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JP3934597B2 - 撮像システムおよび画像処理プログラム - Google Patents

撮像システムおよび画像処理プログラム Download PDF

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Description

本発明は、撮像システムおよび画像処理プログラム、より詳しくは、撮像素子系に起因する色信号のランダムノイズ等の低減を図る撮像システムおよび画像処理プログラムに関する。
撮像素子とそれに付随するアナログ回路およびA/Dコンバータから得られるデジタル化された信号中には、一般にノイズ成分が含まれており、このノイズ成分は、固定パターンノイズとランダムノイズとに大別することができる。
上記固定パターンノイズは、欠陥画素などに代表されるような、主に撮像素子に起因するノイズである。
一方、ランダムノイズは、撮像素子およびアナログ回路において発生するものであり、ホワイトノイズ特性に近い特性を有している。
後者のランダムノイズに関しては、例えば特開2001−157057号公報において、静的に与えられる定数項a,b,cと濃度値に変換した信号レベルDとを用いて、ノイズ量Nを、N=abcDにより関数化し、この関数から信号レベルDに対するノイズ量Nを推定して、推定したノイズ量Nに基づきフィルタリングの周波数特性を制御する技術が開示されていて、これにより、信号レベルに対して適応的なノイズ低減処理が行われるようになっている。
また、他の例として、特開2001−175843号公報には、入力信号を輝度信号と色差信号とに分離して、これら輝度信号および色差信号に基づきエッジ強度を求め、エッジ部以外の領域において色差信号に平滑化処理を行う技術が記載されている。これにより、平坦部における色ノイズの低減処理が行われることになる。
特開2001−157057号公報 特開2001−175843号公報
しかしながら、輝度ノイズ量は撮影時の温度,露光時間,ゲインなどの要因により動的に変化するために、上記特開2001−157057号公報に記載されたような静的な定数項を用いる技術では、撮影時のノイズ量に合わせた関数化に対応することができず、ノイズ量の推定精度が劣ってしまっていた。また、ノイズ量からフィルタリングの周波数特性を制御するが、このフィルタリングは平坦部分もエッジ部分も区別することなく同等に処理するために、信号レベルに基づきノイズ量が大であると推定された領域にあるエッジ部は劣化することになる。すなわち、原信号とノイズを区別した処理に対応することができず、原信号の保存性が良くないという課題がある。さらに、該公報に記載された技術は、各色信号間に発生する色ノイズに関して対応することができるものとはなっていない。
また、上記特開2001−175843号公報に記載の技術は、エッジ部以外の平坦な領域で色差信号に平滑化処理を行うものとなっているが、この平滑化処理は固定的に行われている。しかし、色ノイズ量は信号レベルにより異なるために、平滑化処理を最適に制御することができるものとはなっていない。このために、色ノイズ成分が残存したり、原信号の劣化が発生したりする可能性がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、撮影状況に最適化して色ノイズを高精度に低減し高品位な画像を得ることができる撮像システムおよび画像処理プログラムを提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、第1の発明による撮像システムは、原色系または補色系の色フィルタを前面に配置した固体撮像素子からの信号中に含まれるノイズを低減する撮像システムであって、上記信号から輝度信号と色差信号とを算出し算出した輝度信号に基づき平均輝度値を算出した色差信号に基づき平均色差値を、所定単位領域毎に算出する算出手段と、上記所定単位領域毎に、上記平均輝度値に基づき上記色差信号に関する色ノイズ量を推定する色ノイズ推定手段と、上記所定単位領域毎に上記色ノイズ量および上記平均色差値に基づいて上記色差信号中の色ノイズを低減する色ノイズ低減手段と、を具備したものである。
また、第2の発明による撮像システムは、R(赤),G(緑),B(青)でなる原色系のBayer型色フィルタを前面に配置した単板固体撮像素子からの信号中に含まれるノイズを低減する撮像システムであって、上記信号から所定単位領域毎に平均輝度値としてG画素の平均値GAVを算出するとともに各R画素毎に色差信号としてR−GAVを各B画素毎に色差信号としてB−GAVをそれぞれ算出しさらに算出した色差信号R−GAVに基づいて平均色差値RGAV値を算出したB−GAVに基づいて平均色差値BGAV値をそれぞれ算出する算出手段と、上記所定単位領域毎に、上記平均輝度値G AV に基づき上記色差信号R−G AV とB−G AV に関する色ノイズ量を推定する色ノイズ推定手段と、上記所定単位領域毎に上記色ノイズ量および上記平均色差値RG AV とBG AV に基づいて上記色差信号R−GAV中の色ノイズおよび上記色差信号B−GAV中の色ノイズをそれぞれ低減する色ノイズ低減手段と、を具備したものである。
さらに、第3の発明による撮像システムは、C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー),G(緑)の色差線順次方式色フィルタを前面に配置した単板固体撮像素子からの信号中に含まれるノイズを低減する撮像システムであって、上記信号から輝度信号L=C+M+Y+Gと色差信号Cb=C+M−Y−Gと色差信号Cr=M+Y−C−Gとを算出しさらに算出した輝度信号Lに基づき平均輝度値LAV を、算出した色差信号Cbに基づき平均色差値CbAV を、算出した色差信号Crに基づき平均色差値CrAV を、所定単位領域毎に算出する算出手段と、上記所定単位領域毎に、上記平均輝度値L AV に基づき上記色差信号CbとCrに関する色ノイズ量を推定する色ノイズ推定手段と、上記所定単位領域毎に上記色ノイズ量および上記平均色差値Cb AV とCr AV に基づいて上記色差信号Cbおよび色差信号Cr中の色ノイズをそれぞれ低減する色ノイズ低減手段と、を具備したものである。
第4の発明による撮像システムは、上記第1から第3の発明による撮像システムにおいて、上記所定単位領域が4×4画素単位の領域である。
第5の発明による撮像システムは、原色系または補色系の色フィルタを前面に配置した固体撮像素子からの信号中に含まれるノイズを低減する撮像システムであって、上記信号から輝度信号および色差信号を分離する分離手段と、分離した輝度信号に基づき所定単位領域毎に平均輝度値を算出する算出手段と、記輝度信号に関する輝度ノイズ量を上記平均輝度値に基づき上記所定単位領域毎に推定する輝度ノイズ推定手段と、上記所定単位領域毎に上記輝度ノイズ量および上記平均輝度値に基づいて上記輝度信号中の輝度ノイズを低減する輝度ノイズ低減手段と、上記輝度ノイズ低減手段により輝度ノイズが低減された輝度信号に基づいて上記所定単位領域毎に第2の平均輝度値を算出するとともに、上記分離手段により分離された色差信号に基づいて、上記所定単位領域毎に平均色差値を算出する第2の算出手段と、上記所定単位領域毎に、上記第2の平均輝度値に基づき上記色差信号に関する色ノイズ量を推定する色ノイズ推定手段と、上記所定単位領域毎に上記色ノイズ量および上記平均色差値に基づいて上記色差信号中の色ノイズを低減する色ノイズ低減手段と、を具備したものである。
第6の発明による撮像システムは、上記第1から第の発明による撮像システムにおいて、上記色ノイズ推定手段が、上記平均輝度値を用いると共に上記固体撮像素子の温度と上記信号に対するゲインとの少なくとも一方の情報に基づいてパラメータを求めるパラメータ算出手段と、上記パラメータに基づいて色ノイズ量を求める色ノイズ量算出手段と、を有して構成されたものである。
第7の発明による撮像システムは、上記第5の発明による撮像システムにおいて、上記色ノイズ推定手段が、上記第2の平均輝度値を用いると共に上記固体撮像素子の温度と上記信号に対するゲインとの少なくとも一方の情報に基づいてパラメータを求めるパラメータ算出手段と、上記パラメータに基づいて色ノイズ量を求める色ノイズ量算出手段と、を有して構成されたものである。
の発明による撮像システムは、上記第5の発明による撮像システムにおいて、上記輝度ノイズ推定手段が上記平均輝度値を用いると共に上記固体撮像素子の温度と上記信号に対するゲインとの少なくとも一方の情報に基づいてパラメータを求めるパラメータ算出手段と、上記パラメータに基づいて輝度ノイズ量を求める輝度ノイズ量算出手段と、を有して構成されたものである。
の発明による撮像システムは、上記第6、第7、または第8の発明による撮像システムにおいて、上記パラメータ算出手段が、上記固体撮像素子の温度を測定する温度センサを有して構成されたものである。
10の発明による撮像システムは、上記第6、第7、または第8の発明による撮像システムにおいて、上記固体撮像素子が、OB(Optical Black)領域を有して構成されたものであり、上記パラメータ算出手段は、上記固体撮像素子中のOB(Optical Black)領域の信号の分散を求める分散算出手段と、上記分散に基づいて固体撮像素子の温度を推定する温度推定手段と、を有して構成されたものである。
11の発明による撮像システムは、上記第6、第7、または第8の発明による撮像システムにおいて、上記パラメータ算出手段が、ISO感度と露出情報とホワイトバランス情報との内の少なくとも1つの情報に基づいて上記ゲインを求めるゲイン算出手段を有して構成されたものである。
12の発明による撮像システムは、上記第6または第7の発明による撮像システムにおいて、上記パラメータ算出手段が、パラメータとして、上記平均輝度値L、上記固体撮像素子の温度T、および上記信号に対するゲインGを算出するように構成されたものであって、上記色ノイズ推定手段は、該パラメータ算出手段から得られないパラメータに関して標準のパラメータ値を付与する付与手段をさらに有して構成され、上記色ノイズ量算出手段は、上記パラメータ算出手段または上記付与手段から得られるパラメータを用いて色ノイズ量NCを算出するものであり、上記温度TおよびゲインGをパラメータとする2つの関数a(T,G),b(T,G)に基づいて2つの係数A,Bを求める係数算出手段と、上記2つの係数A,Bを用いた関数式NC=AL+Bに基づいて色ノイズ量NCを算出する関数演算手段と、を有して構成されたものである。
13の発明による撮像システムは、上記第6または第7の発明による撮像システムにおいて、上記色ノイズ推定手段が、上記パラメータ算出手段から得られないパラメータに関して標準のパラメータ値を付与する付与手段をさらに有して構成され、上記色ノイズ量算出手段は、上記パラメータ算出手段または上記付与手段から得られる平均輝度値と上記固体撮像素子の温度と上記信号に対するゲインとに基づき色ノイズ量を求めるルックアップテーブル手段を有して構成されたものである。
14の発明による撮像システムは、上記第の発明による撮像システムにおいて、上記輝度ノイズ推定手段が、上記パラメータ算出手段から得られないパラメータに関して標準のパラメータ値を付与する付与手段をさらに有して構成され、上記輝度ノイズ量算出手段は、上記パラメータ算出手段または上記付与手段から得られる、上記平均輝度値Lと、上記固体撮像素子の温度Tと、上記信号に対するゲインGと、をパラメータとして用いて輝度ノイズ量NLを算出するものであって、上記T,Gをパラメータとする3つの関数α(T,G),β(T,G),γ(T,G)から3つ係数A,B,Γを各々求める係数算出手段と、上記3つの係数A,B,Γを用いた第1の関数式NL=ALB+Γまたは第2の関数式NL=AL2+BL+Γの何れかに基づいて、輝度ノイズ量NLを求める関数演算手段と、を有して構成されたものである。
