Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP3907246B2 - 防カビ・防虫剤及びこれらを用いた高湿下における防カビ・防虫方法 - Google Patents

防カビ・防虫剤及びこれらを用いた高湿下における防カビ・防虫方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3907246B2
JP3907246B2 JP28860996A JP28860996A JP3907246B2 JP 3907246 B2 JP3907246 B2 JP 3907246B2 JP 28860996 A JP28860996 A JP 28860996A JP 28860996 A JP28860996 A JP 28860996A JP 3907246 B2 JP3907246 B2 JP 3907246B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insect repellent
silica gel
monoterpene
fungicide
antifungal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP28860996A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10130115A (ja
Inventor
清貴 石田
新二 林
Original Assignee
株式会社ナチュラルネットワーク
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社ナチュラルネットワーク filed Critical 株式会社ナチュラルネットワーク
Priority to JP28860996A priority Critical patent/JP3907246B2/ja
Publication of JPH10130115A publication Critical patent/JPH10130115A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3907246B2 publication Critical patent/JP3907246B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、新規な防カビ・防虫剤及びこれらを用いた高湿下における防カビ・防虫方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
シリカゲルは天然又は合成の非晶質のケイ酸であって、その吸着能に基いて、脱水剤、乾燥剤及び吸着剤として広く用いられている。日本工業規格(JIS)によれば、乾燥剤としてのシリカゲルは低湿度で湿気の吸着力の強いA形と、高湿度で多量の湿気を吸い、吸着容量の大きいB形に分類される。
【0003】
このようなシリカゲルは、従来から芳香成分を約30重量%含浸させた芳香剤の担体として、灰皿などに適量用いられている。これらに含まれる芳香成分は通常の状態で徐々に放出され、芳香剤として作用するが、B形シリカゲルの性質から、芳香成分の含浸量が約12重量%程度となると放出が完全に止まり、それ以上の使用ができなかった。よって、芳香剤としての効果の持続には、約12重量%程度の芳香成分を含んでいるにもかかわらず、新たな芳香剤と取り替える必要の生じるという課題があった。
【0004】
一方、高温・高湿度はもとより、20℃の温度でも、湿度が高ければカビなどの繁殖が促進され、ヒトに不快感を与えることが一般に知られている。このようなカビの繁殖を防止するために、液状又は固体の有効成分を粉末剤、液剤、噴霧剤の形態にした種々の防カビ・防虫剤が市販されている。また、樟脳のような防虫成分は大きな錠剤の形態で用いられている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明によれば、B形シリカゲルに有効成分として防カビ・防虫性モノテルペンを3-12重量%含浸させてなることを特徴とする防カビ・防虫剤が提供される。
また、家屋内の高湿下になりやすい場所に上述の防カビ・防虫剤を設置し、湿性カビ類及びそれらを捕食する虫類の生育を防止する防カビ・防虫方法が提供される。
【0006】
すなわち、この発明の発明者らは、ヒトに有害な湿性カビ類やカビ類を捕食する虫(コナダニ類、ニクダニ類、チャタテムシ類、ヒメマキムシ類、キスイムシ類)が温度20-35℃、相対湿度80%前後又はそれ以上の高湿の条件下で繁殖しやすい事実に着目し、ことにこのような条件下で防カビ・防虫能を発揮する薬剤を見い出すべく種々検討した。また、一般に担体として用いられていたB形シリカゲルの上記問題を解決すべく検討を行った。
【0007】
その結果、上記のB形シリカゲルにモノテルペンを3-12重量%になるように含浸させると、通常の条件下ではモノテルペンを放出せず、上記の高湿条件下でのみ特異的かつ完全に放出し、目的とする防カビ・防虫効果を奏することを意外にも見い出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明におけるB形シリカゲルは、JISのZ0701の規格に合致する包装用シリカゲル乾燥剤のB形を用いることができる。その形状、大きさは特に限定されないが、例えば直径約1-6mm、好ましくは直径3mm程度の球状のものがあげられる。
モノテルペンは、防カビ・防虫性を有する以下のものを用いることができる。すなわち、l-メントール、メントン、ターピネオール、カルボン、カルベオール、プレゴン、シトラール、シトロネラール、ペリラアルデヒド、1,8-シネオール、リナロール、4-ターピネオールであり、これらを含む天然油として、ハッカ油、牛樟油、マジョラム油、ユーカリ油、ティートリー油、ヒノキ油、スペアミント油、ペパーミント油であってもよい。このうち、l-メントール、メントン、ターピネオール、4-ターピネオール、ハッカ油、ティートリー油、牛樟油が好ましい。
【0009】
本発明において、シリカゲルに対する防カビ・防虫性モノテルペンの含浸は3-12重量%程度、より好ましくは8-12重量%程度、さらに好ましくは10重量%程度である。B形シリカゲルに対するモノテルペンの含浸は最大約27重量%まで可能であるが、本発明者らの実験によれば、12%を超えた分は通常の温度・湿度条件下でつねに放出される。よって、高湿下という必要時にのみ効力を発揮させ、無駄なく使用できる点で12重量%程度以下が好ましい。また、モノテルペンをそのままシリカゲルに均一に含浸でき、防カビ・防虫効果を十分期待できる含浸量として3重量%程度以上が好ましい。
【0010】
モノテルペンのB形シリカゲルへの含浸方法は、例えばシリカゲルをなるべく均一に広げ、モノテルペンの所要量をシリカゲルに直接噴霧して行うことができる。また、この際モノテルペンを適当な溶媒に溶解させて噴霧してもよい。さらに、所要量のモノテルペン中にB形シリカゲルを入れ、迅速かつ十分に撹拌することによっても均一に含浸させることができる。
【0011】
上述のシリカゲルは高湿下に設置しない限りモノテルペンを消失するものではないが、通常密閉容器に保存することが好ましい。
本発明における防カビ・防虫方法においては、上述のモノテルペン含浸シリカゲルを、湿性カビ及び/又はそれらを捕食する虫類の生育を防止したい所望の場所に設置することにより行う。かかる場所は、通常家屋内、例えば部屋、押し入れ、納屋などの高湿下になりやすい場所があげられる。ここで、高湿下とは、日常生活において多くの人が不快と感じる湿度下を意味し、例えば梅雨時の湿度下、より具体的には相対湿度が70%程度以上、特に湿度80%程度以上の状況下があげられる。
【0012】
このような場所に防カビ・防虫剤を設置する方法としては、上述のシリカゲルをそのままの状態で放置してもよいし、密閉容器に保存していた場合には蓋を取り外して用いたり、細孔により容器外の湿気を通す透湿性の小袋及び容器に適量入れて用いてもよい。この際、モノテルペンの種類にかかわらず、防カビ・防虫剤を50-200g/m3程度、より好ましくは100g/m3程度となるように設置することが好ましい。
【0013】
上述の方法により、アスペルギルス属、ペニシリウム属、アルテルナリア属、クラドスポリウム属などの湿性カビ類、及びコナダニ類、ニクダニ類、チャタテムシ類、ヒメマキムシ類、キスイムシ類などのカビを捕食する虫類の生育を防止することができる。
なお、本発明の方法は、これらカビ及び/又は虫類を殺滅させるのみならず、胞子伸長や卵のふ化などの防止、及びそれらの外部からの侵入の防止などのすべてを包含するものである。
【0014】
【実施例】
本発明の防カビ・防虫剤及び防カビ・防虫方法を以下の試験例及び実施例により説明するが、これらに限定されるものではない。
試験例:約3.1リットル(16.5×23.5×8(メートル))のポリ容器に76%、84%、92%及び100%の相対湿度を与える各塩類飽和溶液を200ml入れ、その上にスノコを置き、さらにハッカ油10重量%B形含浸シリカゲル30gの入ったシャーレをのせた。ポリ容器を密閉し、20℃の恒温槽に静置した。
【0015】
【表1】
Figure 0003907246
【0016】
上記結果から明らかなように、ハッカ油の含浸量が10重量%であると、高湿度下のみでの放出が認められた。
【0017】
実施例1:湿気の少ない室内で、長方形のステンレス製バットにJIS B形シリカゲル(富士シリシア化学社製)90gを重ならないように均一に広げた。牛樟油(4-ターピネオール)10gをエアーブラシを用いて約10cmの距離から噴霧した。噴霧後約2分間静置し、牛樟油10重量%含浸シリカゲルとして得た。
このシリカゲル100gを50gずつ不織布袋に分包し、気温約24℃湿度65%の押し入れ2隅に設置した。その結果、室温26-30℃で湿度が約90%になっても、壁面に通常見られる青カビ及びダニなどの虫の発生がなかった。
【0018】
実施例2:JIS B形シリカゲル88g及びハッカ油12gを用い、実施例1と同様に作製したハッカ油12重量%含浸シリカゲル100gを蓋のないプラスチック容器に入れ、室内(8畳)に設置した。
通常、雨天で湿度が80%を超えるとカビの不快臭がしたが、設置後の室内ではカビの発生は認められず、ミントの爽快な香りがした。この間の室温は28℃だった。
【0019】
実施例3:JIS B形シリカゲル45g及びティートリー油(ターピネオール、シネオール)5gを用い、実施例1と同様に作製したティートリー油10重量%含浸シリカゲル50gを蓋のないガラス容器にいれ、50リットルの台所の流し台の下に置いた。
この流し台はつねに相対湿度が90%と高いため、カビが繁殖し、不快臭がしたが、設置後は湿性カビ類が発生せず、不快感がなかった。この間の室温は26-30℃だった。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、相対湿度80%程度以上の高湿下でのみモノテルペンを放出するため無駄なく使用でき、かつその効果を発揮する防カビ・防虫剤が得られる。
また、これらを所望の場所に設置する方法により、ヒトに有害な湿性カビ及び/又は虫類の発育が防止される。

Claims (3)

  1. B形シリカゲルに防カビ・防虫性を有するモノテルペンを有効成分として3〜12重量%含浸させてなり、温度20〜35℃において、前記モノテルペンを相対湿度80%未満では放出せず、相対湿度80%以上の高湿の条件下で放出することを特徴とする防カビ・防虫剤。
  2. モノテルペンがl-メントール、メントン、ターピネオール、カルボン、カルベオール、プレゴン、シトラール、シトロネラール、ペリラアルデヒド、1,8-シネオール、リナロール又は4-ターピネオール又はこれらを含有する天然油からなる群から選択される1もしくは2以上の化合物である請求項1記載の防カビ・防虫剤。
  3. 家屋内の高湿下になり易い場所に、請求項1記載の防カビ・防虫剤を設置し、湿性カビ類及びそれらを捕食する虫類の生育を防止することを特徴とする防カビ・防虫方法。
JP28860996A 1996-10-30 1996-10-30 防カビ・防虫剤及びこれらを用いた高湿下における防カビ・防虫方法 Expired - Fee Related JP3907246B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28860996A JP3907246B2 (ja) 1996-10-30 1996-10-30 防カビ・防虫剤及びこれらを用いた高湿下における防カビ・防虫方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28860996A JP3907246B2 (ja) 1996-10-30 1996-10-30 防カビ・防虫剤及びこれらを用いた高湿下における防カビ・防虫方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10130115A JPH10130115A (ja) 1998-05-19
JP3907246B2 true JP3907246B2 (ja) 2007-04-18

Family

ID=17732438

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28860996A Expired - Fee Related JP3907246B2 (ja) 1996-10-30 1996-10-30 防カビ・防虫剤及びこれらを用いた高湿下における防カビ・防虫方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3907246B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180114278A (ko) * 2017-04-07 2018-10-18 한국생산기술연구원 건축 도료용 해충기피 분말 및 이의 제조방법

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3611126B2 (ja) * 1997-08-21 2005-01-19 株式会社日本テクマ ユーカリオイルを主成分とした自然素材処理剤
JP2002179509A (ja) * 2000-12-12 2002-06-26 Takasago Internatl Corp 抗カビ香料組成物
JP2016199476A (ja) * 2015-04-08 2016-12-01 理研香料ホールディングス株式会社 揮発性空間防黴剤及びそれを用いた固体状揮発性空間防黴剤組成物
PE20211965A1 (es) * 2018-12-07 2021-10-04 Hazel Tech Inc Composiciones activadas por humedad para la liberacion de antimicrobianos

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180114278A (ko) * 2017-04-07 2018-10-18 한국생산기술연구원 건축 도료용 해충기피 분말 및 이의 제조방법
KR101992942B1 (ko) 2017-04-07 2019-10-01 한국생산기술연구원 건축 도료용 해충기피 분말 및 이의 제조방법

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10130115A (ja) 1998-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100220924B1 (ko) 무해한 살충제 및 그 투여방법
JP6663228B2 (ja) 揮発性閉鎖空間防害虫剤
US7247377B2 (en) Absorbent composition of matter for controlled release of essential oils
WO2015116801A2 (en) Compositions and methods for capturing, killing or repelling bed bugs
JP6576643B2 (ja) 揮発性閉鎖空間防害虫剤
JP3907246B2 (ja) 防カビ・防虫剤及びこれらを用いた高湿下における防カビ・防虫方法
EP3813530A1 (en) Compositions for attracting pests and uses thereof
JPH0344305A (ja) 害虫防除用組成物
JP4614402B2 (ja) 全量噴射型エアゾールの噴霧処理方法
JP4148552B2 (ja) 衣類害虫の増殖行為阻害剤
TW202400020A (zh) 殺蟲效力增強劑、害蟲防除方法及加熱蒸散用水性殺蟲劑組成物
JP2004250331A (ja) 防虫性、防ダニ性および静菌性のある消臭性組成物
JP3903232B2 (ja) 防虫消臭脱臭シート
JPH1087407A (ja) 繊維害虫用防虫剤および防虫方法
JP3120393B2 (ja) 衣類用防虫剤
JP6656753B2 (ja) 衣料用防虫およびダニ忌避剤
JP3694629B2 (ja) 防カビ防虫剤組成物および防カビ防虫製剤
JP6833963B2 (ja) 屋内塵性ダニ忌避剤
KR101591090B1 (ko) 포복 해충 기피 성분의 냄새 옮김을 방지하는 방법
JP4278654B2 (ja) 害虫防除剤
JPH03176410A (ja) 防虫乾燥剤
JP6362225B2 (ja) 害虫忌避剤
JPH01242508A (ja) ダニ駆除組成物
JP2008074765A (ja) 繊維製品保管製剤および繊維製品の保管方法
JP2004075657A (ja) 家屋用不快害虫防除組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060629

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060711

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061003

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061226

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070116

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110126

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120126

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130126

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees