JP4158604B2 - 位相差検出回路及び同回路を有する光ディスク再生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、位相差検出回路及び同回路を有する光ディスク再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、大量の情報を記録することができる記録媒体として光ディスクが使用されるようになってきており、この光ディスクに情報を記録する場合や記録した情報を再生する場合には、光ディスク記録再生装置が使用される。
【0003】
この光ディスク記録再生装置では、スピンドルモータで光ディスクを回転させるとともに、光ピックアップ装置を用いて回転する光ディスクに情報を記録し、或いは、情報を再生するように構成している。
【0004】
そして、光ディスクに情報を正確に記録するため、或いは、情報を正確に再生するためには、光ピックアップ装置から光ディスクに照射するレーザ光の焦点位置及びスポット位置を高精度に制御する必要がある。
【0005】
そのため、従来の光ディスク記録再生装置では、光ピックアップ装置から光ディスクに照射するレーザ光を4分割したディテクタで検出し、それぞれの検出信号の位相差を位相差検出回路で検出して、その位相差検出回路の出力信号である位相誤差信号に基づいてトラック制御を行うようにしていた(たとえば、特許文献1参照)。
【0006】
かかる位相差検出回路101は、図7に示すように、4分割ディテクタ102の4個の検出器103,104,105,106のうちのトラッキング方向に対して垂直方向に並ぶ前方側の検出器103,104に前方側位相差検出回路107を接続するとともに、後方側の検出器105,106に後方側位相差検出回路108を接続し、これらの前方側位相差検出回路107と後方側位相差検出回路108の出力の総和から位相誤差信号S107を検出している。
【0007】
前方側位相差検出回路107は、検出器103,104にそれぞれイコライザ109,110、ハイパスフィルタ111,112、ヒステリシス特性を有するコンパレータ113,114を接続して、検出器103,104で得られる第1及び第2の検出信号S101,S102を2値化した第1及び第2の入力信号S103,S104としている。
【0008】
また、前方側位相差検出回路107は、第1及び第2の入力信号S103,S104の間での前縁(信号の立ち上がり)の位相のずれ方向を検出する前縁位相ずれ方向検出回路115(フリップフロップ回路)を有しており、この前縁位相ずれ方向検出回路115のデータ端子に第1の入力信号S103を入力するとともに、前縁位相ずれ方向検出回路115のクロック端子に第2の入力信号S104を入力し、出力端子から位相のずれ方向を示す位相ずれ方向信号S105を出力している。この前縁位相ずれ方向検出回路115は、第1の入力信号S103の前縁の方が第2の入力信号S104の前縁よりも早い場合には、第1の入力信号S103の方が第2の入力信号S104よりも位相が前縁に限られず後縁においても常に進んでいると判断して、位相ずれ方向信号S105として「H」レベルの信号を出力し、一方、第1の入力信号S103の前縁の方が第2の入力信号S104の前縁よりも遅い場合には、第1の入力信号S103の方が第2の入力信号S104よりも位相が前縁に限られず後縁においても常に遅れていると判断して、位相ずれ方向信号S105として「L」レベルの信号を出力する。
【0009】
また、前方側位相差検出回路107は、前縁位相ずれ方向検出回路115で検出した位相のずれ方向に基づいて第1及び第2の入力信号S103,S104の間での位相差を検出する位相差算出回路116を有している。この位相差算出回路116は、第1及び第2の入力信号S103,S104と位相ずれ方向信号S105を入力信号とし、第1及び第2の入力信号S103,S104の排他的論理和をとり、位相ずれ方向信号S105が「H」レベルの場合には、「正(+)」レベルの信号として前側位相差信号S106を出力し、一方、位相ずれ方向信号S105が「L」レベルの場合には、「負(−)」レベルの信号として前側位相差信号S106を出力する。
