JP3914787B2 - electronic microscope - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透過電子顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近の透過電子顕微鏡の中には、蛍光板の他に、TVカメラを備えたものがある。このような電子顕微鏡においては、TVカメラは蛍光板の後段に配置され、蛍光板が電子線光軸上から退避されると、試料の透過電子像がTVカメラで撮像されるように構成されている。
【0003】
前記蛍光板としては大蛍光板が用いられ、また、前記TVカメラとしては、撮像部の面積が小さい高分解能TVカメラが用いられる。
【0004】
通常、このようなTVカメラを装着した電子顕微鏡では、低中倍率で透過電子像を観察するときは、相対的に広い視野が観察できる蛍光板が光軸上に配置される。一方、高倍率で像を観察するときは、蛍光板が光軸上から退避され、蛍光板の中心付近に投影された相対的に狭い視野の像がTVカメラで撮像されて、CRT画面上に高倍率像が表示される。
【0005】
なお、CRT画面上に表示される試料拡大像の倍率と、蛍光板上に投影される試料拡大像の倍率とでは、電子顕微鏡の拡大レンズ系のレンズ条件が同じ場合、前者の方が後者よりも20倍ほど高い。
【0006】
さて、このような蛍光板とTVカメラを備えた電子顕微鏡において、観察像の視野移動は、次の▲1▼▲2▼の何れかの方式で行われる。
▲1▼機械的視野移動方式…試料ホルダがセットされた試料移動ステージを、手動またはモータ駆動などの機械的機構でxy方向に移動させる方式。
▲2▼電磁的視野移動方式…試料を透過した電子線をxy方向に偏向させるためのイメージシフトコイルを拡大レンズ系に組込み、このイメージシフトコイルに流れる電流を変える方式。
【0007】
このような▲1▼または▲2▼の方式によって、蛍光板上またはCRT上における像の視野移動を実現することができる。
【0008】
そして、通常、上述した蛍光板による低中倍率での像観察時には、視野の移動量を大きくとれる▲1▼の機械的な方式が主に用いられて視野移動が行われる。一方、上述したTVカメラによる高倍率での像観察時には、機械的なガタや遊びが存在する▲1▼の方式はあまり利用されず、視野の移動量を細かく正確に調整できる▲2▼の方式が主に用いられて視野移動が行われる。
【0009】
ところで、電子線の中心軸が前記拡大レンズ系の軸に一致している場合、像倍率を変えるために拡大レンズ系のレンズ条件を変化させたとき、蛍光板またはCRT上における透過電子像は、蛍光板またはCRTの中心を中心として拡大/縮小される。すなわち、透過電子像は変形せずに拡大/縮小される。
【0010】
これに対し、上述した▲2▼の方式では、電子線はイメージシフトコイルにより偏向されるので、電子線は拡大レンズ系の軸からずれてしまう。このずれ量が大きい状態、すなわち電子線が拡大レンズ系の軸から大きく傾斜した状態で、拡大レンズ系のレンズ条件が変えられると、CRT上または蛍光板上における透過電子像は、変形を伴って拡大/縮小される。たとえば、像は蛍光板上またはCRT上である方向に流れてしまう。
【0011】
そこで、従来の電子顕微鏡では、拡大レンズ系のレンズ条件を変える都度、自動的にイメージシフトコイルに流れる電流をリセット(零にする)する機能が組み込まれていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような機能が組み込まれた電子顕微鏡においては、以下の問題が発生していた。
【0013】
すなわち、TVカメラを用いた高倍像観察時、イメージシフトコイルに流れる電流を変えて観察したい視野を見つけた場合、像倍率を変えた途端にイメージシフトコイル電流がリセットされ、折角見つけ出した視野(目的視野)をCRT上で失ってしまうことがあった。これは、TVカメラの撮像部の面積がかなり小さいことが原因し、視野移動のために電子線をほんの少しθ1だけ傾斜させた場合でも、イメージシフトコイル電流のリセットによって、折角見つけ出した視野の像がTVカメラの撮像範囲外に変位してしまっていた。
【0014】
このように従来においては、像倍率を変えた場合に、CRT上で目的視野を失うという不具合が生じていた。
【0015】
一方、蛍光板の受光面はTVカメラの撮像面に比べてかなり大きい。このため、蛍光板を用いた低中倍像観察時において、視野移動のために電子線を前記θ1より大きくθ2傾斜させた場合でも、像倍率を変えた途端にイメージシフトコイル電流がリセットされても、目的視野の移動を蛍光板上で追うことができる。この場合、蛍光板の中心に再び目的視野が戻るように、上述した▲1▼の機械的方式を用いて視野移動を行えば、その後においては、蛍光板の中心を中心として拡大/縮小する像を観察することができる。
【0016】
本発明はこのような点に鑑みて成されたもので、その目的は、観察像の視野移動をスムーズに行うことができる電子顕微鏡を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成する本発明の電子顕微鏡は、電子銃からの電子線を試料上に集束させる集束レンズと、電子線照射によって試料を透過した電子線に基づき試料の拡大像を形成する拡大レンズ系と、前記拡大レンズ系によって形成された試料の拡大像を観察する第1の観察手段と、前記拡大レンズ系によって形成された試料の拡大像であって、前記第1の観察手段によって観察される拡大像の一部に相当する像を観察する第2の観察手段と、前記第1の観察手段と第2の観察手段の何れか一方で試料の拡大像を観察するために、前記第1の観察手段と第2の観察手段の何れか一方を選択する切替手段と、前記試料を透過した電子線を偏向させる偏向手段とを備えた電子顕微鏡において、前記第1の観察手段によって試料の拡大像が観察されていて、前記電子線が前記偏向手段によって偏向されている場合、前記拡大レンズ系のレンズ条件が変化するように前記拡大レンズ系を制御すると共に、前記偏向手段による電子線偏向量が零になるように前記偏向手段を制御する一方、前記第2の観察手段によって試料の拡大像が観察されている場合、前記電子線が前記偏向手段によって偏向されている状態を保ったまま、前記拡大レンズ系のレンズ条件が変化するように前記拡大レンズ系を制御する制御手段を備えたことを特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。
