JP3937024B2 - モアレ縞を用いたずれ、パタ−ンの回転、ゆがみ、位置ずれ検出方法 - Google Patents
モアレ縞を用いたずれ、パタ−ンの回転、ゆがみ、位置ずれ検出方法 Download PDFInfo
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Description
本発明は、複数の投影表示装置と撮影装置の正確な画素対応、正確な位置合わせを必要とする光学装置、平面物体の平面度と垂直性に関する検査に関する。
工業分野などの様々な分野で高速高精度の非接触式の形状計測手法が求められている。リアルタイムで形状データを得ることができれば、効率よく加工部品の検査を行なうことができる。その手法として、投影格子の位相をシフトする位相シフト法による形状変形計測がよく用いられている。しかし、位相シフト法では複数枚の画像を撮影する必要があるため、時間とともに形状が変化する物体に対して誤差が大きくなるという問題点がある。カラー格子を投影してRGB情報から1フレームで位相解析できる手法は提案されているが、物体の色によってうまく計測できるものとそうでないものがあり、汎用的ではない。
本発明者等は、これまでにDMD反射式CCDカメラ(DMDカメラ)(Digital Micro-mirror Deviceカメラ)を開発した。DMDカメラを用いれば、必要画像をすべてCCDカメラの1フレームで取り込むことができ、動いている物体の移動による誤差は大きく低減できると考えられる。
本発明者等は、これまでにDMD反射式CCDカメラ(DMDカメラ)(Digital Micro-mirror Deviceカメラ)を開発した。DMDカメラを用いれば、必要画像をすべてCCDカメラの1フレームで取り込むことができ、動いている物体の移動による誤差は大きく低減できると考えられる。
DMDカメラにおいて、DMDとCCDの1:1の画素対応を正確に行うことが重要である。しかし、DMDとCCDのどちらの光学素子も非常に小さいために、従来のキャリブレーションパターンを結像させて目視による調整するのは困難であり、定量的に調整することも難しい。
ここで、DMDとCCDを画素対応した時の空間周波数の違いによって生じるモアレパターンを用いた調整手法を提案する。さらにモアレパターンの位相をシフトさせることで、位相分布を得ることができ、画素以下のオーダーでの調整が可能となり、光学系の自動調整も可能となる。結果、より正確にDMDの各ミラーとCCDの各画素を対応させることができる。
ここで、DMDとCCDを画素対応した時の空間周波数の違いによって生じるモアレパターンを用いた調整手法を提案する。さらにモアレパターンの位相をシフトさせることで、位相分布を得ることができ、画素以下のオーダーでの調整が可能となり、光学系の自動調整も可能となる。結果、より正確にDMDの各ミラーとCCDの各画素を対応させることができる。
本発明者等は、これまでDMDとCCDカメラを組み合わせてDMDカメラを研究、開発して、DMDカメラを用いて位相解析や形状計測などの光学的計測への応用について、提案をしたところである。
例えば、特許文献1に示されるように、投射型表示装置の投影画像の位置合わせ装置が提案されており、モアレが表示されないように2つの投射型表示装置の光出力位置を調整し、一画面上の複数の部分それぞれにモアレを生じさせる調整信号を入力することで、部分毎のずれ有無が分かり、複雑なずれを容易に調整している。しかしモアレ縞パターンの位相を求めておらず、調整できる精度は画素オーダーであり、調整用信号は正弦波であるため、投射型表示装置以外に適用することが難しいものである(特許文献1参照)。
特開2004−69769号参照
また特許文献2に示されているように、投写型表示システム及び投写位置調整方法があり、スクリーン上に映像信号とともに投写された検査パターンの位置をイメージセンサや位置検出素子などの位置検出部を用いて画像処理等により変位量として算出し、位置ずれ量がなくなるように光学系の投写位置を自動調整している。しかし画像処理より変位量を検出するため、原理的に画素オーダー以上の精度が得られない(特許文献2参照)。
特開平8−168039号公報
従来、投影画像の位置合わせを行う場合、表示画像としてクロスハッチ等のパターンを表示させて、目視でずれがないように投射画像の位置を調整していた。従って非常に小さいサイズの素子の画素対応を正確に行うことができなかった。
本発明の特徴は、次の通りである.
(1)特殊の装置を必要とせず、容易に画素合わせの調整を行うことができる。
(2)一枚の画像から位相分布を得ることができる。
(3)位相解析を行うことで、画素オーダー以下の精度で調整できる。
本発明の特徴は、次の通りである.
(1)特殊の装置を必要とせず、容易に画素合わせの調整を行うことができる。
(2)一枚の画像から位相分布を得ることができる。
(3)位相解析を行うことで、画素オーダー以下の精度で調整できる。
本発明は、正確に2つの光学素子の画素を1:1に対応させ、2つの光学素子の画素間隔の空間周波数の違いより生じるモアレ縞を利用することを特徴とする。
本発明は、目視による調整方法では、縦および横方向に白黒2画素ピッチの格子パターンを表示する。2画素ごとに間引くと、空間的なずれにより生じるモアレパターンを見ることができる。モアレパターンから光学系のずれを知ることができ、容易に画素対応ができることを特徴とする。
本発明は、コンピュータによる調整方法では、縦および横方向に白黒4画素ピッチの格子パターンを表示する。1番目から4画素ごとに間引いた画像からモアレパターンを見ることができる。同様に2番目、3番目、4番目から4画素ごとに間引いた画像計4枚の画像を得る。位相が1/4周期ずつ位相シフトした4枚の画像を得ることができる。これらの画像を用いることでずれ量を示すモアレパターンの位相を解析することができる。1枚の画像から光学素子のセルオーダー以下の精度で画素合わせを行うことを特徴とする。
本発明は、観測する平面の形状をもつ物体の表面にあらかじめキャリブレーションパターンを貼付けることで、平面物体の平面度や垂直性を知ることができることを特徴とする。
本発明は、予め調整した部品の一部分に格子パターンを描けば、モアレパターンが発生しないように調整することで、常に同じ位置になるように正確な位置合わせを行うことができることを特徴とする。
本発明は、目視による調整方法では、縦および横方向に白黒2画素ピッチの格子パターンを表示する。2画素ごとに間引くと、空間的なずれにより生じるモアレパターンを見ることができる。モアレパターンから光学系のずれを知ることができ、容易に画素対応ができることを特徴とする。
本発明は、コンピュータによる調整方法では、縦および横方向に白黒4画素ピッチの格子パターンを表示する。1番目から4画素ごとに間引いた画像からモアレパターンを見ることができる。同様に2番目、3番目、4番目から4画素ごとに間引いた画像計4枚の画像を得る。位相が1/4周期ずつ位相シフトした4枚の画像を得ることができる。これらの画像を用いることでずれ量を示すモアレパターンの位相を解析することができる。1枚の画像から光学素子のセルオーダー以下の精度で画素合わせを行うことを特徴とする。
本発明は、観測する平面の形状をもつ物体の表面にあらかじめキャリブレーションパターンを貼付けることで、平面物体の平面度や垂直性を知ることができることを特徴とする。
本発明は、予め調整した部品の一部分に格子パターンを描けば、モアレパターンが発生しないように調整することで、常に同じ位置になるように正確な位置合わせを行うことができることを特徴とする。
本発明は、光学系のずれ、パターンの回転及び位置のずれ検出方法において、ピッチが2画素のテストパターンを表示もしくは貼付したパターンを画素が2次元に配列している撮像素子により撮影し、撮影された画像に対して隣り合う上下左右の4画素との差の絶対値の和を計算する画像処理を行い、所定のモアレ縞本数を具えるモアレパターンを得ることを特徴とする。
本発明は、光学系のずれ、パターンの回転及び位置のずれ検出方法において、ピッチが4画素のテストパターンを表示もしくは貼付したパターンを画素が2次元に配列している撮像素子により撮影し、撮影された画像に対して間引きするスタート点を変えながら4画素毎に間引く画像処理を行い、得られた4ステップの位相シフトされた画像からモアレパターンの位相分布を計算し、そのモアレパターンの位相分布から検出することを特徴とする。
本発明は、光学系のずれ、パターンの回転及び位置のずれ検出方法において、さらに第1の状態として、変形前の画像を撮影し、その時に生じるモアレパターンの位相分布を求め、第2の状態として、変形後の画像を撮影し、その時に生じるモアレパターンの位相分布を求め、前記第1の状態と第2の状態の位相分布との間の位相差を求めることにより、検出することを特徴とする。
本発明は、光学系のずれ、パターンの回転及び位置のずれ検出方法において、画素が2次元に配列している撮像素子にとって横方向もしく縦方向に1周期のテストパターンが2画素もしく4画素前後になるようなテストチャートとすることを特徴とする。
本発明は、光学系のずれ、パターンの回転及び位置のずれ検出方法において、画素が2次元に配列している撮像素子にとって横方向もしく縦方向に1周期のテストパターンが2画素もしく4画素前後になるようなテストチャートを有するとともに横方向と縦方向を組み合わせしたパターンをテストチャートとすることを特徴とする。
本発明は、光学系のずれ、パターンの回転及び位置のずれ検出方法において、対角線上で4つの領域に分割して、左右の領域では縦方向のテストパターン、上下の領域では横方向のテストパターンを組み合わせたテストチャートとして、同時に横方向と縦方向のモアレパターンを得ることを特徴とする。
本発明は、光学系のずれ、パターンの回転及び位置のずれ検出方法において、対角線上で4つの領域に分割して、左右の領域では縦方向のテストパターン、上下の領域では横方向のテストパターンを組み合わせたテストチャートとして、同時に横方向と縦方向のモアレパターンの位相分布を得ることを特徴とする。
本発明は、画素対応の調整方法ピッチが2画素と4画素を同時に含むテストパターンを表示もしくは貼付したパターンを画素が2次元に配列している撮像素子により撮影し、撮影された画像に対して隣り合う上下左右の4画素との差の絶対値の和を計算するとともに、撮影された画像に対して間引きするスタート点を変えながら4画素毎に間引く画像処理を行い、得られた4ステップの位相シフトされた画像からモアレパターンの位相分布を計算し、そのモアレパターンの位相分布から、細かいピッチの部分を利用しておおまかな位置合わせを行い、粗いピッチの部分を利用して位相を計算して、精密な調整を行うことを特徴とする。
本発明は、光学系のずれ、パターンの回転及び位置のずれ検出方法において、ピッチが4画素のテストパターンを表示もしくは貼付したパターンを画素が2次元に配列している撮像素子により撮影し、撮影された画像に対して間引きするスタート点を変えながら4画素毎に間引く画像処理を行い、得られた4ステップの位相シフトされた画像からモアレパターンの位相分布を計算し、そのモアレパターンの位相分布から検出することを特徴とする。
本発明は、光学系のずれ、パターンの回転及び位置のずれ検出方法において、さらに第1の状態として、変形前の画像を撮影し、その時に生じるモアレパターンの位相分布を求め、第2の状態として、変形後の画像を撮影し、その時に生じるモアレパターンの位相分布を求め、前記第1の状態と第2の状態の位相分布との間の位相差を求めることにより、検出することを特徴とする。
本発明は、光学系のずれ、パターンの回転及び位置のずれ検出方法において、画素が2次元に配列している撮像素子にとって横方向もしく縦方向に1周期のテストパターンが2画素もしく4画素前後になるようなテストチャートとすることを特徴とする。
本発明は、光学系のずれ、パターンの回転及び位置のずれ検出方法において、画素が2次元に配列している撮像素子にとって横方向もしく縦方向に1周期のテストパターンが2画素もしく4画素前後になるようなテストチャートを有するとともに横方向と縦方向を組み合わせしたパターンをテストチャートとすることを特徴とする。
本発明は、光学系のずれ、パターンの回転及び位置のずれ検出方法において、対角線上で4つの領域に分割して、左右の領域では縦方向のテストパターン、上下の領域では横方向のテストパターンを組み合わせたテストチャートとして、同時に横方向と縦方向のモアレパターンを得ることを特徴とする。
本発明は、光学系のずれ、パターンの回転及び位置のずれ検出方法において、対角線上で4つの領域に分割して、左右の領域では縦方向のテストパターン、上下の領域では横方向のテストパターンを組み合わせたテストチャートとして、同時に横方向と縦方向のモアレパターンの位相分布を得ることを特徴とする。
本発明は、画素対応の調整方法ピッチが2画素と4画素を同時に含むテストパターンを表示もしくは貼付したパターンを画素が2次元に配列している撮像素子により撮影し、撮影された画像に対して隣り合う上下左右の4画素との差の絶対値の和を計算するとともに、撮影された画像に対して間引きするスタート点を変えながら4画素毎に間引く画像処理を行い、得られた4ステップの位相シフトされた画像からモアレパターンの位相分布を計算し、そのモアレパターンの位相分布から、細かいピッチの部分を利用しておおまかな位置合わせを行い、粗いピッチの部分を利用して位相を計算して、精密な調整を行うことを特徴とする。
本発明によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)容易に画素合わせや位置合わせを行うことができる。
(2)画素オーダー以下の精度で調整することができる。
(3)1枚の画像を撮影するだけで良いので、リアルタイムでずれによるモアレ縞を観察することができる。
(4)1枚の画像からモアレ縞の位相分布を得ることができる。特殊の装置を必要としない。
(5)モアレパターンを利用して、簡単に平面度と垂直性を判定できる。
(6)常にモアレ縞が発生しないように自動調整することにより精密に位置合わせを行うことができる。
(1)容易に画素合わせや位置合わせを行うことができる。
(2)画素オーダー以下の精度で調整することができる。
(3)1枚の画像を撮影するだけで良いので、リアルタイムでずれによるモアレ縞を観察することができる。
(4)1枚の画像からモアレ縞の位相分布を得ることができる。特殊の装置を必要としない。
(5)モアレパターンを利用して、簡単に平面度と垂直性を判定できる。
(6)常にモアレ縞が発生しないように自動調整することにより精密に位置合わせを行うことができる。
先ず、DMD反射式CCDカメラ(以下、「DMDカメラ」という。)の画素対応について、説明する。
図1は、DMDカメラの基本的動作の説明図である。撮影対象物体の像をレンズ1によってDMD素子表面に結像させる。この時、DMDとレンズ1のレンズ面はお互いに平行になるように配置する。この時、レンズ1は、24度のあおり角となる。このようにすると、DMD表面の各DMDのミラーには、結像の位置関係となる対象物体表面の1点から出た光が到達することになる。次にDMD表面とCCD表面が結像の位置関係となるようにレンズ2を配置する。このように配置することによって、onの信号を受けているDMD画素に到達した光は、CCD方向に反射され、レンズ2によってCCDの対応する画素に結像する。DMD画素の方向の切り替え時間はCCDの撮影時間と比べて約1/1000であるから、CCDの画素ごとに独立して高速に制御できるシャッター機能を持たせることになる。
図1は、DMDカメラの基本的動作の説明図である。撮影対象物体の像をレンズ1によってDMD素子表面に結像させる。この時、DMDとレンズ1のレンズ面はお互いに平行になるように配置する。この時、レンズ1は、24度のあおり角となる。このようにすると、DMD表面の各DMDのミラーには、結像の位置関係となる対象物体表面の1点から出た光が到達することになる。次にDMD表面とCCD表面が結像の位置関係となるようにレンズ2を配置する。このように配置することによって、onの信号を受けているDMD画素に到達した光は、CCD方向に反射され、レンズ2によってCCDの対応する画素に結像する。DMD画素の方向の切り替え時間はCCDの撮影時間と比べて約1/1000であるから、CCDの画素ごとに独立して高速に制御できるシャッター機能を持たせることになる。
本発明者等が用いたDMDカメラ装置の全体図を図2に示す。図3に撮影対象が図3(a)に示すようなパターンの場合のDMDのon/offパターンと撮影される画像の関係を例示する。まず、DMDのミラーがすべてonの場合は、図3(b)に示すように撮影対象の像がそのままCCDによってデジタル画像として撮影される。次に、図3(c)に示すように一部のDMDの画素がoffの場合は、onの画素だけ図3(d)のように撮影されることになる。また図3(e)に示すようにDMDのある部分の画素の露光時間を調整したパターンの信号をDMDに送ることで、図3(f)のように木の部分だけを一様な明るさになるように撮影することもできる。
このようにDMDカメラを用いることで、CCDの画素ごとに独立してサブミリ秒オーダーの速度で動作する高速なシャッターが取り付けられている状態になり、様々な用途に利用できる。しかし、これを実現するためにはDMDとCCDの各画素の1:1対応をできるだけ正確に調整しなければならない。DMDとCCDのどちらの光学素子も非常に小さいために目視による調整は困難であり、定量的に調整することが難しいという問題点がある。
従来の装置においては、特徴のあるクロスハッチなどのパターンを用いて四隅や中心などの位置を目視による調整を行っていた。しかし非常に小さいサイズの素子の場合には、目視による調整の精度は限界があり、画素オーダー以下の精度で容易に調整することはできなかった。
従来の装置においては、特徴のあるクロスハッチなどのパターンを用いて四隅や中心などの位置を目視による調整を行っていた。しかし非常に小さいサイズの素子の場合には、目視による調整の精度は限界があり、画素オーダー以下の精度で容易に調整することはできなかった。
次にモアレパターンを用いた目視による調整方法について、説明する。
DMDカメラにおいて、図4に示すような画素合わせの装置において、正確にDMDの各ミラーとCCDの各画素を1:1に対応させることが重要である。ここでは、DMDカメラの光学系の調整にDMDとCCDの画素の空間周波数の違いにより生じるモアレ縞を用いることで正確に調整できる方法についてさらに説明する。この方法よりDMDとCCDの画素を1:1に対応することができる。
DMDカメラにおいて、図4に示すような画素合わせの装置において、正確にDMDの各ミラーとCCDの各画素を1:1に対応させることが重要である。ここでは、DMDカメラの光学系の調整にDMDとCCDの画素の空間周波数の違いにより生じるモアレ縞を用いることで正確に調整できる方法についてさらに説明する。この方法よりDMDとCCDの画素を1:1に対応することができる。
図5は、キャリブレーションパターンの一例を示している。先ずDMDに図5(a)に示すような1ピッチが2画素の矩形波格子のパターンを表示させる。CCDとレンズ2をおおよそ結像の関係を満たす位置に設置する。この時、CCD面がDMD面と平行でない場合やCCDの大きさとCCDに結像するDMDの像の大きさが一致しない場合、すなわちDMDの各ミラーとCCDの各画素が1:1に対応できていない状態では図6に示すようなモアレ縞が現れる。このモアレ縞は、CCDカメラの位置や傾きなどにより規則的に変化するため、モアレ縞のパターンから画素対応における光学系のずれを知ることができる。ずれが大きくなればなるほど縞の本数が増えるので、モアレ縞の間隔が広くなるように各素子の移動ステージを動かして調整し、最終的にこのモアレ縞を発生させないようにすれば、DMDの各ミラーとCCDの各画素が1:1に対応することになる。なおモアレパターンを観察しやすくするために、CCDカメラで撮影されたモアレパターンに対して、エッジ検出フィルタをかけると、より明確なモアレパターンを見ることができ、モアレ縞の本数も2倍となる。図7にそれぞれ図5(a)のパターンを表示させた時のz方向の位置のずれによる結像倍率を変えた場合とx、y、z軸まわりにそれぞれ角度α、β、θだけ傾いた場合に現れるモアレパターンをエッジ検出フィルタの画像処理を行った後のシミュレーション結果を示す。
図8にそれぞれ図5(b)のパターンを表示させた時のz方向の位置のずれによる結像倍率を変えた場合とx、 y、 z軸まわりにそれぞれ角度α、β、θだけ傾いた場合に現れるモアレパターンをエッジ検出フィルタの画像処理を行ったあとのシミュレーション結果を示す。
このことから、CCDに結像される像の倍率が異なるだけでCCDカメラの傾きがない場合は、図7(a)のように水平方向に直線的なモアレ縞が現れるが、CCDカメラが傾いている場合は、図7(b)、 (c)、 (d)に示すようにモアレ縞が曲線になったり、傾いたりする。
よってまずモアレ縞が直線的になるようにCCDカメラを回転させて調整を行う。次にモアレ縞を発生させないようにDMDに対して、レンズとCCDの前後位置を調整する。最後にDMDパターンの表示範囲とCCDの撮影範囲の隅を合わせることで、DMDの各ミラーとCCDの各画素を対応させることができる。
このことから、CCDに結像される像の倍率が異なるだけでCCDカメラの傾きがない場合は、図7(a)のように水平方向に直線的なモアレ縞が現れるが、CCDカメラが傾いている場合は、図7(b)、 (c)、 (d)に示すようにモアレ縞が曲線になったり、傾いたりする。
よってまずモアレ縞が直線的になるようにCCDカメラを回転させて調整を行う。次にモアレ縞を発生させないようにDMDに対して、レンズとCCDの前後位置を調整する。最後にDMDパターンの表示範囲とCCDの撮影範囲の隅を合わせることで、DMDの各ミラーとCCDの各画素を対応させることができる。
次に、モアレパターンを用いたコンピュータによる調整方法について、説明する。
モアレパターンを用いた目視による調整方法では、目視による簡単な調整方法ではあるが、1、2画素程度のずれになると、モアレ縞を判別することが難しくなる。また環境光による明暗の影響で生じた明るさ分布との区別もしにくい。しかし、1画素以下での評価はできない。これに対して、以下に、画素オーダー以下の光学系のずれを定量的に評価できるコンピュータを用いた調整方法を説明する。
コンピュータによる調整方法においては、まず図5(a)に示すように、縦および横方向に白黒4画素ピッチの格子パターンを表示する。図9に示すように、1番目から4画素ごとに間引いた画像からモアレパターンを見ることができる。同様に2番目、3番目、4番目から4画素ごとに間引いた画像計4枚の画像を得る。位相が1/4周期ずつ位相シフトした4枚の画像を得ることができる。最も一般的に用いられる4つの輝度値から位相を求める位相シフト法を用いて、ずれ量を示すモアレパターンの位相を解析することができる。この調整方法では、4画素ずれると位相値2πに相当するので、解析範囲の両端ではπ/2の位相差があると1画素ずれていることになる。1枚の画像から光学素子のセルオーダー以下の精度で画素合わせを行うことができる。
本発明より、CCDとDMDの空間位置のずれによって生じるモアレパターンの2次元の位相分布を得ることができ、より正確にCCDとDMDの画素対応を行うことができる。また、2次元の位相分布のデータを用いて、倍率、傾き角度などのずれ量を求めることにより、光学系の自動調整を行うこともできる。
モアレパターンを用いた目視による調整方法では、目視による簡単な調整方法ではあるが、1、2画素程度のずれになると、モアレ縞を判別することが難しくなる。また環境光による明暗の影響で生じた明るさ分布との区別もしにくい。しかし、1画素以下での評価はできない。これに対して、以下に、画素オーダー以下の光学系のずれを定量的に評価できるコンピュータを用いた調整方法を説明する。
コンピュータによる調整方法においては、まず図5(a)に示すように、縦および横方向に白黒4画素ピッチの格子パターンを表示する。図9に示すように、1番目から4画素ごとに間引いた画像からモアレパターンを見ることができる。同様に2番目、3番目、4番目から4画素ごとに間引いた画像計4枚の画像を得る。位相が1/4周期ずつ位相シフトした4枚の画像を得ることができる。最も一般的に用いられる4つの輝度値から位相を求める位相シフト法を用いて、ずれ量を示すモアレパターンの位相を解析することができる。この調整方法では、4画素ずれると位相値2πに相当するので、解析範囲の両端ではπ/2の位相差があると1画素ずれていることになる。1枚の画像から光学素子のセルオーダー以下の精度で画素合わせを行うことができる。
本発明より、CCDとDMDの空間位置のずれによって生じるモアレパターンの2次元の位相分布を得ることができ、より正確にCCDとDMDの画素対応を行うことができる。また、2次元の位相分布のデータを用いて、倍率、傾き角度などのずれ量を求めることにより、光学系の自動調整を行うこともできる。
次に本発明に係る画素合わせ方法における作動について、詳細に説明する。
先ずDMDとCCDの画素対応について説明する。DMDカメラの画素を対応した場合の調整装置を以下に示す。モアレパターンを用いた目視による調整方法においては、図5(c)に示すような、上下領域では横方向、左右領域では縦方向にそれぞれ1ピッチが2画素の矩形波格子をDMDに表示させた時に、実際に得られるモアレパターンの例を図10に示す。このキャリブレーションパターンを用いれば、xおよびy方向のモアレパターンを同時に観察することができる。図10(a)は正しい結像位置からずれたために12画素ほどの大きさがずれた場合のモアレパターンであり、図10(b)は、正しい結像位置から10画素ほどずれた場合のモアレパターンである。結像倍率によるずれが小さいほどモアレ縞の本数が少ないことがわかる。図10(c)〜(h)は、図4に示すようにz軸まわりの回転角度βによって生じるモアレパターンである。回転角度θのわずかなずれにより、大きく回転したモアレ縞が観察できる。図10(i)、(j)は、y軸まわりの回転角度βによって生じるモアレパターンである。回転角度βがわずかにあると正方形のモアレ縞にならず、対角線上でずれた形になる。図10(k)は、β=0の時のモアレパターンであり、正方形のモアレ縞になる。図10(l)は、x軸まわりの回転角度αによって生じるモアレパターンである。回転角度αがわずかにあると、x方向とy方向のモアレ縞のピッチが大きく異なることがわかる。図10(m)はα=0の時のモアレパターンであり、xおよびy方向のモアレ縞が同じ間隔になる。図10(n)は画素対応がわずかにずれた状態のモアレパターンである。最終的に一致した時のモアレパターンを図10(o)に示す。
先ずDMDとCCDの画素対応について説明する。DMDカメラの画素を対応した場合の調整装置を以下に示す。モアレパターンを用いた目視による調整方法においては、図5(c)に示すような、上下領域では横方向、左右領域では縦方向にそれぞれ1ピッチが2画素の矩形波格子をDMDに表示させた時に、実際に得られるモアレパターンの例を図10に示す。このキャリブレーションパターンを用いれば、xおよびy方向のモアレパターンを同時に観察することができる。図10(a)は正しい結像位置からずれたために12画素ほどの大きさがずれた場合のモアレパターンであり、図10(b)は、正しい結像位置から10画素ほどずれた場合のモアレパターンである。結像倍率によるずれが小さいほどモアレ縞の本数が少ないことがわかる。図10(c)〜(h)は、図4に示すようにz軸まわりの回転角度βによって生じるモアレパターンである。回転角度θのわずかなずれにより、大きく回転したモアレ縞が観察できる。図10(i)、(j)は、y軸まわりの回転角度βによって生じるモアレパターンである。回転角度βがわずかにあると正方形のモアレ縞にならず、対角線上でずれた形になる。図10(k)は、β=0の時のモアレパターンであり、正方形のモアレ縞になる。図10(l)は、x軸まわりの回転角度αによって生じるモアレパターンである。回転角度αがわずかにあると、x方向とy方向のモアレ縞のピッチが大きく異なることがわかる。図10(m)はα=0の時のモアレパターンであり、xおよびy方向のモアレ縞が同じ間隔になる。図10(n)は画素対応がわずかにずれた状態のモアレパターンである。最終的に一致した時のモアレパターンを図10(o)に示す。
次にモアレパターンを用いたコンピュータによる調整方法について説明する。
図11〜図13にDMDカメラの画素対応する際に生じたモアレパターンの位相分布の得られた結果を示す。位相シフトモアレ法で述べた方法によって4画素ごとに間引いて得られたシフトした4枚の画像を図11(a)〜(d)に示す。位相解析した結果を図12に示す。
図12は、位相解析した結果より得られた位相分布を示し、14画素のずれの場合であって、(a)は、x方向、(b)は、y方向を示す。
この時、14画素ほどのずれがあり、この場合は目視でもずれていることが十分確認できる。図13は、DMDとCCDの間に、3画素程度、例えば、3.26画素のずれがある場合の位相分布である。(a)は、x方向、(b)は、y方向を示す。
目視でずれを確認することがやや困難である。図14は、DMDとCCDの画素対応が一致した場合の位相分布である。(a)は、x方向、(b)は、y方向を示す。
解析範囲である640画素に対して、両端の位相の差は、0.08(0.05画素のずれに相当する)であり、ほぼ完全に一致していると言える。図15は、DMDカメラの画素対応の結果を示し、画素対応ができていない状態とできている状態で得られるパターンを示す。
(a)は、理想のパターン、(b)は、画素対応がずれている場合、(c)は、画素対応が合っている場合を示す。本発明により画素対応の状態がわかる。
図11〜図13にDMDカメラの画素対応する際に生じたモアレパターンの位相分布の得られた結果を示す。位相シフトモアレ法で述べた方法によって4画素ごとに間引いて得られたシフトした4枚の画像を図11(a)〜(d)に示す。位相解析した結果を図12に示す。
図12は、位相解析した結果より得られた位相分布を示し、14画素のずれの場合であって、(a)は、x方向、(b)は、y方向を示す。
この時、14画素ほどのずれがあり、この場合は目視でもずれていることが十分確認できる。図13は、DMDとCCDの間に、3画素程度、例えば、3.26画素のずれがある場合の位相分布である。(a)は、x方向、(b)は、y方向を示す。
目視でずれを確認することがやや困難である。図14は、DMDとCCDの画素対応が一致した場合の位相分布である。(a)は、x方向、(b)は、y方向を示す。
解析範囲である640画素に対して、両端の位相の差は、0.08(0.05画素のずれに相当する)であり、ほぼ完全に一致していると言える。図15は、DMDカメラの画素対応の結果を示し、画素対応ができていない状態とできている状態で得られるパターンを示す。
(a)は、理想のパターン、(b)は、画素対応がずれている場合、(c)は、画素対応が合っている場合を示す。本発明により画素対応の状態がわかる。
以上本発明の実施例について説明したが、さらに幾つかの具体的実施例について、詳細に説明する。
ピッチが2画素のテストパターンを表示もしくは貼付したパターンをCCDカメラにより撮影し、撮影された画像に対して隣り合う上下左右の4画素との差の絶対値の和を計算する画像処理を行い、従来の2画素ごとの間引き処理により得られるモアレパターンに比べて倍のモアレ縞本数が得られ、感度が高くコントラストの良いモアレパターンが得られる。
即ち、図16において次式(1)で表すように、撮影された画像のある画素に注目すると、その上下左右の4画素とそれぞれの差の絶対値の和を計算する処理である。
この様にすることにより、図17に示すように、従来の2画素ごとの間引き処理により得られたモアレパターンと上記の本構成の方法により得られたモアレパターンを比較した結果がわかる。モアレ縞の本数は2倍になることがわかる。またコントラストも良い。即ち図17は、画像処理により得られるモアレパターンを示し、(a) CCDカメラで撮影した画像、(b) 従来の2画素ごとの間引き処理により得られたモアレパターン、(c) 本構成により得られたモアレパターンを示す。
ピッチが2画素のテストパターンを表示もしくは貼付したパターンをCCDカメラにより撮影し、撮影された画像に対して隣り合う上下左右の4画素との差の絶対値の和を計算する画像処理を行い、従来の2画素ごとの間引き処理により得られるモアレパターンに比べて倍のモアレ縞本数が得られ、感度が高くコントラストの良いモアレパターンが得られる。
即ち、図16において次式(1)で表すように、撮影された画像のある画素に注目すると、その上下左右の4画素とそれぞれの差の絶対値の和を計算する処理である。
この様にすることにより、図17に示すように、従来の2画素ごとの間引き処理により得られたモアレパターンと上記の本構成の方法により得られたモアレパターンを比較した結果がわかる。モアレ縞の本数は2倍になることがわかる。またコントラストも良い。即ち図17は、画像処理により得られるモアレパターンを示し、(a) CCDカメラで撮影した画像、(b) 従来の2画素ごとの間引き処理により得られたモアレパターン、(c) 本構成により得られたモアレパターンを示す。
次に更なる実施例で、ピッチが4画素のテストパターンを表示もしくは貼付したパターンをCCDカメラにより撮影し、撮影された画像に対して間引きするスタート点を変えながら4画素ごとに間引く画像処理を行い、得られる4ステップの位相シフトされた画像からモアレパターンの位相分布を計算する。そのモアレパターンの位相分布から光学系のずれ、パターンの回転やゆがみ、位置ずれを検出する。
図18にこの方法により求めたモアレパターンの位相分布を示す。撮影された画像から間引き処理より4枚の位相シフトされたモアレパターンの画像が得られ、さらにこの4枚の画像から位相分布を求める方法である。位相情報を解析するため、前記の方法より高い精度で光学系のずれ、パターンの回転やゆがみ、位置ずれを検出することができる。
即ち、図18は、この方法より求めたモアレパターンの位相分布を示し、(a)は、 CCDカメラで撮影した画像、(b) 1画素目から、(c) 2画素目から、(d) 3画素目から、(e) 4画目から、4画素ごとに間引き処理によって得られたモアレパターン、(f)は、(b)〜(e)の4枚位相シフトされた画像から求めたモアレパターンの位相分布を示す。
図18にこの方法により求めたモアレパターンの位相分布を示す。撮影された画像から間引き処理より4枚の位相シフトされたモアレパターンの画像が得られ、さらにこの4枚の画像から位相分布を求める方法である。位相情報を解析するため、前記の方法より高い精度で光学系のずれ、パターンの回転やゆがみ、位置ずれを検出することができる。
即ち、図18は、この方法より求めたモアレパターンの位相分布を示し、(a)は、 CCDカメラで撮影した画像、(b) 1画素目から、(c) 2画素目から、(d) 3画素目から、(e) 4画目から、4画素ごとに間引き処理によって得られたモアレパターン、(f)は、(b)〜(e)の4枚位相シフトされた画像から求めたモアレパターンの位相分布を示す。
次は、他の実施例で、ピッチが4画素のテストパターンを表示もしくは貼付したパターンをCCDカメラにより撮影し、撮影された画像に対して間引きするスタート点を変えながら4画素ごとに間引く画像処理を行い、得られる4ステップの位相シフトされた画像からモアレパターンの位相分布を計算する。そのモアレパターンの位相分布から光学系のずれ、パターンの回転やゆがみ、位置ずれを検出する方法において、さらに第1の状態として変形前の画像を撮影し、その時に生じるモアレパターンの位相分布を求め、第2の状態として変形後の画像を撮影し、その時に生じるモアレパターンの位相分布を求めて、前記第1の状態と第2の状態の位相分布との間の位相差を求めることにより、光学系のずれ、パターンの回転やゆがみ、位置ずれを検出するものである。
図19に位相差分布画像を示す。この方法を用いて、第1の状態および第2の状態の位相分布画像をそれぞれ求め、第2の状態の位相分布から第1の状態の位相分布を差し引くこと(位相差)により得られた位相分布画像から光学系のずれ、パターンの回転やゆがみ、位置ずれを検出する。
即ち、図19は、本方法による位相差分布画像を示し、(a)は、第1の状態の位相分布画像、(b)は、第2の状態の位相分布画像、(c)は、第2の状態の位相分布から第1の状態の位相分布を差し引くこと(位相差)により得られた位相分布画像(この位相差分布画像は2つの状態ではどのぐらいのずれがあるのかを示している)を示す。
図19に位相差分布画像を示す。この方法を用いて、第1の状態および第2の状態の位相分布画像をそれぞれ求め、第2の状態の位相分布から第1の状態の位相分布を差し引くこと(位相差)により得られた位相分布画像から光学系のずれ、パターンの回転やゆがみ、位置ずれを検出する。
即ち、図19は、本方法による位相差分布画像を示し、(a)は、第1の状態の位相分布画像、(b)は、第2の状態の位相分布画像、(c)は、第2の状態の位相分布から第1の状態の位相分布を差し引くこと(位相差)により得られた位相分布画像(この位相差分布画像は2つの状態ではどのぐらいのずれがあるのかを示している)を示す。
他の実施例で、上記した方法において、図20(a)、(b)に示すように、CCDカメラにとって横方向もしく縦方向に1周期のテストパターンが2画素もしく4画素前後になるようなテストチャートを有するか、又は横方向と縦方向を組み合わせしたパターンをテストチャートとすることができる。
さらに他の実施例で、上記した方法において、図21に示すように、対角線上で4つの領域に分割して、左右の領域では縦方向のテストパターン、上下の領域では横方向のテストパターンを組み合わせたテストチャートとして、同時に横方向と縦方向のモアレパターンもしくはその位相分布を得ることにより上記の方法より視覚的に調整しやすいテストチャートとすることができる。
さらに図22(a)、(b)に記載されるようにテストチャートを構成し、即ち、1ピッチが2画素と4画素を同時に含むテストパターンを表示もしくは貼付したパターンをCCDカメラにより撮影し、撮影された画像に対して隣り合う上下左右の4画素との差の絶対値の和を計算するとともに、撮影された画像に対して間引きするスタート点を変えながら4画素毎に間引く画像処理を行い、得られた4ステップの位相シフトされた画像からモアレパターンの位相分布を計算し、そのモアレパターンの位相分布から、細かいピッチの部分を利用しておおまかな位置合わせを行い、粗いピッチの部分を利用して位相を計算して、精密な調整を行うように画素対応の調整方法が可能となる。
このようにして、細かいピッチの部分を利用しておおまかな位置合わせを行い、粗いピッチの部分を利用して位相を計算して、より精密な調整を容易に行うことができる。
このようにして、細かいピッチの部分を利用しておおまかな位置合わせを行い、粗いピッチの部分を利用して位相を計算して、より精密な調整を容易に行うことができる。
以上説明したような検出、調整方法をDMDや液晶プロジェクタなどの投影デバイス装置において、複数のデバイスの位置合わせ、画素対応を行う際に適用することができる。
本発明を平面度と垂直性の検査装置に適用する例を説明する。
図23に平面物体の平面度検査装置の概略図を示す。検査したい平面物体の四隅(及び又は中心)に予めモアレパターンを観察するためのキャブレーションパターンを貼付けておく。キャリブレーションパターンのピッチ間隔とCCDカメラの画素間隔を同じになるように調整した後、それをCCDカメラで撮影する。前述の方法より、四隅のモアレパターンを得ることができる。この時、同じようなモアレパターンであれば、平面度と垂直性があると判定できる。異なるモアレパターンであれば、平面物体はゆがんだり、傾いたりしていることがわかる。
このようにしてキャブレーションパターンを貼付けることにより垂直性を検査することができる。
図23に平面物体の平面度検査装置の概略図を示す。検査したい平面物体の四隅(及び又は中心)に予めモアレパターンを観察するためのキャブレーションパターンを貼付けておく。キャリブレーションパターンのピッチ間隔とCCDカメラの画素間隔を同じになるように調整した後、それをCCDカメラで撮影する。前述の方法より、四隅のモアレパターンを得ることができる。この時、同じようなモアレパターンであれば、平面度と垂直性があると判定できる。異なるモアレパターンであれば、平面物体はゆがんだり、傾いたりしていることがわかる。
このようにしてキャブレーションパターンを貼付けることにより垂直性を検査することができる。
次に本発明に係る方法を半導体露光装置(ステッパ)などにおける位置合わせ装置に適用した例について説明する。
図24は、半導体露光装置(ステッパ)の位置合わせ装置を示す。半導体露光装置(ステッパ)では、ウェーハに既に描かれているパターンの位置に新しいパターンを精密に合わせる必要がある。同じウェーハに対して何度も繰り返して露光を行う際の位置合わせに適用することができる。図24に示すように、回転ステージ上の露光するウェーハの端部分に事前に0.1〜1mm四方の格子パターンを位置合わせのためのマークとして作製することにより、常に同じ位置に固定されているカメラから撮影されるモアレパターンの様子からどの程度ずれが生じているのかがわかり、常にモアレ縞が発生しないように自動調整することにより精密に位置合わせを行うことができる。また調整したい精度に合わせて格子パターンのピッチを変えることで解決することもできる。
図24は、半導体露光装置(ステッパ)の位置合わせ装置を示す。半導体露光装置(ステッパ)では、ウェーハに既に描かれているパターンの位置に新しいパターンを精密に合わせる必要がある。同じウェーハに対して何度も繰り返して露光を行う際の位置合わせに適用することができる。図24に示すように、回転ステージ上の露光するウェーハの端部分に事前に0.1〜1mm四方の格子パターンを位置合わせのためのマークとして作製することにより、常に同じ位置に固定されているカメラから撮影されるモアレパターンの様子からどの程度ずれが生じているのかがわかり、常にモアレ縞が発生しないように自動調整することにより精密に位置合わせを行うことができる。また調整したい精度に合わせて格子パターンのピッチを変えることで解決することもできる。
以上の実施例においては、CCDカメラを用いた例について、説明したが、画素が2次元に配列している撮像素子であり、CMOSカメラを用いることができることは、勿論である。
複数の投影表示装置と撮影装置の正確な画素対応や、正確な位置合わせを必要とする光学装置更には平面物体の平面度と垂直性に関する検査装置、半導体露光装置(ステッパ)の位置合わせ装置に適用できる。
Claims (8)
- ピッチが2画素のテストパターンを表示もしくは貼付したパターンを画素が2次元に配列している撮像素子により撮影し、撮影された画像に対して隣り合う上下左右の4画素との差の絶対値の和を計算する画像処理を行い、所定のモアレ縞本数を具えるモアレパターンを得ることを特徴とする光学系のずれ、パターンの回転及び位置のずれ検出方法。
- ピッチが4画素のテストパターンを表示もしくは貼付したパターンを画素が2次元に配列している撮像素子により撮影し、撮影された画像に対して間引きするスタート点を変えながら4画素毎に間引く画像処理を行い、得られた4ステップの位相シフトされた画像からモアレパターンの位相分布を計算し、そのモアレパターンの位相分布から検出することを特徴とする光学系のずれ、パターンの回転、ゆがみ及び位置ずれ検出方法。
- 請求項2に記載した検出方法において、さらに第1の状態として、変形前の画像を撮影し、その時に生じるモアレパターンの位相分布を求め、第2の状態として、変形後の画像を撮影し、その時に生じるモアレパターンの位相分布を求め、前記第1の状態と第2の状態の位相分布との間の位相差を求めることにより、検出することを特徴とする光学系のずれ、パターンの回転、ゆがみ及び位置ずれ検出方法。
- 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の検出方法において、画素が2次元に配列している撮像素子にとって横方向もしく縦方向に1周期のテストパターンが2画素もしく4画素前後になるようなテストチャートとすることを特徴とする光学系のずれ、パターンの回転やゆがみ、位置ずれ検出方法。
- 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の検出方法において、画素が2次元に配列している撮像素子にとって横方向もしく縦方向に1周期のテストパターンが2画素もしく4画素前後になるようなテストチャートを有するとともに横方向と縦方向を組み合わせしたパターンをテストチャートとすることを特徴とする光学系のずれ、パターンの回転やゆがみ、位置ずれを検出する方法。
- 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の検出方法において、対角線上で4つの領域に分割して、左右の領域では縦方向のテストパターン、上下の領域では横方向のテストパターンを組み合わせたテストチャートとして、同時に横方向と縦方向のモアレパターンを得ることを特徴とする光学系のずれ、パターンの回転やゆがみ、位置ずれを検出する方法。
- 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の検出方法において、対角線上で4つの領域に分割して、左右の領域では縦方向のテストパターン、上下の領域では横方向のテストパターンを組み合わせたテストチャートとして、同時に横方向と縦方向のモアレパターンの位相分布を得ることを特徴とする光学系のずれ、パターンの回転やゆがみ、位置ずれを検出する方法。
- ピッチが2画素と4画素を同時に含むテストパターンを表示もしくは貼付したパターンを画素が2次元に配列している撮像素子により撮影し、撮影された画像に対して隣り合う上下左右の4画素との差の絶対値の和を計算するとともに、撮影された画像に対して間引きするスタート点を変えながら4画素毎に間引く画像処理を行い、得られた4ステップの位相シフトされた画像からモアレパターンの位相分布を計算し、そのモアレパターンの位相分布から、細かいピッチの部分を利用しておおまかな位置合わせを行い、粗いピッチの部分を利用して位相を計算して、精密な調整を行うことを特徴とする画素対応の調整方法。
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