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JP3992765B2 - Recording medium and manufacturing method thereof - Google Patents

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JP3992765B2
JP3992765B2 JP03552696A JP3552696A JP3992765B2 JP 3992765 B2 JP3992765 B2 JP 3992765B2 JP 03552696 A JP03552696 A JP 03552696A JP 3552696 A JP3552696 A JP 3552696A JP 3992765 B2 JP3992765 B2 JP 3992765B2
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weight
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vinyl acetate
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良 桜井
清美 笹木
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルビデオディスク等の大容量の文字、音声、動画像といった情報をデジタル信号により記録する記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
両面に記録層を持つデジタルビデオディスクには、図1に示すようにそれぞれ片面に信号ビットを形成した2枚の透明樹脂基板1,2の該信号ビット形成面にそれぞれ反射層1a,2aを形成し、これら反射層1a,2aを互いに対面させた状態で基板1,2を接着剤層3を介して貼り合わせ、接合した両面読み出し方式のもの、及び、図2に示すように、それぞれ片面に信号ビットを形成した基板1,2において、一方の基板1の信号ビット面に半透明層1bを形成すると共に、他方の基板2の信号ビット面に反射層2aを形成し、これら半透明層1bと反射層2aとを対面させた状態で基板1,2を接着剤層3を介して貼り合わせ、接合した片面読み出し方式のものとが知られている。
【0003】
従来、上記基板1,2を接合する接着剤としては、ホットメルト系接着剤及び紫外線硬化性樹脂接着剤が使用されている。しかし、これら接着剤は、下記のような欠点があった。
【0004】
即ち、ホットメルト系接着剤は、耐候性が劣るという問題があり、また耐熱性も劣るため、湿熱耐久試験、冷熱サイクル耐久試験、耐熱耐久試験等の信頼性試験において剥離やズレ等の外観異常が発生し、従って、高温雰囲気、例えば車載用には使えず、用途が限定されるという問題があった。
【0005】
一方、紫外線硬化性樹脂接着剤は、
▲1▼液状であるため、接着層の均一な厚み制御が困難である。特に再生光を片面から照射して読み取る片面読み出し方式では、円周方向の接着層厚みのミクロンオーダーでの極めて精密な制御が要求されるが、液状の紫外線硬化性樹脂の場合は、樹脂ディスクを回転テーブルの上で高速回転させながら液を塗布するスピンコート方式をとるため、液が遠心力により広がる際に流紋ができ、希望の膜厚精度が出しにくい、
▲2▼硬化前の仮圧着時に接着剤が積層体の周辺からはみ出し垂れる、
▲3▼硬化後の接着層の弾性率が高く(硬く)、柔軟性に欠け、脆いため、落とした時に割れる、
▲4▼硬化膜の伸びがないため、冷熱サイクル耐久試験、耐熱耐久試験等の信頼性試験において、透明樹脂基板の熱膨張に接着層が耐えきれず剥離が発生する
などの問題があった。
【0006】
また、ホットメルト系接着剤及び紫外線硬化性樹脂接着剤に共通する問題として、透明樹脂基板との接着力が低く、耐久性の点で問題を抱えており、このためかかる問題のない接着剤が望まれていた。
【0007】
本発明は上記要望に応えたもので、透明樹脂基板相互を強固にしかも操作性良く接合でき、信頼性の高い記録媒体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者らは、上記目的を達成するため、鋭意検討を行った結果、2枚の透明樹脂基板を接合する接着剤として、エチレン、酢酸ビニル並びにマレイン酸及び/又は無水マレイン酸の共重合体を主成分とする熱硬化性接着剤を用いることにより、上記ホットメルト系接着剤や紫外線硬化性樹脂接着剤に見られるような欠点を解消し得、高信頼性の記録媒体が得られること、またかかる記録媒体を容易にかつ高精度で製造し得ることを知見したものである。
【0009】
即ち、本発明は、
(1)2枚の透明樹脂基板を、エチレン、酢酸ビニル並びにマレイン酸及び/又は無水マレイン酸の共重合体100重量部に対し有機過酸化物を0.1〜10重量部、アクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合物及びアリル基含有化合物のうち少なくとも1つを0.1〜50重量部添加してなる熱硬化性接着剤フィルムにより接合してなる記録媒体であって、前記2枚の透明樹脂基板が、それぞれ反射層を有する両面読出し方式のデジタルビデオディスク用基板、又は一方が反射層、他方が半透明層を有する片面読出し方式のデジタルビデオディスク用基板であることを特徴とする記録媒体、
(2)熱硬化性接着剤が、エチレン、酢酸ビニル並びにマレイン酸及び/又は無水マレイン酸の共重合体100重量部に対し、シランカップリング剤を0.01〜5重量部添加してなることを特徴とする(1)記載の記録媒体、
(3)熱硬化性接着剤が、エチレン、酢酸ビニル並びにマレイン酸及び/又は無水マレイン酸の共重合体100重量部に対し、炭化水素樹脂を1〜200重量部添加してなることを特徴とする(1)又は(2)記載の記録媒体、
(4)エチレン、酢酸ビニル並びにマレイン酸及び/又は無水マレイン酸の共重合体の酢酸ビニル含有率が10〜50重量%、マレイン酸及び/又は無水マレイン酸単位の含有率が0.01〜10重量%であることを特徴とする(1),(2)又は(3)記載の記録媒体、
(5)熱硬化性接着剤が、エチレン、酢酸ビニル並びにマレイン酸及び/又は無水マレイン酸の共重合体100重量部に対し、エポキシ基含有化合物を0.1〜20重量部添加してなることを特徴とする(1)乃至(4)のいずれかに記載の記録媒体、
(6)前記熱硬化性接着剤フィルムの加熱時の溶融粘度が5000cps以上である(1)乃至(5)のいずれかに記載の記録媒体、
(7)(1)乃至(6)のいずれかに記載の記録媒体の製造方法であって、エチレン、酢酸ビニル並びにマレイン酸及び/又は無水マレイン酸の共重合体100重量部に対し有機過酸化物を0.1〜10重量部、アクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合物及びアリル基含有化合物のうち少なくとも1つを0.1〜50重量部添加してなる熱硬化性接着剤を用いて熱硬化性接着剤フィルムを作成した後に、それぞれ反射層を有する両面読出し方式のデジタルビデオディスク用基板、又は一方が反射層、他方が半透明層を有する片面読出し方式のデジタルビデオディスク用基板である2枚の透明樹脂基板を前記熱硬化性接着剤フィルムを介して重ね合わせ、熱硬化させることを特徴とする記録媒体の製造方法、を提供する。
【0010】
本発明による2枚の透明樹脂基板との貼り合わせに用いられる接着剤は、膜厚精度を精密に制御したフィルム状で提供することができるため、2枚の透明樹脂基板との貼り合わせを容易にかつ精度良く、しかも紫外線硬化性樹脂接着剤の場合に見られるような端部からの接着剤のはみ出しが一切なく貼り合わせが可能である。また、2枚の透明樹脂基板との貼り合わせは、80〜130℃の比較的低温で可能であり、更に本発明に用いられる接着剤には自着性(表面タック)があり、このため2枚の透明樹脂基板を圧着ロールや簡易プレス等の簡便な方法で圧着するなどして積層体を形成すれば、本接着剤特有の自着力により積層体にズレや剥離がなく、加熱硬化まで自由にハンドリングができるという特長を有している。更に、前記積層体の加熱一体化のためには特に加圧の必要はなく、通常の加熱オーブン等で加熱硬化が可能である。また、本発明の記録媒体に用いられる接着剤は、上記共重合体を主成分としているため、紫外線硬化性樹脂接着剤に比べ、硬化後の弾性率が低く、可撓性に富むため、記録媒体の取り扱いも容易で、誤って落としたりぶつけたりしても、割れたり接着剥離を起こしたりすることがない。
