JP3900037B2 - Industrial two-layer fabric - Google Patents
Industrial two-layer fabric Download PDFInfo
- Publication number
- JP3900037B2 JP3900037B2 JP2002224817A JP2002224817A JP3900037B2 JP 3900037 B2 JP3900037 B2 JP 3900037B2 JP 2002224817 A JP2002224817 A JP 2002224817A JP 2002224817 A JP2002224817 A JP 2002224817A JP 3900037 B2 JP3900037 B2 JP 3900037B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- surface side
- warp
- weft
- layer
- woven
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Woven Fabrics (AREA)
- Paper (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製紙用織物、不織布製造用織物、汚泥等の脱水や搾水に用いられる織物、建材製造用ベルト、コンベアベルト等の工業用織物に関し、特には製紙用織物、中でもティッシュ製造用の抄紙用織物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から使用されている工業用織物としては、例えば抄紙用織物やカンバス等の製紙用織物、不織布製造用織物、汚泥等の脱水や搾水に用いられる織物、建材製造用ベルト、コンベアベルト等多くのものがある。これらの工業用織物は、使用時に経糸方向に張力を受けながら走行するため伸びや巾方向の収縮が発生しないよう寸法安定性が要求される。また、蛇行したり皺が発生しないように姿勢安定性が要求される。さらに走行中に駆動ロール等に接触して摩耗を受けるので耐摩耗性も要求される。また、表面に物を載置して搬送したり加工したりすることからいえば表面が平滑であることが要求される。
このような問題は、工業用織物においてほぼ共通の問題であるが、未だ解決されていないのが現状である。工業用織物の中でも最も厳しくこれらの性能を要求される製紙用織物、特に抄紙用織物は、上記の性能に加え後述する抄紙独自の諸性能を要求されるが、抄紙用織物について説明すればほとんどの工業用織物共通の問題とその解決について説明でき理解できるので、以下抄紙用織物を代表して本発明を説明することとする。
製紙方法は周知の技術であって、まずパルプ繊維等を含む製紙原料が、ヘッドボックスからエンドレスに形成されて抄紙機のロール間に掛け入れられ走行している抄紙用織物上に供給される。抄紙用織物の原料が供給される側が上層面、その反対側が下層面である。
供給された原料は抄紙用織物の走行にともなって移動し、移動中に遠心力や織物の下層面側に設置されたサクションボックスやフォイル等の脱水装置によって、水分が除去され、湿紙が形成される。すなわち抄紙用織物がフィルターとして機能し、パルプ繊維と水を分離するのである。
この抄紙ゾーンで形成された湿紙は、次にプレスゾーンとドライヤーゾーンに移送される。プレスゾーンでは、湿紙は抄紙用フェルトによって移送され製紙用フェルトとともにプレスロール間でニップ圧によって搾水され、さらに水分が除去される。ドライヤーゾーンでは、湿紙は抄紙用キャンバスによって移送され、乾燥されて紙が製造される。
【0003】
製紙用織物は、合成樹脂モノフイラメント等の経糸、緯糸を用いて織機で製織される。無端状に形成するには周知の織継やピンシーム等によって無端状に形成されるか、袋織り織機により製織の段階で無端状に形成される。袋織りの場合は織機上と使用時では経糸と緯糸の関係が逆になる。
本明細書にて、経糸とは製紙機械の機械方向すなわち織物の進行方向に伸びている糸であり、緯糸とは製紙機械の機械横断方向すなわち織物の巾方向に伸びている糸である。
ところで、効果的に繊維の支持性を向上させ、紙にワイヤーマークを発生させずに、良質な紙を抄造するためには、繊維の配向性等の関係から好適には緯糸で繊維を支持することが重要である。特にティッシュ製造用の抄紙用織物では、ティッシュが非常に薄葉であり、抄紙機が高速でありながら脱水ゾーンが短いということから、繊維支持性、紙剥がれ性が特に要求される。繊維支持性、紙剥がれ性が悪いとピンホールの発生につながり、見掛け上の問題のみならず、不透明度の低下、紙力の低下の原因にもなり、また、ファイバーキャリーバックやスプラッシュにもつながり操業上も大きな問題となる。
よって、従来よりティッシュ製造用の製紙用織物としては、主として緯糸が上層面側にロングクリンプを形成するタイプの単層織物が使用されてきた。ティッシュマシンでは、填料をほとんど含まないため耐摩耗性よりも繊維支持性、紙剥がれ性を重要視したためである。しかし、単層織物では、益々高速化する抄紙機の増大する機械的負荷に対応することができなくなってきた。単層織物は、網厚が薄く良好なろ水性等の利点を有するものの、その構造からくる剛性不足が要因となる地合不良、走行性、リテンションが悪い等の不利益が非常に大きくなってきたのである。
そこで、最近ではティッシュマシンにおいても多重織物の使用が増加し、そこそこの成功を収めるにいたった。多重織物の構造としては、緯糸二重織物や接結糸を使用して上下織物を結合した上下二層織物構造であり、上層面側の組織としては緯糸が上層面側にロングクリンプを形成する構造である。また、二層織物では、ろ水性確保、小さな保水性確保の点で網厚を薄くする等の目的から、下層面側織物が経糸を2本平行に揃えて配置した畝織りの平織り組織がもっぱら使用されている。
また、最近では、ヨーロッパ特許EP0889160A1公報に開示されているような上層経糸の一部で上下網を接結した、独立した接結糸を有しない地糸接結タイプの二層織物が一部で使用さている。このタイプの二層織物は独立の接結糸がないために、ろ水性(通気度)を低下させることなく緯糸本数を多くすることが可能であった。従って、繊維支持性を向上させることができると期待され、使用されたのであるが、上層経糸が接結する部分に起因する大きな問題があったのである。上層経糸が接結糸として機能するために下層面側に潜る部分において、上層面側に経糸が存在しない状態となるため、その部分で局部的に脱水過多となり、ファイバーキャリーバック、スプラッシュ等が発生し、また、その部分が横マークとなって発生し、強い場合にはクレーピング時に悪影響を及ぼすほどであった。この問題は、未だ解決されてないのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題に鑑みて、独立した接結糸を有しない地糸接結タイプの二層織物において、接結部で上層面側に経糸が存在しない状態が発生せず、局部的な脱水過多が発生しない構造とし、ろ水性(通気度)を低下させることなく緯糸本数を多くすることが可能であり、かつ、繊維支持性が良好で、ファイバーキャリーバック、スプラッシュ等が発生しないワイヤーマーク性も良好な製紙用織物を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
