JP4048970B2 - フライングキャパシタ式電圧検出回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フライングキャパシタ式電圧検出回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、高圧の電池電圧検出などにおいて、フライングキャパシタ式電圧検出回路がたとえば下記の特許文献1、2などに記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平11ー248755号公報
【特許文献2】
特開平11ー248756号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来のフライングキャパシタ式電圧検出回路では、回路素子不良や外部配線不良により、被計測電圧源の電圧(被計測電圧)を誤検出する可能性があった。たとえば、フライングキャパシタ式電圧検出回路は、被計測電圧源を入力側サンプリングスイッチを通じてフライングキャパシタに移した後、入力側サンプリングスイッチを遮断してフライングキャパシタを出力側サンプリングスイッチを通じて計測回路の入力端に接続する方式であるため、もし、外部配線の不良により、被計測電圧源と入力側サンプリングスイッチとの間の配線抵抗値が増大すると、定められた入力側サンプリングスイッチのオン期間内に被計測電圧がフライングキャパシタに十分読み込むことができず、計測回路の出力電圧は実際の被計測電圧よりも小さい値となってしまう。更に、フライングキャパシタの蓄電電圧を被計測電圧源に読み出す場合においても同様の問題が生じる可能性がある。
【0005】
このように、フライングキャパシタ式電圧検出回路により二次電池電圧を検出する場合においてこのような誤検出が生じると、二次電池の過充電や過放電といった重大な電池障害を引き起こす可能性を生じた。同種の問題は、入力側サンプリングスイッチのオン抵抗の増大や入力側サンプリングスイッチとフライングキャパシタとを接続する配線の不良によっても生じる。また、電圧検出後にフライングキャパシタの蓄電電圧をリセットする方式では、このリセットを行う放電回路の不良によっても生じ得る。
【0006】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、フライングキャパシタへの電圧読み込み不良を簡素な方式で検出可能なフライングキャパシタ式電圧検出回路を提供することをその目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のフライングキャパシタ式電圧検出回路は、フライングキャパシタと、
被計測電圧源の両端を前記フライングキャパシタの両端に個別に接続する一対の入力側サンプリングスイッチと、電圧計測回路と、前記電圧計測回路の一対の入力端子を前記フライングキャパシタの両端に個別に接続する一対の出力側サンプリングスイッチと、前記サンプリングスイッチを制御する制御回路とを備えるフライングキャパシタ式電圧検出回路において、
前記制御回路は、前記入力側サンプリングスイッチ又は出力側サンプリングスイッチのオン時間を変更することにより、前記変更前後における前記電圧計測回路の出力電圧の変化割合が所定値を超えるかどうかを判定し、超えた場合に動作不良が発生したと判定する動作テストを実施することを特徴としている。
【0009】
本発明のフライングキャパシタ式電圧検出回路によれば、フライングキャパシタへの電圧読み込み不良を簡素な方式で検出、判定することができ、誤った被計測電圧を運用することによる弊害、たとえば被計測電圧源としての二次電池の過充電や過放電や容量誤判定などを防止することができる。
【0010】
フライングキャパシタへの被計測電圧読み込み動作を例として端的に説明すると、読み込み後のフライングキャパシタの蓄電電圧は、よく知られているように、被計測電圧源とフライングキャパシタとの間の入力インピーダンス(入力抵抗とみなすことができる)Rとフライングキャパシタの容量Cと読み込み時間tとを変数とする指数関数値を被計測電圧に掛けた電圧値となる。したがって、被計測電圧源とフライングキャパシタとの接続不良が生じると、入力抵抗Rが増大して、フライングキャパシタの読み込み電圧(蓄電電圧)Vcは低下する。この読み込み電圧(蓄電電圧)Vcの低下自体は原理的に避けられないものであるが、正常な読み込み動作においては入力抵抗Rを十分に大きくして実用範囲内の誤差に抑制している。なんらかの事故により、入力抵抗Rが大きく増大すると、読み込み電圧(蓄電電圧)Vcが大幅に低下する。