【0011】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の記録媒体は、2枚の透明樹脂基板、例えば図1,2に示したように、それぞれ反射層1a,2aを信号ビット面に形成した両面読み出し方式のデジタルビデオディスク用基板1,2相互、或いは、半透明層1b及び反射層2aをそれぞれ信号ビット面に形成した片面読み出し方式のデジタルビデオディスク用基板1,2相互の接合に、エチレン、酢酸ビニル並びにマレイン酸及び/又は無水マレイン酸の共重合体を主成分とする熱硬化性接着剤を用いるものである。この場合、この接着剤は、その厚みを確実に制御して高精度で基板相互を接合し得るので、特に片面読み出し方式の基板の接合に有効である。
【0012】
ここで、記録媒体を形成する透明樹脂基板としては、ガラス転移温度が50℃以上の透明の有機樹脂が好ましく、このような透明樹脂基板としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ナイロン46、変性ナイロン6T、ナイロンMXD6、ポリフタルアミド等のポリアミド系樹脂、ポリフェニレンスルフィド、ポリチオエーテルサルフォン等のケトン系樹脂、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン等のサルフォン系樹脂の他に、ポリエーテルニトリル、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、トリアセチルセルロース、ポリスチレン、ポリビニルクロライド等の有機樹脂を主成分とする透明樹脂基板を用いることができる。特にこの中で、ポリカーボネート、ポリメチルメタアクリレート、ポリビニルクロライド、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレートが転写性、複屈折の点で好適に用いられる。
【0013】
一方、本発明の記録媒体に用いられる接着剤層の主成分であるエチレン、酢酸ビニル並びにマレイン酸及び/又は無水マレイン酸の共重合体において、熱硬化時の反応性や硬化後の可撓性、耐久性の点から酢酸ビニル含有率が10〜50重量%であることが好ましく、更に好ましくは15〜45重量%である。また、マレイン酸、無水マレイン酸単位の上記共重合体中での含有率は0.01〜10重量%、特に0.05〜5重量%であることが好ましい。この含有率が10重量%を超えると加工性が低下する場合がある。
【0014】
本発明の記録媒体に用いられる接着剤層の硬化のために添加される有機過酸化物としては、70℃以上の温度で分解してラジカルを発生するものであればいずれも使用可能であるが、半減期10時間の分解温度が50℃以上のものが好ましく、接着剤の調製条件、製膜温度、硬化(貼り合わせ)条件、接着剤の貯蔵安定性等を考慮して選択される。
【0015】
使用可能な過酸化物としては、例えば2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロキシパーオキサイド;2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3;ジ−t−ブチルパーオキサイド;t−ブチルクミルパーオキサイド;2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン;ジクミルパーオキサイド;α,α´−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン;n−ブチル−4,4−ビス−(t−ブチルパーオキシ)バレレート;2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン;t−ブチルパーオキシベンゾエート;ベンゾイルパーオキサイド;t−ブチルパーオキシアセテート;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン;メチルエチルケトンパーオキサイド;t−ブチルハイドロパーオキサイド;p−メンタンハイドロパーオキサイド;ヒドロキシヘプチルパーオキサイド;クロルヘキサノンパーオキサイド;オクタノイルパーオキサイド;デカノイルパーオキサイド;ラウロイルパーオキサイド;クミルパーオキシオクトエート;サクシニックアシッドパーオキサイド;アセチルパーオキサイド;t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート);m−トルオイルパーオキサイド;ベンゾイルパーオキサイド;t−ブチルパーオキシイソブチレート;2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイドなどが挙げられる。
【0016】
有機過酸化物としては、これらのうちの1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができ、その添加量は、上記共重合体100重量部に対し0.1〜10重量部で十分である。
【0017】
また、本発明の接着剤には、接着促進剤としてシランカップリング剤を添加することができる。このシランカップリング剤としてはビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどがあり、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。これらシランカップリング剤の添加量は、上記共重合体100重量部に対し通常0.01〜5重量部で十分である。
【0018】
更に、本発明の接着剤には、同様に接着性を向上させる目的でエポキシ基含有化合物を添加することができる。エポキシ基含有化合物としては、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート;ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル;1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル;アクリルグリシジルエーテル;2−エチルヘキシルグリシジルエーテル;フェニルグリシジルエーテル;フェノールグリシジルエーテル;p−t−ブチルフェニルグリシジルエーテル;アジピン酸ジグリシジルエステル;o−フタル酸ジグリシジルエステル;グリシジルメタクリレート;ブチルグリシジルエーテル等が挙げられる。また、エポキシ基を含有した分子量が数百から数千のオリゴマーや重量平均分子量が数千から数十万のポリマーを添加することによっても同様の効果が得られる。これらエポキシ基含有化合物の添加量は上記共重合体100重量部に対し0.1〜20重量部で十分で、上記エポキシ基含有化合物の少なくとも1種を単独で又は混合して添加することができる。
【0019】
更に、本発明の熱硬化性接着剤の物性(機械的強度、光学的特性、接着性、耐熱性、耐湿熱性、耐候性、架橋速度)などの改良や調節のために、本発明においては、アクリロキシ基、メタクリロキシ基又はアリル基含有化合物を添加することができる。
【0020】
この目的に供せられる化合物としては、アクリル酸或いはメタアクリル酸誘導体、例えばそのエステルやアミドが最も一般的である。この場合、エステル残基としては、メチル、エチル、ドデシル、ステアリル、ラウリルのようなアルキル基の他に、シクロヘキシル基、テトラヒドロフルフリル基、アミノエチル基、2−ヒドロエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル基などが挙げられる。また、アクリル酸又はメタクリル酸とエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多官能アルコールとのエステルも同様に用いられる。アミドとしては、アクリルアミドが代表的である。また、アリル基含有化合物としては、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、フタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、マレイン酸ジアリル等が挙げられ、これらの1種又は2種以上の混合物が、上記共重合体100重量部に対し0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜20重量部添加して用いられる。0.1重量部未満であると耐熱性、機械的強度向上という改良効果を低下させることがあり、50重量部を超えると接着剤の調製時の作業性や製膜性を低下させることがある。
【0021】
なおまた、本発明の接着剤には、加工性や貼り合わせ等の加工性向上の目的で炭化水素樹脂を添加することができる。この場合、添加される炭化水素樹脂は天然樹脂系、合成樹脂系のいずれでも差支えない。天然樹脂系ではロジン、ロジン誘導体、テルペン系樹脂が好適に用いられる。ロジンではガム系樹脂、トール油系樹脂、ウッド系樹脂を用いることができる。ロジン誘導体としてはロジンをそれぞれ水素化、不均一化、重合、エステル化、金属塩化したものを用いることができる。テルペン系樹脂ではα−ピネン、β−ピネンなどのテルペン系樹脂のほか、テルペンフェノール樹脂を用いることができる。また、その他の天然樹脂としてダンマル、コーバル、シェラックを用いても差支えない。一方、合成樹脂系では石油系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂が好適に用いられる。石油系樹脂では脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、共重合系石油樹脂、水素化石油樹脂、純モノマー系石油樹脂、クマロンインデン樹脂を用いることができる。フェノール系樹脂ではアルキルフェノール樹脂、変性フェノール樹脂を用いることができる。キシレン系樹脂ではキシレン樹脂、変性キシレン樹脂を用いることができる。
【0022】
上記炭化水素樹脂の添加量は適宜選択されるが、上記共重合体100重量部に対して1〜200重量部が好ましく、より好ましくは5〜150重量部である。
【0023】
以上の添加剤の他、本発明の熱硬化性接着剤は紫外線吸収剤、老化防止剤、染料、加工助剤等を少量含んでいてもよい。また、場合によってはシリカゲル、炭酸カルシウム、シリコン共重合体の微粒子等の添加剤を少量含んでもよい。
【0024】
本発明の熱硬化性接着剤は、上記共重合体と上述の添加剤とを均一に混合し、押出機、ロール等で混練した後、カレンダー、ロール、Tダイ押出、インフレーション等の製膜法により所定の形状に製膜して用いることができる。なお、製膜に際してはブロッキング防止、偏光フィルム或いは保護フィルムとの圧着時の脱気を容易にするため、エンボス加工を施してもよい。また、上記共重合体と上述の添加剤とを基板に何ら影響を及ぼさない溶媒に均一に溶解させ、溶液タイプの接着剤として用いることもでき、基板の表面に均一に塗布し、仮圧着した後、加熱して接着硬化させることができるが、より好ましい本発明の熱硬化性接着剤の調製方法は、各構成成分を良溶媒に均一に混合溶解し、この溶液をシリコーンやフッ素樹脂を精密にコートしたセパレーターにフローコート法、ロールコート法、グラビアロール法、マイヤバー法、リップダイコート法等により塗工し、溶媒を乾燥することにより製膜する方法である。
【0025】
本発明の熱硬化性接着剤の硬化条件としては、用いる有機過酸化物の種類に依存するが、70〜170℃、特に70〜150℃で2〜60分、特に5〜30分とすることが好ましい。この場合、硬化は好ましくは0.01〜50kgf/cm2、特に0.1〜20kgf/cm2の加圧下で行うことが推奨される。
【0026】
本発明における記録媒体の製造方法を以下に例示するが、必ずしもこれらの方法に限定されるものではなく、本発明の目的を達成し得る方法であればいずれの方法を用いてもよい。
【0027】
まず、異なる信号面を転写した金属板(スタンパ)にそれぞれ前記透明樹脂の溶融物を流し込み固める。一層目の透明樹脂基板には、金属膜或いは誘電体膜からなる半透明層を形成し、二層目の透明樹脂基板には金属膜からなる反射層を形成する。この2枚の透明樹脂基板の信号面を対向させ、予めセパレーターの上に形成させた、前記熱硬化性接着剤フィルムを片側の透明樹脂基板の信号面側に転写し、セパレーターを剥がす。これにもう一枚の透明樹脂基板をかぶせ、加圧プレス、真空袋、真空ラミネーター等で仮圧着する。仮圧着と同時に熱を加え、熱硬化させてもよいが、仮圧着を行った積層体を取り出し、まとめて大型或いは連続の加熱炉を通して熱硬化させてもよい。本発明の記録媒体に用いられる熱硬化性接着剤フィルムは、加熱時の溶融粘度が5000cps以上であるため、液状の紫外線硬化性樹脂のように硬化時に積層体の端部より接着剤がはみ出し垂れることが全くなく、また予め所定の厚みに精度良くセパレーター上に形成させることができるため、記録信号の読み出し時のエラーのない記録媒体を提供することが可能である。
【0028】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0029】
〔実施例、比較例〕
表1に示す配合No.A〜Cの各成分をエチレン−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体100重量部に対し所定量を秤量し、これを40℃のトルエン中で均一に混合溶解し、溶質濃度20%のトルエン溶液を調製した。この溶液をシリコン離型処理したポリエステル製セパレーター上にリバースロールコーターを用いて塗布し、ドライ厚みで40±1μmの膜厚精度を有する熱硬化性接着剤フィルムを作製した。
【0030】
2枚のポリカーボネート製透明樹脂基板のそれぞれ片面に予め信号面を転写し、それぞれの信号面側に誘電体材料及びアルミニウムの反射層を設けた厚み0.6mmの透明樹脂基板を準備した。1枚目の透明樹脂基板の信号面側に上記熱硬化性接着剤フィルムを転写し、セパレーターを剥がした。この熱硬化性接着剤フィルム面側に、もう1枚の透明樹脂基板の信号面側を対向させ重ね合わせた。この積層体を50℃に設定した熱プレスを用い、1kgf/cm2の圧力を10分間かけて仮圧着を行った。次に、プレスから取り出した積層体を、90℃に設定した熱風循環式加熱オーブンに20分間入れ、熱硬化性接着剤フィルムの硬化を完了し、本発明の記録媒体を得た。
【0031】
硬化後の記録媒体の板厚偏差は、いずれも±3.5μm以下という極めて精度の高い、即ち記録された信号の再生には申し分のない板厚偏差であることが確認できた。
【0032】
これに対し、比較例として、市販の光硬化性接着剤(商品名フォトボンド:サンライズサンセイ(株)製)を用い、目標膜厚40μmでスピンコートにより製膜したが、4kWのUVランプを1分間照射後の板厚偏差を測定すると、±8.5μmと板厚精度の点で劣っていた。
【0033】
更に実施例及び比較例の各記録媒体の信頼性試験を実施した。その結果を表2に示す。信頼性試験の評価項目としては、耐熱耐久性(85℃×1000時間)、湿熱耐久性(60℃、90%RH×1000時間)、冷熱サイクル耐久試験(−30℃×6時間→70℃×6時間の50サイクル)の3種類について実施した。判定基準としては、試験終了後、接着剥離や反り、ズレ等の外観変化の有無を目視により観察した。
【0034】
【表1】

Figure 0003992765
【0035】
【表2】
Figure 0003992765
【0036】
各配合A〜Cにおいて、エチレン−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体として上記▲1▼〜▲3▼のものを用いたいずれの本発明による記録媒体も、上記各信頼性試験で異常が認められず、信頼性に優れた記録媒体が得られることが確認された。
【0037】
【発明の効果】
本発明の記録媒体は、板厚精度に優れ、信号の再生精度が高く、更に各種耐久性に優れたもので、高信頼性を有し、しかも容易に高精度に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】両面読み出し方式デジタルビデオディスクの一例を示す概略断面図である。
【図2】片面読み出し方式デジタルビデオディスクの一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 透明樹脂基板
1a 反射層
1b 半透明層
2 透明樹脂基板
2a 反射層
3 接着剤層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a recording medium that records information such as large-capacity characters, sounds, and moving images using a digital signal, such as a digital video disk.
[0002]
[Prior art and problems to be solved by the invention]
In a digital video disc having recording layers on both sides, reflection layers 1a and 2a are respectively formed on the signal bit forming surfaces of two transparent resin substrates 1 and 2 each having a signal bit formed on one side as shown in FIG. In the state where the reflective layers 1a and 2a face each other, the substrates 1 and 2 are bonded and bonded through the adhesive layer 3, and the double-sided readout type, and as shown in FIG. In the substrates 1 and 2 on which the signal bits are formed, a semi-transparent layer 1b is formed on the signal bit surface of one substrate 1, and a reflective layer 2a is formed on the signal bit surface of the other substrate 2, and these semi-transparent layers 1b It is known that the substrates 1 and 2 are bonded to each other with an adhesive layer 3 in a state where the reflecting layer 2a and the reflective layer 2a face each other and bonded to each other.
[0003]
Conventionally, hot-melt adhesives and ultraviolet curable resin adhesives have been used as adhesives for bonding the substrates 1 and 2. However, these adhesives have the following drawbacks.
[0004]
That is, hot melt adhesives have the problem of poor weather resistance, and also have poor heat resistance, so abnormal appearance such as peeling and misalignment in reliability tests such as wet heat durability test, cold cycle durability test, heat resistance durability test, etc. Therefore, there is a problem in that it cannot be used in a high temperature atmosphere, for example, in-vehicle use, and its application is limited.
[0005]
On the other hand, UV curable resin adhesive
(1) Since it is liquid, it is difficult to control the thickness of the adhesive layer uniformly. In particular, in the single-sided readout method that reads the reproduction light from one side and reads it, extremely precise control of the thickness of the adhesive layer in the circumferential direction is required in the micron order. However, in the case of a liquid ultraviolet curable resin, a resin disc is used. Since the spin coating method is used to apply the liquid while rotating on the rotary table at high speed, a flow pattern is created when the liquid spreads by centrifugal force, making it difficult to achieve the desired film thickness accuracy.
(2) The adhesive protrudes from the periphery of the laminate during temporary bonding before curing,
(3) The elastic modulus of the adhesive layer after curing is high (hard), lacks flexibility and is brittle, so it breaks when dropped.
(4) Since there was no elongation of the cured film, there was a problem that the adhesive layer could not withstand the thermal expansion of the transparent resin substrate and peeled off in reliability tests such as a thermal cycle durability test and a heat resistance durability test.
[0006]
In addition, as a problem common to hot melt adhesives and UV curable resin adhesives, adhesive strength with transparent resin substrates is low, and there is a problem in terms of durability. It was desired.
[0007]
The present invention has been made in response to the above-mentioned demands, and an object of the present invention is to provide a highly reliable recording medium in which transparent resin substrates can be bonded firmly and with good operability.
[0008]
Means for Solving the Problem and Embodiment of the Invention
As a result of intensive studies to achieve the above object, the present inventors have used ethylene, vinyl acetate and maleic acid and / or maleic anhydride copolymers as adhesives for joining two transparent resin substrates. By using a thermosetting adhesive containing as a main component, it is possible to eliminate the drawbacks found in the above hot melt adhesive and UV curable resin adhesive, and to obtain a highly reliable recording medium, It has also been found that such a recording medium can be manufactured easily and with high accuracy.
[0009]
That is, the present invention
(1) Two transparent resin substrates, 0.1 to 10 parts by weight of an organic peroxide, 100 parts by weight of an ethylene, vinyl acetate, and maleic acid and / or maleic anhydride copolymer, an acryloxy group-containing compound , A recording medium formed by joining with a thermosetting adhesive film formed by adding 0.1 to 50 parts by weight of at least one of a methacryloxy group-containing compound and an allyl group-containing compound, the two transparent resins A recording medium, wherein the substrate is a double-sided readout type digital video disk substrate each having a reflective layer or a single-sided readout type digital video disc substrate having one reflective layer and the other a semi-transparent layer ;
(2) The thermosetting adhesive is obtained by adding 0.01 to 5 parts by weight of a silane coupling agent to 100 parts by weight of a copolymer of ethylene, vinyl acetate and maleic acid and / or maleic anhydride. (1) The recording medium according to
(3) The thermosetting adhesive is characterized by adding 1 to 200 parts by weight of a hydrocarbon resin to 100 parts by weight of a copolymer of ethylene, vinyl acetate and maleic acid and / or maleic anhydride. The recording medium according to (1) or (2) ,
(4) Ethylene, vinyl acetate and maleic acid and / or maleic anhydride copolymer have a vinyl acetate content of 10 to 50% by weight and a maleic acid and / or maleic anhydride unit content of 0.01 to 10%. The recording medium according to (1), (2) or (3) , wherein the recording medium is wt%,
(5) The thermosetting adhesive is obtained by adding 0.1 to 20 parts by weight of an epoxy group-containing compound to 100 parts by weight of a copolymer of ethylene, vinyl acetate and maleic acid and / or maleic anhydride. The recording medium according to any one of (1) to (4) ,
(6) The recording medium according to any one of (1) to (5) , wherein the melt viscosity at the time of heating of the thermosetting adhesive film is 5000 cps or more,
(7) The method for producing a recording medium according to any one of (1) to (6) , wherein the organic peroxidation is performed on 100 parts by weight of ethylene, vinyl acetate, and maleic acid and / or maleic anhydride copolymer. 0.1 to 10 parts by weight of the product, heat using a thermosetting adhesive obtained by adding 0.1 to 50 parts by weight of at least one of acryloxy group-containing compound, methacryloxy group-containing compound and allyl group-containing compound 2 is a double-sided readout type digital video disk substrate having a reflective layer after forming a curable adhesive film , or a single-sided readout type digital video disk substrate having a reflective layer and the other a semi-transparent layer. There is provided a method for producing a recording medium, characterized in that a transparent resin substrate of a sheet is superposed via the thermosetting adhesive film and thermally cured.
[0010]
The adhesive used for bonding with two transparent resin substrates according to the present invention can be provided in the form of a film in which the film thickness accuracy is precisely controlled, so that bonding with two transparent resin substrates is easy. In addition, the adhesive can be bonded without any protrusion from the end as seen in the case of an ultraviolet curable resin adhesive. Further, the two transparent resin substrates can be bonded at a relatively low temperature of 80 to 130 ° C., and the adhesive used in the present invention has self-adhesiveness (surface tack). If a laminate is formed by pressing a sheet of transparent resin substrate with a simple method such as a crimping roll or a simple press, the laminate does not shift or peel off due to the self-adhesive force unique to this adhesive, and it can be freely heated and cured. It can be handled easily. Furthermore, for the heat integration of the laminate, there is no need for pressurization, and heat curing can be performed in a normal heating oven or the like. In addition, since the adhesive used in the recording medium of the present invention has the above-mentioned copolymer as a main component, it has a lower elastic modulus after curing and is more flexible than an ultraviolet curable resin adhesive. The media is easy to handle, and even if it is accidentally dropped or bumped, it will not crack or peel off.
[0011]
Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
The recording medium of the present invention includes two transparent resin substrates, for example, as shown in FIGS. 1 and 2, substrates for digital video discs 1 and 2 of a double-sided readout system in which reflection layers 1a and 2a are formed on the signal bit surface, respectively. A single-sided readout type digital video disk substrate 1 or 2 having a translucent layer 1b and a reflective layer 2a formed on the signal bit surface, and ethylene, vinyl acetate and maleic acid and / or maleic anhydride are bonded to each other. A thermosetting adhesive mainly composed of the above copolymer is used. In this case, since the adhesive can control the thickness with certainty and bond the substrates with high accuracy, it is particularly effective for bonding substrates on a single-sided readout method.
[0012]
Here, the transparent resin substrate for forming the recording medium is preferably a transparent organic resin having a glass transition temperature of 50 ° C. or higher. Examples of such a transparent resin substrate include polyethylene terephthalate, polycyclohexylene terephthalate, and polyethylene naphthalate. Polyester resins such as nylon 46, modified nylon 6T, nylon MXD6, polyamide resins such as polyphthalamide, ketone resins such as polyphenylene sulfide and polythioether sulfone, and sulfone resins such as polysulfone and polyether sulfone. And organic resins such as polyether nitrile, polyarylate, polyether imide, polyamide imide, polycarbonate, polymethyl methacrylate, triacetyl cellulose, polystyrene, and polyvinyl chloride. It can be a transparent resin substrate having a. Among these, polycarbonate, polymethyl methacrylate, polyvinyl chloride, polystyrene, and polyethylene terephthalate are preferably used in terms of transferability and birefringence.
