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JP3910766B2 - 車高調整装置 - Google Patents

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JP3910766B2 JP26227499A JP26227499A JP3910766B2 JP 3910766 B2 JP3910766 B2 JP 3910766B2 JP 26227499 A JP26227499 A JP 26227499A JP 26227499 A JP26227499 A JP 26227499A JP 3910766 B2 JP3910766 B2 JP 3910766B2
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洋 大沢
睦己 平松
中陽 郭
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Hino Motors Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2800/00Indexing codes relating to the type of movement or to the condition of the vehicle and to the end result to be achieved by the control action
    • B60G2800/20Stationary vehicle
    • B60G2800/204Stationary vehicle adjusting floor height to the loading ramp level

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  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気圧により車体を支持するエアサスペンションを備えた自動車に利用する。本発明は、荷物の積み降ろし時あるいは乗客の乗降時その他に、エアサスペンションの空気圧力を操作により調整することにより、車体の高さを調整することができる車高調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エアサスペンションを用いた荷物運搬用の車両が広く普及している。荷物運搬用の車両にエアサスペンションを用いることにより、板バネを用いたリーフサスペンションの車両と比較すると、荷物が壊れず安心して走れるため、顧客に対するサービス品質の向上を図ることができる。このために、エアサスペンションを用いた荷物運搬用の車両はさらに普及する傾向にある。
【0003】
エアサスペンションの構成を図4に示す。図4に示すように、複数のエアスプリング4がフレーム1を支持しており、これらのエアスプリング4内部の圧力を調整することにより、車高を調整することができる。また、前軸に設けられたエアスプリング4と後軸に設けられたエアスプリング4の内部圧力に差を持たせることにより、車体を傾斜させたり、あるいは荷物の偏りによって発生した傾斜を補正したりすることもできる。
【0004】
荷物の積み降ろし作業の様子を図5に示す。車両への荷物の積み降ろし作業は、図5に示すように、荷台とプラットホームとの間に渡し板を置き、プラットホームと荷台との間をフォークリフトが往復することにより行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
荷物運搬用車両では、図5に示すように、荷物の積み降ろし作業を行う際に、荷台とプラットホームとの高さを合わせることが必要である。このとき、複数のエアスプリング内部の圧力を手動により調整し、高さを合わせようとすると、例えば、前部を上げ、次に後部を上げ、といった操作を交互に繰り返すことになり、目標の車高に到達するまでに時間がかかる。また、このとき、車体がシーソーのように動揺するが、荷物によってはこのような動揺により動いてしまう場合もあり、車両の傾きを維持してそのまま目標の車高に到達することができる車高調整技術の開発が望まれる。
【0006】
また、特開平10−278533号公報には、車体の水平を維持したまま車高を調整する技術が開示されているが、この技術は乗客を載せたバスを対象とした技術であり、荷物運搬用車両の場合には、当該技術のように、あくまでも水平を維持することに固執する必要はなく、多少傾斜したままでもよいから、速やかに動揺が少なく車高が目標値に到達することが望まれる。
【0007】
本発明は、このような背景に行われたものであって、車高を目標値に速やかに近付けることができる車高調整装置を提供することを目的とする。本発明は、車高調整に伴う車体の動揺の少ない車高調整装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、車体の多少の傾斜は許容し、車高を目標値に速やかに到達させることを特徴とする。例えば、前車軸と車体との距離で表される前車高と、後車軸と車体との距離で表される後車高とをそれぞれ測定し、その高さの差を演算する。さらに、異なる時刻における当該高さの差の変化を検出する。このとき、異なる時刻における当該高さの差にズレが生じていれば、車体の傾斜が変化していることになる。この傾斜の変化が許容範囲から逸脱するようならば然るべき制御を施す。しかし、当該傾斜の変化が許容範囲内であれば、そのまま車高を目標値まで近付ける。これにより、荷台床面を水平に保つための冗長な制御を行うことなく、速やかに車高を所望する高さに合わせることができる。
