JP4042340B2 - 情報機器 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
【０００２】
本発明は、身体装着可能な情報機器に関する。
【０００３】
【従来の技術】
【０００４】
従来、腕時計においては、時計回路や時計ムーブメント、電池などの時計として必須の構成部品以外に、各種センサーや機能回路を組み込んで内蔵し、時計本体の周部に設けられているキー入力部の操作により、時刻表示以外の各種機能を発生させる得るものが実用化されている。また、リストバンドに磁気コンパスなどの追加ユニットを着脱自在に取り付け、この追加ユニットによる機能を更に付加することも実用化されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
このように、時計本体内に各種機能回路等を組み込んだ場合、時計回路の制御部や表示部を有効利用して各機能回路を制御し、機能に応じた結果を表示することができる利点がある。その反面、各機能回路等を時計本体に内蔵すると、多機能化に伴って時計本体が大型化することとなり、また、腕に装着する機器である腕時計の性質上、時計本体が大型化には自ずと限界があり、多機能化に十分対応することができない。
【０００７】
これに対し、バンドに追加ユニットを取り付ける構成の場合、時計本体内への各種回路や部品の増設がないことから時計本体の大型化が伴うことがない利点がある。その反面、時計回路の制御部や表示部を利用して各ユニット回路の制御を行うことができず、各ユニット毎に制御部や表示部を設けることが必要となってしまう。
【０００８】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、腕時計等のリスト装置における本体の大型化を伴うことなく、構成の簡単化を図りつつ多機能化に対応することのできる身体装着可能な情報機器を提供することを目的とするものである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
【００１０】
前記課題を解決するために請求項１記載の発明にかかる身体装着可能な情報機器にあっては、データを表示する表示部と、使用者の身体に着脱可能に装着されるバンド部と、前記バンド部に着脱自在に装着される複数の機器と、前記バンド部に着脱自在に装着され予め定められている電源容量を有する複数の電源と、前記バンド部に複数の機器が装着され、かつ、複数の電源が装着されたことを条件に、この装着された複数の機器の合計消費電力値と前記複数の電源の合計容量値とを比較判断し、前記複数の機器の合計消費電力値が前記複数の電源の合計容量値を超えたと比較判断した際は、前記機器の前記バンド部からの取り外しと前記電源の前記バンド部への追加装着とのいずれか一方の指示を前記表示部に出力する出力手段とを備えていることを特徴とする。
【００１１】
また、請求項２記載の発明にかかる身体装着可能な情報機器にあっては、データを表示する表示部を備えているケース本体と、電子回路を内蔵する複数の機器と、前記複数の機器を連結部材により互いに着脱自在に連結して成るバンド部と、前記バンド部に着脱自在に装着され予め定められている電源容量を有する複数の電源と、前記バンド部に複数の機器が装着され、かつ、複数の電源が装着されたことを条件に、この装着された複数の機器の合計消費電力値と前記複数の電源の合計容量値とを比較判断し、前記複数の機器の合計消費電力値が前記複数の電源の合計容量値を超えたと比較判断した際は、前記機器の前記バンド部からの取り外しと前記電源の前記バンド部への追加装着とのいずれか一方の指示を前記表示部に出力し、前記複数の機器の合計消費電力値が前記複数の電源の合計容量値を超えていないと比較判断した際は、前記複数の機器の合計消費電力値と前記複数の電源の合計容量値とを前記前記表示部に出力する出力手段とを備えていることを特徴とする。
【００１２】
また、請求項３記載の発明にかかる身体装着可能な情報機器にあっては、前記ケース本体は、前記電子回路に接続された第１の信号端子を有し、前記複数の機器は、前記電子回路に接続された信号線とこの信号線の両端に設けられている第２の信号端子とを備え、前記複数の機器を互いに前記第２の信号端子で電気的に接続するとともに、前記ケース本体と機器とを前記第１の信号端子と第２の信号端子とにより電気的に接続したことを特徴とする。
【００１３】
また、請求項４記載の発明にかかる身体装着可能な情報機器にあっては、請求項３記載の情報機器において、前記複数の機器には、前記電子回路を内蔵しない機器が含まれ、該機器は前記信号線とこの信号線の両端に設けられている第２の信号端子から成ることを特徴とする。
【００１４】
また、請求項５記載の発明にかかる身体装着可能な情報機器にあっては、データを表示する表示部を備えているケース本体と、このケース本体に設けられ、かつ、内部に電磁誘導発生用の第１のコイルを配置した使用者の身体に着脱可能に装着されるバンド部と、内部に電磁誘導発生用の第２のコイルを備え、前記バンド部に着脱自在に装着される複数の機器と、前記バンド部に着脱自在に装着され予め定められている電源容量を有する複数の電源と、前記第１のコイルと第２のコイルとの間で、データ及び電源電流の内の少なくとも一方を転送させるように制御する転送制御手段と、前記バンド部に複数の機器が装着され、かつ、複数の電源が装着されたことを条件に、この装着された複数の機器の合計消費電力値と前記複数の電源の合計容量値とを比較判断し、前記複数の機器の合計消費電力値が前記複数の電源の合計容量値を超えたと比較判断した際は、前記機器の前記バンド部からの取り外しと前記電源の前記バンド部への追加装着とのいずれか一方の指示を前記表示部に出力する出力手段とを備えていることを特徴とする。
【００２７】
【発明の実施の形態】
【００２８】
（１）第１の実施の形態
【００２９】
以下、本発明の第１の実施の形態を図に従って説明する。図１は本発明の一実施の形態にかかる腕時計１の外観図を示すものであり、（Ａ）は腕時計１の全体図、（Ｂ）は表示部６０の拡大図である。図１（Ａ）に示すように腕時計１は、時計本体ケース６と、この時計本体ケース６の相対向する端部に取り付けられた一対の樹脂製のリストバンド４、５とを有している。リストバンド４は図２に示されるように、尾錠通し穴４００１と切り欠き部４００２により尾錠２と着脱可能に接合されている。また、突く棒１１は尾錠２のスペース２００１から矢印の方向に挿入され、その後、突く棒１１の径より十分大きいピン２００２によって尾錠に回動可能に固定される。
【００３０】
これは後述する機能モジュール８０、８１を接続あるいは交換する際、尾錠２および突く棒１１を取り外すことによって、容易に行えるようにするためである。
【００３１】
リストバンド４にはメモリ機能を有する機能モジュール８０，８１が着脱自在に取り付けられている。また、他方のリストバンド５には、温度センサ機能を有する機能モジュール８２、圧力センサ機能を有する機能モジュール８３、及び電子方位センサ機能を有する機能モジュール８４が着脱自在に取り付けられている。
【００３２】
時計本体ケース６の上面には、ＬＣＤからなり、後述する制御回路部６３からの制御に基づく時刻情報、及び後述する機能モジュール８０〜８４の各機能に基づく情報を表示する機能を備える表示部６０が設けられており、側面には複数のキー操作部６２が設けられている。時計本体ケース６内部には、図３に示すように、前記表示部６０の下面側に順次制御回路部６３と電池６４とが配置され、時計本体ケース６の裏面側は時計バックケース６６により閉鎖されている。制御回路部６３は、図４に示すように、前記複数のキー操作部６２に接続されているとともに、前記リストバンド４、５が取り付けられた端部方向に延びる４本のバス接続バネ６５により、弾性的にリストバンド４、５に設けられた本体接続用プラグ６８と接続される。
【００３３】
また、時計本体ケース６の相対向する端部には、バス接続用レセプタクル６９が設けられている。
【００３４】
前記リストバンド４の端部には、図１（Ａ）に示すように、遊環３、尾錠２及び突く棒１１が取り付けられており、両リストバンド４、５には、各々バス配線４１、５１が長手方向に沿って埋設されている。各バス配線４１、５１は、電源（Vcc）線４１１、５１１、データ信号（Serial Data）線４１２、５１２、クロック信号（Clock）線４１３、５１３、及び接地（GND）線４１４、５１４で構成されている。これらバス配線４１、５１を構成する各線４１１〜５１４には、図４に示すように、前記機能モジュール８０〜８４に対応する位置でリストバンド４、５の裏面側に露出した接続端子（電源（Vcc）線用）９１、接続端子（データ信号（Serial Data）線用）９２、接続端子（クロック信号（Clock）線用）９３、接続端子（接地（GND）線用）９４が設けられている。また、バス配線４１、５１を構成する各線４１１〜５１４の端部は、各リストバンド４、５の端部に設けられた本体接続用プラグ６８に接続されている。
【００３５】
そして、図３に示したように、この本体接続用プラグ６８をバス接続用レセプタクル６９に差し込んでバス接続バネ６５に端部に接触させる。この状態で時計バックケース６６を固定するための固定用ビス６７により、時計本体ケース６の端部とリストバンド４、５の端部とを共締めすることによって、時計本体ケース６側とリストバンド４、５側とが電気的に接続されている。
【００３６】
前記機能モジュール８０〜８４は、図６に示すように、外形が直方体であって環状に形成されており、一面側に機能モジュール内蔵回路８００を有し、この機能モジュール内蔵回路８００に対向する内面に４個の接続端子８０１〜８０４を有している。これら４個の接続端子８０１〜８０４は、機能モジュール８０〜８４をリストバンド４、５に嵌合させた状態において、各接続端子９１〜９４と接触し得る位置に設けられている。
【００３７】
したがって、機能モジュール８０〜８４をリストバンド４、５に嵌合させると、機能モジュール８０〜８４の各機能モジュール内蔵回路８００は、接続端子９１〜９４、８０１〜８０４を介して、図７及び図８に示すように、電源（Vcc）線４１１、５１１、データ信号（Serial Data）線４１２、５１２、クロック信号（Clock）線４１３、５１３、及び接地（GND）線４１４、５１４に接続され、さらに本体接続用プラグ６８とバス接続バネ６５を介して時計本体ケース６内の制御回路部６３に接続されることとなる。また、図７に示すように、時計本体ケース６内には、前記制御回路部６３と前記制御回路部６３に電力を供給する電池６４とが内蔵されるとともに、前記表示部６０と前記キー操作部６２とが時計本体ケース６の外周部に向かって配置される。
【００３８】
図９は、機能モジュール８０〜８４の回路構成図であり、各機能モジュール８０〜８４は、接続端子９１〜９４にて、前記電源（Vcc）線４１１、データ信号（Serial Data）線４１２、クロック信号（Clock）線４１３、接地（GND）線４１４に接続される。メモリ機能を有する機能モジュール８０、８１は、図９（Ａ）に示すように、接続端子９１に接続された電源制御部８１２、接続端子９２、９３に接続されたＩ／Ｏ制御回路部８１１を有するとともに、コマンド／アドレスレジスタ８１３、データレジスタ８１４、ＣＲＣ（Cyclic Rendundancy Check）生成部８１５、ＲＯＭ８１６、メモリ８１７を有している。ＲＯＭ８１６には、当該機能モジュールに固有のモジュールＩＤデータやシリアルＮｏ．データ等の識別情報が記憶されている。
【００３９】
センサ機能を有する機能モジュール８２〜８４は、同図（Ｂ）に示すように、同様にＩ／Ｏ制御回路部８１１、電源制御部８１２、コマンド／アドレスレジスタ８１３、データレジスタ８１４、ＣＲＣ生成部８１５、ＲＯＭ８１６、メモリ８１７を有するとともに、センサ制御部８３１、センサデータメモリ８３２、Ａ／Ｄ変換器８３３、アンプ８３４、センサ８３５を有している。
【００４０】
図１０は、時計本体ケース６側と機能モジュール８０〜８４側との間で送受信されるデータの構成例を示すものである。本例では、同図（Ａ）に示すように、スタートビットＳとストップビットＰとを用いる所謂調歩式（非同期式）で、スタートビットＳで送信を開始し、８ビットずつシリアル伝送し、最後にストップビットＰを送信して終了する。受信側では各８ビット毎にデータの受信を確認すると、確認応答信号ＡＣＫをデータ送信側に返信する。このとき、制御回路部６３から伝送するシリアルデータは、同図（Ｂ）に例示するように、スタートビットＳが先頭部、ストップビットＰが末尾部にそれぞれ設定され、８ビット単位で同期信号ＳＹとパリティチェックビットＰＡとの間に設定された、コマンドデータ信号（Ｃ０〜Ｃ２：３ビット）、モジュールＩＤデータ信号（ＩＤ０〜ＩＤ４：５ビット）、リード／ライト制御信号（Ｒ／Ｗ：１ビット）、アドレスデータ信号（Ａ０〜Ａ７：８ビット）、データ信号（Ｄ０〜Ｄ１５：１６ビット）、及びＣＲＣ符号／エラー訂正符号（ＣＲ０〜ＣＲ７：８ビット）と設定されており、８ビット単位で受信側から送信される確認応答信号ＡＣＫの受信を確認できるようになっている。
【００４１】
図１１（Ａ）は、制御回路部６３から接続端子９２を介して機能モジュール８０〜８４に伝送されるシリアルデータのデータ構成を示すものであり、同図に示すように、同期信号ＳＹ、データ信号（Ｃ、ＩＤ、Ｒ／Ｗ、Ａ、Ｄ、ＣＲ）及びパリティチェックビットＰＡを一組とする所定単位のデータで構成される。このシリアルデータは、同図（Ｂ）に示すように、機能モジュール８０〜８４側にて復号される。そしてこれら復号されたデータ信号（Ｃ、ＩＤ、Ｒ／Ｗ、Ａ、Ｄ、ＣＲ）は、同図（Ｃ）に示すように、コマンドデータ、リード／ライト制御データ、モジュールＩＤデータ、アドレスデータ、データ（実データ）、ＣＲＣ符号／エラー訂正符号で構成される。
【００４２】
なお、本実施の形態では、同期信号ＳＹを設定するようにしているが、確認応答信号ＡＣＫを同期信号ＳＹの代わりに設定してもよい。
【００４３】
また、ＡＣＫ（確認応答）データ、ＮＡＫ（否定応答）データなどは、コマンドデータのみで構成され（（Ｃ）−１）、ＳＯＦ、ＥＯＦ、機能モジュール８０〜８４の初期設定、ＯＮ／ＯＦＦ制御、属性情報（プロパティ）の要求などは、コマンドデータ、モジュールＩＤデータ、ＣＲＣ符号／エラー訂正符号で構成される（（Ｃ）−２）。
【００４４】
また、機能モジュール８０〜８４のメモリ８１７に格納されているデータの読込みコマンド、機能モジュール８０〜８４からの入力コマンドなどは、コマンドデータ、モジュールＩＤデータ、アドレスデータ、ＣＲＣ符号／エラー訂正符号で構成され（（Ｃ）−３）、機能モジュール８０〜８４への書込みコマンド、機能モジュールへの出力コマンドなどは、コマンドデータ、モジュールＩＤデータ、アドレスデータ、データ（出力内容データまたは書込み内容データ）、ＣＲＣ符号／エラー訂正符号で構成される（（Ｃ）−４）。
【００４５】
したがって、このようにしてリストバンドを介してシリアルデータを時計本体ケース６側と機能モジュール８０〜８４側とで送受信が行われることから、時計本体ケース６側にメモリ機能を有する機能モジュール８０、８１に対応するメモリや、センサ機能を有する機能モジュール８２〜８４に対応するセンサを内蔵させる必要はない。また、時計本体ケース６の表示部６０を利用して、各センサ機能を有する機能モジュール８２〜８４の検出結果を表示することもできる。すなわち、図１（Ｂ）に示すように、制御回路部６３で計時された現在時刻６０１、機能モジュール８３によって計測されたデータに基づく高度履歴６０２と現在地点高度６０４、機能モジュール８２によって計測された気温６０３、及び、機能モジュール８４によって計測された進行方位６０５が表示部６０に表示されることになる。よって、時計本体ケース６を大型化する必要なく、腕時計１に多種の機能を付加することができ、腕時計の多機能化に十分対応することができる。
【００４６】
（２）第１の実施の形態の変形例▲１▼
【００４７】
図１２は本発明の第１の実施の形態の変形例▲１▼にかかる腕時計１の外観図を示すものであり、（Ａ）は腕時計１の全体図、（Ｂ）は表示部６０の拡大図である。
【００４８】
図１２（Ａ）に示すように腕時計１の構成は、図１に示したものと同一であるが、機能モジュール８５〜８８の機能及び回路構成のみが異なっている。
【００４９】
すなわち、機能モジュール８５〜８８は、各々無線通信機能、撮像機能、音楽再生機能、及び液晶表示ディスプレイ付きタッチセンサ機能を有するものであり、音楽再生機能を有する機能モジュール８７には、音楽データが記録されている半導体メモリチップ８７６を挿入するためのスロット８７９が設けられている。無線通信機能を有する機能モジュール８５は、図１３（Ａ）に示すように、前記機能モジュール８０〜８４と同様に、Ｉ／Ｏ制御回路部８１１、電源制御部８１２、コマンド／アドレスレジスタ８１３、データレジスタ８１４、ＣＲＣ生成部８１５、ＲＯＭ８１６、メモリ８１７を有するとともに、通信制御部８５１、符号／復号部８５２、変復調部８５３、送受信部８５４、及びアンテナ８５５を有している。したがって、この通信機能を有する機能モジュール８５によれば、アンテナ８５５を介して送受信部８５４により受信したデータをリストバンド４を介して時計本体ケース６側に転送し、表示部６０に表示させることができる。また、時計本体ケース６のキー操作部６２を操作することにより、送受信部８５４からアンテナ８５５を介して送信することができる。
【００５０】
撮像機能を有する機能モジュール８６は、図１３（Ｂ）に示すように、同様にＩ／Ｏ制御回路部８１１からメモリ８１７までの各部を有するとともに、ＤＳＰ（Digital Signal Processor）からなる符号部８６２、入力回路８６３、ＣＣＤ（Charge Coupled Device）からなる入力デバイス８６４、及び撮像レンズ８６５を有している。したがって、この撮像機能を有する機能モジュール８６によれば、撮像レンズ８６５を介して入力デバイス（ＣＣＤ）８６４により撮像した画像を入力回路８６３より取り込んで、符号部（ＤＳＰ）８６２で信号処理された画像データをＩ／Ｏ制御回路部８１１より時計本体ケース６側に転送して、表示部６０に表示させることができる。また、時計本体ケース６のキー操作部６２を操作することにより、符号部（ＤＳＰ）８６２から画像データを取り込んで、メモリ８１７に記録することもできる。
【００５１】
音楽再生機能を有する機能モジュール８７は、図１４（Ａ）に示すように、同様にＩ／Ｏ制御回路部８１１からＲＯＭ８１６までの各部を有するとともに、前述のスロット８７９の奥に配置される半導体メモリチップ８７６の各端子（不図示）と電気的に接続するためのコネクタ８７８、このコネクタ８７８を介して出力制御部８７１や復号部８７２に接続された前記半導体メモリチップ８７６、出力回路８７３、前記イヤホン８７５が接続されるイヤホンジャックを備えた出力デバイス８７４を有している。したがって、この音楽再生機能を有する機能モジュール８７によれば、時計本体ケース６のキー操作部６２を操作することにより、半導体メモリチップ８８１に記録されている音楽データを再生して、イヤホン８７５により受聴することができる。
【００５２】
液晶表示ディスプレイ付きタッチセンサ機能を有する機能モジュール８８は、図１４（Ｂ）に示すように、同様にＩ／Ｏ制御回路部８１１からメモリ８１７までの各部を有するとともに、入出力制御部８８１、符号／復号部８８２、入出力回路８８３、及び液晶ディスプレイとこの液晶ディスプレイの表面に配置された透明なタッチパネルからなる入出力デバイス８８４を有している。したがって、この液晶表示ディスプレイ付きタッチセンサ機能を有する機能モジュール８８によれば、入出力デバイス８８４からデータを出力し、あるいは入力することができる。このようにすることにより、腕時計１は、図１２（Ｂ）に示すように、制御回路部６３で計時された現在時刻６０１、機能モジュール８６によって撮像されたイメージ６０６、及び、機能モジュール８７を操作するための操作アイコン６０７が表示部６０に表示することができる。
【００５３】
（３）第１の実施の形態の変形例▲２▼
【００５４】
図１５は、第１の実施の形態の変形例▲２▼を示すものであり、時計本体ケース６のバス接続用レセプタクル６９には、制御回路部６３に接続された４個の板バネ７０が設けられており、この板バネ７０と時計バックケース６６との間、及び時計本体ケース６と時計バックケース６６との間の全周に亙って、防水パッキング７１が介装されている。そして、両リストバンド４、５は本体接続用プラグ６８をバス接続用レセプタクル６９に挿入した状態で固定用ビス６７により固定されている。これにより、本体接続用プラグ６８が板バネ７０に弾接して、バス配線４１、５１が本体接続用プラグ６８及び板バネ７０を介し、制御回路部６３に接続されるようになっている。本例によれば、防水パッキング７１により浸水に伴う接触不良等を防止することができる。
【００５５】
（４）第１の実施の形態の変形例▲３▼
【００５６】
図１６は、第１の実施の形態の変形例▲３▼を示すものであり、前記リストバンド４、５の表面側に前記接続端子９１〜９４が突出して設けられている。また、機能モジュール８０〜８４の両側部には、断面略Ｌ字状であってリストバンド４、５を抱持する取付部材８０５が設けられている。さらに、機能モジュール８０〜８４の下面に前記接続端子８０１〜８０４が設けられ、これら接続端子８０１〜８０４は、リストバンド４、５側の接続端子９１〜９４と弾接するバネ性を有している。したがって、接続端子８０１〜８０４がバネ力により接続端子９１〜９４と接触し、確実な導通性が得られる。
【００５７】
（５）第１の実施の形態の変形例▲４▼
【００５８】
図１７は、第１の実施の形態の変形例▲４▼を示すものであり、前記リストバンド４、５の表面側に前記接続端子９１〜９４が面一状に設けられている。また、リストバンド４、５の両側部には、相対向する方向に突出する凸部４２が設けられている。一方、機能モジュール８０〜８４の両側面には、前記凸部４２と係合する凹部８０６が設けられ、下面に前記接続端子９１〜９４と接触する接続端子８０１〜８０４が設けられている。そして、機能モジュール８０〜８４は、凸部４２に凹部８０６を係合させることにより、リストバンド４、５に装着されるとともに、接続端子８０１〜８０４を接続端子９１〜９４に接触させている。
【００５９】
かかる変形例によれば、機能モジュール８０〜８４をリストバンド４、５に装着した状態における厚さ寸法を小さくすることができ、違和感なく携帯することができる。
【００６０】
（６）第２の実施の形態
【００６１】
図１８は、本発明の第２の実施の形態の腕時計１０１の外観図を示すものであり、（Ａ）は腕時計１０１の全体図、（Ｂ）は表示部１６１の拡大図である。
【００６２】
図１８（Ａ）に示すように腕時計１０１は、時計本体ケース１６と、この時計本体ケース１６の相対向する端部に取り付けられた一対のリストバンド１４、１５とを有している。一方のリストバンド１４には、リストバンド１５のバックル１２と接続し固定するための固定具４１５が端部に備えられ、メモリ機能を有する機能モジュール２１、２２、無線通信機能を有する機能モジュール２３が着脱自在に取り付けられており、他方のリストバンド１５には、手書き入力機能を有する機能モジュール２４、音声入出力機能を有する機能モジュール２５、及び電源モジュール２６が着脱自在に取り付けられている。時計本体ケース１６の上面には、ＬＣＤからなる表示部１６１が設けられているとともに、複数のキー操作部１６２が設けられている。機能モジュール２４には、タッチパネル２９１が設けられており、手書き文字等を入力するためのスタイラスペン２９２を具備している。機能モジュール２５にはスピーカ２１０及びマイク２１１が設けられている。
【００６３】
一方のリストバンド１５の端部には、バックル１２が取り付けられている。両リストバンド１４、１５には、各々バス配線４１、５１が長手方向に沿って埋設されている。各バス配線４１、５１は、電源（Vcc）線４１１、５１１、データ信号（Serial Data）線４１２、５１２、クロック信号（Clock）線４１３、５１３、及び接地（GND）線４１４、５１４で構成されている。
【００６４】
なお、時計本体ケース１６とリストバンド１４、１５の接続構造は、図３及び図４に示した第１の実施の形態と同様であり、電源（Vcc）線４１１、５１１、データ信号（Serial Data）線４１２、５１２、クロック信号（Clock）線４１３、５１３、及び接地（GND）線４１４、５１４の接続構造も図４及び図５に示した第１の実施の形態と同様である。
【００６５】
時計本体ケース１６内には、図１９に示すように、制御回路部１６３、制御プログラムを格納しているプログラムメモリ１６５、データを格納するデータメモリ１６６、時刻情報を生成する時計部１６７、及びバックアップ電池１６８が設けられているとともに、前記表示部１６１と前記キー操作部１６２とが時計本体ケース１６の外周部に向かって設けられている。さらに、時計本体ケース１６には、両リストバンド１４、１５の電源（Vcc）線４１１、５１１と接続する電源（Vcc）接続端子１６９、データ信号（Serial Data）線４１２、５１２と接続するデータ信号（Serial Data）接続端子１７０、クロック信号（Clock）線４１３、５１３と接続するクロック信号（Clock）接続端子１７１、及び接地（GND）線４１４、５１４と接続される接地（GND）接続端子１７２が設けられている。これら接続端子１６９〜１７２は、制御回路部１６３に接続されている。
【００６６】
機能モジュール２１、２２には、電源インターフェース２０１、シリアルインターフェース２０２、及びメモリ２０３が設けられている。電源インターフェース２０１は、電源（Vcc）線４１１と接地（GND）線４１４とに接続されており、シリアルインターフェース２０２は、データ信号（Serial Data）線４１２とクロック信号（Clock）線４１３とに接続されている。
【００６７】
機能モジュール２３は、同様に接続された電源インターフェース２０１とシリアルインターフェース２０２を有するとともに、通信制御部２０４、モデム部２０５、送受信部２０６、及びアンテナ２０７を有している。
【００６８】
機能モジュール２４には、電源インターフェース２０１、シリアルインターフェース２０２、Ａ／Ｄ変換器２９０、前記タッチパネル２９１が設けられている。電源インターフェース２０１は、電源（Vcc）線５１１と接地（GND）線５１４とに接続されており、シリアルインターフェース２０２は、データ信号（Serial Data）線５１２とクロック信号（Clock）線５１３とに接続されている。
【００６９】
音声入出力・モジュール２５は、同様に接続された電源インターフェース２０１とシリアルインターフェース２０２を有するとともに、音声コーディック２０８、アンプ２０９、及び前記スピーカ２１０とマイク２１１とを有している。
【００７０】
電源モジュール２６は、同様に接続された電源インターフェース２０１とシリアルインターフェース２０２を有するとともに、電圧安定化回路２１２、電池２１３、充電制御部２１４、及び充電端子２１５を有している。
以上の構成にかかる本実施の形態において、腕時計１０１は、図１８（Ｂ）に示すように、時計部１６７で計時された現在時刻６０１、機能モジュール８６によって撮像されたイメージ６０６を表示部１０６１に表示することができる。
【００７１】
また、電源モジュール２６の充電端子２１５を外部の電源に接続することにより、電池２１３を充電することができる。
【００７２】
さらに、この電池２１３に充電された電力を、電源（Vcc）線４１１、５１１と電源（Vcc）接続端子１６９、及び接地（GND）線４１４、５１４と接地（GND）接続端子１７２にて、時計本体ケース１６、機能モジュール２１〜２５に供給することができる。さらに、電池２１３が通常の動作電圧を下回った場合には、時計本体ケース１６内のバックアップ電池１６８からの電力を、電源（Vcc）線４１１、５１１と電源（Vcc）接続端子１６９、及び接地（GND）線４１４、５１４と接地（GND）接続端子１７２にて、機能モジュール２１〜２５に供給することができる。
【００７３】
そして、制御回路部１６３に音声認識機能を備えさせることにより、機能モジュール２５により入力された音声情報に基づいて、制御回路部１６３は、腕時計本体１１、機能モジュール２１〜２４、及び電源モジュール２６をコントロールすることができる。
【００７４】
例えば、制御回路部１６３が、機能モジュール２５により入力された音声情報を認識して、無線モデム・モジュール２３をコントロールすることにより、当該腕時計１０１を、音声認識機能付無線通信装置として使用することができる。
【００７５】
（７）第２の実施の形態の変形例▲１▼
【００７６】
図２０は、第２の実施の形態の変形例を示すものであり、交換式の電池を用いたものである。時計本体ケース１６とリストバンド１４、１５の接続構造、及び各機能モジュール２１〜２６の接続構造は、前述の第２の実施の形態と同様である。電源モジュール２６は、交換式の電池２１９を着脱自在に内蔵しており、電池２１９は電圧安定化回路２１８、ダイオード２１７を介して電源（Vcc）接続端子１６９に接続され、ダイオード２１７と電源（Vcc）接続端子１６９間に、接地されたコンデンサ２１６が接続されている。さらに、電源モジュール２６には、Ｉ／Ｏ制御回路部８１１、電源制御部８１２、モジュールＩＤ／シリアル番号等、当該機能モジュール固有の情報を記憶したＲＯＭ８１６からなるモジュール制御部２２０が設けられている。Ｉ／Ｏ制御回路部８１１は、データ信号（Serial Data）接続端子１７０と、クロック信号（Clock）接続端子１７１とに接続されている。
【００７７】
かかる変形例においても、電池２１９から供給された電力をバックアップ電池１６８に蓄えておくことができ、電池２１９の電力が消失しても、これを交換するまでの間、バックアップ電池１６８からの電力により、モジュール２１〜２５の動作を補償することができる。
【００７８】
（８）第２の実施の形態の変形例▲２▼
【００７９】
図２１は、第２の実施の形態の変形例▲２▼を示すものであり、上述した調歩式（非同期式）ではなく、２線式シリアルバスで平衡型差動入出力方式を用いた場合における、時計本体ケース１６の制御回路部１６３と各機能モジュール２７とのシリアルバス接続の構成図である。
【００８０】
２線式シリアルバスの平衡型差動入出力方式では、クロック信号（Clock）線４１３、５１３を使用しないものの、この代わりにデータ信号（Serial Data）線を２本に分け、制御回路部１６３からの送信(Tx)線４１６、５１６、受信(Rx)線４１７、５１７とすることにより、上述の調歩式（非同期式）よりもデータを高速に、送受信させることができる。
【００８１】
尚、図示しないが、制御回路部１６３、及び機能モジュール２７には、送信(Tx)線４１６、５１６、受信(Rx)線４１７、５１７にかかる回路構成が予め備えられているものとする。
【００８２】
（９）第２の実施の形態の変形例▲３▼
【００８３】
図２２は、第２の実施の形態の変形例▲３▼を示すものであり、上述の平衡型差動入出力方式においてクロック信号（Clock）線４１３、５１３を加えた場合におけるリストバンド１４、１５の断面図（Ａ）、及び、時計本体ケース１６の制御回路部１６３と各機能モジュール２８とのシリアルバス接続の構成図（Ｂ）である。
【００８４】
図（Ａ）において、リストバンド１４、１５の表面側には、電源（Vcc）線４１１、５１１、クロック信号（Clock）線４１３、５１３、制御回路部１６３からの送信(Tx)線４１６、５１６、受信(Rx)線４１７、５１７を備えさせ、人体に接触することによって接地する接地（GND）線４１４、５１４は、リストバンド１４、１５の裏面全面に設けられている。
【００８５】
また機能モジュール２８には、接続端子（電源（Vcc）線用）９１、接続端子（クロック信号（Clock）線用）９３、接続端子（接地（GND）線用）９４、接続端子（送信(Tx)線用）９６、及び接続端子（受信(Rx)線用）９７が設けられている。
【００８６】
したがって、上述の第２の実施の形態の変形例▲２▼に加え、クロック信号をも機能モジュールに送信出力できるので、よりスムーズにデータを送受信できるだけでなく、接地の問題においても良好なものとなる。
【００８７】
尚、図示しないが、制御回路部１６３、及び機能モジュール２８には、送信(Tx)線４１６、５１６、受信(Rx)線４１７、５１７にかかる回路構成が予め備えられているものとする。
【００８８】
（１０）第２の実施の形態の変形例▲４▼
【００８９】
図２３は、第２の実施の形態の変形例▲４▼を示すものであり、上述の平衡型差動入出力方式においてクロック信号（Clock）線４１３、５１３を加え、かつ、リストバンド１４，１５の両面に、電源（Vcc）線４１１、５１１、クロック信号（Clock）線４１３、５１３、制御回路部１６３からの送信(Tx)線４１６、５１６、及び受信(Rx)線４１７、５１７を備えさせ、接地（GND）線４１４、５１４を弾性を有する導電部材で構成し、リストバンドを構成する部材でサンドイッチさせた場合におけるリストバンド１４、１５の断面図である。
【００９０】
このような構成によれば、上述の第２の実施の形態の変形例▲２▼に加え、リストバンド１４、１５の表裏両面に機能モジュール２８を接続することができるとともに、接地（GND）線４１４、５１４を弾性を有する導電部材で構成することにより、より丈夫なリストバンド１４、１５を得ることができる。
【００９１】
また、図２３においては、機能モジュール２８をリストバンド１４、１５の表裏面に接続する場合について述べたが、図２４に示すように、クロック信号（Clock）線４１３、５１３を加え、かつ、リストバンド１４，１５の両面に、電源（Vcc）線４１１、５１１、クロック信号（Clock）線４１３、５１３、制御回路部１６３からの送信(Tx)線４１６、５１６、及び受信(Rx)線４１７、５１７の他に、送信Strobe(Txs)線４１８、５１８、受信Strobe(Rxs)線４１９、５１９、及び、予備データ(Rsv)線４２０、４２１、５２０、５２１をリストバンド１４、１５を備えさせ、接地（GND）線４１４、５１４を弾性を有する導電部材で構成してもよい。
【００９２】
このような構成にすれば、制御回路部１６３と機能モジュール２８との間で、大量の情報をスムーズに伝送することができる。
【００９３】
また、伝送方式においても、半二重伝送、二重伝送によるデータの伝送が可能になる。
【００９４】
なお、リストバンドにおける各信号線の配置は、これらの実施の形態、及び変形例に限定することはなく、リストバンドを構成する部材や、ユーザーの使用勝手に応じて任意に設計変更可能である。
【００９５】
（１１）第３の実施の形態
【００９６】
図２５は、本発明の第３の実施の形態にかかる腕時計３１の外観図を示すものであり、（Ａ）は腕時計３１の全体図、（Ｂ）は表示部３７の拡大図である。
【００９７】
図１２（Ａ）に示すように腕時計３１の構成は、リストバンド３４、３５にするデータ信号（Serial Data）線と電源（Vcc）線とを共用にして、接地（GND）線との２本のみを内装したものである。すなわち、この実施の形態にかかる腕時計３１は、時計本体ケース３６と、この時計本体ケース３６の相対向する端部に取り付けられた一対のリストバンド３４、３５とを有している。一方のリストバンド３４には、メモリ機能を有する機能モジュール３００、３０１、緊急通報無線送信機機能を有する機能モジュール３０２が着脱自在に取り付けられており、他方のリストバンド３５には、脈拍センサ機能を有する機能モジュール３０３、心電センサ機能を有する機能モジュール３０４、及び血糖センサ機能を有する機能モジュール３０５が着脱自在に取り付けられている。時計本体ケース３６の上面には、ＬＣＤからなる表示部３７が設けられており、側面には複数のキー操作部３８が設けられている。
【００９８】
両リストバンド３４、３５には、各々バス配線３２、３３が長手方向に沿って埋設されている。各バス配線３２、３３は、データ信号（Serial Data）線３２１、３３１と接地(GND)線３２２、３３２との２本で構成されており、データ信号（Serial Data）線３２１、３３１は、シリアル、アドレス、コマンド各データの入出力、及び電源（Vcc）線としての機能を兼ねるものである。
【００９９】
また、図２６に示すように、機能モジュール３００〜３０５の各機能モジュール内蔵回路８００は、データ接続端子３０６を介してデータ信号（Serial Data）線３２１、３３１に接続されているとともに、接地接続端子３０７を介して接地（GND）線３２２、３３２に接続されている。時計本体ケース３６内には、制御回路部６３、この制御回路部６３に電力を供給する電池６４が設けられているとともに、前記表示部３７と前記キー操作部３８とが時計本体ケース３６の外周部に向かって設けられている。
【０１００】
各機能モジュール３００〜３０５は、図２７に示すように、データ接続端子３０６が、電流源３０８、ＦＥＴ（Field-Effect Transistor：電界効果トランジスタ）３０９、インバータ３１０を介してシリアル制御部３１１に接続されているとともに、ダイオード３１８を介して電源制御部３２０に接続され、ダイオード３１８と電源制御部３２０の間には接地されたコンデンサ３１９が設けられている。シリアルバス制御部３１１は、コマンド／アドレスレジスタ３１２とデータレジスタ３１３とが接続され、データレジスタ３１３にはＣＲＣ生成部３１４が接続されている。コマンド／アドレスレジスタ３１２及びデータレジスタ３１３には、モジュールＩＤ／シリアル番号等、当該機能モジュール固有の情報を記憶したＲＯＭ３１５、メモリ３１６、Ｉ／Ｏ回路３１７が接続されている。
【０１０１】
以上の構成にかかる本実施の形態において、データ信号（Serial Data）線３２１、３３１は、第１の実施の形態における電源（Vcc）線４１１、５１１と同様に電源を供給するように作用し、電源電位となっている。したがって、機能モジュール３００〜３０５は送受信を行わない時は充電状態にあり、制御回路部６３と機能モジュール３００〜３０５との間で送受信を行う時には、負方向パルスの時間間隔の組み合わせによる、モールス符号のような信号が送受信される。
【０１０２】
詳細には、まず、時計本体ケース３６の制御回路部６３から一定時間のリセットパルスを送信して、機能モジュール３００〜３０５との通信を開始し、それを受けた機能モジュール３００〜３０５では、確認応答信号を返す。それを受けて時計本体ケース３６の制御回路部６３は、コマンド、モジュールＩＤ、及びデータ送信の場合はアドレス信号に続けてシリアル伝送で送信し、通信終了符号として再びリセット信号を送信する。したがって、このように信号の送受信を行うことにより、リストバンド３４、３５にデータ信号（Serial Data）線３２１、３３１と接地(GND)線３２２、３３２との２本のバス配線を配設するのみで、機能モジュール３００〜３０５の制御が可能となり、結果、腕時計３１は、。図２５（Ｂ）に示すようにセンサ機能を有する機能モジュール３０３〜３０５によって装着者から検出した各種生体情報データを表示することができる。尚、図２５（Ｂ）においては、制御回路部６３で計時された現在時刻６０１、心拍数６０８、最高／最低血圧６０８、脈拍６０９が表示されている。また、これらの計測結果をメモリ機能を有する機能モジュール３００、３０１に記憶させたりすることもできる。
【０１０３】
また、各種生体情報データにおいて異常値を検出したり、予め定められた一定値を超えた場合は、緊急通報無線送信機機能を有する機能モジュール３０２により、予めメモリに記憶した通報先や救急センターへ自動的に緊急通報することもできる。よって、各種生体情報データの計測モニターとして、医療健康管理、在宅介護、セキュリティ用途などとして利用することができる。
【０１０４】
（１２）第３の実施の形態の変形例▲１▼
【０１０５】
図２８は、本発明の第３の実施の形態▲１▼を示すものであり、機能モジュール３００〜３０５にコンデンサやキャパシタからなる寄生電源を設けるようにしたものである。すなわち、時計本体ケース３６内には、前述と同様の表示部３７、キー操作部３８、電池６４が設けられているとともに、シリアルバス制御部３４０、制御回路部３４１、メモリ３４２が設けられている。シリアルバス制御部３４０は、インバータ３４３、３４４を介してデータ信号（Serial Data）線３２１、３３１に接続され、その間に電源（＋Vcc）に一端を接続された抵抗３４５の他端が接続されている。
【０１０６】
メモリ機能を有する機能モジュール３００、３０１には、図２７と同様に、電流源３０８からＩ／Ｏ回路３１７までの各部が設けられているとともに、電源制御部３２０に代わってコンデンサやキャパシタからなる寄生電源３４６が設けられている。センサ機能を有する機能モジュール３０３〜３０５には、同様に、電流源３０８からＩ／Ｏ回路など３１７までの各部及び寄生電源３４６が設けられているとともに、センサデータメモリ３４７、Ａ／Ｄ変換器３４８、アンプ３４９、センサ３５０が設けられている。
【０１０７】
かかる本例においては、時計本体ケース３６内の電池６４からの電力が電源（Vcc）線４１１、５１１を介して各機能モジュール３００、３０１、３０３〜３０５に供給され、寄生電源３４６に充電される。よって、各機能モジュール３００、３０１、３０３〜３０５は、寄生電源３４６からの電力により動作することができ、前述と同様に、負方向パルスの時間間隔の組み合わせからなる信号により、時計本体ケース３６側と各機能モジュール３００、３０１、３０３〜３０とでデータの送受信を行うこともできる。
【０１０８】
（１３）第３の実施の形態の変形例▲２▼
【０１０９】
図２９は、第３の実施の形態の変形例▲２▼を示すものである。時計本体ケース３６には、各々一対の貫通孔６９１を有するバス接続用レセプタクル６９が設けられている。また、時計本体ケース３６に配置された制御回路部６３には、相対向する端部に各々一対ずつ板バネからなる本体接続端子３５１が設けられている。一方、両リストバンド３４、３５の端部には、各々データ信号（Serial Data）線３２１、３３１と接地（GND）線３２２、３３２とに接続された接続用プラグ３５２が設けられている。前記貫通孔６９１の内周面、及び時計本体ケース６と時計バックケース６６との間の全周に亙って、防水パッキング７１が介装されている。そして、両リストバンド３４、３５の端部は、接続用プラグ３５２をバス接続用レセプタクル６９の貫通孔６９１に挿入した状態で、固定用ビス６７によりバス接続用レセプタクル６９に固定されている。これにより、本体接続用プラグ３５２が本体接続端子３５１に弾接して、データ信号（Serial Data）線３２１、３３１と接地（GND）線３２２、３３２が接続プラグ３５２及び本体接続端子３５１を介して、制御回路部６３に接続される。本例によれば、防水パッキング７１により浸水に伴う接触不良等を防止することができる。
【０１１０】
（１４）第３の実施の形態の変形例▲３▼
【０１１１】
図３０は、第３の実施の形態の変形例▲３▼を示すものである。前記バス接続用レセプタクル６９に設けられた各貫通孔６９１には、コイルスプリング６９２が嵌挿され、さらにコイルスプリング６９２に断面略Ｔ字型の押しボタン型端子６９３が嵌挿されている。そして、両リストバンド３４、３５端部は、押しボタン型端子６９３の頭部に接続用プラグ３５２を圧接させた状態で、固定用ビス６７によりバス接続用レセプタクル６９に固定されている。これにより、コイルスプリング６９２が収縮して、押しボタン型端子６９３が本体接続端子３５１に弾接し、データ信号（Serial Data）線３２１、３３１と接地（GND）線３２２、３３２が接続プラグ３５２、押しボタン型端子６９３及び本体接続端子３５１を介して、制御回路部６３に接続される。本例によれば、本体接続端子３５１のバネ力とコイルスプリング６９２のバネ力とにより、接触状態が維持されることから衝撃に対して強く、この腕時計３１が所謂アウトドア用であっても、適正に接触状態を維持することができる。
【０１１２】
（１５）第３の実施の形態の変形例▲４▼
【０１１３】
図３１は、第３の実施の形態の変形例▲４▼を示すものであり、（Ａ）は前記リストバンド３４、３５の裏面側にデータ信号（Serial Data）線３２１、３３１と接地（GND）線３２２、３３２が配置され、機能モジュール３００〜３０５は、断面略コ字状であってリストバンド３４、３５を抱持する形状になっており、データ信号（Serial Data）線３２１、３３１、接地（GND）線３２２、３３２と接触する箇所には、接続端子３０６、３０７が設けられている。
【０１１４】
したがってこのような接続構造にすることにより、機能モジュール３００〜３０５は確実にリストバンド３４、３５に保持され、かつ、データ信号（Serial Data）線３２１、３３１、接地（GND）線３２２、３３２が接続端子３０６、３０７と接触して確実な導通性が得られる。
【０１１５】
また、（Ｂ）においては機能モジュール３００〜３０５がリストバンド３４、３５の周囲を囲うような構造になっており、更にリストバンド３４、３５のデータ信号（Serial Data）線３２１、３３１、接地（GND）線３２２、３３２と接続端子３０６、３０７と接触する部分はバネ性を有する構造になっている。
【０１１６】
したがって、上記（Ａ）の場合と比較して、更に確実な保持と導通性が得られる。またこの他にリストバンド３４、３５の表面側にデータ信号（Serial Data）線３２１、３３１、接地（GND）線３２２、３３２を備え、機能モジュール３００〜３０５をリストバンド３４、３５の側面部で保持する構造（図３１（Ｃ））、リストバンド３４、３５の側面部にデータ信号（Serial Data）線３２１、３３１、接地（GND）線３２２、３３２を備えると同時に、この側面部で機能モジュール３００〜３０５を保持する構造（図３１（Ｄ））、及びリストバンド３４、３５の表面全面にデータ信号（Serial Data）線３２１、３３１、裏面全面に接地（GND）線３２２、３３２を備えさせ、コの字形状に形成された機能モジュール３００〜３０５を挟み込む構造（図３１（Ｅ））があり、このような接続構造によりリストバンド３４、３５のデータ信号（Serial Data）線３２１、３３１、及び接地（GND）線３２２、３３２と機能モジュール３００〜３０５の接続端子３０６、３０７との確実な導通性と機能モジュール３００〜３０５の確実な保持とが実現可能である。
【０１１７】
（１６）第３の実施の形態の変形例▲５▼
【０１１８】
図３２は、本発明の第３の実施の形態の変形例▲５▼を示すものであり、リストバンドを構成する駒に機能モジュールを設けたものである。すなわち、時計本体ケース３６内の回路構成は、図２６に示したものと同様であって、表示部３７、キー操作部３８、制御回路部６３、電池６４で構成されている。時計本体ケース３６の両端部には、制御回路部６３に接続されたデータ信号端子６３１と、制御回路部６３及び電源６４に接続されるとともに接地された接地端子６３２とが設けられている。
【０１１９】
一方、時計本体ケース３６の両端部に接続されたリストバンド４４、４５は、複数の駒４０１を順次バネ棒４０２により着脱自在に連結してなり、機能モジュール４０３は、駒４０１とその内部に配置された機能モジュール内蔵回路８００とから構成されている。この駒４０１と一体的に設けられた機能モジュール４０３には、図３３に示すように、データ信号線（Serial Data）４３１と接地（GND）線４３２とが設けられている。データ信号線４３１（Serial Data）の両端部は、駒４０１の両端部に設けられたデータ信号凸端子３３１１とデータ信号凹端子３３１２に接続され、接地（GND）線４３２の両端部は接地凸端子４３２１と接地凹端子３３２２に接続されている。
【０１２０】
また、データ信号（Serial Data）線４３１には、電流源３０８、ＦＥＴ３０９、インバータ３１０を介してシリアル制御部３１１に接続されているとともに、ダイオード３１８を介して電源制御部３２０に接続され、ダイオード３１８と電源制御部３２０の間には接地されたコンデンサ３１９が設けられている。シリアル制御部３１１には、ＣＲＣ生成部３１４、モジュールＩＤ／シリアル番号等、当該機能モジュール固有の情報を記憶したＲＯＭ３１５、メモリ３１６、Ｉ／Ｏ回路３１７が接続されている。また、接地（GND）線４３２は、電流源３０８及びＦＥＴ３０９に接続されているとともに、接地されている。
【０１２１】
なお、機能モジュール内蔵回路８００が設けられていない駒、つまり機能モジュール４０３ではない駒４０１には、データ信号（Serial Data）線４３１と接地（GND）線４３２、データ信号凸端子４３１１とデータ信号凹端子４３１２、及び接地凸端子４３２１と接地凹端子４３２２のみが設けられている。
【０１２２】
そして、端部の駒４０１をバネ棒４０２より時計本体ケース３６に接続させると、該時計本体ケース３６のデータ信号端子６３１と接地端子６３２とに、駒４０１のデータ信号凸端子４３１１と接地凸端子４３２１とが接触する。さらに、順次バネ棒４０２により駒４０１を接続させると、前側の駒４０１のデータ信号凹端子４３１２と接地凹端子４３２２に、後側の駒４０１のデータ信号凸端子４３１１と接地凸端子４３２１とが接触する。これにより、各駒４０１に配置されたデータ信号線４３１と接地線４３２との接続状態が形成されるとともに、さらに時計本体ケース３６との接続状態が形成される。
【０１２３】
したがって、この変形例においても、第３の実施の形態と同様に、リストバンド４４、４５にデータ信号（Serial Data）線４３１と接地（GND）線４３２との２本のバス配線を配設するのみで、機能モジュール４０３の制御が可能となる。しかも、この変形例においては、リストバンド４４、４５を構成する駒４０１自体が機能モジュール４０３であることから、リストバンド４４、４５からの突出が皆無であって、一般的な腕時計と同様の感覚で携帯することができる。
【０１２４】
（１７）第４の実施の形態
【０１２５】
上述の第１〜第３の実施の形態においては、リストバンドにバス配線を設けて、このバス配線により腕時計本体と機能モジュールとを電気的に接続するようにしたが、時計本体とリストバンドに装着された機能モジュール間をBluetooth等の近接無線によりデータ通信させるようにしてもよい。以下、このような場合を適用した詳細な説明を本発明の第４の実施の形態を図に従って説明する。本発明の第３の実施の形態にかかる腕時計１００の外観図を示すものであり、（Ａ）は腕時計１００の全体図、（Ｂ）は表示部１０６１の拡大図である。
【０１２６】
図の説明において上述の第１〜第３の実施の形態で説明した構成は、基本的に同じ構造であるので、説明を省略する。
【０１２７】
図３４に示すように、本発明の第４の実施の形態にかかる腕時計１００は、時計本体ケース１０６と、この時計本体ケース１０６の相対向する端部に取り付けられた一対の樹脂製のリストバンド１０４、１０５とを有している。一方のリストバンド１０４には、メモリ機能を有する機能モジュール１０７１、撮像機能を有する機能モジュール８６が着脱自在に取り付けられており、他方のリストバンド１０５には、音声入出力機能を有する機能モジュール２５、及び電源モジュール２６が着脱自在に取り付けられている。時計本体ケース１０６の上面には、ＬＣＤからなる表示部１０６１が設けられているとともに、複数のキー操作部１０６２が設けられている。
【０１２８】
両リストバンド１０４、１０５には、各々バス配線として、電源（Vcc）線４１１、５１１、及び接地（GND）線４１４、５１４が長手方向に配置されている。なお、時計本体ケース１６とリストバンド１４、１５の接続配置構造は、図２９及び図３０に示した第３の実施の形態と同様である。
【０１２９】
時計本体ケース１０６内には、図３５に示すように、制御回路部１０６３、制御プログラムを格納しているプログラムメモリ８５８、データを格納するデータメモリ８１７、時刻情報を生成する時計部１６７、及びバックアップ電池１６８が設けられているとともに、前記表示部１０６１と前記キー操作部１０６２とが時計本体ケース１０６の外周部に向かって配置される。さらに、時計本体ケース１０６には、両リストバンド１０４、１０５の電源（Vcc）線４１１、５１１と接続する電源（Vcc）接続端子１６９、及び接地（GND）線４１４、５１４と接続される接地（GND）接続端子１７２が設けられている。これら接続端子１６９、１７２は、制御回路部１０６３に接続されている。
【０１３０】
機能モジュール１０７１には、電源インターフェース２０１、モジュールＩＤ／シリアル番号等、当該機能モジュール固有の情報を記憶したＲＯＭ８１６、及びメモリ２０３が設けられている。電源インターフェース２０１は、電源（Vcc）線４１１と接地（GND）線４１４とに接続されている。これら電源インターフェース２０１、ＲＯＭ８１６、及びメモリ２０３は、制御回路部８５６を介して、符号／復号部８５２、変復調部８５３、送受信部８５４、及びアンテナ８５５に順次接続されている。
【０１３１】
撮像機能を有する機能モジュール８６は、同様に電源インターフェース２０１、モジュールＩＤ／シリアル番号等、当該機能モジュール固有の情報を記憶したＲＯＭ８１６を有するとともに、画像データメモリ８５７、制御回路部８５６、符号／復号部８５２、変復調部８５３、送受信部８５４、及びアンテナ８５５を有している。さらに、機能モジュール８６は、信号処理部８６２２、Ａ／Ｄ変換器８６２１、ＣＣＤからなる入力デバイス８６４、及び撮像レンズ８６５を有している。
【０１３２】
機能モジュール２５は、同様に接続された電源インターフェース２０１及びモジュールＩＤ／シリアル番号等、当該機能モジュール固有の情報を記憶したＲＯＭ８１６を有するとともに、音声信号処理部２５０１、音声コーディック２０８、アンプ２０９、及び前記スピーカ２１０とマイク２１１とを有している。さらに、音声入出力・モジュール２５は、制御回路部８６１、符号／復号部８５２、変復調部８５３、送受信部８５４、及びアンテナ８５５を有している。
【０１３３】
電源モジュール２６は、同様に接続された電源インターフェース２０１を有するとともに、電圧安定化回路２１２、充電制御部２１４、充電端子２１５及び電池２１３を有している。
【０１３４】
以上の構成にかかる本実施の形態において、電源モジュール２６の充電端子２１５を外部の電源に接続することにより、電池２１３を充電することができる。また、この電池２１３に充電された電力を、電源（Vcc）線４１１、５１１と電源（Vcc）接続端子１６９、及び接地（GND）線４１４、５１４と接地（GND）接続端子１７２にて、時計本体ケース１０６、機能モジュール１０７１、撮像機能を有する機能モジュール８６、機能モジュール２５に供給することができる。また、腕時計１００は、図３４（Ｂ）に示すように、制御回路部１６７で計時された現在時刻６０１、機能モジュール８６によって撮像されたイメージ６１０を表示部１０６１に表示することができる。
【０１３５】
さらに、電池２１３が通常の動作電圧を下回った場合には、時計本体ケース１０６内のバックアップ電池１６８からの電力を、電源（Vcc）線４１１、５１１と電源（Vcc）接続端子１６９、及び接地（GND）線４１４、５１４と接地（GND）接続端子１７２にて、機能モジュール１０７１、撮像機能を有する機能モジュール８６、機能モジュール２５に供給することができる。
【０１３６】
（１８）第５の実施の形態
上述の第１〜第３の実施の形態においては、リストバンドにバス配線を設けて、このバス配線により腕時計本体と機能モジュールとを電気的に接続するようにしたが、時計本体とリストバンドに装着された機能モジュール間を赤外線通信により接続させるようにしてもよい。以下、このような場合を適用した詳細な説明を本発明の第５の実施の形態を図に従って説明する。尚、図の説明において上述の第１〜第３の実施の形態で説明した構成は、基本的に同じ構造であるので、説明を省略する。
【０１３７】
すなわち、図３６（Ａ）に示すように、腕時計１１０の時計本体ケース１１６内には、制御回路部６３、電源６４、赤外線によるデータ送受信用の送受信制御部１１６５が設けられているとともに、上記第４の実施の形態と同様に表示部１０６１と前記キー操作部１０６２とが時計本体ケース１１６の外周部に向かって配置される。また、リストバンド４、５は、上記第２の実施の形態の変形例▲３▼と同様のバス配線を有し、各機能モジュール１１８０〜１１８４の赤外線入力部１１８５に対向する位置に接続端子（(Tx)線用）９６に代えて、赤外線発光デバイスを備える発光部１９６、そして、赤外線出力部１１８６に対向する位置に接続端子（(Rx)線用）９７に代えて、赤外線受光デバイスを備える受光部１９７が設けられている。また発光部１９６は、送信(Tx)線４１６、５１６に接続され、受光部１９７は、受信(Rx)線４１７、５１７に接続されている。
【０１３８】
一方、各モジュール１１８０〜１１８３は、電源（Vcc）線４１１、５１１と接地（GND）線４１４、５１４とに接続されているとともに、前記リストバンド４、５側の発光部１９６に対向する受光部１１８５、及び受光部１９７に対向する発光部１１８６を有している。
【０１３９】
同図（Ｂ）に示すように、機能モジュール１１８０は、接続端子９１、９４、及び前記受光部１１８５、発光部１１８６を有するとともに、電源制御部８１２、変復調部８５３、符号／復号部８５２、Ｉ／Ｏ制御回路部８５９、ＲＯＭ８１６、メモリ８１７、周囲環境や生体情報を取得するためのセンサデバイス、撮像デバイス、及び音声出力デバイス等、各種デバイスとのデータ送受信を制御するＩ／Ｏ回路など８６０、及びＣＲＣ生成部８１５を有している。したがって、これらの機能モジュール１１８０〜１１８３によれば、受光部１１８５、発光部１１８６、及びリストバンド４、５側の発光部１９６、受光部１９７を介して、時計本体ケース１１６側と赤外線通信によるデータの授受が可能となる。
【０１４０】
（１９）第６の実施の形態
図３７は、本発明の第６の実施の形態を示すものであり、電磁誘導による誘導電磁界を用いてリストバンド内のアンテナコイルと各モジュール内蔵のアンテナコイルとの間でデータを非接触で送受信するようにしたものである。すなわち、図３７（Ａ）に示すように、腕時計１２０の時計本体ケース１２６内には、制御回路部６３、電源６４が設けられているとともに、上記第４の実施の形態と同様に表示部１０６１と前記キー操作部１０６２とが時計本体ケース１２６の外周部に向かって配置される。制御回路部６３は送受信制御部１２６６を介して、リストバンド１０４、１０５内に配置されたリストバンド側アンテナコイル２０４１、２０５１に接続されている。
【０１４１】
前記送受信部１２６６には、図３７（Ｂ）に示すように、復調回路６６１、フィルター＆増幅回路６６２、復号回路６６３、アンテナ駆動回路６６４、発振回路６６５、変調回路６６７、符号化回路６６６が設けられている。そして、復号回路６６３及び符号化回路６６６は制御回路部６３に接続され、発振回路６６５は時刻情報を生成する時計部１６７を介して、制御回路部６３に接続されている。さらに、制御回路部６３には、前記キー操作部１０６２、表示部１０６１が接続されているとともに、データメモリ１６６、バックアップ電池１６８が接続されている。
【０１４２】
他方、機能モジュール１２８０〜１２８３は、適宜の装着手段により、リストバンド１０４、１０５に脱着可能に取り付けられている。各モジュール１２８０〜１２８４は、モジュール側アンテナコイル１２８６を有するとともに、復調回路３５３、復号回路３５４、クロック再生回路３５９、整流機能も備えるＡ／Ｄ変換器３５８、寄生電源３４６、符号化回路３５６、変調回路３５７、制御回路部８５６、ＲＯＭ８１６、メモリ８１７、入出力デバイス８８４を有している。したがって、この実施の形態によれば、リストバンド側アンテナコイル２０４１、２０５１と各機能モジュール１２８０〜１２８３内のモジュール側アンテナコイル１２８６との間の電磁誘導により、各機能モジュール１２８０〜１２８３とのデータの送受信ができるだけでなく、電池６４の電源電力も非接触で各機能モジュール１２８０〜１２８３へ供給できるので、有線のバス配線を設ける必要がなく、配線構造を簡単化することができる。
【０１４３】
（２０）第７の実施の形態
【０１４４】
図３８は、本発明の第７の実施の形態を示すものであり、機能モジュールをコイン型にして、リストバンドに脱着自在に嵌着するようにしたものである。以下、本発明の第７の実施の形態を図に従って説明する。尚、図の説明において上述の第１〜第３の実施の形態で説明した構成は、基本的に同じ構造であるので、説明を省略する。
【０１４５】
すなわち、時計本体ケース３６の両端部に係着されたリストバンド１３４、１３５には、平面視において円形であって、機能モジュール１３００〜１３０３を脱着自在に嵌合可能な複数の機能モジュール嵌め込み孔１３４１、１３５１が形成されている。モジュール嵌め込み孔１３４１、１３５１の底面には、電源（Vcc）線５１１、データ信号（Serial Data）線５１２、クロック信号（Clock）線５１３、接地（GND）線５１４の一部が露出している。他方、機能モジュール１３００〜１３０３の下面には、前記各線５１１〜５１４の露出した部分に対応する部位に、接続端子９１〜９４が設けられている。
【０１４６】
したがって、この実施の形態によれば、必要に応じて機能モジュール１３００〜１３０２をモジュール嵌め込み孔１３４１、１３５１に嵌着することにより、容易に機能付加を行うことができる。
【０１４７】
（２１）第７の実施の形態の変形例
上述の第７の実施の形態においては、機能モジュール１３００を平面視において円形としたが、図３９に示すように、楕円形（Ｂ）、正方形（Ｃ）、角部を湾曲にした長方形（Ｄ）、特定の角部を切欠した矩形（Ｅ）（Ｆ）、半円形（Ｇ）、略くの字形（Ｈ）等、平面視円形に限ることなく適宜の形状としてもよい。また、接続端子９１〜９４の形成部位に関しても、一側部に変位させて設けたり（Ｉ）、一辺側に変位させて設けてもよく（Ｊ）（Ｋ）、また、機能モジュール１３００が円筒形である場合にはその周面に設けるようにしてもよい（Ｌ）。
【０１４８】
（２２）第８の実施の形態及びその変形例
【０１４９】
第８の実施形態は、上記第１の実施の形態において、時計本体ケース５００６（６）に内蔵される制御回路部６３と各機能モジュール８０〜８４との間でデータの送受信を行う場合、その制御処理を詳述するものであり、図の説明において第１の実施の形態で説明した構成は、基本的に同じ構造であるので、説明を省略する。
【０１５０】
第８の実施の形態において、図４０に示すように、腕時計５００１における時計本体ケース５００６は上記第１の実施の形態で説明した構成に加え、後述する機能モジュール制御データメモリ１６６１を内蔵している。
【０１５１】
図４１は、各機能モジュール８０〜８４の回路構成図であり、図の説明において第１の実施の形態で説明した構成は、基本的に同じ構造であるので、説明を省略する。Ｉ／Ｏ制御回路部１８１１は、電源制御部８１２の電源管理を行う。
【０１５２】
ＲＯＭ１８１６には、図４１に示すように、当該機能モジュールを製造したメーカーや、メーカーにおける型番等を示すメーカー／シリーズ符号(Family Code)８１６０、製造シリアル番号(Serial No.)８１６１、当該機能モジュールが電源モジュール若しくは電源を含んでいるか否かを１ｂｉｔデータ（フラグ）情報で設定した電源／電池モジュールビット(PS)８１６２、当該機能モジュールが外部からのデータを読み込めるか否かを１ｂｉｔデータ（フラグ）情報で設定した入力（データ読込可）モジュールビット（IN）８１６３、当該機能モジュールが外部へデータを書き出せるか否かを１ｂｉｔデータ（フラグ）情報で設定した出力（データ書出可）モジュールビット（OUT）８１６４、表示フォーマット設定データ(DF)８１６５、モジュール種別コード(Module Code)８１６６、モジュール仕様コード(Module Spec)８１６７、消費電力情報データ８１６８(PCI: Power Consumption Information)、及びエラーチェック（ＣＲＣ巡回訂正符号）８１６９が格納されている。またこれらのデータのうち、モジュール種別コード(Module Code)８１６６、モジュール仕様コード(Module Spec)８１６７は、機能モジュール制御データメモリ１６６１に格納されている後述する各テーブルによって予め定義されている。
【０１５３】
表示フォーマット設定データ(DF)８１６５は、腕時計５００１の表示部６０に当該機能モジュールに関する事項を表示する際、その表示フォーマットを規定するデータであり、消費電力情報データ(PCI)８１６８は当該機能モジュールが正常に動作するために必要な消費電力に関するデータ（Ｏｆｆ時／Ｏｎ時平均／Ｏｎ時Ｍａｘ等）である。また、モジュール種別コード(Module Code)８１６６は、当該機能モジュールの種別を示す符号であり、モジュール仕様コード(Module Spec)８１６７は当該機能モジュールの仕様を示す符号である。これら、モジュール種別コード８１６６とモジュール仕様コード８１６７の詳細については、後述する。 尚、これらのデータ、及びコードを各機能モジュールと時計本体とで送受信する場合のデータの構成は、図１０、及び図１１に準じるものであるが、各データ及びコードについては、変更される。
【０１５４】
図４２は、一例として前記機能モジュール８２、８３の詳細を示す回路構成図である。この機能モジュール８２、８３のＲＯＭ１８１６には、前記図４１に示した当該機能モジュールのメーカー／シリーズ符号８１６０からエラーチェック（ＣＲＣ巡回訂正符号）８１６９までの情報が格納されている。これら情報８１６０〜８１６９において、機能モジュール８２、８３のモジュール種別コード８１６６は、同図の右側に「Ｍｏｄｕｌｅ Ｃｏｄｅ＝０１００（＝センサ系（測定処理）」と定義されている。また、機能モジュール８３のモジュール仕様コード８１６７は、「Ｍｏｄｕｌｅ Ｓｐｅｃ＝００１０（気圧計（ｈＰａ）」として定義されている。
【０１５５】
図４３は、本発明の第８の実施の形態における変形例を示すものであり、上記第２の実施の形態において、時計本体ケース５０１６（６）に内蔵される制御回路部１６３と各機能モジュール２１〜２６との間でデータの送受信を行う場合、その制御処理を詳述するものであり、図の説明において第２の実施の形態で説明した構成は、基本的に同じ構造であるので、説明を省略する。
【０１５６】
第８の実施の形態の変形例において、図４３に示すように、腕時計５００２における時計本体ケース５０１６は上記第１の実施の形態で説明した構成に加え、後述する機能モジュール制御データメモリ１６６１を内蔵している。
【０１５７】
機能モジュール２１〜２６は、それえぞれ電源（Vcc）線４１１、５１１、データ信号（Serial Data）線４１２、５１２、クロック信号（Clock）線４１３、５１３、接地（GND）線４１４、５１４とに接続されている。
【０１５８】
図４４は、機能モジュール２１、２２の詳細を示す回路構成図であり、図の説明において第２の実施の形態で説明した構成は、基本的に同じ構造であるので、説明を省略する。
【０１５９】
ＲＯＭ１８１７には、前記図４１に示したものと同様に、当該機能モジュールのメーカー／シリーズ符号８１６０からエラーチェック（ＣＲＣ巡回訂正符号）８１６９までの情報が記憶されている。これら８１６０〜８１６９において、機能モジュール２１、２２のモジュール種別コード８１６６は、メモリ機能を有するものであり、「Ｍｏｄｕｌｅ Ｃｏｄｅ＝００１０（＝メモリ系）」として定義されている。又、機能モジュール２１のモジュール仕様コード８１６７は、「Ｍｏｄｕｌｅ Ｓｐｅｃ＝０１１０（＝３２ＭＢ／Ｆｌａｓｈ）」として定義されている。
【０１６０】
図４５は、前記機能モジュール２３の詳細を示す回路構成図であり、第２の実施の形態で説明した構成は、基本的に同じ構造であるので、説明を省略する。
【０１６１】
ＲＯＭ１８１８には、前記図４１に示したものと同様に当該機能モジュール２３のメーカー／シリーズ符号８１６０からエラーチェック（ＣＲＣ巡回訂正符号）８１６９までの情報が記憶されている。これら８１６０〜８１６９において、機能モジュール２３のモジュール種別コード８１６６は、「Ｍｏｄｕｌｅ Ｃｏｄｅ＝０１１１（＝無線処理系（通信方式）系）」として定義されている。また、この機能モジュール２３のモジュール仕様コード８１６７は、「Ｍｏｄｕｌｅ Ｓｐｅｃ＝０１０１（近接無線通信（Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ））」として定義されている。
【０１６２】
図４６は、前記機能モジュール２４の詳細を示す回路構成図であり、第２の実施の形態で説明した構成は、基本的に同じ構造であるので、説明を省略する。
【０１６３】
ＲＯＭ１８１９には、前記図４１のものと同様に当該機能モジュール２４のメーカー／シリーズ符号８１６０からエラーチェック（ＣＲＣ巡回訂正符号）８１６９までの情報が記憶されている。これら８１６０〜８１６９において、機能モジュール２４のモジュール種別コード８１６６は、「Ｍｏｄｕｌｅ Ｃｏｄｅ＝０１０１（＝入力処理系（デバイス））」として定義されている。特にこの機能モジュール２４がデジタルカメラである場合は、モジュール仕様コード８１６７は、「Ｍｏｄｕｌｅ Ｓｐｅｃ＝０１１１（＝イメージインプット（ＣＣＤ、ＣＭＯＳ））」として定義されている。
【０１６４】
図４７は、前記機能モジュール２５の詳細を示す回路構成図であり、第２の実施の形態で説明した構成は、基本的に同じ構造であるので、説明を省略する。
【０１６５】
ＲＯＭ１８２０には、前記図４１のものと同様に当該機能モジュール２５のメーカー／シリーズ符号８１６０からエラーチェック（ＣＲＣ巡回訂正符号）８１６９までの情報が記憶されている。これら８１６０〜８１６９において、当該機能モジュール２５のモジュール種別コード８１６６は、「Ｍｏｄｕｌｅ Ｃｏｄｅ＝０１１０（＝出力処理系（デバイス）」として定義されている。また、モジュール仕様コード８１６７は、「Ｍｏｄｕｌｅ Ｓｐｅｃ＝０１０１（オーディオ出力（スピーカ、イヤホン））」として定義されている。
【０１６６】
図４８は、前記電源モジュール２６の詳細を示す回路構成図であり、第２の実施の形態で説明した構成は、基本的に同じ構造であるので、説明を省略する。
【０１６７】
ＲＯＭ１８２１には、前記図４１のものと同様に当該電源モジュール２６のメーカー／シリーズ符号８１６０からエラーチェック（ＣＲＣ巡回訂正符号）８１６９までの情報が記憶されている。これら８１６０〜８１６９において、この電源モジュール２６のモジュール種別コード８１６６は、「Ｍｏｄｕｌｅ Ｃｏｄｅ＝１１０１（＝二次電池）」として定義されている。また、この電源モジュール２６のモジュール仕様コード８１６７は、「Ｍｏｄｕｌｅ Ｓｐｅｃ＝０１０１（＝３．６Ｖ、２００ｍＡｈ）」として定義されている。
【０１６８】
図４９〜図５８は、各腕時計５００１、５００２に設けられている前記モジュール制御データメモリ１６６１に記憶されているテーブル１６６２〜１６７１を示すものである。各テーブル１６６２〜１６７１には、モジュール識別コードと、モジュール仕様コード、及び機能が対応して記憶されている。
【０１６９】
図４９は、時間計測系機能モジュールテーブル１６６２であり、モジュール識別コードは、サーフィンタイマー、ヨットタイマー、・・・等の、時間計測系機能モジュールに全て共通して「００００」が対応付けて記憶されている。また、モジュール仕様コードは当該機能モジュールの機能に応じて相互に異なる。したがって、腕時計５００１、５００２の制御回路部６３、１６３は、この時間計測系機能モジュールテーブル１６６２を参照することにより、リストバンド４、５に嵌合して接続された機能モジュールが時間計測機能を備えるものであるか否か、また、時間計測機能を備えるものであった場合、どのような仕様であるのかをモジュール仕様コードで判別することができる。
【０１７０】
図５０は、ＣＰＵ／演算処理プログラム系機能モジュールテーブル１６６３であり、モジュール識別コードは、日出／日入演算、月齢演算・・・等の、ＣＰＵ／演算処理プログラム系機能モジュールに全て共通の「０００１」が対応付けて記憶されている。また、モジュール仕様コードは当該機能モジュールの機能に応じて相互に異なる。したがって、腕時計５００１、５００２の制御回路部６３、１６３は、このＣＰＵ／演算処理プログラム系機能モジュールテーブル１６６３を参照することにより、リストバンド４、５に嵌合して接続された機能モジュールがＣＰＵ／演算処理機能を備えるものであるか否か、また、ＣＰＵ／演算処理機能を備えるものであった場合、どのような仕様であるのかをモジュール仕様コードで判別することができる。
【０１７１】
図５１は、メモリ系機能モジュールテーブル１６６４であり、モジュール識別コードは、１ＭＢ／ＳＲＡＭ、２ＭＢ／ＳＲＡＭ、・・・等の、メモリ系機能モジュールに全て共通の「００１０」が対応付けて記憶されている。また、モジュール仕様コードは当該機能モジュールのメモリ容量、及びハードウェアの仕様に応じて異なる。したがって、腕時計５００１、５００２の制御回路部６３、１６３は、このメモリ系機能モジュールテーブル１６６４を参照することにより、リストバンド４、５に嵌合して接続された機能モジュールがメモリ機能を備えるものであるか否か、また、メモリ機能を備えるものであった場合、どのような容量、ハードウェアで構成されているかをモジュール仕様コードで判別することができる。
【０１７２】
図５２は、データバンク系機能モジュールテーブル１６６５であり、モジュール識別コードは、アドレス帳、スケジュール帳・・・等の、データバンク系機能モジュールに全て共通の「００１１」が対応付けて記憶されている。また、モジュール仕様コードは当該機能モジュールの機能に応じて相互に異なる。したがって、腕時計５００１、５００２の制御回路部６３、１６３は、このデータバンク系機能モジュールテーブル１６６５を参照することにより、リストバンド４、５に嵌合して接続された機能モジュールがデータバンク機能を備えるものであるか否か、また、データバンク機能を備えるものであった場合、どのような仕様であるのかをモジュール仕様コードで判別することができる。
【０１７３】
図５３は、センサ系機能モジュールテーブル１６６６であり、モジュール識別コードは、温度計、気圧計・・・等の、センサ系機能モジュールに全て共通の「０１００」が対応付けて記憶されている。また、モジュール仕様コードは当該機能モジュールの機能に応じて相互に異なる。したがって、腕時計５００１、５００２の制御回路部６３、１６３は、このセンサ系機能モジュールテーブル１６６６を参照することにより、リストバンド４、５に嵌合して接続された機能モジュールがセンサ機能を備えるものであるか否か、また、センサ機能を備えるものであった場合、どのような仕様であるのかをモジュール仕様コードで判別することができる。
【０１７４】
図５４は、入力処理系（デバイス）機能モジュールテーブル１６６７であり、モジュール識別コードは、コネクタ経由インプット、キーインプット、・・・等の、入力処理系機能モジュールに全て共通の「０１０１」が対応付けて記憶されている。また、モジュール仕様コードは当該機能モジュールの機能に応じて相互に異なる。したがって、腕時計５００１、５００２の制御回路部６３、１６３は、この入力処理系（デバイス）機能モジュールテーブル１６６７を参照することにより、リストバンド４、５に嵌合して接続された機能モジュールが入力デバイスを備えるものであるか否か、また、入力デバイスを備えるものであった場合、どのような入力デバイスであるのかをモジュール仕様コードで判別することができる。
【０１７５】
図５５は、出力処理系（デバイス）機能モジュールテーブル１６６８であり、モジュール識別コードは、コネクタ経由アウトプット、表示出力、・・・等の、出力処理系機能モジュールに全て共通の「０１１０」が対応付けて記憶されている。また、モジュール仕様コードは当該機能モジュールの機能に応じて相互に異なる。したがって、腕時計５００１、５００２の制御回路部６３、１６３は、この出力処理系（デバイス）機能モジュールテーブル１６６８を参照することにより、リストバンド４、５に嵌合して接続された機能モジュールが出力デバイスを備えるものであるか否か、また、出力デバイスを備えるものであった場合、どのような出力デバイスであるのかをモジュール識別コードで判別することができる。
【０１７６】
図５６は、無線処理系（通信方式）機能モジュールテーブル１６６９であり、モジュール識別コードは、無線通信一般、無線受信一般、・・・等の、無線処理系機能モジュールに全て共通の「０１１１」が対応付けて記憶されている。また、モジュール仕様コードは当該機能モジュールの機能に応じて相互に異なる。したがって、腕時計５００１、５００２の制御回路部６３、１６３は、この無線処理系（通信方式）機能モジュールテーブル１６６９を参照することにより、リストバンド４、５に嵌合して接続された機能モジュールが無線処理機能を備えるものであるか否か、また、無線処理機能を備えるものであった場合、どのような機能を備えるものであるのかを判別することができる。
【０１７７】
図５７及び図５８は、一次電池系及び二次電池系機能モジュールテーブル１６７０、１６７１であり、モジュール識別コードは、１．５Ｖ，８０ｍＡｈ、３Ｖ，１５０ｍＡｈ、・・・等の、各電池系機能モジュール全て「１０００」（一次電池）、「１１０１」（二次電池）が対応付けて記憶されている。また、モジュール仕様コードは当該モジュールの能力に応じて相互に異なる。したがって、腕時計５００１、５００２の制御回路部６３、１６３は、この一次電池系及び二次電池系機能モジュールテーブル１６７０、１６７１を参照することにより、リストバンド４、５に嵌合して接続された機能モジュールが各電源を有するか否か、また、電源を有している場合、どのような機能を備えるものであるのかを判別することができる。