【0011】
したがって、もし、被計測電圧が一定とみなせる条件下において、読み込み時間tを変化させて複数回読み込みを行い(たとえば通常の読み込み時の入力側サンプリングスイッチのオン時間よりも数倍程度オン時間を延長して被計測電圧を読み込み)、この時にフライングキャパシタ式電圧検出回路の出力電圧の変化が許容レベル以下であれば回路は正常であり、許容レベルを超えていれば回路は不良であると判定することができる。上記説明は、入力抵抗Rを異常な増加について説明したが、本質的にフライングキャパシタと電圧計測回路とを接続する出力抵抗の異常増大においても同じである。
【0012】
これにより、回路構成を複雑化することなく、フライングキャパシタ式電圧検出回路の動作不良を判定することができ、信頼性に優れた電圧検出を行うことができる。なお、被計測電圧の読み込みに際して入力側サンプリングスイッチを最初から長時間オンすればよいとの考えも派生するが、被計測電圧源の電圧変動などから入力側サンプリングスイッチのオン時間の延長にはおのずから限界があることは自明である。
【0013】
これにより、たとえば車両用バッテリなどの二次電池電圧の検出において、電圧の誤検出により、二次電池の過充電や過放電といった重大な電池障害を引き起こすことを防止することができる。
【0014】
なお、この発明ではサンプリングスイッチのオン時間を変更したが、変形態様として、サンプリングスイッチのオン時間の変更に代えて、フライングキャパシタの容量をたとえば複数のコンデンサの直並列切り替えなどにより変更し、この変更前後の蓄電電圧の変化割合により同様のテストを行うことができる。したがって、本発明でいうフライングキャパシタのオン時間の変更という技術概念は、フライングキャパシタの容量の変更という技術概念を包含する。
【0015】
同様に、変形態様として、たとえば入力側サンプリングスイッチに直列に接続された抵抗素子を短絡したり、しなかったりすることにより、被計測電圧源からフライングキャパシタまでの入力抵抗を人為的に変更し、この変更の前後におけるフライングキャパシタの蓄電電圧の変化割合により同様のテストを行うことができる。したがって、本発明でいうフライングキャパシタのオン時間の変更という技術概念は、フライングキャパシタの入力抵抗の変更という技術概念を包含する。
【0016】
ただし、サンプリングスイッチのオン時間の変更は、回路変更をいっさい必要としないために、もっとも簡素にテストを行うことができる。
【0017】
好適な態様において、前記制御回路は、前記電圧計測回路の出力電圧の変化が所定値を超える場合に前記動作テストの実施を行わないか、又は、テスト結果を破棄する。これにより、被計測電圧源の電圧変化が動作テストに混入するのを防止することができ、動作テストの信頼性を向上することができる。
【0018】
好適な態様において、前記制御回路は、前記動作テストの実施に際して、前記被計測電圧源の電位の変動の規制を指令する。これにより、被計測電圧源の電圧変化が動作テストに混入するのを防止することができ、動作テストの信頼性を向上することができる。
【0019】
好適な態様において、前記制御回路は、前記動作テスト結果がよくない場合に、前記被計測電圧源である二次電池の充放電制御における容量範囲を中間容量値を中心として狭めて行う。これにより、二次電池電圧の誤検出に起因する二次電池の過充電、過放電の危険を低減することができる。
【0020】
好適な態様において、前記制御回路は、前記動作テスト結果がよくない場合に、前記入力側サンプリングスイッチ又は出力側サンプリングスイッチのオン時間を通常より延長する。これにより、被計測電圧のサンプリング回数は少なくなるものの、誤検出の程度を抑制することができる。
【0021】
好適な態様において、前記制御回路は、前記動作テスト結果がよくない場合に、前記テスト結果に基づいて推定した前記フライングキャパシタの充電抵抗値又は放電抵抗値の増加の程度に基づいて前記電圧計測回路の出力電圧を補正する。
【0022】
たとえば、入力側サンプリングスイッチのオン時間を変更して動作させる場合を例ととして考える。
【0023】
一回の測定において、被計測電圧源とフライングキャパシタとを結ぶ入力抵抗Rと、被計測電圧Vと、入力側サンプリングスイッチのオン時間tと、フライングキャパシタの容量C、フライングキャパシタの蓄電電圧Vcのうち、Cを既知とすれば、t、Vcを得ることができ、RとVとが未知となり、これら変数間の関係は上述したように簡単な指数関数として関係づけられているので、tを変えて2回測定すれば、変数RとVとのうちの一つを消去することができる。
【0024】
そこで、被計測電圧Vを消去して上記指数関数を整理すれば、Rの値を推定することができる。次に、通常の測定において得たフライングキャパシタの蓄電電圧Vc、上記R、オン時間t、フライングキャパシタの容量Cから、被計測電圧Vを演算することができる。このようにすれば、多少、入力抵抗Rが劣化しても、正常に被計測電圧を検出することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のフライングキャパシタ式電圧検出回路の好適な態様を以下の実施例により詳細に説明する。
(実施例1)
(全体説明)
本発明を適用する組電池の電圧検出装置を図1に示す回路図を参照して説明する。
【0026】
V1は高圧組み電池を構成する多数の二次電池の一つであり、本発明でいう被計測電圧源、SW1、SW2は入力側サンプリングスイッチ、C1はフライングキャパシタ、SW3、SW4は出力側サンプリングスイッチ、R1、R2は電流制限用の抵抗素子、9は高入力抵抗の差動増幅回路(電圧計測回路)、ADCはA/Dコンバータ、10は入力側サンプリングスイッチSW1、SW2、出力側サンプリングスイッチSW3、SW4を制御する制御回路である。R3、R4は、電圧計測回路9の入力抵抗素子、R5は電圧計測回路9の帰還抵抗素子、AMPは電圧計測回路9のオペアンプ、R6は電圧計測回路9の出力負荷抵抗素子である。
【0027】
二次電池V1の一端は抵抗素子R1、入力側サンプリングスイッチSW1を通じてフライングキャパシタC1の一端に接続され、二次電池V1の他端は抵抗素子R2、入力側サンプリングスイッチSW2を通じてフライングキャパシタC1の他端に接続されている。フライングキャパシタC1の両端は出力側サンプリングスイッチSW3、SW4を個別に通じて差動増幅回路9の一対の入力端に個別に接続され、差動増幅回路9の出力電圧はA/DコンバータADCにより所定ビットのデジタル信号に変換される。
【0028】
動作を説明すると、読み込み期間において出力側サンプリングスイッチSW3、SW4をオフし、入力側サンプリングスイッチSW1、SW2をオンした状態を維持して二次電池V1によりフライングキャパシタC1を充電し、次の読み出し期間において入力側サンプリングスイッチSW1、SW2をオフし、出力側サンプリングスイッチSW3、SW4をオンする状態を維持してフライングキャパシタC1の蓄電電圧を差動増幅回路9に読み出す。更に説明すると、制御回路10は、マイコン構成を採用しており、通常において上記入力側サンプリングスイッチSW1、SW2をオンする読み込み期間と、出力側サンプリングスイッチSW3、SW4をオンする読み出し期間とを交互に実施し、上記読み込み期間にA/DコンバータADCの出力電圧を取り込む。
【0029】
なお、組電池を構成する各二次電池の電圧を検出するには、入力側サンプリングスイッチSW1、SW2をマルチプレクサ回路とすることにより、各二次電池を時間順次にフライングキャパシタC1に読み込んでもよく、各二次電池ごとに上記と同様のフライングキャパシタ式電圧検出回路を設けてもよい。
【0030】
(故障診断)
次に、上記フライングキャパシタ式電圧検出回路の読み込み異常を検出する動作を図2に示すフローチャートを参照して以下に説明する。なお、このフローチャートを一定期間ごとに実施する。
【0031】
まず、直前の所定期間の検出電圧の変化(又はその充放電電流変化)が許容可能な一定レベル以下かどうかを調べ(S100)、以下であればステップS106に進んでテスト動作を開始し、そうでなければ、長期にわたって動作テストを行っていないかどうかを調べ(S102)、そうでなければステップS100にリターンする。なお、ステップS102において、長期にわたって動作テストを行っていないのでなければ、今回は図2のフローチャートを終了し、次回のテストを待ってもよい。
【0032】
ステップS102において長期にわたって動作テストを行っていないと判定した場合にはステップS104に進んで、電池コントローラ(図示せず)に組み電池の充放電を禁止するか、もしくはその充放電電流が0となるような発電制御又は負荷制御を行うように要請して所定時間待ち、ステップS106に進む。なお、ステップS102において長期にわたって動作テストを行っていないと判定した場合において、電池コントローラ(図示せず)に組み電池の充放電を禁止するか、もしくはその充放電電流が0となるような発電制御又は負荷制御を行う代わりに、ステップS100に進んで、組電池の電圧変化(又はその充放電電流変化)が所定値以下となるのを待ってもよい。
【0033】
ステップS106では、図1で説明したフライングキャパシタ式電圧検出回路の動作異常をテストする。このテストは、次に説明するように被計測電圧の読み込みテストと、蓄電電圧の読み出しテストとからなり、これらテストは順次実施される。
(被計測電圧の読み込みテスト)
まず、入力側サンプリングスイッチSW1、SW2のオン期間(読み込み時間)を正規の値の数倍に設定して、被計測電圧をフライングキャパシタC1に読み込む長期読み込み動作を行い、その後、出力側サンプリングスイッチSW3、SW4のオン期間(読み出し期間)を正規のままとして、フライングキャパシタC1の蓄電電圧を差動増幅回路9、A/DコンバータADCを通じて今回の電圧データとして読み出す。
【0034】
次に、この長期読み込み動作の直前(このテストの直前)に実施した読み込み動作、読み出し動作により読み出して記憶する前回の電圧データと、上記今回の電圧データとの変化割合(差でもよい)が所定許容レベル以下かどうかを判定する。被計測電圧源とフライングキャパシタとの間の電気抵抗値である入力抵抗の変化が所定の許容範囲内であれば、上記した前回の電圧データと上記今回の電圧データとの間の変化割合は所定の許容範囲内となり、上記入力抵抗の変化が上記所定の許容範囲を逸脱していれば、上記した前回の電圧データと上記今回の電圧データとの間の変化割合は所定の許容範囲を逸脱するため、これにより、上記入力抵抗が正常かどうかが判定される。なお、正確を期すために、上記前回の電圧データ、および、上記今回の電圧データとして、連続して複数回検出された電圧データの平均値を採用してもよい。また、前回の電圧データとして、今回のテスト期間において、たとえば入力側サンプリングスイッチSW1、SW2の正規のオン時間よりも短いオン時間を採用するなどしてもよいことはもちろんである。(蓄電電圧の読み出しテスト)
まず、入力側サンプリングスイッチSW1、SW2のオン期間(読み込み期間)は正規のままとして、被計測電圧をフライングキャパシタC1に読み込む正規の読み込み動作を行った後、出力側サンプリングスイッチSW3、SW4のオン期間(読み出し時間)を正規の値の数倍に設定して、フライングキャパシタC1の蓄電電圧を差動増幅回路9に読み込む長期読み出し動作を行い、差動増幅回路9の出力電圧をA/DコンバータADCを通じて今回の電圧データとして読み出す。
【0035】
次に、上記被計測電圧の読み込みテストの直前に実施した読み込み動作、読み出し動作により読み出して記憶する上記前回の電圧データと、上記今回の電圧データとの変化割合(差でもよい)が所定許容レベル以下かどうかを判定する。フライングキャパシタC1と差動増幅回路9との間の電気抵抗値である出力抵抗の変化が所定の許容範囲内であれば、上記した前回の電圧データと上記今回の電圧データとの間の変化割合は所定の許容範囲内となり、上記出力抵抗の変化が上記所定の許容範囲を逸脱していれば、上記した前回の電圧データと上記今回の電圧データとの間の変化割合は所定の許容範囲を逸脱するため、これにより、上記出力抵抗が正常かどうかが判定される。なお、正確を期すために、上記前回の電圧データ、および、上記今回の電圧データとして、連続して複数回検出された電圧データの平均値を採用してもよい。また、前回の電圧データとして、今回のテスト期間において、たとえば出力側サンプリングスイッチSW3、SW4の正規のオン時間よりも短いオン時間を採用するなどしてもよいことはもちろんである。
【0036】
次に、ステップS108に進んで、ステップS106にて実施したテストの結果が良か不良かを判定し、良であればこのテストルーチンを終了する。テスト結果が不良であれば、充電電流や放電電流を制御して組み電池の容量を所定の目標容量範囲に制御する電池コントローラに、上記目標容量範囲を縮小することを指示する(S110)。更に具体的に説明すると、この電池コントローラは、通常において上記目標容量範囲をSOC40〜60%に制御している場合、これを45〜55%に変更する。これにより、電池コントローラが検出した電池電圧に基づいて容量値を推定する場合に、誤った電池電圧に基づいて容量を演算しても電池の過充電、過放電が生じにくくなる。もちろん、速やかなフライングキャパシタ式電圧検出回路の交換又は修理が必要ではあるが、それがなされるまでこのフライングキャパシタ式電圧検出回路を使用せざるを得ない場合においてこの対策は有効である。