【0009】
また、あらかじめ所定の高さを記憶しておき、自動的にその高さに車高を近付けることもできる。荷物の積み降ろし作業は、車両の後部から行うので後車高を目標値に近付ける。このとき、前車高の調整は、前記高さの差を演算し、異なる時刻における当該高さの差の変化が許容範囲から逸脱するようならば然るべき制御を施す。
【0010】
このようにして、車高を目標値に速やかに近付けることができる。また、このとき、車体の水平維持に固執しないので車高調整に伴う車体の動揺を少なくすることができる。
【0011】
すなわち、本発明は、前輪および後輪にそれぞれエアサスペンションを備えた車両に装備され、このエアサスペンションの圧力を調整することにより車軸と車体との距離を調整する車高調整装置である。
【0012】
ここで、本発明の特徴とするところは、前車軸と車体との距離で表される前車高(hf)を計測するセンサと、後車軸と車体との距離で表される後車高(hr) を計測するセンサと、主に前車高(hf)を調整する調整弁と、主に後車高を調整する調整弁と、一つの車高調整操作端と、この車高調整操作端の操作量および前記二つのセンサ出力を入力とし前記二つの調整弁をそれぞれ開閉制御する一つの制御回路とを備え、この制御回路は、車高を変更する操作入力があったとき、前記二つのセンサ出力から車高差
Δ=hr−hf
を演算する手段と、この車高差Δがほぼ一定に維持されるように前記二つの調整弁を開閉する制御手段とを含むところにある。
【0013】
また、所望する後車高Hをあらかじめ記憶する手段が設けられ、前記制御回路は、車高を変更する操作入力があったとき、実際の後車高hrが前記記憶する手段に記憶された後車高Hに到達するまで前記車高差Δがほぼ一定に維持されるように前記二つの調整弁を開閉する制御手段を含む構成とすることもできる。
【0014】
これにより、あらかじめ所望する車高がわかっているときには、その車高をあらかじめメモリに記憶させておき、自動的に車高を調整することもできる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明実施例の車高調整装置の構成を図1を参照して説明する。図1は本発明実施例の車高調整装置の要部ブロック構成図である。
【0016】
本発明は、前輪および後輪にそれぞれエアサスペンションを備えた車両に装備され、このエアサスペンションの圧力を調整することにより車軸と車体との距離を調整する車高調整装置である。
【0017】
ここで、本発明の特徴とするところは、図1に示すように、前車軸と車体との距離で表される前車高(hf)を計測するハイトセンサ5fと、後車軸と車体との距離で表される後車高(hr)を計測するハイトセンサ5rと、主に前車高(hf)を調整する調整弁としてのマグネチックバルブ7fと、主に後車高を調整する調整弁としてのマグネチックバルブ7rと、一つの車高調整操作端としてのリモコンスイッチ11と、このリモコンスイッチ11の操作量およびハイトセンサ5fおよび5rの出力を入力としマグネチックバルブ7fおよび7rをそれぞれ開閉制御する一つの制御回路としてのコントロールユニット10とを備え、このコントロールユニット10は、車高を変更する操作入力があったとき、ハイトセンサ5fおよび5rの出力から車高差
Δ=hr−hf
を演算し、この車高差Δがほぼ一定に維持されるようにマグネチックバルブ7fおよび7rを開閉するところにある。
【0018】
さらに、自動による車高調整を行なうために、リモコンスイッチ11には、所望する後車高Hをあらかじめ記憶する手段としてのメモリ(図示せず)が設けられ、コントロールユニット10は、車高を変更する操作入力があったとき、実際の後車高hrがメモリに記憶された後車高Hに到達するまで前記車高差Δがほぼ一定に維持されるようにマグネチックバルブ7fおよび7rを開閉する構成とすることもできる。
【0019】
なお、図1に示すように、ハイトセンサ5rはR1軸およびR2軸にそれぞれ2個ずつ合計4個設けられており、各ハイトセンサ5rの出力値をそれぞれhr11、hr12、hr21、hr22とするとき、後車高hrは、
hr=(hr11+hr12)/2
あるいは、
hr=(hr21+hr22)/2
あるいは、
hr=(hr11+hr12+hr21+hr22)/4
として定める。
【0020】
次に、本発明実施例の車高調整装置の動作を図2および図3を参照して説明する。図2は手動による車高調整手順を示すフローチャートである。図3は自動による車高調整手順を示すフローチャートである。
【0021】
図2に示すように、運転者がリモコンスイッチ11の前後同時の上昇スイッチをONすると(S0)、コントロールユニット10はこれを受けて、時刻t0における後車高hr0と前車高hf0を測定する(S1)。この車高の測定は、ハイトセンサ5により行われる。ハイトセンサ5は、図4に示すように、サポートビーム3を基準位置としてフレーム1の高さを測定する。さらに、
hr0−hf0=Δ0
を演算する(S2)。続いて、前後のエアスプリング4をそれぞれ加圧して前後を同時に上昇させる(S3)。次に、時刻t1において、再び後車高hr1と前車高hf1を測定する(S4)。さらに、
hr1−hf1=Δ1
を演算する(S5)。続いて、
δ=Δ1−Δ0
を演算する(S6)。ここで閾値aとδとを比較する。δが閾値aよりも大きければ(S7)、時刻t0から時刻t1までの間に、車両の後部が前部よりも大きく上昇していることを意味するので、いったん後部の上昇を停止させ、前部だけを上昇させる(S10)。また、δが閾値−aよりも小さい場合には(S8)、時刻t0から時刻t1までの間に、車両の前部が後部よりも大きく上昇していることを意味するので、いったん前部の上昇を停止させ、後部だけを上昇させる(S11)。また、δが閾値aよりも小さく、かつ、閾値−aよりも大きい場合には、車両の前後を同時に上昇させる(S9)。
【0022】
aの値は、許容できる車両の傾斜角度によって決定する。傾斜角度の許容範囲が広い場合には、aの値は大きい値に設定できるし、傾斜角度の許容範囲が狭い場合には、aの値は小さい値に設定する。また、a=0であれば、車両は水平を保ちながら上昇する。本発明実施例では、a=5mmとした。また、時刻t0と時刻t1との時間間隔は0.1秒とした。
【0023】
このようにして、車高が上昇し、やがて運転者が所望の車高になったことを認識してリモコンスイッチ11の上昇スイッチをOFFにすると(S12)、車高の調整は終了する。
【0024】
また、図3に示すように、あらかじめ所望の車高Hをメモリセットしておき、自動的に車高Hに調整することもできる。本発明は荷物運搬車両に適用されるので、車高Hは荷物の積み降ろし作業が行われる車両後部の車高であり、車両前部の車高については特に設定せず、車両後部の車高の調整に追従するように調整が行われる。
【0025】
図3に示すように、運転者がリモコンスイッチ11のメモリスイッチMをONすると(S20)、コントロールユニット10はこれを受けて、あらかじめリモコンスイッチ11内のメモリに記憶されている設定値Hを読み取る(S21)。続いて、時刻t0における後車高hr0と前車高hf0を測定する(S1)。さらに、
hr0−hf0=Δ0
を演算する(S2)。続いて、前後のエアスプリング4をそれぞれ加圧して前後を同時に上昇させる(S3)。次に、時刻t1において、再び後車高hr1と前車高hf1を測定する(S4)。さらに、
hr1−hf1=Δ1
を演算する(S5)。続いて、
δ=Δ1−Δ0
を演算する(S6)。ここで閾値aとδとを比較する。閾値aは例えば5mmである。δが閾値aよりも大きければ(S7)、時刻t0から時刻t1までの間に、車両の後部が前部よりも大きく上昇していることを意味するので、いったん後部の上昇を停止させ、前部だけを上昇させる(S10)。また、δが閾値−aよりも小さい場合には(S8)、時刻t0から時刻t1までの間に、車両の前部が後部よりも大きく上昇していることを意味するので、いったん前部の上昇を停止させ、後部だけを上昇させる(S11)。また、δが閾値aよりも小さく、かつ、閾値−aよりも大きい場合には、車両の前後を同時に上昇させる(S9)。
【0026】
このようにして車高が上昇し、コントロールユニット10は、やがて車両後部の車高があらかじめ設定された車高Hになったことを認識し(S22)、車高の調整を終了させる。
【0027】
このようにして車高を調整し、図5に示すように、プラットホームに対する荷台床面の高さを最適な高さに調整して荷物の積み降ろし作業を行う。そして、荷物の積み降ろし作業終了後は、走行時に最適な車高に調整する必要があるが、このときの車高についてもリモコンスイッチ11のメモリにあらかじめ所望の車高をメモリセットしておき、自動的に調整するようにすることもできる
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、車高を目標値に速やかに近付けることができる。このとき、車高調整に伴う車体の動揺を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の車高調整装置の要部ブロック構成図。
【図2】手動による車高調整手順を示すフローチャート。
【図3】自動による車高調整手順を示すフローチャート。
【図4】エアサスペンションの構成を示す図。
【図5】荷物の積み降ろし作業の様子を示す図。
【符号の説明】
1 フレーム
2 アクスル
3 サポートビーム
4 エアスプリング
5f、5r ハイトセンサ
6 ショックアブソーバ
7f、7r マグネチックバルブ
10 コントロールユニット
11 リモコンスイッチ

Claims (2)

  1. 前輪および後輪にそれぞれエアサスペンションを備えた車両に装備され、このエアサスペンションの圧力を調整することにより車軸と車体との距離を調整する車高調整装置において、
    前車軸と車体との距離で表される前車高(hf)を計測するセンサと、後車軸と車体との距離で表される後車高(hr)を計測するセンサと、主に前車高(hf)を調整する調整弁と、主に後車高を調整する調整弁と、一つの車高調整操作端と、この車高調整操作端の操作量および前記二つのセンサ出力を入力とし前記二つの調整弁をそれぞれ開閉制御する一つの制御回路とを備え、
    この制御回路は、車高を変更する操作入力があったとき、前記二つのセンサ出力から車高差
    Δ=hr−hf
    を演算する手段と、
    この車高差から時刻t0からt1までの間の車高差の変化δ
    δ=Δt1−Δt0
    を演算する手段と、
    この検出した車高差の変化δが所定の閾値の範囲を維持するように前記二つの調整弁を開閉する制御手段と
    を含むことを特徴とする車高調整装置。
  2. 所望する後車高Hをあらかじめ記憶する手段が設けられ、前記制御回路は、車高を変更する操作入力があったとき、実際の後車高hrが前記記憶する手段に記憶された後車高Hに到達するまで前記車高差の変化δが所定の閾値の範囲を維持するように前記二つの調整弁を開閉する制御手段を含む請求項1記載の車高調整装置。
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