【０１７８】
以上の構成にかかる第８の実施の形態及びその変形例において、各腕時計５００１、５００２の制御回路部６３、１６３は、内部に記憶されている処理プログラムに基づき、先ず図５９に示すフローチャートに従って処理を実行する。すなわち、リストバンド４、５に嵌合して新規に接続された機能モジュールがあるか否かを判断する（ステップＳ１）。新規に接続された機能モジュールがある場合には、当該機能モジュールの前記ＲＯＭ８１６、１８１６〜１８２１に記憶されている８１６０〜８１６９のうち、モジュールＩＤ（メーカー／シリーズ符号８１６０、製造シリアル番号８１６１）を読み込んで、当該腕時計５００１、５００２に対応するものか否かチェックするとともに（ステップＳ２）、後続するモジュール情報（電源／電池モジュールビット(PS)８１６２、入力（データ読込可）モジュールビット（IN）８１６３、出力（データ書出可）モジュールビット（OUT）８１６４、表示フォーマット設定データ(DF)８１６５、モジュール種別コード(Module Code)８１６６、モジュール仕様コード(Module Spec)８１６７、消費電力情報データ８１６８(PCI: Power Consumption Information)、及びエラーチェック（ＣＲＣ巡回訂正符号）８１６９）を読み込む（ステップＳ３）。
【０１７９】
さらに、ステップＳ２で読み込んだモジュールＩＤと対応させて、ステップＳ３で読み込んだモジュール情報をモジュール制御データメモリ１６６１内に登録する（ステップＳ４）。次いで、接続されている機能モジュールのアイコン及びモジュール情報を表示部６０、１６１に表示する（ステップＳ５）。このステップＳ５での処理により、前記各腕時計５００１、５００２の表示部６０、１６１は、図６０に例示するように、接続されている機能モジュールのアイコンやモジュール情報が表示され、あるいは図６１に例示するようにモジュール情報がツリー状に表示される（図６０において、６１０は出力処理系（デバイス）機能モジュールの音声出力アイコン、６１１は無線処理系（通信方式）機能モジュールのアイコン、６１２はメモリ機能モジュールアイコン、６１３は電源モジュールアイコンをそれぞれ示す。）。また、他にも新規に接続された機能モジュールがあるか否かを判断し（ステップＳ６）、新規に接続された機能モジュールに対し、ステップＳ２〜Ｓ５の処理を繰り返す。
【０１８０】
そして、新規に接続された全ての機能モジュールに対し、ステップＳ２〜Ｓ５の処理を終了した場合、又はステップＳ１での判断の結果、新規に接続された機能モジュールがなかったと判断した場合は、逆にリストバンド４、５からはずされた機能モジュールがあるか否かを判断する（ステップＳ７）。はずされた機能モジュールがある場合には、前述のステップＳ４でモジュール制御データメモリ１６６１内に登録した当該機能モジュールのモジュールＩＤとモジュール情報とを登録データから削除する（ステップＳ８）。次いで、接続されている機能モジュールのアイコン及びモジュール情報を表示部６０、１６１に表示する（ステップＳ９）。また、他にもはずされた機能モジュールがあるか否かを判断し（ステップＳ１０）、はずされた全ての機能モジュールに対し、ステップＳ８及びＳ９の処理を繰り返す。
【０１８１】
そして、はずされた全ての機能モジュールに対し、ステップＳ８及びＳ９の処理を終了した場合、又はステップＳ７での判断の結果、はずされた機能モジュールがなかった場合には、モジュール制御データメモリ１６６１の登録内容を参照して、接続されている各機能ジュールのアイコン及びモジュール情報を表示部６０、１６１に表示する（ステップＳ１１）。さらに、モジュール制御データメモリ１６６１の登録内容を読み、接続されている電源モジュールの容量と各機能モジュールの消費電力情報データ８１６８とから、起動する機能モジュールを選択制御する（ステップＳ１２）。
【０１８２】
この結果、例えばこの起動させた機能モジュールが入力処理系（デバイス）である場合には、ユーザの任意の操作応じて入力されるデータを処理する（ステップＳ１３）。また、起動させた機能モジュールが入力処理系（デバイス）、あるいは次のステップＳ１５で処理を実行する出力処理系（デバイス）以外の機能モジュールである場合には、その機能、及び仕様に応じてデータ処理する（ステップＳ１４）。さらに、起動させた機能モジュールが出力処理系（デバイス）である場合には、ユーザの任意の操作に応じて出力指示されるデータを出力処理する（ステップＳ１５）。
【０１８３】
図６２は、前記ステップＳ１２の詳細を示すフローチャートである。先ず、リストバンド４、５に嵌合して新たに接続された電源モジュールがあるか否かを判断する（ステップＳ１２０１）。新たに接続された電源モジュールがある場合には、当該電源モジュールの前記ＲＯＭ８１６に記憶されているモジュールＩＤを読み込むとともに、後続するモジュール情報を読み込む（ステップＳ１２０２）。さらに、この読み込んだモジュールＩＤ及びモジュール情報をモジュール制御データメモリ１６６１に登録する（ステップＳ１２０３）。次いで、接続されている全ての電源モジュールの合計容量を算出し、モジュール制御データメモリ１６６１に記憶させてあった合計容量の値を更新する（ステップＳ１２０４）。また、接続されている電源モジュールのアイコンとモジュール情報とを表示部６０、１６１に表示する（ステップＳ１０２５）。引き続き、他にも新規に接続された電源モジュールがあるか否かを判断し（ステップＳ１２０６）、新規に接続された全ての電源モジュールに対し、ステップＳ１０２２〜Ｓ１２０５の処理を繰り返す。
【０１８４】
そして、新規に接続された全ての電源モジュールに対し、ステップＳ１２０２〜Ｓ１２０５の処理を終了した場合、又はステップＳ１２０１での判断の結果、新たに接続された電源モジュールがなかった場合には、電源モジュール以外の全ての機能モジュールの消費電力情報データから、消費電力に関するＯｆｆ時／Ｏｎ時平均／Ｏｎ時Ｍａｘを求める（ステップＳ１２０７）。また、接続されている全ての電源モジュールの合計容量とすべての機能モジュールの消費電力情報とを表示部６０、１６１に表示する（ステップＳ１２０８）。
【０１８５】
しかる後に、電源モジュール以外の全ての機能モジュールのＯＮ時平均消費電力の合計が、接続されている全ての電源モジュールの合計容量未満である否かを判断する（ステップＳ１２０９）。このステップＳ１２０９での判断がＮＯであって、接続モジュールのＯＮ時平均消費電力の合計が、全ての電源モジュールの合計容量以上である場合には、エラー処理を行う（ステップＳ１２１４）。そして、このエラー処理に伴って、接続する機能モジュールの再選択、又は、超過する機能モジュールの取り外し、若しくは、電源モジュールの追加を表示部６０、１６１に表示する（ステップＳ１２１５）。
【０１８６】
他方、ステップＳ１２０９での判断がＹＥＳであって、接続した全ての機能モジュールのＯＮ時平均消費電力の合計が、全ての電源モジュールの合計容量未満である場合には、さらに、電源モジュール以外の全ての機能モジュールのＯＮ時Ｍａｘ消費電力の合計が、接続されている全ての電源モジュールの合計容量未満である否かを判断する（ステップＳ１２１０）。このステップＳ１２１０での判断がＮＯであって、前記ＯＮ時Ｍａｘ消費電力の合計が、接続されている全ての電源モジュールの合計容量以上である場合には、エラー処理を行う（ステップＳ１２１２）。そして、このエラー処理に伴って、同時に駆動させる機能モジュールの再選択、又は、超過する機能モジュールの取り外し、若しくは、電源モジュールの追加をするように、表示部６０、１６１に表示する（ステップＳ１２１３）。
【０１８７】
そして、ステップＳ１２０９とステップＳ１２１０の判断が共にＹＥＳである場合、つまり、接続した機能モジュールのＯＮ時平均消費電力の合計が電源モジュールの合計容量未満であり、かつ、接続した機能モジュールのＯＮ時Ｍａｘ消費電力の合計が電源モジュールの合計容量未満である場合には、ステップＳ１２１１の処理を行う。すなわち、モジュール制御データメモリ１６６１の登録内容を参照して、接続電源モジュールと接続モジュールの消費電力を表示するのである。
【０１８８】
図６３は、前記ステップＳ１３の詳細を示すフローチャートである。先ず、ユーザによるキー操作部６２、１６２の操作に応じて、モジュール制御データメモリ１６６１内の登録済みデータから所望の入力処理系（デバイス）の機能モジュールを検索する（ステップＳ１３０１）。この検索の結果、所望の入力処理系（デバイス）の機能モジュールがあるか否かを判断し（ステップＳ１３０２）、無い場合にはエラー処理を行って（ステップＳ１３０７）本処理を終了する。また、所望の機能モジュールがある場合には、ユーザの任意の操作によるデータ入力処理を当該機能モジュールで実行する（ステップＳ１３０３）。引き続き、このデータ入力が適正に実行されたか否かを判断し（ステップＳ１３０４）、適正に行われなかった場合にはエラー処理を行って（ステップＳ１３０７）、入力処理を終了する。
【０１８９】
また、ステップＳ１３０４での判断の結果、データ入力が適正に実行された場合には、入力されたデータを制御部（制御回路部６３、１６３）内のデータメモリ１６６に格納する（ステップＳ１３０５）。さらに、モジュール制御データメモリ１６６１の登録内容を参照して、入力処理した機能モジュールとデータとを表示部６０、１６１に表示する（ステップＳ１３０６）。
【０１９０】
図６４は、前記ステップＳ１４において機能モジュールのうちメモリ機能を備えたものからデータを読み出し、制御回路６３、１６３のデータメモリ１６６に格納処理する場合の詳細を示すフローチャートである。先ず、キー操作部６２、１６２の操作に応じて、モジュール制御データメモリ１６６１内の登録済みデータからメモリ機能を有した機能モジュールを検索する（ステップＳ１４０１）。この検索の結果、メモリ機能を備える機能モジュールがあるか否かを判断し（ステップＳ１４０２）、無い場合にはエラー処理を行って（ステップＳ１４０７）、本処理を終了する。また、機能モジュールがある場合には、ユーザが所定の操作により指定したファイルあるいはデータが当該機能モジュールにあるか否かを検索する（ステップＳ１４０３）。そして所望のファイルあるいはデータあるか否かを判断し（ステップＳ１４０４）、無い場合にはエラー処理を行って（ステップＳ１４０７）、本処理を終了する。
【０１９１】
また、ステップＳ１４０４での判断の結果、ファイルあるいはデータある場合には、これらファイルあるいはデータを制御回路部６３、１６３内のデータメモリ１６６に格納する（ステップＳ１４０５）。さらに、モジュール制御データメモリ１６６１の登録内容を参照して、機能モジュールと読込まれたファイルあるいはデータとを表示部６０、１６１に表示する（ステップＳ１４０６）。
【０１９２】
図６５は、前記ステップＳ１４において、上記の処理とは逆に、制御回路部６３、１６３のデータメモリ１６６からメモリ機能を備えた機能モジュールへデータを書き込む場合の詳細を示すフローチャートである。先ず、ユーザによるキー操作部６２、１６２の所定の操作に応じて、モジュール制御データメモリ１６６１内の登録済みデータからメモリ機能を有した機能モジュールを検索する（ステップＳ１４１１）。この検索の結果、機能モジュールがあるか否かを判断し（ステップＳ１４１２）、無い場合にはエラー処理を行って（ステップＳ１４１７）、本処理を終了する。
【０１９３】
また、機能モジュールがある場合には、ユーザが所定の操作により指定したファイルあるいはデータをデータメモリ１６６から制御回路部６３、１６３内のメモリに先ず一時的に読み込む（ステップＳ１４１３）。しかる後に、このファイルあるいはデータをメモリ機能モジュールに格納する（ステップＳ１４１４）。さらに、この格納が適正に実行されたか否かを判断し（ステップＳ１４１５）、適正に実行されなかった場合にはエラー処理を行って（ステップＳ１４１７）、本処理を終了する。適正に実行された場合には、モジュール制御データメモリ１６６１の登録内容を参照して、格納された機能モジュールとファイルあるいはデータを表示部６０、１６１に表示する（ステップＳ１４１６）。
【０１９４】
図６６は、前記ステップＳ１５の詳細を示すフローチャートである。先ず、キー操作部６２、１６２の操作に応じて、モジュール制御データメモリ１６６１内の登録済みデータから出力処理系（デバイス）機能を備える機能モジュールを検索する（ステップＳ１５０１）。この検索の結果、機能モジュールがあるか否かを判断し（ステップＳ１５０２）、無い場合にはエラー処理を行って（ステップＳ１５０７）、機能モジュールへの出力処理を終了する。また、機能モジュールがある場合には、当該機能モジュールより、出力対象のデータをまず制御部（制御回路部６３、１６３）内のメモリに先ず読み込む（ステップＳ１５０３）。しかる後に、このデータを機能モジュールに出力する（ステップＳ１５０４）。さらに、この出力が適正に実行されたか否かを判断し（ステップＳ１５０５）、適正に実行されなかった場合にはエラー処理を行って（ステップＳ１５０７）、機能モジュールへの出力処理を終了する。適正に実行された場合には、モジュール制御データメモリ１６６１の登録内容を参照して、機能モジュールと出力されたデータとを表示部６０、１６１に表示するのである（ステップＳ１５０６）。
【０１９５】
【発明の効果】
【０１９６】
以上説明したように本発明によれば、実質的に当該身体装着可能な情報機器の多機能化を図ることができるとともに、多機能化を図っても、ケース本体が大型化することがない。また、腕時計等の身体の一部に装着される装置における本体の大型化を伴うことなく、構成の簡単化を図りつつ多機能化に対応することができる。
【０１９７】
また、請求項１記載の発明によれば、データを表示する表示部と、使用者の身体に着脱可能に装着されるバンド部と、前記バンド部に着脱自在に装着される複数の機器と、予め定められている電源容量を有する複数の電源と、前記バンド部に複数の機器が装着され、かつ、複数の電源が装着されたことを条件に、この装着された複数の機器の合計消費電力値と前記複数の電源の合計容量値とを比較判断し、前記複数の機器の合計消費電力値が前記複数の電源の合計容量値を超えたと比較判断した際は、前記機器の前記バンド部からの取り外しと前記電源の前記バンド部への追加装着とのいずれか一方の指示を前記表示部に出力する出力手段とを備えているので、前記複数の機器の合計消費電力値が前記複数の電源の合計容量値を超えたと比較判断された際には、前記機器の前記バンド部からの取り外しと前記電源の前記バンド部への追加装着とのいずれか一方の指示を前記表示部に出力することができる。
【０１９８】
また、請求項２記載の発明によれば、データを表示する表示部を備えているケース本体と、電子回路を内蔵する複数の機器と、前記複数の機器を連結部材により互いに着脱自在に連結して成るバンド部と、前記バンド部に着脱自在に装着され予め定められている電源容量を有する複数の電源と、前記バンド部に複数の機器が装着され、かつ、複数の電源が装着されたことを条件に、この装着された複数の機器の合計消費電力値と前記複数の電源の合計容量値とを比較判断し、前記複数の機器の合計消費電力値が前記複数の電源の合計容量値を超えたと比較判断した際は、前記機器の前記バンド部からの取り外しと前記電源の前記バンド部への追加装着とのいずれか一方の指示を前記表示部に出力し、前記複数の機器の合計消費電力値が前記複数の電源の合計容量値を超えていないと比較判断した際は、前記複数の機器の合計消費電力値と前記複数の電源の合計容量値とを前記前記表示部に出力する出力手段とを備えているので、前記複数の機器の合計消費電力値が前記複数の電源の合計容量値を超えたと比較判断された際には、前記機器の前記バンド部からの取り外しと前記電源の前記バンド部への追加装着とのいずれか一方の指示を前記表示部に出力することができ、かつ、前記複数の機器の合計消費電力値が前記複数の電源の合計容量値を超えていないと比較判断された際には、前記複数の機器の合計消費電力値と前記複数の電源の合計容量値とを前記前記表示部に出力することができる。
【０１９９】
また、請求項５記載の発明によれば、データを表示する表示部を備えているケース本体と、このケース本体に設けられ、かつ、内部に電磁誘導発生用の第１のコイルを配置した使用者の身体に着脱可能に装着されるバンド部と、内部に電磁誘導発生用の第２のコイルを備え、前記バンド部に着脱自在に装着される複数の機器と、前記バンド部に着脱自在に装着され予め定められている電源容量を有する複数の電源と、前記第１のコイルと第２のコイルとの間で、データ及び電源電流の内の少なくとも一方を転送させるように制御する転送制御手段と、前記バンド部に複数の機器が装着され、かつ、複数の電源が装着されたことを条件に、この装着された複数の機器の合計消費電力値と前記複数の電源の合計容量値とを比較判断し、前記複数の機器の合計消費電力値が前記複数の電源の合計容量値を超えたと比較判断した際は、前記機器の前記バンド部からの取り外しと前記電源の前記バンド部への追加装着とのいずれか一方の指示を前記表示部に出力する出力手段とを備えているので、前記複数の機器の合計消費電力値が前記複数の電源の合計容量値を超えたと比較判断された際には、前記機器の前記バンド部からの取り外しと前記電源の前記バンド部への追加装着とのいずれか一方の指示を前記表示部に出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施の形態にかかる腕時計の全体図であり、（Ａ）は外観図、（Ｂ）は表示部の拡大図である。
【図２】同実施の形態にかかる腕時計における尾錠及び突く棒の取り付け構成を示す斜視図である。
【図３】同腕時計の断面図である。
【図４】同腕時計の要部分解斜視図である。
【図５】リストバンドの平面図である。
【図６】（Ａ）は機能モジュールの透視図、（Ｂ）は斜視図である。
【図７】同実施の形態の回路構成図である。
【図８】同実施の形態の接続構成を示す回路構成図である。
【図９】（Ａ）はメモリ機能を有する機能モジュールの回路構成図、（Ｂ）はセンサ機能を有する機能モジュールの回路構成図である。
【図１０】同実施の形態における送受信信号を示す図である。
【図１１】同実施の形態における送受信データを示すデータ構成図である。
【図１２】第１の実施の形態の変形例▲１▼にかかる腕時計の全体図であり、（Ａ）は外観図、（Ｂ）は表示部の拡大図である。
【図１３】（Ａ）は通信機能を有する機能モジュールの回路構成図、（Ｂ）は入力機能を有する機能モジュールの回路構成図である。
【図１４】（Ａ）は出力機能を有する機能モジュールの回路構成図、（Ｂ）は入出力機能を有する機能モジュールの回路構成図である。
【図１５】（Ａ）は第１の実施の形態の変形例▲２▼にかかる腕時計の断面平面図、（Ｂ）は断面側面図である。
【図１６】第１の実施の形態の変形例▲３▼を示す断面模式図である。
【図１７】第１の実施の形態の変形例▲４▼を示す断面模式図である。
【図１８】本発明の第２の実施の形態にかかる腕時計の全体図であり、（Ａ）は外観図、（Ｂ）は表示部の拡大図である。
【図１９】同回路構成図である。
【図２０】第２の実施の形態の変形例▲１▼を示す回路構成図である。
【図２１】第２の実施の形態の変形例▲２▼を示す接続の構成図である。
【図２２】（Ａ）は、第２の実施の形態の変形例▲３▼におけるリストバンドの断面図、（Ｂ）は時計本体ケースの制御回路部と各機能モジュールとのシリアルバス接続の構成図である。
【図２３】第２の実施の形態の変形例▲４▼におけるリストバンドの断面図である。
【図２４】第２の実施の形態の他の変形例におけるリストバンドの断面図である。
【図２５】本発明の第３の実施の形態にかかる腕時計の全体図であり、（Ａ）は外観図、（Ｂ）は表示部の拡大図である。
【図２６】同回路構成図である。
【図２７】同実施の形態の接続構成及び機能モジュールを示す回路構成図である。
【図２８】本発明の第３の実施の形態▲１▼を示す回路構成図である。
【図２９】（Ａ）は第３の実施の形態の変形例▲２▼にかかる腕時計の断面平面図、（Ｂ）は断面側面図である。
【図３０】（Ａ）は第３の実施の形態の変形例▲３▼にかかる腕時計の断面平面図、（Ｂ）は断面側面図である。
【図３１】第３の実施の形態の変形例▲４▼を示す断面図である。
【図３２】第３の実施の形態の変形例▲５▼にかかる腕時計の回路構成図である。
【図３３】同変形例にかかる機能モジュールの回路構成図である。
【図３４】本発明の第４の実施の形態にかかる腕時計の全体図であり、（Ａ）は外観図、（Ｂ）は表示部の拡大図である。
【図３５】同回路構成図である。
【図３６】本発明の第５の実施の形態の接続構成及び機能モジュールを示す回路構成図である。
【図３７】本発明の第６の実施の形態の接続構成図及び回路構成図である。
【図３８】本発明の第７の実施の形態にかかる腕時計の全体図及び機能モジュールの斜視図である
【図３９】本発明の第７の実施の形態の変形例を示す平面図及び斜視図である。
【図４０】本発明の第８の実施の形態にかかる腕時計の回路構成図である。
【図４１】同実施の形態の機能モジュールの回路構成及びＲＯＭの記憶データを示す図である。
【図４２】同実施の形態のセンサ系機能モジュールの回路構成図である。
【図４３】本発明の第８の実施の形態の変形例にかかる腕時計の回路構成図である。
【図４４】同変形例のメモリ系機能モジュール２１、２２の回路構成図である。
【図４５】同変形例の無線処理系モジュール２３の回路構成図である。
【図４６】同変形例の入力処理系（デバイス）機能モジュール２４の回路構成図である。
【図４７】同変形例の出力処理系（デバイス）機能モジュール２５の回路構成図である。
【図４８】同変形例の電源モジュール２６の回路構成図である。
【図４９】時間計測系機能モジュールテーブルの記憶内容を示す図である。
【図５０】ＣＰＵ／演算処理プログラム系機能モジュールテーブルの記憶内容を示す図である。
【図５１】メモリ系機能モジュールテーブルの記憶内容を示す図である。
【図５２】データバンク系機能モジュールテーブルの記憶内容を示す図である。
【図５３】センサー系機能モジュールテーブルの記憶内容を示す図である。
【図５４】入力処理系（デバイス）機能モジュールテーブルの記憶内容を示す図である。
【図５５】出力処理系（デバイス）機能モジュールテーブルの記憶内容を示す図である。
【図５６】無線処理系（通信方式）機能モジュールテーブルの記憶内容を示す図である。
【図５７】一次電池系機能モジュールテーブルの記憶内容を示す図である。
【図５８】二次電池系機能モジュールテーブルの記憶内容を示す図である。
【図５９】腕時計の処理手順示すフローチャートである。
【図６０】腕時計の表示例を示す図である。
【図６１】腕時計の表示例を示す図である。
【図６２】図５９におけるステップＳ１２の詳細を示すフローチャートである。
【図６３】図５９におけるステップＳ１３の詳細を示すフローチャートである。
【図６４】図５９におけるステップＳ１４においてメモリ機能モジュールからデータを読み込み処理する場合の詳細を示すフローチャートである。
【図６５】図５９におけるステップＳ１４においてメモリ機能モジュールへのデータ書き込み処理する場合の詳細を示すフローチャートである。
【図６６】図５９におけるステップＳ１５の詳細を示すフローチャートである。
【符号の説明】
１ 腕時計（携帯機器）
４ リストバンド（バンド部）
５ リストバンド（バンド部）
６ 時計本体ケース（ケース本体）
４１ バス配線（接続構造）
５１ バス配線（接続構造）
６０ 表示部（表示手段）
６３ 制御回路部（電子回路）
６８ 本体接続用プラグ（接続部）
８０ 機能モジュール（メモリ機能）
８１ 機能モジュール（メモリ機能）
８２ 機能モジュール（温度センサ機能）
８３ 機能モジュール（圧力センサ機能）
８４ 機能モジュール（電子方位センサ機能）
４１１ 電源（Vcc）線（接続構造）
４１２ データ信号（Serial Data）線（接続構造）
４１３ クロック信号（Clock）線（接続構造）
４１４ 接地（GND）線（接続構造）
５１１ 電源（Vcc）線（接続構造）
５１２ データ信号（Serial Data）線（接続構造）
５１３ クロック信号（Clock）線（接続構造）
５１４ 接地（GND）線（接続構造）
１６６１ モジュール制御データメモリ
５００１ 腕時計（携帯機器）
５００２ 腕時計（携帯機器）
【発明の属する技術分野】
【０００２】
本発明は、身体装着可能な情報機器に関する。
【０００３】
【従来の技術】
【０００４】
従来、腕時計においては、時計回路や時計ムーブメント、電池などの時計として必須の構成部品以外に、各種センサーや機能回路を組み込んで内蔵し、時計本体の周部に設けられているキー入力部の操作により、時刻表示以外の各種機能を発生させる得るものが実用化されている。また、リストバンドに磁気コンパスなどの追加ユニットを着脱自在に取り付け、この追加ユニットによる機能を更に付加することも実用化されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
このように、時計本体内に各種機能回路等を組み込んだ場合、時計回路の制御部や表示部を有効利用して各機能回路を制御し、機能に応じた結果を表示することができる利点がある。その反面、各機能回路等を時計本体に内蔵すると、多機能化に伴って時計本体が大型化することとなり、また、腕に装着する機器である腕時計の性質上、時計本体が大型化には自ずと限界があり、多機能化に十分対応することができない。
【０００７】
これに対し、バンドに追加ユニットを取り付ける構成の場合、時計本体内への各種回路や部品の増設がないことから時計本体の大型化が伴うことがない利点がある。その反面、時計回路の制御部や表示部を利用して各ユニット回路の制御を行うことができず、各ユニット毎に制御部や表示部を設けることが必要となってしまう。
【０００８】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、腕時計等のリスト装置における本体の大型化を伴うことなく、構成の簡単化を図りつつ多機能化に対応することのできる身体装着可能な情報機器を提供することを目的とするものである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
【００１０】
前記課題を解決するために請求項１記載の発明にかかる身体装着可能な情報機器にあっては、データを表示する表示部と、使用者の身体に着脱可能に装着されるバンド部と、前記バンド部に着脱自在に装着される複数の機器と、前記バンド部に着脱自在に装着され予め定められている電源容量を有する複数の電源と、前記バンド部に複数の機器が装着され、かつ、複数の電源が装着されたことを条件に、この装着された複数の機器の合計消費電力値と前記複数の電源の合計容量値とを比較判断し、前記複数の機器の合計消費電力値が前記複数の電源の合計容量値を超えたと比較判断した際は、前記機器の前記バンド部からの取り外しと前記電源の前記バンド部への追加装着とのいずれか一方の指示を前記表示部に出力する出力手段とを備えていることを特徴とする。
【００１１】
また、請求項２記載の発明にかかる身体装着可能な情報機器にあっては、データを表示する表示部を備えているケース本体と、電子回路を内蔵する複数の機器と、前記複数の機器を連結部材により互いに着脱自在に連結して成るバンド部と、前記バンド部に着脱自在に装着され予め定められている電源容量を有する複数の電源と、前記バンド部に複数の機器が装着され、かつ、複数の電源が装着されたことを条件に、この装着された複数の機器の合計消費電力値と前記複数の電源の合計容量値とを比較判断し、前記複数の機器の合計消費電力値が前記複数の電源の合計容量値を超えたと比較判断した際は、前記機器の前記バンド部からの取り外しと前記電源の前記バンド部への追加装着とのいずれか一方の指示を前記表示部に出力し、前記複数の機器の合計消費電力値が前記複数の電源の合計容量値を超えていないと比較判断した際は、前記複数の機器の合計消費電力値と前記複数の電源の合計容量値とを前記前記表示部に出力する出力手段とを備えていることを特徴とする。
【００１２】
また、請求項３記載の発明にかかる身体装着可能な情報機器にあっては、前記ケース本体は、前記電子回路に接続された第１の信号端子を有し、前記複数の機器は、前記電子回路に接続された信号線とこの信号線の両端に設けられている第２の信号端子とを備え、前記複数の機器を互いに前記第２の信号端子で電気的に接続するとともに、前記ケース本体と機器とを前記第１の信号端子と第２の信号端子とにより電気的に接続したことを特徴とする。
【００１３】
また、請求項４記載の発明にかかる身体装着可能な情報機器にあっては、請求項３記載の情報機器において、前記複数の機器には、前記電子回路を内蔵しない機器が含まれ、該機器は前記信号線とこの信号線の両端に設けられている第２の信号端子から成ることを特徴とする。
【００１４】
また、請求項５記載の発明にかかる身体装着可能な情報機器にあっては、データを表示する表示部を備えているケース本体と、このケース本体に設けられ、かつ、内部に電磁誘導発生用の第１のコイルを配置した使用者の身体に着脱可能に装着されるバンド部と、内部に電磁誘導発生用の第２のコイルを備え、前記バンド部に着脱自在に装着される複数の機器と、前記バンド部に着脱自在に装着され予め定められている電源容量を有する複数の電源と、前記第１のコイルと第２のコイルとの間で、データ及び電源電流の内の少なくとも一方を転送させるように制御する転送制御手段と、前記バンド部に複数の機器が装着され、かつ、複数の電源が装着されたことを条件に、この装着された複数の機器の合計消費電力値と前記複数の電源の合計容量値とを比較判断し、前記複数の機器の合計消費電力値が前記複数の電源の合計容量値を超えたと比較判断した際は、前記機器の前記バンド部からの取り外しと前記電源の前記バンド部への追加装着とのいずれか一方の指示を前記表示部に出力する出力手段とを備えていることを特徴とする。
【００２７】
【発明の実施の形態】
【００２８】
（１）第１の実施の形態
【００２９】
以下、本発明の第１の実施の形態を図に従って説明する。図１は本発明の一実施の形態にかかる腕時計１の外観図を示すものであり、（Ａ）は腕時計１の全体図、（Ｂ）は表示部６０の拡大図である。図１（Ａ）に示すように腕時計１は、時計本体ケース６と、この時計本体ケース６の相対向する端部に取り付けられた一対の樹脂製のリストバンド４、５とを有している。リストバンド４は図２に示されるように、尾錠通し穴４００１と切り欠き部４００２により尾錠２と着脱可能に接合されている。また、突く棒１１は尾錠２のスペース２００１から矢印の方向に挿入され、その後、突く棒１１の径より十分大きいピン２００２によって尾錠に回動可能に固定される。
【００３０】
これは後述する機能モジュール８０、８１を接続あるいは交換する際、尾錠２および突く棒１１を取り外すことによって、容易に行えるようにするためである。
【００３１】
リストバンド４にはメモリ機能を有する機能モジュール８０，８１が着脱自在に取り付けられている。また、他方のリストバンド５には、温度センサ機能を有する機能モジュール８２、圧力センサ機能を有する機能モジュール８３、及び電子方位センサ機能を有する機能モジュール８４が着脱自在に取り付けられている。
【００３２】
時計本体ケース６の上面には、ＬＣＤからなり、後述する制御回路部６３からの制御に基づく時刻情報、及び後述する機能モジュール８０〜８４の各機能に基づく情報を表示する機能を備える表示部６０が設けられており、側面には複数のキー操作部６２が設けられている。時計本体ケース６内部には、図３に示すように、前記表示部６０の下面側に順次制御回路部６３と電池６４とが配置され、時計本体ケース６の裏面側は時計バックケース６６により閉鎖されている。制御回路部６３は、図４に示すように、前記複数のキー操作部６２に接続されているとともに、前記リストバンド４、５が取り付けられた端部方向に延びる４本のバス接続バネ６５により、弾性的にリストバンド４、５に設けられた本体接続用プラグ６８と接続される。
【００３３】
また、時計本体ケース６の相対向する端部には、バス接続用レセプタクル６９が設けられている。
【００３４】
前記リストバンド４の端部には、図１（Ａ）に示すように、遊環３、尾錠２及び突く棒１１が取り付けられており、両リストバンド４、５には、各々バス配線４１、５１が長手方向に沿って埋設されている。各バス配線４１、５１は、電源（Vcc）線４１１、５１１、データ信号（Serial Data）線４１２、５１２、クロック信号（Clock）線４１３、５１３、及び接地（GND）線４１４、５１４で構成されている。これらバス配線４１、５１を構成する各線４１１〜５１４には、図４に示すように、前記機能モジュール８０〜８４に対応する位置でリストバンド４、５の裏面側に露出した接続端子（電源（Vcc）線用）９１、接続端子（データ信号（Serial Data）線用）９２、接続端子（クロック信号（Clock）線用）９３、接続端子（接地（GND）線用）９４が設けられている。また、バス配線４１、５１を構成する各線４１１〜５１４の端部は、各リストバンド４、５の端部に設けられた本体接続用プラグ６８に接続されている。
【００３５】
そして、図３に示したように、この本体接続用プラグ６８をバス接続用レセプタクル６９に差し込んでバス接続バネ６５に端部に接触させる。この状態で時計バックケース６６を固定するための固定用ビス６７により、時計本体ケース６の端部とリストバンド４、５の端部とを共締めすることによって、時計本体ケース６側とリストバンド４、５側とが電気的に接続されている。
【００３６】
前記機能モジュール８０〜８４は、図６に示すように、外形が直方体であって環状に形成されており、一面側に機能モジュール内蔵回路８００を有し、この機能モジュール内蔵回路８００に対向する内面に４個の接続端子８０１〜８０４を有している。これら４個の接続端子８０１〜８０４は、機能モジュール８０〜８４をリストバンド４、５に嵌合させた状態において、各接続端子９１〜９４と接触し得る位置に設けられている。
【００３７】
したがって、機能モジュール８０〜８４をリストバンド４、５に嵌合させると、機能モジュール８０〜８４の各機能モジュール内蔵回路８００は、接続端子９１〜９４、８０１〜８０４を介して、図７及び図８に示すように、電源（Vcc）線４１１、５１１、データ信号（Serial Data）線４１２、５１２、クロック信号（Clock）線４１３、５１３、及び接地（GND）線４１４、５１４に接続され、さらに本体接続用プラグ６８とバス接続バネ６５を介して時計本体ケース６内の制御回路部６３に接続されることとなる。また、図７に示すように、時計本体ケース６内には、前記制御回路部６３と前記制御回路部６３に電力を供給する電池６４とが内蔵されるとともに、前記表示部６０と前記キー操作部６２とが時計本体ケース６の外周部に向かって配置される。
【００３８】
図９は、機能モジュール８０〜８４の回路構成図であり、各機能モジュール８０〜８４は、接続端子９１〜９４にて、前記電源（Vcc）線４１１、データ信号（Serial Data）線４１２、クロック信号（Clock）線４１３、接地（GND）線４１４に接続される。メモリ機能を有する機能モジュール８０、８１は、図９（Ａ）に示すように、接続端子９１に接続された電源制御部８１２、接続端子９２、９３に接続されたＩ／Ｏ制御回路部８１１を有するとともに、コマンド／アドレスレジスタ８１３、データレジスタ８１４、ＣＲＣ（Cyclic Rendundancy Check）生成部８１５、ＲＯＭ８１６、メモリ８１７を有している。ＲＯＭ８１６には、当該機能モジュールに固有のモジュールＩＤデータやシリアルＮｏ．データ等の識別情報が記憶されている。
【００３９】
センサ機能を有する機能モジュール８２〜８４は、同図（Ｂ）に示すように、同様にＩ／Ｏ制御回路部８１１、電源制御部８１２、コマンド／アドレスレジスタ８１３、データレジスタ８１４、ＣＲＣ生成部８１５、ＲＯＭ８１６、メモリ８１７を有するとともに、センサ制御部８３１、センサデータメモリ８３２、Ａ／Ｄ変換器８３３、アンプ８３４、センサ８３５を有している。
【００４０】
図１０は、時計本体ケース６側と機能モジュール８０〜８４側との間で送受信されるデータの構成例を示すものである。本例では、同図（Ａ）に示すように、スタートビットＳとストップビットＰとを用いる所謂調歩式（非同期式）で、スタートビットＳで送信を開始し、８ビットずつシリアル伝送し、最後にストップビットＰを送信して終了する。受信側では各８ビット毎にデータの受信を確認すると、確認応答信号ＡＣＫをデータ送信側に返信する。このとき、制御回路部６３から伝送するシリアルデータは、同図（Ｂ）に例示するように、スタートビットＳが先頭部、ストップビットＰが末尾部にそれぞれ設定され、８ビット単位で同期信号ＳＹとパリティチェックビットＰＡとの間に設定された、コマンドデータ信号（Ｃ０〜Ｃ２：３ビット）、モジュールＩＤデータ信号（ＩＤ０〜ＩＤ４：５ビット）、リード／ライト制御信号（Ｒ／Ｗ：１ビット）、アドレスデータ信号（Ａ０〜Ａ７：８ビット）、データ信号（Ｄ０〜Ｄ１５：１６ビット）、及びＣＲＣ符号／エラー訂正符号（ＣＲ０〜ＣＲ７：８ビット）と設定されており、８ビット単位で受信側から送信される確認応答信号ＡＣＫの受信を確認できるようになっている。
【００４１】
図１１（Ａ）は、制御回路部６３から接続端子９２を介して機能モジュール８０〜８４に伝送されるシリアルデータのデータ構成を示すものであり、同図に示すように、同期信号ＳＹ、データ信号（Ｃ、ＩＤ、Ｒ／Ｗ、Ａ、Ｄ、ＣＲ）及びパリティチェックビットＰＡを一組とする所定単位のデータで構成される。このシリアルデータは、同図（Ｂ）に示すように、機能モジュール８０〜８４側にて復号される。そしてこれら復号されたデータ信号（Ｃ、ＩＤ、Ｒ／Ｗ、Ａ、Ｄ、ＣＲ）は、同図（Ｃ）に示すように、コマンドデータ、リード／ライト制御データ、モジュールＩＤデータ、アドレスデータ、データ（実データ）、ＣＲＣ符号／エラー訂正符号で構成される。
【００４２】
なお、本実施の形態では、同期信号ＳＹを設定するようにしているが、確認応答信号ＡＣＫを同期信号ＳＹの代わりに設定してもよい。
【００４３】
また、ＡＣＫ（確認応答）データ、ＮＡＫ（否定応答）データなどは、コマンドデータのみで構成され（（Ｃ）−１）、ＳＯＦ、ＥＯＦ、機能モジュール８０〜８４の初期設定、ＯＮ／ＯＦＦ制御、属性情報（プロパティ）の要求などは、コマンドデータ、モジュールＩＤデータ、ＣＲＣ符号／エラー訂正符号で構成される（（Ｃ）−２）。
【００４４】
また、機能モジュール８０〜８４のメモリ８１７に格納されているデータの読込みコマンド、機能モジュール８０〜８４からの入力コマンドなどは、コマンドデータ、モジュールＩＤデータ、アドレスデータ、ＣＲＣ符号／エラー訂正符号で構成され（（Ｃ）−３）、機能モジュール８０〜８４への書込みコマンド、機能モジュールへの出力コマンドなどは、コマンドデータ、モジュールＩＤデータ、アドレスデータ、データ（出力内容データまたは書込み内容データ）、ＣＲＣ符号／エラー訂正符号で構成される（（Ｃ）−４）。
【００４５】
したがって、このようにしてリストバンドを介してシリアルデータを時計本体ケース６側と機能モジュール８０〜８４側とで送受信が行われることから、時計本体ケース６側にメモリ機能を有する機能モジュール８０、８１に対応するメモリや、センサ機能を有する機能モジュール８２〜８４に対応するセンサを内蔵させる必要はない。また、時計本体ケース６の表示部６０を利用して、各センサ機能を有する機能モジュール８２〜８４の検出結果を表示することもできる。すなわち、図１（Ｂ）に示すように、制御回路部６３で計時された現在時刻６０１、機能モジュール８３によって計測されたデータに基づく高度履歴６０２と現在地点高度６０４、機能モジュール８２によって計測された気温６０３、及び、機能モジュール８４によって計測された進行方位６０５が表示部６０に表示されることになる。よって、時計本体ケース６を大型化する必要なく、腕時計１に多種の機能を付加することができ、腕時計の多機能化に十分対応することができる。
【００４６】
（２）第１の実施の形態の変形例▲１▼
【００４７】
図１２は本発明の第１の実施の形態の変形例▲１▼にかかる腕時計１の外観図を示すものであり、（Ａ）は腕時計１の全体図、（Ｂ）は表示部６０の拡大図である。
【００４８】
図１２（Ａ）に示すように腕時計１の構成は、図１に示したものと同一であるが、機能モジュール８５〜８８の機能及び回路構成のみが異なっている。
【００４９】
すなわち、機能モジュール８５〜８８は、各々無線通信機能、撮像機能、音楽再生機能、及び液晶表示ディスプレイ付きタッチセンサ機能を有するものであり、音楽再生機能を有する機能モジュール８７には、音楽データが記録されている半導体メモリチップ８７６を挿入するためのスロット８７９が設けられている。無線通信機能を有する機能モジュール８５は、図１３（Ａ）に示すように、前記機能モジュール８０〜８４と同様に、Ｉ／Ｏ制御回路部８１１、電源制御部８１２、コマンド／アドレスレジスタ８１３、データレジスタ８１４、ＣＲＣ生成部８１５、ＲＯＭ８１６、メモリ８１７を有するとともに、通信制御部８５１、符号／復号部８５２、変復調部８５３、送受信部８５４、及びアンテナ８５５を有している。したがって、この通信機能を有する機能モジュール８５によれば、アンテナ８５５を介して送受信部８５４により受信したデータをリストバンド４を介して時計本体ケース６側に転送し、表示部６０に表示させることができる。また、時計本体ケース６のキー操作部６２を操作することにより、送受信部８５４からアンテナ８５５を介して送信することができる。
【００５０】
撮像機能を有する機能モジュール８６は、図１３（Ｂ）に示すように、同様にＩ／Ｏ制御回路部８１１からメモリ８１７までの各部を有するとともに、ＤＳＰ（Digital Signal Processor）からなる符号部８６２、入力回路８６３、ＣＣＤ（Charge Coupled Device）からなる入力デバイス８６４、及び撮像レンズ８６５を有している。したがって、この撮像機能を有する機能モジュール８６によれば、撮像レンズ８６５を介して入力デバイス（ＣＣＤ）８６４により撮像した画像を入力回路８６３より取り込んで、符号部（ＤＳＰ）８６２で信号処理された画像データをＩ／Ｏ制御回路部８１１より時計本体ケース６側に転送して、表示部６０に表示させることができる。また、時計本体ケース６のキー操作部６２を操作することにより、符号部（ＤＳＰ）８６２から画像データを取り込んで、メモリ８１７に記録することもできる。
【００５１】
音楽再生機能を有する機能モジュール８７は、図１４（Ａ）に示すように、同様にＩ／Ｏ制御回路部８１１からＲＯＭ８１６までの各部を有するとともに、前述のスロット８７９の奥に配置される半導体メモリチップ８７６の各端子（不図示）と電気的に接続するためのコネクタ８７８、このコネクタ８７８を介して出力制御部８７１や復号部８７２に接続された前記半導体メモリチップ８７６、出力回路８７３、前記イヤホン８７５が接続されるイヤホンジャックを備えた出力デバイス８７４を有している。したがって、この音楽再生機能を有する機能モジュール８７によれば、時計本体ケース６のキー操作部６２を操作することにより、半導体メモリチップ８８１に記録されている音楽データを再生して、イヤホン８７５により受聴することができる。
【００５２】
液晶表示ディスプレイ付きタッチセンサ機能を有する機能モジュール８８は、図１４（Ｂ）に示すように、同様にＩ／Ｏ制御回路部８１１からメモリ８１７までの各部を有するとともに、入出力制御部８８１、符号／復号部８８２、入出力回路８８３、及び液晶ディスプレイとこの液晶ディスプレイの表面に配置された透明なタッチパネルからなる入出力デバイス８８４を有している。したがって、この液晶表示ディスプレイ付きタッチセンサ機能を有する機能モジュール８８によれば、入出力デバイス８８４からデータを出力し、あるいは入力することができる。このようにすることにより、腕時計１は、図１２（Ｂ）に示すように、制御回路部６３で計時された現在時刻６０１、機能モジュール８６によって撮像されたイメージ６０６、及び、機能モジュール８７を操作するための操作アイコン６０７が表示部６０に表示することができる。
【００５３】
（３）第１の実施の形態の変形例▲２▼
【００５４】
図１５は、第１の実施の形態の変形例▲２▼を示すものであり、時計本体ケース６のバス接続用レセプタクル６９には、制御回路部６３に接続された４個の板バネ７０が設けられており、この板バネ７０と時計バックケース６６との間、及び時計本体ケース６と時計バックケース６６との間の全周に亙って、防水パッキング７１が介装されている。そして、両リストバンド４、５は本体接続用プラグ６８をバス接続用レセプタクル６９に挿入した状態で固定用ビス６７により固定されている。これにより、本体接続用プラグ６８が板バネ７０に弾接して、バス配線４１、５１が本体接続用プラグ６８及び板バネ７０を介し、制御回路部６３に接続されるようになっている。本例によれば、防水パッキング７１により浸水に伴う接触不良等を防止することができる。
【００５５】
（４）第１の実施の形態の変形例▲３▼
【００５６】
図１６は、第１の実施の形態の変形例▲３▼を示すものであり、前記リストバンド４、５の表面側に前記接続端子９１〜９４が突出して設けられている。また、機能モジュール８０〜８４の両側部には、断面略Ｌ字状であってリストバンド４、５を抱持する取付部材８０５が設けられている。さらに、機能モジュール８０〜８４の下面に前記接続端子８０１〜８０４が設けられ、これら接続端子８０１〜８０４は、リストバンド４、５側の接続端子９１〜９４と弾接するバネ性を有している。したがって、接続端子８０１〜８０４がバネ力により接続端子９１〜９４と接触し、確実な導通性が得られる。
【００５７】
（５）第１の実施の形態の変形例▲４▼
【００５８】
図１７は、第１の実施の形態の変形例▲４▼を示すものであり、前記リストバンド４、５の表面側に前記接続端子９１〜９４が面一状に設けられている。また、リストバンド４、５の両側部には、相対向する方向に突出する凸部４２が設けられている。一方、機能モジュール８０〜８４の両側面には、前記凸部４２と係合する凹部８０６が設けられ、下面に前記接続端子９１〜９４と接触する接続端子８０１〜８０４が設けられている。そして、機能モジュール８０〜８４は、凸部４２に凹部８０６を係合させることにより、リストバンド４、５に装着されるとともに、接続端子８０１〜８０４を接続端子９１〜９４に接触させている。
【００５９】
かかる変形例によれば、機能モジュール８０〜８４をリストバンド４、５に装着した状態における厚さ寸法を小さくすることができ、違和感なく携帯することができる。
【００６０】
（６）第２の実施の形態
【００６１】
図１８は、本発明の第２の実施の形態の腕時計１０１の外観図を示すものであり、（Ａ）は腕時計１０１の全体図、（Ｂ）は表示部１６１の拡大図である。
【００６２】
図１８（Ａ）に示すように腕時計１０１は、時計本体ケース１６と、この時計本体ケース１６の相対向する端部に取り付けられた一対のリストバンド１４、１５とを有している。一方のリストバンド１４には、リストバンド１５のバックル１２と接続し固定するための固定具４１５が端部に備えられ、メモリ機能を有する機能モジュール２１、２２、無線通信機能を有する機能モジュール２３が着脱自在に取り付けられており、他方のリストバンド１５には、手書き入力機能を有する機能モジュール２４、音声入出力機能を有する機能モジュール２５、及び電源モジュール２６が着脱自在に取り付けられている。時計本体ケース１６の上面には、ＬＣＤからなる表示部１６１が設けられているとともに、複数のキー操作部１６２が設けられている。機能モジュール２４には、タッチパネル２９１が設けられており、手書き文字等を入力するためのスタイラスペン２９２を具備している。機能モジュール２５にはスピーカ２１０及びマイク２１１が設けられている。
【００６３】
一方のリストバンド１５の端部には、バックル１２が取り付けられている。両リストバンド１４、１５には、各々バス配線４１、５１が長手方向に沿って埋設されている。各バス配線４１、５１は、電源（Vcc）線４１１、５１１、データ信号（Serial Data）線４１２、５１２、クロック信号（Clock）線４１３、５１３、及び接地（GND）線４１４、５１４で構成されている。
【００６４】
なお、時計本体ケース１６とリストバンド１４、１５の接続構造は、図３及び図４に示した第１の実施の形態と同様であり、電源（Vcc）線４１１、５１１、データ信号（Serial Data）線４１２、５１２、クロック信号（Clock）線４１３、５１３、及び接地（GND）線４１４、５１４の接続構造も図４及び図５に示した第１の実施の形態と同様である。
【００６５】
時計本体ケース１６内には、図１９に示すように、制御回路部１６３、制御プログラムを格納しているプログラムメモリ１６５、データを格納するデータメモリ１６６、時刻情報を生成する時計部１６７、及びバックアップ電池１６８が設けられているとともに、前記表示部１６１と前記キー操作部１６２とが時計本体ケース１６の外周部に向かって設けられている。さらに、時計本体ケース１６には、両リストバンド１４、１５の電源（Vcc）線４１１、５１１と接続する電源（Vcc）接続端子１６９、データ信号（Serial Data）線４１２、５１２と接続するデータ信号（Serial Data）接続端子１７０、クロック信号（Clock）線４１３、５１３と接続するクロック信号（Clock）接続端子１７１、及び接地（GND）線４１４、５１４と接続される接地（GND）接続端子１７２が設けられている。これら接続端子１６９〜１７２は、制御回路部１６３に接続されている。
【００６６】
機能モジュール２１、２２には、電源インターフェース２０１、シリアルインターフェース２０２、及びメモリ２０３が設けられている。電源インターフェース２０１は、電源（Vcc）線４１１と接地（GND）線４１４とに接続されており、シリアルインターフェース２０２は、データ信号（Serial Data）線４１２とクロック信号（Clock）線４１３とに接続されている。
【００６７】
機能モジュール２３は、同様に接続された電源インターフェース２０１とシリアルインターフェース２０２を有するとともに、通信制御部２０４、モデム部２０５、送受信部２０６、及びアンテナ２０７を有している。
【００６８】
機能モジュール２４には、電源インターフェース２０１、シリアルインターフェース２０２、Ａ／Ｄ変換器２９０、前記タッチパネル２９１が設けられている。電源インターフェース２０１は、電源（Vcc）線５１１と接地（GND）線５１４とに接続されており、シリアルインターフェース２０２は、データ信号（Serial Data）線５１２とクロック信号（Clock）線５１３とに接続されている。
【００６９】
音声入出力・モジュール２５は、同様に接続された電源インターフェース２０１とシリアルインターフェース２０２を有するとともに、音声コーディック２０８、アンプ２０９、及び前記スピーカ２１０とマイク２１１とを有している。
【００７０】
電源モジュール２６は、同様に接続された電源インターフェース２０１とシリアルインターフェース２０２を有するとともに、電圧安定化回路２１２、電池２１３、充電制御部２１４、及び充電端子２１５を有している。
以上の構成にかかる本実施の形態において、腕時計１０１は、図１８（Ｂ）に示すように、時計部１６７で計時された現在時刻６０１、機能モジュール８６によって撮像されたイメージ６０６を表示部１０６１に表示することができる。
【００７１】
また、電源モジュール２６の充電端子２１５を外部の電源に接続することにより、電池２１３を充電することができる。
【００７２】
さらに、この電池２１３に充電された電力を、電源（Vcc）線４１１、５１１と電源（Vcc）接続端子１６９、及び接地（GND）線４１４、５１４と接地（GND）接続端子１７２にて、時計本体ケース１６、機能モジュール２１〜２５に供給することができる。さらに、電池２１３が通常の動作電圧を下回った場合には、時計本体ケース１６内のバックアップ電池１６８からの電力を、電源（Vcc）線４１１、５１１と電源（Vcc）接続端子１６９、及び接地（GND）線４１４、５１４と接地（GND）接続端子１７２にて、機能モジュール２１〜２５に供給することができる。
【００７３】
そして、制御回路部１６３に音声認識機能を備えさせることにより、機能モジュール２５により入力された音声情報に基づいて、制御回路部１６３は、腕時計本体１１、機能モジュール２１〜２４、及び電源モジュール２６をコントロールすることができる。
【００７４】
例えば、制御回路部１６３が、機能モジュール２５により入力された音声情報を認識して、無線モデム・モジュール２３をコントロールすることにより、当該腕時計１０１を、音声認識機能付無線通信装置として使用することができる。
【００７５】
（７）第２の実施の形態の変形例▲１▼
【００７６】
図２０は、第２の実施の形態の変形例を示すものであり、交換式の電池を用いたものである。時計本体ケース１６とリストバンド１４、１５の接続構造、及び各機能モジュール２１〜２６の接続構造は、前述の第２の実施の形態と同様である。電源モジュール２６は、交換式の電池２１９を着脱自在に内蔵しており、電池２１９は電圧安定化回路２１８、ダイオード２１７を介して電源（Vcc）接続端子１６９に接続され、ダイオード２１７と電源（Vcc）接続端子１６９間に、接地されたコンデンサ２１６が接続されている。さらに、電源モジュール２６には、Ｉ／Ｏ制御回路部８１１、電源制御部８１２、モジュールＩＤ／シリアル番号等、当該機能モジュール固有の情報を記憶したＲＯＭ８１６からなるモジュール制御部２２０が設けられている。Ｉ／Ｏ制御回路部８１１は、データ信号（Serial Data）接続端子１７０と、クロック信号（Clock）接続端子１７１とに接続されている。
【００７７】
かかる変形例においても、電池２１９から供給された電力をバックアップ電池１６８に蓄えておくことができ、電池２１９の電力が消失しても、これを交換するまでの間、バックアップ電池１６８からの電力により、モジュール２１〜２５の動作を補償することができる。
【００７８】
（８）第２の実施の形態の変形例▲２▼
【００７９】
図２１は、第２の実施の形態の変形例▲２▼を示すものであり、上述した調歩式（非同期式）ではなく、２線式シリアルバスで平衡型差動入出力方式を用いた場合における、時計本体ケース１６の制御回路部１６３と各機能モジュール２７とのシリアルバス接続の構成図である。
【００８０】
２線式シリアルバスの平衡型差動入出力方式では、クロック信号（Clock）線４１３、５１３を使用しないものの、この代わりにデータ信号（Serial Data）線を２本に分け、制御回路部１６３からの送信(Tx)線４１６、５１６、受信(Rx)線４１７、５１７とすることにより、上述の調歩式（非同期式）よりもデータを高速に、送受信させることができる。
【００８１】
尚、図示しないが、制御回路部１６３、及び機能モジュール２７には、送信(Tx)線４１６、５１６、受信(Rx)線４１７、５１７にかかる回路構成が予め備えられているものとする。
【００８２】
（９）第２の実施の形態の変形例▲３▼
【００８３】
図２２は、第２の実施の形態の変形例▲３▼を示すものであり、上述の平衡型差動入出力方式においてクロック信号（Clock）線４１３、５１３を加えた場合におけるリストバンド１４、１５の断面図（Ａ）、及び、時計本体ケース１６の制御回路部１６３と各機能モジュール２８とのシリアルバス接続の構成図（Ｂ）である。
【００８４】
図（Ａ）において、リストバンド１４、１５の表面側には、電源（Vcc）線４１１、５１１、クロック信号（Clock）線４１３、５１３、制御回路部１６３からの送信(Tx)線４１６、５１６、受信(Rx)線４１７、５１７を備えさせ、人体に接触することによって接地する接地（GND）線４１４、５１４は、リストバンド１４、１５の裏面全面に設けられている。
【００８５】
また機能モジュール２８には、接続端子（電源（Vcc）線用）９１、接続端子（クロック信号（Clock）線用）９３、接続端子（接地（GND）線用）９４、接続端子（送信(Tx)線用）９６、及び接続端子（受信(Rx)線用）９７が設けられている。
【００８６】
したがって、上述の第２の実施の形態の変形例▲２▼に加え、クロック信号をも機能モジュールに送信出力できるので、よりスムーズにデータを送受信できるだけでなく、接地の問題においても良好なものとなる。
【００８７】
尚、図示しないが、制御回路部１６３、及び機能モジュール２８には、送信(Tx)線４１６、５１６、受信(Rx)線４１７、５１７にかかる回路構成が予め備えられているものとする。
【００８８】
（１０）第２の実施の形態の変形例▲４▼
【００８９】
図２３は、第２の実施の形態の変形例▲４▼を示すものであり、上述の平衡型差動入出力方式においてクロック信号（Clock）線４１３、５１３を加え、かつ、リストバンド１４，１５の両面に、電源（Vcc）線４１１、５１１、クロック信号（Clock）線４１３、５１３、制御回路部１６３からの送信(Tx)線４１６、５１６、及び受信(Rx)線４１７、５１７を備えさせ、接地（GND）線４１４、５１４を弾性を有する導電部材で構成し、リストバンドを構成する部材でサンドイッチさせた場合におけるリストバンド１４、１５の断面図である。
【００９０】
このような構成によれば、上述の第２の実施の形態の変形例▲２▼に加え、リストバンド１４、１５の表裏両面に機能モジュール２８を接続することができるとともに、接地（GND）線４１４、５１４を弾性を有する導電部材で構成することにより、より丈夫なリストバンド１４、１５を得ることができる。
【００９１】
また、図２３においては、機能モジュール２８をリストバンド１４、１５の表裏面に接続する場合について述べたが、図２４に示すように、クロック信号（Clock）線４１３、５１３を加え、かつ、リストバンド１４，１５の両面に、電源（Vcc）線４１１、５１１、クロック信号（Clock）線４１３、５１３、制御回路部１６３からの送信(Tx)線４１６、５１６、及び受信(Rx)線４１７、５１７の他に、送信Strobe(Txs)線４１８、５１８、受信Strobe(Rxs)線４１９、５１９、及び、予備データ(Rsv)線４２０、４２１、５２０、５２１をリストバンド１４、１５を備えさせ、接地（GND）線４１４、５１４を弾性を有する導電部材で構成してもよい。
【００９２】
このような構成にすれば、制御回路部１６３と機能モジュール２８との間で、大量の情報をスムーズに伝送することができる。
【００９３】
また、伝送方式においても、半二重伝送、二重伝送によるデータの伝送が可能になる。
【００９４】
なお、リストバンドにおける各信号線の配置は、これらの実施の形態、及び変形例に限定することはなく、リストバンドを構成する部材や、ユーザーの使用勝手に応じて任意に設計変更可能である。
【００９５】
（１１）第３の実施の形態
【００９６】
図２５は、本発明の第３の実施の形態にかかる腕時計３１の外観図を示すものであり、（Ａ）は腕時計３１の全体図、（Ｂ）は表示部３７の拡大図である。
【００９７】
図１２（Ａ）に示すように腕時計３１の構成は、リストバンド３４、３５にするデータ信号（Serial Data）線と電源（Vcc）線とを共用にして、接地（GND）線との２本のみを内装したものである。すなわち、この実施の形態にかかる腕時計３１は、時計本体ケース３６と、この時計本体ケース３６の相対向する端部に取り付けられた一対のリストバンド３４、３５とを有している。一方のリストバンド３４には、メモリ機能を有する機能モジュール３００、３０１、緊急通報無線送信機機能を有する機能モジュール３０２が着脱自在に取り付けられており、他方のリストバンド３５には、脈拍センサ機能を有する機能モジュール３０３、心電センサ機能を有する機能モジュール３０４、及び血糖センサ機能を有する機能モジュール３０５が着脱自在に取り付けられている。時計本体ケース３６の上面には、ＬＣＤからなる表示部３７が設けられており、側面には複数のキー操作部３８が設けられている。
【００９８】
両リストバンド３４、３５には、各々バス配線３２、３３が長手方向に沿って埋設されている。各バス配線３２、３３は、データ信号（Serial Data）線３２１、３３１と接地(GND)線３２２、３３２との２本で構成されており、データ信号（Serial Data）線３２１、３３１は、シリアル、アドレス、コマンド各データの入出力、及び電源（Vcc）線としての機能を兼ねるものである。
【００９９】
また、図２６に示すように、機能モジュール３００〜３０５の各機能モジュール内蔵回路８００は、データ接続端子３０６を介してデータ信号（Serial Data）線３２１、３３１に接続されているとともに、接地接続端子３０７を介して接地（GND）線３２２、３３２に接続されている。時計本体ケース３６内には、制御回路部６３、この制御回路部６３に電力を供給する電池６４が設けられているとともに、前記表示部３７と前記キー操作部３８とが時計本体ケース３６の外周部に向かって設けられている。
【０１００】
各機能モジュール３００〜３０５は、図２７に示すように、データ接続端子３０６が、電流源３０８、ＦＥＴ（Field-Effect Transistor：電界効果トランジスタ）３０９、インバータ３１０を介してシリアル制御部３１１に接続されているとともに、ダイオード３１８を介して電源制御部３２０に接続され、ダイオード３１８と電源制御部３２０の間には接地されたコンデンサ３１９が設けられている。シリアルバス制御部３１１は、コマンド／アドレスレジスタ３１２とデータレジスタ３１３とが接続され、データレジスタ３１３にはＣＲＣ生成部３１４が接続されている。コマンド／アドレスレジスタ３１２及びデータレジスタ３１３には、モジュールＩＤ／シリアル番号等、当該機能モジュール固有の情報を記憶したＲＯＭ３１５、メモリ３１６、Ｉ／Ｏ回路３１７が接続されている。
【０１０１】
以上の構成にかかる本実施の形態において、データ信号（Serial Data）線３２１、３３１は、第１の実施の形態における電源（Vcc）線４１１、５１１と同様に電源を供給するように作用し、電源電位となっている。したがって、機能モジュール３００〜３０５は送受信を行わない時は充電状態にあり、制御回路部６３と機能モジュール３００〜３０５との間で送受信を行う時には、負方向パルスの時間間隔の組み合わせによる、モールス符号のような信号が送受信される。
【０１０２】
詳細には、まず、時計本体ケース３６の制御回路部６３から一定時間のリセットパルスを送信して、機能モジュール３００〜３０５との通信を開始し、それを受けた機能モジュール３００〜３０５では、確認応答信号を返す。それを受けて時計本体ケース３６の制御回路部６３は、コマンド、モジュールＩＤ、及びデータ送信の場合はアドレス信号に続けてシリアル伝送で送信し、通信終了符号として再びリセット信号を送信する。したがって、このように信号の送受信を行うことにより、リストバンド３４、３５にデータ信号（Serial Data）線３２１、３３１と接地(GND)線３２２、３３２との２本のバス配線を配設するのみで、機能モジュール３００〜３０５の制御が可能となり、結果、腕時計３１は、。図２５（Ｂ）に示すようにセンサ機能を有する機能モジュール３０３〜３０５によって装着者から検出した各種生体情報データを表示することができる。尚、図２５（Ｂ）においては、制御回路部６３で計時された現在時刻６０１、心拍数６０８、最高／最低血圧６０８、脈拍６０９が表示されている。また、これらの計測結果をメモリ機能を有する機能モジュール３００、３０１に記憶させたりすることもできる。
【０１０３】
また、各種生体情報データにおいて異常値を検出したり、予め定められた一定値を超えた場合は、緊急通報無線送信機機能を有する機能モジュール３０２により、予めメモリに記憶した通報先や救急センターへ自動的に緊急通報することもできる。よって、各種生体情報データの計測モニターとして、医療健康管理、在宅介護、セキュリティ用途などとして利用することができる。
【０１０４】
（１２）第３の実施の形態の変形例▲１▼
【０１０５】
図２８は、本発明の第３の実施の形態▲１▼を示すものであり、機能モジュール３００〜３０５にコンデンサやキャパシタからなる寄生電源を設けるようにしたものである。すなわち、時計本体ケース３６内には、前述と同様の表示部３７、キー操作部３８、電池６４が設けられているとともに、シリアルバス制御部３４０、制御回路部３４１、メモリ３４２が設けられている。シリアルバス制御部３４０は、インバータ３４３、３４４を介してデータ信号（Serial Data）線３２１、３３１に接続され、その間に電源（＋Vcc）に一端を接続された抵抗３４５の他端が接続されている。
【０１０６】
メモリ機能を有する機能モジュール３００、３０１には、図２７と同様に、電流源３０８からＩ／Ｏ回路３１７までの各部が設けられているとともに、電源制御部３２０に代わってコンデンサやキャパシタからなる寄生電源３４６が設けられている。センサ機能を有する機能モジュール３０３〜３０５には、同様に、電流源３０８からＩ／Ｏ回路など３１７までの各部及び寄生電源３４６が設けられているとともに、センサデータメモリ３４７、Ａ／Ｄ変換器３４８、アンプ３４９、センサ３５０が設けられている。
【０１０７】
かかる本例においては、時計本体ケース３６内の電池６４からの電力が電源（Vcc）線４１１、５１１を介して各機能モジュール３００、３０１、３０３〜３０５に供給され、寄生電源３４６に充電される。よって、各機能モジュール３００、３０１、３０３〜３０５は、寄生電源３４６からの電力により動作することができ、前述と同様に、負方向パルスの時間間隔の組み合わせからなる信号により、時計本体ケース３６側と各機能モジュール３００、３０１、３０３〜３０とでデータの送受信を行うこともできる。
【０１０８】
（１３）第３の実施の形態の変形例▲２▼
【０１０９】
図２９は、第３の実施の形態の変形例▲２▼を示すものである。時計本体ケース３６には、各々一対の貫通孔６９１を有するバス接続用レセプタクル６９が設けられている。また、時計本体ケース３６に配置された制御回路部６３には、相対向する端部に各々一対ずつ板バネからなる本体接続端子３５１が設けられている。一方、両リストバンド３４、３５の端部には、各々データ信号（Serial Data）線３２１、３３１と接地（GND）線３２２、３３２とに接続された接続用プラグ３５２が設けられている。前記貫通孔６９１の内周面、及び時計本体ケース６と時計バックケース６６との間の全周に亙って、防水パッキング７１が介装されている。そして、両リストバンド３４、３５の端部は、接続用プラグ３５２をバス接続用レセプタクル６９の貫通孔６９１に挿入した状態で、固定用ビス６７によりバス接続用レセプタクル６９に固定されている。これにより、本体接続用プラグ３５２が本体接続端子３５１に弾接して、データ信号（Serial Data）線３２１、３３１と接地（GND）線３２２、３３２が接続プラグ３５２及び本体接続端子３５１を介して、制御回路部６３に接続される。本例によれば、防水パッキング７１により浸水に伴う接触不良等を防止することができる。
【０１１０】
（１４）第３の実施の形態の変形例▲３▼
【０１１１】
図３０は、第３の実施の形態の変形例▲３▼を示すものである。前記バス接続用レセプタクル６９に設けられた各貫通孔６９１には、コイルスプリング６９２が嵌挿され、さらにコイルスプリング６９２に断面略Ｔ字型の押しボタン型端子６９３が嵌挿されている。そして、両リストバンド３４、３５端部は、押しボタン型端子６９３の頭部に接続用プラグ３５２を圧接させた状態で、固定用ビス６７によりバス接続用レセプタクル６９に固定されている。これにより、コイルスプリング６９２が収縮して、押しボタン型端子６９３が本体接続端子３５１に弾接し、データ信号（Serial Data）線３２１、３３１と接地（GND）線３２２、３３２が接続プラグ３５２、押しボタン型端子６９３及び本体接続端子３５１を介して、制御回路部６３に接続される。本例によれば、本体接続端子３５１のバネ力とコイルスプリング６９２のバネ力とにより、接触状態が維持されることから衝撃に対して強く、この腕時計３１が所謂アウトドア用であっても、適正に接触状態を維持することができる。
【０１１２】
（１５）第３の実施の形態の変形例▲４▼
【０１１３】
図３１は、第３の実施の形態の変形例▲４▼を示すものであり、（Ａ）は前記リストバンド３４、３５の裏面側にデータ信号（Serial Data）線３２１、３３１と接地（GND）線３２２、３３２が配置され、機能モジュール３００〜３０５は、断面略コ字状であってリストバンド３４、３５を抱持する形状になっており、データ信号（Serial Data）線３２１、３３１、接地（GND）線３２２、３３２と接触する箇所には、接続端子３０６、３０７が設けられている。
【０１１４】
したがってこのような接続構造にすることにより、機能モジュール３００〜３０５は確実にリストバンド３４、３５に保持され、かつ、データ信号（Serial Data）線３２１、３３１、接地（GND）線３２２、３３２が接続端子３０６、３０７と接触して確実な導通性が得られる。
【０１１５】
また、（Ｂ）においては機能モジュール３００〜３０５がリストバンド３４、３５の周囲を囲うような構造になっており、更にリストバンド３４、３５のデータ信号（Serial Data）線３２１、３３１、接地（GND）線３２２、３３２と接続端子３０６、３０７と接触する部分はバネ性を有する構造になっている。
【０１１６】
したがって、上記（Ａ）の場合と比較して、更に確実な保持と導通性が得られる。またこの他にリストバンド３４、３５の表面側にデータ信号（Serial Data）線３２１、３３１、接地（GND）線３２２、３３２を備え、機能モジュール３００〜３０５をリストバンド３４、３５の側面部で保持する構造（図３１（Ｃ））、リストバンド３４、３５の側面部にデータ信号（Serial Data）線３２１、３３１、接地（GND）線３２２、３３２を備えると同時に、この側面部で機能モジュール３００〜３０５を保持する構造（図３１（Ｄ））、及びリストバンド３４、３５の表面全面にデータ信号（Serial Data）線３２１、３３１、裏面全面に接地（GND）線３２２、３３２を備えさせ、コの字形状に形成された機能モジュール３００〜３０５を挟み込む構造（図３１（Ｅ））があり、このような接続構造によりリストバンド３４、３５のデータ信号（Serial Data）線３２１、３３１、及び接地（GND）線３２２、３３２と機能モジュール３００〜３０５の接続端子３０６、３０７との確実な導通性と機能モジュール３００〜３０５の確実な保持とが実現可能である。
【０１１７】
（１６）第３の実施の形態の変形例▲５▼
【０１１８】
図３２は、本発明の第３の実施の形態の変形例▲５▼を示すものであり、リストバンドを構成する駒に機能モジュールを設けたものである。すなわち、時計本体ケース３６内の回路構成は、図２６に示したものと同様であって、表示部３７、キー操作部３８、制御回路部６３、電池６４で構成されている。時計本体ケース３６の両端部には、制御回路部６３に接続されたデータ信号端子６３１と、制御回路部６３及び電源６４に接続されるとともに接地された接地端子６３２とが設けられている。
【０１１９】
一方、時計本体ケース３６の両端部に接続されたリストバンド４４、４５は、複数の駒４０１を順次バネ棒４０２により着脱自在に連結してなり、機能モジュール４０３は、駒４０１とその内部に配置された機能モジュール内蔵回路８００とから構成されている。この駒４０１と一体的に設けられた機能モジュール４０３には、図３３に示すように、データ信号線（Serial Data）４３１と接地（GND）線４３２とが設けられている。データ信号線４３１（Serial Data）の両端部は、駒４０１の両端部に設けられたデータ信号凸端子３３１１とデータ信号凹端子３３１２に接続され、接地（GND）線４３２の両端部は接地凸端子４３２１と接地凹端子３３２２に接続されている。
【０１２０】
また、データ信号（Serial Data）線４３１には、電流源３０８、ＦＥＴ３０９、インバータ３１０を介してシリアル制御部３１１に接続されているとともに、ダイオード３１８を介して電源制御部３２０に接続され、ダイオード３１８と電源制御部３２０の間には接地されたコンデンサ３１９が設けられている。シリアル制御部３１１には、ＣＲＣ生成部３１４、モジュールＩＤ／シリアル番号等、当該機能モジュール固有の情報を記憶したＲＯＭ３１５、メモリ３１６、Ｉ／Ｏ回路３１７が接続されている。また、接地（GND）線４３２は、電流源３０８及びＦＥＴ３０９に接続されているとともに、接地されている。
【０１２１】
なお、機能モジュール内蔵回路８００が設けられていない駒、つまり機能モジュール４０３ではない駒４０１には、データ信号（Serial Data）線４３１と接地（GND）線４３２、データ信号凸端子４３１１とデータ信号凹端子４３１２、及び接地凸端子４３２１と接地凹端子４３２２のみが設けられている。
【０１２２】
そして、端部の駒４０１をバネ棒４０２より時計本体ケース３６に接続させると、該時計本体ケース３６のデータ信号端子６３１と接地端子６３２とに、駒４０１のデータ信号凸端子４３１１と接地凸端子４３２１とが接触する。さらに、順次バネ棒４０２により駒４０１を接続させると、前側の駒４０１のデータ信号凹端子４３１２と接地凹端子４３２２に、後側の駒４０１のデータ信号凸端子４３１１と接地凸端子４３２１とが接触する。これにより、各駒４０１に配置されたデータ信号線４３１と接地線４３２との接続状態が形成されるとともに、さらに時計本体ケース３６との接続状態が形成される。
【０１２３】
したがって、この変形例においても、第３の実施の形態と同様に、リストバンド４４、４５にデータ信号（Serial Data）線４３１と接地（GND）線４３２との２本のバス配線を配設するのみで、機能モジュール４０３の制御が可能となる。しかも、この変形例においては、リストバンド４４、４５を構成する駒４０１自体が機能モジュール４０３であることから、リストバンド４４、４５からの突出が皆無であって、一般的な腕時計と同様の感覚で携帯することができる。
【０１２４】
（１７）第４の実施の形態
【０１２５】
上述の第１〜第３の実施の形態においては、リストバンドにバス配線を設けて、このバス配線により腕時計本体と機能モジュールとを電気的に接続するようにしたが、時計本体とリストバンドに装着された機能モジュール間をBluetooth等の近接無線によりデータ通信させるようにしてもよい。以下、このような場合を適用した詳細な説明を本発明の第４の実施の形態を図に従って説明する。本発明の第３の実施の形態にかかる腕時計１００の外観図を示すものであり、（Ａ）は腕時計１００の全体図、（Ｂ）は表示部１０６１の拡大図である。
【０１２６】
図の説明において上述の第１〜第３の実施の形態で説明した構成は、基本的に同じ構造であるので、説明を省略する。
【０１２７】
図３４に示すように、本発明の第４の実施の形態にかかる腕時計１００は、時計本体ケース１０６と、この時計本体ケース１０６の相対向する端部に取り付けられた一対の樹脂製のリストバンド１０４、１０５とを有している。一方のリストバンド１０４には、メモリ機能を有する機能モジュール１０７１、撮像機能を有する機能モジュール８６が着脱自在に取り付けられており、他方のリストバンド１０５には、音声入出力機能を有する機能モジュール２５、及び電源モジュール２６が着脱自在に取り付けられている。時計本体ケース１０６の上面には、ＬＣＤからなる表示部１０６１が設けられているとともに、複数のキー操作部１０６２が設けられている。
【０１２８】
両リストバンド１０４、１０５には、各々バス配線として、電源（Vcc）線４１１、５１１、及び接地（GND）線４１４、５１４が長手方向に配置されている。なお、時計本体ケース１６とリストバンド１４、１５の接続配置構造は、図２９及び図３０に示した第３の実施の形態と同様である。
【０１２９】
時計本体ケース１０６内には、図３５に示すように、制御回路部１０６３、制御プログラムを格納しているプログラムメモリ８５８、データを格納するデータメモリ８１７、時刻情報を生成する時計部１６７、及びバックアップ電池１６８が設けられているとともに、前記表示部１０６１と前記キー操作部１０６２とが時計本体ケース１０６の外周部に向かって配置される。さらに、時計本体ケース１０６には、両リストバンド１０４、１０５の電源（Vcc）線４１１、５１１と接続する電源（Vcc）接続端子１６９、及び接地（GND）線４１４、５１４と接続される接地（GND）接続端子１７２が設けられている。これら接続端子１６９、１７２は、制御回路部１０６３に接続されている。
【０１３０】
機能モジュール１０７１には、電源インターフェース２０１、モジュールＩＤ／シリアル番号等、当該機能モジュール固有の情報を記憶したＲＯＭ８１６、及びメモリ２０３が設けられている。電源インターフェース２０１は、電源（Vcc）線４１１と接地（GND）線４１４とに接続されている。これら電源インターフェース２０１、ＲＯＭ８１６、及びメモリ２０３は、制御回路部８５６を介して、符号／復号部８５２、変復調部８５３、送受信部８５４、及びアンテナ８５５に順次接続されている。
【０１３１】
撮像機能を有する機能モジュール８６は、同様に電源インターフェース２０１、モジュールＩＤ／シリアル番号等、当該機能モジュール固有の情報を記憶したＲＯＭ８１６を有するとともに、画像データメモリ８５７、制御回路部８５６、符号／復号部８５２、変復調部８５３、送受信部８５４、及びアンテナ８５５を有している。さらに、機能モジュール８６は、信号処理部８６２２、Ａ／Ｄ変換器８６２１、ＣＣＤからなる入力デバイス８６４、及び撮像レンズ８６５を有している。
【０１３２】
機能モジュール２５は、同様に接続された電源インターフェース２０１及びモジュールＩＤ／シリアル番号等、当該機能モジュール固有の情報を記憶したＲＯＭ８１６を有するとともに、音声信号処理部２５０１、音声コーディック２０８、アンプ２０９、及び前記スピーカ２１０とマイク２１１とを有している。さらに、音声入出力・モジュール２５は、制御回路部８６１、符号／復号部８５２、変復調部８５３、送受信部８５４、及びアンテナ８５５を有している。
【０１３３】
電源モジュール２６は、同様に接続された電源インターフェース２０１を有するとともに、電圧安定化回路２１２、充電制御部２１４、充電端子２１５及び電池２１３を有している。
【０１３４】
以上の構成にかかる本実施の形態において、電源モジュール２６の充電端子２１５を外部の電源に接続することにより、電池２１３を充電することができる。また、この電池２１３に充電された電力を、電源（Vcc）線４１１、５１１と電源（Vcc）接続端子１６９、及び接地（GND）線４１４、５１４と接地（GND）接続端子１７２にて、時計本体ケース１０６、機能モジュール１０７１、撮像機能を有する機能モジュール８６、機能モジュール２５に供給することができる。また、腕時計１００は、図３４（Ｂ）に示すように、制御回路部１６７で計時された現在時刻６０１、機能モジュール８６によって撮像されたイメージ６１０を表示部１０６１に表示することができる。
【０１３５】
さらに、電池２１３が通常の動作電圧を下回った場合には、時計本体ケース１０６内のバックアップ電池１６８からの電力を、電源（Vcc）線４１１、５１１と電源（Vcc）接続端子１６９、及び接地（GND）線４１４、５１４と接地（GND）接続端子１７２にて、機能モジュール１０７１、撮像機能を有する機能モジュール８６、機能モジュール２５に供給することができる。
【０１３６】
（１８）第５の実施の形態
上述の第１〜第３の実施の形態においては、リストバンドにバス配線を設けて、このバス配線により腕時計本体と機能モジュールとを電気的に接続するようにしたが、時計本体とリストバンドに装着された機能モジュール間を赤外線通信により接続させるようにしてもよい。以下、このような場合を適用した詳細な説明を本発明の第５の実施の形態を図に従って説明する。尚、図の説明において上述の第１〜第３の実施の形態で説明した構成は、基本的に同じ構造であるので、説明を省略する。
【０１３７】
すなわち、図３６（Ａ）に示すように、腕時計１１０の時計本体ケース１１６内には、制御回路部６３、電源６４、赤外線によるデータ送受信用の送受信制御部１１６５が設けられているとともに、上記第４の実施の形態と同様に表示部１０６１と前記キー操作部１０６２とが時計本体ケース１１６の外周部に向かって配置される。また、リストバンド４、５は、上記第２の実施の形態の変形例▲３▼と同様のバス配線を有し、各機能モジュール１１８０〜１１８４の赤外線入力部１１８５に対向する位置に接続端子（(Tx)線用）９６に代えて、赤外線発光デバイスを備える発光部１９６、そして、赤外線出力部１１８６に対向する位置に接続端子（(Rx)線用）９７に代えて、赤外線受光デバイスを備える受光部１９７が設けられている。また発光部１９６は、送信(Tx)線４１６、５１６に接続され、受光部１９７は、受信(Rx)線４１７、５１７に接続されている。
【０１３８】
一方、各モジュール１１８０〜１１８３は、電源（Vcc）線４１１、５１１と接地（GND）線４１４、５１４とに接続されているとともに、前記リストバンド４、５側の発光部１９６に対向する受光部１１８５、及び受光部１９７に対向する発光部１１８６を有している。
【０１３９】
同図（Ｂ）に示すように、機能モジュール１１８０は、接続端子９１、９４、及び前記受光部１１８５、発光部１１８６を有するとともに、電源制御部８１２、変復調部８５３、符号／復号部８５２、Ｉ／Ｏ制御回路部８５９、ＲＯＭ８１６、メモリ８１７、周囲環境や生体情報を取得するためのセンサデバイス、撮像デバイス、及び音声出力デバイス等、各種デバイスとのデータ送受信を制御するＩ／Ｏ回路など８６０、及びＣＲＣ生成部８１５を有している。したがって、これらの機能モジュール１１８０〜１１８３によれば、受光部１１８５、発光部１１８６、及びリストバンド４、５側の発光部１９６、受光部１９７を介して、時計本体ケース１１６側と赤外線通信によるデータの授受が可能となる。
【０１４０】
（１９）第６の実施の形態
図３７は、本発明の第６の実施の形態を示すものであり、電磁誘導による誘導電磁界を用いてリストバンド内のアンテナコイルと各モジュール内蔵のアンテナコイルとの間でデータを非接触で送受信するようにしたものである。すなわち、図３７（Ａ）に示すように、腕時計１２０の時計本体ケース１２６内には、制御回路部６３、電源６４が設けられているとともに、上記第４の実施の形態と同様に表示部１０６１と前記キー操作部１０６２とが時計本体ケース１２６の外周部に向かって配置される。制御回路部６３は送受信制御部１２６６を介して、リストバンド１０４、１０５内に配置されたリストバンド側アンテナコイル２０４１、２０５１に接続されている。
【０１４１】
前記送受信部１２６６には、図３７（Ｂ）に示すように、復調回路６６１、フィルター＆増幅回路６６２、復号回路６６３、アンテナ駆動回路６６４、発振回路６６５、変調回路６６７、符号化回路６６６が設けられている。そして、復号回路６６３及び符号化回路６６６は制御回路部６３に接続され、発振回路６６５は時刻情報を生成する時計部１６７を介して、制御回路部６３に接続されている。さらに、制御回路部６３には、前記キー操作部１０６２、表示部１０６１が接続されているとともに、データメモリ１６６、バックアップ電池１６８が接続されている。
【０１４２】
他方、機能モジュール１２８０〜１２８３は、適宜の装着手段により、リストバンド１０４、１０５に脱着可能に取り付けられている。各モジュール１２８０〜１２８４は、モジュール側アンテナコイル１２８６を有するとともに、復調回路３５３、復号回路３５４、クロック再生回路３５９、整流機能も備えるＡ／Ｄ変換器３５８、寄生電源３４６、符号化回路３５６、変調回路３５７、制御回路部８５６、ＲＯＭ８１６、メモリ８１７、入出力デバイス８８４を有している。したがって、この実施の形態によれば、リストバンド側アンテナコイル２０４１、２０５１と各機能モジュール１２８０〜１２８３内のモジュール側アンテナコイル１２８６との間の電磁誘導により、各機能モジュール１２８０〜１２８３とのデータの送受信ができるだけでなく、電池６４の電源電力も非接触で各機能モジュール１２８０〜１２８３へ供給できるので、有線のバス配線を設ける必要がなく、配線構造を簡単化することができる。
【０１４３】
（２０）第７の実施の形態
【０１４４】
図３８は、本発明の第７の実施の形態を示すものであり、機能モジュールをコイン型にして、リストバンドに脱着自在に嵌着するようにしたものである。以下、本発明の第７の実施の形態を図に従って説明する。尚、図の説明において上述の第１〜第３の実施の形態で説明した構成は、基本的に同じ構造であるので、説明を省略する。
【０１４５】
すなわち、時計本体ケース３６の両端部に係着されたリストバンド１３４、１３５には、平面視において円形であって、機能モジュール１３００〜１３０３を脱着自在に嵌合可能な複数の機能モジュール嵌め込み孔１３４１、１３５１が形成されている。モジュール嵌め込み孔１３４１、１３５１の底面には、電源（Vcc）線５１１、データ信号（Serial Data）線５１２、クロック信号（Clock）線５１３、接地（GND）線５１４の一部が露出している。他方、機能モジュール１３００〜１３０３の下面には、前記各線５１１〜５１４の露出した部分に対応する部位に、接続端子９１〜９４が設けられている。
【０１４６】
したがって、この実施の形態によれば、必要に応じて機能モジュール１３００〜１３０２をモジュール嵌め込み孔１３４１、１３５１に嵌着することにより、容易に機能付加を行うことができる。
【０１４７】
（２１）第７の実施の形態の変形例
上述の第７の実施の形態においては、機能モジュール１３００を平面視において円形としたが、図３９に示すように、楕円形（Ｂ）、正方形（Ｃ）、角部を湾曲にした長方形（Ｄ）、特定の角部を切欠した矩形（Ｅ）（Ｆ）、半円形（Ｇ）、略くの字形（Ｈ）等、平面視円形に限ることなく適宜の形状としてもよい。また、接続端子９１〜９４の形成部位に関しても、一側部に変位させて設けたり（Ｉ）、一辺側に変位させて設けてもよく（Ｊ）（Ｋ）、また、機能モジュール１３００が円筒形である場合にはその周面に設けるようにしてもよい（Ｌ）。
【０１４８】
（２２）第８の実施の形態及びその変形例
【０１４９】
第８の実施形態は、上記第１の実施の形態において、時計本体ケース５００６（６）に内蔵される制御回路部６３と各機能モジュール８０〜８４との間でデータの送受信を行う場合、その制御処理を詳述するものであり、図の説明において第１の実施の形態で説明した構成は、基本的に同じ構造であるので、説明を省略する。
【０１５０】
第８の実施の形態において、図４０に示すように、腕時計５００１における時計本体ケース５００６は上記第１の実施の形態で説明した構成に加え、後述する機能モジュール制御データメモリ１６６１を内蔵している。
【０１５１】
図４１は、各機能モジュール８０〜８４の回路構成図であり、図の説明において第１の実施の形態で説明した構成は、基本的に同じ構造であるので、説明を省略する。Ｉ／Ｏ制御回路部１８１１は、電源制御部８１２の電源管理を行う。
【０１５２】
ＲＯＭ１８１６には、図４１に示すように、当該機能モジュールを製造したメーカーや、メーカーにおける型番等を示すメーカー／シリーズ符号(Family Code)８１６０、製造シリアル番号(Serial No.)８１６１、当該機能モジュールが電源モジュール若しくは電源を含んでいるか否かを１ｂｉｔデータ（フラグ）情報で設定した電源／電池モジュールビット(PS)８１６２、当該機能モジュールが外部からのデータを読み込めるか否かを１ｂｉｔデータ（フラグ）情報で設定した入力（データ読込可）モジュールビット（IN）８１６３、当該機能モジュールが外部へデータを書き出せるか否かを１ｂｉｔデータ（フラグ）情報で設定した出力（データ書出可）モジュールビット（OUT）８１６４、表示フォーマット設定データ(DF)８１６５、モジュール種別コード(Module Code)８１６６、モジュール仕様コード(Module Spec)８１６７、消費電力情報データ８１６８(PCI: Power Consumption Information)、及びエラーチェック（ＣＲＣ巡回訂正符号）８１６９が格納されている。またこれらのデータのうち、モジュール種別コード(Module Code)８１６６、モジュール仕様コード(Module Spec)８１６７は、機能モジュール制御データメモリ１６６１に格納されている後述する各テーブルによって予め定義されている。
【０１５３】
表示フォーマット設定データ(DF)８１６５は、腕時計５００１の表示部６０に当該機能モジュールに関する事項を表示する際、その表示フォーマットを規定するデータであり、消費電力情報データ(PCI)８１６８は当該機能モジュールが正常に動作するために必要な消費電力に関するデータ（Ｏｆｆ時／Ｏｎ時平均／Ｏｎ時Ｍａｘ等）である。また、モジュール種別コード(Module Code)８１６６は、当該機能モジュールの種別を示す符号であり、モジュール仕様コード(Module Spec)８１６７は当該機能モジュールの仕様を示す符号である。これら、モジュール種別コード８１６６とモジュール仕様コード８１６７の詳細については、後述する。 尚、これらのデータ、及びコードを各機能モジュールと時計本体とで送受信する場合のデータの構成は、図１０、及び図１１に準じるものであるが、各データ及びコードについては、変更される。
【０１５４】
図４２は、一例として前記機能モジュール８２、８３の詳細を示す回路構成図である。この機能モジュール８２、８３のＲＯＭ１８１６には、前記図４１に示した当該機能モジュールのメーカー／シリーズ符号８１６０からエラーチェック（ＣＲＣ巡回訂正符号）８１６９までの情報が格納されている。これら情報８１６０〜８１６９において、機能モジュール８２、８３のモジュール種別コード８１６６は、同図の右側に「Ｍｏｄｕｌｅ Ｃｏｄｅ＝０１００（＝センサ系（測定処理）」と定義されている。また、機能モジュール８３のモジュール仕様コード８１６７は、「Ｍｏｄｕｌｅ Ｓｐｅｃ＝００１０（気圧計（ｈＰａ）」として定義されている。
【０１５５】
図４３は、本発明の第８の実施の形態における変形例を示すものであり、上記第２の実施の形態において、時計本体ケース５０１６（６）に内蔵される制御回路部１６３と各機能モジュール２１〜２６との間でデータの送受信を行う場合、その制御処理を詳述するものであり、図の説明において第２の実施の形態で説明した構成は、基本的に同じ構造であるので、説明を省略する。
【０１５６】
第８の実施の形態の変形例において、図４３に示すように、腕時計５００２における時計本体ケース５０１６は上記第１の実施の形態で説明した構成に加え、後述する機能モジュール制御データメモリ１６６１を内蔵している。
【０１５７】
機能モジュール２１〜２６は、それえぞれ電源（Vcc）線４１１、５１１、データ信号（Serial Data）線４１２、５１２、クロック信号（Clock）線４１３、５１３、接地（GND）線４１４、５１４とに接続されている。
【０１５８】
図４４は、機能モジュール２１、２２の詳細を示す回路構成図であり、図の説明において第２の実施の形態で説明した構成は、基本的に同じ構造であるので、説明を省略する。
【０１５９】
ＲＯＭ１８１７には、前記図４１に示したものと同様に、当該機能モジュールのメーカー／シリーズ符号８１６０からエラーチェック（ＣＲＣ巡回訂正符号）８１６９までの情報が記憶されている。これら８１６０〜８１６９において、機能モジュール２１、２２のモジュール種別コード８１６６は、メモリ機能を有するものであり、「Ｍｏｄｕｌｅ Ｃｏｄｅ＝００１０（＝メモリ系）」として定義されている。又、機能モジュール２１のモジュール仕様コード８１６７は、「Ｍｏｄｕｌｅ Ｓｐｅｃ＝０１１０（＝３２ＭＢ／Ｆｌａｓｈ）」として定義されている。
【０１６０】
図４５は、前記機能モジュール２３の詳細を示す回路構成図であり、第２の実施の形態で説明した構成は、基本的に同じ構造であるので、説明を省略する。
【０１６１】
ＲＯＭ１８１８には、前記図４１に示したものと同様に当該機能モジュール２３のメーカー／シリーズ符号８１６０からエラーチェック（ＣＲＣ巡回訂正符号）８１６９までの情報が記憶されている。これら８１６０〜８１６９において、機能モジュール２３のモジュール種別コード８１６６は、「Ｍｏｄｕｌｅ Ｃｏｄｅ＝０１１１（＝無線処理系（通信方式）系）」として定義されている。また、この機能モジュール２３のモジュール仕様コード８１６７は、「Ｍｏｄｕｌｅ Ｓｐｅｃ＝０１０１（近接無線通信（Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ））」として定義されている。
【０１６２】
図４６は、前記機能モジュール２４の詳細を示す回路構成図であり、第２の実施の形態で説明した構成は、基本的に同じ構造であるので、説明を省略する。
【０１６３】
ＲＯＭ１８１９には、前記図４１のものと同様に当該機能モジュール２４のメーカー／シリーズ符号８１６０からエラーチェック（ＣＲＣ巡回訂正符号）８１６９までの情報が記憶されている。これら８１６０〜８１６９において、機能モジュール２４のモジュール種別コード８１６６は、「Ｍｏｄｕｌｅ Ｃｏｄｅ＝０１０１（＝入力処理系（デバイス））」として定義されている。特にこの機能モジュール２４がデジタルカメラである場合は、モジュール仕様コード８１６７は、「Ｍｏｄｕｌｅ Ｓｐｅｃ＝０１１１（＝イメージインプット（ＣＣＤ、ＣＭＯＳ））」として定義されている。
【０１６４】
図４７は、前記機能モジュール２５の詳細を示す回路構成図であり、第２の実施の形態で説明した構成は、基本的に同じ構造であるので、説明を省略する。
【０１６５】
ＲＯＭ１８２０には、前記図４１のものと同様に当該機能モジュール２５のメーカー／シリーズ符号８１６０からエラーチェック（ＣＲＣ巡回訂正符号）８１６９までの情報が記憶されている。これら８１６０〜８１６９において、当該機能モジュール２５のモジュール種別コード８１６６は、「Ｍｏｄｕｌｅ Ｃｏｄｅ＝０１１０（＝出力処理系（デバイス）」として定義されている。また、モジュール仕様コード８１６７は、「Ｍｏｄｕｌｅ Ｓｐｅｃ＝０１０１（オーディオ出力（スピーカ、イヤホン））」として定義されている。
【０１６６】
図４８は、前記電源モジュール２６の詳細を示す回路構成図であり、第２の実施の形態で説明した構成は、基本的に同じ構造であるので、説明を省略する。
【０１６７】
ＲＯＭ１８２１には、前記図４１のものと同様に当該電源モジュール２６のメーカー／シリーズ符号８１６０からエラーチェック（ＣＲＣ巡回訂正符号）８１６９までの情報が記憶されている。これら８１６０〜８１６９において、この電源モジュール２６のモジュール種別コード８１６６は、「Ｍｏｄｕｌｅ Ｃｏｄｅ＝１１０１（＝二次電池）」として定義されている。また、この電源モジュール２６のモジュール仕様コード８１６７は、「Ｍｏｄｕｌｅ Ｓｐｅｃ＝０１０１（＝３．６Ｖ、２００ｍＡｈ）」として定義されている。
【０１６８】
図４９〜図５８は、各腕時計５００１、５００２に設けられている前記モジュール制御データメモリ１６６１に記憶されているテーブル１６６２〜１６７１を示すものである。各テーブル１６６２〜１６７１には、モジュール識別コードと、モジュール仕様コード、及び機能が対応して記憶されている。
【０１６９】
図４９は、時間計測系機能モジュールテーブル１６６２であり、モジュール識別コードは、サーフィンタイマー、ヨットタイマー、・・・等の、時間計測系機能モジュールに全て共通して「００００」が対応付けて記憶されている。また、モジュール仕様コードは当該機能モジュールの機能に応じて相互に異なる。したがって、腕時計５００１、５００２の制御回路部６３、１６３は、この時間計測系機能モジュールテーブル１６６２を参照することにより、リストバンド４、５に嵌合して接続された機能モジュールが時間計測機能を備えるものであるか否か、また、時間計測機能を備えるものであった場合、どのような仕様であるのかをモジュール仕様コードで判別することができる。
【０１７０】
図５０は、ＣＰＵ／演算処理プログラム系機能モジュールテーブル１６６３であり、モジュール識別コードは、日出／日入演算、月齢演算・・・等の、ＣＰＵ／演算処理プログラム系機能モジュールに全て共通の「０００１」が対応付けて記憶されている。また、モジュール仕様コードは当該機能モジュールの機能に応じて相互に異なる。したがって、腕時計５００１、５００２の制御回路部６３、１６３は、このＣＰＵ／演算処理プログラム系機能モジュールテーブル１６６３を参照することにより、リストバンド４、５に嵌合して接続された機能モジュールがＣＰＵ／演算処理機能を備えるものであるか否か、また、ＣＰＵ／演算処理機能を備えるものであった場合、どのような仕様であるのかをモジュール仕様コードで判別することができる。
【０１７１】
図５１は、メモリ系機能モジュールテーブル１６６４であり、モジュール識別コードは、１ＭＢ／ＳＲＡＭ、２ＭＢ／ＳＲＡＭ、・・・等の、メモリ系機能モジュールに全て共通の「００１０」が対応付けて記憶されている。また、モジュール仕様コードは当該機能モジュールのメモリ容量、及びハードウェアの仕様に応じて異なる。したがって、腕時計５００１、５００２の制御回路部６３、１６３は、このメモリ系機能モジュールテーブル１６６４を参照することにより、リストバンド４、５に嵌合して接続された機能モジュールがメモリ機能を備えるものであるか否か、また、メモリ機能を備えるものであった場合、どのような容量、ハードウェアで構成されているかをモジュール仕様コードで判別することができる。
【０１７２】
図５２は、データバンク系機能モジュールテーブル１６６５であり、モジュール識別コードは、アドレス帳、スケジュール帳・・・等の、データバンク系機能モジュールに全て共通の「００１１」が対応付けて記憶されている。また、モジュール仕様コードは当該機能モジュールの機能に応じて相互に異なる。したがって、腕時計５００１、５００２の制御回路部６３、１６３は、このデータバンク系機能モジュールテーブル１６６５を参照することにより、リストバンド４、５に嵌合して接続された機能モジュールがデータバンク機能を備えるものであるか否か、また、データバンク機能を備えるものであった場合、どのような仕様であるのかをモジュール仕様コードで判別することができる。
【０１７３】
図５３は、センサ系機能モジュールテーブル１６６６であり、モジュール識別コードは、温度計、気圧計・・・等の、センサ系機能モジュールに全て共通の「０１００」が対応付けて記憶されている。また、モジュール仕様コードは当該機能モジュールの機能に応じて相互に異なる。したがって、腕時計５００１、５００２の制御回路部６３、１６３は、このセンサ系機能モジュールテーブル１６６６を参照することにより、リストバンド４、５に嵌合して接続された機能モジュールがセンサ機能を備えるものであるか否か、また、センサ機能を備えるものであった場合、どのような仕様であるのかをモジュール仕様コードで判別することができる。
【０１７４】
図５４は、入力処理系（デバイス）機能モジュールテーブル１６６７であり、モジュール識別コードは、コネクタ経由インプット、キーインプット、・・・等の、入力処理系機能モジュールに全て共通の「０１０１」が対応付けて記憶されている。また、モジュール仕様コードは当該機能モジュールの機能に応じて相互に異なる。したがって、腕時計５００１、５００２の制御回路部６３、１６３は、この入力処理系（デバイス）機能モジュールテーブル１６６７を参照することにより、リストバンド４、５に嵌合して接続された機能モジュールが入力デバイスを備えるものであるか否か、また、入力デバイスを備えるものであった場合、どのような入力デバイスであるのかをモジュール仕様コードで判別することができる。
【０１７５】
図５５は、出力処理系（デバイス）機能モジュールテーブル１６６８であり、モジュール識別コードは、コネクタ経由アウトプット、表示出力、・・・等の、出力処理系機能モジュールに全て共通の「０１１０」が対応付けて記憶されている。また、モジュール仕様コードは当該機能モジュールの機能に応じて相互に異なる。したがって、腕時計５００１、５００２の制御回路部６３、１６３は、この出力処理系（デバイス）機能モジュールテーブル１６６８を参照することにより、リストバンド４、５に嵌合して接続された機能モジュールが出力デバイスを備えるものであるか否か、また、出力デバイスを備えるものであった場合、どのような出力デバイスであるのかをモジュール識別コードで判別することができる。
【０１７６】
図５６は、無線処理系（通信方式）機能モジュールテーブル１６６９であり、モジュール識別コードは、無線通信一般、無線受信一般、・・・等の、無線処理系機能モジュールに全て共通の「０１１１」が対応付けて記憶されている。また、モジュール仕様コードは当該機能モジュールの機能に応じて相互に異なる。したがって、腕時計５００１、５００２の制御回路部６３、１６３は、この無線処理系（通信方式）機能モジュールテーブル１６６９を参照することにより、リストバンド４、５に嵌合して接続された機能モジュールが無線処理機能を備えるものであるか否か、また、無線処理機能を備えるものであった場合、どのような機能を備えるものであるのかを判別することができる。
【０１７７】
図５７及び図５８は、一次電池系及び二次電池系機能モジュールテーブル１６７０、１６７１であり、モジュール識別コードは、１．５Ｖ，８０ｍＡｈ、３Ｖ，１５０ｍＡｈ、・・・等の、各電池系機能モジュール全て「１０００」（一次電池）、「１１０１」（二次電池）が対応付けて記憶されている。また、モジュール仕様コードは当該モジュールの能力に応じて相互に異なる。したがって、腕時計５００１、５００２の制御回路部６３、１６３は、この一次電池系及び二次電池系機能モジュールテーブル１６７０、１６７１を参照することにより、リストバンド４、５に嵌合して接続された機能モジュールが各電源を有するか否か、また、電源を有している場合、どのような機能を備えるものであるのかを判別することができる。
【０１７８】
以上の構成にかかる第８の実施の形態及びその変形例において、各腕時計５００１、５００２の制御回路部６３、１６３は、内部に記憶されている処理プログラムに基づき、先ず図５９に示すフローチャートに従って処理を実行する。すなわち、リストバンド４、５に嵌合して新規に接続された機能モジュールがあるか否かを判断する（ステップＳ１）。新規に接続された機能モジュールがある場合には、当該機能モジュールの前記ＲＯＭ８１６、１８１６〜１８２１に記憶されている８１６０〜８１６９のうち、モジュールＩＤ（メーカー／シリーズ符号８１６０、製造シリアル番号８１６１）を読み込んで、当該腕時計５００１、５００２に対応するものか否かチェックするとともに（ステップＳ２）、後続するモジュール情報（電源／電池モジュールビット(PS)８１６２、入力（データ読込可）モジュールビット（IN）８１６３、出力（データ書出可）モジュールビット（OUT）８１６４、表示フォーマット設定データ(DF)８１６５、モジュール種別コード(Module Code)８１６６、モジュール仕様コード(Module Spec)８１６７、消費電力情報データ８１６８(PCI: Power Consumption Information)、及びエラーチェック（ＣＲＣ巡回訂正符号）８１６９）を読み込む（ステップＳ３）。
【０１７９】
さらに、ステップＳ２で読み込んだモジュールＩＤと対応させて、ステップＳ３で読み込んだモジュール情報をモジュール制御データメモリ１６６１内に登録する（ステップＳ４）。次いで、接続されている機能モジュールのアイコン及びモジュール情報を表示部６０、１６１に表示する（ステップＳ５）。このステップＳ５での処理により、前記各腕時計５００１、５００２の表示部６０、１６１は、図６０に例示するように、接続されている機能モジュールのアイコンやモジュール情報が表示され、あるいは図６１に例示するようにモジュール情報がツリー状に表示される（図６０において、６１０は出力処理系（デバイス）機能モジュールの音声出力アイコン、６１１は無線処理系（通信方式）機能モジュールのアイコン、６１２はメモリ機能モジュールアイコン、６１３は電源モジュールアイコンをそれぞれ示す。）。また、他にも新規に接続された機能モジュールがあるか否かを判断し（ステップＳ６）、新規に接続された機能モジュールに対し、ステップＳ２〜Ｓ５の処理を繰り返す。
【０１８０】
そして、新規に接続された全ての機能モジュールに対し、ステップＳ２〜Ｓ５の処理を終了した場合、又はステップＳ１での判断の結果、新規に接続された機能モジュールがなかったと判断した場合は、逆にリストバンド４、５からはずされた機能モジュールがあるか否かを判断する（ステップＳ７）。はずされた機能モジュールがある場合には、前述のステップＳ４でモジュール制御データメモリ１６６１内に登録した当該機能モジュールのモジュールＩＤとモジュール情報とを登録データから削除する（ステップＳ８）。次いで、接続されている機能モジュールのアイコン及びモジュール情報を表示部６０、１６１に表示する（ステップＳ９）。また、他にもはずされた機能モジュールがあるか否かを判断し（ステップＳ１０）、はずされた全ての機能モジュールに対し、ステップＳ８及びＳ９の処理を繰り返す。
【０１８１】
そして、はずされた全ての機能モジュールに対し、ステップＳ８及びＳ９の処理を終了した場合、又はステップＳ７での判断の結果、はずされた機能モジュールがなかった場合には、モジュール制御データメモリ１６６１の登録内容を参照して、接続されている各機能ジュールのアイコン及びモジュール情報を表示部６０、１６１に表示する（ステップＳ１１）。さらに、モジュール制御データメモリ１６６１の登録内容を読み、接続されている電源モジュールの容量と各機能モジュールの消費電力情報データ８１６８とから、起動する機能モジュールを選択制御する（ステップＳ１２）。
【０１８２】
この結果、例えばこの起動させた機能モジュールが入力処理系（デバイス）である場合には、ユーザの任意の操作応じて入力されるデータを処理する（ステップＳ１３）。また、起動させた機能モジュールが入力処理系（デバイス）、あるいは次のステップＳ１５で処理を実行する出力処理系（デバイス）以外の機能モジュールである場合には、その機能、及び仕様に応じてデータ処理する（ステップＳ１４）。さらに、起動させた機能モジュールが出力処理系（デバイス）である場合には、ユーザの任意の操作に応じて出力指示されるデータを出力処理する（ステップＳ１５）。
【０１８３】
図６２は、前記ステップＳ１２の詳細を示すフローチャートである。先ず、リストバンド４、５に嵌合して新たに接続された電源モジュールがあるか否かを判断する（ステップＳ１２０１）。新たに接続された電源モジュールがある場合には、当該電源モジュールの前記ＲＯＭ８１６に記憶されているモジュールＩＤを読み込むとともに、後続するモジュール情報を読み込む（ステップＳ１２０２）。さらに、この読み込んだモジュールＩＤ及びモジュール情報をモジュール制御データメモリ１６６１に登録する（ステップＳ１２０３）。次いで、接続されている全ての電源モジュールの合計容量を算出し、モジュール制御データメモリ１６６１に記憶させてあった合計容量の値を更新する（ステップＳ１２０４）。また、接続されている電源モジュールのアイコンとモジュール情報とを表示部６０、１６１に表示する（ステップＳ１０２５）。引き続き、他にも新規に接続された電源モジュールがあるか否かを判断し（ステップＳ１２０６）、新規に接続された全ての電源モジュールに対し、ステップＳ１０２２〜Ｓ１２０５の処理を繰り返す。
【０１８４】
そして、新規に接続された全ての電源モジュールに対し、ステップＳ１２０２〜Ｓ１２０５の処理を終了した場合、又はステップＳ１２０１での判断の結果、新たに接続された電源モジュールがなかった場合には、電源モジュール以外の全ての機能モジュールの消費電力情報データから、消費電力に関するＯｆｆ時／Ｏｎ時平均／Ｏｎ時Ｍａｘを求める（ステップＳ１２０７）。また、接続されている全ての電源モジュールの合計容量とすべての機能モジュールの消費電力情報とを表示部６０、１６１に表示する（ステップＳ１２０８）。
【０１８５】
しかる後に、電源モジュール以外の全ての機能モジュールのＯＮ時平均消費電力の合計が、接続されている全ての電源モジュールの合計容量未満である否かを判断する（ステップＳ１２０９）。このステップＳ１２０９での判断がＮＯであって、接続モジュールのＯＮ時平均消費電力の合計が、全ての電源モジュールの合計容量以上である場合には、エラー処理を行う（ステップＳ１２１４）。そして、このエラー処理に伴って、接続する機能モジュールの再選択、又は、超過する機能モジュールの取り外し、若しくは、電源モジュールの追加を表示部６０、１６１に表示する（ステップＳ１２１５）。
【０１８６】
他方、ステップＳ１２０９での判断がＹＥＳであって、接続した全ての機能モジュールのＯＮ時平均消費電力の合計が、全ての電源モジュールの合計容量未満である場合には、さらに、電源モジュール以外の全ての機能モジュールのＯＮ時Ｍａｘ消費電力の合計が、接続されている全ての電源モジュールの合計容量未満である否かを判断する（ステップＳ１２１０）。このステップＳ１２１０での判断がＮＯであって、前記ＯＮ時Ｍａｘ消費電力の合計が、接続されている全ての電源モジュールの合計容量以上である場合には、エラー処理を行う（ステップＳ１２１２）。そして、このエラー処理に伴って、同時に駆動させる機能モジュールの再選択、又は、超過する機能モジュールの取り外し、若しくは、電源モジュールの追加をするように、表示部６０、１６１に表示する（ステップＳ１２１３）。
【０１８７】
そして、ステップＳ１２０９とステップＳ１２１０の判断が共にＹＥＳである場合、つまり、接続した機能モジュールのＯＮ時平均消費電力の合計が電源モジュールの合計容量未満であり、かつ、接続した機能モジュールのＯＮ時Ｍａｘ消費電力の合計が電源モジュールの合計容量未満である場合には、ステップＳ１２１１の処理を行う。すなわち、モジュール制御データメモリ１６６１の登録内容を参照して、接続電源モジュールと接続モジュールの消費電力を表示するのである。
【０１８８】
図６３は、前記ステップＳ１３の詳細を示すフローチャートである。先ず、ユーザによるキー操作部６２、１６２の操作に応じて、モジュール制御データメモリ１６６１内の登録済みデータから所望の入力処理系（デバイス）の機能モジュールを検索する（ステップＳ１３０１）。この検索の結果、所望の入力処理系（デバイス）の機能モジュールがあるか否かを判断し（ステップＳ１３０２）、無い場合にはエラー処理を行って（ステップＳ１３０７）本処理を終了する。また、所望の機能モジュールがある場合には、ユーザの任意の操作によるデータ入力処理を当該機能モジュールで実行する（ステップＳ１３０３）。引き続き、このデータ入力が適正に実行されたか否かを判断し（ステップＳ１３０４）、適正に行われなかった場合にはエラー処理を行って（ステップＳ１３０７）、入力処理を終了する。
【０１８９】
また、ステップＳ１３０４での判断の結果、データ入力が適正に実行された場合には、入力されたデータを制御部（制御回路部６３、１６３）内のデータメモリ１６６に格納する（ステップＳ１３０５）。さらに、モジュール制御データメモリ１６６１の登録内容を参照して、入力処理した機能モジュールとデータとを表示部６０、１６１に表示する（ステップＳ１３０６）。
【０１９０】
図６４は、前記ステップＳ１４において機能モジュールのうちメモリ機能を備えたものからデータを読み出し、制御回路６３、１６３のデータメモリ１６６に格納処理する場合の詳細を示すフローチャートである。先ず、キー操作部６２、１６２の操作に応じて、モジュール制御データメモリ１６６１内の登録済みデータからメモリ機能を有した機能モジュールを検索する（ステップＳ１４０１）。この検索の結果、メモリ機能を備える機能モジュールがあるか否かを判断し（ステップＳ１４０２）、無い場合にはエラー処理を行って（ステップＳ１４０７）、本処理を終了する。また、機能モジュールがある場合には、ユーザが所定の操作により指定したファイルあるいはデータが当該機能モジュールにあるか否かを検索する（ステップＳ１４０３）。そして所望のファイルあるいはデータあるか否かを判断し（ステップＳ１４０４）、無い場合にはエラー処理を行って（ステップＳ１４０７）、本処理を終了する。
【０１９１】
また、ステップＳ１４０４での判断の結果、ファイルあるいはデータある場合には、これらファイルあるいはデータを制御回路部６３、１６３内のデータメモリ１６６に格納する（ステップＳ１４０５）。さらに、モジュール制御データメモリ１６６１の登録内容を参照して、機能モジュールと読込まれたファイルあるいはデータとを表示部６０、１６１に表示する（ステップＳ１４０６）。
【０１９２】
図６５は、前記ステップＳ１４において、上記の処理とは逆に、制御回路部６３、１６３のデータメモリ１６６からメモリ機能を備えた機能モジュールへデータを書き込む場合の詳細を示すフローチャートである。先ず、ユーザによるキー操作部６２、１６２の所定の操作に応じて、モジュール制御データメモリ１６６１内の登録済みデータからメモリ機能を有した機能モジュールを検索する（ステップＳ１４１１）。この検索の結果、機能モジュールがあるか否かを判断し（ステップＳ１４１２）、無い場合にはエラー処理を行って（ステップＳ１４１７）、本処理を終了する。
【０１９３】
また、機能モジュールがある場合には、ユーザが所定の操作により指定したファイルあるいはデータをデータメモリ１６６から制御回路部６３、１６３内のメモリに先ず一時的に読み込む（ステップＳ１４１３）。しかる後に、このファイルあるいはデータをメモリ機能モジュールに格納する（ステップＳ１４１４）。さらに、この格納が適正に実行されたか否かを判断し（ステップＳ１４１５）、適正に実行されなかった場合にはエラー処理を行って（ステップＳ１４１７）、本処理を終了する。適正に実行された場合には、モジュール制御データメモリ１６６１の登録内容を参照して、格納された機能モジュールとファイルあるいはデータを表示部６０、１６１に表示する（ステップＳ１４１６）。
【０１９４】
図６６は、前記ステップＳ１５の詳細を示すフローチャートである。先ず、キー操作部６２、１６２の操作に応じて、モジュール制御データメモリ１６６１内の登録済みデータから出力処理系（デバイス）機能を備える機能モジュールを検索する（ステップＳ１５０１）。この検索の結果、機能モジュールがあるか否かを判断し（ステップＳ１５０２）、無い場合にはエラー処理を行って（ステップＳ１５０７）、機能モジュールへの出力処理を終了する。また、機能モジュールがある場合には、当該機能モジュールより、出力対象のデータをまず制御部（制御回路部６３、１６３）内のメモリに先ず読み込む（ステップＳ１５０３）。しかる後に、このデータを機能モジュールに出力する（ステップＳ１５０４）。さらに、この出力が適正に実行されたか否かを判断し（ステップＳ１５０５）、適正に実行されなかった場合にはエラー処理を行って（ステップＳ１５０７）、機能モジュールへの出力処理を終了する。適正に実行された場合には、モジュール制御データメモリ１６６１の登録内容を参照して、機能モジュールと出力されたデータとを表示部６０、１６１に表示するのである（ステップＳ１５０６）。
【０１９５】
【発明の効果】
【０１９６】
以上説明したように本発明によれば、実質的に当該身体装着可能な情報機器の多機能化を図ることができるとともに、多機能化を図っても、ケース本体が大型化することがない。また、腕時計等の身体の一部に装着される装置における本体の大型化を伴うことなく、構成の簡単化を図りつつ多機能化に対応することができる。
【０１９７】
また、請求項１記載の発明によれば、データを表示する表示部と、使用者の身体に着脱可能に装着されるバンド部と、前記バンド部に着脱自在に装着される複数の機器と、予め定められている電源容量を有する複数の電源と、前記バンド部に複数の機器が装着され、かつ、複数の電源が装着されたことを条件に、この装着された複数の機器の合計消費電力値と前記複数の電源の合計容量値とを比較判断し、前記複数の機器の合計消費電力値が前記複数の電源の合計容量値を超えたと比較判断した際は、前記機器の前記バンド部からの取り外しと前記電源の前記バンド部への追加装着とのいずれか一方の指示を前記表示部に出力する出力手段とを備えているので、前記複数の機器の合計消費電力値が前記複数の電源の合計容量値を超えたと比較判断された際には、前記機器の前記バンド部からの取り外しと前記電源の前記バンド部への追加装着とのいずれか一方の指示を前記表示部に出力することができる。
【０１９８】
また、請求項２記載の発明によれば、データを表示する表示部を備えているケース本体と、電子回路を内蔵する複数の機器と、前記複数の機器を連結部材により互いに着脱自在に連結して成るバンド部と、前記バンド部に着脱自在に装着され予め定められている電源容量を有する複数の電源と、前記バンド部に複数の機器が装着され、かつ、複数の電源が装着されたことを条件に、この装着された複数の機器の合計消費電力値と前記複数の電源の合計容量値とを比較判断し、前記複数の機器の合計消費電力値が前記複数の電源の合計容量値を超えたと比較判断した際は、前記機器の前記バンド部からの取り外しと前記電源の前記バンド部への追加装着とのいずれか一方の指示を前記表示部に出力し、前記複数の機器の合計消費電力値が前記複数の電源の合計容量値を超えていないと比較判断した際は、前記複数の機器の合計消費電力値と前記複数の電源の合計容量値とを前記前記表示部に出力する出力手段とを備えているので、前記複数の機器の合計消費電力値が前記複数の電源の合計容量値を超えたと比較判断された際には、前記機器の前記バンド部からの取り外しと前記電源の前記バンド部への追加装着とのいずれか一方の指示を前記表示部に出力することができ、かつ、前記複数の機器の合計消費電力値が前記複数の電源の合計容量値を超えていないと比較判断された際には、前記複数の機器の合計消費電力値と前記複数の電源の合計容量値とを前記前記表示部に出力することができる。
【０１９９】
また、請求項５記載の発明によれば、データを表示する表示部を備えているケース本体と、このケース本体に設けられ、かつ、内部に電磁誘導発生用の第１のコイルを配置した使用者の身体に着脱可能に装着されるバンド部と、内部に電磁誘導発生用の第２のコイルを備え、前記バンド部に着脱自在に装着される複数の機器と、前記バンド部に着脱自在に装着され予め定められている電源容量を有する複数の電源と、前記第１のコイルと第２のコイルとの間で、データ及び電源電流の内の少なくとも一方を転送させるように制御する転送制御手段と、前記バンド部に複数の機器が装着され、かつ、複数の電源が装着されたことを条件に、この装着された複数の機器の合計消費電力値と前記複数の電源の合計容量値とを比較判断し、前記複数の機器の合計消費電力値が前記複数の電源の合計容量値を超えたと比較判断した際は、前記機器の前記バンド部からの取り外しと前記電源の前記バンド部への追加装着とのいずれか一方の指示を前記表示部に出力する出力手段とを備えているので、前記複数の機器の合計消費電力値が前記複数の電源の合計容量値を超えたと比較判断された際には、前記機器の前記バンド部からの取り外しと前記電源の前記バンド部への追加装着とのいずれか一方の指示を前記表示部に出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施の形態にかかる腕時計の全体図であり、（Ａ）は外観図、（Ｂ）は表示部の拡大図である。
【図２】同実施の形態にかかる腕時計における尾錠及び突く棒の取り付け構成を示す斜視図である。
【図３】同腕時計の断面図である。
【図４】同腕時計の要部分解斜視図である。
【図５】リストバンドの平面図である。
【図６】（Ａ）は機能モジュールの透視図、（Ｂ）は斜視図である。
【図７】同実施の形態の回路構成図である。
【図８】同実施の形態の接続構成を示す回路構成図である。
【図９】（Ａ）はメモリ機能を有する機能モジュールの回路構成図、（Ｂ）はセンサ機能を有する機能モジュールの回路構成図である。
【図１０】同実施の形態における送受信信号を示す図である。
【図１１】同実施の形態における送受信データを示すデータ構成図である。
【図１２】第１の実施の形態の変形例▲１▼にかかる腕時計の全体図であり、（Ａ）は外観図、（Ｂ）は表示部の拡大図である。
【図１３】（Ａ）は通信機能を有する機能モジュールの回路構成図、（Ｂ）は入力機能を有する機能モジュールの回路構成図である。
【図１４】（Ａ）は出力機能を有する機能モジュールの回路構成図、（Ｂ）は入出力機能を有する機能モジュールの回路構成図である。
【図１５】（Ａ）は第１の実施の形態の変形例▲２▼にかかる腕時計の断面平面図、（Ｂ）は断面側面図である。
【図１６】第１の実施の形態の変形例▲３▼を示す断面模式図である。
【図１７】第１の実施の形態の変形例▲４▼を示す断面模式図である。
【図１８】本発明の第２の実施の形態にかかる腕時計の全体図であり、（Ａ）は外観図、（Ｂ）は表示部の拡大図である。
【図１９】同回路構成図である。
【図２０】第２の実施の形態の変形例▲１▼を示す回路構成図である。
【図２１】第２の実施の形態の変形例▲２▼を示す接続の構成図である。
【図２２】（Ａ）は、第２の実施の形態の変形例▲３▼におけるリストバンドの断面図、（Ｂ）は時計本体ケースの制御回路部と各機能モジュールとのシリアルバス接続の構成図である。
【図２３】第２の実施の形態の変形例▲４▼におけるリストバンドの断面図である。
【図２４】第２の実施の形態の他の変形例におけるリストバンドの断面図である。
【図２５】本発明の第３の実施の形態にかかる腕時計の全体図であり、（Ａ）は外観図、（Ｂ）は表示部の拡大図である。
【図２６】同回路構成図である。
【図２７】同実施の形態の接続構成及び機能モジュールを示す回路構成図である。
【図２８】本発明の第３の実施の形態▲１▼を示す回路構成図である。
【図２９】（Ａ）は第３の実施の形態の変形例▲２▼にかかる腕時計の断面平面図、（Ｂ）は断面側面図である。
【図３０】（Ａ）は第３の実施の形態の変形例▲３▼にかかる腕時計の断面平面図、（Ｂ）は断面側面図である。
【図３１】第３の実施の形態の変形例▲４▼を示す断面図である。
【図３２】第３の実施の形態の変形例▲５▼にかかる腕時計の回路構成図である。
【図３３】同変形例にかかる機能モジュールの回路構成図である。
【図３４】本発明の第４の実施の形態にかかる腕時計の全体図であり、（Ａ）は外観図、（Ｂ）は表示部の拡大図である。
【図３５】同回路構成図である。
【図３６】本発明の第５の実施の形態の接続構成及び機能モジュールを示す回路構成図である。
【図３７】本発明の第６の実施の形態の接続構成図及び回路構成図である。
【図３８】本発明の第７の実施の形態にかかる腕時計の全体図及び機能モジュールの斜視図である
【図３９】本発明の第７の実施の形態の変形例を示す平面図及び斜視図である。
【図４０】本発明の第８の実施の形態にかかる腕時計の回路構成図である。
【図４１】同実施の形態の機能モジュールの回路構成及びＲＯＭの記憶データを示す図である。
【図４２】同実施の形態のセンサ系機能モジュールの回路構成図である。
【図４３】本発明の第８の実施の形態の変形例にかかる腕時計の回路構成図である。
【図４４】同変形例のメモリ系機能モジュール２１、２２の回路構成図である。
【図４５】同変形例の無線処理系モジュール２３の回路構成図である。
【図４６】同変形例の入力処理系（デバイス）機能モジュール２４の回路構成図である。
【図４７】同変形例の出力処理系（デバイス）機能モジュール２５の回路構成図である。
【図４８】同変形例の電源モジュール２６の回路構成図である。
【図４９】時間計測系機能モジュールテーブルの記憶内容を示す図である。
【図５０】ＣＰＵ／演算処理プログラム系機能モジュールテーブルの記憶内容を示す図である。
【図５１】メモリ系機能モジュールテーブルの記憶内容を示す図である。
【図５２】データバンク系機能モジュールテーブルの記憶内容を示す図である。
【図５３】センサー系機能モジュールテーブルの記憶内容を示す図である。
【図５４】入力処理系（デバイス）機能モジュールテーブルの記憶内容を示す図である。
【図５５】出力処理系（デバイス）機能モジュールテーブルの記憶内容を示す図である。
【図５６】無線処理系（通信方式）機能モジュールテーブルの記憶内容を示す図である。
【図５７】一次電池系機能モジュールテーブルの記憶内容を示す図である。
【図５８】二次電池系機能モジュールテーブルの記憶内容を示す図である。
【図５９】腕時計の処理手順示すフローチャートである。
【図６０】腕時計の表示例を示す図である。
【図６１】腕時計の表示例を示す図である。
【図６２】図５９におけるステップＳ１２の詳細を示すフローチャートである。
【図６３】図５９におけるステップＳ１３の詳細を示すフローチャートである。
【図６４】図５９におけるステップＳ１４においてメモリ機能モジュールからデータを読み込み処理する場合の詳細を示すフローチャートである。
【図６５】図５９におけるステップＳ１４においてメモリ機能モジュールへのデータ書き込み処理する場合の詳細を示すフローチャートである。
【図６６】図５９におけるステップＳ１５の詳細を示すフローチャートである。
【符号の説明】
１ 腕時計（携帯機器）
４ リストバンド（バンド部）
５ リストバンド（バンド部）
６ 時計本体ケース（ケース本体）
４１ バス配線（接続構造）
５１ バス配線（接続構造）
６０ 表示部（表示手段）
６３ 制御回路部（電子回路）
６８ 本体接続用プラグ（接続部）
８０ 機能モジュール（メモリ機能）
８１ 機能モジュール（メモリ機能）
８２ 機能モジュール（温度センサ機能）
８３ 機能モジュール（圧力センサ機能）
８４ 機能モジュール（電子方位センサ機能）
４１１ 電源（Vcc）線（接続構造）
４１２ データ信号（Serial Data）線（接続構造）
４１３ クロック信号（Clock）線（接続構造）
４１４ 接地（GND）線（接続構造）
５１１ 電源（Vcc）線（接続構造）
５１２ データ信号（Serial Data）線（接続構造）
５１３ クロック信号（Clock）線（接続構造）
５１４ 接地（GND）線（接続構造）
１６６１ モジュール制御データメモリ
５００１ 腕時計（携帯機器）
５００２ 腕時計（携帯機器）
Claims (5)
- データを表示する表示部と、
使用者の身体に着脱可能に装着されるバンド部と、
前記バンド部に着脱自在に装着される複数の機器と、
前記バンド部に着脱自在に装着され予め定められている電源容量を有する複数の電源と、
前記バンド部に複数の機器が装着され、かつ、複数の電源が装着されたことを条件に、この装着された複数の機器の合計消費電力値と前記複数の電源の合計容量値とを比較判断し、前記複数の機器の合計消費電力値が前記複数の電源の合計容量値を超えたと比較判断した際は、前記機器の前記バンド部からの取り外しと前記電源の前記バンド部への追加装着とのいずれか一方の指示を前記表示部に出力する出力手段と、
を備えていることを特徴とする身体装着可能な情報機器。 - データを表示する表示部を備えているケース本体と、
電子回路を内蔵する複数の機器と、
前記複数の機器を連結部材により互いに着脱自在に連結して成るバンド部と、
前記バンド部に着脱自在に装着され予め定められている電源容量を有する複数の電源と、
前記バンド部に複数の機器が装着され、かつ、複数の電源が装着されたことを条件に、この装着された複数の機器の合計消費電力値と前記複数の電源の合計容量値とを比較判断し、前記複数の機器の合計消費電力値が前記複数の電源の合計容量値を超えたと比較判断した際は、前記機器の前記バンド部からの取り外しと前記電源の前記バンド部への追加装着とのいずれか一方の指示を前記表示部に出力し、前記複数の機器の合計消費電力値が前記複数の電源の合計容量値を超えていないと比較判断した際は、前記複数の機器の合計消費電力値と前記複数の電源の合計容量値とを前記前記表示部に出力する出力手段と、
を備えていることを特徴とする身体装着可能な情報機器。 - 前記ケース本体は、前記電子回路に接続された第１の信号端子を有し、
前記複数の機器は、前記電子回路に接続された信号線とこの信号線の両端に設けられている第２の信号端子とを備え、
前記複数の機器を互いに前記第２の信号端子で電気的に接続するとともに、前記ケース本体と機器とを前記第１の信号端子と第２の信号端子とにより電気的に接続したことを特徴とする請求項２記載の身体装着可能な情報機器。 - 請求項３記載の情報機器において、
前記複数の機器には、前記電子回路を内蔵しない機器が含まれ、該機器は前記信号線とこの信号線の両端に設けられている第２の信号端子から成ることを特徴とする身体装着可能な情報機器。 - データを表示する表示部を備えているケース本体と、
このケース本体に設けられ、かつ、内部に電磁誘導発生用の第１のコイルを配置した使用者の身体に着脱可能に装着されるバンド部と、
内部に電磁誘導発生用の第２のコイルを備え、前記バンド部に着脱自在に装着される複数の機器と、
前記バンド部に着脱自在に装着され予め定められている電源容量を有する複数の電源と、
前記第１のコイルと第２のコイルとの間で、データ及び電源電流の内の少なくとも一方を転送させるように制御する転送制御手段と、
前記バンド部に複数の機器が装着され、かつ、複数の電源が装着されたことを条件に、この装着された複数の機器の合計消費電力値と前記複数の電源の合計容量値とを比較判断し、前記複数の機器の合計消費電力値が前記複数の電源の合計容量値を超えたと比較判断した際は、前記機器の前記バンド部からの取り外しと前記電源の前記バンド部への追加装着とのいずれか一方の指示を前記表示部に出力する出力手段と、
を備えていることを特徴とする身体装着可能な情報機器。
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