【0037】
次に、ステップS112に進んで、入力抵抗が異常に大きいと判定した場合にはその後の被計測電圧読み込み動作における入力側サンプリングスイッチSW1、SW2のオン期間を正規の値の数倍に設定し、出力抵抗が異常に大きいと判定した場合にはその後の被計測電圧読み込み動作における出力側サンプリングスイッチSW3、SW4のオン期間を正規の値の数倍に設定する。これにより、このような抵抗異常にもとづく検出誤差を低減することができる。なお、当然のことながら、このようなオン期間延長は、一定期間内の電池電圧サンプリング回数の減少を招くが、誤差が大きい電圧を頻繁に検出するよりも、たとえ回数が少なくても誤差が少ない電圧を検出する方が、当然のことながらたとえば電池容量推定において好適である。
【0038】
次に、ステップS114に進んで、A/DコンバータADCが出力する電圧データの補正を行う。既述したように、複数の電圧データを取得することにより、入力抵抗又は出力抵抗の値を推定することができるため、この推定した入力抵抗又は出力抵抗の値を既知である他の回路パラメータとともに用いて、被計測電圧を演算するわけである。これにより、実際に測定するよりは誤差は多いものの、入力抵抗あるいは出力抵抗の異常変化にも関わらず、実用上十分な精度の電圧データを取得することができる。
【0039】
次に、ステップS116に進んで、フライングキャパシタ式電圧検出回路の異常を報知し、このテストを終了する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のフライングキャパシタ式電圧検出回路を示す回路図である。
【図2】実施例1の回路のテスト動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
V1 被計測電圧源
SW1、SW2 入力側サンプリングスイッチ
C1 フライングキャパシタ
SW3、SW4 出力側サンプリングスイッチ
9 差動増幅回路(電圧計測回路)
ADC A/Dコンバータ
10 制御回路
Claims (6)
- フライングキャパシタと、
被計測電圧源の両端を前記フライングキャパシタの両端に接続する入力側サンプリングスイッチと、
電圧計測回路と、
前記フライングキャパシタの蓄電電圧を前記電圧計測回路に読み込む出力側サンプリングスイッチと、
前記サンプリングスイッチを制御する制御回路と、
を備えるフライングキャパシタ式電圧検出回路において、
前記制御回路は、
前記入力側サンプリングスイッチ又は出力側サンプリングスイッチのオン時間を変更することにより、前記変更前後における前記電圧計測回路の出力電圧の変化割合が所定値を超えるかどうかを判定し、超えた場合に動作不良が発生したと判定する動作テストを実施することを特徴とするフライングキャパシタ式電圧検出回路。 - 請求項1記載の読み込み不良判定機能付きフライングキャパシタ式電圧検出回路において、
前記制御回路は、
前記電圧計測回路の出力電圧の変化割合が所定値を超える場合に前記動作テストの実施を行わないか、又は、テスト結果を破棄することを特徴とするフライングキャパシタ式電圧検出回路。 - 請求項1記載のフライングキャパシタ式電圧検出回路において、
前記制御回路は、
前記動作テストの実施に際して、前記被計測電圧源の電位の変動の規制を指令することを特徴とするフライングキャパシタ式電圧検出回路。 - 請求項1記載のフライングキャパシタ式電圧検出回路において、
前記制御回路は、
前記動作テスト結果がよくない場合に、前記被計測電圧源である二次電池の充放電制御における容量範囲を中間容量値を中心として狭めて行うことを特徴とするフライングキャパシタ式電圧検出回路。 - 請求項1記載のフライングキャパシタ式電圧検出回路において、
前記制御回路は、
前記動作テスト結果がよくない場合に、前記入力側サンプリングスイッチ又は出力側サンプリングスイッチのオン時間を通常より延長することを特徴とするフライングキャパシタ式電圧検出回路。 - 請求項1記載のフライングキャパシタ式電圧検出回路において、
前記制御回路は、
前記動作テスト結果がよくない場合に、前記テスト結果に基づいて推定した前記フライングキャパシタの充電抵抗値又は放電抵抗値の増加の程度に基づいて前記電圧計測回路の出力電圧を補正することを特徴とするフライングキャパシタ式電圧検出回路。
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