JP4161299B2 - タングステン―銅複合粉末を用いた焼結方法、及び焼結体、並びにヒートシンク - Google Patents
タングステン―銅複合粉末を用いた焼結方法、及び焼結体、並びにヒートシンク Download PDFInfo
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Description
【発明の技術分野】
本発明は、焼結体製造用粉末を用いた焼結方法、及びその焼結方法によって得られた焼結体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の焼結体粉末として、タングステン−銅複合粉末が存在する。特開平9―143501号公報は、タングステン相が実質的に銅相を被包するW―Cu複合粉末を開示している(特許文献1)。タングステン被覆銅複合粉末はプレス成形され、これを焼結することにより均質なW―Cu複合焼結体が形成される。
【0003】
特開2001―234201号公報は、タングステンと銅の一方の粒子表面の少なくとも一部に他方の粒子を接合させた焼結体材料を開示する(特許文献2)。この焼結体材料には、焼結体の緻密化促進のために、コバルト、ニッケル、鉄等の公知の焼結助剤が添加される。この焼結体材料は金属粉末射出成形によって成形され、焼結されて焼結体となる。
【0004】
特開平5−140672号公報及び特開平5―263164には、タングステン粉末とニッケル粉末と鉄粉末と銅粉末とを混合し、この混合粉末に有機バインダー(結合材)を混練して射出成形し、成形体から有機バインダーを除去後焼結する焼結方法が開示されている(特許文献3及び4)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9―143501号公報
【特許文献2】
特開2001―234201号公報
【特許文献3】
特開平5−140672号公報
【特許文献4】
特開平5―263164号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
鉄やニッケルを含む焼結助剤が原料粉末に含有すると、焼結性が上がる反面、電気抵抗値が大きくなり結果的に焼結体の熱伝導率が悪化する問題がある。熱伝導率が悪化すると、焼結体をヒートシンクに適用する際に問題がある。
また、特開平9―143501号公報に開示されたW―Cu複合粉末は平均粒径が1ミクロンと小さいために、プレス成形法では旨く成形できない問題がある。具体的には金型間のクリアランスへの噛み込みや、成形体の強度不足、成形体の密度不均一等が挙げられ、密度の不均一は結果的に焼結体の寸法精度悪化を引き起こす。さらに形状の自由度が小さい。
また、成形方法によらず、このW―Cu複合粉末または、混合粉末を焼結した場合には、銅がブリードアウトし易いという問題もある。さらに、メッキ密着不良といった問題もある。
【0007】
本発明の目的は、焼結性に優れた金属焼結体材料を使用して、熱伝導率が高い焼結体を得る焼結方法を提供することにある。本発明のさらに他の目的は、前記焼結体材料によって得られた、熱伝導率の高い焼結体を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、タングステン相が実質的に銅相を被包するW―Cu複合粉末を金属射出成形法によって成形することにより、プレス成形法で問題となった金型間のクリアランスへの噛み込みや、成形体の強度不足、成形体の密度不均一、形状自由度の制約を解消し、また、焼結助剤が実質的に含有されない程度の量でも焼結性を良好にできることを見出した。
【0009】
本発明は係る知見に基づいて得られたものであり、タングステンが銅を被覆してなるタングステン―銅複合粉末を、金属粉末射出成形法によって成形し、次いで脱脂、焼結を行う工程を供えた焼結体の製造方法であって、焼結体の熱伝導率が実質的に高く保持し得るように、焼結助剤として、該焼結助剤を含めたタングステン―銅複合粉末全体中に、鉄を30ppm以下、ニッケルを20ppm以下、コバルトを20ppm以下で使用することを特徴とする。