【0010】
なお、後方側位相差検出回路108は、前方側位相差検出回路107と同様の構成となっている。また、図中、117は加算回路、118はローパスフィルタである。
【0011】
【特許文献1】
特開昭63−70932号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の位相差検出回路にあっては、第1又は第2の入力信号にチャタリングが発生している場合には、前縁位相ずれ方向検出回路で誤って位相のずれ方向を検出してしまい、両信号間の位相差を正確に検出することができなくなり、これにより、光ディスク記録再生装置でのトラック制御を良好に行えなくなり、光ディスク記録再生装置の誤動作を招くおそれがあった。
【0013】
【課題を解決するための手段】
そこで、請求項1に係る本発明では、2値化された第1及び第2の入力信号間での位相のずれ方向を検出する位相ずれ方向検出回路と、この位相ずれ方向検出回路で検出した位相のずれ方向に基づいて前記第1及び第2の入力信号間での位相差を算出する位相差算出回路とを有する位相差検出回路において、前記位相ずれ方向検出回路は、第1フリップフロップ回路及び波形整形回路を有し、前記第1フリップフロップ回路のデータ端子に前記第1の入力信号を接続するとともに、前記第1フリップフロップ回路のクロック端子に前記第2の入力信号を波形整形回路を介して接続して、前記第1フリップフロップ回路で前記第1及び第2の入力信号の前縁間又は後縁間での位相のずれ方向を検出し、前記波形整形回路は、第2フリップフロップ回路及びディレイ回路を有し、前記第2フリップフロップ回路のクロック端子に前記第2の入力信号を接続すると共に、前記第2フリップフロップ回路の出力端子を前記第1フリップフロップ回路のクロック端子に接続し、さらに前記第2フリップフロップ回路のリセット端子には、前記第2の入力信号を前記ディレイ回路を介して接続することにした。
【0014】
また、請求項2に係る本発明では、前記請求項1に係る本発明において、前記波形整形回路は、さらにオア回路を有し、前記第2フリップフロップ回路の出力端子を前記オア回路の一方の入力端子に接続すると共に、前記オア回路の他方の入力端子に前記第2の入力信号を接続し、前記オア回路の出力端子に前記ディレイ回路の入力端子を接続することにした。
【0015】
また、請求項3に係る本発明では、光ディスクのトラッキング方向に対して垂直方向に並設したディテクタの第1及び第2の検出信号をそれぞれ2値化して第1及び第2の入力信号とし、これらの第1及び第2の入力信号間の位相差を位相差検出回路で検出し、この位相差に基づいて光ディスクのトラック制御を行う光ディスク再生装置において、前記位相差検出回路は、前記第1及び第2の入力信号間での位相のずれ方向を検出する位相ずれ方向検出回路と、この位相ずれ方向検出回路で検出した位相のずれ方向に基づいて前記第1及び第2の入力信号間での位相差を算出する位相差算出回路とを有し、前記位相ずれ方向検出回路は、第1フリップフロップ回路及び波形整形回路を有し、前記第1フリップフロップ回路のデータ端子に前記第1の入力信号を接続するとともに、前記第1フリップフロップ回路のクロック端子に前記第2の入力信号を波形整形回路を介して接続して、前記第1フリップフロップ回路で前記第1及び第2の入力信号の前縁間又は後縁間での位相のずれ方向を検出し、前記波形整形回路は、第2フリップフロップ回路及びディレイ回路を有し、前記第2フリップフロップ回路のクロック端子に前記第2の入力信号を接続すると共に、前記第2フリップフロップ回路の出力端子を前記第1フリップフロップ回路のクロック端子に接続し、さらに前記第2フリップフロップ回路のリセット端子には、前記第2の入力信号を前記ディレイ回路を介して接続することにした。
【0016】
また、請求項4に係る本発明では、前記請求項3に係る本発明において、前記波形整形回路は、さらにオア回路を有し、前記第2フリップフロップ回路の出力端子を前記オア回路の一方の入力端子に接続すると共に、前記オア回路の他方の入力端子に前記第2の入力信号を接続し、前記オア回路の出力端子に前記ディレイ回路の入力端子を接続することにした。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明に係る光ディスク再生装置は、光ディスクのトラッキング方向に対して垂直方向に並設した2個のディテクタの検出信号を第1及び第2の入力信号として、これらの第1及び第2の入力信号間の位相差を位相差検出回路で検出し、この位相差に基づいて光ディスクのトラック制御を行うものである。
【0018】
しかも、位相差検出回路は、第1及び第2の入力信号の前縁間での位相のずれ方向を検出する前縁位相ずれ方向検出回路と、第1及び第2の入力信号の後縁間での位相のずれ方向を検出する後縁位相ずれ方向検出回路と、第1及び第2の入力信号の前縁間では、前縁位相ずれ方向検出回路で検出した位相のずれ方向に基づいて第1及び第2の入力信号間での位相差を算出する一方、第1及び第2の入力信号の後縁間では、後縁位相ずれ方向検出回路で検出した位相のずれ方向に基づいて第1及び第2の入力信号間での位相差を算出する位相差算出回路とで構成している。
【0019】
また、位相差算出回路は、前記位相差の算出タイミングが前記第1及び第2の入力信号の前縁間であるか後縁間であるかを判定する判定回路と、この判定回路の判定に応じて前縁位相ずれ方向検出回路又は後縁位相ずれ方向検出回路の出力を選択する選択回路と、この選択回路で選択された前縁位相ずれ方向検出回路又は後縁位相ずれ方向検出回路の出力に基づいて前記第1及び第2の入力信号間での位相差を算出する算出回路とで構成している。
【0020】
また、前縁又は後縁位相ずれ方向検出回路は、位相のずれ方向の検出を行う前に第1又は第2の入力信号の波形を整形するための波形整形回路を有しており、この波形整形回路で第1又は第2の入力信号のいずれか一方の入力信号の前縁又は後縁から所定幅を有するパルス信号を生成することによって波形整形を行い、その後、パルス信号と他方の入力信号との間での位相のずれ方向を検出するように構成している。
【0021】
そして、上記構成の位相差検出回路では、第1及び第2の入力信号の位相のずれ方向を検出する際に、前縁間での位相のずれ方向を検出するだけでなく、後縁間での位相のずれ方向をも検出しており、第1及び第2の入力信号の前縁間では、前縁間での位相のずれ方向に基づいて第1及び第2の入力信号間での位相差を算出し、第1及び第2の入力信号の後縁間では、後縁間での位相のずれ方向に基づいて第1及び第2の入力信号間での位相差を算出している。
【0022】
そのため、第1及び第2の入力信号の振幅バラツキや回路構成素子の特性バラツキなどに起因して第1及び第2の入力信号の位相のずれ方向が前縁間と後縁間とが異なる場合であっても、両信号間の位相差を正確に検出することができ、これにより、光ディスク記録再生装置での光ディスクのトラック制御を良好に行うことができ、光ディスク記録再生装置を安定して動作させることができる。
【0023】
また、位相差算出回路を判定回路と選択回路と算出回路とで構成することによって、簡単な回路構成とすることができ、回路規模の増大に伴う部品コストや製造コストの増大を防止することができる。
【0024】
また、本発明では、前縁又は後縁位相ずれ方向検出回路に、位相のずれ方向の検出を行う前に第1又は第2の入力信号の波形を整形するための波形整形回路を設けている。
【0025】
これにより、第1又は第2の入力信号にチャタリングが発生しても、第1又は第2の入力信号の波形を整形することで、チャタリングの影響を除去することができ、両信号間の位相差を正確に検出することができ、これにより、光ディスク記録再生装置での光ディスクのトラック制御を良好に行うことができ、光ディスク記録再生装置を安定して動作させることができる。
【0026】
特に、前縁又は後縁位相ずれ方向検出回路を、波形整形回路で第1又は第2の入力信号のいずれか一方の入力信号の前縁又は後縁から所定幅を有するパルス信号を生成することによって波形整形を行い、その後、パルス信号と他方の入力信号との間での位相のずれ方向を検出するように構成した場合には、簡単な回路構成とすることができ、回路規模の増大に伴う部品コストや製造コストの増大を防止することができる。
【0027】
以下に、本発明に係る光ディスク再生装置に用いる位相差検出回路の具体的な構成について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明では光ディスク再生装置について説明しているが、本発明は、光ディスクに情報を書込むことができる光ディスク記録再生装置にも適用できるものである。
【0028】
図1に示すように、本発明に係る光ディスク再生装置に用いる位相差検出回路1は、4分割ディテクタ2の4個の検出器3,4,5,6のうちの光ディスクのトラッキング方向に対して垂直方向に並ぶ前方側の検出器3,4に前方側位相差検出回路7を接続するとともに、後方側の検出器5,6に後方側位相差検出回路8を接続し、これらの前方側位相差検出回路7と後方側位相差検出回路8の出力の総和から位相誤差信号S13を検出し、かかる位相誤差信号S13に基づいて光ディスクのトラック制御を行うようにしている。なお、図中、9は加算回路、10はローパスフィルタである。
【0029】
前方側位相差検出回路7と後方側位相差検出回路8とは、同様の構成となっている。そのため、以下の説明では、前方側位相差検出回路7について説明する。
【0030】
前方側位相差検出回路7は、図2に示すように、検出器3,4にそれぞれイコライザ11,12、ハイパスフィルタ13,14、コンパレータ15,16を直列接続して、検出器3,4で得られる第1及び第2の検出信号S1,S2を2値化した第1及び第2の入力信号S3,S4とそれを反転した第1及び第2の反転入力信号S5,S6としてコンパレータ15,16から出力するようにしている。
【0031】
また、前方側位相差検出回路7は、コンパレータ15,16に前縁位相ずれ方向検出回路17と後縁位相ずれ方向検出回路18と位相差算出回路19とを接続している。
【0032】
前縁位相ずれ方向検出回路17は、第1及び第2の入力信号S3,S4の前縁間での位相のずれ方向を検出する回路である。
【0033】
具体的には、前縁位相ずれ方向検出回路17は、フリップフロップ回路20のデータ端子に第1の入力信号S3を接続するとともに、フリップフロップ回路20のクロック端子に第2の入力信号S4を波形整形回路21を介して接続している。
【0034】
そして、前縁位相ずれ方向検出回路17は、フリップフロップ回路20で第1及び第2の入力信号S3,S4の前縁間での位相のずれ方向を検出して、第1の入力信号S3の前縁の方が第2の入力信号S4の前縁よりも位相が進んでいる場合には、前縁位相ずれ方向信号S7として「H」レベルの信号を出力し、一方、第1の入力信号S3の前縁の方が第2の入力信号S4の前縁よりも位相が遅れている場合には、前縁位相ずれ方向信号S7として「L」レベルの信号を出力する。
【0035】
ここで、波形整形回路21は、前縁位相ずれ方向検出回路17で位相のずれ方向の検出を行う前に、第2の入力信号S4の波形を整形するための回路である。
【0036】
具体的には、波形整形回路21は、フリップフロップ回路22のデータ端子に「H」レベルの信号を接続するとともに、フリップフロップ回路22のクロック端子に第2の入力信号S4を接続し、フリップフロップ回路22の出力端子をフリップフロップ回路20のクロック端子に接続している。
【0037】
また、波形整形回路21は、フリップフロップ回路22の出力端子をオア回路23の一方の入力端子に接続するとともに、オア回路23の他方の入力端子に第2の入力信号S4を接続し、さらには、オア回路23の出力端子にディレイ回路24の入力端子を接続するとともに、ディレイ回路24の出力端子をフリップフロップ回路22のリセット端子に接続している。なお、波形整形回路21の構成を簡素化するために、フリップフロップ回路22のリセット端子には、第2の入力信号S4をディレイ回路24を介して接続するようにしてもよい。
【0038】
これにより、波形整形回路21は、第2の入力信号S4の前縁から所定幅(ディレイ回路24での遅延時間幅)のパルス信号S8を生成することによって第2の入力信号S4の波形整形を行っている。
【0039】
したがって、前縁位相ずれ方向検出回路17では、パルス信号S8と第1の入力信号S3との前縁間での位相のずれ方向を検出している。
【0040】
後縁位相ずれ方向検出回路18は、第1及び第2の入力信号S3,S4(第1及び第2の反転入力信号S5,S6)の後縁間での位相のずれ方向を検出する回路である。
【0041】
具体的には、後縁位相ずれ方向検出回路18は、フリップフロップ回路25のデータ端子に第1の反転入力信号S5を接続するとともに、フリップフロップ回路25のクロック端子に第2の反転入力信号S6を波形整形回路26を介して接続している。
【0042】
そして、後縁位相ずれ方向検出回路18は、フリップフロップ回路25で第1及び第2の反転入力信号S5,S6の後縁間での位相のずれ方向(第1及び第2の入力信号S3,S4の後縁間での位相のずれ方向と同一方向)を検出して、第1の反転入力信号S5の後縁の方が第2の反転入力信号S6の後縁よりも位相が進んでいる場合には、後縁位相ずれ方向信号S9として「H」レベルの信号を出力し、一方、第1の反転入力信号S5の後縁の方が第2の反転入力信号S6の後縁よりも位相が遅れている場合には、後縁位相ずれ方向信号S9として「L」レベルの信号を出力する。
【0043】
ここで、波形整形回路26は、後縁位相ずれ方向検出回路18で位相のずれ方向の検出を行う前に、第2の反転入力信号S6の波形を整形するための回路である。
【0044】
具体的には、波形整形回路26は、フリップフロップ回路27のデータ端子に「H」レベルの信号を接続するとともに、フリップフロップ回路27のクロック端子に第2の反転入力信号S6を接続し、フリップフロップ回路27の出力端子をフリップフロップ回路25のクロック端子に接続している。
【0045】
また、波形整形回路26は、フリップフロップ回路27の出力端子をオア回路28の一方の入力端子に接続するとともに、オア回路28の他方の入力端子に第2の反転入力信号S6を接続し、さらには、オア回路28の出力端子にディレイ回路29の入力端子を接続するとともに、ディレイ回路29の出力端子をフリップフロップ回路27のリセット端子に接続している。なお、波形整形回路26の構成を簡素化するために、フリップフロップ回路27のリセット端子には、第2の反転入力信号S6をディレイ回路29を介して接続するようにしてもよい。
【0046】
これにより、波形整形回路26は、第2の反転入力信号S6の後縁から所定幅(ディレイ回路29での遅延時間幅)のパルス信号S10を生成することによって第2の反転入力信号S6の波形整形を行っている。
【0047】
したがって、後縁位相ずれ方向検出回路18では、パルス信号S10と第1の反転入力信号S5との後縁間での位相のずれ方向を検出している。
【0048】
位相差算出回路19は、第1及び第2の入力信号S3、S4の前縁間では、前縁位相ずれ方向検出回路17で検出した位相のずれ方向に基づいて第1及び第2の入力信号S3,S4間での位相差を算出する一方、第1及び第2の入力信号S3,S4の後縁間では、後縁位相ずれ方向検出回路18で検出した位相のずれ方向に基づいて第1及び第2の入力信号S3、S4間での位相差を算出するように構成している。
【0049】
この位相差算出回路19は、判定回路30と選択回路31と算出回路32とで構成している。
【0050】
判定回路30は、位相差の算出タイミングが第1及び第2の入力信号S3、S4の前縁間であるか後縁間であるかを判定する回路である。
【0051】
具体的には、判定回路30は、フリップフロップ回路33のデータ端子に「H」レベルの信号を接続するとともに、フリップフロップ回路33のクロック端子に第1及び第2の入力信号S3、S4の論理積をアンド回路34で算出した信号を接続し、さらには、フリップフロップ回路33のリセット端子に第1及び第2の入力信号S3、S4の論理和の反転をノア回路35で算出した信号を接続している。
【0052】
そして、判定回路30は、第1及び第2の入力信号S3、S4の前縁間である場合には、「L」レベルの信号を判定信号S11としてフリップフロップ回路33の出力端子から出力し、一方、第1及び第2の入力信号S3、S4の後縁間である場合には、「H」レベルの信号を判定信号S11としてフリップフロップ回路33の出力端子から出力する。
【0053】
選択回路31は、判定回路30の判定に応じて前縁位相ずれ方向検出回路17又は後縁位相ずれ方向検出回路18の出力である前縁位相ずれ方向信号S7又は後縁位相ずれ方向信号S9を選択する回路である。
【0054】
具体的には、選択回路31は、判定回路30から出力される判定信号S11によって切替制御される2入力1出力型のスイッチ36で構成しており、判定信号S11が「L」レベルの信号の場合には、前縁位相ずれ方向検出回路17の出力である前縁位相ずれ方向信号S7を選択し、一方、判定信号S11が「H」レベルの信号の場合には、後縁位相ずれ方向検出回路18の出力である後縁位相ずれ方向信号S9を選択する。
【0055】
算出回路32は、選択回路31で選択された前縁位相ずれ方向検出回路17又は後縁位相ずれ方向検出回路18の出力に基づいて第1及び第2の入力信号S3,S4間での位相差を算出して、位相差信号S12として出力する回路である。
【0056】
具体的には、算出回路32は、エクスクルーシブオア回路37の入力端子に第1及び第2の入力信号S3、S4を接続して、第1及び第2の入力信号S3、S4の排他的論理和を演算することによって、第1及び第2の入力信号S3、S4の位相差の絶対値を算出し、エクスクルーシブオア回路37の出力端子を2入力1出力型のスイッチ38の一方の端子に直接接続するとともに、スイッチ38の他方の端子にエクスクルーシブオア回路37の出力端子を演算回路39を介して接続している。
【0057】
ここで、スイッチ38は、選択回路31によって選択された前縁位相ずれ方向信号S7又は後縁位相ずれ方向信号S9によって切替制御される構成となっており、前縁位相ずれ方向信号S7又は後縁位相ずれ方向信号S9が「H」レベルの信号の場合には、エクスクルーシブオア回路37の出力端子側に切替えられ、一方、前縁位相ずれ方向信号S7又は後縁位相ずれ方向信号S9が「L」レベルの信号の場合には、演算回路39の出力端子側に切替えられる。
【0058】
また、演算回路39は、エクスクルーシブオア回路37の出力信号を−1倍にして出力する回路であり、第1の入力信号S3の方が第2の入力信号S4よりも位相が遅れている場合にスイッチ38で選択される。
【0059】
位相差検出回路1は、以上に説明したように構成しており、図3〜図5のタイミングチャートに示すように動作する。
【0060】
すなわち、一般的にみられる前縁側でも後縁側でも第1の入力信号S3の方が第2の入力信号S4よりも位相が進んでいる場合には、位相差検出回路1の各部の信号が図3に示すようになり、正確な位相差を検出することができる。
【0061】
また、第1及び第2の入力信号S3,S4の振幅バラツキや回路構成素子の特性バラツキなどに起因して第1及び第2の入力信号S3,S4の位相のずれ方向が前縁側では第1の入力信号S3の方が進んでおり、後縁側では第2の入力信号S4の方が進んでいる場合には、位相差検出回路1の各部の信号が図4に示すようになり、この場合でも、正確な位相差を検出することができる。
【0062】
さらに、第2の入力信号S4にチャタリングが発生している場合には、位相差検出回路1の各部の信号が図5に示すようになり、第1及び第2の入力信号S3,S4の位相のずれ方向を正確に検出することができ、この場合でも、正確な位相差を検出することができる。
【0063】
なお、本発明では、図6に示すように、上記の位相差検出回路1から後縁位相ずれ方向検出回路18、位相差算出回路19の判定回路30と選択回路31とを削除した構成の位相差検出回路40としてもよい。
【0064】
【発明の効果】
本発明は、以上に説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0065】
すなわち、請求項1,2に係る本発明では、2値化された第1及び第2の入力信号間での位相のずれ方向を検出する位相ずれ方向検出回路と、この位相ずれ方向検出回路で検出した位相のずれ方向に基づいて前記第1及び第2の入力信号間での位相差を算出する位相差算出回路とを有する位相差検出回路において、前記位相ずれ方向検出回路は、位相のずれ方向の検出を行う前に第2の入力信号の波形を整形するための波形整形回路を有しているため、第2の入力信号にチャタリングが発生しても、第2の入力信号の波形を整形することで、チャタリングの影響を除去することができ、両信号間の位相差を正確に検出することができる。
【0066】
しかも、前記位相ずれ方向検出回路は、前記波形整形回路で前記第2の入力信号の前縁又は後縁から所定幅を有するパルス信号を生成することによって波形整形を行い、その後、前記パルス信号と他方の入力信号との間での位相のずれ方向を検出するように構成しているため、簡単な回路構成とすることができ、回路規模の増大に伴う部品コストや製造コストの増大を防止することができる。
【0067】
また、請求項3,4に係る本発明では、光ディスクのトラッキング方向に対して垂直方向に並設したディテクタの第1及び第2の検出信号をそれぞれ2値化して第1及び第2の入力信号とし、これらの第1及び第2の入力信号間の位相差を位相差検出回路で検出し、この位相差に基づいて光ディスクのトラック制御を行う光ディスク再生装置において、前記位相差検出回路は、第1及び第2の入力信号間での位相のずれ方向を検出する位相ずれ方向検出回路と、この位相ずれ方向検出回路で検出した位相のずれ方向に基づいて前記第1及び第2の入力信号間での位相差を算出する位相差算出回路とを有し、しかも、前記位相ずれ方向検出回路は、位相のずれ方向の検出を行う前に第2の入力信号の波形を整形するための波形整形回路を有しているため、第2の入力信号にチャタリングが発生しても、第2の入力信号の波形を整形することで、チャタリングの影響を除去することができ、両信号間の位相差を正確に検出することができ、これにより、光ディスク記録再生装置での光ディスクのトラック制御を良好に行うことができ、光ディスク記録再生装置を安定して動作させることができる。
【0068】
しかも、前記位相ずれ方向検出回路は、前記波形整形回路で前記第2の入力信号の前縁又は後縁から所定幅を有するパルス信号を生成することによって波形整形を行い、その後、前記パルス信号と他方の入力信号との間での位相のずれ方向を検出するように構成しているため、光ディスク記録再生装置における位相差検出回路を簡単な回路構成とすることができ、回路規模の増大に伴う部品コストや製造コストの増大を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る位相差検出回路を示す回路図。
【図2】前方側位相差検出回路を示す回路図。
【図3】位相差検出回路のタイミングチャート。
【図4】位相差検出回路のタイミングチャート。
【図5】位相差検出回路のタイミングチャート。
【図6】他の位相差検出回路を示す回路図。
【図7】従来の位相差検出回路を示す回路図。
【符号の説明】
1 位相差検出回路
2 4分割ディテクタ
7 前方側位相差検出回路
8 後方側位相差検出回路
17 前縁位相ずれ方向検出回路
18 後縁位相ずれ方向検出回路
19 位相差算出回路
21,26 波形整形回路
30 判定回路
31 選択回路
32 算出回路
S1,S2 第1及び第2の検出信号
S3,S4 第1及び第2の入力信号
S5,S6 第1及び第2の反転入力信号
S7 前縁位相ずれ方向信号
S9 後縁位相ずれ方向信号
S11 判定信号
S12 位相差信号
S13 位相誤差信号
Claims (4)
- 2値化された第1及び第2の入力信号間での位相のずれ方向を検出する位相ずれ方向検出回路と、この位相ずれ方向検出回路で検出した位相のずれ方向に基づいて前記第1及び第2の入力信号間での位相差を算出する位相差算出回路とを有する位相差検出回路において、
前記位相ずれ方向検出回路は、第1フリップフロップ回路及び波形整形回路を有し、前記第1フリップフロップ回路のデータ端子に前記第1の入力信号を接続するとともに、前記第1フリップフロップ回路のクロック端子に前記第2の入力信号を波形整形回路を介して接続して、前記第1フリップフロップ回路で前記第1及び第2の入力信号の前縁間又は後縁間での位相のずれ方向を検出し、
前記波形整形回路は、第2フリップフロップ回路及びディレイ回路を有し、前記第2フリップフロップ回路のクロック端子に前記第2の入力信号を接続すると共に、前記第2フリップフロップ回路の出力端子を前記第1フリップフロップ回路のクロック端子に接続し、さらに前記第2フリップフロップ回路のリセット端子には、前記第2の入力信号を前記ディレイ回路を介して接続したことを特徴とする位相差検出回路。 - 前記波形整形回路は、さらにオア回路を有し、前記第2フリップフロップ回路の出力端子を前記オア回路の一方の入力端子に接続すると共に、前記オア回路の他方の入力端子に前記第2の入力信号を接続し、前記オア回路の出力端子に前記ディレイ回路の入力端子を接続したことを特徴とする請求項1に記載の位相差検出回路。
- 光ディスクのトラッキング方向に対して垂直方向に並設したディテクタの第1及び第2の検出信号をそれぞれ2値化して第1及び第2の入力信号とし、これらの第1及び第2の入力信号間の位相差を位相差検出回路で検出し、この位相差に基づいて光ディスクのトラック制御を行う光ディスク再生装置において、
前記位相差検出回路は、
前記第1及び第2の入力信号間での位相のずれ方向を検出する位相ずれ方向検出回路と、この位相ずれ方向検出回路で検出した位相のずれ方向に基づいて前記第1及び第2の入力信号間での位相差を算出する位相差算出回路とを有し、
前記位相ずれ方向検出回路は、第1フリップフロップ回路及び波形整形回路を有し、前記第1フリップフロップ回路のデータ端子に前記第1の入力信号を接続するとともに、前記第1フリップフロップ回路のクロック端子に前記第2の入力信号を波形整形回路を介して接続して、前記第1フリップフロップ回路で前記第1及び第2の入力信号の前縁間又は後縁間での位相のずれ方向を検出し、
前記波形整形回路は、第2フリップフロップ回路及びディレイ回路を有し、前記第2フリップフロップ回路のクロック端子に前記第2の入力信号を接続すると共に、前記第2フリップフロップ回路の出力端子を前記第1フリップフロップ回路のクロック端子に接続し、さらに前記第2フリップフロップ回路のリセット端子には、前記第2の入力信号を前記ディレイ回路を介して接続したことを特徴とする光ディスク再生装置。 - 前記波形整形回路は、さらにオア回路を有し、前記第2フリップフロップ回路の出力端子を前記オア回路の一方の入力端子に接続すると共に、前記オア回路の他方の入力端子に前記第2の入力信号を接続し、前記オア回路の出力端子に前記ディレイ回路の入力端子を接続したことを特徴とする請求項3に記載の光ディスク再生装置。
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