JP4154724B2 - Glass chopped strand and method for producing glass fiber nonwoven fabric - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラスチョップドストランドに関し、特に、ガラスペーパーと呼ばれるガラス繊維不繊布の製造に適したガラスチョップドストランドに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、タイルカーペット、ルーフィング等の建築資材、及びプリント配線基材には、寸法安定性や強度の付与のためにガラス繊維不繊布(以降、ガラスペーパーと称す)が使用されている。
【0003】
ガラスペーパーを製造する場合、まず、熔融ガラスをブッシングと呼ばれる底面に数百〜数千のノズルを有するプレートより引き出しフィラメントとし、フィラメントの表面に、集束剤液と呼ばれる界面活性剤や水溶性高分子等を集束剤成分とした水溶液を塗布した後、ギャザリングシューと呼ばれる集束器により一本のストランドに束ね、このストランドを3〜50mmの長さに切断することによりガラスペーパー用のチョップドストランドが製造される。
【0004】
従来のガラスチョップドストランドは、その切断面とフィラメントの長手方向とがほぼ直角(約90°)となるように切断される。
【0005】
このようなガラスペーパー用のガラスチョップドストランドは、パルプから製造される紙と同様の方法により、白水中においてプロペラ羽根等により撹拌され、一本一本のフィラメントに解され、メッシュコンベアー上に供給されて抄造され、脱水及び乾燥された後、ガラスペーパーとなる。ガラスチョップドストランドがフィラメント一本一本に解れることを、フィラメント化、または開繊、あるいは解繊等と呼び、このフィラメント化に要する時間を開繊時間または解繊時間と呼ぶ。
【0006】
フィラメント表面に塗布される集束剤液と呼ばれる水溶液は、紡糸工程においてガラス繊維に通常6〜15質量%塗布される。集束剤液は、一般に水溶性高分子、界面活性剤等の集束剤成分を固形分として0.1〜10質量%程度含むため、フィラメントの表面には0.01〜1.5質量%程度の集束剤成分が塗布されることとなる。このような集束剤液は、紡糸されたフィラメント表面の保護、フィラメントをストランドとして束ねる集束(結束)性の付与、またパルプから製造される紙と同様の抄造時における白水中でのフィラメント同士の滑性付与といった効果がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
近年、生産効率向上を目的に、ガラスペーパーの抄造時における白水の投入法が回分式から連続式に変わり、さらに、抄紙機一台当たりの生産量の増大が図られている。このため、ガラスチョップドストランドの撹拌から抄造までの時間は、近年益々短くなりつつあり、ガラスペーパー用のガラスチョップドストランドには、開繊時間の短縮が要求されている。
【0008】
ガラスチョップドストランドの開繊時間は、集束剤液の付着量と集束剤成分の白水への溶解性に依存する。即ち、白水撹拌過程において、フィラメントとフィラメントとの間に存在する集束剤成分は白水中に溶出し、この溶出に伴いフィラメント間の集束力が低下し、その結果、白水の撹拌力に耐えきれないフィラメントから白水中に一本一本解れることになる。従って、開繊時間の短縮には、集束剤成分の溶解時間短縮、すなわち、集束剤液の付着量を減少させることや白水への集束剤成分の溶解性を増大させることが有効である。
【0009】
しかしながら、従来、ガラスペーパー用のガラスチョップドストランドに施されている、集束剤液の付着量低減や集束剤成分の白水への溶解性を増大させる処理は、抄造時の開繊時間を短縮させるが、その反面、フィラメントの再凝集を発生させるという問題がある。すなわち、集束剤液の付着量低減や集束剤成分の白水への溶解性増大が、フィラメント表面から集束剤成分の白水中への溶解を早め、その結果、フィラメント表面の滑性が失われ、フィラメント同士が絡まる二次凝集を早めるという問題があり、これらの処置にはおのずと限界がある。
【0010】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、開繊性に優れガラスペーパー用として好適なガラスチョップドストランドを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成すべく、種々の実験を繰り返した結果、図1に示すように、切断面角θが10°〜80°であり、フィラメントの直径Dに対する切断面の角度方向に隣り合うフィラメントの端面間のずれΔLの比であるΔL/Dの平均値が0.2以上であるガラスチョップドストランドが開繊性に優れることを見出し、本発明を提案するに至った。即ち、本発明に係るガラスチョップドストランドは、複数本のガラス製フィラメントを集束したチョップドストランドの切断面のフィラメント長手方向に対する角度をθ、フィラメントの直径をD、切断面の角度方向に隣り合うフィラメントの端面間のずれをΔLとするとき、θが10°〜80°であり、且つフィラメントの直径Dに対するずれΔLの比であるΔL/Dの平均値が0.2以上であることを特徴とする。また本発明に係るガラスチョップドストランドは、ガラスペーパー用であることを特徴とする。さらに本発明に係るガラス繊維不織布の製造方法は、切断面の角度方向に隣り合うフィラメントの端面間のずれをΔLとするとき、θが10°〜80°であり、且つフィラメントの直径Dに対するずれΔLの比であるΔL/Dの平均値が0.2以上であるガラスチョップドストランドを使用することを特徴とする。そして本発明に係るガラス繊維不織布の製造方法は、ガラス繊維不織布が、ガラスチョップドストランドの開繊により得られるガラスペーパーであることを特徴とする。さらに本発明に係るガラス繊維不織布の製造方法は、ガラスチョップドストランドの開繊が、白水中での攪拌により行われるものであることを特徴とする。
【0012】
本発明において、複数本のガラス製フィラメントを集束したチョップドストランドの切断面角θとは、図1に示すストランド切断面とフィラメントの長手方向の軸aとの角度θ(以下、切断面角θと呼ぶ)を意味する。従って、従来のガラスチョップドストランドは、図1および図2に示す切断面角θが90°であり、このようなチョップドストランド中の切断面の角度方向に隣り合うフィラメント同士は、端面のずれΔLは切断によるばらつきを無視するとほぼ0となる。即ち、比ΔL/D=0である。
【0013】
ガラスチョップドストランドの切断面角θが10°未満であると切断部が長くなりすぎ、安定した切断が行えなくなるので実用的でない。一方、ガラスチョップドストランドの切断面角θが80°を超えると、フィラメントの長手方向に伸びた形をしていないので、ガラスチョップドストランド全体に白水の流れの抵抗を受けにくくなり、解繊性の向上がほとんど望めない。本発明によるガラスチョップドストランドの切断面角θとしては、フィラメントの長手方向に対して10°〜80°であることが重要である。
【0014】
また、切断面角θが30°よりも小さい場合には、ガラスチョップドストランドの切断が困難である上に、切断したチョップドストランドが輸送中などにおいて解れる。一方、角度θが70°以上になると従来の直角(90°)の切断面に対して白水中での解繊性に及ぼす効果の優位差が小さい。本発明のガラスチョップドストランドの切断面角θとしては、30°〜70°であることが好ましい。
【0015】
また、本発明のガラスチョップドストランドは、フィラメントの直径Dに対する切断面の角度方向に隣り合うフィラメントの端面間のずれΔLの比であるΔL/Dの平均値が0.2以上であることを特徴とする。
【0016】
図1(B)に示すように、ガラスチョップドストランドのフィラメントの直径Dに対する切断面の角度方向に隣り合うフィラメントの端面間のずれΔLの比であるΔL/Dの平均値が0である場合やΔL/Dの平均値が0.2未満の場合、白水中での攪拌時に、各々のフィラメント端面に対する白水の流れの抵抗が僅かであり、実質的に露出するΔLが小さく白水中での解繊性に及ぼす効果が僅かとなる。
【0017】
これに対して、ΔL/Dの平均値が0.2以上である本発明のガラスチョップドストランドでは、切断面の角度方向に隣り合うフィラメントの端面のずれΔLが十分に大きくなるため、図2(A)に示すように、各々のフィラメント端面のずれ部に対する白水の流れの抵抗が大きくなる。この結果として、ガラスチョップドストランドは白水の攪拌により容易にフィラメント化すると考えられる。
【0018】
さらに、本発明のガラスチョップドストランドは、ガラス繊維不繊布の製造に使用されることを特徴とする。
【0019】
本発明のガラスチョップドストランドは、ストランドの切断面の角度が、フィラメントの長手方向に対して10°〜80°、好ましくは30°〜70°であり、フィラメントの直径Dに対する切断面の角度方向に隣り合うフィラメントの端面間のずれΔLの比であるΔL/Dの平均値が0.2以上であるので、白水中での撹拌過程における開繊性に優れ、ガラスペーパーの製造に適するものである。
【0020】
【作用】
本発明のガラスチョップドストランドは、従来の切断面角θが略直角(約90°)であるチョップドストランドと全く同じ寸法及び本数のフィラメントからなり、全く同じ集束剤を用いた場合でも、ガラスチョップドストランドの切断面角θがフィラメントの長手方向に対して10°〜80°であるので、ガラスチョップドストランドがフィラメントの長手方向に長くなって白水中での攪拌によりガラスチョップドストランド全体に大きな抵抗を受け易くなる。
【0021】
また、本発明のガラスチョップドストランドは、フィラメントの直径Dに対する切断面の角度方向に隣り合うフィラメントの端面間のずれΔLの比であるΔL/Dの平均値が0.2以上である大きいので、切断面の角度方向に隣り合うフィラメントの端面間のずれΔLが0.2D以上であることにより、各フィラメントのずれΔLの露出面に攪拌による白水の流れが十分に接して大きい剥離力が作用し、隣り合うフィラメント同士の接触面積が従来よりも減少しており結束力が弱くなっているので、白水中での開繊時間をさらに短くすることができる。
【0022】
さらに、本発明のガラスチョップドストランドは、ガラス繊維不繊布の製造に使用されるので、白水中での開繊時間が従来のガラスチョップドストランドよりも大幅に短くなり、ガラスペーパーの製造効率を大幅に向上させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のガラスペーパー用チョップドストランドを、実施例に基づいて説明する。
【0024】
実施例として、図1に示すように、直径Dが10μmで、長さLが13mmの約4000本のフィラメントを集束剤液で集束したもので、その切断面角θがそれぞれ80°、60°、45°、30°であるガラスチョップドストランドを準備した。また、比較例として、同じフィラメント数で、切断面角θが90°の従来のガラスチョップドストランド及び切断面角θが85°のガラスチョップドストランドを準備した。
【0025】
まず、フィラメントの直径Dに対する切断面の角度方向に隣り合うフィラメントの端面間のずれΔLの比ΔL/Dは、顕微鏡観察により50組の切断面の角度方向に隣り合うフィラメント同士のずれΔLを測定し、フィラメントの平均直径Dで除算することにより比ΔL/Dの平均値を求めた。
【0026】
開繊時間は以下の方法により求めた。白水は、イオン交換水にポリエチレングリコール型ノニオン界面活性剤を2質量%添加し、ポリビニルアルコールを用いて粘度が10mPa・sとなるよう調整した。この白水1kgを1リットルのビーカーに投入し、直径70mmのプロペラ羽根を用い200rpmで撹拌する。上記ガラスチョップドストランドを3g投入し、ガラスチョップドストランドがフィラメント化して解れ、ストランドが見当たらなくなるまでに要する時間を開繊時間とした。
【0027】
表1に本発明による実施例のガラスチョップドストランド(試料1〜4)を、表2に比較例のチョップドストランド(試料5、6)それぞれの切断面角θ、比ΔL/Dの平均値、および開繊時間を示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
表1から明らかなように、実施例の試料1〜4のガラスチョップドストランドは、切断面角θが80°以下であり、且つ比ΔL/Dの平均値が0.2以上であるため、何れも開繊時間が45秒以内と極めて短い。また、切断面角θが小さくなるにつれ、開繊時間は短縮し、実施例の試料2〜4のように、切断面角θが70°以下のガラスチョップドストランドの場合は、切断面角θが80°の実施例1の場合よりも開繊時間が短縮された。
【0031】
これに対し、表2に示すように、比較例である試料5の従来のチョップドストランド及び試料6のチョップドストランドは、切断面角θが80°よりも大きく、開繊時間が何れも60秒であり、実施例と比較すると開繊時間は長くなっている。
【0032】
表1に示す本発明に係るガラスチョップドストランドは、以下の方法により作製した。
【0033】
まず、溶融したガラスを4000のノズルを有するブッシングから直径10μmのフィラメントを引き出し、ポリエチレンオキサイド5質量%、及び、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン3質量%を含有した集束剤液を塗布し、ギャザリングシューにより一本のストランドに集束し、このストランドをワインダーに巻き取る事によりケーキを得る。その後、このケーキを解舒し、チョップドストランドを切断面角θがそれぞれ80°、60°、45°、30°となるようにストランドに斜めにカッターを当てて切断し、カット長さが13mmのガラスチョップドストランドを得た。
【0034】
本発明の特徴構成であるガラスチョップドストランドの切断面の角度方向に隣り合うフィラメント間の端面に所望のずれΔLを生じさせるには、ストランドを切断する際に、ストランドをカッター刃の刃先に対して滑らせながら当て、切断させることが肝要である。ストランドを切断する際に、各フィラメントの端面を砕いてしまうと所望のずれΔLを確保できなくなる。カッター刃の刃先を斜めに当てることによりストランドの各フィラメントの表面にオリジンとなる傷を設け、即座にクラックをフィラメントの長手方向に対して略直角となるフィラメントの直径方向に走らせることにより切断することがフィラメント間の端面に所望のずれΔLを生じさせる上で重要となる。
【0035】
【発明の効果】
以上のように、本発明のガラスチョップドストランドは、開繊性に優れるので、ガラス繊維不繊布(ガラスペーパー)の抄造に要する時間を従来よりも大幅に短縮することができ、ガラス繊維不繊布の生産性を飛躍的に向上させることが可能となる実用上優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガラスチョップドストランドの説明図であって、(A)は斜視図、(B)は要部断面による切断面角θ及びΔLの説明図。
【図2】ガラスチョップドストランドの説明図であって、(A)は本発明のガラスチョップドストランドの説明図、(B)は従来のガラスチョップドストランドの説明図。
【符号の説明】
1 ガラスチョップドストランド
2 フィラメント
L フィラメントの長さ
ΔL 切断面の角度方向に隣り合うフィラメントの端面間のずれ
θ ガラスチョップドストランドの切断面の角度[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a glass chopped strand, and more particularly to a glass chopped strand suitable for manufacturing a glass fiber non-woven fabric called glass paper.
[0002]
[Prior art]
In general, glass fiber non-woven fabric (hereinafter referred to as glass paper) is used for building materials such as tile carpets and roofings, and printed wiring substrates to impart dimensional stability and strength.
[0003]
When manufacturing glass paper, first, molten glass is drawn from a plate having several hundred to several thousand nozzles on the bottom called bushing, and a surfactant or water-soluble polymer called sizing agent liquid is formed on the surface of the filament. After applying an aqueous solution containing a sizing agent as a sizing agent, the strands are bundled into one strand by a concentrator called a gathering shoe, and this strand is cut into a length of 3 to 50 mm to produce a chopped strand for glass paper. The
[0004]
A conventional glass chopped strand is cut so that its cut surface and the longitudinal direction of the filament are substantially perpendicular (about 90 °).
[0005]
Such glass chopped strands for glass paper are agitated by propeller blades in white water in the same manner as paper produced from pulp, are broken into individual filaments, and are supplied onto a mesh conveyor. It is made into paper, after being dewatered and dried. The fact that the glass chopped strands are broken into individual filaments is called filamentation, opening, or defibration, and the time required for the filamentation is called opening time or defibration time.
[0006]
An aqueous solution called a sizing agent liquid applied to the filament surface is usually applied to the glass fiber in an amount of 6 to 15% by mass in the spinning process. Since the sizing agent liquid generally contains about 0.1 to 10% by mass of a sizing agent component such as a water-soluble polymer and a surfactant as a solid content, the surface of the filament is about 0.01 to 1.5% by mass. A sizing agent component will be applied. Such a sizing agent solution protects the surface of the spun filament, imparts a bundling property to bind the filaments as strands, and allows the filaments to slide in white water during papermaking similar to paper made from pulp. There is an effect such as imparting sex.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
In recent years, for the purpose of improving production efficiency, the white water charging method at the time of papermaking has changed from a batch type to a continuous type, and an increase in production per paper machine has been attempted. For this reason, the time from the stirring of the glass chopped strand to the paper making is becoming shorter in recent years, and the glass chopped strand for glass paper is required to shorten the opening time.
[0008]
The opening time of the glass chopped strand depends on the adhesion amount of the sizing agent liquid and the solubility of the sizing agent component in white water. That is, in the white water stirring process, the sizing agent component existing between the filaments is eluted into the white water, and the focusing force between the filaments is reduced with this elution, and as a result, it cannot withstand the white water stirring force. Each filament can be unwound from the filament into the white water. Therefore, in order to shorten the fiber opening time, it is effective to shorten the dissolution time of the sizing agent component, that is, to reduce the adhesion amount of the sizing agent liquid and to increase the solubility of the sizing agent component in white water.
[0009]
However, conventionally, the treatment applied to glass chopped strands for glass paper to reduce the adhesion amount of the sizing agent liquid and increase the solubility of the sizing agent component in white water shortens the opening time during papermaking. On the other hand, there is a problem that reaggregation of the filament occurs. That is, the reduction in the amount of sizing agent liquid attached and the increase in the solubility of the sizing agent component in white water accelerates the dissolution of the sizing agent component into the white water from the filament surface, resulting in loss of lubricity on the filament surface. There is a problem of accelerating secondary aggregation involving each other, and these treatments are naturally limited.
[0010]
This invention is made | formed in view of the said problem, and it aims at providing the glass chopped strand excellent in fiber opening property and suitable for glass paper.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
As a result of repeating various experiments to achieve the above object, the present inventor has a cut surface angle θ of 10 ° to 80 ° as shown in FIG. 1, and the angular direction of the cut surface with respect to the diameter D of the filament. The glass chopped strands having an average value of ΔL / D, which is the ratio of the deviation ΔL between the end faces of the filaments adjacent to each other, is found to be excellent in the openability, leading to the present invention. That is, in the glass chopped strand according to the present invention, the angle of the cut surface of the chopped strand obtained by converging a plurality of glass filaments with respect to the filament longitudinal direction is θ, the diameter of the filament is D, and the filaments adjacent to each other in the angle direction of the cut surface. When the deviation between the end faces is ΔL, θ is 10 ° to 80 °, and the average value of ΔL / D, which is the ratio of the deviation ΔL to the filament diameter D, is 0.2 or more. . The glass chopped strand according to the present invention is for glass paper. Furthermore, in the method for producing a glass fiber nonwoven fabric according to the present invention, when ΔL is a deviation between end faces of filaments adjacent to each other in the angular direction of the cut surface, θ is 10 ° to 80 ° and a deviation from the diameter D of the filament. A glass chopped strand having an average value of ΔL / D which is a ratio of ΔL is 0.2 or more is used. The method for producing a glass fiber nonwoven fabric according to the present invention is characterized in that the glass fiber nonwoven fabric is glass paper obtained by opening a glass chopped strand. Furthermore, the method for producing a glass fiber nonwoven fabric according to the present invention is characterized in that the opening of the glass chopped strand is performed by stirring in white water.
[0012]
In the present invention, the cut surface angle θ of the chopped strand obtained by focusing a plurality of glass filaments is the angle θ between the strand cut surface shown in FIG. 1 and the longitudinal axis a of the filament (hereinafter referred to as the cut surface angle θ). Means). Therefore, the conventional glass chopped strand has a cut surface angle θ of 90 ° shown in FIGS. 1 and 2, and the filaments adjacent to each other in the angular direction of the cut surface in such a chopped strand have an end face shift ΔL of If variation due to cutting is ignored, it becomes almost zero. That is, the ratio ΔL / D = 0.