【0010】
本発明に係わる焼結体の製造方法のさらに他の特徴は、前記焼結体をメッキする工程を含んで成ることにある。さらに本発明の特徴は、前記成形体を焼結するためのセッターとしてジルコニア製のセッターを用いたことにある。
【0011】
さらに本発明は、タングステンが銅を被覆してなるタングステン―銅複合粉末を、金属粉末射出成形法によって成形し、次いで脱脂、焼結した焼結体であって、焼結体の熱伝導率が実質的に高く保持し得るように、焼結助剤として、該焼結助剤を含めたタングステン―銅複合粉末全体中に、鉄を30ppm以下、ニッケルを20ppm以下、コバルトを20ppm以下で使用してなるタングステン―銅複合焼結体であることを特徴とする。
【0012】
さらに、本発明に係る焼結体は、焼結助剤が70ppm以下であり、そのうち鉄30ppm以下、ニッケル20ppm以下、コバルト20ppm以下、であるとともに、銅10―30重量%、炭素50ppm以下、酸素100ppm以下残部タングステンからなるタングステン―銅複合焼結体であることを特徴とする。
【0013】
本発明のさらに他の特徴は、前記焼結体からなるヒートシンクであることにある。
【0014】
尚、本発明は、前記の通り、焼結助剤が制限された量以下でも或いは焼結助剤が無いように調整した場合でも、焼結性に優れ且つ熱伝導率が良好になる焼結体が得られるものである。従って、焼結助剤が0ppmの場合も本発明に係る範囲に包含される。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の焼結体の製造方法は、既述の通り、タングステンが銅を被覆してなるタングステン―銅複合粉末を、金属粉末射出成形法によって成形し、次いで脱脂、焼結を行う工程を供えており、そして、焼結体の熱伝導率が実質的に高く保持し得るように、焼結助剤を調整して使用することを特徴とする。
【0016】
この焼結助剤の使用態様は、特に制限されないが、通常、予め原料のタングステン―銅複合粉末中に、焼結体の熱伝導率が実質的に高く保持し得る量、好ましくは70ppm以下で含有させて、焼結時に併せて使用する。
尚、本発明において、「タングステン―銅複合粉末」とは、タングステン―銅複合粉末単体に焼結助剤等の焼結体原料を含めた場合も包含する広義の意味とする。
【0017】
本発明において、焼結助剤は70ppm以下であることが好ましく、これを越えると、得られる焼結体の熱伝導率を低下させるおそれがある。熱伝導率は、κ=κph+κeで示される。式中κphはフォノンからの寄与、κeは電子からの寄与を意味する。また、κeは、κe=L0・T/ρで示され、L0はローレンツ定数、ρは電気抵抗(ρ=ρ+ρph+ρe+…)である。κeは、電気抵抗の逆数に比例する。電気抵抗は、残留抵抗や不純物からの寄与、フォノンからの寄与などの足し算である。よって、鉄、ニッケル、コバルト等からなる焼結助剤を焼結粉末に含有させると、焼結性は上がるが、電気抵抗値が大きくなり熱伝導率が低下する。
【0018】
鉄、ニッケル、コバルトは、焼結助剤の主たる元素である。各元素の含有量の上限値は、得られる焼結体に所望の高熱伝導率を付与する観点から、焼結助剤を含めたタングステン―銅複合粉末全体中、鉄を30ppm以下、ニッケルを20ppm以下、コバルトを20ppm以下とすることが好ましい。
【0019】
本発明に使用されるタングステン―銅複合粉末は、特開平9-143501に示されるような、W-Cu複合酸化物を水素還元して得られる粉末で、Cuの粒子表面をW相で完全に、または実質的に被覆してなる複合粉末の形態であることが好ましく、後述する金属粉末射出成形に適用することで、焼結性が良好で、優れた成形体を形成できるという付形性が良好なものとすることができる。
【0020】
タングステン−銅複合粉末としては、焼結助剤を含めたタングステン―銅複合粉末全体中に、銅が10〜30重量%で含有するものが好適に用いられる。
【0021】
また、本発明に使用されるタングステン―銅複合粉末の平均粒径は、10μm以下であることが望ましく、5μm以下であることが更に望ましい。これは、焼結助剤が実質的に含有されない程度の量でも焼結性を確保し、良好な焼結体を得る為である。
【0022】
本発明に係わる焼結体は、既述のように、焼結体原料としての焼結助剤が調整されているために、熱伝導率において理論値の85%以上を有する焼結体を得ることが可能となる。熱伝導率の理論値はWとCuの比率で決定され、これを次表に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
本発明に係わるタングステン―銅複合粉末を成形加工するためには、従来公知の金属粉末射出成形(「MIM」と略称する。)が使用される。このMIMは、焼結体粉末と結合材との混練物(コンパウンド)を用いて射出成形する方法である。MIMによって金属粉末の混練物を成形する場合に、混練物内では複数の金属粉末が均一に分散されている必要がある。しかし、WとCuの粉末を例にとると、双方の粉末を混合するに、比重差があるので均一性に問題があった。
本発明では、MIMへの適用に際し、タングステン―銅被覆粉末を利用するため、かかるWとCuの比重差による均一性の問題が解決され、タングステンと銅との均一な混合が可能となる。
【0025】
また、本発明においては、MIMによって成形加工するため、欠損等の発生の極めて少ない優れた焼結体を得ることができる。従来、例えば、特開平9−143501号公報に記載のプレス成形法によって金属粉末を成形すると、金型間のクリアランスへの噛み込みや、成形体の強度不足、成形体の密度不均一、さらに形状の制約の問題や、潤滑剤が原料粉末より大きくなるために、焼結後に焼結体に欠損や膨れ等の問題が発生していた。本発明においては、MIMによってかかる問題を解決したものである。
【0026】
本発明の焼結体の製造方法におけるMIMでの工程の第1は、焼結体材料としての、焼結助剤を含むタングステン―銅複合粉末と結合材とを混合する。結合材としては、公知のものを使用可能であり、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン共重合体等の各種樹脂や、各種ワックス、パラフィンなどの高級脂肪酸、高級アルコール、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド、などの一つ又は複数を使用可能である。タングステン―銅被覆粉末は予め結合材とがドライブレンドされた後、ニーダーに投入される。
結合材の含有量は、混練物中55〜65vol%であることが好ましい。
タングステン―銅被覆粉末と結合材との混入に際しては、温度が160〜180℃であることが好ましく、混合時間は、50〜60分であることが好ましい。混合後の形態は、ペレットとする。
その他、潤滑剤、酸化防止剤、脱脂促進剤、界面活性剤などの付加的成分を本発明の効果に反しない範囲で混入可能である。
【0027】
混合後のタングステン―銅複合粉末のMIMによる好適な成形条件は、金型温度が10〜40℃であり、射出圧力が500〜1500kgf/cm2である。
【0028】
次いで、成形体を脱脂、焼結して焼結体を得ることができる。成形体から結合材を取り除く脱脂工程は、還元雰囲気下での熱処理によって行われる。次いで、脱脂後の成形体を焼結炉で焼成して焼結体を製造する。
【0029】
本発明における脱脂−焼結における好適な雰囲気制御態様は次のとおりである。脱脂の工程における還元ガスの流量は、100〜180ml/minである。脱脂時の温度は、20〜550℃である。加熱時間は、4〜10hrである。
【0030】
焼結の工程における焼結温度は、1150〜1350℃である。焼結温度が1350℃超であると焼結炉や焼結治具に対する負担があり、さらに焼結体から銅が失われるブリードアウト現象の発生が懸念される。一方焼結温度が1150℃未満であると焼結が十分進まない可能性がある。焼結温度の好ましい範囲は、1145〜1355℃である。
【0031】
焼結時間は、1.5〜3hrであり、好ましくは、1.5〜2.5hrである。
焼結雰囲気は、水素ガス等の還元性雰囲気である。
【0032】
焼結用治具(セッター)としては、焼結時に銅のブリードアウトの発生を
防止できる点で、一般的なアルミナ等に比べて不純物含有量(Siの酸化物)が少ないジルコニア製であることが好ましい。不純物は焼結時に雰囲気ガス以外のガスや、水蒸気を発生させるために焼結体に悪影響を及ぼし、ブリードアウトの原因の1つとなる。
【0033】
本発明の製造方法においては、前記焼結体をメッキする工程をさらに備えることが、特にヒートシンク等として優れた焼結体を提供できる点で好ましい。
【0034】
本発明に係わる焼結体は、既述のとおり高熱伝導率を有するものであり、理論比で85%以上の熱伝導率を有するものである。
【0035】
また、本発明に係わる焼結体は、空孔率が小さく緻密なものとなるために、焼結体をメッキしても染みやムラが生じない。本発明の焼結体の空孔率は、3%以下となって、緻密な焼結体を得ることが可能となる。空孔率が高いと、空孔が全てクローズドではなくオープンとなる可能性がでてくる。空孔がオープンとなると、メッキ工程においてメッキ処理を施す場合には空孔中に多くのメッキ液が残存してメッキ密着性不良によるメッキ層の浮き上がりや、変色等の問題が生じる。本発明の焼結体は前述の問題が無いために、ヒートシンクの半導体チップとの接合面におけるメッキ層を高品質なものにすることが可能となる。焼結体のメッキ前には焼結体を活性化処理し、またメッキ後では電位差腐食を防ぐために防錆処理が行われる。
【0036】
本発明に係わる焼結体は、その組成の好適な態様が、焼結助剤が70ppm以下であり、そのうち鉄30ppm以下、ニッケル20ppm以下、コバルト20ppm以下、であるとともに、銅10―30重量%、炭素50ppm以下、酸素100ppm以下残部タングステンからなるものである。
【0037】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
【0038】
タングステンが銅を被覆してなるタングステン―銅複合粉末を用いて成形体を得た。この際、該焼結助剤が70ppm以下であり、そのうち鉄30ppm以下、ニッケル20ppm以下、コバルト20ppm以となるように調整して含有させたタングステン―銅複合粉末を使用した。タングステン―銅複合粉末の平均粒径は1ミクロンである。
タングステン―銅複合粉末における銅の含有量が概ね10、15、20、25及び30重量%の各場合についての実施例を示す。
【0039】
上記各タングステン―銅複合粉末に自社製の水アトマイズ鉄粉 平均粒径3μ品を原料粉末に対して10ppmとなる量を予めドライブレンドしたのち、ニーダーに投入し、ついで結合材として、ポリプロピレン25重量%、パラフィンワックス35重量%、カルナバワックス5重量%、非イオン系界面活性剤25重量%、エステルワックス10重量%の混合物を、混練物中に55〜65vol%の割合となるように追加投入し、温度170℃に加熱した状態で1時間混練した。混練物は解砕機にてペレット状にした。
その後、ペレットを、射出成形機に投入し、金型温度を10〜40℃とし、射出圧力を1,000kgf/cm2として、直径約30mmの円盤状のテストピースを作製した。
【0040】
次いで、この成形体を次の条件で、脱脂し、その後焼結した。
脱脂、焼結時の雰囲気については、水素ガスフローによる還元性雰囲気とした。
脱脂の工程においては、水素ガスの流量を150ml/minとし、室温から550℃まで4.5時間(約2℃/min)で昇温させた。
焼結の工程においては、焼結温度を1180℃とし、焼結時間を3hrとした。
【0041】
さらに、その後、アルカリ溶液で脱脂したのち、酸性溶液に浸漬し、表面の酸化物を溶解して活性化処理を施した。次にNiメッキの密着性を良くする為にNiストライク処理を行い、次にNiを溶解したメッキ浴中に浸漬し、電気メッキ法でNiメッキを施した。