「1. 上層面側経糸と上層面側緯糸とからなる上層面側織物と、下層面側経糸と下層面側緯糸とからなる下層面側織物と、接結糸として機能する下層面側経糸とからなる工業用二層織物において、完全組織を構成する経糸のうち少なくとも1本が接結糸として機能する下層面側経糸であり、それと上下配置する上層面側経糸は上層面側緯糸を上層面側から織り込む部位で、織物組織上は上層面側経糸が織り込むべき上層面側緯糸を1回または複数回織り込まずに上層面側緯糸と下層面側緯糸との間を通過する上層面側経糸を有し、一方接結糸として機能する下層面側経糸は、該上層面側経糸が1回または複数回織り込まなかった部位で、上層面側に向かって上層面側経糸が織り込まなかった上層面側緯糸を上層面側から織り込んで接結糸として機能する下層面側経糸であることを特徴とする工業用二層織物。
2. 下層面側経糸は、上層面側経糸が上層面側緯糸を1回または複数回織り込まなかった部位で、下層面側緯糸を織り込まず、上層面側に向かって上層面側経糸が織り込まなかった上層面側緯糸を上層面側から織り込んで接結糸としても機能する下層面側経糸である、1項に記載された工業用二層織物。
3. 上層面側織物組織が、上層面側経糸が連続する3本の上層面側緯糸の下側を通った後1本の上層面側緯糸の上側を通る組織の繰り返しであり、上層面側緯糸が、連続する3本の上層面側経糸の上側を通って上層面側にロングクリンプを形成した後1本の上層面側経糸の下側を通る組織の繰り返しであり、下層面側織物組織が、下層面側経糸が2本平行に同組織で配置された畝織り組織の平織組織であることを特徴とする、1項または2項に記載された工業用二層織物。」
に関する。
以下前述したように抄紙用織物、を代表として本発明を説明する。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明は、上層面側経糸、上層面側緯糸、下層面側経糸、下層面側緯糸、そして接結糸として機能する下層面側経糸から構成されており、上層面側経糸の一部または全部が、経糸方向のある部分の上層面側経糸が上層面側緯糸を上層面側から織込む部位において、織物組織上は上層面側経糸が織り込むべき上層面側緯糸を1回または複数回織り込まずに上層面側緯糸と下層面側緯糸との間を通過して、ついで次の織り込むべき上層面側緯糸を通常通り織り込む上層面側経糸であり、一方接結糸として機能する下層面側経糸は、該上層面側経糸が織り込まなかった部分において、上層面側に向かって上層面側経糸が織り込まなかった上層面側緯糸を上層面側から織り込んで接結糸としても機能する下層面側経糸であることに特徴がある。
上記構成としたことによって、従来の上層面側経糸が接結糸として機能するために下層面側に潜る部分、例えばヨーロッパ特許EP0889160A1公報に開示されている製紙用織物では、上層面側に経糸が存在しない状態となって、局部的に脱水過多となり、ファイバーキャリーバック、スプラッシュ等の問題を発生させていた部分が形成されないのである。
【0007】
すなわち、従来例のように上層面側経糸が接結糸として機能するために下層面側に潜らず、本発明では上層面側緯糸と下層面側緯糸との間を通過して繊維支持性を確保するため、脱水過多となる問題点を解決できたのである。
そして、この部分で下層面側経糸が上層面側に向かって上層面側緯糸を上層面側から織り込んで接結糸として機能し、上層面側織物と下層面側織物とを連結しているのである。
さらに、下層面側経糸が上層面側緯糸を織り込む位置が、本来上層面側経糸が織込むべき上層面側緯糸であるため、実質上、上層面側組織が崩れることがなく、ワイヤーマーク特性等も良好である。
また、本発明は、地糸経糸で接結する構造であるため、接結糸として機能する糸が地糸であり、かつ、使用中は常にテンションがかかる経糸であるため、細い緯糸の接結糸を使用するのと比較し、上層面側織物と下層面側織物とを結合する接結力が非常に強く、常に上層面側織物と下層面側織物とを密着させる力が働くため、密着性が良好である。従って、接結糸が両織物間で揉まれて内部摩耗が発生して接結力が弱くなったり、両織物間に隙間が発生したり、分離する等の問題が生じない。
【0008】
また、上層面側織物組織及び下層面側織物組織は、上記の構成を形成できる組織であれば特に限定されないが、上層面側織物組織を、上層面側経糸が連続する3本の上層面側緯糸の下側を通った後、1本の上層面側緯糸の上側を通る組織の繰り返しで、上層面側緯糸が、連続する3本の上層面側経糸の上側を通って上層面側にロングクリンプを形成した後1本の上層面側経糸の下側を通る組織の繰り返しとすると、緯糸が製紙面側となる上層面側に多く現れる構造となり、また、下層面側織物組織を、下層面側経糸が2本平行に同組織で配置された畝織り組織の平織組織とすると、経糸に薄い扁平糸を使用したと同様な状態となり、また、組織上緯糸のクリンプ長さが短くなるため網厚が薄い構造となるため、良好な繊維支持性、紙剥がれ性、網厚の薄さが特に要求されるティッシュ製造用の抄紙用織物に特に好適である。
上層面側織物に対する糸本数の密度は特に限定されず、下層面側緯糸を上層面側と同密度や1/2や2/3等の密度にすることができる。
また、当然であるが、厚さを薄くする目的や平滑性を向上させるため等に表面研磨を実施することができる。しかし、ティッシュ製造用の抄紙用織物や不織布製造用の織物では、繊維が引っ掛かってシートの剥離不良が発生しないように研磨バリには十分な注意が必要である。
【0009】
本発明に使用される糸としては、製紙用織物に望まれる特性によって自由に選択でき特に限定されない。例えばモノフイラメントの他、マルチフイラメント、スパンヤーン、捲縮加工や嵩高加工等を施した一般的にテクスチャードヤーン、バルキーヤーン、ストレッチヤーンと称される加工糸、モール糸、あるいはこれらをより合わせる等して組み合わせた糸等が使用できる。また、糸の断面形状も円形だけでなく四角形状や星型等の矩形状の糸や楕円形状、中空等の糸が使用できる。また、糸の材質としても自由に選択でき、ポリエステル、ナイロン、ポリフェニレンサルファイド、ポリふっかビニリデン、4ふっかエチレン、ポリプロ、アラミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンナフタレート、綿、ウール、金属等が使用できる。勿論、共重合体やこれらの材質に目的に応じて色々な物質をブレンドしたり含有させた糸を使用しても良い。
一般的には、上層面側経糸、下層面側経糸、上層面側緯糸には剛性があり、寸法安定性が優れているポリエステルモノフイラメントを用いるのが好ましい。また、耐摩耗性が要求される下層面側緯糸は、ポリエステルモノフイラメントとナイロンモノフイラメントを交互に配置する等、交織して剛性を確保しつつ耐摩耗性を向上させることもできる。
また、組織上は本来1本の糸が配置される部分に、同組織で糸を複数本引き揃えて配置することもできる。細い線径の糸を複数本引き揃えて配置することによって、表面性の向上と織物の厚みを薄くすることができる。
【0010】
【実施例】
