の反射性の各種金属膜などから構成される。また、その膜厚は、各マイクロレンズ500の中央部における集光能力に対し、実践的な意味で悪影響を及ぼさない程度であれば任意である。
【0059】
図4に示すように、本実施形態の一変形形態として、マイクロレンズアレイ板20に、マイクロレンズアレイ板20が取り付けられる電気光学装置における非開口領域を少なくとも部分的に規定する遮光膜240を設けてもよい。より具体的には、格子状の非開口領域を単独で規定するように、格子状の平面パターンを有する遮光膜240を構成してもよい。或いは、格子状の非開口領域を、他の遮光膜と協働で規定するように、ストライプ状の平面パターンを有する遮光膜240を構成してもよい。
【0060】
図4のように構成すれば、より確実に各画素の非開口領域を規定でき、各画素間における光り抜け等を防止できる。更に、電気光学装置の非開口領域に作り込まれる、光が入射すると光電効果による光リーク電流が発生して特性が変化してしまうTFT、TFD等の電子素子に、光が入射するのを確実に防ぐことも可能となる。
【0061】
尚、図4において遮光膜240上には、保護膜241が形成されており、更に、この保護膜241に代えて又は加えて、後述の如き対向電極や配向膜が形成されてもよい。
【0062】
(マイクロレンズアレイ板の第2実施形態)
次に、マイクロレンズアレイ板の第2実施形態について、図1から図3を参照して説明する。
【0063】
図1から図3に示した第1実施形態の場合とほぼ同様に第2実施形態も構成されるが、第2実施形態では、反射膜220に代えて、各マイクロレンズ500のレンズ縁部には、遮光膜が設けられる。このような遮光膜は、例えば金属膜、樹種膜等からなり、好ましくは光透過率が十数%或いは数%以下程度である遮光性に優れた膜が用いられる。
【0064】
従って第2実施形態によれば、図3に示した如き、各レンズ縁部の急峻な曲面に入射する入射光は、遮光膜による光吸収作用或いは反射作用によって遮光され、各マイクロレンズにより集光される光を乱すことはなくなる。しかも、各画素の非開口領域の全部又は一部を、マイクロレンズに近接して規定できるので、マイクロレンズにより集光される光を無駄なく利用可能となる。
【0065】
(光学素子板の実施形態)
次に、上述の如く画素単位で入射光を集光するマイクロレンズアレイ板20と類似の機能を有する光学素子板の実施形態について、図5から図7を参照して説明する。ここに、図5は、本実施形態の光学素子板のうち4つの開口に係る部分を拡大して示す部分拡大平面図であり、図6は、本実施形態の光学素子板の部分拡大断面図であり、図7は、その変形形態における光学素子板の部分拡大断面図である。尚、図5から図7では、上述したマイクロレンズアレイ板の実施形態に係る図1から図4と同様の構成要素には、同様の参照符号を付し、それらの説明は適宜省略する。
【0066】
図5及び図6に示すように、本実施形態の光学素子板20’は、カバーガラス200で覆われた、例えば石英板等からなる透明板部材210’を備える。透明板部材210’には、マトリクス状に多数の凹状の窪みが掘られている。そして、この凹状の窪みの中に、カバーガラス200と透明板部材210’とを相互に接着する接着剤が硬化してなる、透明な接着層230’が充填されている。これらにより、マトリクス状に平面配列された多数の開口500’が構築されている。
【0067】
光学素子板20’は、その使用時には、各開口500’が、例えば後述する液晶装置等の電気光学装置の各画素に対応するように、配置される。従って、各開口500’における中央部(即ち、反射膜220’が形成されていない部分)に、入射する入射光は、各開口500’をすり抜けてそのまま、電気光学装置における各画素の開口領域に至る。
【0068】
図6に示すように、各開口500’の縁部では、その側壁面がカバーガラス200の面或いは透明板部材210の面に対して相対的に急峻に切り立っている。ここで特に、各開口500’の縁部には、その側壁面に沿って反射膜220’が設けられている。しかも、光学素子板200’における各開口500’の縁部では、その側壁面が、入射光を開口500の中央寄りに反射する側に傾斜している。
従って使用時に、各開口500’における、この急峻な側壁面に入射する入射光は、反射膜220’による反射作用によって、各開口500’の中央に向かって集光される。この際、各開口500’の側壁面の角度や反射膜220’を形成する範囲を、電気光学装置の仕様に応じて適宜設定することによって、反射膜220’で反射された入射光が、この電気光学装置内部の液晶層等を透過するときに、対応する画素の開口領域を通過するようにできる。
【0069】
以上の結果、各開口500’における側壁面に入射する入射光を、反射膜220’による反射作用によって、各開口500’の中央部に入射され素通りされる入射光と一緒に、表示に寄与する光として利用できる。即ち、光の利用効率を向上でき、最終的には、より明るい画像表示が可能となる。
【0070】
尚、このような反射膜220は、例えばAl、Cr等といった反射率が数十%以上の反射性の各種金属膜などから構成される。また、その膜厚は、各開口500’の中央部における光透過能力に対し、実践的な意味で悪影響を及ぼさない程度であれば任意である。
【0071】
図7に示すように、本実施形態の一変形形態として、光学素子板20’に、光学素子板20’が取り付けられる電気光学装置における非開口領域を少なくとも部分的に規定する遮光膜240を設けてもよい。
【0072】
尚、図7において遮光膜240上には、保護膜241が形成されており、更に、この保護膜241に代えて又は加えて、後述の如き対向電極や配向膜が形成されてもよい。
【0073】
(電気光学装置)
次に、本発明の電気光学装置に係る実施形態の全体構成について、図8及び図9を参照して説明する。ここでは、電気光学装置の一例である駆動回路内蔵型のTFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を例にとる。
【0074】
図8は、TFTアレイ基板をその上に形成された各構成要素と共に、対向基板として用いられる上述のマイクロレンズアレイ板側から見た平面図であり、図9は、図8のH−H’断面図である。
【0075】
図8及び図9において、本実施形態に係る電気光学装置では、TFTアレイ基板10と、対向基板として用いられるマイクロレンズアレイ板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10とマイクロレンズアレイ板20との間に液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10とマイクロレンズアレイ板20とは、画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。
【0076】
シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。また、シール材52中には、TFTアレイ基板10とマイクロレンズアレイ板20との間隔(基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のギャップ材が散布されている。即ち、本実施形態の電気光学装置は、プロジェクタのライトバルブ用として小型で拡大表示を行うのに適している。但し、当該電気光学装置が液晶ディスプレイや液晶テレビのように大型で等倍表示を行う液晶装置であれば、このようなギャップ材は、液晶層50中に含まれてもよい。
【0077】
シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、マイクロレンズアレイ板20側に設けられている。但し、このような額縁遮光膜の一部又は全部は、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として設けられてもよい。
【0078】
画像表示領域の周辺に広がる領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する周辺領域には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられており、走査線駆動回路104が、この一辺に隣接する2辺に沿って設けられている。更にTFTアレイ基板10の残る一辺には、画像表示領域10aの両側に設けられた走査線駆動回路104間をつなぐための複数の配線105が設けられている。また図8に示すように、マイクロレンズアレイ板20の4つのコーナー部には、両基板間の上下導通端子として機能する上下導通材106が配置されている。他方、TFTアレイ基板10にはこれらのコーナーに対向する領域において上下導通端子が設けられている。これらにより、TFTアレイ基板10とマイクロレンズアレイ板20との間で電気的な導通をとることができる。
【0079】
図9において、TFTアレイ基板10上には、画素スイッチング用のTFTや走査線、データ線等の配線が形成された後の画素電極9a上に、配向膜が形成されている。他方、マイクロレンズアレイ板20上には、前述したカバーガラス200、透明板部材210及びマイクロレンズ500の他、対向電極21が形成され、更に最上層部分(図9で、マイクロレンズアレイ板20の下側表面)に配向膜が形成されている。また、液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。
【0080】
尚、図8及び図9に示したTFTアレイ基板10上には、これらのデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104等に加えて、画像信号線上の画像信号をサンプリングしてデータ線に供給するサンプリング回路、複数のデータ線に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該電気光学装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。
【0081】
次に以上の如く構成された電気光学装置における回路構成及び動作について図10を参照して説明する。図10は、電気光学装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路を示すブロック図である。