【0019】
図1は、本発明の電子顕微鏡の一例を示した図である。まず、図1の装置構成について説明する。
【0020】
図1において、1は鏡筒であり、鏡筒1は架台2に支持されている。この鏡筒1の内部には上から順に、電子銃3、第1集束レンズ4、第2集束レンズ5、対物レンズ6、x方向イメージシフトコイル(偏向手段)7、y方向イメージシフトコイル(偏向手段)8、中間レンズ9、投影レンズ10の各電子光学系構成要素が配置されている。
【0021】
前記電子銃3は電子線を発生するものであり、電子銃3からの電子線は2段の集束レンズ4,5で集束されて試料11を照射する。そして、試料11を透過した電子線は、対物レンズ6と中間レンズ9と投影レンズ10から成る拡大レンズ系で拡大結像される。
【0022】
前記試料11は試料ホルダ(図示せず)に保持されており、その試料ホルダは、x,yおよびz方向に移動可能な試料ステージ12上にセットされている。
【0023】
また、13は蛍光板(第1の観察手段)であり、大蛍光板13は像観察室14に配置されていて、前記投影レンズ10の後段に位置している。この蛍光板13は、図1中実線で示すように光軸O上に配置(閉鎖)、および図1中点線で示すように光軸O上から退避(開放)可能に構成されている。
【0024】
また、15は高分解能TVカメラであり、TVカメラ15はフィルムカメラ室16の下部に取付けられていて、前記蛍光板13の後段に位置している。このTVカメラ15のカメラヘッド17は光軸O上に位置しており、カメラヘッド17の撮像部は、たとえばCCDの表面に蛍光体等の層が設けられた構成となされている。
【0025】
前記TVカメラ15の出力信号は表示手段18に供給されており、このTVカメラ15と表示手段18とで、本発明の第2の観察手段が構成されている。
【0026】
さらに、19はイメージシフトコイル電源部、20は拡大レンズ電源部、21は試料ステージ駆動装置、22は蛍光板駆動装置である。イメージシフトコイル電源部19は前記イメージシフトコイル7,8に流れる電流量を制御し、拡大レンズ電源部20は各レンズ6,9,10に流れる電流量を制御し、試料ステージ駆動装置21は前記試料ステージ12を駆動し、そして、蛍光板駆動装置22は前記蛍光板13を駆動するものである。
【0027】
これらの電源部19,20と駆動装置21,22は制御手段23に接続されており、また、操作ボード24も制御手段23に接続されている。この操作ボード24には、ステージ移動コントローラ25,xイメージシフトコイル電流可変用つまみ26,yイメージシフトコイル電流可変用つまみ27,リセットスイッチ28,倍率可変用つまみ29,蛍光板駆動スイッチ30が設けられている。
【0028】
なお、図1の装置においては、鏡筒の内部や像観察室やフィルムカメラ室は、図示しない排気装置により高真空に排気されている。
【0029】
以上、図1の電子顕微鏡の構成について説明したが、以下、この装置の動作説明を行う。
【0030】
まず、蛍光板13を用いて低倍率で像を観察する場合、オペレータは、操作ボード24上の蛍光板駆動スイッチ30をONする。蛍光板駆動スイッチ30がONになると、制御手段23は、蛍光板13を閉鎖させるための駆動信号を蛍光板駆動装置22に送る。この閉鎖の駆動信号を受けた蛍光板駆動装置22は、図1の実線で示すように、蛍光板13を閉鎖する。
【0031】
こうして蛍光板13が閉鎖されると、前記拡大レンズ系によって拡大結像された試料11の透過電子像は、その蛍光板13上に投影される。なお、このときの蛍光板13上での像倍率は、低倍率のMLであるとする。
【0032】
そこで、オペレータは、観察したい視野が蛍光板中央に来るように、操作ボード24上のステージ移動コントローラ25を操作する。この操作に基づき、制御手段23はステージ駆動信号を試料ステージ駆動装置21に送り、そして、試料ステージ駆動装置21はその駆動信号に基づいて試料ステージ12をxy方向に移動させるので、オペレータが観察したい視野が蛍光板中央に位置する。
【0033】
こうして、目的視野が蛍光板中央に位置すると、オペレータは、その目的視野の像倍率が上がるように、操作ボード24上の倍率可変用つまみ29を操作する。この操作に基づき、制御手段23はレンズ制御信号を拡大レンズ電源部20に送り、そして、拡大レンズ電源部20はその制御信号に基づいて拡大レンズ系のコイルに流れる電流を制御するので、蛍光板13上での像倍率は上がる。
【0034】
そして、蛍光板上での像倍率がある倍率Mまで上がり、この倍率の状態で視野を微妙に移動させる場合、オペレータは、その視野移動をスムーズに行うために、イメージシフトコイルを用いて視野移動を行う。たとえば、視野を水平方向(x軸方向)に移動させたいときは、オペレータは、操作ボード24上のxイメージシフトコイル電流可変用つまみ26を操作する。
【0035】
この操作に基づき、制御手段23はイメージシフト制御信号(x,y)をイメージシフトコイル電源部19に送り、そして、イメージシフトコイル電源部19はその制御信号に基づいてイメージシフトコイル7,8に流れる電流を制御する。この結果、試料11を透過した電子線はイメージシフトコイル7,8でxy方向に偏向され、蛍光板13上において視野は水平方向に移動する。
【0036】
なお、このように視野を水平方向に移動させるとき、制御手段23は、x方向イメージシフトコイル7とy方向イメージシフトコイル8の両方に電流が流れるように補正制御を行っているが、これは、像回転によって視野が水平方向以外へ移動するのを防止するためである。このような補正制御により、図1の装置では、xイメージシフトコイル電流可変用つまみ26を操作したとき、蛍光板13上において視野は水平方向に移動する。
【0037】
一方、視野を垂直方向(y軸方向)に移動させたいときは、オペレータは、操作ボード24上のyイメージシフトコイル電流可変用つまみ27を操作する。
【0038】
この操作に基づき、制御手段23はイメージシフト制御信号(x,y)をイメージシフトコイル電源部19に送り、そして、イメージシフトコイル電源部19はその制御信号に基づいてイメージシフトコイル7,8に流れる電流を制御する。この結果、試料11を透過した電子線はイメージシフトコイル7,8でxy方向に偏向され、蛍光板13上において視野は垂直方向に移動する。