本発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例の完全組織を示す意匠図である。完全組織とは、織物組織の最小の繰り返し単位であって、この完全組織が上下左右につながって織物全体の組織が形成される。意匠図において、経糸はアラビア数字、例えば1,2,3,で示し、緯糸はダッシュを付したアラビア数字、例えば1´,2´,3´,で示す。
また、×印は上層面側経糸が上層面側緯糸の上側に位置していることを示し、○印は下層面側経糸が下層面側緯糸の下側に位置していることを示し、▲印は下層面側経糸が上層面側緯糸の上側に位置している部分、すなわち下層面側経糸が接結糸として機能している接結部を示し、□印は上層面側経糸が下層面側緯糸の下側に位置している部分、すなわち上層面側経糸が接結糸として機能している接結部を示す。
上層面側と下層面側の経糸、緯糸は上下に重なって配置されている。尚、意匠図では糸が上下に正確に重なって上層面側の経糸、緯糸の真下に下層面側の経糸、緯糸が配置されることになっているが、これは図面の都合上であって実際の織物ではずれて配置されても構わないものである。本実施例では下層面側織物が、隣り合う2本の経糸が同組織の畝織り組織であるため、実際には2本の下層面側経糸が隣接配置されるのである。
【0011】
実施例1
図1が本発明の実施例1の完全組織を示す意匠図である。
図1の意匠図において、1,2,3,4,5,6,7,8が経糸であり上層面側経糸と下層面側経糸が上下に配置されている。1’,2’,3’・・・16’が緯糸であって上層面側緯糸が上側に配置され下層面側緯糸が半分の密度で奇数番号の上層面側緯糸1’,3’・・・の下側に配置されている。
まず上層面側織物をみてみると、例えば上層面側緯糸4’は、3本の上層面側経糸1,2,3の上側を通り、次いで1本の上層面側経糸4の下側を通り、次いで3本の上層面側経糸5,6,7の上側を通り、次いで1本の上層面側経糸8の下側を通っており、連続する3本の上層面側経糸の上側を通った後1本の上層面側経糸の下側を通過する組織であることがわかる。
一方上層面側経糸4は、3本の上層面側緯糸1’,2’,3’の下側を通り、次いで1本の上層面側緯糸4’の上側を通り、次いで3本の上層面側緯糸5’,6’,7’の下側を通り、次いで1本の上層面側緯糸8’の上側を通っており、連続する3本の上層面側緯糸の下側を通った後1本の上層面側緯糸の上側を通過する組織であることがわかる。
上層面側に上層面側緯糸が上層面側経糸3本分のロングクリンプを形成するため緯糸の繊維支持性が良好となる。上層面側経糸は上層面側緯糸1本分上側へシフトして順次配置されており綾織りであることがわかる。本実施例では上記組織を採用したが勿論これに限定されるわけではなく、朱子織り組織であっても良いし、緯糸のクリンプがもっと長くても短くても良い。綾織り組織にすると朱子織り組織よりも緯糸の打込限界本数を増加できるので、通気が問題なければ、緯糸本数を多くすることができる。
次に下層面側織物は、下層面側経糸1と2、3と4、5と6、7と8が同じ下層面側緯糸の上下を交互に通過する、同組織で揃って配置された畝織りの平織り組織である。このような組織とすると網厚を薄くすることが可能であり、特にティッシュ製造用の抄紙用織物として好適である。実際の織物では上層面側経糸1、2の間の下側に下層面側経糸1、2が密着して配置される。畝織り構造とすることの利点としては、2本分の断面積を有する1本の太い経糸を配置した場合と比較し、断面扁平の糸を使用した場合と同じことになるため網厚を薄くでき、緯糸摩耗型に形成される点がある。
次に接結部の説明をする。図面からわかるように、本実施例においては、下層面側経糸1,5が接結糸として機能している。下層面側経糸5では、上層面側緯糸9’との交差部分が接結部となっており、下層面側経糸5が上層面側緯糸9’の上側を通過(▲で図示)して上層面側緯糸9’を上層面側から織り込んで、上層面側織物と下層面側織物とを結合しているのである。
ところで、前述した通り上層面側経糸は、連続する3本の上層面側緯糸の下側を通った後1本の上層面側緯糸の上側を通過する組織であるから、組織上は本来であれば、上層面側緯糸9’は、上層面側経糸5が上層面側から織り込むべきである。
従って、上層面側経糸5は、上層面側織物組織上は本来上層面側経糸5が上層面側から織込むべき上層面側緯糸9’を1回織込むことなしに上層面側緯糸と下層面側緯糸との間を通過しているのである。
そして、接結糸として機能する下層面側経糸5は、上層面側経糸5が上層面側緯糸9’を織り込まずに上層面側緯糸と下層面側緯糸との間を通過している部分において、下層面側織物組織上は本来下層面側経糸5が下層面側から織込むべき下層面側緯糸9’を1回織込むことなしに上層面側に向かい、上層面側織物組織上は本来上層面側経糸5が織込むべきであった上層面側緯糸9’を上層面側から織込んでいることが良く理解できる。
このような組織としたことにより、従来技術における上層面側経糸5が接結糸として機能するために下層面側に下降することがなく、経糸のサポートがなくなった状態となって、局部的に脱水過多となり、ファイバーキャリーバック、スプラッシュ等の問題を発生させていた部分が形成されないことが良く理解できる。
また、接結糸として機能する下層面側経糸が上層面側緯糸を織り込む位置が、本来上層面側経糸が織込むべき上層面側緯糸であるため、実質上、上層面側組織が崩れることがなく、ワイヤーマーク特性等も良好となるのである。
なお、本実施例においては、接結部において、上層面側織物組織上は本来上層面側経糸が上層面側から織込むべき上層面側緯糸を1回織込まない部分を形成したが、勿論これに限定されるわけではなく、後に説明する実施例2のように形成しても良い。本実施例のように形成すると接結部での下層面側経糸の傾斜が緩やかになり、上層面側を急激に引き込むことが無く表面平滑性が良好になる利点がある。当然下層面側の組織は崩れることになるが、下層面側であり、また本実施例では、下層面側経糸が畝織り組織であるため、接結糸として機能する下層面側経糸に隣接して、本来の織組織の下層面側経糸が配置されているので抄紙特性に悪影響を及ぼすことはない。
なお、本実施例では、上層面側緯糸と下層面側緯糸との比率を2:1とし、接結糸として機能する経糸を1/4の割合で配置し、接結糸として機能する下層面側経糸は、下層面側緯糸を下層面側から3回織込んだ後、上層面側に向かって、上層面側緯糸を上層面側から織込む組織とした。勿論これに限定されるわけではないが、この比率が通気や剛性、ワイヤーマーク性等のバランスが良く好適である。
【0012】
実施例2
図3が本発明の実施例2の完全組織を示す意匠図である。
実施例1では、接結部において下層面側経糸が下層面側織物組織上は本来下層面側経糸が下層面側から織込むべき下層面側緯糸を1回織込むことなしに上層面側に向かって上層面側緯糸を上層面側から織込んでいたが、本実施例では、接結糸として機能する下層面側経糸が下層面側から織込むべき下層面側緯糸を織込んだ後すぐに上層面側に向かって上層面側緯糸を上層面側から織込み、次いですぐに下層面側に向かって次に下層面側経糸が下層面側から織込むべき下層面側緯糸を織込む構造である。本組織としたことにより実質上、下層面側組織が崩れることがなくなり、ワイヤーマーク特性等がさらに良好となるのである。
図4は、図3のB−B’線で切断した経糸に沿った断面図である。