【0082】
図10において、本実施形態における電気光学装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素には夫々、画素電極9aと当該画素電極9aをスイッチング制御するためのTFT30とが形成されており、画像信号が供給されるデータ線6aが当該TFT30のソースに電気的に接続されている。そして、画像信号S1、S2、…、Snが、各データ線6aに供給されるように構成されている。このようにデータ線6aに書き込む画像信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしても良い。
【0083】
また、画素スイッチング用のTFT30のゲートに走査線3aが電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線3aにパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmを、この順に線順次で印加するように構成されている。画素電極9aは、TFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、…、Snを所定のタイミングで書き込む。画素電極9aを介して電気光学物質の一例としての液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、対向基板に形成された対向電極との間で一定期間保持される。液晶は、印加される電位レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能にする。ノーマリーホワイトモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が減少し、ノーマリーブラックモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が増加され、全体として電気光学装置からは画像信号に応じたコントラストを持つ光が出射する。ここで、保持された画像信号がリークするのを防ぐために、画素電極9aと対向電極との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70を付加する。走査線3aと並行して、蓄積容量70の固定電位側容量電極を含むと共に定電位に固定された容量線300が設けられている。
【0084】
次に、本発明の実施形態の電気光学装置の画像表示領域における構成について、図11及び図12を参照して説明する。図11は、データ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の平面図である。図12は、図11のA−A’断面図である。尚、図12においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
【0085】
図11において、電気光学装置のTFTアレイ基板上には、マトリクス状に複数の透明な画素電極9a(点線部9a’により輪郭が示されている)が設けられており、画素電極9aの縦横の境界に各々沿ってデータ線6a及び走査線3aが設けられている。
【0086】
また、半導体層1aのうち図中右上がりの斜線領域で示したチャネル領域1a’に対向するように走査線3aが配置されており、走査線3aはゲート電極として機能する。このように、走査線3aとデータ線6aとの交差する個所には夫々、チャネル領域1a’に走査線3aがゲート電極として対向配置された画素スイッチング用のTFT30が設けられている。
【0087】
図11及び図12に示すように、蓄積容量70は、TFT30の高濃度ドレイン領域1e及び画素電極9aに接続された画素電位側容量電極としての中継層71と、固定電位側容量電極としての容量線300の一部とが、誘電体膜75を介して対向配置されることにより形成されている。
【0088】
容量線300は平面的に見て、走査線3aに沿ってストライプ状に伸びており、TFT30に重なる個所が図11中上下に突出している。このような容量線300は好ましくは、例えば金属を含む遮光性の導電膜からなる。このように構成すれば、容量線300は、蓄積容量70の固定電位側容量電極としての機能の他、TFT30の上側において入射光からTFT30を遮光する遮光層としての機能を持つ。
【0089】
他方、TFTアレイ基板10上におけるTFT30の下側には、下側遮光膜11aが格子状に設けられている。下側遮光膜11aは、例えば、Ti(チタン)、Cr(クロム)、W(タングステン)、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)等の高融点金属のうち少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド、ポリシリサイド、これらを積層したもの等からなる。
【0090】
そして、図11中縦方向に夫々伸びるデータ線6aと図11中横方向に夫々伸びる容量線300とが相交差して形成されること及び格子状に形成された下側遮光膜11aにより、各画素の非開口領域を規定している。