[0013]
On the other hand, in the copolymer of ethylene, vinyl acetate and maleic acid and / or maleic anhydride, which are the main components of the adhesive layer used in the recording medium of the present invention, reactivity during thermal curing and flexibility after curing. From the viewpoint of durability, the vinyl acetate content is preferably 10 to 50% by weight, more preferably 15 to 45% by weight. Moreover, it is preferable that the content rate in the said copolymer of a maleic acid and a maleic anhydride unit is 0.01 to 10 weight%, especially 0.05 to 5 weight%. When this content rate exceeds 10 weight%, workability may fall.
[0014]
Any organic peroxide added for curing the adhesive layer used in the recording medium of the present invention can be used as long as it decomposes at a temperature of 70 ° C. or higher to generate radicals. The decomposition temperature with a half-life of 10 hours is preferably 50 ° C. or more, and is selected in consideration of the preparation conditions of the adhesive, the film forming temperature, the curing (bonding) conditions, the storage stability of the adhesive, and the like.
[0015]
Examples of peroxides that can be used include 2,5-dimethylhexane-2,5-dihydroxyperoxide; 2,5-dimethyl-2,5-di (t-butylperoxy) hexyne-3; t-butyl peroxide; t-butylcumyl peroxide; 2,5-dimethyl-2,5-di (t-butylperoxy) hexane; dicumyl peroxide; α, α'-bis (t-butylperoxy) Isopropyl) benzene; n-butyl-4,4-bis- (t-butylperoxy) valerate; 2,2-bis (t-butylperoxy) butane; 1,1-bis (t-butylperoxy) cyclohexane 1,1-bis (t-butylperoxy) -3,3,5-trimethylcyclohexane; t-butylperoxybenzoate; benzoyl peroxide; 1,1-bis (t-butylperoxy) -3,3,5-trimethylcyclohexane; 1,1-bis (t-butylperoxy) cyclohexane; methyl ethyl ketone peroxide; t-butyl hydroper P-menthane hydroperoxide; hydroxyheptyl peroxide; chlorhexanone peroxide; octanoyl peroxide; decanoyl peroxide; lauroyl peroxide; cumyl peroxy octoate; succinic acid peroxide; acetyl peroxide; -Butyl peroxy (2-ethylhexanoate); m-toluoyl peroxide; benzoyl peroxide; t-butyl peroxyisobutyrate; 2,4-dichlorobenzoyl Such as over oxide, and the like.
[0016]
As the organic peroxide, one of these can be used alone or in admixture of two or more, and the addition amount is 0.1 to 10 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the copolymer. Is enough.
[0017]
Moreover, a silane coupling agent can be added to the adhesive of the present invention as an adhesion promoter. As this silane coupling agent, vinyltriethoxysilane, vinyltris (β-methoxyethoxy) silane, γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane, vinyltriacetoxysilane, γ-glycidoxypropyltrimethoxysilane, γ-glycidoxy Propyltriethoxysilane, β- (3,4-epoxycyclohexyl) ethyltrimethoxysilane, γ-chloropropylmethoxysilane, vinyltrichlorosilane, γ-mercaptopropyltrimethoxysilane, γ-aminopropyltriethoxysilane, N-β There are (aminoethyl) -γ-aminopropyltrimethoxysilane and the like, and one of these can be used alone or two or more of them can be used in combination. The addition amount of these silane coupling agents is usually 0.01 to 5 parts by weight per 100 parts by weight of the copolymer.
[0018]
Furthermore, an epoxy group-containing compound can be added to the adhesive of the present invention for the purpose of improving the adhesiveness. Examples of the epoxy group-containing compound include triglycidyl tris (2-hydroxyethyl) isocyanurate; neopentyl glycol diglycidyl ether; 1,6-hexanediol diglycidyl ether; acrylic glycidyl ether; 2-ethylhexyl glycidyl ether; Examples thereof include phenol glycidyl ether; pt-butylphenyl glycidyl ether; adipic acid diglycidyl ester; o-phthalic acid diglycidyl ester; glycidyl methacrylate; Further, the same effect can be obtained by adding an oligomer containing an epoxy group having a molecular weight of several hundred to several thousand or a polymer having a weight average molecular weight of several thousand to several hundred thousand. The addition amount of these epoxy group-containing compounds is 0.1 to 20 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the copolymer, and at least one of the epoxy group-containing compounds can be added alone or in combination. .
[0019]
Furthermore, in order to improve and adjust the physical properties (mechanical strength, optical characteristics, adhesiveness, heat resistance, moist heat resistance, weather resistance, crosslinking speed) of the thermosetting adhesive of the present invention, in the present invention, Acryloxy group, methacryloxy group or allyl group-containing compounds can be added.
[0020]
The most common compounds used for this purpose are acrylic acid or methacrylic acid derivatives, such as esters and amides thereof. In this case, as an ester residue, in addition to an alkyl group such as methyl, ethyl, dodecyl, stearyl, and lauryl, a cyclohexyl group, a tetrahydrofurfuryl group, an aminoethyl group, a 2-hydroethyl group, a 3-hydroxypropyl group, A 3-chloro-2-hydroxypropyl group and the like can be mentioned. In addition, esters of acrylic acid or methacrylic acid with polyfunctional alcohols such as ethylene glycol, triethylene glycol, polyethylene glycol, glycerin, trimethylolpropane, pentaerythritol are also used. A typical amide is acrylamide. In addition, examples of the allyl group-containing compound include triallyl cyanurate, triallyl isocyanurate, diallyl phthalate, diallyl isophthalate, diallyl maleate, and the like. 0.1 to 50 parts by weight, preferably 0.5 to 20 parts by weight are added to 100 parts by weight of the combined body. If it is less than 0.1 part by weight, the improvement effect of improving heat resistance and mechanical strength may be reduced, and if it exceeds 50 parts by weight, workability and film forming property at the time of preparation of the adhesive may be reduced. .
[0021]
In addition, a hydrocarbon resin can be added to the adhesive of the present invention for the purpose of improving workability such as workability and bonding. In this case, the added hydrocarbon resin may be either a natural resin type or a synthetic resin type. In natural resin systems, rosin, rosin derivatives, and terpene resins are preferably used. For rosin, gum-based resins, tall oil-based resins, and wood-based resins can be used. As the rosin derivative, rosin obtained by hydrogenation, heterogeneity, polymerization, esterification, or metal chloride can be used. As the terpene resin, a terpene phenol resin can be used in addition to a terpene resin such as α-pinene and β-pinene. In addition, dammar, corbal and shellac may be used as other natural resins. On the other hand, in the synthetic resin system, petroleum resin, phenol resin, and xylene resin are preferably used. As the petroleum resin, aliphatic petroleum resin, aromatic petroleum resin, alicyclic petroleum resin, copolymer petroleum resin, hydrogenated petroleum resin, pure monomer petroleum resin, and coumarone indene resin can be used. As the phenol resin, an alkyl phenol resin or a modified phenol resin can be used. As the xylene-based resin, a xylene resin or a modified xylene resin can be used.
[0022]
Although the addition amount of the said hydrocarbon resin is suitably selected, 1-200 weight part is preferable with respect to 100 weight part of said copolymers, More preferably, it is 5-150 weight part.
[0023]
In addition to the above additives, the thermosetting adhesive of the present invention may contain a small amount of an ultraviolet absorber, an anti-aging agent, a dye, a processing aid and the like. Further, in some cases, a small amount of additives such as silica gel, calcium carbonate, silicon copolymer fine particles and the like may be contained.
[0024]
The thermosetting adhesive of the present invention is obtained by uniformly mixing the copolymer and the above-mentioned additive, kneading with an extruder, a roll, etc., and then forming a film such as a calendar, roll, T-die extrusion, inflation, etc. Thus, the film can be formed into a predetermined shape and used. In forming the film, embossing may be applied to prevent blocking and to facilitate deaeration during pressure bonding with the polarizing film or the protective film. In addition, the above copolymer and the above-mentioned additive can be uniformly dissolved in a solvent that does not affect the substrate, and can be used as a solution type adhesive. After that, it can be heated and bonded and cured, but the more preferable method for preparing the thermosetting adhesive of the present invention is to uniformly mix and dissolve each component in a good solvent, It is a method of forming a film by coating a separator coated on the surface by a flow coating method, a roll coating method, a gravure roll method, a Meyer bar method, a lip die coating method or the like and drying the solvent.
[0025]
The curing conditions of the thermosetting adhesive of the present invention depend on the type of organic peroxide used, but are 70 to 170 ° C., particularly 70 to 150 ° C. and 2 to 60 minutes, particularly 5 to 30 minutes. Is preferred. In this case, curing is preferably performed under a pressure of 0.01 to 50 kgf / cm 2 , particularly 0.1 to 20 kgf / cm 2 .
[0026]
The method for producing a recording medium in the present invention is exemplified below, but is not necessarily limited to these methods, and any method may be used as long as the object of the present invention can be achieved.
[0027]
First, the transparent resin melts are poured into metal plates (stampers) to which different signal surfaces are transferred, and are solidified. A translucent layer made of a metal film or a dielectric film is formed on the first transparent resin substrate, and a reflective layer made of a metal film is formed on the second transparent resin substrate. The signal surfaces of the two transparent resin substrates are made to face each other, and the thermosetting adhesive film previously formed on the separator is transferred to the signal surface side of one transparent resin substrate, and the separator is peeled off. This is covered with another transparent resin substrate and temporarily pressure-bonded with a pressure press, a vacuum bag, a vacuum laminator or the like. Heat may be applied at the same time as the temporary press-bonding and thermosetting may be performed, but the laminated body subjected to the temporary press-bonding may be taken out and collectively cured through a large or continuous heating furnace. Since the thermosetting adhesive film used in the recording medium of the present invention has a melt viscosity of 5000 cps or more when heated, the adhesive protrudes from the end of the laminate when cured, like a liquid UV curable resin. In addition, since it can be formed on the separator with a predetermined thickness with high accuracy, it is possible to provide a recording medium free from errors in reading a recording signal.
[0028]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example and a comparative example are shown and this invention is demonstrated concretely, this invention is not restrict | limited to the following Example.
[0029]
Examples and comparative examples
Formulation No. shown in Table 1 A predetermined amount of each component of A to C is weighed with respect to 100 parts by weight of ethylene-vinyl acetate-maleic anhydride copolymer, and this is uniformly mixed and dissolved in toluene at 40 ° C. to obtain a toluene solution having a solute concentration of 20%. Was prepared. This solution was applied on a polyester separator subjected to a silicon release treatment using a reverse roll coater to prepare a thermosetting adhesive film having a dry thickness of 40 ± 1 μm.
[0030]
A signal surface was previously transferred to one side of each of the two polycarbonate transparent resin substrates, and a transparent resin substrate having a thickness of 0.6 mm was prepared by providing a dielectric material and a reflective layer of aluminum on each signal side. The thermosetting adhesive film was transferred to the signal side of the first transparent resin substrate, and the separator was peeled off. On this thermosetting adhesive film surface side, the signal surface side of the other transparent resin substrate was opposed and overlapped. Using a hot press set to 50 ° C., the laminate was temporarily pressure-bonded at a pressure of 1 kgf / cm 2 for 10 minutes. Next, the laminated body taken out from the press was placed in a hot air circulating heating oven set at 90 ° C. for 20 minutes to complete the curing of the thermosetting adhesive film, and the recording medium of the present invention was obtained.
[0031]
It was confirmed that the plate thickness deviation of the recording medium after curing was extremely high accuracy of ± 3.5 μm or less, that is, the plate thickness deviation perfect for reproducing the recorded signal.
[0032]
On the other hand, as a comparative example, a commercially available photo-curing adhesive (trade name Photobond: manufactured by Sunrise Sansei Co., Ltd.) was used to form a film with a target film thickness of 40 μm by spin coating. When the plate thickness deviation after irradiation for minutes was measured, it was inferior in terms of plate thickness accuracy of ± 8.5 μm.
[0033]
Furthermore, the reliability test of each recording medium of an Example and a comparative example was implemented. The results are shown in Table 2. Evaluation items of the reliability test include heat durability (85 ° C. × 1000 hours), wet heat durability (60 ° C., 90% RH × 1000 hours), cooling cycle durability test (−30 ° C. × 6 hours → 70 ° C. × 3 types of 50 cycles of 6 hours). As a judgment criterion, after the test was completed, the presence or absence of appearance changes such as adhesion peeling, warpage, and deviation was visually observed.
[0034]
[Table 1]
Figure 0003992765
[0035]
[Table 2]
Figure 0003992765
[0036]
In each of the blends A to C, any of the recording media according to the present invention using the above-mentioned (1) to (3) as the ethylene-vinyl acetate-maleic anhydride copolymer was found to be abnormal in the above reliability tests. It was confirmed that a recording medium excellent in reliability could be obtained.
[0037]
【The invention's effect】
The recording medium of the present invention has excellent plate thickness accuracy, high signal reproduction accuracy, and excellent durability, and has high reliability and can be easily manufactured with high accuracy.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view showing an example of a double-sided readout type digital video disc.
FIG. 2 is a schematic cross-sectional view showing an example of a single-side read type digital video disc.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Transparent resin substrate 1a Reflective layer 1b Translucent layer 2 Transparent resin substrate 2a Reflective layer 3 Adhesive layer

Claims (7)

2枚の透明樹脂基板を、エチレン、酢酸ビニル並びにマレイン酸及び/又は無水マレイン酸の共重合体100重量部に対し有機過酸化物を0.1〜10重量部、アクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合物及びアリル基含有化合物のうち少なくとも1つを0.1〜50重量部添加してなる熱硬化性接着剤フィルムにより接合してなる記録媒体であって、前記2枚の透明樹脂基板が、それぞれ反射層を有する両面読出し方式のデジタルビデオディスク用基板、又は一方が反射層、他方が半透明層を有する片面読出し方式のデジタルビデオディスク用基板であることを特徴とする記録媒体。Two transparent resin substrates, 0.1 to 10 parts by weight of an organic peroxide, 100 parts by weight of an ethylene, vinyl acetate and maleic acid and / or maleic anhydride copolymer, an acryloxy group-containing compound, a methacryloxy group A recording medium formed by bonding with a thermosetting adhesive film obtained by adding at least one of the containing compound and the allyl group-containing compound in an amount of 0.1 to 50 parts , wherein the two transparent resin substrates are: A recording medium, comprising: a double-sided readout type digital video disk substrate each having a reflective layer, or a single-sided readout type digital video disk substrate having one reflective layer and the other a semi-transparent layer . 熱硬化性接着剤が、エチレン、酢酸ビニル並びにマレイン酸及び/又は無水マレイン酸の共重合体100重量部に対し、シランカップリング剤を0.01〜5重量部添加してなることを特徴とする請求項記載の記録媒体。The thermosetting adhesive is characterized in that 0.01 to 5 parts by weight of a silane coupling agent is added to 100 parts by weight of a copolymer of ethylene, vinyl acetate and maleic acid and / or maleic anhydride. The recording medium according to claim 1 . 熱硬化性接着剤が、エチレン、酢酸ビニル並びにマレイン酸及び/又は無水マレイン酸の共重合体100重量部に対し、炭化水素樹脂を1〜200重量部添加してなることを特徴とする請求項1又は2記載の記録媒体。The thermosetting adhesive is obtained by adding 1 to 200 parts by weight of a hydrocarbon resin to 100 parts by weight of a copolymer of ethylene, vinyl acetate and maleic acid and / or maleic anhydride. The recording medium according to 1 or 2 . エチレン、酢酸ビニル並びにマレイン酸及び/又は無水マレイン酸の共重合体の酢酸ビニル含有率が10〜50重量%、マレイン酸及び/又は無水マレイン酸単位の含有率が0.01〜10重量%であることを特徴とする請求項1,2又は3記載の記録媒体。The copolymer of ethylene, vinyl acetate and maleic acid and / or maleic anhydride has a vinyl acetate content of 10 to 50% by weight and a maleic acid and / or maleic anhydride unit content of 0.01 to 10% by weight. The recording medium according to claim 1, 2 or 3 . 熱硬化性接着剤が、エチレン、酢酸ビニル並びにマレイン酸及び/又は無水マレイン酸の共重合体100重量部に対し、エポキシ基含有化合物を0.1〜20重量部添加してなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の記録媒体。The thermosetting adhesive is obtained by adding 0.1 to 20 parts by weight of an epoxy group-containing compound to 100 parts by weight of a copolymer of ethylene, vinyl acetate and maleic acid and / or maleic anhydride. The recording medium according to any one of claims 1 to 4 . 前記熱硬化性接着剤フィルムの加熱時の溶融粘度が5000cps以上である請求項1乃至5のいずれか1項に記載の記録媒体。The recording medium according to claim 1, wherein the thermosetting adhesive film has a melt viscosity of 5000 cps or more when heated. 請求項1乃至6のいずれかに記載の記録媒体の製造方法であって、エチレン、酢酸ビニル並びにマレイン酸及び/又は無水マレイン酸の共重合体100重量部に対し有機過酸化物を0.1〜10重量部、アクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合物及びアリル基含有化合物のうち少なくとも1つを0.1〜50重量部添加してなる熱硬化性接着剤を用いて熱硬化性接着剤フィルムを作成した後に、それぞれ反射層を有する両面読出し方式のデジタルビデオディスク用基板、又は一方が反射層、他方が半透明層を有する片面読出し方式のデジタルビデオディスク用基板である2枚の透明樹脂基板を前記熱硬化性接着剤フィルムを介して重ね合わせ、熱硬化させることを特徴とする記録媒体の製造方法。7. The method for producing a recording medium according to claim 1 , wherein 0.1% of the organic peroxide is added to 100 parts by weight of ethylene, vinyl acetate, and maleic acid and / or maleic anhydride copolymer. 10 parts by weight, a thermosetting adhesive film using a thermosetting adhesive comprising 0.1 to 50 parts by weight of at least one of an acryloxy group-containing compound, a methacryloxy group-containing compound and an allyl group-containing compound. Two transparent resin substrates, each of which is a double-sided readout type digital video disk substrate having a reflective layer, or one of which is a reflective layer and the other is a single-sided readout type digital video disk substrate having a translucent layer A method for producing a recording medium, wherein the film is superposed through the thermosetting adhesive film and thermally cured.
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