接結糸として機能する下層面側経糸5が下層面側から織込むべき下層面側緯糸11’を織込んだ後すぐに上層面側に向かって上層面側緯糸13’を上層面側から織込み、次いですぐに下層面側に向かって下層面側緯糸15’を織込む構造で、下層面側緯糸の上下を交互に通過しており下層面側の組織が崩れてないことが良く理解できる。
【0013】
従来例
図5がヨーロッパ特許EP0889160A1公報に開示されている従来例の完全組織を示す意匠図である。図6は、図5のC−C´線で切断した経糸に沿った断面図である。図面からわかるように、基本的な上下織物の構造は、実施例と同等であるが、接結部の構造が異なり、問題点があった。
上層面側経糸1,5が接結糸として機能しており、上層面側経糸5では、緯糸11´との交差部分が接結部となっている。上層面側経糸5が上層面側緯糸9´と13´を織り込んでいる部分の間で下方に下がって下層面側緯糸11´の下側を通過(□で図示)して下層面側緯糸11´を下層面側から織り込み、上層面側織物と下層面側織物とを結合している。接結部において上下両層側の経糸は下層面側緯糸の下方に集まり、上層面側緯糸と下層面側緯糸との間には経糸が存在しない状態となって、経糸のサポートがなくなり、局部的に脱水過多となり、ファイバーキャリーバック、スプラッシュ等の問題を発生させる部分が形成されるのである。
また、接結部の下層面側は、下層面側経糸5,6と上層面側経糸5との3本の経糸が密接して並列配置され、下層面側の組織が崩れるため、ワイヤーマーク発生の原因にもなっていた。
【0014】
【発明の効果】
本発明の工業用二層織物は、ろ水性(通気度)を低下させることなく緯糸本数を多くすることが可能であり、また、接結部において、上層面側に経糸が存在しない状態が発生せず、局部的な脱水過多が発生することがないため、繊維支持性が良好であり、ファイバーキャリーバック、スプラッシュ等が発生せず、ワイヤーマーク性も良好であるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の完全組織を示す意匠図である。
【図2】図1のA−A´線で切断した経糸に沿った断面図である。
【図3】本発明の実施例2の完全組織を示す意匠図である。
【図4】図3のB−B´線で切断した経糸に沿った断面図である。
【図5】従来例の完全組織を示す意匠図である。
【図6】図5のC−C´線で切断した経糸に沿った断面図である。
【符号の説明】
1 経糸
2 経糸
3 経糸
4 経糸
5 経糸
6 経糸
7 経糸
8 経糸
1´ 緯糸
2´ 緯糸
3´ 緯糸
4´ 緯糸
5´ 緯糸
6´ 緯糸
7´ 緯糸
8´ 緯糸
9´ 緯糸
10´ 緯糸
11´ 緯糸
12´ 緯糸
13´ 緯糸
14´ 緯糸
15´ 緯糸
16´ 緯糸[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a paper fabric, a nonwoven fabric fabric, a fabric used for dewatering and squeezing sludge and the like, an industrial fabric such as a belt for building materials and a conveyor belt, and more particularly for a paper fabric, especially for tissue production. The present invention relates to a papermaking fabric.
[0002]
[Prior art]
Conventionally used industrial fabrics include, for example, papermaking fabrics, paper fabrics such as canvases, nonwoven fabric manufacturing fabrics, fabrics used for dewatering and squeezing sludge, belts for manufacturing building materials, conveyor belts, etc. There are things. Since these industrial fabrics travel while receiving tension in the warp direction during use, dimensional stability is required so that elongation and contraction in the width direction do not occur. In addition, posture stability is required to prevent meandering and wrinkles. In addition, wear resistance is also required because the wear is caused by contact with the driving roll during traveling. In addition, the surface is required to be smooth from the viewpoint of placing or transporting or processing an object on the surface.
Such a problem is an almost common problem in industrial fabrics, but it has not been solved yet. In addition to the above-mentioned performances, papermaking fabrics that require the most stringent performance of industrial fabrics are required to have various performances unique to papermaking as described below. Therefore, the present invention will be described below on behalf of papermaking fabrics.
The papermaking method is a well-known technique. First, a papermaking raw material containing pulp fibers and the like is formed endlessly from a head box, placed between rolls of a papermaking machine, and supplied onto a running papermaking fabric. The side on which the raw material for the papermaking fabric is supplied is the upper layer surface, and the opposite side is the lower layer surface.
The supplied raw material moves as the papermaking fabric travels. During the movement, moisture is removed by a centrifugal force or a dehydrator such as a suction box or foil installed on the lower side of the fabric, forming a wet paper web. Is done. That is, the papermaking fabric functions as a filter and separates pulp fibers and water.
The wet paper formed in this papermaking zone is then transferred to the press zone and the dryer zone. In the press zone, the wet paper is transferred by a papermaking felt and squeezed together with a papermaking felt by a nip pressure between press rolls, and further moisture is removed. In the dryer zone, the wet paper is transported by a papermaking canvas and dried to produce paper.
[0003]
Papermaking fabrics are woven with a loom using warps and wefts such as synthetic resin monofilaments. In order to form it endlessly, it is formed endlessly by a known weaving joint, pin seam or the like, or endlessly formed by a bag weaving machine at the stage of weaving. In the case of bag weaving, the relationship between warp and weft is reversed on the loom and in use.
In this specification, the warp is a yarn extending in the machine direction of the papermaking machine, that is, the fabric traveling direction, and the weft is a thread extending in the cross machine direction of the papermaking machine, that is, the width direction of the fabric.
By the way, in order to effectively improve the supportability of the fiber and to produce a good quality paper without generating a wire mark on the paper, the fiber is preferably supported by the weft from the relationship of the orientation of the fiber. This is very important. In particular, in a papermaking fabric for producing a tissue, since the tissue is very thin and the papermaking machine is high speed and the dewatering zone is short, fiber support and paper peelability are particularly required. Poor fiber support and paper peelability can lead to pinholes, which can cause not only apparent problems, but also a decrease in opacity and paper strength, as well as fiber carry back and splash. It becomes a big problem in operation.
Therefore, conventionally, as a papermaking fabric for producing a tissue, a type of single-layer fabric in which wefts form a long crimp on the upper surface side has been used. This is because the tissue machine contains almost no filler and therefore places importance on fiber support and paper peelability rather than abrasion resistance. However, single layer woven fabrics are unable to cope with the increasing mechanical load of paper machines that are increasing in speed. Single-layer fabrics have advantages such as good drainage due to thin net thickness, but disadvantages such as poor formation, poor running properties and poor retention due to insufficient rigidity due to the structure have become very large It is.
Therefore, recently, the use of multiple fabrics in tissue machines has increased, and it has been moderately successful. The structure of the multiple fabric is an upper and lower two-layer fabric structure in which the upper and lower fabrics are combined using a double weft yarn or a binding yarn, and the weft yarn forms a long crimp on the upper layer surface side as a structure on the upper layer surface side. Structure. In addition, in a two-layer fabric, a plain weave plain weave structure in which the lower surface side fabrics are arranged with two warps aligned in parallel for the purpose of reducing the net thickness in order to ensure drainage and small water retention. in use.
In addition, recently, a double-layer fabric of a ground yarn binding type in which upper and lower meshes are connected by a part of the upper layer warp as disclosed in European Patent EP0889160A1 and does not have an independent binding yarn is partly included. Used. Since this type of two-layer woven fabric does not have an independent binding yarn, it was possible to increase the number of weft yarns without reducing the freeness (air permeability). Therefore, it was expected and used that the fiber supportability could be improved, but there was a big problem due to the portion where the upper layer warp was bound. Since the upper layer warp functions as a binding yarn, there is no warp on the upper layer side in the portion that lies on the lower layer side, so excessive dehydration occurs locally in that portion, causing fiber carry back, splash, etc. In addition, the portion is generated as a horizontal mark, and when it is strong, it has a bad influence during creping. This problem has not been solved yet.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
In view of the above-mentioned problems, the present invention provides a ground yarn binding type two-layer woven fabric that does not have an independent binding yarn, in which a state in which no warp is present on the upper layer surface side does not occur in the binding portion. Wire that does not cause excessive dehydration, can increase the number of weft yarns without reducing freeness (breathability), has good fiber support, and does not generate fiber carryback or splash An object of the present invention is to provide a paper fabric with good markability.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present invention
“1. Upper layer side fabric composed of upper layer side warp and upper layer side weft, lower layer side fabric composed of lower layer side warp and lower layer side weft, lower layer side warp functioning as binding yarn, In the industrial two-layer woven fabric, the at least one of the warp yarns constituting the complete structure is a lower surface side warp functioning as a binding yarn, and the upper layer surface side warp arranged above and below is the upper layer surface side weft. at sites weaving from the side, the cloth has an upper surface side warp passes between the upper surface side wefts and lower surface side wefts without woven one or more times upper surface side wefts to incorporate the upper surface side warp The lower surface side warp functioning as one binding yarn is the upper layer surface side where the upper layer surface warp is not woven toward the upper layer surface side at a portion where the upper surface side warp is not woven one or more times. Weft yarn is weaved from the upper surface side to make a binding yarn Industrial two-layer fabric, which is a lower surface side warp to ability machine Te.
2. The lower surface warp is a portion where the upper surface warp did not weave the upper surface weft one or more times , the lower surface weft was not woven, and the upper surface warp was not woven toward the upper surface. 2. The industrial two- layer fabric according to
3. Upper side weave is a repetition of the tissue through the upper one upper surface side weft yarn after passing through the lower of the three upper surface side wefts upper surface side warp is continuous, upper surface side wefts Is a repetition of a structure passing through the lower side of one upper layer side warp after forming a long crimp on the upper layer side through the upper side of three continuous upper layer side warp, The two-layer industrial woven fabric according to
About.
Hereinafter, as described above, the present invention will be described using papermaking fabric as a representative.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention is composed of an upper layer side warp, an upper layer side weft, a lower layer side warp, a lower layer side weft, and a lower layer side warp that functions as a binding yarn, and part or all of the upper layer side warp However, in the portion where the upper surface side warp in the portion in the warp direction weaves the upper surface side weft from the upper layer side, the upper surface side weft to be woven by the upper surface side warp is not woven one or more times on the fabric structure. and passed through the space between the upper surface side wefts and lower surface side wefts, and then a upper surface side warp to weave normally the upper surface side wefts to interworking next, whereas the lower surface side warp functioning as binding yarns In the portion where the upper surface side warp is not woven, the lower surface side warp which functions as a binding yarn by weaving the upper surface side weft from the upper surface side which is not woven into the upper surface side toward the upper surface side. There is a feature in being.
With the above configuration, since the conventional upper surface side warp functions as a binding yarn, the portion that lies on the lower surface side, such as the paper fabric disclosed in European Patent EP0889160A1, has warp on the upper surface side. It becomes a nonexistent state, resulting in excessive dehydration locally, and a part that has caused problems such as fiber carry back and splash is not formed.
[0007]
That is, since the upper surface side warp functions as a binding yarn as in the conventional example, it does not dive on the lower surface side, and in the present invention, it passes between the upper surface side weft and the lower surface side weft to provide fiber support. In order to secure it, the problem of excessive dehydration could be solved.
And in this part, the lower layer side warp functions as a binding yarn by weaving the upper layer side weft from the upper layer side toward the upper layer side, and connects the upper layer side fabric and the lower layer side fabric. is there.
Furthermore, the position where the lower surface side warp weaves the upper surface side weft is the upper surface side weft that the upper surface side warp should originally be woven.Therefore, the upper surface side structure is not substantially collapsed, and the wire mark characteristics, etc. It is good.
In addition, since the present invention has a structure that is bound by ground warp, the yarn that functions as the binding yarn is the ground yarn, and since it is a warp to which tension is always applied during use, the binding of thin wefts is possible. Compared to the case of using yarn, the bonding force that bonds the upper layer side fabric and the lower layer side fabric is very strong, and because the force that always adheres the upper layer side fabric and the lower layer side fabric works, Good properties. Accordingly, there is no problem that the binding yarn is squeezed between the two fabrics to cause internal wear and the binding force is weakened, and a gap is generated between the two fabrics or separated.
[0008]
Further, the upper layer side fabric structure and the lower layer side fabric structure are not particularly limited as long as the above structure can be formed, but the upper layer side fabric structure is composed of three upper layer sides on which the upper layer side warp is continuous. after passing through the lower weft, in repetitive organization through one upper surface side weft upper side of the thread, upper surface side weft, an upper surface side through the upper three upper surface side warp successive When the structure passes through the lower side of one upper layer side warp after forming a long crimp on the upper side, it becomes a structure in which wefts often appear on the upper layer side, which is the papermaking surface side, A plain weave structure with a warp weave structure in which two lower surface side warps are arranged in parallel in the same structure is the same as when a thin flat yarn is used for the warp, and the crimp length of the upper weft is shortened. Therefore, because the structure is thin, good fiber support and paper peelability It is particularly suitable to papermaking fabrics for tissue manufacture thinness of AmiAtsu is particularly required.
The density of the number of yarns with respect to the upper surface side fabric is not particularly limited, and the lower surface side wefts can have the same density as that of the upper layer surface side or a density such as 1/2 or 2/3.
Of course, surface polishing can be carried out for the purpose of reducing the thickness or improving the smoothness. However, in fabrics for papermaking for tissue manufacture and fabrics for non-woven fabric manufacture, sufficient attention must be paid to polishing burrs so that fibers do not get caught and defective sheet peeling occurs.
[0009]
The yarn used in the present invention can be freely selected depending on the properties desired for the papermaking fabric and is not particularly limited. For example, in addition to monofilament, multifilament, spun yarn, crimped or bulky processed textured yarn, bulky yarn, processed yarn called stretch yarn, molding yarn, or these are combined together Can be used. In addition, the cross-sectional shape of the yarn is not limited to a circle, and a rectangular yarn such as a square shape or a star shape, an elliptical shape, a hollow yarn, or the like can be used. In addition, the material of the yarn can be freely selected, and polyester, nylon, polyphenylene sulfide, polyfluorinated vinylidene, 4 fluoroethylene, polypro, aramid, polyetheretherketone, polyethylene naphthalate, cotton, wool, metal, etc. are used. it can. Of course, you may use the thread | yarn which blended and contained various substances according to the objective to these copolymers or these materials.
In general, it is preferable to use a polyester monofilament having rigidity and excellent dimensional stability for the upper surface warp, the lower surface warp and the upper surface weft. In addition, the lower surface side wefts that require wear resistance can be improved in wear resistance while ensuring rigidity by interweaving polyester monofilaments and nylon monofilaments.
In addition, on the structure, a plurality of yarns can be arranged in the same structure where a single thread is originally arranged. By arranging a plurality of thin wire diameter yarns, the surface property can be improved and the thickness of the fabric can be reduced.
[0010]
【Example】
Embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 is a design diagram showing a complete structure of an embodiment of the present invention. The complete structure is a minimum repeating unit of the woven structure, and this complete structure is connected vertically and horizontally to form the entire structure of the woven fabric. In the design drawing, the warp is indicated by Arabic numerals, for example, 1, 2, 3, and the weft is indicated by Arabic numerals with dashes, for example, 1 ', 2', 3 '.
In addition, X indicates that the upper surface side warp is located above the upper surface side weft, ○ indicates that the lower surface side warp is located below the lower surface side weft, ▲ The mark indicates the part where the lower surface warp is located above the upper surface side weft, that is, the connecting portion where the lower surface warp functions as the binding yarn, and □ indicates the upper surface side warp is the lower surface. A portion located below the side weft, that is, a binding portion where the upper surface side warp functions as a binding yarn is shown.
The upper surface side and lower surface side warps and wefts are arranged one above the other. In the design drawing, the upper and lower warp yarns are arranged so that the yarns are accurately overlapped vertically, and the lower surface warp and the weft yarn are arranged just below the weft yarn. In an actual fabric, it may be displaced. In this embodiment, since the lower surface side fabric is a warp weave structure in which two adjacent warps are the same structure, the two lower surface side warps are actually arranged adjacent to each other.
[0011]
Example 1
FIG. 1 is a design diagram showing the complete structure of Example 1 of the present invention.
In the design diagram of FIG. 1, 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, and 8 are warps, and the upper surface side warp and the lower surface side warp are arranged vertically. 1 ′, 2 ′, 3 ′... 16 ′ are wefts, the upper surface side wefts are arranged on the upper side, and the lower surface side wefts are half-numbered and the odd-numbered upper
First, when looking at the upper layer side fabric, for example, the upper layer side weft 4 'passes through the upper side of the three upper layer side warps 1, 2, 3 and then passes under the upper
On the other hand, the upper
Since the upper surface side wefts form a long crimp of three upper surface side warps on the upper surface side, the fiber support of the wefts becomes good. It can be seen that the upper surface side warp is a twill weave which is sequentially arranged by shifting upward by one upper surface side weft. In the present embodiment, the above-described structure is adopted, but the present invention is of course not limited to this. A satin weave structure may be used, and the weft crimp may be longer or shorter. If the twill weave structure is used, the limit number of weft threads can be increased as compared with the satin weave structure. Therefore, if there is no problem in ventilation, the number of weft threads can be increased.
Next, the lower surface side fabrics are arranged in the same structure in which the lower surface side warps 1 and 2, 3 and 4, 5 and 6, and 7 and 8 pass alternately above and below the same lower surface side weft. A plain weave organization. Such a structure makes it possible to reduce the net thickness, and is particularly suitable as a papermaking fabric for tissue production. In an actual woven fabric, the lower surface side warps 1 and 2 are arranged in close contact with each other below the upper surface side warps 1 and 2. The advantage of having a woven weave structure is the same as using a thick warp having a cross-sectional area equivalent to two, so the net thickness is reduced. There is a point formed in the weft wear type.
Next, the connecting portion will be described. As can be seen from the drawing, in this embodiment, the lower
By the way, as described above, the upper surface side warp is a structure that passes through the lower side of three continuous upper surface side wefts and then passes the upper side of one upper surface side weft. For example, the upper
Therefore, the upper
The
By having such a structure, the upper
The lower layer surface side warp functioning as binding yarn is woven with upper surface side wefts position, because it is an upper surface side weft originally should weaving is an upper surface side warp, virtually without upper side tissue is lost Also, the wire mark characteristics and the like are improved.
In this embodiment, the co-woven part has formed the part originally on the layer surface side warp upper layer side weave on has not woven once upper layer surface side weft to weaving the upper layer side, of course this However, the present invention is not limited to this, and it may be formed as in Example 2 described later. Forming as in the present embodiment has the advantage that the lower surface warp is inclined gently at the joint, and the surface smoothness is improved without drawing the upper surface side abruptly. Of course, the structure on the lower surface side will collapse, but on the lower surface side, and in this example, the lower surface warp is a knot weave structure, so it is adjacent to the lower surface warp that functions as a binding yarn. In addition, since the lower surface side warp of the original woven structure is disposed, the papermaking characteristics are not adversely affected.
In this embodiment, the ratio of the upper surface side weft to the lower surface side weft is 2: 1, the warps that function as binding yarns are arranged at a ratio of 1/4, and the lower surface that functions as the binding yarns. The side warp has a structure in which the lower surface side weft is woven three times from the lower surface side and then the upper surface side weft is woven from the upper surface side toward the upper surface side. Of course, this ratio is not limited to this, but this ratio is preferable because it provides a good balance of ventilation, rigidity, wire mark property, and the like.
[0012]
Example 2
FIG. 3 is a design diagram showing the complete structure of Example 2 of the present invention.
In Example 1, the lower surface warp is lower than the lower surface on the lower surface side fabric structure at the connecting portion, and the lower surface side warp should be woven from the lower surface side without weaving the lower surface side weft once. The upper layer side weft was woven from the upper layer side, but in this example, the lower layer side warp functioning as a binding yarn immediately after weaving the lower layer side weft to be woven from the lower layer side. The upper surface side weft is woven from the upper surface side toward the side, and then the lower surface side weft to be woven from the lower surface side is then woven from the lower surface side to the lower surface side. By adopting this structure, the structure on the lower surface side is not substantially destroyed, and the wire mark characteristics and the like are further improved.
FIG. 4 is a cross-sectional view along the warp cut along the line BB ′ in FIG. 3 .
Immediately after weaving the lower surface side weft 11 'to be woven from the lower surface side, the
[0013]
Conventional Example FIG. 5 is a design diagram showing a complete structure of a conventional example disclosed in European Patent EP0889160A1. FIG. 6 is a cross-sectional view along the warp cut along the line CC ′ of FIG. As can be seen from the drawings, the basic structure of the upper and lower fabrics is the same as that of the example, but there is a problem because the structure of the connecting portion is different.
The upper surface side warps 1 and 5 function as binding yarns. In the upper surface side warps 5, the intersections with the wefts 11 'serve as binding portions. The upper
In addition, on the lower layer side of the connecting portion, three warps of the lower layer side warps 5 and 6 and the upper
[0014]
【The invention's effect】
The industrial two-layer woven fabric of the present invention can increase the number of weft yarns without lowering the freeness (breathability), and a state where no warp yarn is present on the upper layer surface side at the connecting portion occurs. In addition, since there is no occurrence of localized excessive dehydration, the fiber support is good, the fiber carry back, the splash and the like are not generated, and the wire mark property is also excellent.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a design diagram showing a complete structure of Example 1 of the present invention.
2 is a cross-sectional view along a warp cut along the line AA ′ in FIG. 1;
FIG. 3 is a design diagram showing a complete structure of Example 2 of the present invention.
4 is a cross-sectional view along a warp cut along line BB ′ in FIG. 3;
FIG. 5 is a design diagram showing a complete structure of a conventional example.
6 is a cross-sectional view along the warp cut along the line CC ′ of FIG. 5. FIG.