【0091】
図11及び図12に示すように、データ線6aは、コンタクトホール81を介して、例えばポリシリコン膜からなる半導体層1aのうち高濃度ソース領域1dに電気的に接続されている。尚、上述した中継層71と同一膜からなる中継層を形成して、当該中継層及び2つのコンタクトホールを介してデータ線6aと高濃度ソース領域1dとを電気的に接続してもよい。
【0092】
また容量線300は好ましくは、画素電極9aが配置された画像表示領域10a(図8参照)からその周囲に延設され、定電位源と電気的に接続されて、固定電位とされる。このような定電位源としては、データ線駆動回路や走査線駆動回路に供給される正電源や負電源の定電位源でもよいし、マイクロレンズアレイ板20の対向電極21に供給される定電位でも構わない。更に、TFT30の下側に設けられる下側遮光膜11aについても、その電位変動がTFT30に対して悪影響を及ぼすことを避けるために、容量線300と同様に、画像表示領域10aからその周囲に延設して定電位源に接続するとよい。
【0093】
画素電極9aは、中継層71を中継することにより、コンタクトホール83及び85を介して半導体層1aのうち高濃度ドレイン領域1eに電気的に接続されている。
【0094】
図11及び図12において、電気光学装置は、透明なTFTアレイ基板10と、これに対向配置されるマイクロレンズアレイ板20(図1から図4参照)とを備えている。TFTアレイ基板10は、例えば石英基板、ガラス基板、シリコン基板からなる。
【0095】
尚、マイクロレンズアレイ板20に代えて、図5から図7に示した光学素子板20’を用いることも可能である。
【0096】
図12に示すように、TFTアレイ基板10には、画素電極9aが設けられており、その上側には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜16が設けられている。画素電極9aは例えば、ITO膜などの透明導電性膜からなる。また配向膜16は例えば、ポリイミド膜などの透明な有機膜からなる。
【0097】
他方、マイクロレンズアレイ板20には、その全面に渡って対向電極21が設けられており、その下側には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜22が設けられている。対向電極21は例えば、ITO膜などの透明導電性膜からなる。また配向膜22は、ポリイミド膜などの透明な有機膜からなる。
【0098】
マイクロレンズアレイ板20には、図4に示した如く、各画素の非開口領域に対応して格子状又はストライプ状の遮光膜240を設けるようにしてもよい。このような構成を採ることで、前述の如く非開口領域を規定する容量線300やデータ線6aと共に当該マイクロレンズアレイ板20上の遮光膜240により、マイクロレンズアレイ板20側からの入射光がチャネル領域1a’や低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cに侵入するのを、より確実に阻止できる。
【0099】
このように構成された、画素電極9aと対向電極21とが対面するように配置されたTFTアレイ基板10とマイクロレンズアレイ板20との間には、シール材52(図8及び図9参照)により囲まれた空間に電気光学物質の一例である液晶が封入され、液晶層50が形成される。
【0100】
更に、画素スイッチング用のTFT30下には、下地絶縁膜12が設けられている。下地絶縁膜12は、下側遮光膜11aからTFT30を層間絶縁する機能の他、TFTアレイ基板10の全面に形成されることにより、TFTアレイ基板10の表面の研磨時における荒れや、洗浄後に残る汚れ等で画素スイッチング用のTFT30の特性変化を防止する機能を有する。
【0101】
図12において、画素スイッチング用のTFT30は、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有しており、走査線3a、当該走査線3aからの電界によりチャネルが形成される半導体層1aのチャネル領域1a’、走査線3aと半導体層1aとを絶縁するゲート絶縁膜を含む絶縁膜2、半導体層1aの低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1c、半導体層1aの高濃度ソース領域1d並びに高濃度ドレイン領域1eを備えている。
【0102】
走査線3a上には、高濃度ソース領域1dへ通じるコンタクトホール81及び高濃度ドレイン領域1eへ通じるコンタクトホール83が各々開孔された第1層間絶縁膜41が形成されている。
【0103】
第1層間絶縁膜41上には中継層71及び容量線300が形成されており、これらの上には、高濃度ソース領域1dへ通じるコンタクトホール81及び中継層71へ通じるコンタクトホール85が各々開孔された第2層間絶縁膜42が形成されている。
【0104】
第2層間絶縁膜42上にはデータ線6aが形成されており、これらの上には、中継層71へ通じるコンタクトホール85が形成された平坦化した第3層間絶縁膜43が形成されている。画素電極9aは、このように構成された第3層間絶縁膜43の上面に設けられている。
【0105】
本実施形態では、第3層間絶縁膜43の表面は、CMP(Chemical Mechanical Polishing:化学的機械研磨)処理等により平坦化されており、その下方に存在する各種配線や素子による段差に起因する液晶層50における液晶の配向不良を低減する。
【0106】
ここで図13を参照して、電気光学装置におけるマイクロレンズアレイ板20の集光機能について説明する。図13は、対向基板として用いられるマイクロレンズアレイ板20の各マイクロレンズ500により入射光が集光される様子を概略的に示す断面図である。尚、図13では、各マイクロレンズ500は、そのレンズ中心が、各画素中心に一致するように配置されている。
【0107】
図13に示すように、マイクロレンズアレイ板20は、図中上方から入射される入射光を複数の画素電極9aに夫々集光する、マトリクス状に配置された複数のマイクロレンズ500と、そのレンズ縁部に形成された反射膜220とを備える。そして、透明板部材210の上に(図中下側に)、対向電極21及び配向膜22が形成されている。
【0108】
以上のように構成されているため、本実施形態の電気光学装置によれば、複数のマイクロレンズ500により、マイクロレンズアレイ板20側からの入射光は、複数の画素電極9a上に夫々集光される。加えて、各レンズ縁部の反射膜220における反射によって、マイクロレンズアレイ板20側からの入射光を、集光できる。従って、マイクロレンズ500が無い場合やマイクロレンズ500の縁部に反射膜220が無い場合と比較して、各画素における実効開口率が高められている。
【0109】
以上図1から図13を参照して説明した各実施形態では、データ線駆動回路101や走査線駆動回路104をTFTアレイ基板10の上に設ける代わりに、例えばTAB(Tape Automated bonding)基板上に実装された駆動用LSIに、TFTアレイ基板10の周辺部に設けられた異方性導電フィルムを介して電気的及び機械的に接続するようにしてもよい。また、マイクロレンズアレイ板20の投射光が入射する側及びTFTアレイ基板10の出射光が出射する側には各々、例えば、TN(Twisted Nematic)モード、VA(Vertically Aligned)モード、PDLC(Polymer Dispersed Liquid Crystal)モード等の動作モードや、ノーマリーホワイトモード/ノーマリーブラックモードの別に応じて、偏光フィルム、位相差フィルム、偏光板などが所定の方向で配置される。
【0110】
尚、図8から図13に示した実施形態では、対向基板として図1から図4に示した如きマイクロレンズアレイ板20を用いているが、このようなマイクロレンズアレイ板20を、TFTアレイ基板10として利用することも可能である。或いは対向基板として(マイクロレンズアレイ板20ではなく)単純にガラス基板等に対向電極や配向膜が形成されたものを使用して、TFTアレイ基板10側にマイクロレンズアレイ基板20を取り付けることも可能である。即ち、本発明のマイクロレンズ及びそのレンズ縁部における反射膜や遮光膜を含む構造(図1から図4参照)は、TFTアレイ基板10側に作り込むこと或いは取り付けることが可能である。
【0111】
同様に、図5から図7に示した如き光学素子板20’を、TFTアレイ基板10として利用することも可能である。或いは対向基板として(マイクロレンズアレイ板20や光学素子板20’ではなく)単純にガラス基板等に対向電極や配向膜が形成されたものを使用して、TFTアレイ基板10側に光学素子基板20’を取り付けることも可能である。即ち、本発明の開口及びその縁部における反射膜を含む構造(図5から図7参照)は、TFTアレイ基板10側に作り込むこと或いは取り付けることが可能である。
【0112】
(マイクロレンズアレイ板の製造方法)
次に、本実施形態に係るマイクロレンズアレイ板20の製造方法について、図14を参照して説明する。
【0113】
先ず図14(a)に示すように、ネオセラム等からなる透明板部材210a上に、マスク層612を形成する。次に図14(b)に示すように、マスク層612に所定の平面配列で開口部612aをフォトリソグラフィ法のパターニング処理により形成する。この時、開口部612aの開口径は実際に形成しようとする凹曲面部600の径よりも小さいことが望ましい。
【0114】
次に図14(c)に示すように、マスク層612の開口部612aから透明板部材210aの表面を等方的にエッチング処理し、凹曲面部600を形成する。このエッッチング処理は、フッ酸を主体とするエッチング液を用いた湿式エッチングで行う。即ち、この段階で、マイクロレンズ毎に凹曲面部600が掘られた透明板部材210が完成する。続いて、図14(d)に示すようにマスク層612をエッチング処理によって除去する。
【0115】
次に、図14(e)に示すように、例えばAl、Cr等の反射膜220aをスパッタリング法等により、透明板部材210の表面に成膜する。続いて、図14(f)に示すように、この反射膜220aを、フォトリソグラフィ法のパターニング処理によって、各凹曲面部600の縁部のみに残すことによって、反射膜220を形成する。
【0116】
次に図14(g)に示すように、マイクロレンズ500の表面に熱硬化性の透明な接着剤を塗布してネオセラム等からなるカバーガラス200を押し付けて硬化させる。これにより、透明板部材210に掘られた各凹曲面部600内に、接着層230が充填されてなるマイクロレンズ500が完成する。この際、透明板部材210よりも高屈折率の接着層230を形成することで、各々が凸レンズからなるマイクロレンズ500を比較的簡単に作成できる。
【0117】
この図14(g)に示した工程では、カバーガラス200を研磨して、所望の厚みを有するカバーガラス200としてもよい。
【0118】
以上説明したように本実施形態の製造方法によれば、図1から図3に示した如きマイクロレンズアレイ板20を比較的効率良く製造できる。
【0119】
尚、図4に示したマイクロレンズアレイ板20を製造する場合には、上述した図14(g)で示した工程に続いて、遮光膜240及び保護膜241などを、スパッタリング、コーティング等によりこの順に成膜すればよい。また、マイクロレンズアレイ板の第2実施形態を製造する場合には、図14(e)において、反射膜220aに代えて、金属膜、樹脂膜等から遮光膜を形成して、図14(g)におけるパターニングを行えばよい。
【0120】
(光学素子板の製造方法)
次に、本実施形態に係る光学素子板20’の製造方法について、図15を参照して説明する。尚、図15では、図14に示したのと同様の構成要素には同様の参照符号を付し、それらの説明は、適宜省略する。
【0121】
先ず図15(a)に示すように、ネオセラム等からなる透明板部材210a上に、マスク層612を形成する。次に図15(b)に示すように、マスク層612に所定の平面配列で開口部612a’をフォトリソグラフィ法のパターニング処理により形成する。
【0122】
次に図15(c)に示すように、マスク層612の開口部612a’から透明板部材210aの表面をウエットエッチング若しくはウエットエッチング及びドライエッチングの組み合わせによって、エッチング処理し、則壁面にテーパを有する凹面部600’を形成する。即ち、この段階で、開口毎に凹面部600’が掘られた透明板部材210’が完成する。続いて、図15(d)に示すようにマスク層612をエッチング処理によって除去する。
【0123】
次に、図15(e)に示すように、例えばAl、Cr等の反射膜220a’をスパッタリング法等により、透明板部材210’の表面に成膜する。続いて、図15(f)に示すように、この反射膜220a’を、フォトリソグラフィ法のパターニング処理によって、各凹面部600の縁部のみに残すことによって、反射膜220’を形成する。
【0124】
次に図15(g)に示すように、開口500’の表面に熱硬化性の透明な接着剤を塗布してネオセラム等からなるカバーガラス200を押し付けて硬化させる。これにより、透明板部材210’に掘られた各凹面部600’内に、接着層230’が充填されてなる開口500’が完成する。
【0125】
この図15(g)に示した工程では、カバーガラス200を研磨して、所望の厚みを有するカバーガラス200としてもよい。
【0126】
以上説明したように本実施形態の製造方法によれば、図5及び図6に示した如き光学素子板20’を比較的効率良く製造できる。
【0127】
尚、図7に示した光学素子板20’を製造する場合には、上述した図15(g)で示した工程に続いて、遮光膜240及び保護膜241などを、スパッタリング、コーティング等によりこの順に成膜すればよい。
【0128】
(電子機器の実施形態)
次に、以上詳細に説明した電気光学装置をライトバルブとして用いた電子機器の具体例として、複板式カラープロジェクタの実施形態について、その全体構成、特に光学的な構成について説明する。ここに図16は、複板式カラープロジェクタの図式的断面図である。
【0129】
図16において、本実施形態における複板式カラープロジェクタの一例たる、液晶プロジェクタ1100は、駆動回路がTFTアレイ基板上に搭載された電気光学装置を含む液晶モジュールを3個用意し、夫々RGB用のライトバルブ100R、100G及び100Bとして用いたプロジェクタとして構成されている。液晶プロジェクタ1100では、メタルハライドランプ等の白色光源のランプユニット1102から投射光が発せられると、3枚のミラー1106及び2枚のダイクロイックミラー1108によって、RGBの3原色に対応する光成分R、G、Bに分けられ、各色に対応するライトバルブ100R、100G及び100Bに夫々導かれる。この際特にB光は、長い光路による光損失を防ぐために、入射レンズ1122、リレーレンズ1123及び出射レンズ1124からなるリレーレンズ系1121を介して導かれる。そして、ライトバルブ100R、100G及び100Bにより夫々変調された3原色に対応する光成分は、ダイクロイックプリズム1112により再度合成された後、投射レンズ1114を介してスクリーン1120にカラー画像として投射される。