[0013]
If the cut surface angle θ of the glass chopped strand is less than 10 °, the cut portion becomes too long and stable cutting cannot be performed, which is not practical. On the other hand, when the cutting plane angle θ of the glass chopped strand exceeds 80 °, the glass chopped strand is not easily stretched in the longitudinal direction of the filament. Little improvement can be expected. The cut surface angle θ of the glass chopped strand according to the present invention is important to be 10 ° to 80 ° with respect to the longitudinal direction of the filament.
[0014]
When the cut surface angle θ is smaller than 30 °, it is difficult to cut the glass chopped strands, and the cut chopped strands are unraveled during transportation. On the other hand, when the angle θ is 70 ° or more, the difference in effect on the defibrating properties in white water is small with respect to the conventional right-angle (90 °) cut surface. The cut surface angle θ of the glass chopped strand of the present invention is preferably 30 ° to 70 °.
[0015]
The glass chopped strand of the present invention is characterized in that the average value of ΔL / D, which is the ratio of the deviation ΔL between the end faces of the filaments adjacent to the filament diameter D in the angular direction of the cut surface, is 0.2 or more. And
[0016]
As shown in FIG. 1B, when the average value of ΔL / D, which is the ratio of the deviation ΔL between the end faces of the filaments adjacent to the diameter D of the filament of the glass chopped strand in the angular direction of the cut surface, is 0 When the average value of ΔL / D is less than 0.2, the resistance of the flow of white water to the end face of each filament is slight when stirring in white water, and the ΔL that is substantially exposed is small, and the defibration in white water The effect on sex is minimal.
[0017]
On the other hand, in the glass chopped strand of the present invention in which the average value of ΔL / D is 0.2 or more, the deviation ΔL between the end faces of the filaments adjacent to each other in the angular direction of the cut surface is sufficiently large. As shown in A), the resistance of the flow of white water to the displacement portion of each filament end surface increases. As a result, it is considered that the glass chopped strand is easily formed into a filament by stirring white water.
[0018]
Furthermore, the glass chopped strand of the present invention is used for producing a glass fiber non-woven fabric.
[0019]
In the glass chopped strand of the present invention, the angle of the cut surface of the strand is 10 ° to 80 °, preferably 30 ° to 70 ° with respect to the longitudinal direction of the filament, and in the angular direction of the cut surface with respect to the diameter D of the filament. Since the average value of ΔL / D, which is the ratio of the deviation ΔL between the end faces of adjacent filaments, is 0.2 or more, it is excellent in fiber opening in the stirring process in white water and is suitable for the production of glass paper. .
[0020]
[Action]
The glass chopped strand of the present invention is composed of filaments having exactly the same size and number as the conventional chopped strand having a cutting surface angle θ of substantially right angle (about 90 °), and even when the same sizing agent is used, the glass chopped strand Since the cut surface angle θ is 10 ° to 80 ° with respect to the longitudinal direction of the filament, the glass chopped strand becomes longer in the longitudinal direction of the filament, and the entire glass chopped strand is easily subjected to large resistance by stirring in white water. Become.
[0021]
Moreover, since the glass chopped strand of the present invention has a large average value of ΔL / D, which is the ratio of the deviation ΔL between the end faces of the filaments adjacent to each other in the angular direction of the cut surface with respect to the diameter D of the filament, When the deviation ΔL between the end faces of the filaments adjacent to each other in the angular direction of the cut surface is 0.2D or more, the flow of white water by stirring sufficiently contacts the exposed surface of the deviation ΔL of each filament, and a large peeling force acts. Since the contact area between adjacent filaments is smaller than the conventional one and the binding force is weakened, the opening time in white water can be further shortened.
[0022]
Furthermore, since the glass chopped strand of the present invention is used for the production of glass fiber non-woven fabric, the opening time in white water is significantly shorter than that of the conventional glass chopped strand, and the production efficiency of glass paper is greatly increased. Can be improved.
[0023]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the chopped strand for glass paper of this invention is demonstrated based on an Example.
[0024]
As an example, as shown in FIG. 1, about 4000 filaments having a diameter D of 10 μm and a length L of 13 mm were converged with a sizing agent liquid, and their cut surface angles θ were 80 ° and 60 °, respectively. Glass chopped strands of 45 ° and 30 ° were prepared. As a comparative example, a conventional glass chopped strand having the same number of filaments and a cutting surface angle θ of 90 ° and a glass chopped strand having a cutting surface angle θ of 85 ° were prepared.
[0025]
First, the ratio ΔL / D of the deviation ΔL between the end faces of the filaments adjacent to the filament diameter D in the angular direction of the cut surface is measured by measuring the deviation ΔL between the filaments adjacent to each other in the angular direction of the 50 pairs of cut surfaces. Then, the average value of the ratio ΔL / D was determined by dividing by the average diameter D of the filament.
[0026]
The opening time was determined by the following method. White water was adjusted to have a viscosity of 10 mPa · s by adding 2% by mass of a polyethylene glycol type nonionic surfactant to ion-exchanged water and using polyvinyl alcohol. 1 kg of this white water is put into a 1 liter beaker and stirred at 200 rpm using a propeller blade having a diameter of 70 mm. 3 g of the glass chopped strand was charged, and the time required until the glass chopped strand was broken by filamentation and no strand was found was defined as the opening time.
[0027]
Table 1 shows the glass chopped strands of the examples according to the present invention (
[0028]
[Table 1]
[0029]
[Table 2]
[0030]
As is clear from Table 1, the glass chopped strands of
[0031]
On the other hand, as shown in Table 2, the conventional chopped strand of sample 5 and the chopped strand of sample 6 which are comparative examples have a cutting surface angle θ larger than 80 ° and the fiber opening time is both 60 seconds. Yes, the fiber opening time is longer than in the examples.
[0032]
The glass chopped strands according to the present invention shown in Table 1 were produced by the following method.
[0033]
First, a filament having a diameter of 10 μm is drawn from a bushing having a nozzle of 4000 from the molten glass, and a sizing agent solution containing 5% by mass of polyethylene oxide and 3% by mass of 2-heptadecenyl-hydroxyethylimidazoline is applied to the gathering shoe. Is bundled into a single strand, and the strand is wound around a winder to obtain a cake. Thereafter, the cake is unwound and the chopped strand is cut by applying a cutter diagonally to the strand so that the cutting plane angles θ are 80 °, 60 °, 45 °, and 30 °, respectively, and the cut length is 13 mm. A glass chopped strand was obtained.
[0034]
In order to generate a desired deviation ΔL in the end face between the filaments adjacent to each other in the angular direction of the cut surface of the glass chopped strand that is a characteristic configuration of the present invention, the strand is cut with respect to the blade edge of the cutter blade when the strand is cut. It is important to apply and cut while sliding. If the end face of each filament is crushed when the strand is cut, a desired deviation ΔL cannot be secured. By applying the blade edge of the cutter blade diagonally, the surface of each filament of the strand is provided with a scratch that becomes the origin, and the crack is immediately cut by running in the filament diameter direction substantially perpendicular to the longitudinal direction of the filament. This is important in producing a desired shift ΔL at the end faces between the filaments.
[0035]
【The invention's effect】
As described above, since the glass chopped strand of the present invention is excellent in fiber-opening properties, the time required for making a glass fiber non-woven fabric (glass paper) can be greatly shortened compared to the conventional method. It has a practically excellent effect that can dramatically improve productivity.
[Brief description of the drawings]
1A and 1B are explanatory views of a glass chopped strand according to the present invention, in which FIG. 1A is a perspective view, and FIG. 1B is an explanatory view of cut surface angles θ and ΔL according to a cross section of a main part.
2A and 2B are explanatory diagrams of glass chopped strands, wherein FIG. 2A is an explanatory diagram of a glass chopped strand of the present invention, and FIG. 2B is an explanatory diagram of a conventional glass chopped strand.
[Explanation of symbols]
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