【0039】
なお、このように視野を垂直方向に移動させるとき、制御手段23は、x方向イメージシフトコイル7とy方向イメージシフトコイル8の両方に電流が流れるように補正制御を行っているが、これは、像回転によって視野が垂直方向以外へ移動するのを防止するためである。このような補正制御により、図1の装置では、yイメージシフトコイル電流可変用つまみ27を操作したとき、蛍光板13上において視野は垂直方向に移動する。
【0040】
このように、イメージシフトコイルを用いることにより、蛍光板上での像倍率が比較的高い状態においても、像の視野を微妙に移動させることができる。
【0041】
さて、こうして電子線がイメージシフトコイル7,8によって偏向されると、上述したように、電子線の中心軸は拡大レンズ系の軸Oからずれてしまう。すなわち、電子線は拡大レンズ系の軸Oから傾斜する。
【0042】
そして、このように電子線が傾斜した状態で、更に像倍率が上がるように倍率可変用つまみ29が操作されると、制御手段23はその操作に基づき、像倍率を上げるためのレンズ制御信号を拡大レンズ電源部20に送る。
【0043】
これと同時に制御手段23は、現在の状態は、蛍光板13での像観察が行われていて、かつ電子線がイメージシフトコイルによって偏向されている状態なので、イメージシフトコイル7,8に流れる電流をリセットするためのリセット信号をイメージシフトコイル電源部19に送る。
【0044】
このような制御手段23の制御を受け、前記拡大レンズ電源部20は、像倍率が前記MからM’に上がるように、拡大レンズ系のコイルに流れる電流を制御する。一方、前記イメージシフトコイル電源部19は、イメージシフトコイル7,8に流れる電流をリセットする。
【0045】
この結果、蛍光板13上には、イメージシフトコイルによる視野移動直前に蛍光板上に投影された像IS(倍率M)の拡大像IS’(倍率M’)が投影される。
【0046】
この場合、上述したように、イメージシフトコイル7,8に流れる電流がリセットされるので、電子線の軸は拡大レンズ系の軸に一致する。このため、前記拡大像IS’は、像ISを蛍光板の中心を中心として拡大した像に相当しており、変形を伴わずに拡大された像である。
【0047】
また、この場合、イメージシフトコイル電流のリセットに伴い、蛍光板上で視野が移動するが、蛍光板13の受光面はかなり大きいので、視野の移動を蛍光板上で追うことができる。
【0048】
なお、前記制御手段23は、蛍光板13での像観察が行われていて、かつ電子線がイメージシフトコイルによって偏向されている状態において、像倍率が下がるように倍率可変用つまみ29が操作された場合でも、イメージシフトコイル7,8に流れる電流をリセットするためのリセット信号をイメージシフトコイル電源部19に送る。
【0049】
以上、蛍光板13を用いて像観察を行う場合について説明した。
【0050】
これに対し、TVカメラ15を用いて高倍率で像を観察する場合、オペレータは、操作ボード24上の蛍光板駆動スイッチ30をOFFする。蛍光板駆動スイッチ30がOFFになると、制御手段23は、蛍光板13を開放させるための駆動信号を蛍光板駆動装置22に送る。この開放の駆動信号を受けた蛍光板駆動装置22は、図1の点線で示すように、蛍光板13を開放する。
【0051】
こうして蛍光板13が開放されると、それまで蛍光板13の中心付近に投影されていた像が、TVカメラ15のカメラヘッド17で撮像される。このカメラヘッド17からの画像信号は表示手段18に送られ、カメラヘッド17で撮像された透過電子像は、表示手段18のCRT上に拡大されて表示される。なお、このときのCRT上での像倍率は、高倍率のMHであるとする。
【0052】
そして、この高倍率の状態で視野を移動させる場合、オペレータは、その視野移動をスムーズに行うために、イメージシフトコイルを用いて視野移動を行う。オペレータは、視野を水平方向に移動させたいときはxイメージシフトコイル電流可変用つまみ26を操作し、また、視野を垂直方向に移動させたいときはyイメージシフトコイル電流可変用つまみ27を操作する。
【0053】
このような操作により、試料11を透過した電子線はイメージシフトコイル7,8でxy方向に偏向され、CRT上において視野は水平または垂直方向に移動する。なお、この場合においても、制御手段23は、xイメージシフトコイル電流可変用つまみ26が操作されたときはCRT上において視野が水平方向に移動し、yイメージシフトコイル電流可変用つまみ27が操作されたときはCRT上において視野が垂直方向に移動するように、補正制御を行っている。
【0054】
このように、イメージシフトコイルを用いることにより、CRT上での像倍率が高い状態においても、像の視野移動をスムーズに行うことができる。
【0055】
さて、こうして電子線がイメージシフトコイル7,8によって偏向されると、電子線の中心軸は拡大レンズ系の軸Oからずれ、電子線は拡大レンズ系の軸Oから傾斜してしまう。
【0056】
しかしながら、このようなTVカメラを用いた高倍率での像観察時においては、電子線を軸OからほんのわずかΔθ傾斜させるだけで、CRT上における視野は大きく移動する。このため、TVカメラを用いた高倍率での像観察時においては、イメージシフトコイルを用いて視野移動を行うのに、ほんのわずかな電子線の傾斜で済ませることができる。
【0057】
そして、このように電子線が傾斜した状態で、更に像倍率が上がるように倍率可変用つまみ29が操作されると、制御手段23はその操作に基づき、像倍率を上げるためのレンズ制御信号を拡大レンズ電源部20に送る。
【0058】
また、制御手段23は、現在の状態は、電子線がイメージシフトコイルによって偏向されている状態であっても、TVカメラ18での像観察が行われている状態なので、イメージシフトコイル7,8に流れる電流をリセットするためのリセット信号をイメージシフトコイル電源部19に供給しない。
【0059】
このような制御手段23の制御を受け、前記拡大レンズ電源部20は、像倍率が前記MHからMH’に上がるように、拡大レンズ系のコイルに流れる電流を制御する。一方、前記イメージシフトコイル電源部19は、イメージシフトコイル7,8に流れる電流がそのまま維持されるように、イメージシフトコイル7,8に流れる電流を制御する。
【0060】
この結果、表示手段18のCRT上には、それまでの像ITV(倍率MH)の拡大像ITV’(倍率MH’)が表示される。
【0061】
このように、TVカメラによる像観察時においては、像倍率が変更されても、イメージシフトコイル7,8に流れる電流はリセットされない。このため、電子線の軸は拡大レンズ系の軸から傾斜したままである。しかし、その傾斜角は、上述したようにほんのわずかなΔθに抑えられるので、像倍率がMHからMH’に変更されても、前記像ITVは変形をほとんど伴わずに拡大される。
【0062】
以上説明したように、図1の電子顕微鏡においては、像倍率を変えてもCRT上で目的視野を失うことはなく、視野移動をスムーズに行うことができる。
【0063】
なお、前記制御手段23は、TVカメラ15での像観察が行われていて、かつ電子線がイメージシフトコイルによって偏向されている状態において、像倍率が下がるように倍率可変用つまみ29が操作された場合でも、イメージシフトコイル7,8に流れる電流をリセットするためのリセット信号をイメージシフトコイル電源部19に供給しない。
【0064】
また、図1の装置においては、リセットスイッチ28が押されると、イメージシフトコイル7,8に流れる電流が強制的にリセットされる。
【0065】
また、図2は、図1の電子顕微鏡における動作フローを示した図であり、このフローは、上述した動作説明をまとめたものである。
【0066】
以上、本発明の一例を説明した。次に、本発明の他の例を説明する。
【0067】
図3は、本発明の電子顕微鏡の他の例を示した図である。なお、図3において、図1と同じ構成要素のものには図1と同じ番号が付されており、その説明を省略する。
【0068】
また、図3において、31は制御手段であり、前記イメージシフトコイル電源部19,拡大レンズ電源部20,試料ステージ駆動装置21および蛍光板駆動装置22は、この制御手段31に接続されている。さらに、操作ボード32が制御手段31に接続されており、この操作ボード32には、前記ステージ移動コントローラ25,xイメージシフトコイル電流可変用つまみ26,yイメージシフトコイル電流可変用つまみ27,リセットスイッチ28,倍率可変用つまみ29,蛍光板駆動スイッチ30に加えて、非リセット倍率設定手段33が設けられている。
【0069】
以下、図3の装置の動作説明を行う。その動作説明として、TVカメラのみを使用して、中倍率から高倍率にかけて像観察する場合について説明する。
【0070】
その場合、オペレータは、操作ボード32上の非リセット倍率設定手段33を調整して、前記イメージシフトコイル7,8のリセットに関する非リセット倍率Mrを設定する。通常、非リセット倍率Mrとして高倍率Mrが設定され、その非リセット倍率Mrの情報は制御手段31に記憶される。
【0071】
また、オペレータは、蛍光板駆動スイッチ30をOFFする。蛍光板駆動スイッチ30がOFFになると、制御手段31は、蛍光板13を開放させるための駆動信号を蛍光板駆動装置22に送る。この駆動信号を受けた蛍光板駆動装置22は、図3に示すように、蛍光板13を開放する。
【0072】
こうして蛍光板13が開放されると、前記拡大レンズ系によって拡大結像された試料11の透過電子像は、TVカメラ15のカメラヘッド17で撮像される。このカメラヘッド17からの画像信号は表示手段18に送られ、カメラヘッド17で撮像された透過電子像は、表示手段18のCRT上に拡大されて表示される。なお、このときのCRT上での像倍率は、中倍率のMMであるとする。
【0073】
そこで、オペレータは、観察したい視野がCRT中央に来るように、操作ボード24上のステージ移動コントローラ25を操作する。この操作に基づき、制御手段31はステージ駆動信号を試料ステージ駆動装置21に送り、そして、試料ステージ駆動装置21はその駆動信号に基づいて試料ステージ12をxy方向に移動させるので、オペレータが観察したい視野がCRT中央に位置する。
【0074】
こうして、目的視野がCRT中央に位置すると、オペレータは、その目的視野の像倍率が上がるように、操作ボード24上の倍率可変用つまみ29を操作する。この操作に基づき、制御手段31はレンズ制御信号を拡大レンズ電源部20に送り、そして、拡大レンズ電源部20はその制御信号に基づいて拡大レンズ系のコイルに流れる電流を制御するので、CRT上での像倍率は上がる。
【0075】
そして、CRT上での像倍率がある高倍率MHまで上がり、この高倍率の状態で視野を微妙に移動させる場合、オペレータは、その視野移動をスムーズに行うために、イメージシフトコイルを用いて視野移動を行う。たとえば、視野を水平方向(x軸方向)に移動させたいときは、オペレータは、操作ボード24上のxイメージシフトコイル電流可変用つまみ26を操作する。
【0076】
この操作に基づき、制御手段31はイメージシフト制御信号(x,y)をイメージシフトコイル電源部19に送り、そして、イメージシフトコイル電源部19はその制御信号に基づいてイメージシフトコイル7,8に流れる電流を制御する。この結果、試料11を透過した電子線はイメージシフトコイル7,8でxy方向に偏向され、CRT上において視野は水平方向に移動する。
【0077】
なお、このように視野を水平方向に移動させるとき、制御手段31は、x方向イメージシフトコイル7とy方向イメージシフトコイル8の両方に電流が流れるように補正制御を行っているが、これは、像回転によって視野が水平方向以外へ移動するのを防止するためである。このような補正制御により、図3の装置では、xイメージシフトコイル電流可変用つまみ26を操作したとき、CRT上において視野は水平方向に移動する。
【0078】
一方、視野を垂直方向(y軸方向)に移動させたいときは、オペレータは、操作ボード24上のyイメージシフトコイル電流可変用つまみ27を操作する。
【0079】
この操作に基づき、制御手段31はイメージシフト制御信号(x,y)をイメージシフトコイル電源部19に送り、そして、イメージシフトコイル電源部19はその制御信号に基づいてイメージシフトコイル7,8に流れる電流を制御する。この結果、試料11を透過した電子線はイメージシフトコイル7,8でxy方向に偏向され、CRT上において視野は垂直方向に移動する。
【0080】
なお、このように視野を垂直方向に移動させるとき、制御手段31は、x方向イメージシフトコイル7とy方向イメージシフトコイル8の両方に電流が流れるように補正制御を行っているが、これは、像回転によって視野が垂直方向以外へ移動するのを防止するためである。このような補正制御により、図3の装置では、yイメージシフトコイル電流可変用つまみ27を操作したとき、CRT上において視野は垂直方向に移動する。
【0081】
このように、イメージシフトコイルを用いることにより、CRT上での像倍率が高い状態においても、像の視野を微妙に移動させることができる。
【0082】
さて、こうして電子線がイメージシフトコイル7,8によって偏向されると、上述したように、電子線の中心軸は拡大レンズ系の軸Oからずれてしまう。すなわち、電子線は拡大レンズ系の軸Oから傾斜する。
【0083】
そして、このように電子線が傾斜した状態で、CRT上での像倍率が現在のMHからM0に変更するように倍率可変用つまみ29が操作されると、制御手段31はその操作に基づき、像倍率をM0にするためのレンズ制御信号を拡大レンズ電源部20に送る。拡大レンズ電源部20は、像倍率が前記MHからM0になるように、拡大レンズ系のコイルに流れる電流を制御する。
【0084】
これと同時に制御手段31は、現在の状態は、電子線がイメージシフトコイルによって偏向されていて、CRT上における像倍率がM0に変更される状態なので、その変更倍率M0と前記非リセット倍率Mrとを比較する。そして、制御手段31は、M0≧Mrならば、イメージシフトコイル7,8に流れる電流をリセットするためのリセット信号をイメージシフトコイル電源部19に供給しない。一方、制御手段31は、M0<Mrならば、イメージシフトコイル7,8に流れる電流をリセットするためのリセット信号をイメージシフトコイル電源部19に送る。
【0085】
たとえば、制御手段31においてM0≧Mrと判断された場合には、イメージシフトコイル電源部19は、イメージシフトコイル7,8に流れる電流がそのまま維持されるように、イメージシフトコイル7,8に流れる電流を制御する。
【0086】
この結果、表示手段18のCRT上には、それまでの像I(倍率MH)の拡大または縮小像I’(倍率M0)が表示される。
【0087】
このように、変更倍率M0が事前に設定された非リセット倍率Mr以上であれば、像倍率がM0に変更されても、イメージシフトコイル7,8に流れる電流はリセットされない。このため、像倍率を変えてもCRT上で目的視野を失うことはなく、視野移動をスムーズに行うことができる。
【0088】
なお、このとき、イメージシフトコイル7,8に流れる電流はリセットされないので、電子線の軸は拡大レンズ系の軸から傾斜したままである。しかし、その傾斜角は、上述したようにほんのわずかなΔθに抑えられるので、像倍率がMHからM0に変更されても、前記像Iは変形をほとんど伴わずに像I’に拡大/縮小される。
【0089】
これに対し、制御手段31においてM0<Mrと判断された場合には、前記イメージシフトコイル電源部19は、イメージシフトコイル7,8に流れる電流をリセットする。
【0090】
この結果、表示手段18のCRT上には、イメージシフトコイルによる視野移動直前にそのCRT上に表示された像I1(倍率MH)の拡大または縮小像I1’(倍率M0)が表示される。このように、イメージシフトコイル電流のリセットに伴い、CRT上での視野が移動する。しかし、このようなケースは、倍率を前記MHからかなり下げてM0に設定したときであり、それまで見ていた視野を像I1’上で確認することができる。
【0091】
なお、図3の装置においては、リセットスイッチ28が押されると、イメージシフトコイル7,8に流れる電流が強制的にリセットされる。
【0092】
また、図3の装置において、非リセット倍率設定設定手段33により非リセット倍率Mrが設定されないときには、図3の装置の動作は、図1の装置の動作と同じである。すなわち、蛍光板による像観察のときは、倍率変更と共にイメージシフトコイルに流れる電流がリセットされ、一方、TVカメラによる像観察のときは、倍率変更が行われてもイメージシフトコイルに流れる電流はリセットされない。
【0093】
また、図4は、図3の電子顕微鏡における動作フローを示した図であり、このフローは、上述した動作説明をまとめたものである。
【0094】
以上、本発明の一例を図1〜図4を用いて説明したが、本発明はこの例に限定されるものではない。
【0095】
たとえば、上記例において、蛍光板13の代わりに、撮像部の面積がTVカメラ15の撮像部よりも広い広視野撮像用TVカメラを配置するようにしても良い。その場合、この広視野撮像用TVカメラは、光軸O上に配置、および光軸O上から退避可能に構成される。
【0096】
また、上記例では、イメージシフトコイルが対物レンズ内に配置されているが、そのイメージシフトコイルを投影レンズ内に配置するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一例を示した図である。
【図2】 図1の装置の動作フローを示した図である。
【図3】 本発明の他の例を示した図である。
【図4】 図3の装置の動作フローを示した図である。
【符号の説明】
1…鏡筒、2…架台、3…電子銃、4…第1集束レンズ、5…第2集束レンズ、6…対物レンズ、7…x方向イメージシフトコイル、8…y方向イメージシフトコイル、9…中間レンズ、10…投影レンズ、11…試料、12…試料ステージ、13…蛍光板、14…像観察室、15…高分解能TVカメラ、16…フィルムカメラ室、17…カメラヘッド、18…表示手段、19…イメージシフトコイル電源部、20…拡大レンズ電源部、21…試料ステージ駆動装置、22…蛍光板駆動装置、23…制御手段、24…操作ボード、25…ステージ移動コントローラ、26…xイメージシフトコイル電流可変用つまみ、27…yイメージシフトコイル電流可変用つまみ、28…リセットスイッチ、29…倍率可変用つまみ、30…蛍光板駆動スイッチ、31…制御手段、32…操作ボード、33…非リセット倍率設定手段[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a transmission electron microscope.
[0002]
[Prior art]
Some recent transmission electron microscopes have a TV camera in addition to a fluorescent screen. In such an electron microscope, the TV camera is arranged at the rear stage of the fluorescent plate, and when the fluorescent plate is retracted from the electron beam optical axis, a transmission electron image of the sample is taken by the TV camera.
[0003]
As the fluorescent plate, a large fluorescent plate is used, and as the TV camera, a high-resolution TV camera with a small area of an imaging unit is used.
[0004]
Usually, in an electron microscope equipped with such a TV camera, when a transmission electron image is observed at a low to medium magnification, a fluorescent plate capable of observing a relatively wide field of view is arranged on the optical axis. On the other hand, when observing an image at a high magnification, the fluorescent screen is retracted from the optical axis, an image with a relatively narrow field of view projected near the center of the fluorescent screen is captured by a TV camera, and the high magnification is displayed on the CRT screen. An image is displayed.
[0005]
Note that the magnification of the magnified sample displayed on the CRT screen and the magnification of the magnified sample projected on the fluorescent screen are the same when the lens conditions of the magnification lens system of the electron microscope are the same, than the latter. About 20 times higher.
[0006]
In an electron microscope equipped with such a fluorescent screen and a TV camera, the field of view of the observation image is moved by any one of the following methods (1) and (2).
(1) Mechanical visual field moving method: A method in which the sample moving stage on which the sample holder is set is moved in the xy direction by a mechanical mechanism such as manual or motor drive.
(2) Electromagnetic field movement method: A method in which an image shift coil for deflecting an electron beam transmitted through a sample in the xy direction is incorporated in a magnifying lens system, and a current flowing through the image shift coil is changed.
[0007]
By such a method of (1) or (2), the visual field movement of the image on the fluorescent screen or the CRT can be realized.
[0008]
In general, when observing an image at a low to medium magnification using the above-described fluorescent plate, the visual field movement is performed mainly using the mechanical method (1) that can increase the movement amount of the visual field. On the other hand, when observing an image at a high magnification with the TV camera described above, the method {circle around (1)} in which mechanical backlash and play exist is not often used, and the method {circle around (2)} that allows fine adjustment of the amount of visual field movement. Is used mainly for visual field movement.
[0009]
By the way, when the center axis of the electron beam coincides with the axis of the magnifying lens system, when the lens condition of the magnifying lens system is changed in order to change the image magnification, the transmission electron image on the fluorescent screen or the CRT becomes the fluorescent screen. Alternatively, the image is enlarged / reduced around the center of the CRT. That is, the transmission electron image is enlarged / reduced without being deformed.
[0010]
In contrast, in the method (2) described above, since the electron beam is deflected by the image shift coil, the electron beam is displaced from the axis of the magnifying lens system. When the lens condition of the magnifying lens system is changed in a state where this deviation amount is large, that is, in a state where the electron beam is greatly inclined from the axis of the magnifying lens system, the transmission electron image on the CRT or the fluorescent screen is enlarged with deformation / Reduced. For example, the image flows in a direction on the fluorescent screen or CRT.
[0011]
Therefore, in the conventional electron microscope, a function of automatically resetting (zeroing) the current flowing through the image shift coil every time the lens condition of the magnifying lens system is changed is incorporated.
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
However, the following problems occur in an electron microscope incorporating such a function.
[0013]
That is, during high-magnification image observation using a TV camera, when the field of view to be observed is found by changing the current flowing through the image shift coil, the image shift coil current is reset as soon as the image magnification is changed, and the field of view where the folding angle is found The target field of view) may be lost on the CRT. This is due to the fact that the area of the TV camera's imaging unit is quite small. 1 Even when it is tilted only, the image of the field of view found at the turning point is displaced outside the imaging range of the TV camera by resetting the image shift coil current.
[0014]
As described above, conventionally, when the image magnification is changed, there is a problem that the target field of view is lost on the CRT.
[0015]
On the other hand, the light receiving surface of the fluorescent screen is considerably larger than the imaging surface of the TV camera. Therefore, when observing a low-medium magnification image using a fluorescent screen, the electron beam is 1 Greater than θ 2 Even when tilted, even if the image shift coil current is reset as soon as the image magnification is changed, the movement of the target field of view can be followed on the fluorescent screen. In this case, if the visual field is moved using the mechanical method (1) described above so that the target visual field returns to the center of the fluorescent plate again, thereafter, an image that is enlarged / reduced around the center of the fluorescent plate is observed. can do.
[0016]
The present invention has been made in view of the above points, and an object thereof is to provide an electron microscope capable of smoothly moving the field of view of an observation image.
[0017]
[Means for Solving the Problems]
An electron microscope of the present invention that achieves this object includes a focusing lens that focuses an electron beam from an electron gun onto the sample, and a magnifying lens system that forms an enlarged image of the sample based on the electron beam transmitted through the sample by electron beam irradiation. When, A first observing means for observing a magnified image of the sample formed by the magnifying lens system; and a magnified image of the sample formed by the magnifying lens system, which is observed by the first observing means. Second observation means for observing an image corresponding to a part of the first observation means, and the first observation means for observing an enlarged image of the sample with any one of the first observation means and the second observation means. And switching means for selecting one of the second observation means, In an electron microscope provided with deflection means for deflecting an electron beam transmitted through the sample, When the magnified image of the sample is observed by the first observing means and the electron beam is deflected by the deflecting means, the magnifying lens system is controlled so that the lens condition of the magnifying lens system changes. At the same time, when the deflection unit is controlled so that the amount of deflection of the electron beam by the deflection unit becomes zero, while the enlarged image of the sample is observed by the second observation unit, the electron beam is Control the magnifying lens system so that the lens condition of the magnifying lens system changes while keeping the deflected state A control means is provided.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0019]
FIG. 1 is a diagram showing an example of an electron microscope of the present invention. First, the apparatus configuration of FIG. 1 will be described.
[0020]
In FIG. 1, reference numeral 1 denotes a lens barrel, and the lens barrel 1 is supported by a
[0021]
The
[0022]
The sample 11 is held by a sample holder (not shown), and the sample holder is set on a
[0023]
[0024]
[0025]
The output signal of the
[0026]
Further, 19 is an image shift coil power supply unit, 20 is a magnifying lens power supply unit, 21 is a sample stage driving device, and 22 is a fluorescent plate driving device. The image shift coil
[0027]
The
[0028]
In the apparatus of FIG. 1, the inside of the lens barrel, the image observation room, and the film camera room are evacuated to a high vacuum by an evacuation device (not shown).
[0029]
The configuration of the electron microscope of FIG. 1 has been described above, but the operation of this apparatus will be described below.
[0030]
First, when observing an image at a low magnification using the
[0031]
When the
[0032]
Therefore, the operator operates the
[0033]
Thus, when the target visual field is located at the center of the fluorescent screen, the operator operates the
[0034]
When the image magnification on the fluorescent screen rises to a certain magnification M and the field of view is moved slightly in this magnification state, the operator moves the field of view using an image shift coil in order to smoothly move the field of view. Do. For example, when it is desired to move the visual field in the horizontal direction (x-axis direction), the operator operates the x image shift coil current varying
[0035]
Based on this operation, the control means 23 sends an image shift control signal (x, y) to the image shift
[0036]
When the field of view is moved in the horizontal direction in this way, the
[0037]
On the other hand, to move the visual field in the vertical direction (y-axis direction), the operator operates the y image shift coil current varying
[0038]
Based on this operation, the control means 23 sends an image shift control signal (x, y) to the image shift
[0039]
Note that when the visual field is moved in the vertical direction in this way, the
[0040]
Thus, by using the image shift coil, the field of view of the image can be moved slightly even in a state where the image magnification on the fluorescent screen is relatively high.
[0041]
When the electron beam is deflected by the image shift coils 7 and 8 as described above, the center axis of the electron beam is deviated from the axis O of the magnifying lens system as described above. That is, the electron beam is inclined from the axis O of the magnifying lens system.
[0042]
When the
[0043]
At the same time, since the
[0044]
Under the control of the control means 23, the magnifying lens
[0045]
As a result, the image I projected on the
[0046]
In this case, as described above, since the current flowing through the image shift coils 7 and 8 is reset, the axis of the electron beam coincides with the axis of the magnifying lens system. For this reason, the enlarged image I S 'The image I S Corresponds to an image enlarged around the center of the fluorescent screen, and is an enlarged image without deformation.
[0047]
In this case, the field of view moves on the fluorescent plate as the image shift coil current is reset. However, since the light receiving surface of the
[0048]
In the control means 23, when the image is observed on the
[0049]
The case where image observation is performed using the
[0050]
On the other hand, when observing an image at a high magnification using the
[0051]
When the
[0052]
When moving the field of view in this high magnification state, the operator moves the field of view using an image shift coil in order to smoothly move the field of view. The operator operates the x image shift coil current varying
[0053]
By such an operation, the electron beam transmitted through the sample 11 is deflected in the xy direction by the image shift coils 7 and 8, and the field of view moves in the horizontal or vertical direction on the CRT. Also in this case, the control means 23 moves the field of view horizontally on the CRT when the x image shift coil current varying
[0054]
As described above, by using the image shift coil, the field of view of the image can be smoothly moved even in a state where the image magnification on the CRT is high.
[0055]
Now, when the electron beam is deflected by the image shift coils 7 and 8, the central axis of the electron beam is deviated from the axis O of the magnifying lens system, and the electron beam is inclined from the axis O of the magnifying lens system.
[0056]
However, when observing an image at a high magnification using such a TV camera, the field of view on the CRT moves greatly only by tilting the electron beam slightly from the axis O by Δθ. For this reason, when observing an image at a high magnification using a TV camera, only a slight tilt of the electron beam can be used to move the visual field using the image shift coil.
[0057]
When the
[0058]
Further, since the control means 23 is in a state where an image is observed with the
[0059]
Under the control of the control means 23, the magnifying lens
[0060]
As a result, the image I so far is displayed on the CRT of the display means 18. TV (Magnification M H ) Enlarged image I TV '(Magnification M H ') Is displayed.
[0061]
Thus, during image observation by the TV camera, even if the image magnification is changed, the current flowing through the image shift coils 7 and 8 is not reset. For this reason, the axis of the electron beam remains inclined from the axis of the magnifying lens system. However, since the inclination angle is suppressed to a slight Δθ as described above, the image magnification is M. H To M H Even if it is changed to ' TV Is magnified with little deformation.
[0062]
As described above, in the electron microscope of FIG. 1, even if the image magnification is changed, the target field of view is not lost on the CRT, and the field of view can be moved smoothly.
[0063]
In the control means 23, the magnification
[0064]
In the apparatus of FIG. 1, when the
[0065]
FIG. 2 is a diagram showing an operation flow in the electron microscope of FIG. 1, and this flow summarizes the above-described operation description.
[0066]
Heretofore, an example of the present invention has been described. Next, another example of the present invention will be described.
[0067]
FIG. 3 is a view showing another example of the electron microscope of the present invention. In FIG. 3, the same constituent elements as those in FIG. 1 are denoted by the same reference numerals as those in FIG.
[0068]
In FIG. 3,
[0069]
The operation of the apparatus shown in FIG. 3 will be described below. As an explanation of the operation, a case where an image is observed from a medium magnification to a high magnification using only a TV camera will be described.
[0070]
In that case, the operator adjusts the non-reset magnification setting means 33 on the
[0071]
Further, the operator turns off the fluorescent
[0072]
When the
[0073]
Therefore, the operator operates the
[0074]
Thus, when the target visual field is located at the center of the CRT, the operator operates the
[0075]
And high magnification M with image magnification on CRT H When the field of view is moved slightly in this high magnification state, the operator moves the field of view using an image shift coil in order to smoothly move the field of view. For example, when it is desired to move the visual field in the horizontal direction (x-axis direction), the operator operates the x image shift coil current varying
[0076]
Based on this operation, the control means 31 sends an image shift control signal (x, y) to the image shift coil
[0077]
When the field of view is moved in the horizontal direction in this way, the
[0078]
On the other hand, to move the visual field in the vertical direction (y-axis direction), the operator operates the y image shift coil current varying
[0079]
Based on this operation, the control means 31 sends an image shift control signal (x, y) to the image shift coil
[0080]
When the field of view is moved in the vertical direction in this way, the
[0081]
Thus, by using the image shift coil, the field of view of the image can be moved slightly even in a state where the image magnification on the CRT is high.
[0082]
When the electron beam is deflected by the image shift coils 7 and 8 as described above, the center axis of the electron beam is deviated from the axis O of the magnifying lens system as described above. That is, the electron beam is inclined from the axis O of the magnifying lens system.
[0083]
With the electron beam tilted in this way, the image magnification on the CRT is the current M H To M 0 When the
[0084]
At the same time, the control means 31 is in a state where the electron beam is deflected by the image shift coil and the image magnification on the CRT is M. 0 The change magnification M 0 And non-reset magnification M r And compare. And the control means 31 is M 0 ≧ M r Then, the reset signal for resetting the current flowing through the image shift coils 7 and 8 is not supplied to the image shift coil
[0085]
For example, in the control means 31, M 0 ≧ M r If it is determined, the image shift coil
[0086]
As a result, the image I (magnification M) is displayed on the CRT of the display means 18. H ) Enlarged or reduced image I ′ (magnification M) 0 ) Is displayed.
[0087]
Thus, the change magnification M 0 Non-reset magnification M with preset r If it is above, the image magnification is M 0 Even if it is changed to, the current flowing through the image shift coils 7 and 8 is not reset. Therefore, even if the image magnification is changed, the target field of view is not lost on the CRT, and the field of view can be moved smoothly.
[0088]
At this time, since the current flowing through the image shift coils 7 and 8 is not reset, the axis of the electron beam remains inclined from the axis of the magnifying lens system. However, since the inclination angle is suppressed to a slight Δθ as described above, the image magnification is M. H To M 0 The image I is enlarged / reduced to the image I ′ with almost no deformation.
[0089]
On the other hand, in the control means 31, M 0 <M r If it is determined, the image shift coil
[0090]
As a result, on the CRT of the display means 18, the image I displayed on the CRT immediately before the visual field is moved by the image shift coil. 1 (Magnification M H ) Enlarged or reduced image I 1 '(Magnification M 0 ) Is displayed. Thus, the field of view on the CRT moves with the resetting of the image shift coil current. However, in such a case, the magnification is M H M 0 And the field of view that we were looking at until now is image I. 1 'Can be confirmed above.
[0091]
In the apparatus of FIG. 3, when the
[0092]
Further, in the apparatus of FIG. 3, the non-reset magnification M is set by the non-reset magnification setting setting means 33. r When is not set, the operation of the apparatus of FIG. 3 is the same as the operation of the apparatus of FIG. That is, when observing an image with a fluorescent screen, the current flowing through the image shift coil is reset when the magnification is changed. On the other hand, when observing an image with a TV camera, the current flowing through the image shift coil is not reset even when the magnification is changed. .
[0093]
FIG. 4 is a diagram showing an operation flow in the electron microscope of FIG. 3, and this flow summarizes the above-described operation description.
[0094]
As mentioned above, although an example of this invention was demonstrated using FIGS. 1-4, this invention is not limited to this example.
[0095]
For example, in the above example, instead of the
[0096]
In the above example, the image shift coil is disposed in the objective lens. However, the image shift coil may be disposed in the projection lens.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing an example of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing an operation flow of the apparatus of FIG.
FIG. 3 is a diagram showing another example of the present invention.
FIG. 4 is a diagram showing an operation flow of the apparatus of FIG. 3;
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Lens barrel, 2 ... Mount, 3 ... Electron gun, 4 ... 1st focusing lens, 5 ... 2nd focusing lens, 6 ... Objective lens, 7 ... x direction image shift coil, 8 ... y direction image shift coil, 9 ... Intermediate lens, 10 ... Projection lens, 11 ... Sample, 12 ... Sample stage, 13 ... Fluorescent screen, 14 ... Image observation room, 15 ... High resolution TV camera, 16 ... Film camera room, 17 ... Camera head, 18 ... Display means , 19 ... Image shift coil power supply unit, 20 ... Magnifying lens power supply unit, 21 ... Sample stage drive device, 22 ... Fluorescent plate drive device, 23 ... Control means, 24 ... Operation board, 25 ... Stage movement controller, 26 ... x image shift Coil current
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