【0130】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴なうマイクロレンズアレイ板及びその製造方法、光学素子板及びその製造方法、電気光学装置、並びに電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のマイクロレンズアレイ板の第1実施形態の概略斜視図である。
【図2】 マイクロレンズアレイ板の第1実施形態のうち、4つのマイクロレンズに係る部分を拡大して示す部分拡大平面図である。
【図3】 マイクロレンズアレイ板の第1実施形態の部分拡大断面図である。
【図4】 本発明のマイクロレンズアレイ板の変形形態における部分拡大断面図である。
【図5】 本発明の光学素子板の実施形態うち、4つの開口に係る部分を拡大して示す部分拡大平面図である。
【図6】 光学素子板の実施形態の部分拡大断面図である。
【図7】 本発明の光学素子板の変形形態における部分拡大断面図である。
【図8】 本発明の電気光学装置に係る実施形態おけるTFTアレイ基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図である。
【図9】 図8のH−H’断面図である。
【図10】 電気光学装置に係る実施形態における画像表示領域を構成するマトリクス状の複数の画素に設けられた各種素子、配線等の等価回路を示すブロック図である。
【図11】 電気光学装置に係る実施形態におけるデータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の平面図である。
【図12】 図11のA−A’断面図である。
【図13】 電気光学装置に係る実施形態において、対向基板として用いられるマイクロレンズアレイ板の各マイクロレンズにより入射光が集光される様子を概略的に示す断面図である。
【図14】 マイクロレンズアレイ板の製造方法を示す工程図である。
【図15】 光学素子板の製造方法を示す工程図である。
【図16】 本発明の電子機器の実施形態である複板式カラープロジェクタの一例たるカラー液晶プロジェクタを示す図式的断面図である。
【符号の説明】
9a…画素電極
10…TFTアレイ基板
20…マイクロレンズアレイ板
20’…光学素子板
30…TFT
50…液晶層
200…カバーガラス
210、210’…透明板部材
220、220’…反射膜
230、230’…接着層
240…遮光膜
500…マイクロレンズ
500’…開口

Claims (7)

  1. 平面配列された複数のマイクロレンズを含んでなるマイクロレンズアレイ板であって、
    前記マイクロレンズの曲面を規定する第1透明媒質及び前記第1透明媒質より高屈折率である第2透明媒質と、
    該第1透明媒質及び第2透明媒質の境界において、前記マイクロレンズの縁部を前記マイクロレンズの曲面に沿って少なくとも部分的に覆う反射膜と、を備え
    前記第1透明媒質と前記第2透明媒質との境界において、前記第1透明媒質の側から入射した光を集光することを特徴とするマイクロレンズアレイ板。
  2. 当該マイクロレンズアレイ板が取り付けられる電気光学装置における非開口領域を少なくとも部分的に規定する遮光膜を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズアレイ板。
  3. カバーガラスを更に備え、
    前記第2透明媒質は、前記カバーガラス上に前記曲面を規定するように前記マイクロレンズ毎に凸状に盛り上げられた透明樹脂層からなることを特徴とする請求項1又は2に記載のマイクロレンズアレイ板。
  4. 前記第1透明媒質は、前記曲面を規定するように前記マイクロレンズ毎に凹状に掘られた透明板部材であり、接着層として機能する前記透明樹脂層を介して前記カバーガラスに接着されていることを特徴とする請求項3に記載のマイクロレンズアレイ板。
  5. 平面配列された複数のマイクロレンズを含んでなるマイクロレンズアレイ板であって、
    前記マイクロレンズの曲面を規定する第1透明媒質及び前記第1透明媒質より高屈折率である第2透明媒質と、
    該第1透明媒質及び第2透明媒質の境界において、前記マイクロレンズの縁部を前記マイクロレンズの曲面に沿って少なくとも部分的に覆うことにより、当該マイクロレンズアレイ板が取り付けられる電気光学装置における非開口領域を少なくとも部分的に規定する遮光膜と、を備え
    前記第1透明媒質と前記第2透明媒質との境界において、前記第1透明媒質の側から入射した光を集光することを特徴とするマイクロレンズアレイ板。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載のマイクロレンズアレイ板と、
    前記マイクロレンズアレイ板に対向配置された基板と、
    該基板上に形成されており前記マイクロレンズに対向する画素電極と、
    前記基板上に形成されており前記画素電極に接続された配線又は電子素子と
    を備えたことを特徴とする電気光学装置。
  7. 請求項6に記載の電気光学装置を具備することを特徴とする電子機器。
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