次にAuメッキの密着性を良くする為にAuストライク処理を行い、次にAuを溶解したメッキ浴中に浸漬し、電気メッキ法でAuメッキを施した。
その後クロム酸溶液に浸漬することで防錆処理を施した。
以上の工程を経て、メッキ層を設けてなる焼結体を得た。
【0042】
焼結体を製造する際の焼結時においては、Cuのブリードアウトがなく、空孔率大に起因するメッキ密着不良もなく、タングステン―銅複合粉末における銅含有量が10〜30重量%の全ての場合において、良品である焼結体が製造できた。
得られた焼結体の組成は、表2に示すとおりであった。
【0043】
【表2】
【0044】
この焼結体の焼結密度等の特性値を表3に示した。各特性値の測定条件は次のとおりである。
(特性値の測定条件)
焼結密度;日本粉末冶金工業会規格「焼結金属材料の密度試験方法」JPMA M01-1992に準じた。
相対密度;焼結密度と真密度の値から、百分率で求めた。
電気抵抗;4端子ポテンショメーター法を用いた。
電気伝導率;渦電流計「シグマテストD2.068」を用いた。
電気伝導度;渦電流計「シグマテストD2.068」を用いた。
熱伝導率;定常熱流法を用いた。
熱膨張係数;熱膨張計を用いた。
【0045】
【表3】
【0046】
尚、表2及び表3の最下欄には、比較例として、既述のW−10Cuと同じ組成の焼結体原料を従来の溶浸法によって、成形、脱脂、次いで焼結したものを比較例としてそれぞれ焼結体の組成及び特性値を記載してある。ここで、溶浸法は、タングステンのみを成形して焼結させた多孔質な骨格を形成し、これに溶融した銅を含浸させる。
表3から判るように、本発明に係わる焼結体の相対密度は、溶浸法による焼結体より高く、電気抵抗が低く、かつ、電気伝導率が高いという利点がある。従って、本発明に係わる焼結体は、ヒートシンクとして特に有用である。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、焼結性に優れた金属焼結体材料を使用した焼結方法を提供することができる。さらにまた、本発明は、前記焼結体材料によって得られた、熱伝導率が高い優れた焼結体を提供することができる。
Claims (7)
- タングステンが銅を被覆してなるタングステン―銅複合粉末を、金属粉末射出成形法によって成形し、次いで脱脂、焼結を行う工程を供えた焼結体の製造方法であって、
焼結体の熱伝導率が実質的に高く保持し得るように、焼結助剤として、該焼結助剤を含めたタングステン―銅複合粉末全体中に、鉄を30ppm以下、ニッケルを20ppm以下、コバルトを20ppm以下で使用することを特徴とする焼結体の製造方法。 - 前記焼結助剤を含めた前記タングステン―銅複合粉末の平均粒径が、10μm以下である、請求項1記載の焼結体の製造方法。
- 前記焼結体をメッキする工程をさらに備えた請求項1又は2記載の焼結体の製造方法。
- 前記金属粉末射出成形法によって成形した成形体を焼結するためのセッターとしてジルコニア製のセッターを用いてなる請求項1〜3の何れかに記載の焼結体の製造方法。
- タングステンが銅を被覆してなるタングステン―銅複合粉末を、金属粉末射出成形法によって成形し、次いで脱脂、焼結してなる焼結体であって、焼結体の熱伝導率が実質的に高く保持し得るように、焼結助剤として、該焼結助剤を含めたタングステン―銅複合粉末全体中に、鉄を30ppm以下、ニッケルを20ppm以下、コバルトを20ppm以下で使用してなるタングステン―銅複合焼結体。
- 焼結助剤が70ppm以下であり、そのうち鉄30ppm以下、ニッケル20ppm以下、コバルト20ppm以下、であるとともに、銅10―30重量%、炭素50ppm以下、酸素100ppm以下残部タングステンからなるタングステン―銅複合焼結体。
- 請求項5又は6記載の焼結体からなるヒートシンク。
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