15の発明による撮像システムは、上記第の発明による撮像システムにおいて、上記輝度ノイズ推定手段が、上記パラメータ算出手段から得られないパラメータに関して標準のパラメータ値を付与する付与手段をさらに有して構成され、上記輝度ノイズ量算出手段は、上記パラメータ算出手段または上記付与手段から得られる、上記平均輝度値と、上記固体撮像素子の温度と、上記信号に対するゲインと、に基づき輝度ノイズ量を求めるルックアップテーブル手段を有して構成されたものである。
16の発明による撮像システムは、上記第1から第5の発明による撮像システムにおいて、上記色ノイズ低減手段が、上記色ノイズ推定手段からの色ノイズ量に基づいて上記所定単位領域毎に微小振幅値を設定する設定手段と、上記色差信号に関して該微小振幅値以下の振幅成分を吸収するスムージング手段と、を有して構成されたものである。
17の発明による撮像システムは、上記第5の発明による撮像システムにおいて、上記輝度ノイズ低減手段が、上記輝度ノイズ推定手段からの輝度ノイズ量に基づいて上記所定単位領域毎に微小振幅値を設定する設定手段と、上記輝度信号に関して該微小振幅値以下の振幅成分を吸収するスムージング手段と、を有して構成されたものである。
18の発明による撮像システムは、上記第1から第5の発明による撮像システムにおいて、上記色ノイズ低減手段により色ノイズが低減された色差信号を、固体撮像素子からの信号と同一種類の信号へ逆変換する逆変換手段をさらに具備したものである。
19の発明による画像処理プログラムは、コンピュータに、原色系または補色系の色フィルタを前面に配置した固体撮像素子からの信号から輝度信号と色差信号とを算出し算出した輝度信号に基づき平均輝度値を算出した色差信号に基づき平均色差値を、所定単位領域毎に算出する算出手順と、上記所定単位領域毎に、上記平均輝度値に基づき上記色差信号に関する色ノイズ量を推定する色ノイズ推定手順と、上記所定単位領域毎に上記色ノイズ量および上記平均色差値に基づいて上記色差信号中の色ノイズを低減する色ノイズ低減手順と、を実行させるためのプログラムである。
20の発明による画像処理プログラムは、コンピュータに、原色系または補色系の色フィルタを前面に配置した固体撮像素子からの信号から輝度信号および色差信号を分離する分離手順と、分離した輝度信号に基づき所定単位領域毎に平均輝度値を算出する算出手順と、記輝度信号に関する輝度ノイズ量を上記平均輝度値に基づき上記所定単位領域毎に推定する輝度ノイズ推定手順と、上記所定単位領域毎に上記輝度ノイズ量および上記平均輝度値に基づいて上記輝度信号中の輝度ノイズを低減する輝度ノイズ低減手順と、上記輝度ノイズ低減手順により輝度ノイズが低減された輝度信号に基づいて上記所定単位領域毎に第2の平均輝度値を算出するとともに、上記分離手順により分離された色差信号に基づいて、上記所定単位領域毎に平均色差値を算出する第2の算出手順と、上記所定単位領域毎に、上記第2の平均輝度値に基づき上記色差信号に関する色ノイズ量を推定する色ノイズ推定手順と、上記所定単位領域毎に上記色ノイズ量および上記平均色差値に基づいて上記色差信号中の色ノイズを低減する色ノイズ低減手順と、を実行させるためのプログラムである。
21の発明による画像処理プログラムは、上記第19の発明による画像処理プログラムにおいて、上記色ノイズ推定手順が、上記平均輝度値を用いると共に上記固体撮像素子の温度と上記信号に対するゲインとの少なくとも一方の情報に基づいてパラメータを求めるパラメータ算出手順と、上記パラメータに基づいて色ノイズ量を求める色ノイズ量算出手順と、を含む。
第22の発明による画像処理プログラムは、上記第20の発明による画像処理プログラムにおいて、上記色ノイズ推定手順が、上記第2の平均輝度値を用いると共に上記固体撮像素子の温度と上記信号に対するゲインとの少なくとも一方の情報に基づいてパラメータを求めるパラメータ算出手順と、上記パラメータに基づいて色ノイズ量を求める色ノイズ量算出手順と、を含む。
23の発明による画像処理プログラムは、上記第21または第22の発明による画像処理プログラムにおいて、上記パラメータ算出手順が、パラメータとして、上記平均輝度値L、上記固体撮像素子の温度T、および上記信号に対するゲインGを算出するための手順であって、上記色ノイズ推定手順は、該パラメータ算出手順から得られないパラメータに関して標準のパラメータ値を付与する付与手順をさらに含み、上記色ノイズ量算出手順は、上記パラメータ算出手順または上記付与手順により得られるパラメータを用いて色ノイズ量NCを算出する手順であり、上記温度TおよびゲインGをパラメータとする2つの関数a(T,G),b(T,G)に基づいて2つの係数A,Bを求める係数算出手順と、上記2つの係数A,Bを用いた関数式NC=AL+Bに基づいて色ノイズ量NCを算出する関数演算手順と、を含む。
24の発明による画像処理プログラムは、上記第19または第20の発明による画像処理プログラムにおいて、上記色ノイズ低減手順が、上記色ノイズ推定手順からの色ノイズ量に基づいて上記所定単位領域毎に微小振幅値を設定する設定手順と、上記色差信号に関して該微小振幅値以下の振幅成分を吸収するスムージング手順と、を含む。
本発明の撮像システムおよび画像処理プログラムによれば、撮影状況に最適化して色ノイズを高精度に低減し高品位な画像を得ることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1から図9は本発明の実施例1を示したものであり、図1は撮像システムの構成を示すブロック図、図2は色ノイズ推定部の構成を示すブロック図、図3はBayer型の色フィルタの配置を示す図、図4は撮像素子におけるOB領域の配置例を示す図、図5はOB領域の分散と撮像素子の温度との関係の一例を示す線図、図6は色ノイズ量の定式化を説明するための線図、図7は色ノイズ量の算出に用いるパラメータを説明するための線図、図8は色ノイズ低減部の構成を示すブロック図、図9はコンピュータにおいて画像処理プログラムにより行われる色ノイズ低減処理を示すフローチャートである。
この撮像システムは、図1に示すように、被写体像を結像するためのレンズ系1と、このレンズ系1内に配置されていて該レンズ系1における光束の通過範囲を規定するための絞り2と、上記レンズ系1による結像光束から不要な高周波成分を除去するためのローパスフィルタ3と、このローパスフィルタ3を介して結像される光学的な被写体像を光電変換して電気的な画像信号を出力するものであり例えば原色系の色フィルタが前面に配置された単板CCD等でなる固体撮像素子(適宜、「撮像素子」と省略する。)たるCCD4と、このCCD4から出力される画像信号に相関二重サンプリングを行うCDS(Correlated Double Sampling)5と、このCDS5から出力される信号を増幅する増幅器6と、この増幅器6により増幅されたアナログの画像信号をデジタル信号へ変換するA/D変換器7と、このA/D変換器7から出力されたデジタルの画像データを一時的に記憶する画像用バッファ8と、この画像用バッファ8に記憶された画像データに基づき被写体に関する測光評価を行いその評価結果に基づき上記絞り2、CCD4、増幅器6の制御を行う測光評価部9と、上記画像用バッファ8に記憶された画像データに基づき合焦点検出を行い検出結果に基づき後述するAFモータ11を駆動する合焦点検出部10と、この合焦点検出部10により制御されて上記レンズ系1に含まれるフォーカスレンズ等の駆動を行うAFモータ11と、上記画像用バッファ8に記憶された画像データに基づき上記増幅器6による各色毎の増幅率を異ならせるなどしてプリ撮像モード時のホワイトバランス調整を行うプリホワイトバランス(PreWB)部12と、上記画像用バッファ8に記憶された画像データに基づき後で詳しく説明するように色ノイズ推定を行う色ノイズ推定手段たる色ノイズ推定部14と、この色ノイズ推定部14による推定結果を用いて上記画像用バッファ8から読み出した画像データの色ノイズを低減する色ノイズ低減手段たる色ノイズ低減部13と、この色ノイズ低減部13から出力される画像データに各種の信号処理を施す信号処理部15と、この信号処理部15からの画像データを例えばメモリカード等に記録するために出力する出力部16と、電源スイッチ,シャッタボタン,各種の撮影モードなどを切り替えるためモードスイッチ等へのインターフェースを備えた外部I/F部17と、上記CDS5,増幅器6,A/D変換器7,測光評価部9,合焦点検出部10,プリホワイトバランス部12,色ノイズ低減部13,色ノイズ推定部14,信号処理部15,出力部16,外部I/F部17に双方向に接続されていてこれらを含むこの撮像システムを統合的に制御するマイクロコンピュータ等でなる制御手段であってパラメータ算出手段たる制御部18と、を有して構成されている。
次に、図1に示したような撮像システムにおける信号の流れについて説明する。
この撮像システムは、外部I/F部17を介してISO感度などの撮影条件を設定することができるように構成されており、これらの設定がなされた後に、2段式の押しボタンスイッチでなるシャッタボタンを半押しすることにより、プリ撮像モードに入る。
上記レンズ系1,絞り2,ローパスフィルタ3を介してCCD4により撮影され出力された映像信号は、CDS5において、公知の相関二重サンプリングが行われてアナログ信号として出力される。
なお、本実施例においては、CCD4が、原色系の色フィルタを前面に有する単板CCDであるものとしており、該色フィルタとしては、図3に示すようなBayer型の配置のものを例にとって説明する。
図3を参照して、Bayer型の色フィルタの構成について説明する。
Bayer型は、2×2画素の画素配列を基本単位としており、緑(G)の色フィルタが対角方向に2画素配置され、残りの対角方向の一方に赤(R)の色フィルタが1つ、他方に青(B)の色フィルタが1つ、それぞれ配置されたものとなっている。
上記CDS5からのアナログ信号は、増幅器6により所定量だけ増幅されて、A/D変換器7によりデジタル信号へ変換され、画像用バッファ8へ転送される。
画像用バッファ8内の映像信号は、その後に、測光評価部9と合焦点検出部10とプリホワイトバランス部12とへ転送される。
測光評価部9は、画像中の輝度レベルを求めて、設定されたISO感度や手ぶれ限界のシャッタ速度などを考慮し、適正露光となるように絞り2による絞り値やCCD4の電子シャッタ速度や増幅器6の増幅率などを制御する。
また、合焦点検出部10は、画像中のエッジ強度を検出して、このエッジ強度が最大となるようにAFモータ11を制御し合焦画像を得る。
さらに、プリホワイトバランス部12は、映像信号中の所定輝度レベルの信号を色信号毎に積算することにより、簡易ホワイトバランス係数を算出して、上記増幅器6へ出力する。増幅器6は、このプリホワイトバランス部12から転送された係数に基づいて、色信号毎に異なるゲインを乗算させることにより、ホワイトバランス調整を行う。
このようなプリ撮像モードを行うことにより本撮影の準備が整ったところで、次に、シャッタボタンが全押しにされたことを外部I/F部17を介して検出すると、本撮影が行われる。
この本撮影は、測光評価部9により求められた露光条件と、合焦点検出部10により求められた合焦条件と、プリホワイトバランス部12により求められたホワイトバランス係数と、に基づいて行われ、これらの撮影時の条件は制御部18へ転送される。
こうして本撮影が行われると、映像信号が、プリ撮像のときと同様にして、画像用バッファ8へ転送され記憶される。
この画像用バッファ8内の映像信号は、色ノイズ推定部14へ転送されるが、該色ノイズ推定部14へは、さらに、制御部18を介して、測光評価部9により求められた露光条件、プリホワイトバランス部12により求められたホワイトバランス係数、外部I/F部17により設定されたISO感度などの撮影条件も合わせて転送される。
色ノイズ推定部14は、上記情報と映像信号とに基づき、所定サイズ毎に、例えば本実施例においては4×4画素毎に、色ノイズ量を算出し、算出した色ノイズ量を色ノイズ低減部13へ転送する。この色ノイズ推定部14における色ノイズ量の算出は、制御部18の制御に基づいて、色ノイズ低減部13の処理と同期して行われる。
色ノイズ低減部13は、色ノイズ推定部14により算出された色ノイズ量に基づいて、画像用バッファ8内の映像信号に対して色ノイズ低減処理を行い、処理後の映像信号を信号処理部15へ転送する。
信号処理部15は、制御部18の制御に基づき、色ノイズ低減後の映像信号に対して、公知の強調処理や圧縮処理などを行い、処理後の映像信号を出力部16へ転送する。
出力部16は、受け取った映像信号を、メモリカードなどへ記録し保存する。
次に、図2を参照して色ノイズ推定部14の構成の一例について説明する。
この色ノイズ推定部14は、制御部18の制御に基づき画像用バッファ8に記憶された映像信号から例えば図4に示したようにCCD4の画像領域の右側に設けられたOB(オプティカルブラック:Optical Black)領域の信号を抽出するOB領域抽出部21と、このOB領域抽出部21により抽出されたOB領域の信号を記憶する第1バッファ22と、この第1バッファ22に記憶されたOB領域の信号を読み出して分散値を算出しさらに上記制御部18から転送される露光条件等に関する情報を用いて上記増幅器6の増幅量に対する補正を該分散値に行う分散算出手段たる分散算出部23と、予め計測された分散値と撮像素子の温度との関係が記録されている温度推定手段たる温度推定用ROM25と、上記分散算出部23から出力された分散値に基づきこの温度推定用ROM25を参照することにより撮像素子である上記CCD4の温度を求めるパラメータ算出手段であり温度推定手段たる温度推定部24と、上記画像用バッファ8に記憶された映像信号から所定位置における所定サイズの局所領域を抽出する局所領域抽出部26と、この局所領域抽出部26により抽出された局所領域の信号を記憶する第2バッファ27と、この第2バッファ27に記憶された局所領域の信号を読み出して平均輝度値を算出するパラメータ算出手段たる平均輝度算出部28と、上記制御部18から転送される露光条件とISO感度とホワイトバランス係数等との情報に基づいて上記増幅器6の増幅量を算出するパラメータ算出手段でありゲイン算出手段たるゲイン算出部29と、何れかのパラメータが省略された場合に標準値を付与する付与手段たる標準値付与部30と、色ノイズ量を推定する際に用いる後述する関数に係る色パラメータを記憶する係数算出手段たる色パラメータ用ROM32と、この色パラメータ用ROM32から読み出されるパラメータと上記温度推定部24または上記標準値付与部30から出力される撮像素子の温度と上記平均輝度算出部28または上記標準値付与部30から出力される平均輝度値と上記ゲイン算出部29または上記標準値付与部30から出力される増幅量との情報に基づき注目画素の色ノイズ量を所定の式により推定する色ノイズ量算出手段であり係数算出手段たる係数算出部31と、この係数算出部31から出力される係数を用いて後述するように定式化される関数を用い色ノイズ量を算出し上記色ノイズ低減部13へ出力する色ノイズ量算出手段であり関数演算手段たる関数算出部33と、を有して構成されている。
上記局所領域抽出部26は、本実施例においては、後で説明する色ノイズ低減部13の処理が4×4画素単位で行われるようになっているために、該4×4画素単位で画像全面を順次走査しながら抽出を行う。この局所領域抽出部26による処理は、色ノイズ低減部13の処理と同期して行われる。
また、上記制御部18は、上記OB領域抽出部21、分散算出部23、温度推定部24、局所領域抽出部26、平均輝度算出部28、ゲイン算出部29、標準値付与部30、係数算出部31、関数算出部33に対して双方向に接続されており、これらを制御するようになっている。
図5を参照して、上記温度推定部24において推定されるOB領域の分散と撮像素子の温度との関係について説明する。
図示のように、撮像素子の温度は、OB領域の分散が大きくなるに従って、カーブを描きながら単調増加して、上昇して行くことが分かる。
入射光のないOB領域でのランダムノイズは、暗電流ノイズが支配的となっており、この暗電流ノイズは、撮像素子の温度に関係している。
そのために、OB領域のランダムノイズを分散値として算出して、この分散値と撮像素子の温度変化との関係を事前に計測して温度推定用ROM25に記憶させておく。これにより、温度推定部24は、分散算出部23により算出された分散値から、温度推定用ROM25に記憶された対応関係を用いて、撮像素子であるCCD4の温度を推定することが可能となる。
一方、上記平均輝度算出部28による平均輝度の算出は、次のようにして行われる。
まず、上記局所領域抽出部26が、上述したようなBayer型の色フィルタを備えたCCD4の映像信号から4×4画素単位で局所領域の抽出を行うと、上記図3に示したような配置のブロックデータが得られる。
この4×4画素でなるブロックデータ中には、8画素分のG信号と、4画素分のR信号と、4画素分のB信号と、が含まれる。そこで、以下では、G画素をGi(i=1〜8)、R画素をRj(j=1〜4)、B画素をBk(k=1〜4)として、それぞれに添え字を付けて示すことにする。このときの各添え字に対応する画素位置は、図3に示す通りである。
上記平均輝度算出部28は、輝度信号に近似する信号としてG信号を用いて、平均輝度値を次の数式1に示すような平均値GAVとして算出する。
[数1]
Figure 0003934597
次に、図6を参照して、係数算出部31が注目画素の色ノイズ量を推定する際に用いる色ノイズ量の定式化について説明する。
図6(A)は、輝度レベルに対する2種類の色差信号(R−G),(B−G)に各関する色ノイズ量NC(R-G),NC(B-G)をプロットしたものである。図示のように、各色ノイズ量は、輝度レベルに対して直線的に増加している。
このような色ノイズ量の変化を、輝度レベルをL、色ノイズ量をNCとして定式化すると、次の数式2に示すようになる。
[数2]
C=AL+B
ここに、A,Bは定数項である。
しかしながら、色ノイズ量NCは、輝度レベルLにのみ依存するのではなく、それ以外にも、撮像素子であるCCD4の温度や増幅器6のゲインによっても変化する。従って、これらの要因も考慮に入れたものが、図6(B)に示す例となっている。
図6(B)は、輝度レベル、温度、ゲインに対する色ノイズ量をプロットした線図である。図示のように、各々の曲線は数式2で示されるような形状をしているが、その係数は温度,ゲインにより異なる。従って、これらを考慮して、温度をT、ゲインをGとして定式化を行うと、次の数式3に示すようになる。
[数3]
C=a(T,G)L+b(T,G)
となる。ここに、a(T,G),b(T,G)は、温度TとゲインGとをパラメータとする関数である。
図7(A)は上記関数a(T,G)の、図7(B)は上記関数b(T,G)の特性の概略の様子をそれぞれ示したものである。
これらの関数は、温度TとゲインGとを独立変数とする2変数関数であるために、図6(A),図6(B)は3次元座標としてプロットされており、このプロットされた空間における曲面となっている。ただし、ここでは具体的な曲面形状を図示する代わりに、曲線を用いて大まかな特性変化の様子を示している。
このような関数a,bに温度TとゲインGとをパラメータとして入力することにより、各定数項A,Bが出力される。そして、これらの関数の具体的な形状は、事前に、CCD4や増幅器6を含む撮像素子系の特性を測定することにより、容易に取得することができる。
上述したような2つの関数a(T,G),b(T,G)は、2種類の色差信号(R−G),(B−G)毎に、個別に色パラメータ用ROM32に記録される。
係数算出部31は、動的に取得された(または標準値付与部30から取得された)温度T,ゲインGを入力パラメータとして、色パラメータ用ROM32に記録されている2つの関数a(T,G),b(T,G)を用いて各係数A,Bを算出する。
関数算出部33は、この係数算出部31により算出された各係数A,Bを、上記数式3に適用することによって、2種類の色差信号(R−G),(B−G)に関する色ノイズ量NC(R-G),NC(B-G)を算出するための関数形状を決定する。そして、該係数算出部31を介して上記平均輝度算出部28から出力される信号値レベルLにより、各色差信号(R−G),(B−G)に関する色ノイズ量NC(R-G),NC(B-G)を算出するようになっている。
このように、色ノイズ量の算出に用いられる輝度レベルLは、上記数式1に示したような、上記平均輝度算出部28により算出されたG信号の平均値GAVとなっている。
なお、温度T,ゲインG等の各パラメータを、必ずしも撮影毎に求める必要はない。例えば、温度Tは、電源投入時から一定時間が経過すれば安定するために、安定した後に温度推定部24において算出した温度情報を制御部18が標準値付与部30に記憶させておき、以後の算出過程を省略してこの標準値付与部30から読み出した温度情報を用いるようにすることも可能である。こうして標準値付与部30は、温度推定部24、ゲイン算出部29、あるいは必要に応じてさらに平均輝度算出部28、制御部18などからのパラメータが得られない場合に、標準的なパラメータを設定して出力するものとなっていて、これにより、確実に処理を行うことが可能となると共に、処理の高速化や省電力化などを図ることもできるようになっている。なお、標準値付与部30は、それ以外に必要とされるパラメータについても、標準的な値を出力することができるようになっている。
上述したように関数算出部33により算出された色ノイズ量は、上記色ノイズ低減部13へ転送される。
次に、図8を参照して色ノイズ低減部13の構成の一例について説明する。
この色ノイズ低減部13は、上記画像用バッファ8から所定サイズの局所領域を抽出する局所領域抽出部41と、この局所領域抽出部41により抽出された局所領域の画像データを記憶するバッファ42と、このバッファ42に記憶された画像データから色差を算出する算出手段たる色差算出部43と、この色差算出部43により算出された色差に基づいて平均色差を算出する算出手段たる平均色差算出部44と、この平均色差算出部44により算出された平均色差と上記色ノイズ推定部14により推定された色ノイズ量とに基づいて色差に関する許容範囲(微小振幅値)を設定する設定手段たる許容範囲設定部45と、この許容範囲設定部45により設定された許容範囲に基づいて上記色差算出部43から出力される色差を補正するスムージング手段たる色差補正部46と、この色差補正部46により補正された色差を元のRGB信号等へ逆変換して上記信号処理部15へ出力する逆変換手段たる逆変換部47と、を有して構成されている。
また、上記制御部18は、上記局所領域抽出部41、色差算出部43、平均色差算出部44、許容範囲設定部45、色差補正部46、逆変換部47に対して双方向に接続されており、これらを制御するようになっている。
上記局所領域抽出部41は、制御部18の制御に基づいて、画像用バッファ8から所定サイズ毎に、例えば本実施例においては4×4画素毎に、映像信号を抽出し、抽出した映像信号をバッファ42へ転送する。
上記色差算出部43は、制御部18の制御に基づいて、バッファ42に記憶されている映像信号を読み出し、2種類の色差信号(Rj−GAV),(Bk−GAV)(j=1〜4,k=1〜4)を算出する。上記図3に示したように、4×4画素でなる局所領域中には、R,Bが4画素ずつ存在しているために、ここでは色差信号も4種類ずつ算出されることになる。なお、GAVは、上記数式1に示したように、4×4画素中のG信号の平均値を意味している。
この色差算出部43により算出された色差信号は、平均色差算出部44と色差補正部46とへそれぞれ転送される。
上記平均色差算出部44は、受け取った上記2種類の色差信号(Rj−GAV),(Bk−GAV)に基づいて、平均色差値RGAV,BGAVを次の数式4に示すようにそれぞれ算出する。
[数4]
Figure 0003934597
こうして、平均色差算出部44により算出された上記平均色差値RGAV,BGAVは、上記許容範囲設定部45へ転送される。
許容範囲設定部45は、色ノイズ推定部14からの2種類の色差信号(Rj−GAV),(Bk−GAV)に関する色ノイズ量NC(R-G),NC(B-G)と、平均色差算出部44からの平均色差値RGAV,BGAVと、に基づいて、色ノイズ量に関する許容範囲(微小振幅値)として上限Uおよび下限Dを次の数式5に示すように設定する。
[数5]
(R-G)=RGAV+NC(R-G)/2
(R-G)=RGAV−NC(R-G)/2
(B-G)=BGAV+NC(B-G)/2
(B-G)=BGAV−NC(B-G)/2
こうして、許容範囲設定部45により算出された上記許容範囲U,Dは、上記色差補正部46へ転送される。
上記色差補正部46は、制御部18の制御に基づいて、色差算出部43からの2種類の色差信号(Rj−GAV),(Bk−GAV)を、許容範囲設定部45からの許容範囲U,Dに基づき(微小振幅値以下の振幅成分を吸収することにより)補正し、色ノイズが低減された色差信号(Rj−GAV)’,(Bk−GAV)’を算出する。
このとき、該色差補正部46により行われる補正は、許容範囲の上限Uを上回る場合と、許容範囲内である場合と、許容範囲の下限Dを下回る場合と、の3通りに分かれる。
まず、色差信号(Rj−GAV)に関しては、次の数式6に示すようになる。
[数6]
(Rj−GAV)>U(R-G)のとき
(Rj−GAV)’=(Rj−GAV)−NC(R-G)/2
(R-G)≧(Rj−GAV)≧D(R-G)のとき
(Rj−GAV)’=RGAV
(R-G)>(Rj−GAV)のとき
(Rj−GAV)’=(Rj−GAV)+NC(R-G)/2
次に、色差信号(Bk−GAV)に関しては、次の数式7に示すようになる。
[数7]
(Bk−GAV)>U(B-G)のとき
(Bk−GAV)’=(Bk−GAV)−NC(B-G)/2
(B-G)≧(Bk−GAV)≧D(B-G)のとき
(Bk−GAV)’=BGAV
(B-G)>(Bk−GAV)のとき
(Bk−GAV)’=(Bk−GAV)+NC(B-G)/2
上述したように、4×4画素中に4種類ずつ存在する2種類の色差信号(Rj−GAV),(Bk−GAV)の全てに対して、これら数式6または数式7に基づく補正が行われる。
こうして、色差補正部46により補正された後の色差信号は、逆変換部47へ転送される。
逆変換部47は、色差信号から本来の信号、本実施例においてはRGB信号への変換を行う。
このとき、輝度信号に相当するG信号は不変のまま保持したいために、色差信号の補正はR信号またはB信号のみで行われ、補正の結果、R’信号とB’信号とが得られるように変換される。この逆変換においても、2種類の色差信号(Rj−GAV),(Bk−GAV)毎の3通り(合計6通り)の算出に対応して、各3通り(合計6通り)の演算が行われる。
まず、色差信号(Rj−GAV)に関しては、次の数式8に示すようになる。
[数8]
(Rj−GAV)’=Rj−GAV−NC(R-G)/2のとき
j’=Rj−NC(R-G)/2
(Rj−GAV)’=RGAVのとき
j’=RGAV+GAV
(Rj−GAV)’=Rj−GAV+NC(R-G)/2のとき
j’=Rj+NC(R-G)/2
次に、色差信号(Bk−GAV)に関しては、次の数式9に示すようになる。
[数9]
(Bk−GAV)’=Bk−GAV−NC(B-G)/2のとき
k’=Bk−NC(B-G)/2
(Bk−GAV)’=BGAVのとき
k’=BGAV+GAV
(Bk−GAV)’=Bk−GAV+NC(B-G)/2のとき
k’=Bk+NC(B-G)/2
これらの数式8、数式9は、色ノイズを低減された色差信号(Rj−GAV)’,(Bk−GAV)’から本来のRGB信号への逆変換を意味している。このような逆変換が行われることにより、ノイズを低減されたR’信号およびB’信号と、本来のG信号と、が得られる。こうして得られたRGB信号(R’GB’信号)は、上記信号処理部15へ転送される。
また、上述したような色ノイズ低減部13の処理は、制御部18の制御に基づいて、色ノイズ推定部14における色ノイズ量の算出と同期して行われるようになっている。
なお、上述では4×4画素単位で色ノイズ量を推定しているが、このような構成に限定されるものではなく、例えば、8×8画素、あるいは16×16画素などの、より大きな領域を単位として、色ノイズ量を推定するように構成することも可能である。このような構成を採用する場合には、色ノイズの推定精度は低下するが、処理をより高速化することができる利点がある。
また、上述ではハードウェアにより処理を行うことを前提としていたが、これに限らず、ソフトウェアによって処理することも可能である。
例えば、CCD4から出力される映像信号を未処理のままのRawデータとしておき、このRawデータに、上記制御部18からの撮影時の温度、ゲイン等の情報をヘッダ情報として付加する。このヘッダ情報が付加されたRawデータをコンピュータ等の処理装置に出力して、該処理装置において、ソフトウェアにより処理するようにしても良い。
図9を参照して、コンピュータにおいて画像処理プログラムにより色ノイズ低減処理を行う例について説明する。
処理を開始すると、まず、Rawデータでなる全色信号と、温度、ゲインなどの情報を含むヘッダ情報と、を読み込む(ステップS1)。
次に、Rawデータから所定サイズの局所領域、例えば4×4画素を単位とする局所領域を抽出する(ステップS2)。
そして、抽出した局所領域の信号を、各色フィルタ毎の色信号へ分離し、輝度信号と色差信号とを算出する(ステップS3)。
続いて、上記数式1に示したように平均輝度値を算出すると共に、上記数式4に示したように平均色差値を算出する(ステップS4)。
さらに、読み込んだヘッダ情報から、温度やゲインなどのパラメータを求める(ステップS5)。ここで、もし、必要なパラメータがヘッダ情報内に存在しない場合には、所定の標準値を付与する。
次に、上記数式3に示したような関数を読み込んで(ステップS6)、上記ステップS4で得られた平均輝度値と上記ステップS5で得られた温度やゲインなどのパラメータとを用いて、色ノイズ量を算出する(ステップS7)。
上記ステップS4で得られた平均色差値と上記ステップS7で得られた色ノイズ量とを用いて、数式5に示したような許容範囲としての上限および下限を設定する(ステップS8)。
上述したようなステップS4からステップS8の処理は、1つの局所領域に対して1回だけ行われる。
次に、上記ステップS3で得られた色差信号に対して、上記ステップS8で得られた許容範囲に基づき、上記数式6および数式7に示したような補正を行う(ステップS9)。
こうして補正された色差信号から、上記数式8および数式9に示したような原信号への逆変換を行う(ステップS10)。
その後、局所領域内の全ての色差信号について処理が完了したか否かを判断し(ステップS11)、まだ完了していない場合には上記ステップS9へ行って次の色差信号について上述したような処理を行う。
一方、このステップS11において、全ての色差信号について処理が完了したと判断された場合には、さらに、全ての局所領域についての処理が完了したか否かを判断する(ステップS12)。
ここで、全ての局所領域についての処理がまだ完了していない場合には、上記ステップS2へ行って、次の局所領域について上述したような処理を行う。
また、ステップS12において、全ての局所領域についての処理が完了したと判断された場合には、公知の強調処理や圧縮処理などを行う(ステップS13)。
そして、処理後の信号を出力してから(ステップS14)、この一連の処理を終了する。
このような実施例1によれば、平均輝度値、撮影時の温度、ゲインなどの動的に変化するパラメータを用いて色ノイズ量を推定するようにしたために、高精度な色ノイズ低減処理を行うことが可能となる。そして、温度変化の検出を、OB領域の信号を利用して行っているために、撮像システムを低コストに実現することができる。また、上記パラメータが得られない場合には標準値を用いて色ノイズ量を推定するようにしたために、色ノイズの低減を安定して行うことができる。さらに、安定後の撮像素子の温度などの、一部のパラメータの算出を意図的に省略するようにしたために、撮像システムの低コスト化および省電力化を図ることが可能となる。そして、色ノイズ量に基づいて許容範囲を設定してから色ノイズ低減処理を行うようにしたために、原信号の保存性に優れた低減処理が可能となる。加えて、色ノイズ低減処理後の信号を本来の信号に逆変換しているために、従来の処理系との互換性が維持され、多様なシステムの組み合わせが可能となる。また、Bayer型の色フィルタ配置に合わせて輝度信号と色差信号とを求めているために、処理を高速に行うことが可能となる。
図10から図15は本発明の実施例2を示したものであり、図10は撮像システムの構成を示すブロック図、図11は輝度・色ノイズ推定部の構成の一例を示すブロック図、図12は色差線順次方式の色フィルタの配置を示す図、図13は輝度ノイズ低減部の構成を示すブロック図、図14は輝度・色ノイズ推定部の構成の他の例を示すブロック図、図15はコンピュータにおいて画像処理プログラムにより行われるノイズ低減処理を示すフローチャートである。
この実施例2において、上述の実施例1と同様である部分については同一の符号を付して説明を省略し、主として異なる点についてのみ説明する。
この実施例2の撮像システムは、図10に示すように、上述した実施例1の構成に対して、上記CCD4の近傍に配置されていて該CCD4の温度をリアルタイムに計測して計測結果を上記制御部18へ出力するためのパラメータ算出手段を構成する温度センサ51と、上記画像用バッファ8に記憶された画像データに基づき色ノイズ量だけでなくさらに輝度ノイズ量も推定する色ノイズ推定手段であり輝度ノイズ推定手段たる輝度・色ノイズ推定部53と、この輝度・色ノイズ推定部53により推定された輝度ノイズ量に基づいて上記画像用バッファ8から読み出した画像データの輝度ノイズを低減して上記色ノイズ低減部13へ出力する輝度ノイズ低減手段たる輝度ノイズ低減部52と、が追加され、上記色ノイズ推定部14が削除された構成になっている。
また、上記色ノイズ低減部13は、上記色ノイズ推定部14に代えて、輝度・色ノイズ推定部53から推定された色ノイズ量を受け取るようになっている。さらに、上記輝度ノイズ低減部52の出力は、上記輝度・色ノイズ推定部53へも入力されるようになっている。
そして、上記制御部18は、上記輝度ノイズ低減部52、輝度・色ノイズ推定部53に対しても双方向に接続されており、これらを制御するようになっている。
加えて、本実施例においては、CCD4が、補色系の色フィルタを前面に有する単板CCDであるものとしており、該色フィルタとしては、図12に示すような色差線順次方式の配置のものを例にとって説明する。
図12を参照して、色差線順次方式の色フィルタの構成について説明する。
色差線順次方式の色フィルタは、2×2画素を基本単位としており、シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),緑(G)が1画素ずつ配置されたものとなっている。ただし、MとGの位置は、ライン毎に反転するようになっている。
このような色フィルタを備えたCCD4からの映像信号は、図12(A)に示すような奇数フィールドと、図12(B)に示すような偶数フィールドと、に分離して出力される。
また、画像用バッファ8上に保存される信号は、CCD4に構成された色フィルタに対応するCMYGの各信号ではなく、次の数式10に従って変換された輝度信号Lおよび色差信号Cb,Crとなる。
[数10]
L =C+M+Y+G
Cb=C+M−Y−G
Cr=M+Y−C−G
従って、上記輝度・色ノイズ推定部53や輝度ノイズ低減部52へ転送されるのは、画像用バッファ8内に記憶された輝度信号Lおよび色差信号Cb,Crである。
次に、図10に示したような撮像システムにおいて、上記図1に示したような撮像システムと異なる信号の流れは、ほぼ次のようになっている。
上記輝度・色ノイズ推定部53へは、制御部18を介して、プリホワイトバランス部12により求められたホワイトバランス係数、測光評価部9により求められた露光条件、外部I/F部17により設定されたISO感度、温度センサ51からの撮像素子の温度、などの撮影条件が転送される。
輝度・色ノイズ推定部53は、上記各情報と、輝度信号および色差信号と、に基づいて、所定サイズ毎に、本実施例では例えば4×4画素を単位として、後で詳しく説明するように、輝度ノイズ量および色ノイズ量を算出する。
輝度・色ノイズ推定部53により算出された輝度ノイズ量は輝度ノイズ低減部52へ、色ノイズ量は色ノイズ低減部13へ、それぞれ転送される。
この輝度・色ノイズ推定部53による輝度ノイズ量および色ノイズ量の算出は、制御部18の制御に基づいて、上記輝度ノイズ低減部52および色ノイズ低減部13の処理と同期して行われるようになっている。
輝度ノイズ低減部52は、輝度・色ノイズ推定部53から転送された輝度ノイズ量に基づいて、画像用バッファ8から読み出した輝度信号に対して輝度ノイズ低減処理を行い、処理後の映像信号を該輝度・色ノイズ推定部53と色ノイズ低減部13とへ転送する。
色ノイズ低減部13は、上記輝度ノイズ低減部52により輝度ノイズが低減された輝度信号と、本来の色差信号と、を用いて、輝度・色ノイズ推定部53から転送された色ノイズ量に基づいて、色差信号の色ノイズ低減処理を行い、処理後の映像信号を信号処理部15へ転送する。
信号処理部15は、制御部18の制御に基づいて、輝度ノイズ低減後の輝度信号および色ノイズ低減後の色差信号に対して、偶数フィールドの信号および奇数フィールドの信号から1フレームの映像信号を生成し、強調処理や圧縮処理などを行って、上記出力部16へ転送する。
次に、図11を参照して、輝度・色ノイズ推定部53の構成の一例について説明する。
この輝度・色ノイズ推定部53は、上述した実施例1の図2に示したような色ノイズ推定部14に、輝度ノイズ推定用の処理部を追加するとともに、温度推定用の処理部を省略したものとなっている。そして、該輝度・色ノイズ推定部53は、まず輝度ノイズ量の推定を行ってその推定結果を上記輝度ノイズ低減部52へ出力し、該輝度ノイズ低減部52により輝度ノイズを低減された輝度信号を用いて次に色ノイズ量を推定し、その推定結果を上記色ノイズ低減部13へ出力する動作を行うものとなっている。
すなわち、この輝度・色ノイズ推定部53は、上記画像用バッファ8に記憶された映像信号または該画像用バッファ8からの色差信号および上記輝度ノイズ低減部52からの補正された輝度信号に基づいて所定位置における所定サイズの局所領域を上記輝度ノイズ低減部52の処理に同期して抽出する上記局所領域抽出部26と、上記局所領域抽出部26により抽出された局所領域の信号を記憶するバッファ61と、このバッファ61に記憶された局所領域の信号から輝度信号Lおよび色差信号Cb,Crを分離する分離手段たる信号分離部62と、この信号分離部62により分離された輝度信号から平均輝度値を算出する算出手段たる平均算出部63と、制御部18から転送される露光条件やホワイトバランス係数等に基づいて増幅器6の増幅量を算出する上記ゲイン算出部29と、何れかのパラメータが省略された場合に標準値を付与する付与手段たる上記標準値付与部30と、色ノイズ量を推定する際に用いる上記関数に係る色パラメータを記憶する係数算出手段たる上記色パラメータ用ROM32と、輝度ノイズ量を推定する際に用いる後述する関数に係る輝度パラメータを記憶する係数算出手段たる輝度パラメータ用ROM64と、これらの色パラメータ用ROM32と輝度パラメータ用ROM64とから読み出されるパラメータと上記ゲイン算出部29または上記標準値付与部30から出力される増幅量と上記制御部18または上記標準値付与部30から出力される撮像素子の温度と上記平均算出部63から出力される平均輝度値の情報とに基づいて注目画素の色ノイズ量および輝度ノイズ量を所定の式により推定する色ノイズ量算出手段、輝度ノイズ量算出手段、係数算出手段を兼ねた上記係数算出部31と、この係数算出部31から出力される係数に基づき後述するように定式化される関数を用いて色ノイズ量および輝度ノイズ量を算出し上記色ノイズ低減部13と上記輝度ノイズ低減部52とへ出力する色ノイズ量算出手段、輝度ノイズ量算出手段、関数演算手段を兼ねた上記関数算出部33と、を有して構成されている。
また、上記制御部18は、上記局所領域抽出部26、信号分離部62、平均算出部63、ゲイン算出部29、標準値付与部30、係数算出部31、関数算出部33に対して双方向に接続されており、これらを制御するようになっている。
局所領域抽出部26は、画像用バッファ8から、所定サイズ、所定位置の信号を抽出してバッファ61へ転送する。本実施例では、後で説明する輝度ノイズ低減部52の処理が4×4画素を単位として行われるようになっているために、該局所領域抽出部26は、該4×4画素単位の抽出を、画像の全面について順次走査しながら行う。この局所領域抽出部26の処理は、制御部18の制御に基づいて、輝度ノイズ低減部52の処理と同期して行われる。
上記画像用バッファ8に記憶されている信号は、上述したように、偶数フィールドと奇数フィールドとに分けられる。そこで以下では、図12(A)に示すような奇数フィールドを例にとって説明するが、偶数フィールドの場合も同様である。
信号分離部62は、制御部18の制御に基づいて、上記バッファ61に記憶されている輝度信号Li(i=1〜6)および色差信号Cbj,Crk(j=1〜3,k=1〜3)を分離する。
すなわち、図12(A)に示すような、バッファ61に記憶されている4×4画素中の1行目で得られる輝度信号Liおよび色差信号Crkは、以下の数式11に示すように算出されたものである。
[数11]
1 =C1+M1+Y1+G1
2 =C2+M1+Y1+G2
3 =C2+M2+Y2+G2
Cr1=M1+Y1−C1−G1
Cr2=M1+Y1−C2−G2
Cr3=M2+Y2−C2−G2
また、該バッファ61に記憶されている4×4画素中の、3行目で得られる輝度信号Liおよび色差信号Cbjは、以下の数式12に示すように算出されたものである。
[数12]
4 =C3+M3+Y3+G3
5 =C4+M4+Y3+G3
6 =C4+M4+Y4+G4
Cb1=C3+M3−Y3−G3
Cb2=C4+M4−Y3−G3
Cb3=C4+M4−Y4−G4
平均算出部63は、制御部18の制御に基づいて、上記バッファ61から輝度信号Liを読み出し、平均輝度値LAVを次の数式13に示すように算出して、係数算出部31へ転送する。
[数13]
Figure 0003934597
一方、ゲイン算出部29は、制御部18から転送される露光条件、ISO感度、およびホワイトバランス係数等の情報に基づいて、増幅器6における増幅量を算出し、算出結果を係数算出部31へ転送する。
係数算出部31は、平均算出部63からの平均輝度値LAVと、ゲイン算出部29からのゲインの情報と、上記制御部18から転送される上記温度センサ51によって測定された撮像素子の温度と、に基づいて、輝度ノイズ量を、次の数式14または数式15に示すような定式化に基づいて推定する。
すなわち、輝度レベルをL、輝度ノイズ量をNLとすると、
[数14]
L=ALB+Γ
または、
[数15]
L=AL2+BL+Γ
なお、これらの数式14または数式15におけるA,B,Γは、それぞれ定数項である。
以下では、数式14による定式化を用いる例について説明するが、数式15による定式化を用いた場合でも同様である。
しかしながら、輝度ノイズ量NLは、信号値レベルLにのみ依存するのではなく、それ以外にも、撮像素子であるCCD4の温度や増幅器6のゲインによっても変化する。従って、これらの要因も考慮に入れて定式化を行うと、次の数式16に示すようになる。
[数16]
L=α(T,G)Lβ(T,G)+γ(T,G)
ここに、温度をT、ゲインをGとしており、α(T,G),β(T,G),γ(T,G)は、温度TとゲインGとをパラメータとする関数である。これらの関数の具体的な形状は、事前に、CCD4や増幅器6を含む撮像素子系の特性を測定することにより、容易に取得することができる。
上述したような3つの関数α(T,G),β(T,G),γ(T,G)は、上記輝度パラメータ用ROM64に記録される。
係数算出部31は、温度TおよびゲインGを入力パラメータとして、輝度パラメータ用ROM64に記録されている3つの関数α(T,G),β(T,G),γ(T,G)を用いて、各係数A,B,Γを算出する。
関数算出部33は、この係数算出部31により算出された各係数A,B,Γを、上記数式16(または数式14)に適用することによって、輝度ノイズ量NLを算出するための関数形状を決定する。そして、該係数算出部31を介して上記平均算出部63から出力される信号値レベルL(すなわち、上記数式13に示したような平均輝度値LAV)により、輝度ノイズ量NLを算出するようになっている。
なお、温度T,ゲインG等の各パラメータを、必ずしも撮影毎に求める必要はないのは、上述した実施例1で説明したような色ノイズ量を求める場合と同様である。
こうして関数算出部33により算出された輝度ノイズ量NLは、輝度ノイズ低減部52へ転送される。この輝度ノイズ低減部52は、後述するように、転送された輝度ノイズ量NLに基づいて、輝度ノイズが低減された輝度信号L’iを算出する。
次に、局所領域抽出部26は、制御部18の制御に基づいて、輝度ノイズ低減部52からの輝度信号L’iを、バッファ61へ転送する。
このとき、色ノイズ低減部13からの色ノイズが低減された色差信号はバッファ61へ転送されることがないために、該バッファ61上には、輝度ノイズ低減部52によって輝度ノイズが低減された輝度信号L’iと、本来の色差信号CbjおよびCrkと、が存在することになる。
信号分離部62は、制御部18の制御に基づいて、バッファ61に記憶されている輝度信号L’iと、色差信号CbjおよびCrkと、を分離して読み出す。
平均算出部63は、制御部18の制御に基づいて、上記バッファ61から輝度信号L’iを読み出し、平均輝度値L’AVを次の数式17に示すように算出して、係数算出部31へ転送する。
[数17]
Figure 0003934597
係数算出部31は、該平均算出部63から転送された平均輝度値L’AVと、上記ゲインと撮像素子の温度と、に基づいて、色ノイズ量NC(Cb),NC(Cr)の推定を行う。ここに、ゲインと撮像素子の温度との情報は、上述したような輝度ノイズ量を推定する際に用いたものと同一であるために、これらを標準値付与部30に記憶させておき、この色ノイズ量の推定を行う際に該標準値付与部30から読み出すようにすれば良い。
また、色ノイズ量の推定に必要となる2つの関数a(T,G),b(T,G)は、上述した実施例1と同様に、2種類の色差信号Cb,Cr毎に、個別に色パラメータ用ROM32に記録されている。
係数算出部31は、温度TおよびゲインGを入力パラメータとして、色パラメータ用ROM32に記録されている2つの関数a(T,G),b(T,G)を用いて、各係数A,Bを算出する。
関数算出部33は、この係数算出部31により算出された各係数A,Bを、上記数式3(あるいは上記数式2)に適用することによって、2種類の色差信号Cb,Crに各関する色ノイズ量NC(Cb),NC(Cr)を算出するための関数形状を決定する。そして、該係数算出部31を介して上記平均輝度算出部28から出力される信号値レベルL(すなわち、上記数式17に示したような平均輝度値L’AV)により、各色差信号Cb,Crに関する色ノイズ量NC(Cb),NC(Cr)を算出するようになっている。
こうして、関数算出部33により算出された色ノイズ量は、色ノイズ低減部13へ転送される。
次に、図13を参照して、輝度ノイズ低減部52の構成の一例について説明する。
この輝度ノイズ低減部52は、上記画像用バッファ8から所定サイズの局所領域を抽出する局所領域抽出部71と、この局所領域抽出部71により抽出された局所領域の画像データを記憶するバッファ72と、このバッファ72に記憶された映像信号から輝度信号と色差信号とを分離する分離手段たる信号分離部73と、この信号分離部73により分離された輝度信号に基づいて平均輝度値を算出する平均算出部74と、この平均算出部74により算出された平均輝度値と上記輝度・色ノイズ推定部53により推定された輝度ノイズ量とに基づいて輝度に関する許容範囲(微小振幅値)を設定する設定手段たる許容範囲設定部75と、この許容範囲設定部75により設定された許容範囲に基づいて上記信号分離部73から出力される輝度信号を補正して上記色ノイズ低減部13および上記輝度・色ノイズ推定部53へ出力するスムージング手段たる信号補正部76と、を有して構成されている。
また、上記制御部18は、上記局所領域抽出部71,信号分離部73,平均算出部74,許容範囲設定部75,信号補正部76に対して双方向に接続されており、これらを制御するようになっている。
上記局所領域抽出部71は、制御部18の制御に基づいて、画像用バッファ8から所定サイズ毎に、例えば本実施例においては4×4画素毎に、映像信号を抽出し、抽出した映像信号をバッファ72へ転送する。
画像用バッファ8に記憶されている映像信号は、上述したように、偶数フィールドと奇数フィールドとに分けられるために、以下では、図12(A)に示したような奇数フィールドを例にとって説明するが、偶数フィールドの場合も同様である。
上記信号分離部73は、制御部18の制御に基づいて、バッファ72に記憶されている映像信号から、輝度信号Li(i=1〜6)および色差信号Cbj,Crk(j=1〜3,k=1〜3)を分離する。そして、分離した内の輝度信号Liを、上記平均算出部74と信号補正部76とへそれぞれ転送する。なお、色差信号Cbj,Crkについては、該信号補正部76を経由して、そのまま色ノイズ低減部13へ転送される。
平均算出部74は、上記数式13に基づいて平均輝度値LAVを算出し、算出した平均輝度値LAVを許容範囲設定部75へ転送する。
許容範囲設定部75は、制御部18の制御に基づいて、輝度・色ノイズ推定部53からの輝度信号に関する輝度ノイズ量NLと、平均算出部74からの平均輝度値LAVと、に基づいて、輝度ノイズ量に関する許容範囲(微小振幅値)として上限Uおよび下限Dを次の数式18に示すように設定する。
[数18]
L=LAV+NL/2,DL=LAV−NL/2
こうして、許容範囲設定部75により算出された上記許容範囲U,Dは、上記信号補正部76へ転送される。
信号補正部76は、制御部18の制御に基づいて、信号分離部73からの輝度信号Liを、許容範囲設定部75からの許容範囲U,Dに基づき(微小振幅値以下の振幅成分を吸収することにより)補正し、輝度ノイズが低減された輝度信号L’iを算出する。
このとき、該信号補正部76により行われる補正は、許容範囲の上限Uを上回る場合と、許容範囲内である場合と、許容範囲の下限Dを下回る場合と、の3通りに分かれ、次の数式19に示すようになる。
[数19]
i>ULのとき L’i=Li−NL/2
L≧Li≧DLのとき L’i=LAV
L>Liのとき L’i=Li+NL/2
輝度信号Liは、4×4画素中に6種類ずつ存在するが、この数式19に基づく補正はこれらの輝度信号の全てに対して行われる。
こうして、信号補正部76により補正が行われた後の輝度信号L’iと、本来の色差信号Cbj,Crkと、が上記色ノイズ低減部13へ転送される。
色ノイズ低減部13は、上述した実施例1と同様にして、上記色ノイズ量NC(Cr),NC(Cb)に基づき、色ノイズの低減を行う。
すなわち、まず、色差信号Cbjに関する平均色差値CbAVと、色差信号Crkに関する平均色差値CrAVと、を次の数式20に示すように算出する。
[数20]
Figure 0003934597
次に、こうして算出された平均色差値CbAV,CrAVと、上記輝度・色ノイズ推定部53から転送された色ノイズ量NC(Cb),NC(Cr)と、に基づいて、色ノイズ量に関する許容範囲として上限Uおよび下限Dを次の数式21に示すように設定する。
[数21]
(Cb)=CbAV+NC(Cb)/2
(Cb)=CbAV−NC(Cb)/2
(Cr)=CrAV+NC(Cr)/2
(Cr)=CrAV−NC(Cr)/2
そして、これらの許容範囲に基づいて、色差信号Cbj,Crkの補正を行い、色ノイズの低減された色差信号Cbj’,Crk’を次の数式22、数式23に示すようにそれぞれ算出する。
[数22]
Cbj>U(Cb)のとき Cbj’=Cbj−NC(Cb)/2
(Cb)≧Cbj≧D(Cb)のとき Cbj’=CbAV
(Cb)>Cbjのとき Cbj’=Cbj+NC(Cb)/2
[数23]
Crk>U(Cr)のとき Crk’=Crk−NC(Cr)/2
(Cr)≧Crk≧D(Cr)のとき Crk’=CrAV
(Cr)>Crkのとき Crk’=Crk+NC(Cr)/2
こうして、輝度ノイズ低減部52により輝度ノイズが低減された輝度信号L’iと、色ノイズ低減部13により色ノイズが低減された色差信号Cbj’,Crk’とが、上記信号処理部15へ転送される。
なお、上述では補色系の色差線順次方式の単板CCDを例にとって説明したが、これに限定されるものではないことは勿論であり、例えば、上記実施例1で説明したような原色Bayer型の単板CCDを用いても構わないし、その他の二板CCDや三板CCDを用いることも可能である。例えば、これらの内の原色Bayer型の撮像素子を用いた場合には、輝度信号としてG信号を用い、色差信号として(R−GAV),(B−GAV)を用いることになる。
また、上述した輝度・色ノイズ推定部53は、輝度ノイズ量と色ノイズ量とを推定するために関数を用いて演算を行うものとなっていたが、これに限るものではなく、例えばルックアップテーブルを用いるように構成することも可能である。
このような輝度・色ノイズ推定部53の構成例について、図14を参照して説明する。
この図14に示す輝度・色ノイズ推定部53は、上記図11に示したような輝度・色ノイズ推定部53から、係数算出部31と色パラメータ用ROM32と関数算出部33と輝度パラメータ用ROM64とを取り除いて、輝度ノイズ用テーブル81と色ノイズ用テーブル82とを追加した構成となっていて、その他の部分は同様である。
すなわち、平均算出部63の出力とゲイン算出部29の出力と標準値付与部30の出力とは、輝度ノイズ量算出手段でありルックアップテーブル手段たる輝度ノイズ用テーブル81と、色ノイズ量算出手段でありルックアップテーブル手段たる色ノイズ用テーブル82と、へそれぞれ入力されるようになっている。
また、輝度ノイズ用テーブル81の出力は上記輝度ノイズ低減部52へ、色ノイズ用テーブル82の出力は上記色ノイズ低減部13へ、それぞれ入力されるようになっている。
そして、制御部18は、これら輝度ノイズ用テーブル81と色ノイズ用テーブル82とに対しても双方向に接続されており、これらを制御するようになっている。
次に、この図14に示したような輝度・色ノイズ推定部53の作用の内の、上記図11に示したような輝度・色ノイズ推定部53の作用と異なる部分は、おおよそ次のようになっている。
平均算出部63は、制御部18の制御に基づいて、上記数式13に示したような平均輝度値LAVを算出し、まず、上記輝度ノイズ用テーブル81へ転送する。
同様に、ゲイン算出部29からはゲイン情報が、制御部18からは撮像素子の温度に関する情報が、輝度ノイズ用テーブル81へそれぞれ転送される。
輝度ノイズ用テーブル81は、上記数式16に示したような輝度ノイズの定式化に基づいて、予め算出された輝度レベル,温度,ゲインの各パラメータに対する輝度ノイズ量を記録したテーブルである。
従って、転送された各データに基づき輝度ノイズ用テーブル81を参照することにより、該輝度ノイズ用テーブル81から輝度ノイズ量を直接求めることが可能となる。
こうして、輝度ノイズ用テーブル81を参照することにより求められた輝度ノイズ量は、上記輝度ノイズ低減部52へ転送される。
転送された輝度ノイズ量を用いて輝度ノイズ低減部52の処理が行われると、その処理結果は、上述したように、上記局所領域抽出部26へ転送されて、上述したような処理が行われる。
その結果、平均算出部63は、制御部18の制御に基づいて、数式17に示したような輝度ノイズ低減後の平均輝度値L’AVを算出し、色ノイズ用テーブル82へ転送する。
同様に、ゲイン算出部29(または標準値付与部30)からはゲイン情報が、制御部18(または標準値付与部30)からは撮像素子の温度に関する情報が、色ノイズ用テーブル82へそれぞれ転送される。
色ノイズ用テーブル82は、上記数式3に示したような色ノイズの定式化に基づいて、予め算出された輝度レベル,温度,ゲインの各パラメータに対する色ノイズ量を記録したテーブルである。
従って、転送された各データに基づき色ノイズ用テーブル82を参照することにより、該色ノイズ用テーブル82から色ノイズ量を直接求めることが可能となる。
こうして、色ノイズ用テーブル82を参照することにより求められた色ノイズ量は、上記色ノイズ低減部13へ転送される。
このような輝度ノイズ用テーブル81や色ノイズ用テーブル82を用いる構成によれば、輝度ノイズや色ノイズを算出するための演算処理を省略することができるために、処理を高速化することが可能となる。
また、ハードウェアによる実行を前提としていた上述したような処理も、上記実施例1と同様に、コンピュータ等の処理装置においてソフトウェアにより処理することも可能である。
図15を参照して、コンピュータにおいて画像処理プログラムによりノイズ低減処理を行う例について説明する。
処理を開始すると、まず、Rawデータでなる全色信号と、温度、ゲインなどの情報を含むヘッダ情報と、を読み込む(ステップS21)。
次に、Rawデータから所定サイズの局所領域、例えば4×4画素を単位とする局所領域を抽出する(ステップS22)。
そして、抽出した局所領域の信号を、輝度信号と色差信号とへ分離する(ステップS23)。
続いて、上記数式13に示したように平均輝度値を算出する(ステップS24)。
さらに、読み込んだヘッダ情報から、温度やゲインなどのパラメータを求める(ステップS25)。ここで、もし、必要なパラメータがヘッダ情報内に存在しない場合には、所定の標準値を付与する。
次に、輝度ノイズ量に関するテーブルを読み込んで、上記ステップS24で得られた平均輝度値と上記ステップS25で得られた温度やゲインなどのパラメータとを用いて、輝度ノイズ量を求める(ステップS26)。
上述したようなステップS23からステップS26の処理は、1つの局所領域に対して1回だけ行われる。
上記ステップS26において求められた輝度ノイズ量に基づき、上記数式18に示したような演算を行うことにより、許容範囲としての上限および下限を設定し、ステップS23により得られた輝度信号に対して上記数式19に示すような補正を行う(ステップS27)。
そして、局所領域内の全ての輝度信号について処理が完了したか否かを判断し(ステップS28)、まだ完了していない場合は上記ステップS27へ行って次の輝度信号について上述したような処理を行う。
一方、このステップS28において、全ての輝度信号について処理が完了したと判断された場合には、輝度ノイズを補正された輝度信号と本来の色差信号とを分離する(ステップS29)。
続いて、上記数式17に示したように平均輝度値を算出すると共に、上記数式20に示したように平均色差値を算出する(ステップS30)。
さらに、読み込んだヘッダ情報から、温度やゲインなどのパラメータを求める(ステップS31)。ここで、もし、必要なパラメータがヘッダ情報内に存在しない場合には、所定の標準値を付与するのは上述と同様である。
次に、色ノイズ量に関するテーブルを読み込んで、上記ステップS30で得られた平均輝度値と上記ステップS31で得られた温度やゲインなどのパラメータとを用いて、色ノイズ量を求める(ステップS32)。
上記ステップS30において求められた平均色差値と、上記ステップS32において求められた色ノイズ量と、に基づいて、上記数式21に示したような演算を行うことにより、許容範囲としての上限および下限を設定し、ステップS29により得られた色差信号に対して上記数式22および数式23に示すような補正を行う(ステップS33)。
そして、局所領域内の全ての色差信号について処理が完了したか否かを判断し(ステップS34)、まだ完了していない場合は上記ステップS33へ行って次の色差信号について上述したような処理を行う。
一方、このステップS34において、全ての色差信号について処理が完了したと判断された場合には、全ての局所領域について処理が完了したか否かを判断する(ステップS35)。ここで、完了していないと判断された場合には、上記ステップS22へ行って、次の局所領域について上述したような処理を行う。
また、このステップS35において、全ての局所領域について処理が完了したと判断された場合には、公知の強調処理や圧縮処理などを行う(ステップS36)。
そして、処理後の信号を出力してから(ステップS37)、この一連の処理を終了する。
このような実施例2によれば、平均輝度値、撮影時の温度、ゲインなどの動的に変化するパラメータを用いて輝度ノイズ量と色ノイズ量とを推定するようにしたために、高精度な輝度ノイズ低減処理および色ノイズ低減処理を行うことが可能となる。そして、温度変化の検出を、専用のセンサを利用して行っているために、ノイズ量を高精度に推定することが可能となる。また、上記パラメータが得られない場合には標準値を用いて輝度ノイズ量および色ノイズ量を推定するようにしたために、輝度ノイズの低減および色ノイズの低減を安定して行うことができる。さらに、安定後の撮像素子の温度などの、一部のパラメータの算出を意図的に省略するようにしたために、撮像システムの低コスト化および省電力化を図ることが可能となる。そして、輝度ノイズ量に基づいて許容範囲を設定してから輝度ノイズ低減処理を行うようにしたために、原信号の保存性に優れた低減処理が可能となる。加えて、色ノイズ量に基づいて許容範囲を設定してから色ノイズ低減処理を行うようにしたために、原信号の保存性に優れた低減処理が可能となる。また、色差線順次方式の色フィルタ配置にあわせて輝度信号と色差信号とを求めているために、処理を高速に行うことが可能となる。
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることは勿論である。
本発明は、撮像素子系を有する撮像システムにおいて、該撮像素子系に起因する色信号のランダムノイズ等を低減する際に、好適に用いることができる。また、撮像素子系により撮像して取得された信号から、コンピュータにおいて、該撮像素子系に起因する色信号のランダムノイズ等を低減する際にも好適に用いることができる。
本発明の実施例1における撮像システムの構成を示すブロック図。 上記実施例1における色ノイズ推定部の構成を示すブロック図。 上記実施例1におけるBayer型の色フィルタの配置を示す図。 上記実施例1の撮像素子におけるOB領域の配置例を示す図。 上記実施例1において、OB領域の分散と撮像素子の温度との関係を示す線図。 上記実施例1における色ノイズ量の定式化を説明するための線図。 上記実施例1において、色ノイズ量の算出に用いるパラメータを説明するための線図。 上記実施例1における色ノイズ低減部の構成を示すブロック図。 上記実施例1のコンピュータにおいて画像処理プログラムにより行われる色ノイズ低減処理を示すフローチャート。 本発明の実施例2における撮像システムの構成を示すブロック図。 上記実施例2における輝度・色ノイズ推定部の構成の一例を示すブロック図。 上記実施例2における色差線順次方式の色フィルタの配置を示す図。 上記実施例2における輝度ノイズ低減部の構成を示すブロック図。 上記実施例2における輝度・色ノイズ推定部の構成の他の例を示すブロック図。 上記実施例2のコンピュータにおいて画像処理プログラムにより行われるノイズ低減処理を示すフローチャート。
符号の説明
1…レンズ系
2…絞り
3…ローパスフィルタ
4…CCD(撮像素子)
5…CDS
6…増幅器
7…A/D変換器
8…画像用バッファ
9…測光評価部
10…合焦点検出部
11…AFモータ
12…プリホワイトバランス部
13…色ノイズ低減部(色ノイズ低減手段)
14…色ノイズ推定部(色ノイズ推定手段)
15…信号処理部
16…出力部
17…外部I/F部
18…制御部(パラメータ算出手段)
21…OB領域抽出部
22…第1バッファ
23…分散算出部(分散算出手段)
24…温度推定部(パラメータ算出手段、温度推定手段)
25…温度推定用ROM(温度推定手段)
26…局所領域抽出部
27…第2バッファ
28…平均輝度算出部(パラメータ算出手段)
29…ゲイン算出部(パラメータ算出手段、ゲイン算出手段)
30…標準値付与部(付与手段)
31…係数算出部(色ノイズ量算出手段、輝度ノイズ量算出手段、係数算出手段)
32…色パラメータ用ROM(係数算出手段)
33…関数算出部(色ノイズ量算出手段、輝度ノイズ量算出手段、関数演算手段)
41…局所領域抽出部
42…バッファ
43…色差算出部(算出手段)
44…平均色差算出部(算出手段)
45…許容範囲設定部(設定手段)
46…色差補正部(スムージング手段)
47…逆変換部(逆変換手段)
51…温度センサ(パラメータ算出手段)
52…輝度ノイズ低減部(輝度ノイズ低減手段)
53…輝度・色ノイズ推定部(色ノイズ推定手段、輝度ノイズ推定手段)
61…バッファ
62…信号分離部(分離手段)
63…平均算出部(算出手段)
64…輝度パラメータ用ROM(係数算出手段)
71…局所領域抽出部
72…バッファ
73…信号分離部(分離手段)
74…平均算出部
75…許容範囲設定部(設定手段)
76…信号補正部(スムージング手段)
81…輝度ノイズ用テーブル(輝度ノイズ量算出手段、ルックアップテーブル手段)
82…色ノイズ用テーブル(色ノイズ量算出手段、ルックアップテーブル手段)
代理人 弁理士 伊 藤 進

Claims (24)

  1. 原色系または補色系の色フィルタを前面に配置した固体撮像素子からの信号中に含まれるノイズを低減する撮像システムであって、
    上記信号から輝度信号と色差信号とを算出し、算出した輝度信号に基づき平均輝度値を算出した色差信号に基づき平均色差値を、所定単位領域毎に算出する算出手段と、
    上記所定単位領域毎に、上記平均輝度値に基づき上記色差信号に関する色ノイズ量を推定する色ノイズ推定手段と、
    上記所定単位領域毎に上記色ノイズ量および上記平均色差値に基づいて上記色差信号中の色ノイズを低減する色ノイズ低減手段と、
    を具備したことを特徴とする撮像システム。
  2. R(赤),G(緑),B(青)でなる原色系のBayer型色フィルタを前面に配置した単板固体撮像素子からの信号中に含まれるノイズを低減する撮像システムであって、
    上記信号から所定単位領域毎に平均輝度値としてG画素の平均値GAVを算出するとともに、各R画素毎に色差信号としてR−GAVを、各B画素毎に色差信号としてB−GAVをそれぞれ算出し、さらに算出した色差信号R−GAVに基づいて平均色差値RGAV値を、算出したB−GAVに基づいて平均色差値BGAV値を、それぞれ算出する算出手段と、
    上記所定単位領域毎に、上記平均輝度値G AV に基づき上記色差信号R−G AV とB−G AV に関する色ノイズ量を推定する色ノイズ推定手段と、
    上記所定単位領域毎に上記色ノイズ量および上記平均色差値RG AV とBG AV に基づいて上記色差信号R−GAV中の色ノイズおよび上記色差信号B−GAV中の色ノイズをそれぞれ低減する色ノイズ低減手段と、
    を具備したことを特徴とする撮像システム。
  3. C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー),G(緑)の色差線順次方式色フィルタを前面に配置した単板固体撮像素子からの信号中に含まれるノイズを低減する撮像システムであって、
    上記信号から輝度信号L=C+M+Y+Gと色差信号Cb=C+M−Y−Gと色差信号Cr=M+Y−C−Gとを算出し、さらに算出した輝度信号Lに基づき平均輝度値LAV を、算出した色差信号Cbに基づき平均色差値CbAV を、算出した色差信号Crに基づき平均色差値CrAV を、所定単位領域毎に算出する算出手段と、
    上記所定単位領域毎に、上記平均輝度値L AV に基づき上記色差信号CbとCrに関する色ノイズ量を推定する色ノイズ推定手段と、
    上記所定単位領域毎に上記色ノイズ量および上記平均色差値Cb AV とCr AV に基づいて上記色差信号Cbおよび色差信号Cr中の色ノイズをそれぞれ低減する色ノイズ低減手段と、
    を具備したことを特徴とする撮像システム。
  4. 上記所定単位領域は、4×4画素単位の領域であることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一に記載の撮像システム。
  5. 原色系または補色系の色フィルタを前面に配置した固体撮像素子からの信号中に含まれるノイズを低減する撮像システムであって、
    上記信号から輝度信号および色差信号を分離する分離手段と、
    分離した輝度信号に基づき所定単位領域毎に平均輝度値を算出する算出手段と、
    記輝度信号に関する輝度ノイズ量を上記平均輝度値に基づき上記所定単位領域毎に推定する輝度ノイズ推定手段と、
    上記所定単位領域毎に上記輝度ノイズ量および上記平均輝度値に基づいて上記輝度信号中の輝度ノイズを低減する輝度ノイズ低減手段と、
    上記輝度ノイズ低減手段により輝度ノイズが低減された輝度信号に基づいて上記所定単位領域毎に第2の平均輝度値を算出するとともに、上記分離手段により分離された色差信号に基づいて、上記所定単位領域毎に平均色差値を算出する第2の算出手段と、
    上記所定単位領域毎に、上記第2の平均輝度値に基づき上記色差信号に関する色ノイズ量を推定する色ノイズ推定手段と、
    上記所定単位領域毎に上記色ノイズ量および上記平均色差値に基づいて上記色差信号中の色ノイズを低減する色ノイズ低減手段と、
    を具備したことを特徴とする撮像システム。
  6. 上記色ノイズ推定手段は、
    上記平均輝度値を用いると共に、上記固体撮像素子の温度と上記信号に対するゲインとの少なくとも一方の情報に基づいてパラメータを求めるパラメータ算出手段と、
    上記パラメータに基づいて色ノイズ量を求める色ノイズ量算出手段と、
    を有して構成されたものであることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一に記載の撮像システム。
  7. 上記色ノイズ推定手段は、
    上記第2の平均輝度値を用いると共に、上記固体撮像素子の温度と上記信号に対するゲインとの少なくとも一方の情報に基づいてパラメータを求めるパラメータ算出手段と、
    上記パラメータに基づいて色ノイズ量を求める色ノイズ量算出手段と、
    を有して構成されたものであることを特徴とする請求項5に記載の撮像システム。
  8. 上記輝度ノイズ推定手段は、
    上記平均輝度値を用いると共に、上記固体撮像素子の温度と上記信号に対するゲインとの少なくとも一方の情報に基づいてパラメータを求めるパラメータ算出手段と、
    上記パラメータに基づいて輝度ノイズ量を求める輝度ノイズ量算出手段と、
    を有して構成されたものであることを特徴とする請求項5に記載の撮像システム。
  9. 上記パラメータ算出手段は、上記固体撮像素子の温度を測定する温度センサを有して構成されたものであることを特徴とする請求項6、請求項7、または請求項8の何れか一に記載の撮像システム。
  10. 上記固体撮像素子は、OB(Optical Black)領域を有して構成されたものであり、
    上記パラメータ算出手段は、上記固体撮像素子中のOB(Optical Black)領域の信号の分散を求める分散算出手段と、上記分散に基づいて固体撮像素子の温度を推定する温度推定手段と、を有して構成されたものであることを特徴とする請求項6、請求項7、または請求項8の何れか一に記載の撮像システム。
  11. 上記パラメータ算出手段は、ISO感度と、露出情報と、ホワイトバランス情報と、の内の少なくとも1つの情報に基づいて上記ゲインを求めるゲイン算出手段を有して構成されたものであることを特徴とする請求項6、請求項7、または請求項8の何れか一に記載の撮像システム。
  12. 上記パラメータ算出手段は、パラメータとして、上記平均輝度値L、上記固体撮像素子の温度T、および上記信号に対するゲインGを算出するように構成されたものであって、
    上記色ノイズ推定手段は、該パラメータ算出手段から得られないパラメータに関して標準のパラメータ値を付与する付与手段をさらに有して構成され、
    上記色ノイズ量算出手段は、上記パラメータ算出手段または上記付与手段から得られるパラメータを用いて色ノイズ量NCを算出するものであり、上記温度TおよびゲインGをパラメータとする2つの関数a(T,G),b(T,G)に基づいて2つの係数A,Bを求める係数算出手段と、上記2つの係数A,Bを用いた関数式NC=AL+Bに基づいて色ノイズ量NCを算出する関数演算手段と、を有して構成されたものであることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の撮像システム。
  13. 上記色ノイズ推定手段は、上記パラメータ算出手段から得られないパラメータに関して標準のパラメータ値を付与する付与手段をさらに有して構成され、
    上記色ノイズ量算出手段は、上記パラメータ算出手段または上記付与手段から得られる平均輝度値と上記固体撮像素子の温度と上記信号に対するゲインとに基づき色ノイズ量を求めるルックアップテーブル手段を有して構成されたものであることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の撮像システム。
  14. 上記輝度ノイズ推定手段は、上記パラメータ算出手段から得られないパラメータに関して標準のパラメータ値を付与する付与手段をさらに有して構成され、
    上記輝度ノイズ量算出手段は、上記パラメータ算出手段または上記付与手段から得られる、上記平均輝度値Lと、上記固体撮像素子の温度Tと、上記信号に対するゲインGと、をパラメータとして用いて輝度ノイズ量NLを算出するものであって、
    上記T,Gをパラメータとする3つの関数α(T,G),β(T,G),γ(T,G)から3つ係数A,B,Γを各々求める係数算出手段と、
    上記3つの係数A,B,Γを用いた第1の関数式NL=ALB+Γまたは第2の関数式NL=AL2+BL+Γの何れかに基づいて、輝度ノイズ量NLを求める関数演算手段と、
    を有して構成されたものであることを特徴とする請求項8に記載の撮像システム。
  15. 上記輝度ノイズ推定手段は、上記パラメータ算出手段から得られないパラメータに関して標準のパラメータ値を付与する付与手段をさらに有して構成され、
    上記輝度ノイズ量算出手段は、上記パラメータ算出手段または上記付与手段から得られる、上記平均輝度値と、上記固体撮像素子の温度と、上記信号に対するゲインと、に基づき輝度ノイズ量を求めるルックアップテーブル手段を有して構成されたものであることを特徴とする請求項8に記載の撮像システム。
  16. 上記色ノイズ低減手段は、
    上記色ノイズ推定手段からの色ノイズ量に基づいて上記所定単位領域毎に微小振幅値を設定する設定手段と、
    上記色差信号に関して該微小振幅値以下の振幅成分を吸収するスムージング手段と、
    を有して構成されたものであることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一に記載の撮像システム。
  17. 上記輝度ノイズ低減手段は、
    上記輝度ノイズ推定手段からの輝度ノイズ量に基づいて上記所定単位領域毎に微小振幅値を設定する設定手段と、
    上記輝度信号に関して該微小振幅値以下の振幅成分を吸収するスムージング手段と、
    を有して構成されたものであることを特徴とする請求項5に記載の撮像システム。
  18. 上記色ノイズ低減手段により色ノイズが低減された色差信号を、固体撮像素子からの信号と同一種類の信号へ逆変換する逆変換手段をさらに具備したことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一に記載の撮像システム。
  19. コンピュータに、
    原色系または補色系の色フィルタを前面に配置した固体撮像素子からの信号から輝度信号と色差信号とを算出し、算出した輝度信号に基づき平均輝度値を算出した色差信号に基づき平均色差値を、所定単位領域毎に算出する算出手順と、
    上記所定単位領域毎に、上記平均輝度値に基づき上記色差信号に関する色ノイズ量を推定する色ノイズ推定手順と、
    上記所定単位領域毎に上記色ノイズ量および上記平均色差値に基づいて上記色差信号中の色ノイズを低減する色ノイズ低減手順と、
    を実行させるための画像処理プログラム。
  20. コンピュータに、
    原色系または補色系の色フィルタを前面に配置した固体撮像素子からの信号から輝度信号および色差信号を分離する分離手順と、
    分離した輝度信号に基づき所定単位領域毎に平均輝度値を算出する算出手順と、
    記輝度信号に関する輝度ノイズ量を上記平均輝度値に基づき上記所定単位領域毎に推定する輝度ノイズ推定手順と、
    上記所定単位領域毎に上記輝度ノイズ量および上記平均輝度値に基づいて上記輝度信号中の輝度ノイズを低減する輝度ノイズ低減手順と、
    上記輝度ノイズ低減手順により輝度ノイズが低減された輝度信号に基づいて上記所定単位領域毎に第2の平均輝度値を算出するとともに、上記分離手順により分離された色差信号に基づいて、上記所定単位領域毎に平均色差値を算出する第2の算出手順と、
    上記所定単位領域毎に、上記第2の平均輝度値に基づき上記色差信号に関する色ノイズ量を推定する色ノイズ推定手順と、
    上記所定単位領域毎に上記色ノイズ量および上記平均色差値に基づいて上記色差信号中の色ノイズを低減する色ノイズ低減手順と、
    を実行させるための画像処理プログラム。
  21. 上記色ノイズ推定手順は、
    上記平均輝度値を用いると共に、上記固体撮像素子の温度と上記信号に対するゲインとの少なくとも一方の情報に基づいてパラメータを求めるパラメータ算出手順と、
    上記パラメータに基づいて色ノイズ量を求める色ノイズ量算出手順と、
    を含むことを特徴とする請求項19に記載の画像処理プログラム。
  22. 上記色ノイズ推定手順は、
    上記第2の平均輝度値を用いると共に、上記固体撮像素子の温度と上記信号に対するゲインとの少なくとも一方の情報に基づいてパラメータを求めるパラメータ算出手順と、
    上記パラメータに基づいて色ノイズ量を求める色ノイズ量算出手順と、
    を含むことを特徴とする請求項20に記載の画像処理プログラム。
  23. 上記パラメータ算出手順は、パラメータとして、上記平均輝度値L、上記固体撮像素子の温度T、および上記信号に対するゲインGを算出するための手順であって、
    上記色ノイズ推定手順は、該パラメータ算出手順から得られないパラメータに関して標準のパラメータ値を付与する付与手順をさらに含み、
    上記色ノイズ量算出手順は、上記パラメータ算出手順または上記付与手順により得られるパラメータを用いて色ノイズ量NCを算出する手順であり、上記温度TおよびゲインGをパラメータとする2つの関数a(T,G),b(T,G)に基づいて2つの係数A,Bを求める係数算出手順と、上記2つの係数A,Bを用いた関数式NC=AL+Bに基づいて色ノイズ量NCを算出する関数演算手順と、を含むことを特徴とする請求項21または請求項22に記載の画像処理プログラム。
  24. 上記色ノイズ低減手順は、
    上記色ノイズ推定手順からの色ノイズ量に基づいて上記所定単位領域毎に微小振幅値を設定する設定手順と、
    上記色差信号に関して該微小振幅値以下の振幅成分を吸収するスムージング手順と、
    を含むことを特徴とする請求項19または請求項20に記載の画像処理プログラム。
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