[Explanation of symbols]
1
Claims (3)
Priority Applications (8)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002224817A JP3900037B2 (en) | 2002-08-01 | 2002-08-01 | Industrial two-layer fabric |
CA 2429305 CA2429305C (en) | 2002-05-24 | 2003-05-22 | Industrial two-layer fabric |
US10/443,061 US7108019B2 (en) | 2002-05-24 | 2003-05-22 | Industrial two-layer fabric |
NO20032321A NO333373B1 (en) | 2002-05-24 | 2003-05-22 | Industrial tolys fabric |
MXPA03004518A MXPA03004518A (en) | 2002-05-24 | 2003-05-22 | Industrial two-layer fabric. |
DE60322778T DE60322778D1 (en) | 2002-05-24 | 2003-05-23 | Two-ply technical fabric |
EP03253258A EP1365066B1 (en) | 2002-05-24 | 2003-05-23 | Industrial two-layer fabric |
AT03253258T ATE404729T1 (en) | 2002-05-24 | 2003-05-23 | DOUBLE-LAYER TECHNICAL FABRIC |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002224817A JP3900037B2 (en) | 2002-08-01 | 2002-08-01 | Industrial two-layer fabric |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004068168A JP2004068168A (en) | 2004-03-04 |
JP3900037B2 true JP3900037B2 (en) | 2007-04-04 |
Family
ID=32012673
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002224817A Expired - Lifetime JP3900037B2 (en) | 2002-05-24 | 2002-08-01 | Industrial two-layer fabric |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3900037B2 (en) |
Families Citing this family (26)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4762513B2 (en) * | 2004-08-23 | 2011-08-31 | 日本フイルコン株式会社 | Industrial two-layer fabric |
JP4762529B2 (en) | 2004-11-17 | 2011-08-31 | 日本フイルコン株式会社 | Industrial two-layer fabric |
JP4762530B2 (en) * | 2004-11-30 | 2011-08-31 | 日本フイルコン株式会社 | Industrial two-layer fabric |
JP4570090B2 (en) * | 2005-05-19 | 2010-10-27 | 日本フイルコン株式会社 | Industrial two-layer fabric |
JP4573168B2 (en) * | 2005-05-26 | 2010-11-04 | 日本フイルコン株式会社 | Industrial two-layer fabric |
JP2007182663A (en) * | 2005-12-07 | 2007-07-19 | Nippon Filcon Co Ltd | Dewatering and thickening belt and method for producing the same |
JP4743780B2 (en) * | 2006-08-29 | 2011-08-10 | 日本フイルコン株式会社 | Industrial two-layer fabric |
JP4841410B2 (en) * | 2006-11-30 | 2011-12-21 | 日本フイルコン株式会社 | Industrial double-layer fabric with longitudinal grooves |
JP4896686B2 (en) * | 2006-11-30 | 2012-03-14 | 日本フイルコン株式会社 | Industrial double-layer fabric with longitudinal grooves |
US7959764B2 (en) * | 2007-06-13 | 2011-06-14 | Voith Patent Gmbh | Forming fabrics for fiber webs |
WO2009044913A1 (en) * | 2007-10-05 | 2009-04-09 | Nippon Filcon Co., Ltd. | Industrial two-layer fabric |
JP5143709B2 (en) | 2008-11-28 | 2013-02-13 | 日本フイルコン株式会社 | Industrial two-layer fabric |
US8196613B2 (en) * | 2009-02-25 | 2012-06-12 | Kevin John Ward | Multi-layer papermaker's forming fabric with paired MD binding yarns |
JP5667302B2 (en) * | 2010-09-28 | 2015-02-12 | ハイク・ライセンスコ・インコーポレイテッド | Nonwoven web forming process fabric and method using the fabric |
JP5711946B2 (en) | 2010-11-30 | 2015-05-07 | 日本フイルコン株式会社 | Industrial two-layer fabric |
JP5777874B2 (en) | 2010-11-30 | 2015-09-09 | 日本フイルコン株式会社 | Industrial two-layer fabric |
ES2464049T3 (en) | 2011-10-22 | 2014-05-30 | Heimbach Gmbh & Co. Kg | Woven papermaking fabric, in particular training cloth |
JP2013227701A (en) | 2012-04-26 | 2013-11-07 | Nippon Filcon Co Ltd | Industrial two-layer fabric |
JP5856349B2 (en) * | 2013-02-15 | 2016-02-09 | 日本フイルコン株式会社 | Industrial two-layer fabric |
JP6239967B2 (en) * | 2013-12-25 | 2017-11-29 | 株式会社エンドレスアドバンス | Brake pad back plate and brake pad |
JP2017089022A (en) * | 2015-11-04 | 2017-05-25 | 日本フイルコン株式会社 | Industrial two-layer woven fabric |
JP7083658B2 (en) * | 2018-02-15 | 2022-06-13 | 日本フイルコン株式会社 | Industrial double-layer woven fabric |
JP7000272B2 (en) | 2018-07-31 | 2022-01-19 | 日本フイルコン株式会社 | Industrial double-layer woven fabric |
JP7210786B1 (en) | 2022-01-11 | 2023-01-23 | 日本フイルコン株式会社 | industrial textiles |
JP7210787B1 (en) | 2022-01-11 | 2023-01-23 | 日本フイルコン株式会社 | industrial textiles |
JP7210785B1 (en) | 2022-01-11 | 2023-01-23 | 日本フイルコン株式会社 | industrial textiles |
-
2002
- 2002-08-01 JP JP2002224817A patent/JP3900037B2/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004068168A (en) | 2004-03-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3900037B2 (en) | Industrial two-layer fabric | |
JP3925915B2 (en) | Industrial two-layer fabric | |
EP1365066B1 (en) | Industrial two-layer fabric | |
JP3942397B2 (en) | Web forming fabric for three-layer paper machines that can be automatically sewn | |
JP4602955B2 (en) | Three-layer fabric for papermaking | |
JP3900029B2 (en) | Industrial two-layer fabric | |
RU2434090C2 (en) | Multi-layer cloth with paired fixing threads, forming weaves at various profiles | |
JP4500827B2 (en) | Three-layer fabric and paper manufacturing method for papermakers | |
JP5711946B2 (en) | Industrial two-layer fabric | |
JP3883276B2 (en) | Industrial two-layer fabric with auxiliary weft arranged on the upper layer fabric | |
JP3926689B2 (en) | Industrial two-layer fabric | |
JP3883275B2 (en) | Industrial two-layer fabric with auxiliary weft arranged on the upper layer fabric | |
JP4090587B2 (en) | Industrial fabric | |
JP4584402B2 (en) | 2-layer fabric for papermaking | |
JP3938511B2 (en) | Industrial multilayer fabric | |
JP4005382B2 (en) | Industrial multilayer fabric | |
JP3938526B2 (en) | Industrial multilayer fabric | |
JP4450488B2 (en) | 2-layer fabric for papermaking | |
JP4584397B2 (en) | 2-layer fabric for papermaking | |
JP4063987B2 (en) | 2-layer fabric for papermaking with auxiliary weft arranged on the fabric side | |
JP4584398B2 (en) | 2-layer fabric for papermaking | |
JP4283403B2 (en) | Double-layer fabric for papermaking | |
JP4187852B2 (en) | 2-layer fabric for papermaking with auxiliary weft arranged on the fabric side | |
JP2000273740A (en) | Industrial woven fabric having auxiliary weft yarn arranged in upper layer woven fabric | |
JP4132001B2 (en) | Paper fabric with double structure of warp and weft |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041022 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20060803 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060921 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060926 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061127 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20061214 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20061218 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 3900037 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110112 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120112 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120112 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130